JP2000500051A - 使い捨て液体吸収性物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明はおむつ、トレーニングパンツ、失禁ガード、衛生ナプキンなどの液体吸収性物品に関する。本発明の特徴は吸収体（２）の端部分の少なくとも一つが丸められた外部縁（１３）を有する縦方向先細形状を有すること、及び弾性手段（１４）が吸収体を包囲するカバー（３）に予め緊張状態で適用され、物品を横切り、吸収体の丸められた端部分の外側の曲線路（１４′）で、丸められた縁から等距離に延びていることである。弾性手段が収縮しようとするため、曲線路区域の弾性手段は曲線路区域の曲率の中心に向かう方向で弾性体を横切って引張力を及ぼす。物品が使用されているとき、弾性手段は前記引張力作用のため吸収体の上に垂直に突出する漏出バリヤーの形成のための吸収体の丸められた縁の周囲でカバーを持ち上げる。

Description

【発明の詳細な説明】 使い捨て液体吸収性物品 技術分野： 本発明は請求の範囲１の前提文に従った使い捨て液体吸収性物品に関する。 発明の背景： 液体吸収性物品、例えばおむつは使用中物品に形状を付与するために弾性体を 与えられることが知られている。大多数のかかる物品において、弾性体の主な目 的は着用者の脚に対してシールする直立した縁を形成することである。しかしな がら、これまで知られた解決策は多量の大便や尿を局所的に収集しかつ包囲する 能力に関して限られた容量しか持っていなかった。 例えばＵＳ ３６８０００３からは脚弾性体が脚の周囲で包囲スリーブを形成 するトレーニングパンツ（training pants）が知られている。吸収性物品が広げ られた状態にあるとき、弾性体は完全に直線であり、使用中脚に対しておむつの 縁をシール可能にするために実質的に吸収体の側に沿って延びている。 ＵＳ ４０５０４６２は平らな状態のおむつでは直線に延び、増強した吸収効 果を得るためにおむつの股領域を収縮しかつひだの形成によって吸収体の単位長 さあたりの体積及び表面積を増大することを意図した弾性体を有するおむつに関 するものである。 ＷＯ ８８／０００１０はＶ形構成を形成する主に直線の弾性体を有するおむ つを開示する。弾性体はおむつの吸収体を横切って延び、弾性体の収縮作用によ って変形される領域の境界を定める。主として直線部分で弾性体を延ばすと弾性 体は物品の全長を減らそうとするので全体として物品のひだ付けを達成する。多 数の直線弾性部分間に包囲された領域は弾性部分の収縮によってボウル形状を付 与される。 ＵＳ ４８０１３４５はおむつの製造方法を開示する。その方法はおむつの股 部分に沿った弾性体の適用を含む。この方法では弾性体はおむつの長縁に沿って 外方に凹状に延び、全体に吸収体の横に延びている。その弾性体の目的は主に着 用者の脚に対するおむつの縁の締まった結合を達成することである。更なる効果 は股部分を横切る吸収体の一定の収縮とひだである。 ＥＰ ０２１９３２６は平らな状態のおむつにおいて完全に直線的に延び、全 体に吸収体の側に延びる弾性体を有するおむつを開示する。弾性体は股部分の両 側でおむつの外縁に沿ってかつ吸収体の両側でトリミングされて配置されている 。トリミングによって直立したシール縁を維持するのに加えて、弾性体は吸収体 の一定のひだ付け及び収縮を確実にする。 ＧＢ ２２３４１５７はトレーニングパンツのウエストバンドの周囲に、着用 者の脚に対する股部分の縁に沿って及び股部分を横切って延びる弾性体を有する トレーニングパンツに関するものである。脚を包囲する弾性体は漏出の危険を減 らすが、股部分を横切る弾性体は連続弾性糸の合理的な適用を可能にするように 配置されるにすぎない。その構造及び方法はトレーニングパンツの形のおむつに 特に適応されている。 発明の概要： 本発明の目的は使用中に極めて効果的な収集形状に合うように変形可能な使い 捨て液体吸収性物品を提供することにある。 ＵＳ ３８６０００３による脚弾性体を有するおむつは６０年代に一般的にな って以来、おむつの弾性体に関する莫大な数の特許が世界中で出願されるように なっている。 弾性体は３次元形状又は漏出バリヤーを形成するためにおむつの縦方向及び／ 又は横方向に適用される。 弾性体は吸収体の側縁の外側のカバーの縁部分に沿って曲線形状でも適用され るが、曲線形状は使用者の体形に対するより良好な適応のために選択されている にすぎない。 本発明によって、吸収体の形状及び弾性体の適用形状は互いに簡単な方法で適 応され、大きな利点を製品に付与する全く新規な弾性効果を創造することができ る。 前記目的及び新規な効果は本発明、即ち請求の範囲１から明らかな特徴に従っ た物品によって達成される。 図面の簡単な説明： 本発明を添付図面を参照して具体例によって以下に記載する。 図１はおむつの第１具体例による本発明の物品の平面図である。 図２は使用状態にある図１によるおむつの透視図である。 図３は第２具体例による本発明の物品の平面図である。 好適な具体例の詳細な記述： 失禁症の人、即ち失禁症をわずらっている大人のためのおむつが具体例として 選択されている。 図１及び図２によるおむつ１はおむつが使用中に使用者に面することを意図し た液体透過性内部層４、及び吸収体の反対側に適用される液体不透過性外部層５ からなるカバー３によって包囲された吸収体２を有するいわゆるオールインワン おむつ（all-in-one diaper）である。 内部層及び外部層はその周囲全体に吸収体２の外側に延び、そこでカバーの形 成のために相互に付着されている。 おむつ１は全体として前部分６、後部分７及びそれらより狭い股部分８を有す る、非対称の主に砂時計形状を有する。 おむつが使用されているとき、前及び後部分は着用者の対応する部分にもたれ かかり、股部分が使用者のための脚開口部を形成しながら着用者の胴体を包囲す ることを意図したものである。 テープ部材９は後部分に永続的に付着され、おむつを身につけるときおむつの 前部分の外側に連結されることを意図した外側に折りたたみ可能な締付け部分（ 図示せず）を有する。吸収体２は二つの非対称の砂時計形状の層、即ち内部層の 真下に直接置かれた一つの小さい方の吸収層１０と内部層から見てさらに下にあ る一つの大きい方の下部吸収層１１からなる。層１１はおむつの後部分７にその 端部分１２の一つを延ばし、おむつの端に向かう方向に丸められた半円状の外部 縁１３を伴った先細形状を有する。吸収体の下部の大きな吸収層１１は例えば０ ．０８−０．３０ｇ／ｃｍ³の密度を有するいわゆる毛羽パルプのセルロースか ら構成されてもよい。上部の小さな吸収層１０も同様にいわゆる毛羽パルプから 構成してもよいが、下部の大きな吸収層のそれより低い密度を有する。上部吸収 層は下部吸収層より大きい細孔を有し、多量の尿を迅速に移動する能力を有する 。 上部の小さい方の吸収層は別の材料、好適には液体を迅速に受ける能力を有す る多孔質弾性材料から構成されてもよい。この特性は材料の湿潤後に実質的に維 持されるべきである。材料はおむつを湿潤後に指触乾燥状態にするために低い再 湿潤性に貢献すべきである。多孔質弾性材料はポリマーフォーム材料から又は合 成繊維の不織布又は詰綿から構成されることが好ましい。好適な材料の例として １０〜３０ｇ／ｍ²の基本重量を有する合成繊維の不織布の第１層及び２０〜６ ０ｇ／ｍ²の基本重量を有する合成繊維のカーディングされた詰綿の第２層から なる複合不織布材料を挙げることができ、それらの２層は縫うことによって一体 にされている。かかる材料は英国特許出願 No.９３２３７０７．１に記載されて いる。 液体透過性内部層４は例えば不織布繊維から又は柔軟な有孔プラスチックフィ ルム（例えばポリエチレン）からなってもよい。外部層５は薄膜のポリエチレン の如き液体不透過性材料からなる。 おむつはさらに前記内部及び／又は外部層において予め緊張状態で適用された 弾性手段を含む。これらは弾性糸、バンド、弾性フォームなどから構成されても よい。 図１及び図２に示された具体例では、第１弾性糸、バンドなど１４は吸収体の 両側に適用される。第１弾性糸は股領域に脚弾性体を形成し、おむつの後部分７ では、丸められた縁部分１３から等距離で続いている。吸収体の両側の第１弾性 糸１４は丸められた縁部分の中央のちょうど前の交差点１５で互いに交差する。 二つの交差する第１弾性糸はカバー１７の後縁に達するまでおむつの縁部分に向 かって横方向に距離１６で延びている。 図１及び図２によるおむつでは、第２及び第３弾性糸１８及び１９はそれぞれ 吸収体の両側上に含められる。股領域では第２及び第３弾性糸は第１弾性糸に実 質的に平行に延び、それによって脚弾性体を補強する。後部分の股領域の外側で は第２及び第３弾性糸１８，１９はおむつの縦方向に実質的に延びている。 おむつの製造中、おむつの前部分の弾性糸は図に点線で示された糸に沿って延 びているが、弾性材料はテープ機能を妨げるので、示された具体例の弾性糸は点 線部分に沿って接着されるのではなく、緊張を緩和して、それに応じて内側に収 縮させてある。即ち、弾性体は点線に沿って存在しない。 それらが収縮しようとするとき、おむつの後部分の曲線弾性体部分１４′の第 １弾性糸１４は弾性体部分１４の曲線部分の曲率の中心に向かう方向（図１では 矢印Ａで示された方向）に引張力を及ぼす。吸収層１１は、示された具体例では 小さい方の吸収層１０の後端の付近にある曲率の中心に向かって曲線弾性体部分 １４に沿って引っ張られるとき、吸収層の丸められた縁１３をカバーのための折 りたたみ切込みとして作用させるために充分な曲げ抵抗を有する。 おむつが全体として使用者の装着と関連して曲げられるとき、引張力Ａは吸収 体の丸められた縁１３の周囲でカバーを持ち上げ、吸収体の上に垂直に突出する 漏出バリヤーを形成する。丸められた吸収体と曲線弾性体部分の間の距離は１cm 〜数cmの大きさであってもよい。示された具体例では、図２からわかるように、 芯の後部分全体がシールされたボウルによって包囲されるだろう。 漏出は横側及び後側を横切って生じることが多い。芯のすぐ近くの細流をせき とめることによって尿は漏出が生じるおむつの縁への道を見つける代わりに再吸 収させられる。 曲線弾性部分１４によって形成される前記ボウルはもちろんボウル内の糞便の 保持のために有効である。 交差点１５から横方向に距離を延ばしている弾性部分１６は示された具体例で は腰弾性体として役立つ。 第１弾性糸１４は従って三つの機能を有する：それらは脚弾性体として役立ち 、漏出防止ボウルを形成し、脚弾性体を形成する。 第２及び第３弾性糸１８，１９は股部分の脚弾性体として及びおむつの後部分 ７の付加的な漏出バリヤーとして役立ち、そこで弾性糸は前記糸とともにカバー を引っ張る。 図３に示された具体例では、吸収性物品はパンツ（図示せず）によって使用者 の適所に支持及び保持されている挿入おむつによって構成されている。 図３による具体例では、同じ構成要素に相当する細部は同じ参照番号を与えら れている。 吸収体２は図１及び図２と関連して記載されたものと同一である。液体透過性 内部層４及び液体不透過性外部層５からなるカバー３は吸収体の外側に原則とし て等距離でその周囲全体にわたって延びており、内部及び外部層が結合されてい る縁部分を形成する。 弾性糸１４は縁部分に沿って延び、その弾性糸の曲線部分１４′，１４″は吸 収体上で直立した漏出バリヤーを形成する。これらのバリヤーはおむつが使用さ れるとき、即ちおむつが湾曲されるとき、尿及び糞便を受けるボウルを形成する 。 本発明は上記具体例に限定されないが、添付の請求の範囲内で多数の変形をな しうる。 弾性手段は一つ又は複数の横方向の糸から作られてもよく、それはおむつの前 部の直立した漏出バリヤーの形成のための吸収体の丸められた前部分の周囲の曲 線路に適用される。従って、脚弾性体のない具体例も考えられる。 本発明による物品はトレーニングパンツ、即ち腰及び脚開口部を有するパンツ の形のおむつによって構成されてもよい。 衛生ナプキンとして役立つ同様の構造のパンツも本発明の範囲内と考えられる 。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．おむつ（１）、トレーニングパンツ、失禁ガード、衛生ナプキン、又は類 似物品の使い捨て液体吸収性物品であって、前記物品が細長い形状を有し、吸収 体（２）と前記吸収体を囲むカバー（３）を含み、前記カバーが使用中使用者に 面する吸収体の側上の液体透過性内部層（４）及び吸収体の反対側上の液体不透 過性外部層（５）からなり、その外部及び内部層が吸収体の外側で相互に連結さ れ、１以上の予め緊張状態で適用された弾性手段（１４，１８，１９）を含む使 い捨て液体吸収性物品において、吸収体（２）の少なくとも一つの端部分が丸め られた外部縁（１３）を伴った縦方向先細形状を有し、弾性手段（１４）が二つ の層（４，５）の少なくとも一つに連結され、吸収性物品を横切って、丸められ た縁部分に沿った吸収体の外側の曲線路（１４′）に従って、丸められた縁（１ ３）から実質的に等しい距離で延び、その距離が吸収体の厚さを越え、それによ って収縮しようとする弾性手段（１４）は曲線弾性部分の曲率の中心に向かう方 向に弾性体を横切る引張力（Ａ）を及ぼし、液体吸収性物品が使用されるとき、 それによって吸収体の上に垂直に突出する漏出バリヤーの形成のための吸収体の 丸められた縁（１３）の周囲のカバーを持ち上げることを特徴とする使い捨て液 体吸収性物品。 ２．前部分（６）、後部分（７）及びそれらより狭くなる股部分（８）を有し 、吸収性物品が使用中に脚開口部を形成する請求の範囲１記載の吸収性物品にお いて、吸収性物品の弾性手段（１４，１８，１９）が吸収体（２）の両側の少な くとも一つの第１弾性糸（１４）、バンド又は類似物品によって構成されること 、股部分の吸収体の両側の前記糸が脚弾性体を形成し、前又は後部分の少なくと もいずれかで前記漏出バリヤーの形成のための丸められた端部分（１３）に従い 、それによって吸収体の両側の各弾性糸（１４）が丸められた端部分の中央の前 の交差点（１５）で交差することを特徴とする請求の範囲１記載の吸収性物品。 ３．前記交差糸（１４）が交差点（１５）からさらに少なくとも距離（１６） で横方向に前及び後部分（７）のそれぞれの吸収性物品の縁部分に向かって延び 、そこで腰弾性体を形成することを特徴とする請求の範囲２記載の吸収性物品。 ４．少なくとも第２弾性糸（１８，１９）、バンド又は類似物品が吸収体（２ ）の両側に配置されること、及び前記第２弾性糸（１８，１９）が第１弾性糸（ １４）に実質的に平行に股領域（８）で延び、それによって脚弾性体を補強する こと、及び前又は後部分の少なくともいずれかの股領域の外側の第２弾性糸が吸 収性物品の実質的に縦方向にその端縁に向かって延び、それによって前及び後部 分のそれぞれの他の弾性糸がカバーを収縮し、他の糸に沿ってさらにバリヤーを 形成することを特徴とする請求の範囲２記載の吸収性物品。