JP2000351079A - スポット溶接装置 - Google Patents

スポット溶接装置

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JP2000351079A
JP2000351079A JP11165336A JP16533699A JP2000351079A JP 2000351079 A JP2000351079 A JP 2000351079A JP 11165336 A JP11165336 A JP 11165336A JP 16533699 A JP16533699 A JP 16533699A JP 2000351079 A JP2000351079 A JP 2000351079A
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JP
Japan
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spot welding
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back bar
space
work
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JP11165336A
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English (en)
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Akihiro Sawada
明宏 澤田
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Toyota Auto Body Co Ltd
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Toyota Auto Body Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 背面部材の寿命を延ばすことにより、スポッ
ト溶接作業効率を高めることができるとともに、コスト
を低減できるスポット溶接装置を実現する。 【構成】 ホルダ30に形成された空間31にはバック
バー20の後部22が挿入されており、ホルダ30の外
周部の下部には、割れ目37を挾んで突出部34a、3
4bが形成されている。突出部34aにはねじ孔38a
が貫通形成されており、突出部34bにはねじ孔38b
が貫通形成されている。ねじ孔38aから割れ目37を
通ってねじ孔38bにはボルト36がねじ込まれてい
る。そのボルト36の締付けを緩めると割れ目37が広
がり、空間31の壁面31aによる後部22の締付けが
解除され、前部21を矢印F5方向へ移動させることが
できる。これにより、当接面の新しい部位を使用するこ
とができるためバックバー20の寿命を延ばすことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、対向する電極間に導
体である背面部材を配置して、前記各電極と前記背面部
材とで溶接対象物を挟み込み、その溶接対象物をスポッ
ト溶接するスポット溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記スポット溶接装置として、た
とえば図6に示すものが知られている。図6は、従来の
スポット溶接装置において溶接が行われる部分を模式的
に示す説明図である。図6に示すスポット溶接装置90
は、スポット溶接の一手法であるシリーズ溶接を行う装
置であり、上部電極91と、この上部電極91と対向し
て配置された下部電極92と、上部電極91および下部
電極92間に配置される背面部材たるバックバー93
と、上部電極91および下部電極92間に電圧を印加す
る交流電源94とを備える。また、上部電極91はおよ
び下部電極92は、それぞれ図示しないピストンシリン
ダなどに取付けられており、昇降可能になっている。そ
して、上記スポット溶接装置90は、次のように溶接を
行う。上部電極91とバックバー93の上側当接面93
aとの間にワークW1およびワークW2を重ねて配置
し、下部電極92とバックバー93の下側当接面93b
との間にワークW3およびワークW4を重ねて配置す
る。続いて、ワークW1の上面およびワークW3の下面
を上部電極91および下部電極92によって加圧しなが
ら挟み込み、交流電源94により、上部電極91および
下部電極92間に電圧を印加する。すると、上部電極9
1からワークW1、ワークW2、バックバー93、ワー
クW4およびワークW3を介して下部電極92に電流が
流れる。これにより、上部電極91およびバックバー9
3間に配置されたワークW1およびワークW2の電気抵
抗により、ワークW1およびワークW2の境界部位のう
ち、電流の通過経路に対応する部位が発熱し、両ワーク
W1、W2の溶融による溶着部95が形成され、両ワー
クW1、W2がスポット溶接される。また、同様に、ワ
ークW3およびワークW4の境界部位にも溶着部96が
形成され、両ワークW3、W4がスポット溶接される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
スポット溶接装置90では、バックバー93の同じ部位
で加圧および発熱が繰り返されることから、その部位に
凹みが発生し、その凹みが溶接不良を引き起こすため、
その凹みが発生した時点で新しいバックバー93に交換
しなければならなかった。つまり、従来のスポット溶接
装置90では、バックバー93を交換するための作業
が、スポット溶接作業効率向上の妨げとなっており、ま
た使用したバックバー93分のコストがかかっている。
【0004】そこでこの発明は、上記問題を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、背
面部材の寿命を延ばすことにより、スポット溶接作業効
率を高めることができるとともに、コストを低減できる
スポット溶接装置を実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用および発明の効果】
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1ないし
請求項6に記載の発明では、対向する電極間に導体であ
る背面部材を配置して、前記各電極と前記背面部材とで
溶接対象物を挟み込み、その溶接対象物をスポット溶接
するスポット溶接装置において、前記背面部材は、その
前部に前記各電極と対向し、かつ、前後方向に所定の長
さを有する当接面を備えるとともに、後部において前後
方向に位置調整可能に保持されているという技術的手段
を用いる。
【0006】つまり、背面部材はその後部において、前
後方向に位置調整可能に保持されているため、溶接の繰
り返しにより背面部材の当接面に凹みが発生した場合で
あっても、背面部材を前後方向に移動させることによ
り、当接面の上記凹みのない新しい部位を使用すること
ができる。したがって、上記凹みが発生するたびに新た
な背面部材に交換する必要がないため、背面部材の寿命
を延ばすことができるので、背面部材の交換作業回数が
減少する分、スポット溶接作業効率を高めることができ
るとともに、コストを低減できる。
【0007】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のスポット溶接装置において、前記背面部材は、その
前後方向に沿う中心軸を中心にして回転可能に保持され
ているとともに、前記当接面は、前記中心軸周りに複数
対設けられているという技術的手段を用いる。
【0008】つまり、背面部材は、その前後方向に沿う
中心軸を中心にして回転可能に保持されているため、溶
接の繰り返しにより背面部材の当接面に凹みが発生した
場合であっても、背面部材を中心軸を中心にして回転さ
せることにより、上記凹みのない新しい当接面を使用す
ることができる。また、背面部材の移動および回転を組
み合わせることにより、背面部材の、より一層多くの部
位を溶接のために使用することができる。したがって、
上記凹みが発生するたびに新たな背面部材に交換する必
要がないため、背面部材の寿命を延ばすことができるの
で、背面部材の交換作業回数が減少する分、スポット溶
接作業効率を高めることができるとともに、コストを低
減できる。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載のスポット溶接装置において、前記背
面部材の前部は、断面正多角形に形成されており、その
各面が前記当接面であるという技術的手段を用いる。
【0010】つまり、背面部材の前部は断面正多角形に
形成されており、その各面が当接面となっているため、
溶接の繰り返しにより背面部材のある当接面に凹部が発
生した場合であっても、他の当接面を用いることができ
るので、凹部が発生するたびに新たな背面部材に交換す
る必要がない。したがって、当接面の数に比例して背面
部材の寿命を延ばすことができるため、背面部材の交換
作業回数が減少する分、スポット溶接作業効率を高める
ことができるとともに、コストを低減できる。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項1ない
し請求項3のいずれか1つに記載のスポット溶接装置に
おいて、前記背面部材を保持する保持手段は、前記背面
部材の後部を挿入する空間が形成された収容部と、この
収容部に、その前端から前後方向の所定範囲に形成され
た割れ目と、前記収容部の外周部に前記割れ目を横切っ
てねじ込まれた締付け部材とを備え、その締付け部材の
回転により、前記割れ目の間隔が増減するとともに、前
記空間の内径が増減し、その空間を形成する壁面によ
り、前記空間に収容された前記背面部材の後部を挿脱可
能に保持する構成であるという技術的手段を用いる。
【0012】つまり、上記締付け部材を上記割れ目の間
隔が減少する方向に回転させると、上記空間の内径が減
少し、その空間を形成する壁面が背面部材の後部を締め
付ける力が増大するため、その空間に収容されている背
面部材の後部を空間を形成する壁面により締め付けるこ
とができるので、背面部材が収容部に保持される。ま
た、上記締付け部材を上記割れ目の間隔が増加する方向
に回転させると、上記空間の内径が増加し、その空間を
形成する壁面が背面部材の後部を締め付ける力が緩むた
め、その空間に収容されている背面部材を移動すること
ができるので、当接面の新しい部位を容易に使用位置に
設定することができる。さらに、総ての当接面を使い切
った場合も、上記締付け部材を上記割れ目の間隔が増加
する方向に回転させることにより、背面部材を上記空間
から容易に抜き出すことができるので新しい背面部材に
迅速に交換することができる。したがって、背面部材の
寿命を延ばすことができ、かつ、背面部材の移動および
交換も、締付け部材を回転させるだけの簡単な作業によ
り行うことができるため、スポット溶接作業効率をより
一層高めることができる。
【0013】請求項5に記載の発明では、請求項1ない
し請求項4のいずれか1つに記載のスポット溶接装置に
おいて、前記背面部材には、その背面部材の移動量を示
す目盛がその前後方向に沿って印されているという技術
的手段を用いる。
【0014】つまり、背面部材には、その背面部材の移
動量を示す目盛がその前後方向に沿って印されているた
め、背面部材を移動させた長さを容易に知ることができ
る。また、溶接の繰り返しにより背面部材に発生する凹
部の大きさを予め測定し、その大きさに対応させて上記
目盛を背面部材に印しておけば、その目盛に基づいて背
面部材を移動させることにより、当接面の新しい部位を
容易に使用位置に設定することができる。
【0015】請求項6に記載の発明では、請求項1ない
し請求項5いずれか1つに記載のスポット溶接装置にお
いて、前記背面部材には、冷却水が流れる凹部がその後
端から前記前部に向けて形成されているという技術的手
段を用いる。
【0016】つまり、背面部材には、冷却水が流入する
凹部がその後端から前部に向けて形成されているため、
その凹部に流入する冷却水により、溶接時に発生する熱
を奪うことができるので、溶接時の発熱による影響を小
さくすることができる。したがって、背面部材の寿命を
より一層延ばすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るスポット溶
接装置の一実施形態について図を参照して説明する。図
1は、この第1実施形態のスポット溶接装置の主要構成
を一部断面図を含んで示す説明図である。なお、以下の
実施形態では、この発明に係るスポット溶接装置とし
て、いわゆるシリーズ溶接を行うスポット溶接装置を例
に挙げて説明する。
【0018】スポット溶接装置10は、上部電極71お
よび下部電極72を加圧動作させるためのイコライジン
グ機構によって構成されている。スポット溶接装置10
には、図示しないアームロボットから垂設されたブラケ
ット50が備えられており、そのブラケット50にはユ
ニットブロック51が固定されている。ユニットブロッ
ク51にはステー52が固定されており、ステー52の
先端部下面には、ホルダ30が取付けられている。ホル
ダ30には、バックバー20の後部が挿入保持されてお
り、そのバックバー20の前部は、上部電極71および
下部電極72間に配置されている。
【0019】ユニットブロック51には、上下方向に貫
通孔53が形成されており、その貫通孔53には、フロ
ーティングロッド54が挿通されている。貫通孔53の
下には、貫通孔53と連通する貫通孔55が上下方向に
形成されており、その貫通孔55には、コイルスプリン
グ56が収容されている。コイルスプリング56は、フ
ローティングロッド54の下端に取付けられた下端フラ
ンジ57と、貫通孔55の底部に設けられた底蓋58と
の間で伸縮可能になっている。ユニットブロック51と
平行してシリンダ65が設けられており、そのシリンダ
65の下端には、ピストンロッド64が伸縮可能に収容
されている。そのピストンロッド64の下端に上部電極
71が取付けられている。
【0020】シリンダ65の上端右側には、ブラケット
59が一体形成されており、そのブラケット59の先端
部には、フローティングロッド54の上端が貫通してお
り、その上端はナット60により固定されている。その
ナット60の回転により、フローティングロッド54が
上下方向に移動し、コイルスプリング56の圧縮量(バ
ネ力)を調整することができる。シリンダ65の下部右
側には、ブラケット69が一体形成されており、そのブ
ラケット69には、ガンヨーク63が取付けられてい
る。そのガンヨーク63の先端に下部電極72が取付け
られている。
【0021】ユニットブロック51には、貫通孔53お
よび貫通孔55の左側に、それらの貫通孔と平行に上下
に貫通した図示しないガイド孔が形成されており、その
ガイド孔にはガイドロッド68が挿入されている。ガイ
ドロッド68の上端は、ブラケット59を貫通してお
り、そのブラケット59にナット61により固定されて
いる。ガイドロッド68の下端は、ブラケット69を貫
通しており、そのブラケット69にナット62により固
定されている。ユニットブロック51の内部であって、
ブラケット69の近傍にはピストンシリンダ67が収容
されており、そのピストンシリンダ67に伸縮可能に収
容されたピストンロッド66は、ブラケット69に垂直
に当接するようになっている。なお、この実施の形態で
は、上部電極71および下部電極72は、銅により形成
されている。
【0022】次に、上記バックバー20およびホルダ3
0の構成について図2ないし図4を参照して説明する。
図2(A)は、バックバー20の外観構成を示す説明図
であり、図2(B)は、図2(A)の右側面説明図であ
る。図3(A)は、バックバー20の後部が挿入保持さ
れたホルダ30の断面図であり、図3(B)は、図3
(A)のA−A矢視断面図である。図4は、冷却水の循
環経路を示す説明図である。
【0023】最初に、バックバー20の構成について説
明する。図2に示すように、バックバー20の前部(長
さL3で示す部分)は、周面の長手方向に当接面21な
いし26の6つの当接面を有する断面正六角形に形成さ
れており、後部(長さL2で示す部分)は、円柱形状に
形成されている。また、当接面には、1つおきにその長
手方向に沿って目盛24が印刷、あるいは、刻印されて
いる。この目盛24は、バックバー20を矢印F5で示
す方向へ移動させる際の移動量の基準となり、バックバ
ー20の使用開始時には、目盛1がホルダ30の前端面
30a(図3(A))と一致している。バックバー20
の後部22の後端周囲には、リング状の溝22aが形成
されており、その溝22aには、Oリング23が嵌め込
まれている。また、図3(A)に示すように、バックバ
ー20には、冷却水が流れる凹部20aが形成されてい
る。凹部20aの開口部20cはバックバー20の後端
面に位置し、底部20bはバックバー20の前端付近に
位置している。なお、この実施形態では、バックバー2
0は、Be(ベリリウム)を25重量%含むCu(銅)
により形成されている。また、バックバー20の全長L
1は108mmであり、後部22の長さL2は47mm
であり、前部21の長さL3は49mmである。さら
に、バックバー20の直径φ1は28mmである。
【0024】次に、ホルダ30の構成について説明す
る。図3(A)に示すように、ホルダ30に形成された
収容部39の内部には、バックバー20の後部22の形
状に対応した円柱形状の空間31が形成されており、後
端には、冷却水を注入する注入口32が形成されてい
る。その注入口32には、冷却水を導くためのホース3
5が挿通されており、そのホース35の先端は、バック
バー20の凹部20aの底部20bまで挿入されてい
る。注入口32の斜め上方には、冷却水を排出するため
の排出口33が空間31と連通して形成されている。つ
まり、図4に示すように、注入口32から注入された冷
却水は、ホース35を通ってバックバー20の凹部20
aの底部20bに放出され、その放出された冷却水は、
凹部20aの開口部20cを出て空間31を循環し、排
出口33から排出される。また、バックバー20の後端
の周囲に形成されたリング状の溝22にはOリング23
がはめ込まれているため、空間31内の冷却水がホルダ
30の外部へ漏れることがない。
【0025】ホルダ30の外周部の下部には、突出部3
4aおよび突出部34bが相対向して形成されており、
その突出部34aおよび突出部34b間には、図3
(B)に示すように、長手方向に沿って割れ目37が形
成されている。突出部34aには、その短手方向にねじ
孔38aが貫通形成されており、突出部34bには、そ
の短手方向にねじ孔38bが貫通形成されている。ねじ
孔38aから割れ目37を介してねじ孔38bには、ボ
ルト36がねじ込まれている。つまり、ボルト36を時
計方向へ回転すると、割れ目37の間隔が狭くなり、空
間31の内径が小さくなるため、空間31を形成する壁
面31a(図3(A))により、バックバー20の後部
22の周面が締め付けられるので、バックバー20をホ
ルダ30に固定することができる。また、ボルト36を
反時計方向へ回転すると、割れ目37の間隔が広くな
り、空間31の内径が大きくなるため、壁面31aによ
るバックバー20の後部22の締付けが解除されるの
で、バックバー20を図3(A)の中に矢印F5で示す
方向へ移動させることができる。また、バックバー20
をホルダ30から抜き出すことができる。なお、この実
施形態では、ホルダ30はBeCu25A(ベリリウム
銅(ベリリウムを25重量%含む銅))により形成され
ており、ホース35はテフロンにより形成されている。
【0026】次に、スポット溶接装置10の動作につい
て図1および図5を参照して説明する。図5(A)は、
バックバー20を移動した状態を示す説明図であり、図
5(B)は、溶接の繰り返しによりバックバー20に形
成された凹部を示す説明図である。まず、上部電極71
および下部電極72の位置決めを行う。図1において、
シリンダ67を駆動し、ピストンロッド66が下方に進
出(下降)すると、ガンヨーク63が下降し、下部電極
72が下降する。また、ブラケット69を介してガンヨ
ーク63に固定されたシリンダ65も下降(図1中に矢
印F3で示す方向)するため、上部電極71も下降する
(矢印F1で示す方向)。このとき、コイルスプリング
56が圧縮されるので、その復元力により、シリンダ6
5が上方(矢印F4で示す方向)へ付勢される。つま
り、シリンダ67を駆動することにより、上部電極71
および下部電極72を昇降させ、両電極の位置決めを行
う。
【0027】そして、図5(A)に示すように、重ねら
れたワークW1およびワークW2を、両ワークW1、W
2間の溶接部位が上部電極71に対応する位置になるよ
うにバックバー20の当接面21f上に配置する。ま
た、重ねられたワークW3およびワークW4を、両ワー
クW3、W4間の溶接部位が下部電極72に対応する位
置になるようにバックバー20の当接面21c上に配置
する。次に、シリンダ65を駆動すると、ピストンロッ
ド64が下降(図1中に矢印F1で示す方向)し、その
先端の上部電極71がワークW1を上方から加圧し始め
る。これと同時に、シリンダ67の駆動により、ピスト
ンロッド66が後退(上昇)し、ガンヨーク63がフリ
ーの状態になる。つまり、ガンヨーク63およびシリン
ダ65は、ガイドロッド68の軸方向に移動が自由なフ
ローティング状態になる。
【0028】続いて、フローティング状態になったガン
ヨーク63およびシリンダ65は、コイルスプリング5
6の復元力によって上方(矢印F4で示す方向)へ持ち
上げられる。これにより、ガンヨーク63の先端に設け
られた下部電極72が上昇(矢印F2で示す方向)し、
ワークW3の下面に当接する。このとき、ガンヨーク6
3と共にシリンダ65の位置も上昇するが、そのピスト
ンロッド64が下方(矢印F1で示す方向)へ伸長する
ため、上部電極71は、ワークW1の上面に当接した状
態になっている。そして、さらに上部電極71がワーク
W1を加圧すると、その反力によってシリンダ65およ
びガンヨーク63が上昇するため、下部電極72がワー
クW3を加圧する。
【0029】そこで、上部電極71および下部電極72
に電圧が印加されると、ワークW1およびワークW2か
らバックバー20を通ってワークW4およびワークW3
に電流が流れる。そして、ワークW1およびワークW2
の境界部位のうち、電流の通過経路に対応する部位が発
熱し、その部位の溶融により、両ワークW1、W2がス
ポット溶接される。また、同様に、ワークW3およびワ
ークW4もスポット溶接される。つまり、ワークW1お
よびワークW2と、ワークW3およびワークW4とが同
時にスポット溶接される。また、上記発熱は、各ワーク
W1ないしW4以外に上部電極71、下部電極72およ
びバックバー20にも発生するが、上部電極71、下部
電極72およびバックバー20は、ワークよりも固有抵
抗の低いCu(銅)を主成分として形成されているた
め、発生するエネルギが小さいので温度上昇も低い。さ
らに、バックバー20の内部には、前述したように冷却
水が注入されているため、バックバー20の温度上昇が
抑えられている。
【0030】なお、上部電極71および下部電極72に
ついては具体的な説明を省略するが、バックバー20同
様に冷却水によって冷却されている。したがって、各ワ
ークW1ないしW4には、上部電極71、下部電極72
およびバックバー20よりも大きなエネルギが発生して
温度が上昇し、時間経過とともに溶接部位の固有抵抗が
高くなり、さらに発熱が促進されて温度上昇し、その溶
接部位が溶融して溶着する。そして、溶接が終了する
と、シリンダ65の駆動により、ピストンロッド64が
上昇(後退)し、上部電極71がワークW1の上面から
離れる。また、シリンダ67の駆動により、ピストンロ
ッド66が伸長し、ガンヨーク63が押し下げられ、下
部電極72がワークW3の下面から離れる。
【0031】その後、上記溶接動作が繰り返されると、
上部電極71および下部電極72の当接部位に対応する
バックバー20の当接面上に凹部P1(図5(B))が
形成される。なお、図5(B)に示す凹部P1は、バッ
クバー20の当接面21f上であって上部電極71に対
応する部位に形成されたものであり、図示を省略する
が、バックバー20の当接面21c上であって下部電極
72に対応する部位にも同様の凹部P1が形成される。
そこで、ホルダ30のボルト36(図3、図5(A))
を反時計方向に回転し、割れ目37(図3(B))の間
隔を広げ、空間31の内径を大きくすることにより、壁
面31aによるバックバー20の締付け力を緩める。続
いて、バックバー20の前部21を矢印F5で示す方向
へ移動し、目盛24の目盛2をホルダ30の前端面30
aに一致させる。
【0032】これにより、当接面21f、21cの、凹
部P1から外れた新しい部位を使用することができる。
そして、その後の溶接の繰り返しにより、当接面21
f、2cの上記新しい部位に凹部P2が形成された場合
は、ボルト36を反時計方向に回転し、バックバー20
をその中心軸を中心にして時計方向(図5(B)に矢印
F6で示す方向)に回転させ、当接面21aが上部電極
71と対向し、当接面21dが下部電極72と対向する
ように設定する。このとき、目盛24の目盛1をホルダ
30の前端面30aに一致させる。以降、当接面の使用
部位および使用する当接面を変更するタイミングごとに
バックバー20の移動および回転を行う。
【0033】以上のように、溶接開始から凹部が形成さ
れるまでを1サイクルとすると、相対向する一対の当接
面により、2サイクルの溶接を行うことができる。つま
り、この実施形態におけるバックバー20は、断面正六
角形であるため、2サイクル×3=6サイクルの溶接を
行うことができる。したがって、1サイクルの溶接でバ
ックバーを交換していた従来よりも、バックバーの寿命
を6倍に延ばすことができるため、バックバーの交換作
業回数を1/6に減少することができ、その分、スポッ
ト溶接作業効率を高めることができるとともに、コスト
を低減できる。また、ホルダ30のボルト36を回転さ
せるだけの簡単な作業で、バックバー20の移動、回
転、あるいは、挿脱を行うことができるため、当接面の
使用部位および使用する当接面の変更ならびにバックバ
ーの交換を容易かつ迅速に行うことができるので、スポ
ット溶接作業効率をより一層高めることができる。さら
に、バックバー20には、目盛24が印されているた
め、バックバー20を容易かつ迅速に移動することがで
きる。またさらに、バックバー20の内部には冷却水が
循環するため、バックバー20の冷却効率を高めること
ができるので、バックバー20の寿命をより一層延ばす
ことができる。
【0034】なお、上記実施形態では、この発明のスポ
ット溶接装置をシリーズ溶接を行うスポット溶接装置に
適用した場合を例に挙げて説明したが、同時に2点を溶
接しない普通のスポット溶接装置にも適用することがで
きる。また、上記実施形態では、バックバー20の前部
21を断面正六角形に形成した場合を説明したが、八角
形以上に形成することもできる(ただし、シリーズ溶接
を行う場合は、面数は偶数であることが望ましい)。さ
らに、上記実施形態では、バックバー20を移動するこ
とにより、同一当接面上で2サイクルの溶接を行う場合
を説明したが、バックバー20を長手方向に長く形成
し、3サイクル以上の溶接を行うように構成することも
できる。
【0035】ところで、バックバー20が、この発明の
背面部材に対応し、ホルダ30が保持手段に対応する。
また、ボルト36が、この発明の締付け部材に対応し、
ワークW1ないしW4が溶接対象物に対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係るスポット溶接装
置の主要構成を一部断面図を含んで示す説明図である。
【図2】図2(A)は、バックバー20の外観構成を示
す説明図であり、図2(B)は、図2(A)の右側面説
明図である。
【図3】図3(A)は、バックバー20の後部が挿入保
持されたホルダ30の断面図であり、図3(B)は、図
3(A)のA−A矢視断面図である。
【図4】冷却水の循環経路を示す説明図である。
【図5】図5(A)は、バックバー20を移動した状態
を示す説明図であり、図5(B)は、溶接の繰り返しに
よりバックバー20に形成された凹部を示す説明図であ
る。
【図6】従来のスポット溶接装置において溶接が行われ
る部分を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
10 スポット溶接装置 20 バックバー(背面部材) 20a 凹部 21 前部 22 後部 24 目盛 30 ホルダ(保持手段) 31 空間 35 ホース 36 ボルト(締付け部材) 37 割れ目 39 収容部 71 上部電極 72 下部電極 W1〜W4 ワーク(溶接対象物)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する電極間に導体である背面部材を
    配置して、前記各電極と前記背面部材とで溶接対象物を
    挟み込み、その溶接対象物をスポット溶接するスポット
    溶接装置において、 前記背面部材は、その前部に前記各電極と対向し、か
    つ、前後方向に所定の長さを有する当接面を備えるとと
    もに、後部において前後方向に位置調整可能に保持され
    ていることを特徴とするスポット溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記背面部材は、その前後方向に沿う中
    心軸を中心にして回転可能に保持されているとともに、
    前記当接面は、前記中心軸周りに複数対設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接装置。
  3. 【請求項3】 前記背面部材の前部は、断面正多角形に
    形成されており、その各面が前記当接面であることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載のスポット溶接
    装置。
  4. 【請求項4】 前記背面部材を保持する保持手段は、 前記背面部材の後部を挿入する空間が形成された収容部
    と、 この収容部に、その前端から前後方向の所定範囲に形成
    された割れ目と、 前記収容部の外周部に前記割れ目を横切ってねじ込まれ
    た締付け部材とを備え、その締付け部材の回転により、
    前記割れ目の間隔が増減するとともに、前記空間の内径
    が増減し、その空間を形成する壁面により、前記空間に
    収容された前記背面部材の後部を挿脱可能に保持する構
    成であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか1つに記載のスポット溶接装置。
  5. 【請求項5】 前記背面部材には、その背面部材の移動
    量を示す目盛がその前後方向に沿って印されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに
    記載のスポット溶接装置。
  6. 【請求項6】 前記背面部材には、冷却水が流れる凹部
    がその後端から前記前部に向けて形成されていることを
    特徴とする請求項1ないし請求項5いずれか1つに記載
    のスポット溶接装置。
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