JP2000357050A - 入力装置 - Google Patents

入力装置

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JP2000357050A
JP2000357050A JP11170056A JP17005699A JP2000357050A JP 2000357050 A JP2000357050 A JP 2000357050A JP 11170056 A JP11170056 A JP 11170056A JP 17005699 A JP17005699 A JP 17005699A JP 2000357050 A JP2000357050 A JP 2000357050A
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JP
Japan
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electrode
movable
movable electrode
capacitance
electrodes
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Withdrawn
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JP11170056A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Suzuki
克俊 鈴木
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のコンピュータに用いられる入力装置
は、機構が複雑でありコスト的に安価に製造することが
できなかった。 【解決手段】 スライダ5には可動電極6が設けられ、
前記可動電極6と対向するメイン基板2上には所定形状
の電極が所定量のギャップを介して設けられる。前記ス
ライダ5には、揺動可能な捩れ変形部5X,5Yが設け
られており、この捩れ変形部5X,5Yにより、入力部
3の操作に応じて可動電極6が当接溝2aを支点として
傾斜する。またメイン基板2側の可動電極6と対向する
電極には、独立した電極を設け、可動電極6の傾きによ
って異なる大きさの静電容量を発生させ、この静電容量
の変化を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンピュー
タの操作に用いられる入力装置に係り、特に静電容量の
変化を利用した入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパーソナルコンピュータ等に使用
される入力装置としては、マウス型、スライドパッド
型、トラックボール型など様々なタイプのものが使用さ
れている。これらの入力装置を用いることにより、画面
に表示されたマウスカーソルを移動させるなどしてコン
ピュータを操作することができる。
【0003】例えばマウス型の入力装置は、手で握って
操作可能な筐体からなるものであり、前記筐体を机上で
移動させることにより、筐体の底部に設けられたボール
が回転してマウスカーソルをX軸とY軸とで形成される
平面上(画面上)を移動させることができる。
【0004】またスライドパッド型の入力装置は、指や
ペン等でパッド上を摺動させて入力を行なうものであ
り、またトラックボール型の入力装置は、ボールを回転
させて行なうものであり、これらの操作によってマウス
カーソルを移動させることができる。
【0005】また、上記したいずれの入力装置にも1個
又はそれ以上のプッシュ式のスイッチが設けられおり、
このスイッチを押圧することで、画面上に表示されたボ
タンを押したり、メニューを選択したりすることができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の入力装置は、構造が複雑であり、しかもコスト
的に安価に製造することができなかった。
【0007】すなわち、マウス型やトラックボール型の
入力装置は、例えば検出手段として、ボールやボールに
接触させるローラやダイオードを用いた検出部などが用
いられている。またスライドパッド型の入力装置は、例
えば静電容量式では複数本の電極が設けられた2枚のシ
ートをそれぞれX軸方向とY軸方向とマトリクス状に配
置されたものが用いられている。しかしながら、上記し
たいずれの入力装置も構造が複雑であり、コストダウン
を図ることができなかった。
【0008】またコンピュータの操作時にマウスカーソ
ルの移動だけでなく、例えばワープロや表計算などの編
集時において画面を上下にスクロールさせることが必要
であり、その場合にはマウスカーソルを所定の位置(ス
クロールバー)まで移動させたり、あるいはキーボード
に設けられた所定のボタン(矢印キー)を押したりしな
ければならず、操作性が良好ではなかった。一方で、別
にスクロール用の入力部が設けられていることもある
が、この場合操作性は損われないが構造がさらに複雑に
なりコストアップを招く結果になる。
【0009】また、トラックボール型やスライドパッド
型の入力装置では、それぞれに設けられたボールやパッ
ドは、主にマウスカーソルを移動させる場合に使用され
るものであり、スクロールなど別の操作を実行する際に
は操作性が損われるものであった。
【0010】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、マウスカーソルを移動させる移動デー
タやスクロールさせる回転データなどの異なる操作にお
いて操作性を損なわずに入力することができ、しかも構
造が単純で且つコスト的に安価に製造することができる
入力装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の入力装置は、固
定部と、前記固定部上で移動自在な可動部とが設けら
れ、前記固定部には少なくとも2対の電極が設けられ、
可動部には、前記2対のそれぞれの電極に対向する可動
電極が、前記可動部の動作に応じて傾くように設けら
れ、前記可動電極が傾いたときに、一方の対を成すそれ
ぞれの電極と可動電極との間の静電容量と、他方の対を
成すそれぞれの電極と可動電極との間の静電容量との違
いにより、前記可動電極の傾きが検出されることを特徴
とするものである。
【0012】本発明では、可動電極の傾きを静電容量の
変化として検出し、この可動電極の傾きにより可動部の
動作方向を検出できるようにしている。よって簡単な構
造の入力装置を得ることができる。
【0013】例えば、前記固定部には、共通電極と、少
なくとも2個の比較電極とが設けられ、共通電極および
一方の比較電極と可動電極との間の静電容量と、共通電
極および他方の比較電極と可動電極との間の静電容量
と、の違いが検出されることが好ましい。
【0014】2個の比較電極と共通電極とで対を構成す
ることにより、可動電極が傾いたときに、それぞれの比
較電極での静電容量の大小を確実に比較できる。
【0015】また、可動部は固定部に対して水平方向へ
移動自在とされ、前記可動部に設けられた突出部に前記
可動電極が支持されていると共に前記突出部は固定部に
当接可能に設けられ、可動部が移動したときに前記突出
部が固定部との当接点を支点として倒れ、この突出部の
倒れにより前記可動電極が傾けられるものとすることが
可能である。
【0016】上記手段では、可動部を水平方向へ移動す
るだけで可動電極に傾きを与えることが可能になり、可
動部の水平の動作方向を検出できる。なお本発明では、
可動電極を支持した可動部が傾斜自在に設けられ、この
可動部の傾斜動作により、可動電極を傾かせるようにし
てもよい。
【0017】例えば、前記固定部上にX−Yの直交軸を
想定したときに、2個の比較電極がX軸方向に並んだも
のがY軸方向に間隔を開けて2組設けられ、2個の比較
電極がY軸方向に並んだものがX軸方向に間隔を開けて
2組設けられ、可動部には前記各組の共通電極と比較電
極に対向する可動電極が設けられて、可動部の動作に応
じて各組の共通電極と比較電極に対向する可動電極が傾
斜するように設けられ、共通電極といずれかの比較電極
および可動電極との間の静電容量の違いを検出すること
により、前記可動部のX―Y動作と円運動とが検出可能
とされるものとなる。
【0018】上記のように、可動電極を4組設け、それ
ぞれの可動電極の傾きを静電容量の違いで検出できるよ
うにしておくと、可動部のXY動作(XY傾き動作)と
ともに可動部の円運動(傾き回転動作)も検出可能であ
る。
【0019】上記手段により、移動データの出力ととも
に画面をスクロールさせることができる回転(スクロー
ル)データを出力させることが可能になる。この場合の
移動データと回転データの検出は、いずれも可動部と固
定部とに設けられた同じ電極と前記移動データと識別可
能な演算部とを用いることで実行することができ、これ
により構造的に簡易に且つコスト的に安価に製造するこ
とが可能になる。
【0020】また前記した移動データと回転データとを
可動部の動きの変化のみで識別できることで、移動デー
タと回転データとは、前記可動部に設けられた単一の操
作部を操作するだけで出力できる。
【0021】なお、本発明では、固定部において、可動
電極に対向する対を成す電極間に電圧が印加されている
ものとなる。
【0022】さらに、前記可動部には、この可動部に設
けられた入力部により操作されるスイッチ検出部が設け
られているものとすることができる。
【0023】例えば、前記スイッチ検出部は、前記移動
データと回転データとは別個に入力部と固定部にそれぞ
れお互いが対向するような電極が設けられる。例えば前
記入力部が押圧されたときに前記入力部の電極と固定部
の電極とのギャップを変化させ、静電容量の変化により
ONとOFFを検出できるようにする。また、スイッチ
検出部は1個に限られることはなく、2個以上設けられ
ていてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の入力装置について
図面を参照して説明する。図1は本発明の入力装置を示
す外観図、図2は本発明の入力装置を示す分解斜視図、
図3は図2のy方向から見たときの捩れ変形部を示す拡
大断面斜視図、図4は可動電極板の動きを説明するため
の説明図、図5は固定部と可動部の電極形状と配置を示
す斜視図、図6は本発明の入力装置を示す断面図、図7
は各操作における電荷の変化を示す説明図、図8は可動
部と固定部との間で形成される回路図であり、回路A乃
至Cは移動検出用及び回転検出用、回路D及びEはスイ
ッチ検出用である。
【0025】図1および図6に示すように、本発明の入
力装置1は、固定部としてのメイン基板2上に、可動部
としてスライダ5が前記メイン基板2上で水平に少しだ
け動くように設けられている。図7に示すように、スラ
イダ5を水平方向でX方向やY方向へ少し移動させ、ま
たはメイン基板2上でスライダ5を擬似的に円運動させ
ることにより後述する可動電極板を傾けることができ、
前記水平動作や円運動を検出可能である。またスライダ
5には入力部3(外側)と入力部4(内側)とがそれぞ
れ独立して押圧方向(Z軸方向)へ動くことができるよ
うに設けられている。
【0026】なお前記メイン基板2の角部には、取付穴
2cが形成されてコンピュータ本体等にねじ止めするこ
とができるようになっている。
【0027】前記入力部3は、図2に示すように、円筒
形の部材からなり、その内面には内壁面から若干内方へ
突出する鉤状部3aが、径方向へ弾性可能な弾性部3b
と一体に90度毎に形成されている。
【0028】前記入力部4は、円板状の部材からなり前
記スライダ5の円筒内に支持される。また入力部4の下
端縁部には、逆凹型の切欠部4aが90度毎に形成され
ている。
【0029】なお前記入力装置1は、ノート型のコンピ
ュータに組込んで使用してもよく、あるいはコンピュー
タの外部接続用周辺機器として単体で使用してもよい。
【0030】前記入力部3と4により、2つボタンタイ
プの入力装置のように使用することができ、前記入力装
置1では入力部3を一般のマウス型入力装置の右ボタン
に相当させ、入力部4を左ボタンに相当させることがで
きる。
【0031】また前記入力装置1は、図2に示すよう
に、メイン基板2と入力部3,4との間に、スライダ
5、可動電極6、Rスイッチ電極7及びLスイッチ電極
8が設けられる(図6参照)。
【0032】前記スライダ5は、円筒状の部材からな
り、前記スライダ5の下端周縁部には、鉤状の掛止部5
e,5e,5e,5eが下方及び外方へ突出して形成さ
れている。前記メイン基板2には、図2に示すように、
凸形状の取付穴2b,2b,2b,2bが形成されてい
る。前記スライダ5を取り付ける際には、スライダ5を
上部から押圧することにより、前記掛止部5eが前記取
付穴2bの幅広部から弾性変形しながら挿入されるとと
もに、前記掛止部5eが所定量挿入されたところで弾性
復帰して幅狭部側に掛止部5eが掛止され、メイン基板
2とスライダ5とが抜け出ないようになる。
【0033】なお、前記掛止部5e,5e,5e,5e
と、取付穴2b,2b,2b,2bとの間には、若干の
余裕があり、図1および図6のように組み立てられた状
態で、前記入力部3および4とともにスライダ5を、メ
イン基板2上で水平の各方向へ若干動かすことができ
る。図7(A)(B)は、スライダ5をY方向へ若干動
かした状態を示し、図7(C)はスライダ5をXY方向
に対して斜めの方向へ若干動かした状態を示している。
また図7(D)のように、メイン基板2上でスライダ5
を前記のわずかな動作範囲で円運動させることが可能で
ある。
【0034】スライダ5の内側には略十字状で中心に円
形の挿通口5dが形成された支持部5aが一体に形成さ
れる。前記支持部5aには、前記挿通口5dの周囲に捩
れ変形部5X,5Y,5X,5Yが一体に形成されてい
る。また前記捩れ変形部5Xと捩れ変形部5Yとの間に
は、片持ち状に支持された支持片5c,5c,5c,5
c(一部図示せず)が前記支持体5aと一体に形成さ
れ、前記支持片5cの先端にはそれぞれ上方へ突出する
突起5fが形成される。また前記支持片5cは、上下方
向に弾性変形可能である。
【0035】前記捩れ変形部5Y(5Xも同様)の下方
には、図3に示すように、可動電極6が支持されてい
る。前記捩れ変形部5Yと支持部5aとの間にはヒンジ
部5b2が一体に形成され、且つ前記ヒンジ部5b2の
中央部に円柱状の揺動体5b1が一体に形成される。さ
らに前記揺動体5b1の下面には、下方へ延びる柱状の
突出部5b3が形成される。
【0036】前記可動電極6は、4枚の扇形の可動電極
板6a1,6a2,6a3,6a4がそれぞれ独立して
円形状に配置され、また前記可動電極板6a1,6a
2,6a3,6a4には固定穴6bがそれぞれ形成され
ている。前記固定穴6bの形状は、前記突出部5b3を
挿通可能なように同一形状からなり、前記固定穴6bに
前記突出部5b3を挿入したときに前記可動電極板6a
1,6a2,6a3,6a4が、前記揺動体5b1の下
面に固定される。このとき、可動電極6と揺動体5b1
とは、接着剤等を用いてガタツキなく確実に固定され
る。
【0037】また前記メイン基板2には、前記突出部5
b3と対向する位置に当接溝2a,2a,2a,2aが
形成される。前記スライダ5がメイン基板2に取り付け
らる際に前記突出部5b3が前記当接溝2aに挿通され
る。前記当接溝2aは、メイン基板2の中心Oに対して
放射状に延びているが、この放射方向への寸法は前記突
出部5b3の寸法よりも大きく形成され、当接溝2aの
溝幅寸法は、突出部5b3の幅寸法よりもわずかに大き
い程度である。
【0038】よって、例えば図3において、スライダ5
がY方向へ移動するときには、前記突出部5b3は前記
当接溝2a内で変形することなくY方向へ移動し、図3
においてスライダ5がX方向へ移動すると、突出部5b
3および揺動体5b1が前記当接溝2aを支点としてX
方向へ傾き、これにより揺動体5b1に固定されている
可動電極板6a2がX方向へ傾く。他の可動電極板の動
作も同じである。
【0039】さらに前記メイン基板2上には、所定の電
極パターンが設けられる。
【0040】前記電極パターンは、図5に示すように、
中心部に入力部4のスイッチ検出用としてのL電極
L1,PL2,PL3,PL4(まとめてPLとする)が設け
られる。その外側に傾き検出用のリファレンス電極
F1,PF2,PF3,PF4(PFとする)、XY電極
A1,PA2,PA3,PA4(PAとする)、PB1,PB2
B3,PB4(PBとする)及び共通電極PG(PGとす
る)が順に設けられる。最外周には入力部3のスイッチ
検出用としてのR電極PR1,PR2(PRとする)が設け
られる。
【0041】前記XY電極PA1,PA2,PA3,PA4(P
A)、PB1,PB2,PB3,PB4(PB)が比較電極とし
て機能し、この比較電極及び共通電極PG(PG)と、
前記可動電極板6a1,6a2,6a3,6a4とで、
前記入力部4の動作検出が可能になる。
【0042】前記L電極PLは、図5に示すように、コ
イン形状のLスイッチ電極8と対向し、前記R電極PR
はリング状のRスイッチ電極7と対向する。前記以外の
電極PF,PA,PB,PGは、可動電極6と隙間(空
気絶縁層)を介して対向するように配置される。
【0043】可動電極板6a1は、1つのリファレンス
電極PF1、Y方向に並ぶ2つのXY電極PA1,PB1、お
よび共通電極PGと対向し、可動電極板6a2は、1つ
のリファレンス電極PF2、X方向に並ぶ2つのXY電極
A2,PB2、および共通電極PGと対向し、可動電極板
6a3は、1つのリファレンス電極PF3、Y方向に並ぶ
2つのXY電極PA3,PB3、および共通電極PGと対向
し、可動電極板6a4は、1つのリファレンス電極
F4、X方向に並ぶ2つのXY電極PA4,PB4、および
共通電極PGと対向する。
【0044】すなわちひとつの可動電極板6a1には、
XY電極(比較電極)PA1および共通電極PGが対を成
して、またXY電極(比較電極)PB1および共通電極P
Gが対を成して対向する。このように2対の電極と可動
電極板との組み合わせが、入力部4の中心線(図2のメ
イン基板2の中心の軸O)を挟んで、X方向に間隔を開
けて2組、Y方向に間隔を開けて2組、合計で4組設け
られた構造である。
【0045】リファレンス電極PF、XY電極PA,P
B及び共通電極PGは、前記L電極PLとR電極PRと
の間で、且つ前記L電極PLおよびR電極PRからそれ
ぞれ微小間隔づつ離して配置される。また前記リファレ
ンス電極PFは4等分に分割されている。前記共通電極
PGは、ひと続きのリング状の電極からなる。また前記
リファレンス電極PFとXY電極PA,PBとは、分割
ラインが同一線上に形成される。
【0046】また図5に示されているように、前記L電
極PLは4等分に分割された形状であり、前記R電極P
Rは、内側と外側とで2重のリング形状の電極PR1,P
R2から成る。
【0047】なお、上記した各電極PG,PA,PB,
PF,PR,PLはメイン基板2上の銅箔がエッチング
されたもの、メイン基板2上に印刷されたもの、あるい
は各電極を有するフレキシブル基板が、メイン基板2上
に貼り付けられたものである。
【0048】図6に示すように、前記入力部3が前記ス
ライダ5の外周へ取り付けられる場合、前記鉤状部3a
が前記スライダ5の外側面に当接し且つ前記弾性部3b
が付勢力に抗して若干外方へ撓みながら挿通され、そし
て前記鉤状部3aが前記スライダ5の下端に到達した時
点で弾性部3bが弾性復帰するとともに鉤状部3aがス
ライダ5の周縁下端部において掛止される。よって入力
部3はスライダ5に対して上下方向へ動作自在である。
なお、入力部3は図示しない弾性手段により常に図6に
示すように上方へ移動した状態へ付勢されている。入力
部3が組み付けられると、リング状のRスイッチ電極7
が前記R電極PRに所定のギャップ(空気絶縁層)を介
して対向する。
【0049】また入力部4は、スライダ5の内周側へ挿
通され、切欠部4aによりスライダ5内で可動状態に支
持される。入力部4の裏面中央には、下方へ突出する突
状部4bが一体に形成される。この突状部4bは、入力
部4が操作されたときにメイン基板2に設けられたL電
極PLとの間で電荷が生じることが可能な間隔(ギャッ
プ;空気絶縁層)を有するようにメイン基板2側へ延び
て形成されている。そしてその先端には、Lスイッチ電
極8が前記メイン基板2と平行となるように設けられ
る。
【0050】ここで、前記入力部4は、図2に示す支持
片5cにより下側から弾性的に支持されており、入力部
4は全体をメイン基板2方向へ押圧動作可能であるとと
もに、前記支持片5cにより上方へ付勢されている。
【0051】上記のようにして形成された入力装置1
は、入力部3と入力部4およびスライダ5を保持して全
体をメイン基板2上で水平に移動させることによりマウ
スカーソルなどを移動させる移動データを入力すること
ができ、入力部3を水平面で円運動させることによりス
クロールなどの回転データを入力することができる。さ
らに、入力部3,4を下方へ押し下げることによりクリ
ック操作などのON/OFFの切替えを行なうことがで
きる。
【0052】入力部3,4およびスライダ5をY軸方向
へ若干移動させると、Y軸上の捩れ変形部5Y,5Yは
変形せず、X軸上の捩れ変形部5X,5Xが図4に示す
ように、メイン基板2の当接溝2aを支点として傾き変
形する。すなわち、捩れ変形部5Xは、図4に示すよう
に、突出部5b3がメイン基板2に支持されているため
ヒンジ部5b2を支点として揺動することで揺動体5b
1が傾き、この揺動体5b1の傾斜動作によって可動電
極6が傾く。これにより、前記可動電極6は、突出部5
b3を境にして一方(左側)はメイン基板2との間隔が
非操作時より狭くなり、もう一方(右側)は前記間隔が
非操作時より広くなる。
【0053】よって、図7(A)に示すように、Y軸プ
ラス(+)側への傾斜では、可動電極6(可動電極板6
a1,6a3)のY軸(+)側の静電容量(電荷)が増
加し、Y軸マイナス(−)側の静電容量(電荷)が減少
する。すなわち、XY電極P A1と共通電極PGと、可動
電極板6a1との間の静電容量が、XY電極PB1および
共通電極PGと、可動電極板6a2との間の静電容量よ
りも大きくなる。またXY電極PB3と共通電極PGと、
可動電極板6a3との間の静電容量が、XY電極PA3
よび共通電極PGと、可動電極板6a3との間の静電容
量よりも大きくなる。
【0054】同様に図7(B)に示すように、スライダ
5をY軸(−)側へ移動させると、可動電極6(可動電
極板6a1,6a3)のY軸(+)側の静電容量が減少
し、Y軸(−)側の静電容量が増加する。
【0055】また図7(C)に示すように、X軸とY軸
の中間のα方向へ傾斜させた場合には、可動電極6(可
動電極板6a1,6a4)のY軸(+)側とX軸(−)
側の静電容量がいずれも増加し、Y軸(−)側とX軸
(+)側の静電容量がいずれも減少する。また可動電極
6(可動電極板6a2,6a3)のX軸(−)側とY軸
(+)側とが増加し、X軸(+)側とY軸(−)側とが
減少する。
【0056】なお、前記入力部3,4およびスライダ5
がX軸方向へ若干移動させられると、捩れ変形部5X,
5Xは変形せずに捩れ変形部5Y,5Yが変形する。こ
の場合、図7には示していないが、可動電極6(可動電
極板6a2,6a4)のX軸(+)側の静電容量が増加
しX軸(−)側の静電容量が減少し、あるいはX軸
(+)側の静電容量が減少しX軸(−)側の静電容量が
増加する。
【0057】また回転データを入力する場合には、入力
部3,4およびスライダ5を指で保持して、メイン基板
2上で水平に円運動させる。なおこの円運動とは、スラ
イダ5を中心O回りの周方向へ回転させるのではなく、
例えば右手で保持し手の向きを変えることがなく小さな
円を描くように動作させることを意味する。
【0058】図7(D)は右回りの円運動を行った場合
を示す。この場合には、可動電極板6a1,6a2,6
a3,6a4の回転方向側が順番に静電容量が大きくな
る。
【0059】またクリック動作などのスイッチ検出デー
タを出力させる場合には、入力部3又は4を指などで下
方へ押圧する。この場合、入力部3を押し下げることに
より、Rスイッチ電極7とR電極PR1及びR電極PR2
の間で生じる静電容量が変化する。つまり、Rスイッチ
電極7とR電極PRとの間のギャップが狭まることで両
電極間に発生する静電容量が非操作時よりも増加する。
この静電容量の変化が予め設けられている図示しない検
出部によって読み取られることによって入力部3が操作
されたか否かが検知される。また入力部4を押し下げる
ことにより、Lスイッチ電極8と4分割されたL電極P
Lとの間のギャップが狭くなり、両電極間に発生する静
電容量が非操作時よりも増加する。
【0060】次に、前記入力装置1を上記した各パター
ンで操作したときに用いられる検出回路を図8に示して
説明する。
【0061】図8(A)ないし(C)は、移動データと
回転データの検出に用いられる回路である。また図8
(D)は、入力部3側のスイッチデータの検出に用いら
れる回路であり、(E)は入力部4側のスイッチデータ
の検出に用いられる回路である。
【0062】なお、前記入力装置1では、共通電極P
G、R電極PR1及びL電極PL1,PL3がグランド(G)
に設定され、XY電極PA,PB、リファレンス電極P
F、R電極PR2及びL電極PL2,PL4には所定の電圧が
印加されている(SA,SB,S Ref,SR,SL)。
【0063】スライダ5の移動データの検出では、図8
に示すように、メイン基板2の共通電極PGと可動電極
6(可動電極板6a1,6a2,6a3,6a4)との
間の静電容量CGと、可動電極6(可動電極板6a1,
6a2,6a3,6a4)とXY電極PA(PA1
A2,PA3,PA4)との間の静電容量CAとが直列に接
続された回路Aが形成される。また共通電極PGと可動
電極6との間の静電容量CGと、可動電極6とXY電極
PB(PB1,PB2,PB3,PB4)との間の静電容量C B
とが直列に接続された回路Bが形成される。さらに共通
電極PGと可動電極6との間の静電容量CGと、可動電極
6とリファレンス電極PFとの間の静電容量CR efとが
直列に接続された回路Cが形成される。
【0064】前記回路A乃至Cによって生じる静電容量
値(CSA,CSB,CSRef)は、下記数式1で表わすこと
ができる。
【0065】
【数1】 上記式により求められた静電容量値CSA,CSB,CSRef
により、移動データを検出するときには、前記静電容量
値CSRefを基準として前記静電容量値CSAとC SBとを互
いに比較する。このとき算出された高い側の静電容量値
の方向へ可動電極板6が傾斜したと検知される。また移
動データの検出は、X軸方向への操作では可動電極板6
a2と6a4とが1対となって変化し、Y軸方向への操
作では可動電極板6a1と6a3とが1対となって変化
し、また前記以外の方向への操作では可動電極板6a
1,6a2,6a3,6a4のすべてが変化する。
【0066】また前記回路A乃至回路Cにより、回転デ
ータを検出することができる。この検出では、各可動電
極板6a1,6a2,6a3,6a4が、上記移動デー
タの検出とは異なりそれぞれ回転方向側の静電容量がア
ップするように規則的に変化する。この変化を、図示し
ない検出部で前記移動データとは異なる演算をすること
により、回転データを入力していることが検知される。
またこのときの回転量は、可動電極板6a1,6a2,
6a3,6a4が変化する量により算出される。
【0067】さらに図8に示す回路D,Eにより、入力
部3,4が押し下げられたことが検出される。
【0068】図8に示すように、メイン基板2のR電極
R1とRスイッチ電極7との間の静電容量CGと、Rス
イッチ電極7とR電極PR2との間の静電容量CRとが直
列に接続された回路Dが形成される。またL電極PL1
L3とLスイッチ電極8との間の静電容量CGと、Lス
イッチ電極8とL電極PL2,PL4との間の静電容量CL
とが直列に接続された回路Eが形成される。このときの
回路D及びEに生じる静電容量値(CSR,CSL)は、下
記数式2で表わされる。
【0069】
【数2】 前記静電容量値CSRの変化が検出されると、入力部3が
押し下げられたことが図示しない検出部により検知さ
れ、静電容量値CSLの変化が検出されると、入力部4が
押し下げられたことが図示しない検出部により検知され
る。
【0070】本発明の入力装置は、上記実施の形態に限
られるものではなく、例えば回転データを出力させる場
合回転方向を識別できるように電極のパターン形状を変
更してもよく、その他本発明の趣旨を変更しない範囲で
種々変更することができる。
【0071】
【発明の効果】本発明は、移動データや回転データなど
の異なる操作による入力が操作性を損わずに実行するこ
とができ、且つ機構を簡素化できコスト的に安価に製造
することができる。
【0072】また、むやみに配線を設ける必要がなく、
また接点どうしを接触させることもないため断線や接触
不良等の不具合の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の入力装置の外観を示す斜視図、
【図2】本発明の入力装置を示す分解斜視図、
【図3】図2のy方向から見たときの捩れ変形部を示す
拡大断面斜視図、
【図4】可動電極板の動きを説明するための説明図、
【図5】固定部と可動部の電極形状と配置を示す斜視
図、
【図6】本発明の入力装置を示す断面図、
【図7】(A)(B)(C)(D)は、各操作における
静電容量の変化を示す説明図、
【図8】(A)ないし(E)は可動部と固定部との間で
形成される回路図、
【符号の説明】
PL L電極 PR R電極 PF リファレンス電極 PA,PB XY電極 PG 共通電極 1 入力装置 2 メイン基板 2a 当接溝 2b 取付穴 3,4 入力部 3a 鉤状部 3b 弾性部 4b 突状部 5 スライダ 5a 支持部 5b1 揺動体 5b2 ヒンジ部 5b3 突出部 5d 挿通口 5e 掛止部 5X,5Y 捩れ変形部 6 可動電極 6a1,6a2,6a3,6a4 可動電極板 6b 固定穴 7 Rスイッチ電極 8 Lスイッチ電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部と、前記固定部上で移動自在な可
    動部とが設けられ、前記固定部には少なくとも2対の電
    極が設けられ、可動部には、前記2対のそれぞれの電極
    に対向する可動電極が、前記可動部の動作に応じて傾く
    ように設けられ、前記可動電極が傾いたときに、一方の
    対を成すそれぞれの電極と可動電極との間の静電容量
    と、他方の対を成すそれぞれの電極と可動電極との間の
    静電容量との違いにより、前記可動電極の傾きが検出さ
    れることを特徴とする入力装置。
  2. 【請求項2】 前記固定部には、共通電極と、少なくと
    も2個の比較電極とが設けられ、共通電極および一方の
    比較電極と可動電極との間の静電容量と、共通電極およ
    び他方の比較電極と可動電極との間の静電容量と、の違
    いが検出される請求項1記載の入力装置。
  3. 【請求項3】 可動部は固定部に対して水平方向へ移動
    自在とされ、前記可動部に設けられた突出部に前記可動
    電極が支持されていると共に前記突出部は固定部に当接
    可能に設けられ、可動部が移動したときに前記突出部が
    固定部との当接点を支点として倒れ、この突出部の倒れ
    により前記可動電極が傾けられる請求項2記載の入力装
    置。
  4. 【請求項4】 前記固定部上にX−Yの直交軸を想定し
    たときに、2個の比較電極がX軸方向に並んだものがY
    軸方向に間隔を開けて2組設けられ、2個の比較電極が
    Y軸方向に並んだものがX軸方向に間隔を開けて2組設
    けられ、可動部には前記各組の共通電極と比較電極に対
    向する可動電極が設けられて、可動部の動作に応じて各
    組の共通電極と比較電極に対向する可動電極が傾斜する
    ように設けられ、共通電極といずれかの比較電極および
    可動電極との間の静電容量の違いを検出することによ
    り、前記可動部のX―Y動作と円運動とが検出可能とさ
    れる請求項2または3記載の入力装置。
  5. 【請求項5】 固定部において、可動電極に対向する対
    を成す電極間に電圧が印加されている請求項1ないし4
    のいずれかに記載の入力装置。
  6. 【請求項6】 前記可動部には、この可動部に設けられ
    た入力部により操作されるスイッチ検出部が設けられて
    いる請求項1ないし5のいずれかに記載の入力装置。
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