JP2000351215A - インクジェット記録ヘッド、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド、およびインクジェット記録装置

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JP2000351215A
JP2000351215A JP2000102325A JP2000102325A JP2000351215A JP 2000351215 A JP2000351215 A JP 2000351215A JP 2000102325 A JP2000102325 A JP 2000102325A JP 2000102325 A JP2000102325 A JP 2000102325A JP 2000351215 A JP2000351215 A JP 2000351215A
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ink jet
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recording head
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JP2000102325A
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Hironori Tajima
裕基 但馬
Takeshi Okazaki
猛史 岡崎
Koichi Komata
好一 小俣
Kiyomi Aono
清美 青野
Tsutomu Abe
力 阿部
Hiroshi Koizumi
寛 小泉
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Canon Inc
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14362Assembling elements of heads

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】吐出エネルギー発生素子が配設された基板をベ
ースプレート上に接合するに際して、該吐出エネルギー
発生素子が配設された基板にソリや割れが生じることな
く、高品位記録を達成することが可能なインクジェット
記録ヘッド、およびインクジェット記録装置を提供す
る。 【解決手段】第1のベースプレート基板と第2のベース
プレート基板とからなり、吐出エネルギー発生素子が配
設された基板と直接に接する第1のベースプレート基板
が、第2のベースプレート基板の熱膨張率よりも小さ
く、吐出エネルギー発生素子が配設された基板の熱膨張
率とより近い熱膨張率を有する材料からなり、前記第1
のベースプレート基板が、吐出エネルギー発生素子形成
面の裏面および基板長手方向の側面によって第2のベー
スプレート基板に支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録ヘッド、およびインクジェット記録装置に係るもので
あり、詳しくは、天板と基板とを備え、これらを接合す
ることによってインク吐出口に連通する複数のインク流
路と共通液室が形成され、吐出エネルギー発生素子によ
り記録を行なうためのインクを吐出するように構成した
インクジェット記録ヘッドと、このインクジェット記録
ヘッドを用いて構成されたインクジェット記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式は、記録に際し、イ
ンクジェットヘッドに設けられた微細な吐出口によりイ
ンク滴を飛翔させ、そのインク滴を記録媒体に着弾させ
ることにより所望の記録を行うものである。従来、紙、
布、プラスチックシート、OHP用シート等の記録媒体
に対して記録を行なう記録装置としては、種々の記録方
式、例えばワイヤードット方式、感熱記録方式、熱転写
方式、インクジェット方式を用いたインクジェットヘッ
ドを搭載したものが提案されている。これらのうち、イ
ンクジェット方式を用いた記録装置(インクジェット装
置)については、情報処理システムの出力手段、例えば
複写機、ファクシミリ、電子タイプライタ、ワードプロ
セッサ、ワークステーション等の出力端末としてのプリ
ンタ、あるいはパーソナルコンピュータ、ホストコンピ
ュータ、ディスク装置、ビデオ装置等に具備されるハン
ディまたはポータブルプリンタとして利用され、商品化
されている。
【0003】前記インクジェット装置のインクジェット
ヘッドには吐出口からインクを吐出するためのエネルギ
ーを発生する吐出エネルギー発生素子として、ピエゾ素
子などの電気機械変換体を用いたもの、レーザーなどの
電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用でイン
ク滴を吐出させるもの、あるいは発熱抵抗体を有する電
気熱変換素子によって液体を加熱させてインク滴を吐出
させるもの等を用いたもの等がある。また、前記インク
ジェット装置において、最近では、ソフト及びコンピュ
ータの進歩によりカラー画像の出力が求められる状況と
なり、この状況に応じてインクジェットヘッドもまたカ
ラー対応を行なっている。このようなカラー化の状況に
加え、画像出力の高精細化も求められておりインクジェ
ツト方式においては印字密度の高密度化やインクの濃度
変化で、より高精細、高画質を実現しようとしている。
【0004】ところで、発熱抵抗体によって液体を加熱
させてインク滴を吐出させるインクジェット方式におい
ては、吐出エネルギー発生素子(例えば、電気熱変換素
子)が設けられている基板は、従来、一般的にシリコン
により形成されている。そして、インクジェット記録ヘ
ッドは、このような基板を、複数のインク吐出口にそれ
ぞれ連通する複数のインク流路を形成するための溝と該
複数のインク流路に連通する共通液室とを形成するため
の凹部を有する天板とを接合させ、それによって前記イ
ンク吐出口に連通する複数のインク流路と共通液室を形
成し、該吐出エネルギー発生素子により記録を行なうた
めのインクを吐出させるように構成されている。このよ
うな、従来のインクジェット記録ヘッドにおいては、イ
ンクを吐出させる吐出エネルギー発生素子を設けたシリ
コン基板は、ヘッドとしての基準を持つアルミ製のベー
スプレート基板の上に直接ダイボンディングされてい
る。そして、このダイボンディングに際しては、銀ペー
ストなどの熱伝導率の良好な接着剤22が用いられ、熱
エネルギーを発生させて熱くなったシリコン基板の熱
を、すばやくアルミ製のベースプレート基板に移動させ
て放熱するようにしている。これにより、前記シリコン
基板内に高熱が蓄積することがなくなり、高い周波数で
の印字においても良好な印字が得られることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た構成のインクジェット記録ヘッドにおいては、それを
1インチ以上の印字幅を有する基板によって形成し、ま
たは600dpi以上の記録密度(吐出エネルギー発生
素子の配列密度)とする場合には、上記シリコン基板2
0がアルミ製のベースプレート基板21の上に直接ダイ
ボンディングされているため、このダイボンディングに
使われている接着剤22の強力な接着力によって、シリ
コン基板20のソリや割れなどの不具合が生じてしま
う。(図4参照)具体的には、1インチ以上の印字幅を
もつシリコン基板20をアルミ製のベースプレート基板
21上にダイボンディングした場合、図3に示すよう
に、シリコン基板の熱膨張率が0.42×10-5に対し
て、アルミのベースプレートの熱膨張率が2.37×1
-5と非常に大きく、通常両者の接合は、約120℃〜
150℃と高い温度のキュアで接合されるため、常温に
戻した時にシリコン基板20とアルミのベースプレート
21との収縮する割合が、異なり、例えば、図4に示さ
れるように基板20の吐出エネルギー発生素子の配列方
向にソリが生じる。その結果、天板と基板とを平行かつ
平滑に接合することができないこととなり、隣り合うイ
ンク流路間で基板との間に隙間が生じ、吐出エネルギー
発生素子で発生した吐出圧が隣のインク流路へと分散さ
れ、記録が行われる際にインクの吐出速度が不安定とな
り、また着弾精度が低下し、印字乱れが生じ易くなり、
高品位記録を達成することが困難となる。
【0006】一方、上記のようなシリコン基板の割れや
ソリを嫌って、両者の熱膨張率を吸収できるようなシリ
コンゴム系の接着剤等でダイボンディングした場合に
は、600dpi以上の高密度になると、アルミベース
プレートヘの放熱がスムーズにいかなくなり、結果的に
シリコン基板内に余熱が蓄積されてしまい、特に高い周
波数での印字では良好な印字が得られなくなる。更に、
従来のインクジェット記録ヘッドでは、アルミベースプ
レートにヘッドとしての基準をもたせてあるため、印字
中の発生熱によって膨張したアルミによって、キャリッ
ジ上の突き当て基準から吐出ノズルまでの距離が伸びて
しまい、ドット着弾位置精度が出にくくなってしまう等
の点に問題がある。
【0007】そこで、本発明は、上記した従来のものに
おける課題を解決し、インクジェット記録ヘッド、とり
わけ、長尺の記録幅を有する基板からなり、または高記
録密度のものからなるインクジェット記録ヘッドにおい
ても、吐出エネルギー発生素子が配設された基板をベー
スプレート上に接合するに際して、この吐出エネルギー
発生素子が配設された基板にソリや割れが生じることな
く、そのためこの吐出エネルギー発生素子が配設された
基板と天板とを平行かつ平滑に接合することができ、高
品位記録を達成することが可能なインクジェット記録ヘ
ッド、およびインクジェット記録装置を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するため、インクジェット記録ヘッド、およびインク
ジェット記録装置を、つぎのように構成したことを特徴
とするものである。すなわち、本発明のインクジェット
記録ヘッドは、天板と、上面にインクを吐出するための
複数の吐出エネルギー発生素子が配設されベースプレー
ト基板上に支持されている基板と、を備え、前記天板は
複数のインク吐出口にそれぞれ連通する複数のインク流
路を形成するための溝と該複数のインク流路に連通する
共通液室とを形成するための凹部を有し、前記基板との
接合によって前記インク吐出口に連通する複数のインク
流路と共通液室が形成され、前記吐出エネルギー発生素
子により記録を行なうためのインクを吐出させるインク
ジェット記録ヘッドにおいて、前記ベースプレート基板
が、第1のベースプレート基板と第2のベースプレート
基板とからなり、前記吐出エネルギー発生素子が配設さ
れた基板と直接に接する第1のベースプレート基板が、
前記第2のベースプレート基板の熱膨張率よりも小さ
く、前記吐出エネルギー発生素子が配設された基板の熱
膨張率とより近い熱膨張率を有する材料からなるととも
に前記第1のベースプレート基板は、前記吐出エネルギ
ー発生素子形成面の裏面および基板長手方向の側面によ
って前記第2のベースプレート基板に支持されているこ
とを特徴としている。また、本発明のインクジェット記
録ヘッドは、前記吐出エネルギー発生素子が配設された
基板が、シリコンからなり、第2のベースプレート基板
がアルミからなることを特徴とする。また、本発明のイ
ンクジェット記録ヘッドは、前記第1のベースプレート
基板が、アモルファスカーボン、窒化アルミ、アルミナ
のいずれかからなることを特徴とする。また、本発明の
インクジェット記録ヘッドは、前記第1のベースプレー
ト基板が、インクジェット記録ヘッドとしてのX基準
と、Y基準を有することを特徴とする。また、本発明の
インクジェット記録ヘッドは、前記第1のベースプレー
ト基板と前記第2のベースプレート基板とが、熱膨張率
の差による伸びの違いを吸収することのできる接着剤で
接着されていることを特徴とする。また、本発明のイン
クジェット記録ヘッドは、前記第2のベースプレート基
板には配線基板が設けられており、該配線基板と前記基
板とは電気的に接続されていることを特徴とする。ま
た、本発明のインクジェット記録ヘッドは、600dp
i以上の吐出エネルギー発生素子の配列密度を有するこ
とを特徴とする。また、本発明のインクジェット記録ヘ
ッドは、1インチ以上の記録幅を有することを特徴とす
る。また、本発明のインクジェット記録ヘッドは、長尺
の記録幅を有する基板からなり、または高記録密度のも
のからなる特徴とする。また、本発明のインクジェット
記録装置は、上記した本発明のいずれかのインクジェッ
ト記録ヘッドと、該インクジェット記録ヘッドの吐出口
形成部をキャップするためのキャッピング部材と、を有
することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、上記した構成によっ
て、インクジェット記録ヘッドを、とりわけ、1インチ
以上の印字幅を有する基板によって形成し、あるいは6
00dpi以上の記録密度のものとした場合において
も、吐出エネルギー発生素子が配設された基板をベース
プレート上に接合するに際して、両者の熱膨張率の差に
よって、この吐出エネルギー発生素子が配設された基板
にソリや割れが生じることなく、そのためこの吐出エネ
ルギー発生素子が配設された基板と天板とを平行かつ平
滑に接合することができ、高品位記録を達成することが
可能となる。特に、上記した第1のベースプレート基板
を、吐出エネルギー発生素子が配設された基板の熱膨張
率とより近い熱膨張率を有する材料、例えばアモルファ
スカーボン等で形成することによって、より効果を発揮
することができる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
図1(a)〜図1(c)は、本発明の実施例における1
インチ以上の印字幅を有する基板によって形成したイン
クジェット記録ヘッドの構成を示す図である。図1
(a)において、ベースプレート基板として、ベースプ
レート基板2の上にベースプレート基板1が設けられた
2層構造に構成されており、基板1は、シリコン基板を
支持するとともに装置に装着する際のヘッドとしてのX
基準、Y基準が設けられる。そして基板1の上にシリコ
ン基板が銀ペーストなどの熱伝導率のよい接着剤によっ
て接着され、オリフィスプレート10が形成された天板
部材4がその上にバネでシリコン基板5に対して押圧さ
れる。この天板部材4には、複数のインク吐出口と、該
インク吐出口にそれぞれ連通する複数のインク流路11
を形成するための溝と該複数のインク流路11に連通す
る共通液室12とを形成するための凹部を有しており、
シリコン基板5と接合されることで、インク流路11お
よび共通液室12が形成される。一方、基板2はアルミ
材から成り、シリコン基板の後方に実装済みのPCB
(配線基板)3を支持し、さらに、その上からチップタ
ンク7がかぶせられ、このチップタンク7に設けられた
インク供給部によって天板部材4にインクを供給する。
また、インク吐出口面側にはキャッピングのための領域
を形成するフェイス部材6が設けられており、主にこの
フェイス部材6とオリフィスプレート10とでキャッピ
ング当接面を形成している。そして、このフェイス部材
6は、アルミベースプレート基板2の端面部分の保護機
能をも有する。
【0011】図2は、図1(a)のA−A断面図であ
り、本発明の特徴を最もよく表わすベースプレート基板
を2層構造とした構成を示す図である。インクを吐出さ
せるための吐出エネルギーを発生させるヒーターボード
(シリコン基板)5は、温度を上昇させる根源であり、
この場合、シリコン基板5と基板1とは、接着力の非常
に強力な、銀ペーストなどの熱伝導率のよい接着剤によ
ってダイボンディングされるため、両者の熱膨張率は極
めて近い方が望ましい。そこで、本発明では、上記基板
1の材料として、熱膨張率が0.32×10-5と非常に
小さく、シリコン基板5のそれに対し極めて近いアモル
ファスカーボンを採用することが、より有効である。
(図3参照)また、熱膨張率の関係から見てみると、窒
化アルミの熱膨張率も0.47×10-5と非常に小さ
く、シリコン基板のそれと極めて近いので、これもイン
クジェット記録ヘッド用としては十分なものであり、基
板1に窒化アルミを用いてもよい。更に、基板1にアル
ミナを用いてもよい。このようにすることにより、従
来、シリコン基板の熱膨張率が0.42×10-5なのに
対し、アルミは2.37×10-5と比較的大きい値であ
ることにより生じていた反りや割れの問題を解消するこ
とができるものである。また、上記のような基板1の材
料は、従来のアルミに比べ、放熱性は低下してしまう。
本願発明では、この放熱性を維持することを目的とし
て、基板1を最小限の大きさとし、アルミからなる基板
2に速やかに熱を伝導させられるように、基板1の底面
(吐出エネルギー発生素子形成面の裏面)の他に、基板
1の長手方向の側面を基板2に支持させる構成としてい
る。この構成により、放熱性に関しても十分な性能を維
持することができる。
【0012】さらに、基板1の底面の他に、基板1の長
手方向の側面を基板2に支持させる構成とすることで、
基板2に形成されたPCBとシリコン基板1との段差を
少なくする(本実施例においてはほぼ同一平面となって
いる)ことができ、これにより、シリコン基板とPCB
とをワイヤーボンディング等により電気的に接合する際
に良好な接合状態を達成でき、ヘッドの歩留まりを向上
させることもできる。また、基板1と基板2は、熱膨張
率の差による伸びの違いを吸収するために、シリコンゴ
ム系の接着剤等で接着されるのがよい。また、基板1に
セラミック系の部材を用いた際には、上記構成により基
板2によって強度の補強を行うことも出きる。ここで、
基板1と基板2を一体化して、熱膨張率の小さい材料で
形成してやる方法もあるが、これらの材料によるとコス
トが高くなり、また、なるべく小さい体積に抑える上
で、好ましくない。
【0013】図5は、上記実施形態に係るインクジェッ
ト記録ヘッドを装着して適用することのできるインクジ
ェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。図5に
おいて、符号601は上記実施例に係るインクジェット
記録ヘッドとインクタンクとが一体となったインクジェ
ットヘッドカートリッジを示す。このヘッドカートリッ
ジ601は、駆動モータ602の正逆回転に連動して駆
動力伝達ギア603および604を介して回転するリー
ドスクリュー605の螺旋溝606に対して係合するキ
ャリッジ607上に搭載されており、上記駆動モータ6
02の動力によってキャリッジ607とともにガイド6
08に沿って矢印aおよびb方向に往復移動される。図
示しない記録媒体供給装置によってプラテンローラ60
9上を搬送されるプリント用紙Pの紙押さえ板610
は、キャリッジ移動方向にわたってプリント用紙Pをプ
ラテンローラ609に対して押圧する。
【0014】上記リードスクリュー605の一端の近傍
には、フォトカプラ611および612が配設されてい
る。これらはキャリッジ607のレバー607aのこの
域での存在を確認して駆動モータ602の回転方向切り
換え等を行うためのホームポジション検知手段である。
同図において、符号613は上述のインクジェット記録
ヘッド601の吐出口のある前面を覆うキャップ部材6
14を支持する支持部材を示している。また、符号61
5はキャップ部材614の内部にヘッド601から空吐
出等されて溜まったインクを吸引するインク吸引手段を
示している。この吸引手段615によりキャップ内開口
部を介してヘッド601の吸引回復が行われる。符号6
17はクリーニングブレードを示し、符号618はブレ
ード617を前後方向(上記キャリッジ607の移動方
向に直交する方向)に移動可能にする移動部材を示して
おり、ブレード617および移動部材618は本体支持
体619に支持されている。上記ブレード617はこの
形態に限らず、他の周知のクリーニングブレードであっ
てもよい。符号620は吸引回復操作にあたって、吸引
を開始するためのレバーであり、キャリッジ607と係
合するカム621の移動に伴って移動し、駆動モータ6
02からの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達手
段で移動制御される。上記ヘッド601に設けられた発
熱体202に信号を付与したり、前述した各機構の駆動
制御を司ったりするインクジェット記録制御部は装置本
体側に設けられており、ここには図示しない。
【0015】上述の構成を有するインクジェット記録装
置600は、図示しない被記録材供給装置によりプラテ
ン609上を搬送される被記録材Pに対し、ヘッド60
1は用紙Pの全幅にわたって往復移動しながら記録を行
う。
【0016】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明による
と、インクジェット記録ヘッドを、とりわけ、1インチ
以上の印字幅を有する基板によって形成し、または60
0dpi以上の記録密度のものとした場合においても、
吐出エネルギー発生素子が配設された基板をベースプレ
ート上に接合するに際して、ベースプレートを第1のベ
ースプレート基板と第2のベースプレート基板とからな
る2層構造とし、その第1のベースプレート基板を、吐
出エネルギー発生素子が配設された基板の熱膨張率とよ
り近い熱膨張率を有する材料で構成することにより、熱
膨張率の差によって吐出エネルギー発生素子が配設され
た基板にソリや割れが生じることなく、そのためこの吐
出エネルギー発生素子が配設された基板と天板とを平行
かつ平滑に接合することができ、高品位記録を達成する
ことが可能となる。特に、上記第1のベースプレート基
板を、吐出エネルギー発生素子が配設された基板の熱膨
張率により近い熱膨張率を有する材料、例えばアモルフ
ァスカーボン等で形成することによって、より効果を発
揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における1インチ以上の印字幅
を有する基板によって形成したインクジェット記録ヘッ
ドの構成を示す図であり、(a)はその上面図、(b)
はその正面図、(c)その側面図を示す図である。
【図2】図1(a)のA−A断面図を示す図である。
【図3】各種材料の熱膨張率を表わす図である。
【図4】従来のシリコン基板とアルミのベースプレート
とを接合した場合、熱膨張率の差によりシリコン基板吐
出エネルギー発生素子の配列方向にソリが生じることを
説明するための図である。
【図5】本発明のインクジェット記録ヘッドを装着した
インクジェット記録装置の一例の概略斜視図である。
【符号の説明】
1:ベースプレート基板 2:アルミベースプレート基板 3:PCB 4:天板部材 5:シリコン基板 6:フェイス部材 7:チップタンク 10:オリフィスプレート 11:インク流路 12:共通液室 600:インクジェット記録ヘッド 601:インクジェットヘッドカートリッジ 602:駆動モータ 603:駆動力伝達ギア 604:駆動力伝達ギア 605:リードスクリュー 606:螺旋溝 607:キャリッジ 608:ガイド 609:プラテンローラ 610:紙押え板 611:フォトカプラ 612:フォトカプラ 613:支持部材 614:キャップ部材 615:インク吸引手段 617:クリーニングブレード 618:移動部材 619:本体支持体 620:レバー 621:カム
フロントページの続き (72)発明者 小俣 好一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 青野 清美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 阿部 力 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小泉 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF30 AG16 AG46 AG85 AP25 AQ06 AQ10 BA03 BA13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天板と、上面にインクを吐出するための複
    数の吐出エネルギー発生素子が配設されベースプレート
    基板上に支持されている基板と、を備え、 前記天板は複数のインク吐出口にそれぞれ連通する複数
    のインク流路を形成するための溝と該複数のインク流路
    に連通する共通液室とを形成するための凹部を有し、前
    記基板との接合によって前記インク吐出口に連通する複
    数のインク流路と共通液室が形成され、前記吐出エネル
    ギー発生素子により記録を行なうためのインクを吐出さ
    せるインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記ベースプレート基板が、第1のベースプレート基板
    と第2のベースプレート基板とからなり、前記吐出エネ
    ルギー発生素子が配設された基板と直接に接する第1の
    ベースプレート基板が、前記第2のベースプレート基板
    の熱膨張率よりも小さく、前記吐出エネルギー発生素子
    が配設された基板の熱膨張率とより近い熱膨張率を有す
    る材料からなるとともに前記第1のベースプレート基板
    は、前記吐出エネルギー発生素子形成面の裏面および基
    板長手方向の側面によって前記第2のベースプレート基
    板に支持されていることを特徴とするインクジェット記
    録ヘッド。
  2. 【請求項2】前記吐出エネルギー発生素子が配設された
    基板が、シリコンからなり、第2のベースプレート基板
    がアルミからなることを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】前記第1のベースプレート基板が、アモル
    ファスカーボン、窒化アルミ、アルミナのいずれかから
    なることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット
    記録ヘッド。
  4. 【請求項4】前記第1のベースプレート基板が、インク
    ジェット記録ヘッドとしてのX基準と、Y基準を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録
    ヘッド。
  5. 【請求項5】前記第1のベースプレート基板と前記第2
    のベースプレート基板とが、熱膨張率の差による伸びの
    違いを吸収することのできる接着剤で接着されているこ
    とを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
  6. 【請求項6】前記第2のベースプレート基板には配線基
    板が設けられており、該配線基板と前記基板とは電気的
    に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】前記インクジェット記録ヘッドが、600
    dpi以上の吐出エネルギー発生素子の配列密度を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記
    録ヘッド。
  8. 【請求項8】前記インクジェット記録ヘッドが、1イン
    チ以上の記録幅を有することを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェット記録ヘッド。
  9. 【請求項9】前記インクジェット記録ヘッドが、長尺の
    記録幅を有する基板からなり、または高記録密度のもの
    からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
    ット記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    インクジェット記録ヘッドと、該インクジェット記録ヘ
    ッドの吐出口形成部をキャップするためのキャッピング
    部材と、を有することを特徴とするインクジェット記録
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2015093409A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド

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