JP2000517509A - 多重搬送波伝送システムにおける、あるいはそれに関する改良 - Google Patents

多重搬送波伝送システムにおける、あるいはそれに関する改良

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Abstract

(57)【要約】 多重搬送波信号が受信された場合、FFT処理(あるいは小波送信処理)の前にサンプリングおよび量子化が行われる。多重搬送波信号は、データを幅広の帯域チャネルを介して送信する多くの幅狭の帯域搬送波からなる。全ての個々の搬送波の和における振幅分布はガウス式である。このことは高い振幅は発生する確率が低いことを示す。現在のところアナログ−ディジタル変換器は限られたダイナミックレンジしか有さない。したがって、切断と量子化ひずみとの間において譲歩することが通常行われている。このことは高振幅信号の欠如によって生じるひずみ信号に対して雑な量子化によるマイナス効果の調和をとる必要があることを意味する。

Description

【発明の詳細な説明】 多重搬送波伝送システムにおける、あるいはそれに関する改良 本発明は、多重搬送波信号の受信およびサンプリングにおける切断の影響が低 減される多重搬送波伝送システム、このような多重搬送波伝送システムにおいて 用いられるトランシーバおよび受信機、さらにはこのような多重搬送波伝送シス テムにおいて用いられる多重搬送波信号の受信およびサンプリングにおける切断 を低減する方法に関するものである。 遠距離通信ネットワークを通したマルチメディア及びその他の帯域幅サービス の提供に対する要望が、銅ペアケーブルを通して高ビット速度のトラフィックを 送信する必要性を生み出した。この要件がADSLやVDSL等の多数の異なる送信スキ ームの開発に導いている。これらの送信スキームに対する有望な変調システムの 1つが、DMT(discrete multi-tonc:離散マルチトーン)として知られるライン コードであり、それは直交周波数分割多重送信電子システムに似たところがある 広帯域伝送技術である。 離散マルチトーン送信においては、利用できる帯域幅は、各々が小さな帯域幅 、おそらく、4kHzを有する複数のサブチャネルに分割される。トラフィックは各 サブチャネルの雑音電力と伝送損失に依存して、異なるサブチャネルに割り当て られる。各々のチャネルは11データビットまで表わすことができる多重レベルの パルスを搬送する。品質の良くないチャネルは少ないビットしか搬送しないか、 あるいは完全に止められるかもしれない。 データが両方向に送信される場合、つまり、対称二重通信方式の場合、銅ペア ケーブルのペア間干渉が高くなるので、多数の送信スキームは、高いデータ速度 での送信が一方向のみ行われるに非対称スキームの使用を提案している。このよ うなスキームは要求に応じたビデオ(vidco-on-dcmand)等の高い帯域幅サービ スに対する要望の多くを満たすが、長期的には、対称二重通信方式システムが要 求されると思われる。 VDSL技術はADSLに大きく類似しているが、ADSLはより大きな動的範囲の要 求を満たさなければならず、その結果かなり複雑である。VDSLは費用が安く、電 力が低いため、構内VDSLユニットは上流向データの多重化のために、物理層メデ ィアアクセス制御を実施する必要がある。 4つのラインコードがVDSLのために提案されている: ‐ CAP;キャリアレスAM/PM、すなわち抑圧搬送波QAMバージョン、受動的NT 構成の場合、CAPは多重化のために上流のQPSKとTDMAタイプを使用するであろう (但し、CAPは上流向多重化に対するFDMアプローチを妨げない); ‐ DMT;離散マルチトーン、受動的NT構成の場合、個々の搬送波を作り出し 、復調するために、離散フーリエ変換を使用する多重搬送波システム;DMTは上 流向多重化のためにFDMを使用するであろう(但し、DMTはTDMA多重化戦略を妨げ ない); ‐ DWMT;離散ウェーブレットマルチトーン、個々の搬送波を作り出し、復調 するために、ウェーブレット変換を使用する多重搬送波システム、DWMTは更に上 流向多重化のためにFDMも使用するが、TDMAをも許容する;及び ‐ SLC;シンプルラインコード受動的NT構成の場合、ベースバンドをフィル タリングし、それを受信機で再生する4レベルのベースバンドシグナリングバー ジョン;FDMも可能であるが、SLCは上流向多重化のためにTDMAを最も好ましく使 用することになる。 VDSLの初期のバージョンは、上流向チャネルから下流向チャネルを分離し、ま たPOTS及びISDNからその両方のチャネルを分離するために、周波数分割多重化を 使用する。対称的なデータ速度を特徴とする後世代のシステムに対しては、エコ ー取消しが必要であるかもしれない。周波数における実質的な隔たりは、最低の データチャネルとPOTS間において維持され、これにより非常に簡単で費用効果的 なPOTSスプリッタが可能になる。典型的な実践では、上流向チャネルの上に下流 向チャネルが位置付けられるであろう。しかしながら、DAVIC仕様はこの順序を 逆にし、同軸ケーブルシステムを通したVDSL信号の構内分配を可能にする。 多重搬送波信号が受信されると、FFT処理(または小波変換処理)の前にサン プリングおよびディジタル化が行われる。多重搬送波信号は、データを幅広の帯 域チャネルを介して送信するための多くの幅狭の帯域搬送波からなる。全ての個 々の搬送波の和の振幅分布はガウス式である。このことは高い振幅が発生する確 率が低いことを示す。現在のところアナログ−ディジタル変換器は限られたダイ ナミックレンジしか有さない。したがって、切断と量子化ひずみとの間において 譲歩することが通常行われている。このことは高振幅信号の欠如によって生じる ひずみ信号に対して雑な量子化によるマイナス効果の調和をとる必要があること を意味する。 本発明は高振幅信号の発生を検知し、これら信号の値を統計的手段によって推 定して、アナログ−ディジタル変換器から派生した飽和値に代えてこの推定され た値を用いることによる別の方法を提供するものである。この方法は、ダイナミ ックレンジが限られているアナログ−ディジタル変換器による飽和によって生じ る切断の影響を最小限に押さえ、許容しうる量子化間隔を得るものである。 本発明の目的は、限られたダイナミックレンジ内で操作を行い、許容しうる量 子化間隔を保持しながら多重搬送波信号のアナログ−ディジタル変換時における 切断を低減する方法を提供することにある。 本発明の別の目的は、限られたダイナミックレンジ内で操作を行い、許容しう る量子化間隔を保持しながら多重搬送波信号のアナログ−ディジタル変換時にお いて切断が低減されるような、多重搬送波信号を受信するための受信機を提供す ることにある。 さらに別の本発明の目的は、限られたダイナミックレンジ内で操作を行い、許 容しうる量子化間隔を保持しながら多重搬送波信号のアナログ−ディジタル変換 時において切断が低減されるような、多重搬送波信号を受信するための受信機を 有するトランシーバを提供することにある。 さらに別の本発明の目的は、それぞれが限られたダイナミックレンジ内で操作 を行い、許容しうる量子化間隔を保持しながら多重搬送波信号のアナログ−ディ ジタル変換時において切断が低減されるような、多重搬送波信号を受信するため の受信機を含む少なくとも2つのトランシーバを有する多重搬送波伝送システム を提供することにある。 本発明の第1の実施態様によれば、多重搬送波伝送システムとともに用いられ る受信機であって、この受信機は受信された複数の個々の搬送波を含む信号のサ ンプリングおよび量子化を行うディジタル化手段と、前記サンプリングおよび量 子化が行われた受信された信号をディジタル的に処理して前記複数の搬送波にお いて変調されたデータを抽出するための処理手段とを含むものであり、前記ディ ジタル化手段は前記受信された信号を一連のディジタル化された、それぞれがn ビットを有するサンプルに変換するためのアナログ−ディジタル変換器と、前記 アナログ−ディジタル変換器の入力におけるアナログ信号がnビットによって表 されるものよりも大きい振幅数を有する場合にはそれを検知するための極値検知 手段と、前記極値検知手段によって制御されて各ディジタル化されたサンプルを 表すためにmビット(但しm>n)を生成するための生成手段とを含むことを特 徴とするものが提供されている。 前記ディジタル化手段は、前記アナログ−ディジタル変換器の飽和によって生 じる前記ディジタル化信号の切断を最小限にするように操作され得る。 前記mビットによって表される数は、振幅のガウス分布に基く推定により決定さ れ得る。 前記受信された信号は前記アナログ−ディジタル変換器の前記入力に送られる 前にアナログ振幅数調整手段に送られるようにしてもよい。 前記生成手段は、前記ディジタル−アナログ変換器からnビットの出力を受信 するように設けられる第1の入力と、前記アナログ−ディジタル変換器の正の飽 和値よりも大きい前記受信された信号のサンプルの振幅数を表す正の振幅値の推 定値を受信するように設けられる第2の入力と、前記アナログ−ディジタル変換 器の負の飽和値よりも小さい前記受信された信号のサンプルの振幅数を表す負の 振幅値の推定値を受信するように設けられる第3の入力と、前記入力信号の予測 された振幅数を表すmビット信号の出力とを有する3対1マルチプレクサであり 得る。 前記多重搬送波伝送システムは、直交周波数分離マルチプレクス無線送信シス テムであり得る。 前記多重搬送波伝送システムは、DMT送信システムであり得る。 前記多重搬送波伝送システムは、DMTベースのVDSLシステムであり得る。 前記ディジタル化手段からのディジタル化された出力信号は、FFT処理手段の 入力に対して送られ得る。 前記ディジタル化手段からのディジタル化された出力信号は、小波変換処理手 段の入力に対して送られ得る。 本発明の第2の実施態様は、送信機と受信機とを含むトランシーバに関するも のであり、前記受信機は、前述の各項において記載されている受信機であること を特徴とするものである。 本発明の第3の実施態様は、多重搬送波伝送システムに関するものであり、前 記多重搬送波伝送システムは、前述の各項において記載されているトランシーバ を2つ含むものであることを特徴とするものである。 本発明による第4の実施態様は、それぞれがデータ流によって変調される複数 の個々の搬送波を有するアナログである多重搬送波信号をディジタル化するため の方法に関するものであり、その際には前記信号のサンプリングおよび量子化が 行われるものであり、 − 前記アナログである多重搬送波信号のサンプリングおよび量子化を行い、そ れぞれが前記サンプルの振幅数を表すnビットを含む一連のディジタル化された サンプルを生成し、 − アナログである多重搬送波信号サンプルがnビットによって表される最大振 幅数よりも大きい振幅数を有する場合には検知し、および − 各サンプルがmビット(但しm>n)で表されるディジタル化信号を生成す るステップを含むことを特徴とするものである。 サンプリングおよび量子化を行う際に使用するアナログ−ディジタル変換器の 飽和によって生じるディジタル化された信号の切断は最小限に抑えられる。 前記mビットによって表される数は、振幅数のガウス分布に基づいて推定され 得る。 前記アナログである多重搬送波信号の振幅数は、サンプリングおよび量子化が 行われる前に調整され得る。 前記アナログ−ディジタル変換器の正の飽和値よりも大きい前記アナログであ る多重搬送波信号の正の振幅数は推測され、前記アナログ−ディジタル変換器の 負の飽和値よりも小さい前記アナログである多重搬送波信号の負の振幅数も推測 され、 − 前記アナログである多重搬送波信号のサンプルの振幅数が前記正と負の飽和 値の間にある場合、前記アナログ−ディジタル変換器からの出力を用いて前記ア ナログである多重搬送波信号の前記サンプルの振幅を表してもよく、 − 前記アナログである多重搬送波信号のサンプルの振幅数が前記正の飽和値よ りも大きい場合、前記振幅数の推測された正の値を用いて前記アナログである多 重搬送波信号の前記サンプルの振幅を表してもよく、 − 前記アナログである多重搬送波信号のサンプルの振幅数が前記負の飽和値よ りも小さい場合、前記振幅数の推測された負の値を用いて前記アナログである多 重搬送波信号の前記サンプルの振幅を表してもよい。 前記多重搬送波信号は、直交周波数分離マルチプレクス信号であり得る。 前記多重搬送波信号は、DMT信号であり得る。 次に、添付図面を参照して、発明の実施形態を例によって説明する。 図1は非対称通信システムを概略的に示す。 図2はDMTシステムを概略的に示す。 図3は非対称DMT通信システムにおいて使用されるチャネル分離をグラフ的に 示す。 図4は本発明が関係するマルチトーン搬送波システムモデムの基本的ブロック を概略的に示す。 図5は実装を容易にするために、図4に図示したマルチトーン搬送波システム モデムの分割を概略的に示す。 図6は銅ペアケーブルのスペクトル割り当てをグラフ的に示す。 図7はここで説明するマルチトーン搬送波システムにおいて使用されるフレー ム構造を概略的に示す。 図8は図4に示したマルチトーン搬送波システムモデム用のアナログインター フェイスを概略的に示す。 図9はここで説明するマルチトーン搬送波システム用の、周波数に対するSN 比の依存状態をグラフ的に示す。 図10は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムにおいて使用される FFTアルゴリズムを概略的に示す。 図11は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムにおいて使用される 、フレーム相関原理を概略的に示す。 図12は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムと共に使用するため の相関器を概略的に示す。 図13は、図12の相関器において使用される平均器を概略的に示す。 図14は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムと共に使用するため の、相関位置検出器を概略的に示す。 図15は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムにおいて使用される 、同期化ユニットの概観を概略的に示す。 図16は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムにおいて使用される 、FFT/IFFTユニットの概観を概略的に示す。 図17は、サイクリックプレフィックスの使用を概略的に示す。 図18は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムにおいて使用するた めの、決定指示チャネル推定と等化システムを概略的に示す。 図19はb=6である場合の、QAMエンコーディングを示す。 図20は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムにおいて使用される 、ビットローディング因数とエネルギーローディング因数の計算の実現を概略的 に示す。 図21は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムにおいて使用される 、システムコントローラインターフェイスの概観を概略的に示す。 図22は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムの2つが、マルチト ーン搬送波伝送システムを作成するために相互接続される方法を概略的に示す。 図23は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムにおいて使用される ベクトル管理システムを概略的に示す。 図24はBSIの長さを示す。 図25は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデムに対する、BSI割り 込み用のNUSCロード分配を概略的に示す。 図26は図4に示したマルチトーン搬送波システムモデム用のSUSパターンを示 す。 図27は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデム用のDASパターンを 概略的に示す。 図28は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデム用のウェイクアップ 信号を概略的に示す。 図29から31は、図4に示したマルチトーン搬送波システムモデム用のセットア ップシーケンスを示す。 図32は、VDSLモデムアプリケーションネットワークインターフェイス用のネッ トワーク概観を概略的に示す。 図33は、多重搬送波信号の振幅数のガウス分布を示すものである。 図34は、多重搬送波信号の切断の影響を模式的に示すものである。 図35は、本発明において採用されるアナログ−ディジタル変換回路を概略的に示 すものである。 本発明の理解を容易にするために、本特許明細書において使用した略語の語源 又は意味を以下に記載する: ADC:アナログ・ディジタル変換器 AIS:アラーム・イン・シグナル(信号内アラーム) ASIC:アプリケーション特有の集積回路 BPSK:バイナリ位相シフトキーイング BSI:ベース同期化間隔 BSI-D:ダウンリンク接続用のBSI BSI-U:アップリンク接続用のBSI CCH:制御チャネル CM1:搬送波モード1、ビットロードされ使用された搬送波 CM2:搬送波モード2、マスクアウトまたは不許可にされた搬送波 CM3:搬送波モード3、ゼロビットローディングが許可された搬送波 CP:サイクリックプレフィックス DAC:ディジタル・アナログ変換器 DAS:DF3フレームシーケンス DF1:データフレーム、ランダムデータ並列CCH DF2:データフレーム、ランダムデータ1CCH DF3:データフレーム、完全にビットロードされた1CCH DFT:離散フーリエ変換 DMT:離散マルチトーン DWMT:離散ウェーブレットマルチトーン EMC:電磁適合性 FEC:フォワードエラー修正 FEXT:遠端漏話 FFT:高速フーリエ変換 FITN:ノードへのファイバ(Fibre To The Node) G1 MUSIC:第一世代、プロトタイプシステム(vmeベース) G2 MUSIC:3+2ASIC実装 G3 MUSIC:2チップシリコン実装 IFFT:逆高速フーリエ変換 IIR:無限大インパルス応答 ISDN:ディジタルネットワークに対する国際基準 ISI:記号間干渉 JTAG:ジョイントテストアクショングループ LEX:市内交換 LP:低域 NT:ネットワークターミナル NU:ネットワークユニット OFDM:直交周波数分割多重化 ONU:光ネットワークユニット PGA:プログラム可能利得減衰器 POTS:古典的電話サービス QAM:直角振幅変調 SC:システムコントローラ SDH:同期ディジタル階層 SF:同期フレーム SNR:SN比 STB:設定されたトップボックス SUS:同期フレームシーケンス SUS1:SF及びDFIフレームシーケンス SUS2:SF及びDF2フレームシーケンス TA:時間進行 TDMA:時分割多重アクセス UTP:シールドされていない撚り線ペアケーブル VCXO:電圧制御されたクリスタル発振器 VDSL:高ビット速度のディジタル加入者ライン 本発明が関係するシステムは、便利さのために、設置された銅ネットワーク用 のMUSIC-多重搬送波システムと称する。MUSICは広帯域マルチメディアサービス を支えるための電話銅線ペアケーブルを通した高速通信を提供するためのもので ある。 本明細書及びこれと同日になされた同一出願人による特許出願の明細書におい て説明されているMUSICシステムは、シリコンによるコスト効率のよい堅牢な加 入者実装を提供し、既存の市内電話ネットワークで使用するために、銅ケーブル (<1300メートル)を通した26:2または13:2Mbpsの非対称送信を提供する。 MUSICシステムは、各々が多くのユーザに供給する働きをする光ファイバを、 ユーザの家庭付近のキャビネットまで使用する、Fibre To The Node(FTTN)と して知られるネットワークコンセプトを使用してアクセスすることができる。こ のように、MUSIC用のケーブル長の仕様書を1300メートルまでに制限することが できる。 MUSICシステムは基本的に、加入者への下流向高ビット速度(26Mbps)信号と 、加入者からの上流向低ビット速度(2Mbps)信号の送信のためである。 図1はMUSICシステムを図示している。ネットワークユニット、NUは光ファイ バリンク(FITN)によって固定ネットワークに接続される。マルチメディアアプ リケーション、例えば、ビデオ・オン・ディマンド(video on demand)に接続 されるネットワークターミナルNTは、銅ケーブルを介してNUに連結される。MUSI Cシステムは高い下流向データ速度とかなり低い上流向データ速度を支える。 ここで説明するMUSICシステムにおいて、2つの固定ビット速度(13:2、26:2M bps)が支持され、低い方のビット速度、13:2Mbpsは品質が良くないか、あるい は非常に長い銅ケーブルで使用するための特別のオプションとして実装すること ができる。 ネットワークターミナル(NT)に対して、接続はPOTS、ISDN、ATM25、及びイ ーサネット(Ethernet)等の一組の標準インターフェイスで構成される。モデム 状態とは無関係であるように受動的にフィルタリングされるPOTSサービスを除き 、全ての伝達プロトコルはモデムデータストリームによって搬送される。ネット ワークユニット(Nu)は固定ネットワークにおいて終了する。 MUSICはアナログ部分の受動的フィルタリングによって、アップリンクとダウ ンリンクのスペクトルを分離する。 ここで説明するMUSICバージョンは将来的な機能性のグレードアップを目的と している。この理由から、FFT/IFFTブロックは、システムの将来のグレードアッ プにおいて再使用できるように、完全な機能性を支援するように設計されている 。 MUSICシステムは、個々の搬送波を作り出し、復調するために、離散フーリエ 変換を使用する、DMTベースの多重搬送波VDSLシステムである。これは、2つの トランシーバを示す図2に図示されており、各々のトランシーバが撚り線銅ペア ケーブルに接続される、受信機Rxと送信機Txを有している。複数の搬送波を使用 して2つのトランシーバ間でデータが送信されるが、チャネル品質が非常に粗悪 である場合には、これらの搬送波のうち一部は使用しなくてもよい。各搬送波に よって伝達されるビット数も、チャネル品質に応じて変化してよい。 DMT等の多重搬送波変調技術は、周波数に依存する損失及び撚り線ペアケー ブルの雑音を効率的に処理する。MUSICシステムにおいて、利用できる10MHzの帯 域幅は、各々が9.77kHz幅である1024の搬送波に分割される。個々の搬送波に割 り当てられる伝送電力は、各帯域の雑音電力と伝送損失に依存する。各々の搬送 波は12ビットまでのデータ(4096QAM)を表わすことができるマルチレベルパル スを搬送する。個々の搬送波のSN比(SNR)は受信機側で計算される。搬送波 が高いSNRを有する場合、12ビットまでがその搬送波に割り当てられる。低いSNR 値の搬送波に対しては、少ないビット数がその搬送波に割り当てられる。狭帯域 干渉物によって影響される搬送波は止められる。インパルスノイズの偶然のバー ストの影響を緩和するために、フォワードエラー修正とデータインターリービン グが使用される。 MUSICシステムのこのバージョンにおいて、非対称VDSLが実装され、それは下 流向データ速度が上流向データ速度より高いことを意味する。2つの固定された 下流向データ速度(26/13Mbps)はシステムによって支持され、選ばれる速度は 実際のケーブル長(<1300メートル)及び/もしくはチャネルの品質に依存する 。上流向データ速度は2Mbpsに固定される。MUSICシステムにおいて、下流向チャ ネルを上流向チャネルから分離し、またそれらのチャネルをPOTSから分離するた めに、異なる周波数帯域を使用することができる。図3を参照されたい。 あるいは、他の二重通信方式、例えば、TDMA及び/もしくは一つおきの搬送波 が下流向チャネルと上流向チャネル専用である方法を使用することもできる。 図4は本発明が関係するMUSICモデムの概観を示している。主なハードウエア ブロックはADCとDAC、同期化、フーリエ変換処理、チャネル推定/等化器、記号 割り振りと検出、インターリービングを伴うコーディングとデコーディング、ネ ットワークインターフェイス、及びシステムコントローラである。 モデムは以下の4つの基本的な機能ブロックの点から考慮することができる: ‐ ディジタル受信機ユニット; ‐ ディジタル送信機ユニット; ‐ アナログフロントエンド;及び ‐ システムコントローラ/PCI アナログフロントエンドは、保護されていない撚り線ペアケーブル及びPOTSに 接続されるハイブリッド変圧器を含む。受信機側では、低域フィルターLPとプロ グラム可能利得減衰器PGAを介して、ハイブリッド変圧器がアナログ・ディジタ ル変換器に接続される。アナログ・ディジタル変換器を駆動するために、電圧制 御された圧電結晶発振器VCXOが使用される。送信機側では、ハイブリッド変圧器 が低域フィルターを介してディジタル・アナログ変換器に接続される。 ディジタル受信機ユニットは、図4に示すように、同期化ユニット及びチャネ ル推定器に接続される高速フーリエ変換及びリスケーリングユニットFFTを含む 。チャネル推定器は、記号検出ユニット、及びデインターリービング、デコーデ ィングユニットを介して、ビット操作ユニットに接続され、そこからネットワー クアプリケーションインターフェイスに接続される。 ディジタル送信機ユニットは、エンコーディング及びインターリービングユニ ット、及び記号割り振り(マッピング)ユニットを介して、逆高速フーリエ変換 及びスケーリングユニットIFFTに接続されるビット操作ユニットを含む。 システムコントローラは、図4に示すように、ディジタル受信機及びディジタ ル送信機内の様々な機能ユニットに接続され、またネットワークアプリケーショ ンインターフェイス及びコンピュータインターフェイスに接続される。 ネットワークインターフェイスは高いプロトコルレベルをモデム層1機能性(m odem layer one functionality)に接続する。このブロックはシステムに構成さ れたビット速度でデータを提供し、必要であれば、ダミーフレームを付け加える 。 次に、データはチャネルコード化、及びインターリーブされる。ここで説明す るMUSICシステムは、インターリービングと組み合わされたたたみこみコードを 使用する。多数のフレームの深さを使用して、組み合わされた周波数/時間イン ターリービングが得られる(本明細書の後半を参照されたい)。 記号割り振り(mapping)ブロックは整数ベクトルとして入力データを受け取 る。このベクトルは現行のビットローディング値に応じて構成された配列に割り 振る(map)。割り振り器(mapper)はビットエラーの確率を低下させるために 、交番2進コーディングスキームを使用する。 実際のベクトル掛け算はIFFTブロックにおける最初のステップである。これは システムが各搬送波の出力電力レベルを概算(スケーリング)することができる ようにする。次に、IFFTブロックは入力データに実際の2048のポイント逆FFTを 行い、各搬送波を変調する。最終ステップとして、出力データにアドレスラップ アラウンドを実行し、フレームの端において最初の128サンプルのコピーを加え る。これはサイクリックプレフィックス(CP)と呼ばれる。 変調信号はDACへと進み、DACは84dBという真の最低動的範囲で信号を変換する 。DACはシステムサンプルクロックによって20MHzで刻時される。ナイキストゴー ストを除去するために、信号がLPフィルタリングにかけられる。ハイブリッド変 圧器は銅ケーブルにバランスのとれた干渉を提供する。 MUSIC送信機・受信機信号路の概観が図4に示されている。送信機部分は受信 機部分と同じハイブリッド構成を使用する。 受信機末端では、スプリッタ/ハイブリッドトランシーバが、POTSが使用する 0から4kHzまでの周波数を、システムが使用する周波数と分離する。更に、スプ リッタ/ハイブリッドトランシーバは、高レベル送信信号と低レベル受信信号の 組み合わせから、低レベル受信信号も抽出する。 信号に対するナイキスト効果を減少させるために、アナログ受信信号がPGA(プ ログラム可能利得増幅器)に供給される前に、アナログ受信信号を低域フィルタ ーにかける。 PGAは、ADCの動的範囲を最大限利用するために必要である。本システムでは、 動的範囲は少なくとも66dBであるべきである。 信号がディジタルフォーマットに変換された後、同期化・FFTブロックがデー タを受信する。 同期化ブロックでは、(FFTバッファの制御用の)フレームクロックとVCXO用 の制御信号を発生させる。始めに、同期化ブロックが見本が取られた信号からフ レームクロックを検索する。次に、フレームタイミング推定値を計算するために フレームクロックが使用され、VCXOフィードバックコントローラに送られる。VC XOはサンプリングクロック(20MHz)を発生させる。 フレーム時間推定値のみによって制御されるサンプリングクロックは、DMTシ ステムにおいては十分正確であるとはいえない。従って、ロッキングシーケンス の後、高いサンプリングクロックタイミング精度を達成するために、専用パイロ ット搬送波が使用される。 BSI信号もパイロット搬送波から抽出される。BSIは送信機・受信機CCH通信を 同期化するために使用されるベース同期化間隔タイミング信号である。MUSICシ ステムの新規な実施態様の1つは、同期化ブロックによって使用されるアルゴリ ズムであり、それについては、本明細の後半において詳述する。 2048ポイントの実際のFFTは、FFTブロック内の入力フレームに対して実行され る。この後、データが次のブロックに送られる前に、エネルギーローディングパ ラメータに基づいて、リスケーリングが行われる。 チャネル推定及び等化はFFTブロックから出力されるデータに対して実行され る。全てのデータフレームがチャネル特性を推定するために使用される。更に、 これらのデータフレームはビットローディングベクトルを計算するために使用さ れ、各搬送波で送信されるビット数を決定する。この情報はその後、上流向制御 チャネル(CCH)を通して送信機に送られる。 記号検出ブロックでは、ビットローディングマスクに従って、各搬送波に対し てデマッピング(demapping)が行われる。 デマッピングの後、検出されたビットストリームに対して、デインターリービ ング及びフォワードエラー修正(FEC)デコーディングが行われる。 データはビット操作の後、ネットワーク/アプリケーションインターフェイス ブロックに対して準備される。ダミーフレームはこのブロックで取り除かれる。 図4に示したシステムの中心にあるのが、システムコントローラ(SC)である 。SCは市内PCIバスを使用して、様々なサブブロックをインターフェイスで連動 させ、制御する汎用プロセッサである。ここで説明するMUSICバージョンでは、 コントローラCPUはプログラム可能である。オンボードJTAGインターフェイスを 通して外部ポートが設けられ、プログラミングを容易にする。 SCの主要な仕事は、システム始動と実行時間の運転を制御し、ビットローディ ングとエネルギーローディングの計算を行うことである。SCは専用の制御チャネ ル(CCH)を通してモデムの遠隔側と通信する。このチャネルはビット/エネル ギーローディング変化及び他のシステム信号に関係するデータを搬送する。 高ボリュームの使用のために費用効果的な製品を得るために、システムのディ ジタル部分は少なくとも2つのASIC回路に基づいていなければならない。図5は チップデザイン目的のために、どのようにシステムがパーティションに分けられ るかを示している。1つのチップはFFT/IFFT零空間を含む。第2のチップはフレ ーム同期化、チャネル推定及び等化、記号検出及び記号マッピングを含む。アナ ログブロックとネットワークインターフェイスブロックは第3及び第4のチップ を各々使用して実装することができる。 ここで説明するMUSICシステムが使用するシステムパラメータは、本明細書に 添付される表1〜3に記載されている。 VDSLシステムは0から40MHzのスペクトルで動作する。この帯域では、ここで 説明するMUSICシステムは低い10MHzを占有する。図6を参照されたい。POTSや幾 つかの無線アマチュア帯域を含む、多数の伝統的な帯域がこのスペクトルに存在 する。上流向チャネルから下流向チャネルを分離するために、異なる周波数帯域 がここで説明するMUSICシステムにおいて使用される。ここで説明するMUSICシス テムは10MHzで1024の搬送波を使用するので、各搬送波は9.77kHzの帯域幅を有し 、最初の2つの搬送波はDCレベルとPOTSサービスによって割り当てられる。最後 の搬送波は、ナイキストポイントであるので、許可されない。 (無線帯域の)その他の搬送波は相殺する必要があるかもしれない。これは基本 的に、バランスの取れた銅ペアケーブルに対する免疫性と放射の問題である。 POTSスペクトルの受動的フィルタリングによって、このサービスはここで説明 するMUSICシステム、実行時間状態または電力供給とは無関係にすることができ る。 MUSICモデム接続のためにISDNサービスを提供するには2つの方法がある。1 つの方法は、POTSとISDNシステムがMUSIC周波数帯域の下に存在できるようにす ることである。これはPOTS用のものと同様のフィルタリングプロセスをISDN帯域 スペクトル用にも使用することで達成できる。このフィルタリングによって、機 器構成とは無関係にサービスを提供することができる。 ISDNを提供する他の方法は、MUSICシステムにおいてISDNを運搬人サービス(b earer service)にすることである。この解決法はスペクトル効率の点から利点 がある。10MHzで1024の搬送波を使用することで、各搬送波に9.77kHzの帯域幅が 与えられる。ISDNスペクトルはこれらの搬送波の(150-4)/9.77=5の割り当てを 必要とする。チャネル特性のために、これら5つの搬送波はシステム内で最良の SNRを有するように選択しなければならない。標準の接続に対して、これは5×1 00=5O0kbpsの帯域幅である。 従って、最適の解決法は、64kbpsのISDNサービスに対する全帯域幅用の500kbp sに比較して、64kbpsだけを割り当て、モデムを運搬人として使用することであ る。 1つの遠距離通信オペレータネットワークに対して実施された、減衰及びFEXT (遠端漏話)の測定結果は、ケーブルが200〜300メートルより短い場合、100Mbp s以上のビット速度を達成することが可能であることを示している。それより長 いケーブルに対しては、高周波数に対する減衰が最大ビット速度を制限する。約 500メートルのケーブルに対しては、40Mbpsを達成することができ、1kmのケーブ ルには、15〜20Mbpsが実際的である。 性能を低下させる別の要素はEMCであり、これは使用される電力を制限する。 やはり周波数領域の一部を排除しなければならないかもしれない。 典型的なPSTNが以下のインパルスノイズ特徴を有するように期待することが できる: ‐ 最大持続時間250μs ‐ 中央間隔67ms ‐ 最大ピーク振幅20mV ‐ ほとんどのエネルギーが200kHz未満 ‐ 背景ノイズ-107dBm/Hz システム内の主なタイミング源はサンプルクロックである。サンプルクロック 用の基準はNU側に置かれ、二次ケーブル内の全ての撚り線銅ペアケーブルに共通 である。サンプルクロック周波数は20MHz±10ppmであり、位相ジッタは0.5ns未 満である。 NT側のサンプルクロックはNU側に位相ロックされる。ロッキング論理は第1段 階でフレームタイミング推定値を使用し、次にロッキングの細かな調節をするた めに、パイロット搬送波を使用する。ロッキング論理は18ビットのディジタル・ アナログ変換器を介してVCXOの周波数を制御する。VCXOに対する要件は20MHz±2 5ppmの範囲と、1ボルト当たり10ppmの感度である。最終的なロッキングは位相 ジッタが0.5ns未満で、サンプルの1/100の精度を有しているべきである。 フレームクロックはサンプルクロックの1/(2048+128)であり、受信フレー ムと送信フレームの開始を制御する。送信と受信の両方に使用されるフレームク ロックは、NU側とNT側で位相が異なる。 NT側の送信用のフレームクロックが親装置であり、信号間隔の開始を制御する 。図7を参照されたい。 NT側の受信フレームクロックはフレームタイミング推定ハードウエア機能から 引き出され、フレームサンプリング期間の開始を制御する。図7を参照されたい 。 NT側の送信用のフレームクロックは受信用のフレームクロックと同じであるが 、位相が「早い」TAサンプルである。TAはNU側でのシステム始動中に測定され、 銅線ケーブル上の伝播遅延の補償のために使用されるパラメーターである。 これは、アップリンクとダウンリンク両方に対して、サンプル抽出期間の中、銅 線ケーブルの直交性を維持するために行われなければならない。NT側の送信用フ レームクロックが信号間隔の開始を制御する。図7を参照されたい。 NU側の受信フレームクロックは、TA計算が実施された後の送信用フレームクロ ックに対して、若干のサンプルクロックサイクル(TA)だけ遅らされる。開始シ ーケンスにおけるTAの計算前の遅延は、フレームタイミング推定ハードウエア機 能によって決定され、システムコントローラはその値にアクセスすることができ る。NU側の受信フレームクロックはフレームサンプリング期間の開始を制御する 。図7を参照されたい。 送信側と受信側間のパラメータ変化を同期化するために、BSIクロックが使用 される。パラメータは、例えば、ビットローディング、エネルギーローディング 、あるいは制御チャネル周波数であってよい。パラメータは、BSIクロックが新 しい設定にスイッチを始動させる前に、両側のシステムコントローラによって更 新される。 BSIクロックはフレームクロックの1/8192である。アップリンク内のBSIクロッ クは、ダウンリンク内のBSIクロックに対して、半分のBSIクロックサイクルだけ 遅らされる。 送信側と受信側間のBSI同期化のために、パイロットチャネル上の短い擬似ラ ンダムシーケンスが使用される。 サイクリックプレフィックスはFFTチップによって加えられるフレームの延長 部である。全信号期間中に直交性を維持するために、フレームの最後の128サン プルがコピーされ、実際のフレームの前に置かれる。この配置が時間分散によっ て引き起こされる記号間干渉に関連する問題を処理する。 受信側のみでサンプルを取った信号期間部分は、銅ケーブル全体に沿って、他 の方向の1つの信号期間に重なることが重要である。TAはこのオーバーラップ期 間を最適化するために使用される。最大ケーブル長は、TA=128サンプル=6.4μs 伝播遅延によって制限される。(伝播遅延が5ns/mである場合)これは1280メー トルに相当する。 アナログインターフェイスは、C1チップにおいて電話線で受信/送信したディ ジタルデータストリームを接続する。制御目的のために、T1チップとシステムコ ントローラに対する接続もある。 アナログインターフェイスは図8に図示されている。電話線はハイブリッド変 圧器に接続され、それはPOTSにもつながれている。ハイブリッド変圧器の受信側 では、入ってくる信号が低域フィルターとプログラム可能利得減衰器を介して、 アナログ・ディジタル変換器ADCに、またそこからC1チップに送られる。ハイブ リッド変圧器の送信機側では、出ていくディジタル信号がディジタル・アナログ 変換器DACによってアナログに変換され、そこから低域フィルターLPを介してハ イブリッド変圧器に送られる。ADCとDACの両方を駆動する電圧制御された圧電結 晶発振器が、T1チップの同期化ブロックに接続される。 OFDM-フレームは位相及び振幅が変調され、搬送波間の最低距離だけ分離して 周波数領域に間隔を開けて配置された正弦搬送波である。フレーム内の記号が等 しく分配され、互いに相関しないという仮定によって、ほぼ正常に分配された瞬 時振幅を備えた、時間領域信号が生じる。このように、入力データが共同して相 互作用し、非常に大きなピークレベルを備えたパルスを作り出し得る小さな可能 性が存在する。しかしながら、DACにおいて平均信号を処理するために、十分な 数の量子化レベルが存在するように、最大振幅はこれより低い振幅に制限されな ければならない。 DACが送信機において高いピークレベルを収容するのに充分な分解能を有する としても、受信機側(ADC)には限界がある。しかしながら、受信機側の関係は 外見ほど過酷ではないかもしれない。 短ケーブルは高い周波数範囲において、長ケーブルより低い減衰を有する。図 9を参照されたい。これは、臨時パルスがケーブル特性によってほとんど修正さ れずに、受信機に現われるかもしれないことを意味する。従って、受信機に比較 的大きな動的範囲が必要である。しかしながら、ほとんど均一の減衰は大きな動 的範囲を必要としないので、これは容易に達成できる。ADCは図9において太い 実線矢印で示される領域を収容する必要がある。 しかしながら、長ケーブルのより大きな高い周波数減衰は大きな動的範囲を必 要とする。更に、高い周波数減衰は、受信機において高い振幅を構築するために 、送信機から幾つかの大きなピークを取るであろうことを意味し、この事例は1 つのピークだけの場合よりADC入力において発生しにくい。従って、頭上スペー スを減少させることができ、ADCは図9において太い点線矢印で示される領域を 収容しなければならない。 概して言えば、受信機ADCの信号レベルをケーブルの長さに応じて注意深く設 定することによって性能を最高のものにすることができる。しかしながら切断、 すなわちアナログ−ディジタル変換器の高振幅の飽和、は依然として問題となり 得る。本発明は、以下に詳細に説明されるように、切断によるマイナス効果を低 減する方法を提供するものである。 本発明による方法は、振幅数が可能である量子化の最大値を越えるようなサン プルを検知することに基づいている。このような事態が生じた場合、サンプルを 表すディジタル信号は、採用されるディジタル−アナログ変換器の飽和値ではな く、信号振幅数の予測された値に相当する数字に変換される。 本方法は、信号のディジタル−アナログ処理の複雑性をわずかに増やすことに よって実行できる。 本発明による方法は、こうして多重搬送波信号の受信及びディジタル化におけ る切断のマイナス効果を低減する。よって本発明をここで説明したMUSICシステ ムなどのDMTシステムにおいて用いることができる。しかしながら、本発明はま たOFDMを採用する無線送信システムにおいても用いられ得る。本発明はFFTを採 用するシステムに限定されるものではなく、小波送信を用いるシステムにも適応 され得る。 多重搬送波信号のサンプリングおよび量子化を行う際に、信号をディジタル化 するために用いられるアナログ−ディジタル変換器の飽和によるディジタル信号 の切断を回避するために高いダイナミックレンジが必要となる。この問題は、多 重搬送波信号がほぼガウス式、すなわち通常分布である振幅数分布を有するため に生じる。このことは確率としては低いながらも極端に高い振幅の値(高信号の 振幅数)が発生し得ることを意味する。 本発明は、正負いずれもの振幅数の極値をサンプリング処理の間に登録あるい は検知し、このデータを用いて振幅数の予期される値を予測することに基づいて いる。切断が生じない場合、アナログ−ディジタル変換器のディジタル出力は変 調されることなく使用される。切断が生じる場合、ディジタル−アナログ変換器 から得られた飽和値は入力される振幅数の予測される値によって置き換えられる 。振幅数の予測値はガウス分布に基づいて算出され得る。 前述のように、多重搬送波伝送システムにおいては幅狭の帯域データにより変 調された多数の搬送波が幅広の帯域チャネルによって並行に送信される。送信さ れたデータが統計的にランダムシーケンスとして考えられる場合、各搬送波はラ ンダムフェーズを有し、多くの場合にはランダムである振幅数を有する。中心極 限値の定理により、全ての多搬送波の和について振幅数分布が図33にあるように ガウス式になることが理解される。 サンプリングおよび量子化によってディジタル化を行い、切断のない多重搬送 波信号を再生するためには、多数のビットを有するダイナミック分解能を有する 量子化手段が必要となる。しかしながら、市販のディジタル−アナログ変換器は 高信号帯域幅、すなわち高いサンプリング速度における限られたビット分解能を もつものしかない。このことは切断とダイナミックレンジあるいは分解能との間 でバランスをとらねばならないということを意味する。切断を実質的に低減する ために量子化間隔を十分に広くした場合、過剰な量子化ひずみが生じることにな り、その精密度および性能に許容できない損失が生じる。切断の信号に及ぼす影 響は図34において示されている。 本発明は、以下の方法のステップに基づいている: 1.アナログである信号の振幅数は図35に示されるゲインコントローラによって 所望の量子化の範囲に調整される。 2.限られたビット分解能を有する量子化手段、すなわちアナログ−ディジタル 変換器(ADC)は、信号のサンプリングを行う。正負のいずれかにおいてアナロ グである信号の振幅数が量子化手段の飽和値を超えた場合、次に続くディジタル 表 示は飽和値に相当する。 3.極値検知手段は、ADCが飽和となったことを検知し、その結果切断が生じる。 この極値検知手段は、3対1マルチプレクサの操作を制御する。 4.量子化されたディジタル信号は、3対1マルチプレクサへの入力を形成し、 その出力信号は受信機の下流における手段、すなわちFFT処理手段に送信される 。極値検知手段により生成される制御信号によって、以下のうちのいずれかのス テップがサンプル毎に実行される: − 正の最大値が検知された場合、ADCの飽和値、すなわちEを越える予測され る最大振幅数aが生成される(a≧max) − 負の最大値が検知された場合、ADCの飽和値、すなわちEを越える予測され る最大振幅数aが生成される(a≦-max)、および − 正負いずれの最大値も検知されない場合、ADCの出力において現れる量子化 された信号が用いられる。 マルチプレクサの後、ビット数は増加されて次に続く信号のディジタル処理に おいて用いられる。ビット数における増加は、量子化間隔を超える信号振幅数の 予測される値によって決定される。 本発明を実行するための回路が図35において概略的に示されている。入力され たアナログ信号は、信号の振幅数をアナログ−ディジタル変換器ADCによって処 理するに適した範囲に調整するために用いられ得るゲインコントローラ(GC)に 送られる。ADCからの出力はnビットからなる。図35において極値検知器として 説明されている極値検知手段は、ADCのダイナミックレンジを越えたこと、すな わち信号振幅数を表すのにnビットでは不足であることを検知して信号を生成し 、これがマルチプレクサに送られる。ADCの正の飽和最大値が越えられた場合、 予測される振幅数E(a≧max)がマルチプレクサによって振幅数の飽和値に代え て置き換えられる。ADCの負の飽和最大値が越えられた場合、予測される振幅数 E(a≦-max)がマルチプレクサによって振幅数の飽和値に代えて置き換えられ る。マルチプレクサの出力においてサンプルを表すビット数は、ADCによって生 成されるビット数nを越える。 スプリッタ/ハイブリッドは2つの主要なタスクを有し、それは: ‐ 電話信号(POTS)とVDSL信号周波数帯域を分離させ、組み合わせること; 及び ‐ ケーブルのバランスを取ることによって、送信された信号が同じ装置の受 信機に現われるのを防止することである。 各々の送信方向はそれ自体の周波数帯域を持っているので、全体の性能を向上 させるために、その各々の周波数帯域のために送信側と受信側の両方を最適化す ることができる。 入力信号に対する低域フィルターの目的は、使用された周波数範囲の上の干渉 に対するエイリアシング効果を減少させることである。出力低域フィルターは阻 止帯における放射電力を減少させる。これらのフィルターはスプリッタ/ハイブ リッドモジュールの一部であってよい。 市販されているうちで現在のところ最も優れているADCは、アナログデバイス (Analog Devices)AD9042であり、これは約66dBのSN比を有している。このADC 、あるいは、等しい性能を有するものを使用することが推奨される。 この説明目的のために、14ビット分解能のDACを使用すると仮定する。 FFT及びIFFTのアルゴリズムはデータ再編成を備えた1024ポイントの複素数FFT から構築され、同時に2つの実シーケンスの計算を可能にする。従って、FFT及 びIFFTは各々効果的に2048ポイントである。ハードウエアの実現は基数‐32零空 間に基づいており、それは3工程の結果を計算する。図10を参照されたい。 SN比とアルゴリズムの分解能間の関係は以下の式で表わすことができる: SNR=22b- υ-1 式中、b=ビット数であり、v=11(効果的な基数‐2工程の数)である。bを 解くことで、(ADCのSNRに基づいて)17ビットの分解能をもたらすが、ADCはア ナログ信号退化の唯一の源であるので、システムを通じて分解能を維持するため には、アルゴリズムの16ビットの分解能が適当であるべきである。 VCXOはシステムのNT部分において使用されるサンプリング周波数を発生させる 。制御電圧は同期化ユニットからのデータに基づく。記号間の直交性を保存する ために、クロック周波数は非常に安定しており、NU基準クロックに位相ロックさ れなければならない。 ADC動的範囲を完全に使用するために、プログラム可能減衰器をADCの前に挿入 しなければならない。減衰レベルは主にケーブル長の関数であり、システムコン トローラによってタイミングアドバンス値から決定され得る。 減衰器の分解能及び範囲、及びタイミングアドバンス値と減衰レベル間の関係 を決定しなければならない。更に、結果を向上させるために、計算において等化 値及び分散値を使用することもできる。 DMTシステムでは、搬送波が大きな配列で変調される場合、送信機と受信機 間に非常に正確な同期化が必要である。ここで説明する実施態様では、受信した 信号構造に固有の相関特性に依存する、新しいフレーム同期化方法が使用される 。 NU側では、固定周波数圧電結晶発振器がサンプリングクロックを発生させる基 準として使用される。NT側では、NU側の発振器に位相ロックされるVCXO圧制御さ れた圧電結晶発振器)によって、サンプリングクロックが発生される。VCXOは初 期にフレームタイミング推定値によって制御される。しかしながら、本出願では フレームタイミング推定値の分解は充分ではない。従って、ロックインシーケン スの後、非常に高いサンプリングクロックタイミング精度を達成するために、専 用のパイロット搬送波が使用される。 DMTシステムにおける長い記号持続時間のために、チャネル時間分散によって 引き起こされる記号間干渉は、時間領域内の全てのフレームに対するプレフィッ クスとして保護間隔を使用することによって、除去することかできる。フレーム の直交性を維持するために、各プレフィックスの内容は、次のフレームの最後の 部分のコピーであり、フレームが部分的にサイクリックであるように見える。 フレームタイミングを推定するために使用する同期化方法は、プレフィックス と対応するフレームの部分間に存在する高い相関関係を使用する。 (公知の)フレーム長によって時間的に分離された、受信した信号のサンプル を絶えず相関させることによって、保護間隔の通過により相関関係推定値にピー クが生じるであろう。従って、これらのピークはフレームに対する公知のタイミ ング関係を有し、フレーム開始信号を作り出すために使用することができる。そ の原則が図11に示されている。 相関器とピーク時間推定器はVCXOによって発生されるシステムクロックを使用 する。このクロックは信号間隔(サイクリックプレフィックスとフレーム)内の 全サンプル数で割られ、相関ピークと同じ期間を有する信号を作り出す。これら 2つの信号間の位相差(フレーム時間の偏差)は、VCXO周波数を正しいサンプリ ング周波数に調節するフィードバックコントローラに対する入力として使用され る。しかしながら、このサンプリングクロックの位相はDMTシステムにおいて使 用するには充分正確ではない。従って、フレームタイミング推定値は基本的には ロックイン操作のために使用される。更に、再同期化を必要とするであろう主な 偏差を検出するために、フレームタイミングをモニタリングするためにも、フレ ームタイミング推定値が使用される。 受信したデータの相関関係は絶えず計算される。2つの信号間の時間差は、1 つのフレーム長のディジタル遅延ラインを使用して達成される。遅延ラインの出 力には非遅延信号が掛けられ、サイクリックプレフィックスの長さに等しい間隔 に積分(蓄積)される。積分器の出力は相関関数の推定値である。 相関推定値のタイミング情報のみが使用されるので、簡略化された推定器が実 装され、入力データの符号のみを使用する。このハードウエア実装は完全なサン プルワード長を使用するのに比べて、複雑さを非常に減少させる。 コンピュータシミュレーションは、幾つかの信号間隔の同期的な平均値算出を 使用することが、フレームタイミング推定値の変動を減少させることを示してい る。相関器の掛け算器部分において使用される減少したデータワード長のために 、このような平均値算出機能を掛け算器のすぐ後に実装することが可能である。 相関器の実装を示すブロック線図が図12に示されている。入ってくる信号X( k)はN=1024の遅延を、つまり1フレームを通過し、結合器に至る。遅延及び 結合器からの出力は掛け合わされて、平均器に送られる信号Y(k)を作り出す 。平均器の出力Z(k)は引き算器に送られ、そこからL=128だけ遅らされたZ (k)が引き算される。この引き算によって、信号W(k)を生じ、この信号は出 力信号C(k)をもたらすアキュムレータに送られる。 相関器の平均値算出部分の詳細が図13に図示されている。図示するように、平 均器は加算器と組み合わされる一連の遅延成分から成る。出力信号は次のように 表わすことができ: 式中、Y(k)は入力信号であり、Z(k)は出力信号である。 平均値算出を信号のフレーム構造に同期させるために、遅延は信号間隔に等し い。 相関関数推定値が最大となる位置を見つけるための検出器が図14に図示されて いる。これは最新の最大値に対するレジスタ(#1)とコンパレータを使用して 実装される。レジスタの内容と相関の大きさが比較され、レジスタの内容より大 きな値に出くわすたびに、新しい値がレジスタに記憶される。(モジュロ信号間 隔)サンプリング間隔をカウントするカウンタの現在の値も第2のレジスタ(# 2)に加えられる。信号間隔をすべて通過した時、この第2のレジスタはその間 隔の間に見い出された最大値に対するインデックスを含むであろう。このインデ ックスは信号間隔ごとに1回ずつ、第3のレジスタ(#3)に記憶され、(シフ トを使用して)第1のレジスタ(#1)の内容が2で割られる。 レジスタ#3に記憶されたインデックスは入力信号フレームのカウンタ値と実 際のタイミングとの間の偏差として解釈される。フィードバックコントローラは この偏差の平均をゼロに向かって収束させるであろう。そしてカウンタ値が信号 間隔へのポインタとして使用される。フレーム開始を示すために、フレームタイ ミングクロックがこのカウンタ値を用いて発生される。 パイロット搬送波周波数領域複素数表現の推定は、システム内で利用できるFF T ユニットを使用して行われる。この方法を使用することの利点は、推定値が他の 搬送波の変動する変調とは無関係であることである。これは搬送波間の固有の直 交性のためである。許容できる程度に低い変動で推定を達成するために、ある種 の平均値算出が必要である。これは一次ディジタルIIRフィルタを使用して行わ れる。 残念なことに、推定値は直交座標の複素数で表わされるので、偏角を直接利用 できない。フィードバックループでは、非常に小さな偏角の偏向を検出すること が必要である。従って、偏角の分解能は高くなければならない。 フィードバックコントローラにおいてパイロット搬送波の偏角をゼロに向けて 集束するようにさせる。ゼロ付近の狭い範囲においてのみ直線状となる偏角の近 似値は、許容できる性能を得るために十分である。ほとんど4つすべての四分円 弧において単調であり、さらにはディジタルロジックにおいて実行しやすい便利 な近似値は、以下の式で表される: 式中、Cは複素数パイロット搬送波推定値であり、Mは正のスケーリング定数で あり、Kは関数の形状に影響を及ぼす正の定数(ここではK=2が使用される) である。 チャネルは入力信号フレームタイミングとパイロット偏角ゼロ間に調整不良を 生じさせるかもしれないパイロット搬送波に対して位相シフトを導入する。この 問題を除去するために、パイロット搬送波推定値も周波数領域等化器を通して送 られる。この搬送波に対する等化器パラメータは、フレームタイミング推定値が その最終値に収束された時の、始動シーケンスの間に設定される。 パイロット搬送波のセレクションは固定されるが、他の搬送波をパイロットと して選択するための論理も提供され得る。 フィードバックループは実際には2つのコントローラを有しており、その各々 がそれ自体の入力信号を有する。2つのコントローラの出力が加算され、サンプ リ ングクロックを発生させるVCXOにディジタル・アナログ変換器を介して供給され る。両コントローラともPI(比例/積分)タイプのものである。 図15は信号パスの概観を示している。受信した時間領域データは相関器とピー ク位置推定器を通過し、フレームクロックを生じさせる。等化器から引き出され た複素数周波数領域パイロット搬送波はパイロット偏角推定器に送られ、パイロ ット偏角推定器の出力は、やはりピーク推定器からの出力を受信するフィードバ ックコントローラに送られる。フィードバックコントローラからの出力は次にデ ィジタル・アナログ変換器に送られ、VCXOを制御するために使用される信号を作 り出す。 始動シーケンスの間に、フレームタイミングコントローラだけがアクティブで ある。フレームタイミングが安定化された時、パイロット搬送波用の等化パラメ ータが計算され、(SCによって)設定される。これは一度だけ行われ、更にこの パラメータの更新が禁じられる。等化パラメータのこの変更の後、偏角推定用の 平均器に充分な処理時間が与えられる。最後に、フレームタイミングコントロー ラが停止され、パイロット偏角コントローラが賦活される。フレームタイミング コントローラが停止された時、その最後の出力値がロックされるので、VCXO周波 数はその最終値近傍にとどまる。 ベース同期化間隔(BSI)タイミング情報の送信のためにパイロット搬送波も 使用される。搬送波偏角は通常一定であると仮定される。短いパターンは、位相 0とπを使用し、BSI間隔の残りの期間中、位相0に搬送波を残して、搬送波上 でBPSK変調される。このパターンがBSI間隔のほんの少し部分(<1%)にすぎ ない場合、パイロット搬送波偏角推定の妨害は無視してよい。相関器はパターン を検出し、BSIにタイミング信号を提供するために使用される。 同期化ロック検出及びモニタリングの理由から、システムコントローラ(SC) はフレーム時間偏差推定値とパイロット偏角近似値を保持するレジスタに対する アクセスを読み取っていなければならない。 パイロット搬送波の初期の等化を処理するために、SCが平均されたパイロット 搬送波複素数表示を読み取り、等化パラメータメモリに書き込むことが必要であ る。 入力データフレームとフレーム開始信号間の相対的タイミングを決定するオフ セットレジスタが必要であり、SCによって書込み可能でなければならない。これ はNT側で使用される。 検出されたBSIイベント信号は、受信及び送信両方のために、割り込み入力と してSCに接続されなければならない。 あるいは、パイロット搬送波は帯域フィルタを使用して、時間領域信号から再 生し、サンプリングクロック発振器の位相ロッキングに直接使用することができ る。ここで説明する周波数領域法は、パイロット搬送波推定値が直交性のために 他の搬送波の変調とは無関係であるという利点を有する。異なるフレーム同期化 方法は、一部のフレーム内の公知のパターンを含むことに依存するであろう。こ れはシステムの能力を低下させる。 ここで説明する実施態様では、フレームとサイクリックプレフィックスの長さ が固定される。上述のように、この方法はVCXOを備えたフィードバックループに おいて作動するように設計される。固定されたサンプリングクロック発振器を使 用するユニットでは、フレームタイミング推定器のデザインをわずかに修正する 必要がある。フィードバックループはあまりに低すぎてこのような妨害を補償す ることができないので、VCXOが非常に低い位相ノイズを有していることが重要で ある。 離散マルチトーン(DMT)システムはN個の搬送波(ここでは、N=1024の搬 送波を使用する)上でN個の複素数データ記号を変調する。このマッピングは逆 高速フーリエ変換(IFFT)を使用することによって、逆離散フーリエ変換として 計算される。受信機では、N個の搬送波がFFTによって復調される。 ここで説明するモデムでは、FFT及びIFFTは異なる位相で同じ基数16または32 コアを使用して、同じユニットによって実行される。このプロセスが図16に概略 的に示されている。 主な演算は2048の実数値または1024の複素数値の長さのフレームに分割される 。各フレームのために、このユニットはFFT、IFFT、スケーリング、デスケー リング、及びサイクリックプレフィックスの追加を行う。 FFTとIFFTは2048ポイントの実際のFFTを計算し、最低16ビットの算術で演算す る。 ネットワークターミナル側(NT)に対しては、入力フレーム開始とIFFT出力開 始間の同期に対する要件がある。(上流向搬送波と下流向搬送波間の同期)。送 信機はフレームを受信し始める前に、フレームを送り始めることができるべきで あり、いわゆるタイミングアドバンスである。 スケーリングはIFFTの前に設けられるべきである。このスケーリングはこのユ ニットに記憶されている実際の係数と、記号マッパー(SM)からの入力値間の掛 け算である。係数は各々16ビットである。 係数メモリは等しいサイズ(16×1024ビット)の2つのバンクで構成される。 1つのバンクを使用中に、他方のバンクが更新される。PCIコマンドを通してス イッチングが許可(イネーブル)され、次のBSIにおいて実行される。 FFTの後で、等化及び記号検出のためにデータを送信する前に、リスケーリン グを実施するべきである。このリスケーリングはスケーリング値の逆数による掛 け算である。係数は16ビットで表示される。 (ポストシフトを生じる)4ビットのベキ指数も精度を維持する必要があるであ ろう。 係数メモリは等しいサイズ((16+4)×1024ビット)の2つのバンクで構成 される。1つのバンクを使用中に、他方のバンクが更新される。PCIコマンドを 通してスイッチングが許可(イネーブル)され、次のBSIにおいて実行される。 各フレームの開始時に、サイクリックプレフィックスが加えられる。このプロ セスが図17に概略的に図示されている。サイクリックプレフィックスの挿入によ り、記号間干渉(ISI)が避けられ、トーン間の直交性が保存され、各々の搬送 波を別々のチャネルとして見ることができるようにする、簡単な入力‐出力関係 を生じさせる。このサイクリックプレフィックスはフレームの最後の部分の繰り 返しで構成される。 タイミングアドバンスが使用され、最大ケーブル長が1300mであると仮定する と、128個のサンプルのサイクリックプレフィックスが必要となろう。このよう に、各々のフレームに対する出力は以下のサンプル:1920、1921、...、2046 、2047、0、1、2、...、2046、2047であるべきである。 上述の成分の各々に対して、外部世界をFFT/IFFT入力メモリ及び出力メモリと つなぎあわせるためにFIFOがある。このように、全体で4個のFIFOがある。 アナログ側をつなぎあわせるFIFOは384ワード(16ビット)のサイズを有し、T1 チップをつなぎあわせるFIFOは448ワード(32ビット)のサイズを有することが 推奨される。 フーリエ変換を使用しない別のDMT技術は、離散ウェーブレットマルチトーン 変換(DWMT)である。この方法はADSL基準委員会に提案されたが、拒絶された。 本技術において必要とされる精度は必要な動的範囲に依存し、それは次にアナ ログ成分(特にDAC)によって決定される。FIFOサイズはクロックのスピード差 及び使用されるタイミングアドバンスの量に依存するであろう。クリッピングの 使用は動的範囲(量子化ノイズ)とクリッピングノイズ間のトレードオフである 。 全てのデータフレームはチャネルモデルを更新するために使用されるので、チ ャネル推定は決定指示方法(decision directed method)を使用して行われる。 公知のデータフレームは始動時にのみ必要である。特定の条件下では、チャネル 上の干渉は全てのデータフレームを使用して推定することができる。これはチャ ネル送信品質の変動の初期検出にとって重要である。 決定指示推定(decision directed estimation)に対する基本的原則は、受信 したデータと公知の送信データ間の差をチャネルモデルの更新に使用することで ある。このプロセスのある段階では、チャネルモデルは受信したデータ等化のた めに使用するのに充分な程度に正確であり、検出器は正確なデータを生成するで あろう。この出力データはチャネルモデルの更なる更新用の公知のデータとして 同じ方法で使用することができる。従って、予め定義されたデータフレームはも はや必要ではなく、チャネルを通して送信されるランダムデータが代わりに使用 される。 等化器の後のデータを1つの入力として、また検出器の後のデータを別の入力 として使用することによって、適応更新アルゴリズムを設計することができる。 それは等化器がチャネル逆数のモデルに向かって収束するような方向に、等化パ ラメータを小さなステップで修正する。図18はこのようなシステムのブロック線 図を示す。周波数領域入力データは等化器に入り、等化パラメータ更新ユニット EQの出力が掛けられる。結果的に生じる信号Uは、検出器(量子化器)に送られ 、その出力はYである。Yは次に記号デコーダに送られ、記号デコーダはデコー ドされたデータビットストリームを作り出す。UとYは等化パラメータ更新ユニ ットの入力及び変動推定器に送られる。変動推定器の出力はWである。 等化データ(U)と等化データ(Y)を入力として使用する、等化パラメータ(EQ) を推定するための適応アルゴリズムは、以下の式によって説明される: 式中、μは適応力学に影響を及ぼす正の定数(μ<<1)である。それより小さ な値は大きな値よりゆっくりした適応を示すが、更に入力信号に妨害がある場合 、より優れた頑丈さを提供する。 実装の点から、上記式に示された割り算部分は避けるべきである。式μ/|Uk|2 は定数で置き換えるにはあまりに大きすぎる動的範囲を有する。しかし、この式 を下記に示すような対数式で量子化することができる: 上記式のベキ指数は、バイナリ優先エンコーダの入力としてUkの絶対値を使用 し、その出力を無視することによって得られる。この式は2の整数ベキであるの で、アルゴリズム内の掛け算演算はバレルシフタを使用して実行される。 各々の搬送波に対する干渉の変動は、平均から2乗された偏差を積分するとい う標準方法を使用して推定される。この場合、各々の量子化された値Yは、この Yに量子化されるデータ値Uの範囲に対する平均として使用される。この方法は 各データ値が正しい平均と連合するために、記号エラー率が充分低いものである と仮定する。しかしながら、異なる搬送波のために適当な配列が選択される場合 、この条件が満たされる。 図18はこのシステムの一部としての変動推定器を示す。推定のために使用され るアルゴリズムは以下の式によって説明される: Wk+1=(1-ε)/Wk+ε|Yk-uk|2 ここでは積分は指数関数的に重み付けされた平均値算出フィルタによって置き 換えられる。パラメータεはフィルタの動的特性に影響を及ぼす小さな正の定数 (ε<<1)である。これは臨界パラメータではなく、2の整数ベキの中からε を選択することで充分であろう。 優れた変動推定値を示すεの値が選択された場合、アルゴリズムは干渉レベル の突然の変化を検出することができないであろう。従って、変動推定器と並行し て作業する別のアルゴリズムがこのタスクのために必要であるかもしれない。 システムコントローラは等化パラメータを保持するメモリに対する読取り/書 込みアクセスを有していなければならない。パラメータの初期化は始動時に必要 である。パラメータがその最終値の充分近くで適応した場合、パラメータのモニ タリングも更に必要である。 チャネル変動メモリはシステムコントローラの読取り操作のために利用できな ければならない。全てのゼロへのこのメモリの初期化をシステムリセットに接続 することができる。 推定器の力学に影響するパラメータは、システムコントローラからの書込みの ためにアクセス可能でなければならない。 ここで説明する方法は、チャネル及び干渉推定両方のために、特殊な始動シー ケンスを仮定する。通常の実行の間、この方法はビットローディングの適当なセ レクションに依存し、充分低い記号エラー率を示す。 更新アルゴリズムに対する入力データは等化器を通過するので、始動シーケン スの開始時に、等化パラメータが単一の値に初期化されることが重要である。更 新アルゴリズムはデータパスの変化を概算すること(スケーリング)に対して敏 感である。 送信機におけるスケーリングの変化は受信機において補償されなければならな い。これは受信機におけるアナログ入力利得制御の使用において特別な注意を要 求する。 記号マッパー(エンコーダ)は、多数のビットを搬送波の位相と振幅を間接的 に決定する複素数(I,Q)に割り当てる。特定のビット長の全ての値のマッピ ングは配列と呼ばれ、図19に図示されている。検出は、搬送波で送信されるビッ ト値を複素数値から決定する逆関数である。特定の搬送波で送られるビット数は 、その搬送波用のビットローディング因数によって決定される。 特殊な配列の構成は、各ポイントを全ての他のポイントから可能な限り遠くへ 動かすことができるようにすることを目指している。同時に、平均エネルギーは 出来る限り低くあるべきである。別の制約は、マッピング及び検出ユニットが出 来る限りシンプルでなければならないことである。しかしながら、どちらの配列 を使用すべきかに関する決定は、記号マッピング及び検出ユニットのみならず、 ビットローディングにも、またおそらく適応等化器にも影響を及ぼすであろう。 所定の搬送波に対して、エンコーダはbビット(vb-1,vb-2,...,v1,v2)に 基づいて、正方形グリッドの配列から奇数整数ポイント(I,Q)を選択する。 説明の便宜上、これらのbビットはバイナリ表示が(vb-1,vb-2,...,v1,v2) である整数ラベルで識別される。例えば、b=2に対しては、4つの配列ポイント が(v1,v2)=(0,0)、(0,1)、(1,0)、(1,1)に対応して、各々0、2、 1、3とラベル付けされる。 bの偶数値に対しては、配列ポイント(I,Q)の整数値I及びQが、以下の ようにbビット(vb-1,vb-2,...,v1,v2)から決定される。VをVI=(vb-1,vb-3 ,...,v1)と、VQ=(vb-2,vb-4,...,v0)に分割する。次に逆交番2進 コード(Gray Codc)をVI及びVQに適用する。これはI=2Gray'(VI)+1と、Q=2Gra y(VQ)+1として I及びQをもたらす。 図19はb=6と仮定した場合、Vのバイナリパターンを如何にしてI及びQに割 り振るかを示している。 これらの値はIFFTに送られる前に、これらの数のmsbが出力のmsb(残された16 -[b/2]ステップ)になるように、これらの値をシフトすることによって正規化さ れる。 所定の搬送波に対して、デコーダは配列ポイント(I,Q)を使用してbビット(vb -1 ,vb-2,...,v1,v2)を決定する。説明の便宜上、これらのbビットは整数ラ ベルで識別され、それらのバイナリ表示は(vb-1,vb-2,...,v1,v2)である。 I及びQの値は飽和によって範囲(X,Y)に制限されると仮定する。Vを決 定するために、値I=(i15,i14,...,i1,i0)、及びQ=(q15,q14,...,q1, q0)が交番2進コード化され、次にV=(gi15,gq15,gi14,gq14,...)として Vに組み合わされ、その場合上位bビットは無効である。 各々の搬送波が搬送するビット数は各々のSN比(SNR)に依存する。SN比は受 信機において各搬送波のために計算される。SN比に基づいて、ビットローディン グ因数が各搬送波のために計算される。このように、各々の搬送波が送信された 記号ごとに搬送すべきビット数が決定される。これらのビットローディング因数 は初期のトレ−ニングセッションにおいて計算され、必要に応じて更新すること ができる。MUSICシステムは各搬送波に対して2次元の直角振幅変調(QAM)を使 用し、ビットローディング因数は0から12ビットに変化する。 各搬送波で送信されるビット数は以下のように表わすことができ: 式中、Γ、SNRギャップは変調、可能なコーディング及びシステムマージンに依 存し、Lはコーディングに必要な余分なビットによる配列膨張である。QAM配列 及びある形態のコーディングを使用すると、以下のようになる: 式中、Psは所望の記号エラー率であり、γdはシステム内のコーディングの利得 であり、γmarginはシステムマージンである。システムマージンはモデル作成さ れない損失、インパルスノイズ等を補償するために使用される因数である。式( 1)は無限大の粒度を含むビットローディング因数を示している。ビットローデ ィング因数は支持される因数(0から12ビット)を与えるためにまるめられる。 まるめ手順はDMTシステムの性能を低下させるであろう。エネルギー分布が変 化し得る場合、各搬送波のためにエネルギーローディング因数を計算することが できる。これはエネルギー整調の可能性を提供するので、式(1)はシステムに よって支持されるビットローディング因数を結果的に生じる。整調は以下のよう に示される: しかしながら、これは搬送波エネルギー間に非常に大きな差を生じさせ得る。 幾つかの異なるDMTシステムを備えた環境下では、異なるエネルギーが大きく変 化し得る場合、独特の効果が発生するかもしれない。このような環境下では、遠 端漏話(FEXT)が重大に変化し、一部のDMTシステムがケーブルの容量の全てを 得るかもしれない。これらの影響を防止するために、搬送波の少しの変化だけが 許される。別の制限要素は各搬送波に許される最大エネルギーである。 ビットローディングアルゴリズムに対する入力データは、選ばれた周波数領域 等化器に依存するであろう。適応DFEが使用される場合、SNRは下記の式(4)に よって与えられる: SNRi=Wi (4) 式中、Wiは上述の推定された干渉変動である。 各搬送波のために、ビットローディング因数及びエネルギーローディング因数 が計算される。ビットローディング因数は3ビットで表示されてよいが、奇数の ビットローディング因数用のシステムを同様に準備するために、4ビットが推奨 される。エネルギーローディングに関しては、2n-1の可能な因数を与えるために 、nビットが使用される。 ビットローディング因数及びエネルギーローディング因数の計算の実施は、図 20に示すように4段階で為され得る。所定のビット速度に達するために、必要な SNRを計算することができ、所望のビット速度に達するようにシステムマージン を調整することができる。図20に示したプロセスは以下のステップを含む。 ‐ 第1に、式(4)を使用してSNRを計算する。 ‐ 第2に、4回の、つまり、ビットローディング因数を表わす4ビットの各 々に対して1回の比較を行う。しきい値はLとΓに依存し、予め計算することが できる。最初の比較は、ビットローディング因数が7より大きいか否かを決定し 、この比較結果がビットローディング因数を表わす4つのビットの最初のビット を制御し、更に次の比較のしきい値を制御する。同様に、この比較が第2のビッ トとその次の比較用のしきい値を制御する。4回の比較後、ビットローディング 因数が明確になる。 ‐ 第3のステップは、チャネルがより効率的に使用されるように、送信され たエネルギーに対してスケール因数を計算することである。エネルギーは式(3 )に従って概算される。 ‐ 最後に、スケール因数がnビットに量子化される。 一定のエネルギーローディングを備えたシステムを実装するために、最初の2 つのステップだけが必要であることに注意すべきである。 エネルギーローディング及び記号マッピングにおける正規化のために実施され るシフティングにより、IFFT/FFTプロセッサに送られるスケーリング因数及びデ スケーリング因数が決定される。 チャネルコーディングの目的は、ビットエラー率を低下させることである。使 用すべきコーディングのタイプは、エラーパターン特性に依存する。予想される エラー源としては、ランダムノイズ(ランダムビットエラーを誘発する)、イン パルスノイズ(エラーバーストを誘発する)、及びクリッピング(エラーバース トを誘発する)が挙げられる。 インパルスノイズによって引き起こされるエラーは基本的に搬送波ごとに1つ のビットあるいは2つのビットに影響を及ぼすであろう。1搬送波に関する1ビ ットエラーの可能性は、2ビットエラーの可能性より常に高く、2ビットエラー の可能性は3ビットエラーの可能性より高い、等々である。これは記号内のビッ トがコード化される方法(つまり交番2進コーディング)に依存する。 コードワード及び/もしくはインターリービングブロック用のスタートビット を決定するために、全てのコーディングが同期化に依存する。MUSICモデム等の システムでは、フレーム同期化の損失あるいはビットローディング調整不良を発 生させずにはデータフロースリップが決して発生しないので、簡単な推測位置決 定法(dead reckoning)で充分であろう。これらのエラーは部分的あるいは完全 なシステム再始動を必要とするであろう。 更に、チャネルコーディングはバーストエラーを修正する可能性を増大させる ために、インターリービングを含むであろう。 インターリービングは最適の作業を得るために、出来る限り深くするべきであ る。深さに関する制限要素はシステムに導入される時間遅延である。 時間及び周波数インターリービング間の差はあまり重要ではない。なぜなら、 コーディング及びインターリービング機能はフレーム境界に敏感ではないからで ある。 リード‐ソロモンコードは基本的に、いわゆる記号と呼ばれる、少数のビット (通常8ビット)に関するバーストエラー修正であるという欠点を有する。イン パルスノイズからのバーストエラーはある記号内の1ビットエラーをほとんど導 入するであろう。リード‐ソロモンコードの利点を活用するために、ほとんどの エラーになりやすいビットを1つまたは2〜3のリード‐ソロモン記号に集中させ なければならない。 システムマージンはそれ自体、一種のコーディングであり、各搬送波のマージ ンを記号の冗長として使用する。この記号ごとの冗長は共有される冗長に変換す べきであり、それはバーストエラーを処理するために多数の記号によって使用さ れ得る。これが強要する高いコーディング速度は、幾つかのタイプのたたみこみ コードによって使用することができる。 従って、ソフトな情報と組み合わされたたたみこみコードの使用は、MUSICチ ャネル特性を備えたシステムにとって最適の解決策である。 たたみこみコードはインターリービングと組み合わせるべきである。残りのビ ットエラーを検出/修正するために、トップレベルのリード‐ソロモンコード、 あるいは別のバーストエラー修正コード、例えばファイヤコードを使用すること ができる。これらのエラーがたたみこみコードのデコーディング結果として現わ れるので、これは特に有用である。 システムコントローラはマイクロコントローラ、あるいは信号プロセッサに基 づき、容量の要件に依存する。MUSICシステムに対しては、プロセッサを外部に 置くことができる。システムコントローラと、モデムを構成する異なるASICとを 接続するために、PCI‐バスインターフェイスが使用される。システムコントロ ーラの操作は、システムコントローラとFFTチップ間、データマッピングチップ と検出チップ間、及びコーディングチップとデコーディングチップ間のPCIバス を通した相互作用パスを示す図21に概略的に示されている。システムコントロー ラが果たす機能は以下の通りである: ‐ 制御チャネル信号の処理; ‐ ビットローディング因数とエネルギーローディング因数の計算; ‐ システムパラメータの実時間更新;及び ‐ システム管理 ここで説明するモデムと共に使用されるシステムコントローラは、プログラム 可能であり、オンボードJTAGインターフェイスを通してアクセス可能である。 図22に示すように、ここで説明するモデムを使用したモデム接続において、2 つのデータパスは同じ物理的銅ケーブル上で互いに無関係に作用し、ネットワー ク側のネットワークユニット(NU)、ユーザ側のネットワークターミナル(NT) において終了する。送信機Tx及び受信機Rx両方がシステムコントローラによって 制御される。 システムコントローラは、始動後、ビットローディング因数とエネルギーロー ディング因数を計算し、更新する。この更新は送信側と受信側で、同じフレーム から開始して、同時に行わなければならない。 受信側で計算が行われ、更新が開始される。更新の同期化を保証するために、 BSIクロックと組み合わされた制御チャネルが使用される。 更に、システムコントローラはシステムを管理する。システムの故障の表示に は、制御チャネルがエラー、またはチャネルデコーディングユニットからあまり に多くのエラーを受信したことを示し始めることが含まれる。システムコントロ ーラは異なるレベルで、例えば、「アイドルモード」に戻る、あるいは完全な始 動等、再始動を開始することができる。 制御チャネルは2つのモデム間の信号発信のためにのみ使用される選択された 搬送波である。搬送波上の配列は初期には4QAMであり、データ速度はほぼ16kBit /sである。データ速度を増大させるために、ビットローディングを別の配列に変 更することができる。 制御チャネルのプロトコルは一部物理層用のHDLCに基づいている。これはメッ セージが「フラグシーケンス」と「ビットスタッフィング」の使用により、多数 のオクテットとして圧縮されることを意味する。16ビットの「フレームチェック シーケンス」が全てのメッセージが正しく受信されることを保証する。 「フラグシーケンス」、「ビットスタッフィング」及び「フレームチェックシ ーケンス」は、マッピングチップ及び検出チップに対して、ハードウエアにおい て処理される。メッセージの内容はシステムコントローラによって処理される。 マッピングチップ及び検出チップのバッファのサイズのために、最大のメッセ ージ長は64オクテットに制限される。 高レベルのプロトコルは部分的に、CCITT Q.921の勧告に基づくことができる 。 MUSICモデムSCでは、幾つかの異なるベクトルが管理され、これらは図23に 概略的に示されている。 送信機部分に対しては、ビットローディングベクトルとエネルギースケーリン グベクトルがある。受信機側ではそれに対応して、ビットローディングベクトル 、デスケーリングベクトル、及び等化ベクトルがある。 前述のように、パイロット搬送波は特殊なパターンを送信・検出することによ って、送信機/受信機の同期化を伝える。このクロックは送信機ベクトルと受信 機ベクトル内の変動を同期化させるために、システムによって使用される。 パイロット同期化パターン間の時間はベース同期化間隔(BSI)と呼ばれ、図2 4に示すように、システム応答時間によって決定される。 このBSIはハードウエアに依存する。応答時間は常に同じであるので、その長 さは変更されないであろう。 システムが立ち上がっており、作動中である場合、ベース同期化間隔アップリ ンク(BSI-U)及びベース同期化間隔ダウンリンク(BSI-D)によって、アップリ ンク送信機と受信機間に同期化があるであろう。図25を参照されたい。これらの BSIは正確に同じ長さのものであるが、BSI間隔の半分だけシフトされる。 NUあるいはNTにおけるSCは、BSI-U及びBSI-Dに対する割込みを受信するであろ う。 NUに対しては、送信BSI-D割込みと、受信BSI-U割込みがあるであろう。BSI-U をBSI/2だけシフトすることによって、SCの負荷はBSI期間に亘ってうまく分散さ れるであろう。 ビットローディングベクトルはシステムに各搬送波用の変調パターンを供給す る。これはエラーの無い接続を提供するために、送信機側と受信機側で正確に同 時に保持し、更新する必要があるベクトルである。BSIを使用して、ベクトルは 受信機側と送信機側で同期的に変更される。 各搬送波に対して使用されるビットローディング因数、配列は、マッピングチ ップと検出チップに対する受信用の2つのメモリと送信用の2つのメモリによっ て処理される。4つのメモリの各々は各搬送波用に4ビットワード(1024×4) を内含する。 システムコントローラは次にBSI間隔から開始した後、メモリのどれを送信用 に使用し、どれを受信用に使用するかを指示する。 ビットローディング因数は0から12までの値を持つことができ、0は未使用の 搬送波を示し、1から12は配列内のビット数を示す(例えば、4QAM用に2、16QAM用 に4、1024QAM用に10)。 エネルギーベクトルは搬送波がエネルギー内でどのようにスケール/デスケー ルされるかに関する情報を保持する。これは同期して更新される必要かあるベク トルであり、そうでなければ、ゆがめられたチャネル推定値及びビットエラーを 発生させるであろう。スケーリングベクトルは取り消された搬送波用のマスクと しても使用される。 送信側での異なる搬送波のスケーリングは、FFTチップ上のメモリエリアによ って処理される。メモリは各搬送波ごとに1つの16ビットワード(1024×16)で 構成される。周波数領域において、各搬送波用のベクトルをこれらの値に掛ける (IとQに別個に値を掛ける)。 同期的更新を保証するためにメモリを倍にする。システムコントローラは次の BSI間隔の開始から2つのメモリのうちどちらを使用するかを指示する。 記号検出前に搬送波をリスケールするために、対応する(二倍にされた)メモ リが受信側に実装される。これらのメモリが各搬送波用の複素数値(32ビット/ 搬送波)を含む場合、I値のみがリスケーリングのために使用される。 スケーリング因数とリスケーリング因数は0.5から2.0までの値を有する。値0 は搬送波取り消しのために使用される。 等化ベクトルはチャネル特性に従って受信したフレームを等化するために使用 される。チャネル推定値は受信機によって計算されるので、このベクトルは、他 方の側とは無関係に、周期的に更新される。 搬送波の特殊な送信特徴に応じて、搬送波に以下のモードの1つが指定される : ‐ 通常の搬送波‐この搬送波は計算されたビットローディング値に相応して データを送信し、送信機でスケールされ、受信機でデスケールされる; ‐ 取り消された搬送波‐この周波数では如何なるエネルギーも送信されず、 従ってスケーリングベクトルはゼロに設定される;あるいは ‐ 不良搬送波‐SNRが低すぎて如何なるデータも送信できない。従って、ビ ットローディングはゼロに設定される。 搬送波モード1(CM1)の場合、システムは通常通りに作動する。受信機はチャ ネルを絶えず推定する。各々の新たな推定に対して等化変更がなされる。その特 徴を使用して、SCは最適のビットローディング因数を計算する。この値は、CCH を使用して送信機に送られ、同期的変更が行われる。 搬送波モード2(CM2)の場合、エネルギーがスケール/デスケールされた値が ゼロに設定され、如何なる出力/入力エネルギーも不許可にする。ビットローデ ィングベクトル値もゼロに設定され、搬送波が不許可にされたことを示す。この 搬送波に対しては、如何なるチャネル推定も行うことができない。 搬送波モード3(CM3)の場合、受信機はビットローディング因数に対してゼロ を算出している。これは、送信機側では如何なるデータも送信できない。従って 、受信機側では如何なるチャネル推定も行えないことを意味する。これを避ける ために、同期化(sync)フレームから対応する搬送波値が送られ、受信機側でチ ャネル推定を行えるようにする。出力電力を低下させるために、スケーリング/ デスケーリング値を使用することができる。搬送波モードは表4に要約されてい る。 システム始動シーケンス、つまり、コールド/ウォームブート用の基本的な機 能性が考慮される。 初めにシステムはNU、NTの一端または両端で電力が切られると考えられている 。これは停電によって電力が失われた場合、あるいはユーザがNT設備のプラグを 抜いた場合に発生する。始動に関して主に考慮すべき事項は、接続機能の他に、 近くのケーブルで動かされている他のモデムに対する干渉レベルを最低にするこ とである。 本システムによって使用される様々なフレームタイプについて考慮する。 1.Synchフレームがチャネル推定のために使用される。このフレームは全ての搬 送波用の固定された変調パターンを保持し、それによって簡単なチャネル推定を 可能にする。変調パターンをランダムシーケンスによって説明することによって 、 フレーム内部の相互相関が低く保持され、同期化のために使用されるフレーム相 関が改善される。 2.データフレーム1(DF1)は、制御チャネル(CCH)を並列して送信する4つの 予め定義される搬送波を除き、全ての搬送波でランダムデータを搬送する。デー タフレーム1はCCH搬送波がまだ決定されていない場合に始動時に使用され、受 信機が最も妨害されていない搬送波を選択できるようにし、それによってCCH接 続を保証する。 3.データフレーム2(DF2)は制御チャネル(CCH)を支える1つの搬送波を除き 、全ての搬送波でランダムデータを搬送する。データフレーム2は、CCH搬送波 が決定されており、ビットローディング因数がまだ設定されていない場合に使用 される。 4.データフレーム3(DF3)はデータを搬送し、帯域幅を最大にするためにビッ トローディング機能性を利用する。1つの搬送波が常に制御チャネル(CCH)専 用に指定される。 システムは始動時及びアイドルモードの時に、始動シーケンス(SUS)と呼ば れる、図26に示した特殊なフレームシーケンスを使用する。 SUSは、しかるべくSUS1及びSUS2と呼ばれる、異なるデータフレーム、DF1及び DF2を使用することによって構成することができる。SUSフレームシーケンスでは 、synchフレームがチャネル推定のために使用される。 始動後、図27に示すように、synchフレームはデータフレームで置き換えられ 、チャネル推定プロセスはsynchフレームの使用から、データフレームの使用に 切り替える。このシーケンス用のデータフレームタイプはDF3である。 システム開始時には、モデムのNU、NTいずれの側も銅ペアケーブルでエネルギ ーを送信していない。この状態では、各々の側用のデフォルト設定が受信機を動 かし、送信機を無作動状態にとどめる。 各々の側の受信機は、フレーム開始を検出するためにフレーム相関を実行しよ うとする。この相関はしきい値機能を通して行われ、他方の側が送信を開始した 時、受信機に明確な指示を与える。ウェイクアップ信号として作用するのはこの 指示である。 ウェイクアップ信号はNT側でのみ使用される。始動の決定がNU側でなされた場 合、システムは後述する「セットアップシーケンス」へと直接進む。 「セットアップシーケンス」への移行が検出されない場合、始動手順のこの部 分はタイムアウトにされる。 基本モデムのウェイクアップ信号が図28に示されている。初期には、両方のモ デムがフレーム相関をサーチしている。図28の右側の一方のモデムが、SUS1の形 態でウェイクアップ信号を送信する。他方のモデムがフレーム相関を検出し、後 述のセットアップシーケンスを開始させる。 ウェイクアップ状態が過ぎると、ネットワーク側(NU)は「セットアップシー ケンス」を始動させる。 次に、セットアップシーケンスについて考慮する。このセットアップシーケン スは、ネットワーク側がウェイクアップ信号を検出したか、あるいはネットワー クがセットアップを始動させた後で開始する。 セットアップシーケンスの最初のステップが図29に示されている。この段階で は、NUがSUS1パターンを送り始める。NUはタイミングアドバンス(TA)設定を繰 り返し送信する。TA=ゼロ、CCHでメッセージ送信。システム内のマスタークロ ックは現在NU送信フレーム及びサンプルクロックである。パイロット搬送波が連 続的に送信される。 NT受信機側は、フレーム相関をサーチし、フレームを検出し、フレームとサン プルクロックを検索することができる。次に、現在のsyncフレーム速度で、正確 な推定を300msec以内に計算するチャネル推定を開始する。この推定を使用して 、受信機は予め定義されているCCH搬送波をポーリングし始め、メッセージの受 信と同時に、この搬送波をCCHのために選択する。NT送信機が次にローカルタイ ミングのためにTA=0で開始し、受信された各TAセレクションメッセージに対し て、CCH搬送波でack(受信確認)を送り、受信したTA値を繰り返す。更に、SC負 荷が経時的に分散されるように、入ってくるパイロット搬送波から出ていくパイ ロット搬送波をBSI/2だけシフトする。NUがフレーム相関を検出した時、セ ットアップシーケンスのステップ2への移行が行われる。 このように、ネットワークユニットモデムにおいて、セットアップシーケンス のステップ1が送信機によって開始され、周期的間隔でTA=0で、SUS1及びTAメ ッセージを送信する。この受信と同時に、ターミナルモデムの受信機は: ‐ フレーム相関を実施し、フレームクロックを検索する; ‐ FFT処理を開始する; ‐ パイロットデコーディングを許可する; ‐ BSIを検索する; ‐ チャネル推定を許可する; ‐ CCHを選択する;及び ‐ TAセレクションメッセージをデコードする。 ターミナルユニット内の送信機が次にack、SUS1、TA=0メッセージ、及びBSI/ 2だけシフトされたパイロット搬送波を送信する。ネットワークユニットの受信 機はフレーム相関を待つ。 セットアップシーケンスのステップ2(図30を参照されたい)は、NU側でタイ ミングアドバンス値(TA)の計算を開始する。CCHメッセージは新しい、修正さ れたTA値に変更される。 NT側が新しいTA値を受信すると、新しいTA値で、全てのTAセレクションメッセ ージのために、ローカルタイミングを変更し、ackメッセージを送り続ける。 NT送信機がフレームクロックを変更するために、NUの受信機側ではフレームク ロックが失われ、ユニットは再相関を必要とする。フレームクロックが検索され た後、CCHがデコードされ、新しいTA値を含むackの検出と同時に、システムはTA メッセージを終了し、セットアップシーケンスの第3のステップに進む。 このように、セットアップシーケンスのステップ2はネットワークユニットNU 内の送信機で開始し、ターミナル送信機から送信されたSUS1及びTA=0メッセー ジに答えて、正しいTA、例えばXを含むTAメッセージを、SUS1と共に送信する。 ターミナルユニットNTは: ‐ 新しいTAメッセージを受け取る; ‐ 出ていくフレームクロックを修正する;及び ‐ SUS1及びTA=Xのackを送信する。 ネットワークユニットNUは: ‐ フレーム相関を実行する; ‐ フレームクロックを検索する; ‐ FFT処理を開始する; ‐ パイロットデコーディングを許可する; ‐ BSIを検索する; ‐ チャネル推定を許可する; ‐ CCHを選択する;及び ‐ メッセージをデコードする。 最後のセットアップシーケンス、ステップ3(図31を参照されたい)は、アッ プリンク及びダウンリンク用のCCH選択を処理する。アップリンク用に、NU受信 機は最も適当な搬送波を選択しており、このセレクションを含むCCHメッセージ をNT側に送る。ackを受信するまでメッセージを繰り返し送り続ける。 NT側では、受信機はCCHメッセージをデコードし、SUS1を終了し、SUS2を送信 する、つまり、並列CCH送信を終了し、選択された搬送波でCCHのみを送信する。 次にアップリンクCCH搬送波が設定される。ダウンリンク用に、同じステップ が並列して実施され、最初のCCHセレクションメッセージをNUから受信した後、N T側を通して開始される。 このように、ステップ3では、ネットワークユニットは: ‐ アップリンク用に選択されたCCHを送信する; ‐ ackを待つ;及び ‐ CCHメッセージを終了する。 ターミナルユニットは: ‐ アップリンク用のCCHセレクションを受信する; ‐ SUS1を終了する; ‐ SUS2を開始する;及び ‐ 各CCHセレクションの受信確認(ack)をする。 ネットワークユニットは次に: ‐ ダウンリンク用のCCHセレクションを受信する; ‐ SUS1を終了する; ‐ SUS2を開始する;及び ‐ 各CCHセレクションの受信確認(ack)をする。 ターミナルユニットは: ‐ ダウンリンク用のCCHセレクションを送信する; ‐ ackを待つ;及び ‐ CCHメッセージを終了する。 これらのステップが実施された時、モデムはアイドルモードに達し、SUS2を送 る。次に、CCHを使用して、チャネル特性に従ってビットローディング因数を変 更することができ、DAS送信が開始される。 VDSLモデムはモデムの物理的な位置に応じて、つまりアクセスノード構内にお いて、あるいは加入者構内において、異なるネットワーク成分をつなぐことがで きる。加入者構内では、VDSLモデムはアクティブなネットワーク終了設備をつな ぐことができる。アクセスノードでは、VDSLモデムはアクセス特有のインターフ ェイスをつなぐであろう。アクセス特有のインターフェイスはVDSLモデムをつな ぐネットワーク成分の論理図を示す図32を参照されたい。 VDSLモデムはネットワーク終了設備と物理的に統合されてもよく、アクセスノ ードにおいて、VDSLモデムは物理的に、アクセスノードが置かれるキャビネット 内に置かれてもよい。 NT(インターフェイスA1)及びアクセスノード(インターフェイスA2)はVDSLモデ ムから層1フレームフォーマットを要求する。フレームヘッダ及びペイロードは 別として、層1フレームに統合されるのは、管理・制御情報用の多数の情報フィ ールドである。これらの管理・制御フィールドはSDHアラーム等の異なるアラー ム指示器、例えば性能モニタリング用の、(加入者構内に至るまでSDHが取 られた場合にのみ有効である)AISビットエラー率測定、同期化が不良であるとか 、あるいは失われたことの指示、あるいは電力ロス及び高温等に対する設備処理 アラーム等を含む。更に、管理フィールドは操作及び保守目的のために、モデム に対する異なるループテスト用の賦活を含む。 表1 全体のシステム用のシステムパラメータ表2 送信機用システムパラメータ表3 受信機用システムパラメータ 表4 搬送波モード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トンヴァル,ハーリー スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 オルソン,レンナート スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 ステファンソン,トーマス スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 エーマン,ハンス スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 バーレンベルグ,ギュンナー スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 イサクソン,アンデルス スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 エクヴィスト,ゲラン スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 リュンググレン,リス―マリエ スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 ノルドストレーム,トーマス スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 イサクソン,ラルス―オーケ スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 ベングトソン,ダニエル スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 ホカンソン,シヴェルト スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内 (72)発明者 ヴェン,イェー スウェーデン王国、エス―977 75 ルー レオ、アウロルム 6、テリア リサーチ アクティエ ボラーグ内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.多重搬送波伝送システムとともに用いられる受信機であって、受信された 複数の個々の搬送波を含む信号のサンプリングおよび量子化を行うディジタル化 手段と、前記サンプリングおよび量子化が行われた受信された信号をディジタル 的に処理して前記複数の搬送波において変調されたデータを抽出するための処理 手段と、を有する受信機において、 前記ディジタル化手段は前記受信された信号を一連のディジタル化された、そ れぞれがnビットを有するサンプルに変換するためのアナログ−ディジタル変換 器と、前記アナログ−ディジタル変換器の入力におけるアナログ信号がnビット によって表されるものよりも大きい振幅数を有する場合にはそれを検知するため の極値検知手段と、前記極値検知手段によって制御されて各ディジタル化された サンプルを表すためにmビット、ここにm>nである、を生成するための生成手 段とを含むことを特徴とする受信機。 2.前記ディジタル化手段は、前記アナログ−ディジタル変換器の飽和によっ て生じる前記ディジタル化信号の切断を最小限にするように操作され得ることを 特徴とする請求項1に記載の受信機。 3.前記mビットによって表される数は、振幅のガウス分布に基く推定により 決定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受信機。 4.前記受信された信号は、前記アナログ−ディジタル変換器の前記入力に送 られる前にアナログ振幅数調整手段に送られることを特徴とする請求項1〜請求 項3のいずれかに記載の受信機。 5.前記生成手段は、前記ディジタル−アナログ変換器からnビットの出力を 受信するように設けられる第1の入力と、前記アナログーディジタル変換器の正 の飽和値よりも大きい前記受信された信号のサンプルの振幅数を表す正の振幅値 の推定値を受信するように設けられる第2の入力と、前記アナログ−ディジタル 変換器の負の飽和値よりも小さい前記受信された信号のサンプルの振幅数を表す 負の振幅値の推定値を受信するように設けられる第3の入力と、前記入力信号の 予測された振幅数を表すmビット信号の出力とを有する3対1マルチプレクサで あ ることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の受信機。 6.前記多重搬送波伝送システムは、直交周波数分離マルチプレクス無線送信 システムであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の受信機 。 7.前記多重搬送波伝送システムは、DMT送信システムであることを特徴とする 、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の受信機。 8.前記多重搬送波伝送システムは、DMTベースのVDSLシステムであることを特 徴とする請求項7に記載の受信機。 9.前記ディジタル化手段からのディジタル化された出力信号は、FFT処理手段 の入力に対して送られるとを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の 受信機。 10.前記ディジタル化手段からのディジタル化された出力信号は、小波変換処 理手段の入力に対して送られることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか に記載の受信機。 11.送信機と、請求項1〜請求項10のいずれかに記載の受信機と、を有してい るものであることを特徴とするトランシーバ。 12.請求項11に記載のトランシーバを2つ有しているものであることを特徴と する多重搬送波伝送システム。 13.前記多重搬送波伝送システムは、DMT送信システムであることを特徴とす る請求項11または請求項12に記載のトランシーバまたは多重搬送波伝送システム 。 14.前記多重搬送波伝送システムは、DMTベースのVDSLシステムであることを 特徴とする請求項13に記載のトランシーバまたは多重搬送波伝送システム。 15.それぞれがデータ流によって変調される複数の個々の搬送波を有するアナ ログである多重搬送波信号をディジタル化するための方法であって、その際には 前記信号のサンプリングおよび量子化が行われ、 − 前記アナログである多重搬送波信号のサンプリングおよび量子化を行い、そ れぞれが前記サンプルの振幅数を表すnビットを含む一連のディジタル化された サンプルを生成し、 − アナログである多重搬送波信号サンプルがnビットによって表される最大振 幅数よりも大きい振幅数を有する場合には検知し、および − 各サンプルがmビット(但しm>n)で表されるディジタル化信号を生成す るステップを含んでいることを特徴とする方法。 16.サンプリングおよび量子化を行う際に使用するアナログ−ディジタル変換 器の飽和によって生じるディジタル化された信号の切断は最小限に抑えられるこ とを特徴とする請求項15に記載の方法。 17.前記mビットによって表される数を振幅数のガウス分布に基づいて推定す ることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の方法。 18.前記アナログである多重搬送波信号の振幅数をサンプリングおよび量子化 が行われる前に調整することを特徴とする請求項15〜請求項17のいずれかに記載 の方法。 19.前記アナログ−ディジタル変換器の正の飽和値よりも大きい前記アナログ である多重搬送波信号の正の振幅数は推測され、前記アナログ−ディジタル変換 器の負の飽和値よりも小さい前記アナログである多重搬送波信号の負の振幅数も 推測され、 − 前記アナログである多重搬送波信号のサンプルの振幅数が前記正と負の飽和 値の間にある場合、前記アナログ−ディジタル変換器からの出力を用いて前記ア ナログである多重搬送波信号の前記サンプルの振幅を表し、 − 前記アナログである多重搬送波信号のサンプルの振幅数が前記正の飽和値よ りも大きい場合、前記振幅数の推測された正の値を用いて前記アナログである多 重搬送波信号の前記サンプルの振幅を表し、 − 前記アナログである多重搬送波信号のサンプルの振幅数が前記負の飽和値よ りも小さい場合、前記振幅数の推測された負の値を用いて前記アナログである多 重搬送波信号の前記サンプルの振幅を表す ことを特徴とする請求項15〜請求項18のいずれかに記載の方法。 20.前記多重搬送波信号は、直交周波数分離マルチプレクス信号であることを 特徴とする請求項15〜請求項19のいずれかに記載の方法。 21.前記多重搬送波伝送信号は、DMT送信信号であることを特徴とする請求項1 5〜請求項19のいずれかに記載の方法。
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