JP2000511210A - 修飾されたでんぷんおよびそれを含むコーティングスリップ - Google Patents

修飾されたでんぷんおよびそれを含むコーティングスリップ

Info

Publication number
JP2000511210A
JP2000511210A JP09514985A JP51498597A JP2000511210A JP 2000511210 A JP2000511210 A JP 2000511210A JP 09514985 A JP09514985 A JP 09514985A JP 51498597 A JP51498597 A JP 51498597A JP 2000511210 A JP2000511210 A JP 2000511210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starch
coating
modified starch
modified
slip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP09514985A
Other languages
English (en)
Inventor
イェールンストレーム、ラルス
ビックストレーム、オレ
Original Assignee
スバーリエス・ステルケルセプロドゥセンター・フェレニング・ユーピーエー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スバーリエス・ステルケルセプロドゥセンター・フェレニング・ユーピーエー filed Critical スバーリエス・ステルケルセプロドゥセンター・フェレニング・ユーピーエー
Publication of JP2000511210A publication Critical patent/JP2000511210A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H19/00Coated paper; Coating material
    • D21H19/36Coatings with pigments
    • D21H19/44Coatings with pigments characterised by the other ingredients, e.g. the binder or dispersing agent
    • D21H19/54Starch
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B31/00Preparation of derivatives of starch
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B31/00Preparation of derivatives of starch
    • C08B31/18Oxidised starch
    • C08B31/185Derivatives of oxidised starch, e.g. crosslinked oxidised starch

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 修飾されたでんぷんおよびそれを含むコーティングスリップが記載される。修飾されたでんぷんは、それがカルボキシル基について0.005〜0.070の置換度を有し、7〜20個の炭素原子を有する炭化水素鎖を含むカチオン性疎水性基については0.008〜0.080の置換度を有し、修飾されたでんぷんの水溶液は、0〜100℃、好ましくは約30〜60℃の範囲において相分離を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 修飾されたでんぷんおよびそれを含むコーティングスリップ 本発明は、修飾されたでんぷんおよびそれを含むコーティングスリップに関す る。 紙および板紙の製造において、紙ウエッブは、特に、紙の表面をより平坦で緻 密にし、印刷プロセスにおいてより高い品質を達成するようにコーティングスリ ップを適用することにより処理される。そのようなコーティングスリップは、例 えばでんぷんまたはポリマーラテックスの形態にある結合剤および増粘剤を場合 に応じて互いの組み合わせて含有するバインダー系中にクレー、チョーク、二酸 化チタン等のような顔料を含む。バインダー含有量は、通常、100重量部の顔 料当り約5〜40重量部、好ましくは約5〜20重量部のバインダーである。顔 料を分散させるために、好ましくは、100重量部の顔料当り約0.03〜1重 量部の量の分散剤もまた含まれる。加えて、コーティングスリップは、光学的白 色化剤、湿潤強力剤、粘度制御剤、着色剤等のような、多数の更なる添加剤を含 み得る。これらの添加剤の含有量は、通常、100重量部の顔料当り、せいぜい 約5重量部までである。 すべてのコーティングスリップは現存の使用条件の下で扱い得るようなレオロ ジー特性を有さねばならず、それは、低剪断速度でのポンプ搬送から塗布ステー ションにおけるきわめて高い剪断速度での紙ウエッブへの適用までのものを意味 する。同時に、コーティングスリップは、塗布された紙を印刷するときに最適の 結果を与えるようなものであるべきである。このことは、それが紙の表面に適用 され、固定化され、乾燥されるとき、特に、コーティングスリップにより与えら れる表面の被覆および空隙率について強い要求を課す。 コーティングスリップの上記の基準はある程度まで背反したものであり、現在 までに知られているコーティングスリップの一つの欠点は、もしコーティングス リップが良好な被覆および多孔性の塗布層となるバインダー系で作られるならば 、そのレオロジー特性は、紙ウエッブにコーティングスリップを適用することが 困 難になるであろうような程度に悪化し得ることである。一般的に、塗布層の高い 空隙率および悪化した機械的特性、すなわち、破壊時の低い引張り応力および破 壊時の低い引張りエネルギーの間には関係がある。高い空隙率を得ることを望む ことは、仕上げプロセスにおけるダストの形成および悪化した印刷の質の原因と なり得る。 WO95/18157はカチオン性でんぷんの製造を開示し、カチオン化させ る化学物質は例えば、2,3−エポキシプロピレントリメチルアンモニウムクロ ライドまたは3−クロロ−2−ヒドロキシプロピレントリメチルアンモニウムク ロライドである。カチオン性でんぷんは疎水性基を含まない。 EP0542236は、異なるタイプのでんぷんから出発し、異なる試薬を用 いるカチオン性でんぷん誘導体の製造を開示する。適切なでんぷんの例として、 修飾されていないでんぷん、酸修飾でんぷん、デキストリン化でんぷん、加水分 解されたでんぷん、酸化されたでんぷん、および、例えば、いまだ反応部位を残 しているでんぷんエーテルおよびでんぷんエステルのような誘導体化されたでん ぷんについて言及がなされている。カチオン化試薬として、疎水性基を有する、 および有しない、多数の異なるカチオン化試薬が列挙されている。適用の例とし て、抄紙において、セルロース懸濁液の脱水、およびこの懸濁液に添加された充 填剤の保持についての言及がなされている。固定された含有量のカルボキシル基 およびカチオン性疎水性基の両方を含む修飾されたでんぷんまたは紙の塗布のた めのそのような修飾されたでんぷんの使用は開示されていない。 US4,373,099およびUS4,146,515は、さらに、酸化され たでんぷんを開示し、それは疎水性基を有さない通常のカチオン化試薬によりカ チオン化されている。 本発明の目的は、特別で、新規である修飾されたでんぷんを用いることにより 、先行技術のコーティングスリップの欠点を減らすかまたは除いたコーティング スリップを提供することである。 本発明の目的は、カルボキシル基と疎水性基との両方を含み、かつ水溶液にお いて相分離を有する修飾されたカチオン性でんぷんにより達せられる。 より具体的には、本発明は、カルボキシル基に関して0.005〜0.070 の置換度、7〜20個の炭素原子を有する炭化水素鎖を含むカチオン性疎水性基 に関して0.008〜0.080の置換度を有し、修飾されたでんぷんの水溶液 が0〜100℃の範囲において相分離を有することを特徴とする修飾されたでん ぷんを提供する。 本発明によれば、コーティングスリップもまた提供され、それは上記定義の修 飾されたでんぷんを含むことを特徴とする。 本発明の更なる特徴および利点は続く明細書および伴う請求の範囲から明らか となる。 コーティングスリップにおいて通常用いられるタイプのでんぷんは、化学的に 分解された(酸化された)でんぷんまたは化学的に安定化された(ヒドロキシプ ロピル化された)/化学的に分解された(酸化された)でんぷんである。化学的 に分解された/カチオン化されたでんぷんもまた用いられる。それらと対照的に 、本発明のでんぷんは、一方でカルボキシル基を含むように化学的に分解され( 酸化され)ることにより、他方で、カチオン性疎水性基を含むことにより修飾さ れる。本発明による修飾されたでんぷんのための原材料として用いられるでんぷ んは、ジャガイモ、トウモロコシ、コムギおよびタピオカからのでんぷんのよう ないかなる既知のいずれの起源のものでもよい。 カルボキシル基は、例えば次亜塩素酸ナトリウムまたは過酸化水素による酸化 により通常の様式において本発明によるでんぷんに導入される。カルボキシル基 についての置換度は、本発明によれば約0.005〜0.070であり、好まし くは約0.010〜0.050である。酸化されたでんぷんは次の様式で適切に 調製される。ジャガイモでんぷんを約45%の乾燥含有量まで水中に懸濁させる 。懸濁液のpHを水酸化ナトリウムにより9.5のpHに調整する。150g/ lの利用できる塩素の活性物質を有する次亜塩素酸ナトリウムをゆっくりと加え る。反応混合物のpHを水酸化ナトリウムを加えることにより9.5に一定に維 持する。反応が完了するとき、すなわちすべての塩素が消費されるとき、反応は 、塩酸による5.5のpHへの中和により停止させられ、それから生成物は脱水 され、乾燥の前に洗浄される。この反応を通して、カルボキシル基がでんぷん分 子上に導入される。カルボキシル基の量、すなわち、置換度(DS)は、加えら れた次 亜塩素酸塩の量により、および反応が実施されたpHで制御される。より詳細に ついては、フォンJ.ポッツェ(Potze)およびP.ハイエンストラ(Hi enstra)による論文、「次亜塩素酸塩によるジャガイモでんぷんの酸化に er Reaktionsbedingungen auf die Oxyd 〜225ページに参照がなされる。 カルボキシル基の導入に加えて、本発明によるでんぷんはカチオン性疎水性基 の導入により修飾される。カチオン性疎水性基についての置換度は、約0.00 8〜0.080、好ましくは約0.010〜0.030である。望ましい疎水性 を得るために、疎水性基は7〜20個の炭素原子、好ましくは10〜16個の炭 素原子を有する炭化水素鎖を含む。疎水性基をカチオン性にするために、それら は第4級窒素原子のような正に荷電した原子または基を含む。本発明によれば、 正に荷電した原子または基は、疎水性基に結合するかまたはその部分を構成する ことが好ましいが、しかし本発明は、でんぷんが別々の疎水性基およびカチオン 性基により修飾されることを排除しない。そのような別々の修飾において、カチ オン性基についての置換度は、好ましくは疎水性基のそれと一致すべきである。 カチオン性疎水性基の導入によるでんぷんの修飾は、例えば、でんぷんを上記 の疎水性炭化水素鎖を含む第4級アンモニウム化合物のクロロヒドリン、例えば 、化合物3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルドデシルアンモニウムク ロライドと反応させることにより起こり得るものである。カチオン性疎水性基の 導入は、下記の様式において適切に起こり得る。ジャガイモでんぷんを約45% の乾燥含有量まで水に懸濁させる。懸濁液のpHを水酸化ナトリウムにより11 .4に調整し、それからカチオン化試薬を加える。反応の間、水酸化ナトリウム を加えることによりpHを11.4に一定に維持する。24時間後、総窒素量お よび結合窒素量を測定し、反応の収率を定量する。もし結合窒素量が望ましい値 に達しているならば、反応を、塩酸によりpHを5.5に調整することにより停 止する。生成物を洗浄し、脱水し、乾燥する。 もしカルボキシル基およびカチオン性疎水性基の導入によりこの様式において でんぷんが修飾され、これらの官能基についての置換度ならびに疎水性基のサイ ズが上記の範囲内において適切な様式で選択されれば、修飾されたでんぷんが得 られ、これは例えばジェットボイラーでの煮沸による水における溶解後、温度が 低くなるとそれは相分離(沈殿)する。それはでんぷんのアミロース画分または アミロペクチン画分であり、または同時に、相分離する両画分である。本発明に よる修飾されたでんぷんの区別的特徴であるこの相分離は、ある、いわゆる上方 臨界溶液温度(UCST)で起こる。温度がUCSTを超えて上昇するとき、修 飾されたでんぷんは溶解し、一方、温度がUCSTを下回って低くなるとき、で んぷんは相分離(沈殿)する。この相分離は可逆的である。UCST、すなわち 相分離が起こる温度は、本発明による修飾されたでんぷんについて、0〜100 ℃の範囲内、好ましくは約30〜60℃、もっとも好ましくは約50℃に存在す る。本発明による修飾されたでんぷんの可逆的な相分離は、UCSTを下回る温 度の相分離したでんぷん溶液の粘度がUCSTを超える温度のでんぷん溶液の粘 度よりも低いことの原因となる。この現象は、本発明において、独特で有利な特 性を有するコーティングスリップを提供するために利用される。実際、もし本発 明により修飾されたでんぷんが、塗布用顔料分散液に加えられられれば、そので んぷんのUSCTを下回る温度での得られたコーティングスリップの粘度は、そ れを超える温度におけるより低いであろう。このことは、製造後のコーティング スリップを、貯蔵し、ポンプ輸送し、およびでんぷんのUSCTを下回る温度で いずれの問題もなく紙ウエッブに適用でき、同時に、塗布された紙をでんぷんの UCSTを超える温度で乾燥セクションにおいて乾燥することは、でんぷんを再 び溶解させ、その疎水性およびカチオン性の基を構造を形成するために利用可能 にする結果となることを意味する。結果として、相対的にみて高い多孔性を有す る、良好に被覆するコーティングスリップが得られる。 本発明のでんぷんは、コーティングスリップにおいて単独でまたはポリマーラ テックスタイプの分散バインダーとともに用いられることが意図されている。 修飾されたでんぷんがラテックスバインダーとともにコーティングスリップに おいて含まれるとき、UCSTを超える温度で乾燥した後、修飾されたでんぷん が通常の酸化されたでんぷんにより置換された条件と比較して、より高い空隙率 を有する塗布層が得られるであろう。修飾されたでんぷんを含む層についての破 壊時の引張り応力および破壊時の引張りエネルギーは、通常のでんぷんを含む層 についてよりも低くはないであろう。このことは、カチオン性疎水性基を原因と するでんぷんおよびラテックス/顔料の間の相互作用により説明され得る。 本発明の理解を更に高めるために、非限定的な例により説明がなされるであろ う。例におけるすべての部は、別段の言及がない限り重量に関する。 例1 0.3部のポリアクリレート分散剤とともに分散された100部のカオリンク レーおよび12部の本発明による修飾されたでんぷんからなるコーティングスリ ップを調製した。カオリンクレーは塗布用品質のものであり、イングランドのコ ーンウオール(Cornwall)のイングリッシュ・チャイナ・クレー・イン ターナショナル社のスペスホワイト(Speswhite)により供給された。 分散剤は、イングランドのブラッドフォード(Bradford)のアライド・ コロイド社(Allied Colloids,Ltd.)により商品名ディス ペックス(Dispex)N40の下に供給される低分子ポリアクリル酸ナトリ ウムであった。本発明により修飾されたでんぷんは、次亜塩素酸ナトリウムによ り0.020の置換度(DS)に酸化されたジャガイモでんぷんであった。加え て、そのでんぷんは、カチオン性疎水性基の導入により修飾された。この修飾は 、ジャガイモでんぷんを3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルドデシル アンモニウムクロライドと反応させることにより行った。カチオン性疎水性基に ついての修飾されたでんぷんの置換度(DS)は0.021であった。修飾され たでんぷんは、ジェットボイラーで140℃で煮沸された。煮沸されたでんぷん は約50℃のUCSTを有していた。上記組成のコーティングスリップを調製す るために、そのでんぷんを分散されたカオリンクレーに加えた。 コーティングスリップにおける修飾されたでんぷんは約50℃のUCSTを有 していたので、コーティングスリップの塑性粘度(25℃で測定)は、コーティ ングスリップが室温で調製され貯蔵された場合(223mPas)よりもコーテ ィングスリップが55〜60℃で調製され貯蔵された場合(312mPas)の ほうが高かった。室温で、でんぷんは相分離し、それゆえ、コーティングスリッ プの粘度へのそれの効果は、相分離が起きなかった場合より小さかった。 23℃および55〜60℃で上記のように調製されたコーティングスリップを それぞれウエッブに適用し、23℃および105℃で乾燥し、それから、塗布層 の特性を測定した。得られた結果を表1に記述する。 表1 スリップの調製 乾燥における 乾燥含有量 密度 空隙率 における温度 温度 ℃ ℃ (重量%) (kg/dm3) (%) 23 23 52.8 1.66 32.3 23 105 52.8 1.46 40.7 55〜60 23 54.2 1.47 40.3 55〜60 105 54.2 1.26 51.3 40%およびそれを超える空隙率の値は、高いと考えられるべきである。表1 から明白であるように、コーティングスリップがでんぷんのUCSTを超える温 度で調製される場合および適用された塗布層が105℃で乾燥される場合に最も 高い空隙率が得られる。この現象は、吸着を通しての橋架け(bridging )により説明され得る。 例2 0.3部のポリアクリレート分散剤により分散された100部のカオリンクレ ー、6部のカルボキシレート化されたスチレン−ブタジエンラテックスおよび6 部のでんぷんからなる2つのコーティングスリップを調製した。ラテックスはD ping)のダウスベリッジ(Dow Sverige)ABにより供給される 塗布用品質のものであった。カオリンクレーおよび分散剤は、例1において記載 された等級と同一であった。1つのコーティングスリップについては、次亜塩素 酸ナトリウムにより0.034の置換度(DS)に酸化された、ただ酸化だけさ れたジャガイモでんぷんが使用された。このでんぷんは通常に酸化されたでんぷ んの例として用いられ、ジェットボイラーにおいて120℃で煮沸された。この でんぷんを含むスリップを「スリップA」と称する。他のコーティングスリップ について、0.020の置換度に酸化され、加えて0.021のDSまでのカチ オン性疎水性基の導入により修飾されたでんぷんが使用された。このでんぷんは 、例1のもとで記載されたでんぷんと同一である。このでんぷんをジェットボイ ラー内で140℃で煮沸した。このでんぷんを含むスリップを「スリップB」と 称した。コーティングスリップを、第1にそのでんぷんを、ついでラテックスを 分散されたカオリンクレーに加えることにより調製した。カオリン懸濁液と混合 したとき、でんぷん溶液の温度は70℃であった。 スリップBにおいて含まれるでんぷんが約50℃のUCSTを有したことは確 立されていた。この現象はコーティングスリップの調製の間利用された。カチオ ン性基は、UCSTを超える温度で、乾燥塗布層の空隙率を大きくする湿潤コー ティングスリップにおいて構造を作り出すだろう。塗布層の乾燥含有量は57. 1%であった。スリップAの調製のために用いられたでんぷんはカチオン性基を 有しないため、スリップAは25℃でスリップB(119mPas)より低い塑 性粘度(50mPas)を有した。UCSTの存在のために、スリップBの塑性 粘度は、UCSTを有さない第4級アンモニウムでんぷんエーテルが代わりに用 いられる場合よりも有意に低い。このように、もしスリップAにおけるでんぷん が、DS=0.020まで酸化され、DS=0.007まで3−クロロ−2−ヒ ドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドにより修飾されたでんぷん に置き換えられるならば、25℃で200mPasの塑性粘度を有するコーティ ングスリップが得られるであろう。この結果は、特に、DSが増加すると塑性粘 度が通常増加するという事実から考えて、注目すべきである。 上記のように調製されたコーティングスリップAおよびBを23℃で紙ウエッ ブに適用し、23℃で乾燥し、それから塗布層の特性を測定した。引張り試験装 置(アルベトロン(Alwetron)TH1、ローレンツェン&ベットル(L orentzen&Wettre)、ストックホルム、スウェーデン)で、23 ℃および50%の相対湿度で、機械的特性を測定した。これらの試験において、 張りの速度は、10mm/minであり、掴み長は100mmであった。得られ た結果を表2において示す。 層の破壊時の引張りエネルギーは、次のように定義される引張りエネルギー吸 収指数(TEA*として与えられる(式中、ωは表面重量であり、Fは幅当りの張力であり、εは 伸びであり、εtは破壊時の伸びである)。 表2 スリップの型 スリップ 密度 空隙率 破壊時の 引張り 乾燥含有量 引張り エネルギー 強度 吸収指数 (重量%) (kg/dm3) (%) (MPa) (J/kg) スリップA 57.1 1.78 24.5 11.5 3.2 ±2.2 ±1.2 スリップB 57.1 1.73 26.7 13.4 4.5 ±1.9 ±1.9 表2は、通常の酸化されたでんぷんを用いることにより得られたものに比較し て、本発明により修飾されたでんぷんを用いることにより、より高い空隙率が得 られたことを示す。表2はまた、本発明により修飾されたでんぷんを用いること により、塗布層の機械的特性が向上したことをも示す。 例3 すべてが次亜塩素酸ナトリウムで酸化された3つの異なる修飾されたジャガイ モでんぷんの水溶液を、ジェットボイラーにおける煮沸により調製した。でんぷ んについて、1つだけは酸化され(S−Iと称する)、一方、他の2つのでんぷ んはともに酸化され、本発明によるカチオン性疎水性基で修飾された(S−II およびS−IIIと称する)。3つのでんぷんについての置換度(DS)は表3 において記述される。でんぷんS−IIIは、本発明により規定された範囲内の DSまで3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルドデシルアンモニウムク ロライドと反応させた。でんぷんS−IIは同じ試薬と反応させたが、しかし、 本発明により規定されるよりも低いDSまでであった。でんぷんS−Iが120 ℃で煮沸され、一方、でんぷんS−IIおよびS−IIIは140℃で煮沸され た。 表3 名称 でんぷんの質 カルボキシル カチオン性疎水性 基のDS 基のDS S−I 通常に酸化された 0.03 0 S−II 本発明と同じ試薬 で修飾した 0.02 0.004 S−III 本発明にしたがって 修飾した 0.02 0.21 ジェットボイラーにかけられたでんぷんを煮沸後、希釈しないで、ならびに5 重量%溶液に希釈して即座に試験した。希釈しないと、でんぷん濃度は約20% であった。でんぷんS−IIIのみが、温度が、0〜100℃の範囲内のいわゆ る上方臨界溶液温度(UCST)を下回って下がると急速な相分離を有した。で んぷんS−IIIについて観察された相分離は可逆的であり、50℃で起こった 。 この例は、0〜100℃の温度範囲において、通常の酸化されたでんぷんの溶 液においてはUCSTが現れないことを証明する。この例はまた、0〜100℃ の温度範囲におけるUCSTの存在は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジ メチルドデシルアンモニウムクロライドと反応させたでんぷんについての一般的 なケースではないことも証明する。0〜100℃の温度範囲においてUCSTを 有するために、でんぷんは、本発明により規定された範囲内にDSを有さねばな らない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,CZ,DE,DE,DK,DK,E E,EE,ES,FI,FI,GB,GE,HU,IL ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SK,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.カルボキシル基に関して0.005〜0.070の置換度を有し、7〜2 0個の炭素原子を有する炭化水素鎖を含むカチオン性疎水性基に関して0.00 8〜0.080の置換度を有し、修飾されたでんぷんの水溶液が0〜100℃の 範囲内で相分離を有することを特徴とする修飾されたでんぷん。 2.カルボキシル基に関して0.010〜0.050の置換度を有することを 特徴とする請求項1記載の修飾されたでんぷん。 3.カチオン性疎水性基に関して0.010〜0.030の置換度を有するこ とを特徴とする請求項1または2記載の修飾されたでんぷん。 4.該疎水性基が10〜16個の炭素原子を有する炭化水素鎖を含むことを特 徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の修飾されたでんぷん。 5.水溶液において、約30〜60℃の温度で相分離を有することを特徴とす る請求項1ないし4のいずれか1項記載の修飾されたでんぷん。 6.請求項1記載の修飾されたでんぷんを含むことを特徴とするコーティング スリップ。
JP09514985A 1995-10-11 1996-10-09 修飾されたでんぷんおよびそれを含むコーティングスリップ Ceased JP2000511210A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SE9503528-3 1995-10-11
SE9503528A SE504837C2 (sv) 1995-10-11 1995-10-11 Modifierad stärkelse och bestrykningssmet som inbegriper denna
PCT/SE1996/001278 WO1997013789A1 (en) 1995-10-11 1996-10-09 Modified starch and coating slip comprising the same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000511210A true JP2000511210A (ja) 2000-08-29

Family

ID=20399773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09514985A Ceased JP2000511210A (ja) 1995-10-11 1996-10-09 修飾されたでんぷんおよびそれを含むコーティングスリップ

Country Status (8)

Country Link
EP (1) EP0857178B1 (ja)
JP (1) JP2000511210A (ja)
AT (1) ATE211149T1 (ja)
AU (1) AU7350796A (ja)
CA (1) CA2233634C (ja)
DE (1) DE69618223T2 (ja)
SE (1) SE504837C2 (ja)
WO (1) WO1997013789A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10140246A1 (de) * 2001-08-09 2003-03-06 Forsch Pigmente Und Lacke E V Verfahren zur Behandlung von Oberflächen von Substraten
WO2018191242A1 (en) * 2017-04-10 2018-10-18 Corn Products Development, Inc. Sulfite-free, rapid setting, thermal-reversible modified potato starch gelling agent and products made therefrom

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4146515A (en) * 1977-09-12 1979-03-27 Nalco Chemical Company Making a lightly oxidized starch additive by adding a cationic polymer to starch slurry prior to heating the slurry
EP0542236A1 (en) * 1991-11-12 1993-05-19 National Starch and Chemical Investment Holding Corporation Process for manufacture of cationic starch derivatives using concentrated alkali
FI94135C (fi) * 1993-12-27 1995-07-25 Raisio Chem Oy Kationisen tärkkelyksen valmistusmenetelmä

Also Published As

Publication number Publication date
SE9503528L (sv) 1997-04-12
ATE211149T1 (de) 2002-01-15
AU7350796A (en) 1997-04-30
CA2233634C (en) 2004-05-18
DE69618223T2 (de) 2002-06-13
DE69618223D1 (de) 2002-01-31
EP0857178B1 (en) 2001-12-19
SE9503528D0 (sv) 1995-10-11
WO1997013789A1 (en) 1997-04-17
SE504837C2 (sv) 1997-05-12
CA2233634A1 (en) 1997-04-17
EP0857178A1 (en) 1998-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4112797B2 (ja) 減成された疎水性粒子状澱粉および紙のサイジングにおけるそれらの使用
JP2975517B2 (ja) 架橋型カチオン性/両イオン性デンプンを利用する製紙法
US4239592A (en) Starch blend, process of sizing paper therewith, and product thereof
JP5677976B2 (ja) コーティングカラー組成物及びそれを塗布した紙又は板紙
JP6118810B2 (ja) 高分子量の部分的に可溶性のデキストリンを基材とするコーティングカラー
CA2302567C (en) Modified starch
US20100261807A1 (en) Novel dispersions and method for the production thereof
EP0690170B2 (en) A process for surface sizing or coating paper
KR100646003B1 (ko) 중합체 분산액 및 그 제조 방법
US2935436A (en) Method of making paper containing a starch ether and product produced thereby
JP6421175B2 (ja) デキストリン由来の塗工剤の製造方法
WO2005047385A1 (en) Starch compositions and use in cellulosic webs and coatings
CA2121432A1 (en) Sizing process and composition therefor
JP2002521530A (ja) でんぷんの酸化
EP2152968A1 (en) Method of modifying paper and cardboard
JP3787166B2 (ja) デンプン組成物
JP2000511210A (ja) 修飾されたでんぷんおよびそれを含むコーティングスリップ
US3219519A (en) Starch ethers in paper
JP2891834B2 (ja) 製紙方法
JP2002520501A (ja) 製紙用添加剤
JP2516751B2 (ja) 紙用塗工組成物
JP2018511712A (ja) 加水分解コムギたんぱく質を含むコーティング組成物
US3387998A (en) Surface-sizing of paper with cyanoethyl acid hydrolyzed starch
JP2002526679A (ja) 紙及び板紙の表面仕上げ用水性調合物
RU2351609C2 (ru) Катионные поперечно-сшитые воскообразные крахмальные продукты, способ получения крахмальных продуктов и применение в бумажных продуктах

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070626

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070926

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20071112

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20080207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080325