JP2000347450A - 静電荷像現像トナー及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像トナー及び画像形成方法

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JP2000347450A
JP2000347450A JP11155103A JP15510399A JP2000347450A JP 2000347450 A JP2000347450 A JP 2000347450A JP 11155103 A JP11155103 A JP 11155103A JP 15510399 A JP15510399 A JP 15510399A JP 2000347450 A JP2000347450 A JP 2000347450A
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toner
image
adduct
bisphenol
forming method
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Hisami Hasegawa
久美 長谷川
Yoshihiro Suguro
嘉博 勝呂
Hideyuki Ueda
英之 植田
Shoichi Sugimoto
正一 杉本
Satoshi Miyamoto
聡 宮元
Osamu Uchinokura
理 内野倉
Tamotsu Kajiwara
保 梶原
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 用いられるトナーの外添剤が遊離又は埋没す
ることなく、長期に転写向上剤としての役割を果たし、
長期に良好な転写性を有し、また転写装置への劣化を防
止又は抑制し、これによる画像欠陥が生じないトナー及
び画像形成方法を提供する。 【解決手段】 潜像担持体上に潜像を現像剤により現像
し、該潜像担持体と転写装置とが当接している転写工程
を介して該現像画像を転写材へ静電転写する画像形成方
法において、用いられる現像剤中のトナーは少なくとも
結着樹脂と着色剤と外添剤からなり、該トナーはビスフ
ェノールA−PO付加体とビスフェノールA−EO付加
体の合計の含有量が2.0重量%以下であることを特徴
とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法における画像形成方法、及び該方法に用いられる
静電荷像現像用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、感光体等に静電潜像を形
成する工程、該静電潜像をトナーを用いて現像する工
程、感光体上のトナーを紙、シート等の転写材に転写す
る工程、熱、溶剤、圧力等を利用して定着し、永久画像
を得る工程よりなり、またその際、感光体上に残留した
トナーをクリーニングする、クリーニング工程を含むも
のである。したがって、複写物を得るに際しては、各工
程が種々の条件を満たしていることが必要となる。殊
に、前記工程のうち転写工程は、転写材付近で均一な転
写電場を形成することが重要であり、従来より機構が簡
単で低コストである等の理由によりコロトロン方式が広
く用いられている。
【0003】しかしながら、コロトロン方式は、機構が
簡単で、低コストであるという利点がある一方で、放電
時にオゾンを発生させるという問題があり、このオゾン
には、人体に有害で厳しく規制されているだけでなく、
感光体を汚染することにより像抜け等の弊害がある。さ
らに、この方式は高電圧の電源を必要とし、また、トナ
ー、シリコーンオイル等付着物や放電生成物の定期的な
清掃、断線時の交換等のメンテナンスが必要である等様
々な問題点を有する。したがって、従来よりオゾンの発
生のない、またメンテナンスを必要としない、更には低
電圧化を目的として、これらを可能にするバイアスロー
ル方式による転写方式が検討されてきている。ところ
が、この転写方式では、転写電場が、転写材とバイアス
ロールが接触することにより形成されるため、転写が行
なわれるためには、これらが線圧が5g/cm以上の圧
力で接触していることが必要になる。転写材及びバイア
スロール間に圧力が加われば、転写材と感光体、更には
感光体上のトナー像にも圧力がかかってしまい、そのた
めに像中のトナー粒子間で凝集が起こったり、また、ト
ナー像の感光体への付着(若しくは固着)等が発生し、
トナー像の転写が阻害され、若しくは全く転写されず転
写材上の画像に欠落を生じる現象、すなわち、「画像中
抜け」が起こりやすい。
【0004】通常現像では、線画像の場合は、像の内部
のトナー層が厚くなり、ソリッド画像の場合は、エッジ
部のトナー層が厚くなる。このため画像中抜けは線画像
の場合は主に画像の中心部に生じ、ソリッド画像の場合
はエッジ部及びその近傍に生じやすくなる。また、この
現象の発生程度は、転写材の厚みや表面性にも影響され
る。すなわち、転写材の厚みが厚い場合には、感光体上
のトナー像の受ける圧力が大きくなり、トナー像に凝
集、付着等が起こりやすく、また転写材表面の平滑度が
高い場合には、例えばOHPシート等では、トナー粒子
と転写材間の付着力が小さくなり、画像中抜けが発生し
やすくなる。
【0005】従来より、転写効率を上げる手段として種
々の助剤をトナー粒子へ外部添加し、感光体表面及びト
ナー粒子間の付着力を低下させる方法が提案されてい
る。例えば、特開昭59−226355号公報、特開昭
61−23160号公報、特開昭63−11875号公
報、特開平2−1870号公報、特開平2−90175
号公報等では、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機化
合物の外部添加が検討されている。これらの公報に記載
された方法は、非接触で転写を行なう場合は、粒径等を
規定し、トナー粒子と感光体の間に適度な空隙を設ける
ことにより、転写性に対し、ある程度の効果が見込まれ
る。しかしながら、バイアスロールに接触させて転写を
行なう場合には、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機
化合物が硬質であるため、圧力を受けるとトナーに埋没
してしまい転写向上剤としての役割をはたさなくなって
しまう。さらに、画像中抜けにより、トナー像の一部が
感光体上に残留した場合、同時に埋没した無機微粉末も
残ることになり、これらが感光体表面層にへこみや傷を
発生させる原因にもなる。
【0006】また、特開昭63−279264号公報で
は、脂肪酸金属塩及び樹脂の混合微粉末を外部添加し、
助剤が高ストレスを受けずに安定に供給するという手法
が開示されている。しかしながら、この手法をバイアス
ロールによる転写に用いた場合、滑剤効果のある助剤を
外部添加することにより、画像中抜けに対してある程度
の改善が見られるものの、その効果は充分ではなく、さ
らには、混合微粉末中の樹脂成分が感光体に付着する等
の問題がある。
【0007】これらの転写向上手段に対し、特開平3−
121462号公報には、バイアスロールによる転写に
おいてシリコーンオイルまたはシリコーンワニスで処理
された微粉末を外部添加することにより画像中抜けを抑
制する方法が提案されている。この方法では、初期には
効果があるものの、長期使用では、特に高温高湿環境下
における普通紙の使用および低温低湿環境下におけるO
HPシートの使用に際して、画像中抜けが発生しやすく
なる。さらに、低温低湿環境で長期保管下の場合、高帯
電になりすぎ現像不良となって画像濃度が低下する傾向
にあり、実用上問題となる場合がある。また、上記の材
料で処理された微粉末を用いたトナーは、高温高湿環境
で長期使用した場合、感光体の傷による黒点を生じる場
合がある。
【0008】また、近年静電複写方式における乾式現像
法は、従来のように複写機に用いられるだけでなく、プ
リンター、ファクシミリ、更には複写機との複合機等の
パーソナルコピーの分野で多く使用されるようになって
いる。このため、装置自体の小型化、軽量化、さらに省
資源化やリサイクル等のエコロジー対応がより強く求め
られている。これらの要求に対応するために、種々の改
善された画像形成方法が提案され、また、新規な画像形
成方法の研究開発が検討されている。現在、二成分現像
方式は、最も広く用いられている画像形成方法である
が、現像剤中のトナーのみが消費されて、トナーの濃度
割合が低下する方式であるため、トナーとキャリアとの
混合割合を一定に保つようにトナーを補給しなければな
らない。そのため、現像装置が大型化するという欠点が
あり、小型化等の要求を十分に満たすことはできない。
一方、一成分現像方式は上記の欠点がないために、装置
の小型化、軽量化には有利であるが、近年の超小型化等
の要求に十分対応できる技術は達成されていない。
【0009】一般に、現像装置をより小型化するために
は、装置構成部材の小型化が必要であり、特に、潜像担
持体及び現像剤担持体の小径化、薄肉化が重要となる。
しかし、現像担持体の径を小さくすることは、その曲率
が大きくなることから、トナー帯電付与領域が非常に狭
くなり、トナーが帯電し難くなって、帯電の立ち上りが
遅くなるという問題が発生する。また、像担持体及び現
像剤担持体の径を小さくすると、現像領域が狭くなるた
めに画質、濃度が低下するという問題が生じる。
【0010】現像装置の小型化のために、現像機だけで
なく各構成装置についても、小型化の研究が行われてい
る。特に、クリーニング機構には、小型化のためにクリ
ーニングブレード方式が採用される。しかしながら、潜
像担持体の小径化及び薄肉化は、従来の現像装置と比較
して、潜像担持体とクリーニングブレードの使用頻度が
増加するために、これらの摩耗等の問題が発生すること
になる。さらに、潜像担持体を薄肉化した場合には、潜
像担持体の強度が弱くなるため、クリーニングブレード
の圧力を低下させないと潜像担持体に歪みが起こり、部
分的に圧力が強くなって局所的にコメット及びフィルミ
ングが生じるという問題がある。また、クリーニングブ
レードの圧力を低下させることは、クリーニング不良等
の問題が生じてくる。
【0011】特開平6−110324号公報には、直径
7〜15mm、400G以上の現像剤担持体及び14〜
29mmの潜像担持体を使用し、残留磁化、帯電量及び
粒度分布を規定したトナーを用いる画像形成方法が提案
されている。この画像形成方法は、画像形成装置の小型
化が達成され、十分な画像濃度が得られるとともに、カ
ブリの無い高品位の画質を得るには確かに効果的であ
る。しかしながら、この方法は、クリーニングブレード
の圧力が1〜5g/cmであり、小径スリーブの場合で
は圧力が弱く、クリーニング不良を生じる。
【0012】また、特開平6−67452号公報には、
現像から転写までの間の距離及び現像からクリーニング
までの間の距離が短い装置を使用し、トナーの粒子径、
帯電量を規定することにより、良好な転写性、クリーニ
ング性を得るという技術が開示されている。この方法
は、画像形成装置の小型化、高速化が達成されて、良好
な転写性、クリーニング性を得るには効果的である。し
かしながら、この場合にも、クリーニングブレードの圧
力が高いために、依然として上記した問題を有してい
る。
【0013】さらに、スマッジ及びオフセット現像を防
止するために、ワックスを含有するトナーを用いた場合
には、トナーの融着が発生し、クリーニング性が悪化す
るという問題がある。このようなポリオレフィンを含む
トナーは、トナー相互間の付着力または層形成部材や現
像剤担持体との相互作用が大きいため、クリーニング性
が低下する傾向があり、また、この小型で高速の画像形
成装置は、潜像担持体の使用頻度が高くなることから、
トナー融着を十分に防止することができない。また、こ
れらの方法では、クリーニングブレードと潜像担持体と
の間に現像剤が挟まれてクリーニング性能が低下すると
ともに、現像領域が狭いために画質の維持性等に問題を
有している。
【0014】また、現在において、ある画像情報から可
視画像を形成する方法として、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法等のように静電潜像を経由する方法が広
く利用されている。
【0015】例えば電子写真法においては、光導電性材
料よりなる感光層を有してなる潜像担持体に一様な静電
荷が付与された後、像露光により当該潜像担持体の表面
に原稿に対応した静電潜像が形成され、この静電潜像が
現像剤により現像されてトナー像が形成される。このト
ナー像は紙等の転写材に転写された後、加熱あるいは加
圧等により定着されて複写画像が形成される。一方、定
着工程後の潜像担持体は、除電され、次いで転写されず
に潜像担持体上に残留したトナーがクリーニングされた
うえ、次の複写画像の形成に供される。
【0016】しかして、トナー像の転写工程において
は、トナー像を構成するトナーの全部が転写材に転写さ
れるものでもなく、通常は潜像担持体にトナーの一部が
残留する。したがって、潜像担持体に供給されたけれど
も現実には可視画像の一部として消費されなかったトナ
ーを回収して再使用すれば非常に経済的であり、このよ
うな観点から、転写部の下流側にクリーニング部を設け
てトナーを回収し、この回収したトナーを再び現像部に
供給するようにした、いわゆるトナーのリサイクルシス
テムを採用した画像形成方法が提案された。斯かるトナ
ーのリサイクルシステムに適用されるトナーにおいて
は、特に、トナーの耐久性が十分であること、回収
したトナーの現像器への搬送性が良好なこと、が要求さ
れる。
【0017】一方、トナー流動性を高めるために、従
来、無機微粒子をトナーに添加混合する技術が知られて
いるが(特開昭46−5782号公報、特開昭48−4
7346号公報、特開昭62−180376号公報等参
照)、斯かるトナーでは無機微粒子のトナー粒子表面に
対する付着力が弱いため、無機微粒子がトナー粒子表面
から遊離して存在するようになり、その結果、例えば転
写工程においてコロナ放電により静電転写すると、トナ
ー粒子よりも無機微粒子が優先的に転写され、そのため
潜像担持体上の残留トナーにおいては無機微粒子の存在
割合が大幅に減少して回収トナーの流動性が低下し、結
局トナーのリサイクルを円滑に遂行することができない
問題点がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
上記のような従来技術の欠点を改善することを目的とし
ている。すなわち、本発明の第1の目的は、潜像担持体
上に潜像を現像剤により現像し、該潜像担持体と転写装
置とが当接している転写工程を介して該現像画像を転写
材へ静電転写する画像形成方法において、用いられるト
ナーの外添剤が遊離又は埋没することなく、長期に転写
向上剤としての役割を果たし、長期に良好な転写性を有
し、また転写装置への劣化を防止又は抑制し、これによ
る画像欠陥が生じないトナー及び画像形成方法を提供す
ることにある。また、本発明の第2の目的は、クリーニ
ングブレードの劣化を防止又は抑制することができるた
め、画像欠陥のないトナー及び画像形成方法を提供する
ことにある。更に、本発明の第3の目的は、トナーの凝
集が発生せず、トナーリサイクル性に優れ、長期に安定
した画像を提供することができるトナー及び画像形成方
法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、現像剤中のトナー
のバインダーレジンに、ある限定をすることで上記課題
を達成できるトナー及び画像形成方法を提供できること
を見い出した。すなわち、上記課題は、本発明の(1)
「潜像担持体上に潜像を現像剤により現像し、該潜像担
持体と転写装置とが当接している転写工程を介して該現
像画像を転写材へ静電転写する画像形成方法において、
用いられる現像剤中のトナーは少なくとも結着樹脂と着
色剤と外添剤からなり、該トナーはビスフェノールA−
PO付加体とビスフェノールA−EO付加体の合計の含
有量が2.0重量%以下であることを特徴とする画像形
成方法」、(2)「前記結着樹脂として少なくともポリ
エステル樹脂が用いられることを特徴とする前記第
(1)項記載の画像形成方法」、(3)「潜像担持体上
の残留トナーを除去するクリーニング工程にクリーニン
グブレードを用いる画像形成方法において、用いられる
トナーは少なくとも結着樹脂と着色剤と外添剤からな
り、該トナーはビスフェノールA−PO付加体とビスフ
ェノールA−EO付加体の合計の含有量が2.0重量%
以下であることを特徴とする画像形成方法」、(4)
「前記結着樹脂として少なくともポリエステル樹脂が用
いられることを特徴とする前記第(3)項記載の画像形
成方法」、(5)「転写後の静電潜像上の未転写の残留
トナーをクリーニングして回収し、回収した該トナーを
現像手段に供給するトナーリサイクルシステムを有する
画像形成方法において、用いられるトナーは少なくとも
結着樹脂と着色剤と外添剤からなり、該トナーはビスフ
ェノールA−PO付加体とビスフェノールA−EO付加
体の合計の含有量が2.0重量%以下であることを特徴
とする画像形成方法」、(6)「前記結着樹脂として少
なくともポリエステル樹脂が用いられることを特徴とす
る前記第(5)項記載の画像形成方法」、(7)「潜像
担持体上に潜像を現像剤により現像し、該潜像担持体と
転写装置とが当接している転写工程を介して該現像画像
を転写材へ静電転写する画像形成方法において、用いら
れる現像剤中のトナーは少なくとも結着樹脂と着色剤と
外添剤からなり、該トナーの結着樹脂はポリエステル樹
脂が50〜80%、スチレンアクリル樹脂が20〜50
重量%からなり、ビスフェノールA−PO付加体とビス
フェノールA−EO付加体の合計の含有量が2.0重量
%以下であり、かつ、スチレンオリゴマーを100pp
m以下含有することを特徴とする画像形成方法」、
(8)「潜像担持体上の残留トナーを除去するクリーニ
ング工程にクリーニングブレードを用いる画像形成方法
において、用いられるトナーは少なくとも結着樹脂と着
色剤と外添剤からなり、該トナーの結着樹脂はポリエス
テル樹脂が50〜80%、スチレンアクリル樹脂が20
〜50重量%からなり、ビスフェノールA−PO付加体
とビスフェノールA−EO付加体の合計の含有量が2.
0重量%以下であり、かつ、スチレンオリゴマーを10
0ppm以下含有することを特徴とする画像形成方
法」、(9)「転写後の静電潜像上の未転写の残留トナ
ーをクリーニングして回収し、回収した該トナーを現像
手段に供給するトナーリサイクルシステムを有する画像
形成方法において、用いられるトナーは少なくとも結着
樹脂と着色剤と外添剤からなり、該トナーの結着樹脂は
ポリエステル樹脂が50〜80%、スチレンアクリル樹
脂が20〜50重量%からなり、ビスフェノールA−P
O付加体とビスフェノールA−EO付加体の合計の含有
量が2.0重量%以下であり、かつ、スチレンオリゴマ
ーを100ppm以下含有することを特徴とする画像形
成方法」によって達成されることを見い出した。
【0020】また、上記課題は、本発明の(10)「前
記(1)乃至(9)項のいずれか1に記載の画像形成方
法に用いられることを特徴とする静電荷像現像用トナ
ー」、(11)「前記(10)項に用いられるトナーに
使用される樹脂が、ビスフェノールA−PO付加体とビ
スフェノールA−EO付加体の合計が2.0重量%以下
含有することを特徴とするポリエステル樹脂」によって
達成されることを見い出した。
【0021】以下、本発明を詳細に説明する。接触転写
方法において、外添剤がトナーに埋没したり、遊離する
ことなく、長期に転写向上剤として外添剤が十分な役割
を果たすためには、トナー中に含まれる残存モノマーで
あるビスフェノールA−PO付加体とビスフェノールA
−EO付加体の合計の含有量が2.0重量%以下である
ことが良いことが判明した。これは混合工程時にトナー
と添加剤を混合機の機械的強度により付着させる際に、
混合時のエネルギーにより発生する熱で残存モノマーで
あるビスフェノールA−PO付加体とビスフェノールA
−EO付加体が溶融してしまうため外添剤が埋没してし
まうためであると考えられる。経時においてや、複写機
実機内にて稼動時においては、発生する熱や圧力により
ビスフェノールA−PO付加体とビスフェノールA−E
O付加体がポリマー表面を溶かしてしまうため外添剤が
埋没してしまう。つまり、これらが2.0重量%以下で
あることにより上記の不具合が改善され、更に、混合工
程時の機械的強度を強くすることができるため、トナー
と外添剤の付着力が増大し、経時で遊離することを防止
することができ、長期に良好な転写性を維持するトナー
及び画像形成方法を得ることが可能となる。
【0022】更に、トナー中に含まれるビスフェノール
A−PO付加体とビスフェノールA−EO付加体の合計
の含有量が2.0重量%以下であることにより、接触転
写装置、つまり転写ローラーや転写ベルトへの劣化が防
止できる。これらは一般的に弾性層を有しているが、複
写機実機内においては稼動時の熱の発生によりトナー中
のビスフェノールA−PO付加体やビスフェノールA−
EO付加体がガス化し、転写体に直接接触してしまうた
め、弾性層が劣化してしまうと考えられる。これらが、
2.0重量%以下であることにより転写ローラーや転写
ベルトへの弾性層への劣化が防止でき、長期に良好な転
写性を維持するトナー及び画像形成方法を提供すること
ができる。
【0023】更に、これによりクリーニングブレードの
劣化を防止することができる。それは、1つにはトナー
中のビスフェノールA−PO付加体やビスフェノールA
−EO付加体が2.0重量%以下であることにより、転
写性が向上するためにクリーニングされる残留トナー量
を減少できるので、ブレードへの負荷を減少するができ
るためである。もう1つは、ブレードも上記転写材同様
弾性を有する材質から構成されているため、2.0重量
%以下であることにより弾性材質への劣化が防止できる
ためである。これによりクリーニングブレードの劣化を
防止することができ、長期に良好なクリーニング性を維
持するトナー及び画像形成方法を提供することができ
る。
【0024】更に、本発明のトナーはトナーリサイクル
システムに最適である。1つは転写性が向上するため
に、残留しリサイクルされるトナー量を減少させること
ができるためである。もう1つは、ビスフェノールA−
PO付加体とビスフェノールA−EO付加体が2.0重
量%以下であることにより、これらがポリマー表面を溶
かしてしまうことを防止でき、トナーの凝集を防止また
は制御することができるため、リサイクルトナーの現像
部への搬送性が良好となるためである。もう1つは、上
述のように複写機実機稼動時内において、添加剤の遊
離、埋没を防止することができるため、リサイクルトナ
ーに対しても添加剤の存在割合を一定に保ち、適正な流
動性を維持することができるからである。これによりト
ナーリサイクル性が良好なトナー及び画像形成方法を提
供することができる。
【0025】更に、上記トナーの結着樹脂をポリエステ
ル樹脂が50〜80重量%、スチレンアクリル樹脂が2
0〜50重量%からなり、ビスフェノールA−PO付加
体とビスフェノールA−EO付加体の合計の含有量が
2.0重量%以下であり、且つ、スチレンオリゴマーを
100ppm以下含有することにより、特に高温高湿環
境において、更に上述の転写性、クリーニング性、トナ
ーリサイクル性を向上することができる。これは1つに
は、スチレンアクリル樹脂を含有することにより高温高
湿環境下の帯電量の低下を防止できるため、転写性を向
上できるためである。もう1つはポリエステル樹脂より
も、スチレンアクリル樹脂のほうが強度として硬いた
め、トナーの硬さが増して、更に混合時の機械的撹拌力
を上げることができるため、更にトナーと外添剤の付着
力を増大することができ、更なる添加剤の遊離、埋没の
防止ができるためである。その含有比率はポリエステル
樹脂が50〜80重量%、スチレンアクリル樹脂が20
〜50重量%であることがよい。スチレンアクリル樹脂
が20重量%未満であるとその効果が少なく、50重量
%を超えると定着性等他のトナー特性に副作用が発生す
るためである。さらにスチレンオリゴマーを100pp
m以下含有することがよい。スチレンオリゴマーとは重
合度の低い重合体のことを示す。100ppmを超えて
しまうと、これによる添加剤の埋没が発生してしまうか
らである。100ppm以下であればその影響はない。
【0026】以上、上述のトナーに使用される樹脂は、
ビスフェノールA−PO付加体とビスフェノールA−E
O付加体の合計の含有量が2.0重量%以下であること
により、上述のトナーを容易に得ることができる。2.
0重量%を超えてしまうとトナー化する際に脱気等の装
置が必要となり、生産性、コスト性に劣ってしまうから
である。
【0027】次に、本発明におけるビスフェノールA−
PO付加体とビスフェノールA−EO付加体、スチレン
オリゴマーの定量方法を示す。本定量は島津製作所製Q
P−5000によりガスクロマトグラフ質量分析法(G
C−MS法)により定量される。測定条件は以下のとお
りである。
【0028】<測定条件> イオン源:EI 70EV 検出器:ブリロッド付円筒四重極 オフアキシス2次電
子倍増管 質量範囲:M/Z 29〜700 カラム:DB−5(L=30m、I.D=0.25m
m、Film=0.25μm) カラム温度:50℃(Hold=1min)〜300
℃、10℃/min昇温 気化室温度:350℃ カラム圧力:He 100(Hold=1min)〜1
50℃、2kPa/min昇圧
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明における画像形成方
法の一例を具体的に説明する。なお、本発明は以下に示
す例に限定されるものではない。図1は、本発明の画像
形成方法を実施するための画像形成装置の主要部断面図
である。ドラム状の像担持体(1)の周囲に帯電ローラ
(2)、像露光系(3)、現像ローラ(4)、転写ロー
ラ(5)、分離チャージャー(6)、クリーニング前チ
ャージャー(7)、クリーニングブレード(8)、除電
ランプ(9)が配置されており、以下の動作で画像形成
を行なう。なお、この例においては、画像形成の一連の
プロセスはネガポジプロセスで行なう。有機光導電層を
有する感光体(OPC)である像担持体(1)は除電ラ
ンプ(9)で除電され、帯電ローラ(2)で一様に負に
帯電(−700V)され、レーザー光学系(3)により
照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位は−10
0V)が行なわれる。レーザー光は半導体レーザーから
発せられて、高速で回転する六角柱の多面鏡(ポリゴン
ミラー)によって像担持体(1)表面を像担持体(1)
の回転方向に走査する。像担持体(1)はレーザー光の
走査速度に比較して極めて低速で回転するため、レーザ
ー光は像担持体(1)の表面全体を走査できる。
【0030】そのようにして形成された潜像が現像ロー
ラ(4)の磁気ブラシにより現像(印加電圧は−550
V)されトナー像が形成される。用いられる現像剤は非
磁性トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤であ
る。一方、転写紙(転写材料)が図示していない給紙機
構から給送され、図示してない上下一対のレジストロー
ラで画像先端と同期をとって像担持体(1)と転写ロー
ラ(5)との間に給送され、トナー像が転写される。こ
のとき転写ローラ(5)に印加される転写バイアスは+
950Vである。その後、転写シート(例えば紙)(1
0)は、像担持体(1)より分離された後、定着装置
(11)を経てコピーとして排出される。
【0031】現像ローラ(4)で現像されたトナーはほ
ぼ全てマイナス極性に帯電されているが、転写ローラ
(5)ではプラス電荷が供給されるため、転写残りトナ
ーの一部には転写ローラ(5)から電荷が注入されて、
プラス極性のトナーになる。これらのトナーに対してク
リーニング前チャージャー(7)(以下PCCという)
がマイナスコロナを供給し、トナーはマイナスに再帯電
する。このようにトナーにおける電荷は外部の電位差、
チャージによりすばやくその帯電挙動を変化させうるこ
とが必要であり、トナーの外部電場に対する帯電挙動の
応答速度がプロセス全体の速度向上や、画像の安定性に
必要である。以上のような動作で画像が形成される。
【0032】1枚分の画像が形成されると、クリーニン
グローラ(8)は回転方向及び速度の少なくとも一方が
切り替わり、同時に負極性のバイアスが印加され、回収
したトナーが像担持体(例えば感光体)(1)に排出さ
れる。排出されたトナーは感光体(1)の回転に伴って
現像領域に搬送される。なお、帯電ローラ(2)は感光
体(1)から離れていることが望ましい。現像ローラ
(4)には正極性のバイアスが印加される。現像領域で
は、磁気ブラシが感光体(1)上のトナーに衝撃力を与
え、バイアスによりトナーを回収する。以上の動作によ
りトナーのリサイクルが実現される。
【0033】本発明において使用できるバインダー樹脂
は公知のものが全て使用できる。例えば、本発明におい
てバインダーとして用いるポリエステル樹脂は、アルコ
ール成分とカルボン酸成分との縮重合によって得られる
が、用いられるアルコール成分としては、例えば、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオ
ール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキ
サン、及びビスフェノールA、水素添加ビスフェノール
A、その他の二価のアルコール単量体を挙げることがで
きる。また、カルボン酸成分としては、例えばマレイン
酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン
酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、マロン酸、これらの酸無水物又は低
級アルキルエステル、リノレイン酸の二量体、その他の
二価の有機酸単量体を挙げることができる。
【0034】また、本発明において用いるポリエステル
樹脂は、以上の二官能性単量体のみならず、三官能以上
の多官能性単量体によるカルボン酸成分として、三価以
上の多価カルボン酸単量体又はその酸無水物を含有する
重合体である。かかる多官能性単量体である三価以上の
多価カルボン酸単量体としては、例えば1,2,4−ベ
ンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカル
ボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、
2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−
ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカ
ルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,
3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボ
キシルプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタ
ン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エン
ボール三量体酸、及びこれらの酸無水物、その他を挙げ
ることができる。
【0035】本発明に使用される三価以上の多価アルコ
ールは一般に三価以上の多価アルコールとして知られて
いるものであればよい。例えばグリセリン、1,1,1
−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロール
プロパン、1,1,1−トリメチロールブタン、ペンタ
エリスリトール、1,1,2,2−テトラメチロールエ
タン、1,1,3,3−テトラメチロールプロパン、ソ
ルビトール、及びポリビニルアルコール等が挙げられ
る。これらは1種若しくは2種以上の混合系で使用され
る。
【0036】本発明のトナー粒子に使用される結着樹脂
の一例としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチ
レン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体
の単重合体;スチレン/p−クロロスチレン共重合体、
スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトル
エン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、
スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アク
リル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共
重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチ
レン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタク
リル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル
共重合体、スチレン/α−クロルメタクル酸メチル共重
合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン
/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン
共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/
マレイン酸共重合体等のスチレン系共重合体;ポリアク
リル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル
酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル等のアクリル酸エス
テル系単重合体やその共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル等のポリビニル誘導体;ポリエステル系重合
体、ポリウレタン系重合体、ポリアミド系重合体、ポリ
イミド系重合体、ポリオール系重合体、エポキシ系重合
体、テルペン系重合体、脂肪族又は脂環族炭化水素樹
脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、単独或いは混合し
て使用できるが特にこれらに限定するものではない。中
でも、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリオール系樹脂より選ばれる少なくとも1種
以上であることが、結着性、電気特性、コスト面等から
より好ましいものである。
【0037】また、本発明のトナー粒子に使用される着
色剤としては、従来からトナー用着色剤として使用され
てきた顔料及び染料の全てが適用される。具体的には、
カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグ
ロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、
フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミ
ン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、
キナクリドンレッド、ベンジジンイエロー、ローズベン
ガル、トリアリルメタン系染料等、従来公知の顔染料類
を単独或いは混合して用いることができる。
【0038】また、本発明のトナー粒子に使用される離
型剤としては、固形シリコーンワニス、高級脂肪酸高級
アルコール、モンタン酸ワックス、酸化ライスワック
ス、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロ
ピレンワックス、カルナウバワックス、パラフィンワッ
クス、エステル系ワックス、アミド系ワックス、ビスア
ミド系ワックス、部分ケン化エステルワックス等が挙げ
られる。これらの離型剤の使用量は、トナーに含有され
る樹脂成分に対し、1〜20重量部、好ましくは3〜1
0重量部である。
【0039】また、本発明のトナー粒子に使用される添
加剤としてはシリカ、アルミナ、チタニア、チタン酸バ
リウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、
チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、三
酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化
ケイ素、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸、硬化ヒマシ
脂等が挙げられる。これらの添加剤の使用量はトナーに
含有される樹脂成分に対し、0.1〜5重量部、好まし
くは0.3〜2重量部である。
【0040】帯電制御剤としては、ニグロシン染料、脂
肪酸変性ニグロシン染料、含金属ニグロシン染料、含金
属脂肪酸変性ニグロシン染料、3,5−ジ−tert−
ブチルサリチル酸のクロム錯体等を使用することがで
き、通常、トナー中に0〜20重量%使用する。
【0041】以上のような結着樹脂、着色剤及び/又は
磁性粉、並びに必要に応じて帯電制御剤、その他の添加
剤と適宜溶融混合して静電荷像現像用トナーとすること
ができる。
【0042】本発明のトナーの製造方法としては、上記
記載の樹脂、その他必要に応じて着色剤、帯電性御剤、
離型剤、磁性体等をミキサー等で混合した後、熱二本ロ
ールやエクストルーダー等の混練機にて溶融混練して、
冷却固化し、これをジェットミル等の粉砕機で粉砕し、
分級する。その後、ミキサー等で混合することにより得
られる。
【0043】本発明のトナーは乾式一成分系現像剤及び
二成分系現像剤のいずれにも使用できる。一成分系現像
剤の場合の磁性体としては、フェライト、マグネタイト
等をはじめとする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を
示す元素を含む合金、或いは化合物又は強磁性元素を含
まないが適当に熱処理することによって強磁性を示すよ
うになった合金、例えばマンガン−銅−アルミニウム或
いはマンガン−銅−スズ等のマンガンと銅とを含むホイ
スラー合金と呼ばれる種類の合金、又は、二酸化クロム
等を挙げることができる。磁性体は平均粒径0.3〜3
0μmの微粉末の形でバインダー樹脂中に均一に分散さ
れる。磁性体粒子の含有量はトナー中20〜70重量
%、好ましくは40〜70重量%が望ましい。二成分系
現像剤におけるトナーとしては、一般に用いられている
のと同様に着色剤、結着樹脂及び荷電制御剤を主成分と
したもので構成される。
【0044】本発明に係るトナー組成物は任意の周知の
トナー混合法及び粉砕法によって作られる。例えば、全
ての成分をそれぞれ所定量で配合し、混合し、かつ粉砕
することによって全成分を十分に混合し、次いで得られ
た混合物を微粉化する。トナー粉末を形成する他の周知
の方法においては着色剤、樹脂及び溶媒をボールミルに
かけ、そのトナー調合品混合物を噴霧乾燥させる。
【0045】本発明に係るトナー組成物をカスケード現
像法、磁気ブラシ現像法、O−シェル現像法等によって
使用するためには、該組成物は重量百分率で表わした平
均粒度が約30μm以下でなければならず、最適結果を
生むためにはこの平均粒度が約4〜20μmの間にある
ことが望ましい。粉末現像法において使用するためには
1μmよりも僅かばかり小さい粒径のものが望ましい。
【0046】カスケード現像法、磁気ブラシ現像法、O
−シェル現像法等で使用される被覆されたキャリア及び
被覆されていないキャリアは周知であるが、トナー粉末
がキャリア粒子に付着してそれらを包囲するようにキャ
リア粒子がトナー粉末と密接に接触させられる時に、ト
ナー粉末がキャリア粒子の電荷とは反対極性の電荷を獲
得するものであればキャリア粒子は任意の適当な材料で
形成されてもよい。したがって、本発明に係るトナー組
成物は、従来の光導電性表面を含んだ任意の適当な静電
潜像を帯びた表面上で静電潜像を現像するために通常の
キャリアと混合して使用される。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明はこれら実施例及び比較例に限定され
るものではない。冷却管、撹拌器、ガス導入管及び温度
計を取り付けた3Lのフラスコにイオン交換水及びモノ
マーを仕込む。その処方例を表1に、実施例A−1、A
−2、比較例B−1、B−2として記す。液は撹拌しな
がら加熱し、規定の反応温度まで昇温し、反応を行なっ
た。得られた重合物は水洗いし、常温10トールにて乾
燥し、揮発分1%以下の粉状粉体を得た。
【0048】
【表1】
【0049】実施例及び比較例に使用したポリエステル
樹脂の合成方法を以下に示す。 <ポリエステル樹脂の合成>表2記載の材料をガラス製
3Lの4つ口フラスコに入れ、温度計、ステンレス製撹
拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を取付け、マ
ントルヒーター中で窒素気流下にて表2の各条件下で反
応させた結果、増粘し撹拌トルクが表中の各数値に到達
した時点で反応温度を下げ反応を終了した。実施例とし
てP−1〜P−3、比較例としてQ−1、Q−2を得
た。
【0050】
【表2】
【0051】<トナー製法>表1又は/及び表2の条件
よりなる樹脂100部、カルナウバワックス5部、カー
ボンブラック10部、金属錯塩型染料2部を二本ロール
で溶融混練した。混練処方は表3に示した。混練条件は
全て150℃、20分とした。次いで、粉砕、分級を行
ない、8.5μmの粉体とした。得られた粉体100部
に疎水性コロイダルシリカを0.5部加え、ヘンシェル
ミキサーで混合し、実施例としてT−1〜T−5を、比
較例としてT−6〜T−8のトナーを得た。
【0052】<現像剤作成方法>マグネタイト100部
と表3のT−1〜T−5及びT−6〜T−8のトナー2
部をターブラー混合し、現像剤とした。
【0053】<画像評価方法>上記で得られた現像剤を
リコー製SUPIRIO4000にて画像評価を実施し
た。この評価機は帯電ローラ、転写ベルト、クリーニン
グブレード、リサイクルシステムの全てを有する機構で
ある。評価基準は以下のように定めた。 ◎:特に良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0054】<定着性評価>加熱ローラの設定温度を1
35〜170℃まで5℃ずつ段階的に上昇させて、所定
の箇所のマクベス濃度計による画像濃度が1.2となる
複写画像を形成した。次に、これらの各温度の複写画像
について砂消しゴムを装着したクロックメーターを10
回擦り、その前後の画像濃度を測定し、以下の式による
定着率を求めた。定着率は大きい方が定着性は良好であ
る。 定着率(%)=(砂消しゴム10回後の画像濃度/前の
画像濃度)×100
【0055】<転写率評価>リコー製SUPIRIO4
000を使用して、画像濃度1.2となる複写画像に
て、転写前後の感光体上の画像を住友3M社製メンディ
ングテープにて剥離し、マクベス濃度計によりテープの
濃度を測定し、以下の式による転写率を求めた。転写率
は大きい方が転写性は良好である。 転写率(%)=(転写後の濃度/前の濃度)×100
【0056】<ドラム上地汚れ>リコー製SUPIRI
O4000を使用して、クリーニング後の感光体上の画
像を住友3M社製メンディングテープにて剥離し、マク
ベス濃度計によりテープの濃度を測定した。数字は小さ
い方がクリーニング性は良好である。
【0057】<現像部ホッパー内トナー流動性>リコー
製SUPIRIO4000を使用して、現像部ホッパー
内トナーのかさ密度を測定した。リサイクル前のトナー
(補給トナー)のかさ密度に対し、現像部ホッパー内ト
ナーが(リサイクルトナーを含有するトナー)30%以
上かさ密度が増大したものを×、20〜30%増大した
ものを△、10%〜20%の増大を○、10%未満の増
大を◎とした。
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明より明らか
なように、本発明のトナー及び画像形成方法を用いるこ
とにより、長期に良好な転写性、クリーニング性、トナ
ーリサイクル性を有した画像欠陥のない良好な画像を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 像担持体 2 帯電ローラ 3 像露光系 4 現像ローラ 5 転写ローラ 6 分離チャージャー 7 クリーニング前チャージャー 8 クリーニングブレード 9 除電ランプ 10 転写シート 11 定着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 英之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 杉本 正一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 宮元 聡 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 内野倉 理 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 梶原 保 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA08 CA04 CA08 CB13 CB18 DA07 EA07 FC01 2H034 BF00 CA00 CB00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上に潜像を現像剤により現像
    し、該潜像担持体と転写装置とが当接している転写工程
    を介して該現像画像を転写材へ静電転写する画像形成方
    法において、用いられる現像剤中のトナーは少なくとも
    結着樹脂と着色剤と外添剤からなり、該トナーはビスフ
    ェノールA−PO付加体とビスフェノールA−EO付加
    体の合計の含有量が2.0重量%以下であることを特徴
    とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 潜像担持体上の残留トナーを除去するク
    リーニング工程にクリーニングブレードを用いる画像形
    成方法において、用いられるトナーは少なくとも結着樹
    脂と着色剤と外添剤からなり、該トナーはビスフェノー
    ルA−PO付加体とビスフェノールA−EO付加体の合
    計の含有量が2.0重量%以下であることを特徴とする
    画像形成方法。
  3. 【請求項3】 転写後の静電潜像上の未転写の残留トナ
    ーをクリーニングして回収し、回収した該トナーを現像
    手段に供給するトナーリサイクルシステムを有する画像
    形成方法において、用いられるトナーは少なくとも結着
    樹脂と着色剤と外添剤からなり、該トナーはビスフェノ
    ールA−PO付加体とビスフェノールA−EO付加体の
    合計の含有量が2.0重量%以下であることを特徴とす
    る画像形成方法。
  4. 【請求項4】 潜像担持体上に潜像を現像剤により現像
    し、該潜像担持体と転写装置とが当接している転写工程
    を介して該現像画像を転写材へ静電転写する画像形成方
    法において、用いられる現像剤中のトナーは少なくとも
    結着樹脂と着色剤と外添剤からなり、該トナーの結着樹
    脂はポリエステル樹脂が50〜80%、スチレンアクリ
    ル樹脂が20〜50重量%からなり、ビスフェノールA
    −PO付加体とビスフェノールA−EO付加体の合計の
    含有量が2.0重量%以下であり、かつ、スチレンオリ
    ゴマーを100ppm以下含有することを特徴とする画
    像形成方法。
  5. 【請求項5】 潜像担持体上の残留トナーを除去するク
    リーニング工程にクリーニングブレードを用いる画像形
    成方法において、用いられるトナーは少なくとも結着樹
    脂と着色剤と外添剤からなり、該トナーの結着樹脂はポ
    リエステル樹脂が50〜80%、スチレンアクリル樹脂
    が20〜50重量%からなり、ビスフェノールA−PO
    付加体とビスフェノールA−EO付加体の合計の含有量
    が2.0重量%以下であり、かつ、スチレンオリゴマー
    を100ppm以下含有することを特徴とする画像形成
    方法。
  6. 【請求項6】 転写後の静電潜像上の未転写の残留トナ
    ーをクリーニングして回収し、回収した該トナーを現像
    手段に供給するトナーリサイクルシステムを有する画像
    形成方法において、用いられるトナーは少なくとも結着
    樹脂と着色剤と外添剤からなり、該トナーの結着樹脂は
    ポリエステル樹脂が50〜80%、スチレンアクリル樹
    脂が20〜50重量%からなり、ビスフェノールA−P
    O付加体とビスフェノールA−EO付加体の合計の含有
    量が2.0重量%以下であり、かつ、スチレンオリゴマ
    ーを100ppm以下含有することを特徴とする画像形
    成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1に記載の画
    像形成方法に用いられることを特徴とする静電荷像現像
    用トナー。
  8. 【請求項8】 請求項7に用いられるトナーに使用され
    る樹脂が、ビスフェノールA−PO付加体とビスフェノ
    ールA−EO付加体の合計が2.0重量%以下含有する
    ことを特徴とするポリエステル樹脂。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004004657A (ja) * 2002-03-25 2004-01-08 Sanyo Chem Ind Ltd 電子写真用トナーバインダー及び電子写真用トナー
US7291435B2 (en) 2002-03-25 2007-11-06 Sanyo Chemical Industries, Ltd. Toner binder for electrophotography and toner for electrophotography
JP2015158590A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 三菱化学株式会社 静電荷像現像に用いる補給用トナー

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