JP2000500484A - 歯科用組成物における金属フルオロ錯体の使用 - Google Patents

歯科用組成物における金属フルオロ錯体の使用

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Abstract

(57)【要約】 式

Description

【発明の詳細な説明】 歯科用組成物における金属フルオロ錯体の使用 技術分野 発明の分野 本発明は歯科用組成物における金属フルオロ錯体の使用に関する。 背景技術 背景 齲食の予防および抑制にフッ化物イオンが有効なことが発見され、歯の健康を 保持する上で大きな躍進を遂げた。齲食抵抗性は、基質形成中、石灰化中および 萌出前成熟中にフッ化物が歯のエネメル質に組込まれるためであることが、その 後の調査研究で明らかにされた。歯冠の形成および萌出の後、エナメル質の表層 はフッ化物をさらに獲得し続ける。この発見がきっかけとなって、フッ化物を周 囲の口腔環境に放出する多くの歯磨き剤および歯科用回復材料が開発された。こ れらの組成物は、その多くがフッ化物源として単純な無機フッ化物塩を組込んで いる。その中で最も一般的なものはフッ化ナトリウムやフルオロリン酸ナトリウ ムであるが、フッ化スズを含有する組成物が次第に人気を博している。 米国特許第4,629,746号は、希土類元素(周期表の元素57〜71) の簡単なフッ化物塩類を歯科用組成物、特に歯の回復材料に加えることを要求し ている。米国特許第4,515,910号には、フッ化物イオン、たとえば、第 四級フッ化アンモニウムを担持する陰イオン交換部位を有するモノマーの反応生 成物であるフッ化物放出共重合体が開示されている。米国特許第4,871,7 86号には、アルキロニウムテトラフルオロボレート起源に由来する有機フッ化 物イオン起源が記載されている。 口腔環境でフッ化物を放出する非常に普及している方法では、ガラスイオノマ ーセメントが使用されてきた。この場合、酸性水溶液と共にイオン滲出性フッ化 物ガラスが使用される。ガラスが分解するとフッ化物イオンが徐々に放出される 。一般に、Glass Ionomer Cement,A.D.Wilson and J.W.McLean, Quintessence Publishing Co.,Inc.1988を参照されたい。これらのセメン トの改良型が多数存在する。 発明の開示 発明の概要 本発明では、式 M(G)g(F)n または M(G)g(ZFm)n で表される金属錯体であって、 式中Mは、陽イオン種を形成することができ、原子価が2以上である元素を表し 、 Gは元素Mと錯体を形成することができる有機キレート化部分であり、 Zは水素、ホウ素、窒素、リン、イオウ、アンチモン、ヒ素であり、 Fはフッ素原子であり、 g、mおよびnは少なくとも1である、 フッ化物放出物質を含む硬化性歯科用組成物を提供する。 発明を実施するための最良の形態 発明の詳細な説明 本発明は、フッ化物を周囲の水性環境に放出する新規組成物を提供する。 好ましい元素Mの例は、周期表のIIA族、IIIA族およびIVA族の金属、遷移 性金属元素および内部遷移金属元素である。具体的な例としては、Ca+2、Mg+2 、Sr+2、Zn+2、Al+3、Zr+4、Sn+2、Yb+3、Y+3およびSn+4などがある。 最も好ましくは、MはZn+2である。 G基は、上記の通り、有機キレート化部分である。このキレート化部分は、重 合可能な基を含んでもよく、含まなくても良い。キレート化部分が組込まれる対 象である重合可能母材の反応性に適合する重合可能官能基を含むことは、絶対に 不可欠ではないが、キレート化部分に有利な場合もある。 本発明では、広範囲のキレート化部分を使用することができる。4〜8員環構 造で金属イオンが結合されているキレートが好ましく、5〜7員環のキレートが 特に好ましい。本発明に有用なキレートは、多座配位であり、好ましくは二座配 位、三座配位または四座配位である。ヒドロキシル基またはカルボキシル基また はその両者を含有するキレートが、特に好ましい。このようなキレート化剤の例 は、酒石酸、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、サリチル酸、ヒドロキシ安息 香酸、ヒドロキシ酒石酸、ニトリロ三酢酸、サリチル酸、メリット酸、およびポ リグリコール類などがある。キレート化剤の分子量は約1000未満であるとい う条件で、リン、ホウ素またはイオウから誘導された酸基を1個以上含有するキ レートを使用することができる。特に適した金属キレートの例は、β−ジケトン 類の錯体およびβ−ケトエステル類の錯体などがある。 重合可能な金属フッ化物キレートは、キレートが組込まれる対象 である重合合可能母材の反応性に適合する重合可能官能基を1個以上含むことが 好ましい。これらの錯体は、上記キレート化官能基のほかに、エチレン的不飽和 基、エポキシ基、エチレンイミン基等を含んでもよい。 好ましいG基としては、トリポリリン酸ナトリウムやヘキサメタリン酸などの ポリホスフェート類、エチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジア ミン三酢酸、ニトリロ三酢酸、N-ジヒドロキシエチルグリシンおよびエチレン ビス(ヒドロキシフェニルグリシン)などのアミノカルボン酸類、アセチルアセ トン、トリフルオロアセチルアセトンやテノイルトリフルオロアセトンなどの1, 3-ジケトン類、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、および5-スルホサリチル酸など のヒドロキシカルボン酸類、リンゴ酸、エチレンジアミン、トリエチレンテトラ ミンおよびトリアミノトリエチルアミンなどのポリアミン類、トリエタノールア ミンおよびN-ヒドロキシエチルエチレンジアミンなどのアミノアルコール類、 ジピリジルやo-フェナントロリンなどの芳香族複素環式塩基類、サリチルアルデ ヒド、ジスルホピロカテコールおよびクロモトロプ酸などのフェノール類、オキ シム、8-ヒドロキシキノリンおよびオキシンスルホン酸などのアミノフェノール 類、ジメチルグリオキシムやサリチルアドキシムヒドロキサム酸およびその誘導 体などのオキシム類、ジサリチルアルデヒド 1,2-プロピレンジミンなどのシッ フ(Schiff)塩基、テトラフェニルポルフィンやフタロシアニンなどのテトラ ピロール類、トルエンジチオール(Dithiol)、ジメルカプトプロパノール、チオ グリコール酸、エチルキサントゲン酸カリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナ トリウム、ジチゾン、ジエチルジチオリン酸およびチオウレアなどのイオウ化合 物、ジベンゾ[18]クラウン-6(5)、(CH3)6[14]4,11-ジエンN4(6)および(2.2.2 -クリプ テート)(7)などの合成大環状化合物、ポリエチレンイミン、ポリメタリロイルア セトン、およびポリ(p-ビニルベンジルイミノ二酢酸)などの高分子化合物、お よびニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホス ホン酸)およびヒドロキシエチリデンジホスホン酸などのホスホン酸類などがあ る。 特に好ましいG基は、下記の式の化合物である。 フッ化物は対イオンまたはリガンドのいずれかとして錯形成金属と会合してい る。それ故、上記(ZF)は、フッ化物が錯体としてZ基と会合しており、次に は対イオンまたはリガンドとして金属と会合していることを示す。 本発明のフルオロ錯体は、重合以外の錯体形成反応による硬化反応を受ける歯 科用組成物に組込むことができる。それ故、フッ化物イオンを放出したり、同イ オンの放出を増加させたりするために、リン酸亜鉛セメント、ポリカルボキシレ ートセメント、ガラスイオノマーセメントおよび歯科用アマルガムの化合物を形 成することができる。さらに、これらのフルオロ錯体は、上述の錯形成反応と重 合反応の両者を有する組成物に組込むことができる。 最後に、本発明のフルオロ錯体は、硬化機序として重合反応のみを受ける歯科 用組成物に組込むことができる。米国特許第4,871,786号には、有用な 重合可能モノマーが記載されている。適当な開始剤およびフィラーをこれらの組 成物に加えることが可能である。一般に、他のすべての要因が等しく維持されて いれば、樹脂母材が親水性であるほど初期フッ化物放出速度は速い。重合基を有 する親水性のモノマー、オリゴマー、ポリマーまたはプレポリマーを組込むこと によって、重合母材の吸水特性を増強させることが有利な場合もある。適当な親 水性部分を組込むことによって吸水力が増大する。これに適した有機部分は、ピ ロリドン、低級アルキル基のアルキルアミド類、ポリエーテル類、ポリスルホン 類、スルホン酸およびカルボン酸の誘導体などである。この種の重合可能組成物 を以下に詳述する。 本発明の組成物は、歯群にフッ化物を放出することが望ましい歯科用途で有用 である。詳細な適用領域としては、シーラント、接着 剤、基剤、一時的封泥セメント、永久的封泥セメント、歯列矯正用接着剤および セメント、樹脂系回復材、ガラスイオノマー系回復材、コア強化材、および歯冠 、ブリッジ、充填材、歯列矯正用具および着脱可能な歯科補綴用具など、これら を含む物品などがあるが、その限りではない。 本発明の特に好ましい組成物は、少なくとも2種のフッ化物源を含む。第1の 起源は、上述のフッ化物含有金属錯体である。第2の起源は、フッ化物放出フル オロアルミノシリケートガラスである。両物質を使用すると、初期および組成物 の長期使用にわたって、優れたフッ化物放出が得られる。 本発明の金属フルオロ錯体を含む特に好ましい歯科用組成物は、a)重合可能 成分、b)フッ化物放出物質、c)親水性成分、d)重合開始剤、およびe)酸 性成分を含む歯科用組成物である。この歯科用組成物は、付加水を実質的に含ま ず、その吸水値は2週間で少なくとも水約1.5g/組成物100gである。 本発明の目的のため、用語「付加水を実質的に含まない」は、この組成物が、 非錯形成実体または配位実体として故意に加えられた水を含有しないことを意味 する。金属やガラスなど多くの材料は、大気から吸収した水や、通常の状態で配 位錯体として存在する水を含むと理解される。吸湿性材料によって吸収された水 、または水和物として存在する水は、本願明細書に記載の組成物中に存在しても 差し支えない。組成物中に存在する水は、起源に関係なく、水が組成物の長期特 性に悪影響を及ぼすような量で存在してはならない。たとえば、商業上必要な保 存期間中、物質のつぶつぶや粒状性が発生するようなフッ化物放出物質と酸性化 合物との反応を促進するような量で水が存在してはならない。 好ましい組成物の重合可能成分は、重合可能基を含有する化合物であって、モ ノマーであっても、オリゴマーまたはポリマーであってもよい。これらの重合可 能基は、遊離基重合可能基、陽イオン重合可能基、またはそれらの混合物から選 択することが可能である。好ましくは、重合可能な化合物の分子量は約100〜 5000であり、さらに好ましくは、分子量は約200〜1000である。高分 子重合可能物質と低分子量重合可能物質の両者の混合物も、取扱特性および最終 的硬化材料の物性に関して特別な利益を提供すると考えられる。本発明の好まし い態様で、重合可能物質の少なくとも幾つかは、組成物の他の成分より粘度が比 較的低く、未硬化材料全体の粘度を低下させる役割を果たす。好ましくは、重合 可能物質の少なくとも幾つかは、粘度が2000cp未満であり、さらに好ましく は500cp未満、最も好ましくは300cp未満である。 重合可能成分を提供する好ましい物質は、アクリル酸またはメタクリル酸のエ ステル類である。これらの化合物の例は、メチルアクリレート、メチルメタクリ レート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、 プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレ ート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメクリレート(H EMA)、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレー ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレ ート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビスフェノールA のジグリシジルメタクリレート(「ビス−GMA」)、グリセロールモノアクリレー ト、グリセロールジアクリレート、グリセロールモノメタクリレート、グリセロ ールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エ チレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート( エチレンオキシド反復単位の数は2〜30まで変化する)、ポリエチレングリコ ールジメタクリレート(エチレンオキシド反復単位の数は2〜30まで変化する 、特にトリエチレングリコールジメタクリレート(「TEGDMA」)、ネオペンチ ルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリ メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ ート、ペンタエリトリトールおよびジペンタエリトリトールのモノアクリレート 、ジアクリレート、トリアクリレート、テトラアクリレート、モノメタクリレー ト、ジメタクリレート、トリメタクリレートおよびテトラメタクリレート、1,3- ブタンジオールジアクリレート、1,3-ブタンジオールジメタクリレート、1,4-ブ タンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキ サンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、ジ-2- メタクリロイルオキシエチルヘキサメチレンジカルバメート、ジ-2-メタクリロ イルオキシエチルトリメチルヘキサンエチレンジカルバメート、ジ-2-メタクリ ロイルオキシエチルジメチルベンゼンジカルバメート、メチレン−ビス-2-メタ クリルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバメート、ジ-2-メタクリルオキシエ チル−ジメチルシクロヘキサンジカルバメート、メチレン−ビス-2-メタクリル オキシエチル-4-シクロヘキシルカルバメート、ジ-1-メチル-2-メタクリルオキ シエチル−トリメチル−ヘキサメチレンジカルバメート、ジ-1-メチル-2-メタク リルオキシエチル−ジメチルベンゼンジカルバメート、ジ-1-メチル-2-メタクリ ルオキシエチル−ジメチルシクロヘキサンジカルバメート、メチレン−ビス-1- メチル-2-メタクリルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバメート、ジ-1-クロ ロメチル-2-メタクリルオキシエチル−ヘキ サメチレンジカルバメート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル−ト リメチルヘキサメチレンジカルバメート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキ シエチル−ジメチルベンゼンジカルバメート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリル オキシエチル−ジメチルシクロヘキサンジカルバメート、メチレン−ビス-2-メ タクリルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバメート、ジ-1-メチル-2-メタク リルオキシエチル−ヘキサメチレンジカルバメート、ジ-1-メチル-2-メタクリル オキシエチル−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、ジ-1-メチル-2-メタ クリルオキシエチル−ジメチルベンゼンジカルバメート、ジ-1-メチル-2-メタク リルオキシエチル−ジメチルシクロヘキサンジカルバメート、メチレン−ビス-1 -メチル-2-メタクリルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバメート、ジ-b 1-ク ロロメチル-2-メタクリルオキシエチル−ヘキサメチレンジカルバメート、ジ-1- クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル−トリメチルヘキサメチレンジカルバ メート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル−ジメチルベンゼンジカ ルバメート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル−ジメチルシクロヘ キサンジカルバメート、メチレン−ビス-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエ チル-4-シクロヘキシルカルバメート、2,2'-ビス(4-メタクリルオキシフェニル )プロパン、2,2'-ビス(4-アクリルオキシフェニル)プロパン、2,2'-ビス[4(2 -ヒドロキシ-3-メタクリルオキシフェニル)]プロパン、2,2'-ビス[4(2-ヒドロキ シ-3-アクリルオキシフェニル)]プロパン、2,2'-ビス(4-メタクリルオキシエト キシフェニル)プロパン、2,2'-ビス(4-アクリルオキシエトキシフェニル)プ ロパン、2,2'-ビス(4-メタクリルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2'- ビス(4-アクリルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2'-ビス(4-メタク リルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2'-ビス(4- アクリルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2'-ビス[3(4-フェノキシ)-2- ヒドロキシプロパン-1-メタクリレート]プロパン、2,2'-ビス[3(4-フェノキシ)- 2ヒドロキシプロパン-1-アクリレート]プロパン等々である。 他の好ましい重合可能成分は置換されたアクリルアミド類およびメタクリルア ミド類である。その例は、アクリルアミド類、メチレンビス−アクリルアミド類 、メチレンビス−メタクリルアミド、ジアセトン/アクリルアミド、ジアセトン メタクリルアミド、アルキルが炭素原子1〜6個の低級ヒドロカルビル単位であ るN-アルキルアクリルアミドおよびN-アルキルメタクリルアミドである。その 他の重合可能成分の適当な例はイソプロペニルオキサゾリン、ビニルアザラクト ン、ビニルピロリドン、スチレン、ジビニルベンゼン、ウレタンアクリレート類 、ウレタンメタクリレート類、エポキシアクリレート類、エポキシメタクリレー ト類、ポリオールアクリレート類およびポリオールメタクリレート類である。 あるいは、重合可能成分は、エポキシ物質、オキセタン類、オキソラン類、環 状アセタール類、ラクタム類、ラクトン類、およびビニルエーテル類または環に 酸素原子を含有するスピロサイクリック化合物など、陽イオン硬化物質であって もよい。 本発明の組成物に有用な陽イオン重合可能エポキシ樹脂は、開環によって重合 可能なオキシラン環、すなわち、 を有する有機化合物を含む。広くエポキシド類と呼ばれるこのような物質には、 モノマーエポキシ化合物およびポリマータイプのエポキシド類が含まれ、脂肪族 、脂環式、芳香族または複素環式であってもよい。これらの物質は一般に、平均 で、分子当たり少なくとも1個の重合可能なエポキシ基を有し、好ましくは分子 当たり少なくとも約1.5個の重合可能なエポキシ基を有する。高分子エポキシ ドとしては、末端エポキシ基を有する線状ポリマー(たとえば、ポリオキシアル キレングリコールのジグリシジルエーテル)、骨格オキシラン単位を有するポリ マー(たとえば、ポリブタジエンポリエポキシド)、およびペンデントエポキシ基 を有するポリマー(たとえば、グリシジルメタクリレートポリマーまたはコポリ マー)などがある。エポキシド類は純粋な化合物であってもよく、分子当たり1 個または2個またはそれ以上のエポキシ基を含有する混合物であってもよい。分 子当たりのエポキシ基の「平均」数は、エポキシ含有物質中のエポキシ基総数を 存在するエポキシ分子総数で割ることによって求められる。 これらのエポキシ含有物質は、低分子量モノマー物質から高分子ポリマーまで 変化してもよく、またその主鎖および置換基の性質が大きく変化してもよい。た とえば、主鎖は任意のタイプであってもよく、その上の置換基は、室温での陽イ オン硬化を実質的に妨げない任意の基であってもよい。許容できる置換基の具体 例としてはハロゲン類、エステル基、エーテル類、スルホン基、シロキサン基、 ニトロ基、リン酸基等々がある。エポキシ含有物質の分子量は約58から約100, 000以上まで変化してもよい。 有用なエポキシ含有物質としては、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4- エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-2-メチルシクロヘキ シルメチル-3,4-エポキシ-2-メチルシクロヘ キサンカルボキシレート、およびビス(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシル メチル)アジペートで代表されるエポキシシクロヘキサンカルボキシレートなど 、シクロヘキサンオキシド基を含むものなどがある。この性質を有する有用なエ ポキシド類のさらに詳細なリストに関しては、参照により本願明細書に組込まれ る、米国特許第3,117,099号を参照されたい。 本発明を実行するにあたって特に有用な上記以外のエポキシ含有物質としては 、式 で表され、式中R1はアルキルまたはアリールであり、nは整数1〜6であるグ リシジルエーテルモノマー類などがある。その例は、多価フェノールとエピクロ ロヒドリンなど、過剰のクロロヒドリンとを反応させることによって得られる多 価フェノール類のグリシジルエーテル(たとえば、2,2-ビス-(2,3-エポキシプロ ポキシフェノール)−プロパンのジグリシジルエーテル)である。参照により本 願明細書に組込まれる米国特許第3,018,262号、およびLeeおよびNev illeによる「Handbook of Epoxy Resins」、McGraw-Hill Book Co.,New York(1967)には、本発明を実行するにあたって使用することができるこの種 のエポキシド類のさらなる例が記載されている。 本発明に使用することができる市販のエポキシ樹脂は多数ある。特に、容易に 入手できるエポキシド類としては、オクタデシレンオキシド、エピクロロヒドリ ン、スチレンオキシド、ビニルシクロヘ キセンオキシド、グリシドール、グリシジルメタクリレート、ビスフェノールA のジグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から「Epon 828」、「 Epon 825」、「Epon 1004」および「Epon 1010」の商品名で入手可能なものや、 Dow Chemical Co.から入手可能な「DER-331」、「DER-332」および「DER -334」)、ビニルシクロヘキセンジオキシド(たとえば、Union Carbide Corp. の「ERL-4206」)、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロ ヘキセンカルボキシレート(たとえば、Union Carbide Corp.の「ERL-4221 」または「UVR 6110」または「UVR 6105」)、3,4-エポキシ-6-メチルシクロ ヘキシルメチル-3,4-エポキシ-6-メチル−シクロヘキセンカルボキシレート(た とえば、Union Carbide Corp.の「ERL-4201」)、ビス(3,4-エポキシ-6-メ チルシクロヘキシルメチル)アジペート(たとえば、Union Carbide Corp.の「 ERL-4289」)、ビス(2,3-エポキシシクロペンチル)エーテル(たとえば、Uni on Carbide Corp.の「ERL-0400」)、ポリプロピレングリコールで改変した脂 肪族エポキシ(たとえば、Union Carbide Corp.の「ERL-4050」および「E RL-4052」)、ジペンテンジオキシド(たとえば、Union Carbide Corp.の「E RL-4269」)、エポキシド化ポリブタジエン(FMC Corp.の「Oxiron 2001」)、 エポキシ官能基を含有するシリコーン樹脂、難燃性エポキシ樹脂(Dow Chemica l Co.から入手可能な臭素化ビスフェノール型エポキシ樹脂「DER-580」)、フ ェノールホルムアルデヒドノボラックの1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテ ル(Dow Chemical Co.の「DEN.431」および「DEN-438」)、およびレゾル シノールジグリシジルエーテル(たとえば、Koppers Company,Inc.の「Kopox ite」)、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)アジペート(たとえば、Union Ca rbide Corp.の「ERL-4299」または「UVR-6128」)、2-(3,4-エポキシシクロ ヘ キシル-5,5-スピロ-3,4-エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン(たとえば 、Union Carbide Corp.の「ERL-4234」)、ビニルシクロヘキセンモノオキシ ド(Union Carbide Corp.)、1,2-エポキシヘキサデカン(Union Carbide Co rp.の「UVR-6216」)、アルキルC8〜C10グリシジルエーテルなどのアルキルグ リシジルエーテル類(たとえば、Shell Chemical Co.の「HELOXY Modif ier 7」)、アルキルC12〜C14グリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.の「HELOXY Modifier 8」)、ブチルグリシジルエーテル(たとえば、 Shell Chemical Co.の「HELOXY Modifier 61」)、クレジルグリシジル エーテル(たとえば、Shell Chemical Co.の「HELOXY Modifier 62」)、 p-tert ブチルフェニルグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co. の「HELOXY Modifier 65」)、1,4-ブタンジオールのジグリシジルエーテル などの多官能価グリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.の「HE LOXY Modifier 67」)、ネオペンチルグリコールのグリシジルエーテル(たと えば、Shell Chemical Co.の「HELOXY Modifier 68」)、シクロヘキサ ンジメタノールのジグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.の「 HELOXY Modifier 107」)、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル (たとえば、Shell Chemical Co.の「HELOXY Modifier 44」)、トリメチ ロールプロパントリグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.の「 HELOXY Modifier 48」)、脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテル(た とえば、Shell Chemical Co.の「HELOXY Modifier 84」)、ポリグリコ ールジエポキシド(たとえば、Shell Chemical Co.の「HELOXY Modifie r 32」)、ビスフェノールFエポキシド類(Ciba-Geigy Corp.の「EPN-1138 」または「GY-281」)、9,9-ビス[4-(2,3-エポキシプロポキシ)-フェニル]フルオ レノン(たとえば、Shell Chemical Co.の「Epon 1079」)など がある。 さらに他のエポキシ樹脂は、グリシジルアクリレートやグリシジルメタクリレ ートなどのアクリル酸エステル類またはグリシドールと、1種以上の重合可能な ビニル化合物とのコポリマーを含有する。このようなコポリマーの例は、1:1 スチレン−グリシジルメタクリレート、1:1メチルメタクリレート−グリシジ ルアクリレートおよび62.5:24:13.5メチルメタクリレート−エチルアクリレ ート−グリシジルメタクリレートである。 他の有用なエポキシ樹脂は周知であり、エピクロロヒドリンなどのエピクロロ ヒドリン類、プロピレンオキシドやスチレンオキシドなどのアルキレンオキシド 類、ブタジエンオキシドなどのアルケニルオキシド類、エチルグリシデートなど のグリシジルエステル類のようなエポキシド類が含まれる。 エポキシ樹脂のポリマーは、場合に応じて、室温での陽イオン硬化を実質的に 妨げない他の官能基を含んでもよい。 本発明では、様々なエポキシ含有物質の配合物が特に考えられる。このような 配合物の例としては、低分子量(200未満)、中間分子量(約200〜10,0 00)および高分子量(約10,000以上)など、分子量分布が2種以上のエ ポキシ含有化合物を含む。代わりに、またはさらに、エポキシ樹脂は、脂肪族と 芳香族など、異なる化学的性質や、極性と非極性など、異なる機能性を有するエ ポキシ含有物質の配合物を含んでもよい。他の陽イオン重合可能ポリマーをさら に組込むことが可能である。特に好ましいエポキシ含有組成物は、ヒドロキシル 官能基を有する物質も含有する。 遊離基重合した成分と陽イオン重合した成分の両者を含むハイブリッド系を含 め、重合可能物質の混合物も考えられる。 好ましい組成物のフッ化物放出物質は、上述の金属フルオロ錯体のほかに、天 然または合成のフッ化物金属、フルオロアルミノシリケートガラスなどのフッ化 物ガラス、単純または複雑な無機フッ化物塩類、単純または複雑な有機フッ化物 塩類またはそれらの組合せを含んでもよい。場合に応じて、これらのフッ化物源 を表面処理剤で処理してもよい。 フッ化物放出物質の例は、米国特許第4,3814,717号に記載のフルオ ロアルミノシリケートガラスであり、場合に応じて、これを、米国特許第5,3 32,429号に記載の通りに処理してもよく、その開示内容は両者ともに参照 により本願明細書に組込まれる。 親水性成分は、モノマー、オリゴマーまたはポリマーとして提供してもよい。 好ましくは、親水性成分は、線状ホモポリマーまたはコポリマーのいずれかとし て提供され、そのいずれも場合に応じて軽度に架橋されていてもよい。親水性成 分は約3重量%の濃度で水に混和できることが好ましく、ポリマー100g当た り少なくとも2gの水を吸収することができる。任意に、親水性成分は原位置で 重合し、親水性吸水性ポリマーに至る親水性モノマーであってもよい。 多くの場合、酸性官能基を含む化合物は、親水性である。本発明に有用なこの ような化合物は、上記親水性特性を満足させるものである。しかし、本発明で使 用するのに好ましい親水性成分は、非酸性官能基によって提供される親水性特性 の少なくとも一部を有する。それ故、本発明で使用するのに好ましい親水性化合 物は、酸性官能基および非酸性官能基を含み、本発明で使用するのに最も好まし い親水性化合物は酸性官能基を全く含まない。 親水性成分の例としては、ピロリドンなどのモノマーまたはポリ マー、スルホン基(SO3)含有部分、スルホン酸基(SO2)含有部分、N-オ キシスクシンイミド、N-ビニルアセトアミドおよびアクリルアミドなどがある 。 好ましい親水性成分のさらに詳細な例は、非イオンポリマーまたはコポリマー 、たとえば、ポリアルキレンオキシド類(ポリオキシメチレン、ポリエチレンオ キシド、ポリプロピレンオキシド)ポリエーテル類(ポリビニルメチルエーテル) 、ポリエチレンイミンコポリマー、ポリアクリルアミド類およびポリメタクリル アミド類、ポリビニルアルコール、サポニン化ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロ リドン、ポリビニルオキサゾリドン、N-オキシスクシンイミド基含有ポリマー 、ポリアクリル酸、非イオン化の、部分的に中和された型または完全に中和され た型のポリメタクリル酸、ポリスチレンイミンおよびその塩類、非イオン化の、 部分的に中和された型または完全に中和された型のポリエチレンスルホン酸およ びポリアリールスルホン酸、非イオン化の、部分的に中和された型または完全に 中和された型のポリリン酸およびホスホン酸を含有する、イオン性またはイオン 化可能なポリマーおよびコポリマーである。 一般に、極性基を有する化合物はすべて、親水性局面を組成物に提供すること が可能である。酸性であるか、塩基性であるか、あるいは塩として供給される極 性基を含むアクリレート類、メタクリレート類、クロトネート類、イタコネート 類等々のビニルモノマー類の反応によって、好ましい親水性化合物を調製するこ とができる。これらの基はイオン性であっても中性であってもよい。 極性基または分極可能基の例としては、ヒドロキシ、チオ、置換アミド、未置 換アミド環状エーテル(オキサン類、オキセタン類、フラン類およびピラン類な ど)などの中性基、、塩基性基(ホスフィン類および第一級アミン類、第二級ア ミン類、第三級アミン類を 含むアミン類など)、酸性基(オキシ酸類、およびC、S、P、Bのチオオキシ 酸類)およびイオン基(第四級アンモニウム、カルボキシレート塩、スルホン酸 等々)およびこれらの基の前駆体および保護型などがある。このような基のさら に詳細な例を以下に示す。 親水性成分は、一般式 CH2=CR2G-(COOH)d で表される分子を含む一官能価カルボキシル基または多官能価カルボキシル基か ら誘導することができ、式中R2はH、メチル、エチル、シアノ、カルボキシま たはカルボキシメチルであり、dは1〜5であり、Gは炭素原子を1〜12個含 有し、置換または未置換のヘテロ原子(たとえば、O、S、NおよびP)で任意 に置換され且つ/または中断された原子価がd+1の結合またはヒドロカルビル 遊離基結合基である。場合に応じて、この単位はその塩の形で提供されてもよい 。このクラスの好ましいモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸お よびN-アクリロイルグリシンである。 親水性成分は、たとえば、一般式 CH2=CR2-CO-L-R3-(OH)d で表される分子を含む一官能価ヒドロキシ基または多官能価ヒドロキシ基から誘 導することができ、式中R2はH、メチル、エチル、シアノ、カルボキシまたは カルボキシアルキルであり、LはOまたはNHであり、dは1〜5であり、R3 は炭素原子を1〜12個含有する原子価がd+1のヒドロカルビル遊離基である 。このクラスの好ましいモノマーは、ヒドロキシエチル(メト)アクリレート、 ヒドロキシプロピル(メト)アクリレート、ヒドロキシブチル(メト)アクリレ ート、グリセロールモノ(メト)アクリレート、トリス(ヒドロキシメチル)エ タンモノアクリレート、ペンタエリトリトールモノ(メト)アクリレート、N- ヒドロキシメチル(メト)アクリレート、ヒドロキシエチル(メト)アクリルア ミドおよびヒドロキシプロピル(メト)アクリルアミドである。 あるいは、親水性成分は、一般式 CH2=CR2-CO-L-R3-(N)d で表される分子を含む一官能価アミノ基または多官能価アミノ基から誘導するこ とができ、式中R2、L、R3、およびdは上述の通りであり、R4およびR5はH または炭素原子が1〜12個のアルキル基であるか、一緒に炭素環式基または複 素環式基を構成する。このクラスの好ましいモノマーは、アミノエチル(メト) アクリレート、アミノプロピル(メト)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエ チル(メト)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メト)アクリレート 、N,N-ジメチルアミノプロピル(メト)アクリルアミド、N-イソプロピルア ミノプロピル(メト)アクリルアミドおよび4-メチル-1-アクリロイル−ピペラ ジンである。 親水性成分は、メトキシエチル(メト)アクリレート、2(2-エトキシエトキシ )エチル(メト)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メト)アクリレ ートまたはポリプロピレングリコールモノ(メト)アクリレートなどのアルコキ シ置換(メト)アクリレート類または(メト)アクリルアミド類からも誘導する ことが可能である。 親水性成分は、一般式 の置換または未置換のアンモニウムモノマーから誘導することが可能であり、式 中、R2、R3、R4、R5、Lおよびdは上述の通りであり、R6はHまたは炭素 原子が1〜12個のアルキルであり、Q-は有機または無機の陰イオンである。 このようなモノマーの好ましい例は、2-N,N,N-トリメチルアンモニウムエチ ル(メト)アクリレート、2-N,N,N-トリエチルアンモニウムエチル(メト) アクリレート、3-N,N,N-トリメチルアンモニウムプロピル(メト)アクリレ ート、N(2-N',N',N'-トリメチルアンモニウム)エチル(メト)アクリルアミ ド、N-(ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム)プロピル(メト)アクリルア ミドなどであり、対イオンはフッ化物、塩化物、臭化物、酢酸塩、プロピオン酸 、ラウリル酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩であってもよい。モノマーは 、有機対イオンまたは無機対イオンのN,N-ジメチルジアリールアンモニウム塩 であってもよい。 上述のアミノ基含有モノマーのいずれかを親水性成分として使用し、結果とし て得られたポリマーを有機酸または無機酸で、ペンダントアミノ基に実質的に陽 子を与えるpHまで酸性化することにより、アンモニウム基含有ポリマーを調製 することができる。上述のアミノポリマーをアルキル化基でアルキル化すること によって完全に置換されたアンモニウム基含有ポリマーを調製することができ、 その方法は当該技術でMenschutkin反応として周知である。 本発明の親水性成分は、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2-アクリル アミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アリルオキシベ ンゼンスルホン酸等々のスルホン酸基含有モノマーからも誘導することが可能で ある。あるいは、親水性成分は、リン酸基含有モノマーまたはホウ酸基含有モノ マーから誘導することが可能である。これらのモノマーは、陽子を与えられた酸 の形でモノマーとして使用することができ、得られた相応するポリマーを有機塩 基または無機塩基で中和するとポリマーの塩型が生じる。 本発明の好ましい組成物の組成は、使用中に組成物が重合されるように、1種 以上の適当な重合開始剤を含む。この開始剤は、重合可能な物質の重合を開始す ることができるように選択される。すなわち、重合可能な物質が遊離基重合可能 な物質であれば、開始剤は遊離基重合開始剤である。同様に重合可能な物質が陽 イオン重合可能な物質であれば、開始剤は陽イオン重合開始剤である。 遊離基重合される本発明の組成物は、活性化されたとき遊離基の起源の役割を する適当な光重合開始剤を1種以上含むことが好ましい。このような開始剤は単 独で、または1種以上の促進剤および/または増感剤と組合せて使用することが できる。 光開始剤は、適当な波長および強度の光に曝露されたとき、エチレン的不飽和 部分の遊離基架橋を促進することができなければならない。一般的な歯科条件下 での保存および使用を可能にするために、十分に保存性があり、望ましくない着 色がないことも好ましい。可視光線光開始剤が好ましい。多くの場合、光開始剤 は単独で使用できるが、一般に適当なドナー化合物または適当な促進剤(たとえ ば、アミン類、過酸化物、リン化合物、ケトン類およびα−ジケトン化合物)と 組合せて使用される。 好ましい可視光線誘導性開始剤としては、カンファーキノン(一般に、アミン など、適当な水素ドナーと組合せられる)、ジアリールイオドニウム単純塩およ び金属錯塩、発色団置換ハロメチル-s- トリアジン類およびハロメチルオキサジアゾール類などがある。特に好ましい可 視光線誘導性光開始剤としては、水素ドナー(ベンゼンスルフィン酸ナトリウム 、アミン類およびアミンアルコール類など)がさらに有るか無いかに拘わらず、 α−ジケントン、たとえば、カンファーキノンとジアリールイオドニウム塩、た とえば、塩化ジフェニルイオドニウム、臭化ジフェニルイオドニウム、ヨウ化ジ フェニルイオドニウムまたはヘキサフルオロホスフェートとの組合せがある。 好ましい紫外線誘導性重合開始剤としては、ベンジルやベンゾインなどのケト ン類、アシロイン類およびアシロインエーテル類などがある。市販の好ましい紫 外線誘導性重合開始剤としては、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン(「 IRGACURE 651」)およびベンゾインメチルエーテル(2-メトキシ-2-フェ ニルアセトフェノン)などがあり、両者ともにCiba-Geigy Corp.から市販さ れている。 光開始剤は、所望の光重合速度を提供するのに十分な量で存在しなければなら ない。この量は、光源、放射エネルギーに曝露される層の厚さ、および光開始剤 の消滅係数によってある程度異なる。一般に、光開始剤成分は、組成物の総重量 を基準にして約0.01〜約5%、さらに好ましくは約0.1〜約5%の総重量 で存在する。 あるいは、本発明の組成物は、系を可視光線に曝露する必要がない架橋反応を 開始する重合反応の開始様式を組込むことが可能である。重合反応を開始するた めの好ましい代替様式は、歯科用組成物が酸化還元反応で硬化できるように、酸 化剤および還元剤を酸化還元触媒系として組込むことである。米国特許第5,1 54,762号には様々な酸化還元システムが記載されており、その開示内容は 、明らかに参照により本願明細書に組込まれる。 酸化剤は、還元剤と反応するか、さもなければ還元剤と協力して、エチレン的 不飽和部分の重合を開始することができる遊離基を生成しなければならない。酸 化剤および還元剤は、一般的な歯科条件下での保存および使用を可能にするため に、十分に保存性があり、且つ望ましくない着色を含まないことが好ましい。好 ましくは、酸化剤および還元剤は十分に溶解し、適当な遊離基反応速度が可能な ように十分な量で存在しなければならない。これは、エチレン的不飽和部分、酸 化剤および還元剤を配合し、硬化した塊が得られるか否かを観察することによっ て評価することができる。 適当な酸化剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ ウムおよび過硫酸アルキルアンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、ク メンヒドロペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、tert-アミルヒドロ ペルオキシドおよび2,5-ジヒドロペルオキシ-2,5-ジメチルヘキサンなどのヒド ロペルオキシド類、コバルト(III)および鉄(III)の塩類、ヒドロキシルアミン、 過ホウ酸およびその塩類、過マンガン酸陰イオン、およびそれらの組み合わせな どがある。過酸化水素も使用することができるが、光開始剤が存在する場合、光 開始剤を妨げる場合もある。米国特許第5,154,762号に記載の通り、酸 化剤は、場合に応じてカプセル剤形で提供してもよい。 好ましい還元剤としては、アミン類(好ましくは芳香族アミン類)、アスコルビ ン酸、金属錯形成アスコルビン酸、塩化コバルト(II)、塩化第一鉄、硫化第一鉄 、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、シュウ酸、チオウレアおよび亜ジチオン酸 、チオ流酸、ベンゼンスルフィン酸、亜硫酸陰イオンの塩類などがある。 重合前に還元剤が酸化剤と反応しないように注意を払わなければならないため 、酸化還元開始剤系を使用することは、光開始剤系ほ ど好ましくない。一般に、酸化還元系を使用するには2部形式で物質を提供する ことが必要である。光開始剤系を利用する1部型歯科用組成物が好ましい。 陽イオン機序で重合する組成物に適当な開始剤としては、ジアリールイオドニ ウム塩、トリアリールスルホニウム塩およびアリールジアゾニウム塩などの陽イ オンを発生することができる塩類がある。 本発明の好ましい組成物の酸性成分は、モノマー、オリゴマーまたは分子量が 10,000未満のポリマーであって且つ酸性基を少なくとも1個含有する化合 物によって提供される。好ましくは、酸性基は、B、C、N、S、Pの酸素酸ま たはチオ−酸素酸から選択される。さらに好ましくは、酸性成分はCまたはPの 酸である化合物である。要望に応じて、酸無水物などの前駆体、たとえば、無水 4-メタクリルオキシエチルトリメリテート(4-Methacryloxyethyl Trimellita te Anhydride)(4-META)や、エステルを酸そのものの代わりに使用して 、たとえば、所望の酸を原位置で発生させることができる。適当な酸としては、 カルボン酸類、スルホン酸類およびフェノール類などがあり、カルボン酸、アル キルスルホン酸、アリールスルホン酸、およびホスホン酸が好ましい。 適当な有機酸としては、酢酸、α−クロロプロピオン酸、2-アクリルアミド-2 -メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ブ ロモ酢酸、10-カンファーキノン−スルホン酸、10-カンファースルホン酸、クロ ロ酢酸、シトラコン酸、クエン酸、ジブロモ酢酸、ジクロロ酢酸、1,2,4,5ベン ゼンテトラカルボン酸のジヘマ(Hema)エステル、2,4-ジニトロフェノール、 ホルム酸、フマル酸、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸、 マレイン酸、メタクリル酸、2-ナフタレンスルホン酸、硝酸、シュウ酸、p-ニト ロフェノール、フェノール、リン酸、リン 酸エステル(2,2'-ビス(a-メタクリルオキシ-b-ヒドロキシプロポキシフェニル )プロパンジホスホネート(Bis-GMA ジホスホネート)、ジブチルホスファイ ト、ジ-2-エチル−ヘキシルホスフェート、ジ-2-エチル−ヘキシルホスファイト 、ヒドロキシルエチルメタクリレートモノホスフェート、グリセリルジメタクリ レートホスフェート、グリセリル-2-ホスフェート、グリセリルリン酸、メタク リルオキシエチルホスフェート、ペンタエリトリトールトリアクリレートモノホ スフェート、ペンタエリトリトールトリメタクリレートモノホスフェート、ジペ ンタエリトリトールペンタアクリレートモノホスフェート、およびジペンタエリ トリトールペンタアクリレートモノホスフェートなど)、ピバル酸、プロピオン 酸、硫酸、トルエンスルホン酸、トリブロモ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオ ロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、およびトリヒドロキシ安息香酸などが ある。要望に応じて、このような諸酸の混合物を使用してもよい。好ましい酸は 反応性ガラスと錯形成ができる。 混合物は、酸基、それらの塩類、またはそれらの反応性誘導基を含むが重合可 能基を含まない他の化合物を必要に応じて含んでもよい。この場合、エチレンジ アミンテトラ酢酸などのキレート化剤、および特にそれらの塩類と一緒の酒石酸 、クエン酸、メリット酸、ポリカルボン酸、ポリリン酸、ポリホスホン酸、また はポリスルホン酸などの多塩基性酸が好ましい。 本発明の特に好ましい組成物は、組成物の重合可能成分の少なくとも一部およ び酸性成分の少なくとも一部が同一化学化合物によって提供されるものである。 このような化合物の例は、モノマー、オリゴマーまたは分子量が10,000未 満のポリマーであって、且つ酸性基を少なくとも1個と重合可能基を少なくとも 1個含有する。 好ましくは、これらの化合物の分子量は約100〜5000であり、さらに好ま しくは約200〜1000である。酸性基はB、C、N、S、Pの酸素酸または チオー酸素酸であってもよい。好ましくは、酸性基はCまたはPの酸である。 好ましい化合物は構造(P)p--(Q)q--(R)r-で規定され、 式中 Pは酸性官能基を有する主鎖であり、 Qは硬化可能基、たとえば、アクリレート、メタクリレート、エポキシ等 を有する主鎖であり、 Rは非反応性改質単位の主鎖であり、 p>1、q>1、rは0以上である。 特に好ましい酸性基はカルボン酸、スルホン酸、リン酸、ホスホン酸、および ホウ酸、歯科回復手技中に遭遇する条件で前述の酸に容易に変換される前述の諸 酸の塩類または前述の諸酸の前駆体である。このような化合物の例は、アクリロ イルまたはメタクリロイル置換ポリカルボン酸、ヒドロキシメチルメタクリレー ト、ヒドロキソプロピルメタクリレートのリン酸エステル類、ペンタエリトリト ールジメタクリレートおよびグリセロールジメタクリレートのアクリレート類お よびメタクリレート類である。 このような好ましい化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ ン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、アコニット酸、グルタコン酸、メサ コン酸、チグリシン酸、2-クロロアクリル酸、3-クロロアクリル酸、2-ブロモア クリル酸、1-メタクリロイルマロン酸、1-アクリロイルリンゴ酸などの脂肪族カ ルボン酸、アミノ酸のN-メタクリロイル誘導体およびN-アクリロイル誘導体、 およびエチレン系官能基でさらに機能的にされている酒石酸、クエン酸、リンゴ 酸などの諸酸などがある。たとえば、アクリロイル官 能基またはメタクリロイル官能基で置換することによって、クエン酸をエチレン 的に機能的にすることができる。 他の好ましい化合物は、安息香酸、およびサリチル酸、トリメリット酸、フタ ル酸等々のアクリロイル誘導体またはメタクリロイル誘導体など、芳香族カルボ キシ化合物である。 本発明の系で使用するのに適した反応性フィラーには、イオノマーセメントを 形成するために一般にイオノマーと一緒に使用されるものがある。適当な反応性 フィラーの例としては、酸化亜鉛や酸化マグネシウムなどの金属酸化物、および たとえば、米国特許第3,655,605号、第3,814,717号、第4, 143,018号、第4,209,434号、第4,360,605号および第 4,376,835号に記載されている、イオン滲出性ガラスなどがある。 反応性フィラーは、細かく分割された反応性フィラーであることが好ましい。 他の成分と便利に混合することができ、且つ口内で使用できるように、フィラー は十分に細かく分割されていなければならない。フィラーに好ましい平均粒子直 径は、たとえば、沈降アナライザーを使用して測定したとき、約0.2〜15μ mであり、さらに好ましくは約1〜10μmである。 好ましい反応性フィラーは酸反応性である。適当な酸反応性フィラーとしては 、金属酸化物、金属塩類およびガラス類などがある。好ましい金属酸化物として は、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛などがあ る。好ましい金属塩類としては、多価陽イオンの塩類、たとえば、酢酸アルミニ ウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硝酸 アルミニウム、硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ストロ ンチウムおよびカルシウムフルオロボレートなどがある。 好ましいガラス類としては、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラスおよびフルオロア ルミノシリケートガラスなどがある。上述のような反応性であるフィラーは、反 応すると、物質にゲル構造または部分的ゲル構造を与えるため、優れた取扱特性 および最終的組成物特性を提供する。 最も好ましい反応性フィラーは、フッ化物を放出するものである。フッ化物放 出ガラスは、上述のように優れた取扱特性および最終的組成物特性を提供するほ かに、たとえば口腔内で使用中にフッ化物を長期放出するという利益を提供する 。フルオロアルミノシリケートガラスが特に好ましい。適当な反応性フィラーは 、当業者によく知られている様々な商業的起源から入手できる。たとえば、適当 なフィラーは、「GC Fuji LC」イオノマーセメントや「Kerr XR」イオ ノマーセメントなど、多数の市販のガラスイオノマーセメントから得ることがで きる。要望に応じて、諸フィラーの混合物を使用することができる。 要望に応じて、反応性フィラーを表面処理に供してもよい。適当な表面処理と しては、酸洗浄、リン酸塩処理、酒石酸などのキレート化剤による処理、シラン カップリング剤またはシラノールカップリング剤による処理などがある。特に好 ましい反応性フィラーは、米国特許第5,332,429号に記載のシラノール 処理したフルオロアルミノシリケートガラスフィラーであり、その開示内容は参 照により本願明細書に明らかに組込まれる。 歯科用回復組成物等に現在使用されているフィラーなど、医療用途に使用され る組成物に組込むのに適した任意の物質の1種以上から非反応性フィラーを選択 してもよい。フィラーは細かく分割されており、最大粒子直径は約50μm未満 で且つ平均粒子直径は約10μm未満であることが好ましい。フィラーは、単峰 形または多峰 形(たとえば、二峰形)の粒子サイズ分布を有してもよい。フィラーは無機物質 であってもよい。フィラーは、重合可能樹脂に不溶性であり、任意に無機フィラ ーが添加されている架橋有機物質であってもよい。いずれにしても、フィラーは 非毒性で且つ口内での使用に適していなければならない。フィラーは放射線不透 過性であってもよく、放射線透過性言い換えれば非放射線不透過性であってもよ い。 適当な非反応性無機フィラーの例は、石英、窒化物(たとえば、窒化ケイ素)、 たとえば、Ce、Sb、Sn、Zr、Sr、BaおよびAlから誘導されたガラス、コ ロイド状シリカ、長石、ボロシリケートガラス、カオリン、タルク、チタニア、 および亜鉛ガラス、米国特許第4,695,251号に記載されているような低 モース硬度フィラー、およびミクロン以下のシリカ粒子(たとえば、Degussaに より販売されている「Aerosil」シリーズ「OX 50」、「130」、「150」および「200 」シリカならびにCabot Corpにより販売されている「Cab-O-Sil M5」シリ カなどの発熱性シリカ類)など、天然または合成の物質である。適当な非反応性 有機フィラー粒子の例としては、添加または無添加の微粉状ポリカーボネート類 、ポリエポキシド類等々がある。好ましい非反応性有機フィラー粒子は石英、ミ クロン以下のシリカ、および米国特許第4,503,169号に記載のタイプの 非ガラス質微粒子である。これらの非反応性フィラーの混合物、ならびに有機物 質と無機物質から作製された組合せフィラーも考えられる。 フィラーと重合可能樹脂との間の結合を増強するために、フィラー粒子の表面 をカップリング剤で処理することが好ましい。適当なカップリング剤の使用には 、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル トリエトキシシラン、γ− アミノプロピルトリメエトキシシラン等々が含まれる。 要望に応じて、本発明の組成物は補助溶剤、顔料、阻害剤、促進剤、粘度改質 剤、界面活性剤、レオロジー改質剤、着色量、薬物および当業者に明白な他の成 分など、補助剤を含んでもよい。任意に、本組成物は安定剤を含んでもよい。安 定剤を組込むと、ペースト:ペースト組成物の色安定性を改良するのに役立つ。 適当な安定剤としては、シュウ酸、メタ硫化水素ナトリウム、メタリン酸、硫化 水素ナトリウム、チオ流酸ナトリウムおよびそれらの組合せなどがある。シュウ 酸およびメタ硫化水素ナトリウムが好ましい安定剤である。 本発明に有用な補助溶剤としては、低分子量有機溶剤などがあるが、この限り ではない。本願明細書で使用される単語「補助溶剤」は、均質な組成物を形成す るために、物質が組成物中に溶解するのを助ける物質を指す。適当な補助溶剤の 例としては、エタノール、プロパノール、オおよびグリセロールなどがある。 本発明の組成物は、周囲の歯や骨構造に十分に接着する材料が望ましい歯科ま たは医療分野の様々な用途に使用することができる。たとえば、これらの組成物 を歯科回復材、ライナー、床、セメント、シーラントとして、または歯科用接着 剤または歯列矯正用接着剤として使用することができる。 本組成物は、最初に1部型ペースト組成物として提供されることが好ましい。 本発明のため、ペーストを、非弾性モジュールが物質の弾性モジュラスよりも低 い物質と定義する。好ましくは、ペーストの粘度は約1×102〜1×1011cps である。さらに好ましくは、ペーストの粘度は約1×107〜1×109cpsであ る。粘度は、約 25℃、剪断速度0.01〜0.1/秒でレオメーターを使用して測定する。好 ましい試験プロトコールでは、20mmの並行プレート、2mmの間隙を有するBohnl in CS50 制御応力レオメータ(Metric Group,Inc.,Bohlin Instruments Division,Cranbury,NJ)を使用する。1パスカルから約0.1/秒の剪断 速度に達するのに十分な応力まで、応力に傾斜をつける。 吸水試験 各組成物を直径20mm、厚さ1mmのディスクに形成することによって吸水を測 定した。各ディスクの両面をポリエチレンテレフタレート(「PET」)フィルム で覆い、向かい合わせに配置した3MTMVisiluxTM2 Visible Light Curing Units2個を使用し、光ガイドの出力末端から試料までの距離を約1cmにして、 各面を30秒間光硬化させた。次にフィルムを除去し、曝露した試料を37℃/ 相対湿度(「RH」)95%で1時間硬化させた。各ディスクを秤量し、ガラスジ ャーに入れ、これに脱イオンスイ25mLを加えた。明記されている期間、試料 を37℃に保った。 明記されている時間に試料をジャーから取出し、ティッシュペーパーまたは綿 を使用して表面の水を除去し、試料を直ちに秤量した。重量を記録し、試料を試 料ジャー内の水に戻した。指定された定期的な間隔で上記手順を繰り返し、試料 の重量を記録した。明記された各時間間隔で、各組成物の3試料の吸水量を測定 し、平均をg/硬化組成物100gで報告した。 単なる例示であって、本発明の範囲を限定する意図はない、以下の実施例を考 慮すると、本発明をさらによく理解できるであろう。他に表示がなければ、部お よびパーセンテージはすべて重量であり、分子量はすべて重量平均分子量である 。 産業上の利用可能性 調製例1 処理済フルオロアルミノシリケートガラス 下表1に記載の成分を混合し、約1350〜1450℃のアーク炉で溶融し、 炉から細流で注ぎ、低温ローラーを使用して急冷すると、非晶質単相フルオロア ルミノシリケートガラスが得られた。 ガラスをボールミル粉砕すると、Brunauer,Emmet and Teller(BET)法 を使用して測定したとき、表面積が2.5〜3.2m2/gの微粉状のガラス原料が 得られた。 γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(「A-174」、Union Carb ide Corp.)2.4部、メタノール12.6部、水36.5部および酢酸0.3 3部を一緒に混合することによって、シラノール溶液調製した。混合物を環境温 で60分間、磁気的攪拌し、ガラス粉末60.8部に加え、環境温で30分間ス ラリーにした。プラスチックで裏打ちしたトレーにスラリーを注ぎ、80℃で1 0時間乾燥させた。シラノール処理した乾燥粉末を、6μmのメッシ ュスクリーンでふるい分けた。 調製例2 処理済 OX-50 トリフルオロ酢酸を滴下することによってpH3〜3.3に酸性化した脱イオ ン水50gに、A−174(3.7g)を攪拌しながら加えた。結果として得ら れた混合物を約25℃で1時間攪拌し、このとき、OX-50 95gを混合物に加 え、攪拌を4時間続けた。プラスチックで裏打ちしたトレーにスラリーを注ぎ込 み、35℃で36時間乾燥させた。シラノール処理した乾燥粉末を、74μmの メッシュスクリーンでふるい分けた。 調製例3 処理済ジルコニア:シリカフィラー 濃硝酸0.255部を急速に加えることにより、シリカゾル(「LUDOX」 LS、E.I.duPont de Nemours & Co.)25.5部を酸性化した。別の容器 で、イオン交換した酢酸ジルコニル(Magnesium Elecktron Inc.)12.9部 を脱イオン水20部で希釈し、得られた溶液を濃硝酸0.255部で酸性化した 。攪拌した酢酸ジルコニル溶液にシリカゾルを注ぎ込み、1時間混合し、その間 に攪拌した混合物を「CUNO」5μmフィルターおよび1μmフィルター(Co mmercial Intertech Corp.)を通過させて濾過した。攪拌し、濾過した混合物 を、1μmの「HYTREX」フィルター(Osmonics,Inc.)に続いて0.2 2μmの「BALSTRON」フィルター(Balston Inc.)を通過させてさら に濾過した。濾液を、約25mmの深さまでトレーに注ぎ込み、強制空気炉内、6 5℃で約24時間乾燥させた。得られた乾燥物質を炉から取出し、600℃に予 熱した回転式チュー ブ炉(Harper Furnace Corporation)内を転がすと、焼成微粒子21部が得ら れた。微粒子すべての粒子直径が10μm未満になるまで、焼成微粒子を回転ボ ールミルで粉砕した。粉砕された微粒子0.3部をセラミック保護容器に入れ、 電気窯(Harper Furnace Corporation)内、82.5℃の空中で1時間焼成し た。焼成した微粒子を空気中で冷却させた。微粒子100部に対してシラン11.1 部の比率で加水分解したA−174シラン中で、冷却した微粒子をスラリーにし 、強制空気炉内で乾燥させ、74μmのメッシュスクリーンでスクリーニングし た。 実施例1 重合可能な成分「A1」の調製 機械的攪拌器、コンデンサー、滴下ロート、および空気流入管を取付けた反応 容器内のテトラヒドロフラン(「THF」)2Lにクエン酸(400g)を溶解し た。得られた均質な溶液にブチル化ヒドロキシトルエン(「BHT」)0.52g 、トリフェニルアンチモン(「TPS」)0.5gおよびジブチルチンジラウレー ト(「DBTDL」)0.98gを加えた。乾燥した空気を、流入管を通して反応 混合物に導入した。反応温度を約40℃に維持するように、2-イソシアナトエチ ルメタクリレート(「IEM」、161.5g、1.04モル)を、滴下ロートで 滴下した。反応後、赤外分光分析(「IR」)を行った。IEMを全部加え、IR スペクトルがもはやイソシアネート基の存在を示さなくなった後、真空条件化で 溶剤を反応混合物から除去し、結果として生じた液体を乾燥させた。添加したメ タクリレート官能基が存在することおよびカルボキシル基が保持されていること を核磁気共鳴分光分析(「NMR」)で確認した。 実施例2 重合可能な成分「A2」の調製 攪拌器、コンデンサー、滴下ロート、および空気流入管を取付けた反応フラス コにポリアクリル酸(8.64g、分子量2,000)およびTHF 75mL を加えた。水浴温度50〜70℃で2〜3時間攪拌した後、濁った溶液が得られ た。水浴の温度を40〜50℃に維持し、BHT 0.093g、TPS 0.0 93gおよび乾燥THF 5mL中のDBTDL 0.64gを含有する溶液を反 応混合物に加えた。1時間かけて、IEM(9.3g)を滴下ロートで滴下した 。IRスペクトルがイソシアネートバンドの完全消失を示すまで混合物を攪拌し 、その時点で、反応混合物を石油エーテルに注ぎ込んだ。白色の固体ポリマーが 沈殿し、これを分離して洗浄し、真空条件下で乾燥させた。 実施例3 金属フルオロ錯体の調製 表2に記載した量のカルボン酸錯形成剤を水に溶解することによって、金属フ ルオロ錯体DI〜DXIを独立に調製した。錯体DI〜DIXの場合、フッ化亜鉛粉 末を各水溶液で約30分間スラリー化し、浅いトレーに注ぎ込み、55℃で一晩 乾燥させた。各錯体を、100μmのメッシュスクリーンを通過させてふるい分 けると、さらさらした粉末が得られた。 フッ化亜鉛の代わりにそれぞれ三フッ化アルミニウム20gおよび三フッ化ジ ルコニウム20gを使用したこと以外は、亜鉛錯体について詳述した通りに錯体 DXおよびDXIを調製し、結果として生じた錯体を74μmのメッシュスクリー ンを通過させてふるい分けた。フッ化亜鉛と、アセトアセトキシエチルメタクリ レート(「AAEM」; Eastman Chemicals,TN)、エタノール 10gおよび脱イオン水5gの混合 物とを混合することによって、錯体DXIIを調製した。結果として生じた混合物 を環境温で12時間攪拌した。固体を濾過で回収し、真空条件下、45℃で12 時間乾燥させた。乾燥した固体を乳鉢と乳棒で粉砕すると錯体DXIIの微粉末が 得られた。 実施例4 親水性成分「C1」の調製 マグネティックスターラー、蠕動ポンプに接続した滴下ロート2個、温度計、 ガス流入管および還流コンデンサーを取付けたガラス製反応フラスコに乾燥TH F300mLを入れた。滴下ロート1個にエチルメタクリレート(18.24g 、0.16モル)、アクリル酸(28.8g、0.4モル)、N-ビニルピロリドン (「NVP」、26.98g、0.24モル)およびTHFの溶液を体積200m Lまで入れた。第2の滴下ロートに、THF60mL中にアゾビスイソブチロニ トリル(「AIBN」)0.82gの溶液を入れた。両溶液を乾燥窒素で15分間 パージした。反応容器を60℃に加熱し、両滴下ロートの装入物を6時間かけて 蠕動ポンプで加えた。添加完了後、反応を60℃で一晩攪拌した。続いて、乾燥 ジメチルホルムアミド(「DMF」)300mLを反応容器に加え、温度を40℃に 下げた。BHT(0.094g)、TPS(0.094g)およびDBTDL(0 .644g)を反応混合物に加え、流入管内の窒素を乾燥空気に切り替えた。T HF45mL中にIEM(18.6g、0.12モル)の溶液を、反応混合物に 2時間かけて滴下した。反応混合物を40℃でさらに1時間攪拌した。真空条件 下で溶剤を部分的に除去して体積を最初の約半分に減らし、結果として得られた 溶液を酢酸エチルに注ぎ込んだ。沈殿したポリマーを濾過で回収し、洗浄して真 空条件下で乾燥させた。 実施例5 親水性成分「C2」の調製 マグネティックスターラー、蠕動ポンプに接続した滴下ロート2個、温度計、 ガス流入管および還流コンデンサーを取付けたガラス製反応フラスコに乾燥TH F500mLを入れた。滴下ロート1個にエチルメタクリレート(34.25g 、0.3モル)、アクリル酸(50.4g、0.7モル)およびTHFの溶液を 体積200mLまで入れた。第2の滴下ロートに、THF60mL中にAIBN 0.82gの溶液を入れた。両溶液を乾燥窒素で15分間パージした。反応容 器を60℃に加熱し、両滴下ロートの装入物を6時間かけて蠕動ポンプで加えた 。添加完了後、反応を60℃で一晩攪拌した。次に、反応温度を35℃に下げた 。BHT(0.165g)、TPS(0.165g)およびDBTDL(1.13g )を反応混合物に加え、流入管内の窒 素を乾燥空気に切り替えた。THF200mL中にIEM(32.55g、0. 21モル)の溶液を、反応混合物に2時間かけて滴下した。反応混合物を35〜 40℃でさらに1時間攪拌した。真空条件下で溶剤を部分的に除去して体積を最 初の約半分に減らし、結果として得られた溶液を酢酸エチルに注ぎ込んだ。沈殿 したポリマーを濾過で回収し、洗浄して真空条件下で乾燥させた。 実施例6 親水性成分「C3」の調製 マグネティックスターラー、蠕動ポンプに接続した滴下ロート2個、温度計、 ガス流入管および還流コンデンサーを取付けたガラス製反応フラスコに乾燥TH F500mLを入れた。滴下ロート1個にエチルメタクリレート(17.12g、 0.15モル)、アクリル酸(50.4g、0.7モル)、メタクリル酸(12. 9g、0.15モル)およびTHFの溶液を体積200mLまで入れた。第2の 滴下ロートに、THF60mL中にAIBN 0.82gの溶液を入れた。両溶 液を乾燥窒素で15分間パージした。反応容器を60℃に加熱し、両滴下ロート の装入物を6時間かけて蠕動ポンプで加えた。添加完了後、反応を60℃で一晩 攪拌した。次に、反応温度を35℃に下げた。BHT(0.165g)、TPS( 0.165g)およびDBTDL(1.13g)を反応混合物に加えた。流入管 内の窒素を乾燥空気に切り替えた。THF200mL中にIEM(32.55g 、0.21モル)の溶液を、反応混合物に2時間かけて滴下した。反応混合物を 35〜40℃でさらに24時間攪拌した。真空条件下で溶剤を部分的に除去して 体積を最初の約3分の1に減らし、結果として得られた溶液を酢酸エチルに注ぎ 込んだ。沈殿したポリマーを濾過で回収し、洗浄して真空条件下で乾燥させた。 実施例7 親水性成分[C4]の調製 マグネティックスターラー、蠕動ポンプに接続した滴下ロート2個、温度計、 ガス流入管および還流コンデンサーを取付けたガラス製反応フラスコに乾燥TH F210mLを入れた。滴下ロート1個にアクリル酸(50.4g、0.7モル) 、NVP(33.3g、0.3モル)およびTHFの溶液を体積250mLまで 入れた。第2の滴下ロートに、THF60mL中にAIBN 0.82gの溶液 を入れた。両溶液を乾燥窒素で15分間パージした。反応容器を60℃に加熱し 、両滴下ロートの装入物を4時間かけて蠕動ポンプで加えた。添加完了後、乾燥 DMF 22mLを加え、反応を60℃で一晩攪拌した。次に、反応温度を35 ℃に下げた。BHT(0.15g)、TPS(0.15g)およびDBTDL(1 .03g)を反応混合物に加え、流入管内の窒素を乾燥空気に切り替えた。TH F200mL中にIEM(32.55g、0.21モル)の溶液を、反応混合物に 2時間かけて滴下した。反応混合物を35〜40℃でさらに1時間攪拌した。真 空条件下で溶剤を部分的に除去して体積を最初の約半分に減らし、結果として得 られた溶液を酢酸エチルに注ぎ込んだ。沈殿したポリマーを濾過で回収し、洗浄 して真空条件下で乾燥させた。 実施例8 表3に示した成分を混合することによってペーストを調製した。明記された量 の実施例1の重合可能な成分A1、グリセロールジメタクリレート(「GDMA」 、Rohm Tech,Inc.,Malden,MA)およびポリ(N-ビニルピロリドン)(「 PVP」、International Specialty Products,Wayne,NJ)1.1gまた は0gと、カンファーキノン(「C PQ」)0.095gおよびエチル(4-ジメチルアミノ)ベンゾエート(「DEMBA」 )0.37gとを完全に混合した。結果として生じた混合物の一部を明記された 量の調製例1(「PE1」)のガラス+調製例2(「PE2」)の2% OX-50および表 2の錯体DI 4gまたは0gと配合した。ペーストを、手で混合するかまたは 二遊星形ミキサーを使用して機械的に混合した。 吸水試験に記載の手順を使用して、表3の各組成物ならびにDyractTM Light Cured Compomer(“Dyract”; Dentsply International Inc.)の吸水量を 第7日および第14日に測定した。結果を表4に示す。 各組成物の漸進的フッ化物放出を3日後に測定し、Dyractと比較した。各組 成物のディスクを作製し、吸水試験の記載通りに硬化させた。37℃の脱イオン 水25mLが入ったジャーに各ディスクを入れた。 フッ化物選択電極、Orion Model 96-09-00(Orion Research Inc.,Camb ridge,MA)を使用して、試料から水中に放出されたフッ化物イオンの量を測定 した。それぞれ100ppmおよび10ppmのフッ化物標準液であるFluoride Act ivity Standards #940907および#040908(両者ともOrion Research Inc.)を 使用して、電極を較正した。 水中に放出されたフッ化物イオンを測定する場合、明記された日に試料溶液1 0mLを60mLビーカーに移し、TISAB溶液(総イオン強度調整緩衝液、 Orion Research Inc.,Cambridge,MA)10mLをビーカーに加えた。内 容物を10秒間混合した。較正したフッ化物選択電極をこの溶液に入れ、ppmF- を記録し、硬化したディスクcm2当たりのF-のμgに換算した。次に、残留液を 試料ジャーから除去し、新たな脱イオン水25mLと入れ替えた。試料ジャーを 37℃のオーブンに明記された期間(日)移し、その時点で、試料ジャーをオー ブンから取出し、その期間中に放出されたppmF-を上述の通り測定した。硬化し たディスクcm2当たりのF-のμgを再度算出し、その値を水中に保存した期間の 関数として記録した。各組成物の3試料のフッ化物放出値を測定し、平均値を記 録した。表4に結果を示す。 親水性樹脂母材中のフルオロアルミノシリケートガラスを用いた実行番号1〜 4は市販の1ペーストフッ化物放出材料Dyractと比較して良好なフッ化物放出 を示し、実行番号1および3の組成物に金属フルオロ錯体を加えると、フッ化物 放出が実質的に増加したことが、表4の漸進的フッ化物放出データからわかる。 実施例9 表5に示した成分を混合することによってペーストを調製した。明記された量 の実施例1の重合可能な成分A1、GDMAおよび成分Cを、濃度0.42部/ 100のCPQおよび濃度1.65部/100のEDMABと混合した。結果と して生じた混合物の一部を明記された量の「PE1」のガラス+PE2の2% O X-50および表5に略述した実施例3の錯体と配合した。ペーストを、手で混合 するかまたは二遊星形ミキサーを使用して機械的に混合した。 圧縮強さ(「CS」)および直径引張強さ(「DTS」)を測定するために、各実 行の組成物を内径4mmのガラス管に詰め、シリコーンゴム栓でフタをし、約0. 28MPaで15分間、軸方向に圧縮し、続いて向かい合わせに配置された2個の Visiluxユニットに曝露することによって80秒間光硬化させた。次に、Denta color XS ユニット(Kulzer)を使用して、各試料を30秒間照射した。硬化し た試料をダ イアモンドソーで切断して、CS測定用に長さ8mmの円筒形プラグを形成し、D TS測定用に長さ2mmの円筒形プラグを形成した。プラグを37℃の蒸留水中に 24時間保存した。それぞれADA(「アメリカ歯科学会(American Dental A ssociation)」)規格書NO.9およびADA規格書No.27に従って、各組成物 のCS値およびDTS値を測定した。 * ポリ(N-ビニルピロリドン); International Specialty Products,Wayn e,NJ. 実行1〜14のペースト組成物のCSおよびDTSは、市販のフッ化物放出物 質2種、CSが214MPaの3MTM VitremerTM Glass Ionomer Core Build -up Restorative(「Vitremer」、3M)およびCSが262MPaのDyractの機械 的特性よりすぐれていた。 吸水試験に記載の手順を使用して、表5の実行3、5および7な らびにDyractの組成物の吸水量を第5日、第12日および第28日に測定した 。結果を表6に示す。 実施例8に記載の手順を使用して、実行1、3、7、10および11の組成物 ならびにDyractおよびVitremerの漸進的フッ化物放出を第4日、第8日、第1 4日および第27日に測定した。結果を表6に示す。 表6のデータから、フルオロ錯体塩類を含有する組成物のフッ化物放出は、市 販のフッ化物放出性1ペースト材料Dyractよりはるかに高く、水性粉末:液体 ガラスイオノマー材料Vitremerに匹敵していたことがわかる。 実施例10 実施例1の重合可能成分7.0g、GDMA 13.9g、PVP 1.1g、 CPQ 0.095gおよびEDMAB 0.37gを一緒に混合し、均質な混合 物とすることによって、3種の樹脂混合物を調製した。次に、各混合物にPE1 のガラス、PE2の2% OX-50および表2の指定の錯体4.0gの配合物74 gを加えることによってペーストを 配合した。結果として得られた3種のペーストはすべて室温で安定していたが、 未処理のフッ化亜鉛を使用して作製したコントロールのペーストは放置すると実 質的に増粘し、24時間後に脆くなった。 実施例8に記載の手順を使用して、実行1〜3の組成物の漸進的フッ化物放出 を測定しDyractおよびVitremerと比較した。結果を表7に示す。 表7の漸進的フッ化物放出結果から、フルオロ錯体塩類を含有する本発明のペ ースト組成物は、市販の1ペーストフッ化物放出材料Dyractと比較してはるか に高いフッ化物放出を示したことがわかる。放出されたフッ化物の量は水性粉末 :液体ガラスイオノマーVitremerに匹敵した。 実施例11 Bis-GMA 11.0g、TEGDMA 11.0g、CPQ 0.06gおよ びEDMAB 0.12gを混合し、均質な混合物とすることによって2種の樹 脂混合物を調製した。次に、表8に記載の通りに、PE1のガラス、PE2の2% OX-50および表2の錯体DI 4.0gまたは0gの配合物を各混合物に加え ることによってペーストを配合した。 3日後に、実施例8に記載の手順を使用して各組成物の漸進的フッ化物放出を測 定した。結果を表8に示す。 表8のデータから、表8のBis-GMA/TEGDMA樹脂系を使用すると、実 施例8に使用したもっと親水性の母材と比較して、総体的フッ化物放出は減少す るが、実行1で放出されたフッ化物イオンの量は、亜鉛フルオロ錯体を含有しな い実行2より多く、市販のフッ化物放出1ペースト材料Dyractに匹敵したこと がわかる。 実施例12 実施例1の重合可能成分A17.35g、GDMA 14.65g、CPQ 0 .095gおよびEDMAB 0.37gを混合し、均質な混合物とすることに よって、4種の樹脂混合物を調製した。次に、表9に記載の通りに、フィラーの タイプおよび量と表2の錯体DI 2.0gまたは0gを加えることによってペ ーストを配合した。 吸水試験に記載の通りに作製して硬化させた組成物のディスクで累積フッ化物 放出を測定した。脱イオン水1リットル中でKH2PO40.7gおよびNa2HP O40.71gを混合し、37℃でpH6.8〜7.0の0.01M溶液とするこ とによって調製したリン酸緩衝液のジャーに各ディスクを入れた。 実施例8の漸進性フッ化物放出に関する記載の通りに、較正した フッ化物感受性電極を、表9に指定されている日に、ディスクの入った緩衝液に 入れ、ppm F-を記録した。硬化したディスクcm2当たりのF-のμgを算出し、 その値を緩衝液中に保存した期間の関数として記録した。各組成物の3試料のフ ッ化物放出値を測定し、その平均を表9に報告する。実行4の組成物は測定可能 なフッ化物放出を示さなかった。 表9のデータから、フルオロ錯体を組込むと、実行2および3の組成物のフッ 化物放出が増加したことがわかる。系に他の酸反応性フィラーが全く組込まれな くても、この作用が現れた。それ故、実行3も4も非酸反応性フィラーを含有し たが、フルオロ錯体塩類を含有する実行3のみが、明らかなフッ化物放出を示し た。 実施例13 実施例1の重合可能成分A1219g、GDMA 400g、PVP 30g、 EDMAB 11gおよびCPQ 2.8gを配合することによって貯蔵液を作製 した。次に、貯蔵液12.6g、PE1のガラス43.8g、PE2のOX-50 1 .2gおよび表10に記載の実施例3の錯体2.4gを使用して6種のペースト を調合した。実施例9に詳述した手順に従って、組成物のCSおよびDTSを測 定した。 表10のデータから、親水性樹脂母材および亜鉛フルオロ錯体を含有する1ペ ースト組成物は、優れた機械的特性を示す硬化標本であったことがわかる。 実施例14 実施例13の貯蔵液12.4g、PE1のガラス43.8g、PE2のOX-50 1.2gおよび実施例3のアルミニウムフルオロ錯体またはジルコニウムフルオ ロ錯体2.4gを使用して、2種のペーストを調合した。第3のペーストは、実 施例13の貯蔵液12.6gを使用し、フルオロ化合物はDXIIであったこと以 外は、最初のペースト2種に関する記載の通りに調合した。実施例9に記載の手 順に従ってCSおよびDTSを測定し、実施例8に詳述されている手順に従って 漸進的フッ化物放出を測定した。 表11のデータは、様々な金属およびリガンドの金属フルオロ錯体を含有する ペーストの補足的例を示す。これらのペーストは、優れた機械的特性ならびに非 常に高いフッ化物放出を示した。 実施例15 GDMA 40g、PVP 3g、ベンゾイルペルオキシド 1.1g、BHT 0.088gを溶解することによって貯蔵液を調製した。次に、貯蔵液8.4g を実施例1の重合可能成分A14.2gと配合した。生じた均質な液体を、PE 1のガラス43.8g、PE2のOX-50 1.2gおよび実施例3の錯体DIと配 合してペースト「A」とした。 PE1のガラス43.8g、PE2のOXー50 1.2gおよび実施例3の錯体D Iを下表12に記載の成分12.6gと配合することによって3種のペースト「 B」調製品を調合した。 実施例12 1 Sartomer,Exton,PA。2 ポリエチレングリコール 600 ジメタクリレート(Sartomer)。3 ウレタンジメタクリレート(Rohm Tech,Inc.,Malden,MA)。4 2-ヒドロキシエチルジメタクリレート。5 4-(ジメチルアミノ)フェネタノール。 ペーストA 4部とペーストB1、B2、B3をそれぞれ1部と配合すること によって組成物を調製した。ISO規格書9917に従って硬化時間を測定し、 実施例9に記載の手順に従ってCSおよびDTSを測定した。 表13から、親水性樹脂母材およびフルオロ化合物を含有する2ペースト組成 物は混合すると直ちに硬化し、優れた物性および臨床的に許容できる硬化時間を 示す材料が生じた。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 M(G)g(F)n または M(G)g(ZFm)n で表される金属錯体を含む硬化性歯科用組成物であって、 式中Mは陽イオン種を形成することができ、且つ原子価が2以上である元素を表 し、 Gは元素Mと錯体を形成することができる有機キレート化部分であり、 Zは水素、ホウ素、窒素、リン、イオウ、アンチモン、ヒ素であり、 Fはフッ素原子であり、 g、mおよびnは少なくとも1である 硬化性歯科用組成物。 2.MはCa+2、Mg+2、Sr+2、Zn+2、Al+3、Zr+4、Sn+2、Yb+3、Y+3お よびSn+4から成る群から選択される、請求項1に記載の歯科用組成物。 3.MはZn+2である、請求項1に記載の歯科用組成物。 4.前記キレート化部分Gは重合可能基を含む、請求項1に記載の歯科用組成 物。 5.前記キレート化部分Gは、前記金属イオンと共に、4〜8員の環構造に結 合している、請求項1に記載の歯科用組成物。 6.前記キレート化部分Gは、前記金属イオンと共に、5〜7員の環構造に結 合している、請求項1に記載の歯科用組成物。 7.前記キレート化部分Gは、二座配位キレート、三座配位キレ ート、四座配位キレートから成る群から選択される、請求項1に記載の歯科用組 成物。 8.前記キレート化部分Gは、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、エチレンジアミ ン四酢酸、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシ酒石酸、ニトリロ三酢 酸、サリチル酸、メリット酸類、ポリグリコール類、β−ジケトン類およびβ− ケトエステル類から成る群から選択される、請求項1に記載の歯科用組成物。 9.前記キレート化部分Gは、ポリリン酸塩、アミノカルボン酸、1,3-ジケト ン類、ヒドトキシカルボン酸類、ポリアミン類、アミノアルコール類、芳香族複 素環式塩基類、フェノール類、オキシム類、シッフ(Schiff)塩基類、テトラ ピロール類、イオウ化合物、合成大環状化合物、ホスホン酸、およびヒドロキシ エチリデンジホスホン酸から成る群から選択される、請求項1に記載の歯科用組 成物。 10.前記キレート化部分Gは、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタヘキ サメタリン酸、エチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三 酢酸、ニトリロ三酢酸、N-ジヒドロキシエチルグリシンおよびエチレンビス(ヒ ドロキシフェニルグリシン)、アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセト ン、テノイルトリフルオロアセトン、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、5-スルホ サリチル酸、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、トリアミノトリエチ ルアミン、トリエタノールアミン、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ ピリジル、o-フェナントロリン、サリチルアルデヒド、ジスルホピロカテコール 、クロモトロプ酸、オキシン、8-ヒドロキシキノリン、オキシンスルホン酸、ジ メチルグリオキシム、サリチルアドキシム、ジサルチルアルデヒド、1,2-プロピ レンジミン、テトラフェニルポルフィン、フタロシアニン、トルエンジチオール (Dithiol)、ジメルカプトプロパノール、チオグリ コール酸、エチルキサントゲン酸カリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリ ウム、ジチゾン、ジエチルジチオリン酸、チオウレアジベンゾ[18]クラウン-6(5 )、(CH3)6[14]4,11−ジエンN4(6)および(2.2.2−クリプテート)(7)、ポリエ チレンイミン、ポリメタリロイルアセトン、ポリ(p-ビニルベンジルイミノ二酢 酸)、ニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホ スホン酸)およびヒドロキシエチリデンジホスホン酸、およびクラウンエーテル 類から成る群から選択される、請求項1に記載の歯科用組成物。 11.前記キレート化部分Gは、以下の式: の化合物から成る群から選択される、請求項1に記載の歯科用組成物。 12.前記歯科用組成物はさらにフッ化物放出フルオロアルミノシリケートガ ラスを含む、請求項1に記載の歯科用組成物。 13.前記組成物は重合反応によって硬化する、請求項1に記載の歯科用組成 物。 14.前記組成物は重合以外の錯形成反応による硬化反応によって硬化する、 請求項1に記載の歯科用組成物。 15.前記組成物はリン酸亜鉛セメント、ポリカーボネートセメント、ガラス イオノマーセメントおよび歯科用アマルガムから成る群から選択される、請求項 12に記載の歯科用組成物。 16.前記組成物は重合反応と重合以外の錯形成反応による硬化反応の両者に よって硬化する、請求項1に記載の歯科用組成物。
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