JP2000507214A - B細胞悪性疾患用ワクチン - Google Patents

B細胞悪性疾患用ワクチン

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Abstract

(57)【要約】 少なくとも1種のB細胞悪性腫瘍関連抗原と、単独または少なくとも1種の他のサイトカインと組み合わせたIL−2と、少なくとも1種の脂質分子とを含むリポソーム製剤を含むワクチンは、哺乳動物で、悪性B細胞に対する体液性免疫応答または細胞性免疫応答を誘導する方法に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 B細胞悪性疾患用ワクチン 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、悪性B細胞に対する体液免疫応答および細胞免疫応答を誘導する方 法に関する。特に、本発明は、B細胞悪性疾患関連の抗原を使用して、腫瘍細胞 に対する完全な免疫学的応答を惹起する方法に関する。 2.背景 免疫療法の主な目的の1つは、腫瘍細胞または感染性生物に対する患者の免疫 系を利用することである。癌治療に関しては、その目的は、腫瘍細胞と関連して いるが正常な相対物とは関連がない抗原を標的とすることによって、患者の免疫 系を腫瘍に向けることである。この腫瘍関連抗原(TAA:tumor associated antigen)は、同定することが困難であった。ある腫瘍細胞は、胎児発育中には 存在するが、成体では通常は発現しないか非常に低レベルで発現する抗原を発現 する。このような腫瘍胎児性TAAの1例は、肝癌細胞によって発現されるα− フェトプロテイン(α-fetoprotein)である。別の腫瘍胎児性TAAは、ほとん どの内肺葉由来消化系上皮の腺癌ならびに乳癌細胞および非小細胞性肺癌細胞に 発現される癌胎児性抗原(CEA)である。Thomas et al.,Biochim.Biophys.Ac ta 1032:177(1990)。 TAAによく似た抗イディオタイプ抗体(Ab2)の投与は、前途有望な癌免 疫療法へのアプローチである。Goldenberg,Amer.J.Med.94:297 1993)。Ab2は 、従来の抗体(Ab1)の可変領域に対する抗体である。あるAb2(「Ab2 β」、「抗イディオタイプ」または「内部イメージ」抗体と呼ばれる)は、名目 上の抗原の三次元構造によく似ている可能性があり、したがって、Ab2と抗原 はAb1結合部位の同一領域に結合する可能性がある。Jerne et al.,EMBO J.1: 243(1982)、Losman et al.,Int.J.Cancer 46:310(1990)、Losman et al.,Proc.N at'l Acad.Sci.USA 88:3421(1991)、Losman et al.,Int.J.Cancer 56:580(1994) 。Ab2βで免疫化した者には、抗−抗−抗体(Ab3)が生じ、その一部は名 目上の抗原に結合することができる。 抗イディオタイプ抗体には抗原模倣特性があるため、名目上の抗原を容易に入 手できないときまたは宿主が名目上の抗原に耐性であるとき、Ab2βを代理抗 原(またはイディオタイプワクチン)として使用するに至った。実験系では、あ るTAAによく似ているAb2βで免疫化すると、TAAに対する特異的免疫性 を惹起し、その後の腫瘍成長を防ぐ。たとえば、Nepom et al.,Proc.Nat'l Acad .Sci.USA 81 2864(1984)、Raychaudhuri et al,J.Immunol.139:271(1987)。同様 に、Streptococcus pneumoniae[McNamara et al.,Science 226:1325(1984)]、B 型肝炎ウイルス[Kenncdy et al.,Science 223:930(1984)]、Escherichia coli K13[Stein et al.,J.Exp.Med.160:1001(1984)]、Schistosomiasis mansoni[Kre sina et al.,J.Clin.Invest.83:912(1989)]、およびMoloneyネズミ肉腫ウイルス [Powell et al,J.Immunol.142:1318(1989)]など、感染性生物に対する抗イディ オタイプワクチンが開発されている。 しかし、このアプローチの有用性は限定されている。動物起源の抗TAAを受 けている癌患者は通常、Ab1に対する抗体を産生し、これらの抗イムノグロブ リン抗体はAb2を含む。Herlyn et al.,J.Immunol.Methods 85:27(1985)、Tra ub et al.,Cancer Res.48:4002(1988)。抗イディオタイプ応答もT細胞(T2) の発生を含むと考えられる。Fagerberg et al.,Cancer Immunol.Immunother.37: 264(1993)。さらに、Ab2はAb1.Id.と同じエピトープを認識すること が可能な体液性抗−抗−イディオタイプおよび細胞性抗−抗−イディオタイプ応 答を続いて誘 導する(それぞれAb3およびT3)。これは、免疫応答の効果を低減する可能 性があるため、問題である。 それ故、体液性免疫系と細胞性免疫系の両者を利用する免疫療法への取り組み を提供する機会がある。腫瘍細胞、特に悪性B細胞に対する完全な応答を誘発す る本方法は、このアプローチの最初の結果である。 発明の概要 したがって、本発明の目的は、悪性B細胞、特にリンパ腫、慢性リンパ性白血 病、および多発性骨髄腫に対する体液性免疫応答および細胞性免疫応答を誘導す ることによってワクチンおよび治療方法を提供することである。このワクチンは 、抗原関連の少なくとも1種のB細胞悪性疾患、少なくとも1種のサイトカイン 、および少なくとも1種の脂質分子を組込んだリポソーム製剤を含む。したがっ て、この配合剤は、斬新で且つより強力なB細胞悪性疾患用ワクチンとなる。B 細胞悪性疾患関連抗原は治療を受ける患者に由来し、したがって、このワクチン は患者の悪性疾患に好ましく向けられる。 それ故、1つの実施態様で、本発明は(1)少なくとも1種のB細胞悪性疾患 関連抗原と、(2)単独でまたは少なくとも1種の他のサイトカインと組み合わ せたIL−2と、(3)少なくとも1種の脂質分子とを含むリポソーム製剤を含 むワクチンを提供する。 別の実施態様で、B細胞悪性疾患関連抗原は、悪性B細胞関連抗体または悪性 B細胞によって産生された抗体の全部または一部を含む。このような悪性B細胞 には、リンパ腫、慢性リンパ性白血病および多発性骨髄腫と関連したものが含ま れる。さらなる実施態様で、本発明のワクチンは、抗体または抗体フラグメント ではない腫瘍関連抗原をさらに含む。このような付加的TAAの例としては、た とえば、MUC−1、エプスタイン・バーウイルス(Epstein Barr Virus)(E BV)抗原、バーキットリンパ腫(Burkitt's lymphoma)関連抗原などがある。 代替実施態様で、本発明のワクチンは、HLA抗原など、正常B細胞抗原をさ らに含む。 別の実施態様で、本発明のワクチンは別のサイトカインをさらに含み、付加的 サイトカインの例としては、M−CSF、GM−CSFおよびIFN−γなどが ある。 本発明のワクチンは、リン脂質、コレステロール、および糖脂質およびこれら の脂質類の誘導体から成る群から選択された少なくとも1種の脂質分子を含む。 さらなる実施態様で、本発明のワクチンはキャリヤータンパク、たとえば、アル ブミンも含む。 別の実施態様では、(1)少なくとも1種のB細胞悪性疾患関連抗原と、 (2)単独でまたは少なくとも1種の他のサイトカインと組み合わせたIL−2 と、(3)少なくとも1種の脂質分子とを含むリポソーム製剤を含むワクチンを 前記哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物で悪性B細胞に対する体液性免疫 応答および細胞性免疫応答を誘導する方法を提供する。 図面の簡単な説明 図1A、1Bおよび1Cは、本発明に従って調製したリポソームの特徴を示す 図である。 図2は、実施例2によって免疫化したマウスとコントロールマウスの生存率を 示す図である。 図3は、実施例3によって免疫化したマウスとコントロールマウスの生存率を 示す図である。 図4は、実施例5によって免疫化したマウスとコントロールマウスの生存率を 示す図である。 図5は、実施例6に従って、抗イディオタイプ力価をIL−2の関数として示 す図である。 図6は、実施例7に従って、T細胞増殖をワチン投与量の関数として示す図で ある。 図7は、実施例8によって免疫化したマウスとコントロールマウスの生存率を 示す図である。 詳細な説明 ワクチンは、次の3つのカテゴリーの分子を含む。 1.少なくとも1種のB細胞悪性疾患関連抗原。このような抗原は、抗体また は抗体のフラグメントであることが好ましい。 2.IL−2のみ、またはIL−2にIL−2、M−CSF、GM−CSFま たはIFN−γなど1種以上の異なるサイトカインを加えた形の、サイトカイン 。 3.1種以上のリン脂質のみ、またはコレステロールなど、1種以上の異なる 脂質と組合せた形の、少なくとも1種の脂質分子。 ワクチン構造は、脂質(類)、サイトカイン(類)および少なくとも1種のB 細胞悪性疾患関連抗原を含む微細小胞を含む。本発明のワクチンは、アジュバン トまたはアルブミンなどのキャリヤータンパクも含む。 1.定義 抗原は、脊椎動物に導入されると、抗体の産生を刺激する物質である。 イディオタイプは、抗体の可変領域の抗原決定基である。 B細胞悪性疾患関連抗原は、悪性B細胞によって産生されるか悪性B細胞と関 連があるが、通常は非悪性B細胞によって発現されないか、または非常に低レベ ルで発現される分子である。B細胞悪性疾患関連抗原の例としては、悪性B細胞 によって産生される抗体、抗体フラグメント、および悪性B細胞によって産生さ れるか悪性B細胞と関連がある他の非抗体抗原などがある。通常、本発明による 抗体フラグメントはイディオタイプを含む。 腫瘍細胞関連抗原(TAA)は、悪性細胞によって産生されるか悪性細胞と関 連があるが、通常は非悪性細胞によって発現されないか、または非常に低レベル で発現される分子である。 脂質は、アルコールなどの有機溶剤に可変的に溶解する生化学薬品である。脂 質の例としては、リン脂質類、脂肪類、ワックス類およびコレステロールなどの ステロール類などがある。 ワクチンは、脊椎宿主に物質を投与して宿主を同一物質に対して免疫化するた めの物質である。一般に、ワクチンはウイルス感染、細菌感染、および様々な悪 性疾患など、病状と関連した物質を含む。 2.抗原の生産 a.B細胞悪性疾患関連抗体および抗体フラグメント 本発明による抗原は、悪性B細胞によって産生された抗体分子またはこのよう な抗体のフラグメントであってもよい。リンパ腫の場合、B細胞関連抗体は一般 に貫膜ドメインを含む。慢性リンパ性白血病の場合、このような抗体も貫膜ドメ インを有する。多発性骨髄腫の場合、悪性B細胞は抗体のフラグメントを分泌す ることが多い。 1つの実施態様では、これらの抗体はB細胞悪性疾患の治療を受ける患者に由 来する。抗体は、B細胞悪性疾患患者から採取した悪性B細胞含有組織の試料か ら抽出することができる。一般に、このような組織試料は、患者のリンパ節から 採取される。多発性骨髄腫患者では、患者の血清または尿から抗体を抽出するこ とができる。ある抗体軽鎖分子が多発性骨髄腫と関連していることは、当該技術 上周知である。このようなタンパクの1例としては、ベンス・ジョーンズ (Bence-Jones)タンパクがある。当業者に周知のタンパク抽出手順および精製 手順を使用して、B細胞抗体を単離し、精製することができる。このような単離 技術および精製技術としては、たとえばプロテインAセファロースを用いたアフ ィニティクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロ マ トグラフィーなどがある。たとえば、CURRENT PROTOCOLS IN IMMUNOLOGY,VOL 1, 2.7.1-2.7.12ページ(John Wiley & Sone 1991)、METHODS IN MOLECULAR BIOLOGY ,VOL.10,79-104ページ(The Humana Press,Inc.1992)を参照されたい。3種の主 要なイディオタイプが慢性リンパ性白血病と関連していることも当該技術上周知 である。 別の実施態様では、悪性B細胞含有患者組織試料を使用してin vitroでモノク ローナル抗体を創る。一般に、悪性B細胞を含有する悪性組織をマウス細胞株と 融合させて、悪性B細胞関連抗体を産生するハイブリドーマ細胞株を生産する。 モノクローナル抗体を創る技術は当業者に周知である。たとえば、Kohler and M illstein,Nature 256:495(1975)およびCURRENT PROTOCOLS IN IMMUNOLOGY,VOL 1 ,2.5.1-2.6.7ページ(John Wilcy & Sone 1991)を参照されたい。 1つの実施態様で、抗原は悪性B細胞によって産生された抗体のフラグメント を含む。通常、このようなフラグメントは悪性B細胞と関連したイディオタイプ を含む。本発明による抗体フラグメントは、(A)「半抗体」分子、すなわち、 1つの重鎖:軽鎖対と、(B)1価フラグメントFabおよびFab’、2価フ ラグメントF(ab’)2、1本鎖または2本鎖Fvフラグメントなど、酵素的 に切断された抗体フラグメントとを含む。抗体のFvフラグメントは、抗体の重 鎖の可変領域(Vh)と抗体の掲載の可変領域(Vl)で構成される。 本発明によれば、本発明内のフラグメントは、ペプシンやパパインなどのプロ テアーゼによる消化および/または化学的還元によるジスルフィド結合の切断を 含む方法によって、抗体から入手することができる。たとえば、抗体をペプシン で酵素的に切断して抗体フラグメントを作り、F(ab’)2と表示される5S フラグメントとすることができる。チオール還元剤、および場合に応じて、ジス ルフィド結合の切断によって生じるスルフヒドリル基のブロッキング剤を使用し て、このフラグメントをさらに切断し、3.5SFab’1価フラグメントを創 るこ とができる。あるいは、ペプシンを使用して酵素的に切断すると、1価Fabフ ラグメント2個とFcフラグメント1個が直接生じる。これらの方法は、たとえ ば、Goldcnbergにより米国特許第4,035,945号および第4,331,6 47号およびその中に含まれている参考文献に記載されており、これらの特許を そっくりそのまま本願の一部を構成するものとする。Nisonoff et al.,Arch Bio chem.biophys.89:230(1960)、Porter,Biocem.J.73:119(1959)、Edelman et al., METHOD IN ENZYMOLOGY VOL.1,422ページ(Academic Prcss 1967)、およびColigan 2.8.1-2.8.10ページおよび2.10.-2.10.4ページも参照されたい。 あるいは、本発明に含まれる抗体フラグメントは、Applied Biosystemsや Multiple Peptide Systemsから市販されている自動ペプチドシンセサイザーを使 用して合成することができ、また、当該技術上周知の技術を使用して、手で創る ことも可能である。たとえば、Geysen et al.,J.Immunol.Methds 102:259(1978) を参照されたい。従来の技術を使用して、本発明による抗体の重鎖および軽鎖の 可変領域のアミノ酸配列を直接決定することができる。 抗体をタンパク分解的に切断すると、Vh領域とVl領域が非共有的に会合し たままであり、且つ抗原結合能を保持している2本鎖Fvフラグメントを創るこ とができる。2本鎖Fvフラグメントは、当該技術上周知の組換え発現法で創る こともできる。Skerra et al.,Science 240:1038(1988)、およびKing et al., Biochemical J.290:723(1991)を参照されたい。簡単に記載すると、本発明によ る抗体の重鎖および軽鎖の可変領域のアミノ酸配列は、当該技術上周知の方法を 使用した直接アミノ酸配列決定によって入手することができる。これらのアミノ 酸配列から、これらの可変領域をコードする合成遺伝子を設計することができ、 両者を発現ベクターに挿入することができる。哺乳動物宿主または細菌宿主由来 の2種のポリペプチドを同時に発現することが可能であり、その結果、活性なF vフラグメントが形成される。 本発明の抗原は「1本鎖抗体」であってもよく、この語句は、この説明では、 抗原を特異性と結びつけ且つ抗体の重鎖および軽鎖の可変領域および超可変領域 を含む線状ペプチドを表すために使用される。従来の方法論で、本発明による他 の1本鎖抗体を創ることができる。ジフルフィド結合を挿入することによって、 FvフラグメントのVh領域とVl領域を共有結合させ、安定化させることがで きる。Glockshuber,et al.,Biochemistry 1362(1990)を参照されたい。あるいは 、ペプチドリンカーを挿入することによりVh領域とVl領域を結合することが できる。組換え発現ベクターを使用して、Vh配列、Vl配列およびペプチドリ ンカー配列をコード化している遺伝子を構築して発現させることができる。Colc her,et al.,J.Nat'l Cancer Inst 82:1991(1990)を参照されたい。本願明細書に 記載の通り、ジスルフィド結合またはペプチドリンカーを使用して、Vh抗体鎖 およびVl抗体鎖由来の超可変領域を含むアミノ酸配列も構築することができる 。 別の形の抗体フラグメントは、相補性決定領域(CDR)1個を構成するペプ チドである。CDR3など、CDRペプチド、(「最小認識単位」)は、関心事 の抗体のCDRをコード化している遺伝子を構築して発現させることによって、 入手することができる。このような遺伝子は、たとえばポリメラーゼ連鎖反応を 使用して、抗体産生細胞のRNAから可変領域を合成することによって調製する ことができる。たとえば、Larrick et al.,Enzymology 2:106(1991)のMethods:A Comparison to Methodsを参照されたい。 b.非悪性疾患関連B細胞抗原 本発明のワクチンは、悪性B細胞と特に関連のないB細胞抗原(「非悪性疾患 関連B細胞抗原」)も含む。これらの抗原の例は当該技術上周知であり、CD1 9、CD20、CD21、CD22、CD23、CD25、CD5、およびFM C7などがある。Foon,K.Stem Cells 13(1):1-21(1995)。この群には、クラス1 HLA抗原およびクラス2HLA抗原も含まれる(組織適合性分子)。クラス1 HL A抗原は、ほとんどすべての他の哺乳動物細胞でも見られる。 c.他の腫瘍関連抗原(TAA) 本発明のワクチンは、他のTAAをさらに含んでもよい。このような腫瘍関連 抗原の例は、MUC−1、EBV抗原およびバーキットリンパ腫である。 3.リポソームの調製 リポソームは、水性成分を包囲する1種以上の脂質2層構造体微細小胞である 。一般に、Bakker-Woundenberg et al.,Eur.J.Clin.Microbiol.Infect.Dis.12(S uppl.1):S61(1993)、およびKim,Drugs 46:618(1993)。比較すると、リポソーム は細胞膜に似ており、結果として、リポソームは一般に安全に投与され、且つ生 物分解性である。リポソームは、調製方法によって1層であっても多層であって もよく、0.02μmから10μmより大きい範囲の直径でサイズが異なっても よい。様々な薬剤をリポソームで包むことができ、疎水性薬剤は2層構造体内に 区分され、親水性薬剤は内部の水性空間内に区分される。たとえば、Machy et a l.,LIPOSOMES IN CELL BIOLOGY AND PHARMACOLOGY(John Libbey 1987)、およびO stro et al.,American J.Hosp.Pharm.46:1576(1989)を参照されたい。 リポソームは実質的にあらゆるタイプの細胞に吸着し、その後、包まれた薬剤 を徐々に放出する。あるいは、吸着されたリポソームは、食細胞で飲食される可 能性がある。食作用に続いて、リポソーム脂質のリソソーム内分解および包まれ た薬剤の放出が起こる。Schecrphof et al.,Ann.N.Y.Acad Sci.446:368(1985)。 陽イオンリポソームは、in vitroでの哺乳動物細胞トランスフェクションの媒 介に有効であるため、リポソームベクターの中で、陽イオンリポソームに関する 研究が最も多い。陽イオンリポソームは、核酸のデリバリーに使用されることが 多いが、薬剤やホルモンなど、他の治療法のデリバリーにも使用することができ る。 陽イオンリポソームは自然界には存在せず、陰イオン分子が多いin vivoでの 生理学的環境と相容れないと思われるため、細胞毒性の可能性がある。リポソー ムは内網系内に優先的に飲食される。しかし、多量のリポソーム粒子による飽和 や薬理学的手段による選択的マクロファージ不活化をはじめとする幾つかの方法 で、内網系を取り囲むことができる。Classen et al.,Biochim.biophys.Acta 80 2:428(1984)。さらに、糖脂質誘導性脂質またはポリエチレングリコール誘導性 脂質をリポソーム膜に組込むと、内網系による取り込みが有意に減少することが 証明されている。Allen et al.,Biochim.Biophys.Acta 1068:133(1991)、Allen et al.,Biochim.Biophys.Acta 1150:9(1993)。 陰イオンリポソームベクターの試験も行われてきた。この中には、飲食作用お よびエンドソーム酸性化後にエンドソーム膜を破壊したりエンドソーム膜と融合 するpH感受性リポソームが含まれる。 リポソーム複合体は、相応する細胞受容体が同定されているリガンド(通常は ポリペプチド)をリポソーム製剤に加えることによって、関心事の細胞タイプま たは組織に向けて送られる。標的にされることができる細胞受容体の例は、特に 卵巣癌の卓越した腫瘍マーカーとして最近認定された葉酸受容体である。KB細胞 は葉酸受容体を非常に過剰発現することが判明している。Cambell et al., Cancer Res.51:6125-6132(1991)。トランスフェリン、プロテインA、ApoE、p- 糖タンパク、α2−マクログロビン、インスリン、アシオロフェツイン、アシア ロオルソムコイド、様々な組織特異性を具有するモノクローナル抗体、ビオチン 、ガラクトースまたはラクトース含有ハプテン(1価で且つ3触覚)、マンノー ス、ジニトロフェノール、およびビタミンB12を含め、さらに他のターゲティ ングリガンドのリポソームターゲッティングが試験されている。リガンドは、予 め形成されたリポソーム中の脂質アンカーに共有結合されるか、リポソーム調製 中に組込まれる。Lee and Low J.Biol.Chem.Acta 1233:134-144(1995)。 時には、合成ペプチドをDNA/リポソーム複合体に組込んで、その活性を増 強したり、それらを核に向けて送ることがある。たとえば、細胞質に接近するた めには、デリバーすべき分子は原形質膜バリヤーを乗り越えなければならない。 事実上、ウイルス融合ペプチドは、原形質膜とのウイルス膜融合を促進すること によつて、細胞質へのデリバリーを促進する。この問題に関する最近の総説につ いては、Stegmann et al.,Ann.Rev.Biophys.Chem.18:187-221(1989)を参照され たい。インフルエンザウイルスの場合、赤血球凝集素(3量体)HAペプチドN −末端セグメント(疎水性螺旋配列)は、エンドソーム内の酸性pH(pH5〜 6)によって誘導された配置の変化によって露出し、標的膜内に入り、ウイルス と標的エンドソーム膜との間の融合を媒介する。Weber et al.,J.Biol.Chem.269 :18353-58(1994)。最近、ウイルス融合タンパクの挙動を模倣する幾つかの両親 媒性螺旋形成オリゴペプチドが設計された。たとえば、Haensler and Szoka,Bio cuj.Chem.4:372-79(1993)を参照されたい。 従来の方法論で陽イオンリポソーム製剤を創ることができる。たとえば、 Felgneret al.,Proc.Nat'l Acad.Sci USA 84:7413(1987)、Schreier,J.of Lipos ome Res.2:145(1982)、Chang et al.(1988)、前出、を参照されたい。Lipofecti n ョ(Life Technologies,inc.,gaithersburg,Maryland USA)など、市販の製剤も 利用できる。使用する方法に関する最近の総説については、Wassef et al.,Immu nomethods 4:217-222(1994)およびWeiner,A.L.,4:217-222(1994)を参照されたい 。 リポソームサイズ、二層構造体の数、脂質組成、ならびにリポソームの電荷お よび表面特性を変えることによって、包まれた薬剤の治療利用率を調節すること ができる。リポソーム製剤は、1種以上のアジュバントを含んでもよい。さらに 、血清アルブミンなどのキャリヤータンパクを加えることができる。 4.リポソーム製剤のデリバリー 一般に、リポソーム製剤の投与量は、患者の年齢、体重、身長、性別、医学的 全身状態およびこれまでの病歴などの因子によって異なる。個々の製剤の用量範 囲は、適当な動物モデルを使用して決定することができる。 リポソームは、静脈内投与、腹腔内投与、鞘内投与、筋肉内投与、または皮下 投与することが可能である。たとえば、Kim前出、Bakker-wounderberg et al.,( 1993)前出、Allen et al.(1993)前出、およびFielding et al.,Clin.Pharmacoki netics 21:155(1991)を参照されたい。 治療用には、抗体またはフラグメントが治療上有効な量で哺乳動物に投与され る。投与された量が生理学的に有意であった場合、抗体製剤は、「治療上有効な 量で投与された」と言われる。薬剤の存在によって受容哺乳動物の生理学に検出 可能な変化が生じた場合、その薬剤は生理学的に有意である。特に、本発明の抗 体製剤は、その存在によって受容哺乳動物の体液性および/または細胞性免疫応 答を惹起した場合、生理学的に有意である。 5.サイトカイン類 本発明のワクチンはサイトカイン類を含む。サイトカインの例としては、IF N−γなどのインターフェロン類(IFN)、インターロイキン類(IL)、M −CSF、GM−CSF、および腫瘍壊死因子などがある。IFN−γは、マク ロファージ、ならびにリンパ様細胞上および単球上の細胞表面クラスII組織適合 性抗原を誘導する。たとえば、Klegerman et al.,BIOTECHNOLOGY AND PHARMACY の"Lymphokines and Monokines"、Pezzuto et al.(編)、53-70ページ(Chapma n & Hall 1993)、およびRoitt et al,IMMUNOLOGY,第3版、7.8-7.14ページ(mos by 1993)。IL−2はT細胞成長因子であり、ナチュラルキラー細胞および腫瘍 反応性T細胞Id.の刺激因子である。それ故、IFN−γおよびIL−2が免 疫応答増強に好ましいサイトカインである。 6.実施例 oncovax材料 マウス抗原38cId DMPC:Survival Tech Lot RD 1426 MSA 25%):Biocell Laboratories,CAlot#4002160 IL-2:Survival Tech Lot#RD 1534@9.38mg/ml) OTx Buffer PEG 50〜200mgのDMPCまたは4/1の比率のDMPC/DMPGに以下のものを加え、 最終体積を0.4〜1.0mlとした。 抗原、すなわち、38cId 0.3〜10mg IL−2 0.0〜7×106単位 マウス血清アルブミン 0.0〜12mg実施例1 (ワクチン調製用凍結−解凍法): 水性成分を混合する。5mLバイアルガラスバイアル中で、粉末になった液体に 加える。35〜39℃の水浴中で10分間温める。30秒間、渦巻き撹拌する。 24〜45℃で15分間、槽音波処理する。−80℃の乾燥した氷/エタノール 槽内でバイアルを15分間凍結する。35〜39℃の水浴中で10分間解凍する 。渦巻き撹拌工程、音波処理工程、凍結工程および解凍を合計3回繰り返す。必 要に応じて水性緩衝液を加えて希釈する。遠心分離によって試料を洗浄すること が可能である。12,000rpmで20分間遠心分離する。上清を除去し、さら に2回洗浄する。実施例2 (ワクチン調製用音波処理−融合法): 水性緩衝液中、濃度100〜300mg/mLで脂質を水和する。30〜45℃の 槽音波処理装置内で透き通るまで音波処理する。0.2μのフィルターを通過さ せて滅菌濾過する。抗原、IL−2および血清アルブミンを加える。試料を4〜 15℃に冷却する。これは、低温として−80℃から15℃まで、高温として2 3℃から50℃まで、任意の回数循環される温度である。実施例1と同様に、 必要に応じて試料を希釈し、遠心分離によって洗浄することが可能である。実施例3 (PEG−融合法): 水性緩衝液中、濃度100〜300mg/mLで脂質を水和する。30〜45℃の 槽音波処理装置内で透き通るまで音波処理した。0.2μのフィルターを通過さ せて滅菌濾過する。抗原、IL−2およびマウス血清アルブミンを加える。同量 の分子量1,000〜20,0000のPEG溶液と混合する。PEG溶液は6 〜60%(w/v)でなければならない。4〜25℃で1〜24時間インキュベー トした後、遠心分離で洗浄してPEGおよび組込まれていない活性成分を除去す る。実施例4 (押出法): 実施例1〜3の試料を1.0μ、0.4μおよび0.2μのポリカーボネート フィルターを通して押し出すことにより、小型化することが可能である。最終サ イズは100〜200nmでなければならない。 この開示に従ったワクチン製品をOncoVAXと呼ぶ。抗原(Id)、IL−2お よび脂質の量、ならびにOncoVAX粒子のサイズを測定することによって、各OncoV ax製剤ならびに(KLH-Id)コントロールを分析した。 OncoVAXの構造成分の最終濃度(範囲)は次の通りであった。表1 以下は、OncoVAXの特性化の例、および抗腫瘍免疫性、抗原含有量およびIL −2含有量に関する有効なリポソーム投与量、リポソームワクチンによって誘導 される体液性応答および細胞性応答、およびin vivo T細胞枯渇に対する作用を 示すマウス試験である。 抗原濃度は、ウサギ抗マウスIgMに結合した未知の抗原にビオチニル化した ウサギ抗マウスIgMを加えたサンドイッチELISA法で決定した。これにス トレプトアビジンーユーロピウムを加えてユーロピウム発光を測定した。実施例5 (典型的なOncoVAX製剤の特性化) 試料を、凍結防止剤を使用せずに液体プロパン中、銅地板の間で室温から急速 に凍結し、Balzers凍結破砕ユニットで繰返してPhilips 300電子顕微鏡で検 査した。図5Aは、形成した多層リポソームを示す。1粒子オプティカルセンシ ング(SPOS)で決定したとき、平均サイズは凡そ3.0μである。図5Bは 、多数の隆起がある表面構造および波状パターンにおける切形変化を示す。図5 C、マウス血清アルブミンを含むコントロールDMCリポソームでわかるように 、滑らかな波状パターンは室温でのDMPCリポソームの特徴である。棒=0. 4μ。実施例6 (免疫性試験) Idのリポソーム製剤によって保護的抗腫瘍免疫性を獲得できるかどうかを決 定するために、群当たり10匹の同系C3H/HENマウスをリポソームId製 剤またはコントロールId製剤、あるいは体積0.2mlのPBS中50μg38 C13誘導Idで腹腔内免疫化した。2週間後、致死量である2×103個の3 8C13細胞をマウスに投与した。ノンパラメトリックマンテル対数順位p値に 基づいて、生存率の統計学的比較を行った。腫瘍投与後90日を超えて生存して いるマウスを安楽死させ、長期生存者として報告した。リポソームIdで免疫化 すると、有意に長い生存ならびに保護(30%)を示した。実施例7 (リポソームワクチン有効性の最適化およびKLH複合Idワクチンと の有効性の比較。) 投入Id抗原の段階希釈液を製作し、それ以外は同じであるリポソームワクチ ンを準備した。調製後、組込まれたIdの実際の量を、前述の通りに各ワクチン について決定した。IdとKLHの比率1:1で、且つ括弧内に示した動物当た りのId投与量のグルテルアルデヒド複合体によってId−KLHを調製した。 保護的抗腫瘍免疫製に対する明らかな用量依存性効果が認められ、マウス当たり 40μg、10μgおよび2μgのIdをデリバーするリポソームワクチン製剤 を投与したマウスは、遊離Id(free Id)で免疫化したコントロールと比較して 有意に優れた生存率を示した。マウス当たり0.4μgのIdをデリバーするリ ポソームワクチンで免疫化したマウスは、その後の腫瘍投与から保護されなかっ た。実施例8 PBS中のID−KLHの段階希釈液と比較した、少量のIdを含有する代表 的なリポソームワクチンの効果を試験した。以前の試験で、複合体製剤中に50 μgのIdが最適投与量であることが証明されている。マウス当たり50μg、 10μg、または2μgのIdを含有するId−KLHで免疫化した群当たり1 0匹のマウスは、それぞれ40%、30%、および0%の保護を示したのに対し て、2μgのIdを含有するリポソームワクチンで免疫化したマウス9匹は、そ の後の致死量腫瘍投与を33%保護した(Id−KLH2μgId投与と比較し て対数順位p=0.007)。実施例9 投入IL−2の連続希釈液を含み、他の成分は一定に保った数種の製剤を調製 することによって、リポソームIdワクチン製剤の成分としてのIL−2必要量 を試験した。このようにして得られたリポソーム製剤(すべて40μgのIdを 含有する)を使用してマウスを免疫化した。2週間後、1つ腫瘍製剤から2×1 03個の38C13細胞をすべてのマウスに投与して、生存率を追跡調査した。 対数順位p値はId3群に対する比較を示す。致死量の腫瘍投与後のマウスの生 存率パターンは、保護的腫瘍免疫性の誘導に対して明らかなIL−2用量依存性 を示した。IL−2を含有しないリポソームIdワクチンは有意な抗腫瘍免疫性 を誘導できないことを示す他の実験によって、IL−2はワクチン製剤の重要な 成分であるが、投入IL−2の量の1/10を含有するリポソームワクチンは、 有意な保護的腫瘍免疫性を誘導することができるという結論が裏付けられる(遊 離Id(free Id)に対して対数順位p0.004)。実施例10 リポソームIdワクチンが保護的抗腫瘍免疫性獲得を推進することによる細胞 のメカニズも調査しようとして、筆者らは、異なる用量のIdを含有する様々な リポソームワクチン製剤によってマウスに誘導された血清抗イディオタイプ抗体 レベルを最初に測定した。個々の血清試料を、Id被覆微量滴定プレートへの結 合について直接ELISAで分析した。イディオタイプの抗体応答の特異性は、 コントロールIgMタンパクに結合しないことによって証明された。免疫化の2 週間後、腫瘍投与の直前に、群当たり5匹のマウスから血清試料を採取し、平均 抗イディオタイプ抗体レベルを示した。リポソーム捕獲Idの明らかな用量依存 性作用が見られ、平均抗イディオタイプ抗体レベル15μg/ml、7μg/ml、1μ g/mlおよび0.1μg/mlがELISAで検出された。2μg、10μgおよび 40μgのIdを含有するリポソームワクチン3群で、イディオタイプに特異的 な体液性が証明されたことは、1回免疫化したマウスでも検出可能な抗イディオ タイプ抗体を誘導することができなかった遊離Id(free Id)と比較して完全に 卓越している。しかし、リポソームIdワクチンによって誘導された抗イディオ タイプの平均レベルはID−KLHによって誘導されたレベル(55μg/ml)よ りかなり低かった。実施例11 抗イディオタイプ抗体応答の強さは、リポソームIdワクチンおよびId−K LHによって誘導される相対保護レベルと完全に相関関係があるわけではないた め、筆者らは、イディオタイプ特異的T細胞活性化の証拠を調査した。2週間前 に表示通りに腹腔内免疫化しておいた群当たり2〜3匹のマウスから採取した脾 細胞をプールし、ナイロンウールを通過させたT細胞で富化し、様々な濃度のI d(200μl、2×105細胞/ウェル)と一緒に96ウェル微量滴定プレー トに入れた。正常な同系マウスの照射(2000rad)脾細胞も抗原提示細胞源 として脾細胞培養に加えた(2×105個)。培養を37℃、5%CO2で5〜7 日間維持し、収穫の18〜24時間前に、培地50μl中1μCi[3H−チミ ジン](2C i/mmol、New England Nuclear Research Products,Bostn,MA)を 各ウェルに加えた。組込まれた放射能を、LKB 1205βプレート液体シンチレーシ ョンカウンターで測定した。測定はすべて4重に実施し、データーは平均CPMと 平均の標準誤差で示した。2週間前にリポソームIdワクチン、空のリポソーム 、遊離Id、またはId−KLHで1回免疫化したマウスから採取した脾臓T細 胞の、様々な用量のIdに対する増殖応答についてin vitroで分析した。代表的 実験で、Idに対する有意なT細胞増殖応答が認められたが、空のリポソームま た は遊離Idを投与した群では認められなかった。このようなT細胞活性化の証拠 は、今までにId−KLHによる免疫化後に観察されたことがなく、Id−サイ トカイン融合タンパクで観察されなかったため、以上の結果も特に意味深い。実施例12 誘導された保護的抗腫瘍免疫性のエフェクター相におけるイディオタイプ特異 的T細胞の役割を決定的に実証するために、筆者らはin vivoにおけるT細胞部 分集合枯渇の影響を免疫化マウスで試験した。免疫化の2週間後、単一のリポソ ームIdワクチン製剤でマウスを免疫化し、単一の腫瘍製剤を投与する直前に隔 日に3回、CD4+T細胞(BRPM前臨床貯蔵所、Frederick,MDの、GK1 .5、硫酸アンモニウム精製品)、CD8+T細胞(BRPM前臨床貯蔵所、Fre dcrick,MDの、53.6〜72、硫酸アンモニウム精製品)のいずれかに特異 的なmAbの枯渇、2種の抗体の組み合わせ、正常なラットIgG(Sigma,St.Lo uis,MO)のによる処理を受けるように群当たり8匹のマウスを無作為に割り当て た。免疫化の3週間後に、単一の腫瘍製剤から2×103個の38c13細胞を すべてのマウスに腹腔内投与し、生存率を追跡調査した。最終処置の2週間後に 、並行してモノクローナル抗体を投与した正常マウスの脾細胞のサイトメトリー 分析で、リンパ球枯渇を評価した。両分析時点で、95%を超える当該部分集合 の枯渇が達成されたが、他の部分集合は正常レベルであった。免疫化されたマウ スの中で、CD4+T細胞またはCD8+T細胞のいずれかが枯渇すると、保護 的抗腫瘍免疫性が明らかに低減した(リポソームId免疫化した、正常なラット Ig投与マウスに対して対数順位p=0.012)。mAb投与群は、遊離Id で免疫化したコントロールマウスと比較して有意差が認められなかった(遊離I dに対して、それぞれ対数順位p=0.09おおよび0.16)。抗CD4mA bと抗CD8mAbを併用投与しても、保護はそれ以上破棄されなかった(遊離 Idに対して、対数順位p=0.10)。それ故、リポソームIdワクチン誘導 性 保護的抗腫瘍免疫性には、CD4+エフェクターT細胞とCD8+エフェクター T細胞の両者が絶対必要である。実施例13 先に確立された腫瘍に対するリポソームId免疫化を試験する初期段階として 、筆者らは腫瘍投与を最初に実施し、その後、同日に、ワクチン投与する実験を 実施した。この試験用に、筆者らは、悪性腫瘍の成長を遅らせるために第10日 に非治療的用量のシクロホスファミド(CTX)化学療法を必要とする皮下38 C13腫瘍に対する既存のプロトコールワクチン投与を修正した。マウスの側腹 に104個の腫瘍細胞を皮下注射し、リポソームId、リポソームコントロール Idワクチン、またはで腹腔内PBSのいずれかに無作為に割り当てた。生存率 の代理エンドポイントとして腫瘍サイズをモニタリングすることがが可能なため 、皮下経路の腫瘍接種を使用した。第10日までに、すべてのマウスに肉眼で確 認できる触知可能な直径約1cmの腫瘍塊が発生した。CTX投与(75mg/kg、 腹腔内)は腫瘍の完全消失と関連があり、その消失は、すべてのコントロールマ ウスでは一様に一時的であったが、リポソームIdワクチンで免疫化したマウス では、多くはないがかなりの比率で永続した(コントロール群に対して、プール したリポソームIdでは対数順位p=0.01)。 表2.多量の皮下腫瘍接種材料に対するリポソームIdワクチンの治療効果 C3Hマウスに104個の38C13腫瘍細胞を皮下注射し、その後、同日に( 第0日)、表示の通りに免疫化した。第10日に、全ての群にCTX 75mg/kg 、腹腔内、を投与した。腫瘍が再発せずに60日を超えて生存しているマウスは 明らかに治癒した。 具体的な実施例について記載してきたが、本発明はこのように限定されるもの ではないことが理解されるであろう。当該技術上通常に熟練した者には、開示さ れた実施態様に対して様々な修正が行われること、およびそのような修正は本発 明の範囲内でることが理解されるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/21 A61K 37/66 G (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN,YU (72)発明者 クワク,ラリー アメリカ合衆国、21702 メリーランド、 フレデリック、メドウサイド・ドライヴ 6753 (72)発明者 オチョア,アウグスト・シー アメリカ合衆国、21702―1210 メリーラ ンド、フレデリック、アレッサンドラ・コ ート 103、#180 (72)発明者 ボーニ,ラリー アメリカ合衆国、 08852 ニュー・ジャ ージー、モンマス・ジャンクション、カミ ングズ・ロード 40

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)少なくとも1種のB細胞悪性腫瘍関連抗原と、 (b)単独でまたは少なくとも1種の他のサイトカインと組み合わせたI L−2と、 (c)少なくとも1種の脂質分子と を含むリポソーム製剤を含むワクチン。 2.前記抗原が悪性B細胞と関連があるかまたは悪性B細胞によって産生され た抗体の全部または一部を含むことを特徴とする、請求項1に記載のワクチン。 3.前記悪性B細胞がリンパ腫関連であることを特徴とする、請求項1に記載 のワクチン。 4.前記悪性B細胞が慢性リンパ性白血病関連であることを特徴とする、請求 項1に記載のワクチン。 5.前記悪性B細胞が多発性骨髄腫関連であることを特徴とする、請求項1に 記載のワクチン。 6.抗体または抗体フラグメントではない腫瘍関連抗原をさらに含む、請求項 2に記載のワクチン。 7.前記腫瘍関連抗原がMUC−1、EBV抗原またはバーキットリンパ腫関 連の抗原であることを特徴とする、請求項6に記載のワクチン。 8.非悪性B細胞によって産生されるか非悪性B細胞と関連のあるB細胞抗原 をさらに含む、請求項1に記載のワクチン。 9.前記B細胞抗原がクラス1のHLA抗原またはクラス2のHLA抗原であ ることを特徴とする、請求項8に記載のワクチン。 10.前記少なくとも1種の他のサイトカインがM−CSF、GM−CSF、 およびIFN−γから成る群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載 のワクチン。 11.前記脂質分子がリン脂質、糖脂質、コレステロール、および前記各脂質 の誘導体から成る群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のワクチ ン。 12.キャリヤータンパクをさらに含む、請求項1に記載のワクチン。 13.前記キャリヤータンパクがアルブミンであることを特徴とする、請求項 12に記載のワクチン。 14.アジュバントをさらに含む、請求項1に記載のワクチン。 15.哺乳動物において、悪性B細胞に対する体液性免疫応答または細胞性免 疫応答を誘導する方法であって、前記哺乳動物に請求項1〜14のいずれか1項 に記載のワクチンを投与することを含む方法。
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