JP2000505554A - 核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを発生させるための方法および反応機 - Google Patents

核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを発生させるための方法および反応機

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Abstract

(57)【要約】 中性子により核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを発生させるための公知の方法において、その改良が、それが熱中性子を選択し、炉心の熱中性子領域に方向づけて回収することを含み、燃料組成物の循環が、その1つが熱中性子領域および冷却領域を通り、他方が速度の速い中性子領域および冷却領域を通る2つのループ上で行われ、両ループの燃料組成物質が交換されることである方法。燃料組成物は、その1つが熱中性子領域を横切り、他方が炉心の速度の速い中性子領域を横切る少なくとも2つのループ内に配置され、前記ループは、両ループの物質を交換するための装置によって接続され、前記減速材は、方向づけられた熱中性子フラックスの中空セーパー形状に形成され、前記炉心は、中空内に位置決めされ、前記セーパーは、炉心の熱中性子領域を横切る燃料組成物ループの方向にのみ向けて方向づけられた中性子フラックス形状とするためのダクトを含む。

Description

【発明の詳細な説明】 核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを 発生させるための方法および反応機発明の分野 本発明は、核物理学の分野に関し、さらに詳しくは、核分裂タイプの反応機内 でのエネルギー発生の物理学に関する。発明の背景 天然または濃縮ウランを核分裂性物質として使用する核分裂を制御するプロセ ス中でエネルギーを発生させるための方法は公知である。核分裂のプロセスは、 速度の速い核分裂性中性子の減速プロセスにおいて形成される熱中性子によって 行われる。天然水、重水またはグラファイトが減速材として使用される。核エネ ルギーは、熱エネルギーに変換され、冷却液、すなわち、この場合、水に伝達さ れる。この方法の主要な欠点は、使用する燃料の効率が低く、大規模な事故が発 生する危険性があり、消費した燃料の利用が未解決であるので、この方法の環境 的な許容可能性が低いことである。[例えば、Enrico Fermy,Leo Szilard,US Patent No.2708656;Neuronic reactor,1955:I.G.Belousov,A.S.Doronin, D.P.Krasheninnikov,V.S.Sery,“Configuration Features of HTMS of A Manufacturing Purpose”,VaNiT,AViT Series,1983,Issue 3(16),pp.13-1 4参照。]。 反応機の運転の間の迅速な中性子増殖条件下でPu−239を生じさせてエネ ルギーを発生させるための方法もまた公知である[例えば、V.M.Novikov,I. S.Slesarev,P.N.Alekseev,V.V.Ignatiev,S.A.Subbotin,“Nuclear R eactors of Improved Safety-Analysing Conceptual Developments”Energoatom izdat.Moskow.1993参照。]。照射された炉心燃料は、廃棄され、処理される 。処理において、照射の間に形成された燃料は、利用可能な親物質(U−238 )、核分裂性物質(Pu−239)より単離され、その際に、ウランは、核分裂 生成物より分離され、続いて、その本来の濃縮濃度の燃料混合物に再形成される 。減少の深さは、開放燃料サイクルにおける周期的な復活に関して、作用同位体 中の 燃料濃縮の初期量によって決定される。燃料は、過度の臨界性を有する。この方 法の主要な欠点は、使用する燃料の効率が低く、大規模な事故の危険性があり、 また、放射性核種の一部が照射された燃料の化学的な処理のためのプロセスにお いて環境に漏れるので、この方法の環境的な許容性が低いことである。 U−233が主要な核分裂性核種として使用されるTh−232より炉心で発 生されるPa−233より得られるトリウムサイクルを使用してエネルギーを発 生させるための方法もまた公知である[例えば、V.M.Novikov,I.S.Slesare v,P.N.Alekseev,V.V.Ibnatiev,S.A.Subbotin,“Nuclear Reactors of Improved Safety-Analysing Conceptual Develoment”,Moscow,Energoatomiz dat,1993参照。]。化学的な処理を使用し、Pa−233は、燃料混合物より 単離され、燃料混合物へ再循環されるウランへのその変換が生ずるまで、反応機 の外部に放置される。この方法は、その効率が十分ではなく、生態系に十分な許 容可能性がないことによりその主要な欠点を構成する。 熱中性子によって核分裂のプロセス中にエネルギーを発生させるための方法で あって[例えば、I.K.Kikoin,V.A.Dmitrievsky,I.S.Grigoriev,Proceed ings of the Second International Conference on the Peaceful Uses of Atom ic Energy,Geneva,1958,Vol.2,p.232,Moskow,Atomizdat,1959参照。] 、ガス状の相中の核分裂性物質を炉心の内部および外部に循環させ、中性子を炉 心内で減速および拡散回収し、核分裂性物質を導入し、放出されたエネルギーを 変換し、続いて、核分裂生成物を導出する各工程を含む方法が公知となっている 。燃料減少の深さは、その元素の濃縮濃度および反応機期間の間の合計中性子フ ラックスによって決定される。反応機燃料サイクルは、濃縮された物質によって 構成される減少燃料組成物のための規則的な補償を必要とするその中の核分裂生 成物を単離および連続的に導出することを含む。上記方法は、反応機が外部燃料 サイクルの使用で補償される必要のある核燃料の一定ではない混合物を燃焼する という事実により、使用燃料の効率が低いという欠点を有し;さらに、これは、 環境に有害な影響を及ぼす。 エネルギーを発生させるための方法を扱った最も最近の従来技術は、トリウム 燃料サイクルを使用するエネルギーを発生させるための方法において説明されて おり[例えば、V.M.Novikov,I.S.Slesarev,P.N.Alekseev,V.V.Ignat iev,S.A.Subbotin,“Nuclear Reactors of Improved Safety-Analysing Conc eptual Develop-ments”,Moskow,Energoatomizdat,1993;V.M.Novikov,V. V.Ignatiev,V.I.Fedulov,V.N.Cherednikov,“Physics and Techniques of Nuclear Reactors”,Issue 30,Molten-Salt Nuclear Power Plants:Prospe cts and Problems,Moskow,Energoatom-izdat,1990参照。]、熱中性子による 核分裂のプロセス中のまさに反応機内において条件を満たすものであり、溶融塩 の形で燃料組成物を炉心の内部および外部に循環させ、炉心で中性子を減速およ び拡散回収する各工程を含む。この場合、中性子は、当然のことながら、減速物 質によって分散された炉心に拡散され、反射板の壁で反射される。前記方法は、 核分裂性物質をさらに供給し、放出されたエネルギーを変換し、核分裂生成物を 導出することを含む。核分裂性物質のほぼ半分は、炉心の外部に存在し、他方、 燃料組成物質の13%は、炉心内に存在し、37%は、増殖炉内に存在する。速 度の速い熱中性子フラックスおよび炉心の速度の速い領域は交差する。ここで、 核分裂性物質の配置による速度の速い領域および熱領域を有する炉心の形成によ り、かくして形成された中性子スペクトルが熱領域で十分に温和ではなく、反応 機の速度の速い領域で十分に苛酷ではなくなる。この方法に従えば、バイパスル ープ内でのプロトアクチニウムの分離を伴う核分裂性物質の合計処理時間は、1 0日に等しい。この場合、処理は、一方において、分離されたプロトアクチニウ ムをその遅延系統で90日よりも長く“冷却し”、そのU−233への変換画分 を増大させる。反応機は、増殖条件下で運転されるが;平衡燃料サイクル条件下 でのその運転もまた生ずる。前記方法の欠点は、以下のように:外部燃料サイク ルの間に化学的な処理が存在し、これが、生態系に有害な影響を及ぼし、プロセ スの安全性を低下せしめ、言うまでもなく、使用中性子の効率が低いことである 。 核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを発生させるための反応機[Enrico Fermy,Leo Szilard,US Patent No.2708656,Neuronic reactor,1955;I.G. Belousov,A.S.Doronin,D.P.Krasheninnikov,V.S.Sery,“Configurati on Features of HTMS of A Manufacturing Purpose”,VANit.AViT Series.19 83,Issue 3(16),pp.13-14]であって、減速材;炉心;それらの寸法方向に沿 う前記核分裂性物質および減速材の体積比および純度が核分裂反応を生ぜしめる ような固体燃料元素中に核分裂性物質を含有する燃料組成物、および、エネルギ ー変換装置内に収容され、前記炉心を横切る閉鎖ループ内の冷却液を含む反応機 が公知である。この反応機の欠点は、その出力効率の低さにあり、大きな放射線 災害の恐れおよび環境への有害な影響にもある。この反応機において、核分裂性 物質は、長期間にわたる燃料元素のアセンブリの完全な置換によって補償され、 その間に、連続燃料核種減少および核分裂生成物の蓄積が生じ、これが、燃料減 少の度合いを制限し、追加量の放射活性廃棄物を生ずる外部燃料サイクルにおけ るその再処理および再濃縮を必要とする。核分裂性物質の過剰臨界の延長に関し て、中性子の実質的な部分は、核分裂プロセスで使用されず、吸収体上に除かれ る。特徴的には、過剰な中性子を反応機炉心に吸収することによって制御が行わ れ、これは、中性子制御能が乏しいゆえに、放射線事故の恐れの危険性を増大し 、それらは、純粋に、炉心に拡散回収される。 ごく最近の従来技術は、核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを発生させ るための反応機を記載しており[例えば、V.M.Novikov,I.S.Slesarev,P. N.Alekseev,V.V.Ignatiev,S.A.Subbotin,“Nuclear Reactors of Impro ved Safety-Analysing Conceptual Developments”,Moskow,Energo-atomizdat ,1993;V.M.Novikov,V.V.Ignatiev,V.I.Fedulov,V.N.Cherednikov, “Physics and Techniques of Nuclear Reactors”,Issue 30,Molten-Salt Nu clear Power Plants:Prospects and Problems,Energoatom-izdat,Moskow,199 0参照。]、減速材;熱中性子領域および速度の速い中性子領域を有する炉心を 含み;前記領域間の距離は、それらの間の速度の速い中性子減速の長さよりも短 く、核分裂性物質を有する循環ループは、それらの寸法に沿う前記核分裂性物質 と減速材との体積比および純度が核分裂反応の発生および親物質の供給源を生ず るように炉心を横切る。この反応機の欠点は、その出力効率の低さ、事故の著し い危険性および環境への有害な影響にある。中性子フラックスのそれと比較して 化学 的な燃料処理の存在および燃料物質の高密度は、生態系およびプロセスの安全性 を著しく損なう。 上記総括すると、以下のマイナス点が強調される: (1) 本来の核分裂性物質を濃縮し、減少期間後またはその過程の反応機外部 でのその処理の必要性は、出力効率およびプロセスの環境許容性を低下させる: (2) 吸収体上の実質的な中性子画分の除去は、反応機の出力容量を低下させ る: (3) 中性子フラックスのそれと比較した核分裂性物質の過剰な臨界性および 高密度は、放射線ハザードの増大を生ずる。 総合すると、これら因子は、核燃料の十分、かつ、安全な使用の可能性を導く ことができず、安全性の改良の問題と放射活性廃棄物利用の環境上の問題とを生 ずる。発明の概要 本発明は、従来技術に関する上記問題を解決するためになされ、本発明の主要 な目的は、中性子の助けを借りて核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを発 生させるための方法および装置を提供することであり、これは、出力効率、安全 性および環境上の許容可能性を高めることが可能である。 本発明の条件を満たす時、達成することの可能な技術的な結果は、以下の: (1) 本来の天然の親物質から燃料の臨界的に一定の組成物の形成; (2) 燃料組成物の主要な物質および増殖物質の2つの別個なフラックスの達 成; (3) 熱中性子および速度の速い中性子の2つの別個のフラックスの達成; (4) 炉心における最適な核分裂中性子スペクトルの形成; にある。 上記技術的な結果は、本発明に従い、熱中性子を減速し、炉心に回収し、かく して形成された核分裂性物質の同位体を有する親物質を含有する燃料組成物を、 速度の速い中性子領域、炉心の熱中性子領域および冷却領域を通して循環させる ことを含む中性子により核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを発生させる ための公知の方法において、その改良が、それが、さらに熱中性子の選択および 炉心の熱中性子領域へと方向づけられた回収を含み、燃料組成物の循環が、その 1つが熱中性子領域および冷却領域を通り、その他が速度の速い中性子領域およ び冷却領域を通る2つのループ上で行われ、両ループの燃料組成物質が交換され る方法によって達成される。 本方法のさらなる実施態様において、冷却領域における燃料滞留時間対熱中性 子領域を通るループ内の熱中性子領域における燃料滞留時間の比が100を上回 って維持されることを可能とする。 上記条件下での中性子フラックスによる親物質(天然ウランまたはトリウム) の長期間の照射は、核分裂性物質の一定の混合物、すなわち、その臨界性1以上 を有する燃料組成物の製造を可能ならしめる。一定の燃料組成物は、親物質の照 射および反応機炉心での中性子のその補捉後に形成され、しかる後、核のγ−、 β−、α−崩壊に連続して暴露された物質の全ての同位体を含有する。かくして 得られる混合物の組成は、混合物における各核種の形成の比がその減少または変 換の比に等しい時に、一定となり、しかる後、前記混合物は、その組成の時間依 存性変化を事実上受けない。速度の速い中性子による燃料組成物の照射は、中性 子過剰の核を発生させることを可能とし;組成物の交換は、これら核の冷却液回 路への移動を可能とする。冷却領域における混合物の存在は、β−崩壊により、 これら核種を熱中性子上で核分裂可能な同位体へと変換し、これらは、炉心の熱 領域で燃焼し、中性子の速度の速い領域で組成物の物質より中性子過剰の核の反 復生成のための速度の速い中性子フラックスを生ずる。炉心外部の混合物の滞留 時間の増大は、混合物中で生ずる核β−崩壊の連鎖により大きな電荷を有するア クチニド類の中性子過剰アクチニドよりの形成をもたらし、それゆえ、核分裂パ ラメータ(Z2A)の値の増加、したがって、より大きな核分裂断面をもたらす 。一定の組成物が制御されるパラメータは、冷却領域における燃料滞留時間対熱 中性子領域における燃料滞留時間の比である。周期的な使用下で、このパラメー タの値の大きいアクチニド類の画分が成長する。このような事実は、時間比約1 0/1−100/1の範囲内で生じ、前記時間比の増大につれて成長する。時間 比 約500/1−1000/1で、混合物は、前記熱ループおよび速度の速いルー プ内における物質の広範な密度にわたり臨界となる。後者において、α−崩壊に 暴露された重アクチニド画分が有意となるので、燃料組成物中の混合物臨界性の 成長速度において若干の減少があり、これが、混合物からの中性子の損失をもた らす。本発明に従えば、炉心内の燃料の絶対滞留時間ではなく、この炉心の外側 の絶対滞留時間が不可欠であるのではなく、同位体発生プロセスの式に直接関わ るこれら時間の比が不可欠である。100を上回る値以下の速度の速い中性子フ ラックスの量対速度の速い中性子領域を通るループ内の熱中性子フラックスの比 の減少は、速度の速いループにおけるアクチニドの減少およびα−放射活性核の 画分の成長により、熱ループにおけるそれらのβ−崩壊まで、燃料混合物を形成 するためのプロセスを低下させる。1より高い臨界性を有する組成物の形成は、 108秒よりも速く中性子フラックスで生じ、その形成の条件および本来の親物 質の性質に依存し、1秒当たり約1016中性子/cm2にもなる。この概念の十分 な意昧において一定である燃料組成物の形成は、3*1010秒よりも速く生じ、 組成物の交換は、10-71/秒を上回る。熱中性子フラックスの密度、親物質の 組成および一定混合物への供給を調整することにより、炉心におけるその照射時 間の比およびループ内の前記炉心の外側でのその滞留時間、ループ内の物質交換 の度合いおよび速度の速いループ内の熱中性子画分を変化させることによって、 一定の燃料組成物の臨界性を制御することができ、所望されるほどにその元素の 定常濃度を維持することができる。 使用される運転条件に応じ、本プロセスは、以下の段階に細分割される: (1) 燃料の本来の核分裂性同位体の初期減少において、該段階が、その1次 濃縮度に応じ、過剰の中性子と混合物の正の臨界性とを特徴とする段階; (2) 中間体核種による組成物の飽和および安定化において、該段階が、中性 子の吸収と組成物の臨界性の降下とを特徴とする段階(それらの段階は、重複し 、混合物の合計臨界性は、組成物が安定化されるまで、全ての時間について、> 1であってもよい。); (3) 親物質が連続的に導入される時の一定の組成物の減少において、該段階 が、過剰の中性子、正に制御された臨界性およびプロセスの安定性を特徴とする 段階; (4) 反応機が運転からプットアウトされる時の燃料混合物の一定の組成物の 減少。 一定の組成物を形成する期間を短縮するために、核分裂性物質の一定の混合物 のアクチニドからなる核分裂性物質の同位体の臨界混合物を本来の組成物として 使用することができる。ここで、照射された核燃料から分離されたアクチニドを 含む1次混合物を形成することができる。かくして、好ましい方法に従い、燃料 組成物が形成され、ついで、その中性子との変換および重アクチニドからの燃焼 により一定に維持され;これは、燃料の深い減少のための条件を生ぜしめる。反 応機を負荷し、核分裂性同位体の一定混合物を形成し、続いて、反応機炉心の内 部および外部の混合物の滞留時間の比を制御し、2つの閉じたループ間の物質を 交換すると、深い燃料減少のために良好な基礎が創出される。親物質は、燃焼す るにつれ、必要に応じ、一度に2つの別個のループで導入してもよく、または、 両ループの組成物を交換しつつ、1つずつのループで導入してもよい。 本発明の同目的の従来技術よりの本質的な相違は、本方法が燃料を反応機に導 入するための燃料処理を必要とせず、未燃焼燃料残留物を長期間貯蔵するかまた は埋設するための燃料処理を必要としないことにある。本発明に従う核分裂生成 物の続く“冷却”および長期寿命の放射活性生成物の変換は、放射活性核分裂フ ラグメントの主要な画分を安定な核種に変換することであろう。 低い濃度の量を有する反応機の熱領域におけるガス状の燃料組成物の使用は、 反応機の緊急運転条件での最大エネルギー放出を低下させることを可能とし、事 故の恐れの危険性および重大性を低下させることを可能とする。これは、反応機 全体の安全性を改良することとなる。炉心の熱中性子領域における核分裂性物質 の速い流速は、反応ゾーンの燃料組成物の合計質量を減少させる。 組成物の臨界性は、その循環の間に絶えず変化する。組成物が炉心を通って移 動する時、その臨界性は、核分裂性同位体の減少により下がり、組成物は、核分 裂性フラグメントで飽和され、かくして、組成物は、炉心導出口で亜臨界となる かもしれない。組成物が炉心の外部にある時、その臨界性は、一定混合物のβ− 崩壊および核分裂フラグメントの除去により成長する。本方法のもう1つの実施 態様が可能となり、その実施態様においては、燃料組成物は、組成物の臨界性が 1に近づくように最適化される。種々のループ内の混合物の臨界性は、異なって もよく;熱中性子のフラックス内に存在するループについては、それは、1に近 づいてもよく1未満であってもよく、他方、速度の速い中性子領域におけるルー プについては、それは、速度の速い中性子については1より大きくともよい。そ の時、反応機を運転するために、熱ループよりの速度の速い中性子フラックスが 必要となり、これは、反応機の速度の速い中性子フラックスを交差させることに よって提供される。反応機の制御は、熱中性子を制御することにより行われる。 その際、速度の速い中性子フラックスは、減速され、熱中性子領域へと方向づけ られる。反応機の運転および一定な組成物を形成するための時間は、中性子のフ ラックス密度および反応機内でのそれらの回収の効率に有意に依存する。(数十 %以下の)核分裂フラグメントによるそれらの吸収による中性子画分の減少は、 比較的小さく、したがって、反応機からの核分裂性生成物の分離および除去は、 そのプロセスの条件を満たすように最適化されるが、中性子損失を減少させ、プ ロセスの出力効率を高めることが望ましい。冷却液を燃料組成物に導入し、前記 冷却液で核分裂性物質を希釈する可能性および炉心における物質の存在のフロー タイプの特性は、本方法を実施し、出力除去および配合を最適化するために重要 である。ガスの温度の上昇につれて、その速度は、上昇し、物質の密度、および 、したがって、混合物中の核分裂性物質の相対密度は低下する。これは、中性子 と相互作用する燃料組成物核の画分の一定の減少およびそれらの減少プロセスの 安定化を許容する。負の反応性温度係数は、ガス−および液体−燃料反応機の特 徴である。この効果の役割を増強させるためには、さらに、例えば、冷却液物質 の解離における温度の上昇とともに生ずる相転移における物質の量の著しい成長 を使用することが可能である。 本発明のこれらおよびその他の目的および利点は、添付の図面を参照する以下 の好ましい実施態様の説明からさらに明らかとなるであろう。図面の簡単な説明 図1は、物質および中性子の循環を示して提案する方法を示す工程系統図であ り; 図2および図3は、核反応機を概略的に示す。発明の好ましい実施態様の説明 核反応機は、方向づけられた熱中性子フラックスセーパー1、前記方向づけら れた熱中性子フラックスセーパーの焦点領域2、炉心3、熱中性子領域4、速度 の速い中性子領域5、燃料組成物6、前記速度の速い中性子領域5を横切る前記 燃料組成物6を有するループ7、前記熱中性子領域を横切る前記燃料組成物6を 有するループ8、前記ループ7、8の物質を交換するための手段9、前記炉心3 に前記燃料組成物6を導入するための手段10、エネルギー変換器11、核分裂 生成物を選択し導出するための手段12、親物質14を導入するための手段13 、燃料組成物貯蔵空間15、熱中性子吸収体16を含む。 反応機において、その保護容器内部には、前記セーパー内部に焦点領域2およ び炉心を有する方向づけられた熱中性子フラックスセーパー1(減速−フォーカ ス構造,MFS)の形態に製造されている減速材が配置されている。炉心3にお いては、冷却液とともにそれらの一定濃度でアクチニドを有する核分裂性物質の 燃料組成物6を含有するループ7、8が配置されている。燃料組成物6を有する ループ7は、速度の速い中性子領域5で炉心を横切り、他方、燃料組成物6を有 するループ8は、熱中性子領域4で炉心を横切る。前記ループ7、8の各々は、 炉心3の導入口に配置されている燃料組成物6を導入するための手段10、エネ ルギー変換器手段11、核分裂生成物を選択し、導出するための手段12、親物 質14を導入するための手段13、冷却領域で燃料組成物を貯蔵するための燃料 組成物貯蔵空間15を収容し、前記ループは、ループ7、8の物質を交換するた めの手段9の助けを借りて接続されている。速度の速い中性子領域4で炉心を横 切る燃料組成物6を有するループ8は、熱中性子吸収体16内に置くことができ る。方向づけられた熱中性子フラックスセーパー1は、また、さらなる焦点領域 を含み、外部磁場内に置くこともできる。発明を実施するための最良の形態 本発明の方法の条件を満たすために提案する核反応機は、以下のように運転さ れる。 作業ループ7、8内に存在する燃料組成物6は、反応機の炉心3を通って循環 する。燃料組成物6の物質を通り、一部、それと相互作用した、反応機内で発生 され、速度の速い中性子は、方向づけられた中性子フラックスセーパー1に入り 、異方性減速材の物質中を移動し、冷却液フローによる構造より受け取ったその エネルギーを奪われる。熱中性子は、それらのエネルギーを失い、減速物質中に 拡散し、異方性構造の表面から反射され、焦点領域2に向かう中性子フラックス 形状とされ、これが、上記した方向の中性子の密度を実質的に増大する。目視線 領域内のループの配置により、かつ、楕円体の形状の輪郭を描く方向づけられた 中性子フラックスセーパー1の内壁よりのそれらの反射による速度の速い中性子 フラックスは、ループの物質上で交差する。炉心を放れる中性子は、ついで、方 向づけられた中性子フラックスセーパー1によって減速され、選択される。これ は、熱中性子領域に向かう熱中性子の結合フラックスを形成することを可能とす る。炉心3で発生された中性子は、前記方向づけられた中性子フラックスセーパ ー1内の減速材物質上で加熱され、炉心、焦点領域2に戻され、そこで、速度の 速い中性子が再度発生させられる。かくして、中性子の寿命サイクルが繰り返さ れる。 提案する反応機においては、速度の速い中性子フラックスと熱中性子フラック スとの別個の形成が実現される。熱領域に戻ることの可能な中性子は、その形成 方法に従い、中間エネルギーを有する中性子を含有するのではなく、むしろ、こ れら中性子は、純粋に熱的であり、しかしながら、交差する速度の速い中性子フ ラックスのスペクトルは、炉心に減速材が存在しないので、極限となることが難 しい。燃料組成物6は、ガス、液体または固相で炉心に導入することができる。 冷却液は、さらに、炉心周辺より導入することができる。燃料組成物6は、ガス 相に入る時に、揮発性化合物、例えば、フルオライド類の形態、または、蒸気の 形態で存在することができる。この場合、例えば、ヘリウムを冷却液として使用 することができる。燃料組成物6は、液相に入る時、低溶融化合物、例えば、溶 融塩化合物の形態で存在することができる。この場合、冷却液もまた溶融塩であ ることができる。固体の形態で導入される燃料組成物は、錠剤化された燃料元素 によって構成されてもよく、または、液相もしくはガス相である場合には、錠剤 化された燃料元素ブランケットを満たすことができる。この場合、例えば、ヘリ ウムが外部冷却液として可能である。速度の速い中性子領域5を通るループ7内 の燃料組成物6は、大部分、炉心1内に存在し、形成される中性子過剰の核を集 積する。このループ内の相互作用を増大するために、物質の密度およびその交差 寸法は、熱中性子領域4を横切る燃料組成物6を有するループ8内におけるそれ よりも大きい必要がある。ガスは、高圧下で存在する必要がある。燃料組成物6 を導入するための手段10は、例えば、ジェットポンプまたは射出装置の形態に 製造されてもよく(元素およびブランケットの場合)、前記手段は、燃料を炉心 に供給し、炉心へのその導入の速度を制御する。ループ7内の物質は、ループの 物質を燃料組成物6を有するループ8と交換するための手段9の助けを借りて一 部導出される。ループ8からの物質は、定常的にループ7に入る。ループ7、8 の燃料組成物6が同一相である場合には、前記手段9は、それらの相互供給およ び交換のための典型的な手段である。しかし、ループ7、8の燃料組成物6が異 なる相である場合には、プラントも化学的な反応機も異なる条件に応じて使用す ることができる。最適な運転は、ガス相燃料組成物に基づくプラントの使用によ って保証される。液相燃料組成物を運転すると、負の反応性温度係数に低下し、 これは、安全性に影響を及ぼし;異なるループ内に異なる相を有する組成物を運 転すると、燃料サイクルにおいて、化学的な処理を含め、処理を必要とし、これ は、生態系に有害な影響を及ぼし、安全性を低下させる。親物質14を導入する ための手段13を設計する選択は、ループ7、8内の燃料混合物のタイプ、その 組成および相によって決まり、例えば、液相またはガス相を含有するループ7、 8とのパイプ接続またはこれらループのいずれか1つとのパイプ接続の形で実現 することができる。それに必要とされる相における親物質を導入するための追加 の導入口または固体燃料混合物を導入するための導入口を付け足すことによって ループの物質を交換するための手段9とそれを結合させることを最適とすること がで きる。燃料組成物6は、それを通過する(流れる)間、炉心3内に存在する。そ の時点で、混合物において達成可能な温度は、エネルギー放出、炉心を通って冷 却液とともにポンプ輸送可能な燃料混合物の熱容量によって決定される。炉心に おけるループ経路の輪郭を描くことにより、種々のガス流通条件、ガスについて の、例えば、等圧または等温が実現される。個々の物質の滞留時間は、炉心を通 るその走行速度によってのみ決定され、10-1−10-3程の低さであり、高出力 の反応機の運転は、高中性子フラックス下および反応機導出口での物質の比較的 低い温度で可能である。冷却液は、炉心周辺より追加的に導入することができる 。速度の速い中性子領域における燃料組成物6は、また、それを通る時間の間存 在するが、速度の速い中性子との相互作用断面が低いことにより、組成物の走行 速度は、急激に低下する必要があり、他方、その密度は、急激に上昇する必要が ある。このような場合、混合物において達成可能な温度は、エネルギー放出、炉 心を通る冷却液とともにポンプ輸送可能な燃料混合物の熱容量および速度の速い 中性子領域7内てのその滞留時間によって決まるが、速度の速い中性子断面の量 が比較的わずかであることにより、この温度は、熱中性子領域8のそれよりも低 くともよい。炉心外部の混合物の滞留時間は、低い必要があり、炉心内のそれ未 満である。熱中性子領域4を横切る燃料組成物6を有するループ8の炉心3は、 ループ空間全体の小部分のみを構成し、短寿命のβ−放射活性アクチニドが、炉 心の外部、すなわち、燃料組成物を冷却する領域で核分裂性の放射核に変換する のをつかさどり、短寿命の核分裂フラグメントを、それらの十分な循環の過程で 、長寿命のもしくは安定な元素に変換するのをつかさどる。この場合、循環プロ セスが耐久性で、かつ、連続性であるので、長寿命のアクチニドも、また、結局 、速度の速いかまたは遅い中性子上で分裂可能な放射核種に変換される。この冷 却領域は、例えば、ループ7、8内に含まれる冷却領域内に燃料組成物を貯蔵す るための空間15の形に形成することができる。ループ7、8内の炉心3を放れ る時、燃料組成物は、エネルギー変換器11へのその経路を見いだし、ついで、 核分裂生成物を選択し、導出するための手段12へのその経路を見いたし、親物 質14を導入するための手段13、ループの物質を交換するための手段9を通っ た 後、それは、再度、手段10によって炉心内または熱中性子領域5内あるいは速 度の速い中性子領域4内へと向かわされる。かくして、燃料組成物寿命サイクル が繰り返される。作業反応機ループの全流れおよびその一部とも核分裂生成物を 選択し、導出するための手段12へと導出することができる。核分裂フラグメン トは、それらの質量によりアクチニドから有意に識別されるので、これは、その 中の核分裂性物質よりそれらを分離し、それらの質量を中性子吸収に実際に何ら 影響を及ぼすことのないレベルに維持するために、燃料組成物物質からそれらの 連続抽出を許容する。個々の燃料元素もしくはブランケットの形で製造される燃 料組成物物質より、フラグメントは、回収することができない。燃料組成物から の冷却液の抽出、続く、新たな比での混合物の形成も可能である。核分裂フラグ メントの一部、特に、Cs−137およびSr−90は、焦点領域2に戻すか、 または、さらなる焦点領域に戻し、そこで安定な物質に変換される。この場合、 核分裂生成物を選択し、導出するための手段12内の核分裂性物質の一定な混合 物の幾分長い滞留時間により、この混合物は、炉心3内の燃料組成物の走行速度 および冷却領域内の燃料組成物を貯蔵するための空間15の走行速度を決定する 燃料組成物を導入するための手段10とともに、ループ7、8の主要フラックス と混合するプロセスを制御しつつ、反応機のパラメータを効率よく制御すること を可能とするより高い臨界性を有する。炉心内部および外部での核分裂性物質の 滞留時間の変化は、種々の実施態様を許容する。エネルギー変換器11は、いず れの適当な装置、例えば、いずれの熱エンジンであってもよく、直接、ループ内 に出現させてもよく、または、熱交換機を介してそれらと接続させることもでき る。もう1つの実施態様において、前記エネルギー変換器11は、それが、磁気 トラップの形で製造される炉心内部のプラズマ拘束のための手段を含むことを特 徴とする。これは、反応機の苛酷な条件下で形成される高温プラズマ領域を反応 機設計元素より孤立させることを許容する。この場合、さらなる実施態様が可能 であり、この実施態様においては、前記プラズマ拘束手段は、その一部が形成さ れたエネルギーをその運動に変換するための磁気ノズルの形態を有する開放磁気 トラップの形に製造され、また、MHD−またはEHD−発生機を構成してもよ く、および/または、若干のその他のエネルギー変換器を構成してもよい。反応 機をロケットプロパルサーとして使用する時、運動プラズマの一部または冷却液 の一部は、空間に取り出すことができる。熱中性子領域4内の炉心を横切る燃料 組成物6を有するループ8は、熱中性子吸収体16内に置くことができ、これは 、吸収体18の制御装置19に接続する液体またはガス吸収体18を有する2層 チューブ17の形に製造することができる。これは、速度の速い中性子ループ内 に進入し、かくして、燃料組成物を形成するプロセスを損傷する熱中性子のフラ ックスの画分のさらなる減少を許容する。速度の速い中性子領域に到達する熱中 性子フラックスは、ループに到達する速度の速い中性子フラックスの少なくとも 100倍程多い必要がある。この場合、ループ内に入り、ループから放れる速度 の速い中性子フラックスは、このような吸収体によって実質的に減速することが できない。吸収体は、中空チューブ内に配置され、吸収体18の制御装置19に よってそこを通ってポンプ輸送され、続いて、そこで放出されるエネルギーが熱 として取り出される。 最も危険な緊急事態は、炉心3よりの物質を選択する突然の中断およびこの炉 心における物質の濃度の急激な上昇が存在する時に発生し、したがって、このシ ナリオの可能性を想定した設計が必要であり、例えば、炉心導出口におけるバイ パスループの存在、炉心導入口における全ての複合体元素の濃縮のようなものが 可能であり、また、導入口圧力の増大および使用された物質の出口圧力の減少等 が可能である。しかし、熱ループの一定な混合物の臨界性が、上記指摘したよう に、所定のタイプの反応機についてその最小値に近いレベルに維持され、混合物 内でガス−ガス分配により、また、加熱する時の作業混合物組成物の密度を変化 させることにより自己安定化されることがさらに重要であり、これは、反応機内 で冷却物質を解離させることによって高められる。さらに、安全性は、燃料濃縮 、外部燃料処理を想定することによって有意に改良され、核分裂でのエネルギー 発生の燃料サイクル全体のかなりの単純化によって改良され、これは、また、本 方法の生態系への影響にに影響を及ぼす。 反応機を制御するための方法は、炉心内部および外部の燃料混合物通過の速度 を変化させることによって炉心内部および外部の一定組成物の滞留時間の比を制 御することにより;ループ内の物質の交換を制御することにより;その作業圧力 、炉心を通るポンプ輸送の速度、その解離および蒸発温度、後者の場合には、負 の反応性温度係数による中性子フラックス自己安定化を含め、冷却液の組成およ び特性の選択を制御することにより;炉心内のダクト断面の変化を制御すること により;その一定の混合物を形成しつつ、導入される吸収体として親物質を使用 する時、核分裂タイプの反応機を制御することにより;減速−フォーカシング構 造;MFSを選択するためのプロセスを制御することにより;前記MFSを磁気 中性子−反射スーパーミラーとともに使用する実施態様において、外部磁場の量 (またはその変化)を制御することにより;速度の速い反応機ループへと方向づ けられた熱中性子の吸収を制御することにより;および、最終的には、核分裂プ ロセスの観点より、反応機の緊急運転条件下での吸収体内の過剰の中性子の典型 的な吸収に費やすことにより行われる。中性子は、また、方向づけられた熱中性 子フラックスセーパー1のさらなる焦点領域内で吸収することもできる。 核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを発生させるための提案する方法お よび装置の利点は、前記方法および装置が反応機の燃料サイクルを単純化し、親 物質を使用する効率を増大させ、濃縮しない核分裂性物質を有し、続く、燃料処 理なしでの運転にあり、核エネルギーを発生させるためのプロセスの環境上の許 容性における改良および中性子の有益な使用の効率を高めるための改良、ならび に、核出力プラントの安全性の改良にある。実施例 運転原理をよりよく理解するために、以下のパラメータを有する反応機内で燃 料組成物を照射するためのプロセスの若干の計算を行った。 反応機の主要(熱)領域におけるダクトの半径は、20cmであった。反応機の 主要(熱)領域のダクト長さは、100cmであった。速度の速い領域における前 記ダクトの半径および長さもまた、それぞれ、20cmおよび100cmに等しかっ た。熱中性子フラックスは、1016中性子*cm2/秒のレベルで安定化され、速度 の速い中性子フラックスは、熱中性子に応じて形成したが、それは、1015中性 子*cm2/秒を上回らなかった。減速−フォカシング構造によって炉心に中性子を 戻す効率は、0.8とした。本来の燃料および親物質として天然ウランを選択し た。プロセスは、以下のパラメータ表示で示された。熱焦点の炉心における燃料 組成物の密度は、1.0*1020原子/cm3に等しかった。ブランケット領域にお ける前記燃料組成物質の密度は、2.0*1021原子/cm3に等しかった。炉心対熱 ループ冷却領域の体積比は、1:1000であり、炉心対速度の速いループ冷却 領域の体積比は、10:1であった。上記2つのループ間で交換される物質の画 分は、熱ループ内に含有される物質の量の1*10-7を占めた。焦点領域を通し て燃料組成物をポンプ輸送する速度は、1.0メートル/秒に等しかった。冷却 液としては、ヘリウムを使用した。ヘリウムの圧力は、15気圧であった。冷却 液をポンプ輸送する速度は、100メートル/秒に等しかった。 本方法における燃料一定の組成物を形成するための方法のコンピュータモデル 化を行った。モデル化において、それらの中性子との相互作用プロセスに関与す る核分裂性物質の同位体をTh−228からEs−253に変換する全ての反応 を考慮した。なおまた、核分裂中性子のn−γ−補捉のプロセスおよびそれらの 熱(0.025eV)および速度の速い(0.9eV)核分裂中性子との相互作用におけ る核のα−、β−崩壊、および、プロセスに関与する核間の相互転移もまた考慮 した(n−2nプロセスは、Th−232、U−235、U−238、Pu−2 39についてのみ考慮し、さらに複雑なプロセスは無視した)。モデルは、炉心 および冷却領域内の核分裂性物質の種々の滞留時間ならびにこれらの値の比を許 容する。同時に、速度の速いループおよび熱ループ内のプロセスは、速度の速い 中性子フラックスの相互のオーバーラップ、熱ループ領域への熱中性子の回収お よびこれらループ間の物質の交換とともに中性子作用のフラックスに従い、種々 の条件下で研究した。モデルは、また、炉心におけるエネルギー放出およびプロ セス多型曲線の値を仮定することによって、ダクト軸に沿って、核分裂性物質と 同時発生で冷却液が加熱される。 計算は、反応機を出発する瞬間から一定の使用の瞬間まで所定のパラメータ下 で、中性子増大因子が常時1より過剰であり、定常的に増大し、集積中性子フラ ッ クス2*1022に達する時に、ほぼ一定に達する。2*1022より上のフラックス 値では、燃料混合物組成は、事実上、変化せず、安定なままである。 天然ウランからの親物質の2ループ反応機内での長期間の照射の過程で形成さ れた一定の燃料混合物の例としては、例えば、U-234-0.12E-03、U235-0105E-02 、U-236-0.105E-02、U-238-0.97E+00、Np237-0.41E-02、Pu238-0.54E-03、Pu239 -0.15E-01、Pu240-0.35E-02、Pu241-0.36E-03、Pu242-0.11E-03、Am241-0.21E-0 3、Am243-0.77E-05、Cm-242-0.34E-05、Cm243-0.11E-06、Cm244-0.55E-06を含有 する。 本発明は、天然ウラン、減少ウランまたはトリウムを燃料として利用する核出 力プラントの製造のために使用することができる。寸法の小さい反応機は、輸送 手段内で使用することができる。提案する方法は、高密度熱中性子フラックスを 製造するために使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 セルゲイ・ニコラエビッチ・ストルボフ ロシア国109391 モスクワ,ウル・シスト ポルスカヤ 2―2―39

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 熱中性子を減速し、炉心に回収し、かくして形成された核分裂性物質の同 位体とともに親物質を含有する燃料組成物を中性子の速度の速い領域、炉心の熱 中性子領域を通し、かつ、冷却領域を通して循環させることを含む中性子により 核分裂を制御するプロセス中でエネルギーを発生させるための方法において、そ れが、さらに、熱中性子を選択し、炉心の熱中性子領域に熱中性子を方向づけて 回収することを含み、燃料組成物の循環が、その1つが熱中性子領域および冷却 領域を通り、その他が速度の速い中性子領域および冷却領域を通る2つ以上のル ープで行われ、両ループの燃料組成物質が交換されることを特徴とする方法。 2. 冷却領域における燃料の滞留時間対熱中性子領域を通るループ内の熱中性 子領域における燃料滞留時間の比が、100を上回るように維持されることを特 徴とする、請求項1に記載の方法。 3. 減速材;冷却領域を通る閉鎖ループ内の燃料組成物;および、熱中性子領 域および速度の速い中性子領域を有する炉心を含む核分裂を制御するプロセス中 でエネルギーを発生させるための反応機において、燃料組成物が、その1つが熱 中性子領域を横切り、その他が炉心の速度の速い中性子領域を横切る少なくとも 2つのループ内に配置され、前記ループが、両ループの物質を交換するための装 置によって接続され、前記減速材が、方向づけられた熱中性子フラックスの中空 セーパー形状に構成され、前記炉心が中空内に位置決めされ、前記セーパーが炉 心の熱中性子領域を横切る燃料組成物のループの方向にのみ向けて方向づけられ た中性子フラックス形状とするためのダクトを含むことを特徴とする反応機。 4. 中空の前記方向づけられた熱中性子フラックスセーパーが、前記燃料組成 物ループを交差するその焦点を有する楕円形のシリンダー形状の輪郭を描き、前 記楕円形のシリンダー焦点の1つが、前記方向づけられた中性子フラックスセー パーの焦点領域であることを特徴とする、請求項3に記載の反応機。 5. 中空の前記方向づけられた熱中性子フラックスセーパーが、楕円形の形状 に2つの先の尖った星形の歯車のような発電機を有するシリンダー形の輪郭を描 き、速度の速い中性子領域が星形の歯車内に置かれ、前記星形の歯車の中心が、 方向づけられた中性子フラックスセーパーの焦点領域であり、前記楕円形の交差 する焦点および前記楕円形の焦点が、燃料組成物を有するループを横切ることを 特徴とする、請求項3に記載の反応機。 6. 速度の速い中性子領域のループが、熱中性子吸収体の内部に配置されてい る、請求項3に記載の反応機。
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