JP2000516631A - テキサフィリン金属錯体を用いて内部誘導体化される核酸およびその使用 - Google Patents

テキサフィリン金属錯体を用いて内部誘導体化される核酸およびその使用

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Abstract

(57)【要約】 テキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド結合体、およびテキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチドアナログ結合体が提供される。ここで、そのテキサフィリンは、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログの内部連結部に結合され、その結合体はリボ核酸の加水分解についての触媒活性を有する。さらに、触媒代謝回転を示す結合体が記載される。その結合体は、RNA標的の濃度が利用可能な結合体の濃度を越える条件下で特に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】 テキサフィリン金属錯体を用いて内部誘導体化される核酸およびその使用 発明の背景 テキサフィリン(texaphyrin)は、MRIコントラスト剤として、放射線増感剤と して、および光力学性治療(PDT)において有用な芳香族五座配位大環状「拡大ポ ルフィリン」である。それらは、リン酸エステルおよびリボ核酸(RNA)加水分解 について、またはRNAおよびデオキシリボ核酸(DNA)光誘導切断において活性を 有する。テキサフィリンは、18π-電子非局在化経路および22π-電子非局在化経 路の両方を含む芳香族ベンズアヌレンであると考えられる。例えば、Sessler,J .L.ら、Accounts of Chemical Research,1994,27:43を参照のこと。テキサフ ィリン分子は、組織透明な730〜900nmの範囲を強く吸収し、そしてそれらは、特 定の組織、特に、例えば肝臓、アテローム、または腫瘍組織のような領域におい て、固有の選択的取り込みまたは生体局在化(biolocalization)を示す。テキサ フィリンおよび水溶性テキサフィリン、調製方法および種々の使用は、以下に記 載されている:米国特許第4,935,498号;同第5,162,509号;同第5,252,720号; 同第5,256,399号;同第5,272,142号;同第5,292,414号;同第5,369,101号;同第 5,432,171号;同第5,439,570号;同第5,451,576号;同第5,457,183号;同第5,47 5,104号;同第5,504,205号;同第5,525,325号;同第5,559,207号;同第5,565,55 2号;同第5,567,687号;同第5,569,759号;同第5,580,543号;同第5,583,220号 ;同第5,587,371号;同第5,587,463号;同第5,591,422号;同第5,594,136号;同 第5,595,726号;同第5,599,923号;同第5,599,928号;同第5,601,802号;同第5, 607,924号;および同第5,622,946号;PCT公報WO90/10633、同94/29316、同95/10 307、同95/21845、同96/09315;同96/38461、および同96/40253;許可された米 国特許出願08/484,551、同08/591,318;および同08/624,311;および係属中の米 国特許出願08/458,347;同08/700,277;同08/763,451;各特許、公報、および出 願は、本明細書中において参考として援用される。 テキサフィリンは、標的化されたインビボ送達のための結合体を形成するよう に部位指向分子に結合され得る。反磁性金属テキサフィリン錯体−オリゴヌクレ オチド結合体を用いるDNAの部位特異的光誘導光切断を実施した;Magda,D.ら、 J.Am.Chem.Soc.1995,117:3629;およびWO96/09315を参照のこと(その開示 の全体は、本明細書中において参考として援用される)。ランタニド金属テキサ フィリン策体−オリゴヌクレオチド結合体を用いるRNAの部位特異的エステル加 水分解が示されている;Magda,D.ら、J.Am.Chem.Soc.1994,116:7439;お よびPCT公報WO94/29316を参照のこと(その開示の全体は、本明細書中において 参考として援用される)。結合体がオリゴヌクレオチドの末端に共有結合された 場合、加水分解は観察されたが、結合体が内部チミジン残基の5位に共有結合さ れた場合、加水分解は観察されなかった。従って、テキサフィリンがオリゴヌク レオチドの内部連結部に共有結合される場合、テキサフィリン金属錯体−オリゴ ヌクレオチド結合体はRNAを加水分解することが、以前に示されていない。その ような結合体がさらなる加水分解切断(すなわち、「代謝回転」を示すこと)に ついて利用可能であることもまた示されていない。かなりより少ない量が必要と されるため、そのようなRNA加水分解触媒は非常に有用である。このことは、比 較的少ない量の治療的薬剤のみが存在することが望ましいか、または薬剤の画分 のみが処置部位に接近することが可能である、インビボまたはエクスビボ処置状 況において特に重要である。それはまた、金属錯体またはオリゴヌクレオチドが 非常に高価であるか、または少ない量のみ生成され得る状況において望ましい。 PCT公報WO94/15619は、2'-O-アルキルリボシル基またはメチルホスフェートヌ クレオシド間の連結部を含む、アンチセンスまたは三本鎖治療における経口送達 に有用であると報告されている酸耐性オリゴヌクレオチドに関する。米国特許第 5,216,141号は、化学的加水分解または酵素的加水分解に対する安定性を与える ためにスルフィド、スルホキシド、またはスルホン結合基を有するヌクレオチド アナログおよびオリゴヌクレオチドアナログに関する。フランス特許公報2 697 254は、加水分解切断によってではなく標的核酸の酸化的切断を介して機能する ようである金属ポルフィリンカチオンのオリゴヌクレオチドおよび誘導体を含む 結合体に関する。 Reynoldsら、(Nucleic Acids Research,24:760-765,1996)は、RNAの部位 特異的切断のための切断分子に連結される内部の非ヌクレオチドベースリンカー を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドに関する。低い結合親和性のために、切 断は25℃にて実施され、そして5日間のインキュベーション後に約10%未満(生 物学的適用に明らかに不十分である速度)にて報告された。さらに、そのような 薬剤は、37℃という体温にて不安定である。同様に、PCT公報WO95/26733は、オ リゴヌクレオシド切断化合物に関し、ここでインキュベーションは2〜5日に及 ぶ期間にわたって25℃にて実行された。Bashkinら(J.Am.Chem.Soc.1994,11 6:59811-5982およびWO91/19730)は、72時間後45℃にて、リボザイム様によって 、18〜25%の速度でのRNAの加水分解に関する。これらの速度はまた、生物学的 適用には遅すぎる。 PCT公報、WO96/07667は、リボ核酸を開裂するためのオリゴヌクレオチド結合 体、組成物、および方法に関する。エステル転移反応または加水分解触媒は、オ リゴヌクレオチドに結合され、そしてオリゴヌクレオチドの内部配列は、天然に 存在する標的RNAに対して部分的に非相補的である。テルピリジン(terpyridine) 誘導体化ランタニド錯体の安定性、体内分布、および毒性は知られていない。 薬学的薬剤としてのテキサフィリンの使用に対する利点に起因して、本発明者 らは、本明細書中において、RNAについて加水分解活性を有するテキサフィリン 金属錯体−オリゴヌクレオチド結合体またはオリゴヌクレオチドアナログ結合体 を提供し、そしてその活性が、過剰な基質を有する反応条件下で代謝回転を有す る触媒性であることを実証する。 発明の要旨 本発明は、リボ核酸の加水分解のための組成物および方法に関する。より詳細 には、本発明は、テキサフィリン金属錯体のオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌ クレオチドアナログ結合体に関する。ここで、テキサフィリンは、オリゴヌクレ オチドまたはオリゴヌクレオチドアナログにおける内部連結部に結合され、結合 体は上記の加水分解活性を有する。 本発明は、テキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド結合体、およびテキ サフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチドアナログ結合体が、テキサフィリンが 結合体の内部連結部に結合した場合RNAについて加水分解活性を有するという発 見から生じる。RNA基質は、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナ ログに対して少なくとも部分的な配列相補性を有し、より好ましくは、RNAはオ リゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログに対して完全に近い配列相 補性を有する。RNA基質は、ループもしくはバルジ、非塩基性(abasic)部位お よび/もしくはミスマッチ、または他の非塩基対領域を含み得る。内部連結部は 、標的RNAの加水分解切断を可能にする連結部、もっとも好ましくはRNA−核酸二 重鎖分子の副溝を横切る切断を可能にする連結部である。好ましい連結部は、例 えば、オリゴヌクレオチドのリボ核酸残基の内部リボース部分に対する2'連結部 、またはオリゴヌクレオチドアナログ結合体の内部分枝リンカーに対する連結部 を含む。 本発明はさらに、過剰な基質を有する反応条件下で実施されるRNAの加水分解 反応によって証明されるような触媒代謝回転を示すテキサフィリン金属錯体−オ リゴヌクレオチド結合体、およびテキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド アナログを提供する。 内部リボヌクレオチド残基に結合したテキサフィリン金属錯体を有するテキサ フィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド結合体を合成するための方法は、本発明 のさらなる局面である。本方法は、オリゴヌクレオチドに対して内部のリボヌク レオチド残基の2'ヒドロキシルを、テキサフィリン金属錯体のアミダイト誘導体 に結合する工程を包含する。 本発明のさらなる局面は、オリゴヌクレオチドアナログに対して内部の分枝リ ンカーに結合したテキサフィリン錯体を有するテキサフィリン金属錯体−オリゴ ヌクレオチドアナログ結合体を合成するための方法である。本方法は、分枝リン カーを、テキサフィリン金属錯体のアミダイト誘導体に結合させる工程を包含す る。 過剰な結合体を有する反応条件下でリボ核酸を加水分解させる方法は、本発明 のさらなる局面である。本方法は、リボ核酸を、テキサフィリン金属錯体−オリ ゴヌクレオチドまたは、テキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチドアナログ の結合体と接触させる工程(ここで、テキサフィリンは、オリゴヌクレオチドま たはオリゴヌクレオチドアナログの内部連結部に結合している);ならびにリボ 核酸および結合体を、過剰な結合体を有する反応条件下で、そしてリボ核酸のリ ン酸エステル結合を加水分解するに十分な時間インキュベートする工程を包含す る。 過剰な基質を有する反応条件下でリボ核酸を加水分解する方法もまた、本発明 の局面である。本方法は、リボ核酸を本発明の結合体に接触させる工程(ここで 、リボ核酸についての加水分解切断活性は、結合体から拡散するか、または別の 基質によって置換されるリボ核酸生成物を生成する)、結合体が自由に別の切断 反応を触媒するようにする工程;ならびに、リボ核酸および結合体を、過剰な基 質を有する反応条件下で、そしてリボ核酸のリン酸エステル結合を加水分解し、 そして結合体の代謝回転を可能にするに十分な時間インキュベートする工程を包 含する。 オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログの内部連結部に結合し たテキサフィリン金属錯体を含む結合体の使用であって、その結合体が、リボ核 酸の加水分解切断における使用のため、またはヒト被験体の処置のための薬学的 組成物の調製の際に、リボ核酸についての加水分解切断活性を有する使用は、本 発明のさらなる局面である。 長期間存在する特許法の慣習に従って、用語「a」および「an」は、請求の 範囲を含む本出願において使用される場合「1つ以上」を意味する。 略語 CED : β-シアノエチルジイソピル保護基 DMT : ジメトキシトリチル保護基 DyTx : ジスプロシウム金属に結合したテキサフィリン N-PAC : アミノ保護フェノキシアセチル基 THF : テトラヒドロフラン 図面の簡単な説明 以下の図面は本明細書の一部を形成し、そして本発明の特定の局面をさらに実 証するために含まれる。本発明は、本明細書中で提示される特定の実施態様の詳 細な説明と組み合わせて、1つ以上のこれらの図面を参照することによってより 良好に理解され得る。 図1は、ジスプロシウムテキサフィリンを用いて末端誘導体化したオリゴヌク レオチド(■、添加されたRNAなし;および◆、250nMの添加された非標識化RNA )、およびジスプロシウムテキサフィリンを用いて内部誘導体化したオリゴヌク レオチド(▲、添加されたRNAなし;および●、250nMの添加された非標識化RNA )を用いる5'-32P標識化RNAの部位特異的加水分解についてのデータを提供する 。 図2Aおよび2Bは、ジスプロシウムテキサフィリンを用いて末端誘導体化したオ リゴヌクレオチド(図2A)、およびジスプロシウムテキサフィリンを用いて内部 誘導体化したオリゴヌクレオチド(図2B)の異なる加水分解作用についいての可能 な機構を提供する。 図3は、末端誘導体化された結合体の存在下での、内部誘導体化された結合体 (これらの結合体は、同じ基質についての結合特異性を有する)によるRNA基質 の部位特異的加水分解を示す。詳細は実施例4を参照のこと。記号は、種々の濃 度のRNA基質を示す:◆、25nM;■、100nM;▲、250nM;および×、500nM。 図4は、内部誘導体化された結合体の存在下での、末端誘導体化された結合体 (これらの結合体は、同じ基質についての結合特異性を有する)によるRNA基質 の部位特異的加水分解を示す。詳細は実施例4を参照のこと。記号は、種々の濃 度のRNA基質を示し、そして図3と同様である。 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、テキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド結合体およびテキサ フィリン金属錯体−オリゴヌクレオチドアナログ結合体を開示する。ここでテキ サフィリンを、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレチドアナログの内部結合 に結合させ、結合体はリボ核酸の加水分解に結合基する触媒活性を有する。以前 に、テキサフィリンを内部チミン残基に結合させた結合体は、加水分解を達成で きなかった(WO94/29316)。本発明らは、RNA加水分解活性を有する結合体を構 築し、そしておそらく以前の結合体が、触媒をもたらすためにDNA-RNA二重鎖の 副溝に到達するように配置されなかったので、および/またはオリゴヌクレオチ ド結合体の配列とのRNA標的配列の完全な相補性が触媒を障害したので、それは 効果的でなかったと考える。本発明の組成物において提供される結合体の塩基の 異なる位置へのテキサフィリンの結合または結合体の5'-3'骨格への結合は、触 媒が生じるために重要であるようである。理論に縛られることは望まないが、テ キサフィリン金属錯体によって触媒される最初の反応は、反応性環状リン酸中間 体(次いで、この中間体は水と反応する)を形成するトランスエステル化反応で あると考えられる。従って、全ての反応は、リン酸ジエステルの加水分解であり 、そして用語「加水分解」は、この全反応を記載するために本明細書中で使用さ れる。この加水分解反応は光の存在または非存在に依存しない。 RNAは、RNAの溶液もしくは懸濁液であり得るか、またはインビトロ、インビボ 、もしくはエキソビボの細胞性RNAであり得る。RNAを加水分解および切断する能 力は、種々の疾患の処置(レトロウイルスRNA、メッセンジャーRNA、リボソーム RNA、RNA補因子、転移RNA、小核RNA、および小細胞質RNAの破壊(それによって 病的、癌性、または他の望ましくない細胞または組織を除去することに結合基す る多因子性のアプローチを提供する))のために重要な意味を有する。エキソビ ボもしくはインビトロの血液精製プロトコール、抗ウイルス処理における本発明 の結合体の使用、または診断プローブとしての本発明の結合体の使用は、本発明 の一部として意図される。診断プローブとしての例示的な使用は、RNAの核酸配 列の決定におけるリボ核酸の加水分解切断活性を有する本発明の結合体の使用を 含むか、またはRNAにおける多形性を検出するために使用され得る。 オリゴヌクレオチド内部の位置でのテキサフィリン金属錯体触媒の組み込みは 、触媒代謝回転を示し得る薬剤の生成に重要である。なぜならば、結合体は特異 的な切断が生じるに十分な強度および特異性で基質に結合しなければならないか らであり、さらに代謝回転を生じるために切断産物は結合体触媒から拡散しなけ ればないか、または鎖置換を可能しなければならないからである。触媒代謝回転 は、本発明の結合体を使用して本明細書中で実証される。 本発明の方法は、RNAを加水分解するに十分な条件下で行われる。このような 条件は当業者に公知であるか、または当業者によって過度な実験を要することな く決定され得る。このような条件は生理学的な条件を含むことが見出されている 。これは、テキサフィリン錯体がRNAを加水分解するための処置手順としてイン ビボまたはエキソビボで使用される場合、特に有用である。 本発明の実施において、金属イオンと錯体化するテキサフィリンマクロサイク ルは、任意のテキサフィリン分子から選択され得る。これには、現在では公知で あるテキサフィリン分子ならびに本明細書中で参考として援用される米国特許お よび特許出願に開示されるテキサフィリン分子が挙げられる。本発明内に含まれ るテキサフィリン金属錯体の代表は、以下の式内に包含される。 Mは、リボ拡散の加水分解についての触媒活性を有する二価金属カチオンまた は三価金属カチオンである。詳細には、金属はランタニドカチオン、または例え ば、Ce(III)、Pr(III)、Nd(III)、Pm(III)、Sm(III)、Eu(III)、Gd(III)、Tb(II I)、Dy(III)、Ho(III)、Er(III)、Tm(III)、Yb(III)、Lu(III)、La(III)、Sc(II I)、Y(III)、In(III)、Mn(III)、Co(III)、Ni(III)、またはFe(III)のようなル イス酸カチオンである。二価カチオンは、例えば、Ca(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni (II)、Zn(II)、Cd(II)、Hg(II)、Fe(II)、Sm(II)、またはUO2(II)であり得る。 好ましい金属カチオンには、Eu(III)、Gd(III)、Tb(III)、またはDy(III)が挙げ られる。 R1〜R4、R7、およびR8は、独立して、水素、ハライド、ヒドロキシル、アルキ ル、アルケニル、アルキニル、アリール、ハロアルキル、ニトロ、ホルミル、ア シル、ヒドロキシアルキル、オキシアルキル、オキシヒドロキシアルキル、ヒド ロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、サッカライド、カルボキシ、カルボ キシアルキル、カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、アミノ、アミノ アルキル、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドアナログ、触媒性基、抗体 、ステロイド、ホルモン、生物学的なレセプターに親和性を有するペプチド、サ フィリン(sapphyrin)分子、またはオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチド アナログ、触媒性基、抗体、ステロイド、ホルモン、生物学的レセプターに親和 性を有するペプチド、もしくはサフィリン分子に結合される結合基である。 R6およびR9は、独立して、ハライドがヨージド以外であり、そしてハロアルキ ルがヨードアルキル以外であるという条件でR1〜R4、R7、およびR8の群から選択 される。 R5およびR10〜R12は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、 アリール、ヒドロキシアルキル、オキシアルキル、オキシヒドロキシアルキル、 ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、カルボキシアルキル、カルボキ シアミド、カルボキシアミドアルキル、アミノ、アミノアルキル、またはサッカ ライド、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドアナログ、触媒性基、抗体、 ステロイド、ホルモン、生物学的レセプターに親和性を有するペプチド、もしく はサフィリン分子に結合される結合基である。 本発明の結合体のテキサフィリン金属錯体において、R1〜R12の少なくとも1 つは、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドアナログ、またはオリゴヌクレ オチドもしくはオリゴヌクレオチドアナログに結合される結合基である。 電荷Zは、5以下の整数である。2価カチオンまたは3価カチオンを有する塩 基性マクロサイクルの状況において、Zは1または2である。しかし、当業者は 、本発明の開示を考慮して、電荷Zが、金属M、考慮中のpH、ならびに置換基R1 〜R12のいずれかに存在する電荷および任意の共有結合した分子に存在する電荷 (例えば、オリゴヌクレオチド上のリン酸基の電荷)の選択の結果、変化される ことを認識する。例えば、R1=カルボキシルであり、そしてR2〜R12=アルキルで あり、そして金属M=Tb+3であり、そして溶液がpH=7である(その結果R1=CO2 -で ある)場合、電荷Zは0である。電荷は、置換基が十分に多い陰性電荷を有する 場 合(例えば、置換基がオリゴヌクレオチドである場合)、陰性である。例えば、 MがDy+3であり、置換基の正味の電荷が+3である場合、電荷は+5である。 本発明によって記載される錯体が、金属イオンに電荷中和および/または同等 の飽和を提供する1つ以上のさらなるリガンドを有することは当業者によって理 解される。このようなリガンドには、とりわけ、クロリド、ナイトレート、アセ テート、コレート、およびヒドロオキシドが挙げられる。 本発明のアルキル基置換基として有用なアルカンの代表的な例としては、メタ ン、エタン、ならびにプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク タン、ノナン、およびデカンの直鎖、分枝、または環状異性体が挙げられる。メ タン、エタン、およびプロパンが好ましい。約30個までの炭素原子、または約50 個までの炭素原子を有するアルキル基が本発明において意図される。置換アルキ ル基の代表的な例には、本明細書中で記載される2以上の官能基によって置換さ れるアルキル置換基が挙げられる。 アルケニル基置換基として有用なアルケンの代表的な例には、エテン、ならび にプロペン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、およ びデセンの直鎖、分枝または環状異性体が挙げられる。エテンおよびプロペンが 好ましい。約30個〜50個までの炭素原子、および約5つまでの二重結合またはよ り好ましくは約3つまでの二重結合を有するアルケニル基が本発明において意図 される。 アルキニル基置換基として有用なアルキンの代表的な例には、エチン、ならび にプロピン、ブチン、ペンチン、ヘキシン、ブチン、ペンチン、ヘキシン、ヘプ チン、オクチン、ノニン、およびデシンの直鎖、分枝、環状異性体が挙げられる 。エチンおよびプロピンが好ましい。約30個までの炭素原子、または約50個まで の炭素原子を有し、そして約5つまでの三重結合または約3つまでの三重結合を 有するアルキニル基が、本発明において意図される。 アリールは、分子がベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、 など(すなわち、ベンゼンの6炭素環または他の芳香族誘導体の縮合6炭素環) の環構造特徴を有する化合物であり得る。例えば、アリール基はフェニルまたは ナフチルであり得、そして本明細書中で使用される用語には、非置換アリールお よび1つ以上のニトロ、カルボキシ、スルホン酸、ヒドロキシ、オキシアルキル 、またはハライド置換基で置換されたアリールが挙げられる。この場合において 、フェニルまたはナフチル上の置換基は、マクロサイクルを形成する縮合工程後 の合成工程中に付加され得る。 ハライド置換基の中で、クロリド、ブロミド、フルオリド、およびヨージドが 、R6およびR9についてのヨージドを除いて本発明の実施において意図される。R6 およびR9は、クロリド、ブロミド、またはフルオリド置換基を有し得る。本発明 において使用されるハロアルキルの代表的な例には、メタン、エタン、プロパン 、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、およびデカンの ハライドが挙げられる。メタン、エタン、およびプロパンのハライド、好ましく はクロリド、またはブロミドが好ましい。 「ヒドロキシアルキル」とは、アルキル基のアルコールを意味する。1個〜20 個のヒドロキシル、より好ましくは1個〜10個のヒドロキシルを有するヒドロキ シアルキル基が好ましい。「ヒドロキシアルキル」とは、グリコールおよびポリ グリコール;アルキルのジオール(C1-10アルキルのジオールが好ましく、そし てC1-3アルキルのジオールがより好ましい);ならびにポリエチレングリコール 、ポリプロピレングリコール、およびポリブチレングリコールならびにエチレン 、プロピレン、およびブチレンの組み合わせを含むポリアルキレングリコールを 含むことが意味される。 オキシアルキルの代表的な例は、本明細書中で記載される、エーテル結合を有 するアルキル基を含む。「オキシアルキル」とは、1つ以上の官能基を有するポ リエーテルを含むことが意味される。置換基内の繰り返しオキシアルキルの数は 、200までであり得、好ましくは1〜20であり、そしてより好ましくは1〜10で あり、そして最も好ましくは1〜5である。好ましいオキシアルキルはO(CH2CH2 O)xCH3であり、ここでx=1〜100であり、好ましくは1〜10であり、より好まし くは1〜5である。 「オキシヒドロキシアルキル」は、エーテル結合またはエステル結合、ヒドロ キシル基、置換ヒドロキシル基、カルボキシル基、置換カルボキシル基などを意 味する。 チオアルキルの代表的な例には、エタンのチオール、プロパン、ブタン、ペン タン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、およびデカンの直鎖、分枝、ま たは環状異性体のチオールを含む。エタンのチオール(エタンチオール、C2H5SH )またはプロパンのチオール(プロパンチオール、C3H7SH)が好ましい。スルフ ェート置換アルキルは、1つ以上のスルフェート基によって置換された、上記の アルキルを含む。これの代表的な例は、ジエチルスルフェート((C2H5)2SO4)で ある。 ホスフェートの代表的な例には、ホスフェートまたはポリホスフェート基が挙 げられる。ホスフェート置換アルキルの代表的な例は、1つ以上のホスフェート またはポリホスフェート基によって置換される、上記のアルキルを含む。ホスホ ネート置換アルキルの代表的な例は、1つ以上のホスホネート基によって置換さ れる上記のアルキルを含む。 カルボキシ基の代表的な例は、上記のアルキルのカルボン酸、ならびにアリー ルカルボン酸(例えば、安息香酸)を含む。カルボキシアミドの代表的な例には 、第一級カルボキシアミド(CONH2)、第二級カルボキシアミド(CONHR')、お よび第三級カルボキシアミド(CONR'R")が挙げられる。ここでR'およびR"はそ れぞれ、上記の官能基である。 有用なアミンの代表的な例には上記のアルキルの第一級アミン、第二級アミン 、第3級アミンが挙げられる。 「カルボキシアミドアルキル」は、第二級アミド結合または第3級アミド結合 を有するアルキル基を意味する。「カルボキシアルキル」は、ヒドロキシル基、 カルボキシルまたはアミド置換エーテル、エステル結合、エーテルなどから除去 された第三級アミド結合を有するアルキル基を意味する。 用語「サッカライド」は、酸化、還元、または置換サッカライド;ヘキソース (例えば、D-グルコース、D-マンノース、またはD-ガラクトース);ペントース (例えば、D-リボースまたはD-アラビノース);ケトース(例えば、D-リブロー スまたはD-フルクトース);ジサッカライド(例えば、スクロース、ラクトース 、またはマルトース);誘導体(例えば、アセタール、アミン、およびリン酸化 糖);オリゴサッカライド、ならびに種々の糖の開鎖形態などを含む。アミン誘 導体糖の例は、ガラクトサミン、グルコサミン、シアル酸、およびD-グルカミン 誘導体(例えば、1-アミノ-1-デオキシソルビトール)である。 サフィリン化合物は、米国特許第5,041,078号、同第5,159,065号、同5,120,41 1号、同第5,302,714号、および同第5,457,607号に開示される;各特許は、本明 細書中で参考として援用される。 有用なステロイドの代表例には、以下の5つのカテゴリーの任意のステロイド が挙げられる:プロゲスチン(例えば、プロゲステロン)、グルココルチコイド (例えば、コルチゾール)、鉱質コルチコイド(例えば、アルドステロン)、ア ンドロゲン(例えば、テストステロン)、およびエストロゲン(例えば、エスト ラジオール)。用語「ステロイド」は、ステロイド誘導体を含む。用語「ホルモ ン」は、エストラジオール、ヒスタミンのようなホルモン、またはモルヒネのよ うなホルモン模倣物を含む。 用語「生物学的レセプターに親和性を有するペプチド」は、ペプチドの生物学 的レセプターとの接触に際して、例えば、イオン強度、温度、pHなどの適切な条 件下で特異的な結合が生じることを意味する。相互作用を促進するに効果的な条 件下でレセプターの特異的アミノ酸残基または糖残基とのペプチドの特定のアミ ノ酸残基または糖分解残基の特異的な静電気的、疎水的、エントロピー的、また は他の相互作用に起因して相互作用が生じて安定な複合体を形成し得る。相互作 用は、相互作用に関与するペプチドおよびレセプターのいずれかまたは両方の3 次元構造および機能または活性を変え得る。生物学的レセプターに結合基して親 和性を有するペプチドは、エンドルフィン、エンケファリン、増殖因子(例えば 、上皮増殖因子)、ポリ-L-リジン、ホルモン、タンパク質のペプチド領域など を含み得る。ホルモンは、例えば、エストラジオールであり得る。 RNAテキサフィリン錯体のリン酸エステル結合の加水分解性切断は、テキサフ イリン錯体またはテキサフィリン錯体−オリゴヌクレオチド結合体もしくはテキ サフィリン錯体−オリゴヌクレオチドアナログ結合体に付加される追加の触媒性 基によって増強され得る。用語「触媒性基」は、一般的な酸、ブレンステッドの 酸、一般的な塩基、ブレンステッドの塩基、求核試薬、または反応の活性化障壁 を低下させるか、もしくは基質の基底状態エネルギーを増大させる任意の他の手 段として作用することによって触媒を補助する化学官能基を意味する。意図され る例示的な触媒性基には、イミダゾール;グアニジン;置換サッカライド(例え ば、D-グルコサミン、D-マンノースアミン、D-ガラクトサミン、D-グルカミンな ど);アミノ酸(例えば、L-ヒスチジンおよびL-アルギニン);アミノ酸の誘導 体(例えば、ヒスタミン);アミノ酸のポリマー(例えば、ポリ-L-リジン、(Ly sAla)n、(LysLeuAla)n、(ここでnは1〜30であり、好ましくは1〜10であり、 またはより好ましくは2〜7である)など);それらの誘導体;およびテキサフ ィリン金属錯体が挙げられるが、これらに限定されない。用語「テキサフィリン 錯体または結合体への付加」は、触媒性基がテキサフィリン金属錯体に直接また はリンカーもしくは種々の長さの結合基を介してのいずれかでテキサフィリン錯 体に結合されるか、あるいはリンカーもしくは種々の長さの結合基を伴ってもし くはこれを伴わずにのいずれかでオリゴヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチ ドアナログ部分に結合されることを意味する。 本明細書中で有用な例示的なオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドア ナログには、ポリデオキシリボヌクレオチド、オリゴデオキシリボヌクレオチド 、ポリリボヌクレオチドアナログ、オリゴリボヌクレオチドアナログが挙げられ るが、これらに限定されない。本明細書中および添付の請求の範囲で使用される 用語「ヌクレオチド」、「ポリヌクレオチド」、および「オリゴヌクレオチド」 は、天然に存在するヌクレオチド、ポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド ならびに合成ヌクレオチド、ポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドを意味 し、そしてそれらのアナログおよび誘導体(例えば、メチルホスホネート、ホス ホトリエステル、ホスホロチオエート、ホスホロアミダイトなどを意味すること が理解される。本明細書中で使用される「アナログ」にはまた、合成的に導入さ れた残基またはリンカー(例えば、DNA配列内のリボ核酸残基、分枝結合試薬( 例えば、グリセロール誘導体)、もしくはアミノアルキルリンカー)を有するオ リゴヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。残基の糖、塩基、ま たはリン酸部分の改変が本発明において意図される。 オリゴヌクレオチドは、標的部位に対して精微な特異性を有し、そして容易に 設計される。オリゴヌクレオチドは、塩基、糖、鎖の末端で、または骨格のリン 酸基で誘導体化され、インビボでの安定性を促進し得る。CpG配列は、分解を最 小にするように誘導体化され得る;誘導体化はアルキル化であり得、そして好ま しくはメチル化である。リン酸基の改変は、本発明の1つの実施態様において好 ましい。なぜなら、リン酸結合はヌクレアーゼ活性に感受性であるからである。 好ましい誘導体は、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロチオエ ート、およびホスホロアミダイトである。誘導体はまた、交互のホスホロチオエ ート結合および非改変結合、または交互のメチルホスホネート結合および非改変 結合、または交互のホスホロチオエートおよびメチルホスホネート結合を含み得 る。さらに、リン酸結合は、アミド結合のような非リン酸結合で完全に置換され 得る。オリゴヌクレオチド鎖の末端への付加物もまた、エキソヌクレアーゼ耐性 を提供する。5'または3'末端は、ホスホロアミダイト結合、3'-3'結合を介して オリゴヌクレオチドに結合した逆方向ヌクレオチド、アミノアクリジン残基、ま たはポリ-L-リジンで誘導体化もしくは「キャップ化」され得る。オリゴヌクレ オチドは、標的RNA基質に関して意図的にミスマッチを所有するように、または 標的RNA基質においてループもしくはバルジを意図的に誘導するように設計され 得る。安定性の増加のために改変したテキサフィリン-オリゴヌクレオチド結合 体を調製するための方法は、当該分野に公知であり、そして例えば、参考として 本明細書中のすでに援用されるWO 94/29316に開示される。 糖改変体は、リボヌクレオチド中のリボース部分の酸素に結合したハロ、アル キル、アルケニル、またはアルコキシ基のような基を含み得る。好ましい実施態 様において、この基はリボースの2'酸素に結合する。特に、フルオロのようなハ ロゲン部分が使用され得る。アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ 、またはメトキシエトキシであり得る。アルケニル基は好ましくはアリルである 。アルキル基は好ましくはメチル基であり、そしてメチル基はリボースの2'酸素 に結合される。他のアルキル基はエチルまたはプロピルであり得る。 本明細書中で使用される用語「内部誘導体化テキサフィリン金属錯体−オリゴ ヌクレオチドまたは−オリゴヌクレオチドアナログ結合体」は、テキサフィリン 金属錯体が、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログの内部結合 を介してオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログに結合されるこ とを意味する。理論によって結びつけられることを望まないが、本発明者らは、 加水分解が、二重鎖分子の副溝に交差してはめこまれるテキサフィリン金属錯体 によって促進されると考える。それゆえ、副溝への接近および交差を可能にする 、テキサフィリン金属錯体とオリゴヌクレオチドとの間の結合基の任意の配置が 、本発明に意図される。結合基の長さは、このホスホロアミダイトアプローチを 用いて容易に調整され得る。テキサフィリンが本発明でのように骨格結合に結合 する場合、より短い結合基が、RNAとの二重鎖内でより少ない構造自由度を生じ 、より容易な加水分解を導く。例示的な結合基すなわちカップリング基は、アミ ド、アミン、ジスルフィド、チオエーテル、エーテル、ポリエーテル、エステル 、ホスフェート、またはチオホスフェート共有結合である。好ましい実施態様に おいて、結合体および付加基は、炭素−炭素、炭素−窒素、炭素−硫黄、または 炭素−酸素結合を介してテキサフィリンに共有結合され、より好ましくは、炭素 −酸素または炭素−窒素結合である。好ましい結合基には、O(CH2)nPO4が挙げら れる。ここで、nは1〜10であり;より好ましくは、nは1〜6であり;そして 最も好ましくは、nは3〜6である。 結合体は、テキサフィリン結合部位またはその付近で、誘導体化塩基および/ もしくは糖アナログを含み得るかまたは塩基および/もしくは糖を欠失し得る。 ヌクレオチドアナログは、例えば、炭素環式ヌクレオチドであり得る。結合体は 、ペプチド核酸を含み得る。 本発明の実施において、少なくとも1つのR1〜R12は、オリゴヌクレオチドも しくはオリゴヌクレオチドアナログ、またはオリゴヌクレオチドもしくはオリゴ ヌクレオチドアナログに結合する結合基である。また、R1がヒドロキシアルキル またはエチルであり、そしてR2、R3およびR4がアルキルである化合物が現在好ま しい。R7およびR8はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシアルコキシ、またはオ キシアルキルであり得る。あるいは、R1、R3、R7、またはR8は、オリゴヌクレオ チドもしくはオリゴヌクレオチドアナログ、またはオリゴヌクレオチドもしくは オリゴヌクレオチドアナログに結合された結合基であり得る。 本発明の好ましいテキサフィリン錯体において、R1、R2、およびR3はCH2CH3で あり;R4はCH3であり;R5、R6、R9、R10、R11、およびR12はHであり;R7はOCH3 であり、 そしてR8は結合基−オリゴヌクレオチドまたは結合基−オリゴヌクレオチドアナ ログである。あるいは、R7はオリゴヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチドア ナログまたはそれに結合する結合基、より好ましくはO(CH2)nPO4−オリゴヌクレ オチドである。ここで、nは1〜8であり、そして好ましくは3〜6である。R7 がオリゴヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチドアナログまたはそれに結合さ れる結合基である場合、R8は、H、OCH3、または先に列挙された好ましい置換体 の1つであり得る。本発明のさらに好ましいテキサフィリン錯体において、R1は (CH2)2CH2OHであり;R2およびR3はCH2CH3であり;R4はCH3であり;R5、R6、R9、 R10、R11およびR12はHであり;R7はOCH3であり;そしてR8は結合基−オリゴヌ クレオチドまたは結合基−オリゴヌクレオチドアナログである。 水溶性テキサフィリンは、しばしば、本明細書中に記載される適用に、特にイ ンビボでの投与および処置が意図される場合、好ましい。「水溶性」は、水性流 体中で約1mM以上まで可溶性であることを意味する。このような特徴は、これら のテキサフィリンが生物学的環境において有用であることを可能にする。改良さ れた水溶性は、例えば、糖類またはヒドロキシル化置換基から選択される置換基 により達成され得る。 他の現在好ましいテキサフィリン化合物において、R1〜R12はテキサフィリンA 1〜A108についての表AおよびBのようであり;そしてMは本明細書中上記に定 義されるとおりである。列挙されるテキサフィリンが本発明における使用のため に現在好ましい化合物であるが、本発明はそれらに限定されず、そしてRNAの加 水分解剤として活性を有する任意のテキサフィリン錯体が本発明の実施において 有用であり得る。 本開示ならびに本明細書中に参考として援用される特許、出願、および刊行物 の開示を考慮すれば、有機合成の当業者は、種々の置換基を有するテキサフィリ ンを産生するための基礎的な合成化学を拡張および洗練し得る。例えば、ポリエ ーテル結合ポリヒドロキシル化基、アセタール様グリコシド結合を介して糖が付 加された糖置換基、オリゴ糖、または多糖も同様にテキサフィリンに結合され得 る。カルボキシル基がアリールエーテルまたは官能化アルキル置換基を介してテ キサフィリンコアに結合された、二重にカルボキシル化されたテキサフィリンは 、種々のエステル化産物に変換され得、ここでエステル結合はさらなるヒドロキ シル含有置換基を付加するのに役立つ。ポリヒドロキシル化テキサフィリン誘導 体は、第二級アミド結合の使用により合成され得る。糖部分はアミド結合を介し て付加され得る。分枝ポリヒドロキシル(ポリオール)サブユニットを含有する ポリヒドロキシル化テキサフィリン誘導体は、アリールエーテルまたはエステル 結合を介してテキサフィリンコアに付加され得る。 テキサフィリン金属錯体のホスホロアミダイトは、本明細書中に参考として援 用される米国特許第5,565,552号に示されるように合成され得る。この方法にお いて、遊離ヒドロキシル基を有するテキサフィリン金属錯体は、窒素雰囲気下で 、ジクロロメタン、ジイソプロピルエチルアミン、2-シアノエチルテトライソ プロピルホスホロジアミダイト、および1H-テトラゾールとともにインキュベー トされた。抽出および洗浄の後、テキサフィリン金属錯体ホスホロアミダイトは 、標準固相または溶液相DNA合成スキームへの組込みに利用可能である。 本方法は、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログの配列の内 部位置でのテキサフィリン金属錯体の結合のための手段を提供する。オリゴヌク レオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログは、自動化方法により合成され、内 部位置のヒドロキシル基の選択的な脱保護が行われ、そしてこのヒドロキシル基 のテキサフィリン金属錯体ホスホロアミダイトとのカップリングが続いて行われ る。ヒドロキシル基のデオキシリボヌクレオチド分子への取込みは、以下の方法 を用いて達成された。第一の方法は、非塩基性ホスホロアミダイト試薬(不斉分 枝ホスホロアミダイトと呼ばれる:Clontech Laboratories,Inc.,Palo Alto,CA )を使用し、これは内部位置に分枝を含むデオキシオリゴヌクレオチドアナロ グの合成を可能にした。第二の方法は、内部位置でRNAアミダイトモノマー(例 えば、アデノシン(N-PAC)CEDホスホロアミダイト、Biogenex,San Ramon,CA)を 使用した。 分枝残基を含有する結合体は、無水酢酸で5'末端をキャップした後に、緩衝化 ヒドラジン溶液を使用して、合成後に選択的に脱保護された。RNAモノマーを含 有する結合体は、緩衝化フルオリド溶液を使用して合成後に選択的に脱保護され た。1つの方法において、5'末端のジメトキシトリチル保護基は同じ場所に残留 した。別の方法において、DMT基は除去され、そしてヒドロキシル基は無水酢酸 でキャップされる。次いで遊離ヒドロキシル基はメタロテキサフィリンホスホロ アミダイトと結合された。結合がリボースの2'位に対してである場合、結合体を 合成するための別のアプローチは、結合のすぐ後にRNA残基を脱保護、テキサフ ィリン金属触媒を結合し、次いでDNA合成を再開することである。さらなる別の アプローチは「逆の」RNAアミダイト(保護されて、5'-3'結合RNAのかわりに5'- 2'結合RNAをもたらす試薬(Biogenex,San Ramon,CA))を使用する。ポリスチレ ンカラムは、RNA−結合アプローチを使用する場合に好ましい。固相合成の間に 内部位置でオリゴヌクレオチドを改変するための上記のアプローチは、テキサフ ィリン金属錯体オリゴヌクレオチド結合体またはテキサフィリン金属錯体オリゴ ヌクレオチドアナログ結合体の調製に関しては、これまでに記載されていない。 本開示を考慮して、当業者は1より多くのテキサフィリンが1より多くの内部結 合を有するオリゴヌクレオチドに結合し得ることを理解する。 本発明の結合体のオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログは、 おそらく、相補的核酸の少なくとも約8個のヌクレオチドを結合するのに十分長 い。結合体が基質と比較して過剰であるRNA切断の触媒作用のために、オリゴヌ クレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログは、基質分子の配列の知識により 指図された任意の長さを有し得る。基質が過剰であるRNA切断の触媒作用のため に、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログは触媒作用をもたら すように基質に結合しなければならず、そしてまた切断産物が、鎖置換を妨害す るほどまたは拡散させるほど強く結合体を結合しないように設計されなければな らない。本発明者らは、メタロテキサフィリン結合点の片方の側に7塩基を有し 、 そして別の側に15塩基を有する結合体を用いて本明細書中で代謝回転を実証する 。RNA基質分子が結合体のより長い側に結合した反応産物を置換し得ることが可 能である。本開示を考慮すれば当業者は、切断生成物が触媒結合体から拡散する のを可能にするか、または基質RNA鎖の侵入を可能にするのに充分低い融点を有 するオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドアナログを設計し得る。A− T結合が3つの水素結合ではなく2つの水素結合を有し、G−C結合よりも弱い ことが周知である。それゆえ、AおよびT残基が豊富なヌクレオチド配列を有し 得る結合体は、GおよびC残基が豊富なヌクレオチド配列を有するものよりも長 くあり得、そして依然として反応部位からの生成物の拡散を可能にし、触媒の代 謝回転を可能にする。 処置手順としてのインビボでRNAを加水分解するためのテキサフィリン錯体の 使用は、所望の切断部位への錯体の効果的な位置づけに依存する。所望の切断部 位は、保健医療に関して、所望されない生物に対して新規の位置であり得る。所 望の切断部位は、宿主に有害な生成物をコードするRNAであり得るか、またはい くつかの様式で有害である正常なRNAであり得る。テキサフィリン金属錯体−オ リゴヌクレオチドまたはテキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチドアナログ 結合体との天然のRNAの処置は、付加されたオリゴヌクレオチドまたはそのアナ ログを介して相補的なRNA配列に結合する結合体を生じる。次いで、テキサフィ リン錯体はその特異的な部位に近接するRNAを切断する。さらに、DNA−RNA二重 らせんへの結合体の結合は、効果的な切断を生じるのに充分な安定性を有する三 重らせんを形成する。内部誘導体化結合体および標的基質が正確には相補的でな い(すなわち、「局所的な溶融解」の領域が存在する)場合、切断は最も効率的 に起こる。「局所的な融解」により、例えば、ループもしくはバルジ、非塩基性 部位、またはミスマッチした塩基が意味される。本明細書中に提供される実施例 は、テキサフィリン金属鉗体結合部位に関連した種々のミスマッチした二重鎖で の切断を実証する;テキサフィリン金属錯体結合部位の付近のミスマッチまたは ループは、最適な切断を提供する。 テキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド結合体またはテキサフィリン金 属錯体−オリゴヌクレオチドアナログ結合体は、標的化された細胞内mRNA加水分 解により、動物または動物の特定の組織における遺伝子の発現を阻害するのに有 用であり得る。結合体および加水分解の本発明の方法は、抗ウイルス治療および 抗細菌治療、ならびに癌(例えば、癌遺伝子に相補的なオリゴヌクレオチドまた はそのアナログ)、ならびに特定のタンパク質の過剰発現により引き起こされる 炎症性応答への迅速な適用を有する。 テキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド結合体またはテキサフィリン金 属錯体−オリゴヌクレオチドアナログ結合体を細胞に送達するための例示的な方 法は、標的化配列に特異的なオリゴヌクレオチドを運搬するためのテキサフィリ ン−オリゴヌクレオチド−糖結合体の使用である。ジスルフィド架橋を介して糖 結合体に結合した結合体は、標的部位に達することにおいて、対応するオリゴヌ クレオチドよりも顕著に効果的であり得る。ポリ-L-リジンは3つの成分:認識 シグナルとしてのオリゴヌクレオチド、治療テキサフィリン金属錯体、ならびに 中和および可溶化剤としてのグルコン酸により置換され得る。この型の中性で高 度に水溶性のグリコシル化ポリマーは、薬物を細胞に送達するための効率的なキ ャリアであり得る。 テキサフィリン−オリゴヌクレオチド結合体は、蛍光位置決定により観察され 、そしてPCT公開WO 96/40253およびWO 96/38461に報告されるように真核生物細 胞によって取り込まれる。HL-60細胞(ヒト前骨髄球白血病細胞株)は、Y(III )金属イオンまたはLu(III)金属イオンのいずれかと錯体形成したテキサフィ リン−オリゴヌクレオチド結合体の溶液(最終濃度5μM)とともにインキュベ ートされた(ここで、オリゴヌクレオチドは、15塩基を有するホスホロチオエー トである)。細胞を最短10分間そして最長約60分間インキュベートし、その後細 胞を洗浄した。蛍光を、488nmで励起する共焦点アルゴンレーザーで測定した。 テキサフィリンにより生成される蛍光を調べるために、カットオフフィルターを 使用して700nm未満の波長を除去した。得られた蛍光画像は、。局所的な濃縮さ れた蛍光の「ホットスポット」のいくつかの証拠を伴った、拡散した細胞質蛍光 を示した。テキサフィリンオリゴヌクレオチド結合体が効果的および特異的なア ンチセンス剤であり得ること、すなわち、それらは細胞に進入し、意図される基 質RNAの位置を探し当て、そして意図される基質RNAを切断し得ることは、HL-60 細 胞でのインビトロ癌遺伝子抑制について発現5'DyTx−抗c-myc構築物を用いて行 われる研究により実証される。ホスホロチオエート残基を有しそしてc-mycスプ ライス部位に相補的な配列を有する5'-誘導体化DyTxオリゴヌクレオチド結合体 は、HL-60細胞に添加され、そして細胞増殖が標準的なMTTアッセイを用いてアッ セイされた。アンチセンス結合体はバックグラウンドレベルより上の増殖阻害を 示した。RNAに対して加水分解活性を有さないことが既知の金属で置換した同じ 結合体は、細胞増殖に対して阻害活性を有さなかった。 上記の使用について、テキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチドまたはテ キサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチドアナログ結合体は、薬学的調製物と して提供される。結合体の薬学的調製物は、単独で、または薬学的に受容可能な キャリアと組み合わせて、単回または複数回投与のいずれかで投与され得る。適 切な薬学的キャリアとしては、不活性な液体希釈剤または賦形剤、滅菌水溶液お よび種々の有機溶媒が挙げられる。次いで、本発明の結合体の組合せによって形 成される薬学的組成物および薬学的に受容可能なキャリアは、種々の投薬形態で 容易に投与される。投与は、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口また は局所であり得、局所投与および静脈内投与が好ましく、そして静脈内がより好 ましい。 ゴマ油もしくはピーナッツ油、水性ポリプロピレングリコール中、または滅菌 水溶液中の結合体の溶液が用いられ得る。このような水溶液は、必要であれば適 切に緩衝化されるはずであり、そして液体希釈剤は、最初に十分な生理食塩水ま たはグルコースによって等張化される。これらの特定の水溶液は、静脈内投与、 筋肉内投与、皮下投与、および腹腔内投与に特に適切である。これに関して、用 いられ得る滅菌の水性媒体が、本開示を考慮して当業者に公知である。局所的ク リーム、乳化剤、溶液などが、身体の表面領域への塗布のために意図される。局 所的な塗布はまた、イオン注入(iontophoresis)にもより得る。 オリゴヌクレオチドの安定性を保存する賦形剤および保存剤が選択される。オ リゴヌクレオチドの骨格の高度に負に荷電したリン酸基またはイオウ基は、上皮 細胞または他の表面細胞を刺激し得る。対イオンは、刺激を妨げるために製剤の 目的に使用され得る。 薬学的形態としては、滅菌水溶液または分散液、および滅菌の注射可能な溶液 または分散液の即座な調製のための滅菌粉末が挙げられる。全ての場合において 、形態は滅菌されなければならず、そしてシリンジでの容易な使用が存在する程 度に流動性でなければならない。形態は、製造および貯蔵の条件下で安定でなけ ればならず、そして細菌および真菌のような微生物の混入作用に対向して保存さ れなければならない。キャリアは、例えば、水、エタノール、ポリオール(例え ば、グリセロール、プロピレングリコール、および液性ポリエチレングリコール など)、その適切な混合物、ならびに植物油を含む溶媒または分散媒体であり得 る。適切な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティングの使用によって、 分散液の場合は必要な粒子サイズの維持によって、および界面活性剤の使用によ って維持され得る。微生物作用の防止は、種々の抗菌剤および抗真菌剤(例えば パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等)によ ってもたらされ得る。多くの場合、等張性剤(例えば、マンニトールもしくはデ キストロースのような糖、または塩化ナトリウム)を含むことが好ましい。より 好ましい等張性剤は約2〜8%濃度、および最も好ましくは約5%濃度のマンニ トール溶液である。注射可能な組成物の延長された吸収は、吸収を遅延する薬剤 の組成物(例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン)中での使用に よってもたらされ得る。 滅菌溶液は、上記に列挙された種々の他の成分を有する必要量の適切な溶媒中 に活性な化合物を取り込むことによって調製され、必要であれば、次いで濾過滅 菌される。一般的に、分散液は、種々の滅菌された有効成分を、基本的な分散媒 体および上記に列挙された成分から必要とされる他の成分を含む滅菌ビヒクル中 に取り込むことによって調製される。滅菌された注射可能な溶液の調製のための 滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、減圧乾燥技術および凍結乾燥技術であり 、これらは、有効成分の粉末、および予め濾過滅菌されたその溶液に由来する任 意のさらなる望ましい成分を生じる。 本明細書中で使用される「薬学的に受容可能なキャリア」は、任意および全て の溶媒、分散媒体、コーティング剤、浸透増強剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張 剤および吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質についてのこのような媒体 および薬剤の使用は、当該分野で周知である。任意の従来の媒体および薬剤が有 効成分と不適合である場合を除いて、治療的組成物中でのその使用が意図される 。補助的な有効成分もまた、組成物中に取り込まれ得る。 RNA加水分解についての信頼できるアッセイは、本明細書中に以前に参考とし て援用されたWO 94/29316、ならびに本実施例3および4に記載されるような相 補的リボ核酸の加水分解についてのアッセイである。結合体による切断は、結合 体が意図される作用性および活性を有することを実証する。加水分解活性のレベ ルをアッセイするために、およびまた特徴づけの目的のために、本発明の結合体 は、一次の条件(すなわち、結合体が、基質RNAの濃度より多く存在する)下で 相補的またはほとんど相補的なRNA基質の部位特異的加水分解について試験され た。触媒的代謝回転の決定のために、基質濃度が結合体触媒の濃度より大きく、 そして結合体触媒の濃度より多くの切断が観察される二次の反応条件下でのアッ セイは、触媒的代謝回転の証拠である。 以下の実施例には、本発明の好ましい実施態様を実証することが含まれる。以 下の実施例において開示される技術は、発明の実施において良好に機能すること が発明者らによって開示された技術を示し、従ってその実施のための好ましい様 態を構成すると考えられ得ることが、当業者らに明らかであるはずである。しか し、当業者は、本開示を考慮して、本発明の精神および範囲から逸脱することな く開示される特定の実施態様において多くの変更がなされ得、そしてなお同様ま たは類似の結果が得られることを理解するはずである。 実施例1 オリゴヌクレオチドの内部でのテキサフィリンの結合のための RNAアミダイト法 本実施例は、テキサフィリンが内部ヌクレオチドへ結合されるテキサフィリン −オリゴヌクレオチド結合体の調製を提供する;この方法は、出発物質としてRN Aアミダイトを使用する。ジスプロシウムテキサフィリンホスホロアミダイトを 、標準的な5'-3'連結部を有するデオキシヌクレオチド内に位置するRNA残基の遊 離の2'ヒドロキシル基に結合させた。ジスプロシウムテキサフィリンホスホロア ミ ダイトおよび作製の方法が本明細書中で提供される。このようなアミダイトの初 期の調製方法は、米国特許第5,565,552号(本明細書中に参考として援用される )に記載されている。本明細書中で使用されるテキサフィリンは、以下のように R基を有する:R1、R2、R3は、CH2CH3であり;R4は、CH3であり;R5、R6、およびR9 〜R12は、Hであり;R7は、OCH3であり;そして、R8は、-リンカーであり、ここ でリンカーは、O(CH2)3PO4またはO(CH2)6PO4(DyTxO(CH2)nPO4のいずれかであり 、ここでnは3または6である。 リンカーがO(CH2)6PO4であるオリゴヌクレオチドの内部でのカップリングでの 使用のためのテキサフィリンホスホロアミダイト化合物を、以下のように調製し た。リンカーO(CH2)3PO4を有するさらなる化合物を、トリメチレン化合物を以下 に記載のヘキシル化合物で置換する類似の様式で調製した。当業者は、本開示を 考慮して、nが1〜10である他のテキサフィリンホスホロアミダイト化合物を合 成し得る。 1,2-ジニトロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシベンゼン。ジニトロベラトロール(5 g,0.0219mol)を氷酢酸(50mL)に溶解し、そして濃HBr(水中48% w/w、165mL)を 室温(RT)で一度に添加した。反応温度を、110℃まで上昇させ、そして系を6時 間撹拌した。室温まで冷却した後、冷水(150mL)を添加し、そして出発物質と目 的物質の混合物および目的物を、クロロホルム(2×400mL)を用いて水層から 抽出した。目的物質を、2N水酸化ナトリウム溶液(600mL)を用いてクロロホル ム層から抽出した。塩基性水層を、クロロホルムで洗浄(2×200mL)して残存 する微量の出発物質を除去した。塩基性抽出物からの有機層を合わせ、そして無 水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下での溶媒の除去によって、淡色の結晶 固体として回収される出発物質を生成した(2.35g)。塩基性水性抽出物を、濃HCl (37・L)を用いて、pH1未満まで酸性化し、そして酢酸エチル(2×250mL)で抽 出した。有機抽出物を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧 下で除去し、黄色の粉末固体として標題化合物を生成した(1.82g)。 1,2-ジニトロ-4-(1-ヒドロキシヘキシル)オキシ-5-メトキシベンゼン。アセ トニトリル(40mL)中の上記で調製されたメトキシベンゼンの溶液(270mg、1.259m mol)に、6-ブロモ-1-ヘキサノール(330mL、2.519mmol)、次いでヨウ化ナトリウ ム(190mg、1.259mmol)および炭酸カリウム(697mg.5.045mmol)を添加した。反応 を、窒素雰囲気下で70℃に加熱した。5日後反応混合物を0℃まで冷却し、そし て微細な焼結ガラス漏斗を通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、そして得ら れた固体をイソプロピルアルコール(2mL)に溶解した。目的の産物を、素早く撹 拌された溶液へのヘキサン(20mL)の添加によって沈殿させた。固体を濾過し、ヘ キサンで洗浄し、そして減圧下で乾燥させて淡い黄色の固体として粗目的物質を 生成した(344mg)。移動層として塩化メチレンを用いる小容量(short-bed)のシリ カゲルクロマトグラフィーによる精製によって、淡黄色の結晶固体として産物の 単離を得た(274mg,69%)。 4-(1-ヒドロキシヘキシル)オキシ-5-メトキシ-1,2-フェニレンジアミン。1,2 -ジニトロ-4-(1-ヒドロキシヘキシル)オキシ-5-メトキシベンゼン(300mg、0.954 6mmol)を、メタノール(30mL)中に溶解した。濃HCl(1mL)、次いでパラジウム触媒 (活性炭上で10%、90mg)を添加した。反応物を、45psiでの水素雰囲気下で振盪 した。5時間後、水素の取り込みが完了した時に、触媒をセライト上での濾過よ って除去した。溶媒を、減圧下で除去して二塩酸塩として標的化合物を生成した (305mg、98%)。 4,5,9,24-テトラエチル-16(1-ヒドロキシヘキシル)オキシ-17-メトキシ-ペン タアザペンタシクロ[20.2.1.13,6.18,11.014,19]ヘプタコサ-1,3,5,7,9,11(27), 12,14,16,18,20,22(25),23-トリデカエン。メタノール(240mL)中の上記のフェニ レンジアミン.2HCl溶液(485mg、1.4821mmol)に、固体の2,5-ビス[5-ホルミル-3- エチル-4-メチルピロール-2-イル)メチル]-3,4-ジエチルピロールを、一試行で 窒素雰囲気下で添加した。75℃で2時間の加熱の後、反応物を室温まで冷却させ た。木炭(330mg)を溶液に添加し、そして系を15分間撹拌した。木炭をセライト 上での濾過によって除去し、そして溶媒を減圧下で除去した。標的化合物を、オ レンジガラスの形態で二塩酸塩として単離した(900mg、85%)。 4,5,9,24-テトラエチル-16(1-ヒドロキシヘキシル)オキシ-17-メトキシ-ペン タアザペンタシクロ[20.2.1.13,6.18,11.014,19]ヘプタコサ-1,3,5,7,9,11(27), 12,14,16,18,20,22(25),23-トリデカエンのジスプロシウム錯体、化合物1A。メ タノール(30mL)中の上記で調製されたトリデカエン(130mg,0.1824mmol)の溶液 に、 硝酸ジスプロシウム五水和物(120mg、0.2736mmol)、次いでトリエチルアミン(26 0mL、1.834mmol)を添加した。反応物を、大気中へ開口した穏やかな還流下で加 熱した。2.5時間後、反応物を室温まで冷却し、そしてセライトのパッド(pad)を 通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、そして得られた粗錯体をアセトン(30m L)中で10分間粉砕した。固体を吸引濾過によって単離し、そして減圧下で乾燥さ せた。結合していないジスプロシウム金属イオンを除去するために、鉗体をメタ ノール/水(9:1,15mL)の混液に溶解し、そして予め希HClおよび脱イオン水で洗 浄したゼオライト(SAY-54,600mg)とともにゆっくり撹拌した。1.5時間後、ゼオ ライトを濾過によって除去し、そして工程を新しいゼオライトを用いて繰り返し た。ゼオライトの除去後、n-ブチルアルコール(10mL)を系に添加して溶媒除去の 間の突沸を防いだ。溶媒を減圧下で除去して、深緑色固体の形態のジ二硝酸塩と して標的化合物1Aを生成した。MS(FABLR)M-HNO3-NO3796。 2-シアノエチル-N,N.-ジイソプロピル-6-(4,5,9,24-テトラエチル-17-メトキ シ-ペンタアザペンタシクロ[20.2.1.13,6.18,11.014,19]-ヘプタコサ-1,3,5,7,9 ,11(27),12,14,16,18,20,22(25),23-トリデカエン-16(1-オキシ)ヘキシルホス ホロアミダイトのジスプロシウム錯体、化台物1B。厳密な窒素雰囲気下で、上記 で調製された固体DyTx錯体(230mg,0.250mmol)に、無水ジクロロメタン(22mL)、 次いでシアノエチルテトライソプロピルホスホロジアミダイト(793mL、2.496mmo l)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(131ml,0.749mmol)、および1H-テトラゾ ール(35mg,0.500mmol)を添加した。4時間後、反応物を飽和重炭酸ナトリウム( 15mL)、次いで飽和塩化ナトリウム(15mL)で洗浄した。有機層を、無水硫酸マグ ネシウム上で5分間乾燥させ、2.9mLの容量まで濃縮し、次いで激しく撹拌して いるジエチルエーテル(153mL)に滴下した。得られた固体を、漏斗に取り付けら れた(fritted)微細な焼結ガラスを用いて濾過し、そして高減圧下で乾燥させて 深緑色の固体として標題の化合物1Bを得た(142mg)。 9つのヌクレオチドを有するDNAオリゴマーを、製造業者によって提供されるD NA合成機(Model 392,Perkin-Elmer,Foster City,CA)についての標準的プロト コルを用いて、1μmolの容量で調製した。アデノシン残基を、アデノシンRN Aアミダイト(アデノシン(N-PAC)CEDホスホロアミダイト;BioGenex,San Ramon ,CA)を用いて伸長する鎖に結合した。DNA合成を、標準的な塩基を用いてさらに 8サイクル継続して、18残基の配列を生じた。最後の5'-DMT保護基は未処置のま まにした。 18残基オリゴヌクレオチドを含む固相支持体カラムを、合成機から取り出し、 2つの使い捨てシリンジ(3mL)に接続させ、そしてテトラブチルアンモニウム フルオリド(THF中に1M、Aldrich,Milwaukee,WI)および2Mの酢酸トリエチル アンモニウム緩衝液(Glen Research,Sterling,VA)1:1溶液(約2mL)で1.5 時間、シリンジでカラムを通して試薬を定期的に押し出すことによって処理した 。このプロセスを、新しいシリンジを用いて、テトラブチルアンモニウムフルオ リド(THF中に1M、Aldrich,Milwaukee,WI)および2Mの酢酸トリエチルアンモ ニウム緩衝液(Glen Research)の2:1溶液で1時間、繰り返した。次いで、この カラムを約20mLのアセトニトリルで洗浄し、そして合成機に戻した。 次いで、カラムを、DNA合成機の製造業者によって提供され、そして以下のよ うに改変したRNA結合サイクルを用いて、DyTxアミダイトで処理した:最初のDMT 除去工程を省略した;支持体をDyTxアミダイトと3回10分間結合させた;そして 標準的な酸化、キャップ形成、およびDMT除去の工程を通常通り進行させた 得られた支持体結合DyTx−オリゴヌクレオチド結合体を、固相支持体から取り 出し、そして水酸化アンモニウム(濃):水性メチルアミン溶液(40%水性、Al drich,Milwaukee,WI)を用いる90分間、室温での処理によって脱保護した。こ の脱保護法の重要な局面は、合成の間のアセチル保護シチジンアミダイトの使用 である(Glen Research)。粗製のDyTx−オリゴヌクレオチド結合体を、エタノ ール沈殿、逆相HPLC、およびゲル電気泳動によって精製した。 RNAアミダイト法によって調製した、例示的なテキサフィリンオリゴヌクレオ チド結合体は以下の通りである。結合リン酸基と「A」残基との間の連結部は、2 '連結部である。 テキサフィリンが2'連結部で結合されているさらなるテキサフィリンオリゴヌ クレオチド結合体を、本実施例のアデノシン2'結合体に類似のグアノシン、シト シン、またはウリジンリボヌクレオチドを用いて調製した。18ヌクレオチド分子 の10位にアデノシンRNA残基を有するコントロールオリゴヌクレオチドもまた、 合成した;アデノシン残基は、2'-0位にシリル保護基を有した。 テキサフィリンで内部的に誘導体化されたオリゴヌクレオチド結合体を構築す るためにRNAホスホルアミダイトを使用する本方法は、付着の部位の近隣にさら なる(負に荷電した)リン酸基を提供する。 この型の結合体は立体異性的に純粋である。RNAアミダイト由来結合体は、RNA /DNAヘテロ二重鎖の副溝に結合を向けるリボース成分における2'-水酸基位への 結合を有し、立体配置的に強固である。理論に縛られることを望まないが、加水 分解が副溝を横切ってより効率的に生じると本発明者らは考えている。なぜなら 、RNAが、RNA/DNAヘテロ二重鎖の副溝を横切ってより容易に接近されるからであ る。 実施例2 オリゴヌクレオチドにおいてテキサフィリンを内部的に結合させる 不斉分枝アミダイト法 本実施例は、テキサフィリンが内部連結部によって結合されているテキサフィ リン−オリゴヌクレオチド結合体の調製のためのさらなる方法を提供する;この 方法は、出発物質として不斉分枝ホスホルアミダイトを使用する。ジスプロシウ ムテキサフィリンホスホルアミダイトを、実施例1に記載のように調製した。 18残基のDNAオリゴヌクレオチドを、配列内の10番目の残基と結合するように プログラムされた不斉分枝アミダイト(Clontech Laboratories,Inc.,Palo Al to,cA)を用いて、1μmolスケールで調製した。結合時間を、このアミダイト 用にマニュアルで10分に延長した。合成を「DMTオフ」で行い、そして5'-水酸基 を、2×60秒間、合成機のマニュアル制御を用いて、無水酢酸でキャップ形成さ せた。合成カラムを合成機から取り出し、そしてレブリン基(levulinyl grou p)を製造業者のプロトコル(3:2ピリジン:酢酸における0.5Mヒドラジン溶液で の15分間の処理)に従って選択的に取り出した。カラムを合成機に戻し、そして DyTxホスホルアミダイトと結合させ、脱保護し、そして実施例1に概説したよう に精製した。 不斉分枝法によって調製される例示的な誘導体は、以下の通りである。 18残基分子の10位に不斉分枝残基を有する、DyTxを欠失したコントロールオリ ゴヌクレオチドもまた、合成した。本開示に照らして合わせて、当業者は、本開 示の不斉分枝リンカーのCは炭素原子を意味するが、オリゴヌクレオチド中のCは シトシンDNAまたはRNA残基を意味することを理解する。 不斉分枝アミダイトを有するオリゴヌクレオチドは、リンカー内にジアステレ オ異性の位置を含み、従って、2つの異性体の混合物である。液相由来結合体 (例えば、UNI-LINKTM、AminoModifier、およびAminoModifier II(Clontech,Pa lo Alto,CA)を用いて調製された結合体)もまた本発明内に意図され、そしてジ アステレオマーの混合物をも含む。 実施例3 テキサフィリンがオリゴヌクレオチド内で内部で結合されている結合体を使 用するRNA加水分解 本実施例は、そのオリゴヌクレオチドが相補的DNAまたはほぼ相補的なDNAであ り、そしてテキサフィリンがオリゴヌクレオチドに内部で結合されている、テキ サフィリンオリゴヌクレオチド結合体を用いる、RNAの加水分解において行われ た研究の結果を提供する。 5'末端の32Pで標識した(約70,000cpm)、36残基を有するRNA(3'-A AAU AAA AC C UCU GAG GUA GAC ACU CGG CCC ACA AC-5'、配列番号3)を、4×加水分解緩 衝液およびコントロールオリゴヌクレオチドまたは結合体試験種を含むエッペン ドルフ型微量遠心チューブに添加して、以下のような最終濃度の溶液を得た:Na Cl、100mM;EDTA、25μM;HEPES緩衝液、pH7.5、50mM;オリゴヌクレオチド結 合体試験種、100nM;RNAオリゴマー、約2nM。DNAコントロール(すなわち、結 合体のHPLC精製の間に得られた、DyTx錯体を欠失したオリゴヌクレオチド出発物 質)を含むサンプルはまた、遊離DyTx錯体(100nMの最終濃度)を含んでいた。 サンプルをボルテックスし、手短に遠心分離し、そして37℃で15時間、暗所でイ ンキュベートした。このサンプルを、標準的技術を用いて沈殿させ、ゲルローデ ィング緩衝液中に再懸濁し、そして20%の変性ポリアクリルアミドゲル上で電気 泳動に曝した。 ゲルのオートラジオグラフは、RNA基質の加水分解性の切断が、結合体を含む サンプル中でのみ生じたことを示した。配列決定のレーンとの比較によって、加 水分解は、結合体とRNA基質との間の二重鎖の形成においてDyTxの付着部位に隣 接した基質部位で生じた。さらに、DyTx付着の部位の次に非相補的塩基を含む結 合体は、その非相補的部位で約10倍少ない加水分解を示した。実験的な結合体お よび遊離DyTx錯体におけるテキサフィリンの付着の位置に対応する位置に非塩基 性部位を有するDNAを含むコントロールレーンは、バックグラウンドを上回る加 水分解を示さなかった。 DyTxで内部が改変された結合体によるRNAの加水分解の結果は、以下の通りで ある。矢印(↓)は、観察された切断の好ましい部位を示し、一方、矢尻(V) は、おおよそ10倍低い程度の切断を示す。アスタリスク(*)は、不斉分枝連結 部位を示す。ミスマッチした塩基対およびマッチしない塩基は太字である。 これらの結果は、DyTxが結合体内の内部位置に付着されることを確認する。こ れらの結果はまた、DyTxが、ハイブリダイズした錯体内(すなわち、優先的に二 重鎖の領域内)のこの付着の点に隣接した領域のRNAを加水分解し得たことを示 す。さらに、切断は、観察された切断部位の特異性およびさらなるミスマッチの 減少した活性によって証明されるように、配列特異的である。テキサフィリンが 3炭素リンカーを有する結合体および6炭素リンカーを有する結合体は両方とも 、RNA基質の加水分解を達成した。テキサフィリン付着の点に「G」、「C」、ま たは「U」リボヌクレオチド残基を有する結合体はまた、特にリボヌクレオチド がその塩基対でミスマッチであった場合に切断を示した。 不斉分枝薬剤は、DNA塩基または糖を含まない。従って、RNA基質とともに不斉 分枝薬剤を含むオリゴヌクレオチド結合体のハイブリッドは、テキサフィリン金 属錯体によって加水分解を増強し得る非塩基対形成領域を含む。実施例1のよう にテキサフィリンがアデノシン残基に結合されているオリゴヌクレオチド結合体 は、標的基質の非相補的塩基の反対側または近隣にアデノシンを有するように設 計され得る。このRNA−DNA二重鎖内の塩基ミスマッチの領域は、塩基対形成二重 鎖領域の加水分解と比較して加水分解を増強し得る。これらの観察は加水分解実 験によって実証される。なぜなら、付着の部位にミスマッチを有する、内部が誘 導体化されたDyTx結合体の使用により、テキサフィリンの位置に隣接した領域で RNAの部位特異的加水分解が生じたからである。さらなるミスマッチは、おそら くハイブリダイゼーション効率の低さのために、そのミスマッチ部位でより低い 加水分解切断を生じる。 内部が誘導体化された結合体を用いて観察されたRNA加水分解のレベルは、5' 誘導体化結合体を用いて得られたレベルに類似していた(本明細書中に参考とし て援用される、WO94/29316)。テキサフィリン誘導体化の部位をオリゴヌクレオ チド内の内部位置に変化させることにより、加水分解の部位が対応して変化した 。 実施例4 触媒的代謝回転の実証 本実施例は、テキサフィリンジスプロシウム(III)(DyTx)、化合物1で内部を 誘導体化したオリゴデオキシヌクレオチドのRNA加水分解特性の研究からの結果 を提供する。テキサフィリンは、実施例1の記載のようなR基を有した。記号( )は、不斉分枝連結部を示す: 比較のために、同一のDyTx触媒を用いて5'-水酸基位置を誘導体化した20残基 を有するデオキシヌクレオチド、化合物2もまた研究した。 DyTx−DNA結合体1および2の各々を用いる相補的なRNA基質3の部位特異的加 水分解を、以下の2つの異なる条件下で調査した:i)DyTx−DNA結合体が、RNA 基質と比較して約10倍過剰の濃度で存在した場合(偽一・次条件);およびii) RNA基質がDyTx−DNA結合体と比較して約10倍過剰の濃度で存在した場合(二次条 件)。 各結合体の緩衝化溶液を調製した(25nM DyTx−DNA結合体、50mM HEPES,pH7. 5、100mM NaCl、25μM EDTA、2単位/uL RNasinTMヌクレアーゼインヒビター( Promega Corporation,Madison,WI)、および2mMジチオトレイトール、全ての 濃度は最終濃度である)。結合体過剰を有する条件下でアッセイするために、5' -32P-放射標識基質RNA(約2nM)を60℃で5分間インキュベートし、次いで結合 体溶液に添加した。基質過剰を有する条件下でアッセイするために、5'-32P-放 射標識基質RNA(約2nM)および非標識RNA(250nM)を混合し、そして60℃で5 分間ともにインキュベートし、次いで結合体溶液に添加した。得られた混合物を 、個々のシラン処理した微量遠心分離チューブ(1時間点あたり1チューブ)に 各々分配した。0時間点を除く全てのサンプルを、温度を制御するためにPCR機 械を用いて37℃でインキュベートした。サンプルを選択された時間点で取り出し 、エタノールで沈殿させ、−20℃で保存し、そして続いて20%変性ポリアクリル アミドゲルにおける電気泳動によって分離した。次いで、完全な基質RNAに対す る部位特異的加水分解によって産生されたフラグメントの比を、蛍光体画像処理 技術を用いて定量した。 時間経過に対する非切断RNAの百分率として表されたRNA基質3の加水分解を図 1に表す。結合体を過剰に有する条件下で、5'誘導体化DyTx−DNA結合体2(■ )は、内部誘導体化結合体1(▲)よりも大きな活性を示す。これらは、それぞ れ約4時間および6時間でRNAの加水分解の半減期を有する。過剰の基質を(過 剰の冷RNA存在下で)有する条件下で、加水分解反応の見かけの速度は、両方の 結合体について減少する。なぜなら、過剰の非標識RNAは、標識基質とDyTx−DNA 結合体について競合するからである。しかし、加水分解活性のオーダーは、2つ の結合体について変化する:5'誘導体化DyTx-DNA結合体2(◆、250nM RNA存在 下)を用いる反応において、この阻害は、ほとんど完全であるのに対し、内部誘 導体化結合体1(●、250nM RNA存在下)を用いる反応においては、24時間後に て30%切断のオーダーまで、かなりのRNA加水分解がなお明らかである。この切 断のレベル、24時間にて75nM(250nM 総RNAの30%)は、反応培地におけるDyTx- DNA結合体1の濃度の3倍を表す。 2次数の条件下での2つの結合体によるRNA加水分解の効率の逆転についての 説明は、DyTx−DNA結合体1は、触媒的代謝回転を示し得るのに対し、DyTx−DNA 結合体2は示し得ない、というものである。触媒作用におけるこの差異は、図2A および図2Bに模式的に示される。両方の結合体は、RNA基質に結合(Kb)し、そし てそれを加水分解(Kcat)する。しかし、結合体2によるRNA加水分解(図2A)は 、切断生成物の1つに結合した結合体を遊離させる。この構造は、反応条件下で 安定である;解離は阻害され、そしてこの結合体によるさらなる活性が防止され る。しかし、結合体1による加水分解は、二重鎖領域に対して内部の部位で切断 を生じる(図2B)。RNA切断生成物(9および8塩基対によってのみDNA結合体に結 合した)は、反応条件下でDNA結合体から解離し、結合体を遊離させ、別のRNA基 質に結合させ、そしてそれを加水分解する。 さらなる結果を、結合体1および結合体4による基質3の切断の研究から得た 。結合体は、矢印によって示すように異なる部位で基質3を切断する;この研究 は、同じ反応混台物内で互いに競合した場合の、2つの結合体の加水分解活性を 試験した。 基質3および結合体1: 基質3および結合体4: 両方の結合体(それぞれ25nMのDyTx−DNA結合体1および4、50mM HEPES(pH7. 5)、100mM NaCl、25μM EDTA、2単位/μL RNasinTMヌクレアーゼインヒビタ ー(Promega Corporation)、および1mMジチオスレイトール、全ての濃度は最 終濃度である)を含有する緩衝化溶液を調製した。基質5'-32P放射標識RNA(約 2nM)および非標識RNA(25nM、100nM、250nM、または500nM)を混合し、そして 5分間60℃でインキュベートし、次いで結合体溶液に添加した。得られた混合物 をそれぞれ個々のシラン処理した微量遠沈管に、各RNA濃度について1時点あた り1管で分配した。0時点を除く全てのサンプルを、温度を制御するためにサー マルサイクラー(Perkin-Elmer Moldel 2400)を用いて37℃でインキュベートし た。選択された時間間隔で、サンプルをインキュベートから除去し、エタノール で沈澱させ、−20℃で保存し、続いて20%変性ポリアクリルアミドゲル上での電 気泳動によって分離した。次いで、各結合体による部位特異的加水分解から生成 されたインタクトな基質RNAおよび切断生成物の量を、リン光画像化(phosphori maging)技術を用いて定量した。 時間の経過に対して総RNAの百分率として表される結合体1によるRNA基質3の 部位特異的加水分解の程度を、図3に示す。時間の経過に対して総RNAの百分率 として表される結合体4による基質3の部位特異的加水分解の程度を、図4に示 す。 25nMの基質濃度が各結合体濃度に等しい条件下では、結合体4は、特により遅 い時点で、結合体1より効率的にRNAを切断する。この結果は、結合体4による 切断のための基質として作用する結合体1によって生成される切断生成物と一致 する。 25nMよりも高い基質濃度では、基質は各結合体の濃度と比較して過剰に存在す る。切断されたRNAは、切断されたRNAの百分率および総RNAの積によって計算さ れるように、結合体4を用いてこれらの異なる濃度でほぼ等しい(図4)。結合 体4による総切断は、25nM(RNAの1当量)に近づくが超えない。この観察は、 この末端誘導体化結合体での代謝回転の欠如と一致する。 対照的に、結合体1により切断されたRNAの百分率は、RNA濃度の増加によって より少なく影響を受ける(図3)。100nM RNA濃度にて、切断された総RNAは、基 質欠乏の結果、約50nM(50%切断)の最大に到達するように見える。基質の2つ のより高い濃度にて、結合体1RNA切断生成物の出現は、実験の経過にわたって ほぼ直線である。これらの反応は、過剰の基質を有する条件下で起こると考えら れ得る。さらに、総RNA切断の速度における増加が、より高い基質濃度にて存在 する。RNAの最も高い濃度で、約23%の切断が24時間で観察され、これは115nMの 結合体1切断生成物または約4または5回の代謝回転に対応する。48時間後、約 45%RNA切断が観察され、これは225nMの結合体1切断生成物または約9回の代謝 回転に対応する。比較により、500nM基質(25nM 生成物)の5%切断を末端誘導 体化結合体4により48時間後に観察し、これは代謝回転なしを示した。 結合体1を用いて基質を過剰に有する条件下で代謝回転を示す触媒活性は、ア ンチセンス治療の状況内でのテキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド結合 体の使用についての重要な意味を有する。このような構築物は、RNA標的の濃度 が利用可能な結合体の濃度を超える条件下(例えば、細胞環境内の条件)で、よ り効果的に行うことが予想される。さらに、新たに転写されたRNAは、結合体の さらなる細胞取り込みがない場合にさえ、潜在的な基質である。細胞の加水分解 切断活性は、末端誘導体化結合体と比較した場合に、内部誘導体化結合体につい て延長される。 実施例5 テキサフィリン内部誘導体化オリゴヌクレオチド結合体を用いた RNAの加水分解のさらなる代謝回転研究 本実施例は、テキサフィリン内部誘導体化オリゴヌクレオチド結合体を用いて 得たRNAの加水分解および代謝回転データのさらなる研究を提供する。結合体を 、逆相HPLCおよび調製用ゲル電気泳動によって精製し、そして陽イオンMALDITM 質量分光分析(Charles Evan&Assoc.,Redwood City,CA)によって特徴付けた 。 DyTx−DNA結合体1および2による相補RNA標的3の切断の量を、結合体または 基質過剰の条件下で評価した。緩衝化溶液を、各試験種について調製した[50nM DyTx−DNA結合体、50mM HEPES(pH7.5),100mM NaCl,25μM EDTA、2単位/μLRN asinTMヌクレアーゼインヒビター(Promega Corporation,Madison,WI)、およ び1mMジチオスレイトール、全ての濃度は最終濃度である]。結合体過剰の条件 下でアッセイするために、基質5'-32P-放射標識RNA(約2nM)を5分間60℃でイ ンキュベートし、次いで結合体溶液に添加した。RNA過剰の条件下でアッセイす るために、5'-32P-放射標識RNA(約2nM)および非標識RNA(500nM)基質の混合 物を、結合体溶液に添加する前に、一緒に60℃で5分間インキュベートした。37 ℃での部位特異的RNA切断の量を、実施例4のように決定した。結合体過剰の条 件下(>20倍)で、結合体2および1は、類似の切断速度論を示し、RNAトラン スエステル化についての半減期は、これらの2つの種について、それぞれ約2.4 時間および2.2時間を記録した。10倍過剰の基質の添加(500nM RNAを与える)は 、これらの2つの種間に重要な差異(つまり、一方が触媒切断に影響を与え、そ して他方が与えないという差異)を示す。特に、5'誘導体化結合体2を用いて、 約5%RNAを24時間後に切断するのに対し、内部誘導体化結合体1との反応にお いて、総RNAの67%の切断が同一の条件下で観察される。切断されたRNAのこのレ ベル(24時間後に335nM(500nM 総RNAの67%))は、反応培地中に存在するDyTx −DNA結合体1の濃度の6.7倍である値に相当する。 反応性におけるこの差異をさらに証明するために、1による3の切断、および 上流部位(結合体4と命名される)で切断する5'誘導体化DyTx−DNA結合体によ る3の切断を同一の反応混合物内でモニターした。これらの結合体による切断の 際に生成されるRNAの長さの差異に起因して、同一の反応混合物内で同一の基質 について競合している間に、結合体の2つの型の活性を試験することが可能であ った。基質欠乏が起こらない条件下で内部誘導体化結合体によって形成される生 成物の量は、この競合研究において5'末端標識結合体によって形成される生成物 の量より約10倍大きかった。 これらのデータは、DyTx−DNA結合体1が触媒的代謝回転を示し得るのに対し 、5'結合DyTx−DNA結合体2および4は、触媒的代謝回転を達成し得ないことを 示す以前の結果を支持する。 これらの結果は、5'末端および内部改変DyTx−DNA結合体によって示される異 なるRNA切断活性が、化合物の固有の特性であり、そして例えば、反応培地にお ける外因性のヌクレアーゼ活性の結果ではないことを確認する。 RNA切断の速度における増加を、より高い基質濃度で1により観察した。それ ゆえ、内部改変されたDyTx−DNA結合体1が、過剰の基質での滴定の際に飽和挙 動(saturation behavior)を示すか否かを試験するために研究を行った。kcat およびKMの値を、結合体1、およびまたアンチセンス部分の長さが、5'および3' 末端のそれぞれにおいて1つの塩基分だけ短縮または延長された結合体について の初期速度プロットから誘導した(表1と比較のこと)。 測定された速度は、約0.2〜0.3時間-1の間で変化するが、一方RNA基質3との ハイブリダイゼーションに際して形成された二重鎖の長さに依存して、KMの値は 約6〜69nMの範囲であることを見出した。 さらなる加水分解研究を行い、そこでは、1つまたは2つの塩基の隆起または ループが、テキサフィリン−オリゴヌクレオチド結合体へのハイブリダイゼーシ ョンの際に基質内で誘導されるように、基質RNAを設計した。ループは、テキサ フィリンの結合体への結合の部位に相補的である位置またはその付近(約3〜4 ヌクレオチド)のいずれかにあった。1つの塩基ループの加水分解を、ループ内 でおよびループの5'側の位置で観察した。テキサフィリンがリボヌクレオチド残 基に結合した場合に、2つの塩基ループの加水分解を観察した。 結合体のオリゴヌクレオチドの長さの加水分解および代謝回転に対する効果も また研究した。結合体のほぼ中央にテキサフィリンの結合部位を有して、長さ16 〜26ヌクレオチドの結合体は、基質RNAの加水分解および代謝回転を達成した。 結合体の末端と比較したテキサフィリンの結合部位の加水分解および代謝回転 に対する効果を研究した。24マー結合体の5'末端から8塩基に位置した場合、加 水分解および代謝回転が起こった。対照的に、RNAを同一の位置で切断するよう に設計された5'改変15マー結合体は、切断を示したが、代謝回転は示さなかった 。この結果は、切断されたRNAの新たな基質による鎖置換が結合体の突出部分に よって促進されることを示唆する。 生物学的条件下でのRNAの切断のためのリボザイムに比較して、本発明の結合 体の利点には、以下が含まれる:1のようなDyTx−DNA結合体は本来活性に十分 である。なぜなら、ジスプロシウム(III)カチオン由来「活性部位」が、テキ サフィリン大員環を用いる結果、触媒構造中に予めプログラムされているからで ある;他方、ハンマーヘッドリボザイムによる切断の速度は、カチオン依存性で あり、代表的には10mMの遊離のMg(II)の存在下(インビボでは起こりそうもない 条件)で測定される;1のようなDyTx−DNA結合体は、リボザイムよりも構造的 に単純であり、その同族のRNA基質の特異的認識を可能にするのに十分な長さで あることのみ必要である;短縮された長さのRNA切断系は、細胞取り込みを可能 にし、そしてより容易に大規模に調製される;そしてリボザイムに基づくアプロ ーチとは対照的に、本発明の結合体には、構築物の触媒部分におけるリボヌクレ オチド領域を保存する必要はない。それゆえ、結合体1に含まれるアプローチは 、潜在的な治療剤として、非天然のアンチセンス骨格に適合する。 本明細書中で開示され、そして請求される全ての組成物および方法が、本開示 に照らして、過度の実験なしになされ、そして実行され得る。本発明の組成物お よび方法が好ましい実施態様に関して記載されているが、改変が、本発明の概念 、精神、および範囲から逸脱することなしに、本明細書中で記載される組成物、 方法に対して、およびその方法の工程または工程の順序において適用され得るこ とが当業者には明らかである。より詳細には、化学的にも生理学的にも関連する 特定の薬剤が、本明細書中で記載される薬剤と置換され得る一方、同一または類 似の結果が達成されることが明らかである。当業者に明らかな全てのこのような 類似の置換および改変が、添付の請求の範囲によって規定される本発明の精神、 範囲、および概念内にあると考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ライト,メレディス アメリカ合衆国 カリフォルニア 95128, サン ホセ,ジンジャー レーン 1057

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログの内部連結部に結合 したテキサフィリン金属錯体を含む結合体であって、リボ核酸についての加水分 解切断活性を有する、結合体。 2.オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログの内部連結部に結合 したテキサフィリン金属錯体を含む結合体であって、該結合体は、リボ核酸につ いての加水分解切断活性を有し、ここで該テキサフィリン金属錯体は以下の式: ここで、 Mは、リボ核酸の加水分解についての触媒活性を有する2価の金属カチオンま たは3価の金属カチオンであり; R1〜R4、R7、およびR8は、独立して水素、ハライド、ヒドロキシル、アル キル、アルケニル、アルキニル、アリール、ハロアルキル、ニトロ、ホルミル、 アシル、ヒドロキシアルキル、オキシアルキル、オキシヒドロキシアルキル、ヒ ドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、サッカライド、カルボキシ、カル ボキシアルキル、カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、アミノ、アミ ノアルキル、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドアナログ、触媒基、抗体 、ステロイド、ホルモン、生物学的レセプターに対する親和性を有するペプチド 、サフィリン(sapphyrin)分子、またはオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチ ド アナログ、触媒基、抗体、ステロイド、ホルモン、生物学的レセプターに対する 親和性を有するペプチド、もしくはサフィリン分子に結合した結合基であり; R6およびR9は、R1〜R4、R7、およびR8の基から独立して選択され、ただ し、該ハライドはヨウ素とは異なり、そして該ハロアルキルは、ヨウ化アルキル とは異なり; R5およびR10〜R12は、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル 、アリール、ヒドロキシアルキル、オキシアルキル、オキシヒドロキシアルキル 、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、カルボキシアルキル、カルボ キシアミド、カルボキシアミドアルキル、アミノ、アミノアルキル、またはサッ カライド、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドアナログ、触媒基、抗体、 ステロイド、ホルモン、生物学的レセプターに対する親和性を有するペプチド、 もしくはサフィリン分子に結合した結合基であり; R1〜R12のうちの少なくとも1つは、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオ チドアナログ、またはオリゴヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチドアナログ に結合した結合基であり;そして Zは、5以下の整数値である、 を含む結合体。 3.前記オリゴヌクレオチドが内部リボース部分を有し、そして前記テキサフィ リン金属鉗体が該リボース部分の2'連結部に結合した、請求項1または2に記載 の結合体。 4.前記オリゴヌクレオチドアナログがヌクレオチドの位置に内部分枝リンカー を有し、そして前記テキサフィリン金属錯体が該内部分枝リンカーに共有結合さ れる、請求項1または2に記載の結合体。 5.前記内部分枝リンカーがグリセロール誘導体である、請求項4に記載の結合 体。 6.前記内部分枝リンカーがアルキルアミノリンカーである、請求項4に記載の 結合体。 7.前記リボ核酸についての加水分解切断活性が、前記結合体が別の切断反応を 触媒することを可能にする、請求項1または2に記載の結合体。 8.前記テキサフィリン金属錯体が、オリゴヌクレオチドアナログの内部連結部 に結合され、そして該オリゴヌクレオチドアナログが、メチルホスホネート、ホ スホトリエステル、ホスホロチオネート、ホスホアミダイト、および2'O-アルキ ルリボヌクレオチドからなる群から選択される誘導体を含む、請求項1または2 に記載の結合体。 9.前記テキサフィリン金属錯体が、オリゴヌクレオチドアナログの内部連結部 に結合され、そして該オリゴヌクレオチドアナログが2'-O-アルキルリボヌクレ オチドを含む、請求項1または2に記載の結合体。 10.前記リボ核酸がメッセンジャーRNAまたはウイルスRNAである、請求項1ま たは2に記載の結合体。 11.前記テキサフィリン金属錯体が以下の式: ここで、 Mは、リボ核酸の加水分解についての触媒活性を有する2価の金属カチオンま たは3価の金属カチオンであり; R1〜R4、R7、およびR8は、独立して水素、ハライド、ヒドロキシル、アル キル、アルケニル、アルキニル、アリール、ハロアルキル、ニトロ、ホルミル、 アシル、ヒドロキシアルキル、オキシアルキル、オキシヒドロキシアルキル、ヒ ドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、サッカライド、カルボキシ、カル ボキシアルキル、カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、アミノ、アミ ノアルキル、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドアナログ、触媒基、抗体 、ステロイド、ホルモン、生物学的レセプターに対する親和性を有するペプチド 、サフィリン分子、またはオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドアナログ、 触媒基、抗体、ステロイド、ホルモン、生物学的レセプターに対する親和性を有 するペプチド、もしくはサフィリン分子に結合した結合基であり; R6およびR9は、R1〜R4、R7、およびR8の基から独立して選択され、ただし 、該ハライドはヨウ素とは異なり、そして該ハロアルキルは、ヨウ化アルキルと は異なり; R5およびR10〜R12は、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル 、アリール、ヒドロキシアルキル、オキシアルキル、オキシヒドロキシアルキル 、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、カルボキシアルキル、カルボ キシアミド、カルボキシアミドアルキル、アミノ、アミノアルキル、またはサッ カライド、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドアナログ、触媒基、抗体、 ステロイド、ホルモン、生物学的レセプターに対する親和性を有するペプチド、 もしくはサフィリン分子に結合した結合基であり; R1〜R12のうちの少なくとも1つは、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオ チドアナログ、またはオリゴヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチドアナログ に結合した結合基であり;そして Zは、5以下の整数値である、 を含む、請求項1に記載の結合体。 12、R1、R2、およびR3がCH2CH3であり;R4がCH3であり;R5、R6、R9、 R10、R11、およびR12がHまたはOCH3であり、そしてR8が結合基−オリゴヌ クレオチドまたは結合基−オリゴヌクレオチドアナログである、請求項2または 請求項11に記載の結合体。 13.前記結合基がO(CH2)3PO4またはO(CH2)6PO4である、請求項12に記載の結 合体。 14.R1が(CH2)2CH2OHであり;R2およびR3がCH2CH3であり;R4がCH3であり ;R5、R6、R9、R10、R11、およびR12がHであり;R7がOCH3であり、そし てR8が結合基−オリゴヌクレオチドまたは結合基−オリゴヌクレオチドアナロ グである、請求項2または請求項11に記載の結合体。 15.前記結合基がO(CH2)3PO4またはO(CH2)6PO4である、請求項14に記載の結 合体。 16.前記3価の金属カチオンがEu(III)、Gd(III)、Tb(III)、またはDy(III)で ある、請求項2または11に記載の結合体。 17.前記オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログが、テキサフ ィリン金属錯体結合部位か、またはその近くに前記リボ核酸との局所的な融解領 域を形成する、請求項1または2に記載の結合体。 18.請求項3に記載のテキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド結合体を 合成するための方法であって、以下: 該オリゴヌクレオチドに対して内部のリボヌクレオチド残基の2'ヒドロキシル を、テキサフィリン金属錯体のアミダイト誘導体に結合する工程 を包含する、方法。 19.請求項4に記載のテキサフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチドアナログ 結合体を合成するための方法であって、以下: 前記内部分枝リンカーを、テキサフィリン金属錯体のアミド化誘導体に結合さ せる工程 を包含する、方法。 20.過剰な結合体を有する反応条件下でリボ核酸を加水分解する方法であって 、以下: 該リボ核酸を、請求項1または2に記載の結合体と接触させる工程;ならびに 該リボ核酸および該結合体を、過剰な結合体を有する反応条件下で、そして該 リボ核酸のリン酸エステル結合を加水分解するに十分な時間インキュベートする 工程、 を包含する、方法。 21.過剰な基質を有する反応条件下でリボ核酸を加水分解する方法であって、 以下: 該リボ核酸を、請求項7に記載の結合体に接触させる工程;ならびに 該リボ核酸および該結合体を、過剰な基質を有する反応条件下で、そして該リ ボ核酸のリン酸エステル結合を加水分解し、そして該結合体の代謝回転を可能に するに十分な時間インキュベートする工程、 を包含する、方法。 22.前記テキサフィリン金属錯体がオリゴヌクレオチドの内部連結部に結合さ れ、該オリゴヌクレオチドが内部リボース部分を有し、そして該テキサフィリン 金属錯体が該リボース部分の2'連結部にて結合される、請求項20に記載の方法 。 23.前記テキサフィリン金属錯体がオリゴヌクレオチドの内部連結部に結合さ れ、該オリゴヌクレオチドが内部リボース部分を有し、そして該テキサフィリン 金属錯体が該リボース部分の2'連結部にて結合される、請求項21に記載の方法 。 24.前記テキサフィリン金属錯体がオリゴヌクレオチドアナログの内部連結部 に結合され、該オリゴヌクレオチドアナログがヌクレオチドの代わりに内部分枝 リンカーを有し、そして該テキサフィリン金属錯体が該内部分枝リンカーに共有 結合される、請求項20に記載の方法。 25.前記テキサフィリン金属錯体がオリゴヌクレオチドアナログの内部連結部 に結合され、該オリゴヌクレオチドアナログがヌクレオチドの代わりに内部分枝 リンカーを有し、そして該テキサフィリン金属錯体が該内部分枝リンカーに共有 結合される、請求項21に記載の方法。 26.オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログの内部連結部に結 合したテキサフィリン金属錯体を含む結合体の使用であって、該結合体が、リボ 核酸の加水分解切断における使用のため、またはヒト被験体の処置のための薬学 的組成物の調製の際に、リボ核酸についての加水分解切断活性を有する、使用。 27.前記テキサフィリン金属錯体がオリゴヌクレオチドの内部連結部に結合さ れ、該オリゴヌクレオチドが内部リボース部分を有し、そして該テキサフィリン 金属鉗体が該リボース部分の2'連結部にて結合される、請求項26に記載の使用 。 28.前記テキサフィリン金属錯体がオリゴヌクレオチドアナログの内部連結部 に結合され、該オリゴヌクレオチドアナログがヌクレオチドの代わりに内部分枝 リンカーを有し、そして該テキサフィリン金属錯体が該内部分枝リンカーに共有 結合される、請求項26に記載の使用。 29.前記内部分枝リンカーがグリセロール誘導体である、請求項28に記載の 使用。 30.前記内部分枝リンカーがアルキルアミノリンカーである、請求項28に記 載の使用。 31.前記リボ核酸についての加水分解切断活性が、前記結合体が別の切断反応 を触媒することを可能にする、請求項26に記載の使用。 32.前記テキサフィリン金属錯体が、オリゴヌクレオチドアナログの内部連結 部に結合され、そして該オリゴヌクレオチドアナログが、メチルホスホネート、 ホスホトリエステル、ホスホロチオネート、ホスホアミダイト、および2'O-アル キルリボヌクレオチドからなる群より選択される誘導体を含む、請求項26に記 載の使用。 33.前記テキサフィリン金属錯体が、オリゴヌクレオチドアナログの内部連結 部に結合され、そして該オリゴヌクレオチドアナログが2'-O-アルキルリボヌク レオチドを含む、請求項26に記載の使用。 34.前記リボ核酸がメッセンジャーRNAまたはウイルスRNAである、請求項26 に記載の使用。
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