JP2001013012A - 体温計 - Google Patents

体温計

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JP2001013012A
JP2001013012A JP11184301A JP18430199A JP2001013012A JP 2001013012 A JP2001013012 A JP 2001013012A JP 11184301 A JP11184301 A JP 11184301A JP 18430199 A JP18430199 A JP 18430199A JP 2001013012 A JP2001013012 A JP 2001013012A
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measuring
temperature
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thermometer
ear canal
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JP11184301A
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Hikari Ishikawa
光 石川
Takayo Koyaizu
貴代 小柳津
Yoichi Nakada
洋一 仲田
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Pigeon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 迅速かつ正確に体温測定を行うことができる
体温計を提供すること。 【解決手段】 本体11と、この本体に接続されて一方
向に延びる測定部13と、この測定部の周囲をカバーす
るカバー部14と、前記本体と測定部との間に設けら
れ、耳孔入口を密閉して耳孔内を閉鎖空間ととすると共
に、この閉鎖空間中に前記測定部及びカバー部をのぞま
せるシール部12とを備えており、前記カバー部は、熱
伝導性にすぐれるとともに熱容量が小さくなるように構
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人の耳孔内の温
度を短時間で正確に計るための体温計の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】人の体温を測定するための体温計は、口
や脇の下、あるいは直腸で測定されている。ところで、
人体内において、脳は多量の血液を循環させている関係
で、正確な体温は脳の温度を測定することにより得られ
る。そして、口は脳に近いので口腔内の温度は体温にほ
ぼ等しいことから、口腔内で計るのが最も適している。
このため、口腔内に水銀体温計や電子体温計を差し込む
ことで体温を測定することが広く行われている。
【0003】しかしながら、水銀体温計は、測定に約1
0分と長い時間がかかる欠点がある。この点、電子体温
計の測定時間は、予測式で約60程度と、比較的短い
が、両者ともに測定時に口腔内に直接差し込まれるた
め、ウイルス等の感染の問題があり、衛生上好ましくな
い。また、予測式では正確な体温測定ではなく、実測式
では、約6分程度とやはり測定時間が長くかかってしま
う。
【0004】そこで、耳孔内に測定部を差し込んで計測
することができる体温計が提案されている。すなわち、
耳孔内は、脳に近く、その温度は体温にほぼ一致してお
り、体温測定には適しているからである。
【0005】図9は、このような耳孔内の温度を計測す
る体温計の構成例として、その要部を示す図である。図
において、体温計1は、一方向に長いケース3の一端か
ら円筒状の耳閉鎖部材4が延びている。この耳閉鎖部材
4の先端からは細いセンサ5が延びている。これによ
り、体温計1では、その先端側を耳のなかに入れて密着
させることにより、耳閉鎖部材4が外耳道内に挿入さ
れ、外耳道の内面に密着して外耳道内を閉鎖空間とし、
この空間内の温度をセンサ5が計測するようになってい
る。
【0006】ここで、図10は、図9の体温計1の要部
の詳しい構成を示す分解断面図である。図において、ケ
ース3からは細長い棒状の支持部5aが延びており、そ
の先端にセンサ5が設けられている。この棒状の支持部
5aの箇所は、図示されているように耳閉鎖部材4の長
さ方向に延びる貫通孔4c内に挿通されるようになって
いる。そして、耳閉鎖部材4は、筒状部材4aの周囲に
被覆部4bが設けられており、少なくとも被覆部4bは
柔らかい材料で形成されており、外耳道である耳孔に密
着した時に耳孔内を傷つけないようにされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な体温計1では、外耳道を閉鎖する耳閉鎖部材4は、外
耳道の中に挿入された状態で、その内面に密着する構成
とされているために、耳孔内の狭小な閉鎖空間に熱的影
響を及ぼしてしまう。つまり、耳孔内にて、その内面に
密着するような太さを有する閉鎖部材4が耳孔内に侵入
した状態で存在すると、温度計測の際に、閉鎖部材4の
有する熱が閉鎖空間内に放出され、温度が変化してしま
う。このため、耳孔内の閉鎖空間の熱は体温と一致しな
くなり、正確な体温測定ができないという問題がある。
【0008】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、迅速かつ正確に体温測定を行うこと
ができる体温計を提供すること目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、本体と、この本体に接続されて一方向に
延びる測定部と、この測定部の周囲を覆うカバー部と、
前記本体と測定部との間に設けられ、耳孔入口を密閉し
て耳孔内を閉鎖空間ととすると共に、この閉鎖空間中に
前記測定部及びカバー部をのぞませるシール部とを備え
ており、前記カバー部は、熱伝導性にすぐれるとともに
熱容量が小さくなるように構成されている、体温計によ
り、達成される。
【0010】請求項1の構成にれば、シール部が耳孔入
口、つまり、外耳導孔入口に密着して、そこより内側を
密閉するので、外耳道に対応した領域を、密閉された閉
鎖空間とすることができる。この場合、シール部は外耳
道内に侵入しないので、その熱が閉鎖空間の温度にほと
んど影響を与えることがなく、閉鎖空間内は純粋に人体
の熱により迅速に体温とほぼ一致した温度まで上昇す
る。また、この閉鎖空間内に測定部が配置されるので、
測定部は閉鎖空間の温度を測定することができる。この
場合、測定部を周囲を覆うカバー部は、熱伝導率が高
く、しかも熱容量が小さくされているので、周囲温度が
カバー部に蓄積されることなく測定部に効率良く短時間
に伝導することとなる。これにより、測定部では、閉鎖
空間の温度が短時間に計測される。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記測定部が、前記本体から前記シール部を貫通し
てピン状に延びており、前記カバー体は、前記測定部の
周囲にて間隔を有するように中空に形成されていること
を特徴とする。
【0012】請求項2の構成によれば、カバー部は測定
部の周囲に間隔を隔てて被覆されているので、その分全
体の太さが十分太くなり、耳孔内に挿入された時に耳孔
内を傷つけにくい。
【0013】請求項3の発明は、請求項2の構成におい
て、前記測定部の先端が、前記カバー部の先端より短い
ことを特徴とする。
【0014】請求項3の構成によれば、測定部の細い先
端が耳孔内面の皮膚と接触することがないので、耳孔内
を一層傷つけにくい。
【0015】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかの構成において、前記測定部の耳孔内に挿入され
る部分の太さは、約2mm〜5mmであることを特徴と
する。
【0016】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかの構成において、前記測定部が、熱電対の接点で
構成されており、この接点は、耳孔内で長く延びている
ことを特徴とする。
【0017】請求港5の構成によれば、測定部を熱電対
の接点で形成することにより、例えばサーミスタ等と比
較すると、耳孔内に挿入する部分が非常に単純な構成と
なり、その分小型に形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下
に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0019】図1は、本発明の実施形態による体温計の
概略側面図であり、図2は、その概略正面図、図3はそ
の概略背面図である。これらの図において、体温計10
は、体温計本体11と、この本体の突出するシール部1
2と、前記本体11内からシール部12を貫通して外部
に長く延びている測定部13と、この測定部13の周囲
を被覆するカバー部14とを備えている。
【0020】本体11は、手で持って支持し易い形状が
適しており、例えば、図示されているように、例えばド
ーム状もしくは半球状であり、詳しくは鶏卵を縦に2分
割したような形状の筐体を備えている。これにより、本
体11の一面側,すなわち正面側11aは、平らな平面
とされており、背面側11bは湾曲した曲面となってい
る。そして、本体11は、後述する電気的内部構造を有
している。
【0021】本体11の平らな面11aには、その平面
から突出するようにシール部12が設けられており、こ
のシール部12は、例えば耳栓のような形状を備えてい
る。シール部12は、後述するように、体温計10の平
らな面を人体の耳の位置に合わせて軽く当てると、平面
11aは、耳介(耳殻)に押しつけられ、このシール部
12が外耳導入口の周囲を塞ぐ位置となるようにされて
いる。このため、シール部12の先端は、外耳導入口か
ら外耳道に入らないか、ごく僅かに侵入した状態で、外
耳道を外側から完全に塞ぐ外径とされている。
【0022】このため、シール部12は、比較的柔らか
く断熱性に優れた材料で形成されるのが好ましい。これ
により、外耳導入口に密着しやすく、測定部13と本体
11側とを熱的に分離することができるようになってい
る。したがって、シール部12の材料は例えば、発泡性
ポリマーや発泡性ウレタン,ゴム,シリコン,エラスト
マー等が好適である。
【0023】測定部13は、後述するように温度検出を
行うために、例えば熱電対を利用した導体で形成した接
点でなる感温部で形成され、本体11から延びて、上記
シール部12を貫通して、長く延びている。この場合、
測定部13は、例えば、シール部12の先端から、約5
mm〜12mm程度突出して延びる長細いピン状に形成
されている。そして、測定部13を熱電対の接点で形成
することにより、例えばサーミスタ等と比較すると、耳
孔内に挿入する部分が非常に単純な構成となり、その分
小型で細く形成することができる。これにより、乳幼児
等の小さな耳孔に合わせた体温計をつくりやすい。
【0024】カバー部14は、基端側がシール部12の
先端に固定され、例えばパイプ状に形成されて、上記測
定部13の周囲を覆い、この測定部13と同じ方向に延
びている。そして、カバー部14の先端は半円状に丸く
成型され、かつ先端は開放されている。このカバー部1
4の直径は、例えば1mm〜3mm程度で、耳孔内に挿
入される部分の長さは、約2mm〜5mm程度である。
カバー部14は、特に、熱伝導性が高く、しかも熱容量
が小さくなるように構成されており、熱を蓄積しないよ
うにされている。このような目的に対応して、本実施形
態では、カバー部14は、例えば、厚さ0.05mm〜
1mm程度のカーボン製,もしくはアルミニウム製,銀
製,銅製等の材料でなるパイプ状の部材で形成すること
ができる。
【0025】また、好ましくは、カバー部14は、図示
されているように、測定部13の周囲を覆い、かつ測定
部13とは所定の間隔を保持することができるように、
その内径が設定されている。これにより、全体を一定の
太さとすることができ、外耳道内に挿入された時に耳孔
内を傷つけにくいようにされている。また、本実施形態
では、カバー部14の先端は開放されて、開口14aと
なっており、カバー部14内に後述する閉鎖空間内の空
気が入り込みやすくなっている。そして、測定部13
は、カバー部14の先端よりも短いか、もしくは先端を
揃えて同じ長さとされている。これにより、細い測定部
13の先端が外部に露出しないので、耳孔内を傷つけに
くくされている。
【0026】図3に示すように、本体11の背面側に
は、外部から操作可能な位置に電源スイッチ15と、検
出した体温等を表示するための液晶表示手段等により形
成された表示部16が設けられている。
【0027】図4は、体温計10の電気的構成を概略的
に示すブロック図である。図において、本体11の外部
に設けられた測定部(第1接点)13は、本体11内の
検温部21に接続されている。この本体11内には、検
温部21からの検出信号をA/D(アナログ−ディジタ
ル)変換するためのAD変換器23、測定処理を制御す
る制御部27、検温部21と接続された第2接点22、
温度センサ17、本体11内の内蔵電源24、電源スイ
ッチ15、発振回路25、発振回路25からのクロック
信号をカウントするクロックカウンタ26、計時手段2
8、記憶手段29、表示部16を有している。
【0028】上記測定部13と検温部21と第2接点2
2とは相互に接続されている。検温部21は、A/D変
換器23と接続され、AD変換器23は制御部27と接
続されている。さらに電源24は、電源スイッチ15を
介して発振回路25に接続され、発振回路25はカウン
タ26と、カウンタ26は制御部27と接続されてい
る。また、制御部27には、例えばサンプリング時間を
計測する計時手段28、記憶手段29、表示部16が接
続されている。
【0029】図4において、本体11から上述したよう
に外部に露出している測定部13は、熱電対の一部を構
成しており、例えば、この測定部13を第1接点とし
て、本体11内には第2接点22が設けられている。こ
の熱電対には、検温部21が接続されている。第1の接
点である測定部13が後述するように耳孔内の閉鎖空間
に配置されて、温度上昇し、これと熱的に分離された本
体11内の第2の接点22との間で熱勾配が生じると、
熱電対に起電力が生じるようになっている。この起電力
に基づく電流は本体11内の検温部21により検出され
るようになっている。そして、検温部21からの検出電
流は、A/D変換器23により、ディジタル信号(検温
信号)に変換されて制御部27に送られる。
【0030】制御部27は、例えばCPUやこれと同等
の機能を果たす電子回路等でなる演算手段を有してお
り、後述する温度演算を行う。この制御部27には、本
体11内のサーミスタ等からなる温度センサ17が接続
されており、本体11がある耳孔外部の現在温度が与え
られる。また、計時手段28は、温度演算に際して、検
温信号のサンプリング周期等に対応した時間情報と、閉
鎖された耳孔内が後述するように平衡温度になる時間を
予め求めて取得しており、計測の終了を知らせる時間情
報を提供する。記憶手段は、例えば体温計測処理に必要
とされるソフトウエアを制御部27が読みだすためのR
OM(リードオンリーメモリ)と制御部27による処理
作業に必要なRAM(ランダムアクセスメモリ)等から
なる。
【0031】ここで、電源スイッチ15がオンされる
と、発振回路25に駆動電流が印加され、発振回路25
のクロック信号は、クロックカウンタ26によってカウ
ントされる。このクロック信号と、計時手段28により
計測される予め定めた時間情報に基づいて、制御部27
は、上記A/D変換器23からのディジタル信号(検温
信号)を所定時間毎に演算(温度演算)する。さらに、
おの演算結果により得られる第1接点13と第2接点2
2の温度差と、温度センサ17から送られる現在温度と
を演算して、耳孔内の体温を演算結果として得る。この
演算結果は、制御部27の指示により、表示部16にて
上記所定時間毎に温度表示されるとともに、逐次記憶手
段29に格納される。そして、計時手段28が計測終了
に対応した時間情報を制御部27に与えると、制御部2
7は、記憶手段29に保持されている計測時間内の最高
温度を求めて、表示部16に連続表示させ、この表示
は、電源スイッチ24がオフされるまで保持されるよう
になっている。
【0032】図5は、本実施形態の体温計10により、
温度測定を行う様子を示している。体温計10を使用す
る場合には、本体11の電源スイッチ15をオンとし、
本体11を手に持って、本体11の正面側の平面11a
を耳殻37に向け、シール部12の位置を耳孔に合わせ
て、押しつける。これにより、図5に示されているよう
に、シール部12は、耳孔の外耳導入口31に密着され
る。すなわち、シール部12は、上述したように柔軟な
材料で形成されており、耳孔付近に押しつけられたとき
に変形して、しかも、耳孔内に完全に入り込まない太さ
(外径)となっていることから、シール部12は、耳孔
の外耳導入口の周囲に密着して完全に塞ぎ、これより内
側を閉鎖空間Sとする。
【0033】ここで、図5において示されているよう
に、外耳導入口31より内側の耳孔内は、外側から内側
に向かって、順次、軟骨部外耳道32と、骨部外耳道3
3と続くようになっており、その奥に鼓膜34が存在す
る。そして、鼓膜34のさらに奥には三半規管35があ
り、耳管36がさらに奥へ延びている。上記シール部1
2は、具体的には、軟骨部外耳道32の入り口付近に押
しつけられて、密閉する。これにより、シール部12
は、外部にある本体11と、閉鎖空間S内に位置する測
定部13及びカバー部14とを熱的に分離することにな
る。また、これと同時にシール部12は、閉鎖空間Sを
密閉するので、本体11を含む外部と閉鎖空間Sとを熱
的に分離する。
【0034】これにより、閉鎖空間S内は、外部と分離
されることにより外気の影響をうけないので、空間内の
温度が体温により急速に上昇する。ここで、この閉鎖空
間S内には、測定部13とその周囲を被覆するカバー部
14とが奥行き方向に細く延びている。この測定部13
は上述のように、本体11内に形成された熱電対の第1
接点であり、この測定部13が閉鎖空間Sの温度に近づ
くことになる。
【0035】具体的には、閉鎖空間Sはシール部12に
より密閉されることによって、外気との連通が絶たれる
と、非常に狭い空間であることから、その空間を形成す
る皮膚表面の温度によって、短時間に体温に一致する温
度にまで上昇する。この時、図5において、耳孔内に存
在するカバー部14は、熱容量が小さく、かつ熱伝導率
が高くなるように構成されているために、耳孔内の皮膚
表面の輻射熱と、閉鎖空間Sの雰囲気温度により、瞬時
に温度が上昇し、この熱をその内側,すなわち測定部1
3側に迅速に伝える。これにより、熱電対の第1接点で
ある測定部13もカバー部14とほぼ同時に体温とほぼ
一致する温度まで上昇する。
【0036】これにより、上述した測定部13と熱電対
の第2接点22との間で温度差が生じて起電力が発生す
るので、図4で示す電気的構成に基づいて、体温検出が
行われ、検出結果は表示部16に表示されることにな
る。したがって、本実施形態では、シール部12が閉鎖
空間Sと本体11との間を熱的に分離して効果的に熱勾
配を形成することにより、正確な体温検出が可能とな
る。しかも、シール部12は、耳孔内に深く入り込むこ
とがないので、閉鎖空間S内の雰囲気温度に影響を与え
ることがなく、耳孔を密閉することから、閉鎖空間S内
が被検者の体温に一致した温度に迅速に達することがで
きる。
【0037】また、本実施形態の体温計10では、測定
部13をカバー部14で被覆しているために、細く形成
された測定部13の先端が、耳孔に挿入される際に耳孔
内を損傷するおそれがない。また、特にカバー部14
は、その内側の測定部13との間に間隔を有するように
形成されているので、カバー部14はその分外径が太く
なることから、先鋭度を抑制することができ、さらに耳
孔内を損傷しにくい。
【0038】しかも、カバー部材14は熱伝導率が高く
かつ熱容量が小さいので、閉鎖空間S内の温度及び耳孔
表面の輻射熱を迅速に伝えるとともに、蓄積することが
ないので、これらの温度を測定部13に損なうことなく
迅速に伝えることから、被検者の体温を正確にしかもき
わめて速く検出することができる。図6及び図7は、本
実施形態の体温計10による計測結果を示す表とグラフ
であり、図6にて1−1とは、体温計10を右の耳孔に
合わせて検出した第1回目、1−2とは体温計10を左
の耳孔に合わせて検出した第1回目、を表し、以下同様
に3−2まで都合各3回、左右それぞれの耳孔について
検出した値を示している。図示されているように、いず
れの検出においても、開始後約18秒程度で迅速に平衡
温度に達していることがわかる。
【0039】図8は、体温計10の測定部13を被覆す
るカバー部14の別の構成を示している。図において、
上述の実施形態と同一の符号を付した箇所は共通する構
成であるから重複する説明は省略し、相違点を中心に説
明する。この変形例では、カバー部14の先端14cが
上述の実施形態と異なり塞がれており、測定部13の先
端が外部(耳孔内)に露出しないようになっている。こ
れにより、測定部13の先鋭な先端が耳孔内面に接触す
る可能性は全くなくなり、耳孔内を損傷するおそれがほ
ぼ完全に回避される。
【0040】本発明は、上述の実施形態に限定されな
い。本実施形態の本体内の電気的構成は、共通した機能
をもつ他の構成により置き換えてもよい。また、本体1
1の外形は、手により保持しやすい他の形状を採用して
もよい。さらにまた、上記本体11またはカバー部14
を予備的に加熱する手段を設けて、測定前に体温程度ま
で温度上昇させてから、検出を行う構成としてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、迅
速かつ正確に体温測定を行うことができる体温計を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る体温計の概略側面図で
ある。
【図2】図1の体温計の概略正面図である。
【図3】図1の体温計の概略背面図である。
【図4】図1の体温計の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図5】図1の体温計の使用状態を示す説明図である。
【図6】図1の体温計の体温検出の検出時間と検出値を
示す表である。
【図7】図1の体温計の体温検出の検出時間と検出値を
示すグラフである。
【図8】図1の体温計のカバー部の別の構成を示す変形
例である。
【図9】従来の体温計の使用状態の一例を示す図であ
る。
【図10】図9体温計の要部の構成を示す分解図であ
る。
【符号の説明】 10・・・体温計、11・・・本体、12・・・シール
部、13・・・測定部、14・・・カバー部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲田 洋一 東京都千代田区神田富山町5番地1 ピジ ョン株式会社内 Fターム(参考) 2F056 HD01 HD03 HD04 HD05 HD06 HD08 HD10 KC01 KC12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体と、 この本体に接続されて一方向に延びる測定部と、 この測定部の周囲を覆うカバー部と、 前記本体と測定部との間に設けられ、耳孔入口を密閉し
    て耳孔内を閉鎖空間ととすると共に、この閉鎖空間中に
    前記測定部及びカバー部をのぞませるシール部とを備え
    ており、 前記カバー部は、熱伝導率が高くかつ熱容量が小さくな
    るように構成されていることを特徴とする、体温計。
  2. 【請求項2】 前記測定部は、前記本体から前記シール
    部を貫通してピン状に延びており、 前記カバー部は、前記測定部の周囲にて間隔を有するよ
    うに中空に形成されていることを特徴とする、請求項1
    に記載の体温計。
  3. 【請求項3】 前記測定部の先端が、前記カバー部の先
    端より短いことを特徴とする、請求項2に記載の体温
    計。
  4. 【請求項4】 前記測定部の耳孔内に挿入される部分の
    太さは、約2mm〜5mmであることを特徴とする、請
    求項1ないし3のいずれかに記載の体温計。
  5. 【請求項5】 前記測定部は、熱電対の接点で構成され
    ており、この接点は、耳孔内で長く延びていることを特
    徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の体温
    計。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010236897A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Terumo Corp 耳内挿入型体温計
JP2015219195A (ja) * 2014-05-20 2015-12-07 学校法人産業医科大学 外耳道温測定器及び熱中症計

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