JP2000510019A - エアフレッシュナー分配器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は半剛性ストリップの形状のエアフレッシュナー分配器を提供する。そのストリップは内側の蒸気透過性膜と外側の剥離可能な蒸気不透過性膜とからなる同一の広がりをもつラミネートによって被覆された両平坦面の中央領域を有する。各膜ラミネートは、２つのラミネートフィルムの間に少なくとも１つのアクセス開口を有しているストリップの中央領域を包囲する。好ましくは、揮発性エアフレッシュナー成分の溜めとして役立つ複数のアクセス開口が存在する。片方または両方の剥離可能な蒸気不透過性膜を部分的または完全にはがすとエアフレッシュナー成分が蒸気として長期間にわたって制御された速度で環境内に放出される。

Description

【発明の詳細な説明】 エアフレッシュナー分配器技術分野 本発明は気化可能な媒体の分配器に関する。より特定的には、本発明は閉じら れた環境内の空気をリフレッシュするために蒸気の形態でエアフレッシュナーま たは消臭剤を分配するための器具に関する。背景技術 家庭や閉じられた公共建物の中の空気で運ばれる悪臭を臭いのマスキングや分 解によって消すことの必要性はよく認識されている。各種の蒸気分配器がこの目 的のために採用されている。最も一般的なこのような器具はエアフレッシュナー 組成物の微細液滴を空気中に放射するエーロゾル容器である。別の一般的タイプ の分配器は乾燥し収縮すると周囲大気中に気化された空気処理組成物を放出する ゼラチン様物質を含有または支持している皿である。その他、消臭剤ブロックや 液体灯心のごとき製品も蒸発によって大気中に空気処理組成物を分配するために 使用されている。さらに別のグループの蒸気分配器では気化可能な組成物で含浸 またはコーティングされた板紙のようなキャリヤー材料が利用されている。 最近開発された多くのものには、その全部または一部分が重合体膜でつくられ ておりそしてその膜を通して空気処理組成物が移動でき、外面において蒸気とし て放出されうる包袋に入れられた液体空気処理組成物がある。この種の透過性薄 膜を使用すると空気処理剤の分配速度がコントロールされそしてその製品の使用 寿命の全期間にわたって大きな分配速度のバラツキがなくなる。このような製品 は蒸気放出速度が製品の使用寿命期間中に実質的に低下するタイプの多くの空気 処理製品と比較して有利であると考えられる。 空気処理蒸気の放出をコントロールするため透過性重合体材料のシートを有す るタイプの製品は各種の形状をとりうる。ある製品では、重合体シートが円筒形 容器を覆い、また他の製品では透過性シートと不透過性プラスチックとの間に液 体空気処理物質が封入されている。さらに別の製品では、透過性重合体材料が内 容物として空気処理液を有する可撓性小袋の形をとる。液体は、活性化前には、 ガラスびんのごとき破壊可能な容器内または不透過性プラスチック内袋などに入 れて隔離されている。 エアフレッシュナー用具に関連する文献を参考資料としてあげれば下記番号の 米国特許明細書がある：２４８１２９６；２５９４７１４；３７９００８１；３ ９４６９４５；４１４５００１；４２２０２８１；４３０６６７９；４３８２５ ４８；４５０２６３０；４５５８８２０；４５８３６８６；４５９５９２５；４ ６１５４８６；４６６０７６３；４６３０７７５；４７３９９２８；４８４９６ ０６；４９４８０４７；４９６０２４０；４９８３５７８；４９９８６７１など 。 いくつかのエアフレッシュナー分配器は製造が高価である。別のいくつかのエ アフレッシュナー分配器は製造は安価であるが構造と機能において劣る傾向があ る。 しかして、経済的に大量生産することができそして長期間全体にわたって制御 された一様な速度で蒸気媒体を放出することのできる構造良好なエアフレッシュ ナー分配器がいぜんとして求められている。 したがって、本発明の１つの目的は閉じられた環境内にエアフレッシュナーお よび／または消臭剤を放出するための改良されたエアフレッシュナー分配器を提 供することである。 本発明のいま１つの目的は連続法で熱成形手段によって経済的に製造すること のできる半剛性プラスチックストリップの一次構造を有するエアフレッシュナー 分配器を提供することである。 本発明のさらにもう１つの目的は揮発性エアフレッシュナー内容物を有しかつ ２つの半透明または透明な透過性膜の間にサンドウィッチ状にはさまれてしっか りと支持されている揮発性エアフレッシュナー封入溜めを提供することである。 本発明のその他の目的および利点は以下の記載と添付図面から明らかとなろう 。発明の要約 本発明の１つまたはそれ以上の目的は次の構成要素を含むエアフレッシュナー 分配器を提供することによって達成される： （a）同一の広がりをもつ複数の平坦面に接近する少なくとも１つの開口を有 する中央部分を枠取りする平らな周辺を有する薄い半剛性ストリップ； （b）上記開口を有する中央部分を覆いかつシールする、上記ストリップの各 平坦面上に付与された薄膜、この薄膜は封入溜めを形成しそしてその封入溜めの 中の揮発性媒体に対して透過性である； （c）上記封入溜めの中に入れられた揮発性エアフレッシュナー成分；および （d）封入溜めから透過性膜を通してエアフレッシュナー成分が揮 発するのを防止するため各透過性膜と同一の広がりをもって接合された薄い剥離 可能な不透過性膜。図面の簡単な説明 図１はインプリントされたデザインを有する本発明のエアフレッシュナー分配 器の斜視図である。 図２は図１の線２−２に沿って取った断面図である。 図３と４はそれぞれエアフレッシュナー成分の容量用の溜めの変形例を図１の 線２−２に沿って取った断面図で示す。 図５乃至８はそれぞれ本発明のエアフレッシュナー分配器の半剛性熱可塑性構 造体内の開口の形状の変形例を示す。 図９は連続製造プロセスで本発明のエアフレッシュナー分配器を組み立てる時 の１つの工程段階を示す分解組立斜視図である。発明の詳細な説明 図１はその上面にインプリントされたデザインを有する本発明のエアフレッシ ュナー分配器を示す。 図１の型のエアフレッシュナー分配器は半剛性の構造を有し、その典型的寸法 は長さが約４インチ、幅が約１／２乃至１インチそして厚さが約１／１６乃至１ ／４インチである。 図１の型のエアフレッシュナー分配器は外側の不透過性膜の１つを部分的また は完全に剥離するか、または分配器の各側面から外側の不透過性膜を剥離するこ とによって使用することができる。 図２は半剛性ストリップ１４内に平行な複数の開口１２の１つの細長い格子を 有する図１の型のエアフレッシュナー分配器の切断端面図である。 図３は図２と同様な切断端面図である。この例ではストリップ １４の平行な格子リブ部分はいくぶんへこませられており、これによってエアフ レッシュナー成分１５のための溜め容量が大きくなっている。図４は図２と同様 な断面図であり、この場合では膜１６と１８が隆起された凸輪郭形状であり、開 口１２の容積に加えてエアフレッシュナー成分１５のためにさらに増加された容 積が提供されている。 他のいくつかの開口の形状例が図５乃至８に示されている。開口１２は揮発性 エアフレッシュナー成分１５を内容物として有する。蒸気透過性膜１６がストリ ップ１４の各平坦面と平面的に同一の広がりでのびておりそしてストリップ１４ の周辺マージンに沿って密封接着されている。開口１２はストリップ１４の各側 面の透過性膜の密封断面内部に包囲されている。 薄いフィルム状の蒸気不透過性膜１８が蒸気透過性膜１６にラミネートの形で 接合されている。蒸気不透過性膜１８は剥離可能であり、したがってこの膜を部 分的または完全にはがすとエアフレッシュナー成分１５は蒸気透過性膜を通過し て移動しそして大気中に蒸発することができる。 半剛性ストリップ１４はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなど の熱可塑性重合体の射出成形または熱成形によってつくることができる。 蒸気透過性膜１６はポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、酢酸セ ルロース等の熱可塑性重合体の柔軟な薄いフィルムの形状でありうる。膜１６は 封入されている揮発性エアフレッシュナー成分１５を、使用された膜１６の種類 により、液体としてまたは蒸気として、移動させることができる。膜１６は微細 孔タイプ （サブミクロン細孔）のフィルム、たとえばCELGARD商品名(Celanese)で販売さ れているアイソタクチック疎水性ポリエチレンフィルムでありうる。微細孔熱可 塑性重合体フィルムは参考文献として取り入れられている米国特許第３０５５２ ９７号明細書に記載されている。 蒸気不透過性膜１８はアルミニウム箔またはナイロンフィルムのごとき柔軟な 薄いフィルムの形状であり得、そしてこれは蒸気透過性膜１６との接着結合から 剥離することができる。 好ましい態様においては、膜１６と膜１８のラミネートはあらかじめ成形され 、そのあとで半剛性ストリップ１４に施与され、そしてストリップ１４の周辺マ ージンに沿って熱密封され、エアフレッシュナー成分１５である溜め内容物を閉 じ込める。透過性膜と不透過性膜のラミネートの製造は参考文献として取り入れ られている米国特許第４１４５００１号明細書に記載されている。 エアフレッシュナー成分１５は膜１６を通って移動しそして蒸気の形で大気中 に分散できる任意の空気処理物質でありうる。典型的なエアフレッシュナー成分 １５は液体またはゲル形状の芳香剤または消臭剤である。 好ましくは、エアフレッシュナー成分１５はFirmenich Inc．、Takasago Inc. 、Noville Inc.、Quest Co.、Givandan-Roure Corpのごとき香料供給者から入手 可能な１種またはそれ以上の揮発性有機化合物を含有する液体芳香剤である。 最もありふれた芳香物質は揮発性精油である。芳香剤は合成によりつくられた 物質あるいは天然起源の油でありうる。たとえば、Bergamot、Bitter Orange、L emon、Mandarin、Caraway、Ceder Leaf、 Clove Lief、Cedar Wood、Geranium、Lavender、Orange、Origanum、Petitgrain 、White Ceder、Patchoull、Lavandin、Neroll、Roseabsoluteなどの油でありう る。 多種多様な化学物質たとえばアルデヒド、ケトン、エステル、アルコール、テ ルペンなども香料として公知である。芳香剤は組成が比較的簡単であるかまたは 天然成分と合成化学成分の複合混合物でありうる。 代表的な芳香油は白檀油、ジャコウ、パチョリ油等のごときエキゾチックな成 分を含む木質／土質ベースを含有しうる。 芳香油はバラ抽出物またはバイオレット抽出物のような軽い植物芳香を有する ことができる。また、芳香油はライム、レモンまたはオレンジのような所望のフ ルーツの香りを与えるように調合することができる。 単独または天然香油と組み合わせた合成タイプの芳香組成物は参考文献として 取り上げられている米国特許第４３１４９１５号、第４４１１８２９号および第 ４４３４３０９号明細書に記載されている。その他の人工液体芳香物質の例はゲ ラニオール、ゲラニルアセテート、オイゲノール、イソオイゲノール、リナロー ル、リナリルアセテート、フェネチルアルコール、メチルエチルケトン、メチリ オノン、イソボルニルアセテートなどである。 芳香成分はまた環境温度で気相に昇華できる結晶固体の形状であってもよい。 結晶質芳香剤出発物質はバニリン、エチルバニリン、クマリン、トーナリド、カ ローン、ヘリオトロペン、ジャコウキシロール、セダロール、ジャコウケトンベ ンゾフェノン、ラスズベリーケトン、メチルナフチルケトンベータ、フェニルエ チルサリチ レート、ベルトール、マルトール、メイプルラクトン、プロオイゲノールアセテ ート、エバーニルなどを例とする有機化合物から選択することができる。このタ イプの芳香剤はエアフレッシュナー分配器に長期間の空気処理能力を与えること ができる。 もう１つの本発明の態様においては、図９に示されているような本発明のエア フレッシュナー分配器を製造するための連続製造法が提供される。その方法は下 記工程を包含する： （１）半剛性熱可塑性重合体の移動帯を供給し、ここでその帯は図９のストリッ プ１４と一致する複数の繰り返し単位部分を有する； （２）上記半剛性熱可塑性帯の下側と密接する柔軟な膜ラミネートの移動帯を与 え、ここでその膜ラミネートは半剛性熱可塑性帯の複数の単位部分と隣接しかつ 寸法が一致する繰り返し単位部分を有し、そしてその膜ラミネートは内側の蒸気 透過性の薄いフィルムと、それと同一の広がりをもつ外側の蒸気不透過性の薄い フィルムとから構成されている； （３）移動半剛性熱可塑性帯の溜め開口に揮発性エアフレッシュナーを充填する 手段を供給し； （４）上記熱可塑性帯の上側と密接する柔軟な膜ラミネートの第２の帯を与え； そして （５）上記複数の単位部分をカットし、トリミングし、しかして高い大量生産率 で本発明のエアフレッシュナー分配器を提供する。 図９は図１に示したような本発明のエアフレッシュナー分配器を製造するため の連続プロセスの中間段階を示し、半剛性ストリップ１４の複数ユニットの１本 の帯および蒸気透過性膜１６と蒸気不透過性膜１８との複数のラミネートユニッ トの２本の帯は移動してい る。溜め開口に揮発性エアフレッシュナーを充填する手段は図９には図示されて いない。 本発明のエアフレッシュナー分配器は比較的安価なプラスチック材料から大量 生産することができる。使用後は危険のない固体廃棄物として捨てることができ る。 本発明は、また、図１のタイプのエアフレッシュナー容器と分配ホルダー構造 体とを一体的に組み合わせることも考慮するものである。この場合には、図１の 用具は取り替え可能な補充カートリッジとして機能する。産業上の利用可能性 本発明は単独または分配ホルダーと組み合わせて使用されるエアフレッシュナ ー用具を提供する。本発明は居室、自動車内あるいは他の適当な空間内の空気に 芳香を与えるために有用である。製造方法についていえば、本発明はかかる有用 な用具の実用的製造に直接適用可能である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．下記構成要素を含むエアフレッシュナー分配器： （a）同一の広がりをもつ複数の平坦面に接近する少なくとも１つの開口を有す る中央部分を枠取りする平らな周辺を有する薄い半剛性ストリップ； （b）該ストリップの各平坦面上に置かれた薄膜、この薄膜は開口を有する中央 部分を覆いかつシールしそして封入溜めを形成する、そしてこの薄膜は該封入溜 めの中の揮発性媒体に対して透過性である； （c）上記封入溜めの中に入れられた揮発性エアフレッシュナー成分；および （d）封入溜めから透過性膜を通してエアフレッシュナー成分が揮発するのを防 止するため各透過性膜と同一の広がりをもってに接着された薄い剥離可能な不透 過性膜。 2．該半剛性ストリップが型成形された熱可塑性構造体である請求項１記載の分 配器。 3．該半剛性ストリップが型成形されたポリエチレンまたはポリプロピレン構造 体である請求項１記載の分配器。 4．該透過性膜がポリビニルの薄いフィルムである請求項１記載の分配器。 5．該不透過性膜がアルミニウム箔またはナイロンフィルムである請求項１記載 の分配器。 6．該揮発性エアフレッシュナーが液体、ゲルまたは結晶の形態の芳香物質であ る請求項１記載の分配器。 7．各透過性膜が透明性を有しそして封入溜めの中の揮発性エアフ レッシュナー成分の内容物が目視可能である請求項１記載の分配器。 8．外側の不透過性膜の上にロゴデザインがインプリントされている請求項１記 載の分配器。 9．分配ホルダー構造体の中に挿入されそして取り替え可能な補充カートリッジ として機能する請求項１記載の分配器。 10．図９に図示のごとき請求項１記載の型のエアフレッシュナー分配器を製造す るための下記工程を包含する連続製造法： （1）半剛性熱可塑性重合体の移動帯を供給し、ここでその帯は図９に図示のス トリップ14と一致する複数の繰り返し単位部分を有する； （2）上記半剛性熱可塑性帯の下側と密接する柔軟な膜ラミネートの移動帯を与 え、ここで該膜ラミネートは半剛性熱可塑性帯の複数の単位部分と隣接しかつ寸 法が一致する繰り返し単位部分を有し、そして該膜ラミネートは内側の蒸気透過 性の薄いフィルムと、それと同一の広がりをもつ外側の蒸気不透過性の薄いフィ ルムとから構成されている； （3）移動半剛性熱可塑性帯の溜め開口に揮発性エアフレッシュナーを充填する 手段を供給し； （4）上記熱可塑性帯の上側と密接する柔軟な膜ラミネートの第２の帯を与え； そして （5）上記複数の単位部分をカットし、トリミングし、しかして請求項１記載の タイプのエアフレッシュナー分配器を与える。