JP2000347089A - レンズ駆動装置 - Google Patents

レンズ駆動装置

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JP2000347089A
JP2000347089A JP15633499A JP15633499A JP2000347089A JP 2000347089 A JP2000347089 A JP 2000347089A JP 15633499 A JP15633499 A JP 15633499A JP 15633499 A JP15633499 A JP 15633499A JP 2000347089 A JP2000347089 A JP 2000347089A
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JP
Japan
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lens
driving
bush
guide rod
bush portion
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JP15633499A
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English (en)
Inventor
Tetsuji Emura
哲二 江村
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ駆動装置において発生するビビリ現象
を、簡易構造で防止。 【解決手段】 駆動源と、駆動源に連動した駆動軸の駆
動力を伝達する駆動力伝達部材と、レンズ光学系を含む
レンズ部を有し、且つ駆動軸と平行な中心軸を有するガ
イド棒に案内されて摺動するブッシュ部を有する移動レ
ンズ枠とを備え、駆動源の駆動力により駆動力伝達部材
を介して移動レンズ枠を駆動するレンズ駆動装置におい
て、下記の条件を満足することを特徴とするレンズ駆動
装置。 k2/k1≧10、μ0/(h/L1)<2L1/(L1+L
2) 但し、k1:レンズ部とブッシュ部間のブッシュ部摺動
方向の剛性定数、k2:駆動力伝達部材とブッシュ部間
のブッシュ部摺動方向の剛性定数、2h:ブッシュ部の
ブッシュ部長さ、L1:ガイド棒の中心軸とレンズの光
軸の間隔、L2:ガイド棒の中心軸と駆動軸の間隔、
μ0:ブッシュ部の摩擦係数の絶対値

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチールカメラ、
ビデオカメラ及びデジタルカメラ等に用いられるレンズ
を駆動させるレンズ駆動装置に関し、特に、レンズ駆動
により生じるビビリ現象の防止に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、駆動源の駆動力を伝達する駆
動力伝達部材を介して、移動レンズ枠を駆動するレンズ
駆動装置が知られている。
【0003】ここで、従来のレンズ駆動装置の一例とし
て、一般的なビデオカメラに用いられているレンズ駆動
装置について説明する。図5は従来のレンズ駆動装置の
構成斜視図である。図5に示す如く、駆動力であるモー
タAMは支持台A73に固定されている。モータAMに
は出力軸であるリードスクリューA71が形成され、リ
ードスクリューA71が回転するとリードスクリューA
71とかみ合っているナットA72がX0軸方向に直進
運動する。
【0004】このナットA72には2つの板ばねA61
aと板ばねA61bが設けられ、板ばねA61aと板ば
ねA61bは後述の移動レンズ枠A21の一部であるブ
ッシュ部A21aに設けられた受け部A21c、A21
dに係合している。
【0005】リードスクリューA71を回転させてナッ
トA72を図5で左方向に移動させると、板ばねA61
aと受け部A21cによってブッシュ部A21aは左方
向に移動していく。また、モータAMを逆回転させる
と、ナットA72は右に移動し、板ばねA61bと受け
部A21dによってブッシュ部A21aは右方向に移動
していく。
【0006】一方、移動レンズ枠A21はレンズ部A2
1b、ブッシュ部A21a、U溝A21e等で構成さ
れ、レンズ部A21bにレンズA31が取り付けられて
いる。ブッシュ部A21aはガイド棒A51に係合し、
U溝A21eはガイド棒A41に係合している。ブッシ
ュ部A21aは移動すると、移動レンズ枠A21はガイ
ド棒A41、ガイド棒A51に案内されレンズ光軸X1
と同方向に駆動し、レンズA31がレンズ光軸X1に沿
って移動する。次に、駆動力伝達部材についてさらに説
明すると、ナットA72に設けられた板ばねA61aと
板ばねA61bの先端部をブッシュ部A21aに設けら
れた受け部A21c、受け部A21dの間に挿入するこ
とでブッシュ部A21aとナットA72は係合されてい
る。
【0007】上記のレンズ駆動装置において、レンズを
駆動させると、「ビビリ現象」を起こすことがある。こ
の「ビビリ現象」はスティックスリップ現象によって駆
動源AMからのエネルギーが振動現象に変換される自励
振動である。しかし、この自励振動はガイド棒A51と
ブッシュ部A21aの摩擦力のみならず、移動レンズ枠
A21の被駆動部の幾何形状およびその材質から決まる
剛性等の物性から生じる。上記、従来例では、ブッシュ
部A21aとガイド棒A51との間には摩擦力が働いて
いるために、ある条件になると、ブッシュ部A21aと
ガイド棒A51の間でスティックスリップ現象が起き、
その結果、ブッシュ部A21aを含む移動レンズ枠A2
1のレンズ部A21b等が自励振動を起こす。
【0008】この「ビビリ現象」は、一般に上記摩擦力
が大きくなると発生するため、ガイド棒A51とブッシ
ュ部A21aの間の摩擦力をできるだけ小さくするため
グリース等の潤滑剤が塗布されているが、「ビビリ現
象」については、まだよく究明されていないのが現状で
ある。
【0009】ここで、移動レンズ枠A21のレンズ部A
21bの変化状態について例を挙げて説明する。図6は
レンズ部の移動距離と移動時間の変化状態を示す図で、
ある条件下でナットA72(図5参照)をX0軸方向に
移動速度0.01[m/sec]の等速で動かしたとき
の、レンズ部A21bの移動の様子を調べたものであ
る。なお、縦軸は移動レンズ枠のレンズ部の移動距離x
1[m]、横軸はその移動時間t[sec]を示してい
る。図から、動き始めにわずかに振動が見られるがすぐ
に減衰して、その後、入力として与えた条件と同じ等速
直線運動を行う。入力として与えた速度は0.01[m
/sec]であるので、例えば、移動時間t=0.1
[sec]でナットはx1=0.001[m]の位置に
移動する。
【0010】次に、図7は他のレンズ部の移動距離と移
動時間の変化状態を示す図で、図6とは異なるある条件
下でナット(図5参照)をX0軸方向に、同じく移動速
度0.01[m/sec]の等速で動かしたときのレン
ズ部の移動の様子を調べたものである。なお、縦軸はレ
ンズ部の移動距離x1[m]、横軸は移動時間t[se
c]を示す。図から、動き始めに生じた微振動の振幅は
減衰することなく時間とともに成長し、ある時間で成長
が止まり同じ振幅の振動が持続する典型的な自励振動の
動きが見られる。
【0011】この微少な振動を伴いながら移動するいわ
ゆる「ビビリ現象」は、特に、図5に示すガイド棒A5
1とブッシュ部A21aとの間に働く摩擦力に起因する
「スティックスリップ現象」によって駆動源からのエネ
ルギーが振動現象に変換される自励振動である。
【0012】この「スティックスリップ現象」は一般に
摩擦力が大きくなるほど発生し易くなるため、摩擦力を
できるだけ小さくする目的でガイド棒A51の表面には
グリス等の潤滑剤が塗布されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように潤滑剤等に頼って摩擦係数を小さく維持すること
は困難であり、摩擦係数が大きくなると「ビビリ現象」
が発生し易い。従って、簡易なビビリ防止構造で、ガイ
ド棒とブッシュ部の摩擦係数が大きくても、「ビビリ現
象」が発生しにくい構造が望まれる。
【0014】本出願人は、レンズ駆動装置における“ビ
ビリ現象"を明らかにするため、解析モデルによる解
析、研究の結果、「ビビリ現象」を簡易に防止できるレ
ンズ駆動装置を先に出願(特願平10−357464
号)している。その後、さらなる改良研究の結果、ビビ
リ現象をより究明できビビリ現象の防止構造を見い出し
本発明にいたった。
【0015】本発明の目的は、レンズ駆動装置において
発生するビビリ現象を、簡易な構造で防止できるレンズ
駆動装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記のいづ
れかにより達成できる。
【0017】(1)駆動源と、前記駆動源に連動した駆
動軸の駆動力を伝達する駆動力伝達部材と、レンズ光学
系を含むレンズ部を有し、且つ前記駆動軸と平行な中心
軸を有するガイド棒に案内されて摺動するブッシュ部を
有する移動レンズ枠とを備え、前記駆動源の駆動力によ
り前記駆動力伝達部材を介して前記移動レンズ枠を駆動
するレンズ駆動装置において、下記の条件を満足するこ
とを特徴とするレンズ駆動装置。
【0018】 k2/k1≧10・・・・・・・・・・・・・・式[a] μ0/(h/L1)<2L1/(L1+L2)・・式[b] 但し、 k1:レンズ部とブッシュ部間のブッシュ部摺動方向の
剛性定数 k2:駆動軸で案内されて摺動する駆動力伝達部材とブ
ッシュ部間のブッシュ部摺動方向の剛性定数 h:ブッシュ部における摺動方向のブッシュ部長さの1
/2 L1:ガイド棒の中心軸とレンズの光軸の間隔 L2:ガイド棒の中心軸と駆動軸の間隔 μ0:ブッシュ部のガイド棒に対する摩擦係数の絶対値 (2)駆動源と、前記駆動源に連動した駆動軸の駆動力
を伝達する駆動力伝達部材と、レンズ光学系を含むレン
ズ部を有し、且つ前記駆動軸と平行な中心軸を有するガ
イド棒に案内されて摺動するブッシュ部を有する移動レ
ンズ枠とを備え、前記駆動源の駆動力により前記駆動力
伝達部材を介して前記移動レンズ枠を駆動するレンズ駆
動装置において、下記の条件を満足することを特徴とす
るレンズ駆動装置。
【0019】 k2/k1≦0.1・・・・・・・・・・・・・式[a] μ0/(h/L1)<1.0・・・・・・・・式[c] 但し、 k1:レンズ部とブッシュ部間のブッシュ部摺動方向の
剛性定数 k2:駆動軸で案内されて摺動する駆動力伝達部材とブ
ッシュ部間のブッシュ部摺動方向の剛性定数 h:ブッシュ部における摺動方向のブッシュ部長さの1
/2 L1:ガイド棒の中心軸とレンズの光軸の間隔 μ0:ブッシュ部のガイド棒に対する摩擦係数の絶対値 (3)駆動源と、前記駆動源に連動した駆動軸の駆動力
を伝達する駆動力伝達部材と、レンズ光学系を含むレン
ズ部を有し、且つ前記駆動軸と平行な中心軸を有するガ
イド棒に案内されて摺動するブッシュ部を有する移動レ
ンズ枠とを備え、前記駆動源の駆動力により前記駆動力
伝達部材を介して前記移動レンズ枠を駆動するレンズ駆
動装置において、下記の条件を満足することを特徴とす
るレンズ駆動装置。
【0020】 1.0<2h/(L1+L2)・・・・・・・・式[d] 但し、 2h:ブッシュ部における摺動方向のブッシュ部長さ L1:ガイド棒の中心軸とレンズの光軸の間隔 L2:ガイド棒の中心軸と駆動軸の間隔
【0021】
【発明の実施の形態】最初に、レンズ駆動装置において
ビビリ現象を防止する方法について説明し、後に、前記
ビビリ現象の防止方法を適用した実施の形態のレンズ駆
動装置について説明する。図1はレンズ駆動機構に関わ
る解析モデルの模式図、図2は自励振動の安定領域、不
安定領域を示す図、図3は本発明のレンズ駆動装置の構
成斜視図、図4は本発明の他のレンズ駆動装置の構成斜
視図である。
【0022】(解析モデル)レンズ駆動装置における
「ビビリ現象」を解析するための解析モデルを図1に示
す。説明に使用する記号は下記の通りである。また、解
析モデルで使用する解析パラメータを(*)で示す。な
お、ガイド棒と移動レンズ枠のU溝との摩擦は無視する
ものとする。
【0023】 m1[kg]:移動レンズ枠のレンズ部の質量(*) m2[kg]:ブッシュ部の質量(*) k1[N/m]:レンズ部とブッシュ部間のX軸方向の
剛性定数(*) c1[Ns/m]:レンズ部とブッシュ部間のX軸方向
の粘性定数(*) k2[N/m]:ナットとブッシュ部間のX軸方向の剛
性定数(*) c2[Ns/m]:ナットとブッシュ部間のX軸方向の
粘性定数(*) L1[m]:ガイド棒の中心軸とレンズ光軸の間隔
(*) L2[m]:ガイド棒の中心軸と駆動軸の間隔(*) 2h[m]:ブッシュ部のX軸方向のブッシュ部長さ
(*) μ:ブッシュ部のガイド棒に対する摩擦係数(*) μ0:摩擦係数μの絶対値 x1:レンズ部のX軸座標 x2:ブッシュ部のX軸座標 x0:駆動軸の作用点のX軸座標 (運動方程式)次に、図1に示す解析モデルの運動方程
式は次の「数1」となる。なお、「数1」において、μ
=μ0・sign(dx2/dt)におけるμの符号は移
動速度(dx2/dt)の正負符号と同一である。
【0024】
【数1】
【0025】この式(1)を変形すると、次の「数2」
になる。
【0026】
【数2】
【0027】つぎに、このレンズ駆動装置が安定となる
条件を求めるために、次の「数3」を導入する。
【0028】
【数3】
【0029】この運動方程式をマトリックス(行列)で
記述すると、次の「数4」となる。
【0030】
【数4】
【0031】上記の式(4)において、[ ]は順に、
質量行列[M]、粘性行列[C]、さらに剛性行列
[K]である。また、{ }は順に加速度ベクトル、速
度ベクトル、変位ベクトルである。
【0032】そして、振動の固有モードの直行性より、
「m」、「k」を対角行列として( この「m」をモード質量、「k」をモード剛性という)、まず [φ]T[M][φ]=「m」・・・・・・・・・(5) [φ]T[K][φ]=「k」・・・・・・・・・(6) なる[φ]が存在する必要がある。
【0033】一方、各振動モードが自励振動を起こすこ
となく、有限時間内に収束するためのいわゆる系の安定
条件には、粘性行列[C]が比例粘性減衰系であれば十
分であるので、粘性行列[C]を質量行列[M]と剛性
行列[K]の1次結合とする比例粘性減衰系の近似式を
導入すると、 [C]=α[M]+β[K]・・・・・・・・・(7) となり、前述の固有モードの直行性より、[M]、
[K]と同様に、[C]に関しても、「c」を対角行列
として、(「c」をモード粘性という) [φ]T[C][φ]=「c」・・・・・・・・・(8) が必要となる。
【0034】従って、式(5)、(6)、(8)を満た
すためには、少なくとも質量行列[M]、粘性行列
[C]、及び剛性行列[K]の対角の符号が揃っていな
ければならない。従って、式(4)より明らかに {1−μ0(L1/h)}≧0・・・・・・・・・(9) {1−μ0(L2/h)}≧0・・・・・・・・・(10) であれば十分であり、一般にレンズ駆動装置は L1>L2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11) であるから、式(9)から (h/L1)>μ0・・・・・・・・・・・・・・(12) が条件となる。なぜなら、式(11)の場合、式(1
2)であれば式(9)と同時に式(10)も満たされる
からである。
【0035】つまり、式(12)を満たしていれば、常
に系は安定であり自励振動は生じない。この式(12)
については、本特許出願人と同一出願人により特許出願
している。しかし、(h/L1)<μ0であっても、
1、k2を選ぶことで系を安定にする領域がないかどう
か数値計算で求めたのが図2である。縦軸をh/L1
μ0の比、横軸をk2/k1として、安定領域と不安定領
域の境界を示した。
【0036】図2に示す如く、式(12)を満たす領域
μ0/(h/L1)<1(前述の条件式[c])であれ
ば、いかなる場合においても安定領域になり自励振動は
生じないが、式(12)の外部に属する領域μ0/(h
/L1)>1であってもk2/k1を選ぶことで安定とな
る領域が存在する。その最大は μ0/(h/L1)<2L1/(L1+L2)・・・(13) で与えられる。この式(13)は前述の条件式[b]を
示す。これを変形すると、 2h/(L1+L2)>μ0・・・・・・・・・・(14) となる。ここでμ0=1とすると前述の条件式[d]と
なる。
【0037】次に、上記の「ビビり現象」を防止する方
法を適用した実施の形態のレンズ駆動装置を図面を参照
して説明する。図3に示す如く、レンズ駆動装置は本体
1に物体側より移動レンズ枠2、固定レンズ枠3、移動
レンズ枠21が組み込まれている。また、移動レンズ枠
2は駆動力伝達部材及び駆動源を有する部材8で伝達さ
れる。また、ガイド棒41、ガイド棒51は移動レンズ
枠2、移動レンズ枠21をガイドし、固定部材4,5に
よりカバー6を介して本体1に固定されている。また、
本体1の物体側にあるレンズ7はフロントレンズであ
る。ここでは、移動レンズ枠21についてのビビリ現象
の防止について説明する。次に、駆動力であるモータM
は支持台73に固定されている。モータMには出力軸で
あるリードスクリュー71が形成され、リードスクリュ
ー71が回転するとリードスクリュー71とかみ合って
いるナット72がX0軸方向に直進運動する。
【0038】このナット72には2つの板ばね61aと
板ばね61bが設けられ、板ばね61aと板ばね61b
は後述の移動レンズ枠21の一部であるブッシュ部21
aに設けられた受け部21c、21dに係合している。
リードスクリュー71を回転させてナット72を図3で
左方向に移動させると、板ばね61aと受け部21cに
よってブッシュ部21aは左方向に移動していく。ま
た、モータMを逆回転させると、ナット72は右に移動
し、板ばね61bと受け部21dによってブッシュ部2
1aは右方向に移動していく。
【0039】一方、移動レンズ枠21はレンズ部21
b、ブッシュ部21a、図示しないU溝等で構成され、
レンズ部21bにレンズ31が取り付けられている。ブ
ッシュ部21aはガイド棒51に係合し、前記U溝はガ
イド棒41に係合している。ブッシュ部21aは移動す
ると、移動レンズ枠21はガイド棒41、ガイド棒51
に案内されレンズ光軸X1と同方向に駆動し、レンズ3
1がレンズ光軸X1に沿って移動する。次に、駆動力伝
達部材についてさらに説明すると、ナット72に設けら
れた板ばね61aと板ばね61bの先端部をブッシュ部
21aに設けられた受け部21c、受け部21dの間に
挿入することでブッシュ部21aとナット72は係合さ
れる。以上により、駆動源の駆動力を伝達する駆動力伝
達部材を介して、移動レンズ枠が駆動される。
【0040】次に、他の実施形態のレンズ駆動装置につ
いて図面を参照して説明する。図4に示す如く、モータ
Mに歯車92が形成され、歯車92が回転すると歯車9
2にかみ合っている歯車93aが回転し、歯車93aと
一体のカムリング93が回転し、カムリング93に設け
られた溝カム93bも駆動する。
【0041】移動レンズ枠94はレンズ部94d、ブッ
シュ部94a、U溝94b等で構成され、レンズ部94
dにレンズ95が取り付けられている。ブッシュ部94
aはガイド棒97に係合し、U溝94bはガイド棒96
に係合している。溝カム93bに係合したピン94cに
よりブッシュ部94aが移動すると、移動レンズ枠94
はガイド棒96、ガイド棒97に案内されレンズ光軸X
1と同方向に駆動し、レンズ95が光軸に沿って移動す
る。ここで、L1はレンズ光軸とガイド棒中心軸間の距
離であり、2hはブッシュ部の最大長さであり、L2
ガイド棒中心軸とピン94cの溝カム93bの作用点間
の距離である。なお、98は固定リングである。
【0042】上記、図4においても、本発明の条件式を
満足すれば、レンズ駆動装置の動きが安定して、「ビビ
リ現象」を防止でき、前述の図6に示す状態変化をす
る。
【0043】
【実施例】さらに、本発明の実施例を比較例と対比して
説明する。実施例と比較例の諸元値を「表1」に示す。
【0044】
【表1】
【0045】「表1」中でモデルA、モデルCは本発明
の実施例、モデルB、モデルDは比較例をそれぞれ示
す。
【0046】ここで、剛性定数k1[N/m]はレンズ
部とブッシュ部間のX軸方向の剛性定数である。測定は
ブッシュ部を固定して、レンズ部に荷重を加え、この荷
重とX1軸方向の変位の関係を調べて求める。同様に剛
性定数k2[N/m]はナットとブッシュ部間のX軸方
向の剛性定数である。測定はナットを固定して、ブッシ
ュ部に荷重を加え、この荷重とX2軸方向の変位の関係
を調べて求める。
【0047】また、摩擦係数μ0はブッシュ部のガイド
棒に対する摩擦係数の絶対値で有り、ガイド棒にブッシ
ュ部をガイドさせて、ガイド棒を傾斜して、すべり始め
る傾斜角に基づき摩擦係数を調べ求める。
【0048】「表1」中、モデルA(本発明例)におい
ては、μ0/(h/L1)=0.87、k2/k1=0.1
であり、図2より安定領域に属し、自励振動は生じな
い。
【0049】また、モデルB(比較例)においては、μ
0/(h/L1)=1.05、k2/k1=0.1であり、
図2より不安定領域であり、自励振動が生ずる。
【0050】また、モデルC(本発明例)においては、
μ0/(h/L1)=1.05で1より大きいが、k2
1=10であるので、図2より安定領域に属し、自励
振動が生じることはない。
【0051】モデルD(比較例)においては、μ0
(h/L1)=1.32で有り、k2/k1=10におけ
る安定限界は、図2よりμ0/(h/L1)=1.24以
下であるので、不安定領域に属し、自励振動が生じる。
【0052】このように、k2/k1を選ぶことで、先に
出願(特願平10−357464号)の発明に開示の条
件式(12)より、更に広い領域まで自励振動が生じな
い機構を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上のように構成したので下記のような
効果を奏する。請求項1、2,3に記載の発明によれ
ば、各条件式を満足すれば、レンズ駆動装置において発
生するビビリ現象を防止できる。また、請求項4に記載
の発明によれば、移動レンズ枠はレンズ部とブッシュ部
とが一体成形されているので、構造が簡易で、安価に製
作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ駆動機構に関わる解析モデルの模式図で
ある。
【図2】自励振動の安定領域、不安定領域を図示したも
のである。
【図3】本発明のレンズ駆動装置の構成斜視図である。
【図4】本発明の他のレンズ駆動装置の構成斜視図であ
る。
【図5】従来例のレンズ駆動装置の構成斜視図である。
【図6】レンズ部の移動距離と移動時間の変化状態図で
ある。
【図7】レンズ部の他の移動距離と移動時間の変化状態
図である。
【符号の説明】
21 移動レンズ枠 21a ブッシュ部 51 ガイド棒 71 リードスクリュー 72 ナット M 駆動源(モータ) L1 ガイド棒の中心軸とレンズ光軸の間隔 L2 ガイド棒の中心軸と駆動軸の間隔 2h ブッシュ部のX軸方向のブッシュ部長さ μ0 ブッシュ部のガイド棒に対する摩擦係数の絶対値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源と、前記駆動源に連動した駆動軸
    の駆動力を伝達する駆動力伝達部材と、レンズ光学系を
    含むレンズ部を有し、且つ前記駆動軸と平行な中心軸を
    有するガイド棒に案内されて摺動するブッシュ部を有す
    る移動レンズ枠とを備え、前記駆動源の駆動力により前
    記駆動力伝達部材を介して前記移動レンズ枠を駆動する
    レンズ駆動装置において、下記の条件を満足することを
    特徴とするレンズ駆動装置。 k2/k1≧10 μ0/(h/L1)<2L1/(L1+L2) 但し、 k1:レンズ部とブッシュ部間のブッシュ部摺動方向の
    剛性定数 k2:駆動軸で案内されて摺動する駆動力伝達部材とブ
    ッシュ部間のブッシュ部摺動方向の剛性定数 h:ブッシュ部における摺動方向のブッシュ部長さの1
    /2 L1:ガイド棒の中心軸とレンズの光軸の間隔 L2:ガイド棒の中心軸と駆動軸の間隔 μ0:ブッシュ部のガイド棒に対する摩擦係数の絶対値
  2. 【請求項2】 駆動源と、前記駆動源に連動した駆動軸
    の駆動力を伝達する駆動力伝達部材と、レンズ光学系を
    含むレンズ部を有し、且つ前記駆動軸と平行な中心軸を
    有するガイド棒に案内されて摺動するブッシュ部を有す
    る移動レンズ枠とを備え、前記駆動源の駆動力により前
    記駆動力伝達部材を介して前記移動レンズ枠を駆動する
    レンズ駆動装置において、下記の条件を満足することを
    特徴とするレンズ駆動装置。 k2/k1≦0.1 μ0/(h/L1)<1.0 但し、 k1:レンズ部とブッシュ部間のブッシュ部摺動方向の
    剛性定数 k2:駆動軸で案内されて摺動する駆動力伝達部材とブ
    ッシュ部間のブッシュ部摺動方向の剛性定数 h:ブッシュ部における摺動方向のブッシュ部長さの1
    /2 L1:ガイド棒の中心軸とレンズの光軸の間隔 μ0:ブッシュ部のガイド棒に対する摩擦係数の絶対値
  3. 【請求項3】 駆動源と、前記駆動源に連動した駆動軸
    の駆動力を伝達する駆動力伝達部材と、レンズ光学系を
    含むレンズ部を有し、且つ前記駆動軸と平行な中心軸を
    有するガイド棒に案内されて摺動するブッシュ部を有す
    る移動レンズ枠とを備え、前記駆動源の駆動力により前
    記駆動力伝達部材を介して前記移動レンズ枠を駆動する
    レンズ駆動装置において、下記の条件を満足することを
    特徴とするレンズ駆動装置。 1.0<2h/(L1+L2) 但し、 2h:ブッシュ部における摺動方向のブッシュ部長さ L1:ガイド棒の中心軸とレンズの光軸の間隔 L2:ガイド棒の中心軸と駆動軸の間隔
  4. 【請求項4】 前記移動レンズ枠は前記レンズ部と前記
    ブッシュ部とが一体成形されていることを特徴とする請
    求項1、2または3に記載のレンズ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007089376A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Canon Inc 駆動装置

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