JP2000515892A - 抗微生物剤として水混和性脂質誘導体を含有する栄養剤 - Google Patents

抗微生物剤として水混和性脂質誘導体を含有する栄養剤

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Abstract

(57)【要約】 病原微生物の感染活性を阻害するために有効な量のモノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルを含有する栄養組成物を提供する。栄養組成物を対象に補給する段階を含む病原微生物の感染活性の阻害方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 抗微生物剤として水混和性脂質誘導体を含有する栄養剤 発明の技術分野 本発明は一般に、病原微生物の感染活性に対する阻害活性をもつ物質として水 混和性脂質誘導体を含有する栄養剤の組成と、種々の栄養マトリックスにこれら の物質を配合する方法に関する。発明の背景 ある種の脂質が抗微生物作用をもつことは従来報告されている(Kabara ,The Pharmacological Effects of Lipi ds,ed.1987及びNutritional Biochemistry ,Vol.6,July,1995)。抗菌及び抗ウイルス活性をもつと報告さ れている脂質は高親油性であり、2〜4のHLB値をもち、恐らく感染生物の脂 質エンベロープ又は膜に作用し、生物の透過性を変化させて感染性を低下させる と思われる。 しかし、これらの脂質は高親油性であり、水溶液に溶けないため、予防試験を 実施するのは難しい。溶解度の問題は、エタ ノールやジメチルスルホキシド(DMSO)等の非水性溶剤を使用することによ りある程度まで解決することができる(Isaacs,LitovとThorm ar,Nutritional Biochemistry,1995)。しか し、このような溶剤はヒト又は動物に使用するのは不適切な場合が多い。例えば 、エタノールとDMSOは乳児には使用できない。 既存の抗微生物脂質の使用に伴う別の問題は、抗微生物作用がタンパク質の存 在下で阻害又は大幅に低減することである(Kabara,The Pharm acological Effects of Lipids,ed.1987 ;及び米国特許第4,002,775号,Fatty Acids and D erivataives as Antimicrobial Agents, 1977)。このため、このような脂質は経腸栄養剤中に存在するようなタンパ クと併用投与することができない。従って、水性製剤に可溶性であり、抗菌及び 抗ウイルス活性が無傷のタンパクにより悪影響を受けない抗微生物脂質が当該技 術分野で依然として必要とされている。発明の要約 本発明は、病原微生物の感染活性を阻害するために有効な量 の水混和性脂質誘導体を含有する栄養剤を提供する。感染活性とは、特に細菌及 びウイルス活性を意味し、従って、抗微生物とは抗菌と抗ウイルスの両者を意味 する。 好ましい水混和性脂質誘導体はモノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エス テルである。モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルはGRAS乳化 剤として使用され、DATEMとして知られているものでもよいし、脂肪酸含量 の90%以上が単一脂肪酸により占められる同類の新規エステルでもよい。後者 形態のモノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルを使用する場合には、 脂肪酸成分は好ましくは8〜24個、より好ましくは約10〜約20個の炭素原 子を含む。脂肪酸は飽和、不飽和又はヒドロキシル化されていてもよい。 本発明は更に、該当治療を必要とする対象における病原微生物の感染活性の阻 害方法も提供する。この方法によると、有効量の本発明の栄養剤を対象に投与す る。発明の詳細な説明 I.栄養剤 本発明は、病原微生物の感染活性を阻害するために有効な量の水混和性脂質誘 導体を含有する栄養剤を提供する。水混和性 脂質誘導体はエステル又はエーテル結合を介して親水性部分に結合した親油性部 分を含む。親油性部分は脂肪酸、モノアシルグリセロール(モノグリセリド)、 ジアシルグリセロール(ジグリセリド)、モノエーテルグリセロール誘導体又は ジエーテルグリセロール誘導体を含む。親水性部分は有機酸、有機アルコール又 はその塩を含む。 1態様において水混和性脂質誘導体は、グリセロール炭素原子の1個又は2個 がアルキル又はアシル基に結合し、残りのグリセロール炭素原子の少なくとも1 個がエステル結合を介して有機酸に結合したモノ/ジグリセリドである。好適態 様において、有機酸はアセチル基を付けた酒石酸である。この態様によると、水 混和性脂質誘導体はモノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルである。 このようなモノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルとしては、当該 技術分野でDATEMとして知られる食品用GRAS乳化剤がある。DATEM はジアセチル酒石酸を食用油、脂肋又は脂肪形成脂肪酸の部分グリセリドと反応 させることにより形成される。DATEMの製造に用いられるグリセリド源とし ては、大豆油、ヤシ油、ヒマワリ油、牛脂及びモノグ リセリドが挙げられる。DATEMは市販品としても得られる。 例えば、DATEM SOY、Panodan FDP Kosher(完全水 素化大豆油から誘導)、DATEM SUNF、SDK(非水素化ヒマワリ油か ら誘導)、DATEM−C12(90%C12モノグリセリドから誘導)及びDA TEM−C08(90%C8モノグリセリドから誘導)がDanisco In gredients,Grinsted Divisionから市販されている 。 別の態様では、水混和性脂質誘導体は下式Iに対応する。 式I中、RA及びRBの各々は独立して水素、炭素原子数6〜26のアシル基( C6−C26アシル)、炭素原子数6〜26のアルキル基(C6−C26アルキル)又 は無機アニオンであり得る。このようなアニオンの例はハロゲン化物、硝酸、硫 酸及びリン酸である。アシル及びアルキル基は飽和、不飽和又はヒドロキシル化 されていてもよい。好ましくは、アシル及びアルキ ル基は炭素原子数8〜24、より好ましくは10〜20である。RAとRBはグリ セロール主鎖のCA、CB又はCC炭素の任意のものと結合することができる。同 様に、有機酸部分(式Iでは酒石酸として示す)も、アシル又はアルキル基に結 合していないCA、CB又はCC炭素の任意のものと結合することができる。当業 者に自明の通り、酒石酸の代わりに他の有機酸を使用してもよい。RC及びRDの 各々は独立しては飽和、不飽和又はヒドロキシル化されていてもよい炭素原子数 2〜6のアシル又はアルキル基であり得る。RC及びRD基の例はアセチル及びス クシニルエステルである。式Iの化合物において総脂肪酸含量の90%以上は単 一脂肪酸の形態である。 RA又はRBの一方のみがアシル基である場合には、分子はモノアシルグリセロ ール(又はモノグリセリド)誘導体である。RAとRBの両方がアシル基である場 合には、分子はジアシルグリセロール(又はジグリセリド)誘導体である。RA 又はRBの一方のみがアルキル基である場合には、分子はモノエーテルグリセロ ール誘導体であり、RAとRBの両方がアルキル基である場合には、分子はジエー テルグリセロール誘導体である。RAとRBは1個のアシル基と1個のアルキル基 でもよい。アシル 基はエステル結合によりグリセロール主鎖に結合しており、アルキル基はエーテ ル結合よりグリセロール主鎖に結合している。 式Iの好ましい態様において、RAはC8−C24アシルであり、RBは水素であ り、RC及びRDはいずれもアセチルであり、脂質はモノグリセリドのジアセチル 酒石酸エステルである。 本明細書で使用する「DATEM」なる用語は、当該技術分野でGRAS乳化 剤として知られており、FDA及びEECにより乳化剤として認可されている脂 質を意味する。これらのDATEMは脂肋酸混合物を含むことを特徴とする。「 モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル」なる用語はDATEMと式 Iにより上記に定義した新規脂質を意味する。 モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルは当該技術分野で周知の標 準技術を使用して製造される(例えばSchusterとAdams,Rev. Fr.Corps Gras,29(9):357−365,1981参照)。 食用脂肪のグリセリド又は脂肪酸から製造されるモノ及びジグリセリドのジアセ チル酒石酸エステルは種々の異性体形態で存在し得る(例えばFood Emu lsions,第2版,増補改訂版, LarssonとFriberg編,Marcel Dekker,Inc., New York,1990参照)。従って、式Iの脂質は種々の異性体形態で 存在し得る。 別の態様によると、水混和性脂質誘導体は脂肪酸アシルラクチレート又はその 塩等の改質グリセリドである。このような特定ラクチレート(例えばナトリウム ステアロイル−2−ラクチレート)は周知GRAS乳化剤、安定剤及びドウコン ディショナーである。ラクチレートの脂肪酸成分は任意脂肪酸とすることができ 、ステアリン酸に限定されない。ラクチレートの好ましい脂肪酸成分はラウリン 酸である。脂肪酸アシルラクチレートは当該技術分野で周知の標準手順を使用し て製造することができる(例えばその開示内容を参考資料として本明細書の一部 とする米国特許第4,146,548号参照)。 本発明の栄養剤は特定用途に必要な量の食品主要栄養素、ビタミン及びミネラ ルを含有する。このような成分の量は、製剤を健常乳幼児又は成人に使用するか 、所定の疾病症状(例えば代謝障害)をもつなど特殊要求のある対象に使用する かによって異なる。本発明の栄養剤で使用する成分は半精製又は精製起源のもの であることが当業者に理解されよう。半精製又は精製 とは、天然材料の精製又は合成により製造された物質を意味する。これらの技術 は当該技術分野で周知である(例えばCode of Federal Reg ulations for Food Ingredients and Fo od Processing;Recommended Dietary Al lowances,第10版,National Academy Press ,Washington D.C.,1989参照)。 好ましい態様によると、本発明の栄養剤は乳児用経腸栄養剤である。従って、 本発明の別の側面では、乳児に補給するのに適した栄養剤が提供される。製剤は モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルに加え、乳児の1日栄養必要 量を提供するように意図された量の主要栄養素、ビタミン及びミネラルを含む。 母乳又は乳児用製剤中の抗微生物成分は補給中及び補給後のこれらの成分の吐出 及び吸入の結果として乳児の気道に直接到達し得ることに留意されたい。こうし て気道の粘膜は直接防御を獲得することができる。 主要栄養素は、食用脂肪、炭水化物及びタンパクを含む。食用脂肪の例はココ ナツ油、大豆油並びにモノ及びジグリセリド である。炭水化物の例はグルコース、食用ラクトース及び水解コーンスターチで ある。典型的なタンパク源は大豆タンパク、電気透析乳漿もしくは電気透析スキ ムミルクもしくは乳漿、又はこれらのタンパクの水解物であるが、他のタンパク 源も入手でき、利用できる。これらの主要栄養素はエネルギー基準即ち1カロリ ー当たりの基準で母乳中に存在する量と等価の量を一般に許容されている栄養化 合物の形態で加えることが好ましい。 乳児用製剤はビタミン及びミネラルとして、カルシウム、リン、カリウム、ナ トリウム、塩化物、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、セレン、ヨード、 ビタミンA、E、D、C及びB複合体を含むことが好ましい。 乳児用製剤は減菌後、即補給(RTF)してもよいし、濃縮液又は粉末として 貯蔵してもよい。粉末は上記のような乳児用製剤を噴霧乾燥することにより製造 することができ、濃縮物を再水和することにより製剤を再構成することができる 。乳児用栄養剤は当該技術分野で周知であり、市販されている(例えばRoss products Division,Abbott Laboratori es製品Similac(登録商標)及びAlimentum(登録商標))。 本発明の組成物中のモノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル成分の 実際の用量レベルは、特定組成物及び投与方法に所望の予防応答を得るために有 効な量の活性成分が得られるように変えることかできる。従って、選択される用 量レベルは所望の治療効果、投与経路、所望の治療期間及び他の因子に依存する 。 水混和性エステル化誘導体がモノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステ ルである好ましい態様では、栄養剤に使用する有効抗微生物量は約1,000〜 約5,000mg/l(μg/ml)である。栄養剤が無傷のタンパクを含む場 合には、より好ましいレベルは約2,000〜約4,000mg/lである。栄 養剤がカゼイン等のタンパク水解物を含む場合には、有効な抗菌濃度は約1,5 00〜約3,000mg/lである。水混和性エステル化モノ及びジグリセリド 誘導体の量は栄養組成物中に存在する総脂肪の10%以下とすることが好ましい 。水混和性誘導体は総脂肪の6%以下とすると一層好ましい。栄養剤がタンパク を含む場合には、水混和性脂質とタンパクの重量比は約1:4.2以上である。 II.病原微生物の阻害方法 別の側面において、本発明は該当治療を必要とする対象で病原微生物により起 因する感染を阻害する方法も提供する。本方法によると、本発明の栄養組成物を 対象に補給する。このような組成物としては上記に記載したものが好ましい。好 ましい対象は乳児である。 本明細書に開示するように、本発明の製剤は病原微生物の感染活性を阻害する ために使用することができる。本明細書で使用する「阻害」なる用語は治療又は 予防を意味する。病原微生物は原生動物、真菌、寄生虫、細菌又はウイルスであ り得る。栄養剤は上部胃腸管、気道又は耳の感染を阻害するのに特に有効である 。本明細書で使用する「上部胃陽管」なる用語は口、咽喉、食道、胃及び十二指 胴を意味する。本明細書で使用する「気道」なる用語は鼻、鼻腔洞、耳管、中耳 、口、咽喉、気管及び他の気道と肺(肺胞を含む)を意味する。本発明の方法は 鼻、口、鼻腔洞、咽喉、中耳、胃及び肺のウイルス感染を阻害するのに特に有用 である。 本明細書に開示するように、水混和性脂質誘導体は広範なウイルスに起因する 感染に対する殺ウイルス剤である。このよう なウイルスの例はインフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、I型 単純ヘルペスウイルス、水庖性口内炎ウイルス、ヒト免疫不全症ウイルス(HI V)及びRSウイルス(RSV)である。RSVは乳幼児の急性気道感染の単独 最大原因である。1歳未満の乳児の罹患率が最も高く、重篤である。大半の免疫 正常対象ではRSV感染は気道粘膜に限られ、細気管支炎、肺炎及び反応性気道 疾患の発症に結び付けられる。免疫機能低下対象におけるRSV感染は最近まで 乳児高死亡率と他の年齢群の高罹患率に結び付けられている。高齢者で急性呼吸 疾患の発生率が高く死亡数の多い期間を追跡調査すると、2〜3週間以内に多数 のRSV又はインフルエンザウイルスが分離されたと報告されている(Pedi atric Notes,January,1994)。分析によると、RSV は高齢者の罹病及び死亡の原因となるインフルエンザウイルスとして重要である 。 同様に本明細書に開示するように、水混和性脂質誘導体はグラム陽性菌及びグ ラム陰性菌を含む広範な細菌に起因する感染に対して有効な殺菌剤である。この ような細菌の例は、Streptococcus、Haemophilus、H elic obacter、Staphylococcus、Enterococcus、 Micrococcus、Enterobacter、Klebsiella、 Providensia、Pseudomonas、Acinetobacte r、Candida、Mycobacterium、Nocardia及びEs chericia属の細菌である。細菌の具体例は、S.aureus、S.e pidermis、S.bovis、S.agalactiae、S.pyog enes、M.luteus、P.aeruginosa、M.smegmat is、N.asteroides、S.pneumoniae、H.influ enzae及びH.pyloriである。 Streptococcus pneumoniae(S.pneumoni ae)は、通常は鼻咽頭侵入による感染開始後、エアゾール化して気道に伝播す るグラム陽性球菌である。臨床症状は局所及び全身感染であり、中耳炎、肺炎、 敗血症及び髄膜炎が挙げられる(Geelen,Bhattacharyya及 びTuomanen、Infection and Immunity,199 3;Cundell,Weiser,Shen,Young及びTuomane n,Infection and Immunity,1995)。また、S.pneumoniaeは小 児科来診の3分の1以上を占める乳幼児の一般重要疾患である中耳炎(OM)の 単独最大原因である(ThoeneとJohnson,1991;Kaleid a,Nativio,Chao及びCowden,Jr.of Clinica l Microbiology,1993)。Haemophilus Inf luenzae(H.influenzae)も乳児と低年齢幼児の中耳炎の原 因となることが知られている一般細菌物質である。Helicobacterp ylori(H.pylori)は米国の60歳の人口の50%(Blaste r,Clinical Infectious Diseases,1992) と開発途上国の5歳以下の幼児の90%(Thomasら,Lancet,19 92)に感染する微好気性グラム陰性菌である。H.pyloriは胃炎の主原 因であり、消化性潰瘍の病因に重要な役割を果たし、胃癌の危険因子である。 以下、実施例により本発明の好ましい態様を具体的に説明するが、これによっ て請求の範囲及び明細書を限定するものではない。 実施例1:S.pneumoniaeに対するモノ及びジグリセリドのジアセチ ル酒石酸エステルの殺菌効果 殺菌アッセイ Streptococcus pneumoniae(S.pneumoni ae)(6303系、American Type Culture Coll ection,Rockville,MD)をTSA II(5%ヒツジ血液添 加)寒天プレートで一晩培養し、約18時間後に滅菌ダルベッコリン酸緩衝液( D−PBS)10mlを使用して回収した。細菌懸濁液を室温で15分間595 ×gで遠心分離した。上清を捨て、ペレットを滅菌D−PBS2mlに再懸濁し た。再懸濁した懸濁液を2本の滅菌微小遠心バイアルにピペットで分注し、エッ ペンドルフ微小遠心管(8800×g)を使用して4分間遠心分離した。上清を 捨て、細菌ペレットを滅菌PBS2mlに再懸濁した。 細菌数は一般に109コロニー形成単位(CFU)/μLであった。各試験物 質と対照180μLを滅菌微小遠心バイアルに加えた後、S.pneumoni ae懸濁液20μL(9部乳児用製剤:1部細菌懸濁液)を加えた。各バイアル を混合し、 37℃で1時間インキュベートした。次に、各試験物質100μLをTSA I I寒天にプレーティングし、接種材料を寒天表面に広げた。 初期細菌懸濁液を10-4、10-5、10-6、10-7及び10-8の最終希釈率ま で連続希釈することにより接種材料を定量し、TSA II寒天にプレーティン グした。次にプレートを転倒し、37℃/CO25%インキュベーターで18〜 24時間インキュベートした。各プレートの細菌増殖を増殖対非増殖として記録 した。一部のアッセイでは製剤−細菌懸濁液比を6.6部乳児用製剤対3.3部 細菌懸濁液に変え、アッセイの最終タンパク濃度を13.5mg/mLから9. 9mg/mLに変えた。 試験物質 モノグリセリドC12:0は、C12:0のモノエステルを最低90%含むも のをGrinsted Division of Daniscoから入手した 。DATEM SOY,Panodan FDP KosherはDanisc o Ingredients,Grinsted Divisionから入手し た。これは完全水素化大豆油から誘導される(U.S. DATEM SPECIFICATIONS)。DATEMSUNF,SDKは Danisco Ingredients,Grinsted Divisio nから入手した。SDKは非水素化ヒマワリ油から誘導される(U.S.DAT EM SPECIFICATIONS)。DATEM−C12はDanisco Ingredientsから入手し、90%C12モノグリセリドから誘導さ れる。DATEM−C08はDanisco Ingredientsから入手 し、Hullis Americaから入手した90%C8モノグリセリドから 誘導される。 これらの試験の結果を下表1及び2に要約する。 S.pneumoniae接種材料は6.8log10であった。 表1及び2のデータが示すように、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステ ルは水性経腸製剤中でS.pneumoniae殺菌剤として有効である。デー タは更に、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルの殺菌作用がタンパク質 の存在下で維持されることも示す。低タンパク濃度(9.9mg/ml)で試験 したモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルの各々はS.pneumoni aeに対して有意殺菌活性を示した。C12モノグリセリドから製造したDATE M−C12のみは6.8log10の接種材料で乳児用製剤中に通常存在するタン パク濃度で殺菌活性を示した。動物試験 2種のS.pneumoniae株(夫々5.72及び4.74log10接種 材料用量のSp DB31とSp DB40)の一方を含む種々の試料を新生( 24時間齢)ラット(各群10匹)に接種した。これらの混合物は鼻腔内接種前 に37℃で1時間インキュベートした。S.pneumoniae接種から24 時間後にラットの鼻咽頭洗浄液を採取し、S.pneumoniae集団を分析 した。3種の異なる試料、即ち対照としてSimilac(登録商標)RTF単 独、基本対照に3650mg/L DATEM−C12を加えたもの、及びDA TEM−C12(1825mg/L)とヒマワリモノグリセリド(5000mg /L)を加えたものを試験した。これらのin vivo試験の結果を下表3に 要約する。 表3のデータが示すように、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルは単 独でS.pneumoniae感染のin vivo抑制に有効であり、DAT EM−C12とモノグリセリドを併用すると最大の殺菌活性が得られた。 実施例2:Haemophilus influenzaeに対するモノ及びジ グリセリドのジアセチル酒石酸エステルの殺菌効果 上記実施例1に記載した手順を使用して、H.influenzaeに対する モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルの殺菌効果をin vitro試験 した。これらの試験の結果を下表4に要約する。 表4のデータが示すように、モノグリセリドのジアセチル酒 石酸エステルはH.influenzaeに対する有効な殺菌剤である。更に、 90%Similac(登録商標)RTF製剤を使用すると、モノグリセリドの ジアセチル酒石酸エステルはH.influenzaeに対して不活性であるこ とが判明した。 実施例3:Helicobacter pvloriに対するモノ及びジグリセ リドのジアセチル酒石酸エステルの殺菌効果 下記手順を使用してH.pyloriに対するモノグリセリドのジアセチル酒 石酸エステルの殺菌効果をin vitro試験した。 一連の濃度の試験化合物をH.pylori培地に加えることによりMIC( 最小発育阻止濃度)を測定した。37℃で5日間インキュベーション後、培地の 不透明度によりH.pylori増殖を判定した。50%Similac(登録 商標)を使用した場合には、MICは測定できなかった。試験化合物をH.py lori培地に加え、37℃で4時間インキュベートすることにより、MBC( 最小殺菌濃度)を測定した。混合物のアリコートをH.pylori培地にプレ ーティングした。殺菌増殖を終点とした。 これらの試験の結果を下表5に要約する。 表5のデータが示すように、細菌培地及びSimilac(登録商標)におけ るDATEM−C12のMIC(最小発育阻止濃度)とMBC(最小殺菌濃度) は、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルがH.pyloriの発育を阻 止するのに強力な化合物であることを示している。データは更に、Simila c(登録商標)がH.pyloriに対するDATEM−C12の殺菌活性に影 響を与えないことも示す。 実施例4:HEp−2細胞におけるRSウイルス感染の水性溶剤中水混和性脂質 誘導体による阻害 HEp−2(ヒト咽頭上皮癌細胞)はAmerican Type Cult ure Collection(Rockvill,MD)から入手した。HE p−2細胞を96穴プレート(Costar Cambridge,Mass. )に細胞10,000個/ウェルの密度で播種し、10%ウシ胎児血清(FBS )を補充したダルベッコ改変イーグル(DME)培地で培養した。単層がコンフ ルエントになるまでHEp−2プレートを5%CO2:95%空気の大気中で加 湿インキュベーターで37℃で2日間インキュベートした。所望の最終濃度の2 倍に調製したRSVストックと試料を等容量でプレミックスし、2〜8℃で1時 間インキュベートした。ウイルスストックは、ウイルス阻害剤を含まない対照ウ ェルで約90%の細胞死を生じるように調製した。無血清最少必須培地で予め洗 浄したHEp−2単層を含むウェルに100μLのウイルス/試料混合物を加え た。プレインキュベーション混合物を細胞単層に2時間吸収させた後、捨て、無 血清最少必須培地に交換した。細胞/ウイルスプレートを37℃で4日間インキ ュベートした後、ウイルスにより誘導された細胞変性効果を定量した。 ウイルス接種材料にAlamar Blue染料の20%溶 液100μLを加えることにより、細胞生存率を各ウェルでスペクトロフォトメ トリーにより定量した。Alamar Blue染料は増殖培地の代謝還元を測 定する酸化/還元色指示薬を使用して生細胞の代謝活性を測定する。細胞代謝活 性は青から赤への変色により示される。570nmから600nm波長を差し引 く二重終点フォーマットを使用するMolecular Devices(Me nlo Park,CA)プレートリーダーで、37℃で4時間インキュベート したプレートを読み取った。細胞生存百分率は試料のウイルス阻害百分率に直接 相関する。各ウェルの細胞生存百分率はウイルス細胞を含まない対照を基準にし て計算した。4個のウェルの反復を使用して各試料を試験した。ウイルスの存在 下及び不在下で試験物質を含まない対照ウイルスは8個のウェルの反復で試験し た。 試験物質 非水素化ヒマワリ油のモノグリセリドは、アッセイによるとヒマワリ油から誘 導されるモノエステル90%を含有し、7.0%グリセロールモノパルミテート C16:0、4.5%グリセロールモノステアレートC18:0、18.7%グ リセロールモノオレエートC18:1、67.5%グリセロールモノリノレ エートC18:2の脂肪酸分布をもつMyverol 18−92蒸留グリセロ ールモノリノレエートとしてEastman Chemicalから入手した。 モノグリセリドC12:0は最低90%のC12:0モノエステルを含むものを Grinsted Division of Daniscoから入手した。D ATEM SOY,Panodan FDP KosherはDanisco Ingredients Grinted Divisionから入手した。こ れは完全水素化大豆油から誘導される(U.S.DATEM SPECIFIC ATIONS)。DATEM PALM,Myvatem 35はEastma n Chemical Co.から入手した。これは完全水素化ヤシ油から誘導 される(U.S.DATEM SPECIFICATIONS)。DATEM SUNF,SDKはDanisco Ingredients,Grinste d Divisionから入手した。SDKは非水素化ヒマワリ油から誘導され る(U.S.DATEM SPECIFICATIONS)。DATEM BEE FはHenkel Corp.から入手し、完全水素化牛脂から誘導される(E UROPEAN DATEM SPECIFICATIONS)。 DATEM−C12はDanisco Ingredientsから入手し、9 0%C12モノグリセリドから誘導される。DATEM−CO8はDanisco Ingredientsから入手し、Hullis Americaから入手 した90%C8モノグリセリドから誘導される。 種々の形態の乳児用栄養剤(Similac(登録商標))に試験化合物を加 えることにより種々の試験物質を調製した。試料を手で震盪した後、258°F の最低生成物温度と6以上のF0でSteritort連続滅菌器シミュレータ ー(FMC,Princeton,New Jersey)を使用して滅菌した 。Steritortシステムは勾配水予熱、飽和水蒸気加熱及び勾配水冷を順 次使用する。全サイクルは連続撹拌下に実施した。(抗RSV活性を含むことが 従来認められている)カラゲナンを製剤から除去し、試験物質を試験できるよう にした。プレインキュベーション混合物を細胞単層に2時間吸収させた後、捨て 、無血清最少必須培地に交換した。これらの細胞培養試験の結果を下表6に要約 する。 表6のデータは希釈細胞培地中乳児用製剤とウイルスの1:1混合物を使用し て得た。これらのデータから明らかなように、モノグリセリドのジアセチル酒石 酸エステルはタンパクを含有する乳児用栄養剤中で有意な抗RSV活性をもつ。 抗RSV活性が無希釈乳児用製剤で消滅しないことを確かめるために、細胞培地 の代わりにウイルスを乳児用製剤で直接希釈し、上述のようにウイルス中和アッ セイを行う追加試験を実施した。C8モノグリセリドから誘導されるものを除く 全てのモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルは乳児用製剤で活性を維持し た。 種々の形態のモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルの抗RSV活性を比 較するために、種々の油を使用することにより脂肪酸鎖の長さと飽和度の異なる 4形態のモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルを製造するようにDATE M製造業者に依頼した。これらのモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル形 態は、DATEM−C12:0、DATEM−PALM OIL、DATEM− SUNFLOWER OIL及びDATEM−SOYであった。各形態のモノグ リセリドのジアセチル酒石酸エステルを各々Similac(登録商標)と混合 し、RSV感染性に対する活性を上述のように測定した。これらの試験の結果を 下表7に要約する。 表7のデータが示すように、種々の脂肪から製造したモノグリセリドのジアセ チル酒石酸エステルはいずれも乳児用製剤中でRSV感染に対する阻害活性をも つ。 実施例5:コットンラットのRSV感染のin vivo予防 コットンラットはRSV研究動物モデルとして約20年来使用されている。コ ットンラットはRSVに感染した乳児に観察されると同様の肺病変をもつ(Pr inceら,1978)。また、RSVワクチン接種したコットンラットをRS Vに暴露すると、乳児と同様の重度組織損傷を生じる(Princeら,198 6)。静脈内投与RSV−IgGが予防効果を発現するためには≧1:100濃 度の力価に達する必要があることもわかっている(Princeら,1985) 。乳児で同一血清濃度のRSV−IgGは防御性である(Groothuisら ,1993,1995)。これらの類似により、FDAはコットンラットをRS V研究に適切なモデルとして推奨している。 RSVを鼻及び肺に反復感染させるために、高いRSV用量(104pfu/ 匹)を全動物に鼻腔内接種した。接種材料(100μL)はRSVストック溶液 50μLと試験物質50μLから構成した。カラゲナン、大豆レシチン又はMy verol (改質Similac(登録商標)又はM.Similac(登録商標))を含 まない乳児用製剤に、試験物質としてモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステ ル、モノグリセリド(MG)及びカラゲナンを夫々懸濁した。更に、無傷のタン パクをカゼイン水解物(Alimentum(登録商標))で置き換えた乳児用 製剤も試験した。全動物に全実験期間にわたって普通齧歯類飼料を与えた。RS V攻撃から4日後に全動物を殺した。肺及び鼻組織を取り出し、RSV力価を測 定した。正の対照として5%RSV−IgGを常に使用した。各実験で負の対照 群(RSV攻撃前後に無処理)も使用した。負の対照群からの肺及び鼻組織にお けるRSV力価はデータを評価するために安定して高レベルでなければならない 。また、実験データを評価するために、正の対照群からの肺及び鼻組織での非常 に低いRSV力価も使用した。これらの試験の結果を下表8に要約する。 表8のデータが示すように、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルはR SV感染をin vivo阻害する。データは更に、モノグリセリドのジアセチ ル酒石酸エステルとMGが相乗作用してRSV活性を阻害することも示す。水中 又は油中でモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルとMGをプレミックスし ても抗RSV活性は変化しない。モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルは 無傷のタンパクの存在下(Similac(登録商標))及び不在下(Alim entum(登録商標))のいずれでも乳児栄養剤における有効な殺ウイルス剤 である。 実施例6:水性溶剤中の水混和性脂質誘導体によるHEp−2細胞のRSV感染 の阻害 ヒト咽頭上皮癌細胞HEp−2はAmerican Type Cultur e Collection(Rockville,MD)から入手した。96穴 プレート(Costar Cambridge,Mass.)に細胞10,00 0個/ウェルの密度でHEp−2を播種し、10%ウシ胎児血清(FBS)を補 充したダルベッコ改変イーグル(DME)培地で培養した。単層がコンフルエン トになるまでHEp−2プレートを5% CO2:95%空気の大気中で加湿インキュベーターで37℃で2日間インキュ ベートした。所望の最終濃度の2倍に調製したRSVストックと試料を等容量で プレミツクスし、2〜8℃で1時間インキュベートした。ウイルスストックは、 ウイルス阻害剤を含まない対照ウエルで約90%の細胞死を生じるように調製し た。無血清最少必須培地で予め洗浄したHEp−2単層を含むウェルに100μ Lのウイルス/試料混合物を加えた。細胞/ウイルスプレートを37℃で4日間 インキュベートした後、ウイルスにより誘導された細胞変性効果を定量した。 ウイルス接種材料にAlamar Blue染料の20%溶液100μLを加 えることにより、細胞生存率を各ウェルでスペクトロフォトメトリーにより定量 した。Alamar Blue染料は増殖培地の代謝還元を測定する酸化/還元 色指示薬を使用して生細胞の代謝活性を測定する。細胞代謝活性は青から赤への 変色により示される。570nmから600nm波長を差し引く二重終点フォー マットを使用するMolecular Devices(Menlo Park ,CA)プレートリーダーで、37℃で4時間インキュベートしたプレートを読 み取った。細胞生存百分率は試料のウイルス阻害百分率に直接相関 する。各ウェルの細胞生存百分率はウイルス細胞を含まない対照を基準にして計 算した。4個のウェルの反復を使用して各試料を試験した。ウイルスの存在下及 び不在下で試験物質を含まない対照ウイルスは8個のウェルの反復で試験した。 試験物質 非水素化ヒマワリ油のモノグリセリドは、アッセイによるとヒマワリ油から誘 導されるモノエステル90%を含有し、7.0%グリセロールモノパルミテート C16:0、4.5%グリセロールモノステアレートC18:0、18.7%グ リセロールモノオレエートC18:1、67.5%グリセロールモノリノレエー トC18:2の脂肪酸分布をもつMyverol 18−92蒸留グリセロール モノリノレエートとしてEastman Chemicalから入手した。モノ グリセリドC12:0は最低90%のC12:0モノエステルを含むものをGr insted Division of Daniscoから入手した。DAT EM SOY,Panodan FDP KosherはDanisco In gredients Grinsted Divisionから入手した。これ は完全水素化大豆油から誘導される(U.S.DATEM SPECIFICA TIO NS)。DATEM PALM,Myvatem 35はEastman Ch emical Co.から入手した。これは完全水素化ヤシ油から誘導される( U.S.DATEM SPECIFICATIONS)。DATEM SUNF ,SDKはDanisco Ingredients,Grinsted Di visionから入手した。SDKは非水素化ヒマワリ油から誘導される(U. S.DATEM SPECIFICATIONS)。DATEM BEEFはH enkel Corp.から入手し、完全水素化牛脂から誘導される(EURO PEAN DATEM SPECIFICATIONS)。DATEM−C12 及びDATEM−C08は夫々90%C12モノグリセリド及び90%C8モノグ リセリドから誘導される。これらの2種のモノグリセリドのジアセチル酒石酸エ ステルはRossproducts Division of Abbott Laboratoriesからの特注によりDanisco Ingredie nts,Grinsted Divisionに製造依頼した。 試験化合物をリン酸緩衝液(PBS)に加えることにより種々の試験物質を調 製した。試料を手で震盪した後、258°Fの 最低生成物温度と6以上のF0でSteritort連続滅菌器シミュレーター (FMC,Princeton,New Jersey)を使用して滅菌した。 Steritortシステムは勾配水予熱、飽和水蒸気加熱及び勾配水冷を順次 使用する。全サイクルは連続撹拌下に実施した。PBS中モノグリセリドのジア セチル酒石酸エステルを使用した細胞培養試験の結果を表9に要約する。 表9のデータが示すように、非水素化ヒマワリ油から誘導したモノグリセリド C18、モノグリセリドC12及び数種の起源から誘導したモノグリセリドのジアセ チル酒石酸エステルはいずれも哺乳動物細胞のRSV感染を用量依存的に阻害す る。 モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルと親油性モノグリセリド(MG) とカラゲナンの相乗抗ウイルス効果を測定する追加試験も行った。これらの試験 はLLC−MKC細胞と希釈剤としてPBSを使用して実施した。これらの試験 の結果を下表10に要約する。RSV阻害アッセイでは、試験材料(抗体又は他 の生物活性化合物)がサル腎細胞(LLC−MK2)のヒトRSウイルス(RS V)感染を阻害する能力を半定量的に測定する。感染した細胞をイムノペルオキ シダーゼ法により同定し、計数する。方法はマイクロタイターフォーマットで実 施し、以下に要約する。 アカゲザル腎細胞LLC−MK2はAmerican Type Cultu re Collectionから入手し、10%ウシ胎児血清を補充したイーグ ル改変必須培地(EDME)で培養した。RSV感染アッセイでは、フィブロネ クチンで処理したマイクロタイタープレートにLLC−MK2細胞を 5000個/ウェルの密度で播種し、3〜4日間インキュベートした後、感染性 低下アッセイで使用した。アッセイ日にストックRSVを細胞培地(MEM)で 10〜20,000感染細胞単位(ICU)/mLまで希釈し、等容量(200 μL)の適当な濃度の連続希釈試料調製物に加えた。次いで、希釈した試料とウ イルスの混合物を4℃で2時間インキュベートした後、LLC−MK2細胞に加 えた。ウイルス−試料接種材料をマイクロタイタープレートに加える前に培地を 取り出し、単層をEMEMで1回濯いだ。全試料−ウイルス希釈液を3個のウェ ルで試験した。ウイルス−試料接種材料混合物を加湿CO2インキュベーターで 37℃で2時間LLC−MK2単層に吸着させた。インキュベーション後、EM EM150μLを全ウェルに加え、プレートをCO2インキュベーターで37℃ で16時間インキュベートした。インキュベーション後、培地を取り出し、単層 を冷エタノール(70%、次いで100%)で固定した。固定後、マイクロタイ タープレートを200μL/ウェルのダルベッコPBSで1回濯ぎ、希釈ウシ抗 RSV抗体(200μL)を全ウェルに加えた。室温で30分間インキュベート し、PBS/0.5%鶏卵アルブミン(PBS/CEA)で3回濯 いだ後、ペルオキシダーゼ標識ウサギ抗ウシIgGを全ウェルに加え、室温で3 0分間インキュベートした。次いでマイクロタイタープレートをPBS/CEA で3回濯ぎ、ジアミノベンザジン基質を加え、20分間インキュベートした。そ の後、プレートを上述のようにPBS/CEAで濯ぎ、倒立顕微鏡を使用してウ ェル当たりの染色RSV感染細胞(IC)数を調べた。3個のウェルのIC数を ウイルス対照ウェルのIC数(平均9)と比較し、阻害百分率(PI)を計算し た[PI=1.0−[試料ウェル当たりの平均IC/ウイルス対照ウェル当たり の平均IC]]。各マイクロタイタープレートで正の対照調製物(ウシ及びRS V血清)を試験した。表10に示すように、RSV感染細胞数の50%減少(I C50)を生じる試験材料の濃度(μg/ml)としてRSV阻害試験の結果を報 告する。 表10のデータが示すように、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルと MG又はモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルとカラゲナンを併用すると 、抗RSV活性が増した。モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルはPBS 系中のMGの均質分布を増進し、その結果として相乗作用が得られると予想され る。 種々の形態のモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルの抗RSV活性を比 較するために、種々の油を使用することにより脂肪酸鎖の長さと飽和度の異なる 5形態のモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルを製造するようにDATE M製造業者に依頼した。これらのモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル形 態は、DATEM−C12:0、DATEM−PALM OIL、DATEM− BEEF TALLOW、DATEM−SUNFLOWER OIL及びDAT EM−SOYであった。各形態のモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルを 各々PBSに混合し、RSV感染性に対する活性を上述のように測定した。これ らの試験の結果を下表11に要約する。 表11のデータが示すように、種々の脂肪から製造したモノグリセリドのジア セチル酒石酸エステルはいずれもRSV感染に対する阻害活性をもつ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/22 A61P 31/22 (72)発明者 メイザー,テリー・ビー アメリカ合衆国、オハイオ・43068、レイ ノルズバーグ、ラウンデイレイ・ロード・ ノース・6897 (72)発明者 ヒルテイー,ミロ・デユアン アメリカ合衆国、オハイオ・43081、ウエ スタービル、オールド・ステイト・ロー ド・9984 (72)発明者 グズマン―ハーテイー,メリンダ アメリカ合衆国、オハイオ・43230、ガハ ンナ、ローレル・リツジ・ドライブ・659 (72)発明者 リー,テレサ・シユー―リン・ワイ アメリカ合衆国、オハイオ・43220、コロ ンバス、リタマリー・ドライブ・3959 (72)発明者 ボウマン,タミー・マリー アメリカ合衆国、オハイオ・43056、ニユ ーアーク、ブルー・ジエイ・ロード・ 13049 (72)発明者 ラム,ジル・エム アメリカ合衆国、オハイオ・43230、ガハ ンナ、ラクーン・ドライブ・4524 (72)発明者 リユ,チン―チヨウ アメリカ合衆国、オハイオ・43082、ウエ スタービル、バーンズ・ドライブ・ノー ス・462

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.病原微生物の感染活性を阻害するために有効な量のモノ及びジグリセリドの ジアセチル酒石酸エステルと、食品主要栄養素を含む栄養組成物。 2.モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルが大豆油、ヤシ油、ヒマ ワリ油、牛脂又は他の食用油源から得られる請求項1に記載の組成物。 3.モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルが式I: (式中、RAはC8−C24脂肪酸であり、RBはH又はC8−C24脂肪酸であり、RC 及びRDはアセチルであり、総脂肪酸含量の90%以上は単一脂肪酸の形態であ る)に対応する請求項1に記載の組成物。 4.RAがC10−C20脂肪酸である請求項3に記載の組成物。 5.RAがC12−C18脂肪酸である請求項3に記載の組成物。 6.RAがC12脂肪酸である請求項3に記載の組成物。 7.C8−C24脂肪酸が飽和、不飽和又はヒドロキシル化されている請求項3に 記載の組成物。 8.食品主要栄養素が乳児補給用に調剤されている請求項1に記載の組成物。 9.主要栄養素がココナツ油、大豆油、モノ及びジグリセリド、グルコース、食 用ラクトース、電気透析乳漿、電気透析スキムミルク、乳漿、大豆タンパク及び これらのタンパク水解物の1種以上を含む請求項8に記載の組成物。 10.モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルとタンパクの比(重量 /重量)が1:4.2以上である請求項9に記載の組成物。 11.液体形態である請求項1に記載の組成物。 12.固体形態である請求項1に記載の組成物。 13.ビタミンA、C、D、E及びB複合体の1種以上を更に含む請求項1に記 載の組成物。 14.対象の病原微生物感染の阻害方法であって、微生物の感染活性を阻害する ために有効な量のモノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルを含む製剤 を対象に補給することを特 徴とする前記方法。 15.病原微生物がインフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、I 型単純ヘルペスウイルス、水庖性口内炎ウイルス、ヒト免疫不全症ウイルス(H IV)及びRSウイルス(RSV)から構成される群から選択されるウイルスで ある請求項14に記載の方法。 16.ウイルスがRSウイルスである請求項15に記載の方法。 17.病原生物がStreptococcus、Haemophilus及びH elicobacterから構成される属から選択される細菌である請求項14 に記載の方法。 18.モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルが大豆油、ヤシ油、ヒ マワリ油、牛脂又は他の食用油源から得られる請求項14に記載の方法。 19.モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルが式I: (式中、RAはC8−C24脂肪酸であり、RBはH又はC8−C24脂肪酸であり、RC 及びRDはアセチルであり、総脂肪酸含量の90%以上は単一脂肪酸の形態であ る)に対応する請求項14に記載の方法。 20.RAがC10−C20脂肪酸である請求項19に記載の方法。 21.RAがC12−C18脂肪酸である請求項19に記載の方法。 22.C8−C24脂肪酸が飽和、不飽和又はヒドロキシル化されている請求項1 9に記載の方法。 23.前記製剤が脂肪、タンパク及び炭水化物を更に含む栄養剤である請求項1 4に記載の方法。
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