JP2001003040A - 冷却液組成物 - Google Patents
冷却液組成物Info
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- JP2001003040A JP2001003040A JP11174150A JP17415099A JP2001003040A JP 2001003040 A JP2001003040 A JP 2001003040A JP 11174150 A JP11174150 A JP 11174150A JP 17415099 A JP17415099 A JP 17415099A JP 2001003040 A JP2001003040 A JP 2001003040A
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- Japan
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- component
- potassium chloride
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- Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 引火点が32℃以上であり、ゲル化温度が−
5℃以下、凍結温度が−15℃以下の冷却液組成物であ
って、−5℃以下の広範囲の低温領域において、従来の
ものよりも優れた安全性、流動性、低腐蝕性を有するも
のを得ること。 【解決手段】 (a)プロピレングリコール、(b)エ
タノール、(c)塩化カリウム及び/又は塩化カルシウ
ム、並びに(d)水を含有し、全体を100重量%とし
たときに、(a)成分が10〜80重量%、(b)成分
が0〜42重量%、(c)成分が1〜27重量%、但
し、塩化カリウムは単独で配合する場合でも19.2重
量%以下、(d)成分が10〜80重量%の各範囲内に
あり、引火点が32℃以上、ゲル化温度が−5℃以下、
凍結温度が−15℃以下である冷却液組成物。
5℃以下、凍結温度が−15℃以下の冷却液組成物であ
って、−5℃以下の広範囲の低温領域において、従来の
ものよりも優れた安全性、流動性、低腐蝕性を有するも
のを得ること。 【解決手段】 (a)プロピレングリコール、(b)エ
タノール、(c)塩化カリウム及び/又は塩化カルシウ
ム、並びに(d)水を含有し、全体を100重量%とし
たときに、(a)成分が10〜80重量%、(b)成分
が0〜42重量%、(c)成分が1〜27重量%、但
し、塩化カリウムは単独で配合する場合でも19.2重
量%以下、(d)成分が10〜80重量%の各範囲内に
あり、引火点が32℃以上、ゲル化温度が−5℃以下、
凍結温度が−15℃以下である冷却液組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば内燃機関、
冷却設備等において低温を得るために使用される冷却液
組成物に関する。
冷却設備等において低温を得るために使用される冷却液
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平8−183950号には、
「(a)炭素数が1〜3の脂肪族アルコール、(b)グ
リコール類および/またはグリセリン、並びに(c)水
を含有し、(a)化合物と(b)化合物の重量比が92
/8〜30/70であり、組成物全量に対する水分量が
10重量%以上45%未満である冷却液組成物。」が開
示されている。
「(a)炭素数が1〜3の脂肪族アルコール、(b)グ
リコール類および/またはグリセリン、並びに(c)水
を含有し、(a)化合物と(b)化合物の重量比が92
/8〜30/70であり、組成物全量に対する水分量が
10重量%以上45%未満である冷却液組成物。」が開
示されている。
【0003】この組成物は、アルコールの重量比が大き
いため引火点が低くて安全性に問題があり、凍結温度も
概ね本発明より高い。また、市販されている日曹丸善ケ
ミカル株式会社製の食品用ナイブランNFPは、粘性が
非常に大きく、凍結温度も十分低いとは言えない(後出
の表2の関連説明を参照)。
いため引火点が低くて安全性に問題があり、凍結温度も
概ね本発明より高い。また、市販されている日曹丸善ケ
ミカル株式会社製の食品用ナイブランNFPは、粘性が
非常に大きく、凍結温度も十分低いとは言えない(後出
の表2の関連説明を参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、引火
点が32℃以上、ゲル化温度が−5℃以下、且つ、凍結
温度が−15℃以下であり、−5℃以下の広範囲の低温
領域において安全性、流動性及び低腐蝕性について優れ
た特性を備えた冷却液組成物を提供することにある。
点が32℃以上、ゲル化温度が−5℃以下、且つ、凍結
温度が−15℃以下であり、−5℃以下の広範囲の低温
領域において安全性、流動性及び低腐蝕性について優れ
た特性を備えた冷却液組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ね、プロピレングリコールに水と塩化カリウム及び
/又は塩化カルシウムを配合し、好ましくはさらにエタ
ノールを配合し、かつ、それらの配合比及び水分量を特
定の範囲に定めることによって上記課題を解決し得るこ
とを見い出した。
を重ね、プロピレングリコールに水と塩化カリウム及び
/又は塩化カルシウムを配合し、好ましくはさらにエタ
ノールを配合し、かつ、それらの配合比及び水分量を特
定の範囲に定めることによって上記課題を解決し得るこ
とを見い出した。
【0006】即ち、上記課題は、「(a)プロピレング
リコール、(b)エタノール、(c)塩化カリウム及び
/又は塩化カルシウム、並びに(d)水を含有し、全体
を100重量%としたときに、(a)成分が10〜80
重量%、(b)成分が0〜42重量%、(c)成分が1
〜27重量%、但し、塩化カリウムは単独で配合する場
合でも19.2重量%以下、(d)成分が10〜80重
量%の各範囲内にあり、引火点が32℃以上、ゲル化温
度が−5℃以下、凍結温度が−15℃以下である冷却液
組成物。」によって解決される。
リコール、(b)エタノール、(c)塩化カリウム及び
/又は塩化カルシウム、並びに(d)水を含有し、全体
を100重量%としたときに、(a)成分が10〜80
重量%、(b)成分が0〜42重量%、(c)成分が1
〜27重量%、但し、塩化カリウムは単独で配合する場
合でも19.2重量%以下、(d)成分が10〜80重
量%の各範囲内にあり、引火点が32℃以上、ゲル化温
度が−5℃以下、凍結温度が−15℃以下である冷却液
組成物。」によって解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様を詳細
に説明する。本発明の冷却液組成物に使用されるプロピ
レングリコールとしては、工業用、食品添加物用などの
ものが入手可能である。また、エタノールは、医薬品
用、食品添加物用などのものが入手可能である。
に説明する。本発明の冷却液組成物に使用されるプロピ
レングリコールとしては、工業用、食品添加物用などの
ものが入手可能である。また、エタノールは、医薬品
用、食品添加物用などのものが入手可能である。
【0008】プロピレングリコールは2価アルコールで
あって、水やエタノールに溶解し易く、エタノールと混
合した場合にはその不凍液特性を促進させる効果があ
る。塩化カリウムには、1級、特級、食品添加物用など
があるが、特級の方が粘度低減効果が大きい。
あって、水やエタノールに溶解し易く、エタノールと混
合した場合にはその不凍液特性を促進させる効果があ
る。塩化カリウムには、1級、特級、食品添加物用など
があるが、特級の方が粘度低減効果が大きい。
【0009】塩化カルシウムには、無水物及び二水和物
(食品添加物)、六水和物などがある。これらのうち食
品添加物用のものを選択して用いることにより環境に対
して安全な冷却液組成物を得ることができる。水には、
用途に応じて水道水、工業用水、蒸留水、脱イオン水な
どを用いる。水を−20℃以下の不凍液として利用する
場合には、粘度低減効果やゲル化温度低下効果からみて
蒸留水、脱イオン水が好ましく、特に脱イオン水が好ま
しい。
(食品添加物)、六水和物などがある。これらのうち食
品添加物用のものを選択して用いることにより環境に対
して安全な冷却液組成物を得ることができる。水には、
用途に応じて水道水、工業用水、蒸留水、脱イオン水な
どを用いる。水を−20℃以下の不凍液として利用する
場合には、粘度低減効果やゲル化温度低下効果からみて
蒸留水、脱イオン水が好ましく、特に脱イオン水が好ま
しい。
【0010】なお、(c)成分を混合する際には、まず
これらを水に溶解させ、その後で他の成分と混合するこ
とが適当である。こうすれば、混合に要する時間が少な
くなり、(c)成分の溶解が容易になる。溶解が不十分
であると、粘度低減効果が減殺されるおそれがある。
これらを水に溶解させ、その後で他の成分と混合するこ
とが適当である。こうすれば、混合に要する時間が少な
くなり、(c)成分の溶解が容易になる。溶解が不十分
であると、粘度低減効果が減殺されるおそれがある。
【0011】プロピレングリコールは、10重量%未満
では他の要件を満足しつつ凍結温度を−10℃以下に保
つことが難しく、80重量%より多くしても返って凍結
温度が上昇する上に粘度が大きくなるので好ましくな
い。エタノールは、42重量%より多くなると引火点の
低下が加速され、安全性が急速に悪化する。
では他の要件を満足しつつ凍結温度を−10℃以下に保
つことが難しく、80重量%より多くしても返って凍結
温度が上昇する上に粘度が大きくなるので好ましくな
い。エタノールは、42重量%より多くなると引火点の
低下が加速され、安全性が急速に悪化する。
【0012】(c)成分は、塩化カルシウムが最大27
重量%、塩化カリウムが最大19.2重量%しか水に溶
解しないので、これらの数値が上限となる。また、1重
量%未満では凍結温度低下効果が僅少となってしまう。
さらに、両者を併用すると単独の場合よりも凍結温度低
下効果が小さくなるので単独の方が好ましい。
重量%、塩化カリウムが最大19.2重量%しか水に溶
解しないので、これらの数値が上限となる。また、1重
量%未満では凍結温度低下効果が僅少となってしまう。
さらに、両者を併用すると単独の場合よりも凍結温度低
下効果が小さくなるので単独の方が好ましい。
【0013】水分量は、10重量%未満では塩化カリウ
ムや塩化カルシウムの溶解時間が長くなるし、組成物の
粘性も大きくなる。水分量が80重量%より多くなると
組成物のゲル化温度が−5℃よりも高くなると共に、凍
結温度が−15℃よりも高くなってしまう。
ムや塩化カルシウムの溶解時間が長くなるし、組成物の
粘性も大きくなる。水分量が80重量%より多くなると
組成物のゲル化温度が−5℃よりも高くなると共に、凍
結温度が−15℃よりも高くなってしまう。
【0014】本発明の冷却液組成物中には、必要に応じ
て、安定化剤、防蝕剤、PH調節剤などの各種添加剤を
配合することもできるが、配合しなくても十分目的とす
る安全性、流動性、低腐食性などの性能は達成できる。
て、安定化剤、防蝕剤、PH調節剤などの各種添加剤を
配合することもできるが、配合しなくても十分目的とす
る安全性、流動性、低腐食性などの性能は達成できる。
【0015】本発明の冷却液組成物は、食品、化学、機
械工場などの冷却設備、冷凍倉庫、製氷装置など各種の
分野における冷媒液として有用であり、特に−30℃以
下の低温でも流動性を保持しているものは利用価値が高
い。
械工場などの冷却設備、冷凍倉庫、製氷装置など各種の
分野における冷媒液として有用であり、特に−30℃以
下の低温でも流動性を保持しているものは利用価値が高
い。
【0016】
【実施例】以下、表1〜2及び図1〜図4を用いて本発
明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
【0017】実施例及び比較例の冷却液組成物は、まず
(c)成分を水に溶解させ、次いでエタノール(配合す
る例のみ)、プロピレングリコールを順に添加し、溶存
酸素を増加させないように攪拌して作製した。蒸留水以
外の成分はいずれも食品添加物用のものを用いた。
(c)成分を水に溶解させ、次いでエタノール(配合す
る例のみ)、プロピレングリコールを順に添加し、溶存
酸素を増加させないように攪拌して作製した。蒸留水以
外の成分はいずれも食品添加物用のものを用いた。
【0018】表中の動粘度(mm2/S)は、懸垂液面形
粘度計により測定し、腐蝕試験は、JIS2234に準
じて測定した。また、表及び図中の引火点は、JISK
2265(原油及び石油製品引火点試験方法)の中のタ
グ密閉式引火点試験方法に準じて測定した、。ゲル化温
度(℃)と凍結温度(℃)は、CUSTOM製CT−2
320の熱伝対温度計により測定した。
粘度計により測定し、腐蝕試験は、JIS2234に準
じて測定した。また、表及び図中の引火点は、JISK
2265(原油及び石油製品引火点試験方法)の中のタ
グ密閉式引火点試験方法に準じて測定した、。ゲル化温
度(℃)と凍結温度(℃)は、CUSTOM製CT−2
320の熱伝対温度計により測定した。
【0019】先ず、表1は本発明の実施例1〜12及び
比較例1を纏めて示したものである。
比較例1を纏めて示したものである。
【0020】比較例1及び実施例1〜7は、エタノール
及び塩化カリウムを1.0重量%とし、プロピレングリ
コールと蒸留水の量比を変化させた例であり、動粘度に
ついては、0℃から−35℃まで5℃毎の測定値を示し
た。
及び塩化カリウムを1.0重量%とし、プロピレングリ
コールと蒸留水の量比を変化させた例であり、動粘度に
ついては、0℃から−35℃まで5℃毎の測定値を示し
た。
【0021】実施例8はプロピレングリコールが下限の
10重量%の例であり、塩化カリウムを上限の19.2
重量%配合してもゲル化温度が許容限界に近い−6℃を
示している。
10重量%の例であり、塩化カリウムを上限の19.2
重量%配合してもゲル化温度が許容限界に近い−6℃を
示している。
【0022】
【表1】
【0023】図1はエタノール及び塩化カリウムを1.
0重量%とし、プロピレングリコールと蒸留水の量比を
変化させたときのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△
印)をプロットしたグラフである。
0重量%とし、プロピレングリコールと蒸留水の量比を
変化させたときのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△
印)をプロットしたグラフである。
【0024】なお、本図及び図2〜図4の各グラフにお
いて、縦軸は温度(℃)、横軸は各成分の重量%であ
る。横軸の重量%が上下2段に記載されているのは、2
種の成分の合計量を一定としその量比を変化させたとき
の各成分の重量%を上下に分けて示したものである。
いて、縦軸は温度(℃)、横軸は各成分の重量%であ
る。横軸の重量%が上下2段に記載されているのは、2
種の成分の合計量を一定としその量比を変化させたとき
の各成分の重量%を上下に分けて示したものである。
【0025】図1のグラフに示されているように、プロ
ピレングリコールが70重量%の近辺で、ゲル化温度及
び凍結温度が低下傾向から上昇傾向にに反転する。その
上、粘度も増大していくので、プロピレングリコールは
約80重量%を上限とするのが実際的である。
ピレングリコールが70重量%の近辺で、ゲル化温度及
び凍結温度が低下傾向から上昇傾向にに反転する。その
上、粘度も増大していくので、プロピレングリコールは
約80重量%を上限とするのが実際的である。
【0026】また、同図及び実施例1、比較例1から分
かるように、水分量が78%ではゲル化温度、凍結温度
共に許容範囲内にあるが、88重量%になるとゲル化温
度が−5℃よりも、凍結温度が−15℃よりも高くなっ
てしまう。従って、水分量については、約80重量%を
上限とするのが実際的である。
かるように、水分量が78%ではゲル化温度、凍結温度
共に許容範囲内にあるが、88重量%になるとゲル化温
度が−5℃よりも、凍結温度が−15℃よりも高くなっ
てしまう。従って、水分量については、約80重量%を
上限とするのが実際的である。
【0027】図4はプロピレングリコール10重量%、
塩化カリウム1.0重量%とし、エタノールと蒸留水の
量比を変化させたときの引火点(○印)の変化をプロッ
トしたグラフである。このグラフから明かなように、エ
タノールを42重量%より多くすると引火点の低下が加
速され安全性は急速に悪化する。
塩化カリウム1.0重量%とし、エタノールと蒸留水の
量比を変化させたときの引火点(○印)の変化をプロッ
トしたグラフである。このグラフから明かなように、エ
タノールを42重量%より多くすると引火点の低下が加
速され安全性は急速に悪化する。
【0028】実施例10〜12は、プロピレングリコー
ルを65.6重量%、塩化カリウムを3.8重量%と
し、エタノールと水の配合量を、エタノールが17重量
%、14.2重量%、10重量%となるように変化させ
た例であり、エタノールの配合量の減少と共に、引火点
が40℃、45℃、50℃と上昇していくことが分か
る。
ルを65.6重量%、塩化カリウムを3.8重量%と
し、エタノールと水の配合量を、エタノールが17重量
%、14.2重量%、10重量%となるように変化させ
た例であり、エタノールの配合量の減少と共に、引火点
が40℃、45℃、50℃と上昇していくことが分か
る。
【0029】図2はプロピレングリコール50重量%、
塩化カリウム1.0重量%とし、エタノールと蒸留水の
量比を変化させたときのゲル化温度(×印)及び凍結温
度(△印)をプロットしたグラフである。また、図3は
プロピレングリコール50重量%、エタノール1.0重
量%とし、塩化カリウムと蒸留水の量比を変化させたと
きのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△印)をプロッ
トしたグラフである。これらグラフから、エタノール又
は塩化カリウムの増加と共にゲル化温度及び凍結温度が
低下していくことが判る。
塩化カリウム1.0重量%とし、エタノールと蒸留水の
量比を変化させたときのゲル化温度(×印)及び凍結温
度(△印)をプロットしたグラフである。また、図3は
プロピレングリコール50重量%、エタノール1.0重
量%とし、塩化カリウムと蒸留水の量比を変化させたと
きのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△印)をプロッ
トしたグラフである。これらグラフから、エタノール又
は塩化カリウムの増加と共にゲル化温度及び凍結温度が
低下していくことが判る。
【0030】次に、表2は、実施例11と従来例との物
性比較表である。従来例としては、市販されている日曹
丸善ケミカル株式会社製の食品用ナイブランNFPを採
用した。
性比較表である。従来例としては、市販されている日曹
丸善ケミカル株式会社製の食品用ナイブランNFPを採
用した。
【0031】粘度(mpa・sec )は−35℃で測定した。
また、腐蝕性の程度を示す侵蝕度(mm/yr )は、同表中
の各金属材料を−15℃の環境下、実施例11の冷却液
組成物及びナイブラインNFPの30%水溶液中に浸漬
して20日間放置したときの結果である。なお、金属材
料の種類及び侵蝕度の単位はナイブラインの製品カタロ
グに従って選択した。
また、腐蝕性の程度を示す侵蝕度(mm/yr )は、同表中
の各金属材料を−15℃の環境下、実施例11の冷却液
組成物及びナイブラインNFPの30%水溶液中に浸漬
して20日間放置したときの結果である。なお、金属材
料の種類及び侵蝕度の単位はナイブラインの製品カタロ
グに従って選択した。
【0032】
【表2】
【0033】この表2から分かるように、侵蝕度につい
ては両者ほぼ同等であるが、粘度及び凍結温度について
は本発明の方が遥かに優れている。
ては両者ほぼ同等であるが、粘度及び凍結温度について
は本発明の方が遥かに優れている。
【0034】比較例2及び実施例13〜19について;
比較例2及び実施例13〜19は、表1の比較例1及び
実施例1〜7における塩化カリウムを塩化カルシウムに
換えたものに相当している(表中へのデータ記載は省
略)。それらの物性値は、対応する比較例1及び実施例
1〜7に対して、動粘度についてはほぼ同じ値を示して
いる。引火点は、ほぼ0.5℃高く、ゲル化温度及び凍
結温度はほぼ0.2℃低くなっている。
比較例2及び実施例13〜19は、表1の比較例1及び
実施例1〜7における塩化カリウムを塩化カルシウムに
換えたものに相当している(表中へのデータ記載は省
略)。それらの物性値は、対応する比較例1及び実施例
1〜7に対して、動粘度についてはほぼ同じ値を示して
いる。引火点は、ほぼ0.5℃高く、ゲル化温度及び凍
結温度はほぼ0.2℃低くなっている。
【0035】実施例20〜21について;実施例20
は、表1の実施例8における塩化カリウム19.2重量
%を塩化カルシウム27.0重量%に換え、これに伴い
水を62重量%にした例である(表中へのデータ記載は
省略)。−5℃における動粘度は4.4、引火点は10
1℃、ゲル化温度は−8℃、そして凍結温度は−19℃
を示す。
は、表1の実施例8における塩化カリウム19.2重量
%を塩化カルシウム27.0重量%に換え、これに伴い
水を62重量%にした例である(表中へのデータ記載は
省略)。−5℃における動粘度は4.4、引火点は10
1℃、ゲル化温度は−8℃、そして凍結温度は−19℃
を示す。
【0036】実施例21は、表1の実施例9における塩
化カリウムを塩化カルシウムに換えた例である(表中へ
のデータ記載は省略)。−5℃における動粘度は3.
5、引火点は32.5℃、ゲル化温度は−6.2℃、そ
して凍結温度は−15.2℃を示す。
化カリウムを塩化カルシウムに換えた例である(表中へ
のデータ記載は省略)。−5℃における動粘度は3.
5、引火点は32.5℃、ゲル化温度は−6.2℃、そ
して凍結温度は−15.2℃を示す。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷却液組
成物は、引火点が高く、−5℃以下の広範囲の低温領域
において、優れた安全性、流動性、低腐蝕性を有してい
る。従って、各種分野の冷媒液として有用であり、特に
−30℃以下の低温でも流動性を保持しているものは利
用価値が高い。
成物は、引火点が高く、−5℃以下の広範囲の低温領域
において、優れた安全性、流動性、低腐蝕性を有してい
る。従って、各種分野の冷媒液として有用であり、特に
−30℃以下の低温でも流動性を保持しているものは利
用価値が高い。
【図1】エタノール及び塩化カリウムを1.0重量%と
し、プロピレングリコールと蒸留水の量比を変化させた
ときのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△印)をプロ
ットしたグラフである。
し、プロピレングリコールと蒸留水の量比を変化させた
ときのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△印)をプロ
ットしたグラフである。
【図2】プロピレングリコール50重量%、塩化カリウ
ム1.0重量%とし、エタノールと蒸留水の量比を変化
させたときのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△印)
をプロットしたグラフである。
ム1.0重量%とし、エタノールと蒸留水の量比を変化
させたときのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△印)
をプロットしたグラフである。
【図3】プロピレングリコール50重量%、エタノール
1.0重量%とし、塩化カリウムと蒸留水の量比を変化
させたときのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△印)
をプロットしたグラフである。
1.0重量%とし、塩化カリウムと蒸留水の量比を変化
させたときのゲル化温度(×印)及び凍結温度(△印)
をプロットしたグラフである。
【図4】プロピレングリコール10重量%、塩化カリウ
ム1.0重量%とし、エタノールと蒸留水の量比を変化
させたときの引火点(○印)の変化をプロットしたグラ
フである。
ム1.0重量%とし、エタノールと蒸留水の量比を変化
させたときの引火点(○印)の変化をプロットしたグラ
フである。
PG プロピレングリコール E エタノール KCl 塩化カリウム W 蒸留水
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)プロピレングリコール、 (b)エタノール、 (c)塩化カリウム及び/又は塩化カルシウム、並び
に、 (d)水を含有し、全体を100重量%としたときに、 前記(a)成分が10〜80重量%、前記(b)成分が
0〜42重量%、前記(c)成分が1〜27重量%、但
し、塩化カリウムは単独で配合する場合でも19.2重
量%以下であり、且つ、前記(d)成分が10〜80重
量%の各範囲内にあり、 引火点が32℃以上、ゲル化温度が−5℃以下、凍結温
度が−15℃以下である冷却液組成物。 - 【請求項2】 引火点が40℃以上である請求項1に記
載の冷却液組成物。 - 【請求項3】 前記(a)成分、前記(b)及び前記
(c)成分のいずれも食品添加物用のものを用いる請求
項1又は請求項2に記載の冷却液組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11174150A JP2001003040A (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 冷却液組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11174150A JP2001003040A (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 冷却液組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001003040A true JP2001003040A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=15973562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11174150A Pending JP2001003040A (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 冷却液組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001003040A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100788410B1 (ko) | 2006-08-08 | 2007-12-24 | 김윤민 | 식품류 냉동을 위한 초저온 냉매액 |
-
1999
- 1999-06-21 JP JP11174150A patent/JP2001003040A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100788410B1 (ko) | 2006-08-08 | 2007-12-24 | 김윤민 | 식품류 냉동을 위한 초저온 냉매액 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030114 |