JP2001018407A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

Info

Publication number
JP2001018407A
JP2001018407A JP19340799A JP19340799A JP2001018407A JP 2001018407 A JP2001018407 A JP 2001018407A JP 19340799 A JP19340799 A JP 19340799A JP 19340799 A JP19340799 A JP 19340799A JP 2001018407 A JP2001018407 A JP 2001018407A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle head
wiper
scanning direction
carrier
holding member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19340799A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Sato
昭 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba TEC Corp filed Critical Toshiba TEC Corp
Priority to JP19340799A priority Critical patent/JP2001018407A/ja
Publication of JP2001018407A publication Critical patent/JP2001018407A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズルヘッドの付着インクを均一的かつ確実
に払拭することのできるようにする。 【解決手段】 ノズルヘッド15の主走査方向に往復移
動可能なワイパーキャリア30にノズルヘッドワイパー
保持部材40を一定範囲内で上下動可能に装着しかつワ
イパーキャリア30とノズルヘッドワイパー保持部材4
0との間に当該保持部材40を上方に付勢するスプリン
グ45を設け、さらにノズルヘッドワイパー保持部材4
0に弾性変形可能なノズルヘッドワイパー48と,ノズ
ルヘッド側[12(13)]と転がり係合可能なワイパ
ー接触角度調整ローラー44とを取り付け、ノズルヘッ
ドワイパー48のノズルヘッド下面(16)に対する接
触角度を一定に保持しつつ当該ノズルヘッド15をワイ
ピング可能に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主走査方向に整列
配設された多数のインクジェットノズルを有するノズル
ヘッドを上下方向のノズルヘッドワイピング位置に位置
決め可能に形成するとともに、ノズルヘッドの主走査方
向に往復移動可能なワイパーキャリアにノズルヘッドワ
イパー保持部材を一定範囲内で上下動可能に装着し、か
つこのノズルヘッドワイパー保持部材に主走査方向に弾
性変形可能なノズルヘッドワイパーと,副走査方向に離
隔配設されかつノズルヘッド側と転がり係合可能な1対
のワイパー接触角度調整ローラーとを取り付け、ワイパ
ーキャリアを主走査方向に移動させかつノズルヘッドワ
イパーのノズルヘッド下面に対する接触角度を一定に保
持しつつ当該ノズルヘッドをワイピング可能に形成され
ているインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】インクカセットが装着された各色用ノズ
ルヘッドを行方向の全長に渡って往復移動させかつその
各往動中に印刷して1行(または、1/N行)印刷を
し、1行(または、1/N行)印刷後に印刷媒体(普通
紙,OHP用紙等)を列方向に1行送りしてこれらを繰
り返すいわゆるシリアル型のインクジェットプリンタに
比較して、大幅な印刷高速化を図れかつ多数枚に渡って
連続印刷運転可能であるとともに、電子写真方式のいわ
ゆるレーザプリンタに比較して、大幅な小型化を図れる
インクジェットプリンタが本出願人から提案(例えば、
特開平10−138516号公報)されている。
【0003】上記提案の場合と同様なインクジェットプ
リンタを示す図18において、用紙カセット101(ま
たは、手差しトレイ102)から送出された印刷媒体
(用紙)は、給送ローラ103によって所定のタイミン
グで回転ドラム110側へ給送されかつ回転ドラム11
0の外周面(印刷面)に巻回保持される。回転ドラム1
10は、軸線Zを中心にかつ回転(R)方向に、例えば
120RPMで回転されている。
【0004】また、多数のインクジェットノズルを有し
かつ行方向(印刷方向…紙面に垂直方向)の全長に渡っ
て一体型の(あるいは行方向に複数のノズルヘッド要素
を並べた一体的な)各色用ノズルヘッド15C,15
M,15Y,15Kから各色インク(シアンC,マゼン
タM,イエローY,ブラックK)を吐出(ジェット)可
能に形成されている。なお、各色用ノズルヘッド15
C,15M,15Y,15Kは、印刷面(110)に対
してそれぞれを直交させてノズルヘッドユニット10に
装着してある。
【0005】かくして、ノズルヘッドユニット10(1
5C,15M,15Y,15K)を、往復移動手段によ
って所定距離(例えば、インクジェットノズル間ピッチ
分)だけ印刷(行)方向に往動させつつ回転中の回転ド
ラム110つまり印刷媒体に行方向印刷させるととも
に、回転ドラム110の回転を利用しつつ列方向印刷さ
せることができる。
【0006】つまり、行方向印刷と列方向印刷とを、回
転ドラム110の高速回転を利用して同時的に進行可能
であるから、大幅な印刷高速化(例えば、20PPM)
を図れる。1ページ分が印刷終了すると、ノズルヘッド
ユニット10を復動させて元の位置に戻し、その後に次
ページの往動に入る。
【0007】印刷済みの印刷媒体は、回転ドラム110
から剥離されかつ排出ローラ104によって本体ケース
100の上部側のスタック部106に排出される。な
お、ノズルヘッドユニット10には、インクカセット1
12,インク供給ポンプ113等を含むインク供給手段
から、各色インクが供給される。
【0008】かかる多数枚の印刷媒体を連続印刷運転す
るためには、各色用ノズルヘッド15C,15M,15
Y,15Kのメンテナンス(目詰り防止等)を、所定時
間毎に行うことが望ましい。かくして、本体ケース10
0側のピニオン,ノズルヘッドユニット10側のラック
等を含む昇降手段111を働かせて、ノズルヘッドユニ
ット10を回転ドラム110から図18で上方の非印刷
位置に離隔させかつそれら間に介装させたメンテナンス
手段20を用いて、各色用ノズルヘッド15C,15
M,15Y,15Kをメンテナンスするように形成され
ている。
【0009】すなわち、各色用ノズルヘッド15C,1
5M,15Y,15Kから下方のインク受け部材に向け
てインクを強制的に吐出して行う。このメンテナンス終
了後に、メンテナンス手段20を図18に示すように傾
斜させた退避位置に戻しかつノズルヘッドユニット10
を下方の印刷位置(元の位置)に戻して、各色用ノズル
ヘッド15C,15M,15Y,15Kのノズル先端面
と印刷面(回転ドラム110の外周面)との隙間(例え
ば、1mm)を確立かつ維持可能に形成されている。
【0010】ところで、メンテナンス後に各色用ノズル
ヘッド15C,15M,15Y,15Kの先端面(下
面)にインクが付着している場合がある。これを放置す
ると、次回印刷の際に用紙を汚す虞がある。そこで、メ
ンテナンス終了後に、メンテナンス手段20側に設けた
往復移動機構を駆動させて、メンテナンス手段20に組
込んだワイピング手段の一部を構成するワイパーキャリ
ア30を各色用ノズルヘッド15C,15M,15Y,
15Kの長手方向(主走査方向)に往復移動させかつ当
該ワイパーキャリアに装着された各ノズルヘッドワイパ
ーで当該各ノズルヘッドの先端面をワイピングし、付着
インクを払拭可能に形成してある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上方側のノズ
ルヘッド(先端面)と下方側から立上るノズルヘッドワ
イパーとの相対位置の一定化が難しくまた主走査方向で
のバラツキが生じる。したがって、ノズルヘッドワイパ
ーのノズルヘッドへの接触圧力が小さい場合はワイピン
グ不均一(拭き残し)が発生する。一方、接触圧力が大
きい場合には、上記往復移動機構のワイピング負荷が増
大するばかりか、ノズルヘッド先端面の保護膜を損傷さ
せる虞がある。また、これらを回避するために、部品精
度や組立精度を高くすることからコスト高となる。さら
に、ワイパーキャリアにインク受け部材ワイパーを取付
けてインク受け部材をワイピングできるように構築する
ことが難しくなる。
【0012】本発明の目的は、ノズルヘッドの付着イン
クを均一的かつ確実に払拭することのできるインクジェ
ットプリンタを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、主走
査方向に整列配設された多数のインクジェットノズルを
有するノズルヘッドを上下方向のノズルヘッドワイピン
グ位置に位置決め可能に形成するとともに、ノズルヘッ
ドの主走査方向に往復移動可能なワイパーキャリアにノ
ズルヘッドワイパー保持部材を一定範囲内で上下動可能
に装着し、かつワイパーキャリアとノズルヘッドワイパ
ー保持部材との間にノズルヘッドワイパー保持部材を上
方に向けて付勢するスプリングを設け、このノズルヘッ
ドワイパー保持部材に、副走査方向に伸びかつ主走査方
向に弾性変形可能なノズルヘッドワイパーと,副走査方
向に離隔配設されかつノズルヘッド側と転がり係合可能
な1対のワイパー接触角度調整ローラーとを取り付け、
ワイパーキャリアを主走査方向に移動させかつノズルヘ
ッドワイパーのノズルヘッド下面に対する接触角度を一
定に保持しつつ当該ノズルヘッドをワイピング可能に形
成されているインクジェットプリンタである。
【0014】かかる発明では、ノズルヘッドの主走査方
向に往復移動可能なワイパーキャリアを、例えば主走査
方向においてノズルヘッドから離れたホームポジション
に待機させた場合、ワイパーキャリアの一定範囲内で上
下動可能つまり上下方向にフローティング状態で装着さ
れたノズルヘッドワイパー保持部材は、ワイパーキャリ
アと当該ノズルヘッドワイパー保持部材との間に装着さ
れたスプリングで上方に向けて付勢されている。つま
り、ノズルヘッドワイパー保持部材は、ワイパーキャリ
ア内で上限位置に保持されている。
【0015】このノズルヘッドワイパー保持部材には、
副走査方向に伸びかつ主走査方向に弾性変形可能なノズ
ルヘッドワイパーと,副走査方向に離隔配設されかつノ
ズルヘッド側と転がり係合可能な1対のワイパー接触角
度調整ローラーとが取り付けられている。
【0016】かくして、主走査方向に整列配設された多
数のインクジェットノズルを有するノズルヘッドがノズ
ルヘッドワイピング位置よりも上方の位置に位置決めさ
れた状態において、ワイパーキャリアを上記ホームポジ
ションからノズルヘッドの下方に移動させ、しかる後に
ノズルヘッドを上方から下降させてノズルヘッドワイピ
ング位置に位置決めすると、ワイパー接触角度調整ロー
ラーがノズルヘッド側と転がり可能に係合するので、ノ
ズルヘッドワイパー保持部材とノズルヘッド(先端面)
とのクリアランスを一定に保持できる。
【0017】しかも、ノズルヘッドワイパー保持部材に
取付けられたノズルヘッドワイパーは主走査方向に弾性
変形可能でありかつノズルヘッドワイパー保持部材自体
がスプリングで上方に向けて付勢されているので、ノズ
ルヘッドワイパーのノズルヘッド下面に対する接触角度
を一定に保持できる。接触圧力も一定である。
【0018】かくして、ワイパーキャリアを主走査方向
に移動させかつノズルヘッドワイパーのノズルヘッド下
面に対する接触角度を一定に保持しつつノズルヘッドの
付着インクを主走査方向のバラツキや拭き残しなく均一
的かつ確実に払拭することができるとともに、ワイパー
キャリアにインク受け部材を取付けかつインク受け部材
のワイピングをも行えるように構築することが容易にな
る。
【0019】また、請求項2の発明は、前記ノズルヘッ
ド側の副走査方向の一方側に前記主走査方向に伸びる下
向き三角形状のガイドレールを設け、前記ワイパーキャ
リアに前記ノズルヘッドワイパー保持部材を副走査方向
に一定範囲内で変位可能に装着するとともに前記ワイパ
ーキャリアの移動中に当該ワイパー接触角度調整ローラ
ーが前記ノズルヘッドワイピング位置に位置決めされた
前記ノズルヘッド側の該ガイドレールに転がり係合可能
に形成されたインクジェットプリンタである。
【0020】かかる発明では、ノズルヘッドワイパー保
持部材は、副走査方向に一定範囲内で変位可能つまりフ
ローティング状態で装着されている。そして、ノズルヘ
ッドがノズルヘッドワイピング位置に位置決めされた場
合に、ノズルヘッド側の副走査方向の一方側に設けられ
た主走査方向に伸びる下向き三角形状のガイドレールに
ノズルヘッドワイパー保持部材側のワイパー接触角度調
整ローラーが転がり係合される。
【0021】かくして、ワイパーキャリアの主走査方向
の移動中に、ワイパー接触角度調整ローラーは、ノズル
ヘッド側のガイドレールに係合して転がる。すなわち、
ノズルヘッドワイパーを副走査方向にブレなく安定して
移動させられるから、ノズルヘッドとの左右方向(副走
査方向)の相対位置を一定に保持しつつワイピングする
ことができる。
【0022】したがって、請求項1の発明の場合と同様
な作用効果を奏することができることに加え、さらに副
走査方向のバラツキやインク残存も生じない。
【0023】さらに、請求項3の発明は、前記ワイパー
キャリアを前記主走査方向の選択された位置に待機可能
に形成するとともに、前記ガイドレールの該選択位置側
に先端部が幅広で基端部が当該ガイドレールと同じ幅狭
の導入ガイド部を設けたインクジェットプリンタであ
る。
【0024】かかる発明では、主走査方向に整列配設さ
れた多数のインクジェットノズルを有するノズルヘッド
がノズルヘッドワイピング位置よりも上方の位置に位置
決めされた状態において、ワイパーキャリアを例えばホ
ームポジションからノズルヘッドの下方つまりは主走査
方向の選択された位置に移動させかつ選択位置で停止待
機させる。しかる後に、ノズルヘッドを上方から下降さ
せてノズルヘッドワイピング位置に位置決めすると、ガ
イドレールの該選択位置側に位置する導入ガイドの幅広
先端部にワイパー接触角度調整ローラーが係合される。
先端部が幅広であるから、確実に係合できかつ下向き三
角形状のガイドレールを最小的な幅狭することができ
る。かくして、ワイパーキャリアを選択位置から主走査
方向に移動させれば、ワイパー接触角度調整ローラーを
下向き三角形状のガイドレールにスムースに係合させる
ことができる。
【0025】したがって、請求項2の発明の場合と同様
な作用効果を奏することができることに加え、さらにワ
イパーキャリアをガイドレールに沿って正確に直線移動
させることができるから、副走査方向のワイピングを一
段とバラツキなくかつインク残存を一掃できる。
【0026】さらにまた、請求項4の発明は、前記ノズ
ルヘッドが前記ノズルヘッドワイピング位置よりも上方
にあることを条件に、前記ノズルヘッドワイパー保持部
材が前記ワイパーキャリア側の位置規制部材に係合して
前記副走査方向におけるワイパーキャリアの中央に位置
決め可能に形成されたインクジェットプリンタである。
【0027】かかる発明では、ノズルヘッドがノズルヘ
ッドワイピング位置よりも上方にあることを条件に、つ
まりワイパー接触角度調整ローラーがノズルヘッド側か
らの押し下げ力でスプリングの付勢力に抗して押し下げ
られていないのでノズルヘッドワイパー保持部材がスプ
リングの付勢力で上方に向かって押し上げられている場
合は、ノズルヘッドワイパー保持部材がワイパーキャリ
ア側の位置規制部材に係合する。
【0028】この係合状態では、ノズルヘッドワイパー
保持部材が副走査方向におけるワイパーキャリアの中央
に位置決めされる。すなわち、ワイパーキャリアに副走
査方向にフローティング装着されたノズルヘッドワイパ
ー保持部材を、ワイパー接触角度調整ローラーとガイド
レールとの係合に先立って、ワイパーキャリアとの副走
査方向の相対位置を一定に調整することができる。
【0029】したがって、請求項2および請求項3の各
発明の場合と同様な作用効果を奏することができること
に加え、さらにノズルヘッドをノズルヘッドワイパー位
置に位置決めするだけで、ワイパー接触角度調整ローラ
ーをガイドレールに正確に係合できる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。本インクジェットプリンタ
は、図1〜図12に示す如く、主走査方向(X方向)に
整列配設された多数のインクジェットノズルを有するノ
ズルヘッドを上下方向のノズルヘッドワイピング位置N
WPに位置決め可能、ノズルヘッド15の主走査方向に
往復移動可能なワイパーキャリア30にノズルヘッドワ
イパー保持部材40を一定範囲内で上下動可能に装着し
かつワイパーキャリア30とノズルヘッドワイパー保持
部材40との間にノズルヘッドワイパー保持部材40を
上方に向けて付勢するスプリング45を設け、このノズ
ルヘッドワイパー保持部材40に、副走査方向に伸びか
つ主走査方向に弾性変形可能なノズルヘッドワイパー4
8と,副走査方向に離隔配設されかつノズルヘッド側
[12(13)]と転がり係合可能な1対のワイパー接
触角度調整ローラー44とを取り付け、ワイパーキャリ
ア30を主走査方向(X1)に移動させかつノズルヘッ
ドワイパー48のノズルヘッド下面(16)に対する接
触角度を一定に保持しつつ当該ノズルヘッド15をワイ
ピング可能に形成されている。
【0031】また、この実施形態では、メンテナンス時
に吐出されかつインク受け部材25で受けた廃インクを
外部(例えば、廃インクタンク)に迅速かつ確実に排出
するためおよび廃インクの固形化防止等の観点から、ワ
イパーキャリア30にインク受け部材ワイパー58をも
設け、先端面(ノズルヘッド下面)16の付着インクの
払拭とともにインク受け部材25側の付着インクをも払
拭可能に形成してある。つまり、メンテナンス後にワイ
パーキャリア30を主走査方向に移動させて、各ノズル
ヘッド15C,15M,15Y,15Kの先端面16お
よび当該各インク受け部材25C,25M,25Y,2
5Kに接触させた当該各ワイパー(48,58)を利用
して、ワイピング可能に形成されている。
【0032】インクジェットプリンタは、前述した先提
案の場合(図18)と同様な構成・機能とされている。
主走査方向(図13のX方向)に整列配設された多数の
インクジェットノズルを有するノズルヘッド15C,1
5M,15Y,15Kへ当該各色インクを供給しかつ選
択されたインクジェットノズルからインクを吐出させつ
つ回転ドラム110に巻回されかつ送り(R)方向に送
られる印刷媒体(用紙等)に印刷可能に形成されてい
る。
【0033】ノズルヘッド15は、この実施形態では、
上記の4色(シアン,マゼンタ,イエローおよびブラッ
ク)分(15C,15M,15Y,15K)から形成さ
れ、例えばA4用紙を20PPMの高速でカラー印刷可
能である。
【0034】回転体を構成する回転ドラム110は、先
提案の場合(図18)と同様に、軸線Zを中心に回転方
向(送り方向)つまりR方向に高速回転(例えば、12
0RPM)される。回転ドラム110の外周面が印刷面
を形成し、印刷媒体(用紙等)は媒体保持手段(図示省
略)で印刷面に巻回保持されかつ印刷面と同期回転す
る。
【0035】本体ケース100(図18参照)の右上方
側に配置された昇降手段110は、本体ケース100
(静止側)1のモータ,ウオームギヤ,ウオームホイー
ル,ラック部材等を含み、連結部材を介して連結された
ノズルヘッドユニット10(ノズルヘッド15C,15
M,15Y,15K)を図13に示す上下方向に異なる
インク受け部材ワイピング位置RWP,ノズルヘッドワ
イピング位置NWP,メンテナンス位置MTPおよび図
8に示す印刷位置PRPの間を昇降可能かつ選択された
位置に位置決め変更することができる。
【0036】図1,図2に示すメンテナンス手段20
は、傾斜回動手段(図示省略)によって回転ドラム11
0の軸線Zを中心に回動させて図8に示す傾斜姿勢とな
る退避位置と図10に示すメンテナンス位置とに選択的
に位置決め可能な本体21と,隔壁24で区画されたイ
ンク受け部材25C,25M,25Y,25Kと,廃イ
ンク溜め27等を含み、図10に示すメンテナンス位置
MTPに位置決めされた各ノズルヘッド15C,15
M,15Y,15Kのメンテナンス(目詰り防止)の際
に、各ノズルヘッド15C,15M,15Y,15Kか
ら強制的に吐出されたインクを受けて、図13の廃イン
クチューブ28から例えば廃インクボトル(図示省略)
へ排出する。
【0037】インク受け部材25C,25M,25Y,
25K上に付着する比較的に大量なインクをインク受け
部材ワイパー58C,58M,58Y,58Kでワイピ
ングしつつインク受け部材25C,25M,25Y,2
5Kの主走査方向の一方側に効率よくかつ円滑に排出可
能とするために、廃インクチューブ28が接続された図
13で右側に大きな廃インク溜め27を設けてある。左
側のインク溜め27は小さい。
【0038】さらに、この実施形態では、インク受け部
材25C,25M,25Y,25Kと各ノズルヘッド1
5C,15M,15Y,15Kの先端面16(図14を
参照)との間に、排出途中のインクを利用して両者1
5,25間にインク流動層を形成し、各ノズルヘッド1
5C,15M,15Y,15Kの各先端面16に付着し
た紙粉を除去可能に形成されている。この意味において
も、インク受け部材25C,25M,25Y,25Kに
残ったインクが固形化してしまうことを確実に防止しな
ければならない。つまり、ワイピングが重要である。
【0039】図1中の26は廃インク逃がし孔、22は
リードスクリュー61の軸受ブラケット、23はワイパ
ーキャリア30側のスライダー34のガイド面である。
【0040】ここに、ワイパーキャリア30は、図1で
右側(手前側)のブラケット36(スライダー34)を
介してメンテナンス手段20(本体21)と一体のガイ
ド面23に摺動可能に案内され、左側(奥行側)のブラ
ケット36A,36B(図5参照)を介して往復移動機
構60(リードスクリュー61等)に摺動可能に担持さ
れている。
【0041】この往復移動機構60は、図5に示す如
く、ワイピング手段を構成するワイパーキャリア30を
主走査方向に往復移動させるための機構で、ワイパーキ
ャリア30の一部を構成しかつ主走査方向に離隔配設さ
れた1対のブラケット36A,36Bと,各ブラケット
36A,36Bに同心として穿孔された1対の貫通孔3
7A,37Bを貫通可能かつ動力源(図示省略のモータ
等を含む。)に回転可能に連結されたリードスクリュー
61と,両ブラケット36A,36B間内に装着される
ナット部材63とを含み、ワイパーキャリア30の荷重
(負荷)をリードスクリュー61側で直接担持可能に形
成されている。つまり、リードスクリューの外周面で負
荷を持つ。従来例(図19,図20)のスぺーサー63
PB等を介した間接担持とは異なる。
【0042】ナット部材63は、リードスクリュー61
に螺合可能かつ外周面側にワイパーキャリア30側の回
り止め部材36Lと係合可能な係合溝64を有する。つ
まり、ナット部材63は、係合溝64と回り止め部材3
6Lとの係合により回り止めされかつワイパーキャリア
30とともにリードスクリュー61の回転に伴ってリー
ドスクリュー61の長手方向(主走査方向)に移動す
る。
【0043】この往復移動機構60の組み立ては、次の
ようにして成される。図5を参照して、1対のブラケッ
ト36A,36Bの間にナット部材63を挿入する。こ
の際に、ナット部材63の外周面側の係合溝64を回り
止め部材36Lに係合させ、ナット部材63の回り止め
を確立する。しかる後に、各ブラケット36A,36B
に同心穿孔された一方側の貫通孔(例えば、37B)に
リードスクリュー61を通しかつナット部材63に螺合
させる。
【0044】そして、リードスクリュー61を回転しつ
つ進め他方側の貫通口37Aを貫通させる。さらに、リ
ードスクリュー61の先端および後端を図2に示す主走
査方向の1対の軸受ブラケット22,22に軸支させ
る。
【0045】かくして、ワイパーキャリア30側の負荷
(荷重)を図19に示すスペーサー63PB(図20に
示すスペーサー63PB1,63PB2)を介してリー
ドスクリュー61側に持たせるために抜き勾配63PH
が大きくかつ大径になる従来例の場合と比較して、この
実施形態の場合は図6に示すように抜き勾配63Hを小
さくかつ小径にすることができる。リードピッチを大き
くかつワイピングの高速化を促進できる。
【0046】つまり、ナット部材63側の抜き勾配制約
上による大径化,スぺーサー(63PB等)の圧入やピ
ン打ちを必要とする構造とする必要がないから、構造簡
単かつ小型で組立コストの低減を図れるとともに、ワイ
パーキャリア30を図15に示すX1方向(主走査方
向)および図17に示すX2方向(主走査方向)に確実
かつ安定して往復移動させることができる。ワイピング
手段(30等),メンテナンス手段20ひいてはプリン
タ全体の構造簡単化および小型化を図れる。
【0047】さらに、ワイパーキャリア30の往動中お
よび復動中のいずれでも、ワイパーキャリア30側の荷
重がリードスクリュー61側で直接担持することができ
るから、ワイピング時の荷重状態によって圧入が弛んだ
り、スぺーサーが抜け落ちるという従来の問題を一掃で
きる。
【0048】全体的に、主走査方向に整列配設された多
数のインクジェットノズルを有するノズルヘッド15
C,15M,15Y,15Kを、上下方向の図16に示
すノズルヘッドワイピング位置NWPに位置決め可能か
つノズルヘッド15C,15M,15Y,15Kの主走
査方向に往復移動可能なワイパーキャリア30にノズル
ヘッドワイパー保持部材40を一定範囲内で上下動可能
に装着し、ワイパーキャリア30とノズルヘッドワイパ
ー保持部材40との間にノズルヘッドワイパー保持部材
40を上方に向けて付勢するスプリング45,45を設
け、しかもノズルヘッドワイパー保持部材40に副走査
方向に伸びかつ主走査方向に弾性変形可能なノズルヘッ
ドワイパー48C,48M,48Y,48Kと,副走査
方向に離隔配設されかつノズルヘッド側[ユニットベー
ス下面12(ガイドレール13)]と転がり係合可能な
1対のワイパー接触角度調整ローラー(ローラー44,
44)とを取り付け、ワイパーキャリア30を主走査方
向に移動させかつノズルヘッドワイパー48C,48
M,48Y,48Kの先端面(ノズルヘッド下面)16
に対する接触角度を一定に保持しつつ当該ノズルヘッド
をワイピング可能に形成されている。
【0049】すなわち、ワイパーキャリア30にノズル
ヘッドワイパー保持部材40をフローティング状態で保
持させて上下方向の自由性を確保し、ローラー44,4
4を利用してユニットベース下面12[ノズルヘッド1
5C,15M,15Y,15Kの先端面16]との間隔
(クリアランス)を一定に保持し、スプリング45でノ
ズルヘッドワイパー保持部材40(ノズルヘッドワイパ
ー48C,48M,48Y,48K)を上方に向けて付
勢することにより、ノズルヘッドワイパー48C,48
M,48Y,48Kを弾性変形させて先端面16に対す
る接触圧力を一定化可能に形成してある。つまり、ロー
ラー44,44は、ワイパー接触角度調整ローラーとし
て働く。
【0050】また、ノズルヘッド15C,15M,15
Y,15Kのメンテナンス終了後にノズルヘッド15
C,15M,15Y,15K(ノズルヘッドユニット1
0)を下方側のメンテナンス位置MTPから上方側のノ
ズルヘッドワイピング位置NWPに位置決め変更可能か
つこの位置決め終了後にワイパーキャリア30を往動さ
せつつノズルヘッドワイパー48C,48M,48Y,
48Kでノズルヘッド15C,15M,15Y,15K
の各先端面16をワイピング可能に形成し、このノズル
ヘッド15C,15M,15Y,15K(16)のワイ
ピング終了後にノズルヘッド15[10(12)]を下
方側のノズルヘッドワイピング位置NWPから上方側の
インク受け部材ワイピング位置RWPに位置決め変更可
能かつこの位置決め終了後にワイパーキャリア30を復
動させつつインク受け部材ワイパー58C,58M,5
8Y,58Kでインク受け部材25C,25M,25
Y,25Kをワイピング可能に形成してある。
【0051】つまり、ノズルヘッド15C,15M,1
5Y,15K(ノズルヘッドユニット10)の上下方向
に位置変更を利用して、ワイパーキャリア30の往動時
にノズルヘッドワイパー48C,48M,48Y,48
Kでノズルヘッド15C,15M,15Y,15Kの各
先端面16をワイピングし、ワイパーキャリア30の復
動時にインク受け部材ワイパー58C,58M,58
Y,58Kでインク受け部材25C,25M,25Y,
25Kをワイピングし、ワイピング時の負荷を大幅に軽
減可能に構築してある。
【0052】詳しくは、ワイパーキャリア30に組込ま
れたノズルヘッドワイパー保持機構(40,41,4
4,44,45等)は、ノズルヘッド15C,15M,
15Y,15K(12)が図11,図14に示すノズル
ヘッドワイピング位置NWPに位置決めされかつワイパ
ーキャリア30の往動中(図14のX1方向への移動
中)に、ノズルヘッドワイパー48C,48M,48
Y,48Kを各ノズルヘッド15C,15M,15Y,
15Kの各先端面16に接触状態に保持可能である。
【0053】しかし、ノズルヘッド15C,15M,1
5Y,15K(12)が図9,図16に示すインク受け
部材ワイピング位置RWPに位置決めされかつワイパー
キャリア30の復動中(図17のX2方向への移動中)
には、ノズルヘッドワイパー48C,48M,48Y,
48Kを各ノズルヘッド15C,15M,15Y,15
Kの各先端面16に非接触状態に保持可能に形成されて
いる。
【0054】すなわち、ワイパーキャリア30は、図3
に示す如く、幅Wの収容空間31を有するボックス型と
され、収容空間31内に1対のボス32,32が立設さ
れかつ主走査方向の内側には1対の位置規制部材33,
33が対抗配設されている。また、左側のブラケット3
6(36A,36B…図5参照)には貫通口37A,3
7Bが設けられ、右側のブラケット36には上記スライ
ダー34が装着されている。
【0055】また、ワイパーキャリア30の手前側に
は、1対のピン39付きブラケット38,38が左右方
向(副走査方向)に対抗配設され、このブラケット3
8,38間にはストッパー部を形成する複数の凸部35
が設けられている。
【0056】ノズルヘッドワイパー保持部材40は、図
3に示す幅W1とされ、幅W(W≧W1)の収容空間3
1内に左右方向および上下方向に変位可能に装着され
る。詳しくは、上下方向に長い各長穴41,41を当該
各ボス32,32に嵌装し、前後方向(主走査方向)で
かつ外側に設けた位置規制ピン(突起)43,43を対
応する位置規制部材33,33内に嵌装する。
【0057】そして、ノズルヘッドワイパー保持部材4
0は、ボス32,32に被嵌されたスプリング(付勢手
段)45,45で上方に付勢され、上限位置は図13に
示すワイパーキャリア30側のフック46,46で拘束
される。また、自己(ノズルヘッドワイパー保持部材4
0)の図3に示すローラー軸42,42に回転自在に装
着されたローラー44,44を介してスプリング45,
45の付勢力に抗する下向き外力を加えることにより、
ワイパーキャリア30内で下降させることができる。つ
まり、ローラー44,44は、ノズルヘッドワイパー下
降用ローラーとして働く。
【0058】ノズルヘッド15(ユニットベース11)
が、ノズルヘッドワイピング位置NWPよりも上方にあ
ることを条件に、ノズルヘッドワイパー保持部材40が
ワイパーキャリア30側の位置規制部材33に係合して
副走査方向におけるワイパーキャリア30の中央に位置
決め可能に形成されている。
【0059】つまり、ノズルヘッドワイパー保持部材4
0の左右方向の位置規制は、ボス32,32と長穴(バ
カ穴)41,41との径差、つまりは位置規制ピン43
と図4に示す位置規制部材33の下部側幅広溝33SL
の幅内で行われる。つまり、ノズルヘッドワイパー保持
部材40が副走査方向にフローティング状態で保持され
た状態である。
【0060】しかし、ワイパーキャリア30が図13に
示すホームポジションにありかつノズルヘッドワイパー
保持部材40が図3のスプリング45,45で上方に付
勢されている場合には、位置規制ピン43が図4に示す
位置規制部材33の上部側幅狭溝33SS側に押し込ま
れるので、幅広溝33SLの幅よりも狭い範囲内に規制
(拘束)することができる。
【0061】すなわち、図12に示すように、ワイパー
キャリア30の左右方向の中心(ノズルヘッド15の中
心…マゼンタ色用15Mとイエロー色用15Yとの中
間)にノズルヘッドワイパー保持部材40の中心(ノズ
ルヘッドワイパー48の中心…図9のマゼンタ色用48
Mとイエロー色用48Yとの中間)に合わせるように規
制される。この実施形態では、図4の凸部33Uの取付
位置を上下方向に調整することにより、位置合わせ中心
を微調整可能に形成されている。
【0062】この技術的意味は、ワイパーキャリア30
を図13のホームポジションから図14の第1停止位置
に移動かつ停止させ、しかる後にノズルへッドユニット
10(15)を図16に示す上方側のインク受け部材ワ
イピング位置RWPから下方側のノズルヘッドワイピン
グ位置NWPに下降させた場合に、図11に示す右側の
ローラー44を、ノズルヘッドユニット10(ユニット
ベース11)の下面12に設けた下向き三角形状のガイ
ドレール13内に確実かつ正確に係合させることであ
る。
【0063】すなわち、ノズルヘッド15側の副走査方
向の一方側(この実施形態では、右側)に主走査方向に
伸びる下向き三角形状のガイドレール13を設け、ワイ
パーキャリア30にノズルヘッドワイパー保持部材40
を副走査方向に一定範囲内で変位可能に装着するととも
にワイパーキャリア30の移動中に当該ワイパー接触角
度調整ローラー(ローラー44)がノズルヘッドワイピ
ング位置NWPに位置決めされたノズルヘッド15側の
ガイドレール(ノズルヘッド側)13に転がり係合可能
に形成されている。かくして、ワイパーキャリア30を
正確に主走査方向に直動(往復移動)させることができ
る。
【0064】この実施形態では、ワイパーキャリア30
の組み立て精度や第1停止位置(図14)での位置決め
精度の変化に対しても追従可能とするために、ワイパー
キャリア30を主走査方向の選択された位置(第1停止
位置)に待機可能に形成するとともに、ガイドレール1
3の選択位置(第1停止位置)側に先端部が幅広で基端
部がガイドレール13と同じ幅狭の図7に示す導入ガイ
ド部14が設けられている。
【0065】すなわち、ノズルヘッド15がノズルヘッ
ドワイピング位置NWPよりも上方の位置に位置決めさ
れた状態において、ワイパーキャリア30を図1,図1
3に示すホームポジションからX1方向に移動させかつ
図14に示す選択位置で停止待機させる。しかる後に、
ノズルヘッド15を上方から下降させてノズルヘッドワ
イピング位置NWPに位置決めすると、ガイドレール1
3の選択位置側に位置する導入ガイド14の幅広先端部
にワイパー接触角度調整ローラー(44)が係合され
る。先端部が幅広であるから、確実に係合できかつ下向
き三角形状のガイドレール13を最小的な幅狭にするこ
とができる。かくして、ワイパーキャリア30を選択位
置からX1方向に移動させれば、ワイパー接触角度調整
ローラー(44)を下向き三角形状のガイドレール13
にスムースに係合させることができる。
【0066】なお、図9,図11に示すように、左側の
ローラー44は、フラットなユニットベース下面(ノズ
ルヘッド側)12に接触する。つまり、一方にだけ三角
形状のガイドレール13を設けてある。ガイドレール1
3は、リードスクリュー61と平行である。なお、左側
にも幅広のガイドレールを設けてもよい。この実施形態
の場合のように構築すれば、機械的工作が簡単である。
【0067】再び図3において、ノズルヘッドワイパー
保持部材40には、各色(シアン,マゼンタ,イエロ
ー,ブラック)用のノズルヘッドワイパー48C,48
M,48Y,48Kがワイパーブラケット49およびビ
スを用いて取付られている。つまり、ノズルヘッドワイ
パー48は、ワイパーキャリア30の上部側に取付けら
れている。
【0068】すなわち、ノズルヘッドワイパー保持部材
40に、副走査方向に伸びかつ主走査方向に弾性変形可
能なノズルヘッドワイパー48C,48M,48Y,4
8Kと,副走査方向に離隔配設されかつノズルヘッド側
[12(13)]に転がり係合可能な1対のワイパー接
触角度調整ローラー(ローラー44,44)とを取り付
け、ワイパーキャリア30を主走査方向に移動させかつ
ノズルヘッドワイパー48C,48M,48Y,48K
の先端面16に対する接触角度を一定に保持しつつ各ノ
ズルヘッド15C,15M,15Y,15Kをワイピン
グ可能に形成されている。
【0069】これに対して、インク受け部材ワイパー5
8C,58M,58Y,58Kは、ワイパーキャリア3
0の下部側に取付けられている。詳しくは、インク受け
部材ワイパー保持部材50,ワイパーブラケット59お
よびビスを用いて取付られている。
【0070】ここに、インク受け部材ワイパー保持機構
(50,51,52,53,54,55,56等)は、
図15に示す如く、ノズルヘッド15がノズルヘッドワ
イピング位置NWPに位置決めされかつワイパーキャリ
ア30の往動中(X1方向に移動中)にインク受け部材
ワイパー58をインク受け部材25に非接触状態に保持
する。
【0071】しかし、図17に示すようにノズルヘッド
15がインク受け部材ワイピング位置RWPに位置決め
されかつワイパーキャリア30の復動中(X2方向に移
動中)には、インク受け部材ワイパー58をインク受け
部材25に接触状態に保持可能に形成されている。
【0072】このインク受け部材ワイパー保持部材50
は、両側のピン穴51,51をワイパーキャリア30の
両側ピン39,39に当該ピン39,39を中心に回動
可能に装着されている。また、この回動中心(39,3
9)を軸心とするように捩りスプリング(付勢手段)5
5が装着されている。さらに、上方に張り出すリンク部
53には、ローラー54(図9,図12参照)がスタッ
ド52を用いて回転自在に装着されている。
【0073】なお、リンク部53,ローラー54,捩り
スプリング55は、図3で左側にも設けてもよい。
【0074】インク受け部材ワイパー58(58C,5
8M,58Y,58K)は、ワイパーブラケット59お
よびビスを用いてインク受け部材ワイパー保持部材50
の図3で手前側に取付けられている。
【0075】かくして、図3,図13に示すローラー5
4に外力が加わらない常態において、インク受け部材ワ
イパー保持部材50は、ピン39,39を回動中心とし
て時計回転方向に回動可能に付勢されかつ張出部56が
ワイパーキャリア30の図3に示すストッパー部を形成
する凸部35に係止された姿勢、つまり垂直状態に保持
される。かくして、インク受け部材ワイパー58(58
C,58M,58Y,58K)をインク受け部材25
(25C,25M,25Y,25K)に接触状態に保持
できる。
【0076】そして、ローラー54に外力が加わった場
合、すなわちノズルヘッドユニット10(ユニットベー
ス下面12)でローラー54が押し下げられた場合(図
14参照)に、捩りスプリング55の付勢力に抗して時
計回転方向と反対の方向に回動し、インク受け部材ワイ
パー58(58C,58M,58Y,58K)をインク
受け部材25(25C,25M,25Y,25K)から
非接触状態に保持することができる。ローラー54は、
状態切換ローラーとして働く。
【0077】かかる構成の実施形態では、ノズルユニッ
ト10(ノズルヘッド15)、詳しくはユニットベース
11の下面12が、図9に示すインク受け部材ワイピン
グ位置RWP(この位置RWP以上でもよい。)に位置
決めされた状態において、傾斜回動手段を駆動して、メ
ンテナンス手段20を図8に示す退避位置から図9に示
すメンテナンス位置に位置決めする。
【0078】この際、ワイパーキャリア30は、図1,
図13に示す主走査方向(図13で左右方向)でノズル
ユニット10(ノズルヘッド15)から右方向に離れた
ホームポジションに待機した状態にある。
【0079】次いで、昇降手段111(図18参照)を
駆動して、ノズルユニット10(ノズルヘッド15)を
図10および図13に示すメンテナンス位置MTPに位
置決めする。
【0080】そして、各ノズルヘッド15C,15M,
15Y,15Kから各色インクを強制吐出してメンテナ
ンスを行う。吐出インクは、図1,図2に示す隔壁24
で区画されたインク受け部材25C,25M,25Y,
25Kで受けられる。これらインクは、各廃インク逃が
し孔26を通して下方に落下し、右側の廃インク溜め2
7に溜まり、しかる後に廃インクチューブ28から例え
ば廃インクボトル(図示省略)へ排出される。
【0081】図3,図13を参照して、ノズルヘッドワ
イパー保持機構(40,41,44,44,45等)
は、次のように働く。ノズルヘッドワイパー保持部材4
0はスプリング45,45で付勢され、ワイパーキャリ
ア30側のフック46,46で上下方向の位置が規制さ
れている。
【0082】また、ノズルヘッドワイパー保持部材40
は、図4に示す如く、位置規制ピン43が位置規制部材
33の上部側の幅狭溝33SS側に押し込まれているの
で、ワイパーキャリア30と副走査方向の相対位置が一
定に保持されいる。ノズルヘッドワイパー48は、起立
状態である。
【0083】一方、インク受け部材ワイパー保持機構
(50,51,52,53,54,55,56等)は、
次のように働く。インク受け部材ワイパー保持部材50
は、捩りスプリング55により図13で右回転方向(時
計回転方向)に回動可能に付勢されかつストッパー部を
形成する張出部56がワイパーキャリア30側の凸部3
5に係止されている。したがって、インク受け部材ワイ
パー58は、垂直状態である。
【0084】ここに、ノズルヘッド15(10)を図9
に示す上方側のインク受け部材ワイピング位置RWPに
位置変更させてから、ワイピング手段(30,40,5
0等)を構成する往復移動機構60を働かせて、ワイパ
ーキャリア30を図1,図13に示すホームポジション
から図14に示す第1停止位置までX1方向に移動させ
て停止する。
【0085】しかる後に、ノズルヘッド15(10)を
図9のインク受け部材ワイピング位置RWPから図11
に示すノズルヘッドワイピング位置NWPに下降させ
る。この下降途中に、図12に示すローラー44,44
がユニットベース下面12の下方に押込まれる。したが
って、ノズルヘッドワイパー保持部材40は、スプリン
グ45,45の付勢力に抗して下方に沈む。
【0086】さらに、ノズルヘッド15(10)が下降
すると、図12で右側のローラー44は、ガイドレール
13の導入ガイド部(幅広部)14に図7に示すように
係合する。さらに、下降すると、位置規制ピン43が位
置規制部材33の下部側の幅広溝33SL側に移行する
ので、ノズルヘッドワイパー保持部材40がワイパーキ
ャリア30に対してかつ副走査方向(図12で左右方
向)においてフローティング状態になる。なお、各ノズ
ルへッドワイパー15は、起立状態のままである。
【0087】一方、ローラー54が、図14に示すよう
に、ユニットベース面12で下方に押込まれると、イン
ク受け部材ワイパー保持部材50が捩りスプリング55
の付勢力に抗して図14で左回転方向に回動する。つま
り、ストッパー部(56,35)は解除となる。したが
って、インク受け部材ワイパー58は傾斜し、インク受
け部材25に非接触状態に保持される。
【0088】ここで、図5に示す往復移動機構60のリ
ードスクリュー61を回転させて、ワイパーキャリア3
0を図14の第1停止位置から図15に示すように主走
査方向(X1方向)に往動させる。図12の右側のロー
ラー44は図7に示すように幅広の導入ガイド部14か
ら幅狭の下向きガイドレール13に転がり係合する。ノ
ズルへッドワイパー保持部材40が副走査方向にフロー
ティング状態であるから、円滑に係合かつ転がることが
できる。
【0089】なお、図14で左側のローラー44は、図
11,図12に示す如く、フラットなユニットベース1
2に転がり係合している。
【0090】かくして、各ノズルヘッドワイパー48
C,48M,48Y,48Kは、図11に示すように当
該各ノズルヘッド18C,18M,18Y,18Kの各
先端面16に接触状態になる。
【0091】しかも、各先端面16(詳しくは、ユニッ
トベース下面12)とワイパーキャリア30との間隔
(ギャップ)がローラー44,44で一定に調整されて
保持されかつノズルヘッドワイパー保持部材40を介し
てスプリング45,45で上方に付勢されているととも
に各ノズルヘッドワイパー48C,48M,48Y,4
8Kが主走査方向に弾性変形可能であるから、当該各ノ
ズルヘッドワイパー48C,48M,48Y,48Kを
当該各先端面16に一定傾斜角度でかつ一定圧力で接触
させることができる。したがって、主走査方向にムラ
(バラツキ)なくかつ均一で安定したワイピングを行え
る。
【0092】また、副走査方向のワイピングも、一方
(右側)のローラー44がガイドレール13に転がり係
合しているので、ムラ(バラツキ)なくかつ均一で安定
して行える。ノズルヘッド15C,15M,15Y,1
5K(各先端面16)から払拭されたインクは、下方の
当該各インク受け部材25C,25M,25Y,25K
に落ちる。
【0093】このワイピング動作中は、インク受け部材
ワイパー58C,58M,58Y,58Kが当該各イン
ク受け部材25C,25M,25Y,25Kに非接触状
態であるから、ワイピング負荷を半減できるとともに往
復移動機構60を小型化できるわけである。
【0094】かくして、ワイパーキャリア30が図2,
図16に示す第2停止位置に到達したら、ノズルヘッド
ユニット10(ノズルヘッド15)をノズルヘッドワイ
ピング位置NWPからインク受け部材ワイピング位置R
WPに位置決め変更する。
【0095】すると、両ローラー44,44がノズルヘ
ッド側つまりユニットベース下面12,12(13)か
ら離れるので、各ノズルヘッドワイパー48C,48
M,48Y,48Kは図14の場合と同様に、起立す
る。
【0096】ここに、ローラー58がユニットベース下
面12から開放されるので、インク受け部材ワイパー保
持部材50は捩りスプリング55で付勢され、図16で
時計回転方向に回動する。ストッパー部(56,35)
が働き、各インク受け部材ワイパー58C,58M,5
8Y,58Kは、垂直状態に保持される。
【0097】かかる状態で、往復移動機構60を逆動作
させ、ワイパーキャリア30を図17に示すように主走
査方向(X2方向)に復動させる。各インク受け部材ワ
イパー58C,58M,58Y,58Kは、弾性変形可
能であるから、主走査方向に傾斜変形する。
【0098】つまり、各インク受け部材ワイパー58
C,58M,58Y,58Kを当該各インク受け部材2
5C,25M,25Y,25Kに一定傾斜角度でかつ捩
りスプリング55の付勢力を利用した一定圧力で接触さ
せることができる。したがって、主走査方向にムラ(バ
ラツキ)なくかつ均一で安定したワイピングを行える。
【0099】特に、各インク受け部材25C,25M,
25Y,25K上の比較的に大量の付着インクを主走査
方向の一方側、つまり図17で廃インクチューブ28が
接続された右側の廃インク溜め27に掻き集めることが
できるから、廃インクの回収を確実かつ容易に行え、構
造簡単である。
【0100】このワイピング動作中は、ノズルヘッドワ
イパー48C,48M,48Y,48Kが当該各ノズル
ヘッド15C,15M,15Y,15Kに非接触状態で
あるから、ワイピング負荷を半減できるとともに往復移
動機構60をこの点からも小型化できるわけである。
【0101】ワイパーキャリア30が図13に示すホー
ムポジションに到達したら、メンテナンス手段20を図
9に示す状態から回動させて、図8に示す退避位置に戻
す。しかる後に、昇降手段111を働かせて、ノズルヘ
ッドユニット10(15)を図9のインク受け部材ワイ
ピング位置RWPから図8に示す印刷位置PRPに位置
決めする。かくして、印刷を再開できる。
【0102】しかして、この実施形態によれば、ノズル
ヘッド15の主走査方向に往復移動可能なワイパーキャ
リア30にノズルヘッドワイパー保持部材40を一定範
囲内で上下動可能に装着し、かつワイパーキャリア30
とノズルヘッドワイパー保持部材40との間にノズルヘ
ッドワイパー保持部材40を上方に向けて付勢するスプ
リング45を設け、また、ノズルヘッドワイパー保持部
材40に副走査方向に伸びかつ主走査方向に弾性変形可
能なノズルヘッドワイパー48と,副走査方向に離隔配
設されかつノズルヘッド側[12(13)]と転がり係
合可能な1対のワイパー接触角度調整ローラー(44,
44)とを取り付け、ワイパーキャリア30をX1方向
に移動させかつノズルヘッドワイパー48のノズルヘッ
ド下面(先端面16)に対する接触角度を一定に保持し
つつノズルヘッド15をワイピング可能に形成されてい
るので、ノズルヘッド15の付着インクを主走査方向の
バラツキや拭き残しなく均一的かつ確実に払拭すること
ができる。
【0103】また、ワイパーキャリア30にノズルヘッ
ドワイパー保持部材40を副走査方向に一定範囲内で変
位可能に装着するとともにワイパーキャリア30の移動
中に当該ワイパー接触角度調整ローラー(44)がノズ
ルヘッドワイピング位置NWPに位置決めされたノズル
ヘッド側でかつ三角形状のガイドレール13に転がり係
合可能に形成されているので、副走査方向のバラツキや
インク残存も生じない。
【0104】また、ワイパーキャリアを主走査方向の選
択された位置に待機可能に形成するとともに、ガイドレ
ール13の選択位置側に先端部が幅広で基端部がガイド
レールと同じ幅狭の導入ガイド部14を設け、ワイパー
キャリア30を選択位置から主走査方向に移動させれ
ば、ワイパー接触角度調整ローラー(44)を下向き三
角形状のガイドレール13にスムースに係合可能に形成
されているので、ワイパーキャリア30をガイドレール
13に沿って正確に直線移動させることができるから、
副走査方向のワイピングを一段とバラツキなくかつイン
ク残存を一掃できる。
【0105】また、ノズルヘッド15がノズルヘッドワ
イピング位置NWPよりも上方にあることを条件にノズ
ルヘッドワイパー保持部材40がワイパーキャリア30
側の位置規制部材33に係合して副走査方向におけるワ
イパーキャリア30の中央に位置決め可能に形成されて
いるので、ノズルヘッド15をノズルヘッドワイパー位
置NWPに位置決めするだけで、ワイパー接触角度調整
ローラー(44)をガイドレールに正確に係合できる。
【0106】さらに、主走査方向に往復移動可能なワイ
パーキャリア30にノズルヘッドワイパー48およびイ
ンク受け部材ワイパー58を取り付け、ワイパーキャリ
ア30の往動中にノズルヘッドワイパー48がノズルヘ
ッド15(16)に接触可能かつインク受け部材ワイパ
ー58がインク受け部材25に非接触可能に形成され、
ワイパーキャリア30の復動中にノズルヘッドワイパー
48がノズルヘッド15(16)に非接触可能かつイン
ク受け部材ワイパー58がインク受け部材25に接触可
能に形成され、ワイパーキャリア30の往動中にノズル
ヘッド15(16)をワイピング可能かつ復動中にイン
ク受け部材25をワイピング可能に形成されているの
で、ワイピング時の負荷軽減を図りつつ拭き残しなく均
一でかつ確実なワイピングを行え、しかもインク受け部
材25上の比較的に大量のインクを主走査方向の一方側
に掻き集めることができるから廃インクの回収を円滑に
行えるとともに、小型化かつコスト低減を図れる。
【0107】さらに、ノズルヘッドワイパー保持機構が
ワイパーキャリア30の往動中にノズルヘッドワイパー
48をノズルヘッド15(16)に接触状態に保持可能
かつ復動中にノズルヘッド15(16)に非接触状態に
保持可能に形成され、インク受け部材ワイパー保持機構
がワイパーキャリア30の往動中にインク受け部材ワイ
パー58をインク受け部材25に非接触状態に保持可能
かつ復動中にインク受け部材25に接触状態に保持可能
に形成されているので、構造簡単で、ノズルヘッド15
(16)およびインク受け部材25との相対位置に関す
る調整を容易に行える。
【0108】さらに、ノズルヘッドワイパー保持機構が
ノズルヘッドワイパー保持部材40と,スプリング45
と,ノズルヘッドワイパー下降用ローラー(44)とを
含み、ノズルヘッド15(16)とノズルヘッドワイパ
ー保持部材40との上下方向ギャップを一定に保持可能
かつノズルヘッドワイパー48を所定の圧力でノズルヘ
ッド15(16)に接触可能に形成されているので、ノ
ズルヘッド15の主走査方向全域について一段と均一な
ワイピングを行える。
【0109】さらに、インク受け部材ワイパー保持機構
がインク受け部材ワイパー保持部材50と,捩りスプリ
ング55と,ストッパー部(35,56)と,状態切換
用ローラー(54)とを含み、インク受け部材ワイパー
58をインク受け部材25に所定の圧力で接触可能に形
成されているのでインク受け部材25上の付着インクを
効率よくワイピングすることができる。
【0110】さらにまた、往復移動機構が1対のブラケ
ット36A,36Bと, 1対の貫通口37A,37B
と,動力源に回転可能に連結されたリードスクリュー6
1と,両ブラケット間内でリードスクリューに螺合可能
かつ外周面側にワイパーキャリア50側の回り止め部材
36Lと係合可能な係合溝64を有するナット部材63
とを含み、ワイパーキャリア30の荷重(負荷)をリー
ドスクリュー61側で直接担持可能に形成されているの
で、ワイピング時の荷重状態によって圧入が弛んだり、
スぺーサーが抜け落ちるという従来の問題を一掃でき
る。よって、リードスクリュー61およびナット部材6
3の負荷を軽減しつつ安定したワイピングを保障でき、
かつリードスクリュー61のリードを大きくできるので
ワイピングの高速化を図れ、また、ワイピング手段,メ
ンテナンス手段20ひいてはプリンタ全体の構造簡単化
および小型化を図れる。
【0111】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ノズルヘッド
を上下方向のノズルヘッドワイピング位置に位置決め可
能に形成し、主走査方向に往復移動可能なワイパーキャ
リアにノズルヘッドワイパー保持部材を一定範囲内で上
下動可能に装着しかつワイパーキャリアとノズルヘッド
ワイパー保持部材との間にノズルヘッドワイパー保持部
材を上方に向けて付勢するスプリングを設け、ノズルヘ
ッドワイパー保持部材に弾性変形可能なノズルヘッドワ
イパーとノズルヘッド側と転がり係合可能なワイパー接
触角度調整ローラーとを取り付け、ワイパーキャリアを
主走査方向に移動させかつノズルヘッドワイパーのノズ
ルヘッド下面に対する接触角度を一定に保持しつつワイ
ピング可能に形成されたインクジェットプリンタである
から、ワイパーキャリアを主走査方向に移動させかつノ
ズルヘッドワイパーのノズルヘッド下面に対する接触角
度を一定に保持しつつノズルヘッドをワイピングするこ
とができる。よって、ノズルヘッドの付着インクを主走
査方向のバラツキや拭き残しなく均一的かつ確実に払拭
することができるとともに、ワイパーキャリアにインク
受け部材を取付けかつインク受け部材のワイピングをも
行えるように構築することが容易になる。
【0112】また、請求項2の発明によれば、ノズルヘ
ッド側の副走査方向の一方側に主走査方向に伸びる下向
きガイドレールを設け、ワイパーキャリアにノズルヘッ
ドワイパー保持部材を副走査方向に一定範囲内で変位可
能に装着するとともにワイパーキャリアの移動中にワイ
パー接触角度調整ローラーがノズルヘッドワイピング位
置に位置決めされたノズルヘッド側でかつ三角形状のガ
イドレールに転がり係合可能に形成されているので、請
求項1の発明の場合と同様な効果を奏することができる
ことに加え、さらに副走査方向のバラツキやインク残存
も生じない。
【0113】さらに、請求項3の発明によれば、ワイパ
ーキャリアを主走査方向の選択位置に待機可能に形成す
るとともに、ガイドレールの該選択位置側に先端部が幅
広で基端部がガイドレールと同じ幅狭の導入ガイド部を
設け、ワイパーキャリアを選択位置から主走査方向に移
動させれば、ワイパー接触角度調整ローラーを下向き三
角形状のガイドレールにスムースに係合可能に形成され
ているので、請求項2の発明の場合と同様な効果を奏す
ることができることに加え、さらにワイパーキャリアを
ガイドレールに沿って正確に直線移動させることができ
るから、副走査方向のワイピングを一段とバラツキなく
かつインク残存を一掃できる。
【0114】さらにまた、請求項4の発明によれば、ノ
ズルヘッドがノズルヘッドワイピング位置よりも上方に
あることを条件に、ノズルヘッドワイパー保持部材がワ
イパーキャリア側の位置規制部材に係合して副走査方向
におけるワイパーキャリアの中央に位置決め可能に形成
されているので、請求項2および請求項3の各発明の場
合と同様な効果を奏することができることに加え、さら
にノズルヘッドをノズルヘッドワイパー位置に位置決め
するだけで、ワイパー接触角度調整ローラーをガイドレ
ールに正確に係合できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すメンテナンス手段とホ
ームポジションに位置するワイパーキャリアとを説明す
るための外観斜視図である。
【図2】同じく、メンテナンス手段と第2停止位置に位
置するワイパーキャリアとを説明するための外観斜視図
である。
【図3】同じく、ワイパーキャリア,ノズルヘッドワイ
パー保持部材およびインク受け部材ワイパー保持部材と
の関係を説明するための分解斜視図である。
【図4】同じく、位置規制部材を説明するための図であ
る。
【図5】同じく、往復移動機構を説明するための分解斜
視図である。
【図6】同じく、往復移動機構を説明するための縦断面
図である。
【図7】同じく、ノズルヘッドユニットがノズルヘッド
ワイピング位置に位置決めされた状態を説明するための
概略斜視図である。
【図8】同じく、ノズルヘッドユニットが印刷位置に位
置決めされた状態を説明するための正面図である。
【図9】同じく、ノズルヘッドユニットがインク受け部
材ワイピング位置に位置決めされた状態を説明するため
の正面図である。
【図10】同じく、ノズルヘッドユニットがメンテナン
ス位置に位置決めされた状態を説明するための正面図で
ある。
【図11】同じく、ノズルヘッドユニットがノズルヘッ
ドワイピング位置に位置決めされた状態を説明するため
の正面図である。
【図12】同じく、ノズルヘッドユニットがノズルヘッ
ドワイピング位置に位置決めされた場合におけるワイパ
ーキャリアの左右方向および上下方向の位置決め状態を
説明するための正面図である。
【図13】同じく、ワイパーキャリアがホームポジショ
ンに位置する状態を説明するための側面図である。
【図14】同じく、ワイパーキャリアを第1停止位置に
停止させた後にノズルユニットをノズルヘッドワイピン
グ位置に位置決めした状態を説明するための側面図であ
る。
【図15】同じく、ワイパーキャリアの往動中でノズル
ヘッドのワイピング動作を説明するための側面図であ
る。
【図16】同じく、ワイパーキャリアを第2停止位置に
停止させた後にノズルユニットをインク受け部材ワイピ
ング位置に位置決めした状態を説明するための側面図で
ある。
【図17】同じく、ワイパーキャリアの復動中でインク
受け部材のワイピング動作を説明するための側面図であ
る。
【図18】先提案のインクジェットプリンタを説明する
ための正面図である。
【図19】従来の往復移動機構(1)を説明するための
図である。
【図20】従来の往復移動機構(2)を説明するための
図である。
【符号の説明】
10 ノズルユニット 11 ユニットべース 12 ユニットベース下面(ノズルヘッド側) 13 ガイドレール(ノズルヘッド側) 14 導入ガイド部 15C,15M,15Y,15K ノズルヘッド 16 先端面(ノズルヘッド下面) 20 メンテナンス手段 25 インク受け部材 30 ワイパーキャリア 33 位置規制部材 35 凸部 40 ノズルヘッドワイパー保持部材 43 位置規制ピン 44 ローラー(ワイパー接触角度調整ローラー) 45 スプリング 48 ノズルヘッドワイパー 50 インク受け部材ワイパー保持部材 54 ローラー 55 捩りスプリング 56 張出部 58 インク受け部材ワイパー 59 ワイパーブラケット 60 往復移動機構 61 リードスクリュー 63 ナット部材 100 本体ケース 110 回転ドラム 111 昇降手段 MTP メンテナンス位置 RWP インク受け部材ワイピング位置 NWP ノズルヘッドワイピング位置 PTP 印刷位置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主走査方向に整列配設された多数のイン
    クジェットノズルを有するノズルヘッドを上下方向のノ
    ズルヘッドワイピング位置に位置決め可能に形成すると
    ともに、ノズルヘッドの主走査方向に往復移動可能なワ
    イパーキャリアにノズルヘッドワイパー保持部材を一定
    範囲内で上下動可能に装着し、かつワイパーキャリアと
    ノズルヘッドワイパー保持部材との間にノズルヘッドワ
    イパー保持部材を上方に向けて付勢するスプリングを設
    け、 このノズルヘッドワイパー保持部材に、副走査方向に伸
    びかつ主走査方向に弾性変形可能なノズルヘッドワイパ
    ーと,副走査方向に離隔配設されかつノズルヘッド側と
    転がり係合可能な1対のワイパー接触角度調整ローラー
    とを取り付け、ワイパーキャリアを主走査方向に移動さ
    せかつノズルヘッドワイパーのノズルヘッド側に対する
    接触角度を一定に保持しつつ当該ノズルヘッドをワイピ
    ング可能に形成されているインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記ノズルヘッド側の副走査方向の一方
    側に前記主走査方向に伸びる下向き三角形状のガイドレ
    ールを設け、前記ワイパーキャリアに前記ノズルヘッド
    ワイパー保持部材を副走査方向に一定範囲内で変位可能
    に装着するとともに前記ワイパーキャリアの移動中に当
    該ワイパー接触角度調整ローラーが前記ノズルヘッドワ
    イピング位置に位置決めされた前記ノズルヘッド側の該
    ガイドレールに転がり係合可能に形成した、請求項1記
    載のインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記ワイパーキャリアを前記主走査方向
    の選択された位置に待機可能に形成するとともに、前記
    ガイドレールの該選択位置側に先端部が幅広で基端部が
    当該ガイドレールと同じ幅狭の導入ガイド部が設けられ
    ている請求項2記載のインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記ノズルヘッドが前記ノズルヘッドワ
    イピング位置よりも上方にあることを条件に、前記ノズ
    ルヘッドワイパー保持部材が前記ワイパーキャリア側の
    位置規制部材に係合して前記副走査方向におけるワイパ
    ーキャリアの中央に位置決め可能に形成されている請求
    項2または請求項3記載のインクジェットプリンタ。
JP19340799A 1999-07-07 1999-07-07 インクジェットプリンタ Pending JP2001018407A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19340799A JP2001018407A (ja) 1999-07-07 1999-07-07 インクジェットプリンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19340799A JP2001018407A (ja) 1999-07-07 1999-07-07 インクジェットプリンタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001018407A true JP2001018407A (ja) 2001-01-23

Family

ID=16307455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19340799A Pending JP2001018407A (ja) 1999-07-07 1999-07-07 インクジェットプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001018407A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7258419B2 (en) 2004-01-05 2007-08-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Ink jet printer with improved print head cleaning apparatus and method of operating the same
JP2009000946A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Olympus Corp 画像記録装置
JP2009056610A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
US9724915B2 (en) 2012-07-31 2017-08-08 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus, storage medium, and control method

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7258419B2 (en) 2004-01-05 2007-08-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Ink jet printer with improved print head cleaning apparatus and method of operating the same
JP2009000946A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Olympus Corp 画像記録装置
JP2009056610A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
US9724915B2 (en) 2012-07-31 2017-08-08 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus, storage medium, and control method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6386558B2 (ja) 印刷領域の狭いモジュラー式プリンタ
US6540324B2 (en) Contoured cross-sectional wiper for cleaning inkjet printheads
JP5004533B2 (ja) インクジェット画像形成装置及びノズル部メンテナンス方法
US7771005B2 (en) Image forming apparatus and method of driving the same
US7824006B2 (en) Image forming apparatus and method to operatively control the same
US6532025B1 (en) Ink jet recording apparatus provided with an improved cleaning mechanism
US5786830A (en) Adaptive wiping system for inkjet printheads
US20100045734A1 (en) Image recording apparatus
JPH04275155A (ja) インクジェット記録装置
JP4368464B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP2004082730A (ja) 保守装置および印刷装置および保守方法
US20080055358A1 (en) Image forming apparatus and method of controlling driving of image forming apparatus
US7225697B2 (en) Power transmission arrangement
US6286931B1 (en) Ink jet recording apparatus
JP2001018406A (ja) インクジェットプリンタ
JPH10324007A (ja) インクジェットプリンタ
US5963229A (en) Ink jet recording apparatus having ink absorbing member for absorbing ink from an ink wiping member
JPH0747679A (ja) インクジェット記録装置
JP2001018407A (ja) インクジェットプリンタ
JP2001018405A (ja) インクジェットプリンタ
US8702207B2 (en) Fluid-ejection printhead having mixing barrier
JP3165722B2 (ja) インクジェット装置
US7959256B2 (en) Device for cleaning out residual ink
US6733107B2 (en) Ink-jet printing module having a cleaning device and a covering device at two sides of the printing platform
US7404618B2 (en) Inkjet printer