JP2001018445A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001018445A
JP2001018445A JP11193925A JP19392599A JP2001018445A JP 2001018445 A JP2001018445 A JP 2001018445A JP 11193925 A JP11193925 A JP 11193925A JP 19392599 A JP19392599 A JP 19392599A JP 2001018445 A JP2001018445 A JP 2001018445A
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signal
delay
pulse
image
scanning
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JP11193925A
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Masaaki Ishida
雅章 石田
Hidetoshi Ema
秀利 江間
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作速度が速い場合でも画像の高階調性を実
現できる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 走査光検出手段からの検出信号に同期し
た基準となるクロック信号を生成するクロック生成部6
3と、デジタル多値画像データに略反比例する遅延信号
を生成し、基準となるクロック信号の正転もしくは反転
信号を遅延信号に基づき所望の位相で遅延させるアナロ
グ遅延手段と、アナログ遅延手段で生成されたパルスと
クロック信号とに基づいてパルス幅変調された画像変調
信号を生成する画像変調信号生成手段とが、1チップの
集積回路に実装されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタ,
LEDプリンタ,光ディスク装置,デジタル複写機,光
通信装置等に利用される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光源の光出力を変調する方式とし
て、光の量自体を変調するパワー変調方式、光の点灯時
間を変調するパルス幅変調方式、およびその両者を組み
合わせたパワー・パルス幅混合変調方式などがある。そ
れらの方式のうち、パルス幅変調方式としては、例えば
図23に示すように、各パルス発生周期に対応した三角
波もしくはのこぎり波を発生し(図23(a))、三角波も
しくはのこぎり波のレベルをコンパレータを用いてスラ
イスレベルと比較することでパルス幅変調信号を生成す
る(図23(b))所謂アナログ的なパルス幅変調方式や、
例えば、図24に示すように、高周波クロックを生成し
(図24(a))、デジタル的にそのクロックを分周するこ
とで遅延パルスを生成し(図24(b),(c),(d))、そ
の論理和または論理積でパルス幅変調信号(図24(e)
には、図24(b)のパルスと図24(c)のパルスとの論
理積をとったパルス幅変調信号が示されている)を生成
する所謂デジタル式のパルス幅変調方式などが提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、パル
ス幅変調にて画像の階調表現を行なう画像形成装置にお
いては動作速度の高速化が望まれている。なお、図25
には、パルス幅変調にて画像の階調表現を行なう仕方の
一例が示されている。すなわち、1画素を黒画素として
表現する場合には、図25(a)に示すように、1画素分
(1ドット分)のパルス幅をもつパルスを生成する。ま
た、1画素を白画素として表現する場合には、図25
(b)に示すように、パルス幅が0のパルスを生成する
(すなわち、パルスを発生しない)。また、1画素を中間
画素(グレイ階調の画素)として表現する場合には、図2
5(c)あるいは(d)に示すように、1画素分(1ドット
分)のパルス幅よりも小さいパルス幅をもつパルスを生
成することによって、階調表現を行なうことができる。
【0004】しかしながら、パルス幅変調方式として、
上述した従来のアナログ的なパルス幅変調方式を用いる
場合、三角波もしくはのこぎり波の直線性,再現性と動
作速度の高速化とが両立しない。すなわち、動作速度を
高速化させると、三角波もしくはのこぎり波の直線性
(リニアリティー)を得ることが困難になり、正確なパル
ス幅を得ることができない。また、パルス幅変調方式と
して上述した従来のデジタル式のパルス幅変調方式を用
いる場合には、最高動作周波数はデバイスに依存し、画
像の階調性と動作速度の高速化が両立しない。
【0005】例えば、画素クロックが50MHzにおい
て256値変調をパルス幅で行なおうとすれば、アナロ
グ的なパルス幅変調方式においては20n秒の周期にお
いて三角波もしくはのこぎり波に良好な直線性およびス
イングをもたせることは困難である。また、デジタル式
のパルス幅変調方式においては50MHz×256=1
2.8GHzのクロックを有する構成が必要となるが、
12.8GHzのクロックを有する構成を実現すること
は困難である。
【0006】このように、従来では、高階調性を実現で
き、かつ、高速動作を実現する画像形成装置を提供する
ことは困難であった。
【0007】本発明は、動作速度が速い場合でも画像の
高階調性を実現できる画像形成装置を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、階調を表現するデジタル多
値画像データに基づいてパルス幅変調された画像変調信
号により半導体レーザの光出力を駆動し、光出力を回転
感光体に走査する走査手段と、回転感光体に対し所定の
位置において走査手段からの走査光を検出する走査光検
出手段とを有し、走査光検出手段からの検出信号に基づ
いた所定のタイミングでデジタル多値画像データに応じ
た静電潜像を形成し、記録媒体に静電潜像に応じた画像
を形成する画像形成装置において、走査光検出手段から
の検出信号に同期した基準となるクロック信号を生成す
るクロック生成部と、デジタル多値画像データに略反比
例する遅延信号を生成し、基準となるクロック信号の正
転もしくは反転信号を遅延信号に基づき所望の位相で遅
延させるアナログ遅延手段と、アナログ遅延手段で生成
されたパルスとクロック信号とに基づいてパルス幅変調
された画像変調信号を生成する画像変調信号生成手段と
が、1チップの集積回路に実装されていることを特徴と
している。
【0009】また、請求項2記載の発明は、階調を表現
するデジタル多値画像データに基づいてパルス幅変調さ
れた画像変調信号により半導体レーザの光出力を駆動
し、光出力を回転感光体に走査する走査手段と、回転感
光体に対し所定の位置において走査手段からの走査光を
検出する走査光検出手段とを有し、走査光検出手段から
の検出信号に基づいた所定のタイミングでデジタル多値
画像データに応じた静電潜像を形成し、記録媒体に静電
潜像に応じた画像を形成する画像形成装置において、走
査光検出手段からの検出信号に同期した基準となるクロ
ック信号を生成するクロック生成部と、デジタル多値画
像データに略反比例する遅延信号を生成し、基準となる
クロック信号の正転もしくは反転信号を遅延信号に基づ
き所望の位相で遅延させるアナログ遅延手段と、アナロ
グ遅延手段で生成されたパルスとクロック信号とに基づ
いてパルス幅変調された画像変調信号を生成する画像変
調信号生成手段と、半導体レーザの光出力を受光素子に
より検出した受光信号と基準信号とを比較し半導体レー
ザの光出力を制御する誤差増幅部と、誤差増幅部より得
られた半導体レーザ駆動電流により所望の光出力で半導
体レーザを駆動する半導体レーザ駆動部とが、1チップ
の集積回路に実装されていることを特徴としている。
【0010】また、請求項3記載の発明は、階調を表現
するデジタル多値画像データに基づいてパルス幅変調さ
れた画像変調信号により半導体レーザの光出力を駆動
し、光出力を回転感光体に走査する走査手段と、回転感
光体に対し所定の位置において走査手段からの走査光を
検出する走査光検出手段とを有し、走査光検出手段から
の検出信号に基づいた所定のタイミングでデジタル多値
画像データに応じた静電潜像を形成し、記録媒体に前記
静電潜像に応じた画像を形成する画像形成装置におい
て、走査光検出手段からの検出信号に同期した基準とな
るクロック信号を生成するクロック生成部と、基準とな
るクロック信号と同期し周波数が逓倍された逓倍クロッ
ク信号を生成し、生成した逓倍クロック信号から所定の
位相遅延した複数のパルスを生成するデジタル遅延手段
と、クロック信号と同期の取れたデジタル多値画像デー
タの上位ビット信号に基づき、位相の異なる複数のパル
スのうちの1つのパルスを選択するパルス選択手段と、
デジタル多値画像データの下位ビット信号に基づき遅延
信号を生成し、パルス選択手段で選択されたパルスを遅
延信号に基づき所望の位相で遅延させるアナログ遅延手
段と、アナログ遅延手段で生成されたパルスとデジタル
遅延手段により生成された複数のパルスのうちの1つの
パルスとに基づいてパルス幅変調された画像変調信号を
生成する画像変調信号生成手段とが、1チップの集積回
路に実装されていることを特徴としている。
【0011】また、請求項4記載の発明は、階調を表現
するデジタル多値画像データに基づいてパルス幅変調さ
れた画像変調信号により半導体レーザの光出力を駆動
し、光出力を回転感光体に走査する走査手段と、回転感
光体に対し所定の位置において走査手段からの走査光を
検出する走査光検出手段とを有し、走査光検出手段から
の検出信号に基づいた所定のタイミングでデジタル多値
画像データに応じた静電潜像を形成し、記録媒体に静電
潜像に応じた画像を形成する画像形成装置において、走
査光検出手段からの検出信号に同期した基準となるクロ
ック信号を生成するクロック生成部と、基準となるクロ
ック信号と同期し周波数が逓倍された逓倍クロック信号
を生成し、生成した逓倍クロック信号から所定の位相遅
延した複数のパルスを生成するデジタル遅延手段と、デ
ジタル多値画像データの上位ビット信号に基づき、位相
の異なる複数のパルスのうちの1つのパルスを選択する
パルス選択手段と、デジタル多値画像データの下位ビッ
ト信号に基づき遅延信号を生成し、パルス選択手段で選
択されたパルスを遅延信号に基づき所望の位相で遅延さ
せるアナログ遅延手段と、アナログ遅延手段で生成され
たパルスとデジタル遅延手段により生成された複数のパ
ルスのうちの1つのパルスとに基づいてパルス幅変調さ
れた画像変調信号を生成する画像変調信号生成手段と、
半導体レーザの光出力を受光素子により検出した受光信
号と基準信号とを比較し半導体レーザの光出力を制御す
る誤差増幅部と、誤差増幅部より得られた半導体レーザ
駆動電流により所望の光出力で半導体レーザを駆動する
半導体レーザ駆動部とが、1チップの集積回路に実装さ
れていることを特徴としている。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置におい
て、クロック生成部は、位相同期ループ回路と、N個
(Nは自然数)の同期パルス生成部とを有していること
を特徴としている。
【0013】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置におい
て、集積回路は、バイポーラトランジスタを用いて構成
されていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るパルス幅変調
装置の構成例を示す図である。図1のパルス幅変調装置
は、VCO11,分周回路12,位相比較器または位相
周波数比較器13を有し、位相の異なる複数のパルス、
例えばX0,X1,X2,X3を生成するPLL(フェ
ーズ・ロックド・ループ)回路1と、PLL回路1で生成
された位相の異なる複数のパルスのうちの1つのパルス
を選択するセレクタ15と、セレクタ15により選択さ
れたパルスの位相をアナログ的に遅延させるアナログ遅
延部16と、アナログ遅延部16により位相が一定量遅
れたパルスと基準となる基本信号(例えば、外部からの
クロックCLK、あるいは、PLL回路1により生成さ
れた位相の異なる複数のパルスのうちの1つのパルス
(例えばX0など))とによりパルス幅を生成するパルス
幅生成部18とから構成されている。
【0015】図2は図1のパルス幅変調装置の動作の概
略を説明するためのタイムチャートである。図2におい
ては、説明を簡単にするため、PLL回路1において、
外部からのクロック(画素クロック)CLKの周波数は4
逓倍されるとする。例えば、PLL回路1に入力するク
ロックの周波数が50MHzであるとき、PLL回路1
のVCO11から出力されるパルス周波数は、50×4
=200MHzになるとする。図2(a)には4逓倍され
たクロック(4×CLK)が示されている。ここで、この
4逓倍されたクロックのデューティは50%であるとす
る。これは、4逓倍されたクロック(4×CLK)の周波
数(例えば200MHz)をさらに逓倍して400MHz
の周波数のものにすることができるからである。
【0016】また、PLL回路1の分周回路12は、V
CO11から出力される4逓倍されたクロック(4×C
LK)より図2(b)〜(e)に示すようなπ/4づつ位相
の異なるパルスX0〜X3を生成する。ここで、このパ
ルス幅変調装置のパルス幅変調によって画像の階調表現
を行なうとする場合、最上位ビットがD4,最下位ビッ
トがD0である画像データ(デジタルデータ;階調を表
現するデータ)が入力されると仮定し(すなわち、1ドッ
トあたり25=32階調のパルス幅変調を行なうと仮定
し)、図1に示すように、上位ビットD4,D3,D2
がセレクタ15に入力し、下位ビットデータD1,D0
がアナログ遅延部16に入力するとする。この例の場
合、セレクタ15における論理は、セレクタ15の出力
をPSとするとき、例えば次式で表わされる。
【0017】
【数1】PS =D4・(D3・D2・X3+D3・*D2・X
2+*D3・D2・X1+*D3・*D2・X0)+*D4・
(D3・D2・*X3+D3・*D2・*X2+*D3・D2
・*X1+*D3・*D2・*X0)
【0018】すなわち、セレクタ15からは、データD
4,D3,D2に応じて、X3,X2,X1,X0,*
X3,*X2,*X1,*X0のいずれか1つが選択さ
れて出力される。なお、*は反転記号である。
【0019】次に、アナログ遅延部16においては、下
位ビットデータD1,D0に従い、X0の周期をTとす
るとき、D1・D0を(3/32)T遅延とし、D1・*D
0を(2/32)T遅延とし、*D1・D0を(1/32)T
遅延とし、*D1・*D0を遅延なしとする。いま、例
えば、D4,D3,D2,D1,D0が(1,1,0,
1,0)であるときには、アナログ遅延部16の出力を
PLSとすると、アナログ遅延部16の出力DPLSは、図
2(f)に示すように、X2+Δ1(Δ1=(2/32)T遅
延)となる。そして、パルス幅生成部18では、例え
ば、アナログ遅延部16の出力DPLSと*X0との論理
積をとってUとする。上述の例では、U=*X0・(X2
+Δ1)となり、図2(g)に示すようなパルスUが得ら
れる。また、パルス幅生成部18では、D4・X0+U
をパルス幅信号PWMOUTとして最終的に出力する。
すなわち、上述の例では、最上位ビットD4が1である
ので、図2(h)に示すようなパルス幅信号PWMOUT
を1ドットに出力することができる。
【0020】なお、図2の例では、1ドット内において
左に寄せたドットを形成しているが、セレクタ15の論
理やアナログ遅延部16の設定により、ドット内におい
て右に寄せたドット形成も可能である。図3には、ドッ
ト内において右に寄せたドットを形成する例が示されて
いる。なお、図3において、図3(a)乃至(e)に示す基
本パルス4×CLK,分周パルスX0〜X3は、図2
(a)乃至(e)に示すものと同じである。
【0021】ドット内において右に寄せたドットを形成
する場合には、セレクタ15における論理は、セレクタ
15の出力をPSとするとき、次式で表わされる。
【0022】
【数2】PS =D4・(D3・D2・X0+D3・*D2・X
1+*D3・D2・X2+*D3・*D2・X3)+*D4・
(D3・D2・*X0+D3・*D2・*X1+*D3・D2
・*X2+*D3・*D2・*X3)
【0023】すなわち、この場合も、セレクタ15から
は、データD4,D3,D2に応じて、X3,X2,X
1,X0,*X3,*X2,*X1,*X0のいずれか
1つが選択されて出力されるが、図3(数2)の例では、
図2(数1)の例に対し、X0,X1,X2,X3,*X
0,*X1,*X2,*X3の選択論理の順序が逆にな
っている。
【0024】そして、図3の例では、アナログ遅延部1
6において、D1・D0を(1/32)T遅延とし、D1・
*D0を(2/32)T遅延とし、*D1・D0を(3/3
2)T遅延とし、*D1・*D0を(4/32)T遅延とす
る。いま、例えば、D4,D3,D2,D1,D0が
(1,0,1,0,1)であるときには、アナログ遅延部
16の出力DPLSは、図3(f)に示すように、X2+Δ
2(Δ2=(3/32)T遅延)となる。そして、パルス幅
生成部18では、アナログ遅延部の出力DPLSとX0と
の論理積をとってUとする。上述の例では、U=X0・
(X2+Δ2)となり、図3(g)に示すようなパルスUが
得られる。また、パルス幅生成部18では、D4・*X
0+Uをパルス幅信号PWMOUTとして最終的に出力
する。すなわち、上述の例では、最上位ビットD4が1
であるので、図3(h)に示すようなパルス幅信号PWM
OUTを1ドットに出力することができる。
【0025】このように、セレクタ15の論理やアナロ
グ遅延部16の設定により、ドット内において右に寄せ
たドット形成も可能であり、上記論理や遅延を切り替え
るモードセレクタがあれば、外部制御信号により、1ド
ット内でドット毎に左寄せ、右寄せのドット形成が可能
である。
【0026】図4はアナログ遅延部16の構成例を示す
図である。図4を参照すると、アナログ遅延部16は、
第1の遅延制御電流Iiを生成する第1の遅延制御電流
生成部19aと、第2の遅延制御電流Ij(j≠i)を生
成する第2の遅延制御電流生成部19bと、第1の遅延
制御電流Iiと第2の遅延制御電流Ijとの差分(Ii
−Ij)と階調を表現するデータAnとに基づき、遅延
量すなわち遅延信号(いま遅延させたい量を決定する遅
延電流)Inを算出する遅延量制御電流算出部20と、
遅延量制御電流部20によって算出された遅延信号(遅
延電流)に基づき基準となる基本信号の正転もしくは反
転信号を遅延させる遅延部25とを備えている。なお、
以下の説明では、第1の遅延制御電流生成部19aと第
2の遅延制御電流生成部19bとを合わせて、便宜上、
遅延量制御部17と称す。また、遅延量制御電流算出部
20は、デジタルデータ(階調を表現するデジタルデー
タのうち、下位ビットデータ(例えば、D1,D0))を
D/A変換してD/A変換結果Anを出力するD/A変
換回路31と、IiとIjの乗算結果を、D/A変換回
路31からのD/A変換結果Anによって割算して遅延
信号Inを得る割算回路32とから構成されている。
【0027】また、図5は第1の遅延制御電流生成部1
9aの一構成例を示す図である。図5の例では、第1の
遅延制御電流生成部19aは、所定のパルスを遅延させ
る遅延部21と、遅延したパルスの位相遅れ量を検出す
る位相検出部22と、位相検出部22の出力(位相遅れ
検出信号)と基準信号とを比較して遅延部21の遅延量
を制御する誤差AMP部(反転増幅部)23とからなって
おり、ある遅れ量が制御されている電流、すなわち遅延
制御電流Iiを生成するようになっている。
【0028】また、図6は第1の遅延制御電流生成部1
9aの他の構成例を示す図である。図6の構成例は図5
とほぼ同様であるが、図6の構成の場合、位相検出部2
2に制御信号を加えて位相遅れ検出量を制御できる構成
とすることにより、誤差AMP部23の回路構成を簡略
化でき、回路素子数を低減することができる。
【0029】図7は第1の遅延制御電流生成部19aの
動作を説明するための図である。先ず、図7(a),
(b),(c),(d)に示すように、例えばパルスX0,*
X0は、遅延部21により時間ΔTだけ遅延されてX0
D,*X0Dとなる。この場合、位相検出部22は、次
式で表わされる論理αを出力する。
【0030】
【数3】α=*X0・X0D+X0・*X0D
【0031】この場合、X0・*X0D,*X0・X0D
は、図7(e),(f)に示すように、同期Tで現れる遅延
時間ΔTのパルスであり、X0・*X0D+*X0・X0
D,すなわちαは、図7(g)に示すように、T/2周期
で現れる遅延時間ΔTのパルスとなる。ここで、論理α
に対応する電流出力をIcとし、そのピーク電流値をN
×Irefとし、誤差AMP部23において、電流出力
Icと基準信号となる基準電流Irefとを比較して、
遅延部21の遅延量を決定する電流Iiを制御する。こ
の場合、例えば、N=4とすれば、遅延時間ΔT=T/
8となる場合にαの積分波形の平均値がIrefとなる
ので、Iiは、遅延時間ΔT=T/8となるように制御
される。一般に、遅延時間ΔT=T/(2N)と表わすこ
とができる。つまり、Nを自由に設定することにより、
入力パルスX0の半分の周期T/2の範囲内の遅延で、
制御された遅延パルス(遅延電流パルスIi)を自在に得
ることができる。
【0032】図8は第1の遅延制御電流生成部19aを
バイポーラトランジスタで構成した場合の具体的な回路
例を示す図である。図8の回路の動作を説明する。図8
の回路では、Q16,Q17,Q18,およびR0で構
成される電流源により、遅延量を決定する電流Iiを生
成する。入力されるパルスX0,*X0は、Q1,Q2
で構成されるダイオード負荷回路およびQ19,Q20
で構成されるエミッタフォロワ回路により遅延される。
Q1,Q2で構成されるダイオード負荷回路の出力は、
非常に小さい振幅であるので、Q3,Q4,R3,R4
で構成される2値化回路を介すことでスイングを調整す
る。Q5,Q6,Q7,Q8,Q9,Q10で構成され
る二重平衡回路、すなわちECL(エミッタ・カップルド
・ロジック)回路は、その電流出力Icに対応する論理を
αとすると、α=*X0・X0D+X0・*X0Dであ
り、その電流出力IcはQ11,Q12で構成されるカ
レントミラー回路により反転されて、Q14,R1で構
成される基準電流Irefと比較される。この比較部で
あるQ14のコレクタはハイインピーダンスであり、ま
た、接地電位GNDに対し容量C1が接続されているこ
とにより,Icと基準電流Irefとが比較され、その
出力はQ15,R0で構成される電流となる。ここで、
Q15,Q16,Q17,Q18で構成される電流源
は、エミッタ抵抗がそれぞれR0であることにより、そ
れぞれに流れる電流が同じとなるカレントミラー回路と
なっている。つまり、Q15,R0で構成される電流は
Iiとなり、所望の遅延量が得られるように出力電流I
iは制御される。ここで、Q13,R2で構成される電
流源の電流をIrefのN倍とすると、前述のように、
遅延時間ΔT=T/(2N)となる遅延パルスX0Dおよ
び*X0Dを得ることができる。例えば、N=4の場合
には、R1:R2=4:1、Q13のエリアファクタ
(エミッタ面積):Q14のエリアファクタ(エミッタ面
積)=4:1となるように設定すれば、4×Irefな
る電流をQ13,R2で構成される電流源に正確に流す
ことが可能であるので、遅延時間ΔT=T/8、つまり
位相遅れ量としてはΔθ=π/4の遅延パルスを生成す
ることができる。第1の遅延制御電流生成部19aをす
べての設定したい遅延量に対し、それぞれ構成すれば、
すべての遅延時間を制御することが可能となる。
【0033】ここで、遅延時間と遅延を生成する電流I
iとの関係を考える。例えば、図8に示す回路の場合、
X0がハイレベルの時、Q21,Q22で構成される差
動トランジスタのQ22はオフとなっており、その結果
として、Q22に対しダイオード負荷となっているQ2
はオフであり電流が流れていない。X0がハイレベルの
状態からローレベルの状態に高速に変化したときの過渡
動作を考えると、Q22に電流が流れ始めるが、Q2の
エミッタ抵抗は電流がほとんど流れていないためハイイ
ンピーダンスとなっており、Q22のコレクタにはコレ
クタ−基板間寄生容量などの寄生容量があるため、Q2
2に流れる電流、すなわちIiは、寄生容量の変化電位
に対する充放電電流となる。
【0034】図9は図8に示す回路の遅延部の等価的な
回路構成を示す図である。図9の等価回路において、X
0,*X0として図10(a)に示すような信号が入力す
るとき、X0がハイレベル(*X0がローレベル)となっ
ているときには(図10(a)に、この状態をで示す)、
ダイオードQ1に電流Iが流れる一方、ダイオードQ2
には電流は流れない(電流は0となる)。また、X0がハ
イレベルからロウレベルになるときには(図10(a)
に、この状態をで示す)、ダイオードQ1に流れてい
た電流Iは0になり、一方、ダイオードQ2に流れる電
流は0からIになる。なお、このとき、図9において、
寄生容量CとダイオードQ2の内部抵抗Rとの時定数C
Rによって、ダイオードQ2に流れ始める電流Iは、信
号X0,*X0に対して、図10(b)に示すような過渡
応答を示す。すなわち、時定数CRによって定まる時間
t=CRだけ遅延したものとなる。ここで、遅延時間t
と電流I(=Ii)との関係は次のようになる。
【0035】すなわち、一般に容量をC、変化電位をΔ
V、電流をI、充放電時間をtとすると、電荷Qは、Q
=C・ΔV=I・tで表わすことができる。これから、寄
生容量の充放電に要する時間、つまり遅延時間tは、t
=(C・ΔV)/Iであり、容量に充放電する電流Iに反
比例する。
【0036】上述した例の遅延時間ΔT=T/8、つま
り位相遅れ量としてはΔθ=π/4の遅延の場合の遅延
時間と遅延制御電流Ii(i=8)との関係は、次式で表
わされる。
【0037】
【数4】τ/8=K/I8+Δτ
【0038】ここで、τは周期、Kは比例定数、I8は
τ/8遅れを制御する遅延制御電流Ii(i=8)であ
り、Δτは固定遅れ定数とする。同様に、I16をτ/
8+τ/16遅れを制御する遅延制御電流Ii(i=1
6)とし、I32をτ/8+τ/32遅れを制御する遅
延制御電流Ii(i=32)とし、I64をτ/8+τ/
64遅れを制御する遅延制御電流Ii(i=64)とし、
I128をτ/8+τ/128遅れを制御する遅延制御
電流Ii(i=128)とし、I256をτ/8+τ/2
56遅れを制御する遅延制御電流Ii(i=256)とす
ると、遅延時間と遅延制御電流Iiとの関係は、次式の
ように表わすことができる。
【0039】
【数5】τ/8+τ/16=K/I16+Δτ τ/8+τ/32=K/I32+Δτ τ/8+τ/64=K/I64+Δτ τ/8+τ/128=K/I128+Δτ τ/8+τ/256=K/I256+Δτ
【0040】換言すれば、第1の遅延制御電流生成部1
9aにおいて、遅延時間と遅延制御電流Ii(IAn)と
の関係は、一般に、次式のようになる。
【0041】
【数6】τ/8+τ/An=K/IAn+Δτ
【0042】同様に、第2の遅延制御電流生成部19b
も、図5あるいは、図6と同様の構成となっており、図
7と同様の動作を行なうようになっている。また、第2
の遅延制御電流生成部19bをバイポ−ラトランジスタ
で構成した場合の具体的な回路例も図8と同様のものに
することができ、この場合も、遅延時間と遅延制御電流
Ijとの関係は、数4,数5,数6によって与えられ
る。
【0043】このように、第1の遅延制御電流生成部1
9aと第2の遅延制御電流生成部19bとは、互いに同
様の構成,動作のものにすることができるが、第1の遅
延制御電流生成部19aは、ある遅延量が制御されてい
る電流Iiを生成するのに対し、第2の遅延制御電流生
成部19bは、第1の遅延制御電流生成部19aとは異
なる遅延量が制御されている電流Ij(j≠i)を生成す
るようになっている。
【0044】そして、遅延量制御電流算出部20は、第
1の遅延制御電流Iiと、第2の遅延制御電流Ijとの
差分(Ii−Ij)と遅延データ(階調を表現するデータ)
Anとに基づき、遅延量すなわち遅延信号(いま遅延さ
せたい量を決定する遅延電流)Inを算出するようにな
っている。
【0045】具体的に、第1の遅延制御電流生成部19
aにおいてτ/8遅れを生成する電流I8(i=8)を生
成し、また、第2の遅延制御電流生成部19bにおいて
3τ/16遅れを生成する電流I16(j=16)を生成
すると考えると、遅延量制御電流算出部20は、数4,
数5,数6よりτ、K、Δτを消去して、次式のよう
に、遅延電流InをI8およびI16を用いて算出する
ことができる。
【0046】
【数7】In=2・I8・I16/{(32・(I8−I1
6)/An+2・I16)}
【0047】また、図11は遅延量制御電流算出部20
をバイポーラトランジスタで構成した具体的な回路例を
示す図である。図11を参照すると、遅延量制御電流算
出部20は、デジタルデータ(例えば、D3〜D0)をD
/A変換するD/A変換回路31と、IiとIjの乗算
結果をD/A変換回路31からのD/A変換結果Anに
よって割算する割算回路32とにより構成されている。
【0048】図11の割算回路32の動作について説明
する。図11に示すように、電流源をそれぞれI0,I
1,I2,In,In'とし、ID0,ID1,ID
2,ID3で示す差動スイッチからI1に加算される電
流がないとする。Q30,Q31で構成される差動回路
のベース電位は、そのまま、Q34,Q35で構成され
るエミッタフォロワ回路を介して、Q32,Q33で構
成される差動回路のベース電位に入力されるので、Q3
0,Q31で構成される差動回路に流れる電流比とQ3
2,Q33で構成される差動回路に流れる電流比は同じ
である。このことにより、In+In'=I2,In:
In'=I0:(I1−I0)なる関係式が導かれ、その
結果、次式で表わされる割算回路が構成されていること
がわかる。
【0049】
【数8】In=I0・I2/I1
【0050】数7および数8において、 I0=I8 I2=2・I16 I1=2・I16 ΔI=I8−I16 とすると、図11に示す回路構成により数7に示す遅延
電流Inを生成することが可能となる。図11に示す回
路構成の場合、ID0,ID1,ID2,ID3で示す
差動スイッチおよびQ30,Q31で構成される差動回
路、Q32,Q33で構成される差動回路は、すべて高
速に動作することにより、入力される画像データすなわ
ちデジタルデータの下位ビットデータ(例えば、D0,
D1,D2,D3)に従い、各ドット毎に遅延量を高速
に変化させることが可能である構成を実現できる。図1
1に示す回路例では、I8,I16のそれぞれの制御電
流を生成し、ID0,ID1,ID2,ID3で示す4
ビット構成の差動スイッチにより1ドットあたり8ビッ
ト階調(256階調)表現を行なう構成例(D0〜D3の
デジタルデータが入力するとしたときの構成例)を示し
ているが、もちろんさらに高階調表現が必要な系や階調
数の少ない系においても、同様の構成により自在にパル
ス幅を生成することが可能である。
【0051】また、図12は遅延部25をバイポーラト
ランジスタで構成した具体的な回路例を示す図である。
図12を参照すると、遅延部25には遅延信号すなわち
遅延電流Inが流れ、これにより、パルス,例えばX
0,*X0を、この遅延電流Inに応じた遅延量でアナ
ログ遅延させ、X0D,*X0Dを出力するように構成
されている。
【0052】以上のように、本発明は、階調を表現する
データに略反比例する遅延信号を生成し、基準となる基
本信号(例えば、外部からのクロックCLK、あるい
は、PLL回路1により生成された位相の異なる複数の
パルスのうちの1つのパルス(例えばX0など))の正転
もしくは反転信号を、上記遅延信号Inに基づき所望の
位相で遅延させるアナログ遅延部16と、アナログ遅延
部16で生成されたパルスと前記基本信号とに基づいて
パルス幅信号を生成するパルス幅生成部18とを有して
おり、上記アナログ遅延部16を用いることで、高速ア
ナログ遅延回路を実現でき、動作速度が速い場合でも画
像の高階調性を実現できるパルス幅変調装置を提供する
ことができる。
【0053】図13は本発明のパルス幅変調回路を集積
化(IC化)する場合の1チップの集積回路(IC回路)の
構成例を示す図である。なお、図13では、1ドットあ
たり8ビット階調(256階調)出力が可能となるパルス
幅生成ブロック構成図が示されている。また、図13に
おいて、クロックを生成するVCO,分周回路,位相比
較器または位相周波数比較器などで構成されるPLL回
路部は、便宜上省略されている。そして、図13におい
て、遅延量制御部17,π/4遅延・3π/8遅延セレ
クタ52,L位相シフト部53,R位相シフト部54
は、図4のアナログ遅延部16の構成に相当し、また、
PWM生成部56,遅延量調整部57は、図1のパルス
幅生成部18に相当している。なお、図4のアナログ遅
延部16の構成例において、遅延量制御電流算出部20
および遅延部25に相当する構成は、図13のL位相シ
フト上部53,R位相シフト部54に内蔵されている。
【0054】図13において、先ず、セレクタ15の論
理を示す。いま、セレクタ15の出力をLPWM1,R
PWM1とすると、LPWM1,RPWM1は、次式の
ようになる。
【0055】
【数9】LPWM1=LD6・LD5・*X1+LD6・
*LD5・*X0+*LD6・LD5・X3+*LD6・*
LD5・*X2 RPWM1=RD6・RD5・*X1+RD6・*RD5・
*X0+*RD6・RD5・X3+*RD6・*RD5・*
X2
【0056】ここで、LD5やRD5などで示されるデ
ータ(L(左)データ,R(右)データ)は、図14に示され
るように、それぞれ図に示すL(左)ラッチパルス、R
(右)ラッチパルスによりラッチされた画像データ(L
(左)ラッチデータ,R(右)ラッチデータ)により、次式
の論理により生成されるデータであるとする。
【0057】
【数10】LD6=M・(P・D6+*P・*D6)+*M・
(D7・D6+*D7・*D6) LD5=M・(P・D5+*P・*D5)+*M・(D7・D5
+*D7・*D5) LD4=M・(P・D4+*P・*D4)+*M・(D7・D4
+*D7・*D4) LD3=M・(P・D3+*P・*D3)+*M・(*D7・*
(D6+D5)・*D4) LD2=M・(P・D2+*P・*D2)+*M・(*D7・*
(D6+D5)・*D4) LD1=M・(P・D1+*P・*D1)+*M・(*D7・*
(D6+D5)・*D4) LD0=M・(P・D0+*P・*D0)+*M・(*D7・*
(D6+D5)・*D4) RD6=M・(P・D6+*P・*D6)+*M・(D3・D2
+*D3・*D2) RD5=M・(P・D5+*P・*D5)+*M・(D3・D1
+*D3・*D1) RD4=M・(P・D4+*P・*D4)+*M・(D3・D0
+*D3・*D0) RD3=M・(P・D3+*P・*D3)+*M・(*D3・*
(D2+D1)・*D0) RD2=M・(P・D2+*P・*D2)+*M・(*D3・*
(D2+D1)・*D0) RD1=M・(P・D1+*P・*D1)+*M・(*D3・*
(D2+D1)・*D0) RD0=M・(P・D0+*P・*D0)+*M・(*D3・*
(D2+D1)・*D0) L0N=M・P・D7+*M・D7・D6・D5・D4 R0N=M・*P・D7+*M・D3・D2・D1・D0 RP0S=M・P+*M・D3 LP0S=M・P+*M・D7
【0058】ここで、Mはモード切り換え信号、Pはポ
ジション信号であり、それぞれ、Mがハイレベルの時は
通常モード、Mがローレベルの時は倍速モードであり、
Pがハイレベルの場合にはドットを左から形成する左モ
ード、Pがローレベルの場合にはドットを右から形成す
る右モードとなる。また、LD6・LD5の時に*X1
のパルスを選択する理由は、後段における遅延量を考慮
して選択がなされているからである。そのタイミング図
を図14に示す。
【0059】π/4遅延・3π/8遅延セレクタ52で
は、セレクタ15からLPWM1,RPWM1が入力す
ると、データLD4,RD4との間で、次式の割算を行
ない、LPLS,RPLSを出力する。
【0060】
【数11】LPLS=LD4・(LPWM1を3π/8遅延)
+*LD4・(LPWM1をπ/4遅延) RPLS=RD4・(RPWM1を3π/8遅延)+*RD4
・(RPWM1をπ/4遅延)
【0061】また、L位相シフト部53では、図10の
ID0,ID1,ID2,ID3で示す4ビット構成の
差動スイッチにそれぞれLD0,LD1,LD2,LD
3を入力することにより、次式のようにしてLPWMを
算出する。
【0062】
【数12】 LPWM =LD3・LD2・LD1・LD0・(LPLSをπ/4+15・π/128遅延) +LD3・LD2・LD1・*LD0・(LPLSをπ/4+14・π/128遅延) +LD3・LD2・*LD1・LD0・(LPLSをπ/4+13・π/128遅延) + ・ + ・ +*LD3・*LD2・LD1・*LD0・(LPLSをπ/4+2・π/128遅 延) +*LD3・*LD2・*LD1・LD0・(LPLSをπ/4+1・π/128遅 延) +*LD3・*LD2・*LD1・*LD0・(LPLSをπ/4+0・π/128 遅延)
【0063】なお、上記式中、点々で表わしている部分
には上下の論理と同様に論理式が継続しているものとす
る。同様に、R位相シフト部54では、次式のようにし
てRPWMを算出する。
【0064】
【数13】 RPWM =RD3・RD2・RD1・RD0・(RPLSをπ/4+15・π/128遅延) +RD3・RD2・RD1・*RD0・(RPLSをπ/4+14・π/128遅延) +RD3・RD2・*RD1・RD0・(RPLSをπ/4+13・π/128遅延) + ・ + ・ +*RD3・*RD2・RD1・*RD0・(RPLSをπ/4+2・π/128遅) +*RD3・*RD2・*RD1・RD0・(RPLSをπ/4+1・π/128遅) +*RD3・*RD2・*RD1・*RD0・(RPLSをπ/4+0・π/128 遅延)
【0065】上記論理により、例えばLPLSからは、画
像データによりπ/4〜略3π/8位相が遅れたパルス
LPWMを生成することができる。なお、ここで、L位
相シフト部53,R位相シフト部54には、図12に示
す構成の遅延部25がそれぞれ内蔵されており、上記L
PLS,LPWMは図12において例えばX0,X0Dに
それぞれ対応している。また、位相シフト部がL位相シ
フト部53とR位相シフト部54との2つから構成され
ている理由は、図11に示す遅延量制御電流算出部20
においてD/A変換回路も割算回路も十分高速に動作し
て遅延電流生成を行なうが、遅延電流生成が十分に安定
した後に遅延を行なう方が、より安定した正確な遅延パ
ルスが得られるからである。
【0066】また、図13において、遅延量制御部17
は、図5もしくは図6に示す回路が2チャンネルで構成
され(図4に示すように、第1の遅延制御電流生成部1
9aと第2の遅延制御電流生成部19bとの2つのチャ
ンネルで構成され)、1チャンネルにおいて、例えば、
τ/8遅れ(π/4位相遅れ)を生成する電流I8が制御
され、もう1チャンネルにおいて、例えば、3τ/16
遅れ(3π/8位相遅れ)を生成する電流I16が制御さ
れている。
【0067】また、図13において、遅延量調整部57
には、PWMを生成する基本クロックとなるX2が入力
し、PWM生成部56には、遅延量調整部57から遅延
量の微調整を受けたDCLKが入力する。また、PWM
生成部56には、パルス幅をドットの左端および右端の
どちらから画像データに従いドットを形成するかを決定
する位置制御信号であるPOS信号を数10で示すLP
OS,RPOSとするとき、LPOS,RPOSのそれ
ぞれが入力される。この場合、PWM生成部56におけ
る論理は、その出力をPWMOUTとするとき、次式の
ようになる。
【0068】
【数14】PWMOUT=DCLK・(*LPWM・LP
OS+LPWM・*LPOS+LON)+*DCLK・(*
RPWM・RPOS+RPWM・*RPOS+RON)
【0069】このような構成とすることにより、1ドッ
トあたりパルス幅変調による256値階調出力が得ら
れ、またドットの書き込み位置制御機能によりドットの
左寄せおよび右寄せが自在である高速な画像形成装置が
実現できる。
【0070】また、図13において、レベル調整部58
では、PWM生成部56の出力PWMOUTのレベル調
整を行なう。レベル調整を行なう際、スイッチを設け
て、強制LD点灯信号LDONや強制LD消灯信号であ
るLDOFFなどを介することにより、強制LD点灯機
能、強制LD消灯機能などを付加することができる。
【0071】また、倍速モード時、上記式(数10)の論
理に従い、通常のドットの左半分の画像データとしてD
7,D6,D5,D4、通常のドットの右半分の画像デ
ータとしてD3,D2,D1,D0を与えるとすれば、
通常のドットの左半分および右半分はそれぞれ独立のド
ットとなり、それぞれ4ビット階調分のPWM変調が実
現できる。このような倍速モードを用いれば、画素クロ
ックおよび画像データの転送レートを変更することな
く、階調数は減少するが、見かけ上、倍の動作速度で動
作するパルス幅変調回路が実現できる。
【0072】このことは、例えばレーザプリンタやデジ
タル複写機のようにレーザ光をポリゴンなどを用いてラ
スタースキャンする系においては、ポリゴンの回転数を
倍にすれば、画素クロックもしくは画像データ転送レー
トの倍の速度で動作する高速な画像形成装置が実現で
き、また、ポリゴンの回転数が同じであれば、主走査方
向の密度が倍になる高密度な画像形成装置が実現でき
る。
【0073】具体的には、例えば画素クロックが50M
Hzで(時間では20n秒)、通常モードの1ドット当た
り8ビット(256値)変調を行なえるとすれば、倍速モ
ード時には、画素クロックおよび画像データ転送は50
MHzであるが、1ドット当たり(時間では10n秒で
あり通常モード時のドットの半分)4ビット(16値)変
調がモード切り換え部の切り換えにより容易に可能であ
るパルス幅変調回路およびそのパルス幅を画像変調信号
とする画像形成装置を実現できる。つまり、画素クロッ
クおよび画像データの転送レートを変化させることな
く、画像クロックの倍のスピードで書き込みを行なうこ
とができる画像形成装置が実現できる。
【0074】図15は、本発明におけるパルス幅変調回
路(デジタル遅延+アナログ遅延方式によるPWM変調
部)に、さらに発光素子駆動部60,誤差増幅部61を
付加し、1チップの集積回路に集積化(IC化)した場合
の構成例を示す図である。すなわち、図15において、
発光素子駆動部60は、パルス幅生成部18の出力PW
MOUTによって発光素子(例えば半導体レーザ)LDを
高速に駆動し、受光素子PDの出力を抵抗RPDで受
け、その値を誤差増幅部61において基準信号と比較す
ることにより発光素子駆動部60の設定電流とするよう
に構成されている。図15に示す構成を集積化(IC化)
することにより、1チップでPWM変調から発光素子駆
動までを高速に実現できる。すなわち、小型・ローコス
ト・高速・高機能な画像形成装置を実現できる。なお、図
15の例では、発光素子LDを半導体レーザとしている
が、発光素子LDがLED(発光ダイオード)であっても
良く、この場合にも同様の効果が得られる。
【0075】図16は発光素子として例えば半導体レー
ザを光源とするレーザプリンタもしくはデジタル複写機
等における一般的な光走査装置の構成例を示す図であ
る。図16において、発光素子(半導体レーザ)71は、
発光素子変調・駆動信号により変調・駆動され、光変調さ
れた光ビームを出射する。出射された光ビームは、コリ
メータレンズ72およびシリンダーレンズ73を介し
て、回転駆動されるポリゴンミラー74に入射して偏向
される。ポリゴンミラー74により偏向された光ビーム
はfθレンズ75、トロイダルレンズ76、反射ミラー
77を介して感光体78上に照射される。そして、ポリ
ゴンミラー74の回転に伴なう主走査方向および感光体
78の回転に伴なう副走査方向に所定のタイミングで順
次走査する。これにより、予め表面を一様に帯電された
感光体78上に、変調された光ビームに応じた静電潜像
が形成される。画像形成に関しては、図16では図示し
ない現像器により現像され、副走査方向に給送される記
録媒体に画像が転写され、定着処理されることにより行
なわれる。なお、図16において、PWM生成部および
発光素子駆動部には、本発明の前述した構成(例えば図
15の構成)が用いられる。
【0076】図17は図16と同様の光走査装置の構成
例を示す図であるが、図17の構成例においては、水平
同期信号を(水平同期センサ(図示せず)により検出した
水平同期信号)PWM生成部および発光素子駆動部に入
力している。
【0077】図18は水平同期信号をPWM生成部およ
び発光素子駆動部に入力させる場合(光走査装置を図1
7の構成にした場合)のパルス幅変調回路の構成例を示
す図である。図18のパルス幅変調回路には、図15の
回路構成においてさらにクロック生成部63が設けられ
ている。図18に示す構成を1チップの集積回路に集積
化(IC化)することにより、(すなわち、パルス幅生成
部18および発光素子駆動部60と、さらにクロック生
成部63を1チップの集積回路で構成することにより)
より小型・ローコストの画像形成装置を実現できる。
【0078】なお、クロック生成部63において生成さ
れた基準となるクロック信号(基準クロック)は、図17
に示すように画像処理部に入力され、画像処理部におい
て画像データと同期を取り、図18に示すクロックCL
Kとして入力される。
【0079】図19には、クロック生成部63の一構成
例が示されている。図19の例では、クロック生成部6
3は、基準周波数frとVCO82の出力周波数との位
相差あるいは周波数差を検出する位相比較器80と、位
相比較器80から出力される位相差を積分して直流を得
るためのローパスフィルタ81と、ローパスフィルタ8
1で得られる直流電圧により発振周波数を可変できるV
CO(電圧制御発信器)82と、プログラムデバイダ8
3とを有している。
【0080】ここで、ローパスフィルタ81には、ラグ
フィルタ,ラグリードフィルタ,アクテイブフィルタな
どを使用することができる。
【0081】また、プログラマブルデバイダ83は任意
進デバイダとも呼ばれ、内蔵のプログラムを変えること
により、それに従って分周比を変化させることができる
デバイダである。プログラマブルデバイダ83の分周比
を1/Nとすると、PLLループが完全にロックした場
合には、次式が成り立つ。
【0082】
【数15】fr=f0/N
【0083】ここで、Nは任意進(N=1,2,3・・
・・・)なので、f0は基準周波数frの周波数ステッ
プで変化させることが可能である。すなわち、図19の
構成例は、VCO82と位相比較器80との間にプログ
ラマブルデバイダ83が設けられている周波数シンセサ
イザとして機能するようになっており、基準周波数fr
より周波数シンセサイザを用いて基準となる周波数逓倍
クロックf0を生成することができる。
【0084】また、位相比較器80の構成例は図8にお
ける位相検出部に示されているので、ここでは省略す
る。図20には、VCO82の構成例が示されている。
すなわち、図20には、エミッタ結合型非安定マルチバ
イブレータによるVCO82の基本構成例が示されてい
る。この回路の発振周波数は、コンデンサC1の電圧制
御電流I1,I2による充放電で近似的に決定される。
このマルチバイブレータは高速化のため、Q3,Q4で
構成されるダイオード負荷となっている。このタイプの
VCOの特徴として、電圧−周波数特性がリニアであ
り、周波数の調整が容易である。また、図20では、バ
イポーラトランジスタを用いた例が示されているが、V
COをバイポーラトランジスタを用いて構成した場合の
クロックの振幅は、図20のように構成すると、増幅を
しても集積回路内では精々250mV程度であり、CM
OS回路で構成した場合の振幅(電源−グランド間電圧
で例えば5Vや3.3V程度)と比較して約1/10以
下であり、エネルギー量で考えると1/100以下とな
るので、EMIなどに関しても、図20の構成例などを
用いて1チップの集積回路をバイポーラトランジスタで
構成した場合に有利となることは明白である。
【0085】さらに、図19の構成例のクロック生成部
63では、光走査装置(走査光検出手段)から得られた
水平同期信号とVCO82からの周波数逓信クロックf
0とにより基準となるクロック信号(基準クロック)CK
を生成する同期パルス生成部84が設けられている。す
なわち、同期パルス生成部84は、周波数逓信クロック
f0を分周することにより得られるfrと同じ周波数の
位相の異なるパルスを水平同期信号により選択すること
により、水平同期信号と同期が取れ、所望の周波数であ
る基準となるクロック信号CKを生成することができ
る。
【0086】また、図21には、クロック生成部63の
他の構成例が示されている。図21の構成例では、図1
9の構成例に対し、複数の同期パルス生成部84−1,
84−2,・・・が設けられ、各同期パルス生成部84−
1,84−2,・・・には、VCO82からの周波数逓信
クロックf0が入力し、また、各同期パルス生成部84
−1,84−2,・・・には、水平同期信号1,水平同期
信号2,・・・がそれぞれ入力し、各同期パルス生成部8
4−1,84−2,・・・からは、基準となるクロック信
号(基準クロック)CK1,CK2が出力されるようにな
っている。
【0087】また、図22はクロック生成部63が図2
1のような構成となっている場合における集積回路の全
体構成例を示す図であり、図22には簡単のため、2個
の同期パルス生成部84−1,84−2がある場合につ
いて示されている。図22に示すように、半導体レーザ
が2個以上ある場合、それぞれの半導体レーザより水平
同期信号1,2が得られ、水平同期信号1,2に同期の
取れた書き込みクロック(基準となるクロック信号)CK
1,CK2がそれぞれ生成されるが、その両者に関して
周波数は同一である。つまり、このように多数の半導体
レーザを同時に変調する場合でも、周波数逓倍クロック
を生成するクロック生成部63は1つあれば良く、多数
の半導体レーザを駆動する集積回路を構成する場合、図
21,図22の構成とすることにより、高周波発振回路
が1個で済み、更にバイポーラトランジスタで構成され
ているので、EMIに強く小型・省電力・ローコストと
なる画像形成装置が実現できる。
【0088】なお、図22の例では、半導体レーザはア
ノードコモンタイプとなっているが、半導体レーザはカ
ソードコモンタイプのものでも良く、カソードコモンタ
イプのものにしてもアノードコモンタイプと同様の効果
が得られる画像形成装置を実現することができる。
【0089】このように、本発明の画像形成装置は、階
調を表現するデジタル多値画像データに基づいてパルス
幅変調された画像変調信号により半導体レーザの光出力
を駆動し、光出力を回転感光体に走査する走査手段と、
回転感光体に対し所定の位置において走査手段からの走
査光を検出する走査光検出手段とを有し、走査光検出手
段からの検出信号に基づいた所定のタイミングでデジタ
ル多値画像データに応じた静電潜像を形成し、記録媒体
に静電潜像に応じた画像を形成する画像形成装置におい
て、走査光検出手段からの検出信号に同期した基準とな
るクロック信号を生成するクロック生成部と、デジタル
多値画像データに略反比例する遅延信号を生成し、基準
となるクロック信号の正転もしくは反転信号を遅延信号
に基づき所望の位相で遅延させるアナログ遅延手段と、
アナログ遅延手段で生成されたパルスとクロック信号と
に基づいてパルス幅変調された画像変調信号を生成する
画像変調信号生成手段とが、1チップの集積回路に実装
されていることを特徴としている。
【0090】また、本発明の画像形成装置は、階調を表
現するデジタル多値画像データに基づいてパルス幅変調
された画像変調信号により半導体レーザの光出力を駆動
し、光出力を回転感光体に走査する走査手段と、回転感
光体に対し所定の位置において走査手段からの走査光を
検出する走査光検出手段とを有し、走査光検出手段から
の検出信号に基づいた所定のタイミングでデジタル多値
画像データに応じた静電潜像を形成し、記録媒体に静電
潜像に応じた画像を形成する画像形成装置において、走
査光検出手段からの検出信号に同期した基準となるクロ
ック信号を生成するクロック生成部と、デジタル多値画
像データに略反比例する遅延信号を生成し、基準となる
クロック信号の正転もしくは反転信号を遅延信号に基づ
き所望の位相で遅延させるアナログ遅延手段と、アナロ
グ遅延手段で生成されたパルスとクロック信号とに基づ
いてパルス幅変調された画像変調信号を生成する画像変
調信号生成手段と、半導体レーザの光出力を受光素子に
より検出した受光信号と基準信号とを比較し半導体レー
ザの光出力を制御する誤差増幅部と、誤差増幅部より得
られた半導体レーザ駆動電流により所望の光出力で半導
体レーザを駆動する半導体レーザ駆動部とが、1チップ
の集積回路に実装されていることを特徴としている。
【0091】また、本発明の画像形成装置は、階調を表
現するデジタル多値画像データに基づいてパルス幅変調
された画像変調信号により半導体レーザの光出力を駆動
し、光出力を回転感光体に走査する走査手段と、回転感
光体に対し所定の位置において走査手段からの走査光を
検出する走査光検出手段とを有し、走査光検出手段から
の検出信号に基づいた所定のタイミングでデジタル多値
画像データに応じた静電潜像を形成し、記録媒体に静電
潜像に応じた画像を形成する画像形成装置において、走
査光検出手段からの検出信号に同期した基準となるクロ
ック信号を生成するクロック生成部と、基準となるクロ
ック信号と同期し周波数が逓倍された逓倍クロック信号
を生成し、生成した逓倍クロック信号から所定の位相遅
延した複数のパルスを生成するデジタル遅延手段と、ク
ロック信号と同期の取れたデジタル多値画像データの上
位ビット信号に基づき、位相の異なる複数のパルスのう
ちの1つのパルスを選択するパルス選択手段と、デジタ
ル多値画像データの下位ビット信号に基づき遅延信号を
生成し、パルス選択手段で選択されたパルスを遅延信号
に基づき所望の位相で遅延させるアナログ遅延手段と、
アナログ遅延手段で生成されたパルスとデジタル遅延手
段により生成された複数のパルスのうちの1つのパルス
とに基づいてパルス幅変調された画像変調信号を生成す
る画像変調信号生成手段とが、1チップの集積回路に実
装されていることを特徴としている。
【0092】このように、本発明の画像形成装置は、階
調を表現するデジタル多値画像データに基づいてパルス
幅変調された画像変調信号により半導体レーザの光出力
を駆動し、光出力を回転感光体に走査する走査手段と、
回転感光体に対し所定の位置において走査手段からの走
査光を検出する走査光検出手段とを有し、走査光検出手
段からの検出信号に基づいた所定のタイミングでデジタ
ル多値画像データに応じた静電潜像を形成し、記録媒体
に静電潜像に応じた画像を形成する画像形成装置におい
て、走査光検出手段からの検出信号に同期した基準とな
るクロック信号を生成するクロック生成部と、基準とな
るクロック信号と同期し周波数が逓倍された逓倍クロッ
ク信号を生成し、生成した逓倍クロック信号から所定の
位相遅延した複数のパルスを生成するデジタル遅延手段
と、デジタル多値画像データの上位ビット信号に基づ
き、位相の異なる複数のパルスのうちの1つのパルスを
選択するパルス選択手段と、デジタル多値画像データの
下位ビット信号に基づき遅延信号を生成し、パルス選択
手段で選択されたパルスを遅延信号に基づき所望の位相
で遅延させるアナログ遅延手段と、アナログ遅延手段で
生成されたパルスとデジタル遅延手段により生成された
複数のパルスのうちの1つのパルスとに基づいてパルス
幅変調された画像変調信号を生成する画像変調信号生成
手段と、半導体レーザの光出力を受光素子により検出し
た受光信号と基準信号とを比較し半導体レーザの光出力
を制御する誤差増幅部と、誤差増幅部より得られた半導
体レーザ駆動電流により所望の光出力で半導体レーザを
駆動する半導体レーザ駆動部とが、1チップの集積回路
に実装されていることを特徴としている。
【0093】また、本発明の画像形成装置は、上記クロ
ック生成部が、位相同期ループ回路と、N個(Nは自然
数)の同期パルス生成部とを有していることを特徴とし
ている。
【0094】また、本発明の画像形成装置は、上記集積
回路が、バイポーラトランジスタを用いて構成されてい
ることを特徴としている。
【0095】このように、本発明では、パルス幅変調に
て画像の階調表現を行う画像形成装置において、高速ア
ナログ遅延回路もしくは高速アナログ遅延回路とデジタ
ル遅延回路を組み合わせる事で動作速度が速い場合でも
画像の高階調性を実現できるパルス幅変調回路と、水平
同期センサにより検出した水平同期信号から水平同期信
号と同期したクロックを生成するクロック生成部とを、
バイポーラトランジスタを用いた1チップの集積回路と
することにより、高速高階調性を実現できるパルス幅変
調方式もしくはその方式を用いた画像形成装置をEMI
に強く小型・ローコストで実現できる。
【0096】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項6記載の発明によれば、動作速度が速い場合でも画
像の高階調性を実現できる画像形成装置を小型・ローコ
ストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパルス幅変調装置の構成例を示す
図である。
【図2】図1のパルス幅変調装置の動作の概略を説明す
るためのタイムチャートである。
【図3】図1のパルス幅変調装置の動作の概略を説明す
るためのタイムチャートである。
【図4】アナログ遅延部の一部を示す図である。
【図5】第1の遅延制御電流生成部の構成例を示す図で
ある。
【図6】第1の遅延制御電流生成部の他の構成例を示す
図である。
【図7】第1の遅延制御電流生成部の動作を説明するた
めの図である。
【図8】第1の遅延制御電流生成部をバイポーラトラン
ジスタで構成した場合の具体的な回路例を示す図であ
る。
【図9】図8に示す回路の遅延部の等価的な回路構成を
示す図である。
【図10】図9の遅延部の動作を説明するための図であ
る。
【図11】遅延量制御電流算出部をバイポーラトランジ
スタで構成した具体的な回路例を示す図である。
【図12】遅延部をバイポーラトランジスタで構成した
具体的な回路例を示す図である。
【図13】本発明のパルス幅変調回路を集積化(IC化)
する場合の集積回路(IC回路)の構成例を示す図であ
る。
【図14】図13の回路の動作を説明するための図であ
る。
【図15】本発明におけるパルス幅変調回路に、さら
に、発光素子駆動部,誤差増幅部を付加し、集積化(I
C化)した場合の構成例を示す図である。
【図16】発光素子として例えば半導体レーザを光源と
するレーザプリンタもしくはデジタル複写機等における
一般的な光走査装置の構成例を示す図である。
【図17】図16と同様の光走査装置の構成例を示す図
である。
【図18】水平同期信号をPWM生成部および発光素子
駆動部に入力させる場合のパルス幅変調回路の構成例を
示す図である。
【図19】クロック生成部の一構成例を示す図である。
【図20】VCOの構成例を示す図である。
【図21】クロック生成部の他の構成例を示す図であ
る。
【図22】集積回路の全体構成例を示す図である。
【図23】アナログ的なパルス幅変調方式を説明するた
めの図である。
【図24】デジタル式のパルス幅変調方式を説明するた
めの図である。
【図25】パルス幅変調にて画像の階調表現を行なう仕
方の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 PLL回路 11 VCO 12 分周回路 13 位相比較器または位相周波数比較器 15 セレクタ 16 アナログ遅延部 17 遅延量制御部 18 パルス幅生成部 19a 第1の遅延制御電流生成部 19b 第2の遅延制御電流生成部 20 遅延量制御電流算出部 21 遅延部 22 位相検出部 23 誤差AMP部 25 遅延部 31 D/A変換回路 32 割算回路 52 π/4遅延・3π/8遅延セレクタ 53 L位相シフト部 54 R位相シフト部 56 PWM生成部 57 遅延量調整部 58 レベル調整部 60 発光素子駆動部 61 誤差増幅部 71 発光素子 72 コリメータレンズ 73 シリンダーレンズ 74 ポリゴンミラー 75 fθレンズ 76 トロイダルレンズ 77 反射ミラー 78 感光体 63 クロック生成部 80 位相比較器 81 ローパスフィルタ 82 VCO 83 プログラムデバイダ 84 同期パルス生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C362 AA53 AA55 AA61 BB32 BB34 BB37 BB38 CA02 CA09 DA09 5C074 AA12 BB03 BB04 CC01 DD07 FF05 GG02 GG04 5C077 LL18 LL19 NN17 NP07 PQ04 PQ05 PQ08 PQ11 SS02 SS03 TT02 TT03 TT06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 階調を表現するデジタル多値画像データ
    に基づいてパルス幅変調された画像変調信号により半導
    体レーザの光出力を駆動し、前記光出力を回転感光体に
    走査する走査手段と、前記回転感光体に対し所定の位置
    において前記走査手段からの走査光を検出する走査光検
    出手段とを有し、前記走査光検出手段からの検出信号に
    基づいた所定のタイミングで前記デジタル多値画像デー
    タに応じた静電潜像を形成し、記録媒体に前記静電潜像
    に応じた画像を形成する画像形成装置において、前記走
    査光検出手段からの検出信号に同期した基準となるクロ
    ック信号を生成するクロック生成部と、デジタル多値画
    像データに略反比例する遅延信号を生成し、基準となる
    クロック信号の正転もしくは反転信号を前記遅延信号に
    基づき所望の位相で遅延させるアナログ遅延手段と、前
    記アナログ遅延手段で生成されたパルスと前記クロック
    信号とに基づいてパルス幅変調された画像変調信号を生
    成する画像変調信号生成手段とが、1チップの集積回路
    に実装されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 階調を表現するデジタル多値画像データ
    に基づいてパルス幅変調された画像変調信号により半導
    体レーザの光出力を駆動し、前記光出力を回転感光体に
    走査する走査手段と、前記回転感光体に対し所定の位置
    において前記走査手段からの走査光を検出する走査光検
    出手段とを有し、前記走査光検出手段からの検出信号に
    基づいた所定のタイミングで前記デジタル多値画像デー
    タに応じた静電潜像を形成し、記録媒体に前記静電潜像
    に応じた画像を形成する画像形成装置において、前記走
    査光検出手段からの検出信号に同期した基準となるクロ
    ック信号を生成するクロック生成部と、デジタル多値画
    像データに略反比例する遅延信号を生成し、基準となる
    クロック信号の正転もしくは反転信号を前記遅延信号に
    基づき所望の位相で遅延させるアナログ遅延手段と、前
    記アナログ遅延手段で生成されたパルスと前記クロック
    信号とに基づいてパルス幅変調された画像変調信号を生
    成する画像変調信号生成手段と、前記半導体レーザの光
    出力を受光素子により検出した受光信号と基準信号とを
    比較し前記半導体レーザの光出力を制御する誤差増幅部
    と、前記誤差増幅部より得られた半導体レーザ駆動電流
    により所望の光出力で半導体レーザを駆動する半導体レ
    ーザ駆動部とが、1チップの集積回路に実装されている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 階調を表現するデジタル多値画像データ
    に基づいてパルス幅変調された画像変調信号により半導
    体レーザの光出力を駆動し、前記光出力を回転感光体に
    走査する走査手段と、前記回転感光体に対し所定の位置
    において前記走査手段からの走査光を検出する走査光検
    出手段とを有し、前記走査光検出手段からの検出信号に
    基づいた所定のタイミングで前記デジタル多値画像デー
    タに応じた静電潜像を形成し、記録媒体に前記静電潜像
    に応じた画像を形成する画像形成装置において、前記走
    査光検出手段からの検出信号に同期した基準となるクロ
    ック信号を生成するクロック生成部と、基準となるクロ
    ック信号と同期し周波数が逓倍された逓倍クロック信号
    を生成し、生成した逓倍クロック信号から所定の位相遅
    延した複数のパルスを生成するデジタル遅延手段と、前
    記クロック信号と同期の取れたデジタル多値画像データ
    の上位ビット信号に基づき、前記位相の異なる複数のパ
    ルスのうちの1つのパルスを選択するパルス選択手段
    と、前記デジタル多値画像データの下位ビット信号に基
    づき遅延信号を生成し、前記パルス選択手段で選択され
    たパルスを前記遅延信号に基づき所望の位相で遅延させ
    るアナログ遅延手段と、前記アナログ遅延手段で生成さ
    れたパルスと前記デジタル遅延手段により生成された複
    数のパルスのうちの1つのパルスとに基づいてパルス幅
    変調された画像変調信号を生成する画像変調信号生成手
    段とが、1チップの集積回路に実装されていることを特
    徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 階調を表現するデジタル多値画像データ
    に基づいてパルス幅変調された画像変調信号により半導
    体レーザの光出力を駆動し、前記光出力を回転感光体に
    走査する走査手段と、前記回転感光体に対し所定の位置
    において前記走査手段からの走査光を検出する走査光検
    出手段とを有し、前記走査光検出手段からの検出信号に
    基づいた所定のタイミングで前記デジタル多値画像デー
    タに応じた静電潜像を形成し、記録媒体に前記静電潜像
    に応じた画像を形成する画像形成装置において、前記走
    査光検出手段からの検出信号に同期した基準となるクロ
    ック信号を生成するクロック生成部と、基準となるクロ
    ック信号と同期し周波数が逓倍された逓倍クロック信号
    を生成し、生成した逓倍クロック信号から所定の位相遅
    延した複数のパルスを生成するデジタル遅延手段と、デ
    ジタル多値画像データの上位ビット信号に基づき、前記
    位相の異なる複数のパルスのうちの1つのパルスを選択
    するパルス選択手段と、デジタル多値画像データの下位
    ビット信号に基づき遅延信号を生成し、前記パルス選択
    手段で選択されたパルスを前記遅延信号に基づき所望の
    位相で遅延させるアナログ遅延手段と、前記アナログ遅
    延手段で生成されたパルスと前記デジタル遅延手段によ
    り生成された複数のパルスのうちの1つのパルスとに基
    づいてパルス幅変調された画像変調信号を生成する画像
    変調信号生成手段と、前記半導体レーザの光出力を受光
    素子により検出した受光信号と基準信号とを比較し前記
    半導体レーザの光出力を制御する誤差増幅部と、前記誤
    差増幅部より得られた半導体レーザ駆動電流により所望
    の光出力で半導体レーザを駆動する半導体レーザ駆動部
    とが、1チップの集積回路に実装されていることを特徴
    とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の画像形成装置において、前記クロック生成部は、
    位相同期ループ回路と、N個(Nは自然数)の同期パル
    ス生成部とを有していることを特徴とする画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の画像形成装置において、前記集積回路は、バイポ
    ーラトランジスタを用いて構成されていることを特徴と
    する画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008290447A (ja) * 2007-04-27 2008-12-04 Canon Inc 画像形成装置

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