JP2000345456A - 多葉型ポリオレフィン系複合繊維からなる表面材 - Google Patents

多葉型ポリオレフィン系複合繊維からなる表面材

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JP2000345456A
JP2000345456A JP11157342A JP15734299A JP2000345456A JP 2000345456 A JP2000345456 A JP 2000345456A JP 11157342 A JP11157342 A JP 11157342A JP 15734299 A JP15734299 A JP 15734299A JP 2000345456 A JP2000345456 A JP 2000345456A
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fiber
surface material
section
polyolefin
cross
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JP11157342A
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Takeshi Konishi
武四 小西
Kazuo Yamamoto
和夫 山本
Tamemaru Ezaki
為丸 江嵜
Yoshikata Ono
義堅 大野
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で、しかも嵩高性に優れ、かつ体液吸収
速度が速くウエットバック防止性にも優れた体液吸収物
品の表面材を提供する。 【解決手段】 繊維断面が4葉型で断面異形度が0.2
5〜0.45であるポリオレフィン系複合繊維を含むシ
ート状繊維集合体からなる体液吸収物品の表面材であ
り、該繊維集合体の空隙率が20〜60%である表面
材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量で嵩高性に優
れた紙オムツ、生理用品などの表面材に関する。また吸
液性や液の逆もどり防止効果(ウエットバック防止効
果)にも優れた表面材に関する。
【0002】
【従来の技術】紙オムツや生理用ナプキンなどの体液吸
収物品の表面材としては、できるだけ嵩高であることが
求められる。これは、内部の吸収層に吸収された体液
が、体圧などで再び内部から押し出されて、表面材を通
して皮膚面に戻って来るいわゆるウエツトバックという
極めて不快感を伴う現象を防ぐ点から必要な機能であ
る。同時に、嵩高な表面材はソフトで暖かな肌触りを使
用者に供し好ましいものである。
【0003】しかしながら、表面材を嵩高にした場合、
次の2つの問題点が生じる。1つは、嵩高性にするため
には繊維の量を多くしなければならず(即ち目付のアッ
プ)、これは表面材のコストアップにつながって価格競
争力の点で不利な結果を招くことになる。もう1つは、
表面材が嵩高になるほど体液の内部への吸収速度が遅く
なってしまい、体液との接触時間が長くなって使用者に
不快感を与える結果を招く。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軽量
で、しかも嵩高性に優れ、かつ体液吸収速度が速くウエ
ットバック防止性にも優れた体液吸収物品の表面材を提
供することにある。本発明で言う表面材とは、吸収物品
の最外層に使用される、いわゆるトップシートまたはカ
バーシートのみでなく、トップシートの下に用いられ、
トップシートと同様な機能が要求される、いわゆるセカ
ンドシートなども包含する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、繊
維断面が多葉型であるポリオレフィン系複合繊維を含む
シート状繊維集合体からなる体液吸収物品の表面材であ
り、該繊維集合体の空隙率が20〜60%であることを
特徴とする体液吸収物品の表面材である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明の表面材は、多葉型ポリオレフィン系複合繊
維を少なくとも一部含んでいるシート状繊維集合体から
なり、該繊維集合体は、空隙率が20〜60%であるこ
とが必要である。ここで、空隙率は、表面材断面を光学
顕微鏡で拡大した写真において、繊維が存在する部分と
空隙部に切り分けて、下記式で求めた値である。 空隙率(%)=〔(空隙部重量)/(繊維部重量+空隙
部重量)〕×100
【0007】本発明においては、多葉型の複合繊維を用
いることにより表面材の繊維間の空隙率を高め、表面材
の見掛けの厚みを増すことができ、軽量でありながら嵩
高な表面材となる。空隙率が20%未満の表面材は同一
目付の従来のものと比べて嵩高性の点で殆ど優位性は認
められない。一方、空隙率が60%を越えると、軽量化
は期待できるものの繊維密度が小さくなり過ぎて強度が
不足し、使用時に破れてしまうなどの欠点が生じる。
【0008】上記のような空隙率を有する表面材を構成
する多葉型ポリオレフィン系複合繊維の断面形状におけ
る葉部の数は、表面材の性能に応じて変更することが必
要であるが、3葉の場合、繊維集合体の空隙率を増大さ
せる効果がやや不十分であり、一方、5葉の場合には空
隙率を高める効果は非常に大きいものの、紡糸ノズルの
構造が複雑になってコストの著しい増大を招くという欠
点が生じる。かかる観点から看て4葉断面の場合にはこ
うした費用対効果の点で最も望ましい結果が得られるの
で好ましい。また、本発明においては、4葉断面であっ
て繊維断面の異形度が0.05〜0.45の範囲にある
ことが葉部間の窪みを効率的に形成することができ、体
液の吸収性、空気層の多層化を発現させる点で好まし
い。なお、異形度は、繊維断面において、隣り合う葉部
の先端A及びBに外接する線分ABの長さをLとし、該
葉部の間に位置する窪みの最深部Dから前記線分ABへ
降ろした垂線の長さをRとするとき、下記式で示される
値である。 異形度=R/L
【0009】異形度が0.05未満の場合、繊維断面形
状の凹凸変化が小さくなり、葉部間の窪みが少ないため
体液の導路となる空隙を十分に確保しにくい。また、繊
維集合体にした場合に繊維密度が高くなることから、空
気層の多層化を発現することができにくい場合がある。
かかる観点から、本発明の効果をより発揮させるため
に、異形度としては0.2以上が好ましく、さらには
0.25以上であることが望ましい。一方、異形度が、
0.45を越えると、繊維断面形状の凹凸変化が大きく
なり、繊維の製造工程で損傷を受けやすく、フィブリル
化の問題が生ずる場合がある。
【0010】本発明に使用される多葉型ポリオレフィン
系複合繊維としては、例えば、高融点部にポリプロピレ
ンを用い、低融点部にポリエチレンやポリプロピレン共
重合体を用いるものが挙げられる。ポリオレフィンは比
重の軽いポリマーであるので、繊維とした場合ポリエス
テルなどと比べて同じ目付でより嵩高なシートが得られ
る利点を有し、本発明の場合好ましいポリマーである。
また、ポリエステル繊維と比較して風合もソフトなシー
トが得られるのでこの点から言っても好ましい。複合繊
維の形状には芯−鞘構造のものと、サイドバイサイドの
2つのタイプがあるが、本発明の複合繊維としてはサイ
ドバイサイド型のタイプが望ましい。何故ならば、芯−
鞘構造の場合、低融点部の鞘部分(即ち多葉部分)が融
着処理時の熱によって溶融し、多葉部分がかなり消失す
るので多葉部による凹凸構造によって生ずるシートの空
隙率が減少してしまうからである。これに対してサイド
バイサイド構造では、少なくとも高融点ポリマーから成
る多葉部においては、熱融着処理においても深い凹凸状
がそのまま保たれるので、結果として高い空隙率のシー
トが得られやすい。高融点部分と低融点部分との重量比
は前者:後者=40〜60:60〜40の範囲にあるこ
とが好ましい。
【0011】なお、本発明において使用される多葉断面
繊維は、例えば、特開平7-173708号公報に記載
されているように、紡糸口金の吐出孔として、中心に位
置する円形孔と該円形孔に連結して中心から放射状に延
びる複数のスリット状孔と該スリット状孔のそれぞれの
先端部に連結して位置する円形孔から構成される孔形状
を持つ吐出孔を備えた紡糸装置を用いて製造することが
できる。
【0012】このような多葉断面複合繊維からなるシー
ト状繊維集合体は、カードウエブなどをエアースルー融
着法、熱エムボスなどのサーマルボンド法やスパンレー
ス等通常の結合手段を適用することによって容易に得る
ことができる。得られた表面材は高い空隙率を有するた
め嵩高性に優れ、通常の複合繊維を用いて作成したもの
などに比べ少なくとも30%以上の軽量化を図ることが
できる。
【0013】本発明に使用される多葉型ポリオレフィン
系複合繊維は、葉部間に深い凹部(窪み)を有するた
め、この窪みが体液の導路となって発生した体液を素早
く内部の吸収部へと拡散する作用がある。従って、嵩高
であると同時に体液の吸収性にも極めて優れた表面材を
得ることができる。この窪みを走る体液の速度は繊維油
剤を選ぶことによってコントロールすることが可能であ
る。円形断面や本発明以外の通常の非円形断面のものに
最適油剤を選択した場合に比較しても、本発明で得られ
る不織布は素早く体液を運搬することができる。
【0014】また本発明の表面材は、多葉型ポリオレフ
ィン系複合繊維100%で構成されることが望ましい
が、20%以上、より好ましくは、50%以上、さらに
好ましくは70%以上本発明の繊維を混合することによ
って本発明の効果を発現する。本発明のシート状繊維集
合体は同様の多葉型ポリエステル複合繊維などから得ら
れる集合体に比較して嵩高性やよりソフトな風合などの
点で優れている。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
なお、表面材の厚み、空隙率、透水度は以下によって求
めた値である。 厚 み ; 1g/cm荷重下における厚さ(m
m) 空隙率(%);〔(空隙部重量)/(繊維部重量+空隙
部重量)〕×100 透水度 ; 吸水体を試験用表面材で被覆し、0.
2mlの人工尿を表面上5mmの位置から異なる位置に10
回滴下したとき、滴下後3秒経過しても吸収されない回
数をいう。
【0016】実施例1 ポリプロピレン−ポリエチレンが1:1の重量比であ
り、図1のようにサイドバイサイド型に貼り合わされた
複合形態の単繊維繊度2.0デニール、異形度0.29
の4葉型断面ポリオレフィン系複合繊維を用い、目付1
4g/mのカードウエブを作成した。この繊維には親
水性油剤が付与されていた。次でこのウエブを温度13
2℃のエアースルー熱風機を通して熱融着結合を行い表
面材用不織布を得た。得られた不織布は風合もよく、人
工尿の滴下によって判断したところ吸収速度も大きく、
吸収後圧力をかけてウエットバックを観察したが非常に
優れたものであった。この不織布のその他の性能を表1
に示した。
【0017】
【表1】
【0018】比較例1 ポリプロピレン−ポリエチレンが1:1の重量比であ
り、図1のようにサイドバイサイド型に貼り合わされた
複合形態の単繊維繊度2.0デニールのからなる円型断
面のポリオレフィン系複合繊維を用い、目付22g/m
のカードウエブを作成した。次でこのウエブを実施例
1と同じエアースルー熱風機による処理を行い表面材用
不織布を得た。この不織布の性能を表1に示した。
【0019】実施例2 実施例1と同様の方法で、ただし高融点部にポリプロピ
レン、低融点部に融点130℃の変性ポリプロピレンを
用い、親水性油剤が付与されている繊度2.0デニー
ル,繊維長51mm、繊維断面の異形度0.40の4葉
型複合繊維を得た。このときの両者の重量割合はほぼ1
対1である。この複合繊維をカード法によってウエブと
し、接着面積25%の熱エムボスによって、目付20g
/mの不織布を得た。この不織布も実施例1と同様の
優れた風合、地合、吸収速度、ウエットバック性を有し
ていた。
【0020】
【発明の効果】多葉型ポリオレフィン系複合繊維を含む
体液吸収物品の表面材は高い空隙率を有することから軽
量性、嵩高性に優れ、また多葉型特有の深い凹部に起因
する高い吸液性をも有し極めて有用な製品である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される多葉型ポリオレフィン系複
合繊維の断面模式図である。
【符号の説明】
a:高融点部 b:低融点部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/15 A61F 13/18 310Z // D01D 5/30 D01F 8/06 (72)発明者 大野 義堅 倉敷市玉島乙島7471番地 株式会社クラレ 内 Fターム(参考) 3B029 BB03 BB07 4C003 BA02 BA08 HA06 4L041 AA19 BA02 BA05 BA09 BA38 BC04 BD03 BD07 BD11 CA36 CA38 DD01 DD05 DD14 4L045 BA15 BA21 BA37 BA55 BA60 4L047 AA14 AA27 AA28 AB02 AB09 BA08 BB01 BB02 BB09 CA19 CB02 CB07 CC04 CC05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維断面が多葉型であるポリオレフィン
    系複合繊維を含むシート状繊維集合体からなる体液吸収
    物品の表面材であり、該繊維集合体の空隙率が20〜6
    0%であることを特徴とする体液吸収物品の表面材。
  2. 【請求項2】 多葉型が4葉型であり、且つ繊維断面の
    異形度が0.05〜0.45の範囲にある請求項1に記
    載の表面材。
  3. 【請求項3】 複合繊維がサイドバイサイド型複合繊維
    である請求項1又は2に記載の表面材。
JP11157342A 1999-06-04 1999-06-04 多葉型ポリオレフィン系複合繊維からなる表面材 Pending JP2000345456A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003049589A1 (en) * 2001-12-12 2003-06-19 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Cleaning sheet, system and apparatus
JP2016169452A (ja) * 2015-03-12 2016-09-23 帝人株式会社 異型合成繊維マルチフィラメント
KR20170044064A (ko) 2014-08-20 2017-04-24 도레이 카부시키가이샤 위생 재료용 부직포 및 위생 재료 제품

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WO2003049589A1 (en) * 2001-12-12 2003-06-19 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Cleaning sheet, system and apparatus
KR20170044064A (ko) 2014-08-20 2017-04-24 도레이 카부시키가이샤 위생 재료용 부직포 및 위생 재료 제품
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