JP2000353616A - マグネットロール - Google Patents

マグネットロール

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JP2000353616A
JP2000353616A JP2000106368A JP2000106368A JP2000353616A JP 2000353616 A JP2000353616 A JP 2000353616A JP 2000106368 A JP2000106368 A JP 2000106368A JP 2000106368 A JP2000106368 A JP 2000106368A JP 2000353616 A JP2000353616 A JP 2000353616A
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magnet
magnetic
rare earth
thickness
magnet roll
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JP2000106368A
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English (en)
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Keitaro Yamashita
恵太郎 山下
Masahiro Tobise
飛世  正博
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高くて均一な表面磁束密度を有するととも
に、低コストで製造することができ、かつ使い易いマグ
ネットロールを提供する。 【解決手段】 表面に複数個の磁極を有し、かつ表面層
部の等方性樹脂磁石と内層部の異方性樹脂磁石よりなる
円筒状樹脂磁石を有するマグネットロールであって、前
記等方性樹脂磁石はR−T−N系磁性粉(但し、RはY
を含む希土類元素の少なくとも一種であって、Smを必ず
含み、TはFe又はFeとCoである。)と結着樹脂を含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真や静電記
録等において現像ロール用に使用し得るマグネットロー
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真や静電記録等では、感光体、誘
電体等の画像担体の表面に静電荷像を形成し、トナーを
含む磁性現像剤(一成分系磁性トナー又はトナーと磁性
キャリアからなる二成分系現像剤等)を現像ロールによ
り現像領域に搬送して静電荷像を現像し、得られたトナ
ー像を転写部材(普通紙等)に転写し、次いで加熱及び
/又は加圧により定着して画像が形成される。
【0003】上記の現像ロールとしては、例えば図1に
示す構造のものが一般的である。現像ロール装置は、永
久磁石からなるマグネットロール11と、その中心部に同
軸的に固着されたシャフト12とを有するマグネットロー
ル装置1と、マグネットロール装置1を収容する円筒状
スリーブ2と、円筒状スリーブ2の両端部に固着された
一対のフランジ部3a,3bと、各フランジ部3a,3
bの内周面に設けられた軸受4a,4bとを有し、シャ
フト12は軸受4a,4bにより回転自在に支持されてい
る。一方のフランジ部3bの端面にはシール部材(オイ
ルシール)5が設けられている。図2に示すように、マ
グネットロール11の表面には軸線方向に延在する複数個
の磁極が設けられている。スリーブ2及びフランジ部3
a,3bはアルミニウム合金又はオーステナイト系ステ
ンレス鋼等の非磁性材料で形成されている。
【0004】上記の構成の現像ロール装置において、マ
グネットロール11とスリーブ2との間の相対的回転によ
り、例えばマグネットロール11を固定し、スリーブ2を
回転させることにより、スリーブ2の表面に磁性現像剤
を吸着させ、現像領域(画像担体とスリーブとが対向す
る領域)に搬送して静電荷像の顕像化を行うようになっ
ている。
【0005】マグネットロール11を構成する円筒状永久
磁石は通常外径(D)が10〜60mm、長さ(L)が200〜3
50mmで、L/D≧5といった細長い形状を有する。マグ
ネットロール11用永久磁石としては、フェライト系焼結
磁石の他に、フェライト磁粉(Srフェライト磁粉又は
Baフェライト磁粉等)とバインダー樹脂(ポリアミ
ド、塩素化ポリエチレン等)を主成分とするボンド磁石
がある。
【0006】フェライト系焼結磁石は硬いが衝撃に弱い
セラミックス材料であるので、加工が難しく、ほとんど
の場合最終仕上げとして研磨加工を行っているそのた
め、低コスト化には限界がある。またフェライト系焼結
磁石のBrの温度係数は0.2%/℃と大きく、現像が大
変敏感な高画質デジタル機などでは使用環境によっても
現像条件が変化し、画像が変化することもあった。
【0007】これに対してボンド磁石は、例えば磁粉と
バインダー樹脂との混合物を溶融混練し、次いで磁場中
で押出又は射出成形した後、所定の着磁パターンに従っ
て着磁することにより製造される。そのため一回の成形
で最終形状に仕上げることができ、研摩加工のような高
コストの工程が不要となり、著しい低コスト化が可能で
ある。ボンド磁石には等方性のものと異方性のものとが
ある。
【0008】等方性のフェライト系ボンド磁石は任意の
磁力分布の形成が可能であり、磁力分布の均一性も良好
であるので、非常に使いやすい安定性の良い永久磁石材
料であるが、スリーブ上の表面磁束密度は900〜1000G
程度が限界であり、さらに強い磁場の要求には対応でき
ないという問題があった。
【0009】一方異方性のボンド磁石は等方性のフェラ
イト系ボンド磁石よりも強い磁力を有するが、磁場中で
配向された異方性磁石のため、円筒形状であっても磁極
形成方向は固定され、等方性のボンド磁石のように着磁
により任意の磁極配列を形成できるわけではない。また
磁場中成形のために長さ方向の磁気特性の不均一性およ
び生産性の低下が課題である。
【0010】最近高画質の要求を満足するためにトナー
及びキャリアは小粒径化している。小粒径化したトナー
及びキャリアはマグネットロールへの吸着力が低下する
ので、それをカバーするためマグネットロールの高磁力
化が望まれている。具体的には、マグネットロールに要
求される磁力(スリーブ上での表面磁束密度)は従来5
00〜800G程度であったが、1000〜1300G
程度の強い磁力を必要とする現像プロセスも出現してい
る。
【0011】従って、優れた磁気特性(表面磁束密度
等)を有するとともに、磁気特性の軸線方向の分布が均
一であり、かつ低コストで製造することができるマグネ
ットロールが望まれている。このような事情に鑑み、最
近Nd-Fe-B系の磁性粉を用いた(BH)maxが3MGOe
程度の等方性ボンド磁石が提案されている。しかしNd-F
e-B系ボンド磁石は耐食性の点で問題があり、さびやす
いためにエポキシ樹脂やフッ素樹脂などの被覆が必要で
ある。マグロールのような長尺物の被覆はコーティング
不良が発生しやすく、またコスト上昇を招く。またマグ
ネットロールの場合は磁石の表面磁束密度を効率良くス
リーブ上に取り出すために磁石外径とスリーブ内径との
ギャップは一般的には0.5mm程度と狭く設定されて
おり、錆が発生すると磁石とスリーブの間につまり、ロ
ック事故につながる危険性が高い。
【0012】またマグロールのような長尺物は押出し成
形などで作製されるが、長さ方向に渡って均一な特性を
得るためには、磁粉を均一に分散させることが必要であ
り、磁粉の粒度が小さいほうが均一分散に有利である。
フェライト系磁粉は粒径が1μm程度であるので均一な
分散に適している。これに対して、Nd-Fe-B系磁粉は100
〜200μmの粒径を有し薄片状であるため均一な分散が
難しい。より均一に分散させるためにNd-Fe-B系磁粉を
粉砕して100μm以下にすると磁気特性が急激に劣化し
てしまう。
【0013】その他にマグネットロール全体を単一の磁
石材料(例えばフェライト系異方性ボンド磁石)により
形成すると、磁極数が多い場合には配向磁界が成形空間
の内部にまで到達し難くなり、高い表面磁束密度を有す
るマグネットロールが得られ難くなるという問題もあ
る。フェライト系異方性ボンド磁石を用いた磁極数の少
ないマグネットロールでも、配向磁界の乱れに起因して
軸線方向の表面磁束密度の均一性が低下し易くなるとい
う問題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、上記従来技術に存在する問題点を解決し、高くて
均一な表面磁束密度を有するとともに、低コストで製造
することができ、かつ使い易いマグネットロールを提供
することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は下記の発見をした。本発明はかかる
発見に基づき完成したものである。
【0016】(1)R-T-N合金系磁粉はNd-Fe-B合金系磁粉
とほぼ同等の飽和磁化を有するので、ボンド磁石用磁粉
としてR-T-N合金系磁粉を使用すると、表面磁束密度の
高いマグネットロールを得ることができる。
【0017】(2)R-T-N系合金からなる磁粉とバインダー
樹脂との溶融混練物を無磁場中で成形することにより、
高くて均一な表面磁束密度を有する等方性ボンド磁石を
低コストで製造することができる。
【0018】(3)R-T-N系合金に含まれるC量を微量に抑
制することにより、R-T-N系合金の耐食性を飛躍的に向
上させることができる。
【0019】(4)円筒状の窒化型希土類系ボンド磁石と
円筒状のフェライト系ボンド磁石とを積層させて多層構
造の複合マグネットロールとすることにより、表面磁束
密度の分布の均一性を改善するとともに、更なる低コス
ト化を達成することができる。
【0020】すなわち本発明の第一のマグネットロール
は、等方性ボンド磁石からなる円筒状外層(厚さt
と、異方性ボンド磁石からなる円筒状内層(厚さt
が一体的に成形されてなり、表面に複数個の磁極を有す
るマグネットロールであって、少なくとも現像磁極と隣
接する磁極との間隔(P)が磁石厚さ(t)の1.6
倍以上であり、前記等方性ボンド磁石はR-T-N合金系
の窒化型希土類磁粉(但し、RはYを含む希土類元素の
少なくとも一種であって、Smを必ず含み、TはFe又はFe
とCoである。)とバインダー樹脂からなり、前記異方性
ボンド磁石はフェライト磁粉とバインダー樹脂からなる
ことを特徴とする。等方性ボンド磁石の厚さ(t)と
異方性ボンド磁石の厚さ(t)との比率は1:9〜
3:7の範囲にあるのが好ましい。
【0021】第二のマグネットロールは、等方性ボンド
磁石からなる円筒状内層(厚さt)と、異方性ボンド
磁石からなる円筒状外層(厚さt)が一体的に成形さ
れてなり、表面に複数個の磁極を有するマグネットロー
ルであって、少なくとも現像磁極と隣接する磁極との間
隔(P)が磁石厚さ(t)の1.6倍未満であり、前
記等方性ボンド磁石はR-T-N合金系の窒化型希土類磁
粉(但し、RはYを含む希土類元素の少なくとも一種で
あって、Smを必ず含み、TはFe又はFeとCoである。)と
バインダー樹脂からなり、前記異方性ボンド磁石はフェ
ライト磁粉とバインダー樹脂からなることを特徴とす
る。等方性樹脂磁石の厚さ(t)と異方性樹脂磁石の
厚さ(t)との比率は4:1〜3:2の範囲にあるの
が好ましい。
【0022】いずれのマグネットロールにおいても、下
記二種類の窒化型希土類磁粉を使用することができる。
第一の窒化型希土類磁粉は、原子%でRα
100−(α+δ)δ(RはYを含めた希土類元素のいず
れか1種または2種以上でありSmを必ず含む、TはF
eまたはFeとCo、5≦α≦18,4≦δ≦30であ
る)で表される主要組成と、不可避不純物であるO,H
および主要組成に対し5原子%以下のCとを有し、磁気
特性発現相が実質的にThZn17型構造の菱面体晶
及び/又はThNi17型構造の六方晶からなる硬質
磁性相であることを特徴とする。また第二の窒化型希土
類磁粉は、原子%でRα100−(α+β+η+δ)β
ηδ(RはYを含めた希土類元素のいずれか1種ま
たは2種以上でありSmを必ず含む、TはFeまたはF
eとCo、MはAl、Ti、V、Cr、Mn、Cu、G
a、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wのいずれか1種
または2種以上でありTiを必ず含む、5≦α≦18,
1≦β≦30,4≦δ≦30、0≦η≦5である)で表
される主要組成と、不可避不純物であるO,Hおよび主
要組成に対し5原子%以下のCとを有し、磁気特性発現
相が実質的にThZn17型構造の菱面体晶及び/又
はThNi17型構造の六方晶からなる硬質磁性相で
あることを特徴とする。
【0023】いずれの窒化型希土類磁粉も2〜100μm
の平均粒径を有するのが好ましい。またいずれのマグネ
ットロールにおいても、窒化型希土類系ボンド磁石は1
MGOe以上の(BH)max及び1800G以上のBr(マ
グネットロール表面とスリーブ表面との距離を1mmとし
て、約1050G以上のスリーブ上の表面磁束密度に対応す
る。)を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】[1]マグネットロール 図1及び図2に示すような現像ロール装置に使用する本
発明のマグネットロールは一般に円筒状のボンド磁石か
らなる。本発明のマグネットロールの構成としては下記
のものがある。
【0025】[A]マグネットロールの構成 (A)第一のマグネットロール 本発明の第一のマグネットロールは、図3に示すとおり
窒化型希土類磁粉およびバインダー樹脂の円筒状等方性
ボンド磁石からなる外層31と、フェライト磁粉およびバ
インダー樹脂の円筒状異方性ボンド磁石からなる内層32
とが一体的に成形されてなる複合マグネットロール30で
ある。円筒状内層32はシャフト12に固定されている。異
方性ボンド磁石製内層32には対称に配置された複数個の
磁極(図示の例では6極)が形成されている。
【0026】図3において、窒化型希土類系ボンド磁石
製外層31の外径をD(mm)、厚さをt(mm)、
磁極数をM個、磁極間隔をP(mm)、磁束線の侵入
深さをh(mm)とすると、磁極間隔(P)は、πD
/Mで表され、磁束の侵入深さ(h)はP/2程度と
なる。マグネットロールの磁極数(M)が少い場合は、
磁極間隔(P)が広いので、磁束深さ(h)は大き
い。すなわち、高磁力を目的とする現像磁極とそれに隣
接する磁極との間隔(P)が等方性ボンド磁石製外層
31の厚さ(t)に対してP/t≧1.6のの条
件を満たす場合、フェライト系異方性ボンド磁石製内層
32の磁力を有効に利用することができる。図3は対称磁
極の場合を示すが非対称磁極も同様である。
【0027】円筒状ボンド磁石全体を多極着磁したフェ
ライト系ボンド磁石で形成すると、フェライト磁粉を配
向させるための磁界はボンド磁石の内部まで侵入し、ボ
ンド磁石の厚みのほぼ全体にわたって異方性が付与され
るので、高い表面磁束密度を有するボンド磁石が得られ
る。しかし、軸線方向に沿って磁粉の配向に乱れが生
じ、表面磁束密度の軸線方向における直線性は低い。こ
れに対して図3に示す複合マグネットロール構造にする
と、フェライト系異方性ボンド磁石の表面はR-T-N合金
系等方性ボンド磁石で覆われるので、配向磁界による磁
束の乱れが吸収され、表面磁束密度の直線性が向上す
る。
【0028】等方性ボンド磁石製外層31の厚さ
(t)と異方性ボンド磁石製内層32の厚さ(t
との比は、1:9〜3:7の範囲にあるのが好ましい。
この複合マグネットロールは外径が10〜20mmの小口径の
みならず、外径が50〜60mm程度の大口径品にも有効に適
用できる。
【0029】Brの温度係数については窒化型希土類磁
粉は−0.065(%/℃)でありNd−Fe−B系磁
性粉の−0.12(%/℃)、およびSrフェライト磁
石の0.2(%/℃)よりも極めて小さいので、過酷な
条件(高温、連続印字等)でマグネットロールを使用し
てもスリーブ上の磁束密度の変化は僅かであり、高品質
の画像が安定して得られる。
【0030】(B)第二のマグネットロール 本発明の第二のマグネットロールは、図4に示すとおり
窒化型希土類磁粉およびバインダー樹脂の円筒状等方性
ボンド磁石からなる内層41と、フェライト磁粉およびバ
インダー樹脂の円筒状異方性ボンド磁石からなる外層42
とが一体的に成形されてなる複合マグネットロール40で
ある。円筒状内層41はシャフト12に固着されている。フ
ェライト系円筒状異方性ボンド磁石製外層42の表面には
対称に複数個の磁極(図示の例では12極)が形成されて
いる。
【0031】図4において、フェライト系異方性ボンド
磁石製外層42の外径をD(mm)、厚さをt2(mm)、磁極数を
M、磁極間隔をP2(mm)、磁束線の侵入深さをh'(mm)とす
ると、磁極間隔(P2)はπD/Mで表され、磁束の侵入深さ
を(h')は図3の場合と同様にP 2/2程度となる。図4のマ
グネットロールは磁極数が多いので、磁極間隔(P2)が狭
くなり、磁束の侵入深さ(h2)は小さい。円筒状ボンド磁
石全体を多極着磁したフェライト系ボンド磁石で形成す
ると、フェライト磁粉を磁束線方向に配向させるための
磁界は磁場配向金型などの制約により磁石の表面部にし
か侵入せず、表面部のみ異方性を付与されるので、高い
表面磁束密度を有するボンド磁石を得ることはできな
い。そこで磁極間隔P2と異方性ボンド磁石製外層42の厚
さt2とがP2/t2<1.6の条件を満たすようにすると、異
方性ボンド磁石製外層42全体が磁界形成に使われる。図
4の構造では、異方性ボンド磁石製外層42の内側にR-Fe-
N系ボンド磁石製内層41があるため、R-Fe-N系ボンド磁
石製内層41まで深く着磁磁場を印加することができるの
で、マグネットロールの表面磁束密度を向上させること
ができる。このように第二のマグネットロールでは、現
像磁極と隣接する磁極との間隔(P2)はフェイト系異方性
ボンド磁石製外層42の厚さ(t2)の1.6倍未満である。
【0032】等方性ボンド磁石の厚さ(t1)と前記異方性
ボンド磁石の厚さ(t2)との比率は、4:1〜3:2の範囲に
あるのが好ましい。この複合マグネットロールは外径が
10〜20mmの小口径のみならず、外径が50〜60mm程度の大
口径品にも有効に適用できる。
【0033】[B]マグネットロールの組成 上記マグネットロールを構成するボンド磁石としては、
(i)窒化型希土類系ボンド磁石、又は(ii)フェライト系
ボンド磁石が挙げられる。具体的な構成は、(i)単独、
又は(i)+(ii)の組合わせである。
【0034】(A)窒化型希土類系ボンド磁石の組成 (I)窒化型希土類磁粉 (a)組成 本発明に使用し得る第一の窒化型希土類磁粉は、不可避
的不純物以外下記式: RαT100-(α+δ)Nδ(原子%) (ただし、RはYを含む少なくとも一種の希土類元素であ
って、Smを必ず含み、TはFe単独又はFeとCoとの組合わ
せであり、5≦α≦18,及び4≦δ≦30である)により表
される基本組成を有し、不可避的不純物に含まれるCは
基本組成に対し5原子%以下である。
【0035】また本発明に使用し得る第二の窒化型希土
類磁粉は、不可避的不純物以外下記式: RαT100-(α+β+η+δ)MβBηNδ(原子%) (ただし、RはYを含む少なくとも一種の希土類元素であ
って、Smを必ず含み、TはFe単独又はFeとCoとの組合わ
せであり、MはAl、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Ga、Zr、Nb、M
o、Hf、Ta及びWからなる群から選ばれた少なくとも一種
の元素であって、Tiを必ず含み、5≦α≦18,1≦β≦3
0, 4≦δ≦30、及び0≦η≦5である)により表される
基本組成を有し、不可避的不純物に含まれるCは基本組
成に対し5原子%以下である。
【0036】(1)希土類元素R 本発明の窒化型希土類磁石材料において、RはSmを必ず少
なくとも一種の希土類元素であり、Sm以外の希土類元素
はY、La、Ce、Pr、Nd、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b及びLuからなる群から選ばれた少なくとも一種であ
る。希土類元素RとしてSmミッシュメタルやジジム等の
2種以上の希土類元素の混合物を用いてもよい。実質的
にSm単独で使用することができるが、二種以上の希土類
元素Rを使用する場合にSmと組合わせる他の希土類元素
は、好ましくはLa、Y、Ce、Pr、Nd、Gd、Dy及びErから
なる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、より
好ましくはLa、Y、Ce、Pr及びNdからなる群から選ばれ
た少なくとも一種の元素である。特に好ましい希土類元
素RはSm単独、又はSm+Laである。高い表面磁束磁束密
度を得るために、希土類元素R全体に占めるSmの比率を5
0原子%以上、さらには70原子%以上とするのが好まし
い。またLaを含有する場合、Laの含有量はR全体の20原
子%以下であるのが好ましい。
【0037】希土類元素Rの含有量αは、基本組成全体
を100原子%として5〜18原子%である。Rが5原子%未満
又は18原子%超では、αFeが多量に生成したり、硬質磁
性相以外の相が生成するため表面磁束密度が低下する。
好ましいR含有量は6〜12原子%である。
【0038】(2)M元素 M元素は、Al、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Ga、Zr、Nb、Mo、H
f、Ta及びWからなる群から選ばれた少なくとも一種の元
素であって、Tiを含むことが望ましい。M元素はTi単独
でも良い。M元素は単独でも二種以上の組合わせでも良
い。適量のM元素とB元素とを含有することにより磁気特
性発現相が実質的に前記硬質磁性相からなる希土類磁石
材料が得られる。M元素を添加することにより僅かに表
面磁束密度は低下するものの、耐熱性が著しく向上し、
高温で連続印字する場合に適した高性能マグネットロー
ルが得られる。
【0039】M元素の含有量βは、基本組成全体を100原
子%として1〜30原子%であり、好ましくは1〜10原子%
であり、より好ましくは1〜6原子%である。M元素が1原
子%未満ではαFeが生成し、同じく表面磁束密度が低下
する。またM元素が30原子%を越えるとThMn12型のSm(F
e,M)12Nδ相が生成し、表面磁束密度が低下する。
【0040】(3)B元素 M元素の量に対応してホウ素Bの含有量ηを増減させるこ
とによって、表面磁束密度の低下を抑制することができ
る。ホウ素Bの含有量ηは、基本組成全体を100原子%と
して0〜5原子%であり、好ましくは0.1〜5原子%であ
り、より好ましくは1〜4原子%である。B元素の含有量
ηが5原子%を越えると硼化物が生成し、表面磁束密度
の低下の原因になる。
【0041】(4)C元素 Cの含有量は5原子%以下が好ましい。Cの含有量が5原子
%以下のとき耐食性が向上し、Cの含有量が5原子%を越
えると耐食性および表面磁束密度が低下する。より好ま
しいCの含有量は1原子%以下である。
【0042】(5)窒素 窒素の含有量δは、基本組成全体を100原子%として4〜
30原子%であり、好ましくは10〜20原子%である。窒素
の含有量が4原子%未満の場合及び30原子%超の場合の
いずれも、表面磁束密度が低下する。
【0043】(6)T元素 TはFe単独又はFeとCoとの組合わせであり、好ましくはF
e単独又はFe+Coである。Coを含ませる場合、その含有
量は0.01〜30原子%(基本組成全体を100原子%とす
る)であるのが好ましく、1〜20原子%がより好まし
い。Coの導入により窒化型希土類磁石材料のキュリー温
度及びiHcの温度係数が向上するが、Coの含有量が30原
子%超ではiHc及び飽和磁化σが顕著に低下し、0.01原
子%未満では添加効果が認められない。残部は実質的に
Feである。
【0044】(7)その他 希土類元素R等の添加元素中には、製造上混入が避けら
れないO、H、C、Al、Si、Na、Mg、Ca等の不可避的不純
物が少量含まれている。不可避的不純物の含有量は少な
い方が好ましいが、基本組成全体を100原子%として、
酸素は0.25重量%以下であれば良い。また水素は、0.01
〜10原子%程度の含有量であれば許容される。
【0045】(b)組成 窒化型希土類磁粉は実質的に平均結晶粒径が0.01〜1μm
のR2T17型構造の硬質磁性相からなるのが好ましく、ま
たαFeの含有量(平均面積率により表す)は5%以下であ
るのが好ましい。
【0046】(1)硬質磁性相 硬質磁性相はR2T17型構造を有する。硬質磁性相として
はTh2Zn17型構造の菱面体晶及びTh2Ni17型構造の六方晶
があるが、これらの液晶でも良い。硬質磁性相の平均結
晶粒径が0.01〜1μのときに高い磁気特性が得られる。
工業生産上、0.01μm未満の平均結晶粒径を有する硬質
磁性相を安定的に得るのは困難である。また硬質磁性相
の平均結晶粒径が1μm超では、窒化型希土類磁石材料の
iHcが大きく低下する。硬質磁性相の好ましい平均結晶
粒径は0.01〜0.5μmである。
【0047】(2)αFe相 高い磁気特性を得るために、窒化型希土類磁石材料の組
織中のαFe相はできるだけ少ない方が好ましく、その上
限は平均面積率で5%であるのが好ましい。αFe相の平
均面積率が5%超になると、iHc及びその温度係数が低下
する。αFe相の好ましい平均面積率は2%以下である。
【0048】(c)粒径 窒化型希土類磁石粉の平均粒径が2〜100μmのときに高
い表面磁束密度と優れた温度安定性、成形性及び耐食性
が得られる。平均粒径が2μm未満のものを安定して得る
ことは実用上困難で、平均粒径が100μmを越えると均一
な窒化ができずiHcが低下するたけでなく、成形性が低
下する。より好ましい平均粒径は2〜10μmである。
【0049】(II)バインダー樹脂 バインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、塩素化ポリ
エチレン、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)等を使用することができる。また樹脂成分に、分散
剤、滑剤、可塑剤などを添加しても良い。これらの添加
剤の量は合計で3重量%以下が好ましく、より好ましく
は1〜2重量%である。分散剤としては、フェノール系、
アミン系などが挙げられる。滑剤としては、ワックス類
(パラフィンワックス、微結晶ワックス等)、脂肪酸
(ステアリン酸、オレイン酸等)、脂肪酸塩(ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等)などが挙げられ
る。可塑剤としては、例えばフタル酸ジ2−エチルヘキ
シル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)等のフタル酸エス
テルが挙げられる。
【0050】(III)配合比 窒化型希土類磁粉とバインダー樹脂との配合比は、体積
%で80/20〜30/70である。バインダー樹脂の体積分率
が20%未満であると、成形性が不十分であり、また70%
超であると得られるボンド磁石の磁力が不十分である。
【0051】(B)フェライト系ボンド磁石 フェライト磁粉としては、MO・nFe2O3(M:Ba、Sr、Pbの1
種以上、n=5〜6)の一般式により表される組成を有する
フェライト粒子を用いることができる。このうち磁気異
方性定数の大きいBaフェライト磁粉又はSrフェライト磁
粉が好ましく、磁気特性、成形性及び生産性の観点か
ら、平均粒径0.5〜3μmの粒子が望ましい。
【0052】[C]マグネットロールの製造方法 (A)窒化型希土類系ボンド磁石の製造方法 (I)窒化型希土類磁粉の製造方法 (1)母合金の作製 高周波溶解法、アーク溶解法、ストリップキャスト法、
アトマイズ法等により窒化型希土類磁石材料の母合金を
作製する。母合金の組成はR-T-C系又はR-T-C-M(-B)系で
あって、窒素を含有しない以外は窒化型希土類磁石材料
の基本組成と実質的に同じである。
【0053】母合金溶湯を急冷凝固してαFeの生成を抑
制した母合金を得るためには、ストリップキャスト法、
アトマイズ法等により行なうのが好ましい。母合金溶湯
の冷却速度は、得られた薄帯又は粉末中にαFeが平均面
積率で5%以下しか析出せず、かつ均一な組織を有する
ように、設定するのが好ましい。具体的には、1×102
1×104℃/秒程度の冷却速度が好ましい。ストリップキ
ャスト法により得られる薄帯の厚さは0.05〜3mm程度で
あり、またアトマイズ法により得られる粉末の平均粒径
は10〜300μmであるのが好ましい。
【0054】(2)均質化熱処理 得られた窒化型希土類磁石材料がαFeを含有する場合、
保持力iHcの低下を招来する。従って、窒化型希土類磁
石材料はできるだけαFeの含有量が少ない方が好まし
い。母合金のαFeの含有量が平均面積率で5%超の場
合、αFeを基地に固溶させるために、均質化(溶体化)熱
処理を施すのが好ましい。
【0055】均質化熱処理は、窒素を含まない不活性ガ
ス雰囲気中で1010〜1280℃で1〜40時間加熱することに
より行うのが好ましい。1010℃×1時間未満ではαFeの
基地への固溶が進まず、また1280℃×40時間超としても
り均質化熱処理の効果が飽和し、Sm等の蒸発による組成
ずれが顕著になるという問題が起こる。なお均質化熱処
理を施す場合、B及びTiは必須ではない。
【0056】(3)粗粉砕 高周波溶解法又はアーク溶解法により製造したインゴッ
トは、均質化熱処理後、ジョークラッシャー、ハンマー
ミル等により数mmの粒径の粗粉に粉砕する。
【0057】(4)水素化・分解反応処理 必要に応じて均質化熱処理した母合金の粗粉又は薄帯片
に対して、0.1〜10atmの水素ガス中又は水素ガス分圧を
有する不活性ガス(窒素ガスを除く)中で、675〜900℃×
8時間加熱する水素化・分解反応処理を行う。水素化・
分解反応により母合金は希土類元素Rの水素化物RHX、T-
M相等に分解する。水素化・分解反応用雰囲気の水素分
圧が0.1at未満では母合金の分解反応がほとんど起こら
ず、また10atm超では処理施設の大型化及びコスト増を
招く。よって水素分圧は0.1〜10atmが好ましく、0.5〜5
atmがより好ましい。
【0058】水素化・分解反応の加熱条件が675℃(ほぼ
水素化分解温度に相当する。)×0.5時間未満では母合
金が水素を吸収するのみでRHx、T-M相等への分解が起こ
らない。また900℃×10時間超では脱水素後の母合金が
粗粒化し、窒化型希土類磁粉のiHcが大きく低下する。
よって、水素化・分解反応の加熱条件は675〜900℃×0.
5〜8時間が好ましく、700〜875℃×0.5×8時間がより好
ましい。
【0059】(5)脱水素・再結合反応処理 水素化・分解反応を行なった母合金に対して、1×10-2T
orr以下、特に1×10-2〜1×10-6Torrの高真空中で、700
〜900×0.5〜10時間加熱する脱水素・再結合反応処理を
行うのが好ましい。脱水素・再結合反応により、水素化
物RHx、T-M相等を母合金相に再結合させることにより、
平均結晶粒径が0.01〜1μmの微細な再結晶粒からなる母
合金が得られる。個々の再結晶粒子は通常ランダムに配
向するが、場合によっては異方性が付与されることがあ
る。脱水素・再結合反応処理を行うことにより、平均粒
径が5μm以上の磁粉において高い表面磁束密度を実現す
ることができる。したがって磁粉と樹脂の混合割合と成
形性を考慮して最適の平均粒度を持つ磁粉を容易に調整
することが可能である。
【0060】脱水素・再結合反応の雰囲気が1×10-2Tor
rよりも低真空では処理に長時間を要し、また1×10-6To
rr超の高真空とするのは真空排気装置のコスト増を招
く。脱水素・再結合反応の加熱条件が700℃×0.5時間未
満ではRHx等の分解が進行せず、また900×10時間超では
再結晶組織が粗粒化してiHcが大きく低下する。より好
ましくは脱水素・再結合反応の加熱条件は725〜875℃×
0.5〜10時間である。
【0061】(6)粉砕 脱水素・再結合反応を行なった母合金に対して、必要に
応じて粉砕を行い所定の粒径にする。特に母合金がスト
リップキャスト法で得られた薄帯状の場合、粉砕により
所定の平均粒径にするのが好ましい。また必要に応じて
分級又は篩分して粒径分布を調整すると、均一な窒化組
織が実現するとともに、ボンド磁石の成形性及び密度が
向上するので好ましい。
【0062】(7)窒化処理 所定の粒径に母合金粉末に対して窒化処理を行い、本発
明の基本組成を有する窒化型希土類磁石材料を得る。窒
化処理は、(イ)純窒素ガス、(ロ)1〜95モル%の水素を含
有し、残部が実質的に窒素からなる混合ガス、又は(ハ)1
〜50モル%のNH 3を含有し、残部が実質的に水素からな
る混合ガスからなる雰囲気中で行うのが好ましい。窒化
雰囲気は0.2〜10atm程度が好ましく、0.5から5atm程度
がより好ましい。0.2atm未満では窒化反応が非常に遅く
なり、また10atm超では高圧ガス設備が必要になり、製
造コスト増を招く。
【0063】窒化方法としては、上記窒化雰囲気中で母
合金粉末を加熱するガス窒化法が実用性に富んでいるの
で好ましい。ガス窒化の加熱時条件は300〜650℃×0.1
〜30時間が好ましく、400〜550℃×1〜20時間がより好
ましい。300℃×0.1時間未満では窒化が十分に進行せ
ず、また650℃×30時間超では逆にR-N相及びFe-M相を生
成し、iHcが低下する。
【0064】(8)その他の工程 窒化型希土類磁石材料の組成によっては、窒化処理後に
真空中又は不活性ガス中(窒素ガスを除く)で300〜600℃
×0.5〜50時間の熱処理を行うと、iHcがさらに向上す
る。またバインダー樹脂との濡れ性を改善するために、
磁粉の表面を例えば有機ケイ素化合物(シランカップリ
ング剤)又は有機チタネート化合物(チタンカップリング
剤)で処理してもよい。
【0065】(II)マグネットロールの成形 (1)第一のマグネットロールの成形 図3のマグネットロールは次のようにして作製できる。
フェライト磁粉とバインダー樹脂を主体とする原料コン
パウンドを磁場中で射出成形又は押出成形により円筒状
に成形し、これにシャフト12を固着する。又はシャフト
を金型内にセットした後で原料コンパウンドを金型内に
射出することによりインサート成形を行い、シャフトが
一体化したフェライト系ボンド磁石を得ることもでき
る。シャフトが一体化したフェライト系ボンド磁石を金
型内に載置した状態で、窒化型希土類系ボンド磁石用コ
ンパウンドを無磁場中で射出成形することにより、図3
に示す複合マグネットロールを得ることができる。
【0066】図5はボンド磁石の成形装置を示す断面図
であり、図6は図5におけるB-B断面図である。二軸押
出機6は、一端側にホッパー61を有するバレル62と、そ
の内部に配設された2本のスクリュー63(1本のみ図示)
と、バレル62の先端に設置されたアダプタ64とを有す
る。アダプタ64の吐出口に成形金型70が接続されてい
る。この金型70はリング状スペーサ71と、マンドレル72
と、両者の間に形成された円筒状の成形空間73とを有す
る。
【0067】異方性ボンド磁石を成形する場合には、金
型70の周囲にリング状スペーサ71を介して磁場発生部材
74を配設する。磁場界発生部材74は、強磁性体からなる
円筒ヨーク75の内部に成形空間73を取囲むように複数個
の磁石ユニット76が配設された構成を有する。各磁石ユ
ニット76は強磁性材体からなるスペーサ77、半径方向に
磁化された永久磁石78、及び強磁性体からなる磁極片79
を有する。
【0068】この成形装置により等方性ボンド磁石を成
形するには、まずホッパー61よりバレル62内に原料コン
パウンドを投入する。原料コンパウンドは、一対のスク
リュー63の回転によりせん断力が加えられ、150〜230℃
の温度で加熱溶融されながら成形金型70に搬送され、所
定の断面積に絞り込まれて成形空間を通過する。金型70
から押出された円筒状ボンド磁石は所定長さ(L/D≧5
以上)に切断し、冷却・固化する。次いで円筒状ボンド
磁石にシャフトを固着してマグネットロールを得る。
【0069】(2)第二のマグネットロールの成形 まず窒化型希土類磁粉とバインダー樹脂を主体とする原
料コンパウンドを無磁場中で押出成形する。得られた窒
化型希土類円筒状ボンド磁石41にシャフト12を固着す
る。次いでこのシャフト付ボンド磁石を前記と同様に金
型内に載置し、フェライト系ボンド磁石用コンパウンド
を磁場中で射出成形し、図4に示す複合マグネットロー
ルとする。最後に複合マグネットロールのフェライト系
ボンド磁石の配向方向と同一方向の磁界を印加して、着
磁する。
【0070】このようにして得られる本発明のマグネッ
トロールは窒化型希土類磁粉とバインダー樹脂からなる
窒化型希土類系ボンド磁石を必須とするが、窒化型希土
類磁粉が表面に露出しても錆が発生しない。そのため、
高温多湿の環境下でマグネットロールを使用してもロッ
ク事故は発生せず、信頼性が高い。本発明のマグネット
ロールは、バインダー樹脂量を制御することにより1MGO
e以上の(BH)max及び1800G以上のBr(マグネットロール表
面とスリーブ表面との距離を1mmとして、約1050G以上の
スリーブ上の表面磁束密度に対応する。)を有すること
ができる。なお対称的に配置された磁極を有するマグネ
ットロールについて説明したが、非対称な磁極配列のマ
グネットロールも同様に成形可能である。
【0071】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0072】実施例1〜12 平均粒径1μmのSrフェライト粉末91重量部と、エチレン
−エチルアクリレート共重合体(日本ユニカー(株)製MB-
870)7重量部と、分割剤(アデカアーガス(株)製DH-37)1
重量部と、滑剤(日本化成(株)製スリパックスE)0.5重
量部とをミキサーで混合し、得られた混合物を150℃で
溶融混錬した。冷却固化後直径5mm以下の粒子に粉砕
し、シリコーンオイル0.5重量部(信越化学工業(株)製KF
968)を添加した後、150℃の温度で造粒した。得られた
造粒粉を図5に示す成形装置に投入し、150〜200℃の温
度で溶融混錬しながら磁場中で押出成形した。各押出品
を所定の長さに切断した後中心部にシャフトを固着し
て、外径16mm及び内径8mmのシャフト付フェライト系ボ
ンド磁石(コア材)を得た。
【0073】それぞれ純度99.9%のSm、La、Feを表1に
示す窒化型希土類磁粉に対応する母合金組成になるよう
に配合し、アルゴンガス雰囲気の高周波溶解炉で溶解
し、母合金インゴットを作製した。得られた母合金イン
ゴットを平均粒径が約100μm以下になるまで粉砕し、窒
素ガス雰囲気中で400〜500℃で1〜10時間熱処理を行な
い、窒化した。さらにジェットミルを用いて平均粒径dp
が1〜5μmになるまで微粉砕することによって、5kOe以
上の保持力を有するR-T-N合金粉末を得た。磁粉の平均
粒径dpの測定にはsympatec社製のレーザー回折型粒径分
布測定装置(HEROS&RODOSシステム)を用いた。X線回折
により、この合金粉末の結晶構造はTh2Zn17型、Th2Ni17
型構造又はこれらの混相であることが確かめられた。
【0074】Sm-Fe-N合金粉末を塩素化ポリエチレンバ
インダー中に体積分率が70%になるように混合してなる
コンパウンドを、上記コア材を載置した射出成形用金型
のキャビティー内に180℃で無磁場中で射出成形し、外
径18mm及び内径16mmのR-T-N系ボンド磁石製外層を一体
的に形成し、複合マグネットロールを得た。対称6極に
着磁した後で、複合マグネットロールを外径20mmのアル
ミニウム合金製スリーブ内に組み込み、現像ロール装置
を作製した。
【0075】スリーブ上の表面磁束密度を測定したとこ
ろ、各磁極における表面磁束密度はいずれも1100G以上
と高く、均一であった。これに対して、同一寸法の等方
性フェライト系ボンド磁石を用いた場合にはスリーブ上
の表面磁束密度は約750Gであり、また8極の磁場配向金
型で押出成形した異方性フェライト系ボンド磁石を用い
た場合には表面磁束密度は約900Gであった。
【0076】耐食性試験は、各組成のマグネットロール
10本を温度60℃及び相対湿度95%の環境下に500時間載
置し、錆の発生の有無を光学顕微鏡で観察することによ
り行なった。耐食性は、〔錆びの発生しているマグネッ
トロールの本数/10〕×100(%)の式により評価した。
結果を表1に示す。
【0077】表面磁束密度の均一性は、各マグネットロ
ールの軸線方向におけるスリーブ上の表面磁束密度の分
布を磁極上で10箇所測定し、〔(表面磁束密度の最大値
−表面磁束密度の最小値)/表面磁束密度の平均値〕×1
00(%)の式により評価した。結果を表1に示す。表面磁
束密度の均一性は成形の難易に関連しており、成形性が
良好な場合は磁粉が均一に分布し、表面磁束密度が均一
になるが、成形性が悪い場合は磁粉の分布が不均一にな
り、表面磁束密度が不均一になる。
【0078】比較例1〜5 C含有量が過多の組成(比較例1〜2)、Nを含有しな
い組成(比較例3〜5)とした以外は実施例1〜12と同
じ条件で窒化型希土類磁粉を作製した。各窒化型希土類
磁粉を用いて実施例1〜12と同様に作製したマグネット
ロールについて、実施例1〜12と同じ評価を行なった。
結果を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】表1より、Cが過多の比較例1〜2では表
面磁束密度と耐食性の両方が低下することがわかる。さ
らにNを含有せずにCを含有する比較例3〜5では表面磁
束密度、耐食性および均一性の何れもが低い結果とな
る。また実施例8〜12のデータから明らかなように、La
を添加すると着磁性が向上するため、マグネットロール
の表面磁束密度が増大するのみならず、均一化する。
【0081】実施例13〜19 それぞれ純度99.9%のSm、Feを下記窒化型希土類磁粉に
対応する母合金組成になるように配合し、アルゴンガス
雰囲気の高周波溶解炉で溶解し、母合金インゴットを得
た。得られた母合金インゴットを雰囲気熱処理炉に仕込
み、1atmの水素ガスを供給しながら500℃まで加熱し、
水素を吸収させた後真空にすることにより脱水素を行う
工程を繰り返し、平均粒径が12μmになるまで粗粉砕し
た。次に表2の条件で水素化・分解反応処理時と、それ
に続いて脱水素・再結合反応処理を行った。水素化・分
解反応処理時の水素ガス圧は1atmとし、脱水素・再結合
反応処理時の水素分圧は5〜7×10-2Torrとした。処理済
の合金粉を別の雰囲気熱処理炉に仕込み、アンモニア分
圧0.35atm及び水素ガス0.65atmの460℃の混合気流中に7
時間保持し、窒化処理を行った。続いてアルゴンガス気
流中で400℃×30分間熱処理を行い、原子%でSm9.2Fe
balN12.3の主要組成と、対主要組成比0.06原子%の不可
避のCとを有する窒化型希土類磁粉を得た。
【0082】得られた窒化型希土類磁粉及び実施例1と
同じバインダー樹脂を使用し、磁粉の体積分率70%にな
るよう溶融混錬し、成形温度180℃で無磁場中で外径14m
m及び内径8mmの円筒状に押出し成形した。得られた押出
成形品を300mmの長さに切断した後内径部にシャフトを
固着して、コア材を作製した。得られたコア材を射出成
形用金型内に載置し、実施例1と同じフェライト系ボン
ド磁石用コンパウンドを金型キャビティ内に注入し、成
形温度180℃及び10kOeの磁場中で射出成形し、外径18mm
及び内径14mmのフェライト系ボンド磁石製外層を形成し
て、複合マグネットロールを作製した。フェライト系ボ
ンド磁石製外層の表面に対称的に20極の磁極を設けた
後、外径20mmのアルミニウム合金製スリーブ内に組込ん
で現像ロール装置を作製した。スリーブ上の表面磁束密
度及びその均一性を測定した。結果を表2に示す。表2
から明らかなように、各磁極とも1200G以上で、均一で
あった。
【0083】比較例6〜13 水素化・分解反応処理条件及び脱水素・再結合反応処理
条件を変えた以外は実施例13〜19と同じ条件でマグネッ
トロールを作製し、表面磁束密度及びその均一性を評価
した。結果を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】表2から、実施例13〜19のように水素化・
分解反応処理の加熱条件を675〜900℃×0.5〜8時間の範
囲内とし、さらに脱水素・再結合反応処理の加熱条件を
700〜900℃×0.5〜10時間の範囲とすることにより、高
い表面処理磁束密度が得られることが分かる。これに対
し、比較例6〜13のマグネットロールは表面磁束密度が
低く、均一性にも欠け、成形性に問題があることが分か
る。
【0086】実施例20〜25、比較例14、15 平均粒径が2〜100μmの磁粉(実施例20〜25)、平均粒径
が小さすぎる磁粉(比較例14)、及び平均粒径が大きすぎ
る磁粉(比較例15)を用いた以外は実施例13と同じ条件で
窒化型希土類磁粉を作製し、得られた各磁粉を用いて実
施例1と同様にしてマグネットロールを作製し、表面磁
束密度、その均一性及び耐食性を評価した。結果を表3
に示す。
【0087】
【表3】
【0088】表3から磁粉の平均粒径を2〜100μmとし
た場合に高い表面磁束密度と高い均一性が得られること
が分かる。平均粒径が小さすぎる場合(比較例14)及び平
均粒径が大きすぎる場合(比較例15)はいずれも、表面磁
束密度が低下するとともに均一性も劣化する。
【0089】実施例26〜36 それぞれ純度99.9%のSm、La、Fe、Ti、Bを表4に示す
窒化型希土類磁粉に対応する母合金組成になるように配
合し、アルゴンガス雰囲気の高周波溶解炉で溶解し、母
合金インゴットを得た以外は実施例1と同じ条件でマグ
ネットロールを作製し、表面磁束密度及びその均一性、
耐食性及び耐熱性を調べた。結果を表4に示す。耐熱性
は、マグネットロールを80℃×50時間の環境下に置いた
ときの表面磁束密度の減少率により表す。
【0090】比較例16〜19 窒化希土類磁石の組成を変更した以外は実施例26〜36と
同様にして作製したマグネットロールについて、実施例
26〜36と同様の評価を行なった。結果を表4に示す。
【0091】
【表4】
【0092】表4から明らかなように、磁粉が原子%で
RαT100-(α+β+η+δ)MβBηNδ(ただし、RはYを含
む希土類元素の少なくとも一種であって、Smを必ず含
み、TはFe又はFeとCoであり、MはAl、Ti、V、Cr、Mn、C
u、Ga、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta及びWの少なくとも一種の元
素であって、Tiを必ず含有し、5≦α≦18,1≦β≦30,
0≦η≦5、及び4≦δ≦30。)の主要組成を有するとき
に、スリーブ上の表面磁束密度が高く、耐食性及び耐熱
性に優れたマグネットロールを得ることができる。また
実施例32〜36のデータから明らかなように、Laを添加す
ると着磁性が向上するため、マグネットロールの表面磁
束密度が増大するのみならず、均一化する。
【0093】実施例37〜42、比較例20、21 磁粉の組成及び平均粒径を変更した以外は実施例20〜25
及び比較例14,15と同じ条件で窒化型希土類磁粉を作製
し、各磁粉を用いてマグネットロールを作製し、表面磁
束密度、その均一性、耐食性及び耐熱性を評価した。結
果を表5に示す。
【0094】
【表5】
【0095】表5から、磁粉の平均粒径が2〜100μmの
場合(実施例37〜42)には、表面磁束密度が高く、耐食
性、均一性及び耐熱性にすぐれたマグネットロールが得
られるが、磁粉の平均粒径が小さすぎるか大きすぎると
(比較例20,21)、表面磁束密度、均一性及び耐熱性が低
下することが分かる。
【0096】
【発明の効果】上記の通り、本発明によれば、窒化型希
土類磁粉を含有するボンド磁石を内層とし、フェライト
系ボンド磁石を外層とするか、又はその逆の構成とする
ことにより、実用上十分な磁力を有するとともに、低コ
ストで、使い易く、かつ均一性の高い複合マグネットロ
ールが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マグネットロールを具備する現像ロール装置を
示す断面図である。
【図2】図1のA-A断面図である。
【図3】本発明の実施例による複合マグネットロールを
示す断面図である。
【図4】本発明の実施例による複合マグネットロールを
示す断面図である。
【図5】マグネットロールの成形装置を示す断面図であ
る。
【図6】図5のB-B断面図である。
【符号の説明】
1 マグネットロール装置 2 スリーブ 11,30,40 マグネットロール 12 シャフト 31 等方性ボンド磁石外層 32 異方性ボンド磁石内層 41 等方性ボンド磁石内層 42 異方性ボンド磁石外層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 等方性ボンド磁石からなる円筒状外層
    (厚さt)と、異方性ボンド磁石からなる円筒状内層
    (厚さt)が一体的に成形されてなり、表面に複数個
    の磁極を有するマグネットロールであって、少なくとも
    現像磁極と隣接する磁極との間隔(P)が磁石厚さ
    (t)の1.6倍以上であり、前記等方性ボンド磁石は
    R-T-N合金系の窒化型希土類磁粉(但し、RはYを含
    む希土類元素の少なくとも一種であって、Smを必ず含
    み、TはFe又はFeとCoである。)とバインダー樹脂から
    なり、前記異方性ボンド磁石はフェライト磁粉とバイン
    ダー樹脂からなることを特徴とするマグネットロール。
  2. 【請求項2】 前記等方性ボンド磁石の厚さ(t)と
    前記異方性ボンド磁石の厚さ(t)との比率が1:9
    〜3:7の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の
    マグネットロール。
  3. 【請求項3】 等方性ボンド磁石からなる円筒状内層
    (厚さt)と、異方性ボンド磁石からなる円筒状外層
    (厚さt)が一体的に成形されてなり、表面に複数個
    の磁極を有するマグネットロールであって、少なくとも
    現像磁極と隣接する磁極との間隔(P)が磁石厚さ
    (t)の1.6倍未満であり、前記等方性ボンド磁石は
    R-T-N合金系の窒化型希土類磁粉(但し、RはYを含
    む希土類元素の少なくとも一種であって、Smを必ず含
    み、TはFe又はFeとCoである。)とバインダー樹脂から
    なり、前記異方性ボンド磁石はフェライト磁粉とバイン
    ダー樹脂からなることを特徴とするマグネットロール。
  4. 【請求項4】 前記等方性樹脂磁石の厚さ(t)と前
    記異方性樹脂磁石の厚さ(t)との比率が4:1〜
    3:2の範囲にあることを特徴とする請求項3記載のマ
    グネットロール。
  5. 【請求項5】 前記窒化型希土類磁粉は原子%でRα
    100−(α+δ)δ(RはYを含めた希土類元素のいず
    れか1種または2種以上でありSmを必ず含む、TはF
    eまたはFeとCo、5≦α≦18,4≦δ≦30であ
    る)で表される主要組成と、不可避不純物であるO,H
    および主要組成に対し5原子%以下のCとを有し、磁気
    特性発現相が実質的にThZn17型構造の菱面体晶
    及び/又はThNi17型構造の六方晶からなる硬質
    磁性相であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか
    に記載のマグネットロール。
  6. 【請求項6】 前記RはSm及びLaを必ず含み、Laの含有
    量はR全体の20原子%以下であることを特徴とする請求
    項5記載のマグネットロール。
  7. 【請求項7】 前記窒化型希土類磁粉は原子%でRα
    100−(α+β+η+ δ)βηδ(RはYを含めた
    希土類元素のいずれか1種または2種以上でありSmを
    必ず含む、TはFeまたはFeとCo、MはAl、T
    i、V、Cr、Mn、Cu、Ga、Zr、Nb、Mo、
    Hf、Ta、Wのいずれか1種または2種以上でありT
    iを必ず含む、5≦α≦18,1≦β≦30,4≦δ≦
    30、0≦η≦5である)で表される主要組成と、不可
    避不純物であるO,Hおよび主要組成に対し5原子%以
    下のCとを有し、磁気特性発現相が実質的にThZn
    型構造の菱面体晶及び/又はThNi17型構造
    の六方晶からなる硬質磁性相であることを特徴とする請
    求項1乃至4の何れかに記載のマグネットロール。
  8. 【請求項8】 前記RはSm及びLaを必ず含み、Laの含有
    量はR全体の20原子%以下であることを特徴とする請求
    項7記載のマグネットロール。
  9. 【請求項9】 前記窒化型希土類系ボンド磁石は1MG
    Oe以上の(BH)maxと1800G以上のBrを有す
    ることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のマ
    グネットロール。
  10. 【請求項10】 前記窒化型希土類磁粉の平均粒径が2
    〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至9の
    何れかに記載のマグネットロール。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007528283A (ja) * 2003-11-07 2007-10-11 エスジーエム ガントリー エス.ピー.エー. フェライト永久磁石と希土類永久磁石を備えた磁力選別機
JP2015232276A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 日立アプライアンス株式会社 電動送風機および電気掃除機
JP2018194004A (ja) * 2018-08-29 2018-12-06 日立アプライアンス株式会社 電動送風機および電気掃除機

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