JP2001004558A - 配管断面濃度分布測定方法、配管断面濃度分布測定装置、配管流速測定装置及び配管流速測定方法 - Google Patents

配管断面濃度分布測定方法、配管断面濃度分布測定装置、配管流速測定装置及び配管流速測定方法

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JP2001004558A
JP2001004558A JP17508699A JP17508699A JP2001004558A JP 2001004558 A JP2001004558 A JP 2001004558A JP 17508699 A JP17508699 A JP 17508699A JP 17508699 A JP17508699 A JP 17508699A JP 2001004558 A JP2001004558 A JP 2001004558A
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Teruhiko Yagami
照彦 矢上
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Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リアルタイムに、且つ配管内の流体の流れを
乱すことなく配管断面濃度分布を測定する。 【解決手段】 測定する配管断面Aを取り囲むようにし
て配管Pの周りに固定配置された多数のマイクロ波送受
アンテナ11〜18と、送受アンテナ選択スイッチ19
と、マイクロ波送信回路20と、マイクロ波受信回路2
1と、位相差測定回路22と、マイクロコンピュータ2
3とを備える。一対の送受アンテナ間の伝搬経路を伝搬
したマイクロ波の伝搬位相遅れを計測し、該伝搬位相遅
れを互いに交差する伝搬経路に対して順次計測し、仮想
的に配管断面を多数に分割して出来た領域を横切る前記
複数の伝搬経路の当該領域内の伝搬路長と、各伝搬経路
に対応して計側された伝搬位相遅れとを用いて、各領域
の比誘電率を求め、該比誘電率から濃度を求めて濃度分
布を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波を用い
て配管内の流体の配管断面濃度を測定する配管断面濃度
分布測定方法及び配管断面濃度分布測定装置、並びに、
マイクロ波を用いて配管内を流れる流体の流速を測定す
る配管流速測定方法及び配管流速測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来、配管内の流体の配管断面
濃度分布を測定する装置としては、図5に示すようなも
のがある。この装置では、配管P内の流体を採取管駆動
機構53によって配管断面の任意の位置に配置した採取
管52により採取し、採取した流体の濃度を濃度測定部
54で計測している。
【0003】そして、この採取管駆動機構53によって
採取管52を駆動し、配管断面の異なる位置にある流体
を選別して採取することによって、配管断面の濃度分布
を測定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の配管断面の濃度分布測定装置では、断面内の1つ
の採取位置の濃度データ毎に採取管駆動機構によって採
取管の位置を動かす必要が有り、濃度測定のための計測
時間も必要であるため、リアルタイムな配管断面の濃度
分布測定は困難であるという課題がある。
【0005】また、採取管を配管内部に挿入して測定す
るため、流れを乱してしまうという課題もある。
【0006】本発明は上記課題に鑑みなされたもので、
請求項1ないし請求項4記載の発明は、リアルタイム
に、且つ配管内の流体の流れを乱すことなく配管断面濃
度分布測定を行うことができ、または配管内の流体の流
速を測定することができる配管断面濃度分布測定方法、
配管断面濃度分布測定装置、配管流速測定装置及び配管
流速測定方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の配管断面濃度分布測定方法は、測定する配管
断面を取り囲むようにして配管の周りに固定配置された
多数のマイクロ波送受アンテナから選択された一対の送
受アンテナ間にマイクロ波を伝搬させて、該一対の送受
アンテナ間の伝搬経路を伝搬したマイクロ波の伝搬位相
遅れを計測し、互いに交差する複数の伝搬経路に対して
該伝搬位相遅れを順次計測し、仮想的に配管断面を多数
に分割して出来た領域を横切る前記複数の伝搬経路の当
該領域内の伝搬路長と、各伝搬経路に対応して計側され
た伝搬位相遅れとを用いて、伝搬路長、伝搬位相遅れ及
び各領域の比誘電率の間で成り立つ関係式を解いて、各
領域の比誘電率を求め、該比誘電率から濃度を求めて濃
度分布を得ることを特徴とする。
【0008】また、本発明の配管断面濃度分布測定装置
は、測定する配管断面を取り囲むようにして配管の周り
に固定配置された多数のマイクロ波送受アンテナと、マ
イクロ波送受アンテナに送信信号を送るマイクロ波送信
回路と、マイクロ波送受アンテナからの受信信号を受け
るマイクロ波受信回路と、マイクロ波送信回路及びマイ
クロ波受信回路と、多数のマイクロ波送受アンテナとの
間に設けられ、多数のマイクロ波送受アンテナから適宜
選択された一対の送受アンテナのうち一方の送受アンテ
ナをマイクロ波送信回路に接続すると共に他方の送受ア
ンテナをマイクロ波受信回路に接続する送受アンテナ選
択スイッチと、マイクロ波送信回路及びマイクロ波受信
回路に接続され、前記選択された一対の送受アンテナ間
の伝搬経路を伝搬したマイクロ波の伝搬位相遅れを計側
する位相差測定回路と、位相差測定回路から互いに交差
する複数の伝搬経路に対する伝搬位相遅れ信号が入力さ
れると共に、仮想的に配管断面を多数に分割して出来た
領域を横切る前記複数の伝搬経路の当該領域内の伝搬路
長と、各伝搬経路に対応して入力された伝搬位相遅れ信
号とを用いて、伝搬路長、伝搬位相遅れ及び各領域の比
誘電率の間で成り立つ関係式を解いて、各領域における
比誘電率を求め、該比誘電率から濃度を求めて濃度分布
を得るコンピュータと、を備える。
【0009】マイクロ波が流体を通過する際の、伝搬位
相遅れθdは、アンテナ間の間隔をL、周波数をfと
し、伝搬経路の平均比誘電率をεr、真空中における光
速をcとすると、
【0010】
【数1】 と表すことができる。濃度と比誘電率とは相関があるた
め(例えば、特開平4−238246号公報参照)、伝
搬位相遅れより濃度を計測することができる。そこで、
交差する多数の伝搬経路に対する位相遅れを計測し、コ
ンピュータトモグラフィの手法を使って、断面の濃度分
布を再構成する。即ち、仮想的に配管断面をそれぞれ複
数の伝搬経路が横切る多数の領域に分割し、各伝搬経路
の各領域内の伝搬路長と伝搬経路に対応して計側された
伝搬位相遅れとから各領域における比誘電率を求める。
具体的には、ある伝搬位相遅れθiは、その伝搬位相遅
れに対応する伝搬経路が横切る領域Ajの伝搬路長Li
jとその領域Ajの比誘電率εjとからなる関数fij
(Lij,εj)を、その伝搬経路が横切るすべての領
域について加算したものとして以下のような関係式で表
される。
【0011】
【数2】 これを複数の伝搬位相遅れθi(i=1,2,…)に対
して求め、連立方程式を解くことにより、比誘電率εj
を求める。この比誘電率εjから濃度ρjを求めること
により、濃度分布を求めることができる。
【0012】また、本発明の配管流速測定方法は、配管
の軸方向に離間された2つの配管断面をそれぞれ取り囲
むようにして配管の周りに固定配置された多数のマイク
ロ波送受アンテナから、各配管断面についてそれぞれ選
択された一対の送受アンテナ間にマイクロ波を伝搬させ
て、該一対の送受アンテナ間の伝搬経路を伝搬したマイ
クロ波の伝搬位相遅れを計測し、互いに交差する複数の
伝搬経路に対して該伝搬位相遅れを順次計測し、仮想的
に各配管断面を多数に分割して出来た領域を横切る前記
複数の伝搬経路の当該領域内の伝搬路長と、各伝搬経路
に対応して計側された伝搬位相遅れとを用いて、伝搬路
長、伝搬位相遅れ及び各領域の比誘電率の間で成り立つ
関係式を解いて、各領域における比誘電率または濃度を
求め、2つの配管断面間で対応する領域同士の比誘電率
または濃度の相互相関関数を求め、該相互相関関数のピ
ーク値に基づいて、2つの配管断面間を流れる流体の流
速を求めることを特徴とする。
【0013】また、本発明の配管流速測定装置は、配管
の軸方向に離間された2つの配管断面をそれぞれ取り囲
むようにして配管の周りに固定配置された多数のマイク
ロ波送受アンテナと、マイクロ波送受アンテナに送信信
号を送るマイクロ波送信回路と、マイクロ波送受アンテ
ナからの受信信号を受けるマイクロ波受信回路と、マイ
クロ波送信回路及びマイクロ波受信回路と、多数のマイ
クロ波送受アンテナとの間に設けられ、多数のマイクロ
波送受アンテナから各配管断面において適宜選択された
一対の送受アンテナのうち一方の送受アンテナをマイク
ロ波送信回路に接続すると共に他方の送受アンテナをマ
イクロ波受信回路に接続することが可能な送受アンテナ
選択スイッチと、マイクロ波送信回路及びマイクロ波受
信回路に接続され、前記選択された一対の送受アンテナ
間の伝搬経路を伝搬したマイクロ波の伝搬位相遅れを計
側する位相差測定回路と、位相差測定回路から互いに交
差する複数の伝搬経路に対する伝搬位相遅れ信号が入力
されると共に、仮想的に各配管断面を多数に分割して出
来た領域を横切る前記複数の伝搬経路の当該領域内の伝
搬路長と、各伝搬経路に対応して入力された伝搬位相遅
れ信号とを用いて、伝搬路長、伝搬位相遅れ及び各領域
の比誘電率の間で成り立つ関係式を解いて、各領域にお
ける比誘電率または濃度を求め、2つの配管断面間で対
応する領域同士の比誘電率または濃度の相互相関関数を
求め、該相互相関関数のピーク値に基づいて、2つの配
管断面間を流れる流体の流速を求めるコンピュータと、
を備える。
【0014】配管の軸方向に離間された2つの配管断面
A、Bについてそれぞれの配管断面A、Bのそれぞれの
対向する各領域Ai、Biの比誘電率εia、εibまたは
濃度ρia、ρibの相互相関関数RABi(τ)
【0015】
【数3】 を計算し、そのピークτ=τiを求めることによって、
各領域ごとの流速Vi=L/τiが求められる。
【0016】さらには、配管断面A,Bのそれぞれの対
向しない領域Aiと領域Bj(例えば、j=i±1、ま
たはj=±2)の比誘電率εiaまたは濃度ρiaと、比誘
電率εjbまたは濃度ρjbとの間の相互相関を求めること
により、偏流や旋回流の流速ベクトルも求めることがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。図1は、本発明の配管断面濃度分布
測定方法及び配管断面濃度分布測定装置の実施形態を表
すブロック図である。
【0018】図において、符号10は配管断面濃度分布
測定装置であり、この配管断面濃度分布測定装置10
は、測定する配管断面Aを取り囲むようにして配管Pの
周りに固定配置された多数のマイクロ波送受アンテナ1
1,12,13,14,15,16,17,18と、マ
イクロ波送受アンテナ11〜18に送信信号を送るマイ
クロ波送信回路20と、マイクロ波送受アンテナ11〜
18からの受信信号を受けるマイクロ波受信回路21
と、マイクロ波送信回路20及びマイクロ波受信回路2
1とマイクロ波送受アンテナ11〜18との間に設けら
れる送受アンテナ選択スイッチ19と、位相差測定回路
22と、マイクロコンピュータ23とを備えている。
【0019】図2に示したように、8つのマイクロ波送
受アンテナ11,12,13,14,15,16,1
7,18は、配管の回りに周方向に略等間隔になるよう
に配置されている。
【0020】マイクロ波送信回路20の送信信号は、送
受アンテナ選択スイッチ19を介して送受アンテナ選択
スイッチ19によって選択された1つのマイクロ波送受
アンテナに送られて、該選択されたマイクロ波送受アン
テナからマイクロ波が放射される。また、送受アンテナ
選択スイッチ19によって選択されたマイクロ波送受ア
ンテナにおいて放射されたマイクロ波が受信され、その
受信信号がマイクロ波受信回路21へと送られる。そし
て、位相差測定回路22で、送信マイクロ波と受信マイ
クロ波との伝搬位相遅れが計測される。伝搬位相遅れを
計側するものとしては、例えば、特開平10−1421
67号及び特開平10−142168号公報に開示され
たものを使用することができる。
【0021】送受アンテナ選択スイッチ19は、マイク
ロコンピュータ23からの指令信号によって、適宜スイ
ッチが切りかえられて、8個の送受アンテナのうちの任
意の一対の送受アンテナを送信、受信アンテナとして選
択するようになっており、これらの1対の送受アンテナ
間の伝搬位相遅れが位相差測定回路22において計測さ
れる。
【0022】位相差測定回路22で求められた伝搬位相
遅れは、伝搬位相遅れ信号としてマイクロコンピュータ
23へと送られて、マイクロコンピュータ23内で処理
されて、配管P内の液体の濃度分布が求められる。
【0023】以上のように構成される配管断面濃度分布
測定装置10の作用を説明する。
【0024】図2に示したように、8個の送受アンテナ
11〜18が配管P周囲に配置固定された場合につい
て、伝搬位相遅れと濃度分布の関係について説明する。
【0025】まず、図2に示したように、仮想的に配管
断面Aを、9個の領域A1,A2,A3,A4,A5,
A6,A7,A8,A9に分割し、各領域を、送受アン
テナ対間の伝搬経路が複数個横切るように選択する。
【0026】今、マイクロ波送信回路20からの送信信
号が送受アンテナ11へと送られて送受アンテナ11か
らマイクロ波が放射され、送受アンテナ14でこのマイ
クロ波を受け、その受信信号をマイクロ波受信回路21
で受けるものとする。この場合に、送受アンテナ11か
ら送受アンテナ14までの伝搬経路は、領域A1、A
2、A3、A4を横切っている。この伝搬経路に対応し
て位相差測定回路22で測定される伝搬位相遅れθ14
は、周波数をf、領域A1の比誘電率をε1、領域A2
の比誘電率をε2、領域A3の比誘電率をε3、領域A
4の比誘電率をε4、この伝搬経路が横切る領域A1、
A4の伝搬路長をLa、領域A2,A3の伝搬路長をL
b、光速をcとすると、
【0027】
【数4】 と表すことができる。
【0028】次に、送受アンテナ11から送受アンテナ
15に向けてマイクロ波を伝搬させたときに、この2つ
のアンテナの伝搬経路は、領域A1、A9、A5を横切
っている。この伝搬経路に対応して位相差測定回路22
で測定される伝搬位相遅れθ15は、領域A9の比誘電
率をε9、領域A5の比誘電率をε5、この伝搬経路が
横切る領域A1、A5の伝搬路長をLc、領域A9の伝
搬路長をLdとすると、
【0029】
【数5】 と表すことができる。
【0030】同様に、各伝搬経路に対する伝搬位相遅れ
は、領域A1〜A9に対する比誘電率をε1〜ε9と
し、2πfLa/c=ka、2πfLb/c=kb、2πf
c/c=kc、2πfLd/c=kdと略すると、
【0031】
【数6】 となる。これらの伝搬位相遅れに相当する伝搬位相遅れ
信号がマイクロコンピュータ23へと送られて、マイク
ロコンピュータ23にて、これらの信号から、各領域の
比誘電率ε1〜ε9を(1)式の連立方程式を解くこと
により求めると、以下のように表される。
【0032】
【数7】 ここで、係数k0〜k5は、
【0033】
【数8】 と表される。これらの係数k0〜k5は、La,Lb,
Lc,Ldが配管の寸法から既知であるので、定数とな
る。
【0034】以上のようにして求められた比誘電率ε1
〜ε9は、各領域の濃度ρ1〜ρ9と公知の相関関係が
あるので、各領域の濃度ρ1〜ρ9を求めることがで
き、配管断面Aの濃度分布を知ることができる。従来の
方法のように採取管を配管P内部に挿入する必要等がな
いため、流れを乱すことなく、配管断面Aの濃度分布を
測定することができる。また、マイクロ波による位相差
計側は、高速に行うことが可能であるため、ほぼリアル
タイムの断面濃度分布が測定できる。
【0035】次に、図3は、本発明の配管流速測定方法
及び配管流速測定装置の実施形態でを表すブロック図で
ある。
【0036】この配管流速測定装置30は、配管Pの軸
方向において離間された上流側にある配管断面Aと下流
側にある配管断面Bをそれぞれ取り囲むようにして配管
Pの周りに固定配置された多数のマイクロ波送受アンテ
ナ11〜18とマイクロ波送受アンテナ31〜38と、
マイクロ波送受アンテナ11〜18,31〜38に送信
信号を送るマイクロ波送信回路44と、マイクロ波送受
アンテナ11〜18,31〜38からの受信信号を受け
るマイクロ波受信回路45と、マイクロ波送信回路44
及びマイクロ波受信回路45とマイクロ波送受アンテナ
11〜18,31〜38との間に設けられる送受アンテ
ナ選択スイッチ43と、位相差測定回路46と、マイク
ロコンピュータ47とを備えている。送受アンテナ選択
スイッチ43、マイクロ波送信回路44、マイクロ波受
信回路45及び位相差測定回路46は、図1の送受アン
テナ選択スイッチ19、マイクロ波送信回路20、マイ
クロ波受信回路21及び位相差測定回路22とほぼ同じ
ものであるが、配管断面Aの周りに配置された送受アン
テナ11〜18から選択された1対の送受アンテナ間の
伝搬位相遅れと、配管断面Bの周りに配置された送受ア
ンテナ31〜38から選択された1対の送受アンテナ間
の伝搬位相遅れを、交互に測定できるように1系統、ま
たは並列的に同時に測定できるように2系統の処理機能
を備えている。
【0037】そして、先に述べた実施形態と同様の方法
により、位相差測定回路46で計側された各配管断面
A、Bにおける複数の伝搬経路に対する伝搬位相遅れ
は、伝搬位相遅れ信号としてマイクロコンピュータ47
へと送られて、図4に示した配管断面Aと配管断面Bの
それぞれの領域Ai、Biの濃度ρia、ρibが求められ
る。
【0038】それぞれの領域の濃度はゆらぎ等で刻々変
化しており、上流側の配管断面Aの濃度分布ρiaは、ほ
ぼそのままの濃度分布パターンで下流側の配管断面Bの
濃度分布ρibにτi秒遅れて現れる。
【0039】即ち、配管断面A、Bの領域iの相互相関
関数RABi(τ)を求めると、
【0040】
【数9】 となり、τ=τiでピークを持つ。このピークになるτi
を求めると、各領域ごとの流速Vi=L/τiが求められ
る。
【0041】または、図4の配管断面濃度分布で、例え
ば、ρ1aに対して、ρ2b、ρ9b、ρ8bを隣接領域とし、
各領域の隣接領域間(ρia、ρjb)の相互相関を計算す
ることによって、偏流や旋回流の流速ベクトルも求める
ことができる。
【0042】採取管を配管内部に挿入する必要等がない
ため、流れを乱すことなく、配管P内の流速を測定する
ことができる。また、マイクロ波による位相差計側は、
高速に行うことが可能であるため、ほぼリアルタイムで
分布流速及び偏流または旋回流の流速ベクトルの測定が
可能となり、配管内の流れを可視化することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及び請求
項2記載の発明によれば、マイクロ波を用いて配管断面
を横切る複数の伝搬経路の伝搬位相遅れを計側し、仮想
的に配管断面を多数に分割して出来た領域を横切る前記
複数の伝搬経路の当該領域内の伝搬路長と、各伝搬経路
に対応して計側された伝搬位相遅れとを用いて、伝搬路
長、伝搬位相遅れ及び各領域の比誘電率の間で成り立つ
関係式を解いて、各領域の比誘電率を求め、該比誘電率
から濃度を求めて濃度分布を得ることとしているから、
採取管を配管内部に挿入する必要等がなく、配管内の流
れを乱すことなく、配管断面の濃度分布を測定すること
ができる。また、マイクロ波による位相差計側は、高速
に行うことが可能であるため、ほぼリアルタイムで断面
濃度分布測定ができる。
【0044】また、請求項3及び4記載の発明によれ
ば、マイクロ波を用いて配管の軸方向に離間された2つ
の配管断面を横切る複数の伝搬経路の伝搬位相遅れを計
側し、仮想的に2つの配管断面をそれぞれ複数の伝搬経
路が横切る複数の領域に分割し、各伝搬経路のそれぞれ
横切る領域における伝搬路長と、各伝搬経路に対応する
伝搬位相遅れとから、各領域における比誘電率または濃
度を求め、2つの配管断面間で対応する領域同士の比誘
電率または濃度の相互相関関数を求め、該相互相関関数
のピーク値に基づいて、2つの配管断面間を流れる流体
の流速を求めることとしたので、採取管を配管内部に挿
入する必要等がなく、流れを乱すことなく、測定するこ
とができる。また、マイクロ波による位相差計側は、高
速に行うことが可能であるため、ほぼリアルタイムで分
布流速及び偏流または旋回流の流速ベクトルの測定が可
能となり、配管内の流れを可視化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配管断面濃度分布測定方法及び配管断
面濃度分布測定装置の実施形態を表すブロック図であ
る。
【図2】図1の配管断面と伝搬経路、領域の関係を表す
配管断面図である。
【図3】本発明の配管流速測定方法及び配管流速測定装
置の実施形態を表すブロック図である。
【図4】図3の2つの配管断面と伝搬経路、領域の関係
を表す配管断面図である。
【図5】従来の配管断面濃度分布測定装置を表すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
10 配管断面濃度分布測定装置 11,12,13,14,15,16,17,18 マ
イクロ波送受アンテナ 19 送受アンテナ選択スイッチ 20 マイクロ波送信回路 21 マイクロ波受信回路 22 位相差測定回路 23 マイクロコンピュータ A 配管断面 A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7,A8,A
9 領域 La,Lb,Lc,Ld 伝搬路長 30 配管流速測定装置 B 配管断面 B1,B2,B3,B4,B5,B6,B7,B8,B
9 領域 31,32,33,34,35,36,37,38 マ
イクロ波送受アンテナ 43 送受アンテナ選択スイッチ 44 マイクロ波送信回路 45 マイクロ波受信回路 46 位相差測定回路 47 マイクロコンピュータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管内の流体の配管断面濃度を測定する
    配管断面濃度分布測定方法であって、 測定する配管断面を取り囲むようにして配管の周りに固
    定配置された多数のマイクロ波送受アンテナから選択さ
    れた一対の送受アンテナ間にマイクロ波を伝搬させて、
    該一対の送受アンテナ間の伝搬経路を伝搬したマイクロ
    波の伝搬位相遅れを計測し、互いに交差する複数の伝搬
    経路に対して該伝搬位相遅れを順次計測し、仮想的に配
    管断面を多数に分割して出来た領域を横切る前記複数の
    伝搬経路の当該領域内の伝搬路長と、各伝搬経路に対応
    して計側された伝搬位相遅れとを用いて、伝搬路長、伝
    搬位相遅れ及び各領域の比誘電率の間で成り立つ関係式
    を解いて、各領域の比誘電率を求め、該比誘電率から濃
    度を求めて濃度分布を得ることを特徴とする配管断面濃
    度分布測定方法。
  2. 【請求項2】 配管内の流体の配管断面濃度を計測する
    配管断面濃度分布測定装置であって、 測定する配管断面を取り囲むようにして配管の周りに固
    定配置された多数のマイクロ波送受アンテナと、 マイクロ波送受アンテナに送信信号を送るマイクロ波送
    信回路と、 マイクロ波送受アンテナからの受信信号を受けるマイク
    ロ波受信回路と、 マイクロ波送信回路及びマイクロ波受信回路と、多数の
    マイクロ波送受アンテナとの間に設けられ、多数のマイ
    クロ波送受アンテナから適宜選択された一対の送受アン
    テナのうち一方の送受アンテナをマイクロ波送信回路に
    接続すると共に他方の送受アンテナをマイクロ波受信回
    路に接続する送受アンテナ選択スイッチと、 マイクロ波送信回路及びマイクロ波受信回路に接続さ
    れ、前記選択された一対の送受アンテナ間の伝搬経路を
    伝搬したマイクロ波の伝搬位相遅れを計側する位相差測
    定回路と、 位相差測定回路から互いに交差する複数の伝搬経路に対
    する伝搬位相遅れ信号が入力されると共に、仮想的に配
    管断面を多数に分割して出来た領域を横切る前記複数の
    伝搬経路の当該領域内の伝搬路長と、各伝搬経路に対応
    して入力された伝搬位相遅れ信号とを用いて、伝搬路
    長、伝搬位相遅れ及び各領域の比誘電率の間で成り立つ
    関係式を解いて、各領域における比誘電率を求め、該比
    誘電率から濃度を求めて濃度分布を得るコンピュータ
    と、を備えることを特徴とする配管断面濃度分布測定装
    置。
  3. 【請求項3】 配管内を流れる流体の流速を測定する配
    管流速測定方法であって、 配管の軸方向に離間された2つの配管断面をそれぞれ取
    り囲むようにして配管の周りに固定配置された多数のマ
    イクロ波送受アンテナから、各配管断面についてそれぞ
    れ選択された一対の送受アンテナ間にマイクロ波を伝搬
    させて、該一対の送受アンテナ間の伝搬経路を伝搬した
    マイクロ波の伝搬位相遅れを計測し、互いに交差する複
    数の伝搬経路に対して該伝搬位相遅れを順次計測し、仮
    想的に各配管断面を多数に分割して出来た領域を横切る
    前記複数の伝搬経路の当該領域内の伝搬路長と、各伝搬
    経路に対応して計側された伝搬位相遅れとを用いて、伝
    搬路長、伝搬位相遅れ及び各領域の比誘電率の間で成り
    立つ関係式を解いて、各領域における比誘電率または濃
    度を求め、2つの配管断面間で対応する領域同士の比誘
    電率または濃度の相互相関関数を求め、該相互相関関数
    のピーク値に基づいて、2つの配管断面間を流れる流体
    の流速を求めることを特徴とする配管流速測定方法。
  4. 【請求項4】 配管内を流れる流体の流速を測定する配
    管流速測定装置であって、 配管の軸方向に離間された2つの配管断面をそれぞれ取
    り囲むようにして配管の周りに固定配置された多数のマ
    イクロ波送受アンテナと、 マイクロ波送受アンテナに送信信号を送るマイクロ波送
    信回路と、 マイクロ波送受アンテナからの受信信号を受けるマイク
    ロ波受信回路と、 マイクロ波送信回路及びマイクロ波受信回路と、多数の
    マイクロ波送受アンテナとの間に設けられ、多数のマイ
    クロ波送受アンテナから各配管断面において適宜選択さ
    れた一対の送受アンテナのうち一方の送受アンテナをマ
    イクロ波送信回路に接続すると共に他方の送受アンテナ
    をマイクロ波受信回路に接続することが可能な送受アン
    テナ選択スイッチと、 マイクロ波送信回路及びマイクロ波受信回路に接続さ
    れ、前記選択された一対の送受アンテナ間の伝搬経路を
    伝搬したマイクロ波の伝搬位相遅れを計側する位相差測
    定回路と、 位相差測定回路から互いに交差する複数の伝搬経路に対
    する伝搬位相遅れ信号が入力されると共に、仮想的に各
    配管断面を多数に分割して出来た領域を横切る前記複数
    の伝搬経路の当該領域内の伝搬路長と、各伝搬経路に対
    応して入力された伝搬位相遅れ信号とを用いて、伝搬路
    長、伝搬位相遅れ及び各領域の比誘電率の間で成り立つ
    関係式を解いて、各領域における比誘電率または濃度を
    求め、2つの配管断面間で対応する領域同士の比誘電率
    または濃度の相互相関関数を求め、該相互相関関数のピ
    ーク値に基づいて、2つの配管断面間を流れる流体の流
    速を求めるコンピュータと、を備えることを特徴とする
    配管流速測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113330301A (zh) * 2019-01-29 2021-08-31 恩德莱斯和豪瑟尔欧洲两合公司 用于确定介电常数的测量装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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