JP2001016874A - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

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JP2001016874A
JP2001016874A JP11183466A JP18346699A JP2001016874A JP 2001016874 A JP2001016874 A JP 2001016874A JP 11183466 A JP11183466 A JP 11183466A JP 18346699 A JP18346699 A JP 18346699A JP 2001016874 A JP2001016874 A JP 2001016874A
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electrodes
phase
stator
electrostatic actuator
voltage
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JP11183466A
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Hidetoshi Suzuki
秀俊 鈴木
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な回路構造により、電圧の極性の切り替
えと移動子の電極に対する給電とを行うことができる静
電アクチュエータを提供する。 【解決手段】 静電アクチュエータは、固定子3側に、
それぞれ電源18の正側18a及び負側18bに接続さ
れる2個のブラシ33A,33Bを備える。また、静電
アクチュエータは、移動子3の絶縁層22に、それぞれ
個々の電極23a〜23cと接続するように設けられ、
ブラシ33A,33Bが接触することにより対応する電
極23a〜23cに電圧が印加されるようにした複数の
整流子片30a〜30cを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のサンバイ
ザー、ムーンルーフ、サンルーフ、リアウインド等の遮
光装置、鉄道、航空機、船舶等の遮光装置あるいは複写
機の紙送り装置等の駆動源等として使用される静電アク
チュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、絶縁層に複数の電極を並設し
てなる固定子と、絶縁層に複数の電極を並設してなり、
上記固定子に対して移動可能に配置される移動子とを備
える静電アクチュエータが知られている。これら固定子
と移動子のうち、一方では所定個置きに電極が接続され
て複数相が形成され、各相毎に極性を固定した電圧が印
加される。また、他方では所定個置きに電極が接続され
て複数相が形成され、極性を周期的に切り替えた電圧が
各相毎に印加される。移動子は、固定子と移動子の電極
間に生じる静電的な吸引力及び反発力により駆動され
る。
【0003】従来の静電アクチュエータでは、上記のよ
うに極性を切り替えて電圧を印加するために、電源と各
電極の間に介設したPhoto-MOS等の高電圧に耐えうるス
イッチング素子を制御回路で開閉制御し、交番電圧を電
極に印加していた。その他、インバータ回路を使用して
周波数を調節可能な交流電圧を電極に印加するものもあ
った。
【0004】また、従来の静電アクチュエータでは、上
記移動子が固定子に対して直線移動する直進型の場合に
は、上記移動子の電極に給電するために移動子と固定子
が給電線で接続され、移動子が固定子に対して回転する
回転型の場合には、移動子及び固定子にそれぞれ導電性
部材からなるスリップリングを設け、これらのスリップ
リングが摺動接触することにより、移動子の電極に対す
る給電がなされていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記スイッチ
ング素子を使用する方式の場合、比較的高価なスイッチ
ング素子が1相毎に3個必要となり、これらのスイッチ
ング素子の制御回路も必要となる。また、上記交流電圧
を印加する方式の場合にも、インバータ回路が必要とな
る。そのため、これらの方式では、極性を切り換えて電
圧を印加するための配線構造等が複雑となり、コスト高
であった。
【0006】また、従来の静電アクチュエータでは、上
記のように極性を切り換えて電圧を印加するための回路
とは別に、移動子の電極に電圧を印加するための回路が
必要であったため、配線構造がより複雑なものとなって
いた。
【0007】そこで、本発明は、簡易な回路構造によ
り、電圧の極性の切り替えと移動子の電極に対する給電
とを行うことができる静電アクチュエータを提供するこ
とを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、絶縁層に複数の電極を並設してなり、所定
個置きに電極を接続して複数相を形成し、各相毎に極性
を固定して電圧を印加する固定子と、絶縁層に複数の電
極を並設してなり、所定個置きに電極を接続して複数相
を形成し、各相毎に極性を周期的に切り替えて電圧を印
加する移動子とを備え、固定子及び移動子の電極間に作
用する静電的な吸引力及び反発力により移動子を駆動す
る静電アクチュエータにおいて、上記固定子側に固定さ
れ、それぞれ電源の正側及び負側に接続される2個のブ
ラシと、上記移動子の絶縁層に、それぞれ個々の電極と
接続するように設けられ、上記ブラシが接触することに
より対応する電極に電圧が印加されるようにした複数の
整流子片とを備えることを特徴とする静電アクチュエー
タを提供するものである。本発明の静電アクチュエータ
では、上記ブラシと整流子片により移動子の電極に極性
を切り替えて電圧を印加するようにしているため、スイ
ッチング素子及びその制御回路や、インバータ回路等が
不要であり、極性を切り替えて電圧を印加するための配
線構造が簡易になり、コスト低減を図ることができる。
また、移動子の電極に対する給電も、上記ブラシと整流
子片により行うことができるため、配線構造が一層簡易
になる。
【0009】上記移動子の電極が3相に接続されている
場合には、これら移動子の各相の電極は抵抗値の等しい
抵抗を介して接続され、上記2個のブラシの幅及び間隔
は、各ブラシが常に異なる整流子片に接触するように設
定することが好ましい。この場合、移動子の3相の電極
のうち、ブラシが接触する整流子片に対応する2相の電
極には正又は負の電圧が印加される。一方、残りの1相
の電極については、上記のように各相が抵抗値の等しい
抵抗線で接続されているため、電位は0となる。なお、
移動子の電極の3相を抵抗値で接続する結線としては、
いわゆるY結線やΔ結線がある。
【0010】また、移動子の電極が3相に接続されてい
る場合には、上記2個のブラシの間隔は、移動子及び固
定子の電極の配列周期の1/2であり、ブラシの幅は整
流子片の幅の1/2に設定することが好ましい。移動子
の電極が3相である場合には、この設定でブラシの幅が
最大となり、ブラシと各整流子片の接触面積が十分に確
保されるため、移動子を円滑に駆動することができる。
【0011】さらに、上記固定子の電極が2相に接続さ
れ、2個のブラシは、移動子の移動方向に対して固定子
の各相の電極の中間に配置されていることが好ましい。
この場合、移動子の固定子に対する位置が、移動子の電
極が固定子の電極の中間に位置する状態となった時に、
移動子の電極に印加される電圧の極性が切り替わる。そ
のため、移動子の電極に印加される電圧の極性が円滑に
切り替わる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す本発明の実施形
態について説明する。図1から図4に示す発明の実施形
態の静電アクチュエータは、本体1aと蓋体1bとから
なる樹脂製のハウジング1内に固定された固定子2と、
この固定子2と対向して回転可能に配置された移動子3
とを備えている。
【0013】図2に示すように、上記ハウジング1の本
体1aは、断面円形の第1の凹部4aと、この第1の凹
部4aの中央に形成された第1の凹部4aより小径の第
2の凹部4bとを備えている。上記固定子2は、円環状
であり、その中央に形成された円形孔12aが第2の凹
部4bと一致するように第1の凹部4aの底面に固定さ
れている。また、上記ハウジング1の本体1aと蓋体1
bには、それぞれ軸受6A,6Bが固定されており、こ
れらの軸受6A,6Bにより、出力軸7がハウジング1
に対して回転自在に支持されている。この出力軸7は、
固定子2の中心を通り、かつ、固定子2に対して垂直に
延びている。上記移動子3は円板状であり、上記第1の
凹部4a内に固定子2に対して隙間を空けて平行に配置
されており、中心を貫通する上記出力軸7に固定されて
いる。
【0014】図4及び図5に示すように、上記固定子2
はポリエチレンテレフタレート(PET)等の誘電体か
らなり、その中央に円形孔12aを有する円環状の絶縁
層12を備えている。
【0015】上記固定子2の絶縁層12の一方の面(図
2において上側の面)12bには、導電性を有する金属
からなり、細長い長方形状の複数の電極13a,13
b,・・・13a,13b・・・が放射状に設けられて
いる。これらの電極13a,13bは一つ置きに位置す
る電極13a,13b毎に、上記絶縁層12の一方の面
12bの外周縁側と中心側に形成された環状の給電部1
5A,15Bにそれぞれ接続されており、一方の給電部
15Aに接続された電極13a,13a・・・がA相を
構成し、他方の給電部15Bに接続された電極13b,
13b・・・・がB相を構成している。
【0016】A相の電極13aとB相の電極13bの移
動子3の回転方向の寸法(幅)は同一である。また、電
極13a,13b間のピッチは均一である。
【0017】図3に示すように、固定子2のA相の電極
13aの給電部15Aと、B相の電極13bの給電部1
5Bとは、第1スイッチSW1を介して高電圧源18の
正端子18a(+H(V))、負端子18b(−H
(V))に接続されている。第1スイッチSW1は、固
定子2の電極13a,13bをそれぞれ高電圧源18の
正端子18a、負端子18bに接続するオン位置と、固
定子2の電極13a,13bと高電圧源18との間を遮
断するオフ位置とに切り替え可能である。
【0018】上記移動子3は、図4及び図6に示すよう
に、PET等の誘電体からなる円板状の絶縁層22を備
え、この絶縁層22の一方の面(図2において上側の
面)22aに導電性を有する金属からなり、細長い長方
形状の複数の電極23a,23b,23c・・・23
a,23b,23c・・・が放射状に設けられている。
【0019】これらの電極23a〜23cは、2つ置き
に位置する電極23a〜23c毎に互いに接続されてい
る。このうち電極23a,23a・・・は、上記絶縁層
22の一方の面22aの外周縁近傍に形成された環状の
給電部25Aに接続され、U相を構成している。また、
電極23b,23b・・・は、上記絶縁層22の一方の
面22aの中心近傍に形成された環状の給電部25Bに
接続され、V相を構成している。さらに、電極23c,
23c・・・は、絶縁層22の他方の面(図1において
下側の面)22bに形成された環状の給電部25Cに対
して、絶縁層22に設けたスルホールに挿通させた導電
部材27を介して接続され、W相を構成している。
【0020】U相、V相及びW相の電極23a,23
b,23cの電極の移動子3の回転方向の寸法(幅)は
同一である。また、電極23a,23b,23c間のピ
ッチは一定である。さらに、これら移動子3の電極23
a,23b,23cの配列の周期Sは、上記固定子2の
電極13a,13bの配列の周期Sと同一である。
【0021】上記移動子3の絶縁層22の一方の面22
aには、U相、V相及びW相の電極13a,13b,1
3cの先端に、導電性を有する金属からなる整流子片3
0a,30b,30cが設けられている。各整流子片3
0a,30b,30cの移動子3の回転方向の寸法(幅
W1)は同一である。
【0022】上記移動子3には、図2に示す同一抵抗値
を有する3個の抵抗R1,R2,R3が配設されてい
る。これらの抵抗R1,R2,R3は一端がそれぞれU
相、V相及びW相の給電部25A,25B,25Cに接
続され、他端が互いに接続された、いわゆるY結線で接
続されている。なお、抵抗R1,R2,R3は印刷抵抗
であっても、抵抗素子であってもよい。また、図2のY
結線に代えて、U相の給電部25AとV相の給電部25
B、V相の給電部25BとW相の給電部25C及びW相
の給電部25CとU相の給電部25Aをそれぞれ同一抵
抗値の抵抗で接続する、いわゆるΔ結線により給電部2
5A,25B,25Cを接続してもよい。
【0023】図2に示すように、第2の凹部4bの底面
に固定された2個のブラシホルダ32A,32Bにブラ
シ33A,33Bが保持されている。各ブラシ33A,
33Bは、ばね34により移動子3へ向けて付勢され、
上記移動子3の整流子片30a,30b,30cに対し
て弾性的に接触するようになっている。また、ブラシ3
3A,33Bは、上記第1スイッチSW1と回転方向切
替用の第2スイッチSW2を介して高電圧源18の正端
子18a及び負端子18bに接続されており、ブラシ3
3A,33Bが接触している整流子片30a,30bに
対して高電圧源18から第1及び第2スイッチSW1,
SW2を介して高電圧が印加されるようになっている。
第2スイッチSW2は、上記第1スイッチSW1がオン
位置に設定されている際に、一方のブラシ33Aが負端
子18b側、他方ブラシ33Bが正端子18a側に接続
される第1位置と、これとは逆に一方のブラシ33Aが
正端子18a側、他方のブラシ33Bが正端子18b側
に接続される第2位置とに切り替え可能である。
【0024】図5に示すように、各ブラシ33A,33
Bの移動子3の回転方向の位置は、固定子2のA相の電
極13aとB相の電極13bとの中間に位置するように
設定されている。
【0025】また、固定子2の電極13a,13bの配
列に対するブラシ33A,33Bの移動子3の回転方向
の位相のずれは、固定子2の電極13a,13bの配列
の周期Sの1/4(S/4)に設定されている。
【0026】さらに、2個のブラシ33A,33Bの間
隔は、周期Sの1/2(S/2)に設定されている。
【0027】さらにまた、ブラシ33A,33Bの移動
子3の回転方向の寸法(幅W2)は同一であり、本実施
形態では、上記整流子片30a〜30cの幅W1の1/
4に設定されている。
【0028】次に、上記構成の静電アクチュエータの動
作について説明する。第1スイッチSW1をオン位置、
第2スイッチSW2を図1に示す第1位置に設定した場
合、固定子2のA相及びB相の電極13a,13bに印
加される電圧及び移動子3のU相、V相及びW相の電極
23a,23b,23cには、それぞれ図7に示すよう
な波形の電圧が印加される。
【0029】まず、固定子2のA相の電極13aには+
H(V)、B相の電極13bには−H(V)の高電圧が
固定的に印加される。
【0030】一方、移動子3のU相からW相の電極23
a〜23cには、高電圧源18の正端子18a側に接続
されたブラシ33Bと、負端子18bに接続されたブラ
シ33Aから、整流子片30a〜30cを介して高電圧
が印加される。移動子3の回転位置に応じて個々のブラ
シ33A,33Bが接触する整流子片30a〜30cが
変化し、それに応じてU相からW相の電極23a〜23
cに印加される電圧の極性も切り替わる。
【0031】以下、移動子3のU相からW相の電極23
a〜23cに印加される電圧の変化の周期Tの1/12
毎に、これらの電極23a〜23cに印加される電圧の
極性と、固定子2の電極13a,13bと移動子3の電
極23a〜23cの間に作用する静電的な吸引力及び反
発力の変化を説明する。
【0032】まず、時刻t=0から時刻t=1/12T
では、図8に示すようにブラシ33AがV相に対応する
整流子片30bに接触し、ブラシ33BがW相に対応す
る整流子片30cに接触し、V相の電極23bには正
(+H(V))、W相の電極23cには負(−H
(V))の電圧が印加される。
【0033】また、U相に対応する整流子片23aに
は、いずれのブラシ33A,33Bも接触していないた
め、上記V相の電極23b及びW相の電極23cに印加
される電圧の分圧が印加される。U相からW相の給電部
25A〜25CはY結線された同一抵抗値の抵抗R1,
R2,R3を介して接続されているため、U相の電極2
3aの電位は0(V)となる。その結果、図8において
矢印F1,F2で示すように、固定子2の電極13a,
13bと、移動子3の電極23a〜23cの間に吸引
力、反発力が作用し、移動子3は矢印R1で示すよう
に、図8において左向きに移動する。
【0034】図9に示す時刻t=1/12Tから時刻t
=2/12Tでは、上記のように移動子が矢印R1方向
に移動した結果、ブラシ33BがU相に対応する整流子
片30aとW相に対応する整流子片30cの両方に接触
し、U相及びW相の電極23a,23cには正の高電圧
が印加される。また、ブラシ33AはV相に対応する整
流子片30bに接触しているため、V相の電極23bに
は負の電圧が印加される。その結果、矢印F1,F2で
示すように固定子2の電極13a,13bと移動子3の
電極23a〜23cの間に作用する吸引力、反発力が変
化し、移動子3はさらに矢印R1方向に移動する。
【0035】図10に示す時刻t=2/12Tから時刻
t=2/12Tでは、ブラシ33AがV相に対応する整
流子片30b、ブラシ33BがU相に対応する整流子片
30cに接触し、U相の電極23aには正、V相の電極
23bには負の電圧が印加される。また、W相に対応す
る整流子片30cには、いずれのブラシ33A,33B
とも接触せず、W相の電極23cの電位は0(V)とな
る。
【0036】図11に示す時刻t=3/12Tから時刻
t=4/12Tでは、ブラシ33AがV相に対応する整
流子片30bとW相に対応する整流子片30cの両方に
接触し、V相、W相の電極23b,23cには負の電圧
が印加される。一方、ブラシ33BはU相に対応する整
流子片30aに接触し、U相の電極23aには正の電圧
が印加される。
【0037】図12に示す時刻t=4/12Tから時刻
t=5/12Tでは、ブラシ33AがW相に対応する整
流子片30c、ブラシ33BがU相に対応する整流子片
30aに接触する一方、V相に対応する整流子片30b
にはいずれのブラシ33A,33Bも接触せず、U相か
らW相の電極23a〜23cに印加される電圧は、それ
ぞれ正、0(V)及び負となる。
【0038】以降、移動子3のU相からW相の電極23
a〜23cに印加される電圧が同様のパターンで切り替
わり、固定子2と移動子3の電極13a,13b、電極
23a〜23c間に作用する吸引力、反発力により移動
子3が矢印R1方向に移動する。
【0039】なお、移動子3の回転方向を矢印R2方向
に反転させる場合には、上記第2スイッチ17Bを第2
位置に設定すればよい。また、移動子3の回転を停止さ
せる場合には、第1スイッチSW1をオフ位置に設定す
ればよい。
【0040】このように、本実施形態の静電アクチュエ
ータでは、極性を固定した電圧が印加される固定子2の
電極13a,13bが、いわば直流モータにおける永久
磁石又は励磁コイルと同様に機能し、移動子3の3相の
電極23a〜23bが3スロット3セグメントの電機子
としての機能し、ブラシ33A,33Bと整流子片30
a〜30cにより移動子3の電極23a〜23cに極性
を切り替えて電圧を印加することができる。そのため、
スイッチング素子及びその制御回路や、インバータ回路
等が不要であり、極性を切り替えて電圧を印加するため
の配線構造が簡易になり、コスト低減を図ることができ
る。また、移動子3の電極23a〜23cに対する給電
も、ブラシ33A,33Bと整流子片30a〜30cに
より行うことができるため、配線構造が一層簡易にな
る。さらに、本実施形態では、2個のブラシ33A,3
Bは、移動子3の移動方向に対して固定子2の各相の電
極23a〜23cの中間に配置されているため、移動子
3の固定子2に対する位置が、移動子3の電極23a〜
23cが固定子2の電極13a,13bの中間に位置す
る状態となった時に、移動子3の電極23a〜23cに
印加される電圧の極性が切り替わるため、移動子3の電
極23a〜23cに印加される電圧の極性が円滑に切り
替わる。
【0041】ブラシ33A,33Bの幅W2は、U相か
らW相に対応する整流子片23a〜23cのいずれか一
つに両方のブラシ33A,33Bが接触しない範囲で、
可能な限り大きいことが、給電効率の点から好ましい。
本実施形態では、ブラシ33A,33Bの幅W2を整流
子片30a〜30cの幅W1の1/4としているが、本
実施形態のように、移動子3の電極23a〜23c及び
整流子片30a〜30cが、一定ピッチかつ一定幅であ
り、上記2個のブラシ33A,33Bの間隔が、固定子
2及び移動子3の電極13a,13b,23a〜23b
の配列周期Sの1/2である場合には、ブラシ33A,
33Bの幅W2を整流子片30a〜30cの幅W1の1
/2以下の範囲で設定することができる。
【0042】ブラシ33A,33Bの幅を限りなく0に
近づけた場合のU相からW相の電極23a〜23cに印
加される電圧の波形は、図13に示すようになる。ま
た、ブラシ33A,33Bの幅を整流子片30a〜30
cの幅の1/2に設定した場合のU相からW相の電極2
3a〜23cに印加される電圧の波形は、図14に示す
ようになる。この設定でブラシ33A,33Bの幅W2
が最大となり、ブラシ33A,33Bと各整流子片30
a〜30cの接触面積が十分に確保されるため、移動子
3を円滑に駆動することができる。
【0043】本発明は、上記実施形態に限定されず、種
々の変形が可能である。例えば、上記実施形態の静電ア
クチュエータは、移動子が固定子に対して回転する回転
型の静電アクチュエータであるが、本発明は移動子が固
定子に対して直進運動する直進型の静電アクチュエータ
にも適用することができる。また、固定子と移動子の電
極を共に3相としてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の静電アクチュエータでは、ブラシと移動子の個々の電
極に接続された整流子片とにより移動子の電極に極性を
切り替えて電圧を印加するようにしているため、スイッ
チング素子及びその制御回路や、インバータ回路等が不
要であり、極性を切り替えて電圧を印加するための配線
構造が簡易になり、コスト低減を図ることができる。ま
た、移動子の電極に対する給電も、上記ブラシと整流子
片により行うことができるため、配線構造が一層簡易に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の静電アクチュエータを示
す斜視図である。
【図2】 図1のII−II線での断面図である。
【図3】 本発明の実施形態の静電アクチュエータを示
す概略構成図である。
【図4】 固定子及び移動子を示す要部分解斜視図であ
る。
【図5】 固定子を示す平面図である。
【図6】 移動子を示す平面図である。
【図7】 固定子及び移動子の電極に印加される電圧の
波形を示す線図である。
【図8】 固定子の電極と移動子の電極の間に作用する
吸引力及び反発力を示す概略図である。
【図9】 固定子の電極と移動子の電極の間に作用する
吸引力及び反発力を示す概略図である。
【図10】 固定子の電極と移動子の電極の間に作用す
る吸引力及び反発力を示す概略図である。
【図11】 固定子の電極と移動子の電極の間に作用す
る吸引力及び反発力を示す概略図である。
【図12】 固定子の電極と移動子の電極の間に作用す
る吸引力及び反発力を示す概略図である。
【図13】 固定子の電極と移動子の電極の間に作用す
る吸引力及び反発力を示す概略図である。
【図14】 固定子の電極と移動子の電極の間に作用す
る吸引力及び反発力を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a 本体 1b 蓋体 2 固定子 3 移動子 4a,4b 凹部 6A,6B 軸受 7 出力軸 12,22 絶縁層 12a 円形孔 13a,13b,23a,23b,23c 電極 15A,15B,25A,25B,25C 給電部 18 高電圧源 18a 正端子 18b 負端子 27 導電部材 30a,30b,30c 整流子片 33A,33B ブラシ 34 ばね R1,R2,R3 抵抗 SW1 第1スイッチ SW2 第2スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層に複数の電極を並設してなり、所
    定個置きに電極を接続して複数相を形成し、各相毎に極
    性を固定して電圧を印加する固定子と、 絶縁層に複数の電極を並設してなり、所定個置きに電極
    を接続して複数相を形成し、各相毎に極性を周期的に切
    り替えて電圧を印加する移動子とを備え、 固定子及び移動子の電極間に作用する静電的な吸引力及
    び反発力により移動子を駆動する静電アクチュエータに
    おいて、 上記固定子側に固定され、それぞれ電源の正側及び負側
    に接続される2個のブラシと、 上記移動子の絶縁層に、それぞれ個々の電極と接続する
    ように設けられ、上記ブラシが接触することにより対応
    する電極に電圧が印加されるようにした複数の整流子片
    とを備えることを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 上記移動子の電極は3相に接続されてお
    り、各相は抵抗値の等しい抵抗を介して接続され、 上記2個のブラシの幅及び間隔は、各ブラシが常に異な
    る整流子片に接触するように設定されていることを特徴
    とする請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 上記2個のブラシの間隔は、移動子及び
    固定子の電極の配列周期の1/2であり、ブラシの幅は
    整流子片の幅の1/2に設定されていることを特徴とす
    る請求項2に記載の静電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 上記固定子の電極は2相に接続されてお
    り、 上記2個のブラシは、移動子の移動方向に対して固定子
    の各相の電極の中間に配置されていることを特徴とする
    請求項2から請求項3のいずれか1項に記載の静電アク
    チュエータ。
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