JP2001012971A - ロータリーエンコーダー - Google Patents

ロータリーエンコーダー

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JP2001012971A
JP2001012971A JP11182110A JP18211099A JP2001012971A JP 2001012971 A JP2001012971 A JP 2001012971A JP 11182110 A JP11182110 A JP 11182110A JP 18211099 A JP18211099 A JP 18211099A JP 2001012971 A JP2001012971 A JP 2001012971A
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Shigeki Kato
成樹 加藤
Hidejiro Kadowaki
秀次郎 門脇
Akira Ishizuka
公 石塚
Yasushi Kaneda
泰 金田
Takayuki Kadoshima
孝幸 門島
Sakae Horyu
榮 法隆
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メイン信号検出位置の2点を結ぶ対角線上の2
点で原点信号を読み取る高精度なロータリーエンコーダ
ーを簡単な構成で実現すること。 【解決手段】メイン信号を読み取るための光をディスク
円周の対角線上の2点で読み取る構成のロータリーエン
コーダーにおいて、光源、コリメーターレンズ、等を含
む平面上でメイン信号を読み取るための2光束がディス
ク方向に折り返された後にさらに、ビーム分割素子を設
け、メイン信号を読み取る光束と、原点信号を読み取る
光束の4光束に分け、メイン信号検出位置の2点を結ぶ
対角線上の2点で原点信号を読み取ることを特徴とする
ロータリーエンコーダー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転物体の回転状態
を光電的に測定するロータリーエンコーダーの原点検出
系に関するもので、回転スケールに取付けた回折格子に
可干渉性光束を入射して該回折格子からの回折光を互い
に干渉させて干渉縞を形成し、該干渉縞の明暗の縞を計
数することによって回転物体の回転状態を測定する際の
ロータリーエンコーダーの原点位置信号を効率的、かつ
高精度に検出可能なロータリーエンコーダーに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来よりサブミクロン単位の変位を測定
する測定器としては、レーザー等の可干渉性光束を移動
物体に設けた回折格子に照射し、該回折格子からの回折
光より形成される干渉縞の明暗変化をモニターするリニ
アエンコーダーやロータリーエンコーダーが良く知られ
ている。
【0003】ロータリーエンコーダのうちインクリメン
タル方式のエンコーダはスケールの回転に伴ない発生す
るパルス数を計数して被検出物体の回転量を検出する。
又、被検出物体の絶対回転位置は回転の原点位置からの
ずれ量及び方向を求めることにより行う。
【0004】一般にインクリメンタル方式のロータリー
エンコーダには1回転中に1回だけ原点位置を示す原点
信号を発生するパターンが設けられている。原点信号は
光や磁気等を利用したパターン検出系を用いて、該パタ
ーンの有無、又は遠近を検知して発生される。
【0005】本出願人は先に特開昭62-200223号公報に
おいて、回転ディスクの直径が20mm、1回転当りのパル
ス数(正弦波周波数)81000程度のロータリーエンコー
ダを提案した。同公報のロータリーエンコーダは1パル
ス当りの回転ディスク周上の長さは0.78μmである。一
般には原点位置検出装置の繰り返し再現性精度も同程度
必要とされる。
【0006】高精度な原点位置検出を可能とする為、同
公報においては矩形状反射スリットを回転ディスク上に
設け、そこに矩形状又は長楕円状断面を有する光束を照
射する構成が示されている。反射スリットからの反射光
束は検出タイミングが異なるように位置をずらした2つ
の受光素子によって検知される。両受光素子からの出力
信号を比較することにより、矩形状反射スリットの幅よ
りも高分解能に原点位置を求めることができ、数μm幅
の矩形状反射スリットを用いて16角度秒程度の原点位置
再現性を得ることができる。
【0007】2つの受光素子の信号出力の比較精度は信
号のS/N比で決定されるため、原点信号検出系の繰り返
し再現精度は信号のゆらぎに相当すると考えることがで
きる。
【0008】しかし電気信号では高いS/N比によりサブ
ミクロンの繰り返し再現精度が得られても、回転ディス
クの回転中に図13に示すような平行軸ずれや、図14に示
す軸のたおれがあると、検出タイミングが図15のように
ずれて原点信号検出にエラーが生じる。
【0009】図13に示すように回転ディスク板5がX-
X′軸方向に0.5μm横ずれして破線の位置になったとす
る。受光素子18Aの出力をA、受光素子18Bの出力をBとす
ると、回転ディスク板5上の矩形反射スリット5Zによる
反射光束の検出タイミングは図15に示すようにずれ、出
力A、Bの交点のタイミングt1がt1′に変化する。
【0010】X-X'方向の0.5μmの横ずれは原点信号が周
上で0.5μmずれたことに相当する。したがって原点検
出のエラーは直径20mm(半径10mm)の回転ディスクで t
an-1{(0.5/10000)×3600}=10角度秒になる。
【0011】回転ディスク5の倒れに関しても同様で図
14に示すように回転軸19が倒れると受光素子18A、18B上
の反射光束の照射位置がずれ出力A、Bのタイミングがず
れる。例えば焦点距離5mmのシリンドリカルレンズを用
いた場合、回転軸19の倒れ20角度秒に対しエラーは tan -1 [5×tan(1/60×2) / 10]×60= 20 角度秒になる。
【0012】しかしながら一般に小型のベアリング等を
用いた回転機構において0.5μm以下の軸ずれや10角度
秒以下の軸の倒れを抑制するのは非常に困難である。
【0013】以上説明してきた誤差の数値は実際的な値
で、従って従来のロータリーエンコーダにおいて1角度
秒程度の繰り返し再現性精度を満たす原点位置信号を得
ることは大変難しかった。
【0014】図16は上記問題点を改良した従来式エンコ
ーダーの光学系(特許登録No.2586121)の要部概略図、
図17は図16の一部分の平面図である。上記従来例では光
源1からの光束を先ずコリメーターレンズ2により略平
行光束とする。該平行光束はビームスプリッタ3A、3B、
3Cそしてミラー25等を介して回転軸19に対し互いに反対
側に配置したシリンドリカルレンズ23A、23Bに導かれ、
長楕円状光束に変換されて回転ディスク5面上を照射す
る。23A、23Bにより照射された光束はそれぞれ受光素子
18A、18Bによって受光される。回転ディスク5上に設け
た矩形反射リット5Z1、5Z2が光束下に位置したとき受光
素子18A、18Bで検出される出力は所定時間タイミングを
ずれて出力されるように位置調整が行われ、該出力から
原点信号が検出される。
【0015】図18Aは2つの受光素子18A、18Bで得られ
る出力信号A、Bの説明図である。受光素子18Aは時刻tA
より、受光素子18Bは時刻tBより検出が始まり、出力信
号A、Bの曲線の交点に相当する時刻t1が原点位置に相当
する。
【0016】回転ディスク5が図13に示すようにX-X′軸
方向に横ずれを起こした時の様子を示したのが図18Bで
ある。横ずれのため受光素子18Aの検出タイミングは遅
れ信号A2となるが、逆に受光素子18Bの検出タイミング
は進んで信号B2となる。出力信号A2、B2の交点として得
られる時刻t2は結果として図18Aの時刻t1と同じにな
る。
【0017】同様に回転ディスク5の回転軸19にY-Y'軸
を中心に回転する倒れが生じた時の様子を示したのが図
18Cである。倒れの影響で受光素子18Aの検出タイミング
の時刻tA3は遅れるが、受光素子18Bの検出タイミングは
時刻tB3と進み、結果的に信号出力A3、B3の交点に相当
する時刻t3は図18Aの時刻t1と同じになる。
【0018】即ち、いずれの場合も2つの受光素子18
A、18Bからの信号出力の交点に相当する時刻は変化せ
ず、補正が実現できることになる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
上記従来の実施形態では矩形反射スリット5Z1、5Z2を回
転ディスク面上の所定の位置に設け、各々のスリットに
対応する2つの受光素子18A、18Bから得られる出力信号
を用いることにより、回転ディスクが正規の状態から変
化しても、原点位置検出のエラーを除去し、高精度な検
出を可能としている。円周の対角線上でメイン信号を読
み取る形式の従来型のエンコーダーにおいて原点信号を
対角線上で読む場合には、やはりメイン信号と同一の対
角線上で原点信号を検知するのが望ましい。しかしなが
ら、従来型のエンコーダーにおいて同一対角線上に配置
する構成を取ることは実際には大変困難であった。
【0020】実際の製品の適用形態から困難さを類推す
るため、片読みの原点信号方式の光学系を示したのが図
19、図20である。光源1から出た光はコリメーターレン
ズ2を出た直後にハーフミラー3によりディスク方向に
垂直に折り返される。ハーフミラーの対角線上には偏向
ビームスプリッター9が存在している。同一対角線上の
配置をするため、仮にビームスプリッター9を光軸上で
プリズム4と反対方向に移動し、ハーフミラー3と同様の
素子を配置しても、検出されるのは前段の光学系を経て
ディスク5で回折を2回経た後の光束で、光量が対角線
上の原点信号とアンバランスになってしまう。また光源
1とプリズム4を含む平面上では円周のほぼ半分をプリ
ズム4が占めており、対角線上に光を折り返す有効なス
ペースがない。仮に対角線上で原点信号を読む光学構成
を組もうとしても、光源1、プリズム4を含む平面上に
は折り返しハーフミラー3と同様の部品を対角線上には
配置できないという問題がある。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のロータ
リーエンコーダーは、回転物体の回転状態をデイスクの
対角線上の2点で読み取るロータリーエンコーダーにお
いて、メイン信号を読み取る2光束をそれぞれディスク
方向に入射する前に光分割素子により分割して原点信号
を読み取る光束を生成し、メイン信号検出位置の2点を
結ぶ対角線上の2点で原点信号を読み取ることを特徴と
している。
【0022】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、該原点信号読み取り光束がディスク上で線状に集光
されることを特徴としている。
【0023】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、該光分割素子がビームスプリッターであることを特
徴としている。
【0024】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、該ビームスプリッタで分割された光をシリンドリカ
ルレンズで原点信号検出位置に集光することを特徴とし
ている。
【0025】請求項5の発明は、請求項2の発明におい
て、該光分割素子が回折格子であることを特徴としてい
る。
【0026】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、該回折格子からの出射光のうち0次光をメイン信
号、一次の回折光を原点信号の検出に用いることを特徴
としている。
【0027】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、該回折格子で分割された光をシリンドリカルレンズ
で原点信号検出位置に集光することを特徴としている。
【0028】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、該回折格子がブレーズド格子であることを特徴とし
ている。
【0029】請求項9の発明は、請求項5の発明におい
て、該回折格子からの出射光のうち一次の回折光をメイ
ン信号と原点信号の検出に振り分けることを特徴として
いる。
【0030】請求項10の発明は、請求項9の発明にお
いて、該回折格子で分割された光をシリンドリカルレン
ズで原点信号検出位置に集光することを特徴としてい
る。
【0031】請求項11の発明は、請求項10の発明に
おいて、該回折格子の段差形状が0次光を発生しない段
差形状になっていることを特徴としている。
【0032】請求項12の発明は、請求項2の発明にお
いて、該光分割素子が双曲線回折格子であることを特徴
としている。
【0033】請求項13の発明は、請求項12の発明に
おいて、該双曲線回折格子からの出射光のうち0次光を
メイン信号、一次の回折光を原点信号の検出に用いるこ
とを特徴としている。
【0034】請求項14の発明は、請求項13の発明に
おいて、該双曲線回折格子の一次回折光が該ディスク上
で線状の光束に集光されることを特徴としている。
【0035】請求項15の発明は、請求項14の発明に
おいて、該双曲線回折格子がディスクと平行な平面上で
原点検出位置に関して対称に配置された2つの双曲線回
折格子から構成されることを特徴としている。
【0036】請求項16の発明は、請求項3から15の
いずれか1項の発明において、該光分割素子に入射する
光束を軸中心方向に角度を持って入射させることを特徴
としている。
【0037】請求項17の発明は、請求項3から16の
いずれか1項の発明において、該原点信号読み取り光束
が該ディスクで反射した後、集光されて検出されること
を特徴としている。
【0038】請求項18の発明は、請求項17の発明に
おいて、該原点信号を2分割センサーで検出することを
特徴としている。
【0039】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態1の要部
斜視図、図2は断面図を示したものである。本実施形態
は、メイン信号を読み取るための光をディスク円周の対
角線上の2点で読み取る構成において、光源、コリメー
ターレンズ、等を含む平面上でメイン信号を読み取る2
光束がディスクに入射する前に、ビーム分割素子を設
け、メイン信号を読み取る光束と、原点信号を読み取る
光束の4光束に分け、メイン信号検出位置の2点を結ぶ
対角線上の2点で原点信号を読み取っている。
【0040】又、前記ビーム分割素子として双曲線で構
成された回折格子を設け、0次光をメイン信号を読み取
る光束に、一次回折光を原点信号を読み取る光束に使用
し、簡単な構成でメイン信号検出位置の2点を結ぶ対角
線上の2点で原点信号を読み取ることを可能としてい
る。尚、従来の実施形態と同一の部材には同一の番号が
付されている。
【0041】レーザー1から出射されたレーザー光はコ
リメーターレンズ2で平行光にコリメートされプリズム4
に入射する。プリズム4で光束はP波とS波に分割され
プリズムのディスク方向折り返し部分4A、4Bでそれぞれ
ディスク方向に折曲げられる。折曲げの角度は垂直入射
に対しメイン信号読み取り用の格子5Aの1次回折光の回
折角度だけずれた角度である。また、ディスク方向折り
返し部分4A、4Bとディスク5の間にビーム分割素子とし
てビームスプリッター24A、24Bが配置されて、原点信号
検出用の光束を分岐することが実施形態1の構成の特徴
となっている。
【0042】メイン信号の読み取りにはビームスプリッ
ター24A、24Bを透過した光束が用いられる。ディスク5
への入射角はビームスプリッタ24A、24Bに入射した時の
角度と同一である。ディスク5に入射した光束は5上に設
けられたメイン信号読み取り用回折格子5Aで回折され、
1/4λ板6A、6B、キャッツアイ反射素子7A、7Bを介し
て、P波、S波がそれぞれ入れ換わることにより元の光
路をたどって、干渉信号を形成する。
【0043】一方、原点信号読み取り用の光束はビーム
スプリッタ24A、24Bより分岐してメイン信号読み取り用
の光束よりもディスク回転中心方向に角度を持って出射
し、シリンドリカルレンズ23A、23Bに入射する。23A、2
3Bを通過した光束は上記2つのメイン信号読み取り位置
を結ぶ直線上に配置された2つの原点信号読み取り位置
に線状に集光され、ディスク5を照射する。ディスク5
には従来の実施形態で示したエンコーダーと同様の原点
検出用の矩型パターン5Z1、5Z2が配されている。該原点
パターン5Z1、5Z2は原点信号読み取り用光束照射位置を
横切る時に照射光を反射し、該反射光はもう一度シリン
ドリカルレンズ23A、23Bをそれぞれ通過した後、2分割
センサー18A、18Bに入射して原点信号として電気信号に
変換される。
【0044】本実施形態では、メイン信号読み取り位置
の前段にビームスプリッターを設ける簡単な構成で、光
束を有効に分割しながら、原点信号読み取り用光束を対
角線上の2点に照射することを可能とした。さらに原点
信号読み取り用信号をメイン信号読み取り用信号よりデ
ィスク中心方向に所定の角度を持って出射させることに
より、2つの原点信号を持った光束を2分割センサーで受
光することを可能とした。
【0045】図3は本発明の実施形態2の要部斜視図、図
4は横方向からの断面図を示したものである。本実施形
態はビーム分割素子がビームスプリッターではなく回折
格子22A、22Bである以外は実施形態1と同様の構成であ
る。
【0046】図3に示すように本ロータリーエンコーダ
ーの構成ではプリズム4に設けられたビーム反射面4A、4
Bで反射された光束が実施形態1のビームスプリッタ24
A、24Bの代わりに回折格子22A、22Bに入射する。22A、2
2Bに入射した0次回折光はそのまま透過し、ディスク5上
に設けられたメインスケール5Aに入射する。その後、λ
/4板、キャッツアイを介する光路は実施形態1と同様で
ある。一方、回折格子で生じた1次の回折光(±1次光)
は、原点信号検出位置方向に回折され、その後の光路は
実施形態1と同様である。なお、格子22A、22Bをブレー
ズド格子にすれば回折光の所望の次数に光を配すること
ができるため、光量損失がなく光量の有効利用も出来
る。従って図3の構成で実施形態1と同じ効果を得ること
ができる。
【0047】図5は本発明による実施形態3の要部斜視
図、図6は横方向からの断面図を示したものである。本
実施形態もビーム分割素子がビームスプリッターではな
く回折格子22A、22Bとなっているが、回折光の使い方が
実施形態2と異なるのが特徴である。
【0048】図5ではプリズム4に設けられたビーム反射
面4A、4Bで反射された光束が回折格子22A、22Bに入射す
る。回折格子22A、22Bは格子の段差がλ/2(n−1)にな
っていて、0次光が発生せず±1次光に回折光が集中する
構成となっている。発生する+1回折光と−1次回折光は
それぞれメインスケール5A、原点パターン5Z1、5Z2を照
射する。即ち回折格子22Aの+1次回折光はシリンドリカ
ルレンズ23A、ー1次光はメインスケール5Aへ、回折格子
22Bの+1次回折光はメインスケール5B、ー1次光はシリ
ンドリカルレンズ23Bへと導かれる。メイン信号照射光
束はメインスケール5A、5Bで回折され、1/4波長板6A、6
Bを経た後、キャッツアイ素子7A、7Bで反射され、再び
もとの光路をたどって干渉信号を形成する。一方、原点
信号照射光束の光路はは実施形態1、2と同様で、最終的
に2分割センサー18A、18Bに導かれる。
【0049】本実施形態ではビーム分割素子22A、22Bの
格子形状を0次回折光が出ない形状にすることにより、
光量損失の少ない構成を取ることができた。従って本実
施形態の構成で前実施形態と同様の効果を得ることがで
きる。
【0050】以上の実施形態ではメイン信号と原点信号
光束の分割に単純なビームスプリッタや回折格子、シリ
ンドリカルレンズを用いた系を示したが、双曲線回折格
子を利用するとさらに効果的に検出系を構成することが
できる。
【0051】図7は本発明による実施形態4の要部斜視
図、図8は横方向からの断面図を示したものである。基
本構成は前実施形態と同一であるが、本実施形態ではビ
ーム分割素子としてディスク方向折り返し部分4A、4Bと
ディスク5の間に双曲線回折格子32A、32Bを配置したの
が特徴である。
【0052】図7においてプリズム4に設けられたビーム
反射面4A、4Bで反射された光束は双曲線回折格子32A、3
2Bに入射する。メイン信号読み取りには図3の実施形態2
と同様でビームスプリッター34A、34Bを透過した光が用
いられる。
【0053】一方、原点信号読み取り用の光束は双曲線
回折格子32A、32Bで分岐してメイン信号読み取り用の光
束よりもディスク回転中心方向に角度を持って出射し、
上記2つのメイン信号読み取り位置を結ぶ直線上に配置
された2つの原点信号読み取り位置に線状に集光する光
束を照射する。つまり双曲線格子はディスク5に線状光
束を直接集光するように設計される。ディスク5には前
実施形態と同様に原点パターン5Z1、5Z2が配されてい
る。該原点パターン5Z1、5Z2は原点信号読み取り用光束
照射位置を横切る時、双曲線格子により形成された線状
集光光束を反射し、該反射光はシリンドリカルレンズ23
A、23Bで集光された後、2分割センサー18A、18Bに入射
して原点信号として電気信号に変換される。
【0054】本実施形態はメイン信号読み取り位置の前
段に双曲線格子を設ける簡単な構成で、光束を有効に分
割しながら、原点信号読み取り用光束を対角線上の2点
に照射することを可能とした。さらに原点信号読み取り
用信号をメイン信号読み取り用信号よりディスク中心方
向に所定の角度で出射させれば、2つの原点信号を持っ
た光束を2分割センサーで受光することも可能になる。
また、双曲線格子32A、32Bをブレーズド格子にすれば回
折光の所望の次数に光を配することができるため、光量
損失がなく光量の有効利用も出来る。従って図7の構成
でも前実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0055】図9は本発明の実施形態5の要部斜視図、図
10は横方向からの断面図を示したものである。本実施形
態もビーム分割素子として双曲線格子を用いているが、
原点信号検出の構成が異なっているのが特徴となってい
る。
【0056】図9に示すロータリーエンコーダーの構成
でメインスケール5Aの信号検出は実施形態4と同一であ
る。一方、双曲線回折格子33A1、33B1で生じた1次回折
光は原点信号検出位置方向に回折され、2つの原点信号
読み取り位置に線状に集光する光束を照射する。原点パ
ターン5Z1、5Z2で反射した原点信号の光束は、原点検出
位置に関し双曲線回折格子33A1、33B1の対極位置に対称
に設けられた双曲線回折格子33A2、33B2に入射する。即
ち、本実施形態では双曲線回折格子33A、33Bそれぞれが
ディスクと平行な平面上で原点検出位置と対称に配置さ
れた2つの双曲線回折格子33A1と33A2、33B1と33B2から
構成されることが特徴となっている。
【0057】双曲線回折格子33A2、33B2での回折光は平
行光となり、それぞれセンサー18A、18Bで原点信号とし
て検出される。双曲線回折格子33A1と33A2、33B1と33B2
は双曲線回折格子33A、33Bとして一体で作成できるた
め、実施形態4のシリンドリカルレンズを省略して光学
素子の構成部品数を削減できる。さらに格子33A、33Bを
ブレーズド格子とすれば光量の有効利用を図ることがで
きる。
【0058】図11は本発明の実施形態6の要部斜視図、
図12は横方向からの断面図を示したものである。本実施
形態もビーム分割素子として双曲線格子を用いている
が、プリズム4に設けられたビーム反射面4A、4Bが光束
を実施形態4、5の時と比べ回転軸方向に角度をもって反
射するように設計されていることが特徴である。また前
と同様に双曲線格子をブレーズド格子にして光量の有効
利用を図ることもできる。
【0059】図11は部品構成は同様であるが、原点信号
を検出する位置を実施形態5より互いに接近させること
ができ、センサーを分割センサーとして構成できる。本
構成でも実施形態4、5と同様の効果を簡単な部品構成で
得ることができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明はディスク
円周の対角線上の2点に光を照射してメイン信号を読み
取るロータリーエンコーダーにおいて、メイン信号読み
取り用の2光束がディスク方向に折り返された後、ディ
スクに達する間にビーム分割素子を設け、メイン信号を
読み取る光束と、原点信号を読み取る光束の合計4光束
に分割する構成を取ることを特徴としている。該構成の
結果、簡単な構成でメイン信号検出位置の2点を結ぶ対
角線上の2点で原点信号を読み取ることのできる高精度
な原点信号検出系を実現が可能となった。
【0061】構成の簡単さは従来の実施形態と比較する
と容易に示すことができる。たとえば図19の従来式のエ
ンコーダーにおいてビームスプリッター3の位置で原点
信号であるZ相読み取り信号を2つの信号を得ようとす
ると、まず光束をメイン信号と原点信号検出用信号に分
割する素子、次いで第一の原点信号検出パターンに照射
するためのピームスプリッター、さらに第2の原点検出
位置に照射するための折り返しプリズムが必要となる。
即ち原点信号パターンに照射するための骨格となる光路
引き回しに最低3部品を要することになるが、本発明で
は2部品で済ますことができる。
【0062】双曲線格子を用いた場合には構成要件がシ
リンドリカルレンズにまで広がるため、効果はより顕著
である。再び図19の従来式のエンコーダーでビームスプ
リッター3の位置に原点信号であるZ相読み取り用に2
つの長楕円のビームを照射しようとすると、まず光束を
メイン信号と原点信号検出用信号に分割する素子、次い
で第一の原点信号検出パターンに照射するためのピーム
スプリッター、さらに第2の原点検出位置に照射するた
めの折り返しプリズムに加え、2つの原点信号検出光束
を集平行光束に変換するためのシリンドリカルレンズ2
つが必要となるが、実施形態5、6においては部品数が2
つに削減されている。
【0063】また、分割センサーに原点信号を導入する
光学構成をとる場合、光学部品の数を最小にしようとす
ると、原点信号検出光束のディスク方向への折り返し位
置をメイン信号検出光束の折り返し位置よりも内側に設
けなければならないため、本発明の実施形態に比べ原点
信号検出パターンを内側に設ける必要がある。即ち、同
一光束を同一形状の原点信号に照射する場合、本発明の
実施形態では原点検出パターン位置での周速が遅いた
め、高い分解能で原点信号を検出できる。
【0064】また中空式のエンコーダーへの応用でも、
従来の実施形態の原点信号検出の構成では、原点信号検
出光束を対角に照射するための光学部品が必ず必要にな
る。本発明の実施形態では光学構成を見ても明らかなよ
うに軸上に光学部品、光束ともに配置されておらず、容
易に中空式エンコーダーを実現できる。
【0065】以上のように、本発明は原点信号の検出分
解能で有利な構成のエンコーダーに対し高分解能を達成
すると同時に、構成部品点数の削減、該削減に伴う低コ
スト化、中空式エンコーダーへの適用性を満足し、性
能、コスト、応用性の面で大きな効果をもたらす。特に
双曲線回折格子を利用すると光束分割と光束集光を同時
に行うことができるため、構成部品点数削減という意味
で効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の要部斜視図、
【図2】本発明の実施形態1の断面図、
【図3】本発明の実施形態2の要部斜視図、
【図4】本発明の実施形態2の断面図、
【図5】本発明の実施形態3の要部斜視図を示す図、
【図6】本発明の実施形態3の断面図、
【図7】本発明の実施形態4の要部斜視図、
【図8】本発明の実施形態4の断面図、
【図9】本発明の実施形態5の要部斜視図、
【図10】本発明の実施形態5の断面図、
【図11】本発明の実施形態6の要部斜視図、
【図12】本発明の実施形態6の断面図、
【図13】回転ディスクの横ずれによる誤差発生の説明
図、
【図14】回転軸が倒れた時の誤差発生の説明図、
【図15】原点信号のタイミング検出の説明図、
【図16】両読み原点検出方式エンコーダーの説明図、
【図17】両読み原点検出方式エンコーダーの回転ディ
スク、
【図18】両読み原点方検出方式の検出信号の説明図、
【図19】従来式の片読み原点検出方式のエンコーダー
の説明図、
【図20】従来式の片読み原点検出方式のエンコーダー
の説明図。
【符号の説明】
1 光源、 2 コリメーターレンズ、 3 ビームスプリッター、 4 プリズム、 5 ディスク、 5A メインスケール(メインパターン)、 5Z1、5Z2 原点スケール(原点パターン)、 6A、6B 1/4波長板、 7A、7B キャッツアイ反射素子、 9、10、11、12、13 ハーフミラー、 14、15、16、17、18、18A、18B センサー、 19 回転軸、 20 エンコーダー光学ベース、 21A、21B ベアリング、 22、22A、22B 回折格子、 23A、23B シリンドリカルレンズ、 24 プリズム(原点信号用光束、メイン信号用光束分割
用)、 25 ミラー、 30 光束、 32A、32B、33A、33A1、33A2、33B、33B1、33B2 双曲線回折
格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石塚 公 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 金田 泰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 門島 孝幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 法隆 榮 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2F103 BA32 BA37 BA43 CA04 CA08 DA11 DA13 EA02 EA12 EB02 EC01 EC13 FA00

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転物体の回転状態をデイスクの対角線上
    の2点で読み取るロータリーエンコーダーにおいて、メ
    イン信号を読み取る2光束をそれぞれディスク方向に入
    射する前に光分割素子により分割して原点信号を読み取
    る光束を生成し、メイン信号検出位置の2点を結ぶ対角
    線上の2点で原点信号を読み取ることを特徴とするロー
    タリーエンコーダー。
  2. 【請求項2】該原点信号読み取り光束がディスク上で線
    状に集光されることを特徴とする請求項1記載のロータ
    リーエンコーダー。
  3. 【請求項3】該光分割素子がビームスプリッターである
    ことを特徴とする請求項2記載のロータリーエンコーダ
    ー。
  4. 【請求項4】該ビームスプリッタで分割された光をシリ
    ンドリカルレンズで原点信号検出位置に集光することを
    特徴とする請求項3記載のロータリーエンコーダー。
  5. 【請求項5】該光分割素子が回折格子であることを特徴
    とする請求項2記載のロータリーエンコーダー。
  6. 【請求項6】該回折格子からの出射光のうち0次光をメ
    イン信号、一次の回折光を原点信号の検出に用いること
    を特徴とする請求項5記載のロータリーエンコーダー。
  7. 【請求項7】該回折格子で分割された光をシリンドリカ
    ルレンズで原点信号検出位置に集光することを特徴とす
    る請求項6記載のロータリーエンコーダー。
  8. 【請求項8】該回折格子がブレーズド格子であることを
    特徴とする請求項7記載のロータリーエンコーダー。
  9. 【請求項9】該回折格子からの出射光のうち一次の回折
    光をメイン信号と原点信号の検出に振り分けることを特
    徴とする請求項5記載のロータリーエンコーダー。
  10. 【請求項10】該回折格子で分割された光をシリンドリ
    カルレンズで原点信号検出位置に集光することを特徴と
    する請求項9記載のロータリーエンコーダー。
  11. 【請求項11】該回折格子の段差形状が0次光を発生し
    ない段差形状になっていることを特徴とする請求項10記
    載のロータリーエンコーダー。
  12. 【請求項12】該光分割素子が双曲線回折格子であるこ
    とを特徴とする請求項2記載のロータリーエンコーダ
    ー。
  13. 【請求項13】該双曲線回折格子からの出射光のうち0
    次光をメイン信号、一次の回折光を原点信号の検出に用
    いることを特徴とする請求項12記載のロータリーエンコ
    ーダー。
  14. 【請求項14】該双曲線回折格子の一次回折光が該ディ
    スク上で線状の光束に集光されることを特徴とする請求
    項13記載のエンコーダー。
  15. 【請求項15】該双曲線回折格子がディスクと平行な平
    面上で原点検出位置に関して対称に配置された2つの双
    曲線回折格子から構成されることを特徴とする請求項14
    記載のロータリーエンコーダー。
  16. 【請求項16】該光分割素子に入射する光束を軸中心方
    向に角度を持って入射させることを特徴とする請求項3
    〜15記載のいずれか1項のロータリーエンコーダー。
  17. 【請求項17】該原点信号読み取り光束が該ディスクで
    反射した後、集光されて検出されることを特徴とする請
    求項3〜16記載のいずれか1項のロータリーエンコーダ
    ー。
  18. 【請求項18】該原点信号を2分割センサーで検出する
    ことを特徴とする請求項17記載のロータリーエンコーダ
    ー。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1435510A1 (en) * 2003-01-06 2004-07-07 Canon Kabushiki Kaisha Grating interference type optical encoder

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