JP2000514492A - 中間の分子量分布を有するポリエチレンを製造するための高活性触媒 - Google Patents

中間の分子量分布を有するポリエチレンを製造するための高活性触媒

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Abstract

(57)【要約】 本発明の、生産性で測定して改良された活性を有する担持されたアルファーオレフィン重合用触媒組成物は多段プロセスで製造される。エチレンの単独重合用または共重合用触媒は、(i)反応性ヒドロキシル基(−OH)を有する固体の多孔質無機支持体および非極性溶媒より成るスラリーを用意し;(ii)−OH基を有する該支持体をRMgR’(式中、RおよびR’は各々1〜12個の炭素原子を有するアルキル基であって、それらは同一または異なるものである)なる化合物で含浸して−OH基:Mg比の値が1未満の中間体を形成し;(iii)該中間体をTiCl4で処理して−OH基:Ti比の値が1未満であるチタン含有中間体を形成し;(iv)該チタン含有中間体を、ある一定量の、1〜15個の炭素原子を含む酸素含有電子供与体と反応させ;該電子供与体処理チタン含有中間体をトリエチルアルミニウムと混合して上記触媒を形成することによって形成される。この触媒は相対的に中間の分子量分布を有する重合体も生成させる。

Description

【発明の詳細な説明】 中間の分子量分布を有するポリエチレンを製造するための高活性触媒 本発明は、アルファーオレフィンの重合法、そのような重合法のための触媒お よびそのような触媒の製造法に関する。本発明は、特に、メルトフロー比(melt flow ratio:MFR)が相対的に中間の値であることで証明される中間の分子量分布 を有する、フィルム用途に適した高密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレ ン(LLDPE)を製造する触媒とその製造法に関する。本発明は、また、本発明の 触媒を用いて行われる生産性の高い重合法に関する。 商業用途では、非常に狭い分子量分布(MWD)かまたは非常に広いMWDのいずれ かを持つエチレン単独重合体およびエチレン/1−オレフィン共重合体が重要で ある。しかし、最近、中間のMWDを有する重合体が2種以上の重合体試料をブレ ンドして商業的に重要な製品とするのに、例えばフィルム用途または吹込成形用 途に重要であることが見いだされた。 ブレンドされて最終製品とされるそれら2種以上の試料は、各々、非常に異な る分子量を有していることができる。一方の重合体試料は、通常、0.4−5と 言う高荷重メルトインデックス(HLMI)によって示される相対的に非常に高い分 子量を有するが、他方の重合体試料は、20−1000と言うメルトインデック ス(MI)によって示される相対的に非常に低い分子量を有する。これらの重合体 試料は個別の重合反応器で別個に製造することもできるし、あるいは相対的に高 いまたは低い分子量部分が重合プロセスで逐次的に製造されるタンデム型重合反 応器で製造することもできる。 この樹脂の分子量分布を示す尺度の1つはメルトフロー比(MFR)で、これは 所定の樹脂についてのメルトインデックス(I2)に対する高荷重メルトィンデッ クス(HLMIまたはI21)の比である。このメルトフロー比は重合体の分子量分布 の1つの指標であると考えられるもので、その値が大きければ大きいほど分子量 分布は広い。相対的に非常に低いMFR値、例えば15〜30のMFR値を有する樹脂 は比較的狭い分子量分布を持つ。さらに、相対的に高いMFR値(即 ち80−150)を有する樹脂は比較的広い分子量分布を有すると言われる。中 間のMWDを有する樹脂はMFR値が30−70である。 多くの触媒系はMFR値が非常に低い樹脂を生成させる傾向を示す。例えば、ア レン(Allen)等の米国特許第4,732,882号明細書には、MFR値が相対的 に非常に小さく、かつヘキサン抽出分が少ない重合体を生成させる、トリメチル アルミニウムで活性化されたアルファーオレフィン重合用触媒組成物が開示され る。相対的に中間の分子量分布、即ち30−70のMFRを有するエチレン単独重 合体または1−オレフィンを10モル%以下含むエチレン/1−オレフィン共重 合体を生成させることができる触媒組成物が、比較的良好なフローインデックス 応答性を有する高活性の触媒である(フローインデックス応答性とは、同じ重合 条件下で他の触媒により製造される重合体より分子量が相対的に低い重合体を生 成させる触媒の能力を意味する)。 本発明の、生産性で測定して改善された活性を持つ、アルファーオレフィン重 合用の担持触媒組成物は多段工程法で製造される。 エチレンの単独重合用またはエチレンの共重合用触媒は: (i)反応性ヒドロキシル基を有する固体の多孔質無機支持体の非極性溶媒中 スラリーを用意し; (ii)ヒドロキシル基を有する上記支持体をRMgR’(式中、RおよびR’は各 々同一または異なる、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基である)なる化 合物(式I)で含浸してMg/ヒドロキシル基比の値が1より大きい中間体を形成 し; (iii)上記中間体をTiCl4で処理してTi/Mg比の値が0.5より大きいチタン 含有中間体を形成し;そして (iv)上記チタン含有中間体を1〜15個の炭素原子を含む酸素含有電子供与 体化合物と反応させ;上記触媒を形成するために、電子供与体処理チタン含有中 間体をトリエチルアルミニウムと混合する(combining); ことにより形成される。この触媒はまた相対的に中間の分子量分布、高い活性お よび良好なフローインデックス応答性を有する重合体を生成させる。 本発明の触媒組成物の存在下で製造される重合体は、エチレンの単独重合体ま たはエチレンと高級アルファーオレフィンとの共重合体である、短い分枝鎖を有 する線状のポリエチレンである。これらの重合体は、従来公知の触媒組成物の存 在下で製造された同様の重合体と比較して、相対的に中間のメルトフロー比(MF R)の値を示す。かくして、本発明の触媒組成物を用いて製造される重合体はフ ィルム用途および吹込成形用途で使用される樹脂の製造用成分として特に適して いる。 本発明に従って製造される触媒を以下においてそれらが造られる方法の見地か ら説明する。触媒の合成 担体材料は固体の、粒状、多孔質の、好ましくは無機の材料である。これらの 担体材料に珪素および/またはアルミニウムの酸化物のような無機材料がある。 担体材料は平均粒径が1〜250ミクロン、好ましくは10〜150ミクロンで ある乾燥粉体の形で使用される。担体材料はまた多孔質であって、少なくとも3 平方メートル/グラム(m2/gm)、好ましくは少なくとも50m2/gmの表面 積を有する。担体材料は乾燥しているのがよい、即ち吸着水を含んでいないのが よい。担体材料の乾燥は100〜1000℃、好ましくは600℃で加熱するこ とにより行うことができる。担体がシリカであるとき、シリカは少なくとも20 0℃、好ましくは200〜850℃、最も好ましくは600℃で加熱される。担 体材料は、本発明の触媒組成物を製造するために、少なくとも幾らかは活性なヒ ドロキシル基(OH)を有していなければならない。 本発明の最も好ましい態様では、担体はシリカであって、それは、第一触媒合 成工程での使用に先だって、そのシリカを窒素により流動化し、そして0.7ミ リモル/グラム(ミリモル/gm)の表面ヒドロキシル基濃度を達成するように 600℃で16時間加熱することによって脱水されたものである。この最も好ま しい態様のシリカは高表面積の非晶質シリカ(表面積=300m2/gm;細孔 容積1.65cm3/gm)であって、W.R.グレースアンドカンパニー(W. R.Grace and Company)のダビソンケミカルデイビジョン(Davison Chemical Division)がダビソン(Davison)952またはダビソン955なる商標名で市 販している材料である。このシリカは、例えば噴霧−乾燥法で得られる球形粒子 の形をしている。 担体材料は非極性溶媒中でスラリー化され、得られたスラリーは実験式(I) を有する少なくとも1種の有機マグネシウム組成物と接触せしめられる。担体材 料のこの溶媒中スラリーは、その担体を溶媒に、好ましくは攪拌しながら導入し 、そしてその混合物を20〜100℃、好ましくは40〜60℃に加熱すること によって製造される。次に、このスラリーは上記の有機マグネシウム組成物と、 加熱を上記温度で続けながら接触せしめられる。 有機マグネシウム組成物はRmMgR'nなる実験式を有するものである。ここで、 RおよびR’は同一または異なるC4−C12アルキル基、好ましくはC4-C10アルキ ル基、さらに好ましくはC4-C8ノルマルアルキル基であり、そして最も好ましく はRとR’が共にブチル基であり、そしてmおよびnは、各々、m+nがMgの原 子価に等しいと言う条件で0、1または2である。 適した非極性溶媒は、本発明で使用される反応体、即ち有機マグネシウム組成 物(RmMgR'n)、遷移金属化合物および酸素含有電子供与体化合物が全て少なくと も部分的に可溶性であり、かつ本発明の反応温度で液体であるそのような物質で ある。好ましい非極性溶媒は、イソペンタン、ヘキサン、n−ヘプタン、オクタ ン、ノナンおよびデカンのようなアルカン類であるが、但しシクロヘキサンのよ うなシクロアルカン類、ベンゼンおよびエチルベンゼンのような芳香族化合物を 含めて各種の他の物質も用いることができる。最も好ましい非極性溶媒はヘキサ ンである。非極性溶媒は、痕跡量の水、酸素、極性化合物および触媒活性に悪影 響を及ぼし得る他の物質を除去するために、使用に先だって、例えばシリカゲル および/または分子篩を通してのパーコレーションにより精製されるべきである 。 この触媒合成の最も好ましい態様では、有機マグネシウム組成物を、支持体上 に物理的にまたは化学的に沈着するそのような量だけ加えることが重要である。 これは、溶液中で有機マグネシウム組成物が過剰であると、その過剰分は全て他 の合成化学薬品と反応し、担体の外面に沈殿する可能性があるからである。担体 の乾燥温度は有機マグネシウム組成物にとって利用可能な担体上の部位数に影響 を及ぼす。即ち、乾燥温度が高ければ高いほどその部位数は少なくなる。従って 、ヒドロキシル基に対する有機マグネシウム組成物の正確なモル比は変わり、そ れは、有機マグネシウム組成物が、溶液中にその過剰分を残さずに、支持体上に 沈着するそのような程度しか添加されないことを保証するように、ケース・バイ ・ケースで決められなければならない。 さらに、支持体上に沈着される有機マグネシウム組成物のモル量は支持体上の ヒドロキシル基のモル含量より多いと考えられる。従って、以下に与えられるモ ル比はおおよその指標として意図されるだけであって、この態様における有機マ グネシウム組成物の正確な量は上記で述べた機能上の制限によって制御されなけ ればならない。即ち、その量は支持体上に沈着可能な量よりも多くてはならない 。その量より多い量を溶媒に加えると、その過剰分はこの製造に用いられる他の 化合物と反応し、それによって本発明の触媒の合成に有害で、避けなければなら ない沈殿が支持体の外面に形成される。支持体の上に沈着される量以下の有機マ グネシウム組成物の量は、任意、常用の方法で、例えば有機マグネシウム組成物 を担体の溶媒中スラリーに、そのスラリーを攪拌しながら、その有機マグネシウ ム組成物が溶媒溶液として検出されるまで加えることによって求めることができ る。 例えば、600℃で加熱されたシリカ担体では、そのスラリーに加えられる有 機マグネシウム組成物の量は、固体担体上のヒドロキシル基(OH)に対するMgの モル比が1:1〜3:1、好ましくは1.1:1〜2:1、さらに好ましくは1 .2:1〜1.8:1、最も好ましくは1.4:1となるそのような量である。 有機マグネシウム組成物は非極性溶媒に溶解してその有機マグネシウム組成物が 担体上に沈着せしめられる溶液を形成する。 有機マグネシウム組成物をこれが支持体上に沈着せしめられる量を超えるよう な量で加え、次いでその有機マグネシウム組成物の過剰分を全て、例えば濾過お よび洗浄により除去することも可能である。しかし、この代替法は上記の最も好 ましい態様よりは望ましくない。 有機マグネシウム化合物の添加後に、そのスラリーを非極性溶媒に可溶な少な くとも1種の遷移金属化合物と接触させる。この合成工程は25〜75℃、好ま しくは30〜65℃、最も好ましくは40〜55℃で行われる。1つの好ましい 態様では、添加される遷移金属化合物の量は担体上に沈着させることができる量 以下である。遷移金属に対するMgの正確なモル比および担体のヒドロキシル基に 対する遷移金属の正確なモル比は、従って、(例えば、担体の乾燥温度に依存し て)変わり、それはケース・バイ・ケースで決めなければならない。例えば、2 00〜850℃で加熱されたシリカ担体では、遷移金属化合物の量は、担体のヒ ドロキシル基に対する遷移金属化合物に由来する遷移金属のモル比の値が1〜2 .0、好ましくは1.2〜1.8となるそのような量である。遷移金属化合物の 量もMg対遷移金属モル比の値が0.5〜3、好ましくは1〜2となるそのような 量である。これらのモル比で、30〜60と言う相対的に中間のメルトフロー比 の値を有する樹脂を生成させる触媒組成物が生成する。 本発明で使用される適した遷移金属化合物は、非極性溶媒に可溶性であると言 う条件で、Chemical and Engineering News、63(5)、27、1985で公表されている 元素の周期律表、第四族および同第五族金属の化合物である。このような化合物 の非限定例は、ハロゲン化チタンおよび同バナジウム、例えば四塩化チタン・Ti Cl4、四塩化バナジウム・VCl4、オキシ三塩化バナジウム・VOCl3、アルコキシド 部分が1〜20個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む分枝しているまたは分 枝していないアルキル基を有するものであるチタンおよびバナジウムアルコキシ ドである。好ましい遷移金属化合物はチタン化合物、好ましくは四価のチタン化 合物である。最も好ましいチタン化合物は四塩化チタンである。 そのような遷移金属化合物の混合物も用いることができ、含め得るその遷移金 属化合物には一般に何らの制限も加えられない。単独使用が可能ないかなる遷移 金属化合物も、他の遷移金属化合物と共に使用することができる。 触媒の合成で使用される酸素含有電子供与体は、それぞれ式R1COOR2およびR3- O-R4またはR4-OHを有するものである。R1およびR2は同一でも異なるものでもよ く、そして各々1〜15個の炭素原子を含んでいることができる。R1およびR2は 各々アルキル、アリール、アルキル置換アリールであることができ;R3およびR4 は同一でも異なるものでもよく、また各々1〜15個の炭素原子を含んでいるこ とができ、そしてアルキル、アリール、アルキル置換アリールもしくはアリール 置換アルキルまたはアルキレンであることができる;この定義が意 味するところは、R3およびR4は一緒になってアルキレン基を形成することができ ると言うことで、これによりR3OR4は環状エーテルと定義されることになる。好 ましい酸素含有電子供与体に、p−クレゾール、メタノール、安息香酸エチル、 テトラヒドロフランおよびn−ブチルエーテルがある。酸素含有電子供与体は安 息香酸エチル、テトラヒドロフランまたはn-ブチルエーテルであるのが最も好 ましい。 上記の電子供与体はエステルまたはエーテルであるのが好ましく、そのエステ ルまたはエーテルは遷移金属の前記合成スラリーへの添加後に触媒合成系に加え られる。これらの電子供与体(ED)は触媒の生産性、および0.1〜40,00 0の範囲のHLMIにおいて30〜60の範囲のMFRで製造される重合体に対する触 媒の選択性を高めるのに有効な量で加えられる。そのような量は、実際上は、Ti /EDモル比の値で0.5〜2.0の範囲である。 非極性溶媒は、例えば前駆体の形成後に蒸留または蒸発処理によってゆっくり 除去される。非極性溶媒が合成混合物から除去される温度は、得られる触媒組成 物の生産性に影響を及ぼす。より低い溶媒除去温度が、より高い溶融除去温度で 製造された触媒より活性が実質的に大きい触媒組成物を生成させる。この理由か ら、非極性溶媒を40〜65℃、好ましくは45〜55℃、最も好ましい55℃ で乾燥、蒸留または蒸発処理、あるいはその他任意の常用手段で除去するのが好 ましい。 本発明では触媒前駆体と称される、得られる自由流動性の粉体は活性化剤の有 機アルミニウムと混合される(combine)。本発明の前駆体と活性化剤としてのト リエチルアルミニウムとの組み合わせは、非常に高い活性を持つアルファーオレ フィンの重合用触媒組成物をもたらす。上記活性化剤は、本発明の固体触媒成分 の重合活性を高めるのに少なくとも有効である量で使用される。この活性化剤の 量は、15:1〜1000:1、好ましくは20:1〜300:1、最も好まし くは25:1〜100:1なるAl:Tiモル比を与えるのに十分な量である。 いかなる操作理論によっても縛られることを望むものではないが、本発明の触 媒組成物は、支持体を、担体の非極性溶媒中スラリーに順次加えられる触媒成分 により化学的に含浸することによって製造されると考えられる。従って、触媒合 成の化学的成分は全てその合成に用いられる非極性溶媒に可溶性でなければなら ない。その試薬類の添加順序も重要であって、それは触媒合成の手順が非極性溶 媒(液体)と固体担体材料またはそのような材料(固体)により担持される触媒 中間体とに順次加えられる化学的成分間の化学反応に基づくからである。しかし て、この反応は固−液反応である。例えば、触媒の合成手順は、非極性溶媒に不 溶な反応生成物を固体触媒支持体の細孔の外側に形成させる2種以上の試薬の非 極性溶媒中での反応を避ける、そのような方法で行われなければならない。その ような不溶性の反応生成物は担体または触媒中間体と反応する能力はないと思わ れ、従って触媒組成物の固体支持体上には配合されないだろう。 本発明の触媒前駆体は水、酸素、その他の触媒毒が実質的に存在しない状態で 製造される。このような触媒毒は、触媒製造工程中に、周知の任意の方法で、例 えば触媒の製造を窒素、アルゴンまたは他の不活性ガスの雰囲気下で行うことに よって排除することができる。不活性ガスによるパージは、触媒製造中に外部汚 染物質を排除し、そして純粋な液体反応生成物の製造に由来する望ましくない反 応副生成物を除去すると言う二重の目的を果たすことができる。この点に関して は、触媒に用いられる非極性溶媒の精製も助けになる。 触媒は、その活性化剤と触媒とを重合媒体に別個に加えることによってその現 場で活性化させることができる。また、触媒と活性化剤とを、重合媒体へのそれ らの導入前に、例えば、重合媒体へのそれらの導入に先立って−40〜100℃ の温度において2時間以下の時間組み合わせることも可能である。重合 エチレン単独重合体またはエチレン/1−オレフィン共重合体は、本発明に従 って製造された触媒を用いる重合反応で任意の適当な方法により製造される。こ のような方法には、懸濁状態で、溶液状態で、または気相中で行われる重合があ る。気相重合反応は、例えば攪拌床反応器中、特に流動床反応器中で行われるも のが好ましい。 重合体の分子量は公知の方法で、例えば水素を用いることにより制御すること ができる。本発明により製造された触媒を用いる場合、重合反応を比較的低い温 度、例えば30〜105℃で行うとき、分子量は水素により適切に制御すること ができる。この分子量制御は生成した重合体のメルトインデックス(I2)の測定 可能な正の変化により立証することができる。 本発明の触媒の存在下で製造される重合体のMFR値で表現される分子量分布は 30から60まで、好ましくは32から50まで変わる。当業者には知られてい るように、そのようなMFR値は重合体が相対的に中間の分子量分布を有すること を示すものである。また、当業者には知られているように、そのようなMFR値は フィルム用途または吹込成形用途に使用される重合体の成分として特に適してい る重合体であることを示す。MFRは、本発明においては、高荷重メルトインデッ クス(HLMIまたはI21)をメルトインデックスで割った比、即ち: MFR=I21/I2 と定義される。より小さいMFR値が相対的に狭い分子量分布の重合体であること を示す。 本発明により製造された触媒は高活性であって、1時間で100psiのエチレ ンにつき少なくとも1〜5キログラム-重合体/1グラム-触媒と言う活性を有す ることができる。 本発明に従って製造されるポリエチレン重合体はエチレンの単独重合体または エチレンと1種以上のC3−C10アルファーオレフィンとの共重合体である。しか して、2種の単量体単位を有する共重合体、さらには3種の単量体単位を有する 三元共重合体が可能である。このような重合体の特定の例に、エチレン/1−ブ テン共重合体、エチレン/1−ヘキセン共重合体、エチレン/1−オクテン共重 合体、エチレン/4−メチル/1−ペンテン三元共重合体、エチレン/1−ブテ ン/1−ヘキセン三元共重合体、エチレン/プロピレン/1−ヘキセン三元共重 合体およびエチレン/プロピレン/1−ブテン三元共重合体がある。 本発明に従って製造されるポリエチレン重合体は少なくとも80重量パーセン トのエチレン単位を含んでいるのが好ましい。 本発明によりポリエチレン重合体を製造する特に望ましい方法は流動床反応器 中で行う方法である。このような反応器とその操作手段については、レビン(Le vine)等が米国特許第4,011,382号明細書で、カロール(Karol)等が 米国特許第4,302,566号明細書で、またナウリン(Nowlin)等が米 国特許第4,481,301号明細書で説明している。これら米国特許全ての全 内容をここに引用、参照することによってそれらが本明細書に含まれるものとす る。そのような反応器で製造される重合体は、触媒がその重合体から分離されて いないので、触媒粒子を含んでいる。 本発明によれば、好ましくは、タンデムモードで作動する少なくとも2つの気 相流動床反応器中において、次の条件下で、エチレンを過半割合で含んで成るガ ス状単量体組成物を重合する工程を含む方法で、加工性と機械的性質との望まし い組み合わせを有する双峰性エチレン重合体のブレンドが製造される。第一の反 応器では、単量体組成物と、場合によっては少量の水素を含んで成る気体が、比 較的高分子量(HMW)の重合体の粉体を生成させるような0.3以下の水素/エ チレンモル比および100psia以下のエチレン分圧において本発明の触媒と重合 条件下で接触せしめられ、この場合重合体は触媒粒子に沈着せしめられる。触媒 を含有するHMW重合体の粉体は、次に、場合によっては、第一反応器で用いられ た助触媒と同じでも異なっていてもよい追加の活性化剤(即ち、助触媒)を含む が、追加の遷移金属触媒成分は含まない第二反応器に水素と単量体組成物とを含 んで成るガス状混合物と一緒に移動せしめられ、この場合追加の重合は、第一反 応器中の水素/エチレンモル比に対して少なくとも8.0倍となるような十分に 高い少なくとも0.9と言う水素/エチレンモル比、および第一反応器中のエチ レンの分圧に対して少なくとも1.7倍のエチレン分圧で行われて、大部分が第 一反応器から得られるHMW重合体/触媒粒子上およびその粒子内に沈着せしめら れる比較的低い分子量(LMW)の重合体を生成させ、従って第二反応器を出る双 峰性重合体中のHMW重合体の分率は少なくとも0.35となる。 上記の条件は、コンプレッサー類、その他の装置を詰まらせる傾向がある微粉 物の生成を比較的低いレベルに保つ方法を提供するものである。さらに、そのよ うな条件は、有利なメルトフロー比(MFR:分子量分布の指標)、および上記方 法の操作に本来的に由来する各最終重合体粒子中のHMW重合体とLMW重合体との実 質的な配合度が要因となってもたらされる高均質性度(ゲルレベルが低いことお よび不均質性指数が低いことで示される)を有する双峰性重合体ブレン ドを生成させるために、第一反応器での生産性レベルを押さえ、第二反応器にお いては高い生産性レベルが得られるようにする。この双峰性ブレンドは、過度の 困難なしに、機械的性質について卓越した組み合わせを有するフィルムおよび普 通の工業薬品用容器に加工することができる。 両反応器に入るガス状単量体は全体がエチレンより成っていることもできるし 、あるいは過半量のエチレンと少量の共単量体、例えば3〜10個の炭素原子を 含むアルファーオレフィンとを含んで成ることもできる。共単量体はいずれかの 反応器または両反応器に入る単量体組成物中に存在していることができる。 多くの場合、単量体組成物は両反応器で同じではない。例えば、高密度フィル ムに予定される樹脂の製造では、第一反応器に入る単量体は、双峰性生成物のHM W成分が共重合体となるように、1−ヘキセンのような共単量体を少量含むが、 これに対して第二反応器に供給される単量体は、生成物のLMW成分が実質的にエ チレンの単独重合体となるように、本質的にエチレンより成るのが好ましい。単 量体をいずれかの反応器または両反応器で所望とされる共重合体が得られるよう に用いるとき、エチレンに対する共単量体のモル比の値は、例えば0.005〜 0.7、好ましくは0.04〜0.6の範囲であることができる。 第一反応器で造られるHMW重合体の分子量を調節するために水素を用いてもよ いし、あるいは用いなくてもよい。しかして、水素は、水素対エチレンのモル比 (H2/C2比)の値が、例えば0.3まで、好ましくは0.005〜0.2となる ように第一反応器に供給することができる。第二反応器では、機械的性質につい て卓越した組み合わせを有するフィルムおよび普通の工業薬品用容器のような最 終用途の製品に最小限の加工困難性で成形することが可能な双峰性重合体を生成 させるように、十分に低い分子量を有するLMW重合体を十分な量で生成させるこ とが必要である。このために、水素はエチレン含有単量体と共にその気相におけ る水素対エチレンモル比の値が0.9、好ましくは0.9〜5.0の範囲、最も 好ましくは1.0〜3.5の範囲となるように第二反応器に供給される。さらに 、第一および第二反応器中の重合体の分子量間に十分な差を与え、所望とされる レベルの加工性と機械的性質に必要な十分に広い分子量分布を有する双峰性樹脂 生成物が得られるようにするには、これら2つの反応器における水素 対エチレンのモル比を、第二反応器中のそのモル比が第一反応器中のモル比に対 して少なくとも8.0倍、例えば8.0〜10,000倍、好ましくは10〜2 00倍となるそのような値とするのがよい。 第一および第二反応器で製造されるHMW重合体とLMW重合体についてそれぞれ所 望とされる分子量を得るために前に述べた水素対エチレンのモル比を用いると、 重合体の生産性が第一反応器では比較的高く、第二反応器では比較的低くなるな る傾向がある。このことで、また、満足できる加工性を維持するにはLMW重合体 の含有量が低すぎる双峰性重合体生成物をもたらす傾向が出てくる。本発明の重 要な部分は、両反応器中のエチレンの分圧を第一反応器における重合体の生産性 を下げ、第二反応器における重合体の生産性を高めるように使用することによっ て大部分克服できると言う発見にある。このために、第一反応器中で用いられる エチレンの分圧は100psia以下で、例えば15〜100psiaの範囲、好ましく は20〜80psiaの範囲にあり、また第二反応器中のエチレンの分圧は、例えば 26〜170psia、好ましくは45〜120psiaの範囲にあり、この場合、いか なる特定プロセスであっても、そのエチレン分圧は第一反応器におけるエチレン 分圧に対する第二反応器におけるエチレン分圧の比の値が1.7、好ましくは1 .7〜7.0、さらに好ましくは2.0〜4.0となるそのような分圧である。 何らかの目的から、例えば見掛けのガス速度を制御するために、あるいは反応 熱を吸収するために望まれるならば、窒素のような不活性ガスを単量体および水 素の外に1つの反応器または両反応器に存在させてもよい。しかして、両反応器 中の総圧力は、例えば100〜600psig、好ましくは200〜350psigの範 囲とすることができる。 第一反応器における重合温度は、例えば60〜130℃、好ましくは60〜9 0℃の範囲であることができるが、一方第二反応器中の温度は、例えば80〜1 30℃、好ましくは90〜120℃の範囲であることができる。両反応器におい て分子量と生産性を制御する目的には、第二反応器の温度を第一反応器の温度よ り少なくとも10℃、好ましくは30〜60℃高くするのが好ましい。 各反応器における触媒の滞留時間は、双峰性重合体生成物の所望とされる性質 に準じて生産性が第一反応器では抑えられ、第二反応器では高められるように制 御される。しかして、滞留時間は、第一反応器では、例えば0.5〜6時間、好 ましくは1〜3時間、第二反応器では、例えば1〜12時間、好ましくは2.5 〜5時間であることができ、この場合第一反応器中滞留時間に対する第二反応器 中滞留時間の比の値は、例えば5〜0.7、好ましくは2〜1の範囲である。 両反応器を通過する見掛けのガス速度は、重合体を部分的に溶融させ、反応器 を停止させてしまう可能性があるだろうレベルまで温度が上昇するのを妨げるよ うに反応熱を効果的に分散させべく十分に大きく、かつ流動床の一体性を維持す るのにも十分に大きい値である。このようなガス速度は、例えば0〜120cm /秒、好ましくは50〜90cm/秒の範囲である。 触媒中の遷移金属1グラム原子当たりの重合体のグラム数であって、106を 乗じて与えられる第一反応器におけるプロセスの生産性は、例えば1.6〜16 .0、好ましくは3.2〜9.6の範囲であることができ、第二反応器ではその 生産性は、例えば0.6〜9.6、好ましくは1.6〜3.5であることができ 、そしてプロセス全体での生産性は、例えば2.2〜25.6、好ましくは4. 8〜16.0の範囲である。以上の範囲は樹脂生成物中の残留触媒金属について の分析に基づく。 第一反応器で生成する重合体は、例えば0.05〜5グラム/10分、好まし くは0.1〜3グラム/10分のフローインデックス(FIまたはI21、ASTM D-12 38、条件Fに従って190℃で測定)と、例えば0.890−0.960グラム /cc、好ましくは0.900〜0.940グラム/ccの範囲の密度を有する。 第二反応器で生成する重合体は、例えば10〜4000グラム/10分、好ま しくは15〜2000グラム/10分のメルトインデックス(MIまたはI2、ASTM D-1238、条件Eに従って190℃で測定)と、例えば0.890〜0.976 グラム/cc、好ましくは0.930〜0.976グラム/ccの範囲の密度を有す る。これらの値は定常状態でのプロセスデーターを用いて、単一の反応器による プロセスモデルに基づいて計算されるものである。 第二反応器から得られる最終の粒状双峰性重合体は、HMW重合体の重量分率 が少なくとも0.35、好ましくは0.35〜0.75、さらに好ましくは0. 45〜0.65の範囲、フローインデックスが、例えば3〜200グラム/10 分、好ましくは6〜100グラム/10分、メルトフロー比(MFR、フローイン デックス対メルトインデックスの比として計算)が、例えば60〜250、好ま しくは80〜150の範囲、密度が、例えば0.89〜0.965、好ましくは 0.910〜0.960の範囲、平均粒径(APS)が、例えば127〜1270 ミクロン、好ましくは380〜1100ミクロンの範囲および微粉物含量(12 0メッシュの篩を通過する粒子と定義される)が10重量%未満、好ましくは3 重量%未満である。微粉物含量に関し、第一(HMW)反応器では微粉物は非常に 少量でしか生成せず、しかも微粉物のパーセント割合は第二反応器の前後で極く 僅かしか変化しないことが見いだされた。このこおとは、本発明で定義される比 較的低分子量(LMW)の重合体を生成させるために気相流動床系での第一反応器 、即ち唯一の反応器が供されるときは、比較的大量の微粉物が生成することから して、驚くべきことである。これについて考えられる説明は、本発明の方法では 第二反応器で形成されるLMW重合体は第一反応器で生成したHMW重合体粒子のボイ ド構造内に主として沈着し、このことがLMW微粉物の形成を最小限に抑えると言 うことである。これは、第二反応器の前後で嵩密度が安定化して(settled bulk density:SBD)増加し、その間APSがかなり一定に保たれていることにより示さ れる。 均一なブレンド処理を確実に行うために、ブラベンダー(Brabender)押出機 を2回通過させて安定化および配合させた粒状樹脂からペレットを形成すると、 そのようなペレットは、例えば3〜200グラム/10分、好ましくは6〜10 0グラム/10分の範囲のフローインデックス、例えば60〜250、好ましく は80〜150の範囲のメルトフロー比および1.0〜1.5、好ましくは1. 0〜1.3の範囲の不均質指数(HI、ペレット化樹脂のFIに対する粒状樹脂のFI の比)を有する。HIは粒状樹脂の相対的粒子間不均質度を示すものである。 次の実施例は本発明の本質的な特徴をさらに説明するものである。しかし、当 業者には明らかなように、これらの実施例で使用される特定の反応体および反応 条件は、本発明の範囲を限定するものでない。実施例1 触媒の製造: 標準的なシュレンク(Schlenk)の技法を用いることにより、全ての操作は窒 素雰囲気下で行われた。200mLのシュレンクフラスコに、窒素パージ下、6 00℃において前もって16時間乾燥させた7.0グラムのダビソングレード( Davison grade)955のシリカを入れた。このシリカにヘキサン(90mL) を加えた。攪拌されているそのスラリーに50〜55℃においてジブチルマグネ シウム(7.0ミリモル)を加え、攪拌を1時間続けた。この反応フラスコ(5 0〜55℃)にTiCl4(7.0ミリモル)を加え、攪拌を1時間続けた。次いで 、そのフラスコ(50〜55℃)に電子供与体(7.0ミリモル)を加え、攪拌 をさらに1時間続けた。次いで、50〜55℃において窒素パージしながらヘキ サンを蒸留により除去した。収量は使用した電子供与体に依存して8.4グラム から9.3グラムまで変化した。 重合: これらの触媒を用いてエチレン/1−ヘキセン共重合体を同じ重合条件下で製 造した。典型的な1例を以下に示す。50℃の、遅い窒素パージ下にある1.6 リットルのステンレス鋼製オートクレーブに、750mLの乾燥ヘキサン、30 mLの乾燥1−ヘキセンおよび3.0ミリモルのトリエチルアルミニウムを充填 した。この反応器を閉じ、攪拌を900rpmまで上げ、そして内部温度を85 ℃まで上げた。その内部圧力を窒素により12psiに上げた。エチレンをその圧 力が120psiに保たれるように導入した。その内部温度を80℃まで下げ、そ の反応器に20.0mgの触媒を過圧にしたエチレン(ethylene over pressure )と共に導入し、そして内部温度を85℃に上げ、その温度に保持した。この重 合を60分間続け、次いでエチレンの供給を止め、そしてその反応器を室温まで 放冷した。得られたポリエチレンを採集し、風乾した。 上記の順序に従って製造された触媒の生産性、フローインデックスおよびメル トフロー比を下記に示す。 生産性は、グラム-ポリエチレン/グラム-触媒−時間−エチレン100 psiの単位で与えられる。 XX比較例 上記のデーターは、電子供与体の配合は触媒の生産性を実質的に高めることを 示している。電子供与体としてエーテルを用いると(実施例5および6)、触媒 が最高の生産性で製造された。かくして、テトラヒドロフランとn−ブチルエー テルとは同程度の電子供与体であった。エステル(安息香酸エチル)電子供与体 はそれらより僅かに低い生産性で触媒を生成させたが、一方アルコールと置換フ ェノール電子供与体触媒はエーテル電子供与体触媒より活性が低かった。本発明 の触媒で製造された重合体は、30−45のMFR値で示される中間の分子量分布 と、より高いメルトインデックス(I2)値で示されるより低い分子量を示す。従 って、本発明の触媒は比較用触媒より良好なメルトインデックス応答性を有する 。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.触媒が次の: (i)反応性(−OH)基を有する固体の多孔質無機支持体および非極性溶媒よ り成るスラリーを用意る工程; (ii)−OH基を有する該支持体をRMgR’なる化合物で含浸して−OH基:Mg比の 値が1未満である中間体を形成する工程にして、上記式におけるRおよびR’は 各々1〜12個の炭素原子を有するアルキル基であって、それらは同一または異 なるものであり、かつRMgR’は該非極性溶媒に可溶であり、また該工程(i)で 使用されるRMgR’の量が、Mg:OHのモル比が1:1〜3:1となるそのような量 である該工程; (iii)上記中間体をTiCl4で処理して−OH基:Ti比の値が1未満であるチタン 含有中間体を形成する工程にして、該工程(iii)に存在するTiCl4の量はMg対Ti のモル比の値が0.5〜2となるそのような量である該工程 によって形成されるものである、MFRで定められる重合体生成物の分子量分布を 制御するエチレンの単独重合用または共重合用触媒において、 (iv)上記チタン含有中間体を2〜15個の炭素原子を含む酸素含有電子供与 体と反応させ;該電子供与体処理チタン含有中間体をトリエチルアルミニウムと 混合する工程にして、該電子供与体が0.5〜2のチタン(金属):電子供与体 のモル比の値を与えるのに有効な量で存在する該工程を含み;かつ 測定された該MFRが0.1〜40,000なるHLMIにおいて30〜60の範囲 である; ことを改善点とする上記の触媒。 2.RおよびR’がC4−C8のアルキル基である、請求の範囲第2項に記載の触 媒組成物。 3.工程(iii)に存在するTiCl4の量が、Mg:Tiのモル比の値が1〜1.5と なるそのような量である、請求の範囲第2項に記載の触媒組成物。 4.工程(i)で使用されるRMgR’の量が、Mg:OHのモル比が1.1:1〜2 :1となるそのような量である、請求の範囲第3項に記載の触媒組成物。 5.固体の多孔質担体がシリカであって、該シリカは工程(i)における溶媒 との接触前に少なくとも200℃の温度で加熱される、請求の範囲第4項に記載 の触媒組成物。 6.シリカが加熱後に0.7ミリモル/grの表面ヒドロキシル基濃度、300 m2/グラムの表面積および1.65m3/グラムの細孔容積を有する、請求の範 囲第5項に記載の触媒組成物。 7.エチレンを含んで成る供給原料を、エチレンの単独重合または共重合条件 下で、請求の範囲第1項に記載の触媒とMFRで定められる重合体生成物の分子量 分布となるまで接触させることを含んで成る、エチレンの単独重合または共重合 法。
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