JP2001020782A - 吸気流制御弁の故障診断装置 - Google Patents

吸気流制御弁の故障診断装置

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JP2001020782A
JP2001020782A JP11192693A JP19269399A JP2001020782A JP 2001020782 A JP2001020782 A JP 2001020782A JP 11192693 A JP11192693 A JP 11192693A JP 19269399 A JP19269399 A JP 19269399A JP 2001020782 A JP2001020782 A JP 2001020782A
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engine
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flow control
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸気流制御弁の開度を検出する開度センサな
ど、特別なセンサ等を設けることなく故障診断を行うこ
とのできる吸気流制御弁の故障診断装置を提供する。 【解決手段】機関運転状態に応じて開弁位置と閉弁位置
との間で制御されるスワールコントロールバルブ(SC
V)48に故障が発生した場合、SCV48の弁位置が
機関運転状態に対して不適切になる。その結果、燃焼室
16内に生じるスワールの強さが機関運転状態に対して
不適切になり、これにより燃焼状態が悪化して失火が発
生する。こうした失火が発生したとき、SCV48が一
方の弁位置にある状態に適した機関制御状態から、SC
V48が他方の弁位置にある状態に適した機関制御状態
へと、同機関制御状態の変更が行われる。そして、この
機関制御状態の変更後に燃焼状態の悪化が生じているか
否かに基づき、SCV48に故障が発生しているか否か
の診断が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃焼室
内におけるガスの流動状態を変更する吸気流制御弁の故
障診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば燃焼室内に直接燃料を
噴射供給する内燃機関においては、良好な混合気の燃焼
を得るために、燃焼室内にガスの流動を生じさせる吸気
流制御弁を設けることが知られている。こうした吸気流
制御弁は内燃機関の吸気通路に設けられる。そして、こ
の吸気流制御弁を制御することで燃焼室内に生じるガス
の流動状態が変化し、空気に対する噴射燃料の拡散の度
合いが変化する。そのため、機関運転状態に応じて上記
吸気流制御弁を制御し、燃焼室内のガスの流動状態を機
関運転状態に応じた適切なものとすることで、燃焼室内
での混合気の良好な燃焼が得られるようになる。
【0003】このように良好な燃焼を得るために吸気流
制御弁を制御する内燃機関では、吸気流制御弁の故障に
伴う燃焼状態への悪影響が大きいため、内燃機関におけ
る各種故障診断のうち、上記吸気流制御弁の故障診断が
特に重要なものとなっている。そして、上記吸気流制御
弁の故障診断を行う装置としては、例えば特開平8−2
00116号公報に記載された故障診断装置が知られて
いる。
【0004】同公報に記載の故障診断装置が適用される
内燃機関は、モータの駆動によって開閉動作する吸気流
制御弁を備えている。そして、機関運転状態に基づき求
められる開度指令値に基づきモータを駆動して吸気流制
御弁の開度制御を行うことにより、燃焼室内に生じるガ
スの流動状態が機関運転状態に適したものとされる。ま
た、同公報に記載の故障診断装置は、吸気流制御弁の実
際の開度を検出する開度センサを備え、上記吸気流制御
弁を制御すべく機関運転状態に基づき求められる開度指
令値と、上記開度センサからの検出信号に基づき求めら
れる実際の開度とを比較する。そして、開度指令値と実
際の開度との差が過度に大きくなることに基づき、吸気
流制御弁に故障が発生している旨の判断が的確に行われ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年は、モー
タによって駆動される吸気流制御弁に代えて、負圧式ア
クチュエータによって駆動される吸気流制御弁を採用
し、これにより内燃機関のコストダウンを図ることが考
えられている。ここで、負圧式アクチュエータとは吸気
通路に生じる負圧に基づき作動するものであって、同ア
クチュエータの作動によって吸気流制御弁が開弁位置と
閉弁位置との間で変化するようになる。しかし、こうし
た負圧式アクチュエータによって駆動される吸気流制御
弁を採用したとしても、上記故障診断のために吸気流制
御弁の実際の開度を検出する開度センサを設ける場合に
は、同センサの分のコストアップも無視できないものと
なる。
【0006】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、吸気流制御弁の開度を検出
する開度センサなど、特別なセンサ等を設けることなく
故障診断を行うことのできる吸気流制御弁の故障診断装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。上記
目的を達成するため、請求項1記載の発明では、内燃機
関の吸気通路に設けられて、機関運転状態に基づき開弁
位置と閉弁位置との間で制御されることにより、燃焼室
内にガスの流動を生じさせる吸気流制御弁の故障診断装
置において、内燃機関の燃焼状態の悪化が検出されたと
き、前記吸気流制御弁が一方の弁位置にある状態に適し
た機関制御状態から、同吸気流制御弁が他方の弁位置に
ある状態に適した機関制御状態へと、内燃機関の制御状
態を変更する変更手段と、前記変更手段による機関制御
状態の変更後に、内燃機関の燃焼状態の悪化が検出され
ないことに基づき、前記吸気流制御弁に故障が発生して
いる旨の診断を行う診断手段とを備えた。
【0008】開弁位置と閉弁位置との間で切り換えられ
る上記吸気流制御弁に故障が発生した場合、機関運転状
態に適した弁位置に吸気流制御弁が制御されなくなるた
め、燃焼室内に生じるガスの流動状態が機関運転状態に
対して不適切になり、内燃機関の燃焼状態が悪化する。
この内燃機関の燃焼状態の悪化が検出されたとき、その
ときの機関運転状態に基づく吸気流制御弁の弁位置(開
弁位置若しくは閉弁位置)に位置する状態に適した機関
制御状態から、吸気流制御弁が他方の弁位置に位置した
状態に適した機関制御状態へと、内燃機関の制御状態が
変更される。故障によって機関運転状態に適した弁位置
に吸気流制御弁が制御されない状態にあっては、上記の
ように機関制御状態が変更されることにより燃焼状態が
回復することとなる。同構成によれば、上記機関制御状
態変更後において、燃焼状態が回復して同燃焼状態の悪
化が検出されなければ、吸気流制御弁に故障が発生して
いる旨の判断がなされるため、吸気流制御弁の開度を検
出する開度センサなど、特別なセンサ等を設けることな
く吸気流制御弁の故障診断を行うことができ、同センサ
等の分だけ内燃機関のコストダウンを図ることができ
る。
【0009】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明において、前記内燃機関は、機関運転状態に応じて
燃焼方式を均質燃焼と成層燃焼との間で切り換えるもの
であり、前記変更手段は、内燃機関の成層燃焼運転時に
燃焼状態の悪化が検出されたとき、燃焼方式を成層燃焼
から均質燃焼に切り換えるものとした。
【0010】上記内燃機関にあっては、高い機関出力が
要求される内燃機関の高回転高負荷時には、空気に対し
て燃料が均等に混合された混合気を燃焼させる均質燃焼
が行われる。また、あまり高出力が要求されない内燃機
関の低回転低負荷時には、点火プラグ周りに燃料を集め
ることにより同プラグ周りの燃料濃度を高めて着火性を
向上させるとともに、混合気全体の平均空燃比を理論空
燃比よりもリーン側の値とすることが可能な成層燃焼が
行われる。この成層燃焼運転時には、上記のように点火
プラグ周りに燃料を集める必要があることから、燃焼室
内におけるガスの流動状態の影響を受けやすく、吸気流
制御弁に故障が発生して弁位置が不適切になると燃焼状
態に大きな悪影響を及ぼすこととなる。これに対し、均
質燃焼運転時には、空気に対して燃料が均等に混合され
た混合気を燃焼させることから、燃焼室内におけるガス
の流動状態の影響を受けにくい。従って、内燃機関の成
層燃焼運転時において、故障によって吸気流制御弁が不
適切な弁位置にある状態では、燃焼室内におけるガスの
流動状態が成層燃焼に不適切なものとなって燃焼状態が
悪化する。この内燃機関の燃焼状態の悪化が検出された
とき、内燃機関の燃焼方式が成層燃焼から均質燃焼へと
切り換えられ、機関制御状態が変更されることとなる。
故障により吸気流制御弁が成層燃焼に不適切な弁位置
(開弁位置若しくは閉弁位置)にあるときには、上記の
ように成層燃焼運転からガスの流動状態の影響を受けに
くい均質燃焼運転に切り換えることで、内燃機関の燃焼
状態が回復するようになる。同構成によれば、上記燃焼
方式の切換後において、燃焼状態が回復して同燃焼状態
の悪化が検出されなければ、吸気流制御弁に故障が発生
している旨の判断がなされるため、吸気流制御弁の開度
を検出する開度センサなど、特別なセンサ等を設けるこ
となく吸気流制御弁の故障診断を行うことができ、同セ
ンサ等の分だけ内燃機関のコストダウンを図ることがで
きる。
【0011】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
発明において、前記変更手段は、成層燃焼が行われると
ともに前記吸気流制御弁が前記ガスの流動を弱くする弁
位置にある機関運転状態で、内燃機関における燃焼様態
の悪化が検出されたとき、燃焼方式を成層燃焼から均質
燃焼に切り換えるものとした。
【0012】内燃機関の成層燃焼運転時において、故障
により吸気流制御弁がガスの流動を強くする弁位置にあ
り、同吸気流制御弁が不適切な弁位置に位置する状態に
あっては、燃焼室内におけるガスの流動が適正状態より
も強く成層燃焼に不適切なものとなって燃焼状態が悪化
する。この内燃機関の燃焼状態の悪化が検出されたと
き、燃焼室内におけるガスの流動状態の影響を受けにく
い均質燃焼へと燃焼方式が切り換えられる。同構成によ
れば、上記燃焼方式の切換後において、燃焼状態が回復
して同燃焼状態の悪化が検出されなければ、これによっ
て吸気流制御弁の故障としてガスの流動を強くする弁位
置での固着等が生じている旨の判断を行うことができ
る。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
発明において、前記内燃機関は、機関運転状態に応じて
燃焼方式を均質燃焼と成層燃焼との間で切り換えるもの
であり、前記変更手段は、均質燃焼が行われるとともに
前記吸気流制御弁が前記ガスの流動を強くする弁位置に
ある機関運転状態で、内燃機関における燃焼状態の悪化
が検出されたとき、同機関の点火時期を前記吸気流制御
弁が前記ガスの流動を弱くする弁位置にある状態に適し
た時期へと切り換えるものとした。
【0014】上記内燃機関にあっては、高い機関出力が
要求される内燃機関の高回転高負荷時には、空気に対し
て燃料が均等に混合された混合気を燃焼させる均質燃焼
が行われる。また、あまり高出力が要求されない内燃機
関の低回転低負荷時には、点火プラグ周りに燃料を集め
ることにより同プラグ周りの燃料濃度を高めて着火性を
向上させるとともに、混合気全体の平均空燃比を理論空
燃比よりもリーン側の値とすることが可能な成層燃焼が
行われる。上記均質燃焼運転時においては、燃焼室内に
おけるガスの流動状態に応じて混合気の燃焼速度が変化
するため、良好な燃焼を得るべく吸気流制御弁の弁位置
に応じて内燃機関の点火時期が制御されることとなる。
内燃機関の均質燃焼運転時において、故障により吸気流
制御弁がガスの流動を弱くする弁位置にあり、同吸気流
制御弁が不適切な弁位置にある状態では、燃焼室内にお
けるガスの流動が適正状態よりも弱く、空気に対する燃
料の拡散が適正になされなくなって燃焼状態が悪化す
る。この内燃機関の燃焼状態の悪化が検出されたとき、
内燃機関の点火時期は、吸気流制御弁がガスの流動を強
くする弁位置にある状態に適した時期から、同吸気流制
御弁がガスの流動を弱くする弁位置にある状態に適した
時期へと切り換えられる。同構成によれば、上記点火時
期の切換後において、燃焼状態が回復して同燃焼状態の
悪化が検出されなければ、これによって吸気流制御弁の
故障としてガスの流動を弱くする弁位置での固着等が生
じている旨の判断を行うことができる。
【0015】請求項5記載の発明では、請求項1記載の
発明において、前記内燃機関は、機関運転状態に応じて
燃焼方式を切り換えるものであり、前記変更手段は、内
燃機関の燃焼状態の悪化を検出したときに変更する機関
制御状態の変更対象を燃焼方式毎に異ならせるものとし
た。
【0016】同構成によれば、吸気流制御弁の故障診断
のために機関制御状態の変更が行われるが、この変更対
象を燃焼方式に応じた適切なものとして吸気流制御弁の
故障診断を的確に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を直列4気筒の自動
車用直噴ガソリンエンジンに適用した一実施形態を図1
〜図6に従って説明する。
【0018】図1に示すように、エンジン11は、その
シリンダブロック11a内に往復移動可能に設けられた
合計四つのピストン12(図1には一つのみ図示)を各
気筒毎に備えている。これらピストン12の頭部には、
成層燃焼を実行するのに必要な窪み12aが形成されて
いる。また、これらピストン12は、コンロッド13を
介して出力軸であるクランクシャフト14に連結されて
いる。そして、ピストン12の往復移動は、上記コンロ
ッド13によってクランクシャフト14の回転へと変換
されるようになっている。
【0019】クランクシャフト14にはシグナルロータ
14aが取り付けられている。このシグナルロータ14
aの外周部には、複数の突起14bがクランクシャフト
14の軸線を中心とする等角度毎に設けられている。ま
た、シグナルロータ14aの側方には、クランクポジシ
ョンセンサ14cが設けられている。そして、クランク
シャフト14が回転して、シグナルロータ14aの各突
起14bが順次クランクポジションセンサ14cの側方
を通過することにより、同センサ14cからはそれら各
突起14bの通過に対応したパルス状の検出信号が出力
されるようになる。
【0020】シリンダブロック11aには、エンジン1
1の冷却水温を検出する水温センサ11bと、シリンダ
ブロック11aに発生する振動に基づきノッキングを検
出するノックセンサ11cが設けられている。また、シ
リンダブロック11aの上端には、シリンダヘッド15
が設けられ、シリンダヘッド15とピストン12との間
には燃焼室16が設けられている。この燃焼室16に
は、シリンダヘッド15に設けられた一対の吸気ポート
17a,17bと、同じく一対の排気ポート18a、1
8bとが連通している(図1には一方の吸気ポート17
b及び排気ポート18bのみ図示)。この吸気ポート1
7a,17b及び排気ポート18a,18bには、それ
ぞれ吸気バルブ19及び排気バルブ20が設けられてい
る。
【0021】一方、シリンダヘッド15には、上記吸気
バルブ19及び排気バルブ20を開閉駆動するための吸
気カムシャフト21及び排気カムシャフト22が回転可
能に支持されている。これら吸気及び排気カムシャフト
21,22は、タイミングベルト及びギヤ(共に図示せ
ず)等を介してクランクシャフト14に連結され、同ベ
ルト及びギヤ等によりクランクシャフト14の回転が伝
達されるようになる。そして、吸気カムシャフト21が
回転すると、吸気バルブ19が開閉駆動されて、吸気ポ
ート17a,17bと燃焼室16とが連通・遮断され
る。また、排気カムシャフト22が回転すると、排気バ
ルブ20が開閉駆動されて、排気ポート18a、18b
と燃焼室16とが連通・遮断される。
【0022】また、シリンダヘッド15において、吸気
カムシャフト21の側方には、同シャフト21の外周面
に設けられた突起21aを検出して検出信号を出力する
カムポジションセンサ21bが設けられている。そし
て、吸気カムシャフト21が回転すると、同シャフト2
1の突起21aがカムポジションセンサ21bの側方を
通過する。この状態にあっては、カムポジションセンサ
21bから上記突起21aの通過に対応して所定間隔毎
に検出信号が出力されるようになる。
【0023】吸気ポート17a,17b及び排気ポート
18a,18bには、それぞれ吸気管30及び排気管3
1が接続されている。この吸気管30内及び吸気ポート
17a,17b内は吸気通路32となっており、排気管
31内及び排気ポート18a,18b内は排気通路33
となっている。
【0024】吸気通路32の上流部分にはスロットルバ
ルブ23が設けられている。このスロットルバルブ23
は、直流(DC)モータからなるスロットル用モータ2
4の駆動により回動されて開度調節がなされる。そし
て、スロットルバルブ23の開度は、スロットルポジシ
ョンセンサ44によって検出される。
【0025】上記スロットル用モータ24の駆動は、自
動車の室内に設けられたアクセルペダル25の踏込量
(アクセル踏込量)に基づき制御される。即ち、自動車
の運転者がアクセルペダル25を踏込操作すると、アク
セル踏込量がアクセルポジションセンサ26によって検
出され、同センサ26の検出信号に基づきスロットル用
モータ24が駆動制御される。このスロットル用モータ
24の駆動制御に基づくスロットルバルブ23の開度調
節により、吸気通路32の空気流通面積が変化して燃焼
室16へ吸入される空気の量が調整されるようになる。
【0026】吸気通路32においてスロットルバルブ2
3の下流側に位置する部分には、同通路32内の圧力を
検出するバキュームセンサ36が設けられている。そし
て、バキュームセンサ36は検出した吸気通路32内の
圧力に対応した検出信号を出力する。
【0027】また、シリンダヘッド15には、燃焼室1
6内に燃料を噴射供給する燃料噴射弁40と、燃焼室1
6内に充填される燃料と空気とからなる混合気に対して
点火を行う点火プラグ41とが設けられている。この点
火プラグ41による上記混合気への点火時期は、点火プ
ラグ41の上方に設けられたイグナイタ41aによって
調整される。
【0028】そして、燃料噴射弁40から燃焼室16内
へ燃料が噴射されると、同燃料が吸気通路32を介して
燃焼室16に吸入された空気と混ぜ合わされ、燃焼室1
6内で空気と燃料とからなる混合気が形成される。更
に、燃焼室16内の混合気は点火プラグ41によって点
火がなされて燃焼し、燃焼後の混合気は排気として排気
通路33に送り出される。
【0029】次に、上記エンジン11における吸気系の
構造について図2に基づき詳しく説明する。図2に示す
ように、吸気管30の途中にはサージタンク34が設け
られ、吸気通路32はサージタンク34内を通過してい
る。この吸気通路32は、サージタンク34の上流にて
二つに分岐した後、サージタンク34の下流にてエンジ
ン11の気筒に対応して四つに分岐している。吸気通路
32における吸気ポート17aに対応する部分には、燃
焼室16内におけるガスの流動状態を変更するためのス
ワールコントロールバルブ(SCV)48が設けられて
いる。
【0030】SCV48は、吸気通路32に生じる負圧
を作動源とするアクチュエータ49から延びるロッド5
0と連結され、同アクチュエータ49の作動に基づくロ
ッド50の伸縮によって開弁位置と閉弁位置との間で開
閉動作する。そして、SCV48を開いた状態では吸気
ポート17aと吸気ポート17bとの両方から燃焼室1
6内に空気が供給され、SCV48を閉じた状態では吸
気ポート17bのみから燃焼室16内に空気が供給され
る。こうしたSCV48の開閉動作は、燃焼室16内に
おけるガスの流動(スワール)の強さを調整するために
行われる。
【0031】即ち、SCVを閉じた状態にあっては、燃
焼室の中心Mから外れるように延びる吸気ポート17b
のみから燃焼室16内への空気の供給が行われ、こうし
た空気の供給によって燃焼室16内のスワールは、SC
V48を開いて両吸気ポート17a,17bから燃焼室
16内に空気を供給した場合よりも強くなる。従って、
SCV48を開弁位置と閉弁位置との間で開閉させるこ
とにより、燃焼室16内に生じるスワールの強さが調整
されるようになる。
【0032】ここで、SCV48を開閉動作させるため
のアクチュエータ49、及びアクチュエータ49を作動
させる構造について詳しく説明する。アクチュエータ4
9においては、そのハウジング51内が弾性を有するダ
イヤフラム52によって大気室53と負圧室54とに区
画されている。また、アクチュエータ49において、ダ
イヤフラム52にはロッド50が連結され、負圧室54
にはロッド50の伸縮方向について弾性を有するコイル
スプリング55が設けられている。このコイルスプリン
グ55により、通常はロッド50が伸長してSCV48
が開いた状態、即ち開弁位置に位置した状態に保持され
る。
【0033】上記アクチュエータ49においては、その
大気室53がハウジング51外と連通しており、負圧室
54が負圧通路58を介してバキュームタンク57に連
通している。こうして負圧通路58が繋がるバキューム
タンク57は、吸引通路59を介してエンジン11の吸
気通路32におけるスロットルバルブ23の下流側に連
通している。
【0034】この吸引通路59には、吸気通路32から
バキュームタンク57への吸気の逆流を防止するチェッ
ク弁59aが設けられている。チェック弁59aは、吸
気通路32とバキュームタンク57との圧力差によって
開閉されるものであって、吸気通路32内の圧力がバキ
ュームタンク57内の圧力よりも真空側の値になるとき
のみ開かれることとなる。こうしたチェック弁59aの
開閉動作により、バキュームタンク57内の圧力が吸気
通路32内の圧力よりも真空側の値へと制御される。
【0035】また、上記負圧通路58には、バキューム
スイッチングバルブ(VSV)61が設けられている。
このVSV61は、電磁ソレノイド(図示せず)を備え
ている。そして、電磁ソレノイドに対する電圧印加を制
御することで、VSV61が開閉して負圧室54とバキ
ュームタンク57との間が連通・遮断されるようにな
る。
【0036】従って、エンジン11の運転中に吸気通路
32に発生する負圧がバキュームタンク57内に蓄圧さ
れた状態で、上記VSV61が開かれて負圧室54とバ
キュームタンク57とが連通すると、同タンク57内の
負圧に基づき負圧室54からバキュームタンク57側に
空気が吸引される。このように負圧室54から空気が吸
引されると、ダイヤフラム52がコイルスプリング55
を収縮させる方向に変位する。このダイヤフラム52の
変位により、ロッド50が収縮してSCV48が閉じ
る、即ち閉弁位置に位置するようになる。
【0037】次に、上記SCV34の故障診断を行う故
障診断装置の電気的構成を図3に基づいて説明する。こ
の故障診断装置は、燃料噴射量制御、燃料噴射時期制
御、点火時期制御、及びスロットル開度制御など、エン
ジン11の運転状態を制御するための電子制御ユニット
(以下「ECU」という)92を備えている。このEC
U92は、ROM93、CPU94、RAM95及びバ
ックアップRAM96等を備える算術論理演算回路とし
て構成されている。
【0038】ここで、ROM93は各種制御プログラム
や、それら各種制御プログラムを実行する際に参照され
るマップ等が記憶されたメモリであり、CPU94はR
OM93に記憶された各種制御プログラムやマップに基
づいて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU
94での演算結果や各センサから入力されたデータ等を
一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM9
6はエンジン11の停止時にその保存すべきデータ等を
記憶する不揮発性のメモリである。そして、ROM9
3、CPU94、RAM95及びバックアップRAM9
6は、バス97を介して互いに接続されるとともに、外
部入力回路98及び外部出力回路99と接続されてい
る。
【0039】外部入力回路98には、水温センサ11
b、ノックセンサ11c、クランクポジションセンサ1
4c、カムポジションセンサ21b、アクセルポジショ
ンセンサ26、バキュームセンサ36、及びスロットル
ポジションセンサ44等が接続されている。一方、外部
出力回路99には、スロットル用モータ24、燃料噴射
弁40、イグナイタ41a、及びVSV61等が接続さ
れている。
【0040】このように構成されたECU92は、エン
ジン11の運転状態に応じて燃焼方式を「成層燃焼」と
「均質燃焼」との間で切り換える。即ち、ECU92
は、クランクポジションセンサ14cからの検出信号に
基づきエンジン回転数NEを求める。更に、ECU92
は、バキュームセンサ36からの検出信号に基づき吸気
圧PMを求めるとともに、アクセルポジションセンサか
らの検出信号に基づきアクセル踏込量ACCPを求め
る。そして、吸気圧PM若しくはアクセル踏込量ACC
Pとエンジン回転数NEとに基づき、機関負荷に対応し
た値である基本燃料噴射量Qbse を算出する。
【0041】ECU92は、基本燃料噴射量Qbse及び
エンジン回転数NEに基づき、エンジン11の燃焼方式
を切り換える。例えば、エンジン11の運転状態が高回
転高負荷領域にあるときに「均質燃焼」を行い、低回転
低負荷領域にあるときには「成層燃焼」を行う。このよ
うに燃焼方式を変化させるのは、高出力が要求される高
回転高負荷時には混合気の空燃比をリッチ側の値にして
エンジン出力を高め、あまり高出力を必要としない低回
転低負荷時には空燃比をリーン側の値にして燃費の向上
を図るためである。
【0042】エンジン11の燃焼方式を「均質燃焼」と
した場合、ECU92は、吸気圧PMとエンジン回転数
NEとに基づき基本燃料噴射量Qbse を算出する。そし
て、燃料噴射弁40を駆動制御してエンジン11の吸気
行程中に、基本燃料噴射量Qbse から求められる最終燃
料噴射量Qfin に対応した量の燃料を燃焼室16内に噴
射供給する。こうした燃料噴射に基づき燃焼室16内に
形成される混合気においては、空気に対して燃料が均等
に混合されるようになり、その空燃比が理論空燃比若し
くは理論空燃比よりもリッチ側の値になる。なお、混合
気の空燃比を理論空燃比へと制御する際には、ECU9
2は、排気中の酸素濃度に基づき燃料噴射量のフィード
バック補正を行う。
【0043】更に、ECU92は、アクセル踏込量AC
CPとエンジン回転数NEとに基づき目標スロットル開
度TAtを算出し、スロットルポジションセンサ44か
らの検出信号に基づき算出される実際のスロットル開度
TArが上記目標スロットル開度TAtに近づくようス
ロットル用モータ24を駆動制御する。また、ECU9
2は、吸気圧PMとエンジン回転数NEとに基づきマッ
プを参照して目標点火時期を算出し、同目標点火時期に
基づきイグナイタ41aを駆動制御する。上記のように
スロットル開度及び点火時期を制御することで、これら
スロットル開度及び点火時期が「均質燃焼」に適したも
のになる。
【0044】エンジン11の燃焼方式を「成層燃焼」と
した場合、ECU92は、アクセル踏込量ACCPとエ
ンジン回転数NEとに基づき基本燃料噴射量Qbse を算
出する。そして、燃料噴射弁40を駆動制御してエンジ
ン11の圧縮行程中に、基本燃料噴射量Qbse から求め
られる最終燃料噴射量Qfin に対応した量の燃料を噴射
供給する。こうした燃料噴射により燃焼室16内に形成
される混合気においては、その空燃比が「均質燃焼」時
の空燃比よりもリーン側の値とされる。
【0045】更に、ECU92は、基本燃料噴射量Qbs
e とエンジン回転数NEとに基づき目標スロットル開度
TAtを算出し、実際のスロットル開度TArが上記目
標スロットル開度TAtに近づくようスロットル用モー
タ24を駆動制御する。また、ECU92は、基本燃料
噴射量Qbse及びエンジン回転数NE等の機関運転状態
に基づきマップを参照して目標点火時期を算出し、同目
標点火時期に基づきイグナイタ41aを駆動制御する。
上記のようにスロットル開度及び点火時期を制御するこ
とで、これらスロットル開度及び点火時期が「成層燃
焼」に適したものになる。
【0046】上記「成層燃焼」時において、エンジン1
1の圧縮行程中に燃料噴射弁40から噴射された燃料
は、ピストン12の頭部に設けられた窪み12a(図
1)に入り、ピストン12の移動によって点火プラグ4
1の周りに集められる。このように点火プラグ41の周
りに燃料を集めることによって、燃焼室16内の混合気
全体の平均空燃比を「均質燃焼」時より大きくしても、
同プラグ41周りの混合気の空燃比が着火に適したもの
とされて良好な混合気への着火が行われる。また、燃焼
室16内の混合気全体の平均空燃比を「均質燃焼」時よ
り大きくするためにスロットル開度が開き側に制御され
て吸入空気量が多くされるため、「成層燃焼」時にはエ
ンジン11のポンピングロスが低減されるようになる。
【0047】次に、燃焼室16内におけるガスの流動状
態(スワールの強さ)を調整するためのSCV48の制
御について説明する。ECU92は、エンジン回転数N
E、実際のスロットル開度TAr、及び水温センサ11
bによって検出されるエンジン11の冷却水温に基づ
き、VSV61を駆動制御してSCV48を開閉させ
る。ECU92は通常、VSV61を閉じてアクチュエ
ータ49の負圧室54とバキュームタンク57との間を
遮断する。これによりアクチュエータ49が不作動にな
ってSCV48が開いた状態に維持され、燃焼室16内
で発生するスワールが弱くなる。
【0048】そして、スロットル開度TAr及びエンジ
ン回転数NEがSCV48を閉じるべき運転領域に位置
すると、SCV48の閉指令がなされることとなる。こ
のSCV48の閉指令に基づき、ECU92は、VSV
61を開いてアクチュエータ49の負圧室54をバキュ
ームタンク57と連通する。これによりアクチュエータ
49が作動してSCV48が閉じられ、燃焼室16内で
生じるスワールが強くなる。
【0049】ここで、SCV48の閉指令がなされるエ
ンジン11の運転領域を図4(a)及び(b)に示す。
この図4(a)は、エンジン11の冷却水温が低温(例
えば80℃未満)である場合にSCV48の閉じ要求が
なされるエンジン11の運転領域を示すものである。ま
た、図4(b)は、エンジン11の冷却水温が高温(例
えば80℃以上)である場合にSCV48の閉じ要求が
なされるエンジン11の運転領域を示すものである。こ
れらの図において斜線で示す領域にスロットル開度TA
r及びエンジン回転数NEが位置するとき、SCV48
の閉指令がなされることとなる。
【0050】図4(a)から明らかなように、冷却水温
が低いときには、エンジン11が高回転高負荷状態にあ
るとき以外、SCV48が閉じられてスワールが強くさ
れる。また、図4(b)から明らかなにように、冷却水
温が高いときには、エンジン11が低回転低負荷状態や
高回転高負荷状態にあるとき以外、即ちエンジン11が
低回転高負荷状態や高回転低負荷状態にあるとき、SC
V48が閉じられてスワールが強くされる。
【0051】従って、冷却水温が高い状態にあっては、
エンジン11の成層燃焼運転時にSCV48が開かれて
スワールが弱くされる。これは、燃焼室16内のスワー
ルが弱い状態のとき、燃料が点火プラグ41周りに集ま
りやすいように設計されているためである。一方、冷却
水温が高い状態でのエンジン11の均質燃焼運転時に
は、機関負荷(スロットル開度TAr)及びエンジン回
転数NEに応じてSCV48が開弁位置と閉弁位置との
いずれかに制御され、スワールの強さが調整される。こ
のようにSCV48を制御することで、均質燃焼運転時
において、スワールにより燃料を空気に対して好適に拡
散させて良好な燃焼が得られる混合気を形成しつつ、不
必要にSCV48が閉じられてポンピングロスが増大す
るのを抑制することができる。
【0052】上記のようにSCV48を開閉させること
でスワールの強さが調整されると、このスワールの強さ
に応じてエンジン11の運転制御に用いられる機関制御
量、例えば目標点火時期の最適値も変化する。そのた
め、ECU92は、SCV48の開閉状態に応じて、目
標点火時期等の機関制御量を算出するためのマップを切
り換える。即ち、例えば目標点火時期を算出するための
マップとしては、SCV48が開弁状態(スワール弱)
にあるときに適したものと、SCV48が閉弁状態(ス
ワール強)にあるときに適したものとの二種類が用意さ
れる。そして、上記二種類のマップのうちから、SCV
48の弁位置に応じて目標点火時期の算出に用いるマッ
プを選択する。このようにSCV48の弁位置に応じて
目標点火時期等の機関制御量を算出するためのマップを
選択することで、SCV48の弁位置に基づくスワール
の強さに係わらず、点火時期等の機関制御量を適切なも
のとして、エンジン11を好適に運転制御することがで
きる。
【0053】なお、上記目標点火時期においては、同一
の機関状態である条件のもとで、SCV48の開弁時
(スワール弱)に対応するマップから算出される目標点
火時期が、SCV48の閉弁時(スワール強)に対応す
るマップから算出される目標点火時期よりも進角側の値
になる。これは、SCV48が開弁位置にあってスワー
ルが弱いときには、燃焼室16内における燃料の空気に
対する拡散度合いが小さくなって混合気の燃焼速度が遅
くなるため、点火プラグ41による混合気への点火を早
期に行う必要があることがその理由である。
【0054】ところで、SCV48が設けられたエンジ
ン11においては、同SCV48の故障に伴いスワール
の強さが不適切になると、混合気の燃焼に大きな悪影響
を及ぼす。そのため、例えばSCV48の弁位置(開
度)を検出するセンサを設け、同センサにからの検出信
号に基づきSCV48の故障診断を行うことが考えられ
るが、こうしたセンサを設けることによるエンジン11
のコストアップも無視できないものとなる。
【0055】そこで本実施形態では、エンジン11に燃
焼状態の悪化に伴う失火が発生したとき、本来SCV4
8が開弁状態であるべき冷却水温高温時の成層燃焼運転
中であれば、SCV48の閉弁時に適した機関制御状態
である均質燃焼運転へと燃焼方式を切り換え、機関制御
状態の変更を行う。故障によりSCV48が冷却水温高
温時の成層燃焼運転中に開弁位置にないときには、燃焼
室16内におけるスワールの強さが「成層燃焼」に適し
たものでなくなり、点火プラグ41による点火時に同プ
ラグ41周りに着火に適した空燃比の混合気を存在させ
ることが困難になって燃焼状態が悪化する。こうした状
態にあって、上記のように燃焼方式が「成層燃焼」から
「均質燃焼」に切り換えられると、燃焼状態が回復して
失火が発生しなくなる。これは、「均質燃焼」時には、
空気に対して燃料が均等に混合された混合気を燃焼させ
ることから、燃焼室16内におけるスワールの強弱の影
響を受けにくいためである。従って、冷却水温高温時で
の成層燃焼運転中に失火が発生したとき、燃焼方式を
「成層燃焼」から「均質燃焼」に切り換え、この切り換
えにより失火が生じなくなることに基づき、SCV48
に閉弁位置に固着される等の故障が発生している旨の判
断がなされる。
【0056】一方、エンジン11の均質燃焼運転中であ
って、同エンジン11の運転状態がSCV48を閉弁
(スワール強)すべき運転領域にあるときに、所定の気
筒で失火が発生した場合には、エンジン11の機関制御
状態として点火時期をSCV48の開弁時(スワール
弱)に適した時期へと切り換え、機関制御状態の変更を
行う。均質燃焼運転中にあっては、スワールの強さに応
じて空気に対する燃料の拡散度合いが変化して混合気の
燃焼速度が変化するため、点火時期がSCV48の弁位
置に応じて制御される。従って、均質燃焼運転中であっ
てエンジン11の運転状態がSCV48を閉じるべき運
転領域にあるとき、故障によりSCV48が閉弁状態
(スワール強)にないと、燃焼室16内のスワールが適
正よりも弱くなり、燃焼室16内での空気に対する燃料
の拡散が適正に行われなくなって燃焼状態が悪化し、所
定の気筒で失火が発生することとなる。また、このとき
には点火時期がSCV48の閉弁時(スワール強)に適
した時期に制御されるが、実際にはSCV48の故障に
よりスワールが適正値よりも弱くなって燃焼速度が遅く
なる。そのため、上記制御される点火時期が適正よりも
遅い時期となる。こうした状態にあって、上記のように
点火時期がSCV48の開弁時(スワール弱)に適した
時期へと切り換えられると、同点火時期が進角してスワ
ールが弱く燃焼速度が遅い状態に対応して混合気に対す
る点火が行われ、また、同点火時期の進角に伴いノッキ
ングが発生することもない。従って、均質燃焼運転中で
あってエンジン11の運転状態がSCV48を閉じるべ
き運転領域にあるとき、失火の発生に応じて点火時期を
上記のように切り換えた後、ノッキングの発生がなけれ
ばSCV48に開弁位置に固着される等の故障が発生し
ている旨の判断がなされる。
【0057】上述したように、エンジン11に燃焼状態
の悪化に伴う失火が発生したとき、そのときの機関運転
状態に応じたSCV48の弁位置に適する機関制御状態
(燃焼方式,点火時期)から、SCV48の他方の弁位
置に適する機関制御状態へと同機関制御状態の変更を行
い、この変更後に失火やノッキング等の燃焼状態の悪化
がなくなるか否かに基づき、SCV48に故障が発生し
ているか否かの判断を行うことができる。従って、開度
センサ等を設けることなくSCV48の故障を診断する
ことができ、上記センサを設けることに伴うエンジン1
1のコストアップを抑制することができる。
【0058】次に、SCV48が閉弁位置に固着される
場合など、本来SCV48が開弁位置にあるべきときに
同開弁位置に位置しなくなる故障(以下、閉故障とい
う)を判断するための手順について、図5を参照して説
明する。図5は、上記故障を判断するための閉故障判断
ルーチンを示すフローチャートである。この閉故障判断
ルーチンは、ECU92を通じて例えば所定時間毎の時
間割り込みにて実行される。
【0059】閉故障判断ルーチンにおいては、ステップ
S101〜S103の処理によって冷却水温高温時での
成層燃焼運転中に失火が発生したか否かが判断される。
そして、同失火が発生した場合にはステップS104,
S105の処理によって、上記機関運転状態での失火が
発生したか否かを判断するための成層失火フラグF1が
「1」に設定されるとともに、均質燃焼要求がなされる
こととなる。こうした均質燃焼要求に応じて均質燃焼運
転が行われ、このときにステップS107〜S109の
処理によって、失火が発生したか否かの判断が行われる
とともに、同失火の発生の有無に基づきSCV48の閉
故障が発生しているか否かの判断が行われる。
【0060】閉故障判断ルーチンにおいて、ECU92
は、ステップS101の処理として、水温センサ11b
からの検出信号に基づき求められるエンジン11の冷却
水温が高温(例えば80℃以上)であるか否かを判断す
る。そして、冷却水温が低温(80℃未満)であればこ
の閉故障判断ルーチンを一旦終了し、冷却水温が高温
(80℃以上)であればステップS102に進む。EC
U92は、現在成層燃焼運転中であるか否かを判断し、
成層燃焼運転中であればステップS103に進む。
【0061】ECU92は、ステップS103の処理と
して、クランクポジションセンサ14c及びカムポジシ
ョンセンサ21bからの検出信号に基づき、エンジン1
1における所定の気筒で失火が発生しているか否かを判
断する。そして、失火が発生していなければこの閉故障
判断ルーチンを一旦終了し、失火が発生してればステッ
プS104に進む。このように失火が発生する状況の一
例としては、SCV48に故障が発生している場合があ
げられる。
【0062】通常、冷却水温高温時の成層燃焼運転では
SCV48が開弁状態(スワール弱)となるが、故障に
よりSCV48が開弁状態でなく例えば閉弁位置に固着
するという故障(閉故障)が生じると、燃焼室16内に
おけるスワールの強さが「成層燃焼」に適したものでな
くなる。その結果、点火プラグ41の点火時に同プラグ
41周りに着火に適した空燃比を存在させることが困難
になり、燃焼状態が悪化して失火が発生するようにな
る。
【0063】ECU92は、ステップS104の処理で
成層失火フラグF1として「1」をRAM95の所定領
域に記憶し、続くステップS105の処理で均質燃焼要
求を行った後、この閉故障判断ルーチンを一旦終了す
る。上記のように均質燃焼要求がなされると、現在の燃
焼方式が「成層燃焼」であっても「均質燃焼」へと切り
換えられ、「成層燃焼」が行われる機関運転領域にて
「均質燃焼」が行われることとなる。
【0064】こうして均質燃焼要求に応じて「均質燃
焼」が行われると、上記ステップS102の処理で成層
燃焼運転中でない旨判断され、ステップS106に進
む。ECU92は、ステップS106の処理として、成
層失火フラグF1が「1」であるか否か、即ち冷却水温
高温時での成層燃焼運転中に失火が発生したことに基づ
き「均質燃焼」に切り換えられた状態であるのか否かを
判断する。そして、ステップS106の処理において、
否定判定(NO)ならばこの閉故障判断ルーチンを一旦
終了し、肯定判定(YES)ならばステップS107に
進む。
【0065】ECU92は、ステップS107の処理と
して、クランクポジションセンサ14c及びカムポジシ
ョンセンサ21bからの検出信号に基づき、所定の気筒
で失火が発生しているか否かを判断する。このときの失
火の有無により、上述した冷却水温高温時での成層燃焼
運転中の失火がSCV48の閉故障によるものか否かを
判断することができる。即ち、SCV48の閉故障が発
生している場合、ステップS105の処理における均質
燃焼要求に応じて、燃焼方式が燃焼室16内にのスワー
ルの影響を受けにくい「均質燃焼」に切り換えられる
と、燃焼状態が回復して失火が発生しなくなる。
【0066】従って、ステップS107の処理におい
て、失火が発生していない旨判断されることに基づき、
SCV48に閉故障が発生している旨の判断をすること
ができる。そして、ステップS107の処理で失火が発
生しておらず、SCV48が閉故障している旨の判断が
なされると、ECU92は、ステップS109の処理で
閉故障フラグFcとして「1」をバックアップRAM9
6の所定領域に記憶した後、ステップS110に進む。
上記のように閉故障フラグFcが「1」とされると、E
CU92は、例えば自動車の計器パネルに設けられた警
告灯を点灯させ、運転者にSCV48の閉故障が発生し
ていることを知らせる。
【0067】一方、上記ステップS107の処理で失火
が発生しており、冷却水温高温時での成層燃焼運転中の
失火がSCV48の閉故障によるものでない旨の判断が
なされると、ECU92は、ステップS108の処理で
均質燃焼要求を停止した後、ステップS110に進む。
ECU92は、ステップS110の処理で、成層失火フ
ラグF1として「0」をRAM95の所定領域に記憶し
た後、この閉故障判断ルーチンを一旦終了する。
【0068】次に、SCV48が開弁位置に固着される
場合など、本来SCV48が閉弁位置にあるべきときに
同閉弁位置に位置しなくなる故障(以下、開故障とい
う)を判断するための手順について、図6を参照して説
明する。図6は、上記故障を判断するための開故障判断
ルーチンを示すフローチャートである。この開故障判断
ルーチンは、ECU92を通じて例えば所定時間毎の時
間割り込みにて実行される。
【0069】開故障判断ルーチンにおいては、ステップ
S201〜S204の処理により、冷却水温高温時の均
質燃焼中であって、且つSCV48の閉指令がなされて
いるときに失火が発生したか否かが判断される。そし
て、同失火が発生した場合にはステップS206〜S2
08の処理によって、点火時期をSCV48が開弁位置
にあるときに適した時期へと変更し、この状態でのノッ
キングの有無の判断に基づきSCV48の開故障が発生
しているか否かの判断が行われる。
【0070】開故障判断ルーチンにおいて、ECU92
は、ステップS201の処理としてエンジン11の冷却
水温が高温(例えば80℃以上)であるか否かを判断
し、ステップS202の処理として均質燃焼運転中であ
るか否かを判断する。更に、ECU92は、ステップS
203の処理としてSCV48の閉指令がなされている
か否かを判断し、ステップS204の処理として失火が
発生しているか否かを判断する。
【0071】そして、上記ステップS201〜S204
のいずれか一つの判断処理でNOと判断されると、EC
U92は、この開故障判断ルーチンを一旦終了する。ま
た、上記ステップS201〜S204の処理すべてでY
ESと判断されると、ステップS205に進むこととな
る。こうしてステップS205に進む状況としては、S
CV48に故障が発生している場合があげられる。
【0072】SCV48が例えば開弁位置に固着すると
いう故障(開故障)が発生していると、冷却水温高温時
の均質燃焼運転時中にあってSCV48の閉指令がなさ
れているとき、燃焼室16内におけるスワールが適正よ
りも弱くなる。その結果、燃焼室16内において空気に
対する燃料の拡散度合いが小さくなり、混合気の燃焼状
態が悪化して所定の気筒で失火が発生するようになる。
また、このときには点火時期がSCV48の閉弁時(ス
ワール強)に適した時期に制御されるが、実際にはSC
V48の開故障によりスワールが適正値よりも弱くなっ
て燃焼速度が遅くなる。そのため、上記制御される点火
時期が適正よりも遅い時期となる。
【0073】続いてECU92は、ステップS205の
処理で、開故障診断終了フラグF2として「1」がRA
M95の所定領域に記憶されているか否かを判断する。
この開故障診断終了フラグF2は、後述するステップS
206〜S208の処理によって行われるSCV48の
開故障の診断が既に終了しているか、即ちエンジン11
の始動後において一度でも開故障の診断が行われたか否
かを判断するためのものである。開故障診断終了フラグ
F2は、上記ステップS206〜S208の開故障の診
断処理が行われた後、ステップS209の処理で「1」
とされるようになる。また、開故障診断終了フラグF2
は、エンジン11が停止する毎に「0」とされるように
なる。
【0074】そして、上記ステップS205の処理にお
いて、開故障診断終了フラグF2が「1(終了済)」で
あればこの開故障診断ルーチンを一旦終了し、開故障診
断終了フラグF2が「0(未終了)」であればステップ
S206に進む。ECU92は、ステップS206の処
理として、エンジン11の点火時期をSCV48の開弁
時に適した時期へと変更する。即ち、目標点火時期を算
出する際に用いられるマップを、SCV48の閉弁時用
のものから閉弁時用のものへと切り換え、このマップか
ら算出される目標点火時期に基づきイグナイタ41aを
駆動制御し、エンジン11の点火時期を進角側に制御す
る。
【0075】続いてECU92は、ステップS207の
処理として、ノックセンサ11cからの検出信号に基づ
き、ノッキング発生の有無を判断する。このときのノッ
キング発生の有無により、上記失火がSCVの開故障に
よるものか否かを判断することができる。即ち、SCV
48の開故障が発生している場合、ステップS206の
処理により点火時期がSCV48の開弁時に適した時期
へと制御されると、混合気の燃焼状態が回復し、また、
ノッキングが発生することもない。
【0076】従って、ステップS207の処理におい
て、ノッキングが発生していない旨判断されることに基
づき、SCV48に開故障が発生している旨の判断を行
うことができる。そして、ステップS207の処理でノ
ッキングが発生しておらず、SCVが開故障している旨
の判断がなされると、ECU92は、ステップS208
の処理で開故障フラグFoとして「1」をバックアップ
RAM96の所定領域に記憶した後、ステップS209
に進む。上記のように開故障フラグFoが「1」とされ
ると、ECU92は、例えば自動車の計器パネルに設け
られた警告灯を点灯させ、運転者にSCV48の開故障
が発生していることを知らせる。
【0077】一方、上記ステップS207の処理でノッ
キングが発生しており、上記失火がSCV48の開故障
によるものでない旨の判断がなされると、ステップS2
09に進む。ECU92は、ステップS209の処理
で、開故障診断終了フラグF2としてRAM95の所定
領域に「1」を記憶した後、この開故障診断ルーチンを
一旦終了する。このように開故障診断終了フラグF2が
「1」とされると、エンジン11が停止して開故障診断
終了フラグF2が「0」になるまでは上記ステップS2
05の処理でNOと判断され、ステップS206〜S2
08におけるSCV48の開故障診断のための処理が行
われることはなくなる。
【0078】以上詳述した処理が行われる本実施形態に
よれば、以下に示す効果が得られるようになる。 (1)本来SCV48が開弁状態であるべき冷却水温高
温時の成層燃焼運転中に、エンジン11に燃焼状態の悪
化に伴う失火が発生したときには、SCV48の閉弁時
に適した機関制御状態である均質燃焼運転へと燃焼方式
が切り換えられ、機関制御状態の変更が行われる。閉故
障によりSCV48が冷却水温高温時の成層燃焼運転中
に開弁位置にないときには、燃焼室16内におけるスワ
ールの強さが「成層燃焼」に適したものでなくなり、点
火プラグ41による点火時に同プラグ41周りに着火に
適した空燃比の混合気を存在させることが困難になって
燃焼状態が悪化する。こうした状態にあって、上記のよ
うに燃焼方式が「成層燃焼」から「均質燃焼」に切り換
えられると、燃焼状態が回復して失火が発生しなくな
る。従って、上記「成層燃焼」から「均質燃焼」への切
り換えによって失火が生じなくなることに基づき、SC
V48に閉弁位置に固着される等の故障(閉故障)が発
生している旨の判断を行うことができる。このようにS
CV48の閉故障診断を行うことで、SCV48の開度
を検出するための開度センサなど、特別なセンサを設け
ることなくSCV48の閉故障を診断することができ、
上記センサを設けることに伴うエンジン11のコストア
ップを抑制することができる。
【0079】(2)エンジン11の均質燃焼運転中であ
って、同エンジン11の運転状態がSCV48を閉弁
(スワール強)すべき運転領域にあるときに、所定の気
筒で失火が発生した場合には、エンジン11の機関制御
状態として点火時期がSCV48の開弁時(スワール
弱)に適した時期へと切り換えられ、機関制御状態の変
更が行われる。上記のように均質燃焼運転中であってS
CV48の閉指令がなされる機関運転状態にあって、開
故障によりSCV48が閉弁状態(スワール強)にない
と、燃焼室16内のスワールが適正よりも弱くなり、燃
焼室16内での空気に対する燃料の拡散が適正に行われ
なくなって燃焼状態が悪化し、所定の気筒で失火が発生
する。また、このときには点火時期がSCV48の閉弁
時(スワール強)に適した時期に制御されるが、実際に
はSCV48の開故障によりスワールが適正よりも弱く
なって燃焼速度が遅くなる。そのため、上記制御される
点火時期が適正よりも遅い時期となる。こうした状態に
あって、上記のように点火時期がSCV48の開弁時
(スワール弱)に適した時期へと切り換えられると、同
点火時期が進角してスワールが弱く燃焼速度が遅い状態
に対応して混合気に対する点火が行われ、また、同点火
時期の進角に伴いノッキングが発生することもない。従
って、均質燃焼運転中であってエンジン11の運転状態
がSCV48を閉じるべき運転領域にあるとき、失火の
発生に応じて点火時期を上記のように切り換えた後、ノ
ッキングの発生がないことに基づきSCV48が開弁位
置に固着される等の故障(開故障)が発生している旨の
判断を行うことができる。このようにSCV48の開故
障診断を行うことで、SCV48の開度を検出するため
の開度センサなど、特別なセンサを設けることなくSC
V48の開故障を診断することができ、上記センサを設
けることに伴うエンジン11のコストアップを抑制する
ことができる。
【0080】(3)エンジン11の燃焼方式が「成層燃
焼」であるときと「均質燃焼」であるときとで、SCV
48の故障診断を行うために変更される機関制御状態の
変更対象(燃焼方式,点火時期)が異なるものとされ
る。従って、この機関制御状態の変更対象を燃焼方式に
応じた適切なものとすることができ、燃焼方式が切り換
えられるエンジン11にあってもSCV48の故障診断
を的確に行うことができる。
【0081】なお、本実施形態は、例えば以下のように
変更することもできる。 ・本実施形態では、SCV48における開故障の有無を
判断するために、SCV48の開弁時に対応した時期へ
の点火時期の切り換え後におけるノッキング発生の有無
を診断するようにしたが、本発明はこれに限定されな
い。例えば、上記SCV48の開故障に伴う所定気筒で
の失火が回復したか否かに基づき、SCV48における
開故障の有無を判断してもよい。また、上記点火時期の
切り換え後に排気温度が適正な温度になっているか否か
に基づき、SCV48における開故障の有無を判断して
もよい。即ち、SCV48の開故障時にあって点火時期
がSCV48の閉弁時に対応した時期となっている場
合、この点火時期が適正よりも遅い状態となって排気温
度が適正値よりも高くなる。そして、上述した点火時期
の切り換え後において、SCV48の開故障が発生して
いれば点火時期が適正な時期になって排気温度が適正値
になる。従って、上記点火時期の切り換え後における排
気温度が適正値であるか否かに基づき、SCV48の開
故障が発生しているか否を判断することができる。
【0082】・本実施形態では、冷却水温高温時での成
層燃焼運転中にSCV48が開かれてスワールが弱くさ
れるエンジン11に本発明を適用したが、これに代えて
冷却水温高温時での成層燃焼運転中にSCV48が閉じ
られれてスワールが強くされるエンジンに本発明を適用
してもよい。この場合、冷却水温高温時での成層燃焼運
転中に失火が発生した場合、燃焼方式が「成層燃焼」か
ら「均質燃焼」へと切り換えられ、この均質燃焼運転に
よって失火が発生しなくなることに基づき、SCV48
に故障が発生している旨の判断を行うことができる。
【0083】・本実施形態では、SCV48の故障を判
断するために変更される機関制御状態の変更対象として
燃焼方式及び点火時期を例示したが、これら機関制御状
態の変更対象を必ずしも上記の二種類に限定する必要は
ない。
【0084】・本実施形態では、SCV48を閉じたと
きにスワールが強くなり、SCV48を開いたときにス
ワールが弱くなる吸気系の構造を採用したが、本発明は
これに限定されない。即ち、これに代えて、SCV48
を閉じたときにスワールが弱くなり、SCV48が開い
たときにスワールが強くなる吸気系の構造を採用しても
よい。
【0085】・本実施形態では、燃焼方式が切り換えら
れるエンジン11に本発明を適用したが、必ずしも燃焼
方式が切り換えられるエンジン11に本発明を適用する
必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるSCVの故障診断装置が適
用されたエンジン全体を示す断面図。
【図2】同エンジンにおける吸気系の構造を示す平断面
図。
【図3】上記故障診断装置の電気的構成を示すブロック
図。
【図4】SCVの閉指令がなされるエンジンの運転領域
を示す図。
【図5】閉故障の判断手順を示すフローチャート。
【図6】開故障の判断手順を示すフローチャート。
【符号の説明】 11…エンジン、11c…ノックセンサ、14c…クラ
ンクポジションセンサ、21b…カムポジションセン
サ、23…スロットルバルブ、24…スロットル用モー
タ、32…吸気通路、40…燃料噴射弁、41…点火プ
ラグ、41a…イグナイタ、44…スロットルポジショ
ンセンサ、48…スワールコントロールバルブ(SC
V)、49…アクチュエータ、57…バキュームタン
ク、58…負圧通路、59…吸引通路、61…VSV、
92…電子制御ユニット(ECU)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/02 325 F02D 41/02 325G 41/22 305 41/22 305M 43/00 301 43/00 301U 301B 301E 45/00 345 45/00 345A 368 368E 368Z F02P 5/15 F02P 5/15 L B Fターム(参考) 3G022 AA07 AA08 BA01 CA06 CA08 CA09 DA01 EA08 FA06 GA00 GA01 GA05 GA07 GA09 GA13 GA16 3G023 AA01 AA18 AB03 AC05 AD07 AD09 AF01 AG01 3G084 AA04 BA09 BA13 BA15 BA17 BA21 CA03 CA04 CA09 DA13 DA27 DA33 EA11 EB08 EC02 EC03 FA00 FA10 FA11 FA20 FA24 FA25 FA27 FA29 FA33 FA38 3G301 HA04 HA16 HA17 JA20 JB02 JB09 JB10 KA08 KA09 KA24 KA25 LA01 LA05 LB04 LC01 LC03 LC07 MA01 MA11 MA19 NA08 NC02 NE13 NE15 PA00Z PA07Z PA11A PA11Z PA17Z PC08Z PC09Z PD03A PD11Z PE01Z PE03Z PE04Z PE05Z PE08Z PE09Z PF03Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の吸気通路に設けられ、機関運転
    状態に基づき開弁位置と閉弁位置との間で制御されるこ
    とにより燃焼室内のガスの流動状態を変更する吸気流制
    御弁の故障診断装置において、 内燃機関の燃焼状態の悪化が検出されたとき、前記吸気
    流制御弁が一方の弁位置にある状態に適した機関制御状
    態から、同吸気流制御弁が他方の弁位置にある状態に適
    した機関制御状態へと、内燃機関の制御状態を変更する
    変更手段と、 前記変更手段による機関制御状態の変更後に、内燃機関
    の燃焼状態の悪化が検出されないことに基づき、前記吸
    気流制御弁に故障が発生している旨の診断を行う診断手
    段と、 を備えることを特徴とする吸気流制御弁の故障診断装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の吸気流制御弁の故障診断装
    置において、 前記内燃機関は、機関運転状態に応じて燃焼方式を均質
    燃焼と成層燃焼との間で切り換えるものであり、 前記変更手段は、内燃機関の成層燃焼運転時に燃焼状態
    の悪化が検出されたとき、燃焼方式を成層燃焼から均質
    燃焼に切り換えるものであることを特徴とする吸気流制
    御弁の故障診断装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の吸気流制御弁の故障診断装
    置において、 前記変更手段は、成層燃焼が行われるとともに前記吸気
    流制御弁が前記ガスの流動を弱くする弁位置にある機関
    運転状態で、内燃機関における燃焼様態の悪化が検出さ
    れたとき、燃焼方式を成層燃焼から均質燃焼に切り換え
    るものであることを特徴とする吸気流制御弁の故障診断
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の吸気流制御弁の故障診断装
    置において、 前記内燃機関は、機関運転状態に応じて燃焼方式を均質
    燃焼と成層燃焼との間で切り換えるものであり、 前記変更手段は、均質燃焼が行われるとともに前記吸気
    流制御弁が前記ガスの流動を強くする弁位置にある機関
    運転状態で、内燃機関における燃焼状態の悪化が検出さ
    れたとき、同機関の点火時期を前記吸気流制御弁が前記
    ガスの流動を弱くする弁位置にある状態に適した時期へ
    と切り換えるものであることを特徴とする吸気流制御弁
    の故障診断装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の吸気流制御弁の故障診断装
    置において、 前記内燃機関は、機関運転状態に応じて燃焼方式を切り
    換えるものであり、 前記変更手段は、内燃機関の燃焼状態の悪化を検出した
    ときに変更する機関制御状態の変更対象を燃焼方式毎に
    異ならせることを特徴とする吸気流制御弁の故障診断装
    置。
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