JP2001010857A - 廃棄物を用いた焼結体の製造方法 - Google Patents

廃棄物を用いた焼結体の製造方法

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JP2001010857A
JP2001010857A JP11179415A JP17941599A JP2001010857A JP 2001010857 A JP2001010857 A JP 2001010857A JP 11179415 A JP11179415 A JP 11179415A JP 17941599 A JP17941599 A JP 17941599A JP 2001010857 A JP2001010857 A JP 2001010857A
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Masaru Fujimoto
優 藤本
Hiroshi Takahashi
弘 高橋
Yatsuyoshi Tamura
八良 田村
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ROCK PLANT KK
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    • Y02P40/60Production of ceramic materials or ceramic elements, e.g. substitution of clay or shale by alternative raw materials, e.g. ashes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物の有効利用を目指して、廃棄物に
含まれる重金属を内部に安定に固定化した高強度の焼結
体を安価に製造する方法を提供する。 【解決手段】 廃棄物を配合した成形原料を用いた焼結
体の製造方法であって、該廃棄物と砕石スラッジとを含
む該成形原料を調製し、該成形原料を所定形状の成形体
に成形し、該成形体を焼結させ焼結体を製造するもので
ある、方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を配合した
成形原料を用いた焼結体の製造方法に関し、より詳細に
は、都市ごみ、下水汚泥、シュレッダーダスト等の可燃
物を焼却した際に生じる焼却灰(フライアッシュを含
む。以下、同じ)や湖沼の浚渫泥土等の各種廃棄物を配
合した成形原料を用い、廃棄物中に含まれる重金属を内
部に安定に固定することができると共に強固な焼結体を
得ることができる製造方法に関する。本発明の製造方法
(以下、「本方法」という。)によって得られる焼結体
は、廃棄物に含まれる有害な重金属を外部に放出するこ
となく内部に固定することができると共に、強固である
ので土木建設工事用のブロック、人工岩石、人工砂利、
人工砂等にも用いることができ、さらにこれまで廃棄さ
れていた砕石スラッジを原料として用いるため安価に製
造することができることから、本方法は極めて有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ、下水汚泥、シュレッダーダス
ト等の可燃物を焼却した際に生じる焼却灰や湖沼の浚渫
泥土等の廃棄物には、鉛、クロム、銅等の重金属等をは
じめとして種々の有害物質が含まれている。従って、廃
棄物をそのまま屋外に放置すれば、廃棄物中に含まれる
有害物質の飛散や雨水等による有害物質の溶出等によっ
て周辺環境を著しく害し、ひいては周辺住民へ健康障害
を引き起こすことが予想される。このため廃棄物の処理
方法の一つとしては、廃棄物単独からなる成形原料又は
廃棄物と他の物質とを混合した成形原料を用い、これら
成形原料を所定形状に成形し焼成して焼結体とする方法
がある(例えば、特開平7−60293号公報)。該焼
結体は、レンガ等の建設資材等を形成するために利用さ
れることもあり、廃棄物の有効利用が図られるようにな
ってきた。
【0003】ここに前記焼結体は、割れや亀裂が生じる
とそこから、廃棄物に含有されていた有害物質が飛散又
は溶出することで周囲環境の汚染を引き起こすので、割
れや亀裂が生じないような十分な強度を有する必要があ
る。さらに、焼結体がレンガ等の建設資材等を形成する
場合であれば、構造材料としても十分な強度を有するこ
とが要求される。この要求に対して、斜長石を媒溶剤と
して焼結原料に配合することで、焼結体の機械的強度が
著しく増加することが知られている(特公昭51−50
02号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらのことから廃棄
物単独からなる成形原料又は廃棄物と他の物質とを混合
した成形原料に斜長石を添加することで、製造される焼
結体の強度を大幅に増加させ得ることが考えられる。し
かしながら斜長石は一般に高価であり、斜長石を用いて
廃棄物を処理することはコスト面から難しく、得られる
焼結体をレンガ等の建設資材等としてもコストが見合わ
ないという問題があった。
【0005】そこで本発明では、廃棄物の有効利用を目
指して、廃棄物に含まれる重金属を内部に安定に固定化
した高強度の焼結体を安価に製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねていたところ、斜長石に替
えて、砕石工場において製品たる砕石を洗浄する工程で
発生する砕石スラッジを用いることにより、安価に上記
所望の焼結体が製造できることを見いだした。かかる方
法によれば、従来用途がなく、廃棄処理に費用及び時間
を要していた砕石スラッジを有効利用できることを確認
した。本発明は、かかる知見に基づくものである。
【0007】即ち、本発明は、下記に示す廃棄物を配合
した成形原料を用いた焼結体の製造方法であって、該廃
棄物と砕石スラッジとを含む該成形原料を調製し、該成
形原料を所定形状の成形体に成形し、該成形体を焼結さ
せ焼結体を製造するものである、方法である。本方法で
は、斜長石に替えて砕石スラッジを使用することによ
り、斜長石を用いた場合と同様に、製造される焼結体の
強度を大幅に増加させ廃棄物中に含まれる重金属を焼結
体内部に安定に固定することができると共に、斜長石を
用いる場合に必要なコストと砕石スラッジの埋設廃棄コ
ストとを同時に削減することができる。そしてブロック
やレンガ等のような利用可能な焼結体を製造することが
できるので、廃棄物の再資源化を図ることができる。
【0008】本方法には次のような態様が含まれる。 (1)前記焼結体の焼結過程において、斜長石相からな
る固溶体を形成させるものである、上記製造方法。 (2)前記成形原料が、前記廃棄物と前記砕石スラッジ
とに加え、磁器組成物をさらに含むものである、上記製
造方法。 (3)上記(2)の製造方法において、前記磁器組成物
が、セルベン、粘土、珪石、長石よりなる群より選ばれ
るものを含むものである、上記製造方法。 (4)前記焼結体の焼結は、最高温度が1050〜12
00℃で行われるものである、上記製造方法。 (5)前記廃棄物が焼却灰である、上記製造方法。 なお、本明細書及び図面において、特に断りがない限
り、「%」は重量%をいうものとする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明にいう「廃棄物」とは、都市ごみ、一般ご
み、家庭ごみ、産業ごみ、下水汚泥、シュレッダーダス
ト等の可燃物を焼却した際に生じる固体生成物たる焼却
灰(フライアッシュを含む。以下、同じ。例えば、ごみ
焼却炉から発生する焼却灰等を含む。)、該焼却灰を溶
融した溶融スラグ、湖沼の浚渫泥土、各種鉱物の精製処
理工程で発生するスラッジ・鉱滓(スラッグ)等をい
う。また、これら廃棄物は、その種類、発生時期、発生
場所等によって組成や形態等が広く変化するが、いずれ
も本方法を適用することができる。本方法に用いる廃棄
物は、特に限定されるものではないが、成形原料中で廃
棄物以外の成分と微細均質に混じり反応し易くするため
には出来るだけ細かい粒度とされることが好ましく、好
ましくは0.25mm以下でありより好ましくは0.1
mm以下の粒度とされる。なお、廃棄物の粒度の下限に
ついては、特に限定されないが、好ましくは0.1μm
以上、より好ましくは1μm以上が実際的である。
【0010】本方法に用いる「砕石スラッジ」とは、砕
石に付着した砂分や泥分を砕石から分離し回収したもの
をいい、例えば、砕石の洗浄水から回収された砂分や泥
分をいう。本方法に用いる砕石スラッジには、前記分離
し回収された砂分や泥分であれば広く用いることができ
るが、例えば、曹長石成分と正長石成分とのアルカリ長
石成分と灰長石成分(CaO・Al・2Si
)との連続固溶体を主成分とし、残りがα石英(S
iO)、酸化鉄、酸化マグネシウム等で構成されるも
のを用いることができる。特に限定されるものではない
が、通常、砕石スラッジ中の該連続固溶体含有率は概ね
60〜80%であり、砕石スラッジの粒度は約0.1〜
44μmである。なお、曹長石等のアルカリ長石成分
(RO・Al ・6SiOで示される長石であ
り、ここにRはNa又はKを表す。アルカリ長石は、任
意の比率の固溶体を形成する。RがNaのとき曹長石に
なり、RがKのとき正長石又はカリ長石になる。)は、
灰長石と連続固溶体を作り斜長石を構成する代表的な成
分である。砕石スラッジは、砕石工場等において砕石に
付着した砂分や泥分を砕石から分離し回収することで得
られるが、その具体的方法としては様々な方法が用いら
れてよい。例えば、採石場から発破により切り出した岩
石を粗砕し篩別(「一次篩別」という。例えば、80m
mより小さい篩下と80mm以上の篩上とを篩別す
る。)し、篩上は再び粗砕して一次篩別に装入され、篩
下は再び破砕され篩別(「二次篩別」という。例えば、
30mmより小さい篩下と30mm以上の篩上とを篩別
する。)される。二次篩別の篩上は再び粗砕して二次篩
別に装入され、二次篩別の篩下は篩別(「三次篩別」と
いう。例えば、30mm未満で13mm以上のもの、5
mmを超え13mm未満のもの、そして5mm以下のも
の、との3つに篩別する。30mm未満で13mm以上
のものと5mmを超え13mm未満のものは砕石として
販売等する)される。その篩別された最も小さな粒度を
有するもの(前述の例では5mm以下のもの)は粉砕さ
れて砕砂(粒径0.5〜2.5mm程度)となり、その
全体を水と混合し水洗し水中で篩別しその篩下を水簸
(5mm以下2.5mmより大、2.5mm以下0.5
mmより大、0.5mm以下44μmより大、44μm
以下の4種類にわける。なお、0.5mmより大きいも
のは湿式篩いで捕集し、0.5mm以下44μmより大
は第1沈殿槽で捕集する。)する工程の中で、水簸、沈
殿、フィルタープレスの工程で回収される概ね44μm
以下の粒度を有する微粉部分を採石スラッジとすること
ができる。これまで砕石スラッジは、粒度が細かく酸化
鉄の含有量が多いため用途がなく、通常、土中に埋設さ
れ廃棄されていた。つまり、砕石工場等では、砕石スラ
ッジを埋設して廃棄処理するための費用及び作業を要し
ていた。
【0011】成形原料は、廃棄物と砕石スラッジと必要
な場合にはその他の成分とを混合して調製される。砕石
スラッジの成形原料中の配合割合は、製造される焼結体
の機械的強度等が所望のものになるように適宜決められ
ればよいが、あまり少ないと砕石スラッジ添加による効
果が十分得られず、あまり多いと廃棄物の処理量が減少
するのでこれら両条件が満たされる範囲とされることが
好ましく、通常、好ましくは20%以上とされ、より好
ましくは30%以上とされ、最も好ましくは40%以上
とされ、好ましくは75%以下とされ、より好ましくは
65%以下とされる。砕石スラッジ(A)と廃棄物
(B)との混合割合は、(A/B)の比率として、好ま
しくは1以上であり、より好ましくは2以上であり、最
も好ましくは2.5以上であり、そして好ましくは5以
下であり、より好ましくは4以下であり、最も好ましく
は3.5以下である。混合割合(A/B)があまり高い
と廃棄物の処理量が減少し、あまり低いと砕石スラッジ
添加による効果が十分得られないからである。
【0012】成形原料の組成、具体的には砕石スラッジ
の組成、廃棄物と砕石スラッジとの配合割合並びにその
他の成分及びその配合割合等は、本発明の効果を奏する
限り特に限定されないが、成形後の焼結過程によって焼
結体中に斜長石相からなる固溶体が形成されるような組
成であることが好ましい。なお、斜長石とは灰長石、曹
長石及び正長石等を包含する概念である。従って、本発
明において「斜長石相」とは、灰長石、曹長石及び正長
石の少なくとも1種が、焼結されるされることによって
溶融し形成される固溶体相を包含する趣旨で用いられ
る。焼結体中に「斜長石相からなる固溶体」が形成され
ると、内部に重金属類が強固に固定される。即ち、重金
属類を含有する廃棄物を砕石スラッジと共に加熱するこ
とにより共融させて生成する共融物の冷却中に灰長石と
曹長石等の固溶体結晶を形成させ、この固溶体結晶内に
重金属類をイオン又は酸化物の形で固定し溶出を防止す
る、即ち重金属を含有している廃棄物と砕石スラッジと
が高温で固相反応や共融反応を起こして冷却中に斜長石
相からなる固溶体を形成するが、このとき歪みの生じた
結晶格子中に重金属類のイオンを封じ込め固定すると同
時に斜長石の析出の終わった融液がガラスとして固化し
このガラス構造中に残りの重金属類を封じ込めることが
できる。
【0013】図1はSiO−Al−CaO系3
成分状態図である。図1を参照して、製造される焼結体
に斜長石相からなる固溶体が生成されるように前記成形
原料を調製する方法について説明する。製造される焼結
体に斜長石相からなる固溶体が生成されるように前記成
形原料を調製するには、灰長石の組成に入るように成形
原料の混合割合を決定すればよい。図2は図1と同じS
iO−Al−CaO系3成分状態図に灰長石の
組成を領域P(その中にPが記載され、点線で囲まれた
ハッチング領域)として示したものであり、図2の領域
Pに入るように成形原料の混合割合を決定すればよい。
即ち、灰長石の典型的な化学組成はCaO・Al
・2SiOで示される3成分組成の鉱物であり、該鉱
物の溶融点は1553℃である。実際の成形原料の化学
組成は多成分であり、とくにK2O・Na2O・Fe23
のような融点を下げる組成(フラックス(融剤)として
作用する)を含んでいるため、加熱時には1000℃以
下のフラックス融液を生成する。これらのフラックスは
全体として3成分組成物の理論溶融点を50℃〜150
℃低下させる。そして冷却過程で析出する長石類はCa
2+の位置をK、Naで置き換えたそれぞれ正長石
(融点1220℃)と曹長石(融点1100℃)との連続固
溶体となる。
【0014】灰長石の組成に入るように成形原料を調製
するには、灰長石領域の右側領域に相当する組成を有す
るものを前記成形原料に配合することが好ましい。即
ち、通常、砕石スラッジは図2において灰長石領域の左
側領域(例えば、図2において点Aで示される領域周
辺)に相当する組成を有することが多く、さらに廃棄物
は図2において灰長石領域(領域P)の右側領域に相当
する組成を有する場合は少ない(廃棄物は、図2におい
て点Bで示される領域周辺に相当する組成を有すること
が多く、特に、焼却灰は図2において点Bで示される領
域周辺の組成を有するものがほとんどである)。砕石ス
ラッジと廃棄物とを混合して調製される混合物は点Aと
点Bとを結ぶ線分上に存するいずれかの点に相当する組
成を有することとなるが、このため点Aと点Bとを結ぶ
該線分が灰長石領域に含まれる部分を有さず、砕石スラ
ッジと廃棄物との2種類の原料のみを用いて灰長石領域
の組成を有する混合物を調製することができない場合が
生じる。従って、灰長石領域の右側領域に相当する組成
を有するものを前記成形原料に配合し、灰長石の組成に
入るように成形原料を調製してもよい。即ち、成形原料
を調製する際に廃棄物及び砕石スラッジ以外に成形原料
に配合する前記その他の成分に、図2において灰長石領
域(領域P)の右側領域に相当する組成を有するものを
含めることが好ましい。
【0015】図2において灰長石領域の右側領域に相当
する組成を有するものとしては、特に限定されるもので
はないが、磁器組成物を例示することができる。本発明
にいう「磁器組成物」とは、図2中において領域Q(そ
の中にQが記載され、実線で囲まれたハッチング領域)
で示された範囲の組成を有するものをいい、例えば、セ
ルベン(通常、磁器や陶器等の破砕粒子をセルベンとい
い、例えば、磁器セルベン、陶器セルベン、タイルセル
ベン、碍子セルベン等を含む。)、及び焼成前の粘土・
珪石・長石の混合物等を例示することができる。磁器組
成物は、成形原料に配合される際に容易に均質に混合し
得ることや焼結される際に短時間で十分に焼結させるた
めには、細かい粒度を有することが好ましい。かかる粒
度としては、通常、粒径として、好ましくは44μm以
下でありより好ましくは20μm以下の粒度を挙げるこ
とができる(あまり細かくしようとすると微粉砕等の作
業が増加することがあるので、通常、0.1μm以上で
何らさしつかえなく、実質的には1μm以上でも差し支
えない。)。そして、磁器組成物の成分のうち、セルベ
ンや珪石は成形体の形状保持を図る骨格成分として機能
することができる。このためかかる骨格成分の機能を担
保するために磁器組成物は、上記の混合性や焼結性と骨
格機能とを考え合わせると、好ましくは0.25mm以
上、より好ましくは0.5mm以上、そして好ましくは
6mm以下、より好ましくは2mm以下の粒径のセルベ
ンや珪石を含むことが好ましい。
【0016】成形原料に上記粒度のセルベンを配合する
ことは、前述した成形原料の組成調整及び成形体の形状
保持を図る骨格としての作用に加え、成形原料から成形
体への成形工程において脱気を促進する点からも好まし
い。即ち、砕石スラッジは粒度が非常に細かいので、成
形原料から成形体への成形工程において成形体中に気泡
が残留しないように十分な脱気を行うには(気泡が成形
体中に残留すると、焼結工程において焼結体の変形や破
壊につながることに加えて、密度の高い焼結体が得られ
難くなる。)、ある程度大きな粒径を有するセルベンを
成形原料に添加することで、セルベン粒子の周囲に気体
が脱出するための流路を形成することにより脱気を促進
することができる。つまり、粒度の大きなセルベンが成
形原料中に存在することで、成形時に、成形原料中に含
まれる気体が容易に抜けることができるので好ましい。
【0017】なお、加熱時溶融は原料粒子の接点から発
生し、次第に温度上昇と時間の経過と共に融液量が増加
していく。原料粒子は溶融点の低い廃棄物(焼却灰等)
とこれと接触している砕石スラッジの一部が融液化す
る。この溶融した部分をマトリックスと呼ぶ。したがっ
て共融温度より融点の高い原料粒子は接点での生成融液
の融液の拡散均質化が起こるまでは固体のまま存在する
ので焼結体は変形せずに形状を保つことができる。重金
属類の固定のためにはこのマトリックスの生成が必須条
件となることは既に述べた通りである。冷却過程で融液
は斜長石系の結晶を析出しながら固化し、未溶融粒子の
間を埋めて焼結体を形成する。図2はこのプロセスのマ
トリックスの必要組成と関係融液組成及び溶融温度の情
報を提供するものである。即ち主としてマトリックス組
成の指標を示すもので全体組成の必要条件ではない。よ
って、製造される焼結体に斜長石相からなる固溶体が生
成されるために、灰長石の組成(図2では、領域P)に
入るように成形原料の混合割合を決定するとは、成形原
料全体として灰長石の組成(図2では、領域P)に入る
ことを意味するものではなく、前記マトリックスの組成
が灰長石の組成(図2では、領域P)に入ることを意味
する。一方、得られる焼結体が所望形状を有するために
は、焼結体の焼結工程において焼結体が変形等を起こさ
ずその形状が保持される必要がある。そのために未溶解
粒子の骨格の存在が必要である。砕石スラッジの構成鉱
物である灰長石と珪石は骨格粒子としても作用するが原
料粒度が細かくかつ不純物を含有しているためそれ自身
が溶融しやすいので磁器組成物や珪石系原料を同時に用
いる。これらはそれ自身灰長石領域の物質でないため焼
成温度では溶融しない。粒子境界で接しているフラック
ス成分と反応して融液の急激な増加を抑えたり、融液の
粘性を高めていわゆる磁器構造を形成し形状を維持す
る。粘土はグリーンボディの形状維持と焼成時に生成す
る融液の融点上昇に寄与し、セルベンや珪石粒子はその
まま骨材となる。状態図はこのような不均質体の挙動を
説明できないので焼結体の全組成を平均的にプロットす
ると灰長石領域を全体にSiO側に押し上げた組成と
なる。したがって、アノーサイト領域とトリディマイト
(SiO)領域にまたがった図3中の領域R(三角形
状のハッチング領域)に、成形原料の組成(前記マトリ
ックスの組成ではなく、成形原料全体の組成である)が
属するようにすればよい。なお、「磁器構造」の形成過
程を詳細に説明すると次のようになる。即ち、成形原料
を昇温してゆく途上で3成分共融点組成物と曹達・カリ
系の原料と酸化鉄系フラックス成分で構成される融液が
まず生成し次第に珪石やセルベン・灰長石を溶かしなが
ら融液量を増加してゆく(即ち、高融点粒子の外側から
次第に溶かされてゆく)。中心は高融点粒子の組成が残
り外側に向かってもとの融液組成に濃度勾配を生じつつ
温度上昇と時間の経過と共に中心部にフラックス成分が
拡散していく。珪石の熱間性状の特徴は固体から次第に
高粘性体に変わっていき、溶融点付近でやっと軟化変形
し始め、溶融点で流動する。この高粘性・軟化期間が長
いので熱間で成形体の形状を保持し続ける。最高温度か
ら冷却すると中心部にもとの組成が残り外に向かって半
溶融状態の高粘性体が生成した構造を示し、高粘性部分
が相互に絡み相互に強固に付着し強度を発現する。該構
造を磁器構造という。
【0018】以上より、焼結体に斜長石相からなる固溶
体を形成させると共に、焼結工程において焼結体の形状
を保持し所定形状の焼結体を得るためには、図3中の領
域Rに含まれる組成を成形原料が有するようにすればよ
い。即ち、図3中の領域Rに含まれる組成を成形原料が
有する場合、焼結過程において焼結体に斜長石相からな
る固溶体が形成され焼結体内部に重金属類が安定かつ強
固に固定されると共に所望形状を有する焼結体を得るこ
とができる。なお、領域Rは、ほぼ灰長石領域(領域
P)のうちCaO・SiOとCaO・Al・2
SiO組成点を結ぶ直線(図3中、直線T)と(直線
Tより上の部分)、おおむね3成分共融点(1170℃
と1265℃の2点存在する。)を結ぶ直線(図3中、
直線U)と、灰長石の組成点右側付近の1512℃溶融
組成点とSiOを結ぶ直線(図3中、直線W)と、の
3本の直線T、U、Wによって囲まれ形成される3角形
領域として表すことができる。この領域Rの組成域の組
成物の溶融温度は1300〜1500℃の等温線上の組
成で示すことができる。この範囲の組成物の実際の融点
は1050〜1200℃である。
【0019】次に、与えられた廃棄物と砕石スラッジと
磁器組成物の3種の原料を用いて、図3中の領域Rに含
まれる組成を有する成形原料を得る方法を図4の3成分
状態図を用いて説明する。図4は図1に領域Rを示した
ものである。ここで廃棄物(ここでは焼却灰)の組成点
をAとし、砕石スラッジの組成点をBとし、磁器組成物
の組成点をC1とする。するとこれら廃棄物Aと砕石ス
ラッジBと磁器組成物C1とを次の配合比率によって配
合することで領域Rに含まれる組成の焼結体を得ること
ができる。即ち、まず、図3において組成Aと組成Bと
の間に線分Xを引き、組成C1から領域Rを通過して線
分Xに交わる線分Yを引く。線分Xと線分Yとの交点を
D1とする。線分Y上に存在しかつ領域Rに含まれる任
意の組成点をE1とし、この組成E1が焼結体の目標組
成とする。まず、廃棄物Aと砕石スラッジBとの配合割
合は、線分BD1の長さと線分AD1の長さとの割合に
なり、該割合で混合された廃棄物Aと砕石スラッジBと
の混合物の組成は組成D1となる。そして、磁器組成物
C1と組成D1の混合物との配合割合は、線分D1E1
の長さと線分C1E1の長さとの割合になり、該割合で
混合された磁器組成物C1と組成D1の混合物との混合
物の組成は領域Rに含まれる組成E1となる。
【0020】成形体が成形される「所定形状」とは、製
造される焼結体の形状が所望のものになるような成形体
の形状との意であり、その範囲でいかなるものであって
もよく、土建建築資材用のブロックとして成形体が用い
られるのであれば該ブロックの形状であっても、自然の
岩、小石、砂等の代用として成形体が用いられるもので
あれば塊状、粒状、粒状等の形状であってもよい。成形
原料を所定形状の成形体に成形する方法はいかなる方法
によってもよく、成形原料を金型でプレス成形したグリ
ーンボディ(焼結前の成型体をいう。素地(しらじ)と
もいう)を解砕機で解砕し得られたものから所定粒度の
粒子を篩別によって選別回収する方法、成形原料を押し
出し成形機によって押し出しながら所定長さに切断する
方法、ブリケッティングマシンやタブレットマシン(錠
剤成形機)によって所定形状の粒子を成形する方法、傾
斜パン・ペレタイザーによって造粒する方法、所定形状
の金型を用いプレス機によって加圧してブロック等の成
形体を成形する方法等を例示することができる。
【0021】前記成形体の焼結は、前記成形体を焼結し
て行う。通常、成形体の中心部と成形体の表面近傍部分
との温度差があまり大きくならないように成形体の大き
さ及び形状によって炉内温度の昇温速度を調節すること
が好ましい。炉内温度の昇温速度は、通常、5℃/分以
下が好ましく、これより大きいと成形体が低温域で爆裂
(成形体内部に存する水分が水蒸気になることによる急
激な圧力上昇等が主原因であり、あまり昇温速度が大き
いと、生じた水蒸気が成形体外部へ散逸するよりも水蒸
気の発生が多くなり爆裂の危険性が多くなる。)したり
α石英の結晶転移によって崩壊する場合がある。具体的
には、底面直径約10〜15mmで高さ(長さ)約15
〜30mmの円柱形状の成形体を最高温度1200℃で
焼結させる場合では、例えば、常温(室温)から600
℃以下の領域では炉内温度の昇温速度は2.5℃/分程
度、600℃を超える領域では炉内温度の昇温速度は1
0℃/分程度として、常温から該最高温度まで4時間程
度かけて昇温してもよい。もっとも常温から200℃ま
では炉内温度の昇温速度は2.5℃/分よりも小さくし
てもよく、そして1000℃以上の領域では10℃/分
よりも大きくしてもよい。そして、焼結雰囲気について
は、中性雰囲気から酸化雰囲気に保たれるのが好まし
く、大型の成形体になるほど焼結雰囲気の影響を大きく
受ける。即ち、焼結温度が高くなるにつれて成形体内部
に存する金属酸化物の酸素結合強度が弱くなり酸素分圧
が低いほど溶融点が低下することから、大型の成形体の
内部は外部の温度より温度が低くても酸素不足になりや
すく内部から融液が発生し成形体は発泡や異常膨張を起
こす。この現象は熱の伝わる速度(即ち、昇温速度)に
比して酸素が成形体に浸透する速度が遅いことが原因で
あるので、成形体はできる限り小型にすると共に焼結雰
囲気は酸化雰囲気にすることが好ましい。具体的には、
成形体の大きさや形状そして昇温速度により異なるが中
性雰囲気から酸化雰囲気、さらに具体的には全圧が略大
気圧の場合、酸素分圧が1×10−2〜2×10 −1
圧の範囲とされることが好ましい。焼結に用いる装置
は、特に限定されずいかなるものを用いてもよく、ロー
タリーキルン、トンネルキルン、シャフトキルン、シャ
トルキルン、固定式の角窯及び丸窯、抵抗発熱体電気炉
等を例示的に挙げることができる。
【0022】図1の三成分状態図から明らかなように、
三成分からなる純粋組成物では三成分共融点が2点存在
し、それぞれ1170℃と1265℃の組成点である。
これら三成分からなる純粋組成物ではない実際の組成物
(成形体)には上記で述べた不純物(K2O、Na2O、
Fe23等)が存在するので、これらの温度は50〜1
50℃低下し、実際の成形体では融点1050℃〜12
00℃の共融物質を形成する。焼結工程における昇温途
上で共融温度に達すると少量ではあるが必ず融液が生成
され、次第にその量を増してゆく。従って、1200℃
を超える高温で長時間加熱すると軟化し溶流(変形)す
る危険がある一方、1050℃より低い温度では生成融
液量が少なく重金属類の固定が不充分となる可能性があ
るので、これら両条件を満たす範囲の焼結最高温度とさ
れることが好ましく、通常、前記成形体の焼結の最高温
度は、1050〜1200℃の範囲とされる。
【0023】焼成の最高温度での保持時間は、あまり短
いと成形体内部までほぼ該最高温度に達し焼結工程を充
分に完了させることができす、逆に、あまり長いと磁器
構造にならず骨格を失って(保持時間と共に高粘性部分
がフラックス成分の拡散を受け均質化し粘性が低下し)
全体に均質ガラスになり溶流・変形したり成形体相互間
で融着することに加え生産性が低下するので、これら両
条件を満足する範囲とすることが好ましく、例えば、直
径10〜30mmの球状の成形体であれば、好ましくは
0.25時間以上とされ、さらに好ましくは0.3時間
以上とされ、最も好ましくは0.5時間以上とされ、そ
して好ましくは3時間以下とされ、さらに好ましくは
2.5時間以下とされ、最も好ましくは2時間以下とさ
れる。前記最高温度での保持後の冷却速度が、あまり小
さいと結晶相が大きくなり且つ純粋化が起こり逆に結晶
格子点から重金属類の異種原子を結晶粒子境界にはじき
出されることや冷却中の各温度での融液の量が減少し重
金属類のガラス構造内での固定量が減少することから重
金属が十分固定できなくなる虞がある。一方、冷却速度
があまり大きいと急冷されることになり融液からの結晶
の析出が不充分となりガラス相が多くなりすぎ(ガラス
相が多くなりすぎると、強度が低下し高温では変形しや
すくなり、冷却中の歪みが大きくなり脆く割れやすくな
る。)、そして冷却中の歪みが大きくなりガラス相に多
数の亀裂が入るので焼結体はもろくなるのでこれら両条
件を満足する範囲とすることが好ましく、最高温度から
900℃までの冷却時間が、好ましくは0.01時間以
上とされ、さらに好ましくは0.05時間以上とされ、
最も好ましくは0.1時間以上とされ、そして好ましく
は0.25時間以下とされ、さらに好ましくは0.2時
間以下とされ、最も好ましくは0.15時間以下とされ
る。なお、冷却中の焼結体の内部温度はその周囲の温度
に追従せず冷却速度は小さくなり、この傾向は焼結体が
大型であるほど顕著に発生する。なお、ここで900℃
までの冷却時間としたのは、重金属を安定に固定できる
ガラスはSiO成分を多く含有するガラスであり、該
ガラスの粘性は900℃で高くなりこのため該ガラスは
もはや流動しなくなるため、900℃までの冷却過程が
該ガラスによる重金属の固定に大きな影響を与えるから
である。900℃から300℃までの冷却は、900℃
付近ではまだアルカリ長石系の融液が存在しているので
該融液から充分に固溶体を析出させながら該融液を凝固
固化させ且つ凝固体内に残留熱応力をできるかぎり発生
させないようにするために、1〜3時間かけてゆっくり
行えばよい。
【0024】このようにして得られる焼結体は、斜長石
相からなる固溶体構造を有し、通常、密度(単位:g/
cm)が1.6〜2.5であり、重金属類の溶出が、
環境庁告示13号及び46号(「産業廃棄物に含まれる
金属等の検定方法」昭和48年環境庁告示第13号、1
993年環境庁告示第46号)の方法によって測定した
結果が各種法律の環境規制値を満足する。なお、ここに
いう「各種法律の環境規制値」とは、水質汚濁防止法第
3条第1項に規定する排出基準(排出基準を定める総理
府令)、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第1
0条第2項(埋め立て場所等に排出しようとする有害な
廃棄物に係る判定基準を定める総理府令)、廃棄物の処
理及び清掃に関する法律施工令第6条第1号2、公害対
策基本法第9条に基づく水質汚濁に係る環境基準、特定
廃棄物の埋め立て基準方法(兵庫県要綱)、中央公害審
議会土壌環境基準(平成3年8月告示)等をいう。ま
た、該焼結体は高強度を有すると共に、高い表面硬度を
有する。具体的には、モース硬度7〜8であり、そして
磨り減り減量30%以下であった。ここに、磨り減り減
量は、JIS A1121「ロサンゼルス試験機による
粗骨材のすりへり試験方法」に準じて行った。直径18
〜20mmの球状造粒子1kgと直径30mmの鋼球
0.7kgとを混合し、内容積5リットルのポットミル
中にその混合物を投入し、該ポットミルを毎分30回転
の回転速度で1時間運転した。該ポットミル中の内容物
を取り出し、これを1.7mmの篩目を有する篩で篩別
したときの篩下重量を1kgに対する重量%として示し
たものである。
【0025】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するために、実
施例及び試験例を挙げる。しかしながら、本発明は、か
かる実施例等によって何ら制限されるものではない。
【0026】(実施例1:成形原料の調製) (1)原料の準備 砕石スラッジは、前述のようにしてロックプラント有限
会社にて製造されたものを乾燥粉末化させたものを約2
0kg準備した。なお、用いた砕石スラッジの粒度分布
をレーザー回折式粒度分布測定装置(砕石スラッジを解
膠剤で水中に懸濁させ、それを試験管中に入れて遠心分
離器によって回転させる。この回転速度を変えて、その
ときの沈降量を、レーザー光線によって液のにごり程度
を測定しそれから算出する。その結果、粒度とその粒度
における粒子存在量を算出することができる。)によっ
て測定したところ、粒径0.8μm未満のものが12.
8%であり、0.8〜8μmのものが55.3%であ
り、8〜30μmのものが31.1%であった。砕石ス
ラッジの化学組成を粉末蛍光X線法によって分析したと
ころ、SiO2:56.3%、Al2O3:16.95
%、Fe2O3:9.54%、TiO2:0.90%、
MnO:0.25%、CaO:6.78%、MgO:
3.91%、Na2O:2.96%、K20:2.16
%、P2O5:0.25%であった。用いた砕石スラッ
ジの組成は、図4中、点Bに相当するものであった。廃
棄物たる焼却灰は、主として家庭ごみをストーカー式焼
却炉によって焼却して生じた該焼却炉のボトムアッシュ
を用意し、金属類等の混入物を除去するため使用に先立
って1mm以下に篩い分けした篩下約10kgを準備し
た。用いた焼却灰の組成は、図4中、点Aに相当するも
のであった。磁器組成物たるセルベンとしては、碍子セ
ルベン(啓和炉材株式会社販売の碍子セルベン)のうち
1mm篩下を10kg程度準備した。用いた碍子セルベ
ンの組成は図4中、点C1であった。なお、碍子セルベ
ンに替えて、タイルセルベンや陶器セルベン等を用いて
よいことはいうまでもない。磁器組成物たる粘土として
は、本山木節粘土(カオリン)微粉を約20kg準備し
た。用いた粘土の組成は図4中、点C2であった。
【0027】(2)成形原料の配合 各成形原料が表1の配合組成に応じて配合調製された。
表1は、全て重量%を示しており、全て乾物ベース(即
ち、表1は、乾燥した水分を含まない各原料によって算
出された配合比率を示している。)である。水分の含有
量は、調製後の成形原料が10%の含水率になるように
された。具体的には、成形原料の配合時に各原料を室温
で秤量し、その後各原料を105℃に昇温し完全に乾燥
脱水させて秤量し、両秤量結果の差から各原料の含水率
を評価した。得られた各原料毎の含水率から、表1に示
された乾物ベースでの各原料の配合量を、現実の含水し
た各原料の配合量に換算した。その換算された各原料配
合量に従って各原料を配合し、各成形原料を調製した。
各成形原料は、成形原料全体として含水率10%となる
ように必要な蒸留水が添加された。ここで必要な蒸留水
(補正水という)とは、成形原料が含水率10%となる
のに必要な該成形原料への添加水分量をいい、具体的に
は、成形原料が含水率10%となるのに必要な該成形原
料中の含水量から該成形原料を調製する際に用いた原料
に既に含まれる水分量を減じたものである。配合の方法
としては、各成形原料いずれについても、ミキサーとし
ては株式会社三英製作所のダルトン万能ミキサー(商
標)の品番5DMを用い、該ミキサーの付属部品である
スクリュービーターを取り付けて使用した。なお、該ミ
キサーの混合容器の容量は5リットルであった。配合手
順としては、セルベン全量を装入し、配合を容易にする
ための水(蒸留水を使用した)を、成形原料全体の乾物
重量1kgあたり10%の補正水量96mlの3分の1
である32mlを入れ、その上に粘土全量を装入し、砕
石スラッジの1/3を装入し、焼却灰の1/3を装入
し、水(蒸留水を使用した)32mlを入れ、砕石スラ
ッジの1/3を装入し、焼却灰の1/3を装入し、水
(蒸留水を使用した)32mlを入れ、砕石スラッジの
1/3を装入し、焼却灰の1/3を装入した。こうする
ことでセルベンを水で濡らし、周囲に粘土を付着させ、
スラッジと焼却灰を交互に投入しながら、水を加えて湿
りを与える要領で混練することができる。なお、セルベ
ン、砕石スラッジ、焼却灰のうち配合しないものがある
ときの配合番号の際は、該配合しないものの装入操作を
省略する。また、配合番号:SMP0909には斜長石
を配合しているが、上記配合手順のうち粘土を斜長石に
変更して行った。
【0028】
【表1】 表1 成形原料の配合組成 配合番号 砕石スラッジ セルベン 焼却灰 粘土 S90 90 0 0 10 MS72 70 0 20 10 MS63 60 0 30 10 MS54 50 0 40 10 MS52 50 20 20 10 MS34 30 20 40 10 S70 70 20 0 10 SM6505 65 20 5 10 SM61 60 20 10 10 SM5515 55 20 15 10 SM52 50 20 20 10 SM4515 45 30 15 10 SM4545 45 0 45 10 SM1510 15 25 10 50 SM1080 10 0 80 10 SM0919 9 48 19 24 SM3131 31 0 31 38 SM2424 24 0 24 52 SM0053 0 0 53 47 SMP0909 9 0 9 斜長石82 SM0865 8 0 65 27 SM1145 11 11 45 33 SM0040 0 15 40 45
【0029】(実施例2:成形及び乾燥)直径50mm
×高さ50mmの円柱形に成形できる成形型(三割り金
型、成形される形状は直径50mm×高さ50mmの円
柱形)とアムスラー式万能荷重試験器(JTトーシ株式
会社製、型番AC−1000SII)とによって、表1
に示された各配合番号の成形原料について各5個ずつ成
形した。なお、成形条件は、成形圧力100kgf/c
、1回の成形に使用する成形原料量200g、加圧
速度は毎秒15kgfで行った。得られた成形体は、室
内において3日間風乾させた。3日間風乾させた成形体
には、成形原料が調製された際には該成形原料中に10
%含有されていた水分が成形体中おおよそ5%以下にな
る。その後、焼成前に、105℃に温度調節された乾燥
炉に装入し12時間乾燥させた。
【0030】(実施例3:成形体の焼成) (1)配合番号が「S90」と「MS」で始まるもの 焼成は、炭化珪素発熱体電気炉(最高可能使用温度14
50℃、モトヤマ製、箱型炭化珪素電気炉、型番MB5
A16−4080)を用い、アルミナプレート(アルミ
ナ分90%以上)上に成形体6個を載置し、その状態で
該炉内部に装入し、焼成を開始した。焼成条件は、昇温
速度が2℃/分であり、最高焼成温度が1150℃であ
り、最高焼成温度に保持する保持時間が2時間であり、
焼成終了後、直ちに該炉の加熱電源を切りその状態のま
ま放冷した。その放冷状態では、最高温度1150℃か
ら900℃までの冷却時間が0.25時間であり、そし
て900℃から300℃までの冷却時間が8時間であっ
た。加熱電源を切ってから12時間後に炉内より焼結体
を取り出した。 (2)配合番号が「S70」と「SM」で始まるもの 焼成は、カンタル線発熱体電気炉(最高可能使用温度1
300℃、内外エンジニアリング株式会社製、箱型炉セ
ラモサーモ、型番N1340−8/17)を用い、アル
ミナプレート(アルミナ分90%以上)上に成形体10
個を載置し、その状態で該炉内部に装入し、焼成を開始
した。焼成条件は、昇温速度が2℃/分であり、最高焼
成温度が1150℃であり、最高焼成温度に保持する保
持時間が2時間であった。焼成終了後、加熱電源を切断
し炉の扉を約20%開いた状態にし、900℃まで冷却
された時点で該扉を閉じ、200℃まで冷却された時点
で該扉を再び約20%開いた。これにより1150℃か
ら900℃までの冷却時間は0.15時間であり、90
0℃から200℃までの冷却時間は9時間であり、加熱
電源を切断し該扉を開いたときから12時間後にほぼ室
温まで冷却されたので焼結体を炉外へ取り出した。
【0031】(実施例4:焼結体の観察)得られた焼結
体の外観を目視によって観察し、成形体の際の円柱形の
形状が焼結体になっても保持されているかどうか評価し
た(形状保持状態)。評価は◎、○、△、×の4段階で
行った。なお、これらの判断基準としては、◎は元の円
柱形がほぼ完全に保持されている場合、○は直径と高さ
の比において、もとの円柱形に比べて高さが小さく
(((成形体の高さ)−(焼結体の高さ))/(成形体
の高さ)として、5%以上10%未満)、やや変形の兆
候を示したもので、上部・中部・下部の直径の相互差が
5%以内のものであり、やや中膨れを示している場合、
△は直径と高さの比において、もとの円柱形に比べて高
さが明らかに小さく(((成形体の高さ)−(焼結体の
高さ))/(成形体の高さ)として、10%以上20%
未満)なり、かつ上部の直径が小さく中部・下部の直径
が大きくなったもので上部・中部・下部の直径の相互差
が10%以上20%未満のものである場合、×は溶流し
たり、全体が半球状になっていたり、亀裂が入っていた
り、角が丸くなっていたりあるいは膨張したり、発泡し
たりしているもの、一見して寸法測定が困難なものの場
合とした。そして得られた焼結体の密度(単位:g/c
)についても測定した。密度の測定方法は、JIS
R2205「耐火煉瓦の見掛け気孔率・吸水率・及び
見掛け比重・嵩比重の測定方法」に準じて行った。得ら
れた焼結体のこれら形状保持と密度の結果とを表2に示
す。なお、各配合番号の組成点(ア〜ヌ)を図5中に示
す。図5は、図1に領域P及び領域Rを示し両領域の近
傍を拡大したものである。
【0032】
【表2】 表2 焼結体の形状保持状態と密度 配合番号 形状保持状態 密 度 図5の組成点 S90 ◎ 2.60 ア MS72 △ 2.20 イ MS63 △ 2.33 ウ MS54 × 2.35 エ MS52 △ 2.40 オ MS34 △ 2.35 カ S70 ◎ 2.55 キ SM6505 ◎ 2.57 ク SM61 ◎ 2.42 ケ SM5515 ◎ 2.40 コ SM52 ○ 2.38 サ SM4515 ◎ 2.51 シ SM4545 × 2.48 ス SM1510 △ 2.44 セ SM1080 × 1.88 ソ SM0919 ◎ 2.45 タ SM3131 ◎ 2.36 チ SM2424 ◎ 2.22 ツ SM0053 △ 2.18 テ SMP0909 ○ 2.12 ト SM0865 △ 2.23 ナ SM1145 ○ 2.24 ニ SM0040 ○ 2.14 ヌ
【0033】表2及び図5から分かるように、領域Rか
ら外れた配合は焼成すると良品になり難いことを示して
いる。特に、3成分共融点組成に近い配合(領域Rより
左側の組成物)は加熱途上に変形を起こすことがわか
る。また、平均組成が灰長石(斜長石)とCaO・Si
を結ぶ線分に近い組成物は溶融点が比較的高いため
に焼成不足になりやすく密度が未達であった。この付近
の配合は焼成温度を高くするとある温度で急激に溶流を
始めるので昇温速度を遅くするなど注意が必要である。
また灰長石領域よりSiOの多い領域Rの組成物(代
表組成E1)の場合、焼結体の性状は比較的安定したも
のになる。これは焼成温度で未溶解の珪石分の多い粒子
が形状保持に寄与し安定した焼成ができたことによるも
のである。また、領域Rより右側のムライト領域や磁器
組成域に近い組成物も安定した焼結体が得られるがアル
ミナ成分の多い高価なムライトやボーキサイト、粘土を
多く使用する必要があり不経済である。また焼却灰や砕
石スラッジのリサイクル率が低下する。また、これら焼
結体は十分高い強度を有しており、構造物として使用可
能であることも明らかになった。得られた焼結体の表面
は、備前焼の焼き物の表面に似た状態であり、都市の歩
道・車道用の舗道材、公園や水辺の親水歩道・河川の護
岸資材としての法面工事用資材、水路ブロックなどを該
焼結体によって形成した場合、これまでのセメントによ
って形成されていたものに比して、温かみを感じ都市景
観にマッチし易く、快適な環境及び景観を創出する土木
製品を提供することができる。さらに、X線回折パター
ンによる鉱物種の同定を行ったところ、成形体内部に
は、灰長石と曹長石・正長石のアルカリ長石系との固溶
体構造が形成されていることが明らかになった。
【0034】(実施例5:重金属の溶出試験)上記表1
のSM1145の成形原料を用いて、昇温速度2℃/分
で最高焼成温度1150℃まで加熱し、最高焼成温度に
おいて2時間保持した。その後、焼結炉の加熱電源を切
り、最高焼成温度1150℃から900℃までは12分
間かけてほぼ一定の降温速度で冷却した。そして900
℃から150℃までは約12時間かけてほぼ一定の降温
速度で冷却した。その後、炉内から焼結体を取り出し、
室温まで放冷した。このようにして得られた焼結体を用
いて、該焼結体からの重金属類の溶出試験を行った。焼
結体からの重金属類の溶出試験は、「産業廃棄物に含ま
れる金属等の検定方法」昭和48年環境庁告示第13
号、1993年環境庁告示第46号に従って行った。ま
た、対照として単独の焼却灰からの重金属類の溶出試験
も同様に行った。結果を表3に示す。なお、表3中の単
位は全て(mg/L)である。
【0035】
【表3】 表3 重金属類の溶出試験の結果 試料名 焼却灰(対照) 焼結体(実施例) 規制値 分析項目 Cd 0.003未満 0.003未満 0.01 Pb 0.01未満 0.01未満 0.1 As 0.004未満 0.004未満 0.05 CN 0.01未満 0.01未満 検出されないこと Cr6+ 0.04 0.01未満 0.05 有機燐 0.02未満 0.02未満 検出されないこと 全水銀 0.0005未満 0.0005未満 0.0005 Mn 0.01未満 0.01未満 10 Cu 0.29 0.01未満 3 Zn 0.01未満 0.02 5 Se 0.01未満 0.01未満 0.3 (なお、Mn、Cu、Znは特定廃棄物の埋め立て基準
方法(例:兵庫県要綱)に基づき、Seは特定有害産業
廃棄物に関する判定基準に基づき、それ以外は公害対策
基本法第9条に基づく水質汚濁に係る環境基準及び中央
公害審議会土壌環境基準(平成3年8月告示)に基づく
ものである。)
【0036】表3から、焼却灰と焼結体とを比べると、
Cr6+が焼却灰では0.04であるのに対し焼結体で
は0.01未満であり、さらにCuが焼却灰では0.2
9であるのに対し焼結体では0.01未満であり、焼結
体にすることで焼却灰中に含まれるCr6+やCuとい
った有害な重金属の溶出を有効に防止又は減少させるこ
とができることが明らかになった。
【0037】以上のことから、以下示す内容が明らかに
なった。 (1)本方法により、廃棄物に含まれる重金属類等の有
毒物質を効果的に固定することができる。 (2)本方法によって、高強度の焼結体を製造すること
ができる。 (3)本方法によって製造される焼結体により、都市景
観にマッチした土木建設資材を形成することができる。 (4)砕石スラッジの埋設処理量を減少させ、埋設廃棄
処理費用及び作業を低減することができる。 (5)廃棄物の必要な埋設処分地を減少させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】SiO−Al−CaO系3成分状態図
である。
【図2】図1に灰長石の組成を領域Pとして示したもの
である。
【図3】図1に領域Rを示したものである。
【図4】領域Rに含まれる組成を有する成形原料の調製
を説明する図である。
【図5】図1に領域P及び領域Rを示し両領域の近傍を
拡大したものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D004 AA19 AA31 AA36 AA43 CA07 CA14 CA15 CA30 DA03 DA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃棄物を配合した成形原料を用いた焼結体
    の製造方法であって、 該廃棄物と砕石スラッジとを含む該成形原料を調製し、 該成形原料を所定形状の成形体に成形し、 該成形体を焼結させ焼結体を製造するものである、方
    法。
  2. 【請求項2】前記焼結体の焼結過程において、斜長石相
    からなる固溶体を形成させるものである、請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】前記成形原料が、前記廃棄物と前記砕石ス
    ラッジとに加え、磁器組成物をさらに含むものである、
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記磁器組成物が、セルベン、粘土、珪
    石、長石よりなる群より選ばれるものを含むものであ
    る、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記焼結体の焼結は、最高温度が1050
    〜1200℃で行われるものである、請求項1乃至4の
    いずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】前記廃棄物が焼却灰である、請求項1乃至
    5のいずれかに記載の方法。
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