JP2000516237A - 脂肪酸誘導体の製造方法 - Google Patents

脂肪酸誘導体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、不飽和直鎖脂肪酸を含有してなる組成物をイオン性液体と接触させることによって分枝脂肪酸とオリゴマー状脂肪酸との混合物を製造する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 脂肪酸誘導体の製造方法 本発明は、不飽和直鎖脂肪酸を含有してなる組成物をイオン性液体と接触させ ることによって分枝脂肪酸とオリゴマー状脂肪酸(oligomeric fatty acid)との 混合物を製造する方法に関する。 脂肪酸は潤滑剤、重合体、溶媒から化粧料等にまで及ぶ化学工業の種々の製品 の多目的成分(building block)である。脂肪酸は一般に植物又は動物起源のトリ グリセリドの加水分解によって得られる。天然産のトリグリセリドは、グリセリ ンとそれと釣合いのとれた個数の(even numbered)、一般的に直鎖の、炭素原子1 0〜24個の長さのカルボン酸とのエステルである。炭素原子を12個、14個、16個 又は18個有する脂肪酸が最も普通である。上記の脂肪酸は飽和脂肪酸であっても よいし又は不飽和結合を1個又はそれ以上含有していてもよい。 長い直鎖の飽和脂肪酸(C10:0及びそれよりも炭素数が多い脂肪酸)は室温 で固体であり、多数の用途において取り扱い難い。不飽和長鎖脂肪酸、例えばオ レイン酸は、室温で液体であり、取り扱い易いが、二重結合が存在するために不 安定である。分岐している脂肪酸(すなわち分枝脂肪酸)の誘導体は、多くの点 で直鎖脂肪酸の特性によく似た特性を示すが、直鎖脂肪酸に関連した不都合を有 していない。例えば、分枝C18:0脂肪酸(商業的にイソステアリン酸として知 られている)は室温で液体であるが、不飽和C18:1脂肪酸のように不安定では ない。何故ならば、不飽和結合は酸化され易いからである。従って、多くの用途 に関して分枝脂肪酸が直鎖脂肪酸よりも望ましい。 分枝脂肪酸とは別に、他の脂肪酸誘導体、例えばオリゴマー状脂肪酸は分枝脂 肪酸と同様の用途及びその他の用途において使用されている。オリゴマー状脂肪 酸とは単量体単位同士のカップリングによって調製される物質を言い、その典型 的な二量体脂肪酸(dimeric species)及び三量体脂肪酸(trimeric species)はプ ラスチック、身体保護用品工業(personal care industry)、潤滑剤などにおける 所望の成分(building block)である。 また、オリゴマー状脂肪酸と分枝脂肪酸とを含有してなる混合物も前記と同様 に有用であり得る。 現在、分枝脂肪酸とオリゴマー状脂肪酸は直鎖の不飽和脂肪酸の異性化/オリ ゴマー化によって得られる。この反応は慣用的にクレー(clay)触媒を使用して行 われ、一般に高温(例えば250℃)で行われる。通常の方法は不飽和直鎖C18: 1脂肪酸(又はC18:2脂肪酸)からの分枝C18:0脂肪酸及び二量化C18脂肪 酸(すなわち、C36ジカルボン酸)の製造である。この慣用の方法の不都合は、 芳香族二量体が相当な量で生成することである。かかる化合物は多くの理由によ り望ましいものではない。そのうちの最も注目に値する理由は、かかる化合物が 所望の諸特性に寄与しないこと及び健康に対する危険(health hazard)を示し得 ることである。健康に対する危険は、身辺用製品(personal product)及び化粧料 工業におけるある種のかなり望ましい用途に慣用の二量体酸を使用できなくする 。 また、従来の方法は、重合生成物がほどよい量で得られるが、二量化脂肪酸と 三量化及びそれよりも高級の脂肪酸との比率が固定され且つ市場の要求に容易に 適合し得ないという不都合を招く。 従って、分枝脂肪酸とオリゴマー状脂肪酸とを含有してなる混合物の製造方法 であって、該混合物中の芳香族二量体の濃度が低いか又は好ましくは実質的にゼ ロである製造方法に対する要求がある。 今般、分枝脂肪酸と二量化脂肪酸とを含有してなる混合物の製造方法であって 、不飽和脂肪酸又はその誘導体を含有するその供給源(source)をイオン性液体と 接触させる製造方法によって前記の目的を満たし得ることが知見された。 本明細書において、イオン性液体とは液状(すなわち溶融状態)の塩(又は複 数の塩の混合物)であると理解されるべきである。 本発明の方法において、所望の生成物に誘導するためには、前記の供給源は脂 肪酸鎖中に不飽和炭素−炭素結合を少なくとも1個有する脂肪酸又はその誘導体 を少なくとも50重量%含有するものであるのが好ましい。また、前記の脂肪酸又 は脂肪酸誘導体の少なくとも50重量%は炭素原子8〜24個の脂肪酸鎖長を有する ものであることが好ましい。この点で好ましい脂肪酸はオレイン酸又はその誘導 体である。 前述の供給源中の前記脂肪酸誘導体に関しては、エステルが好ましく、アルキ ルエステルが最も好ましい。これらのアルキルエステルのうちで、最も好ましい ものは炭素原子を1〜4個有するアルコール、例えばメタノール、エタノール、 プロパノールの脂肪酸エステルである。従って、本発明の製造方法の反応を行う のに好ましい供給源はオレイン酸、オレイン酸メチル及び/又はオレイン酸エチ ルを含有してなるものである。 イオン性液体の種類に関しては、種々様々な態様が存在する。しかしながら、 好ましいイオン性液体は比較的低い温度で液体であるものであることは明らかで あろう。幾つかの塩は極めて高い融点をもつ(すなわち、通常のNaClは約850℃ の融点をもつ)が、それよりも温和な条件下で溶融することが知られている塩が 存在する。かかる塩の例は二種又はそれ以上の塩の混合物である。二種類の塩の 混合物を使用する場合には、得られるイオン性液体は二成分イオン性液体と呼ば れる。従って、前記の方法において、イオン性液休は二成分イオン性液体からな ることが好ましい。 好ましい二成分イオン性液体は、金属(III価)塩化物及び/又は有機ハロケン 化物塩、例えば式[A]+X-で表される塩からなる。また、無機ハロゲン化物塩も使 用できる。適当な金属(III価)塩化物としては、塩化アルミニウム(III価)及び塩 化鉄(III価)が挙げられる。有機ハロゲン化物に関して、非対称イミダゾリウム ハライド又はピリジニウムハライドは、異性化/オリゴマー化が慣用の方法に比 べて温和な条件下で生じ得るという利点を有する。好ましい非対称イミダゾリウ ムハライドは1-メチル-3-エチルイミダゾリウムクロリドである。 本発明の方法が公知の方法よりも優れている明確な利点は、脂肪酸の枝分かれ (branching)及び/又はオリゴマー化の反応を、反応“溶媒”(すなわち媒体) として使用する塩が液状である(溶融状態である)のに十分に高い温度である限り は、高められた温度で行う必要がないということである。さらに別の利点は、本 発明の方法においては芳香族二量体及び/又は脂環式二量体が実質的に生成しな いことである。 従って、本発明の方法は250℃よりも低い温度で実施することが好ましい。イ オン性液体と反応剤との混合物が液体であるようにイオン性液体を選択する限り は、150℃よりも低い操作温度、場合によっては50℃よりも低い操作温度である ことががさらに好ましい。幾つかの反応系は0℃よりも低い温度でも活性である 。 かかる温度では、得られる分解生成物の量は少ないものであり得、従ってある場 合にはこのような温度が好ましいものであり得る。 さらに別の利点としては、反応を加圧下で行う必要がないことであり、従って 本発明の方法は常圧で実施することが好ましい。 本発明の更に又別の利点は、長い反応時間を必要としないことである。一般に 、反応時間は多くの場合において60分よりも短く、15分よりも短い場合もあり得 る。 本発明の方法では、イオン性液体:脂肪酸反応剤の比は1:1よりも大きいこ とが好ましく、さらに好ましくは少なくとも3:1、最も好ましくは少なくとも 6:1である。 実用的装置においては、本発明の方法は連続法又は半連続法で操作するのが好 ましく、生成物は前記反応剤及びイオン性液体から分離する。高価な非対称イミ ダゾリウムハライド又はピリジニウムハライドは生成物から、これらの混合物と 一緒にジクロロメタンやヘキサンなどの溶媒を用いて抽出することによって容易 に分離できる。次いで、得られたイミダゾリウムハライド又はピリジニウムハラ イドは溶媒を蒸発させるか又は蒸留した後に再循環させ得る。 本発明を以下の実施例により詳しく例証する。実施例は本発明を実施例に限定 するものと解釈されるべきではない。 実施例1:オレイン酸メチルの分枝/オリゴマー化 ドライボツクス(dry box)中で、窒素供給口、テフロン製攪拌棒及び栓を取付 けた100cm3丸底フラスコに入れた3回昇華凝縮させた塩化アルミニウム(III価)( 6.45g、48.40ミリモル)に、1-メチル-3-エチルイミダゾリウムクロリド(3.55g、 24.20ミリモル)を加えた。この2種類の固体を攪拌せずに1時間放置した。こ の時点で溶融物が部分的に生成していた。得られた溶融物を通風室に移し、窒素 供給装置に連結し、0℃の反応温度に冷却した。オレイン酸メチル(3.56g、12.1 0ミリモル、イオン性液体とオレイン酸メチルのモル比が6:1)を、ピペットで 10分間にわたって滴加し、反応系全体を一定の窒素気流の下で保持して反応に空 気/湿気が入るのを防止した。反応は1時間行った。その時点で得られた反 応混合物を水と粉砕した氷(50cm3)を加えて冷却した(quenched)。次いで、得ら れた有機層をジクロロメタン30cm3を用いてそれそれ3回抽出した。有機抽出液 を一緒にしてMgSO4を用いて乾燥し、濾過し、次いでロータリーエバポレーター を用いて溶媒を蒸発させた。 得られた種々の生成物を、シリカ100gを用いたフラッシュクロマトグラフィー により濃度勾配溶出(エチルエーテルを2%含有する40〜60°石油エーテル溶液 、次いでエチルエーテルを5%含有する40〜60°石油エーテル溶液、次いでエチ ルエーテルを10%含有する40〜60°石油エーテル溶液それそれ500ml)を使用して 分離した。分離後の生成物を1H NMR、13C NMR、GCMS及び赤外線分光分析法を組 合せて同定した。 これらの条件下で得られた種々の生成物の選択率を表1に示す。また、この表 に、種々のイオン性液体:オレイン酸メチルの比、反応時間及び反応温度を使用 した以外はこの実施例に記載した方法と同じ方法で行った他の実験の結果も要約 する。 分枝脂肪酸/オリゴマー状脂肪酸の選択率は反応速度又はイオン性液体:脂肪 酸反応剤の比のいずれかを調節することによって要求に適合させ得る。分枝単量 体生成物及び二量体生成物の製造には短い反応時間及び低い反応温度が好都合で あり、三量体生成物及びそれ以上の重合体状生成物の製造には長い反応時間及び 高い反応温度が好都合である。同様に、分枝生成物及び二量体生成物の製造には 、イオン性液体触媒/溶媒系中の不飽和脂肪酸原料の高希釈が好都合である。 これらの実験によって得られた二量体画分のNMR分析により、脂環式又は芳香 族構造体が全く存在していないことが明らかになった。 表1:生成物の選択性に対するイオン性液体:反応剤のモル比、 反応温度及び反応時間の影響(BM=分枝単量体、LM=線状単量体、DIM=二量体、TRI=三量体、Poly=重合体 、 Crac=分解生成物) 注:この実験ではオリゴマー状画分が分離されなかったことが明記される 認められた前記の分解生成物は甘い臭いをもつ揮発性低分子量脂肪酸エステル である。 実施例2:反応温度の影響 イオン性液体:脂肪酸反応剤のモル比が6:1であり、反応を種々の温度(表 2参照)で実施した以外は、実施例1と同じ条件で実施例1を反復した。他の条 件は全て同じである。 表2:イオン性液体:脂肪酸反応剤のモル比=6:1における 反応温度の影響 実施例3:水の添加の影響 ドライボックス中で、窒素供給口、テフロン製攪拌棒及び栓を取付けた100cm3 丸底フラスコに入れた3回昇華凝縮させた塩化アルミニウム(III価)(6.45g、48. 40ミリモル)に、1-メチル-3-エチルイミダゾリウムクロリド(3.55g、24.20ミリ モル)を加えた。この2種類の固体を、溶融物が部分的に生成するまで(過度の 反応速度及び熱の増大を回避するために)攪拌せずに1時間放置した。次いで、 得られた溶融物を4時間攪拌した。この時点で塩化アルミニウム(III価)が全部 反応した。次いで、得られた溶融物を通風室に移し、窒素供給装置に連結した。 オレイン酸メチル(3.50g、12.0ミリモル、50モル%)と水(0.10g、0.1ml)との混 合物を滴加し、室温で1.5時間攪拌した。水と粉砕した氷(50cm3)を加えて、生成 物をジクロロメタン(30cm3で3回)で抽出した。有機抽出液を一緒にして(MgSO4 を用いて)乾燥し、濾過し、次いでロータリーエバポレーターを用いて溶媒を蒸 発させた。これにより、淡黄色油状物3.10gを得た。 得られた種々の生成物を、シリカ100gを用いたフラッシュクロマトグラフィー により濃度勾配溶出法(エチルエーテルを2%含有する40〜60°石油エーテル溶 液、次いでエチルエーテルを5%含有する40〜60°石油エーテル溶液、次いでエ チルエーテルを10%含有する40〜60°石油エーテル溶液それそれ50Oml)を使用し て分離した。分離後の生成物を1H NMR、13C NMR、GCMS及び赤外線分光分析法を 組合せて同定した。 これらの条件下で得られた種々の生成物の選択率を以下に記載する: 分解生成物* : 21% 単量体+二量体: 38% 三量体+重合体: 42% *:上記の分解生成物は炭素原子を7〜18個有する種々の分枝脂肪酸を主 として含有する。二量体画分のNMR分析により、脂環式又は芳香族構造体が全く 存在していないことが明らかになった。 実施例4:1-メチル-3-エチルイミダゾリウムクロリドを保持するための別の抽 出方法 ドライボックス中で、窒素供給口、テフロン製攪拌棒及び栓を取付けた100cm3 丸底フラスコに入れた3回昇華凝縮させた塩化アルミニウム(III価)(6.45g、48. 40ミリモル)に、1-メチル-3-エチルイミダゾリウムクロリド(3.55g、24.20ミリ モル)を加えた。この2種類の固体を、溶融物が部分的に生成するまで(過度の 反応速度及び熱の増大を回避するために)攪拌せずに1時間放置した。次いで、 得られた溶融物を塩化アルミニウム(III価)が全部反応するまで3時間攪拌した 。次いで、得られた溶融物を通風室に移し、窒素供給装置に連結した。反応容器 を氷浴を用いて0℃に冷却し、オレイン酸メチル(3.0g、10.0ミリモル、30重量 %)を15分間にわたって滴加した。さらに5分後に、ジクロロメタン(25cm3)を加 え、次いで生成物をへキサン(33cm3で3回)で抽出した。有機抽出液を一緒にし て、 これから溶媒を蒸発させて、生成物のアルミニウム付加物3.31gを得た。さらに 前記溶融物をジクロロメタン:ヘキサンが50:50の混合溶液33cm3で3回洗浄し 、次いで溶媒を蒸発させることによりさらに付加物0.84gを得た。得られた付加 物を一緒にして水(50ml)を加えることにより分解し、ジクロロメタン(20mlで2 回)で抽出、(MgSO4を用いて)乾燥し、濾過し、次いでロータリーエバポレーター を用いて溶媒を蒸発させた。これにより、無色油状物2.37g(出発生成物の79%− 残部は分解反応の結果として生成した揮発性生成物に相当する)を得た。得られ た抽出物は2mmHgの圧力でクーゲルロール(Kugelrohr)蒸留により分離した。 分解生成物* :21% 単量体 :14% 二量体 :8% 三量体+重合体: 57% *:上記の分解生成物は炭素原子を7〜18個有する種々の分枝脂肪酸を主とし て含有する。二量体のNMR分析により、脂環式又は芳香族構造体が全く存在して いないことが明らかになった。 実施例5:脂肪酸のオリゴマー化に対する鉄基材のイオン性液体の影響 58%塩化鉄(III価)の調製 ドライボックス中で、3回昇華凝縮させた塩化鉄(III価)(8.96g)55.2×10-3モ ル)を1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド(5.86g、40×10-3モル)に加え た。この2種類の固体を一晩攪拌した。 58%塩化鉄(III価)−1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド中でのオレイ ン酸メチルのオリゴマー化 ドライボックス中で、58%塩化鉄(III価)−1-エチル-3-メチルイミダゾリウム クロリド(14.82g、40×10-3モル)を、窒素供給口、テフロン製攪拌棒及び栓を取 付けた200ml三口丸底フラスコに移した。得られた溶融物を通風室に移し、窒素 供給装置に連結した。オレイン酸メチル(3.0g、3.4cm3、10×10-3モル)を10分間 にわたって滴加した。反応混合物を一晩攪拌した。次いで、この反応混合物から 試 料を取り出し、蒸留水で冷却した。得られた生成物をジクロロメタンで抽出し、 (MgSO4を用いて)乾燥し、濾過し、次いでロータリーエバポレーターを用いて 溶媒を蒸発させた。得られた試料をプロトンNMRで分析した。プロトンNMRは反応 が完結したことを示した。また、NMRは塩素化が若干生じていることも示した。 塊状混合物に蒸留水を加えて冷却し、有機抽出液を一緒にして(MgSO4を用いて )乾燥し、濾過し、次いで溶媒をロータリーエバポレーターを用いて除去した。 得られた粗生成物の試料をクーゲルロール(Kugelrohr)装置を用いて減圧(2mm Hg)下で分留することにより分離した。 単量体 0.23g(32.4%) 二量体 0.06g(8.5%) 三量体+重合体 0.28g(39.4%) 分解生成物 0.14g(19.7%)粗生成物 GCMSは塩素化されている単量体が高い割合で(50%と推定される)存在すること を示したことが認められる。GCMSで検出された生成物の分解の結果を下記に示す 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 アダムス,クリストフアー,ジヨン イギリス国 ベルフアースト ビイテイ5 5エイジイ,クイーンズ ユニバーステ イ オブ ベルフアースト(番地なし) (72)発明者 セドン,ケンネス,アール イギリス国 ベルフアースト ビイテイ5 5エイジイ,クイーンズ ユニバーステ イ オブ ベルフアースト(番地なし) (72)発明者 エアーレ,マーチン,イー イギリス国 ベルフアースト ビイテイ5 5エイジイ,クイーンズ ユニバーステ イ オブ ベルフアースト(番地なし) (72)発明者 ハミル,ジエニフアー イギリス国 ベルフアースト ビイテイ5 5エイジイ,クイーンズ ユニバーステ イ オブ ベルフアースト(番地なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 不飽和脂肪酸又はその誘導体を含有してなるその供給源をイオン性液体 と接触させることを特徴とする、分枝脂肪酸とオリゴマー状脂肪酸とを含有して なる混合物の製造方法。 2. 前記の供給源が脂肪酸鎖中に不飽和炭素−炭素結合を少なくとも1個有 する脂肪酸又はその誘導体を少なくとも50重量%含有するものであることを特徴 とする請求項1記載の方法。 3. 前記の脂肪酸又はその誘導体供給原料が不飽和脂肪酸又はその誘導体を 少なくとも80重量%含有するものであることを特徴とする請求項2記載の方法。 4. 脂肪酸又はその誘導体の少なくとも50重量%が炭素原子10〜24個の脂肪 酸鎖長を有するものであることを特徴とする請求項1〜3記載の方法。 5. 前記の脂肪酸又はその誘導体供給原料がオレイン酸又はその誘導体を少 なくとも40重量%含有するものであることを特徴とする請求項4記載の方法。 6. 前記の脂肪酸又はその誘導体供給原料がオレイン酸を少なくとも70重量 %含有するものであることを特徴とする請求項5記載の方法。 7. 前記の脂肪酸誘導体が脂肪酸のアルキルエステルであることを特徴とす る請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。 8. 前記の脂肪酸誘導体が炭素原子を1〜4個有するアルコールと脂肪酸と のエステルであることを特徴とする請求項7記載の方法。 9. 前記のイオン性液体が二成分イオン性液体からなるものであることを特 徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。 10. 前記のイオン性液体が金属(III価)塩化物及び/又は有機ハロゲン化物 を含有してなるものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載 の方法。 11. 前記の金属(III価)塩化物が塩化アルミニウム(III価)又は塩化鉄(III価 )であることを特徴とする請求項10記載の方法。 12. 前記の有機ハロゲン化物が非対称イミダゾリウムハライド又はピリジニ ウムハライドであることを特徴とする請求項11記載の方法。 13. 前記の非対称イミダゾリウムハライドが1-メチル-3-エチルイミダゾリ ウムクロリドであることを特徴とする請求項12記載の方法。 14. 150℃よりも低い温度又は好ましくは50℃よりも低い温度で実施するこ とを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。 15. 反応を常圧下で行うことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記 載の方法。 16. 前記のイオン性液体:脂肪酸反応剤の比が1:1よりも大きいこと、好 ましくは少なくとも3:1であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項 に記載の方法。 17. 反応中に芳香族二量体が実質的に生成しないことを特徴とする請求項1 〜16のいずれか1項に記載の方法。 18. 生成物を前記反応剤及びイオン性液体から分離する請求項1〜17のいず れか1項に記載の方法。 19. 生成物/AlCl3付加物から生成物を前記のイミダゾリウムハライド又は ピリジニウムハライドを極性溶媒を用いて抽出することにより分離する請求項18 記載の方法。 20. 生成物/AlCl3付加物から水中で加水分解することにより生成物を放出 させる請求項18記載の方法。
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