JP2000356416A - 太陽光電熱併給モジュール - Google Patents

太陽光電熱併給モジュール

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JP2000356416A
JP2000356416A JP11170980A JP17098099A JP2000356416A JP 2000356416 A JP2000356416 A JP 2000356416A JP 11170980 A JP11170980 A JP 11170980A JP 17098099 A JP17098099 A JP 17098099A JP 2000356416 A JP2000356416 A JP 2000356416A
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Japan
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flat plate
heat medium
heat
solar
solar cell
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Shigeyoshi Tagashira
成能 田頭
Toshiya Miyake
俊也 三宅
Makoto Nishimura
真 西村
Hideaki Kuwabara
英明 桑原
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱媒の漏れを検知し易く、熱媒の漏れが生じ
た場合の屋根上の防水対策を講じ易く、太陽光電熱併給
モジュールを取り外すことなくメンテナンスをし得、熱
媒パイプの溶接個所が少なくてすみ、ひいては太陽光電
熱併給モジュール製造コストの低減がはかれる太陽光電
熱併給モジュールを提供する。 【解決手段】 熱伝導性の高い平板2の上に太陽電池1
を固定すると共に、前記平板2の周囲の一部又は全部に
熱媒パイプ3を配置したことを特徴とする太陽光電熱併
給モジュール。さらに、このモジュールにおいて、平板
2の形状が長さL[m] 、幅2D [m]の長方形であり、厚
さがt [m]、熱伝導率がλ [W/mK] であり、この長さL
の2辺に熱媒パイプ3が配置されている場合に、6D2
≦tλ或いは更に15D2 ≦tλの関係があることに特定
したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光電熱併給モ
ジュールに関する技術分野に属し、詳細には、太陽光を
エネルギ源として太陽電池により発電をすると共に、太
陽熱エネルギを水や油等の熱媒によって回収して集熱を
する太陽光電熱併給モジュールに関する技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】太陽光電熱併給モジュールは、太陽光を
エネルギ源として太陽電池により発電をする太陽光発電
と太陽熱を熱媒によって回収して集熱をする太陽熱の集
熱との双方の機能を有するモジュールである。
【0003】太陽光電熱併給モジュールは熱媒による熱
回収の際に冷却されるため、太陽電池の温度上昇による
発電効率の低下を防ぐことができる。熱媒によって回収
された太陽熱は、給湯、暖房、吸収式冷凍機駆動などの
熱エネルギ源として使うことができる。
【0004】太陽光電熱併給モジュールとしては、これ
までも様々なものが考案され、提案されてきた。この代
表例として、特開平10-238866 号公報や特開平10-62017
号公報に記載されたものを挙げることができる。
【0005】これらの従来の太陽光電熱併給モジュール
は、熱媒タンク又は熱媒を流すための熱媒パイプを、太
陽電池パネルの裏側全面に、太陽電池パネルと密着させ
て配置するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の太陽光電熱併給モジュールは、太陽電池パネルの裏
側に熱媒タンク又は熱媒パイプがあるため、いったん太
陽電池を屋根の上などに施工した後で、熱媒タンク又は
熱媒パイプに漏れ等が生じた場合、これを検知すること
が難しい。
【0007】更には、屋根上で熱媒の漏れが生じた場合
に、その下地に防水性がなければ屋根に熱媒がしみ込む
などの問題が生じる。
【0008】このような漏れや熱回収部の老朽化が生じ
た際に、メンテナンスを行うとしても、屋根の上に固定
された太陽光電熱併給モジュールをいったん取り外して
メンテナンスを行う必要がある。
【0009】また、太陽電池パネルの裏に熱媒タンク又
は熱媒パイプを密着させるようにしているが、実際に熱
の伝導性が充分に保たれるように密着させるには溶接等
の手段を用いる必要があり、そのために太陽光電熱併給
モジュールの製造コストが高くなる。そこで、製造コス
トを下げようとして接着剤による方法を採用すると、一
般に接着剤は熱伝導性が悪いため、熱媒タンク又は熱媒
パイプ及び熱回収板と太陽電池との間の熱伝導性が低下
し、ひいては太陽電池の冷却効率が低下するという問題
が生じ、更には接着部の剥離等が生じることが懸念され
る。
【0010】本発明はこのような事情に着目してなされ
たものであって、その目的は、熱媒の漏れを検知し易
く、熱媒の漏れが生じた場合の屋根上の防水対策を講じ
易く、太陽光電熱併給モジュールを取り外すことなくメ
ンテナンスをし得、熱媒パイプの溶接個所が少なくてす
み、ひいては太陽光電熱併給モジュール製造コストの低
減がはかれる太陽光電熱併給モジュールを提供しようと
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る太陽光電熱併給モジュールは請求項
1〜6記載の太陽光電熱併給モジュールとしており、そ
れは次のような構成としたものである。
【0012】即ち、請求項1記載の太陽光電熱併給モジ
ュールは、熱伝導性の高い平板の上に太陽電池を固定す
ると共に、前記平板の周囲の一部または全部に熱媒の通
る熱媒パイプを配置したことを特徴とする太陽光電熱併
給モジュールである(第1発明)。
【0013】請求項2記載の太陽光電熱併給モジュール
は、前記平板の形状が長方形であり、該長方形の向かい
合う2辺に前記熱媒パイプが配置されている請求項1記
載の太陽光電熱併給モジュールである(第2発明)。
【0014】請求項3記載の太陽光電熱併給モジュール
は、前記平板の形状が長さL [m]、幅2D [m]の長方形
であり、前記平板の厚さがt [m]であると共に、前記平
板の熱伝導率がλ [W/mK] であり、かつ、前記長さLの
2辺に前記熱媒パイプが配置されている場合に、前記
D、t、λの間に6D2 ≦tλの関係がある請求項2記
載の太陽光電熱併給モジュールである(第3発明)。請
求項4記載の太陽光電熱併給モジュールは、前記平板の
形状が長さL [m]、幅2D [m]の長方形であり、前記平
板の厚さがt [m]であると共に、前記平板の熱伝導率が
λ [W/mK] であり、かつ、前記長さLの2辺に前記熱媒
パイプが配置されている場合に、前記D、t、λの間に
15D2 ≦tλの関係がある請求項2記載の太陽光電熱併
給モジュールである(第4発明)。
【0015】請求項5記載の太陽光電熱併給モジュール
は、前記平板の面積がS [m2] であり、前記平板の厚さ
がt [m]であると共に、前記平板の熱伝導率がλ [W/m
K] である場合に、前記S、t、λの間に2S≦tλの
関係がある請求項1記載の太陽光電熱併給モジュールで
ある(第5発明)。請求項6記載の太陽光電熱併給モジ
ュールは、前記平板の面積がS [m2] であり、前記平板
の厚さがt [m]であると共に、前記平板の熱伝導率がλ
[W/mK] である場合に、前記S、t、λの間に5S≦t
λの関係がある請求項1記載の太陽光電熱併給モジュー
ルである(第6発明)。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は例えば次のようにして実
施する。アルミや銅等の如く熱伝導性の高い材料からな
る平板の周囲(側端部)の一部または全部に熱媒パイプ
を配置し、両者を溶接により接合する。次に、この平板
の上(上面部)に太陽電池を固定する。そうすると、本
発明に係る太陽光電熱併給モジュールが得られる。
【0017】このような形態で本発明に係る太陽光電熱
併給モジュールが得られ、そして屋根の上などに取り付
けられ、太陽電池による太陽光発電と熱媒による太陽熱
の集熱との双方の機能を有するモジュールとして使用さ
れる。
【0018】以下、本発明について主にその作用効果を
説明する。
【0019】本発明に係る太陽光電熱併給モジュール
は、前記の如く、熱伝導性の高い平板の上に太陽電池を
固定すると共に、前記平板の周囲の一部または全部に熱
媒の通る熱媒パイプを配置したことを特徴とするもので
ある。
【0020】このように本発明に係る太陽光電熱併給モ
ジュールは熱媒パイプが平板(パネル)の裏側ではなく
周囲にあるので、熱媒の漏れを検知し易い。特に、この
モジュールを屋根の上などに適宜間隔を置いて取り付け
るようにすると、このモジュールの上面からも熱媒の漏
れを点検し得、このため熱媒の漏れをより容易に検知し
得る。
【0021】また、上記の如く熱媒パイプが平板(パネ
ル)の周囲にあることに起因して、太陽光電熱併給モジ
ュールのメンテナンスに際し、このモジュールを取り外
す必要がない。即ち、太陽光電熱併給モジュールを取り
外すことなくメンテナンスをし得る。
【0022】更に、熱媒パイプが平板(パネル)の周囲
のみに配置されていることから、熱媒の漏れの起こる場
所がこの個所のみに限られ、このため熱媒の漏れが生じ
た場合の屋根上の防水対策を講じる必要のある場所が限
定されるので、屋根上の防水対策が講じ易い。
【0023】また、上記の如く熱媒パイプを平板(パネ
ル)の周囲のみに配置することに起因して、その配置の
際に必要な溶接個所が少なくてすみ、ひいては太陽光電
熱併給モジュール製造コストの低減がはかれる。又、太
陽光電熱併給モジュールの断面形状が一定である場合
は、平板(パネル)と熱媒パイプとを溶接や接着により
接合する方法ではなく、押し出し等の方法により一体成
形品として製造することもでき、この場合には製造コス
トの大幅な低減がはかれる。
【0024】本発明に係る太陽光電熱併給モジュールに
おいて、太陽電池を固定する平板の形状については、特
には限定されるものではなく、例えば、平板の上面(及
び下面)が長方形であるもの、円形であるもの等を使用
することができる。
【0025】しかし、製造のし易さ、一定面積(太陽光
電熱併給モジュールの設置面積)当たりの太陽光発電量
及び/又は太陽熱の集熱量、経済性等の点からすると、
平板の形状は長方形(正方形の場合を含む)とすること
が望ましい。
【0026】平板の形状を長方形とした場合、該長方形
の1辺のみに熱媒パイプを配置すると、該辺に対向する
辺(対辺)の近傍位置(該熱媒パイプから最も離れた平
板上位置)に配置されている太陽電池と熱媒パイプとの
間の距離が長いため、該太陽電池或いは更にその近傍の
太陽電池は冷却され難くなる。これに対して、該長方形
の向かい合う2辺に熱媒パイプを配置すると、熱媒パイ
プから最も離れた個所に位置する太陽電池は該2辺の間
の中央部に位置する太陽電池であり、該太陽電池と熱媒
パイプとの間の距離が短いため、該太陽電池も充分に冷
却され、ひいては太陽電池の全てについて充分に冷却さ
れ、太陽電池の温度上昇による発電効率の低下を充分に
防ぐことができる(第2発明)。また、上記の如く長方
形の向かい合う2辺に熱媒パイプを配置する場合、太陽
光電熱併給モジュールの断面形状が一定であるので、平
板と熱媒パイプとを押し出し等の方法により一体成形品
として製造することもでき、この場合には製造コストの
大幅な低減がはかれる利点がある。尚、前記長方形の3
辺あるいは4辺に熱媒パイプを配置すると、太陽電池の
冷却効果は大きくなるが、一体成形品として製造するこ
とが極めて困難となり、平板と熱媒パイプとを溶接によ
り接合する場合には溶接個所が多くなり、ひいては製造
コストが高くなって経済性が低下する。
【0027】上記の如く平板の形状が長方形であり、該
長方形の向かい合う2辺に熱媒パイプが配置されている
場合、平板の長さをL [m]、幅を2D [m]、厚さをt
[m]とし、平板の熱伝導率をλ [W/mK] とし、かつ、前
記熱媒パイプが配置されている長方形の向かい合う2辺
が長さLの2辺である(前記長さLの2辺に熱媒パイプ
が配置されている)とすると、6D2 ≦tλとなるよう
にすることが望ましい。そうすると、熱媒パイプが配置
されている2辺すなわち長さLの2辺の間の中央部に位
置する太陽電池(即ち、熱媒パイプから最も離れた個所
に位置する太陽電池)の温度T(0) と熱媒パイプの温度
P との差(=T(0) −TP )が25K(ケルビン)以下
となり、該太陽電池についても確実に充分冷却され、ひ
いては太陽電池の温度上昇による発電効率の低下を確実
に充分防止し得るようになる(第3発明)。
【0028】この詳細を以下説明する。
【0029】平板が長さL [m]、幅2D [m]の長方形で
あり、該平板の厚さがt [m]であると共に、該平板の熱
伝導率がλ [W/mK] であり、該平板の長さLの2辺に熱
媒パイプが配置され、該平板の上に太陽電池が固定され
ている太陽光電熱併給モジュールを、該モジュールの温
度分布図とともに、図5に示す。なお、この図5におい
て、q' は太陽熱の入熱を示すものである。PVセルは太
陽電池を示すものであるが、多数の太陽電池が平板上に
固定されているが、その大部分は図示せず、一部のみ図
示した。図5での温度分布図において、横軸(x軸)の
xは、長さLの2辺の間の中央部の位置からの熱媒パイ
プ方向への距離 [m]、縦軸はモジュールの温度 [K]を示
すものである。
【0030】熱伝導は1次元熱伝導であるとしてよい。
そうすると、温度分布T(x) (即ちxでの温度Tx )と
熱媒パイプの温度TP との差 [K]は、下記式で表現す
ることができる。
【0031】 T(x) −TP =〔−q' /(2tλ)〕(x2 −D2 ) ----- 式
【0032】上記式からわかる如く、x=0の個所が
最も温度が高いので、この個所での温度T(0) と熱媒パ
イプの温度TP との差が重要な点である。そこで、この
個所での温度T(0) と熱媒パイプの温度TP との差に着
目する。この温度差(T(0)−TP )は式にx=0を
代入することにより求められ、下記式で表現すること
ができる。
【0033】 T(0) −TP =〔D2 /(2tλ)〕q' ----- 式
【0034】ここで、太陽熱の全エネルギは1000W/m2
あるが、この中、熱として回収し得るのは300W/m2 程度
であることから、太陽熱の入熱q' は最大でも300W/m2
程度である。式からわかる如く、q' が大きいほどT
(0) −TP が大きくなる。故に、q' が300W/m2 程度の
ときにT(0) −TP は最も大きくなる。従って、q'=3
00W/m2 のときのT(0) −TP が重要である。このよう
なq' =300W/m2 のときのT(0) −TP は式にq'
300W/m2 を代入することにより求められ、下記式のよ
うになる。
【0035】 T(0) −TP =150 D2 /(tλ) ------ 式
【0036】この式でのT(0) −TP が25K以下とな
るようにすると、x=0の個所に配置されて最も冷却さ
れ難い太陽電池も、確実に〔TP +25〕K以下という充
分に低い温度に冷却され、ひいては太陽電池の温度上昇
による発電効率の低下が少なく、充分な発電効率を確保
することができる。
【0037】即ち、熱媒による冷却を行わないと、太陽
電池の温度は上昇し、ひいては太陽電池の発電効率が低
下して不充分となるが、熱媒により冷却を行うと、太陽
電池の温度が下がり、太陽電池の発電効率が大きくな
る。例えば、図7に示す如く、熱媒による冷却を行わな
いと、太陽電池の温度は90℃〔=(90+273.15)K=36
3.15K〕程度に上昇して発電効率が低下するが、熱媒パ
イプの温度TP が40℃(=313.15K)となるような熱媒
により冷却を行うと、太陽電池の温度が下がり、その温
度が低くなるほど太陽電池の発電効率が大きくなる。こ
のとき、太陽電池の温度が〔TP +25〕K以下になれ
ば、その温度での太陽電池の発電効率はTPでの太陽電
池の発電効率よりも少し低い程度であるので、太陽電池
の温度上昇による発電効率の低下が少なく、充分な発電
効率を確保することができる。
【0038】かかる点からx=0の個所に配置されて最
も冷却され難い太陽電池を〔TP +25〕K以下の温度に
冷却すること、即ち、前記式でのT(0) −TP が25K
以下となるようにすることが望ましい。このようにする
には、150 D2 /(tλ)≦25、即ち、6D2 ≦tλと
すればよい。つまり、6D2 ≦tλとなるようにするこ
とが望ましく、そうすると、太陽電池の温度上昇による
発電効率の低下が少なく、充分な発電効率を確保するこ
とができる(第3発明)。
【0039】更に、T(0) −TP =150 D2 /(tλ)
が10K以下となるようにすること、即ち、15D2 ≦tλ
となるようにすることが望ましい。そうすると、x=0
の個所に配置されて最も冷却され難い太陽電池も、確実
に〔TP +10〕K以下という低い温度に冷却されるの
で、太陽電池の温度上昇による発電効率の低下がさらに
少なくなり、より高い発電効率を確保し得るようになる
(第4発明)。
【0040】平板の形状が円形や楕円形等である場合に
は、この平板の面積、即ち、この平板の片面の面積(例
えば半径Rの円形の場合の面積:πR2 )をS [m2] 、
厚さをt [m]、熱伝導率をλ [W/mK] とすると、2S≦
tλとなるようにすることが望ましい。そうすると、平
板の中央部(x=0の個所)に配置されて最も冷却され
難い太陽電池も、確実に〔TP +25〕K以下という充分
に低い温度に冷却され、ひいては太陽電池の温度上昇に
よる発電効率の低下が少なく、充分な発電効率を確保す
ることができるようになる(第5発明)。
【0041】この詳細を以下説明する。
【0042】平板が半径R [m]の円形であり、該平板の
厚さがt [m]であると共に熱伝導率がλ [W/mK] であ
り、該平板の周囲に熱媒パイプが配置され、該平板の上
に太陽電池が固定されている太陽光電熱併給モジュール
を、該モジュールの温度分布図とともに、図6に示す。
尚、この図6においては、太陽電池は図示していない。
図6での温度分布図において、横軸のrは、円の中心か
らの距離 [m]、縦軸はモジュールの温度 [K]を示すもの
である。
【0043】rの位置での温度T(r) と熱媒パイプの温
度TP との差 [K]は、下記式で表現することができ
る。
【0044】 T(r) −TP =〔−q' /(2tλ)〕(r2 −R2 ) ----- 式
【0045】最も温度が高いr=0の個所での温度T
(0) と熱媒パイプの温度TP との差、即ち、T(0) −T
P は下記式で表現することができる。
【0046】 T(0) −TP =q' 2 /(2tλ) ------ 式
【0047】ここで、平板の面積をS[m2]とすると、S
=πR2 であるので、上記式から下記式が得られ
る。
【0048】 T(0) −TP =Sq' /(2πtλ) ------ 式
【0049】ここで、前記式から式を導いた場合と
同様の理由により、q' =300W/m2とし、q' =300W/m2
のときのT(0) −TP を求めると、それは下記式の
ようになる。
【0050】 T(0) −TP =150 S/(πtλ) ------ 式
【0051】上記式でのT(0) −TP が25K以下とな
るようにすると、r=0の個所に配置されて最も冷却さ
れ難い太陽電池も、確実に〔TP +25〕K以下という充
分に低い温度に冷却され、ひいては太陽電池の温度上昇
による発電効率の低下が少なく、充分な発電効率を確保
することができる。
【0052】上記式でのT(0) −TP が25K以下とな
るようにするには、150 S/(πtλ)≦25、即ち、
(6/π)S≦tλとすればよい。6/πは略2である
と共に2よりも小さいので、2S≦tλとしておけば、
上記式でのT(0) −TP は確実に25K以下となる。
【0053】かかる点から2S≦tλとなるようにする
ことが望ましく、そうすると、r=0の個所に配置され
て最も冷却され難い太陽電池を確実に〔TP +25〕K以
下の温度に冷却し得、ひいては太陽電池の温度上昇によ
る発電効率の低下が少なく、充分な発電効率を確保する
ことができる(第5発明)。
【0054】更に、T(0) −TP =150 S/(πtλ)
が10K以下となるようにすること、即ち、(15/π)S
≦tλとなるようにすることが望ましい。15/πは略5
であると共に5よりも小さいので、(15/π)S≦tλ
の式から5S≦tλの式を導くことができる。故に、5
S≦tλとなるようにしておけば、確実に(15/π)S
≦tλとなる。そうすると、r=0の個所に配置されて
最も冷却され難い太陽電池も、確実に〔TP +10〕K以
下という低い温度に冷却されるので、太陽電池の温度上
昇による発電効率の低下がさらに少なくなり、より高い
発電効率を確保し得るようになる(第6発明)。
【0055】上記の如く平板の形状が円形である場合、
2S≦tλ或いは更に5S≦tλとすることが望まし
く、その理由は以上説明した通りであるが、この場合と
同様の理由により、平板の形状が楕円形やその他の形状
である場合についても、平板の面積をS [m2] 、厚さを
t [m]、熱伝導率をλ [W/mK] とすると、2S≦tλ或
いは更に5S≦tλとなるようにすることが望ましい。
また、このことは平板の形状が長方形である場合にも当
てはまることである。即ち、2S≦tλ或いは更に5S
≦tλとすることが望ましいことは、平板の形状が円形
である場合に限定されるものではない(第5発明、第6
発明)。但し、これらのことは、平板の中央部(x=0
の個所)に配置されて最も冷却され難い太陽電池も、確
実に充分に低い温度に冷却して充分な発電効率を確保し
ようとする際に適用するものであるから、平板の中央部
に配置された太陽電池が最も冷却され難いこと、即ち、
熱媒パイプが平板の中央部に対して対称的に配されてい
ることを前提条件として適用するものである。尚、平板
の面積Sとは、平板の片面の面積のことであり、例えば
平板が半径Rの円形の場合にはπR2 のことである。
【0056】本発明に係る太陽光電熱併給モジュールに
おいて、熱伝導性の高い平板(熱伝導性の平板)の材質
としては、特には限定されるものではなく、例えば、銅
やアルミニウム等の金属板を使用することができる。平
板の熱伝導率λについても、特には限定されるものでは
ないが、熱伝導率λが高いほうが望ましい。
【0057】熱媒パイプの種類については、特には限定
されるものではなく、例えば、銅管やアルミニウム管等
を使用することができる。
【0058】熱伝導性の平板と熱媒パイプとの接合方法
については、特には限定されるものではなく、例えば溶
接や接着等による接合方法を採用することができる。ま
た、平板と熱媒パイプとを接合するのではなく、一体成
型する方法も採用することができる。
【0059】熱伝導性の平板の上に太陽電池を固定する
方法については、特には限定されるものではないが、図
3に示す如く、受光面に保護用ガラス5を設け、保護用
ガラス5と熱伝導性の平板2との間に封止材6を封入し
て太陽電池セル1を固定する方法が最も一般的である。
尚、図3に示すものにおいては、平板2の周囲の一部に
熱媒パイプ3が配置されている。上記保護用ガラス5は
雨や飛来物から太陽電池セル1を保護するためのもので
ある。また、封止材6は太陽電池セル1を固定するため
のものである。封止材6としては、通常、熱伝導性及び
光透過性に優れたものが使用される。
【0060】このようにして得られた太陽光電熱併給モ
ジュール(図3に示すもの)は、熱伝導性の平板2の上
に太陽電池セル1を固定すると共に前記平板2の周囲の
一部に熱媒パイプ3を配置してなる太陽光電熱併給モジ
ュールであり、従って、本発明に係る太陽光電熱併給モ
ジュールの一例に相当する。
【0061】また、図4に示す太陽光電熱併給モジュー
ルは、平板2の端部の裏側に熱媒パイプ3が配置されて
いるようにみえるが、本質的には熱媒パイプ3の一部を
平板2の端部が構成しているので、実質的には平板2の
周囲の一部に熱媒パイプ3を配置したことになり、従っ
て、本発明に係る太陽光電熱併給モジュールの一例に相
当するものである。
【0062】なお、特開平8-165770号公報には、太陽エ
ネルギー変換装置を設置した屋根の構造であって屋根面
全体が丸桟瓦棒葺き屋根の意匠として現れ、意匠性を損
なわない屋根構造が記載されており、形状面についてだ
けは部分的には本発明に係る太陽光電熱併給モジュール
の場合と似ている。しかしながら、上記公報に記載のも
のと本発明に係る太陽光電熱併給モジュールとは、目
的、構成及び作用効果が顕著に相違し、しかも上記公報
には熱媒パイプと太陽電池との伝熱や熱媒による太陽電
池の冷却については何も記載がなく、示唆するものもな
く、両者(上記公報に記載のものと本発明に係る太陽光
電熱併給モジュール)は技術思想が相違している。
【0063】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例1に係る太陽光
電熱併給モジュールの斜視図を図1に示す。このモジュ
ールの側断面図を図2に示す。
【0064】上記本発明の実施例1に係る太陽光電熱併
給モジュールは、熱伝導性の平板2が長さL [m]、幅2
D [m]の長方形であり、該平板2の厚さがt [m]である
と共に、該平板2の長さLの2辺に熱媒4の通る熱媒パ
イプ3が配置され、該平板2の上に太陽電池セル1が固
定されている。
【0065】上記熱伝導性の平板2としては、アルミニ
ウム平板を用いた。上記熱媒パイプ3としては、アルミ
ニウム管を用いた。上記平板2と熱媒パイプ3とは溶接
により接合した。
【0066】上記平板2のD [m]及びt [m]について
は、平板の熱伝導率λ [W/mK] との関係において6D2
=tλの式を充たす値とした。具体的には、平板2の熱
伝導率λは180W/mKであることから、tは 0.004m
(4mm)とし、Dは6D2 =tλの式より求められた値
の0.346 mとした。尚、平板2の長さLは1mとした。
このとき、太陽電池セル1の大きさを0.1 m×0.1
m(:100mm ×100mm )とすると、平板2の上には60個
の太陽電池セル1を配置できる。尚、図1においては太
陽電池セル1の個数は12個となっているが、これは太陽
電池セル1を明確に示すために便宜上それを大きく図示
したものであり、実施例1の場合には上記の如く60個の
太陽電池セル1を配置した。
【0067】上記平板2の上に太陽電池セル1を固定す
る方法としては、前述の図3の場合と同様の方法を採用
した。即ち、図3に示す如く、受光面に保護用ガラス5
を設け、保護用ガラス5と熱伝導性の平板2との間に封
止材6を封入して太陽電池セル1を固定する方法を採用
し、平板2の上に太陽電池セル1を固定した。尚、図1
及び2では、上記保護用ガラス5及び封止材6の図示を
省略した。
【0068】このようにして得られた本発明の実施例1
に係る太陽光電熱併給モジュールを屋根の上に設置して
使用した。
【0069】その結果、本発明の実施例1に係る太陽光
電熱併給モジュールは、熱媒パイプが太陽電池パネルの
裏側全面に配置された構造を有する前記従来の太陽光電
熱併給モジュールの場合に比べて、極めて熱媒の漏れを
検知し易く、熱媒の漏れが生じた場合の屋根上の防水対
策を非常に講じ易く、また、太陽光電熱併給モジュール
を取り外すことなくメンテナンスをし得、更に、熱媒パ
イプの溶接個所が極めて少なくてすみ、ひいては太陽光
電熱併給モジュール製造コストの顕著な低減がはかれる
ことが確認された。
【0070】また、本発明の実施例1に係る太陽光電熱
併給モジュールは、平板の中央部に配置されて最も冷却
され難い太陽電池も充分に低い温度(TP +25K以下)
に冷却され、温度上昇による発電効率の低下が少なく、
充分な発電効率を発揮した。即ち、熱媒パイプが太陽電
池パネルの裏側全面に配置された構造を有する前記従来
の太陽光電熱併給モジュールの場合に比べて、太陽電池
の発電効率が低かったが、若干低いだけであり、充分に
実用し得る程度に高い発電効率を得ることができた。ま
た、太陽熱の集熱効果は、前記従来の太陽光電熱併給モ
ジュールの場合と同等であった。
【0071】上記の如く、本発明の実施例1に係る太陽
光電熱併給モジュールは、熱媒パイプが太陽電池パネル
の裏側全面に配置された構造を有する前記従来の太陽光
電熱併給モジュールの場合に比べて、太陽電池の発電効
率が若干低いが、極めて熱媒の漏れの検知、屋根上の防
水対策、及び、メンテナンスがし易く、また、熱媒パイ
プの溶接個所が極めて少なくて製造コストが低いので、
機能、経済性等について総合的にみて極めて優れてい
る。
【0072】(実施例2)前記実施例1での平板2のD
及びtを10D2 =tλの式を充たす値とした。具体的に
は、t=0.004 m(4mm)、D=0.268 mとした。この
点を除き、前記実施例1の場合と同様の方法により同様
の太陽光電熱併給モジュール(実施例2に係る太陽光電
熱併給モジュール)を製作し、屋根の上に設置して使用
した。但し、前記実施例1の場合に比べて平板2の幅
(2D)が小さいので、平板2の上に配置する太陽電池
セル1の個数は少なく、50個とした。
【0073】その結果、実施例2に係る太陽光電熱併給
モジュールは、実施例1に係る太陽光電熱併給モジュー
ルの場合に比べて、太陽電池の発電効率が高く、更に、
太陽熱の集熱効果も少し大きいことが確認された。ま
た、熱媒の漏れの検知、屋根上の防水対策、及び、メン
テナンスのし易さ等は、実施例1に係る太陽光電熱併給
モジュールの場合と同様であることが確認された。
【0074】(実施例3)前記実施例1での平板2のD
及びtを15D2 =tλの式を充たす値とした。具体的に
は、t=0.004 m(4mm)、D=0.219 mとした。この
点を除き、前記実施例1の場合と同様の方法により同様
の太陽光電熱併給モジュール(実施例3に係る太陽光電
熱併給モジュール)を製作し、屋根の上に設置して使用
した。但し、前記実施例2の場合に比べて平板2の幅
(2D)が小さいので、平板2の上に配置する太陽電池
セル1の個数は少なく、40個とした。
【0075】その結果、実施例3に係る太陽光電熱併給
モジュールは、実施例2に係る太陽光電熱併給モジュー
ルの場合よりも、太陽電池の発電効率が高く、更に、太
陽熱の集熱効果も少し大きいことが確認された。また、
熱媒の漏れの検知、屋根上の防水対策、及び、メンテナ
ンスのし易さ等は、実施例1に係る太陽光電熱併給モジ
ュールの場合と同様であることが確認された。
【0076】(実施例4)前記実施例1での平板2のD
及びtを20D2 =tλの式を充たす値とした。具体的に
は、t=0.004 m(4mm)、D=0.190 mとした。この
点を除き、前記実施例1の場合と同様の方法により同様
の太陽光電熱併給モジュール(実施例4に係る太陽光電
熱併給モジュール)を製作し、屋根の上に設置して使用
した。但し、前記実施例3の場合に比べて平板2の幅
(2D)が小さいので、平板2の上に配置する太陽電池
セル1の個数は少なく、30個とした。
【0077】その結果、実施例4に係る太陽光電熱併給
モジュールは、実施例3に係る太陽光電熱併給モジュー
ルの場合よりも、太陽電池の発電効率が高く、更に、太
陽熱の集熱効果も少し大きいことが確認された。また、
熱媒の漏れの検知、屋根上の防水対策、及び、メンテナ
ンスのし易さ等は、実施例1に係る太陽光電熱併給モジ
ュールの場合と同様であることが確認された。
【0078】(実施例5)熱伝導性の平板2として銅の
平板を用いた。熱媒パイプ3としては、銅管を用いた。
この点を除き、前記実施例1の場合と同様の方法により
同様の太陽光電熱併給モジュール(実施例5に係る太陽
光電熱併給モジュール)を製作し、屋根の上に設置して
使用した。但し、前記実施例1の場合に比べて平板2の
熱伝導率λが大きく、355W/mKであるので、tは0.00
4 m(4mm)とし、Dは0.486 mとした。尚、このt及
びDは6D2 =tλの式を充たす値である。このように
幅(2D)が大きいので、平板2の上に配置する太陽電
池セル1の個数は多く、90個とした。
【0079】その結果、実施例5に係る太陽光電熱併給
モジュールは、太陽電池の発電効率及び太陽熱の集熱効
果が実施例1に係る太陽光電熱併給モジュールの場合と
同様に優れていることが確認された。また、熱媒の漏れ
の検知、屋根上の防水対策、及び、メンテナンスのし易
さ等は、実施例1に係る太陽光電熱併給モジュールの場
合と同様であることが確認された。
【0080】(実施例6)前記平板2として長方形の平
板に代えて円形の平板を使用した。そして、この平板の
面積をS [m2] 、厚さをt [m]、熱伝導率をλ [W/mK]
とすると、2S=tλとなるようにした。具体的には、
平板の熱伝導率λは355W/mKであることから、tは0.
004 m(4mm)とし、Sは2S=tλの式より求められ
た値の0.71m2 とした。この点を除き、前記実施例1の
場合と同様の方法により実施例6に係る太陽光電熱併給
モジュールを製作し、屋根の上に設置して使用した。但
し、前記実施例5の場合に比べて、太陽電池設置面積が
狭いので、平板の上に配置する太陽電池セル1の個数は
少なく、52個とした。
【0081】その結果、実施例6に係る太陽光電熱併給
モジュールは、太陽電池の発電効率及び太陽熱の集熱効
果が実施例1に係る太陽光電熱併給モジュールの場合と
同様に優れていることが確認された。また、熱媒の漏れ
の検知、屋根上の防水対策、及び、メンテナンスのし易
さ等は、実施例1に係る太陽光電熱併給モジュールの場
合と同様であることが確認された。
【0082】(実施例7)前記実施例6での平板のS及
びtを5S=tλの式を充たす値とした。具体的には、
t=0.004 m(4mm)、S=0.284 m2 とした。この点
を除き、前記実施例1の場合と同様の方法により実施例
7に係る太陽光電熱併給モジュールを製作し、屋根の上
に設置して使用した。但し、前記実施例6の場合に比べ
て平板の面積Sが小さいので、平板2の上に配置する太
陽電池セル1の個数は少なく、16個とした。
【0083】その結果、実施例7に係る太陽光電熱併給
モジュールは、実施例6に係る太陽光電熱併給モジュー
ルの場合に比べて、太陽電池の発電効率が高く、更に、
太陽熱の集熱効果も少し大きいことが確認された。ま
た、熱媒の漏れの検知、屋根上の防水対策、及び、メン
テナンスのし易さ等は、実施例6に係る太陽光電熱併給
モジュールの場合と同様であることが確認された。
【0084】
【発明の効果】本発明に係る太陽光電熱併給モジュール
によれば、熱媒パイプが太陽電池パネルの裏側全面に配
置された構造を有する従来の太陽光電熱併給モジュール
の場合に比べて、熱媒の漏れを検知し易く、熱媒の漏れ
が生じた場合の屋根上の防水対策を講じ易く、太陽光電
熱併給モジュールを取り外すことなくメンテナンスをし
得、熱媒パイプの溶接個所が少なくてすみ、ひいては太
陽光電熱併給モジュール製造コストの低減がはかれるよ
うになる。
【0085】また、中央部に配置されて最も冷却され難
い太陽電池も、充分に低い温度に冷却し得るので、温度
上昇による発電効率の低下が少なく、充分な発電効率を
確保し得、その結果、本発明に係る太陽光電熱併給モジ
ュールによれば、前記従来の太陽光電熱併給モジュール
の場合と同程度の高い発電効率を得ることができると共
に、同程度の太陽熱の集熱効果を得ることができる。
【0086】このように本発明に係る太陽光電熱併給モ
ジュールは、前記従来の太陽光電熱併給モジュールの場
合に比べて、太陽電池の発電効率が同程度であると共
に、極めて熱媒の漏れの検知、屋根上の防水対策、及
び、メンテナンスがし易く、又、熱媒パイプの溶接個所
が極めて少なくて製造コストが低いので、機能、経済性
等について総合的にみて極めて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る太陽光電熱併給モジ
ュールの概要を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施例1に係る太陽光電熱併給モジ
ュールの概要を示す側断面図である。
【図3】 本発明に係る太陽光電熱併給モジュールの一
例の概要を示す側断面図であって、特に太陽電池の固定
方法を示す図である。
【図4】 本発明に係る太陽光電熱併給モジュールの一
例の概要を示す側断面図であって、特に熱媒パイプの配
置位置を示す図である。
【図5】 平板の形状が長方形である場合の太陽光電熱
併給モジュールの概要を該モジュールの温度分布図とと
もに示す図である。
【図6】 平板の形状が円形である場合の太陽光電熱併
給モジュールの概要を該モジュールの温度分布図ととも
に示す図である。
【図7】 太陽電池の温度と太陽電池の効率との関係を
示す図である。
【符号の説明】
1--太陽電池セル、2--熱伝導性の平板、3--熱媒パイ
プ、4--熱媒、5--保護用ガラス、6--封止材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 真 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 桑原 英明 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 5F051 BA03 BA18 JA02 JA09 JA18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導性の高い平板の上に太陽電池を固
    定すると共に、前記平板の周囲の一部または全部に熱媒
    の通る熱媒パイプを配置したことを特徴とする太陽光電
    熱併給モジュール。
  2. 【請求項2】 前記平板の形状が長方形であり、該長方
    形の向かい合う2辺に前記熱媒パイプが配置されている
    請求項1記載の太陽光電熱併給モジュール。
  3. 【請求項3】 前記平板の形状が長さL [m]、幅2D
    [m]の長方形であり、前記平板の厚さがt [m]であると
    共に、前記平板の熱伝導率がλ [W/mK] であり、かつ、
    前記長さLの2辺に前記熱媒パイプが配置されている場
    合に、前記D、t、λの間に6D2 ≦tλの関係がある
    請求項2記載の太陽光電熱併給モジュール。
  4. 【請求項4】 前記平板の形状が長さL [m]、幅2D
    [m]の長方形であり、前記平板の厚さがt [m]であると
    共に、前記平板の熱伝導率がλ [W/mK] であり、かつ、
    前記長さLの2辺に前記熱媒パイプが配置されている場
    合に、前記D、t、λの間に15D2 ≦tλの関係がある
    請求項2記載の太陽光電熱併給モジュール。
  5. 【請求項5】 前記平板の面積がS [m2] であり、前記
    平板の厚さがt [m]であると共に、前記平板の熱伝導率
    がλ [W/mK] である場合に、前記S、t、λの間に2S
    ≦tλの関係がある請求項1記載の太陽光電熱併給モジ
    ュール。
  6. 【請求項6】 前記平板の面積がS [m2] であり、前記
    平板の厚さがt [m]であると共に、前記平板の熱伝導率
    がλ [W/mK] である場合に、前記S、t、λの間に5S
    ≦tλの関係がある請求項1記載の太陽光電熱併給モジ
    ュール。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015045190A1 (ja) * 2013-09-27 2015-04-02 会川鉄工株式会社 太陽光発電装置、太陽光発電装置の融雪方法および冷却方法

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