JP2000352811A - レーザ欠陥修正装置およびレーザ欠陥修正方法 - Google Patents

レーザ欠陥修正装置およびレーザ欠陥修正方法

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JP2000352811A
JP2000352811A JP16513199A JP16513199A JP2000352811A JP 2000352811 A JP2000352811 A JP 2000352811A JP 16513199 A JP16513199 A JP 16513199A JP 16513199 A JP16513199 A JP 16513199A JP 2000352811 A JP2000352811 A JP 2000352811A
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Yukio Morishige
幸雄 森重
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でレーザ蒸散時の飛散した粒子が
基板に再付着することを確実に防止して、基板にダメー
ジを与えずに高品質な欠陥修正が可能なレーザ欠陥修正
方法およびレーザ欠陥修正装置を提供する。 【解決手段】 レーザ光を発生するレーザ2と、基板1
の表面上の膜のうち除去すべき部分である欠陥部の形状
に基づいてレーザ光の形状を整形して欠陥部に照射する
スリット3、リレーレンズ4、対物レンズ5と、レーザ
光の欠陥部への照射前に欠陥部を帯電するイオナイザ7
と、対物レンズ5からのレーザ光が欠陥部に照射される
位置に基板1を移動するX−Yステージ9と、欠陥部に
照射されるレーザ光を欠陥部を蒸散除去させる強度に制
御する制御部16とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ欠陥修正装
置および方法に関し、特に、フォトマスクなどの余分な
遮光体があるいわゆる黒欠陥を修正するレーザ欠陥修正
装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のレーザ欠陥修正装置は、
フォトマスクのパターン上の余分な遮光体であるいわゆ
る黒欠陥を修正するのに用いられ、欠陥部分にパルスレ
ーザ光を照射し、黒欠陥をレーザ蒸散法により除去して
いた。この従来の欠陥修正装置では、数ns以下の短い
パルス光を用い、基板上の欠陥パターン部のCr膜等
を、瞬時に蒸発させ、不要なパターンを基板から取り去
っていた。この従来の欠陥修正装置は、レーザ光を所定
の形状に整形して基板上に照射する機能と、基板上のパ
ターンを高い倍率で観察する顕微鏡機能を含めたレーザ
照射顕微光学系と、基板上のパターンのレーザ光の照射
及び観察場所を選択するためのX−Yステージを装備し
ていた。この従来技術においては、レーザ蒸散法により
基板上から除去されたCr膜の蒸散物が、細かい粒子と
して除去したCr膜の近傍に再付着することが知られて
いた。これまでは、その粒子サイズが最大でも0.3μ
m程度であり、回路パターンのルールと比較して十分小
さかったため、問題とならなかったが、近年の半導体回
路パターンの微細化に伴い、フォトマスク上のゴミや、
異物の許容される最小サイズが、0.1μmレベルに届
こうとしているために、これらの欠陥修正部周辺への粒
子の再付着が大きな問題となってきた。
【0003】また、フォトマスクの検査においても、レ
ーザ蒸散法による細かい粒子が基板上の欠陥修正部近傍
に集中して付着している場合など、これらの再付着物を
疑似欠陥として誤認識してしまい、再検査を行う必要が
出るなど実用上大きな問題となっていた。
【0004】また、レーザ蒸散法においては、照射レー
ザ光強度を強くすると再付着物が減って加工品質上はよ
いが修正部の基板にダメージを与えてしまう。このため
修正部の基板のダメージを抑制するためには、照射レー
ザ光強度を低くする必要があるが、レーザ光強度を下げ
ると、蒸散するCr粒子の粒子サイズが大きくなりやす
く、また、蒸散部近傍に再付着しやすくなり、加工品質
と基板ダメージとのトレードオフからレーザ光強度の許
容範囲が狭かった。
【0005】これを解決するために、例えば、特開平6
−84894号公報には、レーザ照射により金属配線を
除去した後、除去部及びその周辺部に形成される金属を
含む再付着膜を除去するため、照射領域を拡大し、下地
にダメージを与えないように照射条件(波長、パルス
幅、レーザ強度、照射回数、照射領域の広さ)を設定し
て再度レーザ照射を行うことにより、配線接続部に金属
材料を残留させることなく配線切断を実現する技術が開
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の配
線切断方法では、切断したくない配線上をさけて配線切
断より広い異なる領域に再付着除去のためのレーザ光を
照射する必要がある。
【0007】また、配線切断の後に再付着膜除去の工程
を行うので、修正行程の時間が長くかかる。また、各種
の基板について下地にダメージを与えない照射条件を設
定するのに手間がかかる。また、再付着物の除去の工程
で新たな欠陥を発生する可能性もある。
【0008】本発明は、簡単な構成でレーザ蒸散時の飛
散した粒子が基板に再付着することを確実に防止して、
修正品質を低下させる問題を根本的に解決することがで
き、従来、粒子の再付着の問題により使用することので
きなかった低パワー領域の良好な加工形状をできるレー
ザ照射条件を用いることを可能とし、基板にダメージを
与えずにきわめて高品質な修正が可能なレーザ欠陥修正
装置および方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザ欠陥修正
装置は、レーザ光を発生するレーザ光源と、基板の表面
に形成された膜のうち除去すべき部分である欠陥部の形
状に基づいてレーザ光の形状を整形して前記欠陥部に照
射するレーザ照射光学系と、レーザ光の前記欠陥部への
照射前に前記基板表面を帯電する帯電手段と、前記照射
光学系からのレーザ光が前記欠陥部に照射される位置に
前記基板を移動する移動手段と、前記欠陥部に照射され
るレーザ光を前記欠陥部を蒸散除去させる強度に制御す
る制御部とを有している。
【0010】本発明によれば、基板表面を帯電させた状
態でレーザ照射を行うことにより、除去された膜が蒸発
した微粒子も、基板と同じ帯電状態となる結果、微粒子
と基板表面の間に反発力が働き、再付着を防止すること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面を参
照として詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明のレーザ欠陥修正装置の第
1の実施形態の主要部の構成を示す模式図である。ま
た、図2は、本実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
【0013】本願が欠陥修正対象とする基板1は、いわ
ゆる半導体用のフォトマスクであり、一般的に、石英板
にCr(クロム)パターンを形成し、Crの表面には反
射防止用に酸化クロム膜がついている。Cr膜の厚み
は、通常800〜1000A程度である。または、位相
シフトマスクと呼ばれるMoSi膜や酸化シリコンを薄
く付加的に付けたマスクでもかまわない。またはLCD
用のTFTアレイ基板等でもかまわない。例えば、1m
程度のガラス基板上に1000×1000程度のTFT
と、縦方向、横方向の接続配線がついているものであ
る。配線材料は アルミ、クロム、Mo、ITO(透明
導電膜)等、絶縁膜は酸化シリコン、窒化シリコン等で
ある。
【0014】レーザ2は、例えば、Nd:YLFレーザ
の波長349nmの第3高調波光源からなり、また、例
えば、パルス幅30psでパルスレーザ光を発生する。
【0015】半導体用フォトマスクは、特に微細なパタ
ーンを精度よく形成することが必要なため、光学的な解
像度を高くするため、波長の短い光源が適しているの
で、254nm、193nmのArFエキシマレーザを
使用してもよい。ただし、短パルスを形成する方法や、
光源の保守性、装置コストの点で、固体レーザに比べ、
実用性に劣る。他の光源としては、Erファイバレーザ
の高調波光源、Ti:Al2O3レーザの高調波光源が
ある。これらは、固体レーザの範疇に入り、Nd:YL
Fなどの次に実用性の点で優れている。また、加工時の
熱広がり距離を短くでき、光学的な解像度に近い微細加
工性を実現するために短いパルスレーザ光を用いること
が必要である。パルス幅をナノセカンドレベル以下にす
ることにより、加工部のエッジのシャープさとして要求
される0.05μm程度のシャープさが得られるように
なるので、パルス幅はナノセカンドレベル以下にするこ
とが好ましい。
【0016】スリット3は、レーザ2で発生したレーザ
光を外部からの指令に基づいて欠陥の形状に合わせた形
状に整形する。例えば、スリット3のX、Y方向にそれ
ぞれ2つずつ対向する、合計4つのナイフエッジとし、
外部からの指令により4つのナイフエッジが移動し両方
向の対向する2つのエッジ間隔が調節されるものとして
もよい。また、予め各種形状の複数の透過パターンの形
成されたスリット板を備え、外部指令によりスリット板
を移動させて適切な1つのパターンをレーザの光軸上に
合わせるものとしてもよい。また、複数のスリット板を
組み合わせて適切なスリット形状を実現させてもよい。
【0017】リレーレンズ4と対物レンズ5からなる結
像光学系は、レーザ光により照射されたスリット3の像
を、例えば、縮小比1/150に縮小して、基板ホルダ
ー6に保持された欠陥を修正する対象である基板1の表
面に結像し照射する。
【0018】イオナイザ7は、内部に高圧電源と、その
高圧電源が出力した−20kv程度の高電圧が印可され
る電極と、その電極により帯電した成分を含んだ電極近
傍の空気をイオナイザ7外部に送出するファンとを備え
ている。イオナイザ7は、基板1の被加工面のレーザが
照射される領域近傍にマイナスに帯電した成分を含む空
気を吹き付け、その基板表面に電荷8を生じさせる。
【0019】基板ホルダー6は、X−Yステージ9上に
載置され、修正対象の基板1を保持する。基板ホルダー
6の基板1の下側には、透明導電膜10をつけたガラス
板11が装着され、基板ホルダー6の基板1と接する面
の電位をアース電位に保つよう構成されている。ガラス
板11の透明導電膜10は、べたの全面電極としてよ
い。イオナイザ7によって基板を帯電させるときガラス
板11の透明導電膜10の電位をアース電位にすること
により、イオナイザ7から送出された帯電空気成分が透
明導電膜10に引き寄せられ、基板1の表面が帯電しや
すくなる。
【0020】基板1の表面を帯電させた状態でレーザ照
射を行うことにより、除去された膜が蒸発した微粒子
も、基板1と同じ帯電状態となる結果、微粒子と基板1
の表面の間に反発力が働き、基板への再付着を防止する
ことができる。
【0021】カメラ12とリレーレンズ13と対物レン
ズ5と反射照明14と透過照明15は、欠陥を修正する
対象となる基板1の表面を照明し観察するための観察顕
微光学系を構成する。
【0022】また、制御部16が、レーザ2、スリット
3、イオナイザ7、X−Yステージ9、カメラ12、反
射照明14に接続され、これらの動作を制御する。ま
た、これらの制御を行うために必要な情報を格納した制
御テーブル17が備えられており、制御部16に接続さ
れている。
【0023】次に、本実施形態のレーザ欠陥修正装置の
加工の動作について説明する。
【0024】図3は、本実施形態のレーザ欠陥修正装置
の加工の動作を示すフローチャートである。
【0025】まず、欠陥修正装置に基板1をセットし
(ステップS1)、セットされた後、XYステージ9を
移動してレーザ照射領域を欠陥に正確に重ね合わせる
(ステップS2)。そして、基板1にイオナイザ7から
のイオン照射を予め定められた時間行う(ステップS
3)。そして、修正対象とする1つの欠陥について、ス
リット3のサイズを設定し、基板1へのレーザ照射サイ
ズを設定する(ステップS4)。レーザ照射サイズは必
ずしも予め決めることはできないので、欠陥形状から作
業者が選んで設定する。照射パワーをシャープなエッジ
を形成できるように予め定められたパワーに設定する
(ステップS5)。レーザパワーが強すぎると、加工エ
ッジが照射形状に比べ膨らみ、かつエッジがだれる。し
たがって、照射パワーは、加工の起こるしきい強度以上
の範囲で、徐々にあげて、各パワーについて複数回、パ
ターンを加工してそのエッジのシャープさを評価し、再
現性よくシャープなエッジが得られる加工条件をあらか
じめ求めて、照射形状に対応させて制御テーブル17に
格納しておく。設定されたサイズおよびパワーに対応し
て予め定められたショット数でレーザ光を欠陥に照射す
る(ステップS6)。レーザ光を照射するショット数は
予め実験的に良好な加工形状ができる条件を探して決定
し、設定されたサイズおよびパワーに対応させて制御テ
ーブル17に格納しておく。通常2ショットから10シ
ョットの間にいい条件がある。欠陥が修正できたか確認
し(ステップS7)、修正が不完全であれば再修正し
(ステップS8)、ステップS7にもどる。修正できて
いれば、基板上のすべての欠陥の修正が完了したか判断
し(ステップS9)、完了していなければ、XYステー
ジ9を移動してレーザ照射領域を次に修正を行う欠陥に
正確に重ね合わせ(ステップS10)、ステップS3に
もどり、次の修正箇所についてステップS2からS7の
処理を行う。 基板上のすべての欠陥の修正が完了した
ら基板を取りだし修正作業を終える。
【0026】次に、以上の構成において、基板を帯電さ
せた場合と帯電させない場合の蒸散により発生した微粒
に再付着状況を比較して、具体的な例に基づいて効果を
検証した結果について説明する。
【0027】レーザ照射サイズを5×5μmの矩形領域
とし、7×7μmの孤立Crパターンに重ね合わせて照
射した。照射パワーは、シャープなエッジを形成できる
ように予め定められたパワーに設定してレーザ光を5シ
ョット照射してCr膜を蒸散させた。
【0028】帯電させなかった場合には、反射照明14
による加工部の観察により、レーザ照射領域の周囲10
μmまでの円形の範囲に最大粒子半径が0.3μm程度
で、大部分は0.1μm以下の微粒子が多量に再付着し
た。この状態では、除去領域近傍の基板1の透過率が、
再付着のない領域と比較して、3%低下していた。
【0029】一方、基板1にイオナイザ7からのイオン
照射を2分間行った後、レーザ光を同じ条件で照射した
場合には、反射照明14による観察像でも粒子の再付着
がほとんど見えなくなり、レーザ光照射部近傍の基板1
の透過率低下が0.2%以下のレベルとなった。
【0030】また、さらにレーザ照射条件を、通常の加
工パワーより大幅に低下させ、通常パワーに比べ、40
%程度低いパワーでも蒸散粒子の再付着が防止できるこ
とも確認できた。
【0031】従来の方法で、上記の弱いパワー域で加工
すると、再付着粒子の付着範囲が、加工領域の極近傍に
集まりやすい傾向があり、加工エッジ垂直性や、加工エ
ッジ盛り上がりの抑制の点で実用上使えないが、本発明
では、レーザの照射パワー範囲を再付着の問題なしに加
工エッジ垂直性や、加工エッジ盛り上がりの抑制の点で
最適化でき、これらの点について大きな改善をはかるこ
とができた。
【0032】次に本発明の第2の実施形態について説明
する。
【0033】図4は本発明の第2の実施形態の要部の構
成を示す模式図であり、図5は、本実施形態の構成を示
すブロック図である。
【0034】本実施形態においては、対物レンズ5と基
板1の間に電極18を設け、基板1の表面電位をモニタ
するための表面電位モニタ19を設け、正の高電圧を発
生する高圧電源20と、電極18を高圧電源20との接
続状態とフローティング状態とに切り替えるためのスイ
ッチ21をさらに備えている点で第1の実施形態と異な
る。
【0035】電極18は、対物レンズ5の直下部付近
は、対物レンズ5の光路を遮蔽しないように、円形の開
口部18aを設けている。また図4に示すようにイオナ
イザ7の出口付近にも開口部18bを設けてもよい。
【0036】次に、図5のレーザ欠陥修正装置の加工の
動作を説明する。
【0037】図6は、図5のレーザ欠陥修正装置の加工
の動作を説明するフローチャートである。
【0038】まず、イオナイザ7からの電離成分が電極
18に吸収されないようにするため電極18の電位をス
イッチ21によりフローティング状態にし、その状態
で、基板1を基板ホルダー6にセットする(ステップS
11)。セットされた後、第1の実施形態と同様に、X
Yステージ9を移動してレーザ照射領域を欠陥に正確に
重ね合わせる(ステップS2)。次に表面電位モニタ1
9の測定値が所定の値になるまでイオナイザ7より、基
板1にイオン照射を行う(ステップS12)。所定の値
とは、帯電による再付着防止の効果が得られる電位以上
であり、およそ1.5kV以上である。また、電位の上
限値は基板から他の金属部品等へ放電が起こらない範囲
であり、構造にもよるが10kV程度以下とするのがよ
い。表面電位モニタ19は、レーザ照射位置近傍で、帯
電中、基板1の表面電位をモニタする。
【0039】次に電極18を高圧電源20に接続して電
極18の電位が正の高圧となるようスイッチ21を切り
替える(ステップS13)。これもおよそ1.5kV以
上で、上限値は基板から他の金属等へ放電が起こらない
範囲とし、10kV程度以下とするのが望ましい。
【0040】この状態で第1の実施形態と同じくステッ
プS3からS10の処理によりレーザ光を照射して、基
板上のすべてのCr膜の欠陥の除去を行う。
【0041】加工終了後、スイッチ21の切り替えによ
り電極18をフローティング電位とする(ステップS1
4)。さらに基板1の表面電位が0になるまで、イオナ
イザ7より、正のイオン照射を行う(ステップS1
5)。
【0042】最後に基板を取り出して、修正作業を終え
る。
【0043】本実施形態によれば、基板の表面電位を測
定する手段を追加することにより、基板上のパターンの
違いやCr膜とガラス部の面積比の違い等による帯電し
易さの違いを補償して、常に一定の帯電状態でレーザ加
工を行うことができ、また、基板の除電を確実に終了さ
せることができる。
【0044】また、電極18を設けることにより、レー
ザ照射により発生した帯電した微粒子は速やかに電極1
8に吸い付けられるので、基板1上で微粒子が漂うこと
を防止することができる。
【0045】また、レーザ加工後、基板1を除電するこ
とは、基板1を装置から取り出した後、空気中のほこり
を基板1に付着することを避けるために有効である。
【0046】なお、図2に示す電極18を金属メッシュ
構造とすることが望ましい。
【0047】メッシュ構造とすることにより、基板1を
上面から観察することができる。メッシュは5mm程度
の格子状とするのが好ましい。
【0048】また、レーザ欠陥修正装置内の基板1の表
面の雰囲気を乾燥雰囲気に保つためのガスパージ機構を
設けることが望ましい。
【0049】ガスパージ機構は、例えば基板1の1辺に
そったスリット状のガス送出口を備え、そのガス送出口
から乾燥した窒素等の不活性ガスをゴミを巻き込まない
ような均一な流れが基板1の表面に沿って形成されるよ
うに送出する。また、基板1の反対側の一辺にスリット
状の排出口を設け、その排出口から基板1の表面に沿っ
て流れてきた不活性ガスを外部に排出する構造としても
よい。
【0050】このガスパージ機構を設けることにより、
帯電状態を長時間維持することができる利点がある。
【0051】また、次に基板1を帯電させる帯電手段の
他の例について説明する。
【0052】図7は、基板ホルダー24の下面に設けら
れ基板1の欠陥修正面と反対側の面に高速な気流を形成
することにより帯電させる気流帯電器25の構成を示す
断面図である。基板1と対向する気流帯電器25の上面
は、平面形状となっており、基板1と接触して基板1を
支える0.1mm程度の突起25aが5mm間隔程度の
間隔で1面に設けられている。また、気流帯電器25の
中央部には高速に空気を吸い込むための吸い込み口25
bが設けられている。吸い込み口25bに接続された図
示しない空気吸引器によって空気を吸い込み、空気が帯
電器上面と基板1との隙間を高速に流れる気流を形成す
る構成となっている。気流帯電器24は例えば、アルミ
ニウムで形成され、上面の突起25aは、このアルミニ
ウムをアルマイト処理して形成する。アルミニウムを使
用することにより、アルマイト処理以外に特にその面を
粗面化することなく容易に上述のような突起が形成する
ことができる。
【0053】また、図8は、基板1の欠陥修正面側を帯
電する他の気流帯電器26の構成を示す断面図である。
気流帯電器26は、対物レンズ5の下方に保持され、対
物レンズ5から基板1に向けて集光して照射される光を
通すため上下に貫通する穴26aが形成されている。ま
た、基板1と対向する気流帯電器の下面26bは、平面
形状となっており、帯電器25の下面26bと基板1と
の間隔は0.1mm程度となるように図示しない帯電記
ホルダによって帯電器26が保持されている。さらに、
外部から図示しない空気供給器によって空気を供給し、
穴26aの内周面から噴出させ、空気が帯電器下面26
bの穴から噴出して帯電器下面26bと基板1との隙間
を高速に流れる気流を形成する構成となっている。空気
の供給量は、3l/m程度とするのが好ましい。
【0054】また、気流帯電器25、26による基板表
面の帯電は、空気流をスタートして数10秒は時間に比
例して帯電していき、数10秒から1分程度経過すると
基板の表面電位は徐々に飽和する。予め空気噴出時間と
帯電電位との関係を実験で測定しておき、所望の帯電電
位となる時間空気流を発生させて、基板を帯電させる。
あるいは、上述の表面電位モニタ19により気流帯電器
25、26の近辺において基板1の表面電位を測定して
所定の電位になるまで空気流を継続させてもよい。
【0055】このような気流帯電器25、26を用いる
ことにより、高圧電源が不用で、装置コストを低減で
き、また、取り扱い時の安全性が優れたレーザ欠陥修正
装置とすることができる。また、イオナイザ7より強い
帯電が可能となる。
【0056】なお、帯電手段として、イオナイザ7及び
気流帯電器25、26以外のものを用いてもかまわな
い。ただし、基板1上にローラ等接触する方法では、ゴ
ミの付着や、基板へ傷を付けるおそれがあるので、基板
1に非接触で、基板1にゴミを付着させる恐れが少ない
ものが好ましい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
板表面を帯電させた状態でレーザ照射を行うことによ
り、除去された膜が蒸発した微粒子も、基板と同じ帯電
状態となる結果、微粒子と基板表面の間に反発力が働
き、再付着を防止することができる。
【0058】また、基板の表面電位を測定する手段を追
加することにより、基板上のパターンの違いやCr膜と
ガラス部の面積比の違い等による帯電し易さの違いを補
償して、常に一定の帯電状態でレーザ加工を行うことが
でき、また、基板の除電を確実に終了させることができ
る。
【0059】また、基板のレーザ照射位置の近傍上方に
電極を設け、レーザ表面の帯電極性と反対の極性の電位
を与えてレーザ照射を行うことにより、レーザ照射によ
り発生した帯電した微粒子は速やかに電極に吸い付けら
れるので、基板上で微粒子が漂うことを防止することが
できる。
【0060】また、レーザ加工後、基板を除電すること
により、基板を装置から取り出した後、空気中のほこり
を基板に付着することを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るレーザ欠陥修正
装置の主要部の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るレーザ欠陥修正
装置の回路構成を示すブロック図である。
【図3】図1のレーザ欠陥修正の動作を示すフローチャ
ートである。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るレーザ欠陥修正
装置の主要部の構成を示す構成図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るレーザ欠陥修正
装置の回路構成を示すブロック図である。
【図6】図5のレーザ欠陥修正の動作を示すフローチャ
ートである。
【図7】本発明に係る帯電手段の例を示す断面図であ
る。
【図8】本発明に係る帯電手段の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 レーザ 3 スリット 4 リレーレンズ 5 対物レンズ 6、24 基板ホルダー 7 イオナイザ 8 電荷 9 XYステージ 10 透明電極膜 11 ガラス板 12 カメラ 13 リレーレンズ 14 反射照明 15 透過照明 16,22 制御部 17,23 制御テーブル 18 電極 19 表面電位モニタ 20 高圧電源 21 スイッチ 25、26 気流帯電器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を発生するレーザ光源と、 基板の表面に形成された膜のうち除去すべき部分である
    欠陥部の形状に基づいてレーザ光の形状を整形して前記
    欠陥部に照射するレーザ照射光学系と、 レーザ光の前記欠陥部への照射前に前記基板表面を帯電
    する帯電手段と、 前記照射光学系からのレーザ光が前記欠陥部に照射され
    る位置に前記基板を移動する移動手段と、 前記欠陥部に照射されるレーザ光を前記欠陥部を蒸散除
    去させる強度に制御する制御部とを有することを特徴と
    するレーザ欠陥修正装置。
  2. 【請求項2】前記基板表面の電位をモニタする表面電位
    モニタをさらに有し、 前記制御部は、帯電による再付着防止の効果が得られる
    電位まで前記基板表面が帯電された後に前記レーザ光源
    にレーザ光を照射させることを特徴とする請求項1に記
    載のレーザ欠陥修正装置。
  3. 【請求項3】レーザ光の基板上の照射位置に近接して設
    けられた電極と、前記電極に帯電した欠陥部の蒸散蒸気
    を引き寄せる電位を与える電源とをさらに有することを
    特徴とする請求項1に記載のレーザ欠陥修正装置。
  4. 【請求項4】前記移動手段は、載置した前記基板の帯電
    される表面と反対側の面の近傍にアースに接続されたア
    ース電極を有することを特徴とする請求項1に記載のレ
    ーザ欠陥修正装置。
  5. 【請求項5】前記電極は、グリッド状の金属配線である
    ことを特徴とする請求項4に記載のレーザ欠陥修正装
    置。
  6. 【請求項6】帯電した欠陥部の雰囲気を乾燥状態に保つ
    乾燥手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記
    載のレーザ欠陥修正装置。
  7. 【請求項7】前記帯電手段は、帯電した欠陥部の電位を
    中和する機能をさらに備え、 前記制御部は、前記欠陥部の蒸散除去が完了した後に前
    記帯電手段に前記欠陥部の電位を中和させることを特徴
    とする請求項1に記載のレーザ欠陥修正装置。
  8. 【請求項8】前記帯電手段は、前記基板の表面に高速な
    気流を形成することにより基板を帯電する気流帯電器で
    あることを特徴とする請求項1に記載のレーザ欠陥修正
    装置。
  9. 【請求項9】除去すべき欠陥部を含む膜が形成された基
    板表面を帯電するステップと、 帯電した前記欠陥部にレーザ光を照射して前記欠陥部を
    蒸散除去するステップとを有することを特徴とするレー
    ザ欠陥除去方法。
  10. 【請求項10】帯電した前記欠陥部にレーザ光を照射す
    るとき、前記欠陥部に近接して設けられた電極に前記欠
    陥部がレーザ光照射により蒸散した蒸気を引き寄せる電
    位を与えることを特徴とする請求項9に記載のレーザ欠
    陥修正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015159535A1 (ja) * 2014-04-16 2015-10-22 富士フイルム株式会社 検出液とその調製方法、バイオセンシング方法
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