JP2000349763A - 通信装置 - Google Patents

通信装置

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JP2000349763A
JP2000349763A JP15900999A JP15900999A JP2000349763A JP 2000349763 A JP2000349763 A JP 2000349763A JP 15900999 A JP15900999 A JP 15900999A JP 15900999 A JP15900999 A JP 15900999A JP 2000349763 A JP2000349763 A JP 2000349763A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 公衆ATM網のVP単位契約により利用する
際に必要となる契約帯域を守るためのVP単位シェーピ
ングと、VP内帯域を有効利用可能とするVC単位シェ
ーピングを同時に行う装置を提供する。 【解決手段】 トラヒックシェーピング装置に到着した
ATMセルを一時的にセルバッファに格納する。VC送
信予定時刻計算回路でVC契約帯域に従ってセル送信予
定時刻を計算し、同時にVP送信予定時刻計算回路でV
Pの契約帯域に従ったセル送信予定時刻を計算するが、
VP送信予定時刻は、VC送信予定時刻に応じて修正さ
れる。最優先で送信するVPをVP二分木ソート回路で
決定し、該VP内で最優先で送信するVCをVC二分木
ソート回路において決定する。上記決定されたVP、V
Cが共に送信可能なときセルを送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラヒックシェー
ピング機能を有する装置、ATM端末、およびATM交
換機、または可変長パケットに対するトラヒックシェー
ピング機能を有する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】非同期転送技術(Asynchronous Transfe
r Mode:ATM)は、セルと呼ばれる固定長パケットを
用いて、音声・画像・データ等の様々な種類のトラヒッ
クを効率的にサポートすることができ、マルチメディア
通信に適した通信技術として広く知られている。
【0003】ATMでは、ユーザは、セル送信前に、予
めVC(Virtual Connection)と呼ばれる単位で網との
間に送信帯域に関する契約を行う。契約の内容は、該V
Cを介して転送したい情報の種類によって異なる。例え
ば、音声・画像系トラヒックでは低遅延転送が求められ
るため、回線内に一定の帯域を予め確保し、その帯域に
従ってセルを送信する。“The ATM Forum TM4.0”(従
来技術1)では、音声・画像系トラヒックを転送するた
めのサービスクラスとして、完全に固定帯域を確保し契
約帯域内でセルを送信するCBR(Constant Bit Rat
e)、および最大送信帯域と平均送信帯域を契約し送信
帯域が時間の経過に従って変化するVBR(Variable B
it Rate)が示されている。一方、データ系トラヒック
はバースト的(突発的)に発生・終了するために、回線
内に予め帯域を確保しておくと回線帯域を有効に利用で
きない。そこで、一般にデータ系トラヒックは、音声等
に比べてさほど遅延を重視しないので、帯域を確保せず
にセルを送信し、一度に多くのセルが集中したノードで
は、一時的にセルを蓄積する(該ノードが許容できなけ
ればセルは廃棄される)ことで、回線帯域を有効に利用
している。
【0004】従来技術1では、データ系トラヒックを転
送するためのサービスクラスは、網内の輻輳(混雑)状
態をセル送信端末にフィードバックさせセル廃棄を防止
する手段を有するABR(Available Bit Rate)、およ
び回線帯域を有効利用するために送信端末は回線に空き
帯域があればセルを送信し続けるUBR(Unspecified
Bit Rate)が示されている。各VCは、いずれかのサー
ビスクラスに属している。以上に示した各サービスクラ
スの遅延・廃棄に関する特徴から、四つのサービスクラ
スに属するVCのセルが網内のノードで競合(衝突)し
た場合、CBRに属するVCのセルを最も優先して転送
し、以下VBR、ABR、UBRの順に優先して転送す
る。
【0005】上述のCBR、VBR、ABRのVCに関
しては、端末(ユーザ)は網との間に最大送信帯域等の
送信帯域に関する契約を行う。UBRのVCに関して
は、最大送信帯域の契約を行う場合と、送信帯域に関す
る契約は何も行わない場合がある。公衆ATM網では、
端末が送信しているセル流量を網の入口で監視し、契約
帯域を違反しているVCを検出して、該VCのセルに対
してセルを廃棄したりする。この機能をUPC(Usage
Parameter Control)機能という。送信途中でセルが廃
棄されても、通常、受信端末側でセル廃棄が生じたこと
を認識し、廃棄された情報を再送する様に送信端末に通
知し送信端末が再送を行うので、最終的な情報の欠落は
ないが、最終的な遅延が大きくなったり、あるいは再送
セルのために2次的な新たな輻輳を引き起こす原因にも
なる。従って、網側のUPC機能で違反セルと判定され
ない様に、端末側が、契約帯域に従ってセル流量を制御
して送信することが重要である。このセル流量を制御す
る機能をトラヒックシェーピング(Traffic Shaping)
機能という。端末の他にも、網内で生じたゆらぎを吸収
するために、網内の要所にある交換機にトラヒックシェ
ーピング機能を備えてもよい。
【0006】トラヒックシェーピング機能を実現するト
ラヒックシェーピング装置に関しては、例えば、特開平
6-315034号公報「セル流制御装置およびATM通信網」
(従来技術2)がある。契約帯域以上の帯域で受信した
セルを網に向けて同じ帯域で送信していると過剰なセル
を送信することになるので、網側のUPC機能で廃棄さ
れてしまう。そこで、従来技術2では、セルを一時的に
記憶しておくメモリ(従来技術2の符号4)を設け、契
約帯域以上の帯域で受信したセルは該メモリに一時的に
格納し、契約帯域に従って読み出すことで、トラヒック
シェーピング機能を実現する方式を示している。従来技
術2では、トラヒックシェーピングを行うために最低限
必要な機能である、メモリに一時的に記憶するという点
については述べられているが、具体的な実現方法や必要
メモリ量や処理時間に関しては述べられていない。
【0007】トラヒックシェーピング装置のもう一つの
例として、特開平9-307566号公報「トラフィックシェー
ピング装置」(従来技術3)がある。従来技術3では、
各VC毎に次にセルを送信することができる時刻(以
下、送信予定時刻)を二分木構造を用いて記憶してい
る。これにより、前回のソーティング結果を利用してソ
ーティングを行うことができるため、log(VC数)のオ
ーダの処理時間で最優先に送信すべきVCを選び出すこ
とができると述べられている。従来技術3を適用したト
ラヒックシェーピング装置では、必要メモリ量が低減さ
れ、送信すべきセルを選び出す処理時間が従来技術2に
よるトラヒックシェーピング装置よりも大幅に短縮され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ユーザが公衆ATM網
を利用する際の契約単位として、上述のVC単位で契約
する場合と、複数のVCを束ねたVP(Virtual Path)
単位で契約する場合がある。このVP単位で帯域の契約
を行う場合、通常、契約は通信相手である相手方拠点毎
に行う。この様な網の例を図19に示す。図19では、
公衆ATM網340に端末300、1901、190
2、1903が接続されている様子を示している。例え
ば、端末300が各端末1901、1902、1903
と通信を行うとき、VPの契約は端末間毎に契約する。
すなわち、端末300−端末1901間はVP(0)2
10として90Mbpsの契約、端末300−端末19
02間はVP(1)220として、30Mbpsの契
約、端末300−端末1903間はVP(2)230と
して、30Mbpsの契約を行う。そして、VP(0)
〜VP(2)を端末300−ATMスイッチ341との
間を結んでいる150Mbpsの回線に束ねて送信す
る。
【0009】図2は、図19における端末300−AT
Mスイッチ341間の回線とVP、VCの関係を示す概
念図である。図2では、90MbpsのVP(0)21
0内に3本のVC211、212、213が、30Mb
psのVP(1)220内に2本のVC221、222
が、30MbpsのVP(2)230内に2本のVC2
31、232が束ねられている。
【0010】VP単位で契約を行った場合には、網管理
側としては、VP単位の帯域を守っているかという点の
みを監視する。すなわち、公衆ATM網340の入口に
位置しているATMスイッチ341において(図1
9)、VPに対しては上述のUPC機能により違反セル
に対してはセルを廃棄したりするが、VP内に束ねられ
ている個々のVCの帯域は監視しない。VPに対するU
PC機能で違反セルと判定されてセルが廃棄されると上
述の様に、転送遅延が大きくなったり、あるいは新たな
輻輳の原因にもなるために、端末側(ユーザ側)が、契
約帯域であるVPの帯域を守ってセルを送信するトラヒ
ックシェーピング機能(以下、VPシェーピング)が必
要となる。また、VP内の各VCの帯域は網側では監視
されないからといって、例えば、トラヒックシェーピン
グ装置が受信した順序(送信端末なら上位パケットが分
割された順序(後述)、交換機なら交換機が受信した順
序)でそのまま送信するといった方法でVCのセルを送
信していると、網全体として音声・画像系トラヒックに
対して一定の帯域を保証し、低遅延転送を実現すること
ができなくなる。そこで、音声・画像系トラヒック(C
BR、VBR)の低遅延転送を実現するためには、該V
Pに束ねられている各VCの帯域を制御し、かつ異なる
サービスクラス間では優先制御を行うトラヒックシェー
ピング機能(以下、VCシェーピング)が重要となる。
しかしながら、従来技術2および従来技術3に示されて
いるトラヒックシェーピング装置では、VPシェーピン
グまたはVCシェーピングのみについて述べられてお
り、両シェーピングを同時に行うトラヒックシェーピン
グを対象としていない。また、従来技術3においても、
VPとVCの両方を考慮したトラヒックシェーピングに
ついては述べていない。
【0011】本発明の第1の目的は、VPの契約帯域を
守りつつ、該VP内の各VCの帯域を制御することがで
き、該VP内、および回線の帯域を有効に利用し得る、
トラヒックシェーピング機能を有する装置、ATM端末
またはATM交換機を提供することである。
【0012】本発明の第2の目的は、一つのトラヒック
シェーピング装置で複数の出力回線のシェーピングを行
うことができる装置、ATM端末、またはATM交換機
を提供することである。
【0013】本発明の第3の目的は、可変長パケットに
対して網との間の契約帯域を守りつつ、該契約帯域内で
パケット毎に帯域を制御することができ、該契約帯域
内、および回線の帯域を有効に利用し得る、パケット送
信端末またはパケット交換機向けのトラヒックシェーピ
ング機能を有する装置、ATM端末またはATM交換機
を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】VPおよびVCに対する
両方のトラヒックシェーピングを同時に行うためには、
VPおよびVCに対するトラヒックシェーピング回路を
備え、両方のトラヒックシェーピング回路がセルを送信
してもよい状態(送信予定時刻に至っている)になって
いるかを監視することが必要となる。従来技術3に記述
されている二分木構造で送信予定時刻を管理する方式を
用いれば、全VPの中で最優先に送信すべきVPを選び
出すこと、あるいは同一VP内の複数のVCの中で最優
先で送信すべきVCを選び出すことを実現できる。しか
しながら、独立に送信予定時刻を計算していると、VP
が送信してもよい状態(送信予定時刻に至っている)で
も、該VC内に送信してもよいVCが存在しない、とい
う状況が起こり得る。この場合、自VPの帯域を減少さ
せるか、あるいは他のVPの帯域を減少させることで、
セルを送信することができるが、いずれの場合も通信路
の帯域、および契約したVPの帯域を有効利用できてい
ない。従って、VPとしての送信予定時刻とVCとして
の送信予定時刻を連繋させて考えることが必要である。
【0015】また、多数の低速回線に対してトラヒック
シェーピングを行うとき、各回線インタフェース部毎に
トラヒックシェーピング装置を設けることは、装置コス
トの増加の原因となる。そこで、一つのトラヒックシェ
ーピング装置で複数の出力回線のトラヒックシェーピン
グを行うことができると、低コストで多数の回線のトラ
ヒックシェーピングを行うことができる。
【0016】また、上記課題は、固定長のATMセルに
対するトラヒックシェーピングに特化した課題ではな
い。例えば、インターネット等の様に、共用回線を利用
して複数の網を接続し、それらの網毎に共用回線を契約
している場合を考える。図18にこの様な形態の網を示
す。図18において、網A1810と網a1820はプ
ロバイダAが所有し、端末1811、1821はプロバ
イダAのユーザとする。
【0017】同様に、網B1830と網b1840はプ
ロバイダBが所有し、端末1831、1841はプロバ
イダBのユーザとする。また、網A、網a、網B、網b
はそれぞれルータによって網C1800に接続されてい
る。プロバイダA、プロバイダBは、それぞれ網Cとの
間に送信帯域を契約し、網Cの中では共用回線1801
をプロバイダA、プロバイダBが共用で使用している。
この様な網環境で、端末1811と端末1821が、ま
た端末1831と端末1841が通信を行う場合には、
共用回線1801の入口では、共用回線を契約した帯域
を守りつつ(ATMでいうところのVPに相当)、該契
約帯域内で転送されているパケット毎に優先度を設けて
(例えば、TELNET用のパケットは、電子メール用のパケ
ットよりも優先、等)、帯域を管理できる(ATMでい
うところのVCに相当)ことが望ましい。以上の様な網
形態は、プロバイダによる回線の共用のみではなく、複
数の企業が長距離通信回線を共用する場合、あるいは同
一企業内でも部課毎のトラヒックを管理したい場合等、
様々な運用形態が考えられ、これに対応した形で実現す
る必要がある。
【0018】上記考察から、目的を達成するために、通
信装置に、コネクション毎に契約した帯域を元にセルを
送信する第1セル送信予定時刻を計算する第1送信予定
時刻計算部と、前記コネクションを複数纏めたコネクシ
ョン束毎に契約した帯域を元に前記セルを送信する第2
セル送信予定時刻を計算する第2送信予定時刻計算部
と、及び、前記セルを送信するとき、前記第2セル送信
予定時刻を用いるか前記第1セル送信予定時刻を用いる
か選択する手段を設ける。必要に応じて第1セル送信予
定時刻と第2セル送信予定時刻を用いることができるの
で、契約帯域を守ることができる。
【0019】また、上記考察から、上記第1〜第3の目
的を達成するために、本発明では、多段階にシェーピン
グするトラヒックシェーピング装置を提案する。すなわ
ち、上記第1の目的を達成するために、ATM網に接続
されている端末または交換スイッチ内にあり、受信した
セルを一時的に蓄積するセルバッファ部と、VC毎に契
約した帯域に従った送信間隔を守るセル第1送信予定時
刻を計算する第1送信予定時刻計算部と、前記第1送信
予定時刻計算部で計算されたセル第1送信予定時刻が最
も早いVCを選択する第1ソーティング部と、前記第1
ソーティング部で選択されたVCに属するセルを送信し
てもよいか否かを判定し、セルを送信してもよい場合に
はセルバッファ部からセルを読み出して送信する送信制
御部を備えたトラヒックシェーピング装置において、V
P毎に契約した帯域に従った送信間隔を守るセル第2送
信予定時刻を計算する第2送信予定時刻計算部と、前記
第2送信予定時刻計算部で計算されたセル第2送信予定
時刻が最も早いVPを選択する第2ソーティング部を備
え、前記送信制御部に前記第2ソーティング部で選択さ
れたVPに属するセルを送信してもよいか否かを判定
し、セルを送信してもよい場合には第1ソーティング部
で選択されたVCに属するセルを送信してもよいか否か
を判定し、セルを送信してもよい場合にはセルバッファ
部からセルを読み出して送信する機能を備える。
【0020】また、VP内の複数のサービスクラス間で
優先制御を行うために、前記トラヒックシェーピング装
置において、各VP内のVCに対して優先度を設定し、
前記第1ソーティング部が、各VP内の同一優先度をも
つVCの集まりに対して、セル第1送信予定時刻が最も
早いVCを選択する機能を備え、前記送信制御部は、前
記第2ソーティング部で選択されたVPに属するセルを
送信してもよいか否かを判定し、セルを送信してもよい
場合には第1ソーティング部で各優先度毎に選択された
VCの中から、送信してもよい状態になっていて、かつ
最も優先度が高いVCに属するセルを送信する機能を備
える。
【0021】更に、VC毎に、前記セルバッファ部内に
送信待ちのセルが存在するか否かを示す判別ビットを備
える。また、VP毎に、前記セルバッファ部内に送信待
ちのセルが存在するか否かを示す判別ビットを備える。
【0022】更に、前記第1ソーティング回路は、セル
第1送信予定時刻、および前記セル存在判別ビットを二
分木構造で管理する手段を備え、過去のソーティング結
果を利用して最優先で送信すべきVCを選び出す。ま
た、前記第2ソーティング回路は、セル第2送信予定時
刻、および請求項4記載のセル存在判別ビットを二分木
構造で管理する手段を備え、過去のソーティング結果を
利用して最優先で送信すべきVPを選び出す。
【0023】次に更に、前記第2送信予定時刻計算部
に、第1ソーティング部で選択されたVCのセル第1送
信予定時刻が、第2送信予定時刻計算部で計算されたセ
ル第2送信予定時刻よりも未来であり、かつ第1ソーテ
ィング部で選択されたVCの前記セル存在判別ビットが
セットされているときに、セル第2送信予定時刻として
セル第1送信予定時刻を用いる時刻修正回路を備えるこ
とで、VPの送信予定時刻とVCの送信予定時刻を適合
させることができる。
【0024】更にまた、VP内のサービスクラス間で優
先制御を行っている場合には、前記第2送信予定時刻計
算部に、第1ソーティング部で各優先度毎に選択された
VCであり、前記セル存在判別ビットがセットされてい
るVCの中で、セル第1送信予定時刻が最も早いVCの
セル第1送信予定時刻が、第2送信予定時刻計算部で計
算されたセル第2送信予定時刻よりも未来であるとき
に、セル第2送信予定時刻としてセル第1送信予定時刻
を用いて、第1ソーティング部で各優先度毎に選択され
たVCのすべてに対して、前記セル存在判別ビットがセ
ットされていないときには、セル第2送信予定時刻を変
更しない時刻修正回路を備える。このとき、第2送信予
定時刻計算部に、第1ソーティング部で或るVP内の各
優先度毎に選択されたVCのすべてに対して、セル存在
判別ビットがセットされていないときには、該VPに対
するセル存在判別ビットをリセットし、第1ソーティン
グ部で或るVP内の各優先度毎に選択されたVCのいず
れかに対して、セル存在判別ビットがセットされている
ときには、該VPに対するセル存在判別ビットをセット
する機能を備える。これにより、第2ソーティング回路
で選択されたVP内のVCには、必ず送信待ちのセルが
存在するという状況を作ることができる。
【0025】また、第1ソーティング回路が行う処理
と、第2ソーティング回路が行う処理を並行して行うこ
ともできる。これにより、ソーティング処理に要する時
間を短縮することができる。
【0026】上記第2の目的は、交換スイッチに付した
トランクとして本発明のトラヒックシェーピング装置を
備え、上記VPを回線(低速回線)と読み替えることに
より達成することができる。
【0027】また、上記第3の目標を達成するために、
本発明では、パケット送信端末またはパケット交換機
に、パケット受信したパケットを一時的に蓄積するパケ
ットバッファ部と、パケット優先度毎に決められた帯域
に従った送信間隔を守るパケット第1送信予定時刻を計
算する第1送信予定時刻計算部と、前記第1送信予定時
刻計算部で計算されたパケット第1送信予定時刻が最も
早いパケット優先度を選択する第1ソーティング部と、
パケット転送先毎に契約した帯域に従った送信間隔を守
るパケット第2送信予定時刻を計算する第2送信予定時
刻計算部と、前記第2送信予定時刻計算部で計算された
パケット第2送信予定時刻が最も早いパケット転送先を
選択する第2ソーティング部と、前記第2ソーティング
部で選択されたパケット転送先に属するパケットを送信
してもよいか否かを判定し、パケットを送信してもよい
場合には第1ソーティング部で選択されたパケット優先
度に属するパケットを送信してもよいか否かを判定し、
パケットを送信してもよい場合にはパケットバッファ部
からパケットを読み出して送信する送信制御部を備えた
トラヒックシェーピング装置を備える。
【0028】また、前記パケットバッファからパケット
を読み出す際に、パケットのヘッダに記述してあるパケ
ット長情報を抽出する機能を備え、前記第1送信予定時
刻計算部において、前記パケット長情報に比例した送信
間隔を用いてパケット第1送信予定時刻を計算し、第2
送信予定時刻計算部において、前記パケット長情報に比
例した送信間隔を用いてパケット第2送信予定時刻を計
算する。
【0029】また、該パケット送信端末またはパケット
交換機向けのトラヒックシェーピング装置は、上述のA
TM送信端またはATM交換スイッチ向けのトラヒック
シェーピング装置と同じ構造を備える。
【0030】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の一実施例とし
て、本発明を適用したトラヒックシェーピング装置を詳
細に説明する(実施例1)。以下に示す実施例は、AT
M送信端末がVPシェーピングとVCシェーピングを同
時に行い、VP内に四つのサービスクラス(CBR、V
BR、ABR、UBR)を設け、クラス間の優先制御を
行うトラヒックシェーピング装置の例である。
【0031】図3は、公衆ATM網340に接続されて
いるATM送信端末300のブロック図を示している。
ATM送信端末300は、CPUとメモリから構成され
る上位層処理部360と、公衆網340に対する回線イ
ンタフェース部324から構成される。上位層処理部で
は、該ATM網を用いて情報を転送するための上位プロ
トコル(例えばIP(Internet Protocol))が動作
し、上位プロトコルが認識し得る上位パケットを生成・
終端する。
【0032】回線インタフェース部324は、更に、以
下の構成要素を備える。SAR(Segmentation And Rea
ssembly)350は、上位層処理部360で生成された
上位パケットとATMセル(53バイト固定長)の変換
(分割・組立て)を行う部分である。従って、SARか
ら上位層処理部側では上位パケットの形で処理が行わ
れ、SARから公衆ATM網側ではATMセルの形で処
理が行われる。変換はハードウェアによって行われる場
合とソフトウェアによって行われる場合がある。
【0033】トラヒックシェーピング部100は、公衆
ATM網340と契約した帯域を守った送信間隔でセル
を送信する。本願発明はこのトラヒックシェーピング部
100に主に関係する。光モジュール374は、ATM
セルを光ファイバ等の物理回線に対応した信号に変換し
て送受信する。尚、可変長パケットを用いる場合におい
ては、SARは不要である。
【0034】図1は、トラヒックシェーピング部100
の構成を示すブロック図である。また、図4は、トラヒ
ックシェーピング部100の動作フロー図であり、図5
はそのタイムチャートである。
【0035】本発明を適用したトラヒックシェーピング
部100は、以下に示す構成要素を備える。トラヒック
シェーピング部は、セルをVC毎のキューにキューイン
グするセルバッファ部110、VCの契約帯域に従った
送信予定時刻を計算するVC送信予定時刻計算部13
0、同一VP内、同一サービスクラス内に属するVCの
中で、最も優先して送信するVCを選び出すVCソーテ
ィング部135、VPの契約帯域に従い、かつVC送信
予定時刻にも適合した送信予定時刻を計算するVP送信
予定時刻計算部140、全VPの中で最も優先して送信
するVPを選び出すVPソーティング部145、VPソ
ーティング部145およびVCソーティング部135の
ソーティング結果を用いて最終的なセル送信を決定して
セルバッファ部110に伝える送信制御部120から構
成される。
【0036】セルバッファ部110は、セルを一時的に
蓄積しておくバッファであるセルバッファ111と、セ
ルバッファ内でVCにATMセルのキューイングを実
現するためのセルバッファアドレスを記憶し、また、V
C毎、およびVP毎のキュー長の情報も記憶しておくバ
ッファであるセルバッファアドレスメモリ112と、S
AR350から受信したセルをセルバッファに書込む制
御回路であるセルバッファ書込み制御回路113と、セ
ルバッファから光モジュールへ送信すべきセルを読み出
すセルバッファ読出し制御回路114とから構成され
る。
【0037】VC送信予定時刻計算部130には、セル
受信、またはセル送信が行われたVCの送信予定時刻を
計算するVC予定時刻計算回路131が含まれる(具体
的な計算方法は後述)。
【0038】VCソーティング部135は、セル受信、
または送信が行われたVCが属するVP、およびサービ
スクラス内で、最も優先して送信するVCを選び出すV
C二分木ソート回路136を有する。更に、VC二分木
ソート回路がソーティングを行うのに必要な情報(VC
識別番号、VC送信予定時刻、VCのVLD(該VCに
送信待ちセルが存在するか否かを示すフラグ)(以下、
この三つをまとめてVCソーティング情報と呼ぶ))が
記憶されているVCソーティング情報メモリ137を有
する。このVPソーティング情報は二分木で管理されて
おり、そのメモリマップを図7に示す(詳細は後述)。
【0039】VP送信予定時刻計算部140は、セル受
信、または送信が行われたVPの契約帯域に従った送信
予定時刻を計算するVP予定時刻計算回路141と、V
P予定時刻計算回路で計算されたVP送信予定時刻を、
VCの送信予定時刻に適合する値に修正するVP時刻修
正回路143から構成される(具体的な計算方法は後
述)。
【0040】VPソーティング部145は、全VPの中
で最も優先して送信するVPを選び出すVP二分木ソー
ト回路146を有する。更に、VP二分木ソート回路1
46がソーティングを行うのに必要な情報(VP識別番
号、VP送信予定時刻、VPのVLD(該VPに送信待
ちセルが存在するか否かを示すフラグ)(以下、この三
つをまとめてVPソーティング情報と呼ぶ))が記憶さ
れているVPソーティング情報メモリ147を有する。
VPソーティング情報も二分木で管理されており、その
メモリマップを図6に示す(詳細は後述)。
【0041】本発明を適用したトラヒックシェーピング
部100は、1セル処理時間に次に示す6つの処理を繰
り返すことによって、1セル処理時間内に一つのセルを
受信し、一つのセルを送信する。ここで、1セル処理時
間とは、トラヒックシェーピング装置が1セル(53バ
イト)送受信するために要する時間のことをいう。例え
ば、155.88Mbps(Bit Per Second)のシェー
ピング能力をもつトラヒックシェーピング装置では、1
セル処理時間は2.72μ秒となる。
【0042】 (処理1)受信セル判定処理 (処理2)送信予定時刻計算(セル受信時) (処理3)ソーティング処理(セル受信時) (処理4)送信VC選択処理 (処理5)送信予定時刻計算(セル送信時) (処理6)ソーティング処理(セル送信時) 以上6つの処理の内、(処理1)〜(処理3)はセル受
信時の処理、(処理4)〜(処理6)はセル送信時の処
理である。以下に、それぞれの処理を、図1、図4およ
び図5を用いて詳細に説明する。また、以下では、複数
のVPを識別するために、VP識別番号pを付して、V
P(p)と表記する。同様に、VP(p)に属しているVC
を識別するために、VC識別番号cを付して、VC(p,
c)と表記する。
【0043】(処理1)受信セル判定処理 この処理は、図5の500の時間に行われる処理であ
る。尚、図5は、本発明を適用したトラヒックシェーピ
ング部のタイムチャートを示す。
【0044】トラヒックシェーピング部100に到着し
たセルは、VC毎のキューに一時的に蓄積される。具体
的には、まず、セルバッファ書込み制御回路113は、
受信したセルのヘッダ部に記述してあるVPを識別する
VPI(Virtual Path Identifier)、およびVCを識
別するVCI(Virtual Connection Identifier)を基
に、該セルが属するVP、あるいはVCを判別する。次
に、トラヒックシューピング部は、受信セルをVC毎の
キューイングを行うために、未使用のセルバッファのア
ドレスをセルバッファアドレスメモリ112から読み出
し、セルバッファ111内の該セルバッファアドレスが
示す領域に受信セルを書込む(図4の400、40
1)。前記セルバッファアドレスは受信セルが記録され
たセルバッファアドレスとしてセルバッファアドレスメ
モリ112に記憶される。
【0045】以下では、該受信セルが属するVPをVP
(r)、該受信セルが属するVCをVC(r,s)とする。
セルバッファ書込み制御回路113は、セルを受信する
と、セルを受信したことを示すセル受信信号99をVC
送信予定時刻計算部のVC予定時刻計算回路131とV
P送信予定時刻計算部のVP予定時刻計算回路141に
通知する。セル受信信号99と同時に、VC予定時刻計
算回路131に向けてはVC識別番号r,sを、VP予
定時刻計算回路141に向けてはVP識別番号rを通知
する。
【0046】(処理2)送信予定時刻計算(セル受信
時) この処理は、図5の502−1、502−2の時間に行
われる処理である。セル受信信号99を受けたVC送信
予定時刻計算回路131は、VC(r,s)のVC送信予
定時刻(単位は「1セル処理時間」)を計算する。計算
結果は、VCソーティング情報メモリ137に記憶され
る。セル受信信号99を受けたVC送信予定時刻計算回
路131は、該VCに送信待ちセルが存在するか否かを
判定するために、VCソーティング部135のVCソー
ティング情報メモリ137から読み出されたVC(r,
s)のVLDが‘0’であるか‘1’であるかを調べる
(図4の402)。VLDが‘1’であるときは、既に
該VCに送信待ちセルが存在していることを示してお
り、送信予定時刻を更新すると契約帯域を守ることがで
きなくなるので、この場合は送信予定時刻を変更しては
いけない。一方、VLDが‘0’であるときは、既に計
算してあるVC送信予定時刻が現在時刻を規準としたと
きに未来である場合には送信予定時刻を更新すると契約
帯域が守れなくなるので、送信予定時刻を更新してはい
けないが、既に計算してあるVC送信予定時刻が現在時
刻を規準として過去または現在時刻と同時刻である場合
には、セルはいつでも送信してよい状態となっているの
で送信予定時刻を適当な時刻に更新してもよい。従っ
て、VLDが‘0’であるときは、既に計算してあるV
C送信予定時刻をVCソーティング情報メモリ137か
ら読み出し、該時刻が現在時刻を規準としたときに未来
となっているか、過去あるいは現在時刻と同じになって
いるかを調べる(図4の404)。前者(未来)の場合
にはVC送信予定時刻を変更しない。後者(過去あるい
は現在)の場合には、該VCのセルを最も早く送信させ
るために(実際に送信するかは分からない)、 VC送信予定時刻=現在時刻+1 と更新する(図4の405)。以上のいずれの場合に
も、セル受信信号99を受けた場合には該VCのVLD
=‘1’にセットする(図4の403)。
【0047】また、同様に、セル受信信号99を受けた
VP送信予定時刻計算回路140は、VP送信予定時刻
を計算する。VP送信予定時刻の計算は、VC送信予定
時刻の計算と全く同じ手順で計算する。すなわち、VP
(r)のVLDをチェックし、VLDが‘0’であり、か
つ既に計算してあるVP送信予定時刻が過去あるいは現
在時刻と同時刻である場合にのみ、 VP送信予定時刻=現在時刻+1 と更新し、それ以外の場合には既に計算してあるVP送
信予定時刻を更新しない。
【0048】尚、VP送信予定時刻の計算は、VC送信
予定時刻の計算と全く同じ手順で計算できるので、同一
の回路で時系列に計算することもできるが、ここでは、
VC送信予定時刻の計算とVP送信予定時刻の計算は、
それぞれ、互いに独立の回路であるVC予定時刻計算回
路とVP予定時刻計算回路を用いることで、時間的に平
行して計算できるようにし、その計算時間を短縮してい
る。図4では、VP送信予定時刻計算回路での計算ステ
ップは示されていない。VP送信予定時刻計算回路が、
図4のステップ402からステップ405と並行してV
P送信予定時刻を計算する。
【0049】(処理3)ソーティング処理(セル受信
時) この処理は、次の三つの処理に分けることができる。
【0050】(処理3−1)VCソーティング処理(セ
ル受信時) (処理3−2)VP送信予定時刻修正(セル受信時) (処理3−3)VPソーティング処理(セル受信時) 以下、順に説明する。
【0051】(処理3−1)VCソーティング処理(セ
ル受信時) このVCソーティング処理は、図5で、時刻計算502
の後の時間506に行われる処理である。VC(r,s)
のVC送信予定時刻が更新されると、VP(r)の中で、
かつVC(r,s)が属するサービスクラスの中で最も早
くセルを送信すべきVC(以下、暫定送信VC)が変化
している可能性があるので、VC二分木ソート回路13
6において暫定送信VCを求めるためのソーティングを
行う(図4の406)。
【0052】以下に、同一VP、同一サービスクラス内
の暫定送信VCを選び出す方法について説明する。簡単
のために8つのVC(VC(p,0)〜VC(p,7))の中
から選び出す例を、図9、図10を用いて説明する。ま
ず二分木の各要素に記憶されている情報の関係を説明す
る。以下では、図9において、二分木の頂点900を
根、底辺930〜937を葉、任意の要素からみて根側
にある要素を親、葉側にある二つの要素を子と呼ぶ。二
分木の葉930〜937(VC識別番号順に並べてお
く)には各VCの送信予定時刻とVLD(括弧内の数値
(0または1)がVLDを示す)が記憶してある。葉を
除く他の要素には、VC識別番号、送信予定時刻、VL
Dが記憶され、最終的に以下の条件を満たすVCの情報
が根に記憶される。
【0053】(条件1)VLDが‘1’であること。
(送信待ちセルがないVCよりも送信待ちセルがあるV
Cの方を優先して選択する) (条件2)送信予定時刻が早いこと。(常時最優先で送
信すべきVCを選択する) 根に記憶するVCとして上記(条件1)および(条件
2)を満たすVCを選択するために、葉を除く他の要素
は、以下の[1]〜[3]の規則に従って二つの子のい
ずれかの情報がそのまま記憶される。
【0054】[1]子のVLDが共に‘1’のときは、
上記(条件2)を満たすために、送信予定時刻がより過
去である子を選択する。例えば二分木の要素920に
は、要素931の情報がそのまま記憶され、VC識別番
号はVC(p,1)となる。時刻が同じ場合はどちらでも
よい。
【0055】[2]一方の子のVLDが‘1’、他方が
‘0’のときは、上記(条件1)を満たすために、無条
件にVLDが‘1’である方を選択する。例えば二分木
の要素922には、送信予定時刻は要素934の方が過
去であるにも関わらず、要素935が選択され、その情
報がそのまま記憶される。
【0056】[3]子のVLDが共に‘0’のときは、
上記(条件2)を満たすために、送信予定時刻がより過
去である子を選択する。例えば二分木の要素921に
は、要素932の情報がそのまま記憶され、VC識別子
はVC(p,2)となる。時刻が同じ場合はどちらでもよ
い。
【0057】この様な構造をもつ二分木が各VP毎に四
つあり、CBR、VBR、ABR、UBRに割り当てら
れている。例えばCBR用の二分木の根には、CBRの
中で最も優先して送信すべきVC(暫定送信VC)の識
別番号、送信予定時刻、VLDが記憶されている。
【0058】以上の規則に従って、二分木が構成されて
いるが、セルを受信したときには送信予定時刻やVLD
が変化するため、二分木の情報が変化し、暫定送信VC
が変化することが考えられる。しかし、ここで、二分木
のすべての情報が更新される訳ではない。例えば図9に
おいて、VC(p<4)(葉934に対応)のセルを受信
し、該VCの送信予定時刻、VLDが更新された場合を
考えると、二分木の要素が更新されるのは、該VCの情
報が記憶してある要素934から根900に向かう経路
にある要素のみである。本例の場合は922、911、
900の要素の情報のみをこの順序で[1]〜[3]の
規則に従って更新することで、最優先で送信すべきVC
が二分木の根900に記憶され、かつ上述の二分木の構
造は保たれている(図10)。
【0059】以上の手順で同一VP内、同一サービスク
ラス内の暫定送信VCを選び出すことができる。尚、実
際のVCソーティング情報メモリ137のアドレス割当
て等に関しては後述とする。
【0060】(処理3−2)VP送信予定時刻修正(セ
ル受信時) 次に、VP予定時刻計算回路141で計算されたVP契
約帯域に従ったVP送信予定時刻を、VP時刻修正回路
142においてVC送信予定時刻に適合した値に修正す
る(図4の407)。この処理は、図5の507の時間
に行われる処理である。
【0061】図8は、VP時刻修正回路142の詳細な
ブロック図を示す。VP予定時刻計算回路141で計算
されたVP送信予定時刻をそのまま用いてVPソーティ
ングを行うと、VPとしては送信可能な状態になってい
ても、該VP内で最優先で送信すべきVCですら送信可
能な状態になっていないというケースが生じる。この場
合、自VPの帯域、他VPの帯域共に最大限に帯域を利
用することができないため、上記のVP予定時刻修正処
理が必要となる。具体的には、以下の処理を行う。尚、
VC二分木ソート回路136によって選ばれたVP(r)
の中のCBRの暫定送信VCをVC(r,c)、VBRの
暫定送信VCをVC(r,v)、ABRの暫定送信VCを
VC(r,a)、UBRの暫定送信VCをVC(r,u)とす
る。まず、図8の選択回路810が、VCソーティング
情報メモリ137から読み出されたVC(r,c)、VC
(r,v)、VC(r,a)およびVC(r,u)の送信予定時
刻の中で、時間的に最も過去である時刻を暫定VC送信
予定時刻とする計算を行う。但し、この時刻計算にはV
LDが‘0’であるVCは含めない。VC(r,c)、V
C(r,v)、VC(r,a)およびVC(r,u)のVLDが
すべて‘0’である場合には、暫定VC送信予定時刻を
現在時刻とする。この暫定VC送信予定時刻は、VP
(r)に属する複数のVCの中で最も早く送信することが
できる時刻を示している。換言すれば、現在時刻が暫定
VC送信予定時刻に至れば、VP(r)内の少なくとも一
つのVCはセルを送信することができる(VP(r)の契
約帯域を守っているか否かは別問題)。次に、図8の選
択回路811が、VP予定時刻計算回路141で計算さ
れた時刻と選択回路810で得られた暫定VC送信予定
時刻を比較し、より未来の時刻を選択して、VP(r)の
送信予定時刻とする。これにより、選ばれたVP(r)の
送信予定時刻は、VP(r)としての契約帯域も守り、か
つVP(r)内に一つ以上の送信可能なVCが存在するよ
うな最も早い時刻を示している。換言すれば、現在時刻
がVP(r)の送信予定時刻に至れば、VP(r)内の少な
くとも一つのVCはセルを送信することができる(VP
(r)の契約帯域も守っている)。一方、図8のOR回路
820は、VCソーティング情報メモリ137から得ら
れるVC(r,c)、VC(r,v)、VC(r,a)およびV
C(r,u)のいずれかのVLDが‘1’であれば、該V
PのVLDを‘1’にセットする。
【0062】(処理3−3)VPソーティング処理(セ
ル受信時) この処理は、図5の508の時間に行われる処理であ
る。上述の様に、各VPのVPソーティング情報も二分
木によって管理している。VCの場合と同様に、VP
(r)のVP送信予定時刻が更新されると、最も早くセル
を送信すべきVP(以下、暫定送信VP)が変化してい
る可能性があるので、VP二分木ソート回路146にお
いてソーティングを行う(図4の408)。VP二分木
ソート回路146の動作は、VC二分木ソート回路13
6の動作と同じであり、VP用二分木の根には、全VP
の中で最優先で送信すべきVPのVP識別番号、送信予
定時刻、VLDが記憶される。尚、実際のVPソーティ
ング情報メモリ147のアドレス割当て等に関しては後
述とする。
【0063】(処理4)送信VC選択処理 この処理は、図5の509の時間に行われる処理であ
る。以下では、現在時刻とVC送信予定時刻(あるいは
VP送信予定時刻)を比較した結果、現在時刻を基準と
してVC送信予定時刻(あるいはVP送信予定時刻)が
過去または現在時刻と同時刻であるとき、該VC(ある
いはVP)は送信可能状態と呼ぶことにする。VP二分
木ソート回路146によって選ばれた暫定送信VPをV
P(i)、およびVP(i)の各サービスクラスの暫定送信
VCをVC(i,c)、VC(i,v)、VC(i,a)、およ
びVC(i,u)とする。
【0064】送信制御回路(送信制御部)120は、常
時VPソーティング情報メモリ147の根に対応するア
ドレスから、VLDと送信予定時刻を読み出し、VLD
=‘1’かつ送信予定時刻と現在時刻と比較してVP
(i)が送信可能状態になったか否かを監視し、送信可能
状態であるセルを送信するために、セルバッファ読出し
制御回路114へ送信許可信号95を送る。VP(i)が
送信可能状態でないときは、いかなるセルも送信しな
い。VP(i)が送信可能状態であるとき、各サービスク
ラスの暫定送信VC、すなわちVC(i,c)、VC(i,
v)、VC(i,a)、およびVC(i,u)の間で送信順序
に関するクラス間優先制御を行う(図4の409、41
0)。クラス間優先制御は、例えば完全優先制御(Head
of Line)や、重み付き順廻優先制御(Weighted Round
Robin)等がある。完全優先制御とは、上位のクラスが
完全に優先される優先制御の方法で、上位クラス(CB
R>VBR>ABR>UBR)に送信待ちセルが存在し
ていると、下位クラスのセルは送信されない。この場
合、最上位クラスに属するVCのセルは最も小さい遅延
で転送されるが、下位クラスのセルは、上位クラスのセ
ルがなくなるまで送信されない。また、重み付き順廻優
先制御とは、下位クラスにも一定の帯域を割当てる。
【0065】例えば「上位クラス:下位クラス」のセル
送信の比率(=送信帯域の比率)を2:1、あるいは
4:1等に制御することができる。いずれの優先制御の
場合も、VC(i,c)、VC(i,v)、VC(i,a)、お
よびVC(i,u)のVLDが‘0’であるVC、および
送信可能状態になっていない(現在時刻を規準として送
信予定時刻が未来にある)VCは、最終的に選ばれても
送信するセルがないので、最も低優先度として扱う。V
C(i,c)、VC(i,v)、VC(i,a)、およびVC
(i,u)の中でクラス間優先制御を行った結果選ばれた
VCをVC(i,j)とし、VC(i,j)のセルを送信す
る。
【0066】具体的には、送信許可信号95がセルバッ
ファ読出し制御回路114に送られる。送信許可信号9
5を受けたセルバッファ読出し制御回路114は、セル
バッファアドレスメモリ112から読み出したセルバッ
ファアドレスを用いて、セルバッファか110からセル
を読み出す。そして、セルバッファ読出し制御回路11
4は、回線インタフェース部324にセルを送信する
(図4の411)。セルを送信したVP(i)、VC(i,
j)の次のセル送信予定時刻を修正するために、送信制
御回路(送信制御部)120は、セル送信信号98をV
C送信時刻計算回路130とVP送信時刻計算回路14
0に通知する。また、送信制御回路120は、セル送信
信号98と同時に、VC予定時刻計算回路131に向け
てはVC識別番号i,jを、VP予定時刻計算回路14
1に向けてはVP識別番号iを通知する。
【0067】(処理5)送信予定時刻計算(セル送信
時) この処理は、図5の512−1、512−2の時間に行
われる処理である。セル送信信号98を受けたVC送信
時刻計算回路130およびVP送信時刻計算回路140
は、契約帯域に従った次のセル送信予定時刻を計算する
(図4の412)。
【0068】次のセル送信予定時刻の計算は、例えばリ
ーキーバケット方式を用いて行う。
【0069】リーキーバケット方式に関しては、例えば
“The ATM Forum TM4.0 Normative Annex C: Traffic
Contract Related Algorithms and Procedures (P.7
1)”(従来技術3)に述べられている。
【0070】あるいは、他のセル送信予定時刻の計算方
法として、契約帯域に対応する送信間隔値を記憶してお
き、以下の計算を行ってもよい。
【0071】次のセル送信予定時刻=今回のセル送信予
定時刻+送信間隔値 VC(i,j)のセルを送信しても、まだVC毎のキュー
にセルが残っている(送信待ちセルがある)場合に次の
送信予定時刻を計算するのは当然であるが、セルを送信
することによってVC毎のキューが空になった(送信待
ちセルがない)場合にも次の送信予定時刻を計算する。
これは、例えば次のセル受信タイミングでVC(i,j)
のセルを受信した場合にも契約帯域を守ってセルを送信
するために必要である。尚、UBRクラスのVCで送信
帯域に関する契約を行わない場合には、いつでもセルを
送信することができるようにするために、次のセル送信
予定時刻=今回のセル送信予定時刻+1とすればよい。
【0072】また、VLDは、VC毎のキューにセルが
残っている場合には‘1’とし、VC毎のキューが空に
なった場合には‘0’とする。
【0073】以上の送信予定時刻の計算は、VPに対し
ても全く同様である。
【0074】 (処理6)ソーティング処理(セル送信時) (処理6−1)VCソーティング処理(セル送信時) (処理6−2)VP送信予定時刻修正(セル送信時) (処理6−3)VPソーティング処理(セル送信時) この処理は、図5の513〜515の時間に行われる処
理である。ソーティングの詳細は、セル受信時と全く同
様である。セル送信予定時刻を修正した場合には、暫定
送信VC、および暫定送信VPが変化している可能性が
あるので、VC二分木ソート回路136、およびVP二
分木ソート回路146においてソーティングを行う(図
4の413〜415)。
【0075】以上の(処理1)〜(処理6)の処理が1
セル処理時間内に行われ、再び(処理1)の処理から繰
り返す。
【0076】次に、VPソーティング情報メモリ147
のVPソーティング情報、VCソーティング情報メモリ
137のVCソーティング情報の管理方法について、図
6、および図7を用いて説明する。以下では、サポート
できるVP数をM(=2のm乗)、各VP内に束ねてい
るVC数をN(=2のn乗)とする。
【0077】図6は、VPソーティング情報メモリ14
7の記憶書式およびVP用二分木との関係を示す。VP
用二分木の各要素と、VPソーティング情報メモリ14
7のアドレスの関係は、以下に示す通りである。以下で
は、アドレスは2進数(m+1ビット)で示すこととす
る。
【0078】[1]二分木の根に対応するアドレスは、
000…001番地である。
【0079】[2]アドレス:xyy…yyz番地の要
素の親のアドレスは0xy…yyy番地であり、二つの
子のアドレスはyyy…yz0番地とyyy…yz1番
地である。
【0080】上記[1][2]の規則に従って情報を記
憶していくと、二分木の葉に対応するアドレスは、10
0…000番地から111…111番地(全部で2のm
乗=M個)に記憶される。以上の規則でメモリのアドレ
スを管理していると、ソーティング時に行うメモリアク
セスのためのアドレス生成回路を簡単に構成することが
できる。すなわち、xyy…yyz番地の比較相手はx
yy…yy(z)番地に記憶してある情報((z)はzの
‘0’←→‘1’反転を示す)であり、その比較結果を
書込むのは0xy…yyy番地である。
【0081】従って、M個の要素のソーティングを、m
回のシフト演算とm回の反転演算で行うことができる。
例として、8VP(m=3)の場合のVPソーティング
情報メモリ147のメモリマップを図6に示す。前述の
様に、VPソーティング情報メモリ147には、VP識
別番号600、VP送信予定時刻601、およびVPの
VLD602が記憶されている。
【0082】以上、図6を用いて、VPソーティング情
報の管理方法について説明したが、VCソーティング情
報の管理も、全く同様に行うことができる。図7は、2
VP(m=1)内で四つのサービスクラスをサポートす
る場合のVCソーティング情報メモリ137のメモリマ
ップを示す。VCソーティング情報メモリ137は、V
Pソーティング情報メモリ147と全く同じ方法で記憶
するが、各VP、各サービスクラス毎に一つのVCが選
び出された時点でソーティングを終了する点のみが異な
っている(本例では8個のVCが選ばれた時点でソーテ
ィング終了)。
【0083】上述の実施例では、自VPの契約帯域、回
線の帯域を最大限に利用するために、VP送信予定時刻
にVC送信予定時刻の情報を反映させたが(VP時刻修
正回路143の動作による)、VP送信予定時刻とVC
送信予定時刻を全く独立に計算することもできる。この
場合、前述の様に、現在時刻がVP送信予定時刻には達
しているが、VC送信予定時刻には達していない場合
に、自VPの送信タイミングをスキップすることが考え
られる(現在時刻がVC送信予定時刻に達するまで待つ
ことは大幅に回線帯域の利用率が低下する)。これによ
り、自VPの送信帯域が若干低下するが、図11のタイ
ムチャートに示す様に、VCソーティングとVPソーテ
ィングを並行して行うことができるため、ソーティング
に要する処理時間を大幅に低減させることができる。サ
ポートしているVP数(=M)、各VP内に束ねられて
いるVC数(=N)がほぼ等しいときは、ソーティング
に要する時間を最大で1/2にまで低減させることがで
きる。
【0084】また、上述の実施例では、本発明のトラヒ
ックシェーピング装置をATM送信端末に適用した例を
示したが、先に述べた様に、トラヒックシェーピング装
置はATM送信端末の他にも、私設網から公衆網への中
継点等の網内の要所に設置することがある。
【0085】図12は、本発明のトラヒックシェーピン
グ装置を公衆ATM網340に接続されているATM交
換機301に適用した構成図を示す。ATM交換機30
1は、ATM端末330、331に対する回線インター
フェース部320、321、スイッチ部310、公衆A
TM網340に対する回線インタフェース部325、お
よび公衆ATM網に対応したトラヒックシェーピング部
100、および、光モジュール375により構成され
る。
【0086】本発明の他の実施例として、複数回線のト
ラヒックシェーピングを一つのトラヒックシェーピング
装置で行うトランク方式のトラヒックシェーピング装置
について説明する(実施例2)。
【0087】図13は、トランク方式のトラヒックシェ
ーピング装置としてATM交換機を構成した例を示して
いる。端末332、333で生成されたセル流は、AT
M交換機302の回線インタフェース部322、323
を介してスイッチ部311に入力される。スイッチ部3
11でいずれの出力先回線が決定された場合でも、セル
は一時的にトラヒックシェーピング部101に転送され
る。トラヒックシェーピング部101では、実施例1の
VPソーティングを回線ソーティングと考え、全く同じ
動作を行う。トラヒックシェーピング部101の出力セ
ルは、再びスイッチ部311を介して、各出力回線の回
線インタフェース部326、327から公衆ATM網3
40に送信される。トラヒックシェーピング部101か
ら出力されたセルがスイッチのセルバッファに蓄積され
ると、行ったトラヒックシェーピングが無意味なものと
なってしまうために、トラヒックシェーピング部101
から送信されたセルは最優先で網まで転送されなければ
ならない。
【0088】また、実施例1と実施例2のシェーピング
装置を組み合わせた実施例として、トランク方式を用い
たVPシェーピング装置を構成することができる(実施
例3)。構造は図13のシェーピング装置と全く同じで
あるが、トラヒックシェーピング部101では、VC単
位のシェーピング、VP単位のシェーピング、回線単位
のシェーピングの3段階にトラヒックシェーピングを行
う。VC単位、VP単位、回線単位のそれぞれに送信予
定時刻計算回路とソーティング回路を備え、すべてが送
信可能状態となった場合にセルを送信する。実施例2と
同様に、トラヒックシェーピング部101の送信セルは
最優先で公衆ATM網340に転送されなければならな
い。
【0089】以上はATM網に対する本発明の実施例を
示したが、本発明はATMに特化した発明ではなく、可
変長のパケットに対しても同様にトラヒックシェーピン
グを行うことができる。次にIPパケットに対するトラ
ヒックシェーピング装置について説明する(実施例
4)。IPパケットのパケット長は、最大64kバイト
である。
【0090】図15は、ルータの構成の一例を示す図で
ある。ルータ1500は、パケット転送網1(155
0)、パケット転送網2(1551)に対応したネット
ワークインタフェース部1520、1530と、IPパ
ケットのヘッダを参照して行き先を判別し、行き先毎の
ネットワークインタフェース部に送るルーティング部1
510から構成される。更に、ネットワークインタフェ
ース部1520、1530は、トラヒックシェーピング
部1400と、パケットを光ファイバ等の物理回線に対
応した信号に変換して送信する光モジュール1522か
ら構成される。その逆変換も光モジュールで行われる。
【0091】図14は、IPパケットに対する図15の
トラヒックシェーピング部1400の構成を示すブロッ
ク図である。本発明を適用したIPパケット対応トラヒ
ックシェーピング部1400は、図1に示したトラヒッ
クシェーピング装置100のATMセルに対する処理を
IPパケットに対する処理に変換した点、およびパケッ
ト読出制御回路1413がパケットバッファからIPパ
ケットを読み出した際に、IPパケットヘッダに記述さ
れているIPパケット長情報を識別するパケットパケッ
ト長識別回路1499を追加した点のみが異なる構成と
なっている。この識別されたパケット長は、第1送信予
定時刻計算部1430の優先度予定時刻計算回路143
1と、契約送信予定時刻計算部1440の契約予定時刻
計算回路1441で、送信予定時刻を計算する際に使用
される。
【0092】図16は、IPパケットに対するトラヒッ
クシェーピング部1400の帯域制御の概念を示してい
る。受信したIPパケットは、優先度制御回路1521
0において転送先毎、パケットの優先度毎のキューに振
り分けられ、パケットバッファ15211内にキューイ
ングされる。パケット送信時には、第1の読み出し回路
15213が送信してもよい状態にある転送先を選び
(図16において複数の転送先候補から一つの転送先を
選ぶ)、選ばれた転送先に対応する第2の読み出し回路
15212では、パケット毎の送信順序に関する優先制
御を行い、優先度の高いIPパケットをパケットバッフ
ァから読み出し、光モジュール1522へ転送する。こ
のようにすることで、送信可能状態となっている転送先
の中で、パケット毎の優先度が高いパケットから順に送
信される。図16の各回路を図14の回路と対応させる
と、図16の優先度制御回路15210は図14のパケ
ットバッファ書込み回路1413として、図16の第2
の読み出し回路15212は図14の第1ソーティング
部1435として、また図16の第1の読み出し回路1
5213は図14の契約ソーティング部1445とし
て、それぞれ実現することができる。
【0093】IPパケットの送受信を行うために、AT
Mセルと同様に次の(処理1)〜(処理6)の処理を行
う。
【0094】(処理1)受信パケット判定処理 (処理2)送信予定時刻計算(パケット受信時) (処理3)ソーティング処理(パケット受信時) (処理4)送信パケット選択処理 (処理5)送信予定時刻計算(パケット送信時) (処理6)ソーティング処理(パケット送信時) 以上の処理の(処理2)〜(処理4)、および(処理
6)はATMセル(固定長)に対する処理と同じであ
る。以下に、(処理1)受信パケット判定処理、および
(処理5)送信予定時刻計算について説明する。
【0095】(処理1)受信パケット判定処理 上述のATMセルの場合は、各セルのヘッダ部にVPI
(Virtual Path Identifier)、およびVCI(Virtual
Connection Identifier)が記述してあるので、これら
を基に該セルが属するVP、あるいはVCを判別する事
ができた。一方、IPパケットの場合は、ユーザが網と
の間に契約を行っている単位(VPに相当)は、IPパ
ケットヘッダに記述されている送信元アドレス、宛先ア
ドレスから、対応付けることができる。また、パケット
の優先度は(VCに相当)、同じくIPパケットヘッダ
内のTOS(Type of Service)フィールド(0〜2ビ
ット目)に記述されている。
【0096】本発明を適用したトラヒックシェーピング
装置においては、パケットバッファ書込み回路1413
で、受信したIPパケットのヘッダを参照し、該受信パ
ケットの、転送先、優先度を決定し、パケットバッファ
1411内に転送先毎、かつ優先度毎に設けられたキュ
ーにキューイングされる。
【0097】(処理5)送信予定時刻計算(パケット送
信時) パケット送信信号93を受けた優先度予定時刻計算回路
1431および契約予定時刻計算回路1441では、A
TMセルの場合と同様に契約帯域に従った次のパケット
送信予定時刻を計算する。このとき、ATMセルの場合
とは異なり、パケット長が可変であるので、固定値の送
信間隔を用いることができない。
【0098】図17は、固定値の送信間隔を用いたとき
に、(1)パケット長が短いパケット1700、170
1、1702を連続して送信した場合と、(2)パケッ
ト長が長いパケット1710、1711、1712を連
続して送信した場合の送信間隔を示している。(1)の
場合と(2)の場合を比較すると、(2)の場合の方が
送信バイト数が多くなることが分かる。従って、可変長
パケットに対するトラヒックシェーピングを行う場合、
パケット長に応じて送信間隔を可変にする処理が必要と
なる。
【0099】本発明においては、パケット長を識別する
パケット長識別回路1499を備え、パケットバッファ
読出し回路1414がパケットバッファ1411からI
Pパケットを読み出したときに、IPパケットヘッダに
記述されているパケット長情報を参照する。参照したパ
ケット長情報91は、優先度予定時刻計算回路1431
および契約予定時刻計算回路1441に伝えられる。パ
ケット長情報91を受けた優先度予定時刻計算回路14
31および契約予定時刻計算回路1441では、例えば
以下の計算を行い、予定送信時刻計算に用いる送信間隔
を決定する。
【0100】送信間隔=(基準送信間隔)×(送信IP
パケット長) ここで、基準送信間隔とは、シェーピング帯域で1バイ
ト送信するための時間である。また、送信IPパケット
長の単位はバイト数である。このように計算すること
で、送信パケットのバイト数の違いによるゆらぎを吸収
することができる。ATM用のシェーピング装置を利用
する場合には、ATMセルの送信間隔を基準として次式
のように計算すればよい。
【0101】送信間隔=(契約帯域によるATMセルの
送信間隔)×(送信IPパケット長)/53 ここで、IPパケット長はバイト単位で表している。
【0102】この様に53バイトで正規化することで、
パケット長が短いIPパケットを送信した場合には次の
パケット送信までの時間は短く、パケット長が長いIP
パケットを送信した場合には次のパケット送信までの時
間を長く空けることができる。従って、パケット長に関
係なく契約帯域に従ったパケット送信間隔を短くするこ
とができ、かつ契約帯域内で効率的な転送が可能とな
る。
【0103】尚、以上の例では、IPパケットの優先度
に基づいて契約帯域内を優先制御していたが、前記TO
Sフィールドの低遅延要求(3ビット目)、高スループ
ット要求(4ビット目)、高信頼性情報(5ビット目)
等の情報を用いてもよい。
【0104】以上の例では、2段階にシェーピングする
実施例を示したが、シェーピングの段数は3段階以上で
もよい。3段階のシェーピングは、例えばATMの場
合、VC内に複数の優先クラスを設けたい場合のVP帯
域(3段目)、VC帯域(2段目)、VC内優先クラスの帯
域(1段目)として用いることができる。このような帯域
制御を行うことによって、ユーザが同一VC内に複数の
上位アプリケーションを束ねているような場合にVC内
の帯域を細かく制御することができる。また、3段階シ
ェーピングのもう1つの例として、複数のユーザが複数
のVPを使用したい場合のユーザ帯域(3段目)、VP帯
域(2段目)、VC帯域(1段目)として用いることができ
る。また、4段階シェーピングは、例えば、ユーザ帯域
(4段目)、VP帯域(3段目)、VC帯域(2段目)、VC
内優先クラスの帯域(1段目)等に用いる。
【0105】一般にn段階シェーピング(n:自然数)
を行う場合には、送信予定時刻計算部とソーティング部
をn組ずつ備え、2段階シェーピングで説明した処理と
全く同じ処理を行えばよい。すなわち、各送信予定時刻
計算部とソーティング部は、独立に送信予定時刻の計算
を行い、必要であれば下位概念(VP、VCの場合はV
Pが上位概念、VCが下位概念)の送信予定時刻によっ
て送信予定時刻を修正し、送信予定時刻をソーティング
する。送信制御部は、最上位概念に対するソーティング
部のソーティング結果から順に参照していき、すべての
ソーティング部が送信可能状態になっている場合にのみ
該当VCからセルを送信する。
【0106】
【発明の効果】以上に述べた様に、本発明によれば、公
衆ATM網とVP単位で契約した場合に、VPの契約帯
域を守りつつ、該VPの帯域を有効に利用することがで
き、かつ同一VP内の複数のVC間で優先制御を行うこ
とができるトラヒックシェーピング装置を提供すること
ができる。また、一つのトラヒックシェーピング装置で
複数の出力回線のシェーピングを行うことができるトラ
ヒックシェーピング装置を提供することができる。更
に、本発明はATMに特化した発明ではなく、可変長パ
ケットに対するトラヒックシェーピングも行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したトラヒックシェーピング装置
の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】回線とVPとVCの概念を示す図である。
【図3】本発明を適用したトラヒックシェーピング装置
をVPシェーピング装置としてATM送信端末に適用し
た場合の構成を示す図である。
【図4】本発明を適用したトラヒックシェーピング部の
セル受信・送信動作のフロー図である。
【図5】本発明を適用したトラヒックシェーピング部の
タイムチャートである。
【図6】VPソーティング情報メモリ147の記憶書式
およびVP用二分木との関係を示す図である。
【図7】VCソーティング情報メモリ137の記憶書式
およびVC用二分木との関係を示す図である。
【図8】VP時刻修正回路142の構造を示す詳細なブ
ロック図である。
【図9】VC用の二分木の各要素に記憶されている情報
の関係を示す図である。
【図10】VC用の二分木の各要素に記憶されている情
報の関係を示す図である。
【図11】一組の送信予定時刻計算回路およびソーティ
ング回路を時分割で利用した場合のトラヒックシェーピ
ング部のタイムチャートである。
【図12】本発明を適用したトラヒックシェーピング装
置をVPシェーピング装置としてATM交換機に適用し
た場合の構成を示す図である。
【図13】本発明を適用したトラヒックシェーピング装
置をトランク方式のシェーピング装置としてATM交換
機に適用した場合の装置の構成を示す図である。
【図14】本発明を適用したIPパケット用トラヒック
シェーピング装置の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図15】ルータの構成の一例を示すブロック図であ
る。
【図16】IPパケット用トラヒックシェーピング部の
帯域制御の概念を示す図である。
【図17】パケット長と送信間隔の関係を示す図であ
る。
【図18】本発明の実施例4で示す網構成を示す図であ
る。
【図19】VP単位の契約を行っている場合の網構成を
示す図である。
【符号の説明】
100、101:トラヒックシェーピング部、110:
セルバッファ部、120:送信制御部、130:VC送
信予定時刻計算部、135:VCソーティング部、14
0:VP送信予定時刻計算部、142:VP時刻修正回
路、145:VPソーティング部、300:ATM送信
端末、301、302:ATM交換機、310、31
1:スイッチ部、320〜326:回線インタフェース
部、330〜333ATM端末、340:公衆ATM
網、350:SAR(上位パケット・ATMセル変換回
路)、360:上位層処理部、1400:IPパケット
対応トラヒックシェーピング装置、1499:パケット
長識別回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢崎 武己 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 田中 徳幸 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所エンタープライズサーバ事業部内 (72)発明者 山村 良憲 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所エンタープライズサーバ事業部内 Fターム(参考) 5K030 GA08 HA10 HB21 HB29 JT03 KA03 LB19 LC02 LC09 LE05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信したセルを一時的に蓄積するバッファ
    と、 VC(Virtual Connection)毎に、契約帯域に応じてデ
    ータ送信間隔を制御するVCシェーピング部と、 VP(Virtual Path)毎に、契約帯域に応じてデータ送
    信間隔を制御するVPシェーピング部と、 各VC内には複数の優先クラスが設けられており、各V
    Cの優先クラス毎に、契約帯域に応じてデータ送信間隔
    を制御する優先クラス対応のシェーピング部と、 上記
    VCシェーピング部、上記VPシェーピング部、及び上
    記優先クラス対応のシェーピング部でセル送信可能状態
    になった後、上記バッファからセルを読み出し送信する
    制御部とを有するトラヒックシェーピング装置。
  2. 【請求項2】受信したセルを一時的に蓄積するバッファ
    と、 VC(Virtual Connection)毎に、契約帯域に応じてデ
    ータ送信間隔を制御するVCシェーピング部と、 VP(Virtual Path)毎に、契約帯域に応じてデータ送
    信間隔を制御するVPシェーピング部と、 複数のユーザが複数のVPを使用する場合に、ユーザ毎
    に、データ送信間隔を制御するユーザ対応シェーピング
    部と、 上記VCシェーピング部、上記VPシェーピング部、及
    び上記ユーザ対応のシェーピング部でセル送信可能状態
    になった後、上記バッファからセルを読み出し送信する
    制御部とを有するトラヒックシェーピング装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003085934A1 (fr) * 2002-04-08 2003-10-16 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Appareil et procede de transmission de donnees
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