JP4753909B2 - トラヒックシェーピング回路、端末装置及びネットワークノード - Google Patents
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Description
階層シェーピング方式(従来技術3)では、契約ソーティング部、優先度ソーティング部を備え、網とのユーザ間の契約帯域を守りつつ、契約帯域内でさらに同一ユーザからのパケットを複数の優先度毎のキューに分け、優先制御することができ、これにより低遅延パケットに対して低遅延転送を実現する事が出来る。
図12は、トラヒックシェーピング回路を備えた送信端末(ユーザ端末)に通信サービスを提供する網である。ユーザがパケット通信網としてキャリアイーサ網(例えば広域イーサ網)を利用する際に、網とユーザ間の帯域の契約帯域で課金する。ここでは最もシンプルなサービス例として、この帯域単位での契約を相手方拠点毎に行う場合について述べる。図12では、キャリアイーサ網340に、端末300、1901、1902、1903が接続されている様子を示している。例えば、端末300が端末1901に向けて契約帯域以上でパケットを送信すると、端末1901に向けたキャリアイーサ網340の出口でパケットが廃棄されてしまう。そこで、端末300が各端末1901、1902、1903と通信を行うとき、端末300は各端末1901、1902、1903に向けて契約帯域以下でパケットを送信する。
図3は、回線200と、契約帯域に従って送信するVLL(Virtual Leased Line:仮想専用線の略)との関係、及び、VLL内の2つの優先クラスであるLLQ(Low Latency Queuing:低遅延キューの略)と、WFQ(Weighted Fair Queuing:重み付けフェアキューの略)との関係を示す概念図である。LLQは、遅延優先度の高いパケット(音声パケット等)が詰まれるキューである。WFQは、送信優先度が低いデータパケットが詰まれるキューである。図3では、60MbpsのVLL(0)210内にLLQ211とWFQ212の2本が束ねられている。同様に、20MbpsのVLL(1)220内にLLQ221、WFQ222が束ねられ、20MbpsのVLL(2)230内にLLQ231、WFQ232が束ねられている。
すなわち、同一回線で転送するユーザ数が増加するにつれ、この割当て帯域分に依存した遅延時間が大きくなってしまうことが課題となっていた(本発明の課題1)。
図8(a)のタイムチャートは、VLL毎の帯域分配とVLL内での音声パケットとデータパケットの送信時間関係の一例である。例えば、VLL(0)の送信時間が過ぎた時点でVLL(0)の遅延優先度の高いパケット(音声パケット(0)等)がLLQで送信待ち状態になった場合、他のVLLからの送信時間分、その音声パケット(0)は送信待ちになり、次のVLL(0)の送信時間まで待たされてしまう。これは、たとえ、送信優先度が低いデータパケットが他のVLLのWFQに積まれ送信されている場合でも同様である。従来技術3では、他のユーザの割当て帯域が消費され、送信タイミングが該当するVLL(0)に廻って来るまで、VLL(0)ユーザの低遅延パケットの送信タイミングは待たされると言う課題があった(本発明の課題1)。
この2閾値リーキーバケツ方式の回路をLLQ送信予定時刻計算回路130とWFQ送信予定時刻計算回路140内に備え、それぞれの送信予定時刻を計算する(手段2、手段3)。
送信帯域が予め定められた仮想コネクションを介して第1優先クラスのパケットと第2優先クラスのパケットが通信されるネットワークにおいて、送信帯域と優先クラスに従いパケットを送信するためのトラヒックシェーピング回路であって、
受信した第1優先クラスのパケットを記憶する第1キューと、受信した第2優先クラスのパケットを記憶する第2キューとを有するパケットバッファ部と、
前記第1キューの第1送信予定時刻を求める第1送信予定時刻計算部と、
前記第2キューの第2送信予定時刻を求める第2送信予定時刻計算部と、
求められた第1送信予定時刻と、求められた第2送信予定時刻と、前記第1及び第2キューから出力されるパケットのパケット長に応じた水量が増加し、及び、前記仮想コネクションの送信帯域に応じた水量ずつ減少するバケツの水位とが記憶されるメモリと、
前記第1キューの第1送信予定時刻と、前記第2キューの第2送信予定時刻とに基づき、前記第1キュー及び第2キューが現在時刻で送信可能かそれぞれ判断し、前記第1キューが送信可能な場合には該第1キューを優先して選択し、前記第2キューが送信可能であり、かつ、前記第1キューが送信可能でない場合には該第2のキューを選択し、選択された第1キューの第1キュー識別子又は第2キューの第2キュー識別子を前記パケットバッファに通知して、前記パケットバッファの該第1キュー識別子に対応する第1キューからパケットが読み出されて出力され、又は、前記パケットバッファの該第2キュー識別子に対応する第2キューからパケットが読み出されて出力されるための送信制御部と
を備え、
前記第1送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第1キューが選択されると、前記メモリのバケツの水位と第1優先クラスに対する予め定められた第1閾値とに基づき、該第1キューの次回の第1送信予定時刻を求め、求められた次回の第1送信予定時刻を前記メモリに記憶し、
前記第2送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第2キューが選択されると、前記メモリのバケツの水位と、第1閾値よりも小さい、第2優先クラスに対する第2閾値とに基づき、該第2キューの次回の第2送信予定時刻を求め、求められた次回の第2送信予定時刻を前記メモリ記憶し、及び、
前記第1又は第2送信予定時刻計算部は、前記第1又は第2キューから送信したパケットのパケット長と、該仮想コネクションの送信帯域に基づき、前記メモリのバケツの水位を更新する前記トラヒックシェーピング回路が提供される。
送信帯域が予め定められた複数の仮想コネクションがひとつの回線に束ねられ、該仮想コネクションを介して第1優先クラスのパケットと第2優先クラスのパケットが通信されるネットワークにおいて、送信帯域と優先クラスに従いパケットを送信するためのトラヒックシェーピング回路であって、
受信した第1優先クラスのパケットを記憶する仮想コネクション毎の複数の第1キューと、受信した第2優先クラスのパケットを記憶する仮想コネクション毎の複数の第2キューとを有するパケットバッファ部と、
前記複数の第1キュー毎の第1送信予定時刻を求める第1送信予定時刻計算部と、
前記複数の第2キュー毎の第2送信予定時刻を求める第2送信予定時刻計算部と、
前記第1キューを識別する第1キュー識別子に対応して、求められた第1送信予定時刻が記憶され、記憶された第1送信予定時刻と前記第1キューにパケットが存在するか否かに基づき、優先してパケットを送信する前記第1キューをひとつ選択する第1ソーティング部と、
前記第2キューを識別する第2キュー識別子に対応して、求められた第2送信予定時刻が記憶され、記憶された第2送信予定時刻と前記第2キューにパケットが存在するか否かに基づき、優先してパケットを送信する前記第2キューをひとつ選択する第2ソーティング部と、
選択された前記第1キューの第1送信予定時刻と、選択された前記第2キューの第2送信予定時刻とに基づき、選択された前記第1キュー及び第2キューが現在時刻で送信可能かそれぞれ判断し、選択された前記第1キューが送信可能な場合には該第1キューを優先して選択し、選択された前記第2キューが送信可能であり、かつ、選択された前記第1キューが送信可能でない場合には該第2のキューを選択し、該第1キューの第1キュー識別子又は第2キューの第2キュー識別子を前記パケットバッファに通知して、前記パケットバッファの該第1キュー識別子に対応する第1キューからパケットが読み出されて出力され、又は、前記パケットバッファの該第2キュー識別子に対応する第2キューからパケットが読み出されて出力されるための送信制御部と
を備え、
前記第1送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第1キューが選択されると、
選択された前記第1キューに対応する仮想コネクションのバケツであって、該仮想コネクションに対応する前記第1及び第2キューから出力されるパケットのパケット長に応じた水量が増加し、及び、前記仮想コネクションの送信帯域に応じた水量ずつ減少する前記バケツの水位と、第1優先クラスに対する予め定められた第1閾値とに基づき、該第1キューの次回の第1送信予定時刻を求め、及び、
求められた次回の第1送信予定時刻を、第1キュー識別子に対応して前記第1ソーティング部に記憶し、
前記第2送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第2キューが選択されると、
選択された前記第2キューに対応する仮想コネクションの前記バケツの水位と、第1閾値よりも小さい、第2優先クラスに対する第2閾値とに基づき、該第2キューの次回の第2送信予定時刻を求め、及び、
求められた次回の第2送信予定時刻を、第2キュー識別子に対応して前記第2ソーティング部に記憶する前記トラヒックシェーピング回路が提供される。
送信帯域が予め定められた複数の仮想コネクションがひとつの回線に束ねられ、該仮想コネクションを介して第1優先クラスのパケットと第2優先クラスのパケットが通信されるネットワークにおいて、送信帯域と優先クラスに従いパケットを送信するための端末装置であって、
上述のトラヒックシェーピング回路を有する回線インタフェース部と、
処理部と
を備え、
前記トラヒックシェーピング回路は、前記処理部からのパケットを、送信帯域及び優先クラスに従い網に送信する端末装置が提供される。
端末装置に対する第1回線インタフェース部と、
網に対する第2回線インタフェース部と
前記第1回線インタフェース部及び前記第2回線インタフェース部とそれぞれ接続されたスイッチ部と
を備え、
前記第2回線インタフェースは、
上述のトラヒックシェーピング回路を有し、
該トラヒックシェーピング回路は、前記スイッチ部からのパケットを、送信帯域及び優先クラスに従い網に送信するネットワークノードが提供される。
端末装置に対する第1回線インタフェース部と、
網に対する第2回線インタフェース部と、
上述のトラヒックシェーピング回路と、
前記第1回線インタフェース部と、前記第2回線インタフェース部と、前記トラヒックシェーピング回路にそれぞれ接続されたスイッチ部と、
を備え、
前記スイッチ部は、前記第1回線インタフェース部からのパケットを前記トラヒックシェーピング回路に転送し、及び、前記トラヒックシェーピング回路により送信帯域及び優先クラスに従い出力されたパケットを前記第2の回線インタフェース部を介して網に転送するネットワークノードが提供される。
以下では、実施の形態のひとつとして、図2の端末300に、トラヒックシェーピング装置を適用した例を詳細に説明する。本トラヒックシェーピング装置では、イーサ送信端末がVLLシェーピングと優先制御を同時に行う。VLL(k)(仮想コネクション)内に例えば2つのクラスLLQ(k)(第1優先クラス、第1キュー)、WFQ(k)(第2優先クラス、第2キュー)を設け、クラス間の優先制御を行うケースを想定した(実施例1)。
イーサ送信端末300は、例えば、CPUとメモリを有する上位層処理部360と、キャリアイーサ網340に対する回線インタフェース部324とを備える。上位層処理部360は、イーサ網を用いて情報を転送するための上位プロトコル(例えばIP(Internet Protocol))が動作し、上位プロトコルが認識し得る上位パケットを生成・終端する。
トラヒックシェーピング部100は、例えば、パケットバッファ部110と、LLQ送信予定時刻計算回路(第1送信予定時刻計算部)130と、LLQソーティング部(第1ソーティング部)135と、WFQ送信予定時刻計算部(第2送信予定時刻計算部)140と、WFQソーティング部(第2ソーティング部)145と、送信制御部120とを備える。
まず、パケットバッファ部110は、パケットバッファ111と、パケットバッファアドレスメモリ112と、パケットバッファ書込み制御回路113と、パケットバッファ読出し制御回路114とを有する。
LLQ二分木ソート回路136は、パケット受信、または送信が行われたLLQの送信予定時刻の変更を受けて、最も早い時刻に送信するLLQを選び出す。LLQソーティング情報メモリ137は、LLQ二分木ソート回路136がソーティングを行うのに必要な情報(LLQ識別番号、LLQ送信予定時刻、LLQのVLD(以下、この三つをまとめてLLQソーティング情報と呼ぶ))と、バケツの水位が記憶されている。LLQのVLDは、例えば、該LLQに送信待ちパケットが存在するか否かを示すフラグである。VLLソーティング情報は二分木で管理されており、そのメモリマップを図5に示す(詳細は後述)。LLQソーティング情報メモリ137は、LLQ送信予定時刻計算回路130から、パケット受信、または送信が行われたLLQの送信予定時刻の変更を受けて更新された送信予定時刻とバケツの水位を受信し、記憶する。
WFQ二分木ソート回路146は、パケット受信、または送信が行われたWFQの送信予定時刻の変更を受けて全WFQの中で最も優先して送信するWFQを選び出す。WFQソーティング情報メモリ147は、WFQ二分木ソート回路146がソーティングを行うのに必要な情報(WFQ識別番号、WFQ送信予定時刻、WFQのVLD(以下、この三つをまとめてWFQソーティング情報と呼ぶ))と、バケツの水位とが記憶されている。WFQのVLDは、例えば、該WFQに送信待ちパケットが存在するか否かを示すフラグである。WFQソーティング情報も二分木で管理されており、そのメモリマップを図6に示す(詳細は後述)。WFQソーティング情報メモリ147は、WFQ送信予定時刻計算回路140から、パケット受信、または送信が行われたWFQの送信予定時刻の変更を受けて更新された送信予定時刻とバケツの水位を受信し、記憶する。
(1)受信パケット判定処理
(2)送信予定時刻計算(パケット受信時)
(3)ソーティング処理(パケット受信時)
(4)送信LLQ選択処理
(5)送信予定時刻計算(パケット送信時)
(6)ソーティング処理(パケット送信時)
以上6つの処理の内、(1)〜(3)はパケット受信時の処理、(4)〜(6)はパケット送信時の処理である。以下に、それぞれの処理を、図1、図4に基づいて詳細に説明する。また、以下では、複数のVLL、LLQ、WFQを識別するために、識別番号kを付して、VLL(k)、LLQ(k)、WFQ(k)と表記する。
トラヒックシェーピング部100に到着したパケットは、LLQ毎、WFQ毎に設けられたキュー(第1キュー、第2キュー)に一時的に蓄積される。
本実施の形態のトラヒックシェーピング装置においては、パケットバッファ書込み回路113で、例えば、イーサDMAC350から受信したイーサパケットのヘッダを参照し、該受信パケットの、VLL情報(転送先)、LLQやWFQの情報(優先度)を決定する。パケットバッファ書込み回路113は、パケットバッファ111内に転送先毎、かつ優先度毎に設けられたキューに、受信パケットをキューイングする。より具体的には、まず、パケットバッファ書込み制御回路113において、受信したパケットのヘッダ部に記述してあるVLLI(Virtual Leased Line Identifier、VLL識別子)、具体的にはVLLを構成するLLQI(LLQ Identifier、LLQ識別子)、WFQI(WFQ Identifier、WFQ識別子)を基に、該パケットが属するVLL、LLQあるいはWFQを判別する。次に、受信パケットがLLQの場合、LLQ毎のキューイングを行うためのパケットバッファのアドレスをパケットバッファアドレスメモリ112から読み出し、パケットバッファ内の該パケットバッファアドレスが示す領域(キュー)にパケットを書込む(図4の400、401)。なお、受信パケットがWFQの場合も同様に、WFQ毎のキューイングを行うためのアドレスに従い、パケットを書き込む。上述のパケットバッファアドレスは、パケットバッファアドレスメモリ112に記憶される。
(2)送信予定時刻計算(パケット受信時)
まず、受信パケットがLLQであった場合について述べる。
パケット受信信号99及びLLQ識別番号を受けたLLQ送信予定時刻計算回路130は、LLQ識別番号kに基づき、LLQソーティング情報メモリ137からLLQ(k)のVLD(判別ビット)を読み出し、読み出されたLLQ(k)のVLD(図5の502)が‘0’であるか‘1’であるかを調べる(図4の402)。VLDが‘1’であるときは、既に該LLQ(k)に送信待ちパケットが存在していることを示しており、送信予定時刻を変更してはいけない。一方、VLDが‘0’であるときは、既に計算してあるLLQ(k)のLLQ送信予定時刻501をLLQソーティング情報メモリ137から読み出し、該時刻が現在時刻を基準としたときに未来となっているか、過去あるいは現在時刻と同じになっているかを調べる(図4の404)。前者(未来)の場合にはLLQ送信予定時刻501を変更しない。後者(過去あるいは現在)の場合には、例えば、
LLQ送信予定時刻=現在時刻+1
とする(図4の405)。また、変更されたLLQ送信予定時刻をLLQソーティング情報メモリ137のLLQ(k)の識別番号に対応して記憶する、なお、以上のいずれの場合にも、パケット受信信号99を受けた場合には、該LLQ(k)のVLD=‘1’にセットする(図4の403)。
図14は、受信パケットがWFQであった場合のフローチャートである。図14の各処理1402〜1408は、上述の図4の処理402〜408と同様であり、LLQがWFQに変わったものである。
各LLQのLLQソーティング情報は二分木によって管理している(図5参照)。LLQ(k)のLLQ送信予定時刻が更新されると、全LLQの中で最も早くパケットを送信すべきLLQ(以下、暫定送信LLQ)が変化している可能性があるので、LLQ二分木ソート回路146において暫定送信LLQを求めるためのソーティングを行う(図4の408)。LLQ用二分木の根には、全LLQの中で最優先に送信すべきLLQのLLQ識別番号500、LLQ送信予定時刻501、VLD502(図5参照)が記憶される。なお、WFQについても同様である。
[1]子のVLDが共に‘1’のときは、送信予定時刻がより過去である子を選択する。時刻が同じ場合はどちらでもよい。
[2]一方の子のVLDが‘1’、他方が‘0’のときは、無条件にVLDが‘1’である方を選択する。
[3]子のVLDが共に‘0’のときは、送信予定時刻がより過去である子を選択する。時刻が同じ場合はどちらでもよい。
(4)送信LLQ選択処理
以下、図4の処理413〜415について説明する。
パケット送信信号98を受けたLLQ送信時刻計算回路130およびWFQ送信時刻計算回路140では、バケツの水位を更新し、契約帯域に従った次のパケット送信予定時刻を計算する(図4の413、414)。例えば、LLQ送信時刻計算回路130は、パケット送信信号98とともに、選択されたLLQの識別番号iを受信し、LLQ(i)について次のパケットの送信予定時刻を計算する。なお、WFQについても同様である。次パケット送信予定時刻の計算は、例えばリーキーバケット方式を用いて行うことができる。リーキーバケット方式に関しては、例えば、「The ATM Forum TM4.0 Normative Annex C: Traffic Contract Related Algorithms and Procedures、P.62、63」(非特許文献1)に述べられている。あるいは、他のパケット送信予定時刻の計算方法として、契約帯域に対応する送信間隔値(パケット長に依存するが)を記憶しておき、以下の計算を行っている。
次のパケット送信予定時刻=今回のパケット送信予定時刻+送信間隔値
(送信間隔値は非特許文献1に従う)
パケット送信信号92を受けたLLQ送信予定時刻計算回路130とWFQ送信予定時刻計算回路140では、非特許文献1のATMセルの場合と同様に契約帯域に従った次のパケット送信予定時刻を計算する。
送信間隔=(契約帯域による最小イーサパケットの送信間隔)×(送信イーサパケット長)/(最小イーサパケット長)
まず、LLQに対するアルゴリズムであるが、送信後の水位がLLQ(k)に対する閾値1501を超えない場合、LLQ送信予定時刻を現在時刻とし、送信後の水位と共にLLQソーティング情報メモリ137に書込む。一方、閾値1501を超える場合は閾値1501以下になる将来時刻を算出し、送信後の水位と共にLLQソーティング情報メモリ137に書込む。これにより水位が閾値に対して余裕がある場合は遅延時間なしで送信できる。余裕が無い場合はLLQが想定帯域を超えている場合であり、割り当て帯域を遵守する時間を算出し、その時間まで送出を待たせることとなる。
ソーティングの詳細は、パケット受信時と全く同様である。パケット送信予定時刻を修正した場合には、暫定送信LLQが変化している可能性があるので、LLQ二分木ソート回路146においてソーティングを行う(図4の415)。
以上の(1)〜(6)の処理が1パケット処理時間内に行われ、再び(1)の処理から繰り返す。
LLQ用二分木の各要素と、LLQソーティング情報メモリ137のアドレスの関係は、以下に示す通りである。以下では、アドレスは2進数(m+1ビット)で示すこととする。
[1]二分木の根に対応するアドレスは、000…001番地である。
[2]アドレス:xyy…yyz番地の要素の親のアドレスは0xy…yyy番地であり、二つの子のアドレスはyyy…yz0番地とyyy…yz1番地である。
また、上述の例では、本実施の形態のトラヒックシェーピング装置をイーサ送信端末に適用した例を示したが、先に述べた様に、トラヒックシェーピング装置はイーサ送信端末の他にも、私設網から公衆網への中継点等の網内の要所に設置することがある(実施例2)。
イーサスイッチ301は、例えば、イーサ端末330、331に対する回線インタフェース部320、321、スイッチ部310、キャリアイーサ網340に対する回線インタフェース部325を備える。回線インタフェース部325は、キャリアイーサ網に対応したトラヒックシェーピング部100と、MAC&光モジュール375を有する。
例えば、イーサ端末330から網へ第1のVLLが設定され、イーサ端末331から網へ第2のVLLが設定される。トラヒックシェーピング部100は、各VLLの送信帯域と、LLQ/WFQに従い、端末からのパケットを網に転送する。
図10は、トランク方式のトラヒックシェーピング装置としてイーサスイッチを構成した例を示している。
また、本実施の形態の他の実施例として、回線内の帯域を制御する方式に代わって、無線帯域を制御するトラヒックシェーピング装置について説明する(実施例4)。
図11は、無線LAN基地局303と複数の無線LAN端末304間の無線帯域を、複数の無線LAN端末304間の帯域制御で共用しつつ、トラヒックシェーピングを行うトラヒックシェーピング装置の構成例を示している。
さらに、本実施の形態の網での他の例として、例えば、インターネット等の様に、共用回線を利用して複数の網を接続し、それらの網毎に共用回線を契約している場合を考える。図13にこの様な形態の網を示す(実施例5)。
110 パケットバッファ部
111 パケットバッファ
112 パケットバッファアドレスメモリ
113 パケットバッファ書込み制御回路
114 パケットバッファ読出し制御回路
120 送信制御部
130 LLQ送信予定時刻計算回路
135 LLQソーティング部
136 LLQ二分木ソート回路
137 LLQソーティング情報メモリ
140 WFQ送信予定時刻計算部
145 WFQソーティング部
146 WFQ二分木ソート回路
147 WFQソーティング情報メモリ
199 パケット長識別回路
300 イーサ送信端末
301 イーサスイッチ
303 無線LAN基地局
304 無線LAN端末
310、311 スイッチ部
320、321、322、323、325、326、327 回線インタフェース部
360 上位層処理部
340 キャリアイーサ網
324 回線インタフェース部
350 イーサDMAC
374 MAC&光モジュール
1501 LLQ(k)に対する閾値
1502 契約帯域に応じた水漏れ
1503 リーキーバケツ1
1505 パケット長に応じた水量
1509 WFQ(k)に対する閾値
14100−R、14100−A Txトラヒックシェーピング部
Claims (20)
- 送信帯域が予め定められた仮想コネクションを介して第1優先クラスのパケットと第2優先クラスのパケットが通信されるネットワークにおいて、送信帯域と優先クラスに従いパケットを送信するためのトラヒックシェーピング回路であって、
受信した第1優先クラスのパケットを記憶する第1キューと、受信した第2優先クラスのパケットを記憶する第2キューとを有するパケットバッファ部と、
前記第1キューの第1送信予定時刻を求める第1送信予定時刻計算部と、
前記第2キューの第2送信予定時刻を求める第2送信予定時刻計算部と、
求められた第1送信予定時刻と、求められた第2送信予定時刻と、前記第1及び第2キューから出力されるパケットのパケット長に応じた水量が増加し、及び、前記仮想コネクションの送信帯域に応じた水量ずつ減少するバケツの水位とが記憶されるメモリと、
前記第1キューの第1送信予定時刻と、前記第2キューの第2送信予定時刻とに基づき、前記第1キュー及び第2キューが現在時刻で送信可能かそれぞれ判断し、前記第1キューが送信可能な場合には該第1キューを優先して選択し、前記第2キューが送信可能であり、かつ、前記第1キューが送信可能でない場合には該第2のキューを選択し、選択された第1キューの第1キュー識別子又は第2キューの第2キュー識別子を前記パケットバッファに通知して、前記パケットバッファの該第1キュー識別子に対応する第1キューからパケットが読み出されて出力され、又は、前記パケットバッファの該第2キュー識別子に対応する第2キューからパケットが読み出されて出力されるための送信制御部と
を備え、
前記第1送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第1キューが選択されると、前記メモリのバケツの水位と第1優先クラスに対する予め定められた第1閾値とに基づき、該第1キューの次回の第1送信予定時刻を求め、求められた次回の第1送信予定時刻を前記メモリに記憶し、
前記第2送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第2キューが選択されると、前記メモリのバケツの水位と、第1閾値よりも小さい、第2優先クラスに対する第2閾値とに基づき、該第2キューの次回の第2送信予定時刻を求め、求められた次回の第2送信予定時刻を前記メモリ記憶し、及び、
前記第1又は第2送信予定時刻計算部は、前記第1又は第2キューから送信したパケットのパケット長と、該仮想コネクションの送信帯域に基づき、前記メモリのバケツの水位を更新する前記トラヒックシェーピング回路。 - 送信帯域が予め定められた複数の仮想コネクションがひとつの回線に束ねられ、該仮想コネクションを介して第1優先クラスのパケットと第2優先クラスのパケットが通信されるネットワークにおいて、送信帯域と優先クラスに従いパケットを送信するためのトラヒックシェーピング回路であって、
受信した第1優先クラスのパケットを記憶する仮想コネクション毎の複数の第1キューと、受信した第2優先クラスのパケットを記憶する仮想コネクション毎の複数の第2キューとを有するパケットバッファ部と、
前記複数の第1キュー毎の第1送信予定時刻を求める第1送信予定時刻計算部と、
前記複数の第2キュー毎の第2送信予定時刻を求める第2送信予定時刻計算部と、
前記第1キューを識別する第1キュー識別子に対応して、求められた第1送信予定時刻が記憶され、記憶された第1送信予定時刻と前記第1キューにパケットが存在するか否かに基づき、優先してパケットを送信する前記第1キューをひとつ選択する第1ソーティング部と、
前記第2キューを識別する第2キュー識別子に対応して、求められた第2送信予定時刻が記憶され、記憶された第2送信予定時刻と前記第2キューにパケットが存在するか否かに基づき、優先してパケットを送信する前記第2キューをひとつ選択する第2ソーティング部と、
選択された前記第1キューの第1送信予定時刻と、選択された前記第2キューの第2送信予定時刻とに基づき、選択された前記第1キュー及び第2キューが現在時刻で送信可能かそれぞれ判断し、選択された前記第1キューが送信可能な場合には該第1キューを優先して選択し、選択された前記第2キューが送信可能であり、かつ、選択された前記第1キューが送信可能でない場合には該第2のキューを選択し、該第1キューの第1キュー識別子又は第2キューの第2キュー識別子を前記パケットバッファに通知して、前記パケットバッファの該第1キュー識別子に対応する第1キューからパケットが読み出されて出力され、又は、前記パケットバッファの該第2キュー識別子に対応する第2キューからパケットが読み出されて出力されるための送信制御部と
を備え、
前記第1送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第1キューが選択されると、
選択された前記第1キューに対応する仮想コネクションのバケツであって、該仮想コネクションに対応する前記第1及び第2キューから出力されるパケットのパケット長に応じた水量が増加し、及び、前記仮想コネクションの送信帯域に応じた水量ずつ減少する前記バケツの水位と、第1優先クラスに対する予め定められた第1閾値とに基づき、該第1キューの次回の第1送信予定時刻を求め、及び、
求められた次回の第1送信予定時刻を、第1キュー識別子に対応して前記第1ソーティング部に記憶し、
前記第2送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第2キューが選択されると、
選択された前記第2キューに対応する仮想コネクションの前記バケツの水位と、第1閾値よりも小さい、第2優先クラスに対する第2閾値とに基づき、該第2キューの次回の第2送信予定時刻を求め、及び、
求められた次回の第2送信予定時刻を、第2キュー識別子に対応して前記第2ソーティング部に記憶する前記トラヒックシェーピング回路。 - 前記第1送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第1キューが選択されると、
選択された前記第1キューに対応する仮想コネクションのバケツの水位と、第1優先クラスに対する予め定められた第1閾値を比較し、該水位が第1閾値を超えない場合は、該第1キューの次回の第1送信予定時刻を現在時刻とし、及び、該水位が第1閾値を超える場合は、該次回の第1送信予定時刻を、該水位から該仮想コネクションの送信帯域に応じた水量を引いていくことにより水位が第1閾値以下になる時刻とする請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記第1送信予定時刻計算部は、
選択された前記第1キューに対応する仮想コネクションのバケツの水位を、前記第1キューから送信したパケットのパケット長と、該仮想コネクションの送信帯域に基づき更新する請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記第1のソーティング部は、第1キュー識別子に対応して、該第1キューに対応する仮想コネクションのバケツの水位がさらに記憶され、
前記第2のソーティング部は、第2キュー識別子に対応して、該第2キューに対応する前記仮想コネクションのバケツの水位がさらに記憶され、
前記第1送信予定時刻計算部は、
前記第1のソーティング部に記憶された該仮想コネクションのバケツの水位と、前記第2のソーティング部に記憶された該仮想コネクションのバケツの水位の双方を更新する請求項4に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 仮想コネクション毎にバケツの水位が記憶されるメモリ
をさらに備え、
前記第1送信予定時刻計算部は、
前記メモリに記憶された該仮想コネクションのバケツの水位を更新する請求項4に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記第2送信予定時刻計算部は、前記送信制御部により前記第2キューが選択されると、
選択された前記第2キューに対応する仮想コネクションのバケツの水位と、第1の識別子よりも小さい、第2優先クラスに対する第2閾値を比較し、該水位が第2閾値を超えない場合は、該第2キューの次回の第2送信予定時刻を現在時刻とし、及び、該水位が第2閾値を超える場合は、該次回の第2送信予定時刻を、該水位から該仮想コネクションの送信帯域に応じた水量を引いていくことにより水位が第2閾値以下になる時刻とする請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記第2送信予定時刻計算部は、
選択された前記第2キューに対応する仮想コネクションのバケツの水位を、前記第2キューから送信したパケットのパケット長と、該仮想コネクションの送信帯域に基づき更新する請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記第1のソーティング部は、第1キュー識別子に対応して、該第1キューに対応する仮想コネクションのバケツの水位がさらに記憶され、
前記第2のソーティング部は、第2キュー識別子に対応して、該第2キューに対応する前記仮想コネクションのバケツの水位がさらに記憶され、
前記第2送信予定時刻計算部は、
前記第1のソーティング部に記憶された該仮想コネクションのバケツの水位と、前記第2のソーティング部に記憶された該仮想コネクションのバケツの水位の双方を更新する請求項8に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 仮想コネクション毎にバケツの水位が記憶されるメモリ
をさらに備え、
前記第2送信予定時刻計算部は、
前記メモリに記憶された該仮想コネクションのバケツの水位を更新する請求項8に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記パケットバッファ部は、パケットを受信するとパケットヘッダを参照して、仮想コネクションと優先クラスを判別し、判別された仮想コネクションと優先クラスに従い、該当する仮想コネクションの前記第1キュー又は前記第2キューに受信されたパケットを書き込む請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路。
- 前記パケットバッファ部から読み出され及び出力されたパケットのパケット長を識別し、前記第1送信予定時刻計算部及び/又は前記第2送信予定時刻計算部にパケット長情報を出力するパケット長識別部
をさらに備えた請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記第1ソーティング部は、
前記第1キュー識別子に対応して、該第1キューに送信待ちのパケットが存在するか否かを示す第1判別ビットがさらに記憶され、
該第1判別ビットが、パケットが存在することを示す複数の前記第1キューの中から優先してパケットを送信する第1キューを選択する請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記第1ソーティング部は、
第1キュー識別子と、第1送信予定時刻と、第1判別ビットとを二分木構造で管理する手段を備え、過去のソーティング結果を利用して送信すべき前記第1キューを選択する請求項13に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記第2ソーティング部は、
前記第2キュー識別子に対応して、該第2キューに送信待ちのパケットが存在するか否かを示す第2判別ビットがさらに記憶され、
該第2判別ビットが、パケットが存在することを示す複数の前記第2キューの中から優先してパケットを送信する第2キューを選択する請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記第2ソーティング部は、
第2キュー識別子と、第2送信予定時刻と、第2判別ビットとを二分木構造で管理する手段を備え、過去のソーティング結果を利用して送信すべき前記第2キューを選択する請求項15に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 前記送信制御部は、
選択された前記第1キューの第1送信予定時刻が現在時刻を基準として過去、又は、現在時刻と同時刻であれば、選択された前記第1キューは送信可能と判断し、及び、
選択された前記第2キューの第2送信予定時刻が現在時刻を基準として過去、又は、現在時刻と同時刻であれば、選択された前記第2キューは送信可能と判断する請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路。 - 送信帯域が予め定められた複数の仮想コネクションがひとつの回線に束ねられ、該仮想コネクションを介して第1優先クラスのパケットと第2優先クラスのパケットが通信されるネットワークにおいて、送信帯域と優先クラスに従いパケットを送信するための端末装置であって、
請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路を有する回線インタフェース部と、
処理部と
を備え、
前記トラヒックシェーピング回路は、前記処理部からのパケットを、送信帯域及び優先クラスに従い網に送信する端末装置。 - 端末装置に対する第1回線インタフェース部と、
網に対する第2回線インタフェース部と
前記第1回線インタフェース部及び前記第2回線インタフェース部とそれぞれ接続されたスイッチ部と
を備え、
前記第2回線インタフェースは、
請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路を有し、
該トラヒックシェーピング回路は、前記スイッチ部からのパケットを、送信帯域及び優先クラスに従い網に送信するネットワークノード。 - 端末装置に対する第1回線インタフェース部と、
網に対する第2回線インタフェース部と、
請求項2に記載のトラヒックシェーピング回路と、
前記第1回線インタフェース部と、前記第2回線インタフェース部と、前記トラヒックシェーピング回路にそれぞれ接続されたスイッチ部と、
を備え、
前記スイッチ部は、前記第1回線インタフェース部からのパケットを前記トラヒックシェーピング回路に転送し、及び、前記トラヒックシェーピング回路により送信帯域及び優先クラスに従い出力されたパケットを前記第2の回線インタフェース部を介して網に転送するネットワークノード。
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