JP2001008285A - 音声帯域信号処理方法及び音声帯域信号処理装置 - Google Patents

音声帯域信号処理方法及び音声帯域信号処理装置

Info

Publication number
JP2001008285A
JP2001008285A JP2000118210A JP2000118210A JP2001008285A JP 2001008285 A JP2001008285 A JP 2001008285A JP 2000118210 A JP2000118210 A JP 2000118210A JP 2000118210 A JP2000118210 A JP 2000118210A JP 2001008285 A JP2001008285 A JP 2001008285A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
audio band
band signal
correlation coefficient
audio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000118210A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Ozawa
一彦 小沢
Yuji Hirasawa
裕司 平澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000118210A priority Critical patent/JP2001008285A/ja
Publication of JP2001008285A publication Critical patent/JP2001008285A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 収音範囲の中央部から収音した部分の音声帯
域信号を強調できるようにする。 【解決手段】 撮影範囲を2方向から収音した音声帯域
信号1l及び1rの夫々の間の相関係数15sを相関係
数演算処理回路部15により求めて、この撮影範囲の中
央方向から収音した音声帯域信号の部分をこの相関係数
15sに基づき、収音した音声帯域信号から選択して強
調することができるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声帯域信号処理
方法及びこの音声帯域信号処理方法を適用した音声帯域
信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラ一体型VTR装置、例えば
DV方式デジタルビデオカメラ装置或いはハンディカム
(商品名)に内蔵あるいは外付けした状態で設けれらて
いる収音用のマイクロホンは、ワンポイントマイクロホ
ン、2本以上のマイクロホンを使用するといったマイク
ロホンの構造、配列上の差異があるにしても、左右方向
に指向性を持って音声帯域信号を収音する方式を採用し
ているものがほとんどであり、またその収音する指向性
パターンは左方向全体及び右方向全体の夫々の範囲の音
を平均的に収音するようにこのマイクロホンを構成して
いる例が多い。
【0003】なお以下の説明においては、映像信号撮影
用のカメラ部と音声及び映像信号の記録部(あるいは記
録再生部)とが一体化されている、或いは一体化するこ
とのできるカメラ部と音声及び映像信号の記録部(ある
いは記録再生部)とで構成されている装置をカメラ一体
型VTR装置と称する。またマイクロホンにより音撮り
をして音声帯域信号に変換することを、以下の説明にお
いては収音と称するものとする。
【0004】また以下の説明においては、撮影した被写
範囲の中央を中央またはセンタ、撮影した撮影範囲の中
央方向を中央方向またはセンタ方向と称するものとす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように左方向全体
及び右方向全体の夫々の範囲の音を平均的に収音するよ
うにした収音方法は、風景や運動会といった広い範囲に
渡る音場全体の動きを収音する場合には適している。し
かしながらこのような収音をする場合の外に、画面の中
央に位置する人物を広い範囲をバックにして撮影しなが
らこの人物の声をクリアーに収音し、この人物の存在を
強調する音響効果を得たい場合が多々ある。
【0006】この典型的な例として、風景や運動会等の
現場をバックとした家族のインタビュー風景をこのカメ
ラ一体型VTR装置で撮影しながらこのインタビューの
内容を同時収音した場合、このようなステレオ収音方法
では左右からの無用な音が同時に収音されてしまい、イ
ンタビューの内容をクリアーに収音できない為、このよ
うにして収音した信号を再生した場合、目的とした音響
効果を得ることが困難であるという問題がある。
【0007】このような問題点を考慮して、収音する指
向性パターンを左方向全体及び右方向全体の夫々の範囲
の音を平均的に収音するように構成しているこのマイク
ロホン装置に対して、鋭指向性マイクロホン(所謂ガン
マイク)や単一指向性のマイクロホンをセンタマイクと
して追加し、左右方向からの収音に対して前方向からの
収音を強調する指向性パターンを持たせたマイクロホン
装置を具備したカメラ一体型VTR装置が提案されてい
る。
【0008】しかしながら、このような指向性パターン
を持たせたマイクロホン装置で収音した場合には、撮影
した被写範囲のセンタに位置する被写体が発する音声は
良好に収音できるが、このセンタに位置する被写体から
の発声が途切れた状態においてもこの被写体方向の収音
状態が維持される為、この場合の収音の目的上では不必
要な音を収音し強調してしまう状態になり、この状態で
収音した信号を再生した場合にはその再生音に不自然さ
が残る問題がある。
【0009】また、カメラ部側にズームレンズを具備
し、このズームレンズの長焦点距離側と短焦点距離側の
間のズーム操作による撮影画角の変化に連動させて、こ
のズームレンズを長焦点距離側としたときにはマイクロ
ホンの指向特性を鋭く(狭指向角(超前方指向))し、
このズームレンズを短焦点距離側としたときにはこのマ
イクロホンの指向性を広げた広指向角とすることができ
るようにしたマイクロホン装置を具備したカメラ一体型
VTR装置が提案されている。
【0010】しかしながら、このズームレンズを長焦点
距離(望遠)側としたときにはマイクロホン側の指向性
を鋭くし、このズームレンズを短焦点距離(広角)側と
したときにはこのマイクロホン側の指向性を広げるだけ
では、この撮影したシーンを再生した際の音響効果を高
めることができるとは限らない。即ち典型的な例として
このズームレンズを短焦点距離側にした状態で撮影した
撮影範囲中の際に、センタ方向の限られた範囲に入れた
子供の被写体の撮影をおこないながらこの子供の発声を
収音する場合では、マイクロホン側の指向性を広げて広
指向角とするよりもマイクロホンの指向性を鋭くして狭
指向角とし、この発声位置に絞り込んで収音した方が、
この被写体を目立たせる上でより優れた音響効果を出す
ことができる。
【0011】即ち、従来の収音方法では、様々なシーン
を同時収音状態で撮影した映像信号を再生して観賞する
場合において、この再生している映像信号に対して常に
満足の行く音響効果を出すことができる収音方法を実現
することが困難であるという問題があった。
【0012】本発明は斯る点に鑑みてなされたもので、
収音用のマイクロフォンにより収音した収音信号に基づ
いて撮影範囲の中央に位置する被写体の発した音声帯域
信号を強調できるようにし、この被写体の発した音声帯
域信号の明朗度の向上を図ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による音声帯域信
号処理方法は、複数の方向から撮影範囲を収音した第1
及び第2の音声帯域信号の間の相関係数を求めて、この
相関係数に基づいて第1の音声帯域信号及び第2の音声
帯域信号中の撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信
号を強調するようにして、この撮影した被写範囲の中央
部から収音した音声帯域信号を強調することができるよ
うにしたものである。
【0014】また本発明による音声帯域信号処理方法
は、複数の方向から撮影範囲を収音した第1及び第2の
音声帯域信号を記録し再生する記録再生部から再生した
この第1の音声帯域信号と第2の音声帯域信号の間の相
関係数を求めて、この相関係数に基づいて第1の音声帯
域信号及び第2の音声帯域信号中の撮影範囲の中央部か
ら収音した音声帯域信号を強調するようにしたものであ
る。
【0015】また本発明による音声帯域信号処理方法
は、複数の方向から撮影範囲を収音した第1及び第2の
音声帯域信号の間の相関係数及び相関係数の大きさを求
めて、この相関係数に基づいて第1の音声帯域信号及び
第2の音声帯域信号中のこの撮影範囲の中央部から収音
した音声帯域信号を強調するとともに相関係数の大きさ
に応じて強調の度合いを制御するようにして、この撮影
範囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調すること
ができるようにしたものである。
【0016】また本発明による音声帯域信号処理方法
は、複数の方向から撮影範囲を収音した第1及び第2の
音声帯域信号を記録し再生する記録再生部から再生した
第1の音声帯域信号と第2の音声帯域信号の間の相関係
数及び相関係数の大きさを求めて、この相関係数に基づ
いて第1の音声帯域信号及び第2の音声帯域信号中の撮
影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調すると
ともにこの相関係数の大きさに応じてこの強調の度合い
を制御するようにして、この撮影範囲の中央部から収音
した音声帯域信号を強調することができるようにしたも
のである。
【0017】また本発明による音声帯域信号処理装置
は、複数の方向から撮影範囲を収音した第1及び第2の
音声帯域信号の間の相関係数を求める手段と、この相関
係数に基づいて第1の音声帯域信号及び第2の音声帯域
信号中の撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を
強調する手段とよりなり、この撮影範囲の中央部から収
音した音声帯域信号を強調することができるようにした
ものである。
【0018】また本発明による音声帯域信号処理装置
は、複数の方向から撮影範囲を収音した第1及び第2の
音声帯域信号を記録し再生する記録再生部から再生した
第1の音声帯域信号と第2の音声帯域信号の間の相関係
数を求める手段と、この相関係数に基づいて第1の音声
帯域信号及び第2の音声帯域信号中の撮影範囲の中央部
から収音した音声帯域信号を強調する手段とよりなり、
この撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調
することができるようにしたものである。
【0019】また本発明による音声帯域信号処理装置
は、複数の方向から撮影範囲を収音した第1及び第2の
音声帯域信号の間の相関係数及び相関係数の大きさを求
める手段と、この相関係数に基づいて第1の音声帯域信
号及び第2の音声帯域信号中の撮影範囲の中央部から収
音した音声帯域信号を強調するとともに相関係数の大き
さに応じてこの強調の度合いを制御する手段とよりな
り、この撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を
強調することができるようにしたものである。
【0020】また本発明による音声帯域信号処理装置
は、複数の方向から撮影範囲を収音した第1及び第2の
音声帯域信号を記録し再生する記録再生部から再生した
第1の音声帯域信号と第2の音声帯域信号の間の相関係
数及び相関係数の大きさを求める手段と、この相関係数
に基づいて第1の音声帯域信号及び第2の音声帯域信号
中の撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調
するとともに相関係数の大きさに応じてこの強調の度合
いを制御する手段とよりなり、撮影範囲の中央部から収
音した音声帯域信号を強調することができるようにした
ものである。
【0021】また本発明による音声帯域信号処理方法
は、撮影範囲の左右の方向から収音した第1の音声帯域
信号の間の第1の相関係数を求め、この撮影範囲を左右
の方向とは異なる方向から収音した第2の音声帯域信号
の間の第2の相関係数を求め、この第1及び第2の相関
係数を演算して得た制御信号に基づき、この第1の音声
帯域信号中の撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信
号を強調することができるようにしたものである。
【0022】また本発明による音声帯域信号処理方法
は、撮影範囲の左右の方向から収音した第1の音声帯域
信号、及び撮影範囲を左右の方向とは異なる方向から収
音した第2の音声帯域信号を記録し再生する記録再生部
から再生した第1の音声帯域信号の間の第1の相関係数
及び第2音声帯域信号の間の第2の相関係数を演算して
得た制御信号に基づき、この第1の音声帯域信号中の撮
影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調するこ
とができるようにしたものである。
【0023】また本発明による音声帯域信号処理方法
は、撮影範囲の左右の方向から収音した第1の音声帯域
信号の間の第1の相関係数を求め、この撮影範囲を左右
の方向とは異なる方向から収音した第2の音声帯域信号
の間の第2の相関係数を求め、これら第1及び第2の相
関係数を演算して得た、この第1及び第2の相関係数の
夫々の内で係数値の小さい方の相関係数に応じた制御信
号に基づき、この撮影範囲の中央部から収音した音声帯
域信号の強調状態を制御できるようにしたものである。
【0024】また本発明による音声帯域信号処理方法
は、撮影範囲の左右の方向から収音した第1の音声帯域
信号及び撮影範囲を左右の方向とは異なる方向から収音
した第2の音声帯域信号を記録し再生する記録再生部か
ら再生された、撮影範囲を左右の方向から収音した第1
の音声帯域信号の間の第1の相関係数及び撮影範囲を左
右の方向とは異なる方向から収音した第2の音声帯域信
号の間の第2の相関係数の夫々の内で係数値の小さい方
の相関係数値を求めて、この係数値の小さい方の相関係
数に応じて第1の音声帯域信号中の撮影範囲の中央部か
ら収音した音声帯域信号の強調の度合いを制御できるよ
うにしたものである。
【0025】また本発明による音声帯域信号処理装置
は、撮影範囲の左右の方向から収音した第1の音声帯域
信号の間の第1の相関係数を求める手段と、この撮影範
囲を左右の方向とは異なる方向から収音した第2の音声
帯域信号の間の第2の相関係数を求める手段と、これら
第1及び第2の相関係数を演算して制御信号を得る手段
とよりなり、この制御信号を得る手段から得られた制御
信号に基づいて、第1の音声帯域信号中の前記撮影範囲
の中央部から収音した音声帯域信号を強調することがで
きるようにしたものである。
【0026】また本発明による音声帯域信号処理装置
は、撮影範囲の左右の方向から収音した第1の音声帯域
信号、及び前記撮影範囲を左右の方向とは異なる方向か
ら収音した第2の音声帯域信号を記録し再生する記録再
生手段と、この再生手段から再生した撮影範囲の左右の
方向から収音した第1の音声帯域信号の間の第1の相関
係数を求める手段と、この再生手段から再生した前記撮
影範囲を左右の方向とは異なる方向から収音した第2の
音声帯域信号の間の第2の相関係数を求める手段と、こ
の第1及び第2の相関係数を演算して制御信号を得る手
段とよりなり、この制御信号を得る手段から得られた制
御信号に基づいて、第1の音声帯域信号中の前記撮影範
囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調することが
できるようにしたものである。
【0027】また本発明による音声帯域信号処理装置
は、撮影範囲の左右の方向から収音した第1の音声帯域
信号の間の第1の相関係数を求める手段と、この撮影範
囲を左右の方向とは異なる方向から収音した第2の音声
帯域信号の間の第2の相関係数を求める手段と、この第
1及び第2の相関係数を演算して制御信号を得る手段と
よりなり、この第1及び第2の相関係数を演算して得
た、第1及び第2の相関係数の夫々の内で係数値の小さ
い方の相関係数に応じた制御信号に基づいて、第1の音
声帯域信号中の撮影範囲の中央部から収音した音声帯域
信号を強調することができるようにしたものである。
【0028】また本発明による音声帯域信号処理装置
は、撮影範囲の左右の方向から収音した第1の音声帯域
信号、及び撮影範囲を左右の方向とは異なる方向から収
音した第2の音声帯域信号を記録し再生する記録再生手
段と、記録再生手段から得た再生信号から前記第1の音
声帯域信号の間の第1の相関係数及び第2音声帯域信号
の間の第2の相関係数を求める第1の手段と、この第1
及び第2の相関係数の夫々の内で係数値の小さい方の相
関係数を求める第2の手段とよりなり、この第1の相関
係数に応じて第1の音声帯域信号中の撮影範囲の中央部
から収音した音声帯域信号を強調するとともに第1及び
第2の相関係数の夫々の内で係数値の小さい方の相関係
数に応じてこの第1の音声帯域信号中の前記撮影範囲の
中央部から収音した音声帯域信号の強調の度合いを制御
することができるようにしたものである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明による音声帯域信号
処理方法及びこの音声帯域信号処理方法を適用した音声
帯域信号処理装置の実施の形態の一例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0030】なお以下の説明においては、アナログ信号
の信号値を符号化して表すようにした信号をデジタル信
号と称し、処理の対象となるデータをこのデジタル信号
の状態で処理することをデジタル信号処理と称するもの
とする。
【0031】そして以下の説明においては、自動利得調
整部をAGC部と称し、アナログデジタル変換器をAD
Cと称し、デジタルアナログ変換器をDACと称し、左
側チャンネルをL、右側チャンネルをR、センタチャン
ネルをCで現するものとする。また以下に説明する音声
帯域信号処理装置におけるADC出力側からDAC入力
側間での間における全ての信号の伝送および処理は、デ
ジタル信号の状態で処理され伝送されるもとのする。
【0032】先ず、本発明による音声帯域信号処理装置
の要部の構成の一例を図1にブロック図として示して説
明する。
【0033】この音声帯域信号処理装置は、左無指向性
マイクロホン( 以下の説明ではLマイクと称する)11
L、右無指向性マイクロホン11R( 以下の説明ではR
マイクと称する)、左前置アンプ12L、右前置アンプ
12R、AGC部13、ADC14L、ADC14R、
第1の相関係数演算処理回路部( 以下の説明では第1の
相関演算回路部と称する)15、ステレオ信号化演算処
理回路部( 以下の説明では立体化演算回路部と称する)
16、センタ方向抽出/強調回路部( 以下の説明ではセ
ンタ強調回路部と称する)17、記録系信号処理回路部
( 以下の説明では記録回路部と称する)18及び記録再
生部19の夫々で構成されている。
【0034】そして、この音声帯域信号処理装置はカメ
ラ一体型VTR装置に組み込まれ、このカメラ一体型V
TR装置による被写体の撮影時に、この撮影範囲からL
マイク11L及びRマイク11Rで収音した音声帯域信
号及びこの撮影範囲をカメラ部で撮影して得た映像信号
を、記録回路部18及び記録再生部19により記録し再
生することができるように構成されている。
【0035】なお本例では、カメラ一体型VTR装置に
おける映像信号のエンコード、デコード或いは記録再生
等の映像信号の処理は、音声帯域信号のエンコード、デ
コード或いは記録再生等といった処理に併せて行うよう
に構成・動作ようになされている。しかしながらこの映
像信号処理については、本発明による音声帯域信号処理
方法及び音声帯域信号処理装置の部分とは直接かかわり
がないので以下では説明を省略する。
【0036】図1において矢印11Aで示した方向は、
このカメラ一体型VTR装置で撮影する方向を示し、カ
メラ一体型VTR装置の撮影レンズをこの矢印11Aに
向けて撮影するときに、この矢印11Aで示す方向に相
互に平行かつ所定の間隔を置いてLマイク11L及びR
マイク11Rの中心が向けられた状態となるように、こ
れらLマイク11L及びRマイク11Rの夫々を、この
カメラ一体型VTR装置に対して配列して取付けた状態
でこの撮影が行われるものとする。
【0037】Lマイク11Lの出力側が左側前置アンプ
12Lの入力側に、Rマイク11Rの出力側が右側前置
アンプ12Rの入力側に夫々接続され、左側前置アンプ
12Lの出力側がAGC部13の左信号入力13L、右
側前置アンプ12Rの出力側がAGC部13の右信号入
力13Rに夫々接続され、AGC部13の左信号出力1
3M側が左側ADC14Lの入力側に、AGC部13の
右信号出力13N側が右側ADC14Rの入力側に夫々
接続されている。
【0038】左側ADC14Lの出力側が立体化演算回
路部16の左信号入力16M側に、右側ADC14Rの
出力側が立体化演算回路部16の右信号入力16N側に
夫々接続され、立体化演算回路部16の左信号出力16
S側がセンタ強調回路部17の左信号入力17M側及び
第1の相関演算回路部15の入力15M側の夫々に接続
され、この立体化演算回路部16の右信号出力16T側
がこのセンタ強調回路部17の右信号入力17N側及び
この第1の相関演算回路部15の入力15N側の夫々に
接続されている。
【0039】そしてセンタ強調回路部17の左信号出力
17S側が記録回路部18の左信号入力18M側に、右
信号出力17T側が記録回路部18の右信号入力18N
側に夫々接続され、この記録回路部18の信号出力18
V側が記録再生部19の信号入力19W側に、第1の相
関演算回路部15の出力15U側がセンタ強調回路部1
7の制御信号入力17U側に夫々接続されている。
【0040】次に図1に示して説明した音声帯域信号処
理装置の動作を説明する。
【0041】Lマイク11Lで得られた左音声帯域信号
1lが、左側前置アンプ12Lを介して所定の信号レベ
ル迄増幅された左音声帯域信号2lが、自動利得調整部
13の左信号入力13L側に入力され、Rマイク11R
で得られた右音声帯域信号1rが、右側前置アンプ12
Rを介して所定の信号レベル迄増幅された右音声帯域信
号2rが、AGC部13の右信号入力13R側に入力さ
れる。
【0042】このAGC部13の左信号入力13Lに入
力された左音声帯域信号2lが、このAGC部13の後
段側に供給される信号として最適なレベルになるように
このAGC部13を介して制御された左音声帯域信号3
lが、右側ADC14Lに入力される。そしてこのAG
C部13の右信号入力13Rに入力された右音声帯域信
号2rが、このAGC部13の後段側に供給される信号
として最適なレベルになるようにこのAGC部13を介
して制御された右音声帯域信号3rが、右側ADC14
Rに入力される。
【0043】左側ADC14Lに入力された左音声帯域
信号3lが、左側ADC14Lを介して変換された左音
声帯域デジタル信号4lが、立体化演算回路部16の左
信号入力16M側に入力され、右側ADC14Rに入力
された右音声帯域信号3rが、右側ADC14Rを介し
て変換された右音声帯域デジタル信号4rが、立体化演
算回路部16の右信号入力16N側に入力される。
【0044】左信号入力16M側に入力された左音声帯
域デジタル信号4lがこの立体化演算回路部16を介し
て演算処理され、左方向の広がり感が強調された左音声
帯域デジタル信号6lに変換されて、左信号出力16S
から出力される。そして右信号入力16N側に入力され
た右音声帯域デジタル信号4rがこの立体化演算回路部
16を介して演算処理され、右方向の広がり感が強調さ
れた右音声帯域デジタル信号6rに変換されて、右信号
出力16Tから出力される。
【0045】この左音声帯域デジタル信号6lが、第1
の相関演算回路部15の入力15M側及びセンタ強調回
路部17の左信号入力17M側の夫々に入力され、この
右音声帯域デジタル信号6rが、この第1の相関演算回
路部15の入力15N側及びセンタ強調回路部17の右
信号入力17N側の夫々に入力される。そして第1の相
関演算回路部15を介してこれら信号6lと信号6rの
夫々の間の相関性が演算され、これら信号6lと信号6
rの間の相関係数が求められ、この相関係数に基づいて
これら信号6lと信号6rの間に位相の等しい成分が含
まれている割合が判断される。
【0046】この判断の結果、この位相の等しい成分が
含まれている割合が高い程左音声帯域信号1lと右音声
帯域信号1rとの間の相関性が高く、この位相の等しい
成分が含まれている割合が低い程左音声帯域信号1lと
右音声帯域信号1rとの間の相関性が低いことになる。
したがってこの第1の相関演算回路部15の信号出力1
5Uから、この相関性が高いほど1に近づきこの相関性
が低いほど−1に近づく状態で、1〜−1の間で変化す
る第1の相関係数信号15sが出力される。
【0047】そしてこの第1の相関係数信号15sがセ
ンタ強調回路部17の制御信号入力17U側に入力さ
れ、この第1の相関係数信号15sでこの抽出/強調回
路部17が制御された状態で、この第1の相関係数信号
15sの値が0から1に向かって増加(1から0に向か
って減少)することに比例して、これら左音声帯域デジ
タル信号6l及び右音声帯域デジタル信号6rの相互間
における信号位相の等しい成分に対する強調作用が強く
なる強調(弱くなる弱め)処理が、これらデジタル信号
6l及び6rの夫々に対してこのセンタ強調回路部17
において行なわれる。このような強調処理が行なわれた
これらデジタル信号7lが出力17S側から出力され、
右音声帯域デジタル信号7rが出力17Tから出力され
る。なお本例では、この第1の相関係数信号15sの値
が−1から0の間にあるときには、この強調は行われな
い。
【0048】そしてこの左音声帯域デジタル信号7lが
入力18M側に供給され、この右音声帯域デジタル信号
7rがこの記録回路部18の入力18N側に供給され、
これら左音声帯域デジタル信号7l及び右音声帯域デジ
タル信号7rの夫々が、この記録回路部18を介して記
録再生部19側のフォーマットの記録音声帯域信号にエ
ンコードされ、このようにエンコードされたこれら左音
声帯域デジタル信号7l及び右音声帯域デジタル信号7
rが、記録回路部18の信号出力18V側から記録再生
部19の信号入力19W側に供給される。
【0049】なおこのエンコードとは、これら左音声帯
域デジタル信号7l及び右音声帯域デジタル信号7rの
夫々をこのフォーマットに合わせる為の処理を行って記
録再生部19に供給することをいうものとし、以下の説
明におけるエンコードも同様の処理を行うことをいうも
のとする。
【0050】そして、このようにエンコードされ、記録
再生部19の信号入力19W側に供給されたこれら左音
声帯域デジタル信号7l及び右音声帯域デジタル信号7
rが、記録再生部19で記録可能な信号に変換されて記
録される。
【0051】次に図1に示した立体化演算回路部16の
要部の構成の一例を図3にブロック図として示して図1
と同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省
略して説明する。
【0052】この立体化演算回路部16は第1の信号遅
延器20A、第2の信号遅延器20B、第1の信号減衰
器21A、第2の信号減衰器21B、第1の信号加算器
22A、第2の信号加算器22B、第1の信号等価器2
3A及び第2の信号等価器23Bにより構成されてい
る。
【0053】左信号入力16Mが第1の信号加算器22
Aの+入力側及び第1の信号遅延器20Aの入力側の夫
々に接続され、右信号入力16Nが第2の信号加算器2
2Bの+入力側及び第2の信号遅延器20Bの入力側の
夫々に接続され、第1の信号加算器22Aの加算出力側
が第1の信号等価器23Aを通じて左信号出力16Sに
接続され、第2の信号加算器22Bの加算出力側が第2
の信号等価器23Bを通じて右信号出力16Tに接続さ
れている。
【0054】そして第1の信号遅延器20Aの出力側が
第1の信号減衰器21Aを介して第2の信号加算器22
Bの−入力側に接続され、第2の信号遅延器20Bの出
力側が第2の信号減衰器21Bを介して第1の信号加算
器22Aの−入力側に接続されてこの立体化演算回路部
16が構成されている。
【0055】次に、図3に示した立体化演算回路部16
の動作について説明する。
【0056】左音声帯域信号1lに基づき生成され、左
信号入力16Mに供給された左音声帯域デジタル信号4
lが、第1の信号遅延器20A及び第1の信号減衰器2
1Aを介して第2の信号加算器22Bの−入力側に供給
される。右音声帯域信号1rに基づき生成され、右信号
入力16Nに供給された右音声帯域デジタル信号4rが
第2の信号加算器22Bの+入力側に供給される。
【0057】この左音声帯域デジタル信号4lが第1の
信号加算器22Aの+入力側に供給され、この右音声帯
域デジタル信号4rが第2の信号遅延器20B及び第2
の信号減衰器21Bを介して第1の信号加算器22Aの
−入力側に供給される。
【0058】そして撮影方向から、Lマイク11Lで収
音された信号1lに基づく左音声帯域デジタル信号4l
に対する、Rマイク11Rで収音された信号1rに基づ
く右音声帯域デジタル信号4rの収音時間差に起因した
信号遅延が、第1の信号遅延器20Aでこの左音声帯域
デジタル信号4lが遅延されて補正される。そして撮影
方向からRマイク11Lで収音された信号1rに基づく
右音声帯域デジタル信号4rに対するLマイク11Lで
収音された信号1lに基づく右音声帯域デジタル信号4
lの、収音時間差に起因した信号遅延が、第1の信号遅
延器20Bでこの右音声帯域デジタル信号4rが遅延さ
れて補正される。
【0059】第2の信号遅延器20B及び第2の信号減
衰器21Bを通じて得たこの右音声帯域デジタル信号4
rを反転した信号を、左音声帯域デジタル信号4lに加
算するマトリクス処理が加算器22Aにおいて行われ、
第1の信号遅延器20A及び第1の信号減衰器21Aを
通じて得たこの左音声帯域デジタル信号4lを反転した
信号を、この左音声帯域デジタル信号4lに加算するマ
トリクス処理が加算器22Bにおいて行われる。これら
マトリックス処理により左音声帯域デジタル信号4lに
図4Aに61で示した如く左方向に広がった指向性が与
えられ、右音声帯域デジタル信号4rに図4Aに6rで
示した如く右方向に広がった指向性が与えられる。
【0060】第1の信号加算器22Aから得られた、こ
の左音声帯域デジタル信号信号が、更に第1の信号等価
器23Aを介して周波数特性が平坦化された左音声帯域
デジタル信号6lとして、左信号出力16Sから出力さ
れる。
【0061】そしてこの第2の信号加算器22Bから得
られた、右音声帯域デジタル信号が、更に第2の信号等
価器23Bを介して周波数特性を平坦化された左音声帯
域デジタル信号6lとして、左信号出力16Tから出力
される。
【0062】次に図1に示した第1の相関演算回路部1
5の要部の構成の一例を図5にブロック図として示して
図1と同一の部分には同一の符号を付与して詳細な説明
を省略して説明する。
【0063】この第1の相関演算回路部15は第1のバ
ンドパスフイルタ(以下の説明においてはBPFと称す
る)24A、第2のバンドパスフイルタ24B、相関係
数演算器25、信号増幅器26、レベルシフト処理器2
7、検波処理器28、時定数付加器29より構成されて
いる。
【0064】入力15Mが第1のBPF24Aの入力側
に接続され、入力15Nが第2のBPF24Bの入力側
に接続され、第1のBPF24Aの出力側が相関係数演
算器25の一方の入力側に接続され、第2のBPF24
Bの出力側が相関係数演算器25の他方の入力側に接続
され、相関係数演算器25の出力側が信号増幅器26の
入力側に接続され、信号増幅器26の出力側がレベルシ
フト処理器27の入力側に接続されている。
【0065】レベルシフト処理器27の出力側が検波処
理器28の入力側に接続され、検波処理器28の出力側
が時定数付加器29の入力側に接続されそして時定数付
加器29の出力側が信号出力15Uに接続されている。
【0066】入力15Mに供給された左音声帯域デジタ
ル信号6lが第1のBPF24Aの入力側に供給され、
この第1のBPF24Aを介して左音声信号の周波数帯
域分のみを通過させた左音声帯域デジタル信号6lが抽
出される。入力15Nに供給された右音声帯域デジタル
信号6rが第2のBPF24Bの入力側に供給され、第
2のBPF24Bを介して右音声信号の周波数帯域分の
みを通過させた右音声帯域デジタル信号6rが抽出され
る。そして抽出されたこの左音声帯域デジタル信号6l
が相関係数演算器25の一方の入力側に入力され、この
右音声帯域デジタル信号6rが相関係数演算器25の他
方の入力側に入力され、この相関係数演算器25を介し
てこれら信号6lと6rの間の相関度が算出式(1)に
従って演算されて、相関係数演算器25から相関度のデ
ータが出力される。
【0067】 但し L[n];nサンプル目のL信号 R[n];nサンプル目のR信号 N ;総演算サンプル数 L ;左音声デジタル信号6l R ;右音声デジタル信号6r
【0068】この(1)式から明らかなように、相関度
のデータは、LとRの音声帯域信号の相関性が高いほど
値が1に近づき、相関性が低いほど値が0に近づき、負
の相関性が高い、即ちLとRの音声帯域信号の間に逆位
相成分が多いほど−1に近づくデータとして得られる。
【0069】この相関度のデータが、相関係数演算器2
5の出力側から信号増幅器26に入力側に供給され、こ
の信号増幅器26を介して適正な値まで増幅されて、レ
ベルシフト処理器27の入力側に供給される。そしてこ
の相関度のデータの符号がこのレベルシフト処理器27
を介して正値に揃えれられ、この正値に揃られた相関度
のデータが検波処理器28及び時定数付加器29を介し
て第1の相関係数信号15sとされて、信号出力15U
から出力される。
【0070】なお、これら検波処理器28と時定数付加
器29は、人の聴感にこの第1の相関係数信号15sの
係数変化を合わせる為に設けられた処理回路部で、相関
度のデータの立ち上がり変動(アタックタイム)及びこ
のデータの立ち下がり変動(リカバリタイム)の夫々に
対しこれら処理回路部で時定数が持たされ、この第1の
相関係数信号15sのこれら変動が過激になり過ぎない
ようにし、人の聴感に合う自然な変動となるように補償
されている。
【0071】そして次にセンタ強調回路部17の要部の
構成の一例を図6にブロック図として示して図1と同一
の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して
説明する。
【0072】このセンタ強調回路部17は第1の信号加
算器31A、第2の信号加算器31B、第3の信号加算
器31C、第1の信号遅延器32A、第2の信号遅延器
32B、BPF33及び可変利得型増幅器34で構成さ
れている。
【0073】左信号入力17Mが、第1の信号加算器3
1Aの一方の+入力側及び第1の信号遅延器32Aの入
力側に接続され、右信号入力17Nが、第1の信号加算
器31Aの他方の+入力側及び第2の信号遅延器32B
の入力側に接続され、第1の信号遅延器32Aの出力側
が、第2の信号加算器31Bの一方の+入力側に接続さ
れ、信号加算器31Aの出力側がBPF33の入力側に
接続され、第2の信号遅延器32Bの出力側が第3の信
号加算器31Cの一方の+入力側に接続されている。
【0074】BPF33の出力側が、可変利得型増幅器
34の入力側に接続され、可変利得型増幅器34の信号
出力側が、第2の信号加算器31Bの他方の+入力側及
び第3の信号加算器31Cの他方の+入力側に接続さ
れ、第2の信号加算器31Bの出力側が左信号出力17
Sに接続され、第3の信号加算器31Cの出力側が右信
号出力17Tに接続され、制御信号入力17Uが可変利
得型増幅器34の制御信号入力34Aに接続されてい
る。
【0075】次に図6に示したセンタ強調回路部17の
動作を説明する。
【0076】左信号入力17Mに入力した左音声帯域デ
ジタル信号6lと右信号入力17Nに入力した右音声帯
域デジタル信号6rを第1の信号加算器31Aを介して
加算することにより、左音声帯域デジタル信号6lと右
音声帯域デジタル信号6rの間において相関性のない信
号成分であるランダムな信号が打ち消され、比較的相関
性を持つ信号31aだけが第1の信号加算器31Aの出
力から得られる。
【0077】また、この加算器31Aに供給する左音声
帯域デジタル信号6lと右音声帯域デジタル信号6rを
このランダムな信号を打ち消すのに最適な信号レベルと
なるように予め補正しておく。また更に左音声帯域デジ
タル信号6lを第1の信号遅延器32Aを介して第2の
信号加算器31Bの+入力側に供給し、右音声帯域デジ
タル信号6rを第2の信号遅延器32Bを介して第3の
信号加算器31Cの+入力側に供給し、信号31aがB
PF33を介した時に受ける信号遅延に合わせた信号遅
延量をこれらデジタル信号6l及び6rの夫々に与え
て、第2の信号加算器31B及び第3の信号加算器31
Cにおける加算の際の信号の位相を合わせ行うようにし
ている。
【0078】この信号31aが、このBPF33を介し
てこの信号31aの内の音声信号の周波数帯域分のみを
通過させて得られた音声帯域デジタル信号33aが可変
利得型増幅器34の信号入力側に供給される。
【0079】信号入力側にこの音声帯域信号33aが供
給されている状態の可変利得型増幅器34の制御信号入
力34Aに、第1の相関演算回路部15で生成した第1
の相関係数信号15sが制御信号入力17Uを通じて供
給され、この第1の相関係数信号15sの信号レベルに
応じて可変利得型増幅器34の利得が制御された状態
で、この可変利得型増幅器34を介して音声帯域デジタ
ル信号34bが得られ、この音声帯域デジタル信号34
bが第2の加算器31Bの他方の+入力端及び第3の信
号加算器31Cの他方の+入力端の夫々に供給される。
【0080】そしてこの音声帯域デジタル信号34b
が、第1の信号遅延器32Aで遅延した左音声帯域デジ
タル信号6lに対して、第2の加算器31Bを介して加
算されて左音声帯域デジタル信号7lが得られる。また
この音声帯域デジタル信号34bが、第2の信号遅延器
32Bで遅延した右音声帯域デジタル信号6rに対し
て、第3の加算器31Cを介して加算されて右音声帯域
デジタル信号7rが得られる。
【0081】従ってこのセンタ強調回路部17におい
て、第1の相関係数信号15sの信号レベルが高くなる
程可変利得型増幅器34の利得設定が高くなり、左音声
帯域デジタル信号6l及び右音声帯域デジタル信号6r
に対する音声帯域デジタル信号34bの加算レベルが増
大し、第1の相関係数信号15sの信号レベルが低くな
る程可変利得型増幅器34の利得設定が低くなり、この
加算レベルが低下することになる。
【0082】よってこのセンタ強調回路部17において
は、この利得設定がゼロの状態ではこの加算レベルがゼ
ロになり、左音声帯域デジタル信号6lを第1の信号遅
延器32Aで遅延した信号のみよりなる左音声帯域デジ
タル信号7lが左信号出力17Sから出力され、右音声
帯域デジタル信号6rを第2の信号遅延器32Bで遅延
した信号のみよりなる右音声帯域デジタル信号7rが左
信号出力17Tから出力される。
【0083】また先に説明した如く、第1の相関演算回
路部15から得られる第1の相関係数信号15sは、第
1の相関演算回路部15に入力する左音声帯域デジタル
信号6lと右音声帯域デジタル信号6rの間の相関性の
度合い、即ち相関度に応じて第1の相関係数信号15s
の信号レベルが連続的に変化する。
【0084】したがってこのセンタ強調回路部17にお
いては、相関度0%、つまり相関成分が最小のときの第
1の相関係数信号15sで設定される可変利得型増幅器
34の利得がゼロに、相関度100%、つまり相関成分
が最大のときの第1の相関係数信号15sで設定される
可変利得型増幅器34の利得が最大になるように設定さ
れ、この0%〜100%の間の相関度の変化に応じて可
変利得型増幅器34の利得を利得ゼロから利得最大迄変
化するようにして、図1に方向11Aで示した方向にむ
けたLマイク11LとRマイク11Rで中央方向の音源
から収音した音声帯域信号を強調する状態を連続的かつ
最大限に変化させることができる。
【0085】即ち図1に示して説明した例によれば、左
音声帯域信号1lと右音声帯域信号1rの間の相関性の
変化に合わせてこれら図1に方向11Aで示した方向に
むけたLマイク11LとRマイク11Rで中央方向の音
源から収音した音声帯域信号を強調する状態を、この相
関度の変化に応じて連続的にさせた左音声デジタル信号
7l及び右音声デジタル信号7rを得ることができる。
【0086】また図1に示して説明した例によれば、カ
メラ一体型VTR装置に設けた左側マイクロホン11L
及び右側マイクロホン11Rの2本の無指向性マイクロ
ホンを、所定の間隔を置いて平行に並べた状態でこのカ
メラ一体型VTR装置の撮影方向に向けて収音するだけ
の簡単な構成で、このカメラ一体型VTR装置で撮影す
る方向の中央に位置する被写体から発声があった場合に
は、その時の撮影状態が望遠撮影か広角撮影かといった
撮影アングルに影響されることなく、撮影範囲の中央位
置からの発声を強調した収音ができるので、この2チャ
ンネルステレオ収音信号を音響信号として再生した際
に、この被写体の発した音声帯域信号の明朗度の向上を
図ることができる。
【0087】この図1に示して説明した例によれば、左
マイク及び右マイクよりなる1対の全指向性マイクを撮
影方向に向けて収音し記録した音声帯域信号から、この
記録時にこの撮影範囲の中央方向に位置する被写体から
発した音声帯域信号音声を強調した状態で再生すること
ができる。よってこのカメラ一体型VTR装置で撮影と
同時にこの収音を行う場合の如く比較的頻繁に用いられ
る撮影スタイルにおいて、撮影時に収音した音声帯域信
号中のこの撮影範囲の中央方向に位置する音源からの音
声帯域信号の強調を行う際に、音源からの音声帯域信号
だけを収音する必要がなく、よって特別な収音テクニッ
クを必要としないので、この音源からの音声帯域信号の
強調を誰でも手軽に実行することができる利益がある。
【0088】また、この撮影スタイルの場合において、
撮影範囲の中央方向の音源から、声或いは音響の発音が
行われている状態からこの発音が終わった状態、或いは
この発音が無い状態から始まった状態においても、この
発音が行われている状態のときのみ、この撮影範囲の中
央方向に位置する被写体のこの発音を強調し、それ以外
の状態のときにはこの強調する状態をとらないようにす
ることを、特に何等かの操作を必要とされることなく実
現できる。
【0089】さらにまた図1に示して説明した例によれ
ば、これら収音用のマイクとして、超指向性マイクとい
った特別なマイクを特に使用する必要が無く、広く普及
している全指向性マイクを収音用として使用すればよい
ので、特にマイクの取り扱いに熟練を要することがな
く、またこの撮影範囲の中央方向に位置する被写体の発
音を収音し強調することが廉価なコストで実現できる利
益がある。
【0090】さらにまた、図1に示して説明した例によ
れば、この装置を構成する音声帯域信号処理回路の大部
分をデジタル信号処理化することができるので、これら
デジタル処理化可能な回路の部分をデジタルLSIによ
り作りあげることによりこの音声帯域信号処理装置を小
型化し、一例として手の平に乗る程度の容積の筐体で構
成されたカメラ一体型VTR装置等の小型の電子機器に
組み込むことが可能である。
【0091】次に、他の音声帯域信号処理装置の一例
を、図2に示して図1と同一の部分には同一の符号を付
与して詳細な説明を省略してブロック図として示して説
明する。
【0092】この図2に示した例においては、図1に示
して説明した例と同様に、矢印11Aで示した撮影方向
にカメラ一体型VTR装置の撮影レンズを向けて撮影す
るときに、この矢印11Aで示す方向に相互に平行かつ
所定の間隔を置いてLマイク11L及びRマイク11R
の夫々の中心方向が向けられた状態となるように、これ
らLマイク11L及びRマイク11Rの夫々が、このカ
メラ一体型VTR装置に対して配列した状態で取付けて
構成されている。
【0093】そして更に図2に示した例においては、こ
れらLマイク11L及びRマイク11Rに加えて、これ
らLマイク11LとRマイク11Rの間の位置かつこれ
らマイクから等距離となる位置、かつこれらマイクより
前方側となる位置において矢印11Aで示した方向にそ
の中心方向を向けて全指向性の中央マイクロホン11C
(以下の説明においてはCマイク11Cと称する)をこ
のカメラ一体型VTR装置に対して配設した状態で取り
付けた構成とされている。
【0094】この音声帯域信号処理装置は、これらLマ
イク11L、Rマイク11R、Cマイク11Cの他、左
側前置アンプ12L、右側前置アンプ12R、中央前置
アンプ12C、AGC部13、左側ADC14L、右側
ADC14R、中央ADC14C、第1の相関演算回路
部15、立体化演算回路部16、記録系信号処理回路部
18及び記録再生部19で構成されている。
【0095】このCマイク11Cから出力された中央音
声帯域信号1cを、この中央前置アンプ12Cを介して
所定信号レベルまで増幅された中央音声帯域信号2c
を、中央信号入力13Cを通じてAGC部13に入力
し、このAGC部13を介して次の中央ADC14Cに
入力するに必要な所定の信号レベルに調整して中央信号
出力13Kから出力し、この出力された中央音声帯域信
号3cを中央ADC14Cに入力してこの中央ADC1
4Cを介して中央音声デジタル信号4cに変換する。
【0096】左側ADC14Lの出力側から得られた左
音声帯域デジタル信号4lが、立体化演算回路部16の
左信号入力16M及び第1の相関演算回路部15の左信
号入力15Mに入力され、右側ADC14Rの出力側か
ら得られた右音声帯域デジタル信号4rが、立体化演算
回路部16の右信号入力16N及び第1の相関演算回路
部15の右信号入力15Nに入力され、そして中央AD
C14Cの出力側から得られた中央音声デジタル信号4
cが立体化演算回路部16の中央信号入力16Cに入力
される。
【0097】次にこの音声帯域信号処理装置の動作につ
いて説明する。
【0098】第1の相関演算回路部15の左信号入力1
5Mに入力された左音声帯域デジタル信号4lと、この
第1の相関演算回路部15の右信号入力16Nに入力さ
れた右音声帯域デジタル信号4rの間の相関係数を、こ
の第1の相関演算回路部15を介して演算して求める。
なお以下の説明においては、相関演算回路部で演算の結
果求められた相関係数値が0の場合の相関度を0%と
し、この相関係数値が1の場合の相関度を100%とし
て表現する。そして、この相関係数値が0と1の間を変
動する場合には、この相関度をも、この相関係数値の変
動に応じて0%と100%の間を変動するものとする。
【0099】そしてこの演算により求められた、左音声
帯域デジタル信号4lと右音声帯域デジタル信号4rの
間の相関度が0%から100%の間を変化することに比
例して信号レベルが最小〜最大迄変化する第1の相関係
数信号15sが、この第1の相関演算回路部15の信号
出力15Uを通じて、立体化演算回路部16の相関係数
信号入力16Uに入力される。
【0100】次に図7を参照しながら図1〜図6と同一
の部分には同一の番号を付与して詳細な説明を省略し
て、本発明による立体化演算回路部の一例をブロック図
として示して説明する。
【0101】16は立体化演算回路部の要部を示したブ
ロック図で、この立体化演算回路部16は第1の信号遅
延器20A、第2の信号遅延器20B、第3の信号遅延
器20C、第1の信号減衰器21A、第2の信号減衰器
21B、第3の信号減衰器21c、第1の信号加算器2
2A、第2の信号加算器22B、第3の信号加算器22
C、第4の信号加算器22D、第1の信号等価器23
A、第2の信号等価器23B、第3の信号等価器23
C、第2の信号加算器31B、第3の信号加算器31C
及び可変利得型増幅器34で構成されている。
【0102】左信号入力16Mが第4の信号加算器22
Dの双方の+極性入力の−方側、第1の信号遅延器20
Aの入力側及び第1の信号加算器22Aの+極性入力側
に接続される。右信号入力16Nが第4の信号加算器2
2Dの+極性入力の他方側、第2の信号遅延器20Bの
入力側及び第2の信号加算器22Bの+極性入力側に接
続される。第1の信号遅延器20Aの出力側が第1の信
号減衰器21Aの入力側に接続され、この第1の信号減
衰器21Aの出力側が第2の信号加算器22Bの−極性
入力端に接続される。
【0103】第2の信号遅延器20Bの出力側が第2の
信号減衰器21Bの入力側に接続され、この第2の信号
減衰器21Bの出力側が第1の信号加算器22Aの−極
性入力端に接続される。第4の信号加算器22Dの出力
側が第3の信号遅延器20Cの入力側に接続され、この
第3の信号遅延器20Cの出力側が第3の信号減衰器2
1Cの入力側に接続され、この第3の信号減衰器21C
の出力側が第3の信号加算器22Cの−極性入力端に接
続される。
【0104】中央信号入力16Cが第3の信号加算器2
2Cの+極性入力端に接続される。この第3の信号加算
器22Cの出力側が第3の信号等価器23Cの入力側に
接続され、この第3の信号等価器23Cの出力側が可変
利得型増幅器34の信号入力側に接続される。相関係数
信号入力16Uがこの可変利得型増幅器34の制御信号
入力34Aに接続される。第1の信号加算器22Aの出
力側が第1の信号等価器23Aの入力側に接続される。
第1の信号等価器23Aの出力側が第2の信号加算器3
1Bの一方の+極性入力端に接続される。
【0105】第2の信号加算器22Bの出力側が第2の
信号等価器23Bの入力側に接続され、この第2の信号
等価器23Bの出力側が第3の信号加算器31Cの+極
性入力端の一方側に接続される。可変利得型増幅器34
の信号出力側が第2の信号加算器31Bの他方の+極性
入力端及び第3の信号加算器31Cの他方の+極性入力
端に接続される。そして第2の信号加算器31Bの出力
側が左信号出力16Sに接続され、第3の信号加算器3
1Cの出力側が右信号出力16Tに接続されて、この立
体化演算回路部16が構成されている。
【0106】次に、このように構成されたこの立体化演
算回路部の動作について説明する。
【0107】左信号入力16Mに入力された左音声帯域
デジタル信号4lが、第4の信号加算器22Dの+極性
入力端の夫々の内の一方側に入力され、右信号入力16
Nに入力された右音声帯域デジタル信号4rが第4の加
算器22Dの+極性入力端の夫々の内の他方側に入力さ
れ、これら左音声帯域デジタル信号4lと右音声帯域デ
ジタル信号4rが第4の加算器22Dを介して加算さ
れ、これら左音声帯域デジタル信号4lと右音声帯域デ
ジタル信号4rの間において相関性のない信号成分であ
るランダムな信号が打ち消され、比較的相関性を持つ信
号22dだけがこの第4の信号加算器22Dから出力さ
れる。
【0108】この信号22dが第3の信号遅延器20C
の入力側に供給され、この第3の信号遅延器20Cを介
して遅延した信号20aが得られる。なおこの第3の信
号遅延器20Cの遅延量は、Cマイク11Cで収音され
た中央音声帯域信号1cとLマイク11Lで収音された
左音声帯域信号1l及びRマイク11Rで収音された右
音声帯域信号1rの夫々との間の信号遅延に相当する遅
延量に設定されている。
【0109】この信号20aが第3の信号減衰器21C
に供給され、この第3の信号減衰器21Cを介して中央
音声帯域デジタル信号4cとこの信号20aの間の信号
レベルを合せて後、第3の信号加算器22Cの−極性入
力端に供給され、一方、信号入力16Cに入力された中
央音声帯域デジタル信号4cが第3の信号加算器22C
の+極性入力端に供給されて、この第3の信号減衰器2
1Cの出力を位相反転した信号とこの中央音声帯域デジ
タル信号4cが、この第3の信号加算器22Cを介して
加算される。
【0110】この加算により、図2に矢印11Aで示し
た前方方向に単一指向性を有し、図4Bに示した如き特
性パターンを有する信号22cが生成される。そしてこ
の生成された信号22cが第3の信号等価器23Cに供
給され、この第3の信号等価器23Cを介して信号22
cの周波数特性が平均化された、前方方向に単一指向性
を示す信号23cが生成される。そしてこの生成された
信号23cが可変利得型増幅器34の信号入力側に供給
される。
【0111】一方、第1の相関演算回路部15に入力さ
れた左音声帯域デジタル信号4lと右音声帯域デジタル
信号4rの間の相関度がこの第1の相関演算回路部15
演算され、この相関度が0%〜100%の間を変化する
ことに比例して、信号レベルは最小〜最大迄変化する第
1の相関係数信号15sが生成され、この生成された第
1の相関係数信号15sが、相関係数信号入力16Uを
介して、可変利得型増幅器34の制御信号入力34Aに
供給される。
【0112】そして、この可変利得型増幅器34の利得
が、この相関度の変化に応じて変化する第1の相関係数
信号15sによって制御され、左音声帯域デジタル信号
4lと右音声帯域デジタル信号4rの間の相関度が0%
から100%の間を変化したときに、この相関度が0%
のとき可変利得型増幅器34の利得が最小に、この相関
度が100%のとき可変利得型増幅器34の利得が最大
になるように変化する状態に制御される。
【0113】そしてこの可変利得型増幅器34を介し
て、信号23cの信号レベルがこの相関度に変化に比例
して可変された信号34cが生成される。そしてこの信
号34cが第2の信号加算器31Bの+極性入力端の一
方及び第3の信号加算器31Cの+極性入力端の一方側
の夫々に供給される。
【0114】なおこの図7に示した例において、第3の
信号等価器23C、或はこの第3の信号等価器23Cの
出力側と可変利得型増幅器34の入力側との間に、音声
信号の周波数帯域のみを信号通過帯域とする周波数特性
を有するBPFを設けるようにしてもよい。
【0115】一方、左信号入力16Mに供給された左音
声帯域デジタル信号4lが、第1の信号加算器22Aの
+極性入力端に供給され、一方右音声帯域デジタル信号
4rを、第2の信号遅延器20B及び第2の信号減衰器
21Bを介して得た信号が、この第1の信号加算器22
Aの−極性入力端に供給され、この第1の信号加算器2
2Aを介して左音声帯域デジタル信号4lに加算される
マトリクス処理が行われる。
【0116】このマトリクス処理により、図4に示す如
くこの左音声帯域デジタル信号4lに対して左方向に広
がった指向性が与えられ、更に第1の信号等価器23A
を介して信号の周波数特性が平均化された右音声帯域デ
ジタル信号6lが生成される。
【0117】また、右信号入力16Nに供給された右音
声帯域デジタル信号4rが、第2の信号加算器22Bの
+極性入力端に供給され、一方左音声帯域デジタル信号
4lを第1の信号遅延器20A及び第1の信号減衰器2
1Aを介して得た信号が、この第2の信号加算器22B
の−極性入力端に供給され、この第2の信号加算器22
Bを介して左音声帯域デジタル信号4rに加算されるマ
トリクス処理が行われる。
【0118】このマトリクス処理により、図4に示す如
くこの右音声帯域デジタル信号4rに対して右方向に広
がった指向性が与えられ、更に第2の信号等価器23B
を介して信号の周波数特性が平均化された右音声帯域デ
ジタル信号6rが生成される。
【0119】そしてこの相関度が0%から100%の間
を変化することに比例して最小〜最大迄変化する信号1
5sに応じて信号利得が変化するように制御された信号
34cが一方側の+極性入力端に供給されている第2の
信号加算器31Bの他方側の+極性入力端に、この左音
声帯域デジタル信号6lが供給される。そしてこの第2
の信号加算器31Bを介してマトリックス処理が行われ
て、この左音声帯域デジタル信号6lに対してこの信号
34cが加算される。
【0120】そしてさらにこの相関度が0%から100
%の間を変化することに比例して最小〜最大迄変化する
信号15sに応じて信号利得が変化するように制御され
たこの信号34cが一方側の+極性入力端に供給されて
いる第3の信号加算器31Cの他方側の+極性入力端
に、この右音声帯域デジタル信号6rが供給される。そ
してこの第3の信号加算器31Cを介してマトリックス
処理が行われて、この右音声帯域デジタル信号6rに対
してこの信号34cが加算される。
【0121】従ってこの相関度が0%のときには、指向
特性が図4Aに符号Lで示した指向特性を有した左音声
帯域デジタル信号7lが左信号出力16Sから出力さ
れ、同図に符号Rで示した指向特性を有した右音声帯域
デジタル信号7rが右信号出力16Tから出力される。
【0122】そしてこの相関度が100%のときには、
符号Lで示した指向特性を有した左音声帯域デジタル信
号7l及び符号Rで示した指向特性を有した右音声帯域
デジタル信号7rの双方に対して、図2に矢印11Aで
示した前方方向に単一指向性を示す、図4Bに示した指
向特性を有する信号23cが、その信号レベルが最大の
状態で左音声帯域デジタル信号7l及び右音声帯域デジ
タル信号7rの夫々に加算される。そしてこの加算がな
された左音声帯域デジタル信号7l左信号出力16Sか
ら出力され、この加算がなされた右音声帯域デジタル信
号7rが右信号出力16Tから出力される。
【0123】即ち、相関度が0%から100%の間を変
化することに比例して信号レベルが最小〜最大迄変化す
る信号34cが左音声帯域デジタル信号7lに加算され
た状態で左信号出力16Sから出力され、右音声帯域デ
ジタル信号7rにこの信号信号34c加算されされて、
右信号出力16Tから出力される。
【0124】なおこの場合、第3の信号等価器23C、
或はこの第3の信号等価器23Cの出力側と可変利得型
増幅器34の入力側との間に、音声信号の周波数帯域の
みを信号通過帯域とする周波数特性を有するBPFを設
けるようにすることにより、左音声帯域デジタル信号7
l及び右左音声帯域デジタル信号7rのこれら指向性を
更に強調することができる。
【0125】なお図2に示した例においては更に、立体
化演算回路部16で生成されたこれら左音声帯域デジタ
ル信号7lと右音声帯域デジタル信号7rが、記録回路
部18に供給され、記録回路部18を介してこれら信号
7l及び7rが記録再生部19のフォーマットに準拠し
た記録音声帯域信号にエンコードされ、このようにエン
コードされたこれら信号7l及び7rが記録回路部18
の信号出力18Vから記録再生部19の入力19Wに供
給され、記録再生部19を介してこのようにエンコード
されたこれら信号7l及び7rが記録可能な信号のフォ
ーマットに準拠して変換されて記録媒体に記録される。
【0126】図7に示して説明した立体化演算回路部1
6によれば、可変利得型増幅器34に入力する信号23
cが、左音声帯域デジタル信号4lと右音声帯域デジタ
ル信号4rを第4の信号加算器22Dでマトリックスし
て得たデジタル信号を−極性とし、中央音声帯域信号1
cに基づいて生成した中央音声帯域デジタル信号4cを
+極性として加算器22Cでマトリックスして生成され
るようにしている。
【0127】従って、図2に矢印11Aで示した前方方
向の中央方向にある音源から収音された音声帯域信号の
レベル変化に更に正確に合わせてこの信号23cを生成
することができる。よってカメラ一体型VTR装置でこ
の中央方向を撮影した際に、この中央方向にある音源か
らの発声が無いまたはないに等しい状態の時に、左音声
帯域デジタル信号7lおよび右音声帯域デジタル信号7
rに不必要な信号が加算されないようにすることができ
る利益がある。
【0128】次に本発明による音声帯域信号処理装置の
更に他の1例を図8に示して図1と同一の部分には同一
の符号を付与して詳細な説明を省略して説明する。
【0129】図8はこの音声帯域信号処理装置の要部を
示したブロック図で、この音声帯域信号処理装置は終段
アンプ9L及び9R、左デジタルアナログ変換器10
L、右デジタルアナログ変換器10R、相関演算回路部
15、センタ強調回路部17、再生系信号処理回路部
(以下の説明においては再生回路部と称する)18及び
記録再生部19で構成されている。
【0130】記録媒体に記録された左音声帯域デジタル
信号及び右音声帯域デジタル信号が、この記録媒体から
記録再生部19を介して再生され、記録再生部19の再
生信号出力19Pから再生回路部18の再生信号入力1
8Pに供給される。そしてこの記録媒体からから再生さ
れた信号が、この再生回路部18を介してデコードされ
て元の左音声帯域デジタル信号4l及び右音声帯域デジ
タル信号4rに変換される。
【0131】なおこのデコードとは、これら再生した音
声帯域デジタル信号をセンタ強調回路部17を介して処
理可能な信号に変換することをいうものとする。
【0132】この左音声帯域デジタル信号4lが再生回
路部18の左信号出力18Eからセンタ強調回路部17
の左信号入力17M及び第1の相関演算回路部15の入
力15Mに供給され、この右音声帯域デジタル信号4r
がこの再生回路部18の右信号出力18Fからセンタ強
調回路部17の右信号入力17N及び第1の相関演算回
路部15の入力15Nに供給される。
【0133】この第1の相関演算回路部15を介して、
これら左音声デジタル信号4lと右音声デジタル信号4
rの間に相関性を有する信号成分が含まれている割合即
ち相関性の変化が判断され、この相関性の変化に応じて
係数値が変化する第1の相関係数信号15sが生成さ
れ、この第1の相関係数信号15sが、信号出力15U
からセンタ強調回路部17の相関係数信号入力17Uに
供給される。
【0134】このセンタ強調回路部17が、第1の相関
係数信号15sの信号レベルに応じて制御された状態
で、センタ強調回路部17に供給されたこの左音声帯域
デジタル信号4lとこの右音声帯域デジタル信号4rの
相互間における信号位相の等しい成分が、制御信号15
sのこの信号レベル値が大きくなることに比例して強調
される処理が、このセンタ強調回路部17を介して行わ
れる。
【0135】このように強調する処理がおこなわれた左
音声帯域デジタル信号7lがセンタ強調回路部17の左
信号出力17Sから左デジタルアナログ変換器10Lに
供給され、この左デジタルアナログ変換器10Lを介し
てアナログ信号に変換され、このデジタルアナログ変換
器10Lの出力側から左音声帯域信号3lが得られる。
またこのように強調する処理がおこなわれた右音声帯域
デジタル信号7rがセンタ強調回路部17の右信号出力
17Tから右デジタルアナログ変換器10Rに供給さ
れ、この左デジタルアナログ変換器10Lを介してアナ
ログ信号に変換され、このデジタルアナログ変換器10
Rの出力側から右音声帯域信号3rが得られる。
【0136】そして、この左音声帯域信号3lがL側終
段アンプ9Lに供給され、このL側終段アンプ9Lを介
して所定のレベル値に増幅されて出力端子8Lから出力
される。またこの右音声帯域信号3rがR側終段アンプ
9Rに供給され、このR側終段アンプ9Rを介して所定
のレベル値に増幅されて出力端子8Rから出力される。
【0137】よって図8に示した音声帯域信号処理装置
によれば、左マイクロホン11L及び右マイクロホン1
1Rの夫々で収音した2チャンネルの音声帯域信号を、
立体化演算回路部16及びセンタ強調回路部17を使用
することなく記録再生部19で記録媒体に記録し、そし
てこの記録媒体からこの記録を再生したときに、この2
チャンネル音声帯域信号の間の相関性に応じてこの2チ
ャンネル音声帯域信号中に収音されている撮影画面の中
央に位置する被写体の発した音声帯域信号を最も強調す
ることができる。
【0138】次に本発明による更に他の音声帯域信号処
理装置の1例を図9〜図13に示して図1〜図8と同一
の部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略して
説明する。
【0139】先ずこの音声帯域信号処理装置において、
撮影方向に向けたマイクの配置の1例について図9を参
照して説明する。この図9において図9Aはマイクの配
置状態を示した正面図、図9Bは、この正面図9Aに示
したマイクの配置状態を、この正面図に向かって右側か
ら矢印2Aで示した方向にみたところを示した側面図、
そして図9Cは、この正面図に示したマイクの配置状態
をこの正面図に向かって左側から矢印2Bで示した方向
にみたところを示した側面図である。
【0140】図9において点1Sは、1点鎖線で示した
撮影レンズ1Aの中心点を示している。そしてこの撮影
レンズ1Aは、カメラ一体型VTR装置の撮影レンズ部
である。
【0141】また図9において、矢印1Fは、この撮影
中心点1Sからこの撮影レンズ1Aを向けた方向を示し
た方向線。矢印1Bは、この中心点1Sからこの矢印1
Fの方向とは反対の方向を示した方向線。矢印1Lは、
この方向線1F及び方向線1Bで示した方向に対して、
この撮影中心点1Sから左に向かう方向を示した方向
線。矢印1Rは、この方向線1F及び方向線1Bで示し
た方向に対して、この撮影中心点1Sから右に向かう方
向を示した方向線である。
【0142】さらにまた図9において、矢印1Uは、こ
れら方向線1F、1B、1R及び1Lの夫々で示した方
向に対して、この撮影中心点1Sから直角に上に向かう
方向を示しした方向線である。そして矢印1Dは、これ
ら方向線1F、1B、1R及び1Lの夫々で示した方向
に対して、この撮影中心点1Sから直角に下に向かう方
向を示した方向線である。
【0143】なお以下の説明では、矢印1Fを方向線1
Fと称し、矢印1Bを方向線1Bと称し、矢印1Lを方
向線1Lと称し、矢印1Rを方向線1Rと称し、矢印1
Uを方向線1Uと称し、そして矢印1Dを方向線1Dと
称する。また以下の説明では、この方向線1Fで示した
方向を必要に応じて前方向或は撮影方向と称し、方向線
1Bで示した方向を後方向と称する。またこの方向線1
Fで示した方向がこの撮影中心点1Sから撮影範囲のセ
ンタ方向を示す方向線である。
【0144】さらにまた以下の説明では、この方向線1
Lで示した方向を必要に応じて左方向と称し、この矢印
1Rで示した方向を必要に応じて右方向と称する。
【0145】またこの図9は、カメラ一体型VTR装置
に対して配設された収音用のマイクロホン装置を、Lマ
イク11L、Rマイク11Rの他に、全指向性の左上マ
イクロホン(以下の説明においてはSマイクと称する)
11Sを設けて構成した例を示している。
【0146】またこれらLマイク11L及びRマイク1
1Rの夫々は、撮影中心点1SとLマイク11Lの収音
部の中心点11Dを結ぶ1点鎖線11M、この撮影中心
点1SとRマイク11Rの収音部の中心点11Fを結ぶ
1点鎖線11P及びこの中心点11Dとこの中心点11
Fを結ぶ1点鎖線11Hの夫々を3辺とし、撮影中心点
1Sを頂角とした直角二等辺三角形を形成する位置に配
設されている。
【0147】そしてまたSマイク11Sは、撮影中心点
1SとLマイク11Lの収音部の中心点11Dを結ぶこ
の1点鎖線11M、撮影中心点1SとSマイク11Sの
中心点11Jを結ぶ1点鎖線11N及びこれら中心点1
1Dと中心点11Jを結ぶ1点鎖線11Kの夫々を3辺
とし、撮影中心点1Sを頂角とした直角二等辺三角形を
形成する位置に配設されている。
【0148】したがってLマイクの中心点11D、Sマ
イク11Sの中心点11J及びRマイク11Rの中心点
11Fの夫々が、1点鎖線11H、1点鎖線11K及び
1点鎖線11N+1点鎖線11Pの夫々を3辺とし、L
マイクの中心点11Dを頂角とした直角二等辺三角形を
形成する状態で配設されている。
【0149】そしてLマイク11L、Rマイク11R及
びSマイク11Sの夫々が、このような位置に配設され
ている状態において、このLマイク11Lの収音部の中
心点11Dを通るその収音方向収音方向11E、このR
マイク11Rの収音部の中心点11Fを通るその収音方
向収音方向11G及びこのSマイク11Sの収音部の中
心点11Jを通るその収音方向収音方向11Bの夫々
が、方向線1Fで示した方向と平行な方向を向く状態に
なるように、これら各マイク夫々の収音部が向けられて
いる。
【0150】次に、これらLマイク11L、Rマイク1
1R及びSマイク11Sの夫々で、音源から収音し出力
される音声帯域信号を、入力し処理する音声帯域信号処
理装置の一例を図1〜図9と同一の部分には同一の符号
を付与して詳細な説明を省略して図10にブロック図と
して示して説明する。
【0151】図2に示した音声帯域信号処理装置と構成
上において異なる点は、相関演算回路部が第2の相関演
算回路部15A及び第3の相関演算回路部15Bで構成
され、そしてレベル比較/切替え回路部35が設けられ
ている点である。
【0152】そして、Sマイク11Sの信号出力側が上
側前置アンプ12Sの信号入力側に接続され、この上側
前置アンプ12Sの出力側がAGC部13を介して上側
ADC14Sの入力側に接続され、この上側ADC14
Sの出力側が第3の相関演算回路部15Bの右信号入力
15N側に接続され、左側ADC14Lの出力側が第2
の相関演算回路部15Aの左信号入力15M及び第3の
相関演算回路部15Bの左信号入力15Mの夫々に接続
されて構成されている点である。
【0153】そして更に、右側ADC14Rの出力側が
この第2の相関演算回路部15A及び第3の相関演算回
路部15Bの夫々の右信号入力15Nに接続されて構成
されている点である。
【0154】Lマイク11Lで収音された左音声帯域信
号が、左側前置アンプ12Lを介して所定の信号レベル
迄増幅されてAGC部13に供給され、左側ADC14
Lに供給するに必要な規定の信号レベルにこのAGC部
13を介して調整されて、この左側ADC14Lに供給
される。Rマイク11Rで収音された右音声帯域信号
が、右側前置アンプ12Rを介して所定の信号レベル迄
増幅されてAGC部13に供給され、右側ADC14R
に供給するに必要の規定の信号レベルにこのAGC部1
3を介して調整されて、この右側ADC14Rに供給さ
れる。
【0155】そしてSマイク11Sで収音された上音声
帯域信号1sが上側前置アンプ12Sを介して所定の信
号レベル迄増幅されて上音声帯域信号2sが生成され、
この上音声帯域信号2sがAGC部13に供給され、こ
のAGC部13を介して上側ADC14Sに供給するに
必要の規定の信号レベルに調整されて信号3sが生成さ
れ、この信号3sがこの左上ADC14Sに供給され
る。
【0156】この左ADC14Lを介してデジタル化さ
れ左音声帯域デジタル信号4lが立体化演算回路部16
の左信号入力16Mに供給され、右ADC14Rを介し
てデジタル化された右音声帯域デジタル信号4rがこの
立体化演算回路部16の右信号入力16Nに供給され
る。また上側ADC14Sに供給されたこの信号3s
が、左上ADC14Sを介してデジタル化されて上音声
帯域デジタル信号4sが生成される。
【0157】左信号入力16Mに入力されたこの左音声
帯域デジタル信号4lが、この立体化演算回路部16を
介して演算処理され、左方向の広がり感が強調された左
音声帯域デジタル信号6lに変換され、この左音声帯域
デジタル信号6lが右信号出力16Sから出力される。
そしてこの右信号入力16N側に入力された右音声帯域
デジタル信号4rが、この立体化演算回路部16を介し
て演算処理され、右方向の広がり感が強調された右音声
帯域デジタル信号6rに変換され、この右音声帯域デジ
タル信号6rが右信号出力16Tから出力される。
【0158】そしてこの左音声帯域デジタル信号6l
が、センタ強調回路部17の左信号入力17Mに入力さ
れ、この右声帯域デジタル信号6rが、このセンタ強調
回路部17の右信号入力17Nに入力される。
【0159】一方この左音声帯域デジタル信号4lが、
図5に示して説明した第1の相関演算回路部15と同様
に動作するように構成された第2の相関演算回路部15
Aの右信号入力15Mに入力され、この右音声帯域デジ
タル信号4rが、この第2の相関演算回路部15Aの右
信号入力15Nに入力される。そしてこれら左音声帯域
デジタル信号4lと右音声帯域デジタル信号4rが、こ
の第2の相関演算回路部15Aを介して演算されること
により、これら左音声帯域デジタル信号4lと右音声帯
域デジタル信号4r信号の間の相関度が0%から100
%の間を変化することに比例して最小〜最大迄変化する
相関係数15tが生成され、この第1の相関係数信号1
5tが第2の相関演算回路部15Aから出力される。
【0160】そしてまたこの左音声帯域デジタル信号4
lが、この第1の相関演算回路部15と同様に動作する
ように構成された第3の相関演算回路部15Bの入力1
5Mに入力され、左上音声帯域デジタル信号4sが、こ
の第3の相関演算回路部15Bの入力15Nに入力され
る。そしてこれら左音声帯域デジタル信号4lと左上音
声帯域デジタル信号4sの間の相関係数が第3の相関演
算回路部15Bを介して演算されることにより、これら
左音声帯域デジタル信号4lと右音声帯域デジタル信号
4r信号の間の相関度が0%から100%の間を変化す
ることに比例して最小〜最大迄変化する相関係数15u
が生成され、この相関係数信号15uが第3の相関演算
回路部15Bから出力される。
【0161】次に、第2の相関演算回路部15Aから出
力される相関係数信号15tのこの変化及び第3の相関
演算回路部15Bから出力される相関係数信号15uの
この変化と、図9に示して説明した如く配列されている
Lマイク11LとRマイク11R、及びLマイク11L
とSマイク11Sの夫々により収音される音源の位置と
の関係について図11を参照して説明する。
【0162】この第2の相関演算回路部15Aから出力
された相関係数信号15tが最大値になるのは、Lマイ
ク11LとRマイク11Rの夫々から等しい距離にある
音源からの音声帯域信号が、これらLマイク11LとR
マイク11Rの夫々で収音された時であり、従ってこの
相関係数信号15tが最大値となるこの音源の位置は、
中心点1Sを中心とした垂直方向平面11Tで表される
面内にこの音源が存在した場合である。
【0163】またこの第3の相関演算回路部15Bから
出力された相関係数信号15uが最大値をとるのは、L
マイク11LとSマイク11Sの夫々から等しい距離に
ある音源からの音声帯域信号が、これらLマイク11L
とSマイク11Sの夫々で収音された時である。
【0164】よてこの相関係数信号15uが最大値とな
るこの音源の位置は、図9において、中心点1Sから方
向線1Lに沿って、Lマイク11LとRマイク11Rの
配置間隔1dの半分に相当する長さだけシフトした点を
中心とした水平方向平面11Uで表される面内にこの音
源が存在した場合である。
【0165】また垂直方向平面11T及び水平方向平面
11Uの夫々の外周の形状は、これらLマイク11Lと
Rマイク11Rの夫々とこの音源との間に障害物などの
音場を乱す原因となるものが存在しない理想的な音場で
は、円形の形状を呈する。
【0166】従ってこの音源が存在する位置が、方向線
1Fの方向に一致している場合には、垂直方向平面11
Tの範囲及び水平方向平面11Uの範囲の夫々にこの音
源が存在するので、この相関係数信号15tが最大値に
なると共にこの相関係数信号15uが最大値になる。
【0167】そしてこの音源の位置が、この音源が存在
する方向が撮影する方向である方向線1Fの方向に存在
する状態から、垂直方向平面11T内に存在する状態を
保ったまま方向線1U方向(或は方向線1Dの方向)に
移動した時には、この相関係数信号15tは最大値を保
った状態が維持される。しかしながらこのような方向に
音源が移動すると共に、この音源の位置が水平方向平面
11Uから離間していくことになる。従ってこの相関係
数信号15uは、この音源の移動と共に最大値から低下
し、この音源の位置が方向線1U方向或は方向線1Dの
方向)に一致したときに最小値となる。
【0168】そしてこの音源の位置が、この垂直方向平
面11内に存在する状態を保ったまま更に方向線1B方
向に移動した状態の時には、この相関係数信号15u
は、音源のこの移動と共に最小値から増加する方向に変
化し、この音源の位置が方向線1Bの方向に一致した
時、この相関係数信号15uが最大値になる。
【0169】またこの音源の位置が、この音源が存在す
る方向線1Fの方向から、水平方向平面11U内に存在
する状態を保ったまま方向線1L方向(或は方向線1R
方向)に移動した時には、この相関係数信号15uは最
大値を保った状態が維持される。しかしながらこのよう
な方向に音源が移動するにつれて垂直方向平面11Tか
らこの音源の位置が離間していくことになる。従ってこ
の相関係数信号15tは、音源のこの移動と共に最大値
から低下し、この音源の位置が方向線1L方向(或は方
向線1R方向)に一致したときに最小値となる。
【0170】そしてまたこのこの音源の位置が、この水
平方向平面11U内に存在する状態を保ったまま更に方
向線1B方向に移動した状態の時には、この相関係数信
号15tは、音源のこの移動と共にこの最小値から増加
する方向に変化し、この音源の位置が方向線1Bの方向
に一致した時、この相関係数信号15uが最大値とな
る。
【0171】なおこの垂直方向平面11Tは方向線1
B、方向線1D、方向線1F及び方向線1Uを含む円形
の垂直方向平面であり、水平方向平面11Uは方向線1
F、方向線1R、方向線1B及び方向線1Lを含む円形
の水平方向平面である。
【0172】またこの音場が理想的音場である場合に
は、相関係数信号15t及び相関係数信号15uが同時
に最大値となる方向は、方向線1Fの方向及び方向線1
B方向の夫々の方向である。但し実際に撮影を行う際に
は、Lマイク11L、Rマイク11R及びSマイク11
Sの夫々からみたこの方向線1Bの方向には、カメラ一
体型VTR装置及び撮影者等がこれらマイクの背後に介
存した状態で撮影が行われる。従って方向線1B方向か
らLマイク11L、Rマイク11R及びSマイク11S
の夫々に入射する音声帯域信号の音場の位相が乱れて、
この方向線1Bの方向から得た相関係数値は、方向線1
F方向から得た相関係数市値に比較して下がることにな
る。
【0173】次にこれら相関係数信号15t及び相関係
数信号15uの夫々を使用し、この方向線1Fにある音
源から得た音声帯域信号を、このように強調する為の信
号が得られるようにする為の制御信号を生成する為の、
レベル比較/切替え部の一例について図12を参照しな
がら詳細に説明する。
【0174】35はこのレベル比較/切替え部で、この
レベル比較/切替え回路部35は第1の入力端36A、
第2の入力端36B、加算器37、小レベル検出回路3
8、切替えスイッチ回路39及び出力端40で構成され
ている。またこの加算器37は、負極性の入力端37
A、正極性の入力端37B及び出力端37Cを有し、こ
の小レベル検出回路38は入力端38A及び出力端38
Bを有し、この切替えスイッチ回路39は検出信号の入
力端39A、出力端39B、相関係数信号15tの入力
端39C及び相関係数信号15uの入力端39Dを有し
て構成されている。
【0175】そして第1の入力端36Aが加算器37の
入力端37A及び切替えスイッチ回路39の入力端39
Cに接続され、第2の入力端36Bが加算器37の入力
端37B及び切替えスイッチ回路39の入力端39Dに
接続され、加算器37の出力端37Cが小レベル検出回
路38の入力端38Aに接続され、小レベル検出回路3
8の出力端38Bが切替えスイッチ回路39の入力端3
9Aに接続され、切替えスイッチ回路39の出力端39
Bが出力端40に接続されている。
【0176】次にこのレベル比較/切替え回路部35の
動作について説明する。
【0177】第1の入力端36Aから加算器37の負極
性の入力端37Aに第2の相関係数信号15tが供給さ
れ、第2の入力端36Bから加算器37の正極性の入力
端37Bに第3の相関係数信号15uが供給されて加算
器37を介して比較され、この比較結果に応じた出力信
号5sが生成される。この出力信号5sが加算器37の
出力端37Cから小レベル検出回路38の入力端38A
に供給される。
【0178】小レベル検出回路38を介してこの出力信
号5 sの極性が判断され、この出力信号5 sの極性が+
であれば第3の相関演算回路部15Bの出力である第3
の相関係数信号15tが第2の相関演算回路部15Aの
出力である第2の相関係数信号15uに等しいかそれよ
りも小さい(15u≧15t)と判断され、この判断に
応じて小レベル検出回路38から切替えスイッチ回路3
9が制御され、この切替えスイッチ回路39入力端39
C側が出力端39Bに接続されて、第2の相関係数信号
15tが出力端39Bから出力される。
【0179】またこの小レベル検出回路38を介してこ
の出力信号5sの極性が判断されたときに、この出力信
号5sの極性が−であれば第2の相関演算回路部15A
の出力である第2の相関係数信号15uが第3の相関演
算回路部15Bの出力である第3の相関係数信号15t
よりも小さい(15u<15t)と判断され、この判断
に応じて小レベル検出回路38から切替えスイッチ回路
39が制御され、この切替えスイッチ回路39入力端3
9D側が出力端39Bに接続されて、第3の相関係数信
号15uが出力端39Bから出力される。
【0180】即ち相関係数信号15uと相関係数信号1
5tの内、相関係数信号の計数値の小さい方の相関係数
信号が出力端39Bから出力されるように、この比較/
切替え回路部35において制御される。そしてこのよう
に制御された状態で出力端39Bから出力される出力信
号6sが、センタ強調回路部17の制御信号入力17U
に供給される。
【0181】この出力信号6sがセンタ強調回路部17
の制御信号入力17U側に入力され、この出力信号6s
でこの抽出/強調回路部17が制御された状態では、こ
の出力信号6sの値が最大の状態から最小の状態にに近
づくことに比例して、これら左音声帯域デジタル信号6
l及び右音声帯域デジタル信号6rの相互間における信
号位相の等しい成分を強調する状態が弱められる処理
が、このセンタ強調回路部17においてこれらデジタル
信号6l及び6rの夫々に対して行なわれる。そしてこ
のような処理が行なわれたこれら左音声デジタル信号7
lが出力17S側から出力され、右音声帯域デジタル信
号7rが出力17Tから出力される。
【0182】したがってこのセンタ強調回路部17にお
いて、方向線1Fで示した方向を音源とする音声信号が
Lマイク11L及びRマイク11Rにより収音されたと
きに、これら左音声帯域デジタル信号6l及び右音声帯
域デジタル信号6rの相互間における信号位相の等しい
成分が最も強調された状態にすることができ、かつ音源
の位置がこの方向線1Fの方向から外れるに従い、この
強調された状態が弱められる状態に、このセンタ強調回
路部17において制御される。
【0183】またこれら左音声デジタル信号7l及び右
音声帯域デジタル信号7rの夫々は、図1に示して例と
同様に、記録系信号処理回路部18に供給され、この記
録系信号処理回路部18を介して処理が行われて、信号
出力18Vから出力され、記録再生部19の入力19W
に供給され、そしてこの記録回路部18を介して、記録
再生部19側のフォーマットの記録音声帯域信号にエン
コードされ、このようにエンコードされたこれら左音声
帯域デジタル信号7l及び右音声帯域デジタル信号7r
が、記録回路部18の信号出力18V側から記録再生部
19の信号入力19W側に供給され、記録媒体に記録さ
れることは勿論である。
【0184】なお図12に示したレベル比較/切替え回
路部35は、このレベル比較/切替え回路部35に供給
されるクロック信号のクロック周期で動作するようにし
ている。したがって小レベル検出回路38でのレベル比
較動作の結果に基づき出力端38Bから切替えスイッチ
回路39の入力端39Aに供給されるデータ、即ちこの
切替えスイッチ回路39の切替動作を制御する為のデー
タの内容が、このクロック周期で更新される。またこの
クロック信号のクロック周期は、所謂オーディオサンプ
リング周期(典型的な例としては1/48KHz 、1/4
4.1KHz或は1/32KHz )に設定される。
【0185】更にまたLマイク11L及びRマイク11
Rに対するSマイク11Sの配列は、図9に示された配
列に限定されることなく、その他種々の配列形態をとる
ようにしても良いことは勿論である。
【0186】その一例として図9Aに示した如く、Lマ
イク11L、Rマイク11R及びSマイク11Sを配列
し、このLマイク11Lで音源から収音した信号に基づ
き生成したデジタル音声信号及びこのRマイク11Rで
音源から収音した信号に基づき生成したデジタル音声信
号の夫々に基づいて第2の相関係数信号15tを生成
し、このSマイク11Sで音源から収音した信号に基づ
き生成したデジタル音声信号及びこのRマイク11Rで
音源から収音した信号に基づき生成したデジタル音声信
号に基づき、第3の相関係数信号15uを生成するよう
にしてもよい。
【0187】このようにして第3の相関係数信号15u
を生成するようにした場合、Rマイク11R及びSマイ
ク11Sから等しい点を表している図11に示した水平
方向平面11Uは、垂直方向平面11Tに対して45度
の角度で斜めに交差する状態になる。しかしながらこの
水平方向平面11Uの中心点及びこの垂直方向平面11
Tの中心点の夫々が中心点1Sに一致した状態になる。
従って第2の相関係数信号15t及びこの第3の相関係
数信号15uに基づき、レベル比較/切替え回路部35
を介して出力信号6sを生成し、センタ強調回路部17
の制御信号入力17Uに供給し、方向線1Fで示した方
向を音源とする音声信号がLマイク11L及びRマイク
11Rにより収音されたときに、これら左音声帯域デジ
タル信号6l及び右音声帯域デジタル信号6rの相互間
における信号位相の等しい成分が最も強調された状態に
することができ、かつ音源の位置がこの方向線1Fの方
向から外れるに従い、この強調された状態が弱められる
状態に、このセンタ強調回路部17を制御(以下の説明
においては、この制御をセンタ方向強調制御と称する)
することができる。
【0188】またその他の一例として図9Aに示した如
く、中心点1Sからの長さを、中心点1Sと中心点11
Dを結ぶ1点鎖線11Mの長さと等しくとった点11W
に中心点11Jを一致させた状態で、1点鎖線で示した
如くSマイク11Sが配設された状態にする。このよう
にSマイク11Sが配設された状態にすることにより、
Sマイク11Sで音源から収音した音声帯域信号に基づ
いて生成したデジタル音声信号4s及びLマイク11L
で音源から収音した音声帯域信号に基づいて生成したデ
ジタル音声信号4lの夫々、或はこのSマイク11Sで
音源から収音した音声帯域信号に基づいて生成したデジ
タル音声信号4s及びRマイク11Rで音源から収音し
た音声帯域信号に基づいて生成したデジタル音声信号4
rの夫々何れかを選択して第3の相関演算回路部15B
を介して第3の相関係数信号15uを生成することがで
き、このようにして生成されたこの第3の相関係数信号
15uにより、この制御をセンタ方向強調制御を行うこ
とができる。
【0189】また更にその他の一例として図13Aに示
した如くLマイク11L、Rマイク11R及びSマイク
11Sを配列し、このLマイク11Lで音源から収音し
た信号に基づき生成したデジタル音声信号4l及びこの
Rマイク11Rで音源から収音した信号に基づき生成し
たデジタル音声信号4rの夫々に基づいて第2の相関係
数信号15tを生成し、このSマイク11Sで音源から
収音した信号に基づき生成したデジタル音声信号4s及
びこのRマイク11Rで音源から収音した信号に基づき
生成したデジタル音声信号4rに基づき、第3の相関係
数信号15uを生成し、このようにして生成したこの第
3の相関係数信号15uにより、この制御をセンタ方向
強調制御を行うことができる。
【0190】また更にその他の一例として図13Aに示
した如くLマイク11L、Rマイク11R及びSマイク
11Sを配列し、このLマイク11Lで音源から収音し
た信号に基づき生成したデジタル音声信号及びこのRマ
イク11Rで音源から収音した信号に基づき生成したデ
ジタル音声信号の夫々に基づいて第2の相関係数信号1
5tを生成し、このSマイク11Sで音源から収音した
信号に基づき生成したデジタル音声信号及びこのLマイ
ク11Lで音源から収音した信号に基づき生成したデジ
タル音声信号に基づき、第3の相関係数信号15uを生
成し、この制御をセンタ方向強調制御を行うことができ
る。
【0191】また更にその他の一例として図13Bに示
した如く、Sマイク11Sを、その中心点11Jが中心
点1Sから方向線1U方向に所定の間隔を置かれた状態
で配設し、全指向性特性を有するマイク(以下の説明に
おいてはこのマイクをVマイクと称する)11Vを、そ
の中心点11Vが中心点1Sから方向線1D方向にこの
所定の間隔と同じ間隔が置かれた状態で配列する。そし
てLマイク11Lを、その中心点11Dが中心点1Sか
ら方向線1L方向に所定の間隔を置かれた状態で配列
し、右マイク11Rを、その中心点11Fが中心点1S
から方向線1R方向にこの所定の間隔と同じ間隔が置か
れた状態で配列して、音源からの音声帯域信号を収音す
るように構成してもよい。
【0192】このように構成した場合においては、Sマ
イク11Sで音源から収音し生成した音声帯域信号に基
づき生成したデジタル音声信号を、第3の相関演算回路
部15Bの入力15Mに供給する。そしてVマイク11
Vで音源から収音し生成した音声帯域信号に基づき生成
したデジタル音声信号を、この第3の相関演算回路部1
5Bの入力15Nに供給して、第3の相関演算回路部1
5Bを介して第2の相関係数信号15uを生成する。
【0193】なおこの場合に、Rマイク11Rで音源か
ら収音した音声帯域信号に基づいて生成したデジタル音
声信号4r及びLマイク11Lで音源から収音した音声
帯域信号に基づいて生成したデジタル音声信号4rの夫
々を第2の相関演算回路部15Aに供給し、この第2の
相関演算回路部15Aを介して第2の相関係数信号15
tを生成する。
【0194】また図9〜図13に示して説明した音声帯
域信号処理装置の第2の相関演算回路部15A、第3の
相関演算回路部15B、立体化演算回路部16、センタ
強調回路部17及びレベル比較/切替え回路部35を、
図8に示した音声帯域信号処理装置に適用してもよい。
【0195】この場合は、左音声帯域デジタル信号、右
音声帯域デジタル信号及び上音声帯域デジタル信号が記
録媒体に記録された記録媒体から、記録再生部19を介
してこれら左音声帯域デジタル信号、右音声帯域デジタ
ル信号及び上音声帯域デジタル信号を再生し、この再生
された左音声帯域デジタル信号、右音声帯域デジタル信
号及び上音声帯域デジタル信号がこの再生回路部18を
介してデコードされ、左音声帯域デジタル信号4l、右
音声帯域デジタル信号4r及び上音声帯域デジタル信号
4sに変換される。
【0196】そしてこれら左音声帯域デジタル信号4
l、右音声帯域デジタル信号4r及び上音声帯域デジタ
ル信号4sの内、左音声帯域デジタル信号4l及び右音
声帯域デジタル信号4rが、第2の相関演算回路部15
Aの入力側に入力され、第2の相関演算回路部15Aを
介して第2の相関係数信号15tが生成され、左音声帯
域デジタル信号4l及び上音声帯域デジタル信号4s
が、第3の相関演算回路部15の入力側に入力され、第
3の相関係数信号15uが生成される。
【0197】これら第2の相関係数信号15t及び第3
の相関係数信号15uが、レベル比較/切替え回路部3
5の入力側に供給され、このレベル比較/切替え回路部
35を介して出力信号6sが生成される。そして、これ
ら左音声帯域デジタル信号4l及び右音声帯域デジタル
信号4rが、立体化演算回路部16を介して、図4Aに
示した如く、左方向及び右方向の指向特性に広がりを持
たせた左音声帯域デジタル信号6l及び右音声帯域デジ
タル信号6rとして生成される。
【0198】これら右音声帯域デジタル信号6rがセン
タ強調回路部17の左信号入力17Mに供給され、右音
声帯域デジタル信号6rがその右信号入力17Nに入力
されるようにすると共に、出力信号6sがその制御信号
入力17Uを介してセンタ強調回路部17に入力され
る。そしてこの出力信号6sによりこのセンタ強調回路
部17が制御されて、センタ強調回路部17を介してこ
れら右音声帯域デジタル信号6r夫々のセンタ方向強調
制御が行われる。
【0199】このように強調制御が行われた左音声帯域
デジタル信号7lが、センタ強調回路部17の左信号出
力17Sから図8に示した左デジタルアナログ変換器1
0Lに供給され、この左デジタルアナログ変換器10L
を介してアナログ信号に変換され、このデジタルアナロ
グ変換器10Lの出力側から左音声帯域信号3lが得ら
れる。またこのように強調する処理がおこなわれた右音
声帯域デジタル信号7rがセンタ強調回路部17の右信
号出力17Tから同図に示した右デジタルアナログ変換
器10Rに供給され、この左デジタルアナログ変換器1
0Lを介してアナログ信号に変換され、このデジタルア
ナログ変換器10Rの出力側から右音声帯域信号3rが
得られる。
【0200】そして、この左音声帯域信号3lがL側終
段アンプ9Lに供給され、このL側終段アンプ9Lを介
して所定のレベル値に増幅されて出力端子8Lから出力
される。またこの右音声帯域信号3rがR側終段アンプ
9Rに供給され、このR側終段アンプ9Rを介して所定
のレベル値に増幅されて出力端子8Rから出力される。
【0201】よって以上説明にした音声帯域信号処理及
び記録/再生装置によれば、左マイクロホン11L及び
右マイクロホン11Rの夫々で収音した2チャンネルの
音声帯域信号を、立体化演算回路部16及びセンタ強調
回路部17を使用することなく記録媒体に記録し、そし
てこの記録媒体からこの記録を再生したときに、この2
チャンネル音声帯域信号の間の相関性に応じてこの2チ
ャンネル音声帯域信号中に収音されている撮影画面の中
央に位置する被写体の発した音声帯域信号を最も強調す
ることができる。
【0202】なお記録媒体に記録する信号を生成する音
声帯域信号処理装置側に、立体化演算回路部が設けられ
ている場合には、この記録媒体を再生した信号を処理す
る音声帯域信号処理装置側にこの立体化演算回路部を設
ける必要はない。
【0203】即ち図9〜図13を参照して説明した例に
よれば、図9に方向線1Fで示した方向にある音源以外
の音源から収音した音声帯域信号の強調の度合いを弱め
ることが、センタ強調回路部17において可能になる。
【0204】従って、図11に示したこの垂直方向平面
11T内にある音源から収音した信号であっても、方向
線1Uの方向(上方向)の音源から収音した音声帯域信
号、例えば飛行機音、あるいは方向線1Dの方向(下方
向)の音源から収音した音声帯域信号、例えば砂利道を
歩きなが撮影した際の歩行音等の音声帯域信号に対する
強調の度合いを弱めることができる。よってこの撮影方
向の音源から収音した音声帯域信号の強調効果高めるこ
とのできる利益が得られる。
【0205】またこの矢印11Aで示した撮影方向(図
9に方向線1Fで示した方向)の音源から収音した音声
帯域信号を強調することができる利点を活用して、例え
ばコーラス等の集合人物の撮影において、横に並んで斉
唱中の複数人の内の特定の人を撮影した際では、この特
定の人に隣接した人の発声を弱めて収音し、この特定の
発声を強調することができる利益があり、またこれら複
数人の夫々を順次パンを行いながら撮影したときに、撮
影方向の正面に入った人毎に強調された収音をおこなう
ことが、レンズをアップした状態かといった撮影の状態
に制約されずに実行することがでる利益がある。
【0206】また先の説明においては、方向線1B方向
(後方向)の音源からLマイク11L及びRマイク11
Rで収音した音声信号の間では、これらLマイク11L
及びRマイク11Rと音源の間にある障害物のため相関
性が弱められるとしたが、本例においては、この障害物
のため相関性が弱められることを逆に利用して、撮影者
がこれらLマイク11L及びRマイク11Rに接近した
状態で音声を入れることによって、所謂モノローグが強
調された状態で収音することができる利益が得られる。
【0207】
【発明の効果】本発明によれば、撮影範囲の中央方向に
存在する被写体から発した音に基づく音声帯域信号を、
信号処理の過程においてこの撮影範囲から収音した他の
音声帯域信号と確実に区別して、この被写体から発した
音に基づく音声帯域信号をそれ以外の音声帯域信号に対
して強調することができるので、この被写体の存在を明
確化する為の音響効果を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声帯域信号処理装置の要部を示した
ブロック図である。
【図2】本発明の他の音声帯域信号処理装置の要部を示
したブロック図である。
【図3 】ステレオ信号化演算処理回路部の詳細を示した
ブロック図である。
【図4】指向性パターンの説明に供する線図である。
【図5】相関係数演算処理回路部の詳細を示したブロッ
ク図である。
【図6】センタ方向抽出/強調回路部の詳細を示したブ
ロック図である。
【図7】他のステレオ信号化演算処理回路部の詳細を示
したブロック図である。
【図8】本発明の更に他の音声帯域信号処理装置の要部
を示したブロック図である。
【図9】本発明の音声帯域信号処理装置のマイクロホン
配置の一例を示した配置図である。
【図10】本発明の更に他の音声帯域信号処理装置の要
部を示したブロック図である。
【図11】図9に示したこのマイクロホンの配置による
収音特性を説明する為の線図である。
【図12】本発明の音声帯域信号処理装置のレベル比較
/切替回路部の要部の詳細を説明するためのブロック線
図である。
【図13】本発明の音声帯域信号処理装置のマイクロホ
ン配置の他の一例を示した配置図である。
【符号の説明】
11L‥‥左マイクロホン(Lマイク)、11R‥‥右
マイクロホン(Rマイク)、14L‥‥左デジタルアナ
ログ変換器(DAC)、14R‥‥右デジタルアナログ
変換器(ADC)、15‥‥相関係数演算処理回路部
(相関演算回路部)、16‥‥ステレオ信号化演算処理
回路部(立体化演算回路部)、17‥‥センター方向抽
出/強調回路部(センタ強調回路部)、18‥‥記録系
信号処理回路部(記録回路部/再生回路部)、19‥‥
記録再生部、1l‥‥左音声信号、1r‥‥右音声信
号、15s‥‥相関係数信号

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の方向から撮影範囲を収音した第1
    及び第2の音声帯域信号の間の相関係数を求めて、前記
    相関係数に基づいて前記第1の音声帯域信号及び前記第
    2の音声帯域信号中の前記撮影範囲の中央部から収音し
    た音声帯域信号を強調するようにしたことを特徴とする
    音声帯域信号処理方法。
  2. 【請求項2】 複数の方向から撮影範囲を収音した第1
    及び第2の音声帯域信号を記録し再生する記録再生部か
    ら再生した前記第1の音声帯域信号と前記第2の音声帯
    域信号の間の相関係数を求めて、前記相関係数に基づい
    て前記第1の音声帯域信号及び前記第2の音声帯域信号
    中の前記撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を
    強調するようにしたことを特徴とする音声帯域信号処理
    方法。
  3. 【請求項3】 複数の方向から撮影範囲を収音した第1
    及び第2の音声帯域信号の間の相関係数及び前記相関係
    数の大きさを求めて、前記相関係数に基づいて前記第1
    の音声帯域信号及び前記第2の音声帯域信号中の前記撮
    影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調すると
    ともに前記相関係数の大きさに応じて前記強調の度合い
    を制御するようにしたことを特徴とする音声帯域信号処
    理方法。
  4. 【請求項4】 複数の方向から撮影範囲を収音した第1
    及び第2の音声帯域信号を記録し再生する記録再生部か
    ら再生した前記第1の音声帯域信号と前記第2の音声帯
    域信号の間の相関係数及び前記相関係数の大きさを求め
    て、前記相関係数に基づいて前記第1の音声帯域信号及
    び前記第2の音声帯域信号中の前記撮影範囲の中央部か
    ら収音した音声帯域信号を強調するとともに前記相関係
    数の大きさに応じて前記強調の度合いを制御するように
    したことを特徴とする音声帯域信号処理方法。
  5. 【請求項5】 複数の方向から撮影範囲を収音した第1
    及び第2の音声帯域信号の間の相関係数を求める手段
    と、 前記相関係数に基づいて前記第1の音声帯域信号及び前
    記第2の音声帯域信号中の前記撮影範囲の中央部から収
    音した音声帯域信号を強調する手段とを設けたことを特
    徴とする音声帯域信号処理装置。
  6. 【請求項6】 複数の方向から撮影範囲を収音した第1
    及び第2の音声帯域信号を記録し再生する記録再生部か
    ら再生した前記第1の音声帯域信号と前記第2の音声帯
    域信号の間の相関係数を求める手段と、 前記相関係数に基づいて前記第1の音声帯域信号及び前
    記第2の音声帯域信号中の前記撮影範囲の中央部から収
    音した音声帯域信号を強調する手段とを設けたことを特
    徴とする音声帯域信号処理装置。
  7. 【請求項7】 複数の方向から撮影範囲を収音した第1
    及び第2の音声帯域信号の間の相関係数及び前記相関係
    数の大きさを求める手段と、 前記相関係数に基づいて前記第1の音声帯域信号及び前
    記第2の音声帯域信号中の前記撮影範囲の中央部から収
    音した音声帯域信号を強調するとともに前記相関係数の
    大きさに応じて前記強調の度合いを制御する手段とを設
    けたことを特徴とする音声帯域信号処理装置。
  8. 【請求項8】 複数の方向から撮影範囲を収音した第1
    及び第2の音声帯域信号を記録し再生する記録再生部か
    ら再生した前記第1の音声帯域信号と前記第2の音声帯
    域信号の間の相関係数及び前記相関係数の大きさを求め
    る手段と、 前記相関係数に基づいて前記第1の音声帯域信号及び前
    記第2の音声帯域信号中の前記撮影範囲の中央部から収
    音した音声帯域信号を強調するとともに前記相関係数の
    大きさに応じて前記強調の度合いを制御する手段とを設
    けたことを特徴とする音声帯域信号処理装置。
  9. 【請求項9】 撮影範囲の左右の方向から収音した第1
    の音声帯域信号の間の第1の相関係数を求め、前記撮影
    範囲を左右の方向とは異なる方向から収音した第2の音
    声帯域信号の間の第2の相関係数を求め、前記第1及び
    第2の相関係数を演算して得た制御信号に基づき、前記
    第1の音声帯域信号中の前記撮影範囲の中央部から収音
    した音声帯域信号を強調するようにしたことを特徴とす
    る音声帯域信号処理方法。
  10. 【請求項10】 撮影範囲の左右の方向から収音した第
    1の音声帯域信号、及び前記撮影範囲を左右の方向とは
    異なる方向から収音した第2の音声帯域信号を記録し再
    生する記録再生部から再生した前記第1の音声帯域信号
    の間の第1の相関係数及び第2音声帯域信号の間の第2
    の相関係数を演算して得た制御信号に基づき、前記第1
    の音声帯域信号中の前記撮影範囲の中央部から収音した
    音声帯域信号を強調するようにしたことを特徴とする音
    声帯域信号処理方法。
  11. 【請求項11】 撮影範囲の左右の方向から収音した第
    1の音声帯域信号の間の第1の相関係数を求め、前記撮
    影範囲を左右の方向とは異なる方向から収音した第2の
    音声帯域信号の間の第2の相関係数を求め、前記第1及
    び第2の相関係数を演算して得た、前記第1及び第2の
    相関係数の夫々の内で係数値の小さい方の相関係数に応
    じた制御信号に基づき、前記撮影範囲の中央部から収音
    した音声帯域信号の強調状態を制御するようにしたこと
    を特徴とする音声帯域信号処理方法。
  12. 【請求項12】 撮影範囲の左右の方向から収音した第
    1の音声帯域信号及び前記撮影範囲を左右の方向とは異
    なる方向から収音した第2の音声帯域信号を記録し再生
    する記録再生部から再生された撮影範囲を左右の方向か
    ら収音した第1の音声帯域信号の間の第1の相関係数、
    及び前記撮影範囲を左右の方向とは異なる方向から収音
    した第2の音声帯域信号の間の第2の相関係数の夫々の
    内で係数値の小さい方の相関係数値を求めて、当該係数
    値の小さい方の相関係数に応じて前記第1の音声帯域信
    号中の前記撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信号
    の強調の度合いを制御するようにしたことを特徴とする
    音声帯域信号処理方法。
  13. 【請求項13】 撮影範囲の左右の方向から収音した第
    1の音声帯域信号の間の第1の相関係数を求める手段
    と、 前記撮影範囲を左右の方向とは異なる方向から収音した
    第2の音声帯域信号の間の第2の相関係数を求める手段
    と、前記第1及び第2の相関係数を演算して制御信号を
    得る手段と、よりなり、前記制御信号を得る手段から得
    られた制御信号に基づいて、第1の音声帯域信号中の前
    記撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調す
    るようにしたことを特徴とする音声帯域信号処理装置。
  14. 【請求項14】 撮影範囲の左右の方向から収音した第
    1の音声帯域信号、及び前記撮影範囲を左右の方向とは
    異なる方向から収音した第2の音声帯域信号を記録し再
    生する記録再生手段と、 当該再生手段から再生した撮影範囲の左右の方向から収
    音した第1の音声帯域信号の間の第1の相関係数を求め
    る手段と、 前記再生手段から再生した前記撮影範囲を左右の方向と
    は異なる方向から収音した第2の音声帯域信号の間の第
    2の相関係数を求める手段と、 前記第1及び第2の相関係数を演算して制御信号を得る
    手段とよりなり、前記制御信号を得る手段から得られた
    制御信号に基づいて、第1の音声帯域信号中の前記撮影
    範囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調するよう
    にしたことを特徴とする音声帯域信号処理装置。
  15. 【請求項15】 撮影範囲の左右の方向から収音した第
    1の音声帯域信号の間の第1の相関係数を求める手段
    と、 前記撮影範囲を左右の方向とは異なる方向から収音した
    第2の音声帯域信号の間の第2の相関係数を求める手段
    と、前記第1及び第2の相関係数を演算して制御信号を
    得る手段とよりなり、前記第1及び第2の相関係数を演
    算して得た、前記第1及び第2の相関係数の夫々の内で
    係数値の小さい方の相関係数に応じた制御信号に基づい
    て、第1の音声帯域信号中の前記撮影範囲の中央部から
    収音した音声帯域信号を強調するようにしたことを特徴
    とする音声帯域信号処理装置。
  16. 【請求項16】 撮影範囲の左右の方向から収音した第
    1の音声帯域信号、及び前記撮影範囲を左右の方向とは
    異なる方向から収音した第2の音声帯域信号を記録し再
    生する記録再生手段と、 当該再生手段から再生した撮影範囲を左右の方向から収
    音した第1の音声帯域信号及び前記撮影範囲を左右の方
    向とは異なる方向から収音した第2の音声帯域信号を記
    録し再生する記録再生手段と、 記録再生手段から得た再生信号から前記第1の音声帯域
    信号の間の第1の相関係数及び第2音声帯域信号の間の
    第2の相関係数を求める第1の手段と、 前記第1及び第2の相関係数の夫々の内で計係数の小さ
    い方の相関係数を求める第2の手段とよりなり、前記第
    1の相関係数に応じて前記第1の音声帯域信号中の前記
    撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信号を強調する
    とともに前記第1及び第2の相関係数の夫々の内で係数
    値の小さい方の相関係数に応じて前記第1の音声帯域信
    号中の前記撮影範囲の中央部から収音した音声帯域信号
    の強調の度合いを制御するようにしたことを特徴とする
    音声帯域信号処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項13に記載された音声帯域信号
    処理装置において、前記第1の音声帯域信号を収音する
    手段として第1のマイクロホン装置を設け、前記第2の
    音声帯域信号を収音する手段として第2のマイクロホン
    装置を設けるとともに、前記第1のマイクロホン装置を
    構成するマイクロホン部の一部が、前記第2のマイクロ
    ホン装置のマイクロホン部の一部を兼ねていることを特
    徴とする音声帯域信号処理装置。
JP2000118210A 1999-04-19 2000-04-19 音声帯域信号処理方法及び音声帯域信号処理装置 Pending JP2001008285A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000118210A JP2001008285A (ja) 1999-04-19 2000-04-19 音声帯域信号処理方法及び音声帯域信号処理装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11107099 1999-04-19
JP11-111070 1999-04-19
JP2000118210A JP2001008285A (ja) 1999-04-19 2000-04-19 音声帯域信号処理方法及び音声帯域信号処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001008285A true JP2001008285A (ja) 2001-01-12

Family

ID=26450560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000118210A Pending JP2001008285A (ja) 1999-04-19 2000-04-19 音声帯域信号処理方法及び音声帯域信号処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001008285A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008295011A (ja) * 2007-04-26 2008-12-04 Kobe Steel Ltd 目的音抽出装置,目的音抽出プログラム,目的音抽出方法
JP2012100160A (ja) * 2010-11-04 2012-05-24 Panasonic Corp 補聴器
JP2012124616A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Fujitsu Ten Ltd 音場制御装置
JP2013533685A (ja) * 2010-07-15 2013-08-22 ヴェーデクス・アクティーセルスカプ 補聴器システムにおける信号処理方法および補聴器システム
US8547416B2 (en) 2005-06-28 2013-10-01 Sony Corporation Signal processing apparatus, signal processing method, program, and recording medium for enhancing voice

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8547416B2 (en) 2005-06-28 2013-10-01 Sony Corporation Signal processing apparatus, signal processing method, program, and recording medium for enhancing voice
JP2008295011A (ja) * 2007-04-26 2008-12-04 Kobe Steel Ltd 目的音抽出装置,目的音抽出プログラム,目的音抽出方法
JP4519901B2 (ja) * 2007-04-26 2010-08-04 株式会社神戸製鋼所 目的音抽出装置,目的音抽出プログラム,目的音抽出方法
JP2013533685A (ja) * 2010-07-15 2013-08-22 ヴェーデクス・アクティーセルスカプ 補聴器システムにおける信号処理方法および補聴器システム
JP2012100160A (ja) * 2010-11-04 2012-05-24 Panasonic Corp 補聴器
JP2012124616A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Fujitsu Ten Ltd 音場制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8218033B2 (en) Sound corrector, sound recording device, sound reproducing device, and sound correcting method
US8115799B2 (en) Method and apparatus for obtaining acoustic source location information and a multimedia communication system
JP5748422B2 (ja) 電子機器
US8401364B2 (en) Imaging device and playback device
JP4934580B2 (ja) 映像音声記録装置および映像音声再生装置
JP4934968B2 (ja) カメラ装置、カメラ制御プログラム及び記録音声制御方法
JP2009156888A (ja) 音声補正装置及びそれを備えた撮像装置並びに音声補正方法
KR20060107328A (ko) 촬상 장치, 음성 기록 장치 및 음성 기록 방법
WO2006129640A1 (ja) マルチチャンネル収音装置、マルチチャンネル音声再生装置、およびマルチチャンネル収音再生装置
WO2006057131A1 (ja) 音響再生装置、音響再生システム
JP5155092B2 (ja) カメラ、再生装置、および再生方法
JP2009065587A (ja) 音声記録装置及び音声再生装置
JP2022184863A (ja) 情報取得システム及び情報取得システムの制御方法
JP2001008285A (ja) 音声帯域信号処理方法及び音声帯域信号処理装置
JP2010093603A (ja) カメラ、再生装置、および再生方法
JP2013168878A (ja) 録音機器
WO2010061791A1 (ja) 映像制御装置およびそれを備えた撮像装置、表示装置
JP3107117B2 (ja) 音声入力装置及びこれを用いた撮像装置
JP2001326990A (ja) 音響信号処理装置及び処理方法
JP2004147205A (ja) 画像音声記録装置
JP2000278581A (ja) ビデオカメラ
JPH05308553A (ja) ビデオカメラの録音装置
JP2900722B2 (ja) ステレオズームマイクロホン
JP2013176049A (ja) カメラ、再生装置、および再生方法
JP3108110B2 (ja) ビデオカメラ