JP2001014746A - 光磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
上の温度で垂直磁化状態に移行する再生磁性層と、垂直
磁化膜からなる記録磁性層とが、静磁結合してなる光磁
気記録媒体において、広い再生パワーマージンを得ると
ともに、再生分解能を向上する。 【解決手段】 再生磁性層1は、少なくとも、室温にお
いて面内磁化状態であり臨界温度以上の温度で垂直磁化
状態に移行する。記録磁性層3は垂直磁化膜からなる。
再生磁性層1と記録磁性層2とは少なくとも上記臨界温
度近傍において静磁結合する。再生磁性層1は、GdT
bFeCo、GdDyFeCo、または、GdTbCo
からなる。
Description
置に適用される光磁気ディスク、光磁気テープ、光磁気
カード等の光磁気記録媒体に関するものである。
して、光磁気記録媒体を用いた光磁気ディスクが実用化
されている。このような光磁気ディスクでは、半導体レ
ーザから出射される光ビームを光記録媒体上に集光照射
することにより、光磁気記録媒体の局部温度を上昇させ
ることにより記録消去が行われる。そして、記録消去が
起こらない強度の光ビームを光磁気記録媒体に集光照射
し、その反射光の偏光状態を判別することにより、記録
情報の再生が行われる。しかし、従来より、このような
光磁気記録媒体では、光ビームのビームスポット径に対
して、記録された磁区の記録ビット径及び記録ビット間
隔が小さくなってくると、再生特性が劣化してくるとい
う問題がある。これは、目的とする記録ビット上に集光
された光ビームのビームスポット内に、隣接する記録ビ
ットが入るために、個々の記録ビットを分離して再生す
ることができなくなるためである。
て、室温において面内磁化状態であり臨界温度以上の温
度で垂直磁化状態となる再生磁性層と、非磁性中間層
と、垂直磁化膜からなり情報を記録する記録磁性層とか
らなる光磁気記録媒体が提案されている(特開平9−1
80276号公報)。また、光磁気記録媒体の再生特性
改善を目的として、室温において面内磁化状態であり臨
界温度以上の温度で垂直磁化状態となる再生磁性層と、
臨界温度近傍にキュリー温度を有する面内磁化層と、非
磁性中間層と、垂直磁化膜からなり情報を記録する記録
磁性層とからなる光磁気記録媒体が提案されている(特
開平9−320134号公報)。
下の温度範囲において、再生磁性層が面内磁化状態とな
るため、記録磁性層へ記録された記録磁区情報が再生層
へと転写されず、記録磁区情報は再生されない。これに
対して、臨界温度以上の温度範囲において、再生磁性層
が垂直磁化状態となり、記録磁性層へ記録された記録磁
区情報が再生磁性層へと転写され、記録磁区情報が再生
される。このため、再生磁性層上に集光された光ビーム
のビームスポット内に、隣接する記録ビットが入る場合
においても、光ビームの再生パワーと再生磁性層が垂直
磁化状態となる臨界温度を適切に設定しておけば、個々
の記録ビットを分離して再生することができ、高密度に
記録された情報を再生することが可能となる。
光ディスクに対して、さらに大きな記録容量が求めら、
記録磁性層により小さい記録磁区を形成し、その記録磁
区を再生磁性層へと転写し安定して再生することが要求
されるようになった。上述の特開平9−180276号
公報および特開平9−320134号公報に記載の光磁
気記録媒体において、再生磁性層として用いているGd
FeCoは、垂直磁気異方性が小さく、温度上昇ととも
に再生磁性層のトータル磁化が極めて小さく、再生パワ
ーマージンが狭くなるため、より小さい記録磁区を再生
磁性層へと転写し安定して再生することができなくなる
という問題があった。
て、再生パワーマージンの広い光磁気記録媒体を提供す
ることを目的とする。
発明の光磁気記録媒体は以下のようなものである。
以上の温度で垂直磁化状態に移行するGd,Fe,Co
を成分とする再生磁性層と、垂直磁化膜からなる記録磁
性層とを少なくとも有し、前記再生磁性層と前記記録磁
性層とが少なくとも前記臨界温度近傍で静磁結合する光
磁気記録媒体において、前記再生磁性層に少なくともT
b,Dyのいずれかを含有させ、垂直磁気異方性定数と
反磁界エネルギーが等しくなる温度におけるトータル磁
化を、増大させたものである。
界温度以上の温度で垂直磁化状態に移行する再生磁性層
と、垂直磁化膜からなる記録磁性層とを少なくとも有
し、前記再生磁性層と前記記録磁性層とが少なくとも前
記臨界温度近傍で静磁結合する光磁気記録媒体におい
て、前記再生磁性層は、(Gd1-XTbX)Z(Fe1-YC
o Y)1-Zからなり、 0.01≦X≦0.20 0.30≦Y≦1.00 0.31≦Z≦0.41 なる条件式を満足するものえある。
臨界温度以上の温度で垂直磁化状態に移行する再生磁性
層と、垂直磁化膜からなる記録磁性層とを少なくとも有
し、前記再生磁性層と前記記録磁性層とが少なくとも前
記臨界温度近傍で静磁結合する光磁気記録媒体におい
て、前記再生磁性層は、(Gd1-XDyX)Z(Fe1-YC
oY)1-Zからなり、 0.02≦X≦0.35 0.35≦Y≦0.70 0.29≦Z≦0.40 なる条件式を満足するものである。
界温度以上の温度で垂直磁化状態に移行する再生磁性層
と、垂直磁化膜からなる記録磁性層とを少なくとも有
し、前記再生磁性層と前記記録磁性層とが少なくとも前
記臨界温度近傍で静磁結合する光磁気記録媒体におい
て、前記再生磁性層は、GdTbFeCo,GdTbC
o,GdDyFeCoからなり、垂直磁気異方性定数と
反磁界エネルギーが等しくなる温度におけるトータル磁
化が126emu/cc以上である。
臨界温度以上の温度で垂直磁化状態に移行する再生磁性
層と、垂直磁化膜からなる記録磁性層とを少なくとも有
し、前記再生磁性層と前記記録磁性層とが少なくとも前
記臨界温度近傍で静磁結合する光磁気記録媒体におい
て、前記再生磁性層は、GdTbFeCoNd,GdT
bCoNd,GdDyFeCoNdからなるものであ
る。
界温度以上の温度で垂直磁化状態に移行するGd,F
e,Co,Ndを成分とする再生磁性層と、垂直磁化膜
からなる記録磁性層とを少なくとも有し、前記再生磁性
層と前記記録磁性層とが少なくとも前記臨界温度近傍で
静磁結合する光磁気記録媒体において、前記再生磁性層
に少なくともTb,Dyのいずれかを含有させ、キュリ
ー温度を高めたものである。
との間に、非磁性中間層を有するものである。
の間に、キュリー温度が前記臨界温度近傍以下の磁性中
間層を有するものである。
との間に、キュリー温度が前記臨界温度近傍の面内磁化
層を有するものである。
明の第1の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
明する。図1は第1の実施の形態の光磁気記録媒体の超
解像再生動作原理を説明する断面図である。
は、図1に示すように、室温で面内磁化状態であり、臨
界温度以上の温度で垂直磁化状態となる希土類金属と遷
移金属との合金からなる再生磁性層1と、非磁性中間層
2と、室温に補償温度を有する希土類金属と遷移金属と
の合金からなる記録磁性層3とが順次積層された構成で
ある。
集光照射することにより行われる。光ビーム4が照射さ
れると、媒体には光ビーム4の強度分布に対応したガウ
シアン分布状の温度分布が形成される。再生磁性層1
は、その温度分布に伴って徐々に面内磁化状態から垂直
磁化状態へと遷移し、ある臨界温度以上の温度で垂直磁
化状態となる。光ビーム4の照射にともない温度上昇し
た領域のみの記録磁性層3の磁化情報を、静磁結合によ
り、再生磁性層1へと転写し、光ビーム4により再生す
ることができる。ここで、記録磁性層3としては、最適
な静磁結合状態を実現するため、温度上昇とともにトー
タル磁化が大きくなり、温度上昇した領域において大き
な漏洩磁束が発生するように組成調整されており、室温
近傍に補償温度を有する垂直磁化膜である。また、非磁
性中間層2が、記録磁性層3と再生磁性層1との安定し
た静磁結合を実現する目的で設けられている。上記した
ように、この光磁気記録媒体の再生においては、再生磁
性層1が垂直磁化状態となる臨界温度以上の温度範囲に
おいて、記録磁性層3の磁化情報が、安定して再生磁性
層1へと転写され再生されることが望ましい。
用いられているGd0.30(Fe0.70Co0.30)0.70の垂
直磁気異方性定数Kuと反磁界エネルギー2πMs2の
温度依存性を示す図である。ここで示すGd0.30(Fe
0.70Co0.30)0.70からなる再生磁性層1の補償温度は
280℃であり、キュリー温度は320℃であった。磁
性薄膜が垂直磁化膜となるためには、Ku>2πMs2
であることが必要となる。従って、図2から、Gd0.30
(Fe0.70Co0.30)0.70からなる再生磁性層1は、1
10℃以下の温度範囲において面内磁化状態であり、1
10℃以上の温度範囲において垂直磁化状態であること
がわかる。GdFeCoは垂直磁気異方性定数Kuが小
さいため、垂直磁化状態となる温度範囲における反磁界
エネルギーを小さく維持する必要がある。従って、Gd
FeCoからなる再生磁性層1が垂直磁化状態となる温
度範囲におけるトータル磁化Msは必然的に小さくなっ
てしまう。たとえば、図2において再生磁性層1が垂直
磁化状態となっている200℃における、GdFeCo
からなる再生磁性層1のトータル磁化Msは40emu
/ccである。
示すように、記録磁性層3から発生する漏洩磁束と、温
度上昇とともに垂直磁化状態となった温度領域の再生磁
性層1のトータル磁化とが静磁結合することにより、記
録磁性層3の磁化情報が、再生磁性層1へと転写再生さ
れるものであり、温度上昇とともに垂直磁化状態となっ
た温度領域の再生磁性層1のトータル磁化が小さくなる
と、この静磁結合力が弱くなり、記録磁性層3の磁化情
報を、安定して再生磁性層1へと転写することができな
くなる。さらに、再生パワーが上昇することにより、再
生磁性層1がさらに温度上昇した場合、再生磁性層1の
温度が補償温度へと近付き、再生磁性層1のトータル磁
化がさらに小さくなり、ますます静磁結合力が弱くなる
ことにより、再生パワーマージンが狭くなってしまうこ
とになる。
用いたGdTbFeCoからなる再生磁性層1の垂直磁
気異方性定数Kuと反磁界エネルギー2πMs2の温度
依存性を示す図である。ここでは、代表的なGdTbF
eCoとして、(Gd0.90Tb0.10)0.38(Fe0.50C
o0.50)0.62からなる再生磁性層1の磁気特性を示して
いる。GdFeCo同様に、GdTbFeCoが垂直磁
化膜となるためには、Ku>2πMs2であることが必
要となる。従って、図3から、(Gd0.90Tb0 .10)
0.38(Fe0.50Co0.50)0.62からなる再生磁性層1
は、図2の場合と同様に、110℃以下の温度範囲にお
いて面内磁化状態であり、110℃以上の温度範囲にお
いて垂直磁化状態であることがわかる。
Kuを大きくすることが可能な希土類金属(Tb)を含
有することにより、GdFeCoより大きな垂直磁気異
方性定数Kuが実現される。そのため、GdTbFeC
oからなる再生磁性層1が垂直磁化状態となる温度範囲
におけるトータル磁化Msが、比較的大きい場合におい
ても、再生磁性層1が垂直磁化状態となることが可能と
なる。たとえば、図3においてGdTbFeCoからな
る再生磁性層1が垂直磁化状態となっている200℃に
おける、GdTbFeCoからなる再生磁性層1のトー
タル磁化Msは144emu/ccであり、図2に示す
GdFeCoからなる再生磁性層1のトータル磁化Ms
の3.6倍の大きさのトータル磁化Msを実現すること
ができる。
磁性層1へと静磁結合により転写再生される際、温度上
昇とともに垂直磁化状態となった温度領域の再生磁性層
1のトータル磁化Msが十分に大きくなり、再生磁性層
1と記録磁性層3との静磁結合力が十分に強くなること
により、記録磁性層3の磁化情報を、安定して再生磁性
層1へと転写することができる。さらに、再生パワーが
上昇することにより、再生磁性層1がさらに温度上昇し
た場合においても、再生磁性層1のトータル磁化の減少
は比較的小さく、転写再生に必要な静磁結合力を得るこ
とが可能であり、広い再生パワーマージンが得られる。
用いるGdDyFeCoからなる再生磁性層1の垂直磁
気異方性定数Kuと反磁界エネルギー2πMs2の温度
依存性を示す図である。ここでは、代表的なGdDyF
eCoとして、(Gd0.84Dy0.16)0.33(Fe0.50C
o0.50)0.67からなる再生磁性層1の磁気特性を示して
いる。GdFeCo同様に、GdDyFeCoが垂直磁
化膜となるためには、Ku>2πMs2であることが必
要となる。従って、図4から、(Gd0.84Dy0 .16)
0.33(Fe0.50Co0.50)0.67からなる再生磁性層1
は、105℃以下の温度範囲において面内磁化状態であ
り、105℃以上の温度範囲において垂直磁化状態であ
ることがわかる。
Kuを大きくすることが可能な希土類金属(Dy)を含
有することにより、GdFeCoより大きな垂直磁気異
方性定数Kuが実現される。そのため、GdDyFeC
oからなる再生磁性層1が垂直磁化状態となる温度範囲
におけるトータル磁化Msが、比較的大きい場合におい
ても、再生磁性層1が垂直磁化状態となることが可能と
なる。たとえば、図4においてGdDyFeCoからな
る再生磁性層1が垂直磁化状態となっている200℃に
おける、GdDyFeCoからなる再生磁性層1のトー
タル磁化Msは113emu/ccであり、図2に示す
GdFeCoからなる再生磁性層1のトータル磁化Ms
の2.8倍の大きさのトータル磁化を実現することがで
きる。
磁性層1へと静磁結合により転写再生される際、温度上
昇とともに垂直磁化状態となった温度領域の再生磁性層
1のトータル磁化が十分に大きくなり、再生磁性層1と
記録磁性層3との静磁結合力が十分に強くなることによ
り、記録磁性層3の磁化情報を、安定して再生磁性層1
へと転写することができる。さらに、再生パワーが上昇
することにより、再生磁性層1がさらに温度上昇した場
合においても、再生磁性層1のトータル磁化の減少は比
較的小さく、転写再生に必要な静磁結合力を得ることが
可能であり、広い再生パワーマージンが得られる。
生磁性層1をGdTbCoで構成した場合にも、同様の
効果を得ることができる。
媒体は、再生磁性層1にTb,Dyのいずれかを含有さ
せて、再生磁性層1の垂直磁気異方性定数と反磁界エネ
ルギーが等しくなる温度におけるトータル磁化を、その
温度において垂直磁気異方性定数と反磁界エネルギーが
等しくなるGdFeCo再生磁性層に比して、増大させ
たものであり、これにより、良好な再生パワーマージン
を実現することを可能とする。また、再生磁性層のキュ
リー温度を高くすることができ、再生磁性層のカー回転
角を大きくして再生信号品質を向上させることが可能と
なる。
の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
明する。図5は第2の実施の形態の光磁気記録媒体の超
解像再生動作原理を説明する断面図である。
は、図5に示すように、室温で面内磁化状態であり、臨
界温度以上の温度で垂直磁化状態となる希土類金属と遷
移金属との合金からなる再生磁性層1と、上記臨界温度
近傍の温度にキュリー温度を有する面内磁化層5と、非
磁性中間層2と、室温に補償温度を有する希土類金属と
遷移金属との合金からなる記録磁性層3とが順次積層さ
れた構成である。
と同様であり、再生磁性層1が垂直磁化状態となった領
域のみの記録磁性層3の磁化情報が、再生磁性層1へと
静磁結合により転写されることにより実現する。第2の
実施の形態においては、再生磁性層1に隣接して、上記
臨界温度近傍の温度にキュリー温度を有する面内磁化層
5を積層し、再生磁性層1と面内磁化層5とを交換結合
させることにより、面内磁化層5がキュリー温度以下の
温度範囲において、再生磁性層1の磁化が強く面内磁化
状態に固定される。そのため、再生磁性層1における面
内磁化状態から垂直磁化状態への遷移がより急峻なもの
となり、再生分解能を向上させることができる。
から垂直磁化状態へと遷移する温度範囲の磁化の向き
を、面内磁化層5の面内磁化との交換結合により、面内
磁化状態に固定しておくことにより、面内磁化層5のキ
ュリー温度以上の温度範囲のみにおいて、再生磁性層1
を垂直磁化状態とすることが可能となることから、面内
磁化層5のキュリー温度は、再生磁性層1自身が面内磁
化状態から垂直磁化状態となる温度、すなわち、Ku=
2πMs2となる温度とほぼ等しい温度に設定するか、
または、わずかに高い温度に設定することが望ましい。
再生磁性層1を第2の実施の形態の再生磁性層1として
用い、面内磁化層のキュリー温度を140℃に設定した
場合、GdFeCoからなる再生磁性層1の比較的トー
タル磁化の大きな温度範囲、すなわち、100℃〜14
0℃の温度範囲において、面内磁化層5との交換結合に
より、再生磁性層1の磁化が面内磁化状態に固定される
ため、GdFeCoからなる再生磁性層1が垂直磁化状
態となっている領域における、再生磁性層1のトータル
磁化Msは、第1の実施の形態に比べてさらに小さくな
り、再生磁性層1と記録磁性層3との静磁結合力がさら
に弱くなる。そのため、記録磁性層3の磁化情報を安定
して再生磁性層1へと転写することができなくなる。さ
らに、再生パワーが上昇し、再生磁性層1がさらに温度
上昇した場合、再生磁性層1のトータル磁化がさらに小
さくなることにより、ますます静磁結合力が弱くなり、
再生パワーマージンが狭くなってしまうことになる。
の形態と同じく、再生磁性層1が垂直磁化状態となる温
度範囲におけるトータル磁化Msを大きくすることが可
能な、図3及び図4に示すGdTbFeCo,GdDy
FeCo、またはGdTbCoを用いることにより、再
生磁性層1と記録磁性層3との静磁結合力を強くし、記
録磁性層3の磁化情報を安定して再生磁性層1へと転写
することが可能になるとともに、広い再生パワーマージ
ンを得ることが可能となる。
の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
明する。図6は第3の実施の形態の光磁気記録媒体の超
解像再生動作原理を説明する断面図である。
は、図6に示すように、室温で面内磁化状態であり、臨
界温度以上の温度で垂直磁化状態となる希土類金属と遷
移金属との合金からなる再生磁性層1と、上記臨界温度
近傍の温度にキュリー温度を有する第1の面内磁化層6
と、上記臨界温度近傍の温度にキュリー温度を有し、第
1の面内磁化層6と磁気的極性の異なる第2の面内磁化
層7と、非磁性中間層2と、室温に補償温度を有する希
土類金属と遷移金属との合金からなる記録磁性層3とが
順次積層された構成である。
と同様であり、再生磁性層1が垂直磁化状態となった領
域のみの記録磁性層3の磁化情報が、再生磁性層1へと
静磁結合により転写されることにより実現する。第3の
実施の形態においては、再生磁性層1に隣接して、上記
臨界温度近傍の温度にキュリー温度を有し、磁気的極性
が互いに異なる第1の面内磁化層6と第2の面内磁化層
7を積層し、再生磁性層1と第1の面内磁化層6及び第
2の面内磁化層7とを交換結合させることにより、第1
の面内磁化層6及び第2の面内磁化層7がキュリー温度
以下の温度範囲において、再生磁性層1の磁化が強く面
内磁化状態に固定される。そのため、再生磁性層1にお
ける面内磁化状態から垂直磁化状態への遷移がより急峻
なものとなり、再生分解能を向上させることができる。
第2の実施の形態と、磁気的極性の異なる第1の面内磁
化層6と第2の面内磁化層7とが存在する第3の実施の
形態との比較を行なう。
層8の磁化状態を、図7(c)及び(d)は、第1の面
内磁化層6と第2の面内磁化層7とが交換結合した場合
の磁化状態を示す比較図である。
からの漏洩磁束が存在しない状態(a)においては、磁
化は完全に面内磁化状態である。ここで、面内磁化層8
はTM−rich組成の面内磁化膜であり、トータル磁
化の向きとTMモーメントの向きは平行となっている。
次に、漏洩磁束が存在する状態(b)においては、トー
タル磁化が漏洩磁束と静磁結合することにより、トータ
ル磁化はその向きを漏洩磁束の向きと平行にしようとす
る力を受け、膜面に対してトータル磁化及びTMモーメ
ントの向きが傾いた状態となる。
化層6とRE−rich組成の第2の面内磁化層7とが
交換結合している場合、漏洩磁束が存在しない状態
(c)においては、第1の面内磁化層6と第2の面内磁
化層7の磁化は、単層の面内磁化層8の場合と同様に、
共に完全に面内磁化状態となっている。ここで、第1の
面内磁化層6はTM−rich組成の面内磁化膜であ
り、トータル磁化の向きとTMモーメントの向きは平行
となっており、第2の面内磁化層7はRE−rich組
成の面内磁化膜であり、トータル磁化の向きとTMモー
メントの向きは反平行となっている。また、第1の面内
磁化層6と第2の面内磁化層7との間には、交換結合力
が働いているため、各層のTMモーメントの向きを平行
にするように、その磁化の向きが決定される。
いては、第1の面内磁化層6と第2の面内磁化層7のト
ータル磁化が漏洩磁束と静磁結合することにより、それ
ぞれのトータル磁化の向きが、漏洩磁束の向きと平行に
なろうとする力を受けることになる。ここで、第1の面
内磁化層6と第2の面内磁化層7の磁気的極性が異なる
ため、第1の面内磁化層6のTMモーメントは上向きに
なり、第2の面内磁化層7のTMモーメントは下向きと
なる。このため、第1の面内磁化層6と第2の面内磁化
層7との間に界面磁壁が形成されることになり、界面磁
壁形成による磁壁エネルギーが蓄積される。この場合、
静磁結合によるエネルギーと界面磁壁エネルギーとを合
せたトータルエネルギーが極小になるように磁化状態が
決定されるため、界面磁壁エネルギーが蓄積されること
により、トータル磁化及びTMモーメントの傾きは、単
層の面内磁化層8の場合に比べて小さくなる。以上のよ
うに、極性の異なる面内磁化層を交換結合させ、界面磁
壁を形成することにより、漏洩磁束に対して、面内磁化
状態であろうとする力を著しく強くすることができる。
とする力の強い、第1の面内磁化層6と第2の面内磁化
層7とが、再生磁性層1に積層されていることにより、
第3の実施の形態において、第2の実施の形態と比較し
て、さらに高い再生分解能を実現することが可能とな
る。
2の実施の形態同様に、再生磁性層1自身が面内磁化状
態から垂直磁化状態へと遷移する温度範囲の磁化の向き
を、第1の面内磁化層6及び第2の面内磁化層7の面内
磁化との交換結合により、面内磁化状態に固定しておく
ことにより、比較的トータル磁化Msの大きな温度範
囲、すなわち、100℃〜140℃の温度範囲におい
て、再生磁性層1の磁化が面内磁化状態に固定されるた
め、GdFeCoからなる再生磁性層1が垂直磁化状態
となっている領域における、再生磁性層1のトータル磁
化Msは、第1の実施の形態に比べてさらに小さくな
り、再生磁性層1と記録磁性層3との静磁結合力がさら
に弱くなる。そのため、記録磁性層3の磁化情報を、安
定して再生磁性層1へと転写することができなくなる。
さらに、再生パワーが上昇し、再生磁性層1がさらに温
度上昇した場合、再生磁性層1のトータル磁化がさらに
小さくなることにより、ますます静磁結合力が弱くな
り、再生パワーマージンが狭くなってしまうことにな
る。
の形態と同じく、再生磁性層1が垂直磁化状態となる温
度範囲におけるトータル磁化Msを大きくすることが可
能な、図3及び図4に示すGdTbFeCo,GdDy
FeCoまたはGdTbCoを用いることにより、再生
磁性層1と記録磁性層3との静磁結合力を強くし、記録
磁性層3の磁化情報を安定して再生磁性層1へと転写す
ることが可能になるとともに、広い再生パワーマージン
を得ることが可能となる。
おける極カー回転角を大きくし、再生信号品質を向上さ
せることを目的として、GdFeCoからなる再生磁性
層に、希土類金属であるNdを含有させることが試みら
れている。しかし、Ndの添加量を多くしていくと、キ
ュリー温度が低くなり、極カー回転角が実質的に小さく
なるという問題がある。
いるような光磁気記録媒体においては、再生磁性層の垂
直磁気異方性定数Kuが小さく、完全な垂直磁化膜にな
らないような再生磁性層であっても、記録磁性層との交
換結合により再生磁性層を垂直磁化状態とすることが可
能であり、垂直磁気異方性定数Kuが比較的小さいGd
NdFeCoにおけるCo含有量を相対的に大きくし
て、Nd添加によるキュリー温度低下を補償することが
できる。
層1と記録磁性層3とが静磁結合しているような光磁気
記録媒体においては、再生磁性層1の垂直磁気異方性定
数Kuが小さくなると、温度上昇にともない面内磁化状
態から垂直磁化状態へと遷移するという特性を実現する
ことができなくなる。従って、本発明のように、再生磁
性層1と記録磁性層3とが静磁結合しているような光磁
気記録媒体において、垂直磁気異方性定数Kuが比較的
小さいGdFeCoNdにおけるCo含有量を相対的に
大きくして、Nd添加によるキュリー温度低下を補償し
た場合、再生磁性層1を垂直磁化状態とすることが困難
となる。
く、再生磁性層1として、実施の形態1〜3と同様に垂
直磁気異方性定数Kuを大きくすることが可能なTbま
たはDyからなる希土類金属を含有させ(GdTbFe
CoNd,GdDyFeCoNd、GdTbCoNd)
を使用して、垂直磁気異方性定数が十分に大きくすると
ともに、Co含有率を相対的に大きくして、Nd添加に
よるキュリー温度低下を補償し、短波長領域における極
カー回転角を大きくし、再生信号品質を向上させること
ができる。
述した実施の形態1〜3のいずれの光磁気記録媒体にも
使用可能であり、それらと同様の構成により同様の効果
を得ることも期待である。
の実施例を説明する。
図面に基づいて説明すれば以下の通りである。本実施例
では、光磁気記録媒体を光磁気ディスクに適用した場合
について説明する。
面図である。この光磁気ディスクは、基板9、透明誘電
体層10、再生磁性層1、非磁性中間層2、記録磁性層
3、保護層11、オーバーコート層12が、この順にて
積層されたディスク本体を有している。
方式としてキュリー温度記録方式が用いられ、そして、
極カー効果として知られている光磁気効果によって情報
が再生されるようになっており、半導体レーザから出射
される光ビームが対物レンズにより再生磁性層1に絞り
込まれ記録再生が行われる。上記極カー効果とは、入射
表面に垂直な磁化の向きにより、反射光の偏光面の回転
の向きが逆方向になる現象である。
明な基材からなり、ディスク状に形成される。
lSiN等の酸素を含まない材料で構成されることが望
ましく、その膜厚は、入射するレーザ光に対して、良好
な干渉効果が実現し、媒体のカー回転角が増大すべく設
定される必要があり、再生光の波長をλ,透明誘電体層
10の屈折率をnとした場合、透明誘電体層10の膜厚
は(λ/4n)程度に設定される。例えば、レーザ光の
波長を680nmとした場合、透明誘電体層10の膜厚
を40nm以上100nm以下程度に設定すれば良い。
る磁性膜であり、その磁気特性が、室温において面内磁
化状態であり、温度上昇にともない、ある臨界温度以上
の温度で垂直磁化状態となるように組成調整されてい
る。
200℃以下であることが望ましい。該臨界温度が10
0℃より低くなると、僅かな温度上昇により再生磁性層
1が垂直磁化状態となり、環境温度の変化に対して、安
定した再生特性を得ることができなくなる。また、臨界
温度が200℃より高くなると、臨界温度と記録磁性層
3のキュリー温度が近接することにより、再生パワーマ
ージンを確保することが困難となる。
nm以下であることが望ましい。該再生磁性層1の膜厚
が10nmより薄くなると、該再生磁性層1からの反射
光が減少し、再生信号強度が著しく低下するとともに、
再生磁性層1を透過した光ビーム4が記録磁性層3の磁
化情報を再生することにより、再生分解能の劣化を招く
ことになる。また該膜厚を80nmより厚くすると、膜
厚増加による記録感度劣化が著しくなる。
SiN等の誘電体、または、Al,Ti,Ta等の非磁
性金属またはそれらの合金からなり、再生磁性層1と記
録磁性層3とが安定して静磁結合すべく、その膜厚が
0.5nm以上60nm以下に設定されている。非磁性
中間層2の膜厚が0.5nmより薄くなると、非磁性中
間層2が連続的に形成されず、安定した静磁結合状態を
維持することができなくなる。また、非磁性中間層2の
膜厚が60nmより厚くなると、記録磁性層3と再生磁
性層1との距離が離れることにより、安定した静磁結合
状態を維持できなくなる。
する希土類遷移金属合金からなる垂直磁化膜からなり、
その膜厚が20nm以上80nm以下の範囲に設定され
ている。記録磁性層3の膜厚が20nmより薄くなる
と、記録磁性層3から発生する漏洩磁束が小さくなるこ
とにより、安定した静磁結合状態を維持できなくなる。
また、記録磁性層3の膜厚が80nmより厚くなると、
膜厚増加による記録感度劣化が著しくなる。
N 等の誘電体、または、Al、Ti、Ta等の非磁性
金属合金からなり、再生磁性層1及び記録磁性層3に用
いる希土類遷移金属合金の酸化を防止する目的で形成さ
れるものであり、その膜厚が5nm以上60nm以下の
範囲に設定されている。
または熱硬化樹脂をスピンコートにより塗布して、紫外
線を照射するか、または、加熱するかによって形成され
る。
法及び記録再生特性の具体例を説明する。
る。
o合金ターゲットと、TbFeCo合金ターゲットとを
それぞれ備えたスパッタ装置内の基板ホルダーに、0.
6μm幅のランド記録領域とグルーブ記録領域とがスパ
イラル状に形成されたランド・グルーブ記録可能なディ
スク状に形成されたポリカーボネート製の基板9を配置
する。そして、スパッタ装置内を1×10-6Torrま
で真空排気した後、アルゴンと窒素の混合ガスを導入
し、Alターゲットに電力を供給して、ガス圧4×10
-3Torrの条件で、基板9上にAlNからなる透明誘
電体層10を膜厚60nmで形成する。
Torrまで真空排気した後、アルゴンガスを導入し、
GdTbFeCo合金ターゲットに電力を供給して、ガ
ス圧4×10-3Torrとし、上記透明誘電体層10上
に、(Gd0.90Tb0.10)0. 36(Fe0.40Co0.60)
0.64からなる再生磁性層1を膜厚40nmで形成した。
その再生磁性層1は、室温において面内磁化状態であ
り、110℃の温度で垂直磁化状態となる特性を有し、
そのキュリー温度が340℃であり、補償温度は存在せ
ず、室温からキュリー温度までRE−rich組成であ
った。
し、Alターゲットに電力を供給して、ガス圧4×10
-3Torrの条件で、上記再生磁性層1上にAlNから
なる非磁性中間層2を膜厚5nmで形成した。
Torrまで真空排気した後、アルゴンガスを導入し、
TbFeCo合金ターゲットに電力を供給して、ガス圧
4×10-3Torrとし、上記非磁性中間層2上に、T
b0.23(Fe0.80Co0.20) 0.77からなる記録磁性層3
を膜厚50nmで形成した。その記録磁性層3は、25
℃に補償温度を有し、キュリー温度が275℃であっ
た。
し、Alターゲットに電力を供給して、ガス圧4×10
-3Torrの条件で、上記記録磁性層3上にAlNから
なる保護層11を膜厚20nm形成した。
樹脂をスピンコートにより塗布して、紫外線を照射する
ことによりオーバーコート層12を形成した。
を用いた光ピックアップを有する評価装置で、線速5m
/sの条件で、磁界変調記録方式により、マーク長0.
3μmの記録磁区をランド記録領域に形成し、その記録
磁区を再生した場合のCNR(信号対雑音比)の再生パ
ワー依存性(CNR1)を図9に示す。なお、ここで、
0.3μmのマーク長とは、マーク長に対応する長さ
0.3μmの記録磁区をマーク長の2倍の長さ0.6μ
mのピッチで連続形成したものである。
(Fe0.70Co0.30)0.70からなる再生磁性層1を用い
た光磁気ディスクにおけるCNRの再生パワー依存性
(CNR11)を同図に示す。
較例1)ともに、超解像再生が実現することにより、再
生パワー上昇とともに再生磁性層1が面内磁化状態から
垂直磁化状態へと遷移し、それに伴いCNRが大きくな
る。CNRが最大となる再生パワー1.6mWにおい
て、CNR11が35dBであるのに対して、CNR1
が37dBであり、実施例1において比較例1よりも2
dB程高いCNRが得られている。これは、再生磁性層
1として、比較的大きなトータル磁化を有するGdTb
FeCoを用いることにより、再生磁性層1と記録磁性
層3との静磁結合がより強くなり、実施例1において、
より安定した超解像再生動作が実現したことによるもの
である。
R11が急激に減少するのに対して、CNR1はほとん
ど変化せず、実施例1において、より広い再生パワーマ
ージンが得られることがわかる。これは、再生磁性層1
として、より高い温度範囲においても比較的大きなトー
タル磁化を有するGdTbFeCoを用いることによ
り、再生パワーを上昇させ再生磁性層1の温度がより高
くなった領域においても、再生磁性層1と記録磁性層3
とが十分な強度で静磁結合し、実施例1においてより安
定した超解像再生動作が実現したことによるものであ
る。
おいて、再生磁性層1のみを、膜厚40nmの(Gd
0.84Dy0.16)0.33(Fe0.50Co0.50)0.67に変え
て、実施例1と同じ条件で、記録再生特性を調査した。
実施例2におけるマーク長0.3μmでのCNR(信号
対雑音比)の再生パワー依存性(CNR2)を図10に
示す。実施例1において用いた比較例1の再生パワー依
存性を同図に示す。
ても、実施例1と同様に、比較例1(CNR11)に対
して、より安定した超解像再生動作が実現し、より高い
CNRが得られており、さらに、より広い再生パワーマ
ージンが得られることがわかる。
再生磁性層1と記録磁性層3とを安定して静磁結合させ
ること目的として、非磁性中間層2を再生磁性層1と記
録磁性層3との間に設けた構成について説明を行なった
が、再生磁性層1と記録磁性層3とが少なくとも再生磁
性層1の臨界温度近傍において静磁結合していれば良
く、非磁性中間層2に限られるものではない。例えば、
Gd,Tb,Dy,Nd等のキュリー温度が極めて低い
希土類金属を再生磁性層1と記録磁性層3との間に設け
た場合や、再生磁性層1と記録磁性層3との交換結合を
断ち切ることが可能な程に強い面内磁気異方性を有する
Fe,Co等の遷移金属を再生磁性層1と記録磁性層3
との間に設けた場合においても、再生磁性層1と記録磁
性層3とを安定して静磁結合させることが可能であり、
この場合も、実施例1及び実施例2と同様な再生特性を
得ることができる。
図面に基づいて説明すれば以下の通りである。本実施例
では、光磁気記録媒体を光磁気ディスクに適用した場合
について説明する。
断面図である。この光磁気ディスクは、基板9、透明誘
電体層10、再生磁性層1、面内磁化層5、非磁性中間
層2、記録磁性層3、保護層11、オーバーコート層1
2が、この順にて積層されたディスク本体を有してい
る。
て、基板9上に、膜厚60nmの透明誘電体層10を形
成した後、(Gd0.90Tb0.10)0.36(Fe0.40Co
0.60) 0.64からなる再生磁性層1を膜厚20nmで形成
した。その再生磁性層1は、室温において面内磁化状態
であり、110℃の温度で垂直磁化状態となる特性を有
し、そのキュリー温度が340℃であり、補償温度は存
在せず、室温からキュリー温度までRE−rich組成
であった。
GdFeCo合金ターゲットに電力を供給して、上記再
生磁性層1上に、Gd0.10(Fe0.97Co0.03)0.90か
らなる面内磁化層5を膜厚20nmで形成した。その面
内磁化層のキュリー温度は150℃であり、室温から該
キュリー温度まで面内磁化状態であるTM−rich組
成の面内磁化膜であった。
のAlNからなる非磁性中間層2、膜厚50nmのTb
0.23(Fe0.80Co0.20)0.77からなる記録磁性層3、
膜厚20nmのAlNからなる保護層11、オーバーコ
ート層12を形成することにより作製した。
に、波長680nmの半導体レーザを用いた光ピックア
ップを有する評価装置で、線速5m/sの条件で、磁界
変調記録方式により、マーク長0.3μmの記録磁区を
ランド記録領域に形成し、その記録磁区を再生した場合
のCNR(信号対雑音比)の再生パワー依存性(CNR
3)を図12に示す。
いて、再生磁性層1として、膜厚20nmのGd
0.30(Fe0.70Co0.30)0.70を用いた光磁気ディスク
におけるCNRの再生パワー依存性(CNR33)を同
図に示す。
り低温領域における面内磁化マスクが強化され、再生分
解能が向上しており、実施例1のCNR1に比較して、
低再生パワーにおけるCNRが小さくなり、2mWの再
生パワーにおいて、実施例1よりも高い41dBのCN
Rが得られている。
oを用いたCNR3と、再生磁性層1としてGdFeC
oを用いたCNR33とを比較すると、実施例1の場合
と同様に、再生磁性層1と記録磁性層3との静磁結合が
より強くなり、実施例3において、より安定した超解像
再生動作が実現し、より高いCNRが得られており、さ
らに、より広い再生パワーマージンが得られることがわ
かる。
おいて、再生磁性層1のみを、膜厚20nmの(Gd
0.84Dy0.16)0.33(Fe0.50Co0.50)0.67に変え
て、実施例3と同じ条件で、記録再生特性を調査した。
実施例4におけるマーク長0.3μmでのCNR(信号
対雑音比)の再生パワー依存性(CNR4)を図13に
示す。実施例3において用いた比較例3の再生パワー依
存性を同図に示す。
3と同様に、比較例3に対してより安定した超解像再生
動作が実現し、より高いCNRが得られており、さら
に、より広い再生パワーマージンが得られることがわか
る。
再生磁性層1及び面内磁化層5と記録磁性層3とを安定
して静磁結合させること目的として、非磁性中間層2を
面内磁化層5と記録磁性層3との間に設けた構成につい
て説明を行なったが、少なくとも再生磁性層1の臨界温
度近傍において再生磁性層1と記録磁性層3とが静磁結
合していれば良く、非磁性中間層2に限られるものでは
ない。例えば、Gd,Tb,Dy,Nd等のキュリー温
度が極めて低い希土類金属を面内磁化層5と記録磁性層
3との間に設けた場合や、面内磁化層5と記録磁性層3
との交換結合を断ち切ることが可能な程に強い面内磁気
異方性を有するFe,Co等の遷移金属を面内磁化層5
と記録磁性層3との間に設けた場合においても、再生磁
性層1と記録磁性層3とを安定して静磁結合させること
が可能であり、この場合も、実施例3及び実施例4と同
様な再生特性を得ることができる。また、面内磁化層5
の膜厚をさらに厚くすることによっても、再生磁性層1
と記録磁性層3とを安定して静磁結合させることが可能
であり、この場合も、実施例3及び実施例4と同様な再
生特性を得ることができる。
生磁性層1の膜厚は、10nm以上60nm以下である
ことが望ましい。該再生磁性層1の膜厚を薄くすること
により、面内磁化層5からの交換結合の効果が相対的に
強くなり、より高い再生分解能を得ることが可能となる
が、10nmより薄くなると、再生磁性層1からの反射
光が減少し、再生信号強度が著しく低下してしまう。ま
た、膜厚を60nmより厚くすると、面内磁化層5から
の交換結合の効果が相対的に弱くなり、再生分解能の向
上が期待できなくなるとともに、膜厚増加による記録感
度劣化が著しくなる。
内磁化層5の膜厚は、5nm以上であることが望まし
い。該面内磁化層5の膜厚が薄くなることにより、面内
磁化層5の効果が相対的に弱くなり、該面内磁化層5の
膜厚が5nmより薄くなると、再生分解能の向上が期待
できなくなる。
内磁化層5と非磁性中間層2とのトータル膜厚が60n
m以下に設定されていることが望ましい。トータル膜厚
が60nmより厚くなると、記録磁性層3と再生磁性層
1との距離が離れることにより、安定した静磁結合状態
を維持できなくなる。
図面に基づいて説明すれば以下の通りである。本実施例
では、光磁気記録媒体を光磁気ディスクに適用した場合
について説明する。
断面図である。この光磁気ディスクは、基板9、透明誘
電体層10、再生磁性層1、第1の面内磁化層6、第2
の面内磁化層7、非磁性中間層2、記録磁性層3、保護
層11、オーバーコート層12が、この順にて積層され
たディスク本体を有している。
て、基板9上に、膜厚60nmの透明誘電体層10を形
成した後、(Gd0.90Tb0.10)0.36(Fe0.40Co
0.60) 0.64からなる再生磁性層1を膜厚20nmで形成
した。その再生磁性層1は、室温において面内磁化状態
であり、110℃の温度で垂直磁化状態となる特性を有
し、そのキュリー温度が340℃であり、補償温度は存
在せず、室温からキュリー温度までRE−rich組成
であった。
第1のGdFeCo合金ターゲットに電力を供給して、
上記再生磁性層1上に、Gd0.10(Fe0.97Co0.03)
0.90からなる第1の面内磁化層6を膜厚10nmで形成
した。その面内磁化層のキュリー温度は150℃であ
り、室温から該キュリー温度まで面内磁化状態であるT
M−rich組成の面内磁化膜であった。
金ターゲットに電力を供給して、上記第1の面内磁化層
6上に、Gd0.48(Fe0.95Co0.05)0.52からなる第
2の面内磁化層7を膜厚10nmで形成した。その面内
磁化層のキュリー温度は150℃であり、室温からキュ
リー温度まで面内磁化状態であるRE−rich組成の
面内磁化膜であった。
のAlNからなる非磁性中間層2、膜厚50nmのTb
0.23(Fe0.80Co0.20)0.77からなる記録磁性層3、
膜厚20nmのAlNからなる保護層11、オーバーコ
ート層12を形成することにより作製した。
に、波長680nmの半導体レーザを用いた光ピックア
ップを有する評価装置で、線速5m/sの条件で、磁界
変調記録方式により、マーク長0.3μmの記録磁区を
ランド記録領域に形成し、その記録磁区を再生した場合
のCNR(信号対雑音比)の再生パワー依存性(CNR
5)を図15に示す。
いて、膜厚20nmのGd0.30(Fe0.70Co0.30)
0.70からなる再生磁性層1を用いた光磁気ディスクにお
けるCNRの再生パワー依存性(CNR55)を同図に
示す。
6及び第2の面内磁化層7により、低温領域における面
内磁化マスクが強化され、再生分解能が向上しており、
実施例1のCNR1及び実施例3のCNR3に比較し
て、低再生パワーにおけるCNRが小さくなり、2mW
の再生パワーにおいて、実施例1及び実施例3よりも高
い42dBのCNRが得られている。
oを用いたCNR5と、再生磁性層1としてGdFeC
oを用いたCNR55とを比較すると、実施例1及び実
施例3の場合と同様に、再生磁性層1と記録磁性層3と
の静磁結合がより強くなっている実施例5において、よ
り安定した超解像再生動作が実現し、より高いCNRが
得られるとともに、より広い再生パワーマージンが得ら
れることがわかる。
おいて、再生磁性層1のみを、膜厚20nmの(Gd
0.84Dy0.16)0.33(Fe0.50Co0.50)0.67に変え
て、実施例5と同じ条件で、記録再生特性を調査した。
実施例6におけるマーク長0.3μmでのCNR(信号
対雑音比)の再生パワー依存性(CNR6)を図16に
示す。実施例5において用いた比較例5の再生パワー依
存性を同図に示す。
5と同様に、比較例5に対して、より安定した超解像再
生動作が実現し、より高いCNRが得られるとともに、
より広い再生パワーマージンが得られることがわかる。
再生磁性層1及び第1の面内磁化層6及び第2の面内磁
化層7と記録磁性層3とを安定して静磁結合させること
目的として、非磁性中間層2を第2の面内磁化層7と記
録磁性層3との間に設けた構成について説明を行なった
が、再生磁性層1と記録磁性層3とが静磁結合していれ
ば良く、非磁性中間層2に限られるものではない。例え
ば、Gd,Tb,Dy,Nd等のキュリー温度が極めて
低い希土類金属を第2の面内磁化層7と記録磁性層3と
の間に設けた場合や、第2の面内磁化層7と記録磁性層
3との交換結合を断ち切ることが可能な程に強い面内磁
気異方性を有するFe,Co等の遷移金属を第2の面内
磁化層7と記録磁性層3との間に設けた場合において
も、再生磁性層1と記録磁性層3とを安定して静磁結合
させることが可能であり、この場合も、実施例5及び実
施例6と同様な再生特性を得ることができる。
磁化層7の膜厚をさらに厚くすることによっても、再生
磁性層1と記録磁性層3とを安定して静磁結合させるこ
とが可能であり、この場合も、実施例5及び実施例6と
同様な再生特性を得ることができる。
生磁性層1の膜厚は、10nm以上60nm以下である
ことが望ましい。該再生磁性層1の膜厚を薄くすること
により、第1の面内磁化層6及び第2の面内磁化層7か
らの交換結合による効果が相対的に強くなり、より高い
再生分解能を得ることが可能となるが、10nmより薄
くなると、該再生磁性層1からの反射光が減少し、再生
信号強度が著しく低下してしまう。また該膜厚を60n
mより厚くすると、第1の面内磁化層6及び第2の面内
磁化層7からの交換結合による効果が相対的に弱くな
り、再生分解能の向上が期待できなくなるとともに、膜
厚増加による記録感度劣化が著しくなる。
1の面内磁化層6及び第2の面内磁化層7の膜厚は、そ
れぞれ、5nm以上であることが望ましい。第1の面内
磁化層6及び第2の面内磁化層7の膜厚が薄くなること
により、第1の面内磁化層6及び第2の面内磁化層7の
効果が相対的に弱くなり、再生分解能の向上が期待でき
なくなる。
1の面内磁化層6と第2の面内磁化層7と非磁性中間層
2とのトータル膜厚が60nm以下に設定されているこ
とが望ましい。トータル膜厚が60nmより厚くなる
と、記録磁性層3と再生磁性層1との距離が離れること
により、安定した静磁結合状態を維持できなくなる。
面に基づいて説明すれば以下の通りである。本実施例で
は、光磁気記録媒体を光磁気ディスクに適用した場合に
ついて説明する。
すように、基板9、透明誘電体層10、再生磁性層1、
透明誘電体からなる非磁性中間層13、反射層14、記
録磁性層3、保護層11、オーバーコート層12がこの
順にて順次積層された構成を有している。
おいて、非磁性中間層2を透明誘電体からなる非磁性中
間層13とし、更に反射層14を設けることにより、多
層膜構造において発生する干渉効果を利用したカー回転
角の増大を図ることが可能となる。さらに、反射層14
において光ビーム4が反射されることにより、記録磁性
層3からの信号再生をより完全に遮断し、再生磁性層1
に転写された情報のみを再生することが可能となり、超
解像再生特性を改善することが可能となる。
1に記載の光磁気ディスクの形成方法と同様にして、基
板9上にAlNからなる膜厚60nmの透明誘電体層1
0、膜厚40nmの(Gd0.90Tb0.10)0.36(Fe
0.40Co0.60)0.64からなる再生磁性層1、膜厚10n
mのAlNからなる光ビーム4に対して透明な非磁性中
間層13、膜厚10nmのAl0.8Ti0.2からなる反射
層14、膜厚50nmのTb0.23(Fe0.80Co0.20)
0.77からなる記録磁性層3、膜厚20nmのAlNから
なる保護層11、オーバーコート層12を順次形成し
た。
mにおけるCNRを測定した結果、実施例1の場合、再
生パワー1.6mWにおいて、37dBのCNRが得ら
れたのに対して、実施例7の場合、再生パワー2.0m
Wにおいて、38dBのCNRが得られ、実施例1より
も良好な超解像再生特性が得られることが確認された。
また、実施例7においても、実施例1と同様に広い再生
パワーマージンが得られた。
磁性中間層13は、AlN,SiN,AlSiN,Ta
2O3等の非磁性誘電体を用いることが可能であり、反射
層14は、Al,Ti,Ta,Pt,Au,Cu等の非
磁性金属、または、それらの非磁性金属からなる合金を
用いることが可能である。
明誘電体層10の膜厚を実施例1と同じく、40nm以
上100nm以下に設定し、再生磁性層1の膜厚を50
nm以下とすることが望ましい。該膜厚が50nmより
厚くなると、再生磁性層1を透過する光量が少なくな
り、干渉効果によりカー回転角を増大させることが困難
となる。
めには、透明誘電体からなる非磁性中間層13の膜厚を
5nm以上30nm以下とすることが望ましい。
らの信号再生をより完全に遮断し、再生磁性層1に転写
された情報のみを再生するためには、該反射層14の膜
厚を少なくとも5nm以上とする必要がある。
3と反射層14とのトータル膜厚を60nm以下とする
ことが望ましい。該トータル膜厚が60nmより厚くな
ると、再生磁性層1と記録磁性層5とが離れすぎること
により、両者の間の静磁結合力が弱くなり、安定した再
生を行なうことができなくなる。
GdTbFeCoを用いた場合について説明を行なった
が、再生磁性層1としてGdDyFeCo用いた場合に
おいても実施例7と同様な再生特性を得ることが可能で
ある。
面に基づいて説明すれば以下の通りである。本実施例で
は、光磁気記録媒体を光磁気ディスクに適用した場合に
ついて説明する。
すように、基板9、透明誘電体層10、再生磁性層1、
面内磁化層5、透明誘電体からなる非磁性中間層13、
反射層14、記録磁性層3、保護層11、オーバーコー
ト層12がこの順にて順次積層された構成を有してい
る。
おいて、非磁性中間層2を透明誘電体からなる非磁性中
間層13とし、更に反射層14を設けることにより、多
層膜構造において発生する干渉効果を利用したカー回転
角の増大を図ることが可能となる。さらに、反射層14
において光ビーム4が反射されることにより、記録磁性
層3からの信号再生をより完全に遮断し、再生磁性層1
に転写された情報のみを再生することが可能となり、超
解像再生特性を改善することが可能となる。
3に記載の光磁気ディスクの形成方法と同様にして、基
板9上にAlNからなる膜厚60nmの透明誘電体層1
0、膜厚20nmの(Gd0.90Tb0.10)0.38(Fe
0.40Co0.60)0.62からなる再生磁性層1、膜厚20n
mのGd0.10(Fe0.97Co0.03)0.90からなる面内磁
化層5、膜厚10nmのAlNからなる光ビーム4に対
して透明な非磁性中間層13、膜厚10nmのAl0.8
Ti0.2からなる反射層14、膜厚50nmのTb 0.23
(Fe0.80Co0.20)0.77からなる記録磁性層3、膜厚
20nmのAlNからなる保護層11、オーバーコート
層12を順次形成した。
mにおけるCNRを測定した結果、実施例3の場合、再
生パワー2.0mWにおいて、41dBのCNRが得ら
れたのに対して、実施例8の場合、再生パワー2.4m
Wにおいて、42dBのCNRが得られ、実施例3より
も良好な超解像再生特性が得られることが確認された。
また、実施例8においても、実施例3と同様に広い再生
パワーマージンが得られた。
磁性中間層13は、AlN,SiN,AlSiN,Ta
2O3等の非磁性誘電体を用いることが可能であり、反射
層14は、Al,Ti,Ta,Pt,Au,Cu等の非
磁性金属、または、それらの非磁性金属からなる合金を
用いることが可能である。
明誘電体層10の膜厚を実施例3と同じく、40nm以
上100nm以下に設定し、再生磁性層1と面内磁化層
5とのトータル膜厚を50nm以下とすることが望まし
い。該トータル膜厚が50nmより厚くなると、再生磁
性層1を透過する光量が少なくなり、干渉効果によりカ
ー回転角を増大させることが困難となる。
めには、透明誘電体からなる非磁性中間層13の膜厚を
5nm以上30nm以下とすることが望ましい。
らの信号再生をより完全に遮断し、再生磁性層1に転写
された情報のみを再生するためには、該反射層14の膜
厚を少なくとも5nm以上とする必要がある。
非磁性中間層13と反射層14とのトータル膜厚を60
nm以下とすることが望ましい。該トータル膜厚が60
nmより厚くなると、再生磁性層1と記録磁性層5とが
離れすぎることにより、両者の間の静磁結合力が弱くな
り、安定した再生を行なうことができなくなる。
GdTbFeCoを用いた場合について説明を行なった
が、再生磁性層1としてGdDyFeCo用いた場合に
おいても実施例8と同様な再生特性を得ることが可能で
ある。
面に基づいて説明すれば以下の通りである。本実施例で
は、光磁気記録媒体を光磁気ディスクに適用した場合に
ついて説明する。
すように、基板9、透明誘電体層10、再生磁性層1、
第1の面内磁化層6、第2の面内磁化層7、透明誘電体
からなる非磁性中間層13、反射層14、記録磁性層
3、保護層11、オーバーコート層12がこの順にて順
次積層された構成を有している。
おいて、非磁性中間層2を透明誘電体からなる非磁性中
間層13とし、更に反射層14を設けることにより、多
層膜構造において発生する干渉効果を利用したカー回転
角の増大を図ることが可能となる。さらに、反射層14
において光ビーム4が反射されることにより、記録磁性
層3からの信号再生をより完全に遮断し、再生磁性層1
に転写された情報のみを再生することが可能となり、超
解像再生特性を改善することが可能となる。
5に記載の光磁気ディスクの形成方法と同様にして、基
板9上にAlNからなる膜厚60nmの透明誘電体層1
0、膜厚20nmの(Gd0.90Tb0.10)0.36(Fe
0.40Co0.60)0.64からなる再生磁性層1、膜厚10n
mのGd0.10(Fe0.97Co0.03)0.90からなる第1の
面内磁化層6、膜厚10nmのGd0.48(Fe0.95Co
0.05)0.52からなる第2の面内磁化層7、膜厚10nm
のAlNからなる光ビーム4に対して透明な非磁性中間
層13、膜厚10nmのAl0.8Ti0.2からなる反射層
14、膜厚50nmのTb0.23(Fe0.80Co0.20)
0.77からなる記録磁性層3、膜厚20nmのAlNから
なる保護層11、オーバーコート層12を順次形成し
た。
mにおけるCNRを測定した結果、実施例5の場合、再
生パワー2.0mWにおいて、42dBのCNRが得ら
れたのに対して、実施例9の場合、再生パワー2.4m
Wにおいて、42.5dBのCNRが得られ、実施例5
よりも良好な超解像再生特性が得られることが確認され
た。また、実施例9においても、実施例5と同様に広い
再生パワーマージンが得られた。
磁性中間層13は、AlN,SiN,AlSiN,Ta
2O3等の非磁性誘電体を用いることが可能であり、反射
層14は、Al,Ti,Ta,Pt,Au,Cu等の非
磁性金属、または、それらの非磁性金属からなる合金を
用いることが可能である。
明誘電体層10の膜厚を実施例5と同じく、40nm以
上100nm以下に設定し、再生磁性層1と第1の面内
磁化層6と第2の面内磁化層7とのトータル膜厚を50
nm以下とすることが望ましい。該トータル膜厚が50
nmより厚くなると、再生磁性層1を透過する光量が少
なくなり、干渉効果によりカー回転角を増大させること
が困難となる。
めには、透明誘電体からなる非磁性中間層13の膜厚を
5nm以上30nm以下とすることが望ましい。
らの信号再生をより完全に遮断し、再生磁性層1に転写
された情報のみを再生するためには、該反射層14の膜
厚を少なくとも5nm以上とする必要がある。
化層7と透明誘電体からなる非磁性中間層13と反射層
14とのトータル膜厚を60nm以下とすることが望ま
しい。該トータル膜厚が60nmより厚くなると、再生
磁性層1と記録磁性層5とが離れすぎることにより、両
者の間の静磁結合力が弱くなり、安定した再生を行なう
ことができなくなる。
GdTbFeCoを用いた場合について説明を行なった
が、再生磁性層1としてGdDyFeCo用いた場合に
おいても実施例9と同様な再生特性を得ることが可能で
ある。
例3に記載した媒体構成のGdTbFeCoからなる再
生磁性層1の組成を変えて、再生磁性層1の磁気特性及
び記録再生特性を調査した結果を示す。
1-YCoY)1-Zとして、再生磁性層1のキュリー温度、
及び、実施例3と同様な記録再生を行なった際のCNR
を表1及び表2に示す。
磁性層1の組成を、Tcは再生磁性層1のキュリー温度
を、CNR(2.0)は再生パワー2.0mWにおける
CNRを、CNR(2.5)は再生パワー2.5mWに
おけるCNRを、Msは、垂直磁気異方性定数Kuと反
磁界エネルギー2πMs2が等しくなる温度におけるト
ータル磁化Msを表している。また、(1−0)の光磁
気ディスク及び(2−0)の光磁気ディスクは、比較例
3に示すGdFeCoを再生磁性層1として用いた場合
の結果を示すものである。また、表1及び表2におい
て、Zの値は、再生磁性層1が面内磁化状態から垂直磁
化状態へと遷移する温度が、およそ110℃程度になる
ように組成調整して決められたものである。
Xの値を変化させている。X=0.005である(1−
1)の光磁気ディスクは、Tb含有率が小さすぎるため
に、再生磁性層1の垂直磁気異方性定数Kuを大きくす
るという目的が達成されず、(1−0)の光磁気ディス
クと同程度のCNRしか得られなかった。
ディスクは、Tb含有率が大きくなることにより、再生
磁性層1の垂直磁気異方性定数Kuが大きくなるととも
に、再生磁性層1のトータル磁化Msが大きくなること
により、再生磁性層1と記録磁性層3との静磁結合力が
強くなり、安定した転写再生が行われることにより、
(1−0)の光磁気ディスクよりも高いCNR(2.
0)が得られる。特に、CNR(2.5)が(1−0)
の光磁気ディスクに比べて極めて大きくなっており、再
生パワーマージンが広がっていることがわかる。
=0.200である(1−7)の光磁気ディスクまで
は、(1−0)の光磁気ディスクよりも高いCNR
(2.0)及びCNR(2.5)が得られていることが
わかる。
0.240である(1−8)の光磁気ディスクにおける
CNR(2.0)は、(1−0)の光磁気ディスクのC
NR(2.0)よりも大幅に低くなってしまった。これ
は、Tb含有率が大きくなりことにより、再生磁性層1
の垂直磁気異方性定数Kuが大きくなりすぎ、再生磁性
層1において安定した面内磁化状態を形成することがで
きなかったことによるものである。
CoY)1-Zからなる再生磁性層1においては、0.01
≦X≦0.20、及び、0.31≦Z≦0.41が望ま
しいことがわかる。この範囲は、垂直磁気異方性定数K
uと反磁界エネルギー2πMs2が等しくなる温度にお
けるトータル磁化Msでいうと、Msが126emu/
cc以上(表1では225emu/cc以下)となる範
囲である。
値を変化させている。Y=0.25である(2−1)の
光磁気ディスクは、Co含有率が小さすぎるとともに、
希土類金属の含有率(Z)が大きくなってしまうため、
再生磁性層1のキュリー温度が極めて低くなり、再生磁
性層1の極カー回転角が小さくなることにより、再生信
号強度が低下し、(2−0)の光磁気ディスクのCNR
(2.0)よりも低いCNR(2.0)しか得られなか
った。
ィスクは、Co含有率が大きくなることにより、再生磁
性層1のキュリー温度が高くなり、再生磁性層1の極カ
ー回転角が大きくなることにより、再生信号強度が低下
しなくなる。同時に、Tbを含有していることにより、
垂直磁気異方性定数Kuが大きくなるとともに、再生磁
性層1のトータル磁化Msが大きくなることにより、再
生磁性層1と記録磁性層3との静磁結合力が強くなり、
安定した転写再生が行われることになる。そのため、
(2−2)の光磁気ディスクのCNR(2.0)は、
(2−0)の光磁気ディスクのCNR(2.0)よりも
高くなっている。特に、CNR(2.5)が(2−0)
の光磁気ディスクに比べて極めて大きくなっており、再
生パワーマージンが広がっていることがわかる。
o含有率の上昇とともに再生磁性層1のキュリー温度が
上昇し、Y=1.00である(2−7)の光磁気ディス
クにおいても良好なCNR(2.0)及びCNR(2.
5)が得られていることがわかる。
oY)1-Zからなる再生磁性層1においては、0.30≦
Y≦1.00が望ましいことがわかる。
例4に記載した媒体構成のGdDyFeCoからなる再
生磁性層1の組成を変えて、再生磁性層1の磁気特性及
び記録再生特性を調査する。
1-YCoY)1-Zとして、再生磁性層1のキュリー温度、
及び、実施例3と同様な記録再生を行なった際のCNR
を表3及び表4に示す。
磁性層1の組成を、Tcは再生磁性層1のキュリー温度
を、CNR(2.0)は再生パワー2.0mWにおける
CNRを、CNR(2.5)は再生パワー2.5mWに
おけるCNRを表している。また、(3−0)の光磁気
ディスク及び(4−0)の光磁気ディスクは、比較例3
に示すGdFeCoを再生磁性層1として用いた場合の
結果を示すものである。また、表3及び表4において、
Zの値は、再生磁性層1が面内磁化状態から垂直磁化状
態へと遷移する温度が、およそ110℃程度になるよう
に組成調整して決められたものである。
の値を変化させている。X=0.01である(3−1)
の光磁気ディスクは、Dy含有率が小さすぎるために、
再生磁性層1の垂直磁気異方性定数Kuを大きくすると
いう目的が達成されず、(3−0)の光磁気ディスクと
同程度のCNRしか得られなかった。
ィスクは、Dy含有率が大きくなることにより、再生磁
性層1の垂直磁気異方性定数Kuが大きくなるととも
に、再生磁性層1のトータル磁化Msが大きくなること
により、再生磁性層1と記録磁性層3との静磁結合力が
強くなり、安定した転写再生が行われることにより、
(3−0)の光磁気ディスクよりも高いCNR(2.
0)が得られる。特に、CNR(2.5)が(3−0)
の光磁気ディスクに比べて極めて大きくなっており、再
生パワーマージンが広がっていることがわかる。
=0.35である(3−7)の光磁気ディスクまでは、
(3−0)の光磁気ディスクよりも高いCNR(2.
0)及びCNR(2.5)が得られていることがわか
る。
0.40である(3−8)の光磁気ディスクにおけるC
NR(2.0)は、(3−0)の光磁気ディスクのCN
R(2.0)よりも大幅に低くなってしまった。これ
は、Dy含有率が大きくなりことにより、再生磁性層1
の垂直磁気異方性定数Kuが大きくなりすぎ、再生磁性
層1において安定した面内磁化状態を形成することがで
きなかったことによるものである。
oY)1-Zからなる再生磁性層1においては、0.02≦
X≦0.35、及び、0.29≦Z≦0.40が望まし
いことがわかる。この範囲は、垂直磁気異方性定数Ku
と反磁界エネルギー2πMs 2が等しくなる温度におけ
るトータル磁化Msでいうと、Msが125emu/c
c以上(表3では203emu/cc以下)となる範囲
である。
0である(4−1)の光磁気ディスクは、Co含有率が
小さすぎるとともに、希土類金属の含有率(Z)が大き
くなってしまうため、再生磁性層1のキュリー温度が極
めて低くなり、再生磁性層1の極カー回転角が小さくな
ることにより、再生信号強度が低下し、(4−0)の光
磁気ディスクのCNR(2.0)よりも低いCNR
(2.0)しか得られなかった。
ィスクは、Co含有率が大きくなることにより、再生磁
性層1のキュリー温度が高くなり、再生磁性層1の極カ
ー回転角が大きくなることにより、再生信号強度が低下
しなくなる。同時に、Dyを含有していることにより、
垂直磁気異方性定数Kuが大きくなるとともに、再生磁
性層1のトータル磁化Msが大きくなることにより、再
生磁性層1と記録磁性層3との静磁結合力が強くなり、
安定した転写再生が行われることになる。そのため、
(4−2)の光磁気ディスクのCNR(2.0)は、
(4−0)の光磁気ディスクのCNR(2.0)よりも
高くなっている。特に、CNR(2.5)が(4−0)
の光磁気ディスクに比べて極めて大きくなっており、再
生パワーマージンが広がっていることがわかる。
o含有率の上昇とともに再生磁性層1のキュリー温度が
上昇し、Y=0.70である(4−6)の光磁気ディス
クにおいても良好なCNR(2.0)及びCNR(2.
5)が得られていることがわかる。しかし、それ以上C
o含有率を大きくして、Y=0.80とした(4−7)
の光磁気ディスクにおいては、再生磁性層1を垂直磁化
状態とすることができず、極めて低いCNRしか得られ
なかった。
oY)1-Zからなる再生磁性層1においては、0.35≦
Y≦0.70が望ましいことがわかる。
果から、(Gd1-XTbX)Z(Fe1 -YCoY)1-Zでは、 0.01≦X≦0.20 0.30≦Y≦1.00 0.31≦Z≦0.41 が望ましく、(Gd1-XDyX)Z(Fe1-YCoY)1-Zで
は、 0.02≦X≦0.35 0.35≦Y≦0.70 0.29≦Z≦0.40 が望ましいと言える。
ては、垂直磁気異方性定数Kuと反磁界エネルギー2π
Ms2が等しくなる温度におけるトータル磁化Msが1
26emu/cc程度以上となるものが良いと言える。
は、実施例3及び実施例4に記載の図11に示す媒体構
成を用いて、GdTbFeCo及びGdDyFeCoの
使用可能な組成範囲を決めたが、同様な再生原理に基づ
き超解像再生が行われる図8・図14・図17・図18
・図19に示す媒体構成の光磁気ディスクにおいても、
同じ組成範囲のGdTbFeCo及びGdDyFeCo
並びにGdTbCoを使用することが可能である。
ことにより、短波長領域における極カー回転角を増大さ
せた光磁気ディスクについて説明する。
d、GdTbFeCoNd、GdDyFeCoNd、及
び、GdTbCoNdからなる再生磁性層1において、
面内磁化状態から垂直磁化状態へと遷移する温度Tp、
キュリー温度Tc、波長680nm・測定温度120℃
における極カー回転角θk(680)、波長400nm
・測定温度120℃における極カー回転角θk(40
0)を調べた結果を示すものである。ここで、θk(6
80)及びθk(400)は、室温において磁界を印加
し、再生磁性層の磁化を垂直磁化状態に飽和させた時の
極カー回転角を示している。
は、110°で面内磁化状態から垂直磁化状態へと遷移
し、キュリー温度Tcが320℃であり、測定波長68
0nmでの極カー回転角θk(680)が0.39°で
あったが、測定波長が400nmと短くなることによ
り、極カー回転角θk(400)は0.31°となり、
短波長化によりカー回転角が大幅に減少してしまう。
0.30(Fe0.70Co0.30)0.50Nd 0.20からなる再生磁
性層は、上記GdFeCoと同様に120°で面内磁化
状態から垂直磁化状態へと遷移したが、Ndが添加され
たことにより、キュリー温度Tcが200℃と大幅に低
くなってしまった。そのため、θk(680)が0.3
0°であり、θk(400)が0.28°であった。こ
のように、Gd0.30(Fe0.70Co0.30)0.50Nd0.20
においては、短波長化によるカー回転角の減少は抑制さ
れたが、キュリー温度が低下にともなう極カー回転角の
減少が著しく、再生信号強度の低下を招くことになる。
Nd0.20は、GdFeCoNdのCo含有率を大きくし
て、キュリー温度を上昇させることにより、θk(68
0)及びθk(400)を増加させた再生磁性層であ
る。この再生磁性層のθk(680)及びθk(40
0)は、それぞれ、磁界を印加して膜面垂直方向に磁化
を飽和させた時の極カー回転角を示している。Gd0.30
(Fe0.40Co0.60)0.50Nd0.20の場合、θk(68
0)が0.42°、θk(400)が0.40°とな
り、短波長化によるカー回転角の減少は抑制されるとと
もに、キュリー温度が340℃と高くなることにより、
大きな極カー回転角が得られている。しかし、Co添加
量が多くなることにより、磁化が大きくなるとともに、
垂直磁気異方性定数が小さくなるため、いかなる温度範
囲においても面内磁化状態となり、垂直磁化状態を実現
することができなくなる。そのため、温度上昇にともな
い面内磁化状態から垂直磁化状態へと遷移することによ
り実現される本発明の超解像再生を実現することができ
なくなる。
0.60)0.50Nd0.20に、TbまたはDyを含有させるこ
とにより、垂直磁気異方性定数を大きくし、Co添加量
を多くしてキュリー温度を高くした場合においても、面
内磁化状態から垂直磁化状態への遷移を可能とし、本発
明の超解像再生を実現するものである。
0.60)0.50Nd0.20の場合、面内磁化状態から垂直磁化
状態へと遷移する温度Tpが110℃、キュリー温度が
320℃となり、面内磁化状態から垂直磁化状態への遷
移が実現し、本発明の超解像再生が可能となった。ま
た、θk(680)が0.41°、θk(400)が
0.38°となり、短波長化によるカー回転角の減少は
抑制されるとともに、高いキュリー温度に起因する大き
な極カー回転角が得られた。
0.40Co0.60)0.50Nd0.20の場合においても、面内磁
化状態から垂直磁化状態へと遷移する温度Tpが110
℃、キュリー温度が300℃となり、面内磁化状態から
垂直磁化状態への遷移が実現し、本発明の超解像再生が
可能となった。また、θk(680)が0.39°、θ
k(400)が0.37°となり、短波長化によるカー
回転角の減少は抑制されるとともに、高いキュリー温度
に起因する大きな極カー回転角が得られた。
Nd0.20の場合においても、面内磁化状態から垂直磁化
状態へと遷移する温度Tpが110℃、キュリー温度が
300℃となり、面内磁化状態から垂直磁化状態への遷
移が実現し、本発明の超解像再生が可能となった。ま
た、θk(680)が0.40°、θk(400)が
0.37°となり、短波長化によるカー回転角の減少は
抑制されるとともに、高いキュリー温度に起因する大き
な極カー回転角が得られた。
2において本発明について説明したが、本願発明はその
主旨において様々な変形が可能である。
ては、GdFeCoにTbまたはDyを含有させた再生
磁性層1またはGdTbCoからなる再生磁性層1を用
いているが、この再生磁性層1は、上述のような元素を
含有させることで、垂直磁気異方性定数Kuと反磁界エ
ネルギー2πMs2が等しくなる温度において、その温
度が略同一のGd,Fe,Coのみを成分とする再生磁
性層に比して、トータルMsを向上させたものであれば
良い。この主旨によれば、Gd,Fe,Co(またはG
d,Co)にTbとDyの両方を含有させた再生磁性層
であっても良いし、例えばPr等の軽希土類金属を含有
させたものであっても良い。
性層と記録磁性層との静磁結合力が大きくなり、より小
さい記録磁区を上記再生磁性層へと転写し安定して再生
することができ、再生パワーマージンを広くすることが
可能となる。
ることができ、再生磁性層のカー回転角を大きくして再
生信号品質を向上させることが可能となる。
明する断面図である。
る。
る。
明する断面図である。
明する断面図である。
明する断面図である。
である。
ー依存性である。
ワー依存性である。
図である。
ワー依存性である。
る。
図である。
ワー依存性である。
ワー依存性である。
図である。
図である。
図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 室温において面内磁化状態であり臨界温
度以上の温度で垂直磁化状態に移行するGd,Fe,C
oを成分とする再生磁性層と、垂直磁化膜からなる記録
磁性層とを少なくとも有し、前記再生磁性層と前記記録
磁性層とが少なくとも前記臨界温度近傍で静磁結合する
光磁気記録媒体において、 前記再生磁性層に少なくともTb,Dyのいずれかを含
有させ、垂直磁気異方性定数と反磁界エネルギーが等し
くなる温度におけるトータル磁化を、増大させたこと特
徴とする光磁気記録媒体。 - 【請求項2】 室温において面内磁化状態であり臨界温
度以上の温度で垂直磁化状態に移行する再生磁性層と、
垂直磁化膜からなる記録磁性層とを少なくとも有し、前
記再生磁性層と前記記録磁性層とが少なくとも前記臨界
温度近傍で静磁結合する光磁気記録媒体において、 前記再生磁性層は、(Gd1-XTbX)Z(Fe1-YC
oY)1-Zからなり、 0.01≦X≦0.20 0.30≦Y≦1.00 0.31≦Z≦0.41 なる条件式を満足することを特徴とする光磁気記録媒
体。 - 【請求項3】 室温において面内磁化状態であり臨界温
度以上の温度で垂直磁化状態に移行する再生磁性層と、
垂直磁化膜からなる記録磁性層と少なくともを有し、前
記再生磁性層と前記記録磁性層とが少なくとも前記臨界
温度近傍で静磁結合する光磁気記録媒体において、 前記再生磁性層は、(Gd1-XDyX)Z(Fe1-YC
oY)1-Zからなり、 0.02≦X≦0.35 0.35≦Y≦0.70 0.29≦Z≦0.40 なる条件式を満足することを特徴とする光磁気記録媒
体。 - 【請求項4】 室温において面内磁化状態であり臨界温
度以上の温度で垂直磁化状態に移行する再生磁性層と、
垂直磁化膜からなる記録磁性層とを少なくとも有し、前
記再生磁性層と前記記録磁性層とが少なくとも前記臨界
温度近傍で静磁結合する光磁気記録媒体において、 前記再生磁性層は、GdTbFeCo,GdTbCo,
GdDyFeCoからなり、垂直磁気異方性定数と反磁
界エネルギーが等しくなる温度におけるトータル磁化が
126emu/cc以上であることを特徴とする光磁気
記録媒体。 - 【請求項5】 室温において面内磁化状態であり臨界温
度以上の温度で垂直磁化状態に移行する再生磁性層と、
垂直磁化膜からなる記録磁性層とを少なくとも有し、前
記再生磁性層と前記記録磁性層とが少なくとも前記臨界
温度近傍で静磁結合する光磁気記録媒体において、 前記再生磁性層は、GdTbFeCoNd,GdTbC
oNd,GdDyFeCoNdからなることを特徴とす
る光磁気記録媒体。 - 【請求項6】 室温において面内磁化状態であり臨界温
度以上の温度で垂直磁化状態に移行するGd,Fe,C
o,Ndを成分とする再生磁性層と、垂直磁化膜からな
る記録磁性層とを少なくとも有し、前記再生磁性層と前
記記録磁性層とが少なくとも前記臨界温度近傍で静磁結
合する光磁気記録媒体において、 前記再生磁性層に少なくともTb,Dyのいずれかを含
有させ、キュリー温度を高めたことを特徴とする光磁気
記録媒体。 - 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
の光磁気記録媒体において、 前記記録磁性層と前記再生磁性層との間に、非磁性中間
層を有することを特徴とする光磁気記録媒体。 - 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
の光磁気記録媒体において、 前記記録磁性層と前記再生磁性層との間に、キュリー温
度が前記臨界温度近傍以下の磁性中間層を有することを
特徴とする光磁気記録媒体。 - 【請求項9】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
の光磁気記録媒体において、 前記記録磁性層と前記再生磁性層との間に、キュリー温
度が前記臨界温度近傍の面内磁化層を有することを特徴
とする光磁気記録媒体。
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