JP2000348298A - 共有電動車両の貸出ポート - Google Patents

共有電動車両の貸出ポート

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JP2000348298A
JP2000348298A JP11157145A JP15714599A JP2000348298A JP 2000348298 A JP2000348298 A JP 2000348298A JP 11157145 A JP11157145 A JP 11157145A JP 15714599 A JP15714599 A JP 15714599A JP 2000348298 A JP2000348298 A JP 2000348298A
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Masami Ogura
正己 小椋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一時に多くの利用者が集中しても、行き先に
見合う充電量の共用電動車両を効率的に配車可能とす
る。 【解決手段】 複数の利用者に共用される電動車両2の
貸出ポート1に、充電量に応じて電動車両2が分配され
る複数の乗車レーン32を設けた。また、この乗車レー
ン32の後方に、電動車両2を高密度に駐車することの
できる駐車レーンを設けた。さらに、各乗車レーン32
のレーン区分は、専用改札口35aから遠ざかるに従
い、より充電量の多い電動車両2が分配される構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の利用者に
共用される電動車両の貸出ポートに係わり、特に、一時
に多くの利用者が集中する駅,空港内等に配設して好適
な貸出ポートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題が大きくクローズアップ
される中で、大気汚染や交通渋滞の問題を改善するた
め、電動車両を特定の地域において共用するシステムが
提案されている。このような電動車両共用システムで
は、会員(利用者)に電動車両を貸し出す、あるいは貸
し出した電動車両を返却するための貸出ポートを要する
が、電動車両から排気ガスが出ないという利点を生かし
て、貸出ポートを建物内の乗り換えアクセスが大変に良
いところに配設することも提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、駅や空
港等では、一時に多くの乗客が列車や飛行機から降りる
ため、電動車両を1台づつ利用者に配車するシステム構
成であると、利用者の待ち時間が多くなり、利便性に欠
けるという問題を生ずる。特に電動車両の場合には、充
電量によって走行距離が限られることから、貸出ポート
内に入力端末を設けて利用者に一人づつ行き先を入力さ
せ、走行距離に応じた充電量の電動車両を配車する必要
があり、待ち時間の更なる増加を招く。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、一時に多くの利用
者が集中しても、行き先に見合う充電量の共用電動車両
を効率的に配車することのできる貸出ポートの提供にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、複数の利用者に共用される電動車両の貸
出ポートであって、充電量に応じて貸出車両(電動車両
2)が分配される複数の乗車レーンを備えることを特徴
としている。利用者は、複数ある乗車レーンの中から、
行き先に見合う充電量の貸出車両が分配される乗車レー
ンを選択すれば、そこで行き先に見合う充電量の貸出車
両に乗車することができるため、一時に大量の利用者が
集中した場合であっても、出車が充電量毎に並列的に行
われ、待ち時間の大幅な軽減が図られる。
【0006】この構成によると、利用者は、自分の行き
先に見合う充電量区分の乗車レーン以外に、より充電量
の多い区分の乗車レーンをも選択することが可能であ
る。従って、充電量の多い区分の乗車レーンが利用者改
札口付近にあると、利用者は、自分の行き先に見合う充
電量区分の乗車レーンが他にあるにも関わらず、利用者
改札口に近い乗車レーンを選びがちとなり、特定の乗車
レーンに利用者が集中するおそれを生じる。
【0007】そこで、本発明は、利用者改札口(専用改
札口35a)から遠い乗車レーンほど、より充電量の多
い貸出車両が分配されることを特徴としている。これに
より、複数の乗車レーンを選択できる近距離利用者が、
充電量の多い区分の乗車レーンを選択するといった事態
を有効に回避し得て、利用者の行き先と充電量とが符合
した効率的な配車が可能となる。
【0008】また、本発明は、乗車レーンの後方に、電
動車両を高密度に駐車することのできる駐車レーンが設
けられていることを特徴としている。これにより、乗車
レーン間の利用者数にバラツキが生じても、電動車両を
駐車レーンから各乗車レーンへ利用者数に応じて分配す
ることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態を説明する。図3は、本発明に係る貸出ポート
の一実施の形態を示す全体構成図であり、この貸出ポー
ト1は、各々が同一仕様とされた複数の電動車両2を複
数の利用者で共有することを目的として構築された電動
車両共有システムの一部である。この電動車両共有シス
テムは、主として、電動車両2と、駅3の構内に設けら
れた貸出ポート1と、会員(利用者)だけに配布される
ICカード4と、電動車両2の利用状況を集中管理する
システム管理CPU5とを備えてなる。
【0010】電動車両2は、図4に示すように、路肩設
置通信機(図示略)を介して駐車管理CPU6及びシス
テム管理CPU5と情報通信を行う路車間通信機11
と、貸出ポート1内で電動車両2が無人運転モードに設
定されている場合の自動運転その他を制御する自動運転
ECU12と、この自動運転ECU12に接続されてモ
ータ13を制御する駆動コントローラ14と、自動運転
時に周囲の物体や貸出ポート1内に埋設された誘導ケー
ブル15を検知するセンサー類16とを備える。
【0011】システム管理CPU5は、入口側の専用改
札機21a,出口側の専用改札機21b,貸出端末2
2,鉄道料金CPU7,及び駐車管理CPU6と接続さ
れて、電動車両共有システム全体を集中管理しており、
例えば、ICカード4のID照会,課金,電動車両2の
貸出/在庫状況,返却ゲート23の自動開閉,電動車両
2の充電量等が、このシステム管理CPU5で管理され
ている。
【0012】貸出ポート1は、図1〜図3に示すよう
に、貸出端末22と、複数の電動車両2を駐車する駐車
エリア31と、この駐車エリア31の前方に並列配置さ
れた3本の乗車レーン32と、駐車エリア31にその後
方から接続する降車レーン33と、電動車両2の配車制
御を行う駐車管理CPU6とを備える。この駐車管理C
PU6は、システム管理CPU5とデータ送受可能に接
続されている。
【0013】専用改札機21aは、鉄道のプラットホー
ム34と貸出ポート1とを連絡する専用改札口(利用者
改札口)35aに設置されている。この専用改札機21
aにICカード4を挿入すると、鉄道降車時の改札確認
アクションと、電動車両貸出しのためのID確認とが同
時に行われる。このため、ICカード4は、電動車両2
のキーとしての機能のみならず、鉄道の定期券または乗
車券としての機能も併せ持つ。ICカード4による鉄道
料金の決済は、鉄道料金精算CPU7で管理される。
【0014】また、ICカード4には、会員である利用
者の通常走行距離(例えば、貸出ポート1と自宅との往
復距離。)が記録され、ICカード4を専用改札機21
aに挿入した時に、上述のID確認に加えて、通常走行
距離の確認も行われる。これにより、通常走行距離に見
合う充電量区分の乗車レーン32が仮設定され、仮設定
された乗車レーン32(以下、「仮乗車レーン32」と
略記する。)は、改札機21aの出口側に設置されたレ
ーン表示装置36に表示される。
【0015】利用者は、通常、表示通りの仮乗車レーン
32に向かうが、途中で買い物をする等して通常走行距
離以上の距離を走行する予定がある場合には、仮乗車レ
ーン32よりも充電量の多い区分の乗車レーン32に向
かうことになる。表示装置36に表示されたレーンをそ
のまま利用する利用者は、乗車レーン32の入口階段手
前に設置された貸出端末22で簡単な照会手続きを行
い、最終的な乗車レーン32の確定を行う。当日の予定
走行距離がいつもより多い場合で、通常利用するレーン
ではない乗車レーン32を使用するときは、貸出端末2
2で貸出手続きをやり直して最終的な乗車レーン32を
確定する。
【0016】貸出端末22で乗車レーン32を確定させ
ると、駐車管理CPU6で貸し出しを許可した電動車両
2の号車番号が端末画面に表示されるとともに、その乗
車レーン32に分配された電動車両2にカードIDが登
録される。端末操作を終えた利用者は、乗車レーン32
の乗り込み路37に降りて指定された号車番号の電動車
両2のところへ行く。そして、ドアにICカード4をか
ざし、IDが互いに一致すれば、ドアロックが解除さ
れ、乗車可能となる。
【0017】駐車エリア31は、電動車両2を高密度に
駐車することのできる駐車レーン31aと、電動車両4
を自動充電するための充電レーン31bとを備える。降
車レーン33で返却された電動車両4は、充電量が所定
量(例えば、35%)を超えていれば、そのまま駐車レ
ーン31aへと誘導され、所定量以下であれば、充電レ
ーン31bに誘導されてフル充電される。
【0018】乗車レーン32は、専用改札口35aから
遠いほど、より充電量の多い電動車両4が分配されるよ
うなレーン区分とされている。このレーン区分、乗車レ
ーン32をプラットホーム34に最も近い方から順に第
1乗車レーン〜第3乗車レーンと呼称した場合に、例え
ば、以下のように設定される。
【0019】 第1乗車レーン;35%<SOC≦55% 第2乗車レーン;55%<SOC≦80% 第3乗車レーン;80%<SOC なお、「SOC」とは、充電量(State Of Charge)の
ことをいう。
【0020】駅3に戻ってきた電動車両2は、図2に示
すように、電動車両共用システムの電動車両2にのみ反
応して自動開閉する返却ゲート23から貸出ポート1に
入り、降車レーン33で返却される。返却ゲート23
は、路車間通信機11および路肩設置通信機を介して、
常に電動車両2の位置を把握しているシステム管理CP
U5により開閉制御され、電動車両2が近づくと、自動
的に開作動する。
【0021】電動車両2が指定位置に停車し、利用者が
降車してドアを閉めると、所定時間経過後、電動車両2
は無人運転(自動運転)モードに切り換わる。このと
き、駐車管理CPU6は、システム管理CPU5から取
得した各電動車両2の充電量に基づき、駐車エリア31
内での駐車配列を決める。本実施形態では、駐車エリア
31の駐車レーン31aには、電動車両が4列並ぶよう
になっており、プラットホーム34に最も近い側から順
に第1駐車レーン〜第4駐車レーンと呼称した場合、駐
車配列は以下のように設定される。
【0022】 第1駐車レーン ;35%<SOC≦55% 第2,3駐車レーン;55%<SOC≦80% 第4駐車レーン ;80%<SOC 充電レーン ; SOC≦35%
【0023】利用者が出口側の専用改札口35bに設置
された専用改札機21bにICカード4を挿入すると、
電動車両2の返却手続きが完了する。このとき、鉄道乗
車時の改札確認アクションも同時に行われるから、専用
改札口35bから駅3のプラットホーム34に出た利用
者は、そのまま列車38に乗車することが可能であり、
また、列車38に乗車しないで駅3の外へ出る場合に
は、階段39を降りて、図示せぬ鉄道改札口で改札確認
を行えばよい。
【0024】本実施形態の貸出ポート1は、降車レーン
33,駐車エリア31,及び乗車レーン32を備え、こ
れらのうち、降車レーン33および乗車レーン32は有
人運転エリアであり、また、駐車エリア31を含む降車
レーン33よりも前方から乗車レーン32の後方までの
間は、無人運転(自動運転)エリアである。よって、こ
の無人運転エリアは、利用者の不用意な侵入を防止する
ため、センサーで監視されている。
【0025】次に、図5に示すフローチャートを用い
て、本実施形態の貸出ポート1で行われる貸出処理の流
れを説明する。列車3を降りた利用者は、まず、キーと
定期券または乗車券を兼ねるICカード4を専用改札機
21aに挿入する(ステップS1)。すると、システム
管理CPU5は、カードIDの照会および通常走行距離
の確認処理を行う(ステップS2)。このステップS2
においては、同時に、鉄道管理CPU7が鉄道料金の精
算等の改札確認処理も行っている。
【0026】ステップS2において、カードIDが登録
済みの会員IDと一致しなかったり、期限切れ等になっ
ていなければ、利用者は専用改札機21aを通過して貸
出ポート1に入場することができる。このとき、駐車管
理CPU6は、利用者が進むべき乗車レーン32とし
て、専通常走行距離に見合う充電量区分の乗車レーン3
2を仮設定する(ステップS3)。
【0027】また、この仮設定された乗車レーン番号を
レーン表示装置36の画面に表示し、利用者へのレーン
指示を行う(ステップS4)。このレーン指示は、専用
改札機21aの出口側に表示するものの他、仮乗車レー
ン32の入口付近に設置された貸出端末22が点灯する
ものであってもよい。利用者は、通常であれば、そのま
ま指示された仮乗車レーン32へ向かうが、途中で買い
物をする等して通常走行距離以上の距離を走行する予定
がある場合には、指示された仮乗車レーン32よりも奥
の乗車レーン32へ向かう。
【0028】いずれの場合も、利用者は貸出端末22で
貸出操作を行い、乗車レーン32を最終的に確定させる
(ステップS5)。ただし、通常の走行であれば、仮指
示されたレーンの端末で簡単な照会手続をするだけで良
い。すると、駐車エリア31または既に乗車レーン32
に分配されていた駐車中の電動車両2にカードIDが登
録され、この電動車両2はスタンバイ状態となる(ステ
ップS6)。
【0029】次いで、貸出端末22には、スタンバイ済
みの電動車両2の号車番号が表示され、その電動車両2
は所定の乗車位置で停車し、ICカード4の待ち受け状
態となる(ステップS7)。端末操作を終えた利用者
は、乗車レーン32の乗り込み路37に降りて指定され
た号車番号の電動車両2のところへ行き、ドアにICカ
ード4をかざす(ステップS8)。
【0030】すると、電動車両2は、カードIDの照会
を行い(ステップS9)、ICカード4に記録されたカ
ードIDと、上記端末操作により電動車両2に登録され
たカードIDとが互いに一致すれば、ドアロックを解除
してドアを開ける(ステップS10)。また、運転モー
ドを無人運転モードから有人運転モードへと切り換え
る。しかる後、利用者は、電動車両2に乗車し(ステッ
プS11)、所定の行き先へ向かって走行発進する(ス
テップS12)。
【0031】次に、図6に示すフローチャートを用い
て、本実施形態の貸出ポート1で行われる返却処理の流
れを説明する。電動車両2が貸出ポート1に到着すると
(ステップS21)、システム管理CPU5は、返却ゲ
ート23を自動的に開き(ステップS22)、電動車両
2の侵入を許可する。利用者は、電動車両2を降車レー
ン33の指定位置に停車させ(ステップS23)、降車
した後(ステップS24)、ドアをロックする(ステッ
プS25)。
【0032】ドアロック後、所定の時間が経過すると、
電動車両2は有人運転モードから無人運転モードに切り
換わり、充電量のチェックを行う(ステップS26)。
このときにチェックした充電量は、路車間通信機11を
介してシステム管理CPU5へ送信される。電動車両2
の返却手続きは、利用者が専用改札機21bにICカー
ド4を挿入することで完了する(ステップS27)。
【0033】他方、駐車管理CPU6は、返却された電
動車両2の充電量をシステム管理CPU6から取得し、
充電を要するか否かを判定する(ステップS28)。こ
のステップS28において、駐車管理CPU6は、充電
量(SOC)が35%以下であれば(Yes)、充電が必
要であると判断し、この電動車両2と充電レーン31b
とを誘導ケーブル15により対応付ける。
【0034】すると、電動車両2は、降車レーン33か
ら充電レーン31bに向けて複数に分岐しながら延びる
誘導ケーブル15をセンサー類16でセンシングしなが
ら、所定の誘導ケーブル15に沿って充電レーン31b
へ移動する(ステップS29)。これに対し、ステップ
S28において、充電量(SOC)が35%を超えてい
れば(No)、駐車管理CPU6は充電が不要であると
判断し、この電動車両2と駐車レーン31aとを上述の
駐車配列に従い、誘導ケーブル15により対応付ける。
【0035】すると、電動車両2は、降車レーン33か
ら所定の誘導ケーブル15に沿って、駐車レーン31a
へ移動する(ステップS31)。これにより、駐車レー
ン31aに駐車している電動車両2の乗車レーン32へ
の分配先も決定する(ステップS32)。すなわち、駐
車管理CPU6は、駐車レーン31aの各列と乗車レー
ン32の各列とを、次のように対応付けて電動車両2の
分配処理を行っている。
【0036】第1駐車レーン →第1乗車レーン 第2,3駐車レーン→第2乗車レーン 第4駐車レーン →第3乗車レーン また、充電レーン31bでフル充電された電動車両2
は、自動的に第3乗車レーンに分配される。
【0037】そして、乗車レーン32には、最終的に以
下に示す充電量区分に従い、電動車両2が分配されるこ
ととなる。 第1乗車レーン;35%<SOC≦55% 第2乗車レーン;55%<SOC≦80% 第3乗車レーン;80%<SOC
【0038】以上説明したように、本実施形態の貸出ポ
ート1によれば、利用者は、専用改札機21を通過した
際にレーン表示装置36に表示された乗車レーン32へ
そのまま行き、または、行き先に変更がある場合には、
適宜、走行距離に応じた充電量区分の乗車レーン32に
行きさえすれば、行き先に見合う充電量の電動車両2に
乗車することができる。
【0039】これにより、列車38から大量の乗客が降
り、貸出ポート1に多くの利用者が一時に集中した場合
であっても、電動車両2の出車が充電量別に区分された
複数の乗車レーン32から並列的に行われ、待ち時間の
大幅な軽減が可能となる。従って、貸出車両が排気ガス
の出ない電動車両2であるが故に貸出ポート1を駅3の
構内に設置することができる、という乗り換えアクセス
の良さと相まって、電動車両共用システムの利便性が大
幅に向上する。
【0040】また、乗車レーン32が、専用改札口35
から遠ざかるに従い、より充電量の多い電動車両2が分
配されるように区分されているから、これと逆順にレー
ン区分を構成した場合のように、専用改札口35に近い
乗車レーン32に利用者が集中するといった事態を有効
に回避し得て、利用者の行き先と充電量とが符合した効
率的な配車が可能となる。
【0041】さらに、乗車レーン32の後方に、電動車
両2を高密度に駐車することのできる駐車レーン31a
を設けているため、乗車レーン32間の利用者数にバラ
ツキが生じても、利用者数に応じて駐車エリア31から
各乗車レーン32へと電動車両2を分配することが可能
となる。よって、行き先別の利用者数が大きく変動して
も、柔軟な対応が可能となる。
【0042】なお、図5の貸出処理においては、ステッ
プS2の通常走行距離の確認からステップS5に至るま
での処理をなくした処理も可能である。すなわち、ステ
ップS2の通常走行距離の確認からステップS4の仮乗
車レーンの表示までの処理は、専用改札機21aを通過
した利用者の円滑な乗車レーン32への移動を促進する
ために行うものであるが、実際には、利用者は自分がど
の乗車レーン32に向かうべきかを把握していると想定
されるため、たとえシステム側でこれらの処理を行わな
くても利便性に欠けるということはない。
【0043】また、ステップS5の貸出端末22による
乗車レーン32の確定は、ステップS3の仮乗車レーン
設定を前提としたうえで、利用者が通常の行動パターン
と異なる特別な行動をとる場合もあり得ることを想定し
た処理であるが、実際には、利用者は貸出ポート1と通
常の行き先との往復以外に特別な行動をとることは希で
あると想定されるため、ステップS5の貸出操作を省い
ても利便性に欠けることがないばかりか、かえって利便
性に優れることにもなる。
【0044】さらに、図5の貸出処理に代えて、図7に
示す貸出処理を採用してもよい。以下、図7に示す処理
の流れを説明する。なお、図5と同一の処理について
は、図5と同一のステップ番号を付すとともに、その説
明は省略する。また、ステップS7’は、ステップS7
(図5)の「端末画面に号車表示」がない処理である。
【0045】利用者が専用改札機21aにICカード4
を挿入すると(ステップS1)、システム側でID照会
および通常走行距離確認(ステップS2)を行うまでの
処理は、図5の貸出処理と同じであるが、図7の貸出処
理では、ステップS2の処理後、ID照会を終えた全て
のカードIDを全ての電動車両2に登録する。このと
き、各乗車レーン32には、その充電量区分に従って分
配された電動車両2が複数のカードIDを登録した状態
で乗車位置に停車し、ICカード4を待ち受けている
(ステップS7’)。
【0046】そして、利用者がドアにICカード4をか
ざすと(ステップS8)、電動車両2はID照会を行う
(ステップS32)。ステップS32でのID照会は、
ステップS9(図5)のような1対1の照会ではなく、
1対多の照会、すなわち、ドアにかざしたICカード4
のカードIDと、電動車両2に登録された複数のカード
IDとの照会となる。
【0047】そして、カードIDが一致すると、電動車
両2のドアロックが解除されてドアが開く(または、利
用者がドアを開く。)とともに(ステップS10)、そ
の電動車両2のカードIDが確定し、その電動車両2に
登録された他のカードIDは削除される(ステップS3
3)。その後、運転モードは無人運転モードから有人運
転モードへと切り換わり、利用者は、電動車両2に乗車
し(ステップS11)、目的地に向かって走行発進する
(ステップS12)。
【0048】以上説明したように、図7の貸出処理で
は、乗車レーン32に分配される電動車両2に複数のカ
ードIDを登録することにより、利用者が専用改札機2
1aを通過する順番と、乗車レーン32に到着する順番
とが一致しなくても、乗車レーン32に到着した利用者
に対し、乗車レーン32の先頭側から順に電動車両2を
配車することが可能になり、利用者への配車がよりスム
ースとなる。また、指定された号車番号の電動車両2を
探す手間が省けるとともに、乗車する電動車両2までの
移動距離も最小限に抑えられる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、以下の効果を得ることができる。 (a)本発明の貸出ポートは、充電量に応じて貸出車両
が分配される複数の乗車レーンを備えることにより、一
時に多くの利用者が集中した場合であっても、電動車両
の出車が充電量別に区分された複数の乗車レーンから並
列的に行われる。よって、待ち時間を大幅に軽減するこ
とが可能となり、建物内に設置可能という乗り換えアク
セスの良さとも相まって、電動車両共用システムの利便
性向上が図られる。
【0050】(b)また、本発明の貸出ポートは、利用
者改札口に遠い乗車レーンほど、より充電量の多い貸出
車両を分配することにより、利用者改札口に近い乗車レ
ーンに利用者が集中するといった事態を有効に回避し得
て、利用者の行き先と充電量とが符合した効率的な電動
車両の配車が可能となる。
【0051】(c)さらに、本発明の貸出ポートは、乗
車レーンの後方に、電動車両を高密度に駐車することの
できる駐車エリアを設けることにより、乗車レーン間の
利用者数にバラツキが生じても、電動車両を駐車エリア
から各乗車レーンへ利用者数に応じて分配することが可
能となり、行き先別の利用者数が大きく変動しても、柔
軟な対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態による貸出ポート
の要部拡大図である。
【図2】 同実施形態による貸出ポートの他の部分を示
す拡大図である。
【図3】 同実施形態による貸出ポートの全体構成図で
ある。
【図4】 同実施形態による貸出ポートのシステム構成
図である。
【図5】 同実施形態による貸出ポートで行われる一貸
出処理例の流れを示すフローチャートである。
【図6】 同実施形態による貸出ポートで行われる一返
却処理例の流れを示すフローチャートである。
【図7】 貸出ポートで行われる他の貸出処理例の流れ
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 貸出ポート 2 電動車両(貸出車両) 31a 駐車レーン 32 乗車レーン 35a 専用改札口(利用者改札口)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の利用者に共用される電動車両の貸
    出ポートであって、充電量に応じて貸出車両が分配され
    る複数の乗車レーンを備えることを特徴とする貸出ポー
    ト。
  2. 【請求項2】 利用者改札口から遠い乗車レーンほど、
    より充電量の多い貸出車両が分配されることを特徴とす
    る請求項1記載の貸出ポート。
  3. 【請求項3】 前記乗車レーンの後方には、電動車両を
    高密度に駐車することのできる駐車レーンが設けられて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の貸
    出ポート。
JP11157145A 1999-06-03 1999-06-03 共有電動車両の貸出ポート Withdrawn JP2000348298A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015166811A1 (ja) * 2014-04-30 2017-04-20 みこらった株式会社 自動運転車及び自動運転車用プログラム
JP2018103858A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 トヨタ自動車株式会社 自動運転装置

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