JP2000506250A - 液化ガスからのボイルオフガスを利用する方法およびその方法を実施するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 複合熱交換器９の助力によりボイルオフガスと液化ガスとから燃料ガスを生産するためのプラントにおいて、ボイルオフガスを送るガス管途上の熱交換器の上流にコンプレッサ４が配置される。圧縮されたボイルオフガスおよび液化ガスは、複合熱交換器９において熱交換され、当該複合熱交換器９は、液化ガスおよびボイルオフガスのそれぞれのための別々の流体溜り７，８を有する。複合熱交換器９からパイプライン５を通じて二つのガスが混合され、消費者へ提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 液化ガスからのボイルオフガスを利用する方法およびその方法を実施するため の装置 本発明は、液化ガスからのボイルオフガス（boil-off）を、液化ガスを気化さ せることにより生じたガスと混合させて燃料ガスとして使用する方法に関する。 本発明は、ボイルオフガスと気化された液化ガスとを一緒に消費者に搬送する ようになっている、前記方法を実施するためのプラントにも関連する。このプラ ントは、液化ガスのための貯蔵タンクと、この貯蔵タンクからボイルオフガスを 取り出すための抽出管と、この貯蔵タンクから液化ガスを取り出すために取付け られた抽出管を有するポンプと、複合熱交換器（combined heat exchanger）と を含む。複合熱交換器は、二つの別々の流体溜り（flow bank）を共通の包囲シ ェル（common surrounding shell）内に有し、気化のため、一つの流体溜りが液 化ガスのための抽出管に接続されるとともに、もう一つの流体溜りがボイルオフ ガスのための抽出管に接続され、両流体溜りは共通の混合室内へ開口し、当該共 通混合室は消費者へ通じる流体管に接続される。 ノルウェー特許明細書第１７６４５４号（NO-PS176454）は、液化ガスからの ボイルオフガスを、液化ガスを気化させることにより生じたガスと混合させて燃 料ガスとして利用するための公知の方法を開示する。この方法では、ボイルオフ ガスと気化されたガスとが一緒に搬送されて圧縮され、圧縮前にボイルオフガス および液化ガスが複合熱交換器におけるそれぞれの部分で各々過熱され且つ気化 され、そして共通混合室へ一緒に運ばれる。 前記ノルウェー特許明細書は、ボイルオフガスと気化されたガスとが一緒に運 ばれ、圧縮されるプラントをも開示する。このプラントは、液化ガスのための貯 蔵タンクと、該貯蔵タンクからボイルオフガスおよび液化ガスをそれぞれ取り出 すための抽出管と、二つの別々の流体溜りを共通の包囲シェル内に有する複合熱 交換器とを備える。流体溜りの一つは、液化ガスの抽出管に接続される一方、も う一つの流体パイプ溜りは、ボイルオフガスの抽出管に接続される。両流体溜り は共通混合室内へ開口し、この共通混合室は消費者へ通じる流体管に接続されて いる。 上述した公知技術により得られる一つの利点は、コンプレッサの吸い込み温度 がかなり高くなり、コンプレッサが低温にされることがないから、当該方法と当 該プラントとが共に簡易化され、他の方法で通常使用されていた仕切板（セパレ ータ；separator）を不要にすることが出来ることである。この先行技術の欠点 は、コンプレッサが、ガスすなわち自然に気化されるボイルオフガスと気化させ たガスとの双方をトータルした量に対し必然的に作用しなければならないことで ある。 本発明の目的は、ノルウェー特許明細書第１７６４５４号に基づく先行技術の 利点を保持する一方で、さらに当該プラントを簡易化する序論で述べたような方 法およびプラントを提供することにある。 これは、上述したような方法によって本発明に従い達成され、当該方法では、 ボイルオフガスが、圧縮され、熱交換するために液化ガスと一緒に送られ、続い て当該熱交換の間に気化された液化ガスと混合される。 圧縮が熱交換の前に生じ、かつボイルオフガスだけが圧縮されるという事実に より、圧縮がガスのトータルの量でなく、ボイルオフガスの量に対してのみ行わ れるという利点が得られる。これは、動力必要量の減少と、容量制御の単純化と をもたらす。 本発明によれば、上述したようにプラントがまた提案され、このプラントは、 コンプレッサが複合熱交換器より前の、ボイルオフガスの抽出管に備え付けられ ることを特徴とする。 複合熱交換器の上流のボイルオフガス管にコンプレッサを配置することによっ て、コンプレッサは、ガスのトータルの量でなく、ボイルオフガスに作用する必 要があるだけとなる。該コンプレッサは、ＬＮＧ（液化天然ガス）に関連して使 用されるときには−１４０℃程度の低い温度でガスに対して動作するように構成 されなければならない。しかしこの欠点は、コンプレッサがサイズの点で小型化 され、少ない動力必要量と、より小さな作動領域と、より単純な容量制御とをも つという利点が得られることによってより多く補われるであろう。付加的な利点 は、複合熱交換器が、より大きな圧力低下を生じるような寸法に作られることが 可能となり、シェル寸法の減少と低廉な製造コストとをもたらす。したがって、 問題は不利になりがちなコンプレッサの材料の選定だけということになるが、既 述のようにこの欠点は、コンプレッサを小型にできることで相殺される。 さて、本発明に基づくプラントの概要図である図面を参照しつつ本発明がより 詳細に説明されるであろう。 図において参照番号１は、液化ガスのための貯蔵タンク、例えばＬＮＧ船上の ＬＮＧタンクを示す。周囲からの熱の浸透の結果、いわゆるボイルオフガスが発 生される。このボイルオフガスは、貯蔵タンク１のドーム２に集まり、ボイルオ フガスの抽出管３を通じて引き出されることが可能である。この抽出管３は、コ ンプレッサ４へ通じている。コンプレッサ４でボイルオフガスは圧縮され、これ に伴い温度が上昇する。コンプレッサから、圧縮されたボイルオフガスは複合熱 交換器９へ進む。 ボイルオフガスは、船舶の推進エンジンにおける燃料ガスに使用される。本プ ラントは、もしボイルオフガスが十分でないなら、すなわち、もしボイルオフガ スによって応じることが出来るよりも多くの燃料ガスが必要とされるなら、液化 天然ガスがポンプ１１の助力によって引き出され、そして抽出管１０を通じて複 合熱交換器９へ導かれる。 複合熱交換器９は、液化ガスおよびボイルオフガスのそれぞれのために別々の 流体溜り７，８を有する。液化ガスとボイルオフガスとは、図に矢印で示したよ うに外部の熱流体と熱交換される。この流体は、多くの場合、蒸気であり、熱交 換器のシェル側から導かれる。 二つのガスの流れは、混合室６に集められ、そこから流体管５を通じて図示し ない消費者、例えばバーナーへと進行する。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９８年３月２５日（１９９８．３．２５） 【補正内容】 請 求 の 範 囲 １． 液化ガスを気化させることにより生じたガスを混合し、液化ガスからの ボイルオフガスを燃料ガスとして利用するための方法において、 前記ボイルオフガスが、圧縮され、外部の熱媒質流体と熱交換するために液化 ガスと共に送られ、その後、前記圧縮されたボイルオフガスと前記熱交換の間に 気化された液化ガスとが燃料ガスを形成するために混合されることを特徴とする 方法。 ２． 請求項１の方法を実施するためのプラントであって、 当該プラントでは、ボイルオフガスと気化された液化ガスとが消費者に一緒に 搬送され、 該プラントは、液化ガスのための貯蔵タンク（１）と、該貯蔵タンク（１）か らボイルオフガスを取り出すための抽出管（３）と、当該貯蔵タンク（１）から 液化ガスを取り出すためのポンプ（１１）であって該ポンプ（１１）に取付けら れた抽出管（１０）を有するものと、二つの別々の流体溜り（７，８）を共通の 包囲シェル内に有する複合熱交換器（９）とを備え、 一つの流体溜り（７）が前記液化ガスの抽出管（１０）に接続されると共に、 もう一つの流体通過ユニット（８）が前記ボイルオフガスの抽出管（３）に接続 され、 両液体溜り（７，８）が、前記消費者への流体管(5)に接続された共通の混合 室（６）へ開口し、 前記複合熱交換器（９）が、前記熱交換器（９）のシェル側に熱媒質流体を導 くために前記熱媒質流体の供給源との接続を有するものにおいて、 コンプレッサ（４）が、前記複合熱交換器（９）より前の前記ボイルオフガス の抽出管（３）に備えられることを特徴とするプラント。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ， ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｇ Ｅ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ， ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，Ｐ Ｌ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 液化ガスを気化させることにより生じたガスと共に、液化ガスからのボ イルオフガスを燃料ガスとして利用するための方法において、 前記ボイルオフガスは、圧縮され、熱交換するために液化ガスと一緒に送られ 、続いて当該熱交換の間に気化された液化ガスと混合されることを特徴とする方 法。 ２． ボイルオフガスと気化された液化ガスとを消費者に一緒に搬送する請求 項１の方法を実施するためのプラントであって、 該プラントは、液化ガスのための貯蔵タンク（１）と、該貯蔵タンク（１）か らボイルオフガスを取り出すための抽出管（３）と、当該貯蔵タンク（１）から 液化ガスを取り出すためのポンプ（１１）であって該ポンプ（１１）に取付けら れた抽出管（１０）を有するものと、二つの別々の流体溜り（７，８）を共通の 包囲シェル内に有する複合熱交換器（９）とを備え、 一つの流体溜り（７）が前記液化ガスの抽出管（１０）に接続されると共に、 もう一つの流体通過ユニット（８）が前記ボイルオフガスの抽出管（３）に接続 され、 両液体溜り（７，８）が、前記消費者への流体管（５）に接続された共通の混 合室（６）へ開口したものにおいて、 コンプレッサ（４）が、前記複合熱交換器（９）より前の前記ボイルオフガス の抽出管（３）に備えられることを特徴とするプラント。