JP2000511216A - 有色モノマーを含むカイラルclcp - Google Patents

有色モノマーを含むカイラルclcp

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Abstract

(57)【要約】 本発明の対象は、可視波長領域の光を吸収する有色コモノマーを少なくとも一種含むコレステリック液晶ポリマーである。この有色モノマーは、アンタントロン顔料、アントラキノン顔料、ジオキサジン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ジケトピローロピロール顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アゾメチン顔料またはアゾ顔料の二官能性ヒドロキシ、アミノ及び/またはカルボキシ誘導体あるいはアミノスチルベンカルボン酸であることができる。このようなポリマーを含むコーティングは、吸光顔料単独またはCLPCエフェクト塗料では得ることができない視角依存性の色効果を示す。

Description

【発明の詳細な説明】 有色モノマーを含むカイラルCLCP 本発明は、有色モノマー単位を含むコレステリック液晶ポリマー(CLCP)、これ の製造方法および使用法に関する。 コレステリック主鎖型ポリマーは公知であり、これは、追加的なカイラルコモ ノマーを使用することによってネマチック主鎖型ポリマーに類似して(米国特許 第4,412,059号;米国特許第4 652 626号;米国特許第5 358 661号;ヨーロッパ 特許出願公開第0 391 368号)あるいはネマチック主鎖型ポリマー(LCP)と追加 的なカイラルコモノマーとを反応させることによって(ヨーロッパ特許出願公開 第0 283 273号)、製造することができる。コレステリック主鎖型ポリマーはその 螺旋型超構造(helical super-structure)に特徴がある。第一にこれは、ネマチ ック液晶ポリマーにおいて通常である機械的特性の異方性をもはや持たない材料 を与える。この材料は、カイラルモノマーの含有量に依存して、螺旋型超構造に おける選択的な反射に基づく顕著な色効果を示す。 ここで、その正確な反射色は、視角及び特に螺旋のピッチに依存する。如何なる 所望の視角、例えば試験片を上から垂直に見た場合でも、現れる反射色は、この 螺旋型超構造のピッチに相当する波長を有する色である。これは、螺旋のピッチ が短くなれば、それに相応して反射光の波長も短くなることを意味する。螺旋に 生ずるピッチは、本質的に、カイラルコモノマーの割合、これのポリマーへの組 み入れられ方、重合度及びカイラルコノモノマーの構造に依存する。 加えて、多くのシステムが、コレステリック相におけるピッチの温度依存性も 示す。 コレステリック液晶の色は選択的な反射に由来するものである。それゆえこれ は、光の吸収に由来する色を持つ通常の顔料(吸光顔料)の発色とは根本的に異 なる。 コレステリック液晶の薄層において顕著な色効果を達成するためには、吸収材 料、特に黒色の下地が通常必要である。なぜならば、そうしないと、コレステリ ック液晶の不十分な隠蔽力のために、選択されない光の一部が下地で反射して、 これが色感を弱めるからである。更に、黒色の下地の代わりに異なる色を持つ下 地 を使用することができること及び液晶網からなる顔料と通常の吸光顔料とを混合 し、新しい視角依存の色感を得ることもできることが公知である(H.J.Eberle,L iquid Crystals,1989,Vol.5,No.3,907〜916頁)。例えば、上記刊行物には、 例として、視角を大きくすると赤色シフトを示す、黄色のコレステリック液晶と 緑色の吸光顔料との混合物が記載されている。これに対して、黒色の下地上で同 じ液晶を使用すると、青色シフトが観測される。 これらの着色法における欠点は、異なる色を与える二つの材料を混合すること 、つまり通常の吸光顔料とコレステリック液晶顔料とを混合することであり、こ のために付加的な分散段階が必要となる。下地の着色塗装にも欠点が付随する。 第一には、これは、余分なコストをまねく追加的な工程段階であり、第二には、 その色効果は、今や、その上に塗布された液晶層の厚さに依存してしまう。なぜ ならば、これが、吸光顔料と液晶顔料との比率を決定するからである。更に、こ のようにして形成された塗装には、必要とされる塗り替えの容易さがない。 本発明の課題は、上記の従来技術に記載した欠点を回避しそして視角依存性の 色を有するが、一成分顔料として直接使用できかつ高い温度安定性および高い耐 薬品性(不溶性)を有する材料を提供することである。 驚くべきことに、上記従来技術の欠点が、少なくとも一種の更なる有色コモノ マーを含むコレステリック液晶ポリマーを用いることによって回避できそしてこ の新規材料が簡単に得ることができることがここに見出された。 本発明は、可視波長領域の光を吸収する少なくとも一種の有色コモノマーを含 むコレステリック液晶ポリマー(CLCP)に関する。 このコレステリック液晶ポリマーの合成を、可視領域の光を吸収する(350〜7 50nmの間で少なくとも一つの吸収極大を示す)追加的なコモノマーを使用して行 った場合は、非配向状態で、使用した追加的コモノマーの色を有するポリマーが 得られる。このような試料をそのコレステリック相において配向させると、選択 的反射の光輝性の色特性が観測できる。驚くべきことに、この色特性は、吸光に よって色相が変調されているという点でコレステリックポリマーのものとは異な っている。これはつまり、例えば赤色のコモノマーを含むポリマーは、例えば黄 金色の代わりに、そのコレステリック相において金-赤色を有することを意味す る。 そのコレステリック反射色も、吸収色による変調に由来して新しいタイプの角度 依存性を示す。例えば、上記の金赤色を持つコレステリック液晶ポリマーは、斜 めから見ると赤味帯びた緑色を有する。 本発明が基づくコレステリックポリマーは、コレステリック液晶主鎖型ポリマ ー、コレステリック液晶側鎖型ポリマー、及び液晶主鎖型/側鎖型コンビネーシ ョンポリマーの全てをカバーする。 コレステリック液晶側鎖型ポリマーは、例えば、側鎖基中にメソゲンを含むポ リシロキサン、環状シロキサン、ポリアクリレートまたはポリメタクリレートで ある。側鎖基中のメソゲンは、例えば、コレステロール置換フェニルベンゾエー トまたはビスフェノール類である。 主鎖型ポリマーは、好ましくは、芳香族及び/または脂環式ヒドロキシカルボ ン酸、芳香族アミノカルボン酸、芳香族及び/または脂環式ジカルボン酸、及び 芳香族及び/または脂環式ジオール及び/またはジアミン、及び一種またはそれ 以上のカイラル二官能性コモノマーを含む、液晶ポリエステル、ポリアミドまた はポリエステルアミドである。 通常、コレステリック液晶主鎖型ポリマーは、カイラル成分と、及びヒドロキ シカルボン酸及び/またはジカルボン酸とジオールとのコンビネーションから製 造される。一般的に、このポリマーは芳香族成分から本質的に構成される。しか し、脂肪族及び脂環式成分、例えばシクロヘキサンジカルボン酸を使用すること もできる。 有色のモノマー単位を選択する際は、このモノマー単位が、合成に必要とされ る熱安定性を持つことが保証されるべきである。熱に敏感な有色モノマー単位の 場合は、高温度を避ける合成ルートを選択することが有利である。例えば、熱に 敏感な有色モノマー単位を用いてポリエステルを製造する場合は、溶融縮合の代 わりに、非水性懸濁液中でより温和な縮合をあるいは溶剤中で酸クロライドとヒ ドロキシルまたはアミノ化合物との縮合を行うことができる。 本発明の目的においては、好適な有色コモノマーは、アンタントロン顔料、ア ントラキノン顔料、ジオキサジン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料 、ジケトピローロピロール顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アゾメチン顔料 またはアゾ顔料の ヒドロキシル-、アミノ-及び/またはカルボキシル-誘導体、アミノスチルベン カルボン酸あるいはこれらの組み合わせである。 本発明の目的において、 a)芳香族ヒドロキシカルボン酸、脂環式ヒドロキシカルボン酸及び芳香族アミ ノカルボン酸からなる群から選択される一種またはそれ以上の化合物0〜99.8mo l%; b)芳香族ジカルボン酸及び脂環式ジカルボン酸からなる群から選択される一種 またはそれ以上の化合物0〜50mol%; c)芳香族及び脂環式ジオール及びジアミンからなる群から選択される一種また はそれ以上の化合物0〜50mol%; d)カイラル二官能性コモノマー0.1〜40mol%、好ましくは1〜25mol%;及び e)可視光の波長領域において吸収を示す二官能性有色成分(発色団)0.1〜50mo l%、好ましくは1〜25mol% (合計は、100mol%) からなる、コレステリック液晶主鎖型ポリマーが好ましい。 上記の百分率に関して、当業者に周知の重縮合操作の際に官能基の理論量が保 証されることを確実にしなければならない。加えて、このポリマーは、官能基を 一つだけ含む成分または官能基を二つ以上含む成分、例えばジヒドロキシ安息香 酸、トリヒドロキシベンゼン類またはトリメリト酸も含むことができる。これに より、ポリマーの分子量を変えることができる。官能基を二つ以上含む成分はポ リマー中で分岐点として機能し、そして縮合中に材料の架橋は避けるべきような 場合には、低濃度、例えば0〜5mol%だけ加えることができる。 特に、各々のモノマー群において以下の単位から作られたコレステリック主鎖 型ポリマーが好ましい: a)芳香族ヒドロキシカルボン酸類及びアミノカルボン酸類: ヒドロキシ安息香酸類、ヒドロキシナフタレンカルボン酸類、ヒドロキシビフェ ニルカルボン酸類、アミノ安息香酸類及びヒドロキシ桂皮酸類。 b)芳香族ジカルボン酸類、脂肪族ジカルボン酸類: テレフタル酸、イソフタル酸、ビフェニルジカルボン酸類、ナフタレンジカルボ ン酸類、シクロヘキサンジカルボン酸類、ピリジンジカルボン酸類、ビス(カル ボキシフェニル)エーテル類、カ ルボキシ桂皮酸類及び c)芳香族ジオール類、アミノフェノール類及びジアミン類: ヒドロキノン類、ジヒドロキシビフェニル類、テトラメチルジヒドロキシビフェ ニル類、ナフタレンジオール類、ジヒドロキシジフェニルスルホン類、ジヒドロ キシジフェニルエーテル類、ジヒドロキシターフェニル類、ジヒドロキシジフェ ニルケトン類、フェニレンジアミン類、ジアミノアントラキノン類、ジヒドロキ シアントラキノン類及び d)カイラル二官能性モノマー類: イソソルビド、イソマンニド、イソイジド(isoidide)、樟脳酸、(D)-または(L)- メチルピペラジン、(D)-または(L)-3-メチルアジピン酸、ブタン-2,3-ジオール 、(式中、R及びR'はそれぞれ、互いに独立して、H、C1〜C6-アルキルまたはフェ ニル、好ましくはHまたはCH3である) e)有色の二官能性コモノマー、例えば (式中、R3はC6〜C18-アリーレン、好ましくはフェニレンであり; R1はH、ハロゲン、好ましくはF、ClまたはBr、メトキシ、CN、NO2、C6〜C12-ア リールまたはC1〜C4-アルキルであり;そして R2は、スルホン酸基またはこれの誘導体、好ましくはスルホンアミドまたはスル ホン酸塩である。) 縮合操作中に官能基としてスルホン酸基を用いる場合は、これを活性化された 形、例えばスルホクロライドまたはスルホネートとして使用することが有利であ り得る。 上記の物質は他の構造異性体またはこれの誘導体で置き換えることもできる。 例えば、以下の式 で表される物質を、以下の式(式中、R4は分枝または非分枝のC1〜C20-アルキレン、C6〜C10-アリーレンまた はC7〜C20-アラルキレンであり、そしてZは-COOH、-OHまたは-NH2である) で表される誘導体に変えることもできる。 上記のポリマー単位は更に別の置換基、例えばメチル、メトキシ、シアノまた はハロゲンを含んでいてもよい。 本発明の目的において、p-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸 、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ヒドロキノン、 レソルシノール及び4,4'-ジヒドロキシビフェニルからなる群から選択される一 種またはそれ以上のモノマー;カイラル成分としての、樟脳酸、イソソルビド、 イソマンニド;及び、有色成分としての、以下の化合物、つまりN,N'-ビス-(3- アミノフェニル)-3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸ジイミド、N,N'-ビス-(4- ヒドロキシフェニル)-3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸ジイミド、N,N’-ビ ス-(4-カルボキシフェニル)-3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸ジイミド、及 び特にペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸3,4,9,10-二無水物から選択される 一種またはそれ以上のものを含むポリマーがとりわけ好ましい。 更に本発明は、コレステリック液晶ポリマーの製造方法であって、このポリマ ーが基づく各モノマー性化合物を、そのままでまたは反応性誘導体の形で、溶融 物として、溶液中であるいは乳化または分散相の形で縮合させることを特徴とす る方法にも関する。 本発明に従い使用される各モノマーは、直接または後の反応条件で所望のモノ マーに転化される適当な前駆体の形で使用することができる。例えば、アミノフ ェノールとトリメリト酸無水物を、N-(4-ヒドロキシフェニル)トリメリトイミド の代わりに使用する ことができる。 重縮合操作は、あらゆる慣用の方法、例えば無水酢酸との溶融縮合によって行 うことができ、この方法は、例えばヨーロッパ特許出願公開第0 391 368号明細 書に記載されている。無水酢酸との縮合は、溶液中であるいは分散または乳化相 の形で行うこともできる。 各モノマーの連結は、好ましくは、エステル結合(ポリエステル)、アミド結合 (ポリエステルアミド/ポリアミド)及び/またはイミド結合(ポリエステルイ ミド/ポリイミド)を介して行われるが、他の公知のタイプの連結形式でこの連 結がなされていてもよい。 モノマー単位を選択する際には、当業者に公知の官能基理論量が保証されるこ と、つまり重縮合反応中に互いに反応する各官能基が対応するモル比で使用され ることを確実にしなければならない。例えば、ジカルボン酸とジオールを使用す る際は、カルボキシル基の数に相当する数のヒドロキシル基が存在しなければな らない。しかし、例えば達成可能な分子量を変える目的で、官能基を特定の過剰 量で使用すること、例えばヒドロキシル基よりも多くカルボキシル基を使用する こともできる。 カルボン酸は、カルボン酸誘導体、例えば酸クロライドまたはカルボキシレー トに置き換えることもできる。ヒドロキシル成分は、対応するヒドロキシル誘導 体、例えばアセチル化ヒドロキシル化合物に置き換えることもできる。 上記各成分は低分子量モノマーとして直接使用することもできるし、また幾つ かの成分を既に含むポリマーに対して、低分子量またはポリマー性成分を反応さ せることもできる。例えば、有色の成分を含まないCLCPを、対応する有色の成分 と、溶融物または溶液としてあるいは分散または乳化相の形で混合して反応させ て、この有色の成分を例えばエステル交換によってポリマー中に導入することが できる。 新規ポリマーの合成の際には、有色のコモノマーは直接使用するか、あるいは これを、縮合操作の間に可視波長領域の光を吸収する成分に転化される前駆体の 形で使用できる。例えば、それ自体色の無いナフタレンテトラカルボン酸二無水 物及びアミノフェノールを使用することができ、これはイミド結合を介して反応 中に有色の成分を形成する。 該新規ポリマーは架橋性の基を含むこともできるため、配向された液晶ポリマ ーを例えば光架橋(photocrosslinking)によって固定することが可能である。架 橋されたCLCPは、少なくとも三つの官能基または少なくとも二つの重合性二重結 合を含む低分子量前駆体を直接架橋することによっても得ることができる。 好ましい態様の一つでは、CLCPは非常に低い溶解性を持つため、その分子量は 通常の工業方法(GPCまたは光散乱法)によっては測定できない。それゆえ、ペ ンタフルオロフェノール/ヘキサフルオロイソプロパノールの溶液中でのこのポ リマーの固有粘度が、分子量の一つの目安として使用できる。0.1〜10dl/gの固 有粘度を有するポリマーが好適である。 概新規ポリマーは直接使用できる。しかし、この新規ポリマーのブレンドを調 製することもできる。このブレンドは異なる概新規ポリマーからなることもでき るし、また概新規ポリマーと、コレステリックまたはネマチックポリマーとを混 合することもできる。 概新規ポリマーは、材料として更に加工することができる。この材料は、例え ば造形された構造物であり、例えば射出成形物、押出形材またはチューブ、テー プ、フィルムまたはファイバーである。 概新規ポリマーは、全てのタイプのエフェクト塗料、例えば粉体エフェクト塗 料の製造及び特に、フレークの形のエフェクト顔料の製造のための基材として特 に好適であり、これらは、有色コモノマーと視角に依存する色効果及び向上した 隠蔽力に特徴がある。 概新規ポリマーが、その合成において微細な粉末の形で得られない場合は、こ れは、合成の後に、エフェクト顔料として使用するためにまたは塗料用に微細な 粉末へと変えられる。溶融縮合の形で合成を行った場合は、合成後の可能な第一 粉砕段階はストランド-またはテープ押出段階である。得られるストランドまた はテープは、チッパーまたは造粒機を用いて公知の方法によりチップまたは顆粒 にすることができる。しかし、このポリマーを、他の方法で単離し、ついで切断 プロセス及び鋸引きプロセスによる粗粉砕処理に付すこともできる。更なる粉砕 処理を、あらゆる種類及び設計の粉砕装置を用いて行うことができる。必要な最 終的な微細度は、単一の工程段階であるいは個々の複数の段階を経て、 同一のまたは異なる種類のミルを用いて達成することができる。 行った粉砕工程において所望の最小の微細度及び粒度分布が直接達成されなかっ た場合は、所望の最小の微細度を保証しそして所望の最適な粒度フラクションを 得るために、粉砕工程の間にまたは粉砕工程の後に、粉砕された材料をスクリー ニングまたは分級工程に付すことが好適である。粉砕装置の例は、振動ミル、振 動ディスクミル、ディスクミル、遊星ミル、遠心ミル、エンドランナーミル、ボ ールミル、クロス-ベータミル、インパクトローターミル、カッティングミル、 ハンマーミル、ナイフミル、ローター-ステーターミル、インペラーブレーカー ミル及び特に超遠心ミル、ユニバーサルミル、ピンミル及びエアージェットミル である。特定の場合において、ボールミル、サンドミル、振動ミルまたはビーズ ミル中での湿式粉砕も行うことができる。 概新規ポリマーを乳化または分散相の形で重合して製造すると通常は微細な粉 末が得られるので、この場合は粉砕する必要はない。 粉体エフェクト塗料は以下の好ましい方法によって塗布することができる: 微細なポリマー粉末を吹付け工程において静電気的に帯電させる。これは、粉 末を帯電したコロナを通して供給することによってこの粉末自身を帯電させるこ とによるコロナ方法によって行われる。摩擦電気的(triboelectric)または動電 気的(electro-kinetic)方法においては、摩擦電気の原理が使用される。この場 合、吹付け装置中で、摩擦パートナー、通常ホースまたはスプレーチューブ(例 えばポリテトラフルオロエチレンから作られたもの)の電荷と反対の静電気的な 電荷が粉末に与えられる。この静電気的な電荷により、コーティングされる物品 上に粉末が高程度に付着する。対象物上への塗布工程の後は、粉末の塗膜を、こ の粉末の軟化点より高い温度にまで加熱する。このような温度において、該ポリ マーは均一な膜を形成しそして螺旋型超構造が形成する。螺旋型構造の形成が始 まるこの温度を以下、“カイラル化温度(chiralization temperature)”と言う 。 粉体エフェクト塗料の特定の光学特性は、その分子が、ポリマーのカイラル化 温度より高い温度において螺旋型構造を形成するまで観測されない。コレステリ ック相への転位は多くの場合においてポリマーの合成中に既に起こる。本発明に 従い使用される CLCPの選択的反射の波長は、この螺旋型構造のピッチによって決定される。この ピッチは、ポリマーの構造、溶融粘度、溶剤の存在及び特にカイラルモノマーの 螺旋捩り力(helical twisting power)に依存する。これはまた前記温度にも依存 する。それゆえ、螺旋のピッチはこの温度によっても調節できる。螺旋のピッチ 、それゆえ選択的反射は、コーティングされた基体を急冷することによって永久 的に固定することができる。除冷した場合は、色が変化することを考慮しなけれ ばならない。一般的に、着色された基体はこの方法でも得られる。しかし、最終 的な色を予め決めることが困難である。冷却した基体を再加熱すると、その結果 得られる螺旋ピッチ、それゆえ選択的反射の波長は変化するかまたはそのまま同 じものとなり得る。この操作は、コーティングされた基体の色を変化させるため 、色を簡単に補正することを可能とする。実際の使用においては、ポリマーの融 点及びカイラル化温度がコーティングされた基体の使用温度よりも高いことが重 要である。 螺旋型構造の形成は、温度、剪断力の作用及び、例えばポリビニルアルコール 、セルロース誘導体及びポリイミド等のポリマー性塗料によりコーティングされ た基体によって促進され得る。ポリマー分子の配列(alignment)プロセスは、ポ リマーの構造に依存して、電界及び磁界によっても大いに影響され得る。 粉末状の物質で対象物をコーティングする更に別の好ましい方法は溶射法であ る。この方法では、粉末をキャリアガスと一緒に流動させ(例えば流動床中で) そして溶射ガンの中心のノゾルに供給する。同時に、燃料ガス/酸素混合物をこ の溶射ガン中に発生させそしてこれを、中央の周りに環状に配置した多数の小さ な火炎の中で燃焼させる。これにより、粉末状の粒子が溶融し、これを次いでコ ーティングする対象物上に液滴として付着させ、そしてこの液滴が吹付け工程の 間に合体して膜を形成する。この方法には、溶融操作が吹付け工程に統合される ので、物品への塗料の適用と膜形成とを単一の段階で行うことができるという特 別の利点がある。 粉体塗装のための更に別の好ましい態様は流動床焼結法(fluidized-bed sinte ring)である。このためには、キャリアガス及び該新規ポリマー粉末を用いて適 当な容器中に流動床を発生させる。コーティングする対象物を、別個の加熱室中 で、コーテ ィングに必要な温度にまで加熱し、そしてこの温度に達した後、上記の流動床に これを一定時間浸漬する。粉末状粒子はこの対象物表面に粘着し、溶融しそして 合体して膜を形成し、そして螺旋型構造を形成する。幾つかの場合において、膜 形成及びポリマー分子の配列を向上させるために、コーティングされた対象物を 更なる熱処理に付すことが有利である。他の場合では、コーティングされた対象 物を空気中で放冷するかまたは水で急冷することができる。この方法にも、溶融 操作がコーティングエ程に統合されるので、物品への塗料の適用と、ポリマー分 子の配列及び膜形成を単一の段階で行えるという特別の利点がある。 上記の全ての粉体塗装方法、特に流動床焼結法及び溶射法において、粉体の粒 形、それゆえ流動性、及び粉末の粒度分布が主として重要である。できるだけ球 体に近くそして狭い粒度分布を有する粒子が好ましい。球形の粒子は、重合を乳 化または分散相において行う方法において簡単に得られる。粉砕工程において、 使用したミルのタイプに依存して、比較的狭いかまたは広い粒度分布が得られる 。幾つかの場合において、できるだけ狭い粒度分布を達成するために、粉砕工程 の後にスクリーニングまたは分級処理を行うことが有利である。他の場合では、 まず最初に非常に微細な粉末を作ることが有利であり、これを次いで合目的的に 凝集させて所望の粒度を得ることができる。 所望の粒子微細度は、粉体エフェクト塗膜の厚さ、コーティングする対象物の 種類及び使用する塗布法に非常に重要な事柄である。コーティングする対象物上 に薄い塗膜が所望である場合は、1〜100μm、好ましくは15〜80μmの粉末の 平均粒度が目的とされるべきである。流動床焼結法及び溶射法による塗布操作で 通常得られるような厚い膜が対象物上に望まれるような場合は、80〜300μm、 好ましくは100〜250μmの平均粒度が有利である。流動床焼結法及び溶射法にお いては、上記の粒度範囲を厳格に守ることが特に重要である。過度に小さい粒子 は高い火炎温度により過熱されて炭化するかあるいはガス流によって飛散してし まう。これに対して、過度に大きな粒子は完全に溶融できずそして次ぎの膜形成 段階において最適な配列をすることができない。しかし、例外的に、上記の範囲 から外れる粒度分布を使用することが有利な場合もある。 粉体エフェクト塗料は多種多様な基体に塗布することができる。 例えば天然及び合成材料、例えば木材、プラスチック、金属またはガラスから作 製された物品を挙げることができる。このエフェクト塗料を下塗りなしで塗布す る場合は、基体を覆い隠すような膜厚で塗布することが推奨される。もちろん、 二層以上の膜を塗布することまたは半透明膜を形成させることも可能である。自 走車のボディーまたはボディーパーツの塗装が特に好ましい。 好ましくは、当該粉体エフェクト塗料は金属製またはプラスチック製基体上に 塗布される。これらは通常プレコートされている。つまり、プラスチック製基体 にはプラスチックプライマーを付与することができ、そして金属製基体は、通常 、電気誘導塗布されたプリマーと、及び必要に応じて一層またはそれ以上の更な る塗膜、例えばフィラーコートを有する。 暗色の基体を使用することが特に好ましい。これに関連して、暗色の基体とい う用語は、その表面に暗色の塗膜が付与された基体のみを意味するのではなく、 それ自体暗色の基体をも意味するものと解釈され、例えばプラスチック製基体ま たは暗色の酸化物皮膜を持つ金属製基体である。暗色の塗膜の例は、各々電気誘 導法によりあるいは吹付けまたは粉体塗装によって塗布された、プライマー、プ ラスチックプライマー、フィラー保護塗膜、砕石保護塗膜、及び単一色ベース- 及びトップコートである。暗色の基体の例は、暗赤色、暗青色、暗緑色、暗褐色 、暗灰色及び特に黒色の基体である。粉体塗料は淡い色の基体にまたは隠蔽性の 層中に適用することもできる。しかし、この場合、視角に依存する色感はより低 い程度でしか感じられなくなってしまう。 粉体エフェクト塗膜を慣用の方法により透明塗料(クリアコート)で覆うこと もできる。適当な透明塗料は、原則的に、全ての公知の透明塗料または透光性に 顔料着色された塗料である。この際、溶剤含有の一成分または二成分塗料及び好 ましくは水で希釈可能な透明塗料の両方及び特に粉体塗料を使用することができ る。幾つかの場合において、幾分より厚く透明塗料を使用するか、あるいは同じ または異なる液体または粉体塗料の2つの透明塗膜を適用することが有利であり 得る。周知な通り、透明塗料は、コーティングされた対象物の表面特性を改善す る更に別の助剤を含む。これには例えば分解反応に対して下層を保護するUV安定 剤及び光安定剤を挙げることができる。 当該コレステリック液晶ポリマーをエフェクト塗膜にする他の 方法は溶剤塗布法である。この場合、このポリマーを溶剤中に溶解しそしてコー ティングする基体に溶液から膜を適用する。これは、例えば、吹付け、ナイフコ ーティング、流し込み、浸漬によってあるいはブラシを用いて行うことができる 。溶剤を蒸発させた後、このポリマーは輝きのあるエフェクト塗膜を形成する。 当該コレステリック液晶ポリマーをエフェクト塗膜にする更に他の方法は溶融 塗布法である。この場合は、このポリマーをその溶融物から基体に塗布するかあ るいは基体上で溶融しそして加工して薄膜にする。ポリマーは、例えば、加熱可 能なナイフコーターを用いて塗布できる。しかし、より簡単な手段、例えばこて を使用して行うこともできる。 概新規塗料は、簡単な塗布法に、及び吸光顔料単独及び/またはCLCPエフェク ト塗料によっては達成できない、視角に依存する興味深い色効果に特徴がある。 以下の実施例において、部は重量部である。 実施例1: 2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸9406部、4-ヒドロキシ安息香酸13812部、テレフタ ル酸2658部、1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-ソルビトール(イソソルビド)2923部、p -アミノ安息香酸1371部及びペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸3,4,9,10-二無 水物1569部を無水酢酸21094部と混合し、そして穏やかな窒素流をこの混合物中 に導通させる。この混合物を15分間の間に140℃に加熱し、ついでこの温度で30 分間保持する。次いでこの温度を195分間の間に335℃にまで上げる。酢酸が約20 0℃から留出し始める。温度が335℃に達した後、混合物をこの温度で更に30分間 攪拌する。次いで窒素洗滌を止めそして減圧状態にする。混合物を減圧下(約5 mbar)で更に30分間攪拌し、次いで窒素で通気する。次いで得られたポリマーを 冷却しそして単離する。 このポリマーは、光輝性が高い赤味帯びた銀色乃至赤味帯びた緑色の色を有し 、斜めから見ると赤味帯びた紫色に見える。 実施例2 2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸27277部、4-ヒドロキシ安息香酸34530部、テレフ タル酸4984部、1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-ソル ビトール(イソソルビド)5846部、p-アミノ安息香酸3486部及びペリレン-3,4,9 ,10-テトラカルボン酸3,4,9,10-二無水物3923部を無水酢酸52680部と混合し、そ して穏やかな窒素流をこの混合物中に導通させる。この混合物を15分間の間に14 0℃にまで加熱し次いでこの温度で30分間保持する。次いでこの温度を195分間の 間に335℃にまで上げる。約200℃から酢酸が留出し始める。温度が335℃に達し た後、混合物をこの温度で更に30分間攪拌する。次いで窒素洗滌を止めそして減 圧状態にする。混合物を減圧下(約5mbar)で更に30分間攪拌し次いで窒素で通 気する。次いで得られたポリマーを冷却しそして単離する。 このポリマーは、光輝性の高い金-赤色を有し、これは斜めから見ると赤味帯 びた緑色に見える。 実施例3: 2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸3762部、4-ヒドロキシ安息香酸6287部、テレフタ ル酸1661部、1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-ソルビトール(イソソルビド)1315部及 びN,N'-ビス(3-アミノフェニル)-3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸ジイミド5 72部を無水酢酸10460部と混合しそして穏やかな窒素流をこの混合物中に導通さ せる。この混合物を15分間の間に140℃にまで加熱し、次いでこの温度で30分間 保持する。次いでこの温度を195分の間に335℃にまで上げる。約200℃から酢酸 が留去し始める。温度が335℃に達した後、混合物をこの温度で更に30分間攪拌 する。次いで窒素洗滌を止めそして減圧状態にする。混合物を減圧下(約5mbar )で更に30分間攪拌し、次いで窒素で通気する。 得られたポリマーを冷却しそして単離する。 このポリマーは光輝性の赤味帯びた空色(turquoise color)を有し、これは斜 めから見ると赤味帯びた紫色に見える。 実施例4: CLCPの合成: 反応器中で、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸3386部、4-ヒドロキシ安息香酸6630 部、(1R,3S)-(+)-樟脳酸3404部及び4,4'-ジヒドロキシビフェニル3165部を無水 酢酸10460部と混合し、そして穏やかな窒素流をこの混合物中に導通させる。こ の混合物を攪拌しながら15分間の間に140℃にまで加熱しそしてこの温度で30 分間保持する。次いでこの温度を165分の間に335℃に上げ、そして生じた溶融物 をこの温度で更に30分間攪拌する。約220℃から酢酸が留出し始める。次いで窒 素洗滌を止めそして減圧状態にする。溶融物を減圧下(約5mbar)で更に30分間 攪拌し、次いで270℃に冷却しそして窒素で通気する。5-クロロ-2-(2-ヒドロキ シ-1-ナフチルアゾ)-4-メチルベンゼンスルホン酸150部を得られたポリマー溶融 物中に導入し、そしてこの混合物をこの温度で減圧下に更に1時間縮合させる。 次いでこの混合物を窒素で通気しそして冷却し、次いで得られたポリマーを単離 する。 このポリマーは、垂直に見た場合に赤色乃至銅色を有する。これは斜めから見 ると金色に変わる。 実施例5 CLCPの合成: 反応器中で、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸5640部、4-ヒドロキシ安息香酸6906 部、テレフタル酸1661部、4,4'-ジヒドロキシビフェニル186部、1,4:3,6-ジアン ヒドロ-D-ソルビトール(イソソルビド)1023部及びC.I.ピグメントオレンジ34 (C.I.No.21115)1303部を無水酢酸10460部と混合し、そして穏やかな窒素流を この混合物中に導通させる。この混合物を、攪拌しながら、15分の間に140℃に 加熱しそしてこの温度で30分間保持する。次いでこの温度を165分の間に335℃に まで上げ、そして生じた溶融物をこの温度で更に30分間攪拌する。約220℃から 酢酸が留出し始める。次いで窒素洗滌を止めそして減圧状態にする。この溶融物 を減圧下(約5mbar)で更に30分間攪拌し、窒素で通気しそして冷却して、次い でポリマーを単離する。 このポリマーは、垂直から見ると褐色であり、斜めから見るとこれは赤金色に 変わる。 実施例6: CLCPの合成: 反応器中で、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸5640部、4-ヒドロキシ安息香酸6906 部、テレフタル酸1661部、4,4'-ジヒドロキシビフェニル745部、1,4:3,6-ジアン ヒドロ-D-ソルビトール(イソソルビド)877部及びC.I.ピグメントオレンジ34(C .I.No.21115)130部を無水酢酸10460部と混合し、そして穏 やかな窒素流をこの混合物中に導通させる。この混合物を、攪拌しながら、15分 の間に140℃にまで加熱しそしてこの温度で30分間保持する。次いでこの温度を1 65分の間に310℃にまで上げ、そして生じた溶融物をこの温度で更に30分間攪拌 する。約220℃から酢酸が留出し始める。次いで窒素洗滌を止めそして減圧状態 にする。得られた溶融物を減圧下(約5mbar)で更に30分間攪拌し、窒素で通気 しそして冷却し、次いで得られたポリマーを単離する。 このポリマーは垂直に見ると褐色であり、斜めから見るとこれは赤金色に変わ る。 実施例B1:CLCP粉末の作製 実施例1で製造したポリマーをカッティングミル中で予備粉砕しそしてナイフ 挿入物を備えたユニバーサルミルを用いて<1mmの粒度にまで粉砕する。最終的 な粉砕は、0.2mmのスクリーンを有する高性能超遠心ミル中で中程度の処理量で 行い、<200μmの粒度を有する粉末を得る。 実施例B2: 摩擦電気式スプレーガンを用いる粉体塗料膜の形成: 実施例B1で作製した粉末を、Intec,Dortmund社製の には、標準的なスプレーチューブ及び星型の内部ロッドを備え付ける。この吹付 け装置を、黒色の粉体塗料で下塗りしたアルミニウム板を高い粉末処理量及び3 barの噴霧圧で吹付けブース内で交差塗布することによってコーティングするた めに使用する。膜形成のために、このコーティングされた板を5分間275℃に加 熱し、次いで水中に浸漬する。これによって、約20μmの厚さを有する均一な膜 が得られ、これは垂直に見ると赤味帯びた青色を示しそして斜めから見ると輝く 赤紫色を示す。 実施例B3:CLCP粉末の作製: 実施例2で製造したポリマーをカッティングミル中で予備粉砕しそしてナイフ 挿入物を備えたユニバーサルミルを用いて<1mmの粒度まで粉砕する。最終的な 粉砕は、0.2mmのスクリーンを有する高性能超遠心ミル中で中程度の処理量で行 い、<200μmの 粒度を有する粉末を得る。 実施例B4: 摩擦電気式スプレーガンを用いる粉体塗料膜の形成: 実施例B3で作製した粉末を、Intec,Dortmund社製の には、標準的なスプレーチューブと星型の内部ロッドを備え付ける。この吹付け 装置を、黒色の粉体塗料で下塗りしたアルミニウム板を高い粉末処理量及び3ba rの噴霧圧で吹付けブース内で交差塗布することによってコーティングするため に使用する。膜形成のために、このコーティングされた板を5分間275℃に加熱 し次いでこれを水中に浸漬する。これによって、約25μmの厚さを有する均一な 膜が得られ、これは垂直に見ると赤味乃至緑味帯びた色を示し、そして斜めから 見ると輝く青緑色を示す。 実施例B5(粉砕) 実施例4で製造したポリマーをカッティングミル中で予備粉砕しそしてナイフ 挿入物を備えたユニバーサルミルを用いて<1mmの粒度に粉砕する。 実施例B6(膜形成) 実施例B5のポリマー粉末を、200℃に予備加熱した黒色に下塗りした板上に分 散し、溶融しそしてナイフコーターを用いてこれを塗り伸ばして膜を形成させる と、得られたこの膜は垂直に見ると輝く空色を有し、そして斜めから見ると輝く 赤味帯びた青色を示す。 実施例B7(粉砕) 実施例5で製造したポリマーをカッティングミル中で予備粉砕しそしてナイフ 挿入物を備えたユニバーサルミルを用いて<1mmの粒度まで粉砕する。 実施例B8(膜形成) 実施例B7のポリマー粉末を、250℃に予備加熱した黒色に下塗りした板上に分 散し、溶融しそしてナイフコーターを用いてこれを塗り伸ばして膜を形成させる と、得られたこの膜は、垂直に見 ると輝く金赤色を示し、そして斜めから見ると輝く金緑色を示す。 実施例B9(粉砕) 実施例6で製造したポリマーをカッティングミル中で予備粉砕しそしてナイフ 挿入物を備えたユニバーサルミルを用いて<1mmの粒度まで粉砕する。 実施例B10(膜形成) 実施例B9のポリマー粉末を250℃に予備加熱した黒色に下塗りした板上に分散 し、溶融しそしてナイフコーターを用いてこれを塗り伸ばして膜を形成させると 、この膜は垂直に見ると輝く銅色を有しそして斜めから見ると輝く金橙色を持つ 。 実施例B11(膜形成) 実施例B3のポリマーの暖かい5%濃度溶液を、予備加熱したセラン(Ceran)板 上に注ぎそしてこれをその上にブラシをかけて塗り広げ、次いで溶剤を完全に蒸 発させると、輝く金赤色の膜が得られ、これは垂直に見ると輝く緑帯びた色を有 する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年4月6日(1998.4.6) 【補正内容】 請求の範囲 1. 可視波長領域の光を吸収する少なくとも一種の有色コモノマーを含むコレス テリック液晶主鎖型ポリマー。 2. コレステリック液晶主鎖型ポリマーが、芳香族及び/または脂環式ヒドロキ シカルボン酸、芳香族アミノカルボン酸、芳香族及び/または脂環式ジカルボン 酸、及び芳香族及び/または脂環式ジオール及び/またはジアミン、及びカイラ ル二官能性コモノマーを含む液晶ポリエステル、ポリアミドまたはポリエステル アミドであることを特徴とする請求の範囲第1項のコレステリック液晶ポリマー 。 3. 主鎖型ポリマーが、芳香族ヒドロキシカルボン酸、脂環式ヒドロキシカルボ ン酸及び芳香族アミノカルボン酸からなる群から選択される一種またはそれ以上 の化合物0〜99.8mol%;芳香族ジカルボン酸及び脂環式ジカルボン酸からなる 群から選択される一種またはそれ以上の化合物0〜50mol%;芳香族及び脂環式 ジオール及びジアミンからなる群から選択される一種またはそれ以上の化合物0 〜50mol%;カイラル二官能性コモノマー0.1〜40mol%、好ましくは1〜25mol% ;及び可視光の波長領域に少なくとも一つの吸収を持つ二官能性有色成分0.1〜5 0mol%、好ましくは1〜25mol%からなる(合計は100mol%)ことを特徴とする 、請求の範囲第1項または2項のコレステリック液晶ポリマー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 可視波長領域の光を吸収する少なくとも一種の有色コモノマーを含むコレス テリック液晶ポリマー。 2. 一種またはそれ以上のコレステリック液晶主鎖型ポリマー、一種またはそれ 以上のコレステリック液晶側鎖型ポリマーまたはこの主鎖型及び側鎖型ポリマー のコンビネーションを含むことを特徴とする、請求の範囲第1項のコレステリッ ク液晶ポリマー。 3. コレステリック液晶側鎖型ポリマーが、主鎖にポリシロキサン、環状シロキ サン、ポリアクリレート及び/またはポリメタクリレートを、そして側鎖にメソ ゲン基を含むことを特徴とする、請求の範囲第2項のコレステリック液晶ポリマ ー。 4. コレステリック液晶主鎖型ポリマーが、芳香族及び/または脂環式ヒドロキ シカルボン酸、芳香族アミノカルボン酸、芳香族及び/または脂環式ジカルボン 酸、及び芳香族及び/または脂環式ジオール及び/またはジアミン、及びカイラ ル二官能性コモノマーを含む液晶ポリエステル、ポリアミドまたはポリエステル アミドであることを特徴とする、請求の範囲第2項のコレステリック液晶ポリマ ー。 5. 主鎖型ポリマーが、芳香族ヒドロキシカルボン酸、脂環式ヒドロキシカルボ ン酸及び芳香族アミノカルボン酸からなる群から選択される一種またはそれ以上 の化合物0〜99.8mol%;芳香族ジカルボン酸及び脂環式ジカルボン酸からなる 群から選択される一種またはそれ以上の化合物0〜50mol%;芳香族及び脂環式 ジオール及びジアミンからなる群から選択される一種またはそれ以上の化合物0 〜50mol%;カイラル二官能性コモノマー0.1〜40mol%、好ましくは1〜25mol% ;及び可視光の波長領域に少なくとも一つの吸収を持つ二官能性有色成分0.1〜5 0mol%、好ましくは1〜25mol%からなる(合計は100mol%)ことを特徴とする 、請求の範囲第2項または4項のコレステリック液晶ポリマー。 6. 主鎖型ポリマーが、p-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸、 テレフタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ヒドロキノン、レ ソルシノール及び4,4'-ジヒドロキシビフェニルからなる群から選択される一種 またはそれ以上の化合物を含むことを特徴とする、請求の範囲第2項、4項また は5項のコレステリック液晶ポリマー。 7. 有色コモノマーが、アンタントロン顔料、アントラキノン顔料、ジオキサジ ン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ジケトピローロピロール顔料 、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アゾメチン顔料またはアゾ顔料の二官能性ヒド ロキシル、アミノ及び/またはカルボキシル誘導体、アミノスチルベンカルボン 酸またはこれらのコンビネーションであることを特徴とする、請求の範囲第1項 〜6項の少なくとも一つに記載のコレステリック液晶ポリマー。 8. カイラル二官能性コモノマーが、イソソルビド、イソマンニド、樟脳酸、メ チルピペラジン、3-メチルアジピン酸、ブタン-2,3-ジオール、 (式中、R及びR'はそれぞれ互いに独立してH、C1〜C6-アルキルまたはフェニル 、好ましくはHまたはCH3である) からなる群から選択される一種またはそれ以上の化合物であることを特徴とする 、請求の範囲第1項〜7項の少なくとも一つに記載のコレステリック液晶ポリマ ー。 9. ポリマーが、p-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸、テレフ タル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ヒドロキノン、レソルシ ノール及び4,4'-ジヒドロ キシビフェニルからなる群から選択される一種またはそれ以上のモノマー;カイ ラル成分としての、樟脳酸、イソソルビド、イソマンニド;及び、有色成分とし ての、N,N'-ビス-(3-アミノフェニル)-3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸ジイ ミド、N,N'-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸 ジイミド、N,N'-ビス-(4-カルボキシフェニル)-3,4,9,10-ペリレンテトラカルボ ン酸ジイミド及びペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸3,4,9,10-二無水物の群 から選択される一種またはそれ以上の化合物を含むことを特徴とする、請求の範 囲第1項〜8項の少なくとも一つに記載のコレステリック液晶ポリマー。 10. 請求の範囲第1項〜9項の少なくとも一つに記載のコレステリック液晶ポ リマーの製造方法であって、このポリマーが基づく各モノマーを、そのままであ るいは反応性誘導体の形で、溶融物として、溶液中であるいは乳化または分散相 の形で縮合させることを特徴とする、上記方法。 11. 請求の範囲第1項〜9項の少なくとも一つに記載のコレステリック液晶ポ リマーを、エフェクト顔料またはエフェクト塗料の製造のための一材料または出 発材料として使用する方法。
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