JP2001000188A - プロモーター、それを含有する組み換え体及びその利用 - Google Patents

プロモーター、それを含有する組み換え体及びその利用

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JP2001000188A JP11174804A JP17480499A JP2001000188A JP 2001000188 A JP2001000188 A JP 2001000188A JP 11174804 A JP11174804 A JP 11174804A JP 17480499 A JP17480499 A JP 17480499A JP 2001000188 A JP2001000188 A JP 2001000188A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な高活性プロモーターを提供することに
ある。 【解決手段】 β−アクチンプロモーターの全塩基の約
2/3を欠失させ、新たなプロモーターを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、プロモーター活性
を有する新規DNA分子とその利用に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、組み換えウイルスなどの組み換え
体を、生体に直接接種する生ワクチンタイプの使用が検
討されている(特開平6−078764号公報など)。
こうした組み換えウイルスをワクチンとして用いる場
合、一つのウイルス(以下、親ウイルスということがあ
る)に複数の病原ウイルス由来の抗原遺伝子を挿入して
多価組み換え体を得、これを多価ワクチンに用いること
が可能である(特開平9−00979号公報など)。し
かし、実際にはこうした多価組み換え体のワクチンは実
用化されていない。これは、組織培養、14巻、4号、
107〜111頁、1988年発行や特開平10−32
7871号公報などで指摘されているように、一つのウ
イルスゲノム内に複数の抗原遺伝子を挿入されて肥大化
したゲノムを持った多価組み換え体である組み換えウイ
ルスは増殖性が低下したり、挿入した遺伝子が脱落す
る、といった問題をもつことに起因している。通常、親
ウイルスゲノムに対して挿入できる遺伝子は数%である
とされている。そこでゲノムの肥大化を抑えるため、親
ウイルスゲノムの非必須な領域を削除し、そこに抗原遺
伝子などを挿入する方法が広く用いられているが、この
ほか挿入する遺伝子を短くする方法も考えられている。
【0003】組み換え体には、抗原遺伝子の他にプロモ
ーターなどの機能遺伝子を挿入するのが一般的である。
プロモーターは通常、一つの抗原遺伝子に一つ必要であ
るため、挿入される抗原遺伝子の数が増えれば、挿入さ
れるプロモーターの数も増える。従って親ウイルスゲノ
ムの肥大化を防止するためにも、挿入するプロモーター
を短くする必要が生じている。
【0004】ところで、プロモーターの下流領域には、
イントロンと呼ばれる領域を持つものがある。一般に、
イントロン領域があることでプロモーターの活性が高ま
ると言われている(Gross、M.K.、Kain
z、M.S. and MerRIll、G.F.
(1987) Mol.Cell.Biol. 7,4
576−,Buchman、A.R. and Ber
g,P. (1988)Mol.Cell.Biol.
8、4395−,Evans,M.J. andSca
rpulla、R.C. (1989) Gene 8
4,135−,Huang,M.T.F. and G
orman、C.M. (1990)Nucl. Ac
ids Res. 18、937−,)。
【0005】高発現プロモーターとして知られている鶏
由来のβ−アクチンプロモーターの全長は約1.5kb
pと長い(Kost、T.A.、Theodoraki
s、N. and Hughes、S.H. (198
3) The nucleotide sequenc
e of the chick cytoplasmi
c beta−actin gene. Nuclei
c Acids Research 11: 8287
−301)。この鶏由来のβ−アクチンプロモーターの
発現量をさらに高める目的で、このプロモーターにスプ
ライシングアクセプター配列やエンハンサー配列などを
プロモーターに付加することが提案されている(特開平
2−156891号公報、特開平3−168081号公
報、特開平7−298877号公報など)。しかしなが
ら、こうした高発現プロモーター研究の流れは、上述し
た挿入遺伝子をより短くするという多価組み換え体構築
の要請に合致しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術のも
と、全長が短い高発現プロモーターを得るべく鋭意研究
した結果、本発明者らは、これまで高発現化に有効とい
われてきたイントロン部分を欠いても鶏由来のβ−アク
チンプロモーターが高発現を実現できることを見いだし
本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、配列番号1記載の塩基配列からなるDNA分子、ま
たはこれと相同性を有し、配列番号2記載のDNAとは
相同性を有しないプロモーター活性を有するDNA分子
(以下、これらをまとめて、本発明のプロモーターとい
うことがある)が提供され、また当該DNA分子と外来
タンパク質をコードする遺伝子とを有する組み換え体が
提供され、さらに当該組み換え体を有効成分とするワク
チンが提供される。
【0008】
【発明の実施の態様】以下に、本発明を詳述する。 (1)DNA分子 本発明のDNA分子は、配列番号1記載の塩基配列を有
し、またはこれと相同性を有し、配列番号2記載の塩基
配列と相同性を有さないものである。また、本発明のD
NA分子はプロモーター活性を有する。配列番号1記載
の塩基配列は、鶏由来のβ−アクチンプロモーターの
5’側に存在する塩基配列との相同性が高く、配列番号
2記載の塩基配列は、鶏由来のβ−アクチンプロモータ
ーの3’末端寄りに存在するイントロン中の配列と相同
性が高い。従って、配列番号2記載の塩基配列と相同性
を有さない本発明のDNA断片は、公知のβ−アクチン
プロモーターとは異なるプロモーターである。
【0009】本発明のDNA分子として、配列番号1記
載の塩基配列を有するDNA分子や配列番号3記載の塩
基配列を有するDNA分子などが挙げられる。配列番号
1記載のDNA分子は、DNA合成などにより得ること
ができるほか、β−アクチンプロモーター(以下、単に
アクチンプロモーターということがある)の3’末端側
から650bp以上を削除して得ることもできる。アク
チンプロモーターの具体例として、鶏由来の配列番号4
記載の塩基配列からなるDNA分子が挙げられる。
【0010】配列番号3記載のDNA分子は、DNA合
成などにより得ることができるほか、配列番号1記載の
DNA分子の5’側に、サイトメガロウイルス(以下C
MVと言うことがある)のIEプロモーター(以下、単
にCMVプロモーターということがある。Boshar
t,M.ら(1985)Cell 41,521−)の
一部を付加することによって得ることもできる。
【0011】また、本発明のDNA分子は、少なくとも
配列番号1記載の塩基配列からなるDNA分子と相同性
を有し、配列番号2記載の塩基配列と相同性を有さず、
配列番号1記載のDNA分子と同等またはそれ以上のプ
ロモーター活性を有する限り、常法によって塩基が置
換、欠損、または付加されたものであってもよい(その
例が配列番号3記載のDNA分子である)。プロモータ
ーとしての機能を十分に発揮させる点からDNA分子の
全長は、120〜850bp、好ましくは150〜60
0bp、特に好ましくは150〜350bpである。
【0012】また、TATAAAで表される塩基配列は
転写開始のシグナル領域であり、本発明のプロモーター
に必須であるので、たとえば配列番号1記載のDNA分
子を修飾する場合でもこの領域を変更することはできな
い。この部分塩基配列の最も5’側の塩基T(チミジ
ン)より3’末端側の塩基の数の上限が、200bp、
好ましくは180bp、より好ましくは150bp、特
に好ましくは120bpであり、下限は30bp、好ま
しくは50bpである場合、特に優れたプロモーター活
性を示す。
【0013】本発明において「相同性を有する」とは、
Lipman and Pearson(Scienc
e、227、1435−(1985)のアルゴニズムを
利用した配列データベースソフト「DNASIS」(販
売元:宝酒造社、製造元:Hitachi Softw
are Engineering社)によって算出され
たスコアが200以上あることをいう。本発明において
「相同性を有しない」とは同ソフトで算出されたスコア
が100以下であることをいう。
【0014】本発明において「プロモーター活性」と
は、当該DNA分子の下流にある遺伝子の発現を促す活
性であり、その測定方法はプロモーターと思われるDN
A領域の下流にルシフェラーゼ遺伝子などのマーカー遺
伝子を挿入した組み換え体を作成し、マーカー遺伝子産
物の発現量を測定する一般的な方法でよい。
【0015】より具体的には、以下の手順が例示され
る。プロモーター活性を測定したいDNA配列の下流に
マーカー遺伝子を挿入したプラスミドベクターを作製す
る。このマーカー遺伝子としてはサンプルの調製および
測定の容易さからルシフェラーゼ遺伝子が好ましい。こ
のプラスミドは他の領域に同じマーカー遺伝子を含まな
いものであれば特に限定されるものではなく、後述する
組み換え体の説明で例示されるものと同じものが使用で
きる。
【0016】この組み換えプラスミドを用いて組み換え
ベクターは常法に従って作製される。作製されたベクタ
ーは細胞内に導入される。ここで用いられる細胞は、プ
ロモーターが転写され、マーカー酵素の測定に影響を与
える物質、ルシフェラーゼを例に取れば発光基質、発光
酵素などを含まない細胞であればよい。
【0017】このように遺伝子導入した細胞を一定時間
培養した後、マーカー遺伝子によって発現されたタンパ
ク質を抽出、回収する。培養時間は、マーカー遺伝子に
よって任意に設定できる。ルシフェラーゼの場合は10
時間後から5日以内であり、好ましくは18時間後から
3日以内で、より好ましくは約24時間後である。培養
時間はあまり短いとプロモーターの活性が完全に現れる
前であり、長すぎると発現したタンパク質が分解され、
プロモーターの活性が正しく測定できない。
【0018】回収されたマーカ遺伝子産物の活性を測定
し、培養量あたりのマーカー遺伝子産物量を算出し、一
定細胞あたりのプロモーターの量を換算する。マーカー
遺伝子としてルシフェラーゼを使用する場合、発現量の
測定にはルミノメーターを用いるのがよい。既知濃度の
ルシフェラーゼをまず測定し、ルシフェラーゼ量とルミ
ノメーターより読みとれる数値の換算の標準直線を求め
る。この標準線より、ルシフェラーゼの量を換算する。
この方法によれば、マーカー遺伝子産物量を換算するこ
とによって、プロモーター強度を測定することができ
る。
【0019】(2)組み換え体 本発明の組み換え体は、上述した本発明のプロモーター
とその下流に外来性のタンパク質をコードする遺伝子
(以下、外来遺伝子という)とを有するものである。本
発明において組み換え体は、組み換えウイルスや組み換
えプラスミドなどの組み換えベクターである。組み換え
ウイルスは特に限定されるものではないが、真核生物の
核内でDNA複製がおこるものが望ましい。具体例とし
ては、組み換えウイルスとしては、組み換えアデノウイ
ルスや組み換えヘルペスウイルスが好ましく、特に組み
換え七面鳥ヘルペスウイルスや組み換えマレック病ウイ
ルスなどの組み換えヘルペスウイルスが好ましい。
【0020】組み換えウイルスは、例えば、以下のよう
に調製される。ベクターにクローニングされたウイルス
ゲノムの非必須領域に、当該ウイルス内で機能するプロ
モーターとともに他の病原体の抗原遺伝子を組み込む。
ウイルス感染細胞に該ベクターを導入することにより、
相同組み換えを起こさせ、その結果生じた組み換えウイ
ルスを選択、純化する。ここで非必須領域は、外来遺伝
子が挿入されても生体内での増殖低下が起こらないか、
低下が少ないゲノム領域を選択するのが望ましい。
【0021】組み換えウイルスをワクチンとして用いる
場合、組み込む外来遺伝子として抗原遺伝子を用いる。
具体的な作製方法は以下の通りである。すなわち、あら
かじめウイルスを感染させた細胞に、例えば、リン酸カ
ルシウム共沈法、電気穿孔法、遺伝子銃による挿入、リ
ポフェクチン法等により組み換えベクターが導入するこ
とで、ベクターと感染細胞中のウイルスゲノムDNAと
の間で相同組み換えが起こさせ、組み換えウイルスが構
築される。または、感染性のあるウイルスゲノムDNA
とともに組み換えベクターを上記方法で細胞に導入する
ことによっても組み換えウイルスを構築することができ
る。
【0022】得られた組み換えウイルスを、イーグルM
EMなどの培地で培養された宿主細胞に感染させ、組み
込んだ抗原遺伝子をプローブとするハイブリダイゼーシ
ョン法や、抗原遺伝子と共に組み込んだマーカー遺伝子
の発現等の方法により、生育してくるプラークの中から
候補株を純化する。候補株が目的の組み換えウイルスで
あることは、組み込んだ抗原遺伝子のコードするポリペ
プチドに対する抗体を使用したイムノアッセイ等の方法
により確認できる。例えば、マーカー遺伝子としてla
cZ遺伝子が組み込まれている組み換えウイルスの場
合、β−ガラクトシダーゼを発現する。よって、その基
質の1つであるBluo−gal(GIBCO−BRL
社製)存在下で青いプラークを形成するので、その性質
を利用して選択、純化することができる。宿主細胞とし
ては、用いるウイルスが感染し、増殖することが可能な
ものであれば特に限定されず、例えば、組み換え七面鳥
ヘルペスウイルスを用いた場合は、CEF細胞や、発育
鶏卵しょう尿膜細胞等が挙げられる。
【0023】(ウイルス)組み換えウイルスを作製する
ために用いるウイルス(親ウイルス)は、真核生物の核
内で増殖するいかなるウイルスでもよいが、鶏、七面
鳥、アヒルなどの家禽類の細胞中で増殖可能な、例えば
トリアデノウイルスや、七面鳥ヘルペスウイルス(以
下、HVTということがある)、マレック病ウイルス
(以下、MDVということがある)、伝染性咽頭気管炎
ウイルス(以下、ILTVということがある)などのヘ
ルペスウイルスが例示される。
【0024】ヘルペスウイルスの具体例としては、HV
TではFC126(ATCC VR−584B)、PB
−THV1、H−2、YT−7、WTHV−1、HPR
S−26などが挙げられ、例えば、FC126株を好適
に使用することができる。また、MDVとしては、具体
的にはCVI988やSB1などが挙げられる。ここに
例示されたウイルスは、寄託機関、市販ワクチンとして
あるいはアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクショ
ン(ATCC)などの機関から入手できる。
【0025】(非必須領域を含有するベクター)組み換
え用ベクターの構築に用いられるウイルスの非必須領域
をクローニングするためのベクターは、特に限定されな
い。例えば、pBR322、pBR325、pUC7、
pUC8、pUC18等のプラスミド、λファージ、M
13ファージなどのファージ、pHC79等のコスミド
などのベクターを適当な制限酵素で処理して、ウイルス
の非必須領域を組み込めばよい。
【0026】(非必須領域)ウイルスの非必須領域は、
親ウイルスゲノムと相同組み換えを起こしうる領域であ
って、親ウイルスの増殖に非必須な領域であれば特に制
限されない。こうした非必須領域は、公知のものを用い
ることができ、例えばWO99/18215号公報に記
載された遺伝子間領域などを利用することもできる。よ
り具体的に好ましい非必須領域としては、七面鳥ヘルペ
スウイルスのUL45遺伝子とUL46遺伝子間が挙げ
られる。
【0027】(抗原遺伝子)抗原遺伝子は、組み換えウ
イルスが感染細胞中で、転写、翻訳し抗原タンパク質と
して発現しうるものであればよく、例えば、ニューカッ
スル病ウイルス(以下、NDVということがある)のH
Nタンパク質をコードする遺伝子(Millerら、
J.Gen.Virol.、67、1917−1927
(1986))、Fタンパク質をコードする遺伝子(M
cGinnesら、Virus Res.,5、343
−356(1986))、MDVの糖タンパク質gBを
コードする遺伝子(Rossら、J.Gen.Viro
l.、70、1789−1804(1988))、伝染
性ファブリキウス嚢病ウイルス(以下、IBDVという
ことがある)の構造タンパクVP2をコードする遺伝子
(Baylissら、J.Gen.Virol.、7
1、1303−1312(1990))、マイコプラズ
マ(以下、MGということがある)のアドヘシンタンパ
ク質、HMW関連タンパク質、40Kタンパク質(WO
93/24646号公報)、66Kタンパク質、67K
タンパク質など(WO97/03187号公報)、伝染
性喉頭気管炎ウイルスのgBタンパク質(Poulse
nら、Virus Genes、5、335−347
(1991)、USP5,443,831)、UL32
タンパク質(WO98/07866号公報)等の感染防
御に関与した抗原をコードした遺伝子が好ましい。
【0028】また、これら抗原遺伝子のうち、特にIB
DVのVP2タンパク質などは株間によって変異が激し
いことが知られているが、挿入される遺伝子は株によっ
て特定されるものではなく、日本の超強毒株である、岡
山株、愛媛株、徳島株、ヨーロッパの超強毒株であるU
K661、アメリカの強毒株であるSTC株やViru
lentE株など由来のVP2遺伝子(Yamaguc
hi T.ら、Arch Virol.、142、14
41−1458(1997))を例示することができ
る。
【0029】(組み換え用ベクター)本発明で用いる組
み換え用ベクターは、非必須領域に抗原遺伝子とそれを
支配するプロモーターが挿入されたものである。前述の
非必須領域中に前述の抗原遺伝子及びそれを支配する本
発明のプロモーターを挿入すればよい。さらに、組み換
えウイルスの純化などの効率化のために大腸菌由来のl
acZ遺伝子などのマーカー遺伝子をプロモーターとと
もに組み込んでもよい。
【0030】(プロモーター)本発明で用いるプロモー
ターは、上述した本発明のプロモーターである。このプ
ロモーターは上述した外来遺伝子の発現を支配するよう
にウイルスゲノム中で、プロモーターの下流に抗原遺伝
子が位置するように挿入される。マーカーを挿入する場
合、マーカーの発現を支配するプロモーターを用いる。
ここで用いるプロモーターは特に制限されず、組み換え
ウイルス感染宿主中でプロモーターとして機能するもの
であればよい。
【0031】(エンハンサー)さらに、本発明の組み換
え体には、請求項1記載のプロモーターにエンハンサー
配列を入れると発現量を高めることができる場合があ
る。本発明のプロモーターは全長が短いので、エンハン
サーを含ませても遺伝子の脱落が生じにくい。エンハン
サーは公知のものを用いることができるが、具体例とし
ては、サイトメガロウイルス由来のIEプロモーターの
一部などが例示される。
【0032】(3)ワクチン 本発明を利用する生ワクチンは、上述した本発明の組み
換え体を1種類以上含有し、これが有効成分となってい
るワクチンである。即ち、本発明の組み換え体、好まし
くは組み換えウイルスを単独、または2種類以上混合ま
たは併用して用いることができる。さらにこのほか、本
発明のワクチンと他のワクチンとを組み合わせてもよ
い。ここで、組み合わせ可能な他のワクチンとしては、
たとえば特開平2−157381号公報や特開平3−2
7284号公報記載の抗NDVワクチンとなる組み換え
アビポックスウイルスや特開平6−78764号公報や
米国特許出願第08/499,474号明細書に記載さ
れている抗MDVワクチンとなる組み換えアビポックス
ウイルスなどの組み換えワクチン、抗MDVワクチンと
して用いられる七面鳥ヘルペスウイルスワクチンなどが
例示される。また、組み換え体以外にも薬理学的に問題
のないキャリアー、例えば生理食塩水、安定剤などを含
んでいてもよい。
【0033】本ワクチンの調製法は、組み換えウイルス
を用いる場合、その感染細胞を当該ウイルスが生育でき
る細胞(以下、宿主細胞という)に感染させ、ウイルス
を増殖させた後、感染細胞を回収し、ウイルスをワクチ
ンとして調製する。HVTの生ワクチンの場合を例にと
って説明する。宿主細胞としては、トリ由来の細胞が好
ましく、ニワトリ胚繊維芽細胞(CEF)、ニワトリ腎
細胞などを好適に使用することができる。このような宿
主細胞に感染させ、ウイルスを増殖させた後、細胞をス
クレーパーまたはトリプシンではがし、遠心分離によっ
て感染細胞と上清とに分離する。得られた感染細胞は、
10%のジメチルスルフォキシド(DMSO)を含む培
養用培地に懸濁し、液体窒素存在下で凍結保存する。ワ
クチンとして使用するときは100倍量のリン酸緩衝液
にこの凍結保存品を溶かして使用する。
【0034】液体窒素下で上記感染細胞を保存するため
の安定剤やその他の成分は、ウイルス感染細胞が安定に
生存でき、かつレシピエントにとって薬理学的に問題の
ない成分であれば特に限定されない。
【0035】本発明のワクチンの投与方法は特に限定さ
れない。HVTの生ワクチンの場合は皮下に注射により
接種する方法が一般的に用いられており、現行のHVT
ワクチンと同じである。接種量も従来ワクチンと同様で
よく、10〜10TCID 50を接種、好ましくは初
日齢に鶏の背部皮下においての10TCID50接種
である。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】(実施例1)高活性Pecプロモーターの
構築と活性測定 1−1 末端切り縮めβ−アクチンプロモーター WO99/18215号公報に記載された、pUC18
のマルチクローニングサイトにpolyA付加シグナル
とSfiIサイトを導入したプラスミドpGIMICS
polyASfi(全長2773bp)を制限酵素Nh
eIで処理して得られた断片と、Picagene E
nhancer2(全長5064bp。東洋インキ社
製)をNheI及びXbaIで切り出して得られた17
21bpとを連結し、プラスミドpLUC−pro(全
長4494bp)を作製した。
【0038】次に、ニワトリのゲノムバンクを作製し、
これをテンプレートとして、配列番号8記載のプライマ
ーPrBac1(5’−CAGTGTCGCTGCAG
CTCAGTGCATGCACGCTCATTGCCC
−3’)及び配列番号9記載のプライマーPrBac2
(5’−GCTCTAGAGTCGACAAGCTTC
ATGGCTGGCTGCGGAGGAACAGAGA
AGGG−3’)を用いてPCRによりβ−アクチンプ
ロモーターを含むDNA断片(約1.5Kbp)を得
た。
【0039】この断片をPstIとXbaIで処理して
得られた約1.5KbpのDNA断片と、pLUC−p
roをPstIおよびXbaIで処理して得られた44
82bpのDNA断片とを連結して、β−アクチンプロ
モータ領域を含むpLUC−bac(5986bp)を
作製した。
【0040】得られたpLUC−bacをBamHIと
BglIIで処理した後、5958bpの断片を回収、
ライゲーションしてpLUC−bac−Smaを作製し
た。このpLUC−bac−Smaを、5’側の切り縮
めにはPstIとSmaI、3’末端側にはSacIと
XbaIを用いて処理した。引き続き、得られたDNA
断片をKilo−Sequence用Deletion
Kit(Takara社製)を用いて、ExoIII
と3分間反応させ、1分おきにサンプルを分取し、約2
00bp〜約1500bpのプロモーター断片を含むプ
ラスミドを多数取得した。
【0041】ルシフェラーゼ活性測定は、東洋インキ製
造株式会社(販売元:和光純薬)の「ピッカジーン」を
用いた。まず、これらのプラスミド29個について各1
μgを、2×10個の細胞に、0.4cmギャップの
キュベットを用いて、室温でジーンパルサー(Bio−
Rad社)を用いて1.2kV、0.4msecの条件
にて遺伝子を導入した。約24時間培養した後、培養液
を捨て、細胞融解液を加えた後、−80℃で1時間凍結
し、細胞を完全に融解した。得られた液体を遠心分離し
て得られた上澄み活性測定用のサンプルとした。100
μlずつ分注した前述記載のKit添付の基質液に、1
0μlのサンプルを加え、1分後にルミノメータ(型番
「model11253」、Bio−Rad社製)を用
いて、発光の強さ(単位:RLU)からルシフェラーゼ
生産量を算出し、プロモータ活性を調べた(図1参
照)。
【0042】全長β−アクチンプロモーターのルシフェ
ラーゼ生産量を1とすると、5’側の切り縮めサンプル
は図1のように、TATAAAの配列より5’側が12
0bp以上欠損しているものの活性が急激に低下した。
一方、切り縮めた長さと活性には相関がなく、約850
bp切り縮めたときの活性が最も高く、逆に100bp
足らずの切り縮めサンプルでは活性が全長の0.2倍に
とどまった。
【0043】1−2 コアシークエンスプロモーター pLUC−bacのβ−アクチンプロモーターを鋳型と
して、配列番号10記載の5’−TATTTTGTGC
AGCGAT−3’、配列番号11記載の5’−ACG
TCTAGAAGGCAACGCAGCGACT−3’
及び配列番号13記載の5’−CTGTCTAGATA
ACGCGGTCAGTCAGA−3’をプライマーと
したPCRを行ったところ、273bp、211bpの
他、175bp、163bpの長さの断片も得られた。
得られたDNA断片をコアシークエンスプロモーター
(COA)と名付けた。これらのCOAを、PstI及
びXbaIで処理して得られたDNA断片と、pLUC
−proをPstI及びXbaIで処理して得られた約
4482bpの断片とをライゲーションしてプラスミド
を得た。得られたプラスミドをそれぞれpULC−CO
A273、pLUC−COA211、pULC−COA
175、pLUC−COA163と銘々した。得られた
プラスミドを用いてプロモーターの活性を、前記1−1
の方法と同様にして測定したところ、全長β−アクチン
プロモーターのルシフェラーゼ生産量を1とすると27
3bpで0.97、211bpで0.76、175bp
で0.96、163bpで0.34となった。
【0044】1−3 エンハンサー領域の付加 配列番号5記載のCMV由来(590bp)のエンハン
サー、配列番号6記載のRSV由来のエンハンサー(9
0bp)は、プラスミドpLUC−COA273中のプ
ロモーターより上流に位置するPstIサイトに挿入し
た。これらは、プラスミドへの挿入のために、5’側に
はCTGCAGの6塩基を、3’末端側にはGAATT
Cの6塩基が付加されている。配列番号7記載のSV4
0由来のエンハンサー(200bp)を、プラスミドp
LUC−COA273のルシフェラーゼ遺伝子より下流
側に位置するEcoRIサイトに挿入した。これらエン
ハンサー付加プラスミドについて、上述と同様の方法に
よりルシフェラーゼ生産量で求められるプロモーター活
性を測定したところ、RSVエンハンサーを有するプラ
スミドでは1.4倍、SV40を有するプラスミドでは
3.6倍に活性が上昇することが確認された(図2参
照)。また、CMVエンハンサーについては、切り縮め
たDNA断片を用意した。具体的には、配列番号5記載
の第7番目〜第370番目、同配列の第7番目〜第28
2番目、同配列の第7番目〜第159番目、同配列の第
7番目〜第89番目、同配列の第93番目〜第370番
目、同配列の第93番目〜第282番目、第93番目〜
第159番目のDNA断片を用意し、これらの断片を、
プラスミドpLUC−COA273中のプロモーターよ
り上流に位置するPstIサイトに挿入しプロモーター
活性への影響を確認した。その結果、挿入する領域によ
って活性促進の効果が異なっていたが、配列番号5記載
の第7〜282番目の275bpを付加した場合にプロ
モーター活性が6.5倍と最も高い活性を示した。
【0045】この最も高い活性が得られたプラスミドに
は、CMV275bpエンハンサーとコアシークエンス
273bpプロモーターとからなるキメラDNA領域が
含まれている。このエンハンサーとプロモーターとから
なるキメラDNA領域(Pec(+))のサイズは55
7bpである。また、このキメラDNA領域中、5’側
にあるBglIサイト(GCCCGCCTGGC)から
Tを、3’末端側にあるBglIサイト(GCCCAC
TTGGC)のAとTの間のCを欠失させた555bp
のキメラDNA領域を含むプラスミドpLUC−Pec
(全長5037bp)も作成した。いずれのプラスミド
においても、従来組み換えHVTの外来遺伝子用プロモ
ーターであるRSVやCMVプロモーターの数倍以上の
活性を示した(図3参照)。
【0046】(実施例2)組み換えベクターの構築 2−1 IBDV用組み換えベクターpNZ45/46
Pec(+)VP2Sの構築 新規合成プロモーターPec(+)でIBDVのVP2
を発現させる組み換えベクターpNZ45/46PEC
(+)VP2Sを、以下の手順で構築した。pGIMC
SpolyASfiを制限酵素BglIで処理して得ら
れた120bpのマルチクローニングサイトを含むDN
A断片を、制限酵素SfiIで処理したpNZ45/4
6Sfi(全長5486bp、WO99/18215号
公報)に挿入し、pNZ45/46MCSpolyA
(全長5606bp)を作製した。次に、制限酵素Ps
tIおよびXbaIで切り出したプロモーターPec
(+)領域を含むDNA断片(561bp)とpNZ4
5/46MCSpolyAを制限酵素PstIおよびH
indIIIまたはHindIIIおよびXbaIで処
理したDNA断片(それぞれ3617bp、1977b
p)の3断片をライゲーションによってpNZ45/4
6Pec(+)MCSpolyA(全長6155bp)
を構築した。
【0047】IBDV超強毒株である岡山株よりcDN
Aを合成して、PCRにより、pUC19SmaI部位
にクローニングした3つの断片(Virol.223,
219−223,1996)を岐阜大学より入手した。
これら3つの断片をClaI、SpeI、BamHIを
用いて接続して、SegmentA全長約3.2Kbp
を持つpUC19SegA−OKYMを作製した。この
pUC18SegA−OKYMをテンプレートとして、
配列番号13記載のプライマーPrVP2−2(5’−
GCGGATCCCCCGCAGCGATGACGAA
CCTGC−3’)及び配列番号14記載のプライマー
PrVP2−3(5’−GCGTCGACTCACCT
CCTTAGGGCCC−3’)を用いたPCRによ
り、VP2のみを含有するDNA断片を得た。
【0048】このPCR断片を制限酵素BamHIおよ
びSalIで切り出したIBDVのVP2S遺伝子を、
pNZ45/46Pec(+)MCSpolyAを制限
酵素BamHIおよびSalIで処理したDNA断片
(6113bp)にライゲーションによって挿入し、p
NZ45/46Pec(+)VP2S(OKYM)(全
長7490bp)を構築した。
【0049】2−2 NDV用組み換えベクターpNZ
45/46PecFHNの構築 新規合成プロモーターPecでNDVのFおよびHN遺
伝子を発現させるトランスファーベクターpNZ45/
46PecFHNを以下の手順で構築した。pLUC−
Pecから制限酵素PstIおよびXbaIで切り出し
たPec領域を含むDNA断片(559bp)と、pG
IMCSpolyASfiを制限酵素PstIおよびX
baIで処理して得られたDNA断片(2761bp)
と連結し、pGIPec(全長3320bp)を作製し
た。
【0050】XLIII10H(Virus Rese
arch、7,241−255(1987))をテンプ
レートとして、配列番号15記載のプライマーPrF1
(5’−GCTCTAGAGGATCCGCATGGG
CTCCAGATCTTCTACCAGGATCCC−
3’)及び配列番号16記載のプライマーPrF2
(5’−GCGAGCTCGGTCCATGACTGA
AGACTGCTATTGG−3’)を用いて、PCR
を行いF遺伝子を含むDNA断片を得た。このDNA断
片を制限酵素SacIおよびXbaIで切り出したND
VのF遺伝子を含む領域(1889bp)を同じ制限酵
素処理をしたpGIPecにライゲーションによって挿
入し、pGIPecF(全長5191bp)を作製し
た。
【0051】同様に、XLIII10Hをテンプレート
として、配列番号17記載のプライマーPrHN1
(5’−GCGGATCCTCTTCAGTCATGG
ACCGCGCAGTTAGCCAAGTTGCGC−
3’)及び配列番号18記載のプライマーPrHN2
(5’−GCGGTACCGCATGCGGGCCCG
CTAGCGAGCTCGCGCCGGTACTCAG
TTTGATTCTTGGCG−3’)を用いて、PC
Rを行い、HN遺伝子を含むDNA断片を得た。このD
NA断片をBamHIとKpnIで処理し(1842b
p)、同じ制限酵素処理をしたpGIPecにライゲー
ションによって挿入し、pGIPecHN(全長512
3bp)を作製した。
【0052】pGIPecFのプロモーターおよび抗原
遺伝子領域を制限酵素BglIによって切り出し(25
38bp)、pNZ45/46Sfi(全長5486b
p)の制限酵素SfiIに挿入することによって、pN
Z45/46PecF(全長8024bp)を構築し、
次にpGIPecHNのプロモーターおよび抗原遺伝子
領域を制限酵素BglIによって切り出し(2470b
p)、pNZ45/46PecFの制限酵素SfiIに
挿入することによって、pNZ45/46PecFHN
(全長10494bp)を構築した。
【0053】2−3 MG用組み換えベクターpNZ4
5/46Pec40KS 新規合成プロモーターPecでMGの40K遺伝子を発
現させるトランスファーベクターpNZ45/46Pe
c40KSを、以下の手順で構築した。pGTPs40
K−S(WO97/36924、全長3967bp)よ
り制限酵素BamHIおよびSalIで切り出したMG
の40Kを含む領域(1344bp)を同じ制限酵素処
理をしたpGIPecにライゲーションによって挿入
し、pGIPec40KS(全長4622bp)を作製
した。pGIPec40KSのプロモーターおよび抗原
遺伝子領域を制限酵素BglIによって切り出し(19
67bp)、pNZ45/46Sfi(全長5493b
p)の制限酵素SfiIに挿入することによって、pN
Z45/46Pec40KS(全長11405bp)を
構築した。
【0054】2−4 ILTV用組み換えベクターpN
Z45/46PecILUL32gB 新規合成プロモーターPecでILTVのUL32およ
びgB遺伝子を発現させるトランスファーベクターpN
Z45/46PecILUL32gBを、以下の手順で
構築した。WO98/07866号公報記載のpGTP
sILUL32(全長4383bp)より制限酵素Ba
mHIおよびSalIで切り出したILTVのUL32
遺伝子を含む領域(1760bp)、およびWO98/
07866号公報記載のpGTPsILgB(BglI
−)(全長5307bp)より制限酵素BamHIおよ
びKpnIで切り出したgB遺伝子を含む領域2648
bpをそれぞれ挿入領域を切り出した制限酵素と同じ制
限酵素処理をしたpGIPecにライゲーションによっ
て挿入し、pGIPecILUL32(全長5038b
p)、およびpGIPecILgB(全長5918b
p)を作製した。pGIPecILUL32のプロモー
ターおよび抗原遺伝子領域を制限酵素BglIによって
切り出し(2385bp)、これをpNZ45/46S
fi(全長5493bp)の制限酵素SfiIに挿入す
ることによって、pNZ45/46PecILUL32
(全長7878bp)を構築し、次にpGIPecIL
gBのプロモーターおよび抗原遺伝子領域を制限酵素B
glIによって切り出し(3265bp)、これをpN
Z45/46PecFの制限酵素SfiIに挿入するこ
とによって、pNZ45/46PecILUL32gB
(全長11143bp)を構築した。
【0055】(実施例3)組み換えウイルスの構築純化 実施例2に記載のプラスミドについて、以下のブラック
プラーク法を用いた純化法によって、組み換えHVTの
構築・純化を行った。まず、Morganらの方法(A
VIAN DISEASES、34:345−351
(1990))によって、野生型HVT(以下wtHV
T)のDNAの調製を行った。組み換えベクターは、骨
格領域にユニークに存在する制限酵素サイトを利用して
直鎖状に加工した。
【0056】遺伝子導入は電気穿孔法を用い、具体的に
は以下の方法で行った。組み換えベクターDNA 5μg
および25μgのHVT-DNAを100μlのSali
neG(0.14M塩化ナトリウム、0.5mM塩化カ
リウム、1.1mMリン酸一水素二ナトリウム、1.5
mMリン酸二水素一ナトリウム0.5mM塩化マグネシ
ウム・6水和物、0.011%グルコース)に懸濁し
た。2×10コのニワトリ胚繊維芽細胞(CEF)を
0.7mlのSalineGに懸濁し、上記DNA液を
加え、室温でジーンパルサー(Bio−Rad社製)を
用いて1.2kV、0.4msecの条件にて遺伝子導
入した。細胞を室温で10分間静置した後、4%牛血清
を含むLeibovitz’s L−15、McCo
y’s 5A Mediun(ともにGIBCO BR
L社製)(以下、LM(+)と言う)を加え、6cm径
の細胞培養用ディッシュ(Falcon社)で、37
℃、5% COインキュベーター中で6日、培養し
た。この細胞を適当に希釈し、LM(+)に懸濁したC
EFと混ぜ、96well plate(Falco
n)に分注し、プラークがでるまで培養した。各プレー
トから2枚ずつレプリカのプレートを作製し、同様にプ
ラークがでるまで培養した。そのうちの1枚をメタノー
ルで固定し、挿入遺伝子に対するウサギ抗体を1次抗体
とした抗原抗体反応により、組み換えHVTが存在して
いるかどうかの確認を行った。組み換えHVTの確認さ
れたwellに相当するレプリカより細胞を回収、希釈
し、LM(+)に懸濁したCEFとまぜて96well
plateに分注し、培養した。この、希釈・レプリ
カの作製・組み換えHVTの確認の繰り返しを、1we
llから由来するプラークがほぼ100%組み換えHV
Tであることを確認できるまで行った。この組み換えH
VTを10pfu程度までCEFで増殖後、超音波破
砕処理を行い、遠心上清を、96well plate
に新たに調製したCEFに感染させた。再び、希釈・レ
プリカの作製を、組み換えHVTが100%になるまで
繰り返した。
【0057】組み換えベクターpNZ45/46Pec
(+)VP2S(OKYM)を用いた場合、抗VP2タ
ンパク質ウサギ抗体を用いたBPA法による純化によっ
て、組み換えHVT;HF016(以下、HF−Pec
VP2と言うことがある)を作製した。また、組み換え
ベクターpNZ45/46PecFHNを用いた場合、
抗NDVウサギ抗体を用いたBPA法による純化によっ
て、組み換えHVT;HF018(以下、HF−Pec
HNFと言うことがある)を作製した。同様に、組み換
えベクターpNZ45/46PecMGを用いた場合、
抗MG40Kタンパク質ウサギ抗体を用いたBPA法に
よる純化によって、組み換えHVT;HF−Pec40
KSを、組み換えベクターpNZ45/46PecIL
UL32gBを用いた場合、抗gBタンパク質およびU
L32タンパク質ウサギ抗体を用いたBPA法による純
化によって、組み換えHVT;HF−PecILTを作
製した。
【0058】純化の終了したウイルスDNAをMorg
anらの方法により回収し、制限酵素で処理し、アガロ
ース電気泳動後にナイロン膜に移した。挿入抗原遺伝子
を鋳型としたランダムプライマー法でサザンハイブリダ
イゼーションを行った。その結果、組み換えウイルス中
に挿入遺伝子が設計どおり正しく存在することが確認さ
れた。
【0059】(実施例4)挿入遺伝子の安定性 挿入遺伝子の安定性を選択なしに5代継代を重ねた組み
換えウイルスについて調べた。HF−PecHNFの組
み換え体について、継代後のウイルスを用いて、抗ND
V抗体を用いたBPA法によって純度の検定を行ったと
ころ、すべてのプラークが継代前と全く同様に陽性であ
った。また、組み換えに用いた相同領域および挿入遺伝
子をプローブとしたサザンハイブリダイゼーションを行
ったところ、正しい組み換えが起こっていると得られる
理論どおりの大きさの、継代前と同様な位置にバンドを
検出することができ、これら挿入遺伝子がウイルス中で
安定に存在することを確認した。
【0060】(実施例5)免疫蛍光抗体法による挿入遺
伝子発現の確認 HF−Pec40KSおよびHF−PecILTについ
て、免疫蛍光抗体法を行った。それぞれの組み換え体を
CEFに感染させ、37℃でプラークが出現するまで培
養後、冷アセトンで固定し、抗40Kウサギ抗体または
抗UL32、抗gBウサギ抗体を一次抗体として、10
0から1000倍に希釈して反応させた。これらの培養
細胞をさらに蛍光物質(FITC)を結合した抗ウサギ
イムノグロブリンと反応させ、非特異反応部分を洗い流
したのち蛍光励起波長光下で顕微鏡観察した。反応性は
表1に示した。
【0061】
【表1】
【0062】この結果から本発明によるプロモーターに
よって抗原遺伝子が非常に良く発現していることがわか
った。
【0063】(実施例6)鶏感染防御試験 6−1 NDVに対する効果実験 実施例3によって得られた組み換えHVTのワクチン効
果を判定するためにワクチン効果実験を実施した。各群
10羽以上の市販されている白色レグホン(Dekal
b鶏、神奈川養鶏連合会)から生まれた初生鶏に、新規
プロモーターの組み換えHVT:HF−PecHNFを
接種した。陽性対照群にはNDVの市販生ワクチン(N
DV−B1strain日本生物科学研究所)を接種
し、陰性対照群は非接種とした。
【0064】初生鶏に、組み換えHVTを鶏の背部皮下
に10TCID50となるように26Gの注射針を使
って接種した。陽性対照群に使用した市販のNDV生ワ
クチンは、7日齢鶏に用法通り点眼接種した。接種4週
後に、各群の雛に強毒NDV(Sato株)を10
fuとなるように右大腿部にチャレンジした。チャレン
ジ後4日目にNDVの発症の有無を観察した。また、N
DVウイルスをチャレンジする前に各鶏から採血を行
い、各鶏の血清中のNDVに対する赤血球凝集抑制抗体
の検出を行った。判定は市販されているNDV赤血球凝
集素(日本生物科学研究所)の使用説明書に従った。結
果を表2にまとめた。
【0065】
【表2】
【0066】なお、初生齢のHI抗体価は2であっ
た。この結果から明らかなように、HF−PecHNF
を接種した群ではNDVのチャレンジに対してほぼ完璧
なワクチン効果が示された。また、チャレンジ時のHI
抗体価も非接種群(<2)と比較して明らかに高い値を
示した。これらの結果から明らかなように、本発明によ
る組み換えHVTによる生ワクチンは移行抗体鶏に対し
ても充分な感染防御を付与できることが示された。
【0067】6−2 鶏ワクチンのIBDVに対する効
果実験 実施例3によって得られた組み換えHVTのワクチン効
果を判定するためにIBDVに対するワクチン効果実験
を実施した。なお、プロモーター配列がCMVであるこ
とを除き、実施例2,3とほぼ同様な手順で作製した組
み換えHVTをコントロールとして用いた。各群10羽
以上の試験用SPF鶏(LineM:日本生物科学研究
所)に、PecプロモーターまたはCMVプロモーター
に制御されるVP2遺伝子を発現する組み換えHVTを
接種した。陽性対照群にはIBDVの市販のワクチンを
接種し、陰性対照群は非接種とした。
【0068】試験用SPF鶏が孵化したとき、各組み換
えHVTを鶏の背部皮下に10PFUとなるように2
6Gの注射針をつかって接種した。陽性対照群に使用し
た市販のIBDVワクチン(北里研究所)は、16日齢
の雛に用法通り点眼接種した。
【0069】生ワクチン接種17日後に、各群の雛に超
強毒IBDV(Okayama株)を1.5×103.8
EID50となるように経口でチャレンジした。チャレ
ンジ後約3日までの鶏の生死を観察した。その後生存し
た鶏を屠殺し、IBDVの発症の有無をファブリキウス
嚢の病変形成状態を指標として効果を判定した。ファブ
リキウス嚢の病変形成状態は、出血(A)、嚢内チーズ
様浸出物形成(B)、黄色病変(C)、ゼリー様浸出物
形成(D)、水腫(E)の5点で判定した。各病変スコ
アは、病変を示した鶏羽数で表した。結果は表3に示し
た。
【0070】
【表3】
【0071】ファブリキウス嚢体重比について各群間で
統計的処理(Mann−Whiteney U−tes
t)で有意差検定を実施したところ、CMV−VP2接
種群および市販ワクチン接種群は非接種対照群と有意差
(p<0.05)を示したが、HF−PecVP2接種
群はさらに強い有意差(p<0.01)を示した。この
結果から明らかなように、本発明によるプロモーターを
有する組み換えHVTを接種した群では従来のプロモー
ターを有する組み換えHVTに比較してより効果の良い
スコアを示した。また、このスコアは市販ワクチン接種
よりもより高い感染防御効果を示していることがわかっ
た。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、必要領域が短く高活性
かつ安全で安定な新規プロモーターが提供され、そのプ
ロモーターを含む組み換えベクター、および組み換えベ
クターを利用し創出される組み換えウイルス、組み換え
ウイルスを主成分とする遺伝子組み換えワクチン、ある
いは組み換えDNAワクチンが提供される。
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> NIPPON ZEON Co. Ltd., <120> Novel Promoter, Recombinant Thereof, and the Uses Thereof <130> pec promoter ID01-18 <140> <141> <160> 18 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 159 <212> DNA <213> chicken <400> 1 ggggcggggc caggggcggg gcggggcgag gcggagaggt gcggcggcag ccaatcagag 60 cggcgcgctc cgaaagtttc cttttatggc gaggcggcgg cggcggcggc cctataaaaa 120 gcgaagcgcg cggcgggcgg gagtcgctgc gttgccttc 159 <210> 2 <211> 102 <212> DNA <213> chicken <400> 2 tgtcgaggcg cggcgagccg cagccattgc cttttatggt aatcgtgcga gagggcgcag 60 ggacttcctt tgtcccaaat ctggcggagc cgaaatctgg ga 102 <210> 3 <211> 561 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Pec Promoter <400> 3 agttattaat agtaatcaat tacggggtca ttagttcata gcccatatat ggagttccgc 60 gttacataac ttacggtaaa tggcccgccg gctgaccgcc caacgacccc cgcccattga 120 cgtcaataat gacgtatgtt cccatagtaa cgccaatagg gactttccat tgacgtcaat 180 gggtggagta tttacggtaa actgcccatt ggcagtacat caagtgtatc atatgccaag 240 tacgccccct attgacgtca atgacggtaa atggatgcag tattttgtgc agcgatgggg 300 gcgggggggg ggggggcgcg cgccaggcgg ggcggggcgg ggcgaggggc ggggcggggc 360 gaggcggaga ggtgcggcgg cagccaatca gagcggcgcg ctccgaaagt ttccttttat 420 ggcgaggcgg cggcggcggc ggccctataa aaagcgaagc gcgcggcggg cgggagtcgc 480 tgcgcgctgc cttcgccccg tgccccgctc cgccgccgcc tcgcgccgcc cgccccggct 540 ctgactgacc gcgtctagag g 561 <210> 4 <211> 1495 <212> DNA <213> chicken <400> 4 gctgcagctc agtgcatgca cgctcattgc ccatcgctat ccctgcctct cctgctggcg 60 ctccccggga ggtgacttca aggggaccgc aggaccacct cgggggtggg gggagggctg 120 cacacgcgga ccccgctccc cctccccaac aaagcactgt ggaatcaaaa aggggggagg 180 ggggatggag gggcgcgtca cacccccgcc ccacaccctc acctcgaggt gagccccacg 240 ttctgcttca ctctccccat ctcccccccc tccccacccc caattttgta tttatttttt 300 tttaattatt ttgtgcagcg atgggggcgg gggggggggg ggcgcgcgcc aggcggggcg 360 gggcggggcc aggggcgggg cggggcgagg cggagaggtg cggcggcagc caatcagagc 420 ggcgcgctcc gaaagtttcc ttttatggcg aggcggcggc ggcggcggcc ctataaaaag 480 cgaagcgcgc ggcgggcggg agtcgctgcg ttgccttcgc cccgtgcccc gctccgcgcc 540 gcctcgcgcc gcccgccccg gctctgactg accgcgttac tcccacaggt gagcgggcgg 600 gacggccctt ctcctccggg ctgtaattag cgcttggttt aatgacggct cgtttctttt 660 ctgtggctgc gtgaaagcct taaagggctc cgggagggcc ctttgtgcgg gggggagcgg 720 ctcggggggt gcgtgcgtgt gtgtgtgcgt ggggagcgcc gcgtgcggcc cgcgctgccc 780 ggcggctgtg agcgctgcgg gcgcggcgcg gggctttgtg cgctccgcgt gtgcgcgagg 840 ggagcgcggc cgggggcggt gccccgcggt gcgggggggc tgcgagggga acaaaggctg 900 cgtgcggggt gtgtgcgtgg gggggtgagc agggggtgtg ggcgcggcgg tcgggctgta 960 acccccccct gcacccccct ccccgagttg ctgagcacgg cccggcttcg ggtgcggggc 1020 tccgtgcggg gcgtggcgcg gggctcgccg tgccgggcgg ggggtggcgg caggtggggg 1080 tgccgggcgg ggcggggccg cctcgggccg gggagggctc gggggagggg cgcggcggcc 1140 ccggagcgcc ggcggctgtc gaggcgcggc gagccgcagc cattgccttt tatggtaatc 1200 gtgcgagagg gcgcagggac ttcctttgtc ccaaatctgg cggagccgaa atctgggagg 1260 cgccgccgca ccccctctag cgggcgcggg cgaagcggtg cggcgccggc aggaaggaaa 1320 tgggcgggga gggccttcgt gcgtcgccgc gccgccgtcc ccttctccat ctccagcctc 1380 ggggctgccg cgggggaccg ctgccttcgg gggggcgggg cagggcgggg ttcggcttct 1440 ggcgtgtgac cggcggggtt tatatcttcc cttctctgtt cctccgcagc cagcc 1495 <210> 5 <211> 599 <212> DNA <213> cytomegalovirus <400> 5 ctgcagagtt attaatagta atcaattacg gggtcattag ttcatagccc atatatggag 60 ttccgcgtta cataacttac ggtaaatggc ccgcctggct gaccgcccaa cgacccccgc 120 ccattgacgt caataatgac gtatgttccc atagtaacgc caatagggac tttccattga 180 cgtcaatggg tggagtattt acggtaaact gcccacttgg cagtacatca agtgtatcat 240 atgccaagta cgccccctat tgacgtcaat gacggtaaat ggcccgcctg gcattatgcc 300 cagtacatga ccttatggga ctttcctact tggcagtaca tctacgtatt agtcatcgct 360 attaccatgg tgatgcggtt ttggcagtac atcaatgggc gtggatagcg gtttgactca 420 cggggatttc caagtctcca ccccattgac gtcaatggga gtttgttttg gcaccaaaat 480 caacgggact ttccaaaatg tcgtaacaac tccgccccat tgacgcaaat gggcggtagg 540 cgtgtacggt gggaggtcta tataagcaga gctggtttag tgaaccgtca gatatgcat 599 <210> 6 <211> 101 <212> DNA <213> Rous sarcoma virus <400> 6 ctgcagaatt ccgcattgca gagatattgt atttaagtgc ctagctcgat acaataaacg 60 ccatttgacc attcaccaca ttggtgtgca cctccatgca t 101 <210> 7 <211> 269 <212> DNA <213> Simian virus 40 <400> 7 caattggatc tgctgtggaa tgtgtgtcag ttagggtgtg gaaagtcccc aggctcccca 60 gcaggcagaa gtatgcaaag catgcatctc aattagtcag caaccaggtg tggaaagtcc 120 ccaggctccc cagcaggcag aagtatgcaa agcatgcatc tcaattagtc agcaaccata 180 gtcccgcccc taactccgcc catcccgccc ctaactccgc ccagttccgc ccattctccg 240 ccccatggtt cagatcctct agggaattc 269 <210> 8 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PrBac1 <400> 8 cagtgtcgct gcagctcagt gcatgcacgc tcattgccc 39 <210> 9 <211> 50 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PrBac2 <400> 9 gctctagagt cgacaagctt catggctggc tgcggaggaa cagagaaggg 50 <210> 10 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:non <400> 10 tttctgcagt attttgtgca gcgat 25 <210> 11 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:non2 <400> 11 acgtctagaa ggcaacgcag cgact 25 <210> 12 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:non3 <400> 12 ctgtctagat aacgcggtca gtcaga 26 <210> 13 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PrVP2-2 <400> 13 gcggatcccc cgcagcgatg acgaacctgc 30 <210> 14 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PrVP2-3 <400> 14 gcgtcgactc acctccttag ggccc 25 <210> 15 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:prF1 <400> 15 gctctagagg atccgcatgg gctccagatc ttctaccagg atccc 45 <210> 16 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:prF2 <400> 16 gcgagctcgg tccatgactg aagactgcta ttgg 34 <210> 17 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PrHN1 <400> 17 gcggatcctc ttcagtcatg gaccgcgcag ttagccaagt tgcgc 45 <210> 18 <211> 60 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PrHN2 <400> 18 gcggtaccgc atgcgggccc gctagcgagc tcgcgccggt actcagtttg attcttggcg 60
【図面の簡単な説明】
【図1】切り縮めたプロモーターの相対活性を示した図
である。尚、図中1500番目は切り縮める前のβ−ア
クチンプロモータの活性であり、この活性を基準(1.
0)とした。
【図2】プロモーターとエンハンサーの連結様式と相対
活性を示した図である。
【図3】本発明のプロモーターと従来のプロモーターと
の相対活性を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/215 A61K 39/215 C07K 14/125 C07K 14/125 14/165 14/165 14/30 14/30 C12N 7/00 C12N 7/00 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA31 CA04 DA02 EA04 FA02 GA14 HA01 4B065 AA90X AA95Y AA99Y AB01 BA03 CA24 CA45 4C085 AA03 BA48 BA51 BA59 BA71 CC04 CC08 DD62 EE01 EE03 GG04 4H045 AA10 AA30 BA10 CA01 CA11 DA86 EA31 FA74

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1記載の塩基配列からなるDN
    A分子、またはこれと相同性を有し、配列番号2記載の
    DNAとは相同性を有しないプロモーター活性を有する
    DNA分子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のDNA分子と外来タンパ
    ク質をコードする遺伝子とを有する組み換え体。
  3. 【請求項3】 組み換え体がウイルスである請求項2記
    載の組み換え体。
  4. 【請求項4】 外来タンパク質がニューカッスル病ウイ
    ルス、伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス、伝染性喉頭
    気管炎ウイルス、及びマイコプラズマからなる群より選
    択される病原体由来のタンパク質である請求項3記載の
    組み換え体。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の組み換
    え体を有効成分とするワクチン。
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