JP2001019935A - 接着剤組成物および接着方法 - Google Patents

接着剤組成物および接着方法

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JP2001019935A
JP2001019935A JP11195360A JP19536099A JP2001019935A JP 2001019935 A JP2001019935 A JP 2001019935A JP 11195360 A JP11195360 A JP 11195360A JP 19536099 A JP19536099 A JP 19536099A JP 2001019935 A JP2001019935 A JP 2001019935A
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carbon atoms
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building
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JP11195360A
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Yoshikazu Yugaki
義和 遊垣
Tetsuya Hasegawa
哲也 長谷川
Hiroaki Shoji
博昭 庄司
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NUC Corp
Original Assignee
Nippon Unicar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質の無機建材への浸透性・接着性および
防水性が優れ、環境上の問題を起さない接着剤組成物を
提供すること。 【解決手段】R3 SiO(R2 SiO)n SiR3 〔式中、Rは、水素原子、置換もしくは無置換の1価炭
化水素基、またはアシル基を表し、nは1〜10を表
す。但し、全部のRのうち1〜5は、式−Cx 2x
(C2 4 O)y (C3 6 O)z A(式中、xは2〜
6を表し、yは3〜10を表し、zは0〜10を表し、
そしてAは水素原子、置換もしくは無置換の1価炭化水
素基またはアシル基を表す)により表される基であ
る。〕で表される有機ポリシロキサン−ポリオキシアル
キレン共重合体および少なくとも1種の熱硬化性化合物
を含んでなる接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の有機ポリシ
ロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体と、少なくと
も1種の熱硬化性化合物、好ましくはイソシアネート化
合物を必須成分とする接着剤組成物、およびそれを建造
物部材に使用する接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木材、繊維、有機樹脂等の有機建材やモ
ルタル、コンクリート、レンガ、石材等の無機建材によ
る建造物を建造あるいは補修する用途に様々な反応性有
機材料や無機材料が用いられている。また、これらの建
材を建造物の基材に固定させるために様々な接着剤が用
いられている。特に、モルタル、コンクリート、レン
ガ、石材等の無機建材の接着には、強度面からエポキシ
樹脂系やフェノール樹脂系接着剤が広く使用されてき
た。
【0003】しかしながら、これらの接着剤は、モルタ
ル、コンクリート、レンガ、石材等の無機建材、特には
多孔質な無機建材に対しての浸透性・接着性、防水性が
十分ではなく、例えば、補修用途の場合、補修部分の細
部や奥部まで浸透しきらないため、補修後の建材の強度
や耐久性が不足するという問題があった。また、これら
従来のエポキシ樹脂系やフェノール樹脂系接着剤には、
ビスフェノールAやホルムアルデヒドなどの毒性物質が
含まれるので、環境上好ましくない。
【0004】特開平6−065538号は、建造物に使
用するための有機ポリシロキサン−ポリオキシアルキレ
ン共重合体とイソシアネート熱硬化性樹脂を含む硬化性
樹脂組成物を開示しているが、これは、建造物に防カビ
性および易洗性を与えるという、建造物の表面に塗布す
るものに過ぎない。従って、建造物部材、好ましくは無
機建材、より好ましくは多孔質の無機建材を接着するた
めの有機ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合
体とイソシアネート熱硬化性化合物を含む組成物は知ら
れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、建造物部
材、好ましくは無機建材、より好ましくは多孔質の無機
建材への浸透性・接着性および防水性が優れ、更に、好
ましくない原料を使用しないので環境上の問題を起さな
い接着剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式: R3 SiO(R2 SiO)n SiR3 〔式中、Rは、独立して、水素原子、置換もしくは無置
換の1価炭化水素基、またはアシル基を表し、そしてn
は1〜10を表す。但し、存在する全てのRのうち1〜
5は、式−Cx 2xO(C2 4 O)y (C3 6 O)
z A(式中、xは独立して2〜6を表し、yは独立して
3〜10を表し、zは独立して0〜10を表し、そして
Aは独立して水素原子、置換もしくは無置換の1価炭化
水素基またはアシル基を表す)により表される基であ
る。〕で表される有機ポリシロキサン−ポリオキシアル
キレン共重合体と、少なくとも1種の熱硬化性化合物と
を含んでなる接着剤組成物、およびそれを建造物部材の
接着剤として使用する接着方法に関するものである。
【0007】本発明の組成物においては、有機ポリシロ
キサン−ポリオキシアルキレン共重合体は、主として基
材への浸透性・拡散性を助長し、基材自体の強度も向上
させることができ、結果として接着力を増強させる。さ
らに容易に表面が洗浄されるため汚れ防止効果に優れ、
黴、蘚苔類の発生を防止する。
【0008】本発明による有機ポリシロキサン−ポリオ
キシアルキレン共重合体を表す上記一般式において、存
在する全てのRのうち1〜5は、式−Cx 2xO(C2
4O)y (C3 6 O)z Aにより表される基であ
る。好ましくは存在する全てのRのうち1〜3、より好
ましくは1または2、最も好ましくは1がこの基であ
る。この基は、上式で表される有機ポリシロキサン鎖の
いずれの位置に存在してもよく、例えば、鎖の中ほどに
存在しても末端に存在してもよい。
【0009】以上の条件を満たせば、その他のRは、そ
れぞれ独立して、水素原子であっても、置換もしくは無
置換の1価炭化水素基であっても、またアシル基であっ
てもよい。特に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1
〜8のハロアルキル基、炭素数1〜8のシクロアルキル
基、炭素数1〜8のアルケニル基、炭素数1〜10のア
リール基、炭素数1〜10のアルキルアリール基、炭素
数1〜10のアラルキル基および炭素数1〜8のアシル
基が好ましい。炭素数1〜8のアルキル基の例として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、オクチル基など;炭素数1〜8の
ハロアルキル基の例としては、トリフロロプロピル基、
クロロプロピル基など;炭素数1〜8のシクロアルキル
基の例としては、シクロヘキシル基;炭素数1〜8のア
ルケニル基の例としては、ヘキセニル基;炭素数1〜1
0のアリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基
など;炭素数1〜10のアルキルアリール基の例として
は、トリル基、キシリル基など;炭素数1〜10のアラ
ルキル基の例としては、ベンジル基、フェニルエチル基
など;および炭素数1〜8のアシル基の例としては、ア
セチル基、ベンゾイル基などを挙げることができる。中
でも炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、メチルが最
も好ましい。
【0010】式−Cx 2xO(C2 4 O)y (C3
6 O)z Aにおけるxは2〜6の整数であることができ
るが、2〜4の整数が好ましく、3および4が最も好ま
しい。yは3〜10の整数であることができ、そしてz
は0〜10であることができる。zが0でないとき、
(C2 4 O)y (C3 6 O)z は、エチレンオキシ
ドと、1,2または1,3−プロピレンオキシド、好ま
しくは1,2−プロピレンオキシドとのブロックまたは
ランダムコポリマー鎖を表すことになる。好ましくは、
yとzの和が2〜15、より好ましくは4〜12、最も
好ましくは6〜10となるようにyおよびzを選ぶこと
ができる。Aは、水素原子、置換もしくは無置換の1価
炭化水素基またはアシル基であることができ、置換もし
くは無置換の1価炭化水素基およびアシル基の例は、R
の場合と全く同様であり、好ましい具体例もRの場合と
同じであるが、それらに加えて、水素原子および炭素数
1〜6のアシル基も好ましい。
【0011】本発明において使用する有機ポリシロキサ
ン−ポリオキシアルキレン共重合体の具体例には、下記
のものが含まれる。
【0012】
【化2】
【0013】一方、本発明の組成物のもう1つの必須成
分である熱硬化性化合物は、接着性、硬化性を与えるた
めに添加され、本発明に使用する有機ポリシロキサン−
ポリオキシアルキレンと相溶あるいは混合できるもので
ある。本発明において使用できる熱硬化性化合物には、
例えば、ユリア樹脂プレポリマー、メラミン樹脂プレポ
リマー、ポリアミド樹脂プレポリマー、ポリイミド樹脂
プレポリマー、ポリエステル樹脂プレポリマー、アルキ
ド樹脂プレポリマー、エポキシ樹脂プレポリマー、フラ
ン樹脂プレポリマー、ポリウレタンプレポリマー、イソ
シアネート化合物、シリコーン樹脂プレポリマー、フェ
ノール樹脂プレポリマー、レゾルシノール樹脂プレポリ
マー、およびこれら化合物と他の高分子および低分子化
合物との複合体樹脂が含まれるが、これらに限定されな
い。特にイソシアネート化合物が好ましい。
【0014】イソシアネート化合物とは、分子中にイソ
シアネート基を有する化合物を意味し、例えば、トリレ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレン
ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(イソシ
アネートメチル)シクロヘキサン、1,6,11−ウン
デカントリイソシアネート、これらイソシアネートプレ
ポリマー型変性体、ヌレート型変性体、カルボンジイミ
ド変性体、およびその他の変性体の化合物が含まれる
が、これらに限定されない。次式:
【0015】
【化3】
【0016】(式中、R’は2価の炭化水素基を表
す。)で表されるヌレート型変性体が好ましい。R’は
2価の炭化水素基であればいかなる基であってもよい
が、炭素数2〜20の炭化水素基が好ましく、炭素数2
〜12のアルキレンが特に好ましい。
【0017】有機ポリシロキサン−ポリオキシアルキレ
ン共重合体と熱硬化性化合物との配合比は、特に限定さ
れないが、熱硬化性化合物100重量部に対して有機ポ
リシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体を10〜
500重量部、好ましくは10〜300重量部、より好
ましくは20〜200重量部、最も好ましくは40〜1
00重量部とすることができる。有機ポリシロキサン−
ポリオキシアルキレン共重合体が10量部以下である
と、粘度が上昇して基材へ塗布する場合などの作業性が
低下し、500重量部以上であると、イソシアネート化
合物の硬化後の強度・接着性などの物性が低下するから
である。本発明の接着剤組成物の全量に対する有機ポリ
シロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体の配合量
は、一般に2〜90重量%、好ましくは5〜60重量
%、より好ましくは10〜50重量%であり、熱硬化性
化合物の配合量は、一般に90〜5重量%、好ましくは
80〜10重量%、より好ましくは70〜15重量%で
ある。
【0018】本発明の接着剤組成物には、上記の2成分
の他に、有機および/または無機充填剤を配合すること
ができる。有機および/または無機充填剤には、補強剤
および顔料または着色剤が含まれる。補強剤としては、
カーボンブラック、微粉末シリカ、カーボン繊維、ガラ
ス繊維、その他繊維、炭酸カルシウム、タルク、クレ
イ、シリカなどの無機充填剤が挙げられる。顔料・着色
剤としては酸化鉄、酸化クロム、酸化チタンなどの無機
顔料およびフタロシアニンブルー、フタロシアニングリ
ーンなどの有機顔料が挙げられる。本発明の接着剤組成
物中での有機および/または無機充填剤の配合量は、一
般に0〜90重量%、好ましくは10〜80重量%、よ
り好ましくは20〜70重量%である。
【0019】更に、本発明の接着剤組成物は、必要に応
じて、硬化促進触媒を配合してもよい。硬化促進触媒と
しては、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブ
チル錫ジラウレート、ジブチル錫マーカプチド、ジブチ
ル錫チオカルボキシレート、ジブチル錫ジマレエート、
ジブチル錫オキサイド、モノブチル錫オキサイド、ジオ
クチル錫チオカルボキシレート、ジオクチル錫マーカプ
チド等の有機錫化合物、オクテン酸鉛等の有機鉛化合
物、フェニル水銀プロピオン酸塩等の有機水銀化合物、
有機アンチモン化合物、カリウム、ナトリウム、カルシ
ウム、鉄、マグネシウム、水銀、ニッケル、コバルト、
亜鉛、アルミニウム、錫、バナジウム、チタン等のカル
ボン酸塩、ジブチル錫アミン−2−エチルヘキソエート
等の如きアミン塩、ならびに他の酸性触媒および塩基性
触媒等が挙げられ、特に限定されないが、有機錫化合物
が好ましい。これら触媒を熱硬化性化合物に対し、例え
ば0.001〜5重量%配合することができる。
【0020】更に、本発明の接着剤組成物には、必要で
あれば、可塑剤、タレ止め剤、架橋剤、紫外線吸収剤、
光安定剤、酸化防止剤、難燃剤、希釈剤、防錆剤、抗菌
剤、防黴剤、防藻剤などを配合してもよい。可塑剤とし
てはジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオ
クチルアジペ−ト、塩素化パラフィンおよび石油系可塑
剤などが、タレ止め剤としては有機酸処理炭酸カルシウ
ム、水添ひまし油、ステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、微粉末シリカな
どが挙げられる。架橋剤としてはアルコキシシラン類、
エポキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カル
ビノール変性シリコーンなどの反応性シリコーン類、ア
ミノ化合物、アミド化合物、ウレタン化合物、ポリオー
ル類、その他アルコール基含有化合物などが挙げられ
る。
【0021】本発明の接着剤組成物は、上記成分を常法
により混合することにより製造することができる。ま
た、全ての成分を製造時に混合し、1液タイプとして供
給してもよいが、成分によっては、製品の安定性向上等
のため、2液タイプあるいはそれ以上のタイプの製品と
して供給し、使用時に混合することもできる。2液タイ
プにおいては、例えば、一方に有機ポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレン共重合体、硬化促進触媒および充填
剤等のその他の配合剤、もう一方に熱硬化性化合物およ
び充填剤等のその他の配合剤を配合することができる。
【0022】本発明の接着剤組成物が1液タイプの場合
は、塗布、吹き付け、噴霧、含浸、注入などの方法によ
り、一方または双方の基材に直接適用して部材間の接着
を行う。2液タイプの場合は、2液を混合してから、1
液タイプの場合と同じように、塗布、吹き付け、噴霧、
含浸、注入などの方法により、一方または双方の基材に
直接適用して部材間の接着を行う。接着作業後は、接着
物を0℃から50℃程度の雰囲気下で放置すれば、空気
中および/または基材の水分との反応によって、および
/また硬化促進触媒の働きによって接着剤が硬化する。
本発明の接着剤組成物の基材に対する使用量は、特に限
定されないが、例えば、JIS規格モルタル50mm×
50mm×25mmの場合、100〜300gが好まし
い。
【0023】本発明の接着剤組成物は、木材、繊維、有
機樹脂等の有機建材やモルタル、コンクリート、レン
ガ、石材等の無機建材に適用することができるが、特
に、無機建材に適用する場合に優れた性能を発揮し、多
孔質の無機建材に適用する場合の効果が特に優れてい
る。更に、補修用接着剤として使用した場合の効果が大
きいことが分かった。
【0024】本発明の接着剤組成物は、熱硬化性化合物
と有機ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体
を必須成分とするため、基材への浸透性・拡散性が優
れ、建造物部材の接着剤、特には建造物部材の補修用接
着剤として好適に使用でき、建造物部材の細部・奥部ま
で浸透するばかりか、部材自身にもある程度浸透し、硬
化後は強度を著しく向上させることができる。また、接
着性、防水性、耐久性、空隙充填性の他、表面が容易に
洗浄されるため汚れ防止効果に優れ、黴、蘚苔類の発生
を防止する。さらには建造物部材が、モルタル、コンク
リート、レンガ、石材等の無機建材である場合に上述の
特長を効果的に発揮する。
【0025】本発明の接着剤組成物は、一般的に用いら
れるエポキシ樹脂系やフェノール樹脂系接着剤などに含
まれるビスフェノールAやホルマリンなどの毒性または
環境破壊性の物質を使用することなく、優れた性能を有
する。特に、ビスフェノールAは、環境ホルモンとして
も問題視されているので、かかる化合物を使用しないこ
との意義は大きい。
【0026】
【実施例】つぎに実施例および比較例によって本発明を
具体的に説明する。実施例1〜5、比較例1〜4 次式:
【0027】
【化4】
【0028】の有機ポリシロキサン−ポリオキシアルキ
レン共重合体A〜E、硬化促進触媒としてジブチル錫オ
キサイド、および次式:
【0029】
【化5】
【0030】のイソシアネート化合物を用いて、下表−
1に示す接着剤組成物を調製した。
【0031】
【表1】
【0032】これら接着剤組成物並びに市販エポキシ樹
脂系接着剤(比較例2)および市販フェノール樹脂系接
着剤(比較例3)を用いて以下のように防水性試験およ
び防汚性試験を行った。防水性試験 「JISA5430繊維強化セメント板の5.6」に準
じて以下のようにして行った。JIS規格K5410モ
ルタル板10mm×70mm×70mm(日本テストパ
ネル工業製)の最大面に試料を塗布し、3日間室温で放
置し硬化させた。重量測定後、同じ面に700mm×3
5φのアクリル筒を接着させ、水が漏らないように筒足
元をシールした。アクリル筒の下から600mmの位置
を中心に上側50mm、下側100mmの定規を貼りつ
け、アクリル筒の下から600mmの位置まで水を入
れ、室温、湿度40%で24時間放置し、水の高さを測
定した。また、その時のモルタル板下面の濡れ状況を観
察した。最後にアクリル筒をモルタル板から剥がし、モ
ルタル板の重量を測定した。
【0033】防汚性試験 試料を10cm×10cmのガラス板上に0.2g/c
m2となるように塗布し、24時間室温で放置して硬化
させた。その後硬化塗膜に油性黒色ペンで線を描き、2
4時間室温で放置後、濡れたウエスで拭き取り、塗膜の
汚れ具合を評価した。評価基準は以下に従った。 ○:全く汚れが残らない。 △:50%以上汚れが取れるが黒色の後が残る。 ×:かなり汚れが残る。 尚、いずれも非試験体は3つずつ作成し、3回の試験の
平均値を測定結果としてまとめた。結果を表−2に示
す。
【0034】
【表2】
【0035】実施例5の接着剤組成物および市販エポキ
シ樹脂系接着剤(コンクリート・金属用ボンドE25
0,コニシ製;比較例4)を用いて、以下のように接着
性試験1、接着性試験2および補修接着性試験を行っ
た。接着性試験1 素焼きレンガ(20cm×10cm×6cm)の最大面
の上に厚さ1mmの薄板(縦10cm×横1cm)2本
を60mmの間隔を空けて平行に接着させ、試料を薄板
の間に薄板より厚く塗布した。試料の上にJIS規格K
5410モルタル板10mm×70mm×70mm(日
本テストパネル工業製)を載せ、モルタル板が薄板に当
たって止まるまで静かに押し付けた。2週間養生後、モ
ルタルの上からレンガに届くようにディスクサンダーで
42mm角に切り込みを入れ、切り込み内部にアタッチ
メント接着用接着剤が流れ込まないように切り込み上部
をテープで覆った。切り込みに合わせて40mm×40
mmのアタッチメントを接着剤で取り付け24時間養生
後、簡易型引張り試験機(R−1000D:最大荷重1
000Kg、サンコーテクノ製)を取り付け引張り試験
を行った。また、破壊断面の場所を観察した。
【0036】接着性試験2 3枚の素焼きレンガ(20cm×10cm×6cm)の
最大面どうしを厚さ各2mmになるように試料で接着
し、7日間養生し、3枚まとめて上下端を約1cmずつ
平面になるようカットした。万能試験機を用い、中央の
レンガの加圧面にレンガの大きさに合わせた加圧板(鉄
板)の上に球座を置き、両端のレンガの下にも加圧板を
置いて球座の上から加重をかけ最大加重を測定し、せん
断強度を算出した。
【0037】補修接着性試験 3枚の素焼きレンガ(20cm×10cm×6cm)の
最大面どおしを厚さ各2mmになるように目地材(砂1
0:セメント1:石灰4の重量比の配合物および水)で
接着し、3ヶ月間養生し、3枚まとめて上下端を約1c
mずつ平面になるようカットする。接着性試験2と同様
にせん断させた後、せん断破壊した界面を試料で接着さ
せ、7日間養生後、3枚まとめて上下端を約1cmずつ
平面になるようカットした後、再びせん断強度を測定し
た。尚、いずれも非試験体は3つずつ作成し、3回の試
験の平均値を測定結果としてまとめた。結果を表−3に
示す。また、破断状況を図1及び2に示す。
【0038】
【表3】
【0039】表−3より明らかなように、本発明の接着
剤組成物は、モルタル内部に浸透してモルタル自身の強
度を向上させ、結果として引張り強度が従来の接着剤よ
り格段に優れることがわかる。また、素焼きレンガの接
着におけるせん断強度も優れるが、特に補修接着強度は
従来の接着剤より優れることがわかる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明の接着剤組成物
は、基材への浸透性・拡散性が優れ、建造物部材の接着
剤、特には建造物部材の補修用接着剤として使用するこ
とが好ましく、建造物部材の細部・奥部まで浸透するば
かりか、部材自身にもある程度浸透し、硬化後は強度を
著しく向上させることができる。また、接着性、防水
性、耐久性、空隙充填性の他、表面が容易に洗浄される
ため汚れ防止効果に優れ、黴、蘚苔類の発生を防止す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例5の組成物を用いて接着性試験1を行っ
た後の破壊断面の状況の模式図である。
【図2】比較例4の組成物を用いて接着性試験1を行っ
た後の破壊断面の状況の模式図である。
【符号の説明】
1 レンガ躯体内部 2 レンガ/試料界面 3 試料/モルタル界面 4 モルタル接着材界面 5 接着材アタッチメント界面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08G 18/61 C08G 18/61 (72)発明者 遊垣 義和 東京都目黒区祐天寺2丁目16番7号 (72)発明者 長谷川 哲也 愛知県名古屋市名東区文京台1丁目1405 (72)発明者 庄司 博昭 東京都品川区旗の台6丁目18−10 B− 201 Fターム(参考) 2E001 DA01 DH12 EA01 GA06 GA07 HD11 JA06 JA22 JA29 LA04 4J002 CC03X CC06X CC16X CC18X CD00X CF00X CF01X CF28X CH12X CK02X CL00X CM04X CP03X CP18W CP181 DA017 DE097 DE117 DE137 DE237 DJ017 DJ037 DJ047 DL007 ER006 EU186 FA047 FD017 FD020 FD097 FD14X FD140 FD146 FD150 FD330 GJ01 GL00 4J034 CE01 DA01 DM09 DM13 HA07 HB06 HB07 HC03 HC12 HC17 HC22 HC35 HC52 HC64 HC67 HC71 HC73 KB04 LA08 LA33 MA01 MA21 MA24 RA08 RA10 4J040 EF171 EF321 EK111 HC16 HD32 JB02 KA42 LA06 LA07 MB01 NA12

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: R3 SiO(R2 SiO)n SiR3 〔式中、Rは、独立して、水素原子、置換もしくは無置
    換の1価炭化水素基、またはアシル基を表し、そしてn
    は1〜10を表す。但し、存在する全てのRのうち1〜
    5は、式−Cx 2xO(C2 4 O)y (C3 6 O)
    z A(式中、xは独立して2〜6を表し、yは独立して
    3〜10を表し、zは独立して0〜10を表し、そして
    Aは独立して水素原子、置換もしくは無置換の1価炭化
    水素基またはアシル基を表す)により表される基であ
    る。〕で表される有機ポリシロキサン−ポリオキシアル
    キレン共重合体と、少なくとも1種の熱硬化性化合物と
    を含んでなる接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 1〜5を除くRが、炭素数1〜8のアル
    キル基、炭素数1〜8のハロアルキル基、炭素数1〜8
    のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルケニル基、炭
    素数1〜10のアリール基、炭素数1〜10のアルキル
    アリール基、炭素数1〜10のアラルキル基、または炭
    素数1〜8のアシル基である、請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 1〜5を除くRが、炭素数1〜8のアル
    キル基である、請求項2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 アルキル基がメチルである、請求項3記
    載の組成物。
  5. 【請求項5】 存在する全てのRのうち1が式−Cx
    2xO(C2 4 O) y (C3 6 O)z Aにより表され
    る基である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成
    物。
  6. 【請求項6】 xが2〜4であり、そしてAが水素原
    子、炭素数1〜8のアルキル基または炭素数1〜8のア
    シル基である、請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 熱硬化性化合物がイソシアネート化合物
    である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 イソシアネート化合物が、一般式: 【化1】 (式中、R’は2価の炭化水素基を表す。)で表される
    ヌレート型変性体である、請求項7記載の組成物。
  9. 【請求項9】 R’が炭素数2〜20の2価の炭化水素
    基である、請求項8記載の組成物。
  10. 【請求項10】 R’が炭素数2〜12のアルキレンで
    ある、請求項9記載の組成物。
  11. 【請求項11】 更に有機および/または無機充填剤を
    含んでなる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組
    成物。
  12. 【請求項12】 建造物部材に使用される、請求項1〜
    11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 建造物部材が無機建材である、請求項
    12記載の組成物。
  14. 【請求項14】 無機建材が多孔質である、請求項13
    記載の組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    の接着剤組成物を建造物部材に使用することを含む接着
    方法。
  16. 【請求項16】 建造物部材での使用が補修である、請
    求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 建造物部材が無機建材である、請求項
    15または16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 無機建材が多孔質である、請求項17
    記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009508989A (ja) * 2005-09-16 2009-03-05 モーメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・インク シラン含有接着促進組成物、並びにそれを含有するシーラント、接着剤及びコーティング

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