JP2001006866A - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

電磁誘導加熱装置

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JP2001006866A
JP2001006866A JP11176250A JP17625099A JP2001006866A JP 2001006866 A JP2001006866 A JP 2001006866A JP 11176250 A JP11176250 A JP 11176250A JP 17625099 A JP17625099 A JP 17625099A JP 2001006866 A JP2001006866 A JP 2001006866A
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electromagnetic induction
induction heating
strip
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JP11176250A
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English (en)
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Masaomi Iguma
正臣 猪熊
Nobuhiro Kaneda
信博 兼田
Isamu Oku
勇 奥
Kazuto Kaneshige
和人 兼重
Tatsuro Araki
達朗 荒木
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストリップの蛇行に起因する板幅方向の温度
分布のくずれにも対応できるような電磁誘導加熱装置を
提供すること。 【解決手段】 電磁石装置20、30をストリップ10
の幅方向に移動させる第1の移動機構50と、ストリッ
プの蛇行を検出するセンサ60と、ストリップの幅方向
において所定の温度分布となるように、検出されたスト
リップの蛇行量に応じて第1の移動機構を制御する制御
装置とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁誘導加熱装置に
関し、特に所定の流れ方向に搬送されるストリップと呼
ばれる薄板を電磁誘導により連続して加熱する電磁誘導
加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の電磁誘導加熱装置として、幅に
較べて長さの長いストリップを電磁誘導を用いて加熱す
るものがある。このような電磁誘導加熱装置はストリッ
プの幅方向にストリップと対向するようにストリップの
片側又は両側に配設された電磁石装置を備え、この電磁
石装置は交流電流によって励磁されている。この電磁誘
導加熱装置では、ストリップの幅方向に均一な温度分布
で加熱できることが望ましい。この種の電磁誘導加熱装
置は、ストリップの搬送方向に磁力線(磁束)を発生さ
せてストリップを加熱する電磁誘導加熱装置(LFX型
電磁誘導加熱装置と呼ばれる)と、ストリップの垂直方
向に磁力線を発生させてストリップを加熱する電磁誘導
加熱装置(VFX型電磁誘導加熱装置と呼ばれる)(以
下、VFX装置と呼ぶ)との2つに分類される。なお、
LFX、VFXのいずれも住友重機械工業株式会社の登
録商標である。
【0003】従来、ストリップの板幅方向の温度分布を
均一に加熱する、VFX装置が種々提案されている。
【0004】例えば、特公昭63−27836号公報に
は、ストリップの板幅方向に、互いに並列に且つストリ
ップと対向するように配列された複数の磁極セグメント
と、各磁極セグメントをストリップの厚み方向に、他の
磁極セグメントとは独立に移動させるための駆動機構
と、複数の磁極セグメントを取り囲むように配設されて
複数の磁極セグメントに共通なコイルとから成る組合せ
体を備えると共に、ストリップの板幅方向に出没自在に
設けられ、磁極セグメントからの磁場を調整する非磁性
金属の磁気遮蔽材料を備えた電磁誘導加熱装置が開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ストリ
ップには蛇行する性質があり、ストリップが蛇行すると
板幅方向の温度分布がくずれてしまい、複数の磁極セグ
メントの移動だけでは対応できない場合がある。すなわ
ち、VFX装置による加熱の場合は、板幅方向の温度分
布には±5℃以下の精度が要求されていることが多い
が、ストリップが蛇行するとこの要求を満足できなくな
る場合がある。なお、ここでいう蛇行というのは、スト
リップはその中心線が常に所定の中心位置を通るように
搬送されるべきところ、幅方向に位置ずれが生じてしま
う現象を意味する。
【0006】上記の問題とは別に、以下のような問題も
提起されている。ストリップの板幅方向の温度分布は、
温度センサにより測定される。この温度センサは、通
常、放射温度計とこれをストリップの板幅方向にスキャ
ンさせる機構とを備え、ストリップの搬送方向に関して
上記の組合せ体の下流側、すなわち組合せ体の出口側に
配置される。なお、放射温度計をストリップの板幅方向
にスキャンさせる機構の他に、放射温度計自体は定置さ
れ、板幅方向をスキャンして測定できる機能を持つもの
でも使用可能である。そして、ストリップの板幅方向の
ある一線部分について言えば、上記の組合せ体により加
熱されたストリップの上記一線部分は温度センサに到達
するまでの間に放熱する。ここで、ストリップの搬送速
度が変化すると、ストリップの上記一線部分が温度セン
サに到達するまでの間の放熱量も変化する。これは、温
度センサで検出される検出信号は、ストリップの搬送速
度の変化に起因する誤差を含むことを意味する。
【0007】そこで、本発明の課題は、ストリップの蛇
行に起因する板幅方向の温度分布のくずれにも対応でき
るような電磁誘導加熱装置を提供することにある。
【0008】本発明の他の課題は、ストリップの搬送速
度の変化に起因する温度センサの誤差を補正する機能を
持つ電磁誘導加熱装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態によ
れば、一定方向に搬送される薄板を電磁誘導により加熱
する電磁誘導加熱装置であって、前記薄板の板幅方向に
互いに並列に且つ該薄板と対向するように配列された複
数の磁極セグメントと、各磁極セグメントを前記薄板の
厚み方向に他の磁極セグメントとは独立に移動させるた
めの駆動機構と、前記複数の磁極セグメントを取り囲む
ように配設されて前記複数の磁極セグメントに共通なコ
イルとから成る組合せ体を少なくとも1組、前記薄板の
少なくとも一方の面側に配設し、更に、前記駆動機構を
制御する制御装置を備えた電磁誘導加熱装置において、
前記組合せ体を前記薄板の幅方向に移動させる第1の移
動機構と、前記薄板の蛇行を検出するセンサとを有し、
前記制御装置は、ストリップ搬送ラインに対するストリ
ップセンターとVFXセンターの相互の位置を一定に保
って前記薄板の幅方向において所定の温度分布となるよ
うに、検出された前記薄板の蛇行量に応じて前記第1の
移動機構を制御することを特徴とする電磁誘導加熱装置
が提供される。
【0010】本発明の第2の形態によれば、一定方向に
搬送される薄板を電磁誘導により加熱する電磁誘導加熱
装置であって、前記薄板の板幅方向に互いに並列に且つ
該薄板と対向するように配列された複数の磁極セグメン
トと、各磁極セグメントを前記薄板の厚み方向に他の磁
極セグメントとは独立に移動させるための駆動機構と、
前記複数の磁極セグメントを取り囲むように配設されて
前記複数の磁極セグメントに共通なコイルとから成る組
合せ体を少なくとも1組、前記薄板の少なくとも一方の
面側に配設し、更に、前記駆動機構を制御する制御装置
を備えた電磁誘導加熱装置において、前記組合せ体を前
記薄板の幅方向に移動させる第1の移動機構と、前記薄
板の幅方向における温度分布を計測する温度センサと、
前記制御装置は、ストリップ搬送ラインに対するストリ
ップセンターとVFXセンターの相互の位置を一定に保
って計測された温度分布の偏りを判別し、該偏りの程度
に応じて、前記薄板の幅方向において所定の温度分布と
なるように、前記第1の移動機構を制御することを特徴
とする電磁誘導加熱装置が提供される。
【0011】なお、上記の第1、第2のいずれの形態に
おいても、前記組合せ体は前記薄板の両面側に配設され
ていることが好ましく、この場合、前記第1の移動機構
は、前記薄板の両面側の前記組合せ体を一体に前記薄板
の幅方向に移動させる。
【0012】また、上記の第2の形態においては、前記
薄板の搬送速度を検出する速度センサを更に備え、前記
温度センサは、前記薄板の搬送方向に関して前記組合せ
体より下流側に配置されていると共に前記搬送方向に移
動可能とする第2の移動機構に搭載され、前記制御装置
は、前記速度センサの検出信号を基に、前記搬送速度が
低速側に変化した場合には前記温度センサが前記組合せ
体に近付く方向に前記第2の移動機構を制御し、前記搬
送速度が高速側に変化した場合には前記温度センサが前
記組合せ体から離れる方向に前記第2の移動機構を制御
することが好ましい。
【0013】上記の第2の形態においては更に、前記薄
板の搬送速度を検出する速度センサを更に備え、前記温
度センサは、前記薄板の搬送方向に関して前記組合せ体
より下流側に配置され、前記制御装置は、前記速度セン
サの検出信号を基に、前記搬送速度が低速側に変化した
場合には前記温度センサからの検出信号にプラスの補正
を加える処理を行い、前記搬送速度が高速側に変化した
場合には前記温度センサからの検出信号にマイナスの補
正を加える処理を行う機能を持つようにしても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜図3を参照して、本発明の
第1の実施の形態による電磁誘導加熱装置(以下、VF
X装置と呼ぶ)について説明する。ここでは、ストリッ
プ10が上下方向に搬送され、このストリップ10を両
面側に配置された可動コア型の電磁石装置20とフラッ
トコア型の電磁石装置30の電磁誘導により加熱する場
合について説明する。
【0015】電磁石装置20、30は構成上は同じであ
るので、電磁石装置20について説明する。電磁石装置
20は、ストリップ10の幅方向に分割され、且つ並列
に配列された複数の磁極セグメント21を有し、各磁極
セグメント21の先端はストリップ10と対向してい
る。これらの磁極セグメント21は、図示しない支持枠
に支持されており、且つ複数の磁極セグメント21に共
通にコイルが巻回されている。具体的に言えば、各磁極
セグメント21は、ここでは2本の脚部を持つ櫛形形状
を有し、各脚部には各磁極セグメント21に共通にコイ
ル22a、22bが巻回されている。コイル22a、2
2bには、それぞれの脚部に逆極性の磁極が発生するよ
うに電流が流される。ここでは、図示、説明を簡略化す
るために、磁極セグメント21の形状は2本の脚部を持
つものを示しているが、通常は脚部は4本以上であり、
従ってコイルの数も4個以上である。各磁極セグメント
21の後方には、それぞれをストリップ10の厚み方向
に他の磁極セグメントとは独立に移動させるための駆動
機構(図示せず)が組み合わされる。
【0016】VFX装置は更に、ストリップ10の幅方
向における温度分布を計測する温度センサ(後述する)
と、この温度センサからの検出信号により上記の駆動機
構を制御するための制御装置40を備えている。この種
の駆動機構及び制御装置40による駆動制御は、前に述
べた特許公報にも示されているので、詳しい説明は省略
する。
【0017】なお、前にも述べたように、電磁石装置3
0は電磁石装置20と同様の構成を持ち、磁極セグメン
ト31、コイル32a、32bを有するが、以下の点で
異なる。すなわち、電磁石装置20においては、制御装
置40により、運転中に駆動機構が制御され、ストリッ
プ10の幅方向の温度分布に応じて各磁極セグメント2
1の出没量が調整される。このために、電磁石装置20
は可動コア型と呼ばれる。一方、電磁石装置30におい
ては、運転前にあらかじめ駆動機構により各磁極セグメ
ント21の出没量を調整して設定しておき、運転中、各
磁極セグメント21はこの設定状態で固定状態に置かれ
る。このために、電磁石装置30はフラットコア型と呼
ばれる。
【0018】本形態によるVFX装置は、上記の構成に
加えて、電磁石装置20、30をストリップ10の幅方
向に移動させる第1の移動機構50と、ストリップ10
の蛇行を検出するセンサ60と、電磁石装置20、30
の位置を検出する位置センサ70、80とを有する。そ
して、制御装置40は、上記の駆動機構の制御に加え
て、ストリップ搬送ラインに対するストリップセンター
とVFXセンターの相互の位置を一定に保ってストリッ
プ10の幅方向における温度分布が均一になるように、
検出されたストリップ10の蛇行量に応じて第1の移動
機構50を制御する。
【0019】ここで、センサ60としては、周知のCP
C(Center Position Contro
l)センサや、EPC(Edge Position
Control)センサが用いられる。簡単に言えば、
CPCセンサは、ストリップ10の幅方向の中心を検出
し、その中心が位置すべき位置からのずれ量を検出す
る。EPCセンサは、ストリップ10のエッジを検出す
るものであり、そのエッジが位置すべき位置からのずれ
量を検出する。位置センサ70、80はそれぞれ、電磁
石装置20、30の基準位置からの移動量を現在位置と
して検出する。
【0020】電磁石装置20、30はそれぞれ、支持部
材23、33上に各磁極セグメント21、31が移動可
能に搭載されている。支持部材23、33は連結部材5
1により連結されている。この連結部材51を移動機構
50で移動させることにより、電磁石装置20、30を
一体的にストリップ10の幅方向に移動させる。このた
めに、支持部材23、33は、レールのような案内軌道
52上を移動可能にされている。案内軌道52は、図示
しないベース部材に配設されている。なお、移動機構5
0としては、周知の油圧あるいは空気圧等の流体圧機構
が用いられるが、リニアモータによる駆動機構を用いて
も良い。
【0021】以上のような構成により、制御装置40
は、センサ60からストリップ10の蛇行が検出される
と、その検出値、すなわちストリップ10の中心線ある
いはエッジのずれ量に応じてこのずれに追随するように
電磁石装置20、30の位置を制御する。その際、制御
装置40は、位置検出器70、80からの検出信号によ
り常に電磁石装置20、30の現在位置を把握してい
る。上記の制御の結果、ストリップ10に蛇行が発生し
ても、その幅方向での温度分布のくずれが無くなり、ス
トリップ10の長手方向に関して温度分布の均一化を図
ることができ、板幅方向の温度分布に要求される±5℃
以下の加熱精度を維持することができる。
【0022】図4を参照して、本発明の第2の実施の形
態について説明する。本形態では、第1の実施の形態に
おけるセンサ60の代わりに、ストリップ10の幅方向
における温度分布を計測する温度センサ90を利用す
る。制御装置40´は、ストリップ搬送ラインに対する
ストリップセンターとVFXセンターの相互の位置を一
定に保って温度センサ90で計測された温度分布の偏り
を判別し、この偏りの程度に応じて、ストリップ10の
幅方向における温度分布が均一になるように、第1の移
動機構52を制御する。これは、ストリップ10の幅方
向における温度分布のくずれは、上記したように、スト
リップ10の蛇行に起因して生ずるという着眼点に基づ
いている。このため、制御装置40´は、温度センサ9
0から得られる温度分布の偏りを演算処理してこれをフ
ラットな温度分布にするには、電磁石装置20、30を
幅方向のどちらにどの程度移動させれば良いかを判別
し、その判別結果に基づいて移動機構50を制御する。
その他の構成、制御は、第1の実施の形態と同じであ
る。
【0023】図5を参照して、本発明の第3の実施の形
態について説明する。この実施の形態では、第2の実施
の形態の構成に加えて、ストリップ10の搬送速度を検
出する速度センサ(図示せず)を更に備える。温度セン
サ90は、ストリップ10の搬送方向に関して電磁石装
置20、30より下流側、すなわち出口側に配置されて
いる。これは、第1、第2の実施の形態でも同じであ
る。本形態では特に、温度センサ90を搬送方向に移動
可能とする第2の移動機構55に搭載されている。ま
た、ストリップ10の両側のエッジに沿って温度センサ
90の移動を案内するためのガイド部材100が設けら
れている。第2の移動機構55としては、温度センサ9
0の位置を高精度で位置決めできるようにリニア駆動機
構を用いるのが好ましいが、前に述べた流体圧機構でも
良い。
【0024】制御装置45では、第2の実施の形態にお
いて説明した制御に加えて、速度センサの検出信号を基
に、搬送速度が低速側に変化した場合には温度センサ9
0が電磁石装置20、30に近付く方向に第2の移動機
構55を制御する。一方、搬送速度が高速側に変化した
場合には温度センサ90が電磁石装置20、30から離
れる方向に第2の移動機構55を制御する。
【0025】このような制御を行うのは、以下の理由に
基づいている。すなわち、前に述べたように、ストリッ
プ10の板幅方向のある一線部分について言えば、電磁
石装置20、30により加熱されたストリップ10の上
記一線部分は温度センサ90に到達するまでの間に放熱
する。このため、ストリップ10の搬送速度が変化する
と、ストリップ10の上記一線部分が温度センサ90に
到達するまでの間の放熱量も変化する。これは、搬送速
度をv、電磁石装置20、30の出口側端部から温度セ
ンサ90までの距離をLとすると、ストリップ10の上
記一線部分が温度センサ90に到達するまでの時間t
は、t=L/vで表され、搬送速度vによって変化する
からである。従って、温度センサ90で検出される検出
信号は、ストリップ10の搬送速度の変化に起因する誤
差を含むことを意味する。
【0026】このような誤差を補正するために、一例と
して、以下のような補正方法を採用する。あらかじめ基
準の搬送速度と温度センサ90の基準位置での検出値を
知っておき、搬送速度を複数種類について変化させた時
に基準位置での検出値と同じ値が得られる温度センサ9
0の計測位置を試験により求めておく。これらの計測位
置と搬送速度との対応関係をテーブルにして制御装置4
5内の記憶装置に記憶させておく。制御装置45は、速
度センサから検出信号を受けて搬送速度が変化した時に
は、その時の温度センサ90の計測位置を記憶装置から
読み出して第2の移動機構55を制御し、温度センサ9
0をその計測位置まで移動させる。
【0027】以上のようにして、第3の実施の形態によ
れば、ストリップ10の搬送速度が変化しても、温度セ
ンサ90は搬送速度の変化に起因する誤差を含まない検
出信号を出力する。
【0028】なお、上記の第3の実施の形態の変形例と
して、温度センサ90のための第2の移動機構無しで上
記の誤差を補正することができる。この場合、制御装置
45は、速度センサの検出信号を基に、搬送速度が低速
側に変化した場合には温度センサ90からの検出信号に
プラスの補正を加える処理を行う。一方、搬送速度が高
速側に変化した場合には温度センサ90からの検出信号
にマイナスの補正を加える処理を行う。このような補正
を行うために、一例として、以下のような補正方法を採
用する。あらかじめ基準の搬送速度での固定状態の温度
センサ90の検出値を知っておく。更に、搬送速度を複
数種類について変化させた時に固定状態での温度センサ
90の検出値がどの程度変化するかを、搬送速度毎に試
験により求めておく。この場合、ストリップ10の幅方
向にわたる変化量は同じであると仮定される。これらの
搬送速度と検出値の変化量との対応関係をテーブルにし
て制御装置45内の記憶装置に記憶させておく。制御装
置45は、速度センサから検出信号を受けて搬送速度が
変化した時には、その時の温度センサ90の変化量を記
憶装置から読み出し、検出信号による検出値に加算ある
いは減算する補正処理を行い、補正した値を検出結果と
する。
【0029】以上のようにして、上記の変形例によれ
ば、ストリップ10の搬送速度が変化しても、温度セン
サ90は搬送速度の変化に起因する誤差を含まない検出
結果を得ることができる。
【0030】以上、本発明をいくつかの実施の形態をあ
げて説明したが、本発明は様々な変更が可能である。例
えば、図1では、ストリップ10の一方の側に可動コア
型、他方の側にフラットコア型の電磁石装置を配置する
場合について説明したが、両方が可動コア型であっても
良く、一方の側のみに可動コア型の電磁石装置を配置す
るVFX装置でも良い。また、本発明による電磁誘導加
熱装置は、アルミ焼鈍、ラミネート塗装焼き付け、SU
S焼鈍、銅焼鈍等の分野に適用可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ストリップの蛇行に起因して板幅方向の温度分布に
くずれが生じても板幅方向の温度分布を要求される精度
で維持することができる。また、ストリップの搬送速度
の変化に起因する温度センサの誤差を補正する機能を持
つ電磁誘導加熱装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による電磁誘導加熱
装置の要部の構成を示した斜視図である。
【図2】図1の構成を側面から見ると共に、制御装置と
の関係を示した図である。
【図3】図1の構成を正面から見た概略図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を図2と同様の方向
から見ると共に、制御装置との関係を示した図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を図2と同様の方向
から見ると共に、制御装置との関係を示した図である。
【符号の説明】
10 ストリップ 20、30 電磁石装置 21、31 磁極セグメント 22a、22b、32a、32b コイル 23、33 連結部材 40、40´、45 制御装置 50 第1の移動機構 51 連結部材 52 案内軌道 55 第2の移動機構 60 センサ 70、80 位置センサ 90 温度センサ
フロントページの続き (72)発明者 奥 勇 愛媛県新居浜市惣開町5番2号 住友重機 械工業株式会社新居浜製造所内 (72)発明者 兼重 和人 愛媛県新居浜市惣開町5番2号 住友重機 械工業株式会社新居浜製造所内 (72)発明者 荒木 達朗 東京都品川区北品川五丁目9番11号 住友 重機械工業株式会社内 Fターム(参考) 3K059 AA08 AB19 AB20 AB26 AC33 AC37 AC44 AC62 AD04 AD05 AD19 BD02 CD02 CD38 CD40 CD44 CD52 CD54 CD73 CD77

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定方向に搬送される薄板を電磁誘導に
    より加熱する電磁誘導加熱装置であって、前記薄板の板
    幅方向に互いに並列に且つ該薄板と対向するように配列
    された複数の磁極セグメントと、各磁極セグメントを前
    記薄板の厚み方向に他の磁極セグメントとは独立に移動
    させるための駆動機構と、前記複数の磁極セグメントを
    取り囲むように配設されて前記複数の磁極セグメントに
    共通なコイルとから成る組合せ体を少なくとも1組、前
    記薄板の少なくとも一方の面側に配設し、更に、前記駆
    動機構を制御する制御装置を備えた電磁誘導加熱装置に
    おいて、 前記組合せ体を前記薄板の幅方向に移動させる第1の移
    動機構と、 前記薄板の蛇行を検出するセンサとを有し、 前記制御装置は、前記薄板の幅方向において所定の温度
    分布となるように、検出された前記薄板の蛇行量に応じ
    て前記第1の移動機構を制御することを特徴とする電磁
    誘導加熱装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁誘導加熱装置におい
    て、前記組合せ体が前記薄板の両面側に配設されてお
    り、前記第1の移動機構は、前記薄板の両面側の前記組
    合せ体を一体に前記薄板の幅方向に移動させることを特
    徴とする電磁誘導加熱装置。
  3. 【請求項3】 一定方向に搬送される薄板を電磁誘導に
    より加熱する電磁誘導加熱装置であって、前記薄板の板
    幅方向に互いに並列に且つ該薄板と対向するように配列
    された複数の磁極セグメントと、各磁極セグメントを前
    記薄板の厚み方向に他の磁極セグメントとは独立に移動
    させるための駆動機構と、前記複数の磁極セグメントを
    取り囲むように配設されて前記複数の磁極セグメントに
    共通なコイルとから成る組合せ体を少なくとも1組、前
    記薄板の少なくとも一方の面側に配設し、更に、前記駆
    動機構を制御する制御装置を備えた電磁誘導加熱装置に
    おいて、 前記組合せ体を前記薄板の幅方向に移動させる第1の移
    動機構と、 前記薄板の幅方向における温度分布を計測する温度セン
    サと、 前記制御装置は、計測された温度分布の偏りを判別し、
    該偏りの程度に応じて、前記薄板の幅方向において所定
    の温度分布となるように、前記第1の移動機構を制御す
    ることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電磁誘導加熱装置におい
    て、前記組合せ体が前記薄板の両面側に配設されてお
    り、前記第1の移動機構は、前記薄板の両面側の前記組
    合せ体を一体に前記薄板の幅方向に移動させることを特
    徴とする電磁誘導加熱装置。
  5. 【請求項5】 請求項3あるいは4記載の電磁誘導加熱
    装置において、前記薄板の搬送速度を検出する速度セン
    サを更に備え、前記温度センサは、前記薄板の搬送方向
    に関して前記組合せ体より下流側に配置されていると共
    に前記搬送方向に移動可能とする第2の移動機構に搭載
    されており、前記制御装置は、前記速度センサの検出信
    号を基に、前記搬送速度が低速側に変化した場合には前
    記温度センサが前記組合せ体に近付く方向に前記第2の
    移動機構を制御し、前記搬送速度が高速側に変化した場
    合には前記温度センサが前記組合せ体から離れる方向に
    前記第2の移動機構を制御することを特徴とする電磁誘
    導加熱装置。
  6. 【請求項6】 請求項3あるいは4記載の電磁誘導加熱
    装置において、前記薄板の搬送速度を検出する速度セン
    サを更に備え、前記温度センサは、前記薄板の搬送方向
    に関して前記組合せ体より下流側に配置されており、前
    記制御装置は、前記速度センサの検出信号を基に、前記
    搬送速度が低速側に変化した場合には前記温度センサか
    らの検出信号にプラスの補正を加える処理を行い、前記
    搬送速度が高速側に変化した場合には前記温度センサか
    らの検出信号にマイナスの補正を加える処理を行う機能
    を持つことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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