JP2001013544A - カメラ用フードフィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラによる撮影に際して不要なフレアーや
ハレーション等を減少またはカットする。 【構成】 各種カメラのレンズ５の前方光軸Ｌ１上に着
脱可能に取り付けられるフィルターレンズ２上の光軸位
置を縦横中心軸の交点Ｏとして矩形の透光部３を構成
し、該透光部の外側を遮光構造４としたことを特徴とす
る。上記構成によって、カメラのレンズ５を透してフィ
ルム等の結像面に照射される光束は、前方光軸上に設け
られたフードフィルター１の遮光構造４の部分でカット
され、矩形投光面の上下左右には予め光束がない状態に
なる。これによって、余分な光束が撮影範囲の回りに存
在しなくなるため、鮮明な画像を表現することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、写真技術に係るカ
メラ用フードフィルターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より銀塩写真、スチールカメラ、ビ
デオカメラまたはデジタルカメラ（以下「カメラ等」と
称する）は、映像を加工する一つの方法として、またレ
ンズを保護する目的で、レンズまたはレンズ群（以下単
に「レンズ」と称する）の光軸前方にフィルターレンズ
を取付け使用する場合があるが、一般にはＵＶカット用
フィルター、イエロー、ブルー、ピンク、グリーン、オ
レンジ等の色強調用フィルター、或は星、暈し等の特殊
目的フィルターである。

【０００３】然るに、カメラ等によって得られる映像は
一般には矩形であって、映像の上下及び左右はカットさ
れている。しかし、このカット部分はレンズの位置では
光束を受光しているため、撮影の際にフレアーやハレー
ションなどの有害な映像撮影光が発生してシャープな映
像が得られず品質にとって問題になる場合がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
みてなされたものであり、カメラによる撮影に際して映
像に悪影響を及ぼす不要なフレアーやハレーション等を
減少またはカットするようになるカメラ用フードフィル
ターを提供し、映像の品質を改善することを目的とする
ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係るカメラ用フ
ードフィルターは、スチールカメラやビデオカメラ、或
はデジタルカメラ等、各種カメラのレンズまたはレンズ
群の前方光軸上に着脱可能に取り付けられるフィルター
レンズにおいて、該フィルターレンズ上の光軸位置を縦
横中心軸の交点として矩形の透光部を構成し、該透光部
の外側を遮光構造としたことを要旨とするものである。
（請求項１）

【０００６】上記構成によって、レンズを透してフィル
ム等の結像面に照射される光束は、レンズの前方光軸上
に設けられた本発明のフードフィルターの遮光構造の部
分でカットされ、矩形投光面の上下左右には予め光束が
ない状態になる。従って、余分な光束が撮影範囲の回り
に存在しなくなるため、その映像に悪影響を及ぼす不要
なフレアーやハレーションになる光束がカットされ、鮮
明な画像を表現することができる。

【０００７】また本発明のカメラ用フードフィルター
は、上記遮光構造が透明体のフィルターレンズの表面に
印刷等の手段によって塗着した遮光膜によって構成する
ことができる。（請求項２）該遮光膜は、黒色塗料等に
よる光吸収膜だけでなく、金属コーテイング等の光反射
膜であってもよい。即ち、透光部を除いてフィルターレ
ンズ表面に金属蒸着（金属加工）を施すことによっても
実現することができる。

【０００８】更には、該遮光膜は、完全に遮光するので
はなく、光束透過率を減少させる、例えばＮＤフィルタ
ーのような光量減少膜であってもよい。また上記透光部
の前面に、光束の反射を抑え透光率を上昇する構造とし
て、透光率改善用のコーテイングを施したことを要旨と
するものである。（請求項３）

【０００９】更に本発明のカメラ用フードフィルター
は、上記フィルターレンズを遮光材によって構成し、透
光部相当位置に矩形の透窓を開設した構造にしても実施
することができる。該遮光材としては、遮光性着色材を
混入したガラス板または合成樹脂板、金属板、または紙
などであってもよい。（請求項４）

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るカメラ用フー
ドフィルターの好ましい実施の形態について図１及び図
２に従って説明する。符号１は本発明のカメラ用フード
フィルターであり、カメラ等のレンズ５の光軸Ｌ１上に
位置してフィルターレンズ２が着脱可能に取り付けられ
る。該フードフィルターレンズ２上の光軸位置Ｏを縦中
心軸ＣＬ１と横中心軸ＣＬ２の交点として光束を透過す
る矩形の透光部３を構成し、該透光部３の外側に光束を
遮断する遮光構造４を構成してなる。

【００１１】上記フィルターレンズ２は、ガラス等の透
明材（色強調フィルターのように着色してあってもよ
い。）で成形され、紫外線吸収タイプ、標準ガラスＢＫ
７等、白板等であり、また合成樹脂等の良透光材によっ
ても実施することができる。上記矩形の透光部３はカメ
ラのレンズ５の焦点距離に応じた撮影画角αに対応し
て、フィルム９等の撮影画面以外の不必要な光束進入部
に遮光構造４を構成すると共に、透光部３の前面には、
光の透過率を上昇させるため「マルチコート（商品
名）」等のコーテイング（図示せず）を施してなる。

【００１２】そして、上記フィルターレンズ２は、その
外周にカメラ等のレンズ５先端に対して着脱可能になる
レンズ枠６を取り付けてなる。該レンズ枠６は、レンズ
５の枠に対して螺着または嵌合可能になる公知のフィル
ター枠構造を呈しており、必要により、レンズ枠６に対
してフィルターレンズ２が光軸Ｌ１を回動軸として回動
可能にすると共に、任意の回転位置で停止支承する構造
になる回動枠機構を構成することもできる。

【００１３】

【実施例】次に図３は本発明に係るカメラ用フードフィ
ルター１の他の実施例を示すものである。該実施例のも
のは、フィルター枠６に対して支承されたフィルターレ
ンズ２を遮光性着色材を混入したガラス板または合成樹
脂板、金属板、または紙などの遮光材によって構成する
と共に、前記実施の形態で説明した透光構造３相当位置
を抜いて素透しにした矩形の透窓７を開設した構造にし
たものである。

【００１４】また符号８はフィルター枠６を回動自在に
且つ任意の位置で支承保持するように外挿した環状体に
なり、カメラ等のレンズ５の前端に取り付けまたは取り
外し可能な構造にした前記回動機構を実施するフィルタ
ー回動枠であり、カメラ用フードフィルター１をカメラ
等のレンズ５の前端に取り付けた後でフィルターレンズ
２を光軸Ｌ１を回動軸として透窓７が正姿勢となるよう
に回動修正することができる。

【００１５】

【発明の効果】以上述べたように本発明に係るカメラ用
フードフィルターは、カメラ等により撮影をする際、映
像に悪影響を及ぼすようなフレアーやハレーション等の
基となる光束を減少またはカットすることができるた
め、鮮明な画像を表現することができる。また本発明の
カメラ用フードフィルターは、常時カメラに取り付けた
状態で兼用使用することができるため、カメラレンズの
保護用フィルターとして使用することができる等の優れ
た特徴を有するものであり、本発明の実施によって得ら
れる効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るカメラ用フードフィルターの好ま
しい実施例を示すフィルターの正面図である。

【図２】同フードフィルターのカメラ用レンズ前方への
取付状態と画角αの関係を示す模式図である。

【図３】本発明に係るカメラ用フードフィルターの他の
実施例を示すフィルターの正面図である。

【符号の説明】

１ カメラ用フードフィルター ２ フードフィルターレンズ ３ 透光部 ４ 遮光構造 ５ カメラのレンズ ６ レンズ枠 ７ 透窓 ８ フィルター回動枠 ９ フィルム

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スチールカメラやビデオカメラ等、各種
   カメラのレンズまたはレンズ群の前方光軸上に着脱可能
   に取り付けられるフィルターレンズにおいて、該フィル
   ターレンズ上の光軸位置を縦横中心軸の交点として矩形
   の透光部を構成し、該透光部の外側を遮光構造としたこ
   とを特徴とするカメラ用フードフィルター。
2. 【請求項２】 前記遮光構造が、フィルターレンズの表
   面に印刷等を含む種々の手段で塗着した遮光膜であるこ
   とを特徴とする請求項１記載のカメラ用フードフィルタ
   ー。
3. 【請求項３】 前記透光部の前面に、光の透過率を上昇
   するためのコーティングを施したことを特徴とする請求
   項１または２記載のカメラ用フードフィルター。
4. 【請求項４】 前記フィルターレンズが遮光材によって
   構成してあり、透光部相当位置に矩形の透窓を開設した
   構造になることを特徴とする請求項１記載のカメラ用フ
   ードフィルター。