JP2000507215A - 細胞増殖系疾患の治療の際の細胞膜透過剤の使用 - Google Patents

細胞増殖系疾患の治療の際の細胞膜透過剤の使用

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Abstract

(57)【要約】 細胞膜透過剤と連携して化学治療剤を投与することにより、細胞増殖系疾患にかかった生物を治療する方法を提供する。任意に、細胞膜透過剤及び/又は化学治療剤は、デポー剤として作用し得る薬理学的に許容可能なビヒクル中に存在する。本発明の方法において、化学治療剤及び膜透過剤は、生物の標的部位の少なくともその付近に投与する。本発明の方法での化学治療剤の投与により、病巣内投与された化学治療剤の効率が改良され、及び/又は生物毒性が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞増殖系疾患の治療の際の細胞膜透過剤の使用発明の技術分野 本発明は、細胞増殖系疾患(cellular proliferative disease)の化学療法の技 術分野に関するものである。発明の技術背景 細胞増殖又は新形成系疾患の治療において興味が高まっているのは、化学治療 剤を、単独で、又は他の治療(例えば外科的、放射性又は免疫性治療手段)と組 合せて使用することである。大多数の化学治療剤が、非特異的な手段で生物(hos t)の細胞に抗増殖作用を及ぼす傾向にあるため、具体的な治療の間に投与し得る 量は、該薬剤の全身毒性(systemic toxicity)(即ち、該薬剤の存在に対する生物 の毒性反応)により制限されることが多い。 投与を制限する全身毒性を避けるために、化学治療剤の局所的(local)及び領 域的(regional)投与法が、特には、固体腫瘍の存在により特徴付けられる細胞増 殖系疾患に対して行われ得る。局所的投与において、化学治療剤は、腫瘍部位に 、即ち病巣内的に投与するが、領域的投与においては、薬剤は、動脈内、膀胱内 (intravesicular)、腹腔内又は結膜下投与後に標的器官又は組織へと向かう。局 所及び領域投与の目的は、生物が全身的に薬剤に曝されるのを抑制するが、投与 部位又は領域における薬剤濃度は比較的高く維持することであり、それにより、 生物に対する毒性が低減された改良抗増殖性の可能性が提供される。しかしなが ら、局所及び領域投与での期待にもかかわらず、いくらかの化学治療剤について は、依然として成功的結果が得られていない。いくらかの薬剤が直面する問題は 、投与部位からの急速な拡散及び/又は異常な静止性及び増殖性細胞による薬剤 の不十分な内在化である。薬剤の不十分な内在化は、多量の、及び全身毒性の可 能性のある薬剤を投与して、該薬剤の十分に高い細胞内濃度を達成する際に問題 となる。 従って、局所及び領域投与の改良法の開発に興味がそそがれている。改良法に より、局所又は領域投与された薬剤の効果が高まり、及び/又は全身毒性が低減 されるであろう。関連文献 米国特許第RE33,375号は、細胞抗増殖剤の病巣内投与に対するタンパク質マト リックスデリバリービヒクルの使用を報告している。米国特許第5,273,965号は 、薬理学的に活性な薬剤の粘膜を通した運搬を強化するための改良サポニンの製 造及び使用を報告している。JekunenらのBiochem.Pharmacol.(1993)45:2079 -2085は、卵巣癌細胞が最初にジギトニンに曝された際のインビトロでの該細胞 のシスプラチン(cisplatin)の増加吸収を報告している。 Debsらの“Immunomodulatory and Toxic Effects of Free and Liposome-Enca psulated Tumor Necrosis Factor α in Rats,”Cancer Res.(1990)50:375は 、リポソーム中にカプセル化された腫瘍壊死因子(TNF)の投与を報告してい る。 PrattらのThe Anticancer Drugs(1994)では、細胞増殖系疾患の治療に使用 された薬剤の検討がなされている。発明の概要 細胞膜透過剤と連携して化学治療剤を投与することによる、細胞増殖系疾患に かかった生物を治療するための方法を提供する。細胞膜透過剤及び/又は化学治 療剤は、短期間又は長期間、デポー剤として作用し得る薬理学的に許容可能なビ ヒクルに添加することかできる。本発明の方法において、化学治療剤及び膜透過 剤は、生物の少なくとも標的部位付近に投与する。本発明の方法により、病巣内 投与された化学治療剤の比較的高い抗細胞増殖作用及び/又は低減された全身毒 性が達成される。本発明の方法について、特には、細胞内で作用する化学治療剤 の病巣内デリバリーを行う際に適用することを見出した。詳細な説明 細胞膜透過剤と連携して化学治療剤を投与することによる、細胞増殖系疾患に かかった生物を治療するための方法を提供する。細胞膜透過剤及び/又は化学治 療剤は、デポー剤として作用し得る薬理学的に許容可能なビヒクルに添加するこ とができる。本発明の方法において、薬剤及び透過剤は、生物の標的部位の少な くともその付近に投与する。本発明の方法に従って化学治療剤を投与することに より、比較的高い効果及び/又は低減された全身毒性が達成される。 本発明では、細胞膜透過剤の使用が重要である。本発明の方法においては、少 なくとも1つの細胞膜透過剤を投与するであろうが、例えば、2つ以上(一般に は4つ以下)の異なる膜透過剤の組合せを投与してもよい。本発明に使用し得る 細胞膜透過剤は、化学治療剤の投与に関連して、投与量レベルで薬理学的に許容 可能であり、かつ異常増殖系、異常静止系、悪性又は病性細胞膜の透過特性を調 節する機能を有する薬剤である。化学治療剤に関連して細胞膜の特性を調整する 際、膜透過剤は、化学治療剤の細胞内への内向きフラックスを高め、及び/又は 細胞の外向きフラックスを低減し得る。それにより、化学治療剤の達成可能な細 胞内濃度が高まる。一般に、細胞膜透過剤は、膜が構造的に脆くなり、即ち貫通 し、漏孔のあるものとなるように、該膜の本来の形態を乱し得る薬剤である。薬 剤は、異なる多くの方法で膜の本来の形態を乱し得る。例えば、薬剤は、膜に入 り込み、該膜の脂質構造体の規律正しい包みを崩壊し得る。あるいはまた、薬剤 は、膜構造体、例えば、ステロイドと相互作用して、膜の本来の形態を乱し得る 。細胞膜の本来の形態を乱し得る薬剤としては、リゾプラスモロゲン(lysoplasm ologen)(例えばリゾレシチン)、界面活性剤(ポリオキシエチル化ソルビタン、 ポリソルベート、ソルビタンエステル等)、洗剤(ドデシル硫酸ナトリウム(SDS) )等がある。膜の本来の形態を乱し得る他の細胞膜透過剤には、脂質細胞膜分子 の規則正しい包みの崩壊をもたらす伸長環構造体を含む膜透過剤がある。伸長環 構造体を有する細胞膜透過剤には、サポニン(例えばサポナリアオフィシナリス( saponaria officinalis)及びキライラサポナリア(quillaira saponaria))、胆汁 酸(例えばコール酸及びタウロコール酸)、ジギタリスの成分(例えばジギタリ ン、ジギトニン及びジギトキシン、及びそれらの誘導体、例えばジギトゲニン、 ジギトキシゲニン、ジゴキシゲニン及びジゴキシン)、フシジン酸並びにそれら の誘導体等のステロイド系及びトリテルペノイドグリコシドがある。膜成分との 相互作用により、例えば、ステロイド及びリン脂質等の膜成分に結合することに より膜の本来の形態を乱す細胞膜透過剤には、アムホテリシンB、メリチン及び ポリミキシンB等がある。 細胞膜透過剤は、種々の異なるビヒクルに添加することができる。使用する具 体的なビヒクルにより、投与する膜透過剤を含む組成物は、配合物が注入可能で ある限り、溶液、懸濁液、分散体及びエマルション等として配合することができ る。注入可能とは、配合物が、シリンジ又はカテーテルを介して導入可能である 程度に少なくともあるポイントで流動可能であることを意味する。流動可能な膜 透過剤配合物は、一般には1〜50,000mPa・秒、通常は約1〜40,000mPa・秒の範 囲の粘度を有する。 多くの異なるビヒクルは、膜透過剤のデリバリーに適するものであり、特定の ビヒクルは、投与される特定の透過剤及び化学治療剤により選択される。ビヒク ルは、投与される際に薬理学的に許容可能であり、水性のものであっても又は実 質的に無水のものであってもよく、ここで、使用される実質的に無水のビヒクル は、水混和性であっても又は不混和性であってもよい。適切な薬理学的に許容可 能な水性又は主に水性のビヒクルには、イオン溶液、脱イオン水、水中油型エマ ルション及びリポソーム等がある。水性ビヒクルに代えて、膜透過剤を非水性又 は主に非水性のビヒクル、例えばエタノール等のアルカノール、プロピレングリ コール、半固形グリセリド混合物及び油中水型エマルション等に添加してもよい 。 例えば、薬剤の存在により効率を高くし、及び/又は生物の全身毒性を更に低 減するために、細胞膜透過剤及び/又は化学治療剤を、デポー剤として作用し得 るビヒクルに添加することができ、即ち、膜透過剤及び化学治療剤の少なくとも 1つをデポー剤ビヒクル中に添加する。デポー剤として作用し得るビヒクルでは 、該ビヒクルにより、注入部位からの膜透過剤の全身的分散が抑制され、それに より、投与領域中に細胞膜透過剤が保持される。膜透過剤をデポー剤として作用 し得るビヒクルにデリバリーする際、活性剤を膜透過剤と連携して添加するので 、ビヒクルは、一般に、活性剤についてのデポー剤として作用し、活性剤は、膜 透過剤の導入後又は該膜透過剤と同時に添加する。興味深いビヒクルデポー剤は 、PCT/US94/14559号に記載された親油性組成物であり、その開示内容は本件明細 書に含まれるものとする。また、リポソームについて、デポー剤デリバリービヒ クルとしての使用が考えられる。膜透過剤のためのキャリヤービヒクルとして使 用可能な他のビヒクルデポー剤には、アガロース及びデキストラン等のカルボヒ ドレート、セルロース、ガムを含む増粘剤及び他の増粘剤を1種以上含む組成物 が あり、ここで、該組成物は、水性、部分的に水性、又は非水性のものであっても よい。ビヒクルデポー剤としての使用に適するものは、その後に続く注入で、固 形又は粘稠な半固形体にすることが可能なビヒクルである。そのようなビヒクル には、シリコーン、カルシウムホスフェート及びポリ乳酸ポリマー等がある。興 味深いのは、RE33,375に記載されたタンパク質デポー剤組成物、例えば、フィブ リノーゲン、アルブミン及び特定のコラーゲンなどであり、該文献の開示内容は 、本件明細書に含まれるものとする。 投与組成物中の膜透過剤の量は、透過剤の性質、使用するビヒクルの性質及び 薬剤の性質等を含む種々の要因に依存する。一般に、膜透過剤は、ビヒクル中に 、約0.1〜80重量%、通常は約1.0〜50重量%の範囲で存在する。組成物中に存在 する膜透過剤の量は、透過剤が、一般に0.001〜50mg/kg生物、より具体的には約 0.01〜40mg/kg生物の投与量で生物に対してデリバリーされるのに十分なもので ある。 種々の化学治療剤を用いることで高められた効率及び/又は低減された全身毒 性が、本発明の方法により達成される。本発明の方法に使用する化学治療剤は、 異常な増殖系細胞における抗細胞増殖活性を示す薬剤であろう。言い換えれば、 細胞増殖系疾患の異常な増殖細胞は、使用する化学治療剤での治療に感受性のも のであろう。抗増殖活性を示す際、薬剤は、異常な増殖系細胞において細胞静止 (cytostatic)又は細胞毒性効果を有するかもしれない。多数の化学治療剤(Prat tらのThe Anticancer Drugs(1994)でのものを含む)が当該技術分野において 知られている。 興味深いのは、細胞の増殖速度を少なくとも遅延する細胞内活性を示す化学治 療剤をデリバリーする本発明の方法の使用である。種々の薬剤が、細胞増殖に関 連する細胞内メカニズム(例えばDNA転写又は翻訳、シグナルトランスダクシ ョン及び細胞分裂等)の妨害又は調節による抗細胞増殖活性を示す。細胞内活性 剤は、ペプチド、ポリペプチド及びタンパク質治療剤;核酸及びオリゴヌクレオ チド;天然及び合成有機化合物;及びそれらの偽物(mimetics)を含む。 本発明の方法により投与可能なポリペプチド及びタンパク質治療剤は、少なく とも約5kDa、好ましくは少なくとも約10kDa、より好ましくは少なくとも約12 kDaであり、一般には約200kDaの分子量を越えず、好ましくは150kDaを越えない 。タンパク質治療剤は、インターフェロン(例えばインターフェロンα)及び天 然細胞毒性因子(例えばTNF−α(腫瘍壊死因子α)及びTNF−β(腫瘍壊 死因子β又はリンホトキシン)等のサイトカイン、並びにモノクローナル及びポ リクローナル抗体等を含む。また、興味深いのは、核酸及びオリゴヌクレオチド (細胞又はアンチセンスRNAの増殖を調節可能な遺伝子を含むDNA等)のデ リバリーである。Prattの上記文献のp297-299を参照されたい。また、興味深い のは、染色質機能を示す薬剤であり、それらには、タキソイド(例えばパクリタ キセル及びそれらの合成誘導体)及びビンカアルカロイド及びそれらの誘導体( 例えばビンプラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン(vindesine)、ナベルビン( navelbine))等の微小管阻害剤;及びカンプトテシン及びそれらの誘導体(例え ばCPT−11)等が含まれる。シグナルトランスダクションメカニズムを妨害 し、それにより細胞増殖を低減する他の化合物には、チロシンキナーゼ阻害剤( Tyr47及びAG126等)及びネオマイシンスルフェート等がある。 化学治療剤は、細胞膜透過剤を導入するために使用するビヒクルとは異なる、 薬理学的に許容可能なビヒクル中に添加してもよく、又は同一ビヒクルにおいて 膜透過剤と組合せてもよい。化学治療剤を膜透過剤とは別のビヒクルに添加する 場合、有利な膜透過剤のデリバリーのために使用する上記ビヒクルのいずれかを 使用することができる。透過剤と異なるビヒクルに添加しても同一のビヒクルに 添加しても、ビヒクル中の化学治療剤の濃度は、多くの要因に依存し(例えば、 使用する特定の薬剤、薬剤の全身毒性、薬剤が1回投与か複数回投与か、膜透過 剤及びビヒクルの性質等)、任意の投与量は実験的に決定される。一般に、投与 組成物中の化学治療剤の量は、0.1〜50重量%、通常は1.0〜5 0重量%とする。 導入する薬剤の量は、生物に対して0.01〜100mg/kg生物、通常は約0.02〜20mg/k g生物の範囲の単一投与量を提供するのに十分な量であろう。 本発明の方法で投与する組成物は、更に、種々の目的を達成するために作用す る少割合成分を多数含んでいてもよい。これらの少割合成分は、大抵は、組成物 の安定性保護の働きをするか又はpHを調節する等の特性を付与するものであろう 。また、当該技術分野において知られる種々の賦形剤を使用してもよい。これら の 少割合賦形剤は、一般に、全組成物の約10重量%未満、通常は約2重量%未満で 存在し、個別に全組成物の約0.001〜約1重量%の範囲で変動し得る。 上述のように、本発明に重要なのは、活性的化学治療剤と連携して膜透過剤を 投与することである。“と連携して”とは、細胞膜透過剤が、化学治療剤と同時 から5時間前のいずれかに投与されることを意味する。従って、細胞膜透過剤及 び化学治療剤は、(a)化学治療剤の前に細胞膜透過剤を投与する、連続的又は(b) 同時のいずれかで投与することができる。細胞膜透過剤を化学治療剤の前に投与 する場合、それは、通常、治療剤の投与の0.5〜5.0時間前、通常は治療剤の投与 の約1.0〜3.0時間前に投与する。細胞膜透過剤を化学治療剤と同時に投与する場 合、2種の成分を、単一の組合せ組成物として、又は腫瘍領域の実質的に同一の 部位に同時に投与される、2種の別々の組成物としてのいずれかで投与すること ができる。膜透過剤及び活性剤を単一の組合せ組成物として同時に投与するか又 は2種の別々の組成物として投与するかは、使用する具体的な薬剤及び使用する 膜透過剤及びビヒクルに依存するであろう。従って、数種の化学治療剤について は、透過剤、活性剤及び存在するならデポー剤ビヒクルを含む単一組成物の投与 により一層良好な効率又は軽減された全身毒性が達成される。他の化学治療剤に ついては、別々の組成物として透過剤及び化学治療剤を投与することにより最良 効果が得られるであろう。実験的な部分において得られたモデルを用いて実験的 に容易に決定し得ることが好ましい。 本発明の方法において、化学治療剤及び膜透過剤は、生物の少なくとも1つの 標的部位の少なくともその付近に投与し、ここで、標的部位は、細胞増殖系疾患 にかかった生物又は患者の障害部位(例えば新生物(neoplasm))として定義され る。従って、本発明の方法において、薬剤及び透過剤は、領域的に又は局所的に 投与することができる。領域的投与では、薬剤及び透過剤を、動脈内、膀胱内、 腹腔内又は結膜下投与することができる。領域的投与では、薬剤及び透過剤が特 定の標的器官又は組織に向けられ、全身濃度と比較して、標的部位での薬剤及び 透過剤濃度が増加する。薬剤及び透過剤を局所的に投与する場合、それらは、細 胞増殖系疾患の障害部位に直接、即ち、病巣内的又は腫瘍内的(intratumorally) に投与する。 治療の全コースにわたり処理される細胞増殖系疾患により、それが、膜透過剤 及び化学治療剤を1度のみ投与するのに十分なものであり得る。個々の治療には 、障害の質及びサイズにより異なる部位での複数回の注入又は単一注入が含まれ 得る。他の例では、異なる時期の複数回の投与を行ってもよく、ここで、細胞膜 透過剤及び化学治療剤は、1度より多く、障害部位に導入される。一般に、複数 回の投与を行う場合、細胞膜透過剤/化学治療剤は、少なくとも2回、通常は少 なくとも3回、及び通常は8回以下、より具体的には6回以下投与する。複数回 の投与を行うことの決定は、腫瘍部位での薬剤の寿命、薬剤に対する腫瘍の応答 性、及び生物に対する薬剤の観察された毒性に依存する。複数回の投与を行うこ とにより、投与あたりの化学治療剤の低投与量の可能性が提供され、それにより 、化学治療剤の全体的な抗細胞活性における付随的損失なしに、薬剤の存在によ る生物毒性が低減される。複数回の投与を行う場合、投与は、時間ごと、日ごと 、週ごと、又はより頻度が少なく、例えば2週ごと又は1カ月ごとに行うことが できる。 膜透過剤及び化学治療剤を生物の少なくとも標的部位付近、即ち病巣内に導入 する手段のいずれかを行うことができる。従って、シリンジ、カテーテル、又は 腫瘍部位に流動可能な組成物の導入を可能にする他の有利な手段を使用すること ができる。病巣内投与する細胞膜透過剤及び/又は化学治療剤組成物の容量は、 生物のサイズ及び腫瘍のサイズ等に依存し、一般には、0.25〜50ml、通常0.5〜3 0ml、より具体的には1.0〜20mlの範囲にある。 本発明の方法において、全治療コースにわたり、膜透過剤及び化学治療剤が1 度又は複数回投与され得る場合、生物の腫瘍部位に投与される化学治療剤の量は 、細胞増殖系疾患にかかった生物を治療するのに効果的なものであり、即ち、増 殖速度を少なくとも遅延するのに十分なものであり、一般に約0.1〜500、より具 体的には約0.3〜300mg/kg生物の範囲にあり、薬剤の性質、腫瘍のサイズ、薬剤 の全身毒性、及び使用するデリバリービヒクルの性質等に依存する。腫瘍の幅広 い多様化、腫瘍な変動性質、薬剤の効果的濃度、及び関連流動度等、並びに複数 回投与の可能性の観点から、最終的な範囲は特定できない。各薬剤及び各腫瘍で 、実験の最適な投与量レベルが決定される。 本発明の方法について、多数の細胞増殖系疾患のいずれか1つにかかった幅広 い種の生物の治療における使用が見出された。本発明の方法で治療可能な生物は 、哺乳類であり、稀少又は高等動物、家畜、例えば犬及び猫及びヒトなどを含む 。本発明の方法で治療可能な細胞増殖系疾患は、固形腫瘍又は新生物の存在によ り特徴付けられる細胞増殖系疾患であり、例えば、基部細胞癌腫、偏平上皮癌腫 、黒色腫、軟性組織肉腫(soft tissue sarcoma)、日光性角化症、カポジ肉腫、 皮膚悪性リンパ腫瘍、ボーエン病、ウィルムス腫瘍、肝癌、結腸直腸癌、脳腫瘍 、菌性息肉腫、ホジキンリンパ腫、一次性赤血球増加、リンパ腫、燕麦細胞肉腫 、表在性及び侵入性膀胱腫瘍(superficial and invasive bladder tumor)及び卵 巣癌等の癌腫、肉腫及び黒色腫が含まれる。 本発明の化学治療剤の投与により、細胞増殖系疾患にかかった生物の治療が、 該疾患の進行速度、例えば細胞増殖の速度が少なくとも低減されて達成される。 従って、本発明の化学治療剤の投与により、細胞増殖系疾患の進行速度が少なく とも遅延されるであろう。ある場合、本発明の化学治療剤の投与により、異常な 細胞増殖及び機能における停止に見られるように、該疾患の進行の完全な停止が 生じるであろう。 有利には、細胞膜透過剤及び細胞内作用性化学治療剤を含むキットを提供する 。キットは、更に、所望なら、デポー剤として作用し得る薬理学的に許容可能な ビヒクルを含むであろうが、ここで、細胞膜透過剤及び化学治療剤の少なくとも 1つがビヒクル中に存在する。また、キットは、膜透過剤及び化学治療剤を注入 する手段を含んでいてもよく、ここで、その手段は、シリンジ、カテーテル又は 他の適切な投与手段であってもよい。ある場合には、キットの細胞膜透過剤及び 化学治療剤成分は、双方とも、投与可能な単一組成物を形成するための薬理学的 に許容可能なビヒクルとの組合せることができる。 以下の実施例は、説明的なものであって、いかなる場合にも制限されることを 意味するものではない。実施例 次の実施例のそれぞれについて、移植可能なマウス線維肉腫RIF−1腫瘍を 、3〜7カ月の雌マウスC3Hの側腹部に皮内成長させた(2×105細胞を注入 した)。導入腫瘍が100mm3に達した時、マウスを試験用に準備した。実験のコー スにわたり、処理及びコントロール腫瘍をノギスにより週に3回測定し、その腫 瘍容量を以下の式を用いて計算した: V=π/6×D1×D2×D3 ここでD1−D3は、腫瘍直径(ミリメートル)である。腫瘍がその元の容量の 4倍に達するまでの日数を、治療効率パラメータとして使用した。従って、腫瘍 成長におけるより長期の遅延は、より抗腫瘍性効率が高いことを意味する。 実施例1 腫瘍壊死因子(TNF、ポリペプチド抗腫瘍サイトカイン) と連携するサポニン(細胞膜透過剤)の投与 表1 コラーゲンゲルデリバリーマトリックスを伴う場合及び伴わない場合のRIF− 1マウス腫瘍におけるTNF効率(0.1及び0.3mg/kg)についてのサポニン の影響:単一vs複合投与 1TNF注入1時間前サポニンで処理 2TNF注入1時間前サポニン及びコラーゲンゲルデリバリーマトリックス( 2%コラーゲン)で処理 上記の結果によれば、4×腫瘍容量に達するまでの時間の増加により証明され るように、TNFの病巣内投与前にサポニンを病巣内投与することによりTNF の効率が強化されることが説明される。サポニンによるこの強化は、サポニンコ ントロール(群2及び3)に見られる僅かな効果より一層高いものである。 表2 C3HマウスのRIF−1におけるコラーゲンゲルデリバリーマトリックス中の サポニンと連携するTNFの腫瘍内注入後の致死毒性の低減及び効率の強化 1TNF注入1時間前サポニンで処理2 TNF注入1時間前サポニン及びコラーゲンゲルデリバリーマトリックス(2 %コラーゲン)で処理3 サポニン、コラーゲンゲルデリバリーマトリックス及びTNFの混合物を含む 1つのシリンジ 表3 TNF投与反応:コラーゲンゲルデリバリーマトリックス中のサポニン及び TNFの腫瘍内注入の低減毒性を証明する実験の概要 1TNF注入1時間前サポニンで処理 2TNF注入1時間前サポニン及びコラーゲンゲルデリバリーマトリックス(2 %コラーゲン)で処理 表4 C3HマウスのRIF−1におけるコラーゲンゲルデリバリーマトリックスを伴 う又は伴わない、TNF注入と同時のサポニン注入の効率とTNF注入前の1時 間サポニン前注入の効率との比較 12つの別々のシリンジ(一方はサポニンを含み、他方はTNFを含む)での 2種の同時注入 22つの別々のシリンジ(一方はサポニン及びコラーゲンゲルデリバリーマト リックスを含み、他方はTNFを含む)での2種の同時注入 3サポニン、コラーゲンゲルデリバリーマトリックス及びTNFの混合物を含 む1のシリンジ 4TNF注入1時間前サポニン及びコラーゲンゲルデリバリーマトリックスで 処理 上記の結果によれば、サポニンと連携して病巣内投与されたTNFの毒性は、 コラーゲンゲルデリバリーマトリックス中に少なくともサポニンを導入すること により低減することができることが説明される。治療の際の毒性はコラーゲンゲ ルデリバリーマトリックスを用いることにより低減されるが、治療の際の効果は 付随的に低減されない。その結果によれば、更に、TNFの効率は、サポニン/ CMと同時にTNFを、異なるビヒクル中でのものを介して投与することにより 一層高い程度にまで強化可能であることが示される。 実施例2 サポニン以外の膜透過剤とTNFの投与 表5 C3HマウスのRIF−1における腫瘍内TNF活性を強化するための膜透過剤 としての他の薬剤のスクリーニング 16つの別々の実験からの平均 22つの別々のシリンジ(一方はリゾレシチン(タイプ1)を含み、他方はT NFを含む)での2種の同時注入 3T/C:処理した腫瘍の成長遅延(日)と未処理コントロールの成長遅延(日) の比 *全ての膜透過剤をTNF注入1時間前腫瘍内に施した。 上記の結果によれば、サポニンの他の膜透過剤が、TNFの前又は同時に投与 された場合、病巣内投与されたTNFの効率を強化可能であることが説明される 。 実施例3 TNF以外の薬剤の病巣内投与 表6 C3HマウスのRIF−1におけるサポニン(10mg/kg)による効率の強化 についての他の治療剤のスクリーニング 1特に記載のない限り、生理食塩水中に溶解された試験活性化合物の注入前の 1時間、生理食塩水の自由溶液としてサポニン投与 2腫瘍数は生存動物のみを対象 3T/C:処理した腫瘍の成長遅延(日)と未処理コントロールの成長遅延(日) の比** 値はユニット/注入でのもの*溶媒として 表7 C3HマウスのRIF−1におけるビンブラスチン効率を強化についての、 コラーゲンゲルデリバリーマトリックスを伴う又は伴わないサポニンの影響 1VLB注入1時間前サポニンで処理 2VLB注入1時間前サポニン及びコラーゲンマトリックスデリバリーゲルで処理 3サポニン、コラーゲンマトリックスデリバリーゲル及びVLBの混合物を含む1 つのシリンジ *腫瘍数は生存動物のみを対象 上記結果によれば、サポニンの病巣内投与により、TNF以外の抗増殖剤の効 率が改良可能であることが説明される。例えば、ビンブラスチンと連携してサポ ニンを使用することにより、ビンブラスチンの効率が顕著に強化される。コラー ゲンゲルマトリックスの使用により、ビンブラスチンの効率が更に強化されるが 、観察される致死的毒性の副作用は低減される。 上記の結果から、固形障害の存在により特徴付けられる細胞増殖系疾患を、化 学治療剤、特には細胞内活性であり抗増殖活性を示す化学治療剤を投与すること により治療する改良された方法が提供されることが明らかである。病巣内投与に ついての本発明を使用することにより、より高い抗細胞増殖活性及び/又は低減 された生物毒性が達成される。 本件明細書に記載した全ての文献及び特許出願は、それらの個々が、具体的に 及び個別的に本件明細書に含まれることを意図されているかのように、本件明細 書に含まれるものとする。 前述のように、本発明を、理解を明らかにする目的で説明的及び実験的に詳細 に説明してきたが、本発明の範囲又は精神を逸脱することなく変更及び改良を加 え得ることは、本発明の教示の観点から当業者には明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/26 A61K 47/42 47/42 37/02 (72)発明者 ジョーンズ リチャード イー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94306 パロ アルト ロス ロブレス アベニュー 870 (72)発明者 ブラウン デニス エム アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94025 メンロ パーク サン マテオ ドライヴ 100

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.細胞増殖系疾患にかかった生物を治療する方法であって、該生物の少なくと も標的部位付近に、有効量の化学治療剤と連携して細胞膜透過剤を導入すること を含み、該細胞膜透過剤が、該化学治療剤の細胞膜透過性を調節可能なものであ り、それにより、該細胞増殖系疾患の進行速度が遅延される該方法。 2.前記細胞膜透過剤及び前記化学治療剤を連続的に導入する請求項1に記載の 方法。 3.前記細胞膜透過剤及び前記化学治療剤を同時に導入する請求項1に記載の方 法。 4.前記細胞膜透過剤及び前記化学治療剤を単一組成物として導入する請求項3 に記載の方法。 5.前記細胞膜透過剤及び前記化学治療剤を別々の2つの組成物として導入する 請求項3に記載の方法。 6.前記細胞膜透過剤及び前記化学治療剤の少なくとも1つが、デポー剤として 作用し得る薬理学的に許容可能なビヒクル中に存在する請求項1に記載の方法。 7.細胞増殖系疾患にかかった生物を治療する方法であって、該細胞増殖系疾患 の障害部位に、有効量の細胞内作用性化学治療剤と連携して細胞膜透過剤を導入 することを含み、該細胞膜透過剤が細胞膜の本来の形態を乱し得るものであり、 それにより、該細胞増殖系疾患の進行速度が遅延される該方法。 8.前記細胞膜透過剤が、リソプラスモロゲン、界面活性剤、洗剤、ステロイド 及び膜構成結合剤からなる群から選択される請求項7に記載の方法。 9.前記細胞膜透過剤がサポニンである請求項7に記載の方法。 10.前記細胞内作用性化学治療剤がタンパク質治療薬である請求項7に記載の方 法。 11.前記タンパク質治療薬が天然由来の細胞障害因子である請求項10に記載の方 法。 12.前記因子がTNF−α及びTNF−βからなる群から選択される請求項11に 記載の方法。 13.前記細胞内作用性化学治療剤がビンカアルカロイドである請求項7に記載の 方法。 14.前記ビンカアルカロイドがビンブラスチンである請求項13に記載の方法。 15.前記細胞膜透過剤及び前記化学治療剤の少なくとも1つが、デポー剤として 作用し得る薬理学的に許容可能なビヒクル中に存在する請求項7に記載の方法。 16.前記薬理学的に許容可能なビヒクルがタンパク質マトリックスである請求項 15に記載の方法。 17.前記タンパク質マトリックスがコラーゲンを含む請求項16に記載の方法。 18.細胞増殖系疾患にかかった生物を治療する方法であって、該細胞増殖系疾患 の障害部位に、有効量のTNFと連携してサポニンを導入することを含み、該サ ポニン及びTNFの少なくとも1つが、デポー剤として作用し得る薬理学的に許 容可能なビヒクル中に添加され、該ビヒクルがコラーゲンを含み、それにより、 該細胞増殖系疾患の進行速度が遅延される該方法。 19.細胞増殖系疾患にかかった生物を治療する方法であって、該細胞増殖系疾患 の障害部位に、ビンブラスチンと連携してサポニンを導入することを含み、該サ ポニン及びビンブラスチンの少なくとも1つが、デポー剤として作用し得る薬理 学的に許容可能なビヒクル中に添加され、該ビヒクルがコラーゲンを含み、それ により、該細胞増殖系疾患の進行速度が遅延される該方法。 20.化学治療剤と連携して細胞膜透過剤を、細胞増殖系疾患にかかった生物の少 なくとも標的部位付近に投与することにより該生物を治療するためのキットであ って、細胞膜の本来の形態を乱し得る細胞膜透過剤、及び有効量の細胞内作用性 化学治療剤を含む該キット。 21.前記細胞膜透過剤が、リソプラスモロゲン、界面活性剤、洗剤、ステロイド 及び膜構成結合剤からなる群から選択される請求項20に記載のキット。 22.前記細胞膜透過剤がサポニンである請求項21に記載のキット。 23.前記細胞内作用性化学治療剤がタンパク質治療薬である請求項20に記載のキ ット。 24.前記細胞内作用性化学治療剤がビンカアルカロイドである請求項20に記載の キット。 25.前記細胞膜透過剤及び前記細胞内作用性化学治療剤の少なくとも1つが、デ ポー剤として作用し得る薬理学的に許容可能なビヒクル中に存在する請求項20に 記載のキット。 26.前記薬理学的に許容可能なビヒクルが、コラーゲンを含むタンパク質マトリ ックスである請求項25に記載のキット。 27.化学治療剤と連携して細胞膜透過剤を病巣内投与することにより細胞増殖系 疾患にかかった生物を治療するためのキットであって、サポニン、TNF、及び デポー剤として作用し得る薬理学的に許容可能なビヒクルを含み、該サポニン及 びTNFの少なくとも1つが該ビヒクル中に存在する該キット。 28.化学治療剤と連携して細胞膜透過剤を病巣内投与することにより細胞増殖系 疾患にかかった生物を治療するためのキットであって、サポニン、ビンブラスチ ン、及びデポー剤として作用し得る薬理学的に許容可能なビヒクルを含み、該サ ポニン及びビンブラスチンの少なくとも1つが該ビヒクル中に存在する該キット 。 29.細胞膜透過剤をデポー剤として作用し得る薬理学的に許容可能なビヒクル中 に含む、病巣内投与に適する組成物であって、該細胞膜透過剤が細胞膜の本来の 形態を乱し得るものである該組成物。 30.前記ビヒクルがタンパク質のものである請求項29に記載の組成物。 31.前記細胞膜透過剤が、リソプラスモロゲン、界面活性剤、洗剤、ステロイド 及び膜構成結合剤からなる群から選択される請求項29に記載の組成物。 32.前記細胞膜透過剤がサポニンである請求項31に記載の組成物。 33.前記組成物が、更に、細胞内作用性化学治療剤を含む請求項29に記載の組成 物。
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