JP2000501717A - アルドール反応のための塩基性触媒 - Google Patents

アルドール反応のための塩基性触媒

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JP2000501717A JP9521674A JP52167497A JP2000501717A JP 2000501717 A JP2000501717 A JP 2000501717A JP 9521674 A JP9521674 A JP 9521674A JP 52167497 A JP52167497 A JP 52167497A JP 2000501717 A JP2000501717 A JP 2000501717A
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シエベンハール,ベルンド
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ノバルティス アクチェンゲゼルシャフト
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ゼオライト又はシートシリケートの形態における少くとも1の分子ふるい及び触媒システムとしての1のアルカリ炭酸塩、アルカリ土類炭酸塩又は炭酸アンモニウムの存在下でのアルデヒド又はケトン(カルボニル構成物)のC−H酸性化合物との縮合(特にクネーフェナーゲル反応)のための方法に関する。得られた生成物は、香料産業のための重要な中間体又は最終生成物である。

Description

【発明の詳細な説明】 アルドール反応のための塩基性触媒 本発明は、ゼオライト又はシートシリケートの形態における少くとも1の分子 ふるい及び触媒システムとしての1のアルカリ炭酸塩、アルカリ土類炭酸塩又は 炭酸アンモニウムの存在下でのアルデヒド又はケトン(カルボニル構成物)のC −H酸性化合物(メチレン構成物)との縮合のための方法に関する。 クネーフェナーゲル反応は、特に高いC−H酸性度のメチレン成分を用いるア ルドール縮合の特別の場合である。その反応は有機化学の標準的方法に属し、と りわけ、Principles of Organic Synthesis,R.O.C.Norman,Science Paperb acks 1970、ページ 233〜234に記載される。この反応のためには塩基性触媒が要 求される。適切な触媒は、特に、窒素塩基、特に有機塩基、例えばピペリジン、 酢酸アンモニウム、氷酢酸中のβ−アラニン、又はアルコラートである。この反 応手順は、反応の結果生ずる水の除去を要求するという欠点を有する。その水の 除去は、例えば共沸蒸留でのトルエンの添加により行うことができる。しかしな がら、これは、100℃超の温度を要求し、そのことは温度にセンシティブな化合 物の場合大きな欠点である。その生成物の処理の間、その塩基は、例えば、必ず しも定量的に行うことができずかつ容易に変色した生成物を生じ得る蒸留により 、除去されなければならない。 NaOH又はNa2CO3の使用も長い間知られており、とりわけ、Bertini(Gazz.Chi m.Ital.31 I(1901),266)により記載される。その欠点の1つは、それが水の 除去を要求すること及びこれらの条件下に存在し得るエステル基が再びけん化し 得ることである。 現在、反応後に容易に除去することができる異種の塩基性触媒を供するための 多くの試みが行われている。マナセアイトの塩基性修飾による触媒の調製が、と りわけ、A.Cormaら(J.Catal.134(1992),58〜65)により記載される。この 調製は極めて時間を浪費する。その結果として生ずるゲルは12又は18時間、くり 返し乾燥され、そしてか焼される。これらの触媒を用いる 130℃におけるクネー フェナーゲル反応が記載される。A.Cormaら(J.Catal.130(1991), 130〜1 37)による他の提案は、海泡石中のMg2+イオンの部分的交換に基づき、それによ り塩基性度を増加させ、より低温でその反応を行う。この場合も、時間を浪費す るイオン交換過程により使用前に触媒が調製される必要がある。 B. M. Choudaryら(Synthetic Comm.,21(10 & 11),1163〜1166(1991))は、 クネーフェナーゲル反応のための固体塩基性触媒としてシリルプロピルエチレン ジアミン修飾モンモソロナイトを記載する。この触媒は容易に除去でき、再使用 できるが、その活性は十分満足いくものであり得ない。この触媒の調製も、3− トリエトキシシリルプロピルエチレンジアミンのモンモリロナイトとの時間を浪 費する反応を要求する。 驚くことに、用いる触媒システムがゼオライト又はシートシリケートの形態の 分子ふるいであり、更にアルカリ炭酸塩、アルカリ土類炭酸塩又は炭酸アンモニ ウムを用いるなら、精巧な触媒調製を先んずることが可能であることが見い出さ れた。これは、極めて容易にアクセスでき、かつ優れた活性を有する触媒システ ムを構成する。メチレン構成物の反応性及び両成分の融点により、例えば室温で アルドール反応を行うことができる。その反応時間は短く、そしてその収率は高 く、しばしば実質的に定量的である。 水を除去することを必要とせず、共沸蒸留のために溶媒を加える 必要もない。有機塩基から不純物が生じ得ないため、その生成物の質が優れてい る。ろ過によるその触媒の容易な除去は、実質的に生成物の調製を簡単にする。 このサイクルがくり返し行われる場合でさえ、いずれの実質的な活性損失も観 察されずに、乾燥後すぐに再び触媒を用いることができる。 本発明は、アルデヒド又はケトンのC−H−酸性化合物との塩基的に触媒され る縮合のための方法であって、塩基性触媒として少くとも1のアルカリ炭酸塩、 アルカリ土類炭酸塩又は炭酸アンモニウム、及び少くとも1のゼオライト、シー トシリケート又はそれらの混合物の形態の分子ふるいを用いることを含む方法に 関する。 アルデヒド又はケトンは、置換されていたり又は置換された、脂肪族、シクロ 脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、芳香族又はヘテロ芳香族炭化水素 基を含み得る。 脂肪族基は、例えばアルキル、特にメチル、エチル、i−プロピル、n−プロ ピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル並びに種々の異性体のペンチル、ヘ キシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデ シル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシ ル、ノナデシル及びエイコシル基を含む。 脂肪族基は、アルケニル、典型的にはプロペニル、イソプロペニル、2−ブテ ニル、3−ブテニル、イソブテニル、n−ペンタ−2,4−ジエニル、3−メチ ル−ブテ−2−エニル、n−オクテ−2−エニル、n−ドデセ−2−エニル、イ ソ−ドデセニル、n−オクダデセ−2−エニル、n−オクダデセ−4−エニルも 含む。 置換した脂肪族基は、ヒドロキシアルキル、典型的には、ヒドロキシメチル、 ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシイソプロピル、1 −ヒドロキシ−n−プロピル、2−ヒドロキシ−n−ブチル、1−ヒドロキシ− イソブチル、1−ヒドロキシ第2ブチル、1−ヒドロキシ第3ブチル並びに種々 の異性体のペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデ シル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘ プタデシル、オクタデシル、ノナデシル及びエイコシル基であり得る。 置換した脂肪族基は、ハロアルキル、典型的にはフルオロメチル、ジフルオロ メチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチ ル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル 、2,2,2−トリクロロエチル並びにハロゲン化、好ましくはフッ素化又は塩 素化アルカン、例えばイソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、 sec−ブチル、tert−ブチル基並びに種々の異性体のペンチル、ヘキシル、ヘプ チル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラ デシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシ ル及びエイコシル基でもあり得る。 シアノアルキルは、典型的には、シアノメチル(メチルニトリル)、シアノエ チル(エチルニトリル)、1−シアノイソプロピル、1−シアノ−n−プロピル 、2−シアノ−n−ブチル、1−シアノ−イソブチル、1−シアノ−sec−ブチ ル、1−シアノ−tert−ブチル並びに種々の異性体のシアノペンチル及びシアノ ヘキシル基を含む。 ヘテロ脂肪族基は、その脂肪族基が1又は複数のヘテロ原子、典型的にはO, S又はNにより断続され得、そして上述の置換もおこり得ることを意味する。い くつかのヘテロ原子が存在する場合、これらの基は、そのヘテロ原子が互いにい ずれの直接の結合も有さな いものが好ましい。 シクロアルキルは、好ましくは、C5〜C8シクロアルキル、特にC5−又はC6 シクロアルキルである。典型例は、シクロプロピル、ジメチルシクロプロピル、 シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘキシル、シク ロヘプチル及びシクロオクチルである。 ヘテロシクロアルキルは、好ましくは、4又は5の炭素原子及びO,S及びN からなる群から選択される1又は2のヘテロ原子を含む。ヘテロシクロアルキル は、例えば、オキシラン、アジリン、1,2−オキサチオラン、ピラゾリン、ピ ロリジン、ピペリジン、ペペラジン、モルホリン、テトラヒドロフラン又はテト ラヒドロチオフェンであり得る。 アリールは、好ましくは、6〜10の炭素原子を含み、典型的にはフェニル、ペ ンタリン、インデン、ナフタレン、アズリン又はアントラセンであり得る。 ヘテロアリールは、好ましくは、4又は5の炭素原子及びO,S及びNからな る群から選択される1又は2のヘテロ原子を含む。ヘテロアリールは、典型的に はピロール、フラン、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、ピリジン、ピリ ジン、ピラジン、ピリシジン、ピリダジン、インドール、プリン又はキノリンで あり得る。 脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、芳香族又はヘテ ロ芳香族炭化水素基又は置換化炭化水素基の置換基の実例は、ハロゲン、−CN, −NO2,R6R7R8Si−(O)u−,−COOM,−SO3M,−PO3M,−COO(M1)1/2,−SO3 (M11/2,−PO3(M11/2,C1−C20アルキル、C1−C20ヒドロキシアル キル、C1−C20ハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、C3−C8シクロアル キル、C6−C16アリール、C7−C16アルアルキル 、C3−C6ヘテロシクロアルキル、C3−C16ヘテロアリール、C4−C16−ヘテ ロアルアルキルもしくはR14−X1−i又は2つの隣接する炭素原子が置換され ていないかもしくは−CO−O−CO−もしくは−CO−NR10−CO−により置換されて いる基、又は脂環、芳香環もしくはヘテロ芳香環がその脂環の隣接する炭素原子 に融合している基であり;ここでXは−O−,−S−,−CO-,−SO−,−SO2− ,−O−C(O)−,−C(O)−O−,−C(O)−NR10−,−NR15−C(O )−,−SO2−O−又は−O−SO2−であり;R6,R7及びR8は各々互いに独立 してC1−C12アルキル、C1−C12ぺルフルオロアルキル、フェニル又はベンジ ルであり;R14はC1−C20アルキル、C1−C20ハロアルキル、C1−C20−ヒ ドロキシアルキル、C3−C8シクロアルキル、C6−C16アリール、C1−C16ア ルアルキルであり;R10及びR15は各々互いに独立をして、C1−C12アルキル 、フェニル又はベンジルであり、ここでアルキル基は置換されないか又はC1− C12アルコキシもしくはC3−C8シクロアルキルにより置換され;Mはアルカリ でありそしてM1はアルカリ土類であり;そしてuは0又は1である。 カルボニル成分は、好ましくは式I: (式中、R1及びR2は各々互いに独立してH,C1−C12アルキル、フェニル、 フェニル−(C1−C12)アルキル、又は1もしくは複数のハロゲン、C1−C4 アルキル、C1−C4アルコキシ、−OHもしくは−COOR3により置換されたフェニ ルもしくはフェニル(C1−C12)アルキルであり、そして R3はH又はC1−C12アルキルである) の化合物である。 ハロゲンはフルオロ、クロロ、ブロモ又はイオドである。 C1−C12アルキル基は、直鎖又は分枝鎖の、典型的にはメチル、エチル及び プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル 、ウンデシル又はドデシルの種々の位置の異性体であり得る。 フェニル(C1−C12)アルキルは、例えばベンジル、フェネチル、3−フェ ニルプロピル、4−フェニルブチル、3−フェニルブチル、2−フェニルブチル 、5−フェニルペンチル、4−フェニルペンチル、3−フェニルペンチル、2− フェニルペンチル、又はフェニルヘキシル、フェニルヘプチル、フェニルオクチ ル、フェニルノニル、フェニルデシル、フェニルウンデシルもしくはフェニルド デシルの種々の位置の異性体である。 C1−C4アルコキシ基は、直鎖又は分枝鎖であり得、例えばメトキシ、エトキ シ並びにプロポキシ又はブトキシの種々の位置の異性体である。 C1−C4アルキル置換化フェニルは、典型的には、メチルフェニル、ジメチル フェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニル、イソプロ ピルフェニル又はtert−ブチルフェニルを含む。 好ましい方法は、R1がHであるようなカルボニル成分がアルデヒドであるも のである。 R2は、好ましくは、フェニル、フェニル(C1−C12)アルキル、又は1もし くは複数のハロゲン、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシもしくは−OHによ り置換されたフェニルもしくはフェニル−(C1−C12)アルキルである。 アルデヒドは、特に好ましくは、式Ia: (式中、jはO又は1であり、そしてkはO又は1〜6の数字である) の化合物である。 適切なC−H−酸性化合物は、式(I)の化合物に加え、特にメチレン基に隣 接した1又は2の電子誘引体を含むものである。 C−H酸性化合物は、好ましくは、式II: (式中、Z1及びZ2は各々互いに独立して−COOR4,−COOH,−CONHR4,−CN, −SO2R4,−SR4又は第4級ピリジンであり、 ここでR4はC1−C12アルキル、又は置換されていないかもしくは1もしくは 複数のハロゲン、CN,C1−C12アルキルもしくはCOO(C1−C12)アルキルに より置換されたフェニルもしくはナフチルである) の化合物である。 アルカリ炭酸塩の典型例は、Li2CO3,Na2CO3,K2CO3,Rb2CO3又はCS2CO3であ り、そしてアルカリ土類炭酸塩の典型例は、MgCO3,CaCO3,SrCO3又はBaC03であ る。Na,K,Mg又はCaの炭酸塩が好ましい。異なる炭酸塩の混合物を用いること も可能である。 アルカリ炭酸塩及びアルカリ土類炭酸塩は好ましくは、カルボニル成分1mol 当り0.5〜10.0gの量、特に好ましくは1.0〜5.0g の量で用いられる。 ゼオライトの形態の分子ふるいは、フレームワーク構造を有しそして交換可能 なアルカリカチオン又はアルカリ土類カチオンを含む合成又は天然の結晶性の水 和したケイ酸アルミニウムである(D.W.Breck,Zeolite Molecular Sieves,J .Wiley,New York,1994に従う定義)。 それらは、実験式M2/nO・Al2O3・XSiO2・yH2O(式中、Xは2以上であり、y は結合した水分子の量を示し、そしてnはアルカリカチオン又はアルカリ土類カ チオンMの原子価である)を特徴とし得る。 分子ふるいの形態のこれらのゼオライトの特性及び技術的適用の調査は、とり わけ、L.Puppe(Chemie in unserer Zeit 1986、ページ 117〜127)により供さ れる。 本発明による適用のために、天然の及び合成で調製したゼオライトの形態の分 子ふるいを用いることが可能である。分子ふるいゼオライトは市販されており、 又はそれらがRb又はCsイオンを含むなら、周知の方法によりイオン交換により改 良され得る。 分子ふるいゼオライトの群の中で、次のもの:Na,K、又はCa形態のゼオライ トA、ゼオライト ZSM−5、モルデナイト、ゼオライトL、ゼオライトX、ゼオ ライトYが好ましくは用いられる。必要に応じて、完全な又は部分的なイオン交 換によりRb又はCs形態を得ることができる。異なるアルカリイオンを有する異な るゼオライトの混合物を用いることも可能である。これは、その触媒システムの 活性をその反応パートナーに適合させる可能性を広げる。 好ましいシートシリケートは、酸素原子により四面体様に囲われたSi原子を有 するフィロシリケートのクラスのものである。これらの四面体Si層の2つは酸素 原子によりAl又はMgのような八面体配位 する金属の層により連結される。これは、四面体、八面体及び2次元の間の空間 により次のくり返し構造単位から分離した四面体からなる層を生ずる。この間の 空間において、対立イオンは、電荷を等しくする目的のために供され得る。可能 な対立イオンは、金属イオン、オリゴ金属イオン、ポリオキシ金属イオン又は有 機カチオンである。 繊維状構造を有するフィロシリケートの使用が特に好ましい。ホルマイト(hor mite)基は、特にチャンネル様の隙間を有する鎖様繊維状構造を作り出す特性を 有し;この基が特に好ましい。 ホルマイト基及びその発生の調査に、Ullman Encyclopedia of Ind.Chem., 5th edition,1986,VCH Verlag Weinheim,Vol A7、ページ118 に見い出すこ とができる。 極めて特に好ましい繊維状シートシリケートはアタプルガイト又はセピオライ トである。 互いに異なるシートシリケートもしくはゼオライトの混合物、又はゼオライト とのシートシリケートの混合物も極めて適する。 ゼオライト又はシートシリケートの形態の分子ふるいは、好ましくは1〜15Å 、好ましくは3〜8Åの隙間を有する。 分子ふるいは、好ましくは、カルボニル成分1ml当り5〜50gの量、特に好ま しくは10〜20gの量でゼオライト又はシートシリケートの形態において用いられ る。 ゼオライト及び/又はシートシリケートの形態における分子ふるいに対するア ルカリ炭酸塩、アルカリ土類炭酸塩又は炭酸アンモニウムの重量比は好ましくは 0.01:1〜2:1である。 その方法は、好ましくは20℃〜150℃、特に好ましくは50〜90℃の温度範囲で 行われる。 触媒は予め混合された成分の形態で反応混合物に加えることがで きるが、その個々の成分は反応混合物にいずれの順番で加えることも可能である 。 その反応は、溶媒ありでもなしでも行うことができる。好ましくは、低融点又 は液化開始生成物を用いるなら、溶媒は添加されない。溶媒を用いるなら、例え ばトルエン、キシレン又は脂肪族炭化水素が極めて適している。 その反応は、通常、不活性ガスなしで、通常の圧力条件下で行われる。 他の態様において、本発明は、少くとも1のアルカリ炭酸塩、アルカリ土類炭 酸塩又は炭酸アンモニウム及び少くとも1のゼオライト、シートシリケート又は それらの混合物の形態の分子ふるいからなる触媒混合物に、並びにC−H−酸性 化合物を有するアルデヒド及びケトンの塩基性縮合のための前記触媒混合物の使 用に関する。方法について上述された意味内容及び好ましい意味内容は前記触媒 混合物及びその使用にも適用する。 これにより得られた生成物は、香料産業のための重要な中間体又は最終生成物 である。この関連において、DE−OS−2 256 483は、いくつかの典型的なodifer ous 及び芳香族物質に言及する。 以下の実施例1は本発明を詳説する。実施例1 10.61 gのベンズアルデヒド(0.1mol)及び11.31gのシアノ酢酸エチル(0.1 mol)を還流コンデンサーを備えたフラスコ内に入れ、90℃に加熱する。次に1. 0gのゼオライトA(Merck:MS3Å)及び0.5gのK2CO3を連続して加える。そ の反応は直ちに始まり、約4分後に完了する。その反応混合物をまだ暖かいうち にろ過し、96%超の純度のシアノケイ皮酸エチルを供する。その収率は98%で ある。 発展させた変法 その熱い反応混合物を200mlのエタノールに注ぎ、50〜60℃に加熱し、そして 次にろ過する。冷やす間、そのシアノケイ皮酸エチルを99%の純度で結晶析出さ せる。収率は96%である。 各々の場合、0.45gのK2CO3及び2gのゼオライトA(Merck:MS3Å)並びに 0.1molのベンズアルデヒド及び0.1molのC−H−酸性化合物を用いて、全般的に 実施例1の手順に従って以下の反応を行う。 各々の場合、0.45gのK2CO3及び2gのゼオライトA(Merck:MS4Å)並びに 0.1molのカルボニル成分及び0.1molのシアノ酢酸エチルを用いて、全般的に実施 例1の手順に従って、以下の反応を行う。 実施例2(リサイクル) 実施例1による触媒混合物をろ過し、そのろ過生成物をトルエンで洗い、5時 間、 120℃で真空下で乾燥させた。次に、実施例1に記載される反応を、このリ サイクルした触媒を用いて行う。反応性において目立った損失はない。 その手順を全部で4回くり返したが、その触媒はいずれの反応性の損失も示さ ない。実施例3 0.1molの各々のベンズアルデヒド(10.61g)及びアセトフェノン(12.01g) を還流コンデンサーを備えたフラスコに入れ、次に室温(約22℃)において0.7 gのK2CO3及び2gのゼオライトA(Merck: MS4Å)を加える。次にその混合 物を50℃に加熱し、3時間、撹拌する。その触媒混合物をろ過し、そしてその反 応混合物をまだ熱いうちに 200mlのメタノールにとる。96%超の純度でベンズア ル アセトフェノン生成物(chalcone)を得る。収率は55%である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 253/30 C07C 253/30 255/34 255/34 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),UA(AM,AZ,BY,KG,K Z,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BA,B B,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE ,HU,IL,IS,JP,KP,KR,LC,LK, LR,LT,LV,MG,MK,MN,MX,NO,N Z,PL,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA ,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.C−H−酸性化合物とのアルデヒド及びケトン(カルボニル構成物)の塩 基性触媒による縮合を行うための方法であって、塩基性触媒として、少くとも1 のアルカリ炭酸塩、アルカリ土類炭酸塩又は炭酸アンモニウムと、ゼオライト、 シートシリケート又はそれらの混合物の形態の少くとも1の分子ふるいと、を用 いることを含む方法。 2.前記カルボニル構成物が式I: (式中、R1及びR2は互いに独立して、H,C1−C12アルキル、フェニル、フ ェニル−(C1−C12)アルキル、又は1もしくは複数のハロゲン、C1−C4ア ルキル、C1−C4アルコキシ、−OHもしくは−COOR3により置換されたフェニル もしくはフェニル(C1−C12)アルキルであり、そして R3がH又はC1−C12アルキルである) の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.前記カルボニル構成物がアルデヒドであることを特徴とする請求項1に記 載の方法。 4.R1がHであり、そしてR2がフェニル、フェニル(C1−C12)アルキル 、又は1もしくは複数のハロゲン、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシもし くは−OHにより置換されたフェニルもしくはフェニル−(C1−C12)アルキル であることを特徴とする請求項2に記載の方法。 5.C−H−酸性化合物として、式II: (式中、Z1及びZ2は互いに独立して、−COOR4,−COOH,−CONHR4,−COR4, −CN,−SO2R4,−SR4又は第4級ピリジンであり、そして R4は、C1−C12アルキル、又は置換されていないかもしくは1もしくは複数 のハロゲン、CN,C1−C12アルキルもしくはCOO(C1−C12)アルキルにより置 換されたフェニルもしくはナフチルである) の化合物を用いることを含む請求項1に記載の方法。 6.前記炭酸塩が、Li2CO3,Na2CO3,K2CO3,Rb2CO3,Cs2CO3,MgCO3,CaCO3 ,SrCO3,BaCO3及び(NH4)2CO3からなる群から選択されることを特徴とする請求 項1に記載の方法。 7.カルボニル構成物1mol当り0.5〜10.0gの量でアルカリ炭酸塩、アルカリ 土類炭酸塩又は炭酸アンモニウムを用いることを含む請求項1に記載の方法。 8.分子ふるいゼオライトとして、Ca,Na,K,RbもしくはCs形態における、 ゼオライトA、ゼオライト ZSM−5、モルデナイト、ゼオライトL、ゼオライト XもしくはゼオライトY、又はそれらの混合物を用いることを含む請求項1に記 載の方法。 9.前記シートシリケートがフィロシリケートであることを特徴とする請求項 1に記載の方法。 10.カルボニル構成物1mol当り5〜50gの量でゼオライト又はシートシリケ ートの形態における分子ふるいを用いることを含む請求項1に記載の方法。 11.前記ゼオライト及び/又はシートシリケートの形態における 分子ふるいに対するアルカリ炭酸塩、アルカリ土類炭酸塩又は炭酸アンモニウム の重量比が0.01:1〜2:1であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 12.20℃〜150 ℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1に記載の方 法。 13.前記縮合反応の後に前記触媒を除去し、それを乾燥し、そしてそれを再使 用することを含む請求項1に記載の方法。 14.少くとも1のアルカリ炭酸塩、アルカリ土類炭酸塩又は炭酸アンモニウム と、ゼオライト、シートシリケート又はそれらの混合物の形態における少くとも 1の分子ふるいと、からなる触媒混合物。 15.活性化されたメチレン基を含む化合物とのアルデヒド及びケトンの塩基性 触媒による縮合のための請求項1に記載の触媒の使用。
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