JP2000354499A - 核酸測定装置 - Google Patents

核酸測定装置

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JP2000354499A
JP2000354499A JP11168133A JP16813399A JP2000354499A JP 2000354499 A JP2000354499 A JP 2000354499A JP 11168133 A JP11168133 A JP 11168133A JP 16813399 A JP16813399 A JP 16813399A JP 2000354499 A JP2000354499 A JP 2000354499A
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Kenji Nakamura
健次 中村
Naoyuki Nishimura
直行 西村
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量のサンプルについて抽出の適性判断や最
適量の割り出しを、効率よく、また高い精度で行うこと
ができる核酸測定装置を提供する。 【解決手段】 抽出操作によって得られた核酸を含むサ
ンプルの紫外線吸収スペクトルデータを用い、紫外線吸
収スペクトルの吸収特性ピークの高さから核酸濃度を含
む定量データを求める機能2と、定量データと核酸濃度
の下限及びサンプル中の核酸の存在比の下限とに基づい
て抽出操作の適性を判定する機能3と、核酸濃度とサン
プルを用いた後処理に要求される核酸の規定量とに基づ
いてサンプリング量を算出する機能4を備え、サンプル
中に核酸が十分含まれていること、及び抽出操作が適切
であることを判定することによって抽出の適性判断を行
うと共に、それを利用する後処理及び解釈が要求する適
切なサンプリング量を算出するための各機能を備えた装
置として構成することによって、操作者の操作技量に依
存することなく、大量のサンプルについて高効率で高精
度の処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸測定装置に関
し、特に抽出したサンプルに含まれる核酸を測定する装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】核酸の解析によって得られるデータは、
例えばDNAの構造解析や、発現RNAの種類・発現量
等の検索による遺伝子制御や遺伝子産物の解析等の基礎
研究分野、該解析で得られたデータを元にした有用物質
の検索、遺伝子診断、治療法の検索や選択、モニタリン
グ等の応用分野などに利用されている。
【0003】生体物から抽出された核酸は、目的とする
塩基配列の解析を行うために、PCR(ポリメラーゼ連
鎖反応)、RT−PCR等の核酸増幅反応や、特定のオ
リゴヌクレオチドであるプローブとのハイブルタイゼー
ションなどの前処理が施される。この際、処理に適切な
核酸量はそれぞれの解析方法によって規定されている。
例えば、PCR等の核酸増幅反応を用いて末梢血白血球
中のDNAを解析するには、通常100μlの反応液あ
たり1μg程度のDNAを、DNA合成酵素、特定のD
NA領域を増幅するためのオリゴヌクレオチドであるP
rimer、DNA合成の基質であるデオキシリボヌク
レオチドなどの試薬の混合液100μl〜10μlの中
に添加して行なう。
【0004】このようなDNA合成を適切に行うために
は、DNAの量が適切であることが必要であり、正確な
サンプリングが要求される。そのため、抽出したサンプ
ル中に含まれる核酸の量が目的とする処理に適したもの
であるか否かを判定したり、目的とする処理に最適なサ
ンプル量を定める必要がある。通常、抽出操作により得
られる抽出液中に含まれる核酸の含有量は、元となる生
物体の個々の特性や抽出方法によって大きく変わり、目
的に適さない低濃度から平均値の10倍程度の高濃度ま
で様々な濃度の産物が生成される。
【0005】サンプル中に含まれる核酸を定量する方法
として、生物体から抽出し精製した核酸を含む産物をミ
クロセルやチャピラリーセルなどを用いて紫外線吸収ス
ペクトルを測定し、吸収特性ピークの高さから目的とす
る核酸や共存する蛋白質の含有率(濃度)を定量するも
のが知られている。
【0006】核酸を用いた処理を適切に行うためには、
得られた定量データに基づいて、目的とする処理に適し
た核酸抽出物が得られたかを判断し、合成系に持ち込む
核酸やサンプルの最適量を割り出す必要がある。これら
の抽出の適性判断や最適量の割り出しは、目的とする処
理の中間結果や最終結果等に基づいて行なうことができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たように、目的とする処理の中間結果や最終結果等に基
づいて、サンプル抽出の適性判断やサンプルの最適量の
割り出しを行なうことは、少量のサンプルを取り扱う研
究室レベルに適用することができるが、献血、遺伝子診
断、遺伝子改変生物の創製などの大量のサンプルについ
て効率的な処理を要する場合には、解析に長時間を要す
るという問題や、正確性の点で問題があり、添加する核
酸量が不適切な場合には誤った解析結果を招くことにな
るという問題がある。
【0008】また、少量のサンプルを扱う研究室レベル
の操作者は高い操作技術を備えているが、大量のサンプ
ルを扱う操作者に同程度の高い操作技術を要求すること
は困難である。
【0009】そこで、本発明は前記した従来の問題点を
解決し、大量のサンプルについて抽出の適性判断や最適
量の割り出しを、効率よくまた高い精度で行うことがで
きる核酸測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、サンプル中に
核酸が十分含まれていること、及び抽出操作が適切であ
ることを判定することによって抽出の適性判断を行うも
のであり、該抽出の適性判断を行うための各機能を備え
た装置として構成することによって、操作者の操作技量
に依存することなく、大量のサンプルについて高効率で
高精度の処理を行う。
【0011】本発明の核酸測定装置の第1の形態は、上
記した抽出の適性判断を行うための各機能として、抽出
操作によって得られた核酸を含むサンプルの紫外線吸収
スペクトルデータを用い、紫外線吸収スペクトルの吸収
特性ピークの高さから核酸濃度を含む定量データを求め
る機能と、定量データと核酸濃度の下限及びサンプル中
の核酸の存在比の下限とに基づいて抽出操作の適性を判
定する機能とを備える。
【0012】図1は本発明の核酸測定装置の構成を説明
するための概略ブロック図である。図1において、本発
明核酸測定装置1の第1の形態は、紫外線吸収スペクト
ル定量機能ブロック2と抽出操作判定機能ブロック3と
を備える。サンプル抽出操作100で抽出したサンプル
を紫外線吸収スペクトル測定110で測定して紫外線吸
収スペクトルデータを求めておく。紫外線吸収スペクト
ル定量機能ブロック2は、この紫外線吸収スペクトルデ
ータを用いて吸収特性ピークの高さから核酸濃度を含む
定量データを求める。
【0013】抽出操作判定機能ブロック3は、定量デー
タ中の核酸濃度と核酸濃度の下限値(既定値)とを比較
することによって、サンプル中に核酸が十分含まれてい
るか否かを判定する。また、抽出操作判定機能ブロック
3は、定量データ中の核酸と夾雑物との存在比と、サン
プル中の核酸の存在比の下限値(既定値)とを比較する
ことによって、サンプル中の核酸量が夾雑物量に対して
十分な割合であるかを確認して抽出操作が適切であるこ
とを判定する。第1の形態によれば、抽出操作の判定を
抽出操作判定機能によって行うことによって、操作者に
寄らず大量のサンプルについて高効率で行うことができ
る。
【0014】また、本発明の核酸測定装置の第2の形態
は、上記した抽出の最適量の割り出しを行うための各機
能として、抽出操作によって得られた核酸を含むサンプ
ルの紫外線吸収スペクトルデータを用い、紫外線吸収ス
ペクトルの吸収特性ピークの高さから核酸濃度を含む定
量データを求める機能と、核酸濃度とサンプルを用いた
後処理に要求される核酸の規定量とに基づいてサンプリ
ング量を算出する機能とを備える。
【0015】図1において、本発明の第2の形態は、紫
外線吸収スペクトル定量機能ブロック2とサンプリング
量算出機能ブロック4とを備える。第1の形態と同様
に、サンプル抽出操作100で抽出したサンプルを紫外
線吸収スペクトル測定110で測定して紫外線吸収スペ
クトルデータを求めておき、紫外線吸収スペクトル定量
機能ブロック2によって核酸濃度を求める。サンプリン
グ量算出機能ブロック4は、後処理に要求される核酸の
規定量を核酸濃度で除算することによって、抽出の最適
なサンプリング量を算出する。第2の形態によれば、抽
出の最適量の割り出しをサンプリング量算出機能によっ
て行うことによって、操作者に寄らず大量のサンプルに
ついて高効率で行うことができる。
【0016】本発明の核酸測定装置の第3の形態は、上
記した抽出の最適量の割り出しを行うための機能の1つ
として、サンプリング量算出機能で算出したサンプリン
グ量が規定サンプリング量以下の場合に、サンプリング
量を規定サンプリング量に合わせるための希釈倍率を算
出する機能を備える。
【0017】図1において、本発明の第3の形態は、第
2の形態が備えるサンプリング量算出機能ブロック4が
備える機能として、希釈倍率を算出する機能を備える。
規定サンプリング量は例えば最小ピペッティング量であ
り、算出したサンプリング量が規定サンプリング量以下
である場合には、ピペッティング量がこの値となるよう
に希釈を行う。希釈倍率算出機能は、規定サンプリング
量を算出したサンプリング量で除算することによって希
釈倍率を算出する。
【0018】第3の形態によれば、希釈倍率の算出をサ
ンプリング量算出機能が備える希釈倍率算出機能によっ
て行うことによって、操作者に寄らず大量のサンプルに
ついて高効率で行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
を参照しながら詳細に説明する。図2は、本発明の核酸
測定装置1の構成を説明するためのブロック図である。
図2において、核酸測定装置1は、紫外線吸収スペクト
ル定量手段20と、抽出操作判定手段30と、サンプリ
ング量,希釈倍率算出手段40と、入力手段50と、表
示手段60とを備える。
【0020】紫外線吸収スペクトル定量手段20は、紫
外線吸収スペクトルデータを用いて吸収特性ピークの高
さから核酸濃度を含む定量データを求める手段であり、
吸光度値算出手段21と濃度算出手段22を備える。紫
外線吸収スペクトルデータは、サンプル抽出操作100
で抽出したサンプルを紫外線吸収スペクトル測定110
で測定して得ることができ、核酸測定装置1に紫外線吸
収スペクトルの測定装置を接続した構成や、紫外線吸収
スペクトルの測定装置を別置きの構成とし、測定データ
のみを入力する構成とすることもできる。
【0021】吸光度値算出手段21は、生物体からサン
プルを抽出する場合には、核酸の吸光スペクトルである
260nmの吸光度値S1と、蛋白質の吸光スペクトル
である280nmの吸光度値S2を算出する。濃度算出
手段22は、算出した吸光度値S1,S2を用いて核酸
濃度CDNA と蛋白質濃度CP とを算出する。
【0022】抽出操作判定手段30は、核酸濃度CDNA
と正常な核酸濃度の下限値xxとを比較してサンプル中
に核酸が十分含まれているか否かを判定し、また、核酸
と夾雑物との存在比(CDNA /CP )と、正常な核酸の
存在比の下限値yyとを比較して、サンプル中の核酸量
が夾雑物量に対して十分な割合であるかを確認して抽出
操作が適切であることを判定する。なお、下限値xx及
びyyは、入力手段50から入力することができ、サン
プルの特性や後処理に応じて定めることができる。
【0023】サンプリング量,希釈倍率算出手段40
は、所定の核酸量を得るに要するサンプル量を算出する
ブロック41と、高濃度のサンプルを希釈するための希
釈倍率を算出するブロック42とを備える。サンプリン
グ量を算出するブロック41は、後処理に要求される核
酸の規定量等の所定の核酸量Zを核酸濃度CDNA で除算
し、この値が導入可能な最大導入量Xの範囲内であると
きサンプリング量Aとして算出する。
【0024】希釈倍率を算出するブロック42は、サン
プル量算出ブロック41で算出した値が規定のサンプリ
ング量(例えば1μl)よりも少量であるため取り扱う
ことができない場合に、希釈して規定のサンプリング量
とするときの希釈倍率を算出する。この算出は、規定サ
ンプリング量を算出したサンプリング量で除算すること
によって希釈倍率Bを算出する。なお、必要に応じて、
最大希釈倍率Y以内となるよう定める。なお、各X,
Y,Zは入力手段50から入力することができる。
【0025】また、表示手段60を設けて、抽出操作判
定手段30の判定結果や、サンプリング量,希釈倍率算
出手段40のサンプリング量A及び希釈倍率Bを表示す
ることができる。
【0026】次に、本発明の核酸測定装置の動作を図
3,5のフローチャート、及び図4,6の図を用いて説
明する。なお、図3は紫外線吸収スペクトル定量手段2
0及び抽出操作判定手段30の動作を説明するためのフ
ローチャートであり、図5はサンプリング量,希釈倍率
算出手段40の動作を説明するためのフローチャートで
ある。また、図4は抽出操作の判定を説明するための図
であり、図6はサンプリング量及び希釈倍率を説明する
ための図である。
【0027】生物体等から抽出したサンプル(ステップ
S1)を用い、周知の紫外線吸収スペクトル測定手段1
10によって紫外線吸収スペクトル測定を行ない、紫外
線吸収スペクトルデータを求める(ステップS2)。該
紫外線吸収スペクトルデータは、あらかじめ求め記憶し
ておくことができる。
【0028】吸光度値算出手段21は、260nmの波
長と280nmの波長のピークの高さから、核酸の吸光
度値S1と夾雑物である蛋白質の吸光度値S2を算出す
る(ステップS3)。濃度算出手段22は、吸光度値S
1と吸光度値S2とを用いて、核酸の濃度CDNA と蛋白
質の濃度CP とを算出する。各濃度は、以下の式で表さ
れることが知られている(ステップS4)。 CDNA=(−36.0×S2)+(62.9×S1) CP =(1552×S2)+(−757.3×S1) 抽出操作の判定において、サンプル中に十分量の核酸が
含まれていることを判定するための比較値xxと、抽出
操作が適切であることを判定するための比較値yyを定
める。xxは正常な核酸濃度の下限値であり、yyは正
常な核酸/蛋白質の比の下限値である。xxの単位は、
例えばng/μlとすることができる(ステップS
5)。
【0029】サンプル中に十分な量の核酸が含まれてい
るか否かは、核酸濃度CDNA と正常な核酸濃度の下限値
xxとの比較により判定する。図4(a)に示す核酸濃
度C DNA との関係図において、核酸濃度CDNA が下限値
xx以上である場合には正常な核酸濃度範囲にあると判
定し、下限値xx以下である場合には過小な核酸濃度で
あると判定する(ステップS6)。過小な核酸濃度と判
定した場合には、表示手段に核酸量が過小である旨を表
示する(ステップS7)。
【0030】また、抽出操作が適切であるか否かは、核
酸濃度CDNA と蛋白質の濃度CPとの比(CDNA /CP
を算出し(ステップS8)、この比と正常な核酸/蛋白
質の比の下限値yyとの比較により判定する。図4
(b)に示す蛋白質濃度CP の関係図において、(C
DNA /yy)の値は正常な蛋白質濃度の上限値を表して
おり、蛋白質濃度CP が蛋白質濃度の上限値(CDNA
yy)以下である場合には正常な蛋白質濃度範囲にある
と判定し、上限値(CDNA /yy)以上である場合には
過大な蛋白質濃度の範囲であると判定する。蛋白質濃度
が過大であることは、目的とする核酸に対してサンプル
中に夾雑物が多く含まれ、サンプルとして不適切であり
抽出操作が不適切であることを表している(ステップS
9)。過大な蛋白質濃度の範囲と判定した場合には、表
示手段に蛋白質量が過大である旨を表示する(ステップ
S10)。
【0031】ステップS6でサンプル中に十分な量の核
酸が含まれると判定され、また、ステップS9で抽出操
作が適切であると判定された場合には、サンプリング
量、希釈倍率の算出処理を行う(ステップS20)。
【0032】次に、図5のフローチャートを用いて、サ
ンプリング量、希釈倍率の算出処理を説明する。サンプ
リング量、希釈倍率の算出を行うために、最大希釈倍率
Y、最大導入量X(μl)、及び核酸導入期待値Z(n
g)を定める。核酸導入期待値Zは、後処理において必
要とされる核酸量であり、サンプリングによって核酸量
が得られていることが期待されるものである。ここで算
出したサンプリング量Aを用いることによってZの核酸
量が得られる。最大導入量Xは、反応液中の塩濃度やp
H等の変化の許容範囲で設定されるものであり、導入す
ることを許す最大量である。また、最大希釈倍率Yは、
高濃度の核酸を希釈する場合において、必要に応じて設
定する。また、ピペッティングにおいて、通常の精密な
ピペッタを用いた場合の最小ピペッティング量は1μl
とする(ステップS21)。
【0033】核酸導入期待値Z(ng)を核酸濃度C
DNA で除算することによって、サンプリング量a(=Z
/CDNA )(μl)を算出する。算出されたサンプリン
グ量aは、上記した各種の制約を考慮していない値であ
り、最大導入量Xより大きい場合や最大希釈倍率Yより
大きな希釈を要する場合には、適用できない場合がある
(ステップS22)。
【0034】そこで、ステップS23からステップS2
6の各工程によって最大導入量X以内の条件を満たして
いるかを判定し、ステップS23及びステップS28か
らステップS31の各工程によって最大希釈倍率Y以内
の条件を満たしているかを判定する。
【0035】算出したサンプリング量aが、希釈を要す
るか否かを判定する。この判定は、サンプリング量aが
通常の精密なピペッタを用いた場合の最小ピペッティン
グ量である1μlよりも多いか少ないかで行うことがで
きる。サンプリング量aが1μlよりも多い場合には希
釈を要さず、逆にサンプリング量aが1μlよりも少な
い場合には希釈を要することになる(ステップS2
3)。
【0036】サンプリング量aが1μlよりも多く、希
釈を要さない場合には、サンプリング量aをピペッティ
ング量Aとし(ステップS24)、該ピペッティング量
Aが最大導入量X以内の条件を満たしているかを判定す
る。この判定によって、算出したピペッティング量Aが
現実の処理に適した範囲内にあるかを判定することがで
きる(ステップS25)。
【0037】図6に示すサンプリング量aの図におい
て、太い矢印で示す最小導入量1μlと最大導入量Xと
の範囲は導入許容範囲を示している。ステップS25に
おいて、ピペッティング量Aがピペッティング許容範囲
内にある場合には、このピペッティング量Aを表示手段
に表示する(ステップS26)。
【0038】一方、ピペッティング量Aが最大導入量X
よりも多い場合には、核酸濃度が低く、核酸導入期待値
Zを得るためには最大導入量Xよりも多い導入量を要す
る。この場合には、導入量Xに対して低濃度である旨を
表示する。なお、図6において、サンプリング量aが多
くなる方向は核酸濃度CDNA が低濃度となる方向を示
し、サンプリング量aが少なくなる方向は核酸濃度C
DNA が高濃度となる方向を示している(ステップS2
7)。
【0039】また、サンプリング量aが1μlよりも少
なく、希釈を要する場合には、サンプリング量aの逆数
b(=1/a)を算出して希釈倍率とする。この希釈倍
率bは、サンプリング量aを1μlに希釈するための倍
率を表している(ステップS28)。該希釈倍率bが最
大希釈倍率Y以内の条件を満たしているかを判定する。
この判定によって、算出した希釈倍率bが現実の処理に
適した範囲内にあるかを判定することができる(ステッ
プS29)。
【0040】図6に示すサンプリング量aの図におい
て、丸印で挟まれる最小ピペッティング量1/Yと最小
導入量1μlとの範囲は希釈許容範囲を示している。
【0041】ステップS29において、希釈倍率bが希
釈許容範囲内にある場合には、この希釈倍率bを希釈倍
率Bとし(ステップS31)、表示手段に表示する(ス
テップS31)。一方、希釈倍率bが最大希釈倍率Yよ
りも大きい場合には、導入量Xに対して高濃度である旨
を表示する(ステップS32)。以下、本発明の核酸測
定装置による核酸濃度の解析結果例を表1に示す。入力
条件及び注釈条件は以下の通りである。
【0042】入力条件 正常核酸濃度下限xx: 3ng/μl 正常核酸/蛋白質比下限yy:0.08 核酸導入期待値Z: 10ng 最大希釈倍率Y: 5倍 最大導入量X: 2μl
【0043】
【表1】 なお、図7は、紫外線吸収スペクトルの一データ例であ
る。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、大量のサンプルについ
て抽出の適性判断や最適量の割り出しを、効率よく、ま
た高い精度で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の核酸測定装置の構成を説明するための
概略ブロック図である。
【図2】本発明の核酸測定装置1の構成を説明するため
のブロック図である。
【図3】紫外線吸収スペクトル定量手段及び抽出操作判
定手段の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】抽出操作の判定を説明するための図である。
【図5】サンプリング量,希釈倍率算出手段の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図6】サンプリング量及び希釈倍率を説明するための
図である。
【図7】紫外線吸収スペクトルの一データ例である。
【符号の説明】
1…核酸測定装置、2…紫外線吸収スペクトル定量機
能、3…抽出操作判定機能、4…サンプリング量算出機
能、20…紫外線吸収スペクトル定量手段、21…吸光
度値算出手段、22…濃度算出手段、30…抽出操作判
定手段、40…サンプリング量、希釈倍率算出手段、4
1…ピペッティング量、42…希釈倍率、50…入力手
段、60…表示手段。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 BB41 BB60 DA12 DA13 DA14 FA27 GC10 JA01 JA07 2G059 AA01 BB04 CC12 CC16 EE01 HH03 MM01 4B024 AA01 AA11 AA20 CA01 HA11 4B063 QA01 QQ42 QR90 QS10 QS39 QX01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抽出操作によって得られた核酸を含むサ
    ンプルの紫外線吸収スペクトルデータを用い、紫外線吸
    収スペクトルの吸収特性ピークの高さから核酸濃度を含
    む定量データを求める機能と、前記定量データと核酸濃
    度の下限及びサンプル中の核酸の存在比の下限とに基づ
    いて抽出操作の適性を判定する機能とを備えたことを特
    徴とする核酸測定装置。
  2. 【請求項2】 抽出操作によって得られた核酸を含むサ
    ンプルの紫外線吸収スペクトルデータを用い、紫外線吸
    収スペクトルの吸収特性ピークの高さから核酸濃度を含
    む定量データを求める機能と、前記核酸濃度とサンプル
    を用いた後処理に要求される核酸の規定量とに基づいて
    サンプリング量を算出する機能とを備えたことを特徴と
    する核酸測定装置。
  3. 【請求項3】 前記サンプリング量が規定サンプリング
    量以下の場合に、サンプリング量を規定サンプリング量
    とするための希釈倍率を算出する機能とを備えたことを
    特徴とする請求項2記載の核酸測定装置。
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JP2007116995A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Univ Nagoya 核酸及びその構成要素の濃度測定方法、並びに濃度測定装置及びそれを有する合成装置
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