JP2001018533A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2001018533A
JP2001018533A JP11196635A JP19663599A JP2001018533A JP 2001018533 A JP2001018533 A JP 2001018533A JP 11196635 A JP11196635 A JP 11196635A JP 19663599 A JP19663599 A JP 19663599A JP 2001018533 A JP2001018533 A JP 2001018533A
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acid
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Kunio Hayakawa
邦雄 早川
Mitsunobu Morita
充展 森田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 画像部の高保存性、特に耐可塑剤性、耐油性
に優れた画像を与える感熱記録材料の提供。 【解決手段】 支持体上にロイコ染料とロイコ染料を加
熱時に発色させる顕色剤とを主成分とする感熱発色層を
有する感熱記録材料において、顕色剤として、下記一般
式(1)で表される化合物を用いたことを特徴とする感
熱記録材料。 (式中、Xはカルボニル基または/およびスルホニル基
を含有する2価の官能基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に画像の保存性
に優れた感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般に支持体上に電子
供与性の無色もしくは淡色の染料前駆体と電子受容性の
顕色剤とを主成分とする感熱発色層を設けたもので、熱
ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することにより、
染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し、記録画像が得られ
るものであり、特公昭43−4160号公報、特公昭4
5−14039号公報等に開示されている。このような
感熱記録材料は、比較的簡単な装置で記録が得られ、保
守が容易であること、騒音の発生が少ないなどの利点が
あり、近年、電子計算機、ファクシミリ、券売機、ラベ
ルプリンター、レコーダー等の記録材料として広範囲な
分野に利用されている。
【0003】しかしながら、このような電子供与性染料
前駆体と電子受容性顕色剤を用いた感熱記録材料は、外
観がよい、感触がよい、発色濃度が高い等の優れた特性
を有している反面、記録画像部がポリ塩化ビニルなどの
プラスチック等と接触し、そのプラスチック中に含有さ
れる可塑剤や添加剤などにより消色したり、あるいは食
品や化粧品等に含有される薬品と接触して、容易に記録
画像部が消色する。又は地肌部が発色するなど、記録材
料としての保存性が劣るという欠点を有していた。
【0004】記録画像の高保存安定性を実現するための
手段として高信頼性顕色剤の利用が従来から提案されて
いる。例えば、特開昭58−82788号公報、特開昭
60−13852号公報にはフェノールスルホン化合物
が提案され、特開昭62−169681号公報には置換
サリチル酸化合物が提案されているが、これらの化合物
を顕色剤として用いた場合、画像部の可塑剤、油等に対
する堅牢性の点では不十分である。また、画像の高耐可
塑剤性を克服する化合物として、特開平9−26756
6号公報にジアミック酸誘導体とその金属塩が提案され
ている。これらの化合物でも十分に満足のゆくレベルに
はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の実状を受けて、画像部の高保存性、特に耐可
塑剤性、耐油性に優れた感熱記録材料を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、支持体
上にロイコ染料と該ロイコ染料を加熱時に発色させる顕
色剤とを主成分とする感熱発色層を有する感熱記録材料
において、該顕色剤として、下記一般式(1)で表され
る少なくとも一種の化合物を用いたことを特徴とする感
熱記録材料が提供される。
【化2】 (式中、Xはカルボニル基または/およびスルホニル基
を含有する2価の官能基を表す。)
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に詳細
に説明する。一般式(1)で表わされる芳香族カルボン
酸化合物は下記の反応ルートによって合成することがで
きる。
【化3】 (式中のXは一般式(1)のものと同じ)
【0008】本発明において顕色剤として用いられる一
般式(1)で表される化合物の、Xで示されるカルボニ
ル基または/及びスルホニル基を含有する2価の基とし
ては
【化4】
【化5】
【化6】 で表される官能基が挙げられる。
【0009】ここで、Yで示される2価の基としては、
芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素から誘導される2価の
基、主鎖中に1個以上のヘテロ原子、カルボニル基、ス
ルホニル基、エステル結合、芳香族環を含む脂肪族炭化
水素から誘導される2価の基、1個以上のヘテロ原子、
カルボニル基、スルホニル基、エステル結合、アルキレ
ン、主鎖中にヘテロ原子を含んだ脂肪族炭化水素で連結
された2つの芳香族炭化水素から誘導される2価の基な
どが挙げられる。
【0010】更に具体的な例として次の官能基が挙げら
れる。炭素数2〜12のアルキレン基、フェニレン基、
キシリレン基、
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0011】本発明の前記一般式(1)で表される化合
物の具体例を列挙すると以下の様なものが挙げられる
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0012】
【表1】
【0013】本発明において用いられる塩基性色素前駆
体(ロイコ染料)は単独又は2種以上混合して用いるこ
とができるが、このようなロイコ染料としては、感熱材
料に適用されているものを任意に用いることが可能であ
り、例えば、次のようなものが挙げられる。3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−
ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルア
ミノフタリド、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−ブチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
N−メチル−N−プロピルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−N−エチル−N−プロピルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メ
チル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−エチル−N−アミルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−
イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−ヘキシル−N−イソアミルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−
シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−N−エチル−N−フラニルメチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル−
N−ブチルアミノ−7−(2’−フルオロアニリノ)フ
ルオラン、3−ピロジリル−7−ジベンジルアミノフル
オラン、3−ビス(ジフェニルアミノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(2’−クロロアニリノ)フル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリ
ノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2’−クロ
ロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ク
ロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−クロロフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキ
シルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ブチルアミノ−7−(2’−ク
ロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−
エトキシエチル−7−アニリノフルオラン等。
【0014】また、本発明においては顕色剤として単独
で用いる他に、従来公知な顕色剤と併せて利用し、増感
剤等の他の目的用途として利用することも可能である。
その際利用する従来公知な顕色剤の具体例としては次の
ようなものが挙げられる。4,4’−イソプロピリデン
ビスフェノ−ル、4,4’−イソプロピリデンビス(o
−メチルフェノール)、4,4’−sec−ブチリデン
ビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2
−tert−ブチルフェノール)、p−ニトロ安息香酸
亜鉛、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3
−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌ
ル酸、2,2−(3,4−ジヒドロキシフェニルプロパ
ン)、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルスル
フイド)、4−(β−(p−メトキシフェノキシ)エト
キシ)サリチル酸、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、フタル酸モノ
ベンジルエステルモノカルボン酸、4,4’−シクロヘ
キシリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデ
ンビス(2−クロロフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチ
ル−2−メチル)フェノール、1,1,3−トリス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシル)ブタ
ン、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−
メチルフェノール)4,4’−ジフェノールスルホン、
4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスル
ホン、4−イソプロピルオキシ−4’−ヒドロキシジフ
ェニルスルホン、4,4’−ジフェノールスルホキシ
ド、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、p−ヒドロ
キシ安息香酸ベンジル、プロトカテキュ酸ベンジル、没
食子酸ステアリル、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニルチオ)プロパン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン、N,N−ジフ
ェニルチオ尿素、N,N−ジ(m−クロロフェニルチオ
尿素)、サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリ
ド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステ
ル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエス
テル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、
2,4’−ジフェノ−ルスルホン、2,2’−ジアリル
−4,4’−ジフェノールスルホン、3,4−ジヒドロ
キシ−4’−メチルジフェニルスルホン、α,α−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエン、
4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)、4,
4’−チオビス(2−クロロフェノール)等。
【0015】また、本発明においては、感度向上剤及び
滑剤として、種々の熱可融性物質を単独又は2種以上混
合して利用することができる。その具体例としては以下
のものが挙げられる。ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪
酸類、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂
肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミ
ニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、
べヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェ
ニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジ
ルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタ
レン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
メチル、ジフェニルカーボネート、テレフタル酸ベンジ
ル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキ
シナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、
1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(4−メチ
ルフェノキシエタン)、1,4−ジフェノキシ−2−ブ
テン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタ
ン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタ
ン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビ
ス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビ
ス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−
ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキ
シビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイ
ルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−
ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノー
ル、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−
フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカル
バモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オク
タデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メ
トキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メト
キシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベ
ンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ
酸ビス(4−クロロベンジル)、1,4−ジアセチルベ
ンゼン、4−アセチルビフェニル、4−プロピオニルビ
フェニル、3,4,5−トリメトキシ安息香酸、3,
4,5−トリメトキシケイ皮酸メチル、N−ベンジルコ
ハク酸イミド、N−(2−メチルフェニル)−コハク酸
イミド、N−O−ジベンゾイル−2−アミノエタノー
ル、N−O−ジp−トルエンスルホニル−2−アミノエ
タノール、p−トルエンスルホン酸フェノキシエチルエ
ステル、ベンゼンスルホン酸フェノキシエチルエステ
ル、ジフェニルカーバメート、2−クロロアセトアセト
アニリド、馬尿酸4−メチルベンジルエステル、1,4
−ジヒドロキシベンゼンジメチルカーボネート、4,
4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジメチルカーボ
ネート、N−ベンジリデンベンズヒドラジド、N−ベン
ジリデン−p−トルエンスルホニルヒドラジド、1−フ
ェニル−2−メチルスルホニルエタノン、1−フェニル
−2−フェニルスルホニルエタノン、1−(4−メチル
フェニル)−2−メチルスルホニルエタノン、4−フェ
ニル−4−オキソブタン酸メチルエステル、4−(4−
メチルフェニル)−4−オキソブタン酸イソプロピルエ
ステル、4−(4−メチルフェニル)−4−オキソブタ
ン酸ベンジルエステル等。
【0016】また、本発明の感熱記録材料を作製するに
あたっては、上記の顕色剤、ロイコ染料、熱可融物質以
外にも、感熱記録材料を構成するのに慣用的に用いられ
る各種材料を適宜用いることができる。それらの例とし
ては例えば、感熱記録層中において各種材料を支持体等
の上に結着させる為の結着剤があり、それらは単独又は
2種以上混合して用いることができ、具体的には以下の
ものが挙げられる。
【0017】ポリビニルアルコール、変成ポリビニルア
ルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロ
ース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリ
ドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、
アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタアクリル酸
三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アリ
カリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アリカ
リ塩、ポリアクリルアミド、変成ポリアクリルアミド、
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、カル
ボキシ変成ポリエチレン、ポリビニルアルコール/アク
リルアミドブロック共重合体、メラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、アルギン酸ソ
ーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子、ポリ酢酸
ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合
体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体、ポリ
アクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブ
チルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルアセタール、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマ
ルジョン等。
【0018】これらは、単独もしくは、混合して使用さ
れ、更に、必要に応じて架橋剤(硬化剤)を添加して硬
化させてもよい。この場合の架橋剤(硬化剤)として
は、結着剤と反応するもので、例えば、グリオキザール
誘導体、メチロール誘導体、エピクロルヒドリン誘導
体、エポキシ化合物、アジリジン化合物等が挙げられ
る。
【0019】また、感熱記録材料中に単独又は2種以上
混合用いられる顔料の具体例としては以下のものが挙げ
られる。シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミ
ニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリ
ン、焼成カオリン、タルク、表面処理されたシリカ等の
無機系微粉末。尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタ
クリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン
系樹脂、スチレン/アクリル共重合体、プラスチック球
状中空微粒子などの有機系微粉末。
【0020】更に本発明の感熱記録材料は必要に応じ
て、ヘッドマッチング性、記録材料への筆記性向上等の
目的により感熱発色層の上に顔料、結着剤、架橋剤、滑
剤等を主成分とする保護層を設けることが可能であり、
この場合の顔料、結着剤、架橋剤、滑剤としては前記の
顔料、結着剤、架橋剤、滑剤(熱可融物質)を各々単独
又は2種以上混合して用いることができる。
【0021】なお、本発明において、前記一般式(1)
で表される化合物を感熱発色層に利用する場合の含有量
としては、乾燥重量で1〜10g/m2、好ましくは1
〜5g/m2が適当である。
【0022】本発明において、支持体と感熱発色層との
間には顔料、結着剤等を主成分とするアンダーコート層
を設けることができる。このアンダーコート層は断熱層
として作用し、サーマルヘッド等からの熱エネルギーの
効率的活用による感度向上をもたらす。アンダーコート
層を構成する顔料、結着剤としては、前記の顔料、結着
剤を各々単独又は2種以上混合して用いることができ
る。この場合、顔料にはプラスチック球状中空微粒子が
使用されるのが望ましい。
【0023】上記の“プラスチック球状中空微粒子”と
は、熱可塑性樹脂を殻としており、内部に空気その他の
気体を含有してすでに発泡状態となっている微小中空粒
子であり、平均粒子径は0.2〜20μm程度のもので
ある。この平均粒子径(粒子外径)が0.2μmより小
さいものは、任意の中空率にすることが難かしい等の生
産上の問題があってコスト面で難点があり、逆に20μ
mより大きいものは塗布乾燥後の表面平滑性が低下する
ためにサーマルヘッドとの密着性が低下し、熱感度向上
効果が低下する。従って、該粒子は粒子径が前記範囲に
あると共に粒子径のバラツキが少ないものが好ましい。
【0024】更に、このプラスチック球状該中空微粒子
は、その断熱効果を勘案すると中空率は40%以上のも
のが好ましく、90%以上のものが更に好ましい。中空
率が低いものは、断熱効果が不充分なためにサーマルヘ
ッドからの熱エネルギーが支持体を通じて感熱記録材料
の外へ放出され、熱感度向上効果が劣る。なお、ここで
言う“中空率”とは中空微粒子の外径と内径の比であ
り、下式で表わされるものである。 中空率(%)=(中空微粒子の内径)/(中空微粒子の
外径)×100
【0025】プラスチック球状中空微粒子は、前記した
ように熱可塑性樹脂を殻とするものであるが、該樹脂と
しては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポ
リアクリロニトリル、ポリブタジエンあるいはそれらの
共重合体樹脂等が挙げられる。これらの中でも、特に塩
化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共重合体
樹脂が好ましい。
【0026】本発明において、前記アンダーコート層を
形成する際に使用される結着樹脂としては、従来公知の
水溶性高分子及び(又は)水性高分子エマルジョンから
適宜選択される。その具体例としては、水溶性高分子と
して例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導
体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル
酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/ア
クリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル
酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無
水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水
マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、
アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等が挙げられ
る。また、水性高分子エマルジョンとしては、スチレン
/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリ
ル系共重合体等のラテックスや酢酸ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリル酸エス
テル共重合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン
樹脂等のエマルジョン等が挙げられる。
【0027】なお、アンダーコート層においては、前記
プラスチック球状中空微粒子及び結着樹脂と共に、必要
に応じて、更にこの種の感熱記録材料に慣用される補助
添加成分、例えば、フィラー、熱可融性物質、界面活性
剤、圧力発色防止剤等を併用することができる。この場
合、フィラー及び熱可融性物質の具体例としては、前記
において感熱発色層成分との関連で示された各種のもの
が挙げられる。また、アンダーコート層にプラスチック
球状中空微粒子を用いた場合には、サーマルヘッドとの
マッチング性を向上させる目的で、他の無機顔料を添加
することが可能である。
【0028】なお、アンダーコート層と感熱発色層との
間に、必要に応じて中間層として、顔料、結合剤、熱溶
融性物質等を含有する層を設けることができる。更に、
本発明の感熱記録材料は、印字時のヘッドマッチング性
を向上させたり、記録画像の保存安定性を向上させた
り、記録材料への筆記性、捺印性向上等の目的により、
感熱発色層の上に保護層を設けることも可能である。こ
の場合、保護層を構成する成分としては前記の填料、結
着樹脂、熱溶融性物質等を用いることができる。
【0029】本発明の感熱記録材料においては、支持体
の裏面に顔料、結着剤、架橋剤等を主成分とするバック
層を設けることも可能である。この場合にも顔料、結着
剤、滑剤としては前記の顔料、結着剤、滑剤(熱可融物
質)が用いられる。
【0030】本発明の感熱記録材料の支持体としては、
通常の紙(酸性紙、中性紙)以外にも、塗布加工可能なも
のを任意に用いることが可能であり、例えば、合成紙、
高分子フイルム等が挙げられる。
【0031】なお、本発明の感熱記録材料を得るにあた
っては、前記以外にもこの種の感熱記録材料に慣用され
ている添加成分、例えば界面活性剤、圧力発色防止剤等
を併用することができる。
【0032】本発明の感熱記録材料の用途としては、従
来感熱記録材料が利用されている分野いずれでも可能で
ある。具体的に挙げると、ファクシミリペーパー、食品
POSラベル、産業用バーコードラベル、ライナーレス
ラベル、券紙、磁気付き付紙、CADペーパー、透明感
度フィルム等が有る。
【0033】一般式(1)で表される化合物を用いた感
熱記録材料が、高耐可塑剤性、高耐油性を有する理由は
明らかではないが、概ね次のような要素が寄与している
ものと考えられる。 芳香族カルボン酸を1分子中に2つ以上含有すること
により分子量が大きくなり、油や可塑剤等の不揮発性溶
剤に対する溶解性が低下する。 分子内に部分構造として−CONHNH−基を有する
ことにより、油や可塑剤等の不揮発性溶剤に対する溶解
性が低下する。
【0034】
【実施例】次に、本発明の感熱記録材料を実施例により
更に詳細に説明する。なお、以下の部及び%はいずれも
重量基準である。
【0035】合成例1(具体例化合物1の合成) 無水フタル酸15gを酢酸200ml中に分散させこの
分散液に4,4−オキシジベンゼンスルホニルヒドラジ
ド17gを3回に分けて投入し、室温下で3時間攪拌し
た。反応混合物を水1000mlに投入し、室温下で攪
拌し析出した白色結晶を濾過後水で洗浄した。この白色
結晶を再度、水1000mlに分散し、10%水酸化ナ
トリウム水溶液を滴下して白色結晶を溶解したのち濾過
を行った。得られた濾液に10%塩酸水溶液を滴下して
ゆき、白色結晶を析出させた。得られた白色結晶を水洗
浄したのち、減圧乾燥し白色結晶を16g得た。融点は
180〜184℃であった。
【0036】合成例2(具体例化合物5の合成) 無水フタル酸15gを酢酸200ml中に分散させこの
分散液にイソフタル酸ジヒドラジド9gを3回に分けて
投入し、室温下で3時間攪拌した。反応混合物を水10
00mlに投入し、室温下で攪拌し析出した白色結晶を
濾過後水で洗浄した。この白色結晶を再度、水1000
mlに分散し、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て白色結晶を溶解したのち濾過を行った。得られた濾液
に10%塩酸水溶液を滴下してゆき、白色結晶を析出さ
せた。得られた白色結晶を水洗浄したのち、減圧乾燥し
白色結晶を12g得た。融点は188〜193℃であっ
た。
【0037】合成例3(具体例化合物8の合成) 無水フタル酸15gを酢酸200ml中に分散させこの
分散液にカルボヒドラジド4gを3回に分けて投入し、
室温下で3時間攪拌した。反応混合物を水1000ml
に投入し、室温下で攪拌し析出した白色結晶を濾過後水
で洗浄した。この白色結晶を再度、水1000mlに分
散し、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下して白色結
晶を溶解したのち濾過を行った。得られた濾液に10%
塩酸水溶液を滴下してゆき、白色結晶を析出させた。得
られた白色結晶を水洗浄した後、減圧乾燥し白色結晶を
10g得た。融点は263〜270℃であった。
【0038】実施例1 下記組成よりなる混合物を磁性ボールミルで分散し〔A
液〕〜〔E液〕を調製する。 〔A液〕 3−N,N−ジブチルアミノ−6−メチル−7− アニリノフルオラン 10部 10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 水 30部 〔B液〕 具体例化合物1 10部 10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 水 30部 〔C液〕 P527(水沢化学製シリカゲル) 10部 10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 水 30部 〔D液〕 ステアリン酸亜鉛 10部 10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 水 30部
【0039】また、下記組成の混合物をディスパーにて
撹拌分散してE液を調製した。 〔E液〕 非発泡性プラスチック微小中空粒子 (固形分24%、平均粒径3μm、中空度90%) 40部 スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス 10部 水 50部
【0040】次に、〔A液〕〜〔E液〕を用いて感熱発
色層塗布液とアンダーコート塗布液を下記の混合比で調
製した。 (感熱発色層塗布液) 〔A液〕:〔B液〕:〔C液〕:〔D液〕=1:4:
4:0.5 (アンダーコート塗布液) 〔E液〕:〔C液〕=2:1
【0041】〈各層の塗工〉市販の上質紙(坪量60g
/m2)の表面に(アンダーコート塗布液)を乾燥重量
が3g/m2となるように塗布乾燥して中間コート紙
(アンダーコート層塗布済紙)を得た。このアンダーコ
ート層上に感熱発色層塗布液をロイコ染料の乾燥重量が
0.5g/m2となるように塗布乾燥して感熱発色層を
設けた。その後、10kg/cm2の圧力でキャレンダ
ー処理して本発明の感熱記録材料を得た。
【0042】実施例2 実施例1の〔B液〕において具体例化合物1の代わりに
具体例化合物5を用いた以外は実施例1と同様にして調
製し感熱記録材料を得た。
【0043】実施例3 実施例1の〔B液〕において具体例化合物1の代わりに
具体例化合物8を用いた以外は実施例1と同様にして調
製し感熱記録材料を得た。
【0044】比較例1 実施例1の〔B液〕において、具体例No.1の化合物
の代わりに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(ビスフェノールA)を用いた以外は実施例1
と同様にして調製し感熱記録材料を得た。
【0045】比較例2 実施例1の〔B液〕において具体例化合物1の代わりに
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホンを用いた以外は実施例1と同様にして調製し感熱記
録材料を得た。
【0046】以上のように作成した感熱記録材料につい
て、次に示す試験を行った。その結果を表2に示す。東
洋精機製熱傾斜試験機を用い200℃の熱ブロックで2
kg/cm2、1秒の条件で印字した試験片に塩ビラッ
プフィルム(信越ポリマー社製)を3枚重ね、5kgの
加重を掛けて40℃、16時間放置後の画像濃度をマク
ベス濃度計で測定し耐可塑剤性を評価した。また、同様
に印字した試験片に綿実油を塗布し40℃、16時間放
置後の画像濃度をマクベス濃度計で測定し耐油性を評価
した。
【0047】
【表2】 表2の結果より、本発明の感熱記録材料は画像の耐可塑
剤性、耐油性に優れていることが明らかである。
【0048】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は顕色剤として前
記一般式(1)で示される化合物を用いた感熱発色層を
有するものであるから、画像の耐可塑剤性、耐油性に優
れたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にロイコ染料と該ロイコ染料を
    加熱時に発色させる顕色剤とを主成分とする感熱発色層
    を有する感熱記録材料において、該顕色剤として、下記
    一般式(1)で表される少なくとも一種の化合物を用い
    たことを特徴とする感熱記録材料。 【化1】 (式中、Xはカルボニル基または/およびスルホニル基
    を含有する2価の官能基を表す。)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007515412A (ja) * 2003-12-10 2007-06-14 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング ジアシルヒドラジン誘導体

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JP2007515412A (ja) * 2003-12-10 2007-06-14 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング ジアシルヒドラジン誘導体

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