JP2001013087A - 特性測定センサ、特性測定方法及びその装置 - Google Patents

特性測定センサ、特性測定方法及びその装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定物によるマイクロ波等の電磁波損失を
利用して被測定物の特性測定を実現するとともに、メン
テナンスの軽減化ないし容易化を実現し、特性測定の精
度を高めた特性測定センサ、特性測定方法及びその装置
を提供する。 【解決手段】 土壌、茶、木材、溶液等を被測定物(1
0)とし、この被測定物に伝送線路、即ち、センサ(M
SLセンサ2)を近接させ、このセンサを通過させた周
波数の異なる複数のマイクロ波等の電磁波損失から、被
測定物の含水率、イオン含有率、水分吸引圧値、電導度
等の特性測定を行い、その測定精度を高めたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波等の電
磁波の損失を利用して被測定物の含水率、イオン含有
率、水分吸引圧値、電導度等の特性を測定する特性測定
センサ、特性測定方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、農業では耕作地の土壌水分や土壌
pF値を継続的に測定し、その測定値を参照して土壌管
理が行われている。土壌水分や土壌pF値の測定には、
例えば、テンションメータによる測定法等が用いられて
いる。
【0003】また、土壌中の無機体窒素に代表される肥
料養分の含有率を測定することにより、その測定値を参
照して施肥計画に役立てられてきた。従来、肥料養分の
含有率の測定には、ECセンサ等が使用され、土壌溶液
導電率と土壌水分率の測定値から硝酸体窒素の含有率即
ち、硝酸イオンの含有率を算出する方法が知られてい
る。ECセンサには、従来、特開平10−10066
号、実開平2−124546号、実公平4−32606
号等の先行出願がある。
【0004】ところで、テンションメータ法による土壌
含水率の測定には、例えば、図31に示すセンサが使用
されている。このセンサでは、ポーラスカップ900を
測定すべき土壌902中に埋設し、筐体904に充填さ
れている内部測定水906をポーラスカップ900を通
して土壌902中の水分と連通させる。内部測定水90
6は脱気された水であり、また、筒状の筐体904の上
端は、ゴム栓908で閉塞されている。ポーラスカップ
900を通して連通した内部測定水906と土壌902
(hO は土壌表面概位置を示す)中の水分910の圧力
(通常は負圧)が平衡になり、圧力センサ912は内部
測定水906の圧力を検出し、その検出値は圧力測定装
置914に加えられて内部測定水906の圧力から土壌
902中の水分の圧力を算出する。その場合、圧力セン
サ912の位置h1 とポーラスカップ900の高さ位置
2 との差Δhによって生じる圧力差を補正する必要が
ある。算出された圧力はpF値、即ち、log10(−土
壌中水分の圧力値〔cmH 2 O〕)に換算する。また、
予め土壌の種類毎に求められた土壌中水分の圧力に対す
る土壌含水率の検量線、例えば、図32に示す検量線
A、B、Cから土壌毎に土壌含水率を導くことができ
る。圧力及びpF値は表示装置916に表示され、ま
た、それらの換算値は換算表示装置918に換算表示さ
れる。
【0005】また、土壌のイオン含有率は、例えば、図
33に示すECセンサが使用されており、図34はその
測定電極部の拡大断面を示す。このセンサでは、その測
定電極部920を測定すべき土壌902中に埋設する。
土壌902中に埋設前の初期状態では、セラミック吸収
体922の孔隙924に純水925を浸透させてある。
このセラミック吸収体922にある孔隙924中の純水
925が土壌溶液927と置換される。このセラミック
吸収体922の抵抗値は、孔隙924内の水の導電率
(この場合は土壌溶液の導電率)により変化する。この
変化は、セラミック吸収体922に設置された測定電極
926、928間に一定電圧の直流電圧を加えた時に流
れる電流値を測定することにより、検出することができ
る。930は測定補助電極である。
【0006】測定電極部920から取り出された測定出
力は、増幅器932に加えられて増幅され、電流値とし
て取り出される。この電流値は、直流電源934に接続
された電流測定装置936で測定される。その測定値は
コンピュータ938に取り込まれて演算が行われる。こ
の場合、測定電流値に対するセラミック吸収体922内
の溶液導電率の検量線、例えば、図35に示す検量線
(一次関数)から土壌溶液導電率を導くことができる。
この場合、別途の方法で測定した土壌含水率を参照する
必要がある。土壌溶液導電率と予め求められている土壌
毎の特定の含水率(実際はpF値=1.5)時の土壌溶
液導電率への換算式、又は、例えば、図36に示す検量
線により、特定の含水率(実際はpF値=1.5)時の
土壌溶液導電率を算出する。また、土壌毎の土壌中のイ
オン、例えば、無機体窒素即ち、硝酸イオンの含有率に
対する特定の含水率(実際はpF値=1.5)時の土壌
溶液導電率の検量線、例えば、図37に示す検量線か
ら、土壌中のイオン、例えば、無機体窒素即ち、硝酸イ
オンの含有率を求めている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、テンション
メータやECセンサ等を用いて測定したpF値や導電率
から演算した含水率やイオン含有率の値は土壌の種類や
その密度に影響される。また、テンションメータでは、
侵入する空気の影響を回避するためのメンテナンスが必
要であり、また、ECセンサにおいては、一定の測定精
度を維持するために定期的な較正が必要である。
【0008】テンションメータには、その構成としてセ
ンサ筐体内部に測定水が充填されており、この測定水の
内部圧力を測定することで周辺土壌水分の水分吸引圧
(即ち、pF値)を測定しているため、測定水の充填中
又は測定中に測定水内部に気泡を発生するおそれがあ
る。筐体内に発生した気泡は、地温或いは地表温の変化
により、その圧力が変化する。気体圧力の温度による変
化は、液体圧力のそれより遙かに大きく、気泡が無い場
合に比べると筐体内の圧力変動は大きく、その圧力変動
速度は速い。それによって、内部測定水の圧力と、土壌
中の水分の圧力の平衡が崩れる。双方の水の圧力が平衡
になるのに比べ、一般的に温度変動が早いので、平衡が
取れない。不平衡状態では、圧力センサで検出された内
部測定水の圧力は、真の土壌中水分の圧力とは異なる。
この気泡が筐体内部の圧力を大きく変動させ、これが圧
力測定値を不正確にする。そのため、定期的なメンテナ
ンスが必要であって、利便性に乏しく、長期的観測には
不向きである。
【0009】また、ECセンサでは、セラミック吸収体
が、埋設使用中にそれ自体(包含した溶液以外の部分)
の抵抗値が経時的変化を呈する結果、その測定値が不正
確になる。長時間埋設使用すると、セラミック吸収体の
包含した溶液以外の部分の抵抗値が変化し、孔隙内の土
壌溶液の導電率が等しい場合でも、セラミック吸収体全
体の電気抵抗が変化する。その結果、土壌溶液の導電率
が等しい場合でも、セラミック吸収体を流れる電流は以
前と異なる電流値となり、増幅器で増幅された電流値も
従前値とは異なる。以降の換算式或いは検量線から得ら
れた算出結果に誤差が生じ、継続的に測定するために
は、セラミック吸収体内の溶液導電率と増幅器で増幅さ
れた電流値との関係を一定にするため、増幅器側の微調
整が必要となる。
【0010】このように、ECセンサでは、土壌溶液導
電率測定のためのセンサ先端のセル定数が経時的に変化
し、測定誤差が生じ、以降の算出即ち、硝酸体窒素の算
出が不正確になる。程度の差はあるもののほぼ全ての場
合でこのセル定数の変化は起こっており、現実的に定期
的な校正作業を必要とし、しかも、土壌水分と同様に利
便性を欠き、長期的観測には不向きである。
【0011】そこで、本発明では、被測定物によるマイ
クロ波等の電磁波損失を利用して被測定物の特性測定を
実現するとともに、メンテナンスの軽減化ないし容易化
を実現し、特性測定の精度を高めた特性測定センサ、特
性測定方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の特性測定セン
サ、特性測定方法及びその装置は、図1ないし図30に
例示するように、土壌、茶、木材、溶液等を被測定物
(10)とし、この被測定物に伝送線路、即ち、センサ
(MSLセンサ2)を近接させ、このセンサを通過させ
た周波数の異なる複数のマイクロ波等の電磁波損失か
ら、被測定物の含水率、イオン含有率、水分吸引圧値、
電導度等の特性測定を行い、その測定精度を高めたもの
である。
【0013】本願発明の特性測定センサ(請求項1)
は、単一の電磁波又は周波数の異なる複数の電磁波を通
過させる単一又は複数の伝送線路(ストリップ導体8)
を備え、この伝送線路に近接させた被測定物(10)に
よって生じる電磁波損失を取り出すことを特徴とする。
マイクロ波等の電磁波は、伝送線路を通過する際、その
周辺部における被測定物によって電磁波損失を受け、そ
の電磁波損失は被測定物の特性に依存する。そこで、そ
の電磁波損失を電気的諸量として測定することにより、
被測定物の特性を知ることができる。
【0014】本願発明の特性測定センサ(請求項2)
は、電磁波を通過させる単一又は複数の伝送線路を備え
て、被測定物を近接させた前記伝送線路に電磁波を通過
させ、この電磁波の周波数の選択により前記被測定物の
含水率センサ又はイオン含有率センサとして機能させる
ことを特徴とする。即ち、伝送線路は単一又は複数で構
成し、通過させる電磁波の周波数は任意に設定する。そ
こで、含水率とイオン含有率に着目し、周波数毎に求め
た電磁波損失から含水率とイオン含有率とを算出するこ
とができる。
【0015】本願発明の特性測定センサ(請求項3)に
おいて、前記伝送線路は、通過させる電磁波の周波数に
対応して線路形態を異ならせたことを特徴とする。即
ち、周波数に応じて長さやその形状を異ならせることに
より、電磁波損失の測定精度を高めることができる。
【0016】本願発明の特性測定センサ(請求項4)に
おいて、前記伝送線路は、平板、湾曲板、筒体、多角形
等の絶縁支持体の外面又は内面に導体(6)を配設した
ことを特徴とする。即ち、被測定物の形態は任意であ
り、その形態に対応するため、センサの形態を設定す
る。即ち、伝送線路は、平板、湾曲板、筒体、多角形等
の絶縁支持体を使用し、外面又は内面の何れかに設定す
ればよい。
【0017】本願発明の特性測定センサ(請求項5)に
おいて、前記伝送線路は、少なくともその露出面を誘電
体等の保護膜(防護層23)で被覆したことを特徴とす
る。即ち、伝送線路の劣化を保護膜により防護すること
より、測定精度の低下を防止することができる。
【0018】本願発明の特性測定センサ(請求項6)に
おいて、前記伝送線路は、長さの異なる第1及び第2の
ストリップ導体(8A、8B)を備えるとともに、前記
第1のストリップ導体を単一又は複数で構成し、かつ、
前記第2のストリップ導体を分岐させてなることを特徴
とする。即ち、周波数に応じてストリップ導体の形態を
変え、分岐回路を以て線路長を異ならせることができ
る。
【0019】本願発明の特性測定センサ(請求項7)
は、前記伝送線路がマイクロストリップ線路であること
を特徴とする。即ち、マイクロストリップ線路は、極め
て安定したマイクロ波等の電磁波の伝送手段であり、一
定の電磁界分布が得られることから、被測定物の特性測
定に適している。
【0020】本願発明の特性測定センサ(請求項8)
は、前記被測定物が土壌、茶、木材、溶液等であること
を特徴とする。即ち、このセンサは、液体等の流体、粉
状物等の各種の被測定物に対応できる。
【0021】本願発明の特性測定センサ(請求項9)
は、前記電磁波がマイクロ波等の高周波であることを特
徴とする。即ち、被測定物の特性に応じて電磁波の周波
数を選択すればよく、例えば、マイクロ波等の高周波を
用いることにより、精度の高い測定が実現できる。
【0022】本願発明の特性測定センサ(請求項10)
は、前記被測定物の温度を測定する温度測定手段を備え
たことを特徴とする。即ち、被測定物の温度が測定精度
に影響を与えることが予想されるので、被測定物の温度
を測定し、それを測定値に反映させることができる。
【0023】本願発明の特性測定センサ(請求項11)
は、前記伝送線路上に前記被測定物から吸水する多孔質
セラミック等の吸水媒体(素焼板68)を備えたことを
特徴とする。即ち、土壌のように固体と液体との混合物
のような被測定物の形態においては、その特性測定のた
め、吸収媒体を用いて吸水することが必要となる場合が
ある。
【0024】本願発明の特性測定方法(請求項12)
は、被測定物(10)を近接させたセンサ(MSLセン
サ2)に単一の電磁波又は周波数の異なる複数の電磁波
を通過させ、前記被測定物による電磁波損失を求め、こ
の電磁波損失及び前記電磁波の周波数を参照して前記被
測定物の1又は2以上の特性を算出することを特徴とす
る。即ち、被測定物によって生じた電磁波損失の分析は
通過させる単一の電磁波又は周波数の異なる複数の電磁
波の周波数を参照することにより、測定目的である1又
は2以上の特性を算出することができる。
【0025】本願発明の特性測定方法(請求項13)
は、被測定物を近接させたセンサに周波数の異なる電磁
波を通過させ、前記被測定物による電磁波損失を周波数
毎に求め、この電磁波損失及び前記電磁波の周波数を参
照して前記被測定物の1又は2以上の特性を算出するこ
とを特徴とする。即ち、被測定物を近接させたセンサに
は、異なる周波数の電磁波を選択的に与えて周波数毎に
電磁波損失を測定することにより、被測定物の1又は2
以上の特性を測定することができる。
【0026】本願発明の特性測定方法(請求項14)
は、被測定物を近接させたセンサに周波数の異なる電磁
波を通過させ、低い周波数の電磁波を通過させたとき、
前記被測定物によって生じる電磁波損失と、高い周波数
の電磁波を通過させたとき、前記被測定物によって生じ
る電磁波損失とから前記被測定物の含水率又はイオン含
有率を算出することを特徴とする。即ち、周波数の高低
が被測定物の特性、即ち、含水率、イオン含有率に関係
するとの知見に基づいて周波数を選定することにより、
所望の特性を測定することができる。被測定物の電磁波
損失において、被測定物の含水率が支配的となる周波数
が存在しており、これから求めた含水率を参照してイオ
ン含有率を求めることができる。
【0027】本願発明の特性測定方法(請求項15)
は、被測定物を近接させたセンサに通過させる異なる周
波数に応じて前記被測定物により生じる電磁波損失の周
波数特性から異なる検量線を求め、その検量線によって
前記被測定物の含水率、イオン含有率又は導電率、その
被測定物に含まれる水分の吸引圧、導電率又はイオン濃
度を算出することを特徴とする。即ち、被測定物の特性
測定には、測定すべき被測定物と電磁波損失、周波数と
の関係を予め子細に測定し、それを検量線として記録し
ておくことにより、極めて容易に被測定物の特性を測定
することができる。詳述すれば、被測定物によって生じ
る電磁波損失は、その度合いが周波数毎に異なるので、
例えば2つの周波数の電磁波損失を検出することによっ
て、2つの特性、即ち、含水率とイオン含有率を知るこ
とができる。そのため、周波数に応じた異なる2つの検
量線が必要となる。
【0028】本願発明の特性測定方法(請求項16)に
おいて、前記被測定物の特性の算出は、既に測定されて
いる1又は2以上の測定値を参照することを含むことを
特徴とする。即ち、本発明は、被測定物による電磁波損
失を用いて特性測定を行うが、他の手法で測定された特
性の参照を拒否するものではない。このような特性の参
照によって、より精度の高い特性測定を実現することが
できる。
【0029】本願発明の特性測定方法(請求項17)
は、前記電磁波の周波数の変更により、前記被測定物に
よる電磁波損失を含水率及びイオン含有率の双方、又
は、含水率が支配的になるように前記電磁波の周波数を
選択することを特徴とする。即ち、被測定物による電磁
波損失は周波数に依存することは既に述べたが、その周
波数と特性との関係、即ち、法則性を割り出すことによ
り、極めて容易にしかも高精度に特性測定を行うことが
できる。
【0030】本願発明の特性測定方法(請求項18)
は、前記センサ上に前記被測定物から吸水する多孔質セ
ラミック等の吸水媒体を備えて、前記吸水媒体側で生じ
る電磁波損失から吸水媒体中の含水率、水分の吸引圧、
イオン含有率、水分のイオン濃度、水分の導電率の何れ
かを算出することを特徴とする。即ち、センサ上に被測
定物から吸水する多孔質セラミック等の吸水媒体を備え
たことにより、吸水媒体に吸水される水を被測定物とし
て吸水媒体側に電磁波損失から吸水媒体中の含水率、水
分の吸引圧、イオン含有率、水分のイオン濃度、水分の
導電率の何れかを算出することができる。
【0031】本願発明の特性測定方法(請求項19)に
おいて、前記電磁波損失は、前記センサに加えられる入
力電磁波と前記センサを通過させた出力電磁波の電力
比、レベル比、電力差又はレベル差であることを特徴と
する。即ち、電磁波損失を容易に測定するには、入力と
出力との関係を両者の比又は差によって特定すればよ
く、それは電力の比又は差、電圧、電流等の電気的諸量
のレベル比又はレベル差で測定することができる。
【0032】本願発明の特性測定方法(請求項20)に
おいて、前記電磁波損失は、一定電力又は一定レベルの
出力電磁波が得られるとき、その入力電磁波の電力又は
レベルであることを特徴とする。即ち、入力と出力との
関係を出力レベルを一定にしたとき、その入力レベルの
多寡から電磁波損失を見ることができる。
【0033】本願発明の特性測定方法(請求項21)に
おいて、前記電磁波損失は、一定電力又は一定レベルの
入力電磁波によって得られる出力電磁波の電力又はレベ
ルであることを特徴とする。即ち、入力と出力との関係
を入力レベルを一定にしたとき、その出力レベルの多寡
から電磁波損失を測定することができる。
【0034】本願発明の特性測定方法(請求項22)に
おいて、前記電磁波は、マイクロ波等の高周波であるこ
とを特徴とする。即ち、特性測定方法として、使用する
電磁波はマイクロ波等の電磁波を使用すればよい。
【0035】本願発明の特性測定方法(請求項23)
は、前記センサに請求項1ないし請求項11記載の特性
測定センサを用いたことを特徴とする。即ち、本発明の
特性測定方法には各種のセンサを使用することができる
が、その一例としてMSLセンサ等の特性測定センサを
用いたことを明らかにしている。
【0036】本願発明の特性測定方法(請求項24)
は、前記特性を前記被測定物の測定温度を以て補正する
ことを特徴とする。即ち、特性が温度に依存することを
予測し、温度測定手段の測定温度を演算処理に用いて特
性を補正する。
【0037】本願発明の特性測定装置(請求項25)
は、被測定物(10)に近接させるセンサ(MSLセン
サ2)と、このセンサに1又は2以上の電磁波を入力す
る電磁波発生源(電磁波発生装置38)と、この電磁波
発生源から前記センサに加えられる入力電磁波と、前記
センサを通して得られる出力電磁波とから前記被測定物
による電磁波損失を検出する損失検出手段(電磁波損失
検出装置42)と、この損失検出手段で得た前記電磁波
損失から前記被測定物の特性を演算する演算手段(演算
・記録・表示装置36)とを備えたことを特徴とする。
即ち、被測定物に近接させたセンサに電磁波発生源から
1又は2以上の電磁波を加え、その入力電磁波と出力電
磁波との関係から被測定物による電磁波損失を測定し、
その電磁波損失から被測定物の特性を演算する。
【0038】本願発明の特性測定装置(請求項26)
は、前記センサに請求項1ないし請求項11記載の特性
測定センサを用いたことを特徴とする。即ち、本発明の
特性測定装置には各種のセンサを使用することができる
が、その一例としてMSLセンサ等の特性測定センサを
用いたことを明らかにしている。
【0039】本願発明の特性測定装置(請求項27)に
おいて、前記損失検出手段は、前記入力電磁波と前記出
力電磁波の電力比、レベル比、電力差又はレベル差から
前記電磁波損失を検出することを特徴とする。即ち、こ
の特性測定装置においても、電磁波損失を容易に測定す
るには、入力と出力との関係を両者の比又は差によって
特定すればよく、それは電力の比又は差、電圧、電流等
の電気的諸量のレベル比又はレベル差で測定することが
できる。
【0040】本願発明の特性測定装置(請求項28)に
おいて、前記損失検出手段は、一定電力又は一定レベル
の出力電磁波が得られるとき、その入力電磁波の電力又
はレベルであることを特徴とする。即ち、この特性測定
装置においても、入力と出力との関係を出力レベルを一
定にしたとき、その入力レベルの多寡から電磁波損失を
見ることができる。
【0041】本願発明の特性測定装置(請求項29)に
おいて、前記損失検出手段は、一定電力又は一定レベル
の入力電磁波によって得られる出力電磁波の電力又はレ
ベルであることを特徴とする。即ち、この特性測定装置
においても、入力と出力との関係を入力レベルを一定に
したとき、その出力レベルの多寡から電磁波損失を測定
することができる。
【0042】本願発明の特性測定装置(請求項30)に
おいて、前記損失検出手段は、前記入力電磁波と前記出
力電磁波の電力比又はレベル比を求める対数増幅器を備
えたことを特徴とする。即ち、対数変換処理を電子回路
である対数増幅器で実現することができる。
【0043】本願発明の特性測定装置(請求項31)に
おいて、前記センサは、前記電磁波の周波数に適した伝
送線路であることを特徴とする。即ち、この特性測定装
置においても、選択された電磁波に最適な伝送線路を設
定することが測定精度を高める上で有効である。ここ
で、電磁波に最適な伝送線路は、長さや幅等の物理的な
諸量を選択される電磁波に応じて決定することである。
【0044】本願発明の特性測定装置(請求項32)
は、前記センサに前記電磁波の周波数に適した伝送線路
(ストリップ導体8A、8B)を備え、このセンサから
取り出される前記電磁波の周波数に応じて前記伝送線路
を切り換える切換手段(スイッチ58)を備えることを
特徴とする。即ち、電磁波に応じて伝送線路を切り換え
ることにより、所望の伝送線路を選択し、精度の高い測
定や所望の特性測定を行うことができる。電磁波に最適
な伝送線路については、上述の通りである。
【0045】本願発明の特性測定装置(請求項33)
は、前記被測定物の温度を測定する温度測定手段(温度
センサ30)と、この温度測定手段の測定温度を以て前
記特性を補正する補正手段とを備えたことを特徴とす
る。即ち、測定結果を測定温度によって補正することに
より、温度の影響を回避することができる。
【0046】本願発明の特性測定装置(請求項34)に
おいて、前記補正手段は、前記演算手段で構成し、その
演算途上で前記測定温度を補正データとして用いること
を特徴とする。即ち、温度補正はデータ処理の段階で行
うことで処理の容易化を図ることができる。
【0047】本願発明の特性測定装置(請求項35)
は、少なくとも前記電磁波発生源を内蔵する筐体(制御
ユニット32)の接地(44)等の避雷手段を備えてな
ることを特徴とする。即ち、避雷対策によって作業者や
特性測定装置を防護することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の特性測定センサ及
び特性測定方法の原理を説明し、その実施形態に言及す
る。
【0049】図1は、本発明の特性測定センサの基本的
な実施形態であるマイクロストリップライン・センサ
(以下、「MSLセンサ」という)を示している。
【0050】このMSLセンサ2は、例えば、厚みtの
板状の誘電体4を備え、その下表面に導体6、その上表
面に伝送線路として幅wのストリップ導体8を貼り付け
た板状構造体である。誘電体4は円筒状等の各種の形態
としてもよく、円筒状の場合にはその内表面に導体6、
外表面にストリップ導体8を貼り付けた円筒状構造体等
としてもよい。
【0051】ストリップ導体8にマイクロ波等の電磁波
を通じると、図2に示すように、電界Eがストリップ導
体8から導体6に向かい、その磁界Hは電界Eを直交方
向に包囲する環状形を成す電磁界分布を呈する。
【0052】ここで、MSLセンサの原理について説明
すると、このMSLセンサ2を被測定物10中に埋め、
又は、ストリップ導体8側を被測定物10に近接させる
と、被測定物10が電磁波に影響を与え、ストリップ導
体8を通過する電磁波に電磁波損失Lを生じる。この電
磁波損失Lは、式(1)で表すことができる。 L=−10log (Pout /Pin)(dB) =−20log (Vout /Vin)(dB) ・・・・(1)
【0053】ここで、Pinは入力電磁波の電力(入力電
力)、Pout は出力電磁波の電力(出力電力)、Vin
電磁波の入力電圧レベル、Vout はその電磁波の出力電
圧レベルを示している。
【0054】そして、この電磁波損失Lは、図1に示す
ストリップ導体8の幅w及び誘電体4の厚さt、そし
て、ストリップ導体8の長さkが一定の場合、被測定物
10の誘電率εによって決定される。誘電率εは被測定
物10の含水率、イオン含有率、即ち、被測定物10の
単位体積当たりの水分量及びイオン量に関係するため、
この電磁波損失Lを測定することにより、被測定物10
の含水率、イオン含有率を算出することができる。
【0055】ところで、このようなMSLセンサでは、
被測定物10の性質を無視することができない。一般
に、物質の誘電率は複素数であり(ε=ε´−j
ε″)、無損失物質において、虚数部が零となるため、
実数で与えられる。多くの農産物及び工業原料は水を含
む含水物質であるから、損失物質である。水の誘電率は
乾燥した物質の誘電率より遙かに高く、含水物質の誘電
率は主にその含水率によって決定される。そして、含水
物質はイオンも含む物質が多く、例えば、海水や土壌等
である。このような物質の誘電率はその含水率及びイオ
ン含有率の双方に関係する。
【0056】このように電磁波損失から被測定物10の
特性を測定するには、電磁波の使用周波数を選択し、周
波数毎の電磁波損失Lを測定することが必要である。即
ち、電磁波損失Lは、100MHz以下の低い周波数で
は小さくなり、また、100GHzを越える高い周波数
でも小さくなる。そのため、電磁波損失が適当な大きさ
であれば、イオンが無い場合、含水率が測定でき、電磁
波損失が微小になる周波数帯では、イオンの有無に拘わ
らず含水率の測定ができなくなる。
【0057】被測定物10の含水率の測定は、被測定物
10が含むイオンの影響を受け、イオン含有率に関係す
る。そこで、式(1)で定義した電磁波損失Lは、含水
率M、イオン含有率I及びストリップ導体8の長さkに
より、次の式(2)で表すこことができる。 Lf1=Lf1(M,I,k) ・・・(2)
【0058】ところで、例えば、海水の場合では、イオ
ン濃度は3%程度であり、周波数を約10GHzまで高
く設定すれば、イオンの影響は殆ど無視できる。この特
性測定方法では、例えば、土壌含水率の測定に対応し、
土壌及び標準砂を用いて含水率及びイオン含有率の変化
可能な範囲で実験を行った。3GHz程度の周波数f 1
を使用すれば、イオンの影響を無視できることが確認さ
れ、この場合、式(2)は、次の式(3)になる。 Lf1=Lf1(M,k) ・・・(3)
【0059】このような実験結果を踏まえて、被測定物
10のイオン含有率を測定するには、低い周波数を使用
しなければならない。低い周波数領域における電磁波損
失Lとイオン含有率との関係では、例えば、500MH
z程度の周波数f2 が想定される。そこで、式(1)で
定義した電磁波損失Lは、含水率M、イオン含有率I及
びストリップ導体8の長さkにより、 Lf2=Lf2(M,I,k) ・・・(4) 決定される。
【0060】したがって、これら式(2)又は(3)及
び(4)の連立方程式を解くことにより、含水率M、イ
オン含有率Iを算出することができる。
【0061】ところで、MSLセンサ2において、スト
リップ導体8の長さkは予め決定されており、その長さ
kが未知数であっても、定数扱いになることから、周波
数f 1 、f2 に対応して電磁波損失Lは、含水率M、イ
オン含有率Iから、 Lf1=Lf1(M,I) ・・・(5) Lf2=Lf2(M,I) ・・・(6) を求めることができ、これら式(5)及び(6)の連立
方程式を解くことにより、含水率M、イオン含有率Iを
算出することができる。
【0062】なお、被測定物10としては、土壌、茶、
溶液、食品の他、木材等の建築資材等がある。
【0063】次に、図3は、本発明の特性測定センサの
第1の実施形態である含水率センサを示している。この
含水率センサは、誘電体基板40の下面側に導体6、上
面側にストリップ導体8を配設してなるMSLセンサ2
である。即ち、電磁波損失はストリップ導体8の長さと
被測定物の含水率に関係する。そこで、高い測定精度を
得るために、十分長いストリップ導体8を設定する必要
がある。高い含水率を測定する場合には、電磁波損失が
大きく、電磁波出力のレベルが低下し、それが測定誤差
の原因となる。即ち、広範囲で高精度な測定を実現する
には、一定長さのストリップ導体8を持つMSLセンサ
2での対応は困難である。このため、この含水率センサ
は、誘電体基板40の表面に1つの入力端子12、複数
の出力端子として3つの出力端子14、16、18を形
成するとともに、1つのストリップ導体8を分岐回路の
形成により、入力端子12から出力端子14に至るスト
リップ導体81、入力端子12から出力端子16に至る
ストリップ導体82、入力端子12から出力端子18に
至るストリップ導体83を形成し、線路長が異なる複数
の伝送線路を構成したものである。
【0064】次に、図4は、本発明の特性測定センサの
第2の実施形態である含水率・イオン含有率センサを示
している。この含水率・イオン含有率センサは、図3に
示すMSLセンサを内包して構成したものであり、図3
と同一部分に同一符号を付してある。即ち、独立した入
力端子12、20と、独立した出力端子14、16、1
8、22を備えて線路長の異なる第1及び第2のストリ
ップ導体8A、8Bを構成し、ストリップ導体8Aは、
入力端子12から出力端子14に至るストリップ導体8
1、入力端子12から出力端子16に至るストリップ導
体82、入力端子12から出力端子18に至るストリッ
プ導体83を形成し、線路長が異なる複数の伝送線路を
構成し、また、ストリップ導体8Bは、入力端子20か
ら出力端子22に至る最も長いストリップ導体であっ
て、中途部を千鳥状に屈曲させて最長の線路長を確保し
ている。
【0065】この実施形態では、ストリップ導体8A側
に第1の周波数の電磁波、例えば、3GHzの電磁波を
独立して伝送させ、ストリップ導体8B側に第2の周波
数の電磁波、例えば、500MHzの電磁波を独立して
伝送させることにより、含水率測定用ストリップ導体8
Aとイオン含有率測定用ストリップ導体8Bとを併設し
たものである。即ち、例えば、1GHzより低い周波数
範囲において電磁波損失は含水率及びイオン含有率の双
方に依存し、例えば、3GHzの周波数の電磁波損失か
ら求めた含水率と500MHzの電磁波損失によりイオ
ン含有率を求めることができる。この含水率・イオン含
有率センサでは、周波数の異なる電磁波を同時に入力す
ることができるが、ストリップ導体8A側の電磁波損失
は、出力端子14〜18の選択によって取り出すことが
でき、それぞれの電磁波損失を測定することにより、含
水率及びイオン含有率を同時に求めることができる。
【0066】実験によれば、500MHzにおける電磁
波損失は3GHzよりかなり低くなり、電磁波損失の測
定精度を高めるため、ストリップ導体8Bの線路長は十
分に長く設定する必要がある。
【0067】次に、図5は、本発明の特性測定センサの
第3の実施形態である含水率・イオン含有率センサを示
している。第2の実施形態ではストリップ導体8A、8
Bを独立して構成したものであるのに対し、両者を合体
して線路長を異ならせたものである。即ち、入力端子1
2と入力端子20とを共通化して1つの入力端子12と
し、分岐回路を以て所望の線路長を持つ複数のストリッ
プ導体8A、81、82、83、8Bを構成したもので
ある。第2の実施形態の場合と同様に、ストリップ導体
8A側に第1の周波数の電磁波、例えば、3GHzの電
磁波を独立して伝送させ、ストリップ導体8B側に第2
の周波数の電磁波、例えば、500MHzの電磁波を独
立して伝送させる。即ち、含水率測定用ストリップ導体
8Aとイオン含有率測定用ストリップ導体8Bとを併設
したことにより、周波数の異なる電磁波を同時に又は個
別に入力し、それぞれの電磁波損失を測定して含水率及
びイオン含有率を求めることができる。この場合、入力
端子12に周波数の異なる第1及び第2の電磁波として
異なる周波数3GHz、500MHzを加えるため、そ
の電磁波を切り換え、その切換えと同期して出力端子1
4、16、18と出力端子22の各出力の取出しを切り
換えることにより、各周波数、即ち、ストリップ導体8
A、8B又はストリップ導体81、82、83毎の電磁
波損失を測定することができる。そして、それらの測定
値から含水率及びイオン含有率を算出することができ
る。
【0068】また、MSLセンサ2の表面は、ストリッ
プ導体8A、81、82、83、8Bの劣化を防止する
ための手段として誘電体皮膜等の保護膜で覆うようにし
てもよい。また、土壌や溶液に浸すことから、各ストリ
ップ導体8A、81、82、83、8Bの表面又はその
上面を覆う保護膜の表面上に防水膜を設置することは有
効である。
【0069】ところで、本発明の特性測定センサは、被
測定物の特性に応じて各種の形態とすることができ、例
えば、図6に示す円柱状としてもよく、また、図7及び
図8に示すような形態としてもよい。
【0070】次に、図6は円柱状のMSLセンサを示
し、(A)はその平面図、(B)はその側面図を示す。
このMSLセンサ2は、誘電体で形成された円筒体24
の外表面に螺旋状にストリップ導体8を配設するととも
に、円筒体24の内面に導体6を形成し、その中空部に
接着剤等の誘電体、金属等の充填物28を入れたもので
ある。温度センサ30はストリップ導体8側に設置して
もよいが、充填物28の内部に埋め込んで設置してもよ
い。図示しないが、円筒体24の外面及びストリップ導
体8の表面に誘電体からなる保護膜を設置してもよい。
【0071】このようなMSLセンサ2では、その直径
を小さくし、棒状に形成すれば、被測定物10が土壌の
ような場合には埋設作業が容易になる。この場合、スト
リップ導体8は螺旋状であるため十分な長さを確保でき
るが、螺旋状である必要はない。
【0072】また、図7は円筒状のMSLセンサを示
し、(A)はその平面図、(B)はその側面図を示す。
このMSLセンサ2では、誘電体で形成された円筒体2
4の内面側に螺旋状にストリップ導体8を配設するとと
もに、円筒体24の外面に導体6を形成し、その中空部
側に被測定物10が侵入するようにしてもよい。同様
に、このMSLセンサ2では、その直径を小さくし、棒
状に形成すれば、被測定物10が土壌のような場合には
埋設作業が容易になる。この場合、ストリップ導体8は
螺旋状であるため十分な長さを確保できるが、螺旋状で
ある必要はない。
【0073】また、図8は円筒状のMSLセンサを示
し、(A)はその平面図、(B)はその側面図を示す。
このMSLセンサ2では、誘電体で形成された円筒体2
4の外側で千鳥状に屈曲させて線路長を長くしたストリ
ップ導体8を配設するとともに、円筒体24の内面に導
体6を形成してもよい。同様に、このMSLセンサ2で
は、その直径を小さくし、棒状に形成すれば、被測定物
10が土壌のような場合には埋設作業が容易になる。
【0074】次に、本発明の特性測定センサとしてのM
SLセンサの実験結果について説明する。実験には、被
測定物として純水、標準砂及び塩化カリウムを用いた。
【0075】先ず、高い周波数の電磁波として例えば
3.25GHzを使用し、電磁波損失Lf1と含水率M及
びイオン含有率Iとの関係の測定結果を得た。図9は、
その結果を示しており、イオンの影響はなく、無視する
ことができる。
【0076】そこで、含水率Mを電磁波損失Lf1の関数
として較正し、図10に示すように、含水率における較
正カーブを得た。この較正方程式は次の通りである。 M=aLf1 2 +bLf1+c ・・・(7)
【0077】ここで、係数a、b、cの値は実験によっ
て求めた数値である。この較正方程式を用いて、電磁波
損失Lf1から含水率Mが算出できる。
【0078】また、低い周波数における電磁波損失Lf2
は含水率M及びイオン含有率Iに関係する。ここで、電
磁波損失Lf2を、水自体による電磁波損失Lf2M とイオ
ンによる電磁波損失Lf2I の和であると仮定する。
【0079】そして、例えば、550MHzにおいて、
水分(純水の水分)による電磁波損失Lf2M と含水率M
との関係の測定結果及び近似カーブを図11に示し、近
似方程式は式(8)のように書くことができる。 Lf2M =a’M2 +b’M+c’ ・・・(8)
【0080】ここで、係数a’、b’、c’の値は実験
によって求めた値である。
【0081】また、イオンによる電磁波損失Lf2I とイ
オン含有率Iとの関係の測定結果及び近似カーブを図1
2に示し、近似方程式は式(9)のようになる。 Lf2I =gI ・・・(9)
【0082】ここで、係数gの値は実験によって求めた
値である。したがって、試料である被測定物の電磁波損
失Lf2は式(10)で示すことができる。 Lf2=Lf2M +Lf2I =a’M2 +b’M+c’+gI ・・・(10)
【0083】この式(10)からイオン含有率Iを解く
と、イオン含有率における較正方程式は式(11)のよ
うになる。 I={Lf2−(a’M2 +b’M+c’)}/g ・・・(11)
【0084】そこで、式(7)、(11)における係数
a、b、c、a’、b’、c’、gの値は実験によって
求められるので、これら式(7)及び式(11)によ
り、2つの周波数における電磁波損失Lf1、Lf2の各測
定値から含水率M及びイオン含有率Iを求めることがで
きる。
【0085】そして、MSLセンサ2の表面に素焼き等
で多孔質な吸水媒体を貼り付け、その媒体吸水率やイオ
ン含有率を測定することで、間接的に土壌を測定するこ
とができる。即ち、MSLセンサ2の表面に吸水媒体と
してセラミックを貼り付けると、そのセラミックの周辺
土壌から吸い取る水分と相関するpF値によって電磁波
の損失が変化する。3GHz以上の周波数の電磁波を利
用すると、その電磁波損失測定には土壌水に存在するイ
オンの影響を無視でき、その電磁波損失の測定値からp
F値を求めることができる。また、1GHz以下の低い
周波数における電磁波損失はpF値及び土壌水の導電率
やイオン濃度に依存する。このため、2つの周波数にお
ける電磁波損失の測定により、pF値、土壌水の導電率
及びイオン濃度を算出できる。
【0086】次に、本発明の特性測定センサ及び特性測
定方法を用いた特性測定装置の実施形態について説明す
る。
【0087】図13ないし図15は、本発明の特性測定
装置の第1の実施形態を示している。即ち、この特性測
定装置は、MSLセンサ2、温度センサ30、制御ユニ
ット32、伝送装置34及び演算・記録・表示装置36
を備えている。
【0088】MSLセンサ2には、図3に示すMSLセ
ンサ2等が用いられ、その構成及び電磁波損失の測定原
理は上述の通りである。
【0089】温度センサ30は、MSLセンサ2又は被
測定物10に設置され、MSLセンサ2の近傍の温度を
測定する。測定温度は、例えば、電圧として取り出すこ
とができ、電磁波損失Lの温度補正に用いられる。
【0090】制御ユニット32は、電磁波損失の測定制
御を行う制御手段であって、電磁波発生源である電磁波
発生装置38、参照信号としての入力電磁波とともにM
SLセンサ2からの出力電磁波を受けて電磁波損失Lを
検出する損失検出手段としての電磁波損失検出装置42
(以下単に「検出装置42」と言う)を備える。この制
御ユニット32には避雷対策を施す。例えば、制御ユニ
ット32は金属製の筐体に収容され、その筐体に接地4
4を施して避雷対策とすることができる。
【0091】電磁波発生装置38は、500MHz、3
GHz等の所望の周波数の電磁波を発生し、接続されて
いるMSLセンサ2に発生した電磁波を入力する。図1
3において、PinはMSLセンサ2に加えられる入力電
磁波、Pout はMSLセンサ2から取り出される減衰を
伴う出力電磁波である。
【0092】また、検出装置42は、電磁波発生装置3
8からの参照信号としての入力電磁波Pinと、MSLセ
ンサ2からの出力電磁波Pout から周波数毎、即ち、第
1及び第2の電磁波損失Lf1、Lf2として、この実施形
態では、3GHzと500MHzの電磁波損失を測定す
る。この検出装置42には、電磁波損失を電圧で検出し
た際に、局部発振周波数との混合により周波数変換、即
ち、ヘテロダイン検波等を用いて所望の周波数に変換し
た後、その電圧値を対数増幅して対数変換する手段とし
て対数増幅器を用いることができる。
【0093】また、伝送装置34は、検出装置42が出
力した周波数毎の電圧信号V1 、V 2 、温度センサ30
が出力した電圧信号Vtを有線又は無線により演算・記
録・表示装置36に伝送する信号伝送手段である。この
場合、伝送装置34は、図14に示すように、電圧測定
装置46、温度検出装置48を備えるとともに、ディジ
タル信号に変換するA/D変換装置50、そのディジタ
ル信号を伝送する送信装置52を備えている。即ち、周
波数3GHzと周波数500MHzの電磁波損失を表す
電圧V1 、V2 、測定温度を表す電圧Vtをディジタル
信号に変換して送信装置52によって演算・記録・表示
装置36に伝送する。
【0094】そして、演算・記録・表示装置36は、得
られた電磁波損失及び測定温度から求めた検量線を用い
て被測定物10の特性を演算し、その演算結果を記録す
るとともに、表示する手段であって、図15に示すよう
に、伝送装置34からの送信信号を受信する受信装置5
4及びパーソナルコンピュータ56を備える。即ち、伝
送装置34からの電圧信号(V1 、V2 、Vt)を受信
装置54によってパーソナルコンピュータ56に入力さ
れる。式(1)から求めた検量線、即ち、式(2)、
(3)、(4)から、次の式(12)、(13)が得ら
れ、 M=M(V1 ,k) ・・・(12) I=I(V2 ,M) ・・・(13) これらの式(12)、(13)から含水率(M)、イオ
ン含有率(I)を演算し、その温度補正した値を記録、
表示する。
【0095】次に、図16及び図17は、本発明の特性
測定装置の第2の実施形態を示している。第1の実施形
態と同一部分には同一符号を付してある。この実施形態
では、MSLセンサ2に図4に示すMSLセンサ2が用
いられる。即ち、電磁波発生装置38から周波数f
1 (=3GHz)、周波数f2 (=500MHz)の各
電磁波がMSLセンサ2の入力端子12、20に独立し
て入力され、周波数f1 側の出力電磁波Pout は切換手
段であるスイッチ58により選択されて第1の検波器6
1に加えられ、周波数f2 側の出力電磁波Pout は第2
の検波器62に加えられる。スイッチ58の出力切換え
は切換制御部64によって行われる。第1及び第2の検
波器61、62は、例えば、入力周波数と局部発振周波
数とを混合するミキサを備え、ヘテロダイン検波によっ
て所望の周波数の検波出力を取り出す検波器が使用され
る。
【0096】そして、伝送装置34は、図17に示すよ
うに、電圧測定装置46、温度検出装置48を備えると
ともに、ディジタル信号に変換するA/D変換装置5
0、A/D変換された電圧信号を有線又は無線を以て演
算・記録・表示装置36に伝送する送信装置52を備え
ている。即ち、3GHzと500MHzの周波数の電磁
波損失を表す電圧V1 、電圧V2 、測定温度を表す電圧
Vtをディジタル信号に変換して送信装置52によって
演算・記録・表示装置36に伝送する。
【0097】次に、図18は、本発明の特性測定装置の
第3の実施形態を示している。第2の実施形態と同一部
分には同一符号を付してある。この実施形態では、MS
Lセンサ2に図5に示すMSLセンサが用いられる。電
磁波発生装置38は、例えば、周波数f1 (=3GH
z)、周波数f2 (=500MHz)の各電磁波を選択
的に発生してMSLセンサ2に入力する。例えば、電磁
波発生装置38に周波数選択手段としてスイッチを設
け、発生した周波数f1 、f2 がそのスイッチを通して
選択されてMSLセンサ2に加えられる。即ち、周波数
1 が選択されるとき、検波器61には、スイッチ58
を通して周波数f1 の出力電磁波Pout が加えられると
ともに、スイッチ66を通して入力電磁波Pinが加えら
れ、また、周波数f2 が選択されるとき、検波器62に
は、スイッチ58を通して周波数f2の出力電磁波P
out が加えられるとともに、スイッチ66を通して入力
電磁波P inが加えられ、それぞれの電磁波損失が検波器
61から電圧V1 、検波器62から電圧V2 として取り
出される。
【0098】次に、図19及び図20に示す特性測定装
置を含水率センサに用いた土壌の含水率測定について説
明する。
【0099】MSLセンサ2は、被測定物としての土壌
11に埋設等し、そのストリップ導体8を土壌11に隣
接させる。このMSLセンサ2は、例えば、図20に示
すように、誘電体基板40を備え、その裏面側に導体
6、その表面側にストリップ導体8を配設したものを絶
縁物で形成された筐体21内に埋め込み、ストリップ導
体8側の表面を誘電体からなる保護膜としての防護層2
3で被覆したものである。筐体21には、温度センサ3
0が埋め込まれている。この場合、温度センサ30は、
MSLセンサ2とともに土壌11中に埋設され、MSL
センサ2の近傍の温度を測定し、その測定温度をMSL
センサ2の出力の温度補正に用いる。
【0100】また、制御ユニット32における電磁波発
生装置38にはマイクロ波等の電磁波を発生させ、MS
Lセンサ2のストリップ導体8に加える。また、検出装
置42には参照信号としてMSLセンサ2の入力電磁波
とMSLセンサ2を通過した出力電磁波を加える。この
場合、土壌11のイオンの影響を無視できるレベルにす
るために、高い周波数、例えば、約1GHz超のマイク
ロ波を使用する。検出装置42は、入力電磁波と出力電
磁波とを受け、両者の電力比、電圧比、電力差又は電圧
差に応じた直流電圧又は低周波電圧を出力する。この出
力電圧は出力信号である出力電磁波と参照信号である入
力電磁波により変化する。
【0101】伝送装置34は、図14に示す構成であ
り、制御ユニット32から出力された直流電圧又は低周
波電圧を測定し、そのレベルを表す出力を取り出し、温
度センサ30の測定温度を表す電圧信号に変換し、これ
らの出力信号を無線又は有線により演算・記録・表示装
置36に伝送する。
【0102】そして、演算・記録・表示装置36は、伝
送装置34を通して受けた電磁波損失から含水率やpF
値を演算し、温度補正を行うとともに、その含水率やp
F値及び温度を表示する。
【0103】このとき、出力電磁波の振幅は、ストリッ
プ導体8上の水分により、入力電磁波の振幅より減少す
る。これを参照信号と比較して電磁波損失を検出する。
具体的には、電磁波損失を表す直流電圧又は低周波電圧
として取り出す。このストリップ導体8を通過した電磁
波に生じる電磁波損失は、その導体上空間にある水分の
多寡に依存する。この実施例では、含水率センサとして
機能させている。
【0104】また、電磁波の周波数が高く、約1GHz
超では、電磁波損失へのイオンによる影響が小さくな
り、この事実に基づき、3〜3.5GHzを選択してい
る。
【0105】そして、MSLセンサ2の出力レベルであ
る電圧と電磁波損失の相関については予め数式等を作成
し、パーソナルコンピュータ56に格納しておく。そし
て、電磁波損失から土壌の含水率を算出し、温度補正を
行う。この場合、予め電磁波損失と土壌の含水率の相関
を表す検量線及び数式等を作成し、パーソナルコンピュ
ータ56に格納しておく。図21は、実験により得られ
た検量線を示す。
【0106】実験には、被測定物として豊浦標準砂と土
壌を使用し、使用した水溶液は、純水、塩化カリウム水
溶液、肥料水溶液について行った。電磁波の周波数は
3.0GHzを使用し、その測定結果として図21に示
す電磁波損失を得た。この電磁波損失は含水率に依存
し、高い相関性を示している。しかも、水の中のイオン
の影響は殆ど無視できるレベルであり、その検量線及び
数式の温度依存性を把握できる。
【0107】また、温度補正後の含水率を表示し、含水
率とpF値の相関関係を用いて含水率をpF値に置換し
て表示する。この場合、電磁波損失とpF値は土壌の種
類によって異なるので、検量線は、土壌の種類毎に作成
しておく必要がある。
【0108】次に、図19及び図20に示す特性測定装
置をイオン含有率センサに用いた土壌のイオン等の測定
について説明する。
【0109】MSLセンサ2は、被測定物である土壌1
1中に埋め、ストリップ導体8にその土壌11を近接さ
せる。この場合、電磁波発生装置38には周波数1GH
z未満の特定波長の電磁波を発生させ、MSLセンサ2
に加えるとともに、参照信号としてその入力電磁波を検
出装置42に加える。検出装置42にMSLセンサ2か
らの出力電磁波が加えられるのは前記と同様である。
【0110】この場合、出力電磁波の振幅は、ストリッ
プ導体8上の水分のみならずイオンによっても減衰す
る。これを参照信号である入力電磁波と比較して電磁波
損失として取り出す。この場合、電磁波損失が直流電圧
又は低周波電圧として取り出される。
【0111】ストリップ導体8を通過する電磁波に生じ
る電磁波損失は、その導体上にあるイオンの多寡にも依
存することから、この実施形態では、イオン含有率セン
サとして機能させている。この場合、前記の方法で測定
した含水率又は別途測定した含水率を参照する必要があ
る。
【0112】また、この電磁波損失にイオンが影響する
度合いは、電磁波の周波数が低い範囲(約1GHz未
満)で顕著になり、そのため、数百MHzの周波数を選
択している。
【0113】そこで、電磁波損失と含水率とから土壌の
イオン含有率を算出し、その算出値に温度補正を施す。
この場合、予め電磁波損失と含水率に対する土壌のイオ
ン含有率の相関について検量線や数式等を作成しておく
必要がある。また、その検量線及び数式の温度依存性を
予め把握する必要がある。
【0114】なお、電磁波損失と含水率に対する土壌の
イオン含有率の相関関係について、そのイオンには複数
種類のイオンがあり、それらが混在している場合、特定
のイオンを主成分としている場合や各種イオンの混合比
率の変動が低い場合には、主成分イオンを測定するイオ
ン含有率センサとして十分に機能する。例えば、茶畑で
は、慣習的に多施肥栽培が行われており、且つ、肥料成
分的に窒素偏重の傾向が一般的に見られる。土壌中のイ
オンは、肥料窒素成分が土壌中で変化して生成する硝酸
体窒素(即ち、硝酸イオン)を主成分としており、その
比率があまり変わらない状況であることから、本発明に
係る特性測定装置を硝酸イオン含有率センサとして使用
することにより、そのイオンの測定が可能である。
【0115】また、温度補正後のイオン含有率を表示
し、この土壌のイオン含有率を土壌溶液中のイオン濃度
に置換して土壌溶液中のイオン濃度を算出して表示す
る。この場合、検量線に相当する電磁波損失と含水率に
対する土壌溶液中のイオン濃度を予め求めておくことが
必要である。土壌溶液中のイオン濃度と含水率とを乗算
することにより、土壌のイオン含有率を算出することが
できる。イオン濃度やイオン含有率を求める時点では、
既に含水率が判明しているので、その含水率を用いてイ
オン濃度やイオン含有率を求めることができる。
【0116】土壌11のイオン含有率を、土壌溶液導電
率に置換することにより、土壌溶液導電率を算出して表
示する。この場合、検量線として電磁波損失と含水率に
対する土壌溶液導電率を予め求めておくことが必要であ
る。水溶液の導電率は、その溶液中のイオン濃度に依存
し、両者の間には相関があるから、何れか一方が判れ
ば、他方は容易に判明し、土壌溶液においても同様であ
る。即ち、土壌溶液導電率、土壌溶液中のイオン濃度、
土壌のイオン含有率は何れかが判明すれば、他の2つの
特性が判明する。
【0117】ところで、土壌中硝酸イオン含有率の測定
は、耕作地の土壌の肥料成分観測を目的として行われる
ことが多いが、従来用いられた方法によっては、算出さ
れる硝酸イオン含有率よりも土壌溶液導電率の挙動に着
目する場合がある。本発明の特性測定センサでは、土壌
溶液導電率を算出することによって、それに対応でき
る。
【0118】次に、図22及び図23は、実験結果を示
すグラフである。実験には、土壌として豊浦標準砂を使
用し、水溶液には塩化カリウム水溶液を使用し、濃度を
変えたものを数種用いた。濃度のレベルについては、導
電率を測定し、それを数水準に設定し、導電率0つまり
濃度0を設定した。
【0119】その実験結果は、図22及び図23に示す
通りであり、各結果の損失レベルが異なるが、これは含
水率に依存するものである。同じ含水率でも、水溶液の
導電率によって電磁波損失が変化し、特定の周波数範囲
では、電磁波損失は水分と導電率の双方に相関している
ことが判る。
【0120】次に、図24〜図28に示す本発明の特性
測定装置を土壌のイオン含有率・含水率センサに用いた
土壌のイオン含有率及び含水率の同時測定について説明
する。
【0121】図24及び図25は本発明の特性測定装置
による土壌のイオン含有率・含水率センサを示してい
る。MSLセンサ2には、含水率測定用ストリップ導体
8Aと、イオン含有率等測定用ストリップ導体8Bとを
1つの筐体21内に収容している。この場合、単一の誘
電体基板40上にそれぞれのストリップ導体8A、8B
を設置してもよく、また、2枚の誘電体基板40上にス
トリップ導体8A、8Bを個別に設置し、各誘電体基板
を貼り付けてもよい。
【0122】制御ユニット32の構成は前記の通りであ
り、この場合、電磁波発生装置38には、イオンの影響
をより明確にするための低い周波数(約1GHz未満)
の電磁波と、イオンの影響を無視できるレベルにするた
めの高い周波数(約1GHz超)のマイクロ波の2つの
周波数の電磁波を発生させる。そして、検出装置42で
得られた電磁波損失を表す一方の直流電圧又は低周波電
圧により含水率やpF値を算出し、温度センサ30で測
定された温度を以てその算出値を温度補正する。
【0123】そして、検出装置42で得られた電磁波損
失を表す他方の直流電圧又は低周波電圧と前記含水率と
からイオン含有率、イオン濃度、溶液導電率を算出し、
その値を測定温度で温度補正する。これらの測定値を表
示する。
【0124】次に、図26及び図27は本発明の特性測
定装置による土壌のイオン含有率・含水率センサの他の
例を示している。MSLセンサ2には、含水率測定用ス
トリップ導体8Aと、イオン含有率等測定用ストリップ
導体8Bとを入力側の端を共通に設置し、ストリップ導
体8の中途部で分岐させている。
【0125】この場合、電磁波発生装置38には、イオ
ンの影響をより明確にするための低い周波数(約1GH
z未満)の電磁波と、イオンの影響を無視できるレベル
にするための高い周波数(約1GHz超)の2つの電磁
波を発生させ、何れかの波長、即ち、周波数を選択する
ための切換手段としてのスイッチ66を備えている。検
出装置42は、MSLセンサ2を通過した出力電磁波
と、参照信号としての入力電磁波とを受け取る。この場
合、検出装置42では、入力電磁波の選択に対応して各
周波数で個別の出力電磁波を検出する。この結果、検出
装置42は、電磁波損失を表す直流電圧又は低周波電圧
を周波数毎に出力し、その直流電圧又は低周波電圧が出
力信号と参照信号により変化する。
【0126】制御ユニット32から出力された直流電圧
又は低周波電圧は、伝送装置34の電圧測定装置46に
よって測定され、また、温度検出装置48は温度センサ
30の出力から温度を表す電圧信号に変換する。これら
出力信号は、伝送装置34を通して演算・記録・表示装
置36に伝送され、一方の直流電圧又は低周波電圧から
含水率やpF値を算出し、それを温度補正した後、表示
する。また、他方の直流電圧又は低周波電圧と、既に求
めた含水率とからイオン含有率やイオン濃度や溶液導電
率を算出し、それを温度補正した後、表示する。
【0127】次に、図28は本発明の特性測定装置によ
る土壌のイオン含有率・含水率センサの他の例を示して
いる。MSLセンサ2には、単一のストリップ導体8を
備えたものを用いる。
【0128】この場合、電磁波発生装置38には、イオ
ンの影響をより明確にするための低い周波数(約1GH
z未満)のマイクロ波と、イオンの影響を無視できるレ
ベルにするための高い周波数(約1GHz超)のマイク
ロ波の2つの周波数の電磁波を発生させ、何れかの波長
を選択して送り出すための切換手段としてのスイッチ6
6を備えている。
【0129】このような構成によれば、一つの周波数の
電磁波損失を表す直流電圧又は低周波電圧から含水率や
pF値を算出し、それを温度補正する。また、他の電磁
波損失を表す直流電圧又は低周波電圧と、既に算出した
含水率とからイオン含有率、イオン濃度、溶液導電率を
算出し、それを温度補正した後、それらを表示する。
【0130】次に、図29は、本発明の特性測定方法及
び特性測定装置の他の実施形態を示し、図30は特性測
定センサの他の実施形態として一部を切り欠いて内部構
造を示している。この実施形態では、MSLセンサ2の
表面に多孔質な吸水媒体として素焼板68を貼り付け、
その媒体吸水率やイオン含有率を測定することで、間接
的に土壌を測定するようにしたものである。即ち、MS
Lセンサ2の表面に吸水媒体としてセラミックを貼り付
けると、そのセラミックの周辺土壌から吸い取る水分と
相関するpF値によって電磁波の損失が変化する。した
がって、吸水媒体である素焼板68側で電磁波損失を測
定することで、吸水媒体における含水率、水分の吸引
圧、イオン含有率、水分のイオン濃度、水分の導電率の
何れかを算出することができる。
【0131】なお、土壌の含水率とイオン含有率の両方
を一度に測定するには図26の特性測定装置を使用し、
MSLセンサ2を測定すべき土壌に埋設し、ストリップ
導体8に隣接し、電磁波発生装置38に発生させた電磁
波の周波数の3〜3.5GHzの一波長と、1GHz未
満の一波長の2つの電磁波を用いて得られる電磁波損失
から含水率とイオン含有率を算出すればよい。
【0132】また、実施形態では、伝送線路としてマイ
クロストリップ線路を例に取って説明したが、基板等に
配設された各種の導体を用いればよく、本発明は実施形
態のものに限定されるものではない。
【0133】また、実施形態では、電磁波損失を電力比
又は電圧比で求めたが、電力差又は電圧差等のレベル差
で算出することが可能である。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果が得られる。 a.メンテナンスの軽減化ないし容易化を図ることがで
き、土壌水分等の被測定物の特性を高精度に測定するこ
とができる。 b.耕作地の土壌水分の管理等に必要な特性測定の利便
性を向上させることができる。 c.メンテナンスの軽減化ないし容易化を図ることがで
き、土壌中イオン含有率や、土壌溶液のイオン濃度や、
土壌溶液の導電率を高精度に測定することができる。 d.耕作地の肥料成分管理のための観測における利便性
を向上させることができる。 e.被測定物の特性として水分、イオンの双方を単一の
MSLセンサで測定できる。 f.被測定物の水分測定については、その測定値を含水
率及びpF値の何れでも表すことができる。 g.イオン測定については、その測定値をイオン含有
率、溶液イオン濃度、溶液導電率の何れでも表すことが
できる。 h.また、特性測定センサ及び特性測定装置は既存の部
品等を用いてしかも特殊な技術や高精度な技術を要する
ことなく、容易かつ安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特性測定センサの基本的な実施形態を
示す斜視図である。
【図2】特性測定センサの電磁界分布を示す図である。
【図3】本発明の特性測定センサの第1の実施形態を示
す平面図である。
【図4】本発明の特性測定センサの第2の実施形態を示
す平面図である。
【図5】本発明の特性測定センサの第3の実施形態を示
す平面図である。
【図6】本発明の特性測定センサの第4の実施形態を示
し、(A)はその平面図、(B)はその側面図である。
【図7】本発明の特性測定センサの第5の実施形態を示
し、(A)はその平面図、(B)はその一部を切り欠い
て示した側面図である。
【図8】本発明の特性測定センサの第6の実施形態を示
し、(A)はその平面図、(B)はその側面図である。
【図9】本発明の特性測定センサを用いた実験結果を示
す図である。
【図10】本発明の特性測定センサを用いた実験結果を
示す図である。
【図11】本発明の特性測定センサを用いた実験結果を
示す図である。
【図12】本発明の特性測定センサを用いた実験結果を
示す図である。
【図13】本発明の特性測定センサ及び特性測定方法を
用いた特性測定装置の第1の実施形態を示すブロック図
である。
【図14】伝送装置を示すブロック図である。
【図15】演算・記録・表示装置を示すブロック図であ
る。
【図16】本発明の特性測定センサ及び特性測定方法を
用いた特性測定装置の第2の実施形態を示すブロック図
である。
【図17】伝送装置を示すブロック図である。
【図18】本発明の特性測定センサ及び特性測定方法を
用いた特性測定装置の第3の実施形態を示すブロック図
である。
【図19】本発明の特性測定装置の一実施形態である含
水率センサ又はイオン含有率センサを示すブロック図で
ある。
【図20】MSLセンサの構成を示す縦断面図である。
【図21】本発明の特性測定装置による含水率センサの
実験結果を示す図である。
【図22】本発明の特性測定装置によるイオン含有率セ
ンサの実験結果を示す図である。
【図23】本発明の特性測定装置によるイオン含有率セ
ンサの実験結果を示す図である。
【図24】本発明の特性測定装置の一実施形態である含
水率・イオン含有率センサを示すブロック図である。
【図25】MSLセンサの構成を示す縦断面図である。
【図26】本発明の特性測定装置の他の実施形態である
含水率・イオン含有率センサを示すブロック図である。
【図27】MSLセンサの構成を示す縦断面図である。
【図28】本発明の特性測定装置の他の実施形態である
含水率・イオン含有率センサを示すブロック図である。
【図29】本発明の特性測定装置の他の実施形態であっ
て、MSLセンサの一部を切り欠いて示したブロック図
である。
【図30】MSLセンサの構成を示す縦断面図である。
【図31】従来のテンションメータ法によるセンサを示
す図である。
【図32】従来のテンションメータ法による検量線を示
す図である。
【図33】従来のECセンサを示す図である。
【図34】従来のECセンサの測定電極部分の拡大図を
示す図である。
【図35】従来のECセンサによる検量線を示す図であ
る。
【図36】従来のECセンサによる検量線を示す図であ
る。
【図37】従来のECセンサによる検量線を示す図であ
る。
【符号の説明】
2 MSLセンサ 6 導体 8、8A、8B ストリップ導体(伝送線路) 10 被測定物 30 温度センサ(温度測定手段) 32 制御ユニット(筐体) 36 演算・記録・表示装置(演算手段、補正手段) 38 電磁波発生装置(電磁波発生源) 42 電磁波損失検出装置(損失検出手段) 44 接地 58 スイッチ(切換手段) 68 素焼板(吸水媒体)

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一の電磁波又は周波数の異なる複数の
    電磁波を通過させる単一又は複数の伝送線路を備え、こ
    の伝送線路に近接させた被測定物によって生じる電磁波
    損失を取り出すことを特徴とする特性測定センサ。
  2. 【請求項2】 電磁波を通過させる単一又は複数の伝送
    線路を備えて、被測定物を近接させた前記伝送線路に電
    磁波を通過させ、この電磁波の周波数の選択により前記
    被測定物の含水率センサ又はイオン含有率センサとして
    機能させることを特徴とする特性測定センサ。
  3. 【請求項3】 前記伝送線路は、通過させる電磁波の周
    波数に対応して線路形態を異ならせたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の特性測定センサ。
  4. 【請求項4】 前記伝送線路は、平板、湾曲板、筒体、
    多角形等の絶縁支持体の外面又は内面に導体を配設した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の特性測定セン
    サ。
  5. 【請求項5】 前記伝送線路は、少なくともその露出面
    を誘電体等の保護膜で被覆したことを特徴とする請求項
    1又は2記載の特性測定センサ。
  6. 【請求項6】 前記伝送線路は、長さの異なる第1及び
    第2のストリップ導体を備えるとともに、前記第1のス
    トリップ導体を単一又は複数で構成し、かつ、前記第2
    のストリップ導体を分岐させてなることを特徴とする請
    求項1又は2記載の特性測定センサ。
  7. 【請求項7】 前記伝送線路がマイクロストリップ線路
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の特性測定
    センサ。
  8. 【請求項8】 前記被測定物が土壌、茶、木材、溶液等
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の特性測定
    センサ。
  9. 【請求項9】 前記電磁波がマイクロ波等の高周波であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の特性測定セン
    サ。
  10. 【請求項10】 前記被測定物の温度を測定する温度測
    定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の
    特性測定センサ。
  11. 【請求項11】 前記伝送線路上に前記被測定物から吸
    水する多孔質セラミック等の吸水媒体を備えたことを特
    徴とする請求項1又は2記載の特性測定センサ。
  12. 【請求項12】 被測定物を近接させたセンサに単一の
    電磁波又は周波数の異なる複数の電磁波を通過させ、前
    記被測定物による電磁波損失を求め、この電磁波損失及
    び前記電磁波の周波数を参照して前記被測定物の1又は
    2以上の特性を算出することを特徴とする特性測定方
    法。
  13. 【請求項13】 被測定物を近接させたセンサに周波数
    の異なる電磁波を通過させ、前記被測定物による電磁波
    損失を周波数毎に求め、この電磁波損失及び前記電磁波
    の周波数を参照して前記被測定物の1又は2以上の特性
    を算出することを特徴とする特性測定方法。
  14. 【請求項14】 被測定物を近接させたセンサに周波数
    の異なる電磁波を通過させ、低い周波数の電磁波を通過
    させたとき、前記被測定物によって生じる電磁波損失
    と、高い周波数の電磁波を通過させたとき、前記被測定
    物によって生じる電磁波損失とから前記被測定物の含水
    率又はイオン含有率を算出することを特徴とする特性測
    定方法。
  15. 【請求項15】 被測定物を近接させたセンサに通過さ
    せる異なる周波数に応じて前記被測定物により生じる電
    磁波損失の周波数特性から異なる検量線を求め、その検
    量線によって前記被測定物の含水率、イオン含有率又は
    導電率、その被測定物に含まれる水分の吸引圧、導電率
    又はイオン濃度を算出することを特徴とする特性測定方
    法。
  16. 【請求項16】 前記被測定物の特性の算出は、既に測
    定されている1又は2以上の測定値を参照することを含
    むことを特徴とする請求項12記載の特性測定方法。
  17. 【請求項17】 前記電磁波の周波数の変更により、前
    記被測定物による電磁波損失を含水率及びイオン含有率
    の双方、又は、含水率が支配的になるように前記電磁波
    の周波数を選択することを特徴とする請求項12記載の
    特性測定方法。
  18. 【請求項18】 前記センサ上に前記被測定物から吸水
    する多孔質セラミック等の吸水媒体を備えて、この吸水
    媒体側で生じる電磁波損失から吸水媒体中の含水率、水
    分の吸引圧、イオン含有率、水分のイオン濃度、水分の
    導電率の何れかを算出することを特徴とする請求項1
    2、13、14、15又は16記載の特性測定方法。
  19. 【請求項19】 前記電磁波損失は、前記センサに加え
    られる入力電磁波と前記センサを通過させた出力電磁波
    の電力比、レベル比、電力差又はレベル差であることを
    特徴とする請求項12、13、14又は15記載の特性
    測定方法。
  20. 【請求項20】 前記電磁波損失は、一定電力又は一定
    レベルの出力電磁波が得られるとき、その入力電磁波の
    電力又はレベルであることを特徴とする請求項12、1
    3、14又は15記載の特性測定方法。
  21. 【請求項21】 前記電磁波損失は、一定電力又は一定
    レベルの入力電磁波によって得られる出力電磁波の電力
    又はレベルであることを特徴とする請求項12、13、
    14又は15記載の特性測定方法。
  22. 【請求項22】 前記電磁波は、マイクロ波等の高周波
    であることを特徴とする請求項12、13、14又は1
    5記載の特性測定方法。
  23. 【請求項23】 前記センサに請求項1ないし請求項1
    1記載の特性測定センサを用いたことを特徴とする請求
    項12、13、14又は15記載の特性測定方法。
  24. 【請求項24】 前記特性を前記被測定物の測定温度を
    以て補正することを特徴とする請求項12、13、14
    又は15記載の特性測定方法。
  25. 【請求項25】 被測定物に近接させるセンサと、 このセンサに1又は2以上の電磁波を入力する電磁波発
    生源と、 この電磁波発生源から前記センサに加えられる入力電磁
    波と、前記センサを通して得られる出力電磁波とから前
    記被測定物による電磁波損失を検出する損失検出手段
    と、 この損失検出手段で得た前記電磁波損失から前記被測定
    物の特性を演算する演算手段と、 を備えたことを特徴とする特性測定装置。
  26. 【請求項26】 前記センサに請求項1ないし請求項1
    1記載の特性測定センサを用いたことを特徴とする請求
    項25記載の特性測定装置。
  27. 【請求項27】 前記損失検出手段は、前記入力電磁波
    と前記出力電磁波の電力比、レベル比、電力差又はレベ
    ル差から前記電磁波損失を検出することを特徴とする請
    求項25記載の特性測定装置。
  28. 【請求項28】 前記損失検出手段は、一定電力又は一
    定レベルの出力電磁波が得られるとき、その入力電磁波
    の電力又はレベルであることを特徴とする請求項25記
    載の特性測定装置。
  29. 【請求項29】 前記損失検出手段は、一定電力又は一
    定レベルの入力電磁波によって得られる出力電磁波の電
    力又はレベルであることを特徴とする請求項25記載の
    特性測定装置。
  30. 【請求項30】 前記損失検出手段は、前記入力電磁波
    と前記出力電磁波の電力比又はレベル比を求める対数増
    幅器を備えたことを特徴とする請求項25記載の特性測
    定装置。
  31. 【請求項31】 前記センサは、前記電磁波の周波数に
    適した伝送線路であることを特徴とする請求項25記載
    の特性測定装置。
  32. 【請求項32】 前記センサに前記電磁波の周波数に適
    した伝送線路を備え、このセンサから取り出される前記
    電磁波の周波数に応じて前記伝送線路を切り換える切換
    手段を備えることを特徴とする請求項25記載の特性測
    定装置。
  33. 【請求項33】 前記被測定物の温度を測定する温度測
    定手段と、 この温度測定手段の測定温度を以て前記特性を補正する
    補正手段と、 を備えたことを特徴とする請求項25記載の特性測定装
    置。
  34. 【請求項34】 前記補正手段は、前記演算手段で構成
    し、その演算途上で前記測定温度を補正データとして用
    いることを特徴とする請求項25記載の特性測定装置。
  35. 【請求項35】 少なくとも前記電磁波発生源を内蔵す
    る筐体の接地等の避雷手段を備えてなることを特徴とす
    る請求項25記載の特性測定装置。
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