JP2000516730A - 分析器を伴う又は伴わない音声効果合成装置 - Google Patents

分析器を伴う又は伴わない音声効果合成装置

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Abstract

(57)【要約】 音声効果プロセッサのシミュレーション方法が提供される。異なる特性をもつ入力信号に対して、音声プロセッサを表わす少なくとも2つのインパルス応答が記憶される。入力信号の同じ特性が繰り返し評価され、そしてその評価の結果に基づいて入力信号に適用されるインパルス応答の少なくとも1つが選択される。この選択されたインパルス応答は、次いで、入力信号に適用されて、出力信号が導出される。このプロセスは、入力信号の時間巾全体にわたって続けられ、評価された特性の時間従属変化が考慮に入れられる。

Description

【発明の詳細な説明】 分析器を伴う又は伴わない音声効果合成装置先行技術の説明 音楽又は映画のための音声記録においては、音声を所望の方法で変更するため に音声信号を効果ユニットに通すことがしばしば所望され、例えば、映画製作で は、たとえオリジナル音声がスタジオの無響室で録音されたとしても音声があた かも特性音質を伴い電話を通して又はある距離から或いは室内において到来した かのように音声を記録することができる。音楽製作では、更に顕著な歪が必要と され、例えば、歪を付加できるギター増幅器及びスピーカに信号を通してマイク ロホンへ戻すか、又はアナログ記録サイクルを通して、所望の音質を付加すると しばしば考えられる磁気テープへ信号を送りそしてそこから戻すことが必要とさ れる。 このように信号を処理する装置は多数存在し、あるものは、個々の効果に特有 であり、そしてあるものは、必要に応じてある範囲の効果を発生するようにプロ グラムすることができる。本発明の目的は、多数の種々のこのような効果をシミ ュレーションできるようにすると共に、既存の効果を分析し且つ効果の特性を記 憶して必要に応じてシミュレーションできるようにすることである。図面の簡単な説明 本発明は、添付図面を参照して説明し、要約の説明の後に詳細に説明する。 図1は、インパルスを与えそしてそのインパルス応答を記録することによって 既存の効果ユニットを分析するプロセスを示す図である。 図2は、入力音声流を与え、サンプリングされたインパルス応答とのコンボリ ューションにより処理された出力流を発生するところを示す図である。 図3は、大きさの異なるインパルスを効果ユニットに与え、異なるインパルス 振幅に適した2つ以上のインパルス応答を得るところを示す図である。 図4は、入力流を与えて、コンボリューションの変更により処理された出力流 を発生し、この場合は一点鎖線のスレッシュホールドに比して入力サンプルの振 幅に基づき異なる入力応答が異なる入力サンプルに与えられるところを示した図 である。 図5は、2つのスレッシュホールドが入力サンプルの各側のスレッシュホー ルドに適した2つのインパルス応答に比例的に適用される更に精巧な場合を示す 図である。 図6は、分析プロセスに適用される別のステップパルスを示す図である。 図7は、サンプルシフト及び減算によるステップ応答からのインパルス応答の ずれを示す図である。 図8は、(i)インパルスを発生し、分析中の効果から返送される応答を記憶 し、そして以下に述べる種々の「整理(tidying up)」アルゴリズムを実行して、 記憶されたインパルス応答を形成することにより、装置を分析し、(ii)入力サン プルを読み取り、そして図10に示すようにメモリに記憶するためのサンプル、 ファクタ及びアドレスデータを発生し、そして(iii)図12のアルゴリズムを 実行し、各入力サンプルが読み取られ、インパルス応答スレッシュホールドと比 較され、そして記憶された後に、各出力サンプルを発生するという段階を実施す ることのできるDSP及びメモリの構成を示す図である。プログラムを記憶し、 応答データを長時間記憶し、そしてマシン間でデータを交換するために、固定又 は取り外し可能なディスクドライブを設けることもできる。 図9は、入力サンプルがいったん分析されて、それに適用されるべき2つのイ ンパルス応答を決定し、このサンプルに適した低応答のメモリにおけるインパル ス応答流のスタートアドレスを記憶し、そしてその後の処理の準備として2つの インパルス応答振幅に対するサンプル振幅の接近度により決定されるようにサン プルを比例的に分割するというシミュレーションプロセスを実施する1つの方法 の一部分を示す図である。 図10は、図9において記憶されるべき値を導出するために適用されるアルゴ リズムを示す図である。 図11は、最新の入力サンプルが分割されてF1(0)及びF2(0)において メモリに記憶されると共に、2つの適当なインパルス応答の下位の選択されたア ドレスがA(0)に記憶された後のメモリの構成を示す図である。以前のサンプ ル導出値が、F1(1)、F2(1)、F1(2)、F2(2)等に記憶されると共に、シミ ュレーションに使用されるインパルス応答の長さに少なくとも等しくな るように以前の充分なサンプルに対する関連Aポインタが記憶される。 図12は、図11のメモリに記憶されたデータから出力サンプルを計算するの に使用されるアルゴリズムを示す図である。 図13は、DSP1を使用して、先ず効果を分析し、そしてサンプリングされ たインパルス応答を発生し、次いで、シミュレーション段階中にこれを使用して 、サンプル及びファクタメモリエントリを発生する1つの考えられるマルチプロ セッサ実施形態を示す図である。このメモリは、多数のエリアに区分化され、そ の各々は、それ自身のDSP(2、3、4…)にアクセスすることができ、従っ て、各出力サンプルに対する部分的貢献を計算することができる。これらの部分 和は、次いで、DSP1へフィードバックされて加算され、合計出力サンプルが 発生されて出力へ送られる。 図14は、シミュレーションアルゴリズムを実施する別の方法を示す図で、こ の場合は、コンボリューションアルゴリズムの著しく繰り返される内部ループが 最大実行速度に対して簡単化され、インパルス応答バッファの各エレメントの簡 単な乗算と、出力サンプルバッファの各エレメントへの累積しか必要としない。 図15は、例えば、テスト信号を記録し、それをテスト中の装置(供試装置) に与え、そしてそれにより生じるインパルス応答を後で分析するために記録する ことにより、トーン発生及び分析装置から離れたテスト中装置に付与される適当 な分析トーンのデジタル信号を示す図である。 図16は、テスト中の装置がトーン発生及び分析装置と同時に得られるときに 使用できる別のテスト信号を示す図である。 図17は、図16のテストパルスを発生しそして分析中にインパルス応答を記 録するプロセスを示すフローチャートである。 図18は、ステップテストパルス以外のインパルステストパルスを発生しそし て分析中にインパルス応答を記録するための別のプロセスを示すフローチャート である。 図19は、インパルス応答の平均振幅が、シミュレーションプロセスを悪化す るノイズフロアへの接近を表わすスレッシュホールドより低下するエリアにおい て、低振幅インパルスから導出されるインパルス応答を、高振幅インパルスから のインパルス応答と選択的に置き換えるようなノイズ除去手法を示す図である。 図20は、例えば、装置にランダム遅延(例えば、ワウ及びフラッタ)が存在 するか、又はサンプリングプロセスクロックが分析トーン発生器に対してデジタ ルでロックされない場合に、テスト中装置又はプロセスから回復された信号から ジッタを除去するプロセスを示す図である。 図21は、瞬時振幅ではなく到来信号の包絡線に基づいてインパルス応答間で 選択するのに必要な段階を示す図である。好ましい実施形態の詳細な説明 直線的システムの分析及びシミュレーション 直線的音声プロセッサの伝達特性は、そのインパルス応答により特徴付けされ ることが知られている。単一のパルスを効果ユニットに通し、そしてそれにより 生じる信号をデジタルサンプルのシーケンスとして記録することができる。次い で、その効果は、デジタル入力流をこのインパルス応答でコンボリューションし て、サンプリングされた効果ユニットから生じたものに合致するデジタル出力流 を発生することにより、デジタルドメインにおいてシミュレーションすることが できる。インパルス応答は、後で想起するために記憶することができる。これが 図1に示されており、インパルスTがD/Aコンバータ1を経て与えられて、ア ナログインパルス2を発生し、これが効果ユニット3へ送られる。出力インパル ス応答波形4は、デジタル/アナログコンバータ5を経て送られ、それにより生 じたインパルス応答Rが測定されて記憶される。図2は、得られたインパルス応 答Rをいかに使用して、入力流Iから出力流Oを計算するかを示している。受け 取られそして出力される最新のサンプルが数字0で示され、次第に古いサンプル が数字1、2、3等で示される。出力サンプルO(0)は、最新の入力サンプル I(0)を取り上げ、これに第1の応答サンプルR(7で示すR(0))を乗算し 、そしてI(1)及び次に古いインパルスサンプル(8で示すR(1))の積と加 算し(又は累積し)、等々を行って、必要な最も古い入力サンプルI(6)がR( 6)(10で示す)で乗算されそして累積されて最新の出力サンプルO(0)を形 成するまで行うことにより、導出される。従って、入力音声信号を表わす入力デ ータ流Iが単一のインパルス応答Rでコンボリューションされ、出力流Oの 各サンプルを形成する。ここでは、インパルス応答の長さをサンプルとするが、 これは明瞭化のために過ぎず、実際には、更に多くのサンプルを使用することが できる。多数の出力流が示されているが、実際には、これらの値を記憶する必要 はない。というのは、各新たな入力サンプルが受け取られるたびに新たな出力サ ンプルが導出されそして出力へ直接供給されるからである。 分析されるべき効果ユニットがデジタル入力及び/又は出力を既に有する場合 には、デジタル信号を効果ユニットへ単に供給し又はそこからフィードバックで きるので、D/A(1)又はA/D(5)は必要とされない。 非直線的システムへの拡張 上述した幾つかを含む多数の効果は、非直線的な性質であり、信号経路の応答 は、効果ユニットを通過する信号のレベルにより左右される。本発明によれば、 異なる振幅の多数の異なるインパルスを与えることにより効果ユニットを分析し 、そして各励起インパルスから得られる異なるインパルス応答を記憶することが できる。これが図3に示されており、2つの異なるパルス振幅が図3a及び3b に示されている。図3aは、図1に示すプロセスと同様であって、最大振幅のサ ンプルパルスTを用いて、最大振幅状態のもとでのシステムの応答を決定するも のである。図3bは、例えば、図3aのパルス振幅の半分である低い振幅のイン パルスT’を使用したテストを示す。これにより得られるインパルス応答がRで 示されている。これは、次いで、Tの最大サンプル振幅とT’の低いサンプル振 幅との比で各サンプルを乗算することにより、振幅が増加されて、応答R’を発 生する。このプロセスは、正規化として知られている。 実際に、システムの非直線応答の良好な分析を得るために、多数の異なるイン パルスレベルが適用され、そして1組のインパルス応答(最大振幅に対して正規 化された)が得られる。通常、1組の128個又は256個のインパルス応答が 使用され、最大レベルから最大レベルの1/128(又は後者の場合には1/2 56)までの等離間された1組のサンプルインパルスが使用される。従って、1 28段階が使用される場合には、システムの応答は、最大レベルからそれより4 2dB低いレベルまでの信号に対して決定され、そのレベル点においてほとんど の効果が直線的となる。 1組のインパルス応答を得た後に、非直線的効果をシミュレーションすること ができる。この効果をシミュレーションするときには、各入力サンプルを検査し そしてサンプルの大きさに基づいて適当なインパルス応答をコンボリューション に使用することが必要となる。これは、図4において、1組のインパルス応答が 図3で得た2つの応答のみを使用するケースについて、図2と比較して示されて いる。出力サンプルを形成するのに必要とされる各入力サンプル(Iにおける) は、図3bの低いインパルスの大きさで決定された一点鎖線で示されたスレッシ ュホールドに対して比較される。大きさ入力サンプルがこのスレッシュホールド (即ちI(3)、I(4)及びI(5))を越えた場合には、高い振幅パルスのイン パルス応答(12で考慮される各入力サンプルに対して反復して示された)がコ ンボリューションに使用される。入力サンプルの大きさがスレッシュホールド( 即ちI(0)、I(1)、I(2)、I(6))より低い場合には、低い振幅インパルス のインパルス応答(13)がコンボリューションの計算に使用される。この場合 も、入力サンプル及び適当なインパルス応答の全ての貢献する積が加算されて、 所望の次の出力値O(0)を発生する。 このプロセスは、入力サンプルを多数のスレッシュホールドと比較することに よりいかなる数の異なるインパルス振幅のインパルス応答も使用するように拡張 することができる。インパルス応答の組を導出するのに128個の等離間された テストインパルスが使用される例では、いずれかのサンプルについて使用すべき 適当な応答は、サンプルの大きさを7ビット(128のレベルに等しい)に裁断 することにより簡単に得ることができる。この大きさは、サンプル値の符号を除 去して、その振幅のみを決定することを意味する。 実際に、出力サンプルを発生するのに必要な計算の数は、各入力サンプルごと に判断を行う必要性のみによって増加されることが明らかである。この判断は、 各入力サンプルごとに一度行うだけでよく(その後の出力サンプルを計算するの にこのサンプルを何回使用する必要があるかに関わりなく)、従って、実際には 、計算の複雑さにおいて僅かな増加しか表わさない。これは、シミュレーション プロセスの以下の詳細な説明に示されている。従って、使用するレベルの数のよ うに計算の回数を何ら増加せずに例えば128個の異なるサンプルレベルを表わ す 非常に多数の異なるインパルス応答を使用することができる。 ここに述べる原理的な実施形態は各レベルに単一のインパルス応答を取り上げ そしてシミュレーション中に入力信号の符号を無視する(どのインパルス応答を 使用すべきかを決定するのに大きさのみを使用する)が、正及び負の両方に向か う遷移に対する応答を記憶し、そして各入力サンプルの符号及び大きさに適した 方を適用することにより、著しく非対称な応答をもつ効果をシミュレーションす ることができる。 インパルス応答の直線的補間による改善 上記プロセスは、サンプリングされた効果のシミュレーションを与えるが、も し所望であれば、計算の複雑さのある程度の増加を犠牲にして歪特性を改善する ことができ、これは、所与のレベルにおいて2つの異なるインパルス応答間を選 択するのではなく、クロスフェード効果を使用し、2つの隣接するインパルスレ ベルを表わす2つのインパルス応答に入力サンプルのある割合を適用するように プロセスを変更することにより行なわれる。これが図5に示されており、2つの サンプルスレッシュホールド15、16間の1/4のところにあるサンプル14 は、3/4が低いサンプルレベル17を表わすインパルス応答に適用され、そし て1/4が高いサンプルレベル18を表わすインパルス応答に適用される。他の インパルス応答のいずれでも計算を実行する必要はない。従って、計算の複雑さ は、図2の簡単なケースの2倍となり、これに2つのレベル間の比を計算するた めの追加の計算が付加される。これは、図2の簡単なケースより更に複雑さを表 わすが、この場合も各入力サンプルに対して一回で評価できるので、多数のシミ ュレーションされた効果の非直線的特性を達成するための受け入れられる複雑さ レベルを依然として表わす。 モード間の切り換え 実際に、シミュレータは、図2の簡単な直線的シミュレータと、図4の非直線 的シミュレータと、使用可能な計算能力に基づくと共に使用されるインパルス応 答の長さに基づく図5の改良された非直線的シミュレータとの3つのケースの間 で切り換えるように構成することができる。この切り換えは、システムを実施す るのに使用されるDSPプロセッサにより実行される記憶されたプログラムを変 更することにより達成できる。 別のサンプリングパルスを使用したサンプリングされたインパルス応答におけ るノイズの減少 図1の分析パルスは、インパルス応答を発生するが、それにより得られるイン パルス応答は、ノイズを含むことがある。周波数の低いノイズは、隣接するサン プル間で相関される傾向があり、そしてそれにより生じるシミュレーション段階 中に、大きなDCオフセット又は一般的に周波数の低いノイズを、得られる出力 に招くことがある。 図6は、図1の単位インパルステスト信号Tに代わって、ステップパルスST が適用されるところを示している。従って、ステップ応答SRが得られる。 図7は、必要な単位インパルス応答Rをいかに回復するかを示している。ステ ップインパルス応答SRは、1サンプルだけシフトされて、SR’が得られ、こ れは、応答SRからサンプルごとに減算されて、所望のインパルス応答Rを形成 する。従って、サンプル間の実質的な相関がほぼ除去され、そしてDCオフセッ ト(即ち全ての分析サンプルにおいて見られる一定バイアス)が完全に除去され る。これは、もちろん、インパルス応答がサンプリングされるときに、以前のサ ンプル値Sn-1を記憶しそしてそれを現在サンプルSnから減算することにより計 算することができ、従って、値Sn−Sn-1が所望のインパルス応答として記憶さ れる。 図15に示されそして以下に述べるように、多数の異なるサイズのステップを 使用することにより、必要な数の異なる振幅における所望の応答を見つけること ができる。 分析及びシミュレーションの実施 図8ないし18を参照し、分析及びシミュレーションプロセスの実施について 以下に説明する。図8は、デジタル信号処理のために最適化された記憶プログラ ムコンピュータを用いた1つの構成体を示す。通常は、1つ以上のデジタル信号 プロセッサ(DSP)デバイス21が使用される。DSPは、インパルス応答の ためのメモリ22、デジタル音声サンプル、累積及び制御データのためのメモリ 23、及びプログラムメモリ24に取り付けられる。これらは、実際には、単一 の汎用メモリアレーの一部分であってもよいし、又は例えば、プログラムメモリ 24は、高性能の個別アレーの一部分であってもよい。音声入力は、アナログ/ デジタルコンバータ25又は直接デジタル入力26を経て与えられ、そして音声 出力は、デジタル/アナログコンバータ27及び直接デジタル出力28を経て送 られる。ディスク記憶サブシステム29も接続され、そしてユーザコントロール パネル及びディスプレイ30が設けられ、ユーザは、分析を開始し、インパルス 応答を記憶し又は記憶されたインパルス応答を選択し、そしてシミュレーション モードを選択し、且つ以下に述べるようにインパルス応答の編集を開始すること ができる。 図8の構成体は、分析パルスを発生し、それにより得られるインパルス応答を 記憶及び処理し、そしてディスク又は他の記憶媒体から適当な制御プログラムを ロードすることによりシミュレーションを形成する。 シミュレーションのプロセスを実行する1つの方法を最初に説明する。 図9は、処理されるべきパルスを読み込むプロセスを示す。分析段階から導出 された多数のインパルス応答が、31、32及び33で示すメモリのアレーに記 憶される。3つが示されているが、実際には、いかなる数を使用してもよい。こ れらは、34、35及び36で示す各応答の第1エレメントのメモリアドレスに より識別され、そしてメモリアレーAは、適当なインパルスアレーを指すアレー Aのメモリエレメントから示された矢印で表わされたメモリアドレス又はポイン タを記憶することができる。到着する各入力サンプルは、インパルス応答31― 33の適当な対を示すためにAの1つのエレメントが指定されている。ポインタ は、2つのインパルス応答のうちの、入力サンプル以下のスレッシュホールドを 表わす下位のインパルス応答(即ち、低い大きさの分析インパルスから導出され たインパルス応答)をアドレスし、そして第2のインパルス応答は、常に、次の 1つ上のもので、入力サンプルの次に高いスレッシュホールドを表わすものであ る。 メモリアレーF1及びF2は、入力サンプルから導出された一対のファクタを記 憶し、これらは、2つの部分に分割される入力サンプルを表わし、その1つは、 下位のインパルス応答に適用され、そしてその1つは、上位のインパルス応答に 適用される。これら2つのファクタの和は、常に、入力サンプル値それ自体であ り、そしてサンプルは、各インパルス応答に適用される割合に基づいて分割され て、アレーF1及びF2のエレメントに記憶される。それ故、各入力サンプル37 は、プロセス38において分割され、そしてアレーA、F1及びF2のエレメント の次の空きセットにロードされる。次いで、ポインタ39は、次の入力サンプル が到着したときにそれに対するエレメントの次のセットを指すように増加される (この例では左へ)。 図10は、プロセス38の詳細をフローチャートで示すものである。入力サン プルSの大きさ|S|は、インパルス応答がサンプリングされたレベルを表わす 種々のスレッシュホールドT1、T2等と比較されて、サンプルの大きさ以下のス レッシュホールドTn及びサンプルの大きさより上のスレッシュホールドTn+1を 見つけ、即ち次のようになる。 Tn≦|S|<Tn+1 等離間されたレベルの数が2の累乗(例えば256)である場合には、スレッ シュホールド値Tnは、最初に、サンプル値の符号を除去し、次いで、2の累乗 に適したビットの数(例えば8)へ裁断することにより決定できる。 次の段階は、サンプルの振幅がスレッシュホールドを越えるところの割合(フ ァクタkとして示す)を計算し、次いで、サンプルをこの割合で分割して、アレ ーF1及びF2に入れることである。 次いで、入力ポインタが進められ、次のサンプルに対する準備を整える。記憶 されたアレーを使用して、インパルス応答の長さまで各出力サンプルを計算し、 従って、多数の出力サンプルの後に、それまで計算された値はもはや不要となる 。標準的な技術を適用して「円形バッファ」を実施し、この多数のサンプルの後 にポインタをスタート点に復帰させ、アレーのサイズを制限することができる。 これらの技術は良く知られており、ここで詳細に説明する必要はないであろう。 従って、図11は、多数のサンプルが読み込まれそして処理されて、出力サン プルを計算した後のメモリにおけるデータのレイアウトを示す(円形バッファに 関する問題は無視する)。この例及び図12に示すプロセスでは、かっこ内の数 字(0)は、最新のサンプルに関連した値を指示するのに使用され、(1)は、 次に古いものを指示し、等々となる。インパルス応答の場合、数字(0)は、イ ンパルス応答バッファにおける第1サンプル(即ち分析プロセス中に最初に到着 したもの)を意味し、(1)は、次に古いものを意味し、等々となって、最も遅 延したインパルス応答サンプルを表わす(M−1)まで達する。但し、Mは各イ ンパルス応答バッファにおけるサンプルの数である。 図12は、各出力サンプルを計算するためのフローチャートである。これは、 43でスタートするメインループを備え、これは、41においてゼロである制御 変数Jにより各出力サンプルごとにM回実行される。出力サンプルは変数SOUT に累積され、従って、これは、ループに入る前に42においてゼロにされる。ル ープの第1ステップ43(エレメントJに対する)は、インパルス応答ポインタ A(J)(アレーAのJ番目のエレメントである)をロードすることである。この ポインタを用いて、適当な応答アレーの各々から適当なインパルス応答サンプル をロードすることができる。これらは、A(J)+Jから読み取られた(ステッ プ44)I1及びA(J)+J+Mから読み取られた(ステップ45)I2と称さ れる。 入力サンプルの2つの部分F1及びF2は、ステップ46において、オフセット JでF1、F2アレーから読み取られる。2つの乗算及び累積段階は、ステップ4 7に示すように出力サンプルをSOUTへと累積するように実行することができる 。これは、Jを増加し(ステップ48)そしてこれをMに対してテストする(ス テップ49)ためにのみ必要である。JがMに到達したときには、出力サンプル が完成し、ループが終了となる。 次いで、出力サンプル値は、マシンの出力へ供給される(図8の項目27及び 28)。次いで、入力ポインタを1つのサンプルだけ移動し、次の入力サンプル に対する準備がなされる。 図2又は図4の2つの簡単化されたプロセスのいずれかを実行すべき場合には 、上記プロセスのある程度の簡単化を使用することができる。例えば、クロスフ ェージングを使用すべきでない(図4に示すように)場合には、サンプルがF1 とF2との間で分割されず、アレーF1に全体が単に記憶される。従って、全F2 値は、ゼロと考えられ、従って、メモリアレーはもはや必要とされず、そしてF2 に関連したステップ、即ちステップ45、ステップ46の第2の読み取り及びス テップ47の第2の乗算、累積をバイパスすることができる。図2の基本的な直 線型シミュレーションが要求される場合には、入力サンプルのスレッシュホール ドの決定を排除するようにプロセスが更に簡単化され、それが単にアレーF1に 記憶される。インパルス応答の1つのアドレスのみが必要とされ、従って、アレ ーAはもはや必要とされず、そして図12において、ステップ43は必要とされ ず、ステップ44において、1つのインパルス応答の1つのベースアドレスがA (J)に代わって使用される。 オペレーションの数は、使用するインパルス応答の長さ(M)が通常5000 以上であるので相当のものになる(が、有効な結果は、例えば50ないし200 ステップの短い応答でも得られる)ことが明らかであろう。従って、DSPの速 度に基づき、リアルタイムで動作するために2つ以上のDSPを使用することが 必要となる。 図13は、マルチDSP実施形態の1つの考えられる構造を示す。DSP51 は、既に述べたように、入力サンプルをアレーA、F1及びF2へと処理するが、 これらは、セグメント化されたメモリアレー52に記憶される。このメモリは、 処理された入力サンプルをロードするためにDSP51により完全にアクセスで きるように構成されるが、DSP53、54、55等によって個々にアクセスで きる区分に分離される。従って、各DSPは、各アレーの部分にアクセスし、そ して各出力サンプルごとに、図12に示す乗算、累積ループの一部分を実行する ことができる。それにより得られる累積された出力サンプルの部分は、更に別の 共用メモリ56に書き戻される。DSP51(入力プロセスにより甚だしく占有 されない)は、次いで、全ての個別部分を一緒に加えて、全出力サンプルを形成 する。従って、例えば、10個のプロセッサ(53、54等の)を使用して、そ の各々が出力サンプル当たり500の累積ステップを実行することができ、この とき、DSP51は、10個の部分値を加算しなければならない。従って、50 00ステップのインパルス応答を、DSPプロセッサの速度に適するように細分 化することができる。各DSP53、54等は、同じプログラムを効率的に実行 し、従って、同じ又は個別のプログラムメモリ57、58等から信号供給され得 る。メモリ52の各部分を、各関連DSPの同じアドレス位置に現れるようにマ ップするだけでよい。 機能的に同一で、同じデータに対して同じ出力を発生するプロセスを分割する 別の方法があることを述べておかねばならない。例えば、図14は、入力サンプ ルが現われたときに各入力サンプルに対して多量の処理を行い、出力を累積する ようなプロセスの再構成体を示す。M番目の入力サンプルが出力サンプルバッフ ァへと累積された後に、第1の出力サンプルを出力する準備ができる。その後、 各入力サンプルが累積された後に、別の出力サンプルを得ることができる。この 構成体は、DSPの命令セットの厳密な特性に基づき、あるDSPアーキテクチ ャーに良く適合する。 図15ないし18を参照して、3つの別々の分析パルスを発生する方法を説明 する。他の方法も明らかに考えられる。 図15は、16ビットデジタル音声システムに適したテスト中の装置に与えら れるべきデジタル分析ステップトーンを詳細に示す。他のビット分解能は、その 分解能に適当に比例してステップの振幅を変更することを必要とする。この図は 、128個のインパルス応答を得るよう設計された振幅減少の128個の正の遷 移をもつ分析トーンを示している。又、これは、128個の負に向かうパルスも 発生し、これらパルスは、非対称的性能を分析及びシミュレーションするために 、必要に応じて無視でき又は記憶できる応答を発生する。 テスト中の装置に供給されるべき(装置がアナログである場合はD/Aコンバ ータを経て)デジタル信号は、100で示すように、値0でスタートする。この 信号が到達し得る姓の最大値は、104において、値32767と示されており 、そして負の最大値は、103において、−32768で示されている。これら は、16ビットの直線的サンプリングシステムの限界である。101で示すトー ンの開始において、信号は、−16384の値へと負にステップし、そして2n 個のサンプルの間このレベルに留まる。この図は、nの値を4で示しているが、 実際には、4000というnの値が通常使用される。2nサンプルの後に、10 2において、信号は、+16384へステップして、32768の正のステップ を生じ、その大きさは、16ビットの音声流における個々のサンプルの最大振幅 を表 わす。負から正への各遷移において、ステップが常に負の値の大きさの2倍とな ることに注意されたい。 更に別のnサンプルの後に、105において、値は、−16256へステップ する。実際に、負に向かう各遷移(107等)において、現在出力されている正 の値より大きさが128だけ小さい負の値へのステップとなる。従って、その後 の負から正へのステップ(106等)は、その手前のものより大きさが256だ け小さい。 従って、負のステップ間にインターリーブされる正の128個のステップのシ ーケンスは、ステップ振幅が32768、32512、32256、32000 、31744、…512、256となる。 値128への最後の上方遷移の後に、109における最後の遷移は、−128 から0となる。この点において、分析トーンが完了となる。 分析装置へサンプル採取されるステップインパルス応答は、図7の方法により 後で処理するために、それが到着したときに記憶することもできるし(図6参照) 、或いは各サンプル値が到着するときにそこから手前のサンプル値を減算するこ とにより、データが到着するときに、必要な差の信号を導出することもできる。 差の信号を導出する段階を後回しにすると、ある程度の効果が得られる。という のは、以下に述べるノイズ除去又はレベル検出動作中にはシステムのノイズフロ アを未処理の信号で分析するのが容易だからである。 通常は、正に向かうステップインパルスから導出されたインパルス応答のみが 使用され、ここに述べるように正規化される。非対称的な装置をシミュレーショ ンするために負に向かうパルスも使用すべき場合には、各々の正に向かう遷移に 続く各々の負に向かう遷移から得られる応答を記憶しそして正規化することがで きる。これは、各サンプル値に32768を乗算しそしてそれを適当なステップ 遷移の(負の)振幅で除算することにより行なわれる。負の遷移は、正に向かう 遷移より若干小さいが、それにより得られる応答は、あたかもそれに適合する正 のインパルス遷移に対するものであるかのように各々使用することができ、シミ ュレーション精度のロスは無視できる程度である。 nの値に関する更に別の点は、それが、テスト中の装置から導出されるべきイ ンパルス応答の最大長さを表わすことである。典型的な値は4000であるが、 テスト中の装置が、それより多数のサンプルのインパルスに対して著しい応答を 発生し続ける場合には、もっと大きな数を使用しなければならない。トーンにつ いての後者の分析を助けるために、この値として1000サンプルの倍数を使用 することが推奨される。 この信号は、テスト中の装置に直接与えられそしてそれにより得られたインパ ルスが中間処理及び使用のために記録されてもよいし、或いは別の場所又は時間 にテスト中の装置に与えるために記録されてもよい(例えば、デジタルテープレ コーダに)。この場合に、テスト中の装置の応答も記録しなければならず(好まし くは、テスト信号を与えるのに使用したものと同じサンプルクロックで)、そし てここに述べる分析システムへ後でフィードバックされる。分析装置は、遷移1 01に対するテスト中装置の応答を表わす第1の顕著な量の信号をサーチし、そ してこの点から、2nのサンプル間隔で離間された正の遷移に対する各応答を決 定するようにセットすることができる。サンプルクロックが分析トーンと応答サ ンプラーとの間で若干異なるか、或いはある固有の可変遅延(例えば、テープレ コーダのワウ及びフラッタ)がある場合には、以下に述べるジッタ除去技術を適 用することができる。 これにより得られたインパルス応答は、必要とされるノイズ除去アルゴリズム によって処理され、そして差の信号が導出される。これらの応答は、シミュレー ションに使用するために正規化されそして適宜ウインドウ処理される。 正規化プロセスは、低いレベルのインパルスから導出されたインパルス応答の 振幅を増加することを必要とする。これらの増幅された応答を、例えばデジタル 表示で記憶できるピークレベルに「クリップ」することにより、それらの応答を 歪ませないことが重要である。予めのデータ検査を行ってこのような問題を判断 し、そして減衰係数を発生してそのセットの全てのインパルス応答に等しく適用 し、このような歪の発生を防止しなければならない。これは、どの方法を使用し て分析トーンを発生するかに関わりなく行なわねばならない。 図16は、適用できる別のテスト信号を示し、そして図17は、この信号を発 生するプロセスを示すフローチャートである。この方法は、テスト中の装置がト ーン発生器及び分析装置に物理的に接続されるときに使用され、そしてそれ故に 、各インパルス応答の巾を測定することができ、インパルス応答のサイズをテス ト中の装置に最良に適合できるという効果がある。所望のインパルス応答の長さ が他の事項、例えば、メモリ又は処理時間の制約により制限される場合でも、そ の後のテストパルスを与える前に、テスト中の装置が手前のパルスに対する応答 の発生を停止するまで待機することができる。 この場合に、テスト信号を一定に増加するシーケンスについて述べるが、既に 述べたように減少するテスト信号を使用することもできる。ここに示す値は、各 方向に128個のインパルスが必要とされる16ビット環境に適したものである 。 図17を参照すれば、ステップ71において、初期の最小振幅値が選択される 。パルス発生器からの出力流は、ステップ72において、値−A0/2(通常A0 は256)にセットされ、図16の出力ステップ81を形成する。ステップ73 において、テスト中の装置から得られる応答が消えるのを待機する必要がある。 これは、信号の非DC成分が変化を止めるとき、或いは最初の刺激を適用する前 に決定されるノイズフロアに到達したときを確認することにより決定される。一 般的に、ノイズフロアが変化して不定な待機を招く場合には、ユーザが選択でき る時間限界を適用するのが望ましい。 ここで、ステップ74に示すように、出力流を振幅Aだけステップさせ、ゼロ 値に交差する方向にステップさせることにより、テスト信号が発生される。これ は、この最初の値について図16に82で示されている。これにより得られるテ スト中装置の出力がステップインパルス応答として監視されそして記憶される( ステップ75)。 ステップ76において、値Aがテストされて、所望の最大ステップ(通常32 768)に到達したかどうか調べ、もし到達していなければ、ステップ77にお いて、テストすべき次の振幅へ増加される(通常128だけ)。次いで、プロセス は、ステツプ73へループして戻り、そこで、刺激に対する残留応答が消失し得 るようにされ、次いで、出力が再びステップされるが、このときは逆方向にステ ップされる。これが図16に83で示されている。ここで再び出力流が監視され そして信号が記憶される。 図15の前記信号と同様に、これにより得られるインパルス応答は、必要なノ イズ除去アルゴリズムによって処理され、そして差の信号が導出される。これら の応答は、シミュレーションに使用するために正規化されそして適当にウインド ウ処理される。 ステップインパルスが通常は使用されるが、図3に示すような簡単なインパル スを適用することもでき、図18は、このプロセスを実行するために図17のア ルゴリズムをいかに変更するかを示している。この場合も、これは、一定に増加 するパルスの付与を示すが、もちろん、もっと大きいインパルスを最初に与える こともできる。パルスを一定に増加する場合には、手前のインパルスからの残留 作用が、パルスの値が減少する場合より若干少ないので、若干の効果が得られる が、実際には、例えばこれに勝るようなレベル設定の方が有益である。 図18のステップ61において、初期の振幅が通常は256にセットされる。 ステップ62において、テスト中の装置を通過する手前の信号の残留作用の消失 を待機するのが望ましい。というのは、ある効果装置は、例えば、共振や反響の ために刺激の後もある時間中は出力を発生し続けるからである。このプロセスは 、テスト中の装置からの戻り信号を監視しそしてノイズフロアを観察することに より行なわれる。これが短い時間間隔にわたって減衰する場合には、プロセスは 、単にノイズフロアが安定状態になるのを待機するだけである。 ステップ63において、あるサンプル周期に出力流を値Aにセットしそしてそ れに続くサンプルにおいてゼロに戻すことにより、所望の振幅のテストパルスが 放出される。ステップ64において、実施形態でセットされた時間限界に到達す るまで戻り流が監視されそして記憶される(通常はRAMに)。これは、シミュレ ータがリアルタイムで処理できるステップの数により決定されるか、又は使用で きるメモリにより限定されるか、或いは処理要求を最小にするためにユーザの介 在により更に限定することができる。又、ステップ62のプロセスに続いて、顕 著な応答がそれ以上生じないときを決定しそしてそれを用いてサンプリングプロ セスを短縮できることにも注意されたい。 サンプリングが完了すると、65において振幅がテストされ、プロセスが完了 した(通常は、信号が32678に達したとき)かどうか決定する。もしそうで なければ、次に高いレベルの振幅をAにロードし(通常はそれを256だけ増加 し)そしてループが繰り返される。32768のインパルスは、実際に、16ビ ットシステムでは発生できないが、著しい精度ロスを伴わずに最大値32767 を使用できることに注意されたい。 上記分析パルスに対する有用な改善は、テスト中装置に通すための最適な信号 レベルをオペレータが選択できるようにする目的のみで、システムがユーザ定義 可能な振幅で連続的なパルス流を発生できるようにすることである。 テスト中装置の残留刺激を待機する段階(図18のステップ62及び図17の ステップ73で示す)は、テスト中装置に著しいエネルギーが蓄積されない多く の場合には固定の待機周期に置き換えできることに注意されたい。これは、出力 テスト信号がいかなるテストについても同じになり、そして図15の信号の場合 と同様に、分析装置から離れた装置に与えるために記録できる(好ましくはデジ タル形態で)という利益を有する。テスト中装置から生じる出力も記録すること ができ、そして後で分析プロセスにより分析することができる。分析プロセスに 対する唯一の著しい変更は、テストパルスを発生するのではなく、記録される流 れに顕著な応答が現れるのを待機しそしてこれとその後のインパルス応答を第1 のテストパルスに対する応答として記憶し、次いで、その後のパルスに対して更 に別の応答が現れるのを同様に待機し、このようにして完全な1組のインパルス 応答を得ることが必要とされるだけである。これは、オペレータがテストの流れ のテープを単に携帯し、そして分析しようとする装置に遭遇した場合に、その装 置でテープを再生しそしてその結果を後で分析及びシミュレーションするために 記録するだけである。このプロセスを改善するための有用な工夫は、テスト信号 に先立って短いトーンバーストを設けることであり、これは、レベル設定に使用 できると共に、分析段階において確認されて、トーンバースト後の既知の周期で 応答信号を探索するためのプロセスを開始するトリガーとみなすことができる。 サンプリングされる効果は、アナログ装置として示されているが、デジタルプ ロセッサは、サンプルインパルスをデジタル入力に直接付与しそして出力インパ ルス応答を直接サンプリングすることによりサンプリングすることができる。 ノイズの改善 このシステムに伴う潜在的な問題は、テスト中の装置により発生される著しい ノイズが、シミュレーションされる効果にノイズとして現れることである。これ は、低いテストレベルで導出されるインパルス応答を使用するときに悪影響を生 じる。しかしながら、多くの効果は、装置を通るレベルが低下するときに直線的 となるので、比較的高いレベルで導出される1組のインパルス応答を使用し、そ してこの直線性のスレッシュホールドより下では、最高の直線的レベルで導出さ れるインパルス応答を全ての低いインパルス応答に代わって使用することだけが しばしば必要となる。これは、選択的な置き換えの効果を試聴することにより所 望の非直線性と受け入れられるノイズとの間のバランスを選択できるオペレータ からの手動の介在のもとで行うことができる。 ノイズが問題であるところで低いレベルの非直線性を保持することが所望され るために所望のバランスを得ることができない場合には、低いレベルで導出され るインパルス応答の一部分を、より高いレベルのインパルス応答からの合致する 応答部分と置き換えることにより、選択的に変更することができ、ここで、置き 換えられるべき領域は、応答の各区分の絶対振幅を評価することにより決定され そしてインパルス応答がノイズフロアに近いと考えられる場合にそれを置き換え る。 図19は、このプロセスをある程度詳細に示す。高いレベルのインパルス応答 は、(a)で示され、そして低いレベルは、(b)で示されている。包絡線91(( c)における)が発生され、インパルス応答(b)の局部領域の平均レベルを表 わす。これは、至近サンプルのRMS値を計算することにより評価され、包絡線 の各点に対し現在時間に向かって重み付けされる。実際に、これは、使用するイ ンパルスが例えば5000サンプルの長さである場合には400ないし500の サンプルを包囲し、或いは短いインパルスを使用すべき場合にはより小さな範囲 となる。包絡線91は、スレッシュホールド92と比較され、このスレッシュホ ールドは、ユーザにより決定されるか、又は無信号状態のもとで装置の出力を監 視することにより決定されたノイズフロアと比較することにより推定される。図 19(c)において、例示的な包絡線91は、93においてスレッシュホールド より下がり、そして94においてスレッシュホールドより再び上昇する。これか ら、「クロス フェード」包絡線(d)が発生される。この包絡線を用いて、インパルス応答(b) がインパルス応答(a)に選択的に置き換えられ、各置き換え端には数ミリ秒の ソフトクロスフェードがあり(クロスフェード包絡線の傾斜95として示す)、低 レベルの領域が高レベル(a)で得られた低いノイズフロアのインパルス応答と 置き換えられた新たなインパルス応答(e)が形成される。 この新たなインパルス応答は、次の式に基づいて発生される。 r=e.a(1−e).b 但し、eはクロスフェード包絡線の値であり、aは高レベルインパルス応答から のサンプル値であり、bは低レベルインパルスからの同じ値であり、そしてrは 低レベルサンプルにおいて置き換わるべき合成サンプルである。ピリオド(.) は乗算を表わす。これは、低レベル信号がスレッシュホールドより低い高レベル インパルス応答にクロスフェードを与える。 ノイズフロアを自動的に決定するために、低レベルで得られたインパルス応答 に対して、包絡線がノイズのために決して下がることのないレベルがあることが 明らかである。従って、スレッシュホールドは、これより例えば50%上にセッ トしそして高いレベルのサンプルから最も低いレベルまで次々に適用することが できる。インパルス応答において最大値より約12dB下でプロセスを開始し、 換言すれば、使用する最も高いサンプルインパルスの振幅の約1/4のサンプル パルスでサンプリングするのが適当である。 インパルス応答の長さ及び処理能力 必要とされるインパルス応答の長さは、サンプリングされる効果のエネルギー 蓄積特性によって左右される。通常、短い反響の環境では、イコライザ、バルブ 増幅器又はスピーカ/マイクロホンの組み合せは、1/10秒までのインパルス 時間又は例えば5000個のサンプルでシミュレーションすることができる。各 出力サンプルは、入力サンプルの5000個の値に5000個のインパルス応答 サンプルを乗算したものの累算、或いは50000サンプル/秒のサンプリング レートを仮定すれば毎秒2億5千万回のオペレーションを必要とする。従って、 図2の簡単なケースでは、データの直線的アレーに対して2億5千万の乗算累積 (MAC)を必要とし、一方、図12に示すプロセスは、対応的に、より多くの ステップをこの多数の回数だけ繰り返すことを必要とする。 あるバルブプロセッサ及びテープレコーダは、非常に短いインパルス応答を有 し、そして200サンプル程度の短い応答で有効なシミュレーションを達成する ことができる。 反響効果を完全にシミュレーションするために、処理能力を比例的に増加させ るような数秒のインパルス応答が必要となる。これは、DSPチップのネットワ ーク内で行い得るものである。しかしながら、特定のハードウェア実施体を最良 に使用するために、ここに述べる3つのシミュレーション方法、即ち図2の直線 的シミュレーション、図4の簡単な非直線的シミュレーション、及び図5の補間 型シミュレーション(図8に更に詳細に示された)の間で切り換えを行うように シミュレータを構成しなければならない。 これは、非直線性が要求されないシミュレーションの場合に、長いインパルス 応答、ひいては、長い反響周期に対して、より多くの処理能力が得られることを 意味する。 インパルス応答のウインドウ処理 効果がサンプリングされるが、特定のハードウェア実施においてリアルタイム で計算を行うことのできるサンプルの長さをインパルス応答が越える場合には、 応答をウインドウ処理することにより、即ち最後の1/20秒程度を直線的にゼ ロへと効果的にフェードオフすることにより、インパルス応答を裁断する必要が あることに注意されたい。実際に、サンプリングされる全てのインパルス応答は 、このように、突然裁断されるノイズ信号からのグリッチ効果を防止するように ウインドウ処理されねばならない。インパルスの長さが短い場合には、フェード アウトは、通常、応答信号の最後の1/4にわたる。 又、導出されたインパルス応答の最初の数サンプル(例えば10個のサンプル) にわたってフェードイン傾斜を適用するのが有益であり、この目的のために、実 際のインパルス応答前の数サンプルを記憶し、従って、システムの残留ノイズに わたってこのフェードインを行うのが望ましい。 インパルス応答の編集 開始及び終了の切断 装置へのインパルスの付与と出力応答との間には常に若干の遅延がある。これ は、シミュレーションに等しい遅延を招く。時々、この遅延を除去又は減少する ことにより効果を改善できるが、いずれの場合も、これは、計算の必要性を減少 するようにサンプルを短くする。オペレータがサンプルの前端からサンプルを切 除し、その効果をオペレータの嗜好に対して試せるようにし、又は応答に対して スレッシュホールドレベルをセットしてこの「ノイズ」スレッシュホールドより 低い初期応答を自動的に切断するように構成することは簡単である。このスレッ シュホールドは、通常、最も高いレベルのサンプル信号から導出されたインパル ス応答に適用され、そしていったん決定されると、インパルス応答の全組のスタ ートから同じ量が切断される。 周波数シフト サンプリングされた効果の当該変更は、標準的な再サンプリングアルゴリズム を用いて高い周波数又は低い周波数に対して各インパルス応答を再サンプリング することにより行なわれる。各変更の効果は、オペレータの嗜好に対して試聴す ることができる。これは、種々の効果、例えば、信号の優勢周波数に合致される サンプリングされた効果における共振を処理できるようにする。 効果の組合わせ 2つの次々の効果に信号を通すところの効果を、第1の効果の各インパルス応 答を取り上げそしてそれを第2の効果のシミュレーションに通すことによりシミ ュレーションして、そのサンプル振幅に対し新たなインパルス応答を発生するこ とができる。これは、第1の効果の各インパルス応答に対し、組合わされる効果 を表わす同じ数の新たなインパルス応答を達成するように行なわれる。図2の簡 単な方法の場合には、これは、インパルス応答の簡単なコンボリューションを表 わす。 補間及び外挿効果 ある効果を通るレベルの範囲を表わすインパルス応答のセットは、サンプリン グされた効果の非直線的な特性を具現化する。新たなそして興味のある効果は、 効果を部分的に直線化することにより達成できる。これを行うために、オリジナ ルセットの範囲を表わすサブセットが取り上げられ、そしてインパルス応答のセ ットを通して各サンプルステップを補間することによりインパルス応答の新たな 完全なセットが発生される。 又、オリジナルの範囲を越えて外挿することにより非直線性をより顕著なもの にすることもできる。これは、サンプルの極端な値を生じ、一般に、出力を許容 範囲内に保持するために全サンプルセットを減衰しなければならない。 このような再計算の後に、オペレータは、その効果を再び試聴して、所望の効 果を達成することができる。外挿効果は、一般に、かなり奇異なものになるが、 僅かな量の外挿は、所望の歪を発生する。 演算 全ての良好な信号処理の場合と同様に、デジタル値を丸めたり又は裁断したり するように注意を払わねばならない。全ての計算の精度は、固定小数点演算を使 用する場合には、例えば32ビットに保持し、そして浮動小数点を使用する場合 には、24ビットに保持するのが最良である。最終的なデジタル出力は、適当な そして既知のビット減少技術を用いて、所望のデジタル出力に減少することがで きる。 セットの最初のn個の応答のみの記憶 低いレベルにおいては、インパルス応答がテスト中装置のノイズの中に失われ 得ることを述べた。従って、オペレータは、使用することが望ましい最も低いレ ベルのインパルス応答を決定することができる。シミュレーションにおいてこれ より低いと、最低の特定のインパルス応答が全ての低いサンプル値に対して使用 される。 従って、使用されないインパルス応答のデータを記憶する必要はなく、全ての 低レベルサンプルに対して最後の特定の応答を使用すべきであるという指示を記 憶するだけでよい。 ここに述べる本発明の実施形態に基づきシミュレーションを行うために再ロー ドするときには、記憶される最低レベルの励起パルスから導出されたインパルス 応答が単に複写されて、セットを完成する。 別の実施形態では、最低レベルインパルス応答より上のサンプルレベルは適当 な高レベルインパルス応答間の選択及び補間を受けるが、存在する最低レベルイ ンパルス応答より低いものは、補間の必要なくこの最低レベル応答に単に適用さ れるようにシミュレーションアルゴリズムを変更できることを述べておく。この 状態において、記憶されるデータセットで定義される最低レベル応答を複写する 必要はない。 サンプリングクロックの精度 異なる振幅インパルスに対応するインパルス応答のセットを発生する際には、 各インパルス応答が互いに密接に相関されるのが重要である。換言すれば、励起 パルスと、それにより生じるテスト中装置の応答との間の関係を厳密に結び付け ねばならない。これは、デジタル入力サンプリングシステムが、分析トーンを発 生するデジタル出力システムにロックされることを必要とする。更に、時には、 各インパルス応答に対し、インパルスサンプルがそのセットの異なるインパルス 応答間の相関を保持するように、長時間クロックの精度が良好な音声設計手法に 固執されねばならない。 この要件を満足できない場合でも、ジッタの除去により使用可能なインパルス 応答セットを抽出することができる。 ジッタの除去 分析トーンと、それにより生じるインパルス応答とのタイミング間に高い精度 を保証することができない場合、例えば、インパルス応答が記録されそして分析 のために後で再生される場合、或いはテスト中装置が僅かなタイミングエラーを 導入する場合には(例えば、記録と再生との間に固有の遅延を伴ってアナログテ ープレコーダをサンプリングするときには)、インパルス応答を再相関させるこ とが必要である。 図20は、2つの次々のインパルス応答(a)及び(b)を示している。これ らは、垂直線で示された時間間隔におけるサンプルであり、(c)及び(d)に 示すようなデジタルサンプルを与える。インパルス応答は見掛け上非常に類似し ているが(励起インパルスの振幅が若干相違するだけである場合に予想されるよ うに)、分析トーンと、それにより生じるインパルス応答との間の時間相関が失 われているために、デジタル信号は、広範囲に類似した基礎的(アナログ又は暗 示的)信号を表わすがかなり異なる見掛けとなることが明らかである。従って、 これらは、タイミングの不正確さが除去されるまでインパルス応答セットの要素 として使用するのに適さない。 これは、既知の手段(通常、デジタル流の各サンプルに対し「サイン」関数を 累算する)によりデジタル信号をアップサンプリングする(オリジナルレートの n倍まで、但し、図はn=3のケースを示す)ことにより修正して、(e)及び (f)に示すデジタル信号を得ることができ、ここで、補間された新なたサンプ ルは、細い縦線で示し、そして基礎的(暗示的)な波形は、点線で示す。 ここで、各信号の確認可能な特性を探すことができ、通常、これは、先ず第1 インパルス応答のピーク振幅を探すことによって実行できる。これは、110で 示すサンプルであることが明らかである。ここで、このインパルス応答は、各n 番目のサンプルを取り上げるだけでオリジナルサンプルレートにデシメートされ 、新たなデジタル信号(g)及び(h)を発生することができる。 その後の各インパルス応答については、最初のインパルス応答に一致する符合 をもつ最大振幅のサンプル(111で示す)を探すことができ、そして同様に、 各インパルス応答をデシメートして、この最大点がここで最初の最大点と正確に 相関されるようにすることができる。 実際に、このパターンマッチングアルゴリズムで64回アップサンプリングす ると、アナログテープレコーダを分析する例では、インパルス応答が明確な初期 ピークを有するような良好な結果が与えられる。高い精度が所望されるほど、高 いアップサンプリングレートを使用することができる。システムオペレータがデ ィスプレイスクリーンにおいてデジタル表示像を重畳することにより手と目でパ ターンをマッチングできるようにすることを含む他のパターンマッチングアルゴ リズムを使用することもできる。これは、非常に複雑なインパルス応答をもつ極 端なテスト中装置に対して適している。 セットのある範囲のインパルス応答にわたる平滑化 ある時に測定されるインパルス応答は、テスト中装置における種々のランダム 変動のために、別の時に測定されるインパルス応答と若干変化することがある。 例えば、アナログテープレコーダを分析するときには、テープ媒体の非一貫性に より瞬時利得が変化し得る。 理想的には、多数の測定を行い、そして各振幅励起パルスに対するインパルス 応答をサンプルごとに単に平均化してこれらの変化を平滑化することができる。 又、これは、テスト中装置のノイズの影響も低減する。アナログテープレコーダ の例では、通常、16セットの測定が行なわれるが、これは、装置に依存し、得 られた結果を試聴するものである。 ほぼ良好な結果を達成する迅速で且つ便利な方法は、分析トーンで実行される 単一の分析において得られるセットの各インパルス応答がテストにおいてそれに 近い他の応答から若干異なるだけであることを確認することにより達成できる。 これは、テスト中装置の非直線特性を包含するインパルス応答の変化が一般的に 漸次なものだからである。 従って、多数の隣接するインパルス応答を平均化して(サンプルごとに)、新た なインパルス応答を形成することができる。通常、128個のインパルス応答の セットがありそして8個のインパルス応答に対して平滑化するよう選択された例 では、第1のインパルス応答が、最初の8個のインパルス応答の平均値と置き換 えられる。次いで、第2のインパルス応答が、第2ないし第9応答の平均値と置 き換えられ、第3のインパルス応答が、第3ないし第10応答の平均値と置き換 えられ、等々を行い、最後に、第120のインパルス応答が第120ないし12 8応答の平均値と置き換えられる。又、この最終的な平均値を使用して、応答1 21ないし128に置き換え、シミュレーションの直線的な下端が形成される。 低レベルのインパルス応答が保持されないためにそれらが得られない場合には (例えば、それらがテスト中の装置のノイズに接近し過ぎているとオペレータが 判断した後にそれらが記憶されなかった場合には)、平均化プロセスをその端か らn個の応答で停止し、n個の応答に対して平滑化を行なわねばならない。従っ て、応答のセットが(n−1)だけ減少され、そしてシミュレーションにおいて 全ての低レベルサンプルに対して新たな最後の応答が使用される。 包絡線に基づくインパルス応答間の選択 1つのセットのインパルス応答とそれに関連した補間との間の選択が、図10 に示すように、各サンプルに対する瞬時サンプル値をベースとするような非直線 的合成について説明した。 シミュレーションされる効果における有効な変化は、処理されている音声信号 の包絡線をサンプルレベルに置き換えることにより達成できる。これは、「攻撃 」及び「減衰」と称する2つの付加的なパラメータに対してユーザ制御を与える ことにより実施することができる。図10において既に述べた効果(入力サンプ ルの振幅のみが選択基準として考えられるシステムに対する)は、これらの両方 のパラメータが1に等しくセットされたときに形成される。 包絡線は、ここで「env」と称する進行中の変数を維持することにより発生 することができる。プロセスの開始に、これはゼロに初期化され、そしてその正 しい値に迅速に到達する。 各入力サンプルに対し包絡線「env」の新たな値を計算するフローチャート が図21に示されている。 各サンプルに対し、ステップ121において、サンプルの絶対値を取りそして それを「v」に指定することにより符号が除去される。次いで、既存の包絡線は 、ステップ122において、「減衰」パラメータの値に基づき減衰することが許 される。これは、ゼロに向かって指数関数的に減衰する。「v」が減衰包絡線値 「env」を越えない場合には、使用すべき値をもつことになる。ステップ12 3で決定されるように、「env」を越える場合には、ステップ124において 、「env」の新たな値が計算される。envの値は、「攻撃」パラメータに基 づき値vに向かって増加されるのが効率的である。到来するサンプル値が一貫し て「env」より高い場合には、これが漸近線的な成長を表わす。 最終的に、125において、envの値がサンプル値に変わって図10のアル ゴリズムに使用されて、システムに使用されるべきインパルス応答と、使用すべ き各隣接するインパルス応答の割合k(図10)とが決定される。最終的に、前 記のように、Sの入力サンプル値を用いて図10の最後から2番目のステップに おいて値S.(1−k)及びS.kが計算されて、出力サンプル値を計算するの に使用するF1及びF2値が発生される。システムは、次の入力サンプルに対して 準備ができる。 有効な改善は、手前のn個の入力サンプルを記憶し、そして現在入力サンプル に基づいて「env」変数を計算した後に、手前のn個のステップで読み取られ た入力サンプル値を用いて出力サンプルを発生し、n回の繰り返しに対する現在 入力サンプルをセーブすることである。これは、入力信号の急激な増加を許し、 第1の高レベル入力サンプルがシミュレーションアルゴリズムに実際に適用され る前に「env」変数を多数のステップにわたって適当に増加することができる 。その欠点は、これがシステムに全体的な遅延を導入することである。この場合 も、このnの値が有効なユーザ制御可能な値とされる。 攻撃及び減衰の典型的な値は、各々、10及び100であり、入力信号の一般 的な振幅が増加するときの高レベルインパルス応答が、一般的信号レベルが減衰 するときの低振幅値へとゆっくり回復して結合されたものが速やかに採用される 。「n」は、0から多数回の「攻撃」まで変化し得るようにされる。 テスト中のオリジナル装置が音声ダイナミック圧縮特性を内蔵する場合には( 例えば、コンプレッサーリミッタ装置)、包絡線をベースとするインパルス応答 選択のこの解決策は、テスト中装置が付与信号の異なるレベルにおけるそのトー ン特性及び利得を変更する仕方をより正確にシミュレーションする。 導出されたインパルス応答の処理命令 テスト中の装置を分析することにより得られたインパルス応答データに対して 実行されるべき多数のオペレーションについて述べた。もし必要であれば、ジッ タ除去アルゴリズムを最初に適用しなければならない。ノイズを減少するための ノイズ測定及び置き換えが次に行なわれるのが最良である。信号はまだ正規化さ れていないので、低レベルインパルス応答において置き換えするときには高レベ ルインパルス応答データを比例的に減少することが必要である。この段階におい て、ステップ分析パルスが使用される場合には、差の信号を導出しなければなら ない。これに続き、インパルス応答を正規化しなければならず、そして応答間の 平滑化が実行される。最終的に、応答は、上記のようにウインドウ処理されねば ならない。 将来の使用 ここに述べるプロセスは、処理されるべき信号の符号を考慮すると共に、正に 向かうテストパルス及び負に向かうテストパルスに対して別々の分析サンプルを 取り上げることにより、非対称的な効果をシミュレーションするのに使用できる 。 この非対称的な処理は、例えば、空気の音響搬送容量が非対称的である空気中の 高い音圧レベル効果をシミュレーションするのに適当である。 インパルス応答間を選択するプロセスの更に別の使用は、選択を制御するため に到来サンプルの振幅以外の他の特性を使用することである。例えば、多数の異 なる効果を各インパルス応答メモリに入れて、ユーザ制御のもと(クロスフェー ジング技術を使用することを含む)と、制御発振器を用いた反復的なやり方との 間で選択することができる。このように、例えば、回転するレスリースピーカキ ャビネット或いは変化するフランジャー又はフェーザー効果のような経時変化す る効果をシミュレーションすることができる。必要とされるインパルス応答は、 ある効果を発生するように計算することもできるし、或いはその効果を通常使用 してスイープする範囲を表わす多数の異なる設定で既存のユニットをサンプリン グすることもできる。従って、レスリースピーカは、回転するスピーカの多数の 異なる静的な位置で分析することができ、そしてそれにより得られるインパルス 応答セットを記憶することができる。応答を介して繰り返すと、スピーカの回転 がシミュレーションされる(異なるインパルス応答に、分析されるスピーカから の異なる直接的及び間接的信号経路を表わす異なる遅延が組み込まれるので移動 するスピーカのドップラー効果を含む)。 プロセスの改善は、非直線的効果と経時変化効果又はユーザ制御効果とを組み 合わせできるようにする。この場合に、振幅に従属する1セットのインパルス応 答に代わって、多数のセットが記憶される。到来信号の振幅は、1つのセットの どのインパルス応答を使用すべきか決定し、そして経時変化又はユーザ調整パラ メータがセット間を選択する。効果と効果との間の滑らかなクロスフェージング を達成するために、図5の補間機構は、4つのインパルス応答間に二次元即ち双 一次の補間を与えるように改善され、その一方の次元は信号振幅に依存し、そし て他方の次元は他のパラメータに依存する。もちろん、同時に変化することので きるパラメータの数を更に増加することもできる。これは、多直線的補間を実行 するに必要な処理能力及び必要なインパルス応答セットの数に対する記憶容量に よって制限される。 モノラルシステムについて述べたが、ステレオ入力及びステレオ出力を許すよ うに一般に2つのユニットが並列に動作される。入力信号が両方のチャンネルに 同一に与えられて、モノラルソースからステレオシミュレーション効果を発生す ることがしばしばある。 映画の吹き替えに音声処理が使用されることを述べた。本発明の使用は、例え ば、次の通りである。映画製作において、スタジオ録音をシーンの適当な音声に 合致させるために俳優の音声についての効果がいったん決定されると、音声トラ ックを通る全プロセスを分析しそして記録することができる。この場合に、音声 トラックを再録音する必要があるとき、例えば、外国語に吹き替えするときには 、その効果を呼び出して、適当なシーンの当該スピーチに適用することができる 。従って、映画は、記憶されそしてインデックスされる各シーン及び各音声に対 して音声プロセスで吹き替えるようにして、吹き替えプロセスのスピードアップ を図ることができる。 非リアルタイム及び汎用コンピュータ 又、僅かなハードウェアを用いて非リアルタイムで処理することもでき、そし てこれは、典型的な汎用デスクトップコンピュータで行うことができる。しかし ながら、ここに述べたアルゴリズムを実施する高性能の汎用コンピュータにおい て行なわれるか又は専用のマルチDSPアーキテクチャーによるかに関わりなく リアルタイムで動作するときに最良の使用が達成される。 仮想システムからのインパルス応答の導出 既存の効果をサンプリングするのと共に、新たな装置のコンピュータモデルを 作成しそしてインパルス応答のセットを計算することも極めて可能であることに 注意されたい。これらは、次いで、シミュレータにロードされ、その効果をリア ルタイムで試聴することができる。このように、シミュレータは、イコライザの ような任意のデジタル効果、又はシミュレーションされる物理的モデル、例えば 、部屋のシミュレーション、及び特に非直線的装置、例えば、増幅器又はスピー カのシミュレーションをエミュレートすることができる。 直線的特性の簡単なイコライザの場合には、選択されたいかなるイコライザに ついても1つのインパルス応答のみが発生される。これらは、迅速に計算及びロ ードされて、イコライザ特性をリアルタイムで変化させることができる。従って 、 シミュレータは、パラメータのリアルタイムユーザ制御で完成する広範囲のイコ ライザ装置の強力なシミュレータを形成する。実際に、パラメータが変化すると きに、新たなインパルス応答が計算されてロードされ、そして新たな効果に対し てクロスフェードを実行して、パラメータが変化するときにスイッチング効果を 除去することができる。これは、ここに述べる多次元解決策を使用することによ り非直線的プロセスを含むように拡張することができる。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.音声効果プロセッサのシミュレーション方法において、 a)少なくとも2つのインパルスに対する音声プロセッサのインパルス応答を 記憶し、 b)入力信号の特性を繰り返し評価し、 c)上記評価の結果に基づいて入力信号に適用するためのインパルス応答の少 なくとも1つを選択し、そして d)上記選択されたインパルス応答を入力信号に適用して出力信号を導出する という段階を備えたことを特徴とする方法。 2.インパルス応答を記憶する上記段階は、少なくとも2つのインパルス応答 を表わすデジタルサンプルの少なくとも2つのセットを記憶することを含み、そ して記憶されたインパルス応答を適用する上記段階は、入力信号の特性の評価を 表わすデジタルサンプルの第1セットの各々を、その特性に適した選択されたイ ンパルス応答を表わすデジタルサンプルの選択されたセットでコンボリューショ ンして、出力信号を表わす第2の一連のデジタルサンプルを与える段階を含む請 求項1に記載の方法。 3.入力信号の特性を評価する上記段階は、その振幅を評価することを含む請 求項1又は2に記載の方法。 4.入力信号に適用するためのインパルス応答を選択する上記段階は、入力信 号の振幅が所定のスレッシュホールドより高いか低いかを決定することを含む請 求項3に記載の方法。 5.入力信号に適用するためのインパルス応答を選択する上記段階は、入力信 号の振幅が所定の範囲内に入るかどうか決定し、入力信号の振幅が所定の範囲内 に入るという決定結果である場合に入力信号に2つ以上のインパルス応答を適用 し、そしてそこから出力信号を導出することを含む請求項3に記載の方法。 6.入力信号に適用される2つ以上のインパルス応答は、和が実質的に1とな る割合で適用される請求項5に記載の方法。 7.入力信号に適用されるインパルス応答の割合は、所定範囲内における入力 信号の振幅の位置に基づく請求項6に記載の方法。 8.入力信号に適用するためのインパルス応答を選択する上記段階は、n個の ユーザ入力を選択しそしてそれに基づいてインパルス応答を選択する段階を含む 請求項1又は2に記載の方法。 9.入力信号に適用するためのインパルス応答を選択する上記段階は、時間従 属変数を監視しそしてそれに基づいてインパルス応答を選択する段階を含む請求 項1又は2に記載の方法。 10.音声効果プロセッサのシミュレーション装置において、 a)少なくとも2つのインパルスに対する音声プロセッサのインパルス応答を 記憶する手段と、 b)入力信号の特性を繰り返し評価する手段と、 c)上記評価の結果に基づいて入力信号に適用するためのインパルス応答の少 なくとも1つを選択する手段と、 d)上記選択されたインパルス応答を入力信号に適用して出力信号を導出する 手段とを備えたことを特徴とする装置。 11.インパルス応答を記憶する上記手段は、各インパルス応答を表わすデジ タルサンプルの少なくとも2つのセットを記憶する手段を含み、そして記憶され たインパルス応答を適用する上記手段は、入力信号の特性の評価を表わす第1の 一連のデジタルサンプル各々を、選択されたインパルス応答を表わすデジタルサ ンプルの選択されたセットでコンボリューションして、出力信号を表わす第2の 一連のデジタルサンプルを与えるための手段を含む請求項10に記載の装置。 12.入力信号の特性を評価する上記手段は、入力信号の振幅を評価する手段 を含む請求項11又は12に記載の装置。 13.入力信号に適用するためのインパルス応答を選択する上記手段は、入力 信号の振幅が所定のスレッシュホールドより高いか低いかを決定する手段を含む 請求項12に記載の装置。 14.入力信号に適用するためのインパルス応答を選択する上記手段は、入力 信号の振幅が所定の範囲内に入るかどうか決定する手段を含み、入力信号に2つ 以上のインパルス応答を適用する上記手段は、入力信号の振幅が所定の範囲内に 入るという決定結果である場合に、これを行う請求項12に記載の装置。 15.入力信号に適用される2つ以上のインパルス応答は、和が実質的に1と なる割合で適用される請求項14に記載の装置。 16.入力信号に適用されるインパルス応答の割合は、所定の範囲内における 入力信号の振幅の位置に基づく請求項15に記載の装置。 17.入力信号に適用するためのインパルス応答を選択する上記手段は、上記 選択手段が応答するところのユーザ入力を検出する手段を含む請求項11又は1 2に記載の装置。 18.入力信号に適用するためのインパルス応答を選択する上記手段は、上記 選択手段が応答するところの時間従属変数を監視するための手段を含む請求項1 1又は12に記載の装置。 19.複数の異なる音声プロセッサに対してインパルス応答を記憶する段階を 備えた請求項1に記載の方法。 20.複数の異なる音声プロセッサに対してインパルス応答を記憶する手段を 備えた請求項10に記載の装置。 21.請求項1ないし9のいずれかに記載の方法に使用するための音声プロセ ッサのインパルス応答を記憶する方法。 22.請求項10ないし18のいずれかに記載の装置に使用するための音声プ ロセッサのインパルス応答を記憶する装置。
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