JP2000344905A - 偏光回折性コレステリック液晶フィルムの製造方法 - Google Patents

偏光回折性コレステリック液晶フィルムの製造方法

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JP2000344905A JP15965699A JP15965699A JP2000344905A JP 2000344905 A JP2000344905 A JP 2000344905A JP 15965699 A JP15965699 A JP 15965699A JP 15965699 A JP15965699 A JP 15965699A JP 2000344905 A JP2000344905 A JP 2000344905A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 回折光自体が円偏光や直線偏光のような特定
の偏光を生じる偏光回折性コレステリック液晶フィルム
の製造方法を提供する。 【解決手段】 ガラス転移温度(Tg)が200℃以
下、かつ液晶相から等方相への転移温度(Ti)が40
℃以上である高分子液晶を必須成分とするフィルム材料
からなるコレステリック液晶フィルムを形成する第1工
程、コレステリック液晶フィルム面に回折素子基板の回
折パターンを転写し、フィルムの一部に回折能を示す領
域を形成する第2工程、回折パターンが転写されたコレ
ステリック液晶フィルムのフィルム面と再剥離性基板と
を接着剤層を介して接着せしめた後、コレステリック液
晶フィルムから配向支持基板を剥離して、再剥離性基板
に転写する第3工程、及びコレステリック液晶フィルム
から再剥離性基板を剥離する第4工程、を含む偏光回折
性コレステリック液晶フィルムの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光性を有する回
折光を生じることができる偏光回折性コレステリック液
晶フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】回折素子は、分光光学などの分野で光の
分光や光束の分割を行う目的で広く用いられている汎用
光学素子である。回折素子は、その形状からいくつかの
種類に分類され、光が透過する部分と透過しない部分を
周期的に配置した振幅型回折素子、透過性の高い材料に
周期的な溝を形成した位相型回折素子などに通常分類さ
れる。また、回折光の生じる方向に応じて透過型回折素
子、反射型回折素子と分類される場合もある。
【0003】上記の如き従来の回折素子では、自然光
(非偏光)を入射した際に得られる回折光は非偏光しか
得ることができない。分光光学などの分野で頻繁に用い
られるエリプソメーターのような偏光光学機器では、回
折光として非偏光しか得ることができないため、光源よ
り発した自然光を回折素子により分光し、さらにこれに
含まれる特定の偏光成分だけを利用するために、回折光
を偏光子を通して用いる方法が一般的に行われている。
この方法では、得られた回折光のうちの約50%以上が
偏光子に吸収されるために光量が半減するという問題が
あった。またそのために感度の高い検出器や光量の大き
な光源を用意する必要もあり、回折光自体が円偏光や直
線偏光のような特定の偏光となる回折素子の開発が求め
られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するものであり、液晶層構造を制御することで、コ
レステリック液晶フィルムの一部の領域に回折能を付与
することに成功した。さらに詳しくは、コレステリック
液晶に特有な選択反射特性および円偏光特性に併せて回
折能という新たな特性をコレステリック液晶フィルムに
付与する方法を見出し、遂に本発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、配向
支持基板上にGPC(ポリスチレン換算)で測定した重
量平均分子量Mwが1000〜10万、分子量分布(M
w/Mn;Mnは数平均分子量)が5以下、対数粘度が
0.05〜2.0(フェノール/テトラクロロエタン
(重量比60/40)混合溶媒において濃度0.5g/
dl(温度30℃))、ガラス転移温度(Tg)が20
0℃以下、かつ液晶相から等方相への転移温度(Ti)
が40℃以上である高分子液晶を必須成分とするフィル
ム材料からなるコレステリック液晶フィルムを形成する
第1工程、コレステリック液晶フィルム面に回折素子基
板の回折パターンを転写し、フィルムの一部に回折能を
示す領域を形成する第2工程、回折パターンが転写され
たコレステリック液晶フィルムのフィルム面と再剥離性
基板とを接着剤層を介して接着せしめた後、コレステリ
ック液晶フィルムから配向支持基板を剥離して、再剥離
性基板に転写する第3工程、及びコレステリック液晶フ
ィルムから再剥離性基板を剥離する第4工程、を含む偏
光回折性コレステリック液晶フィルムの製造方法に関す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明の第1工程は、配向支持基板上にGPC(ポ
リスチレン換算)で測定した重量平均分子量Mwが10
00〜10万、分子量分布(Mw/Mn;Mnは数平均
分子量)が5以下、対数粘度が0.05〜2.0(フェ
ノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)混合
溶媒において濃度0.5g/dl(温度30℃))、ガ
ラス転移温度(Tg)が200℃以下、かつ液晶相から
等方相への転移温度(Ti)が40℃以上である高分子
液晶を必須成分とするフィルム材料からなるコレステリ
ック液晶フィルムを形成する工程である。
【0007】第1工程に用いられるフィルム材料の必須
成分である高分子液晶のGPC(ポリスチレン換算)で
測定した重量平均分子量(Mw)が、1000未満の場
合には最終的に得られるコレステリック液晶フィルムの
機械的強度が低く、各種後処理工程や実用性能面で望ま
しくない。また第2工程において説明する回折パターン
を転写する際に、実用性に耐えうる程度の転写ができな
い恐れがある。また10万を越えると液晶の流動性が悪
化し配向性に悪影響を及ぼす恐れがあり、また第2工程
において回折パターンを転写する際にフィルムに割れ、
亀裂等が入る恐れがある。また分子量分布が5を越える
と、コレステリック液晶フィルム作製時の溶融性、溶液
への溶解性が悪くなり、コレステリック相への均一配向
も得られ難く実用上問題となる恐れがある。また第2工
程において回折パターンを転写する際にフィルムに割
れ、亀裂等が入る恐れがある。また対数粘度が0.05
未満ではコレステリック液晶フィルムの機械的強度が低
くなる恐れがあり、各種後工程や実用性能面で望ましく
ない。また第2工程において回折パターンを転写する際
に、実用性に耐えうる程度の転写ができない恐れがあ
る。また2.0を越えると液晶の流動性が悪化しコレス
テリック相への均一配向が得られ難くなる恐れがあり、
また第2工程において説明する回折パターンを転写する
際にフィルムに割れ、亀裂等が入る恐れがある。またガ
ラス転移温度(Tg)が、200℃より高い場合は液晶
状態での流動性が悪く均一配向が得られ難くなる恐れが
あり、さらに必要により配向時に使用される配向支持基
板の選定が困難という問題も生じる可能性がある。さら
に液晶相から等方相への転移温度(Ti)が40℃より
低い場合は室温付近におけるコレステリック液晶フィル
ムの配向安定性が悪化する恐れ、また回折パターン転写
後のコレステリック液晶フィルムにおいては転写した回
折パターンが損なわれる恐れがある等、望ましくない。
【0008】本発明に用いられる高分子液晶は、上記各
諸物性を満足する高分子液晶であれば何ら限定されるも
のではなく、主鎖型、側鎖型高分子液晶等いずれでも使
用することができる。具体的にはポリエステル、ポリア
ミド、ポリカーボネート、ポリエステルイミドなどの主
鎖型液晶ポリマー、あるいはポリアクリレート、ポリメ
タクリレート、ポリマロネート、ポリシロキサンなどの
側鎖型液晶ポリマーなどが挙げられる。なかでもコレス
テリック配向を形成する上で配向性が良く、合成も比較
的容易である液晶性ポリエステルが望ましい。またポリ
マーの構成単位としては、例えば芳香族あるいは脂肪族
ジオール単位、芳香族あるいは脂肪族ジカルボン酸単
位、芳香族あるいは脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位を
好適な例として挙げられる。
【0009】またコレステリック液晶フィルムの耐熱性
等を向上させるために、フィルム材料中にコレステリッ
ク相の発現を妨げない範囲において、例えばビスアジド
化合物やグリシジルメタクリレート等の架橋剤を添加す
ることもでき、これら架橋剤を添加することによりコレ
ステリック相を発現させた状態で架橋させることもでき
る。さらにフィルム材料中には、二色性色素、染料、顔
料等の各種添加剤を本発明の効果を損なわない範囲にお
いて適宜添加することもできる。
【0010】本発明の第1工程では、上記の如きフィル
ム材料を配向支持基板上に配し、コレステリック液晶フ
ィルムを得るものである。第1工程に供することができ
る配向支持基板としては、例えばガラス基板またはプラ
スチックフィルム、プラスチックシート等のプラスチッ
ク基板を例示することができる。ガラス基板としては例
えばソーダガラス、シリカコートソーダガラス、ホウケ
イ酸ガラス基板等を用いることができる。またプラスチ
ック基板としては、ポリプロピレン、4−メチルペンテ
ン−1樹脂、各種アモルファスポリオレフィン等のオレ
フィン系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリ
ケトンサルファイド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリアリレート、ポリアセタール、ポリカー
ボネート、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロ
ース等のセルロース系プラスチックス等が挙げられる。
これらの配向支持基板に必要に応じて一軸または二軸延
伸操作を適宜加えることもできる。さらに上記基板に、
親水化処理や疎水化処理や易剥離性処理などの表面処理
を施すこともできる。また配向支持基板としては1種単
独、または2種以上の基板を積層したものを配向支持基
板として用いることもできる。
【0011】また上記各配向支持基板上に配向膜を形成
したものも本発明では配向支持基板に包含するものであ
る。配向膜としては、ラビング処理したポリイミドフィ
ルムが好適に用いられるが、その他当該分野で公知の配
向膜も適宜使用することができる。またポリイミド等を
塗布することなく、直接ラビング処理によって配向能を
付与して得られるプラスチック基板等もコレステリック
配向フィルムを得る際の配向支持基板として使用するこ
とができる。なお配向処理の方法は特に制限されるもの
ではないが、液晶分子を配向処理界面と一様に平行に配
向させるものであればよい。
【0012】次いで配向支持基板上にフィルム材料を塗
布する手段としては、溶融塗布、溶液塗布が挙げられる
が、プロセス上溶液塗布が望ましい。
【0013】溶液塗布は、フィルム材料を所定の割合で
溶媒に溶解し、所定濃度の溶液を調製する。溶媒として
は、用いるフィルム材料の種類により異なるが、通常ト
ルエン、キシレン、ブチルベンゼン、テトラヒドロナフ
タレン、デカヒドロナフタレン等の炭化水素系、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエー
テル、テトラヒドロフラン等のエーテル系、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、γ
−ブチロラクトン等のエステル系、N−メチル−2−ピ
ロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド等のアミド系、ジクロロメタン、四塩化炭素、テトラ
クロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
系、ブチルアルコール、トリエチレングリコール、ジア
セトンアルコール、ヘキシレングリコール等のアルコー
ル系等を用いることができる。これらの溶媒は必要によ
り2種以上を適宜混合して使用することもできる。また
溶液の濃度は用いられる高分子液晶の分子量や溶解性、
さらに最終的に目的とするフィルムの膜厚等により異な
るため一概には言えないが、通常1〜60重量%、好ま
しくは3〜40重量%である。
【0014】また溶液中には、塗布を容易にするために
界面活性剤等を加えても良い。界面活性剤としては、例
えばイミダゾリン、第四級アンモニウム塩、アルキルア
ミンオキサイド、ポリアミン誘導体等の陽イオン系界面
活性剤、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮
合物、第一級あるいは第二級アルコールエトキシレー
ト、アルキルフェノールエトキシレート、ポリエチレン
グリコール及びそのエステル、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アミン
類、アルキル置換芳香族スルホン酸塩、アルキルリン酸
塩、脂肪族あるいは芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物
等の陰イオン系界面活性剤、ラウリルアミドプロピルベ
タイン、ラウリルアミノ酢酸ベタイン等の両性系界面活
性剤、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン等の非イオン系界面活性
剤、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロ
アルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレン
オキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアン
モニウム塩、パーフルオロアルキル基・親水性基含有オ
リゴマー、パーフルオロアルキル・親油基含有オリゴマ
ーパーフルオロアルキル基含有ウレタン等のフッ素系界
面活性剤などが挙げられる。界面活性剤の添加量は、界
面活性剤の種類や溶剤、あるいは塗布する支持基板にも
よるが、通常、高分子液晶の重量に対する比率にして1
0ppm〜10%、好ましくは50ppm〜5%、さら
に好ましくは0.01%〜1%の範囲である。
【0015】上記の如くして調製したフィルム材料溶液
を配向支持基板上に塗布する。塗布方法としては、例え
ばロールコート法、ダイコート法、バーコート法、グラ
ビアロールコート法、スプレーコート法、ディップコー
ト法、スピンコート法等を採用することができる。
【0016】塗布後溶媒を乾燥により除去し、コレステ
リック液晶相を呈する所定温度、所定時間熱処理してコ
レステリック配向を完成させる。次いで液晶状態におい
て形成したコレステリック配向を、高分子液晶のガラス
転移点以下の温度に急冷することによってコレステリッ
ク配向が固定化されたコレステリック液晶フィルムを得
ることができる。
【0017】コレステリック液晶フィルムの厚さは、特
に制限されるものではないが、量産性、製造プロセスの
面から、通常0.3〜20μm、好ましくは0.5〜1
0μm、さらに好ましくは0.7〜3μmであることが
望ましい。またコレステリック配向の螺旋巻き数として
は、通常2巻き以上10巻き以下、好ましくは2巻き以
上6巻き以下であることが望ましい。螺旋巻き数が2巻
きより少ない場合、また10巻きより多い場合には、偏
光回折特性を発現できない恐れがある。
【0018】本発明の第2工程は、第1工程で得られた
コレステリック液晶フィルム表面に回折素子基板の回折
パターンを転写し、回折パターンが接したコレステリッ
ク液晶フィルムに回折能を示す領域を形成する工程であ
る。コレステリック液晶フィルムに回折パターンを転写
する際に用いられる回折素子基板の材質としては、金属
や樹脂のような材料であっても良く、あるいはフィルム
表面に回折機能を付与したもの、あるいはフィルムに回
折機能を有する薄膜を転写したもの等、およそ回折機能
を有するものであれば如何なる材質であっても良い。な
かでも取り扱いの容易さや量産性を考えた場合、回折機
能を有するフィルムまたはフィルム積層体がより望まし
い。
【0019】またここでいう回折素子とは、平面型ホロ
グラムの原版等の回折光を生じる回折素子全てをその定
義として含む。またその種類については、表面形状に由
来する回折素子、いわゆる膜厚変調ホログラムのタイプ
であってもよいし、表面形状に因らない、または表面形
状を屈折率分布に変換した位相素子、いわゆる屈折率変
調ホログラムのタイプであっても良い。本発明において
は、回折素子の回折パターン情報をより容易に液晶に付
与することができる点から、膜厚変調ホログラムのタイ
プがより好適に用いられる。また屈折率変調のタイプで
あっても、表面形状に回折を生じる起伏を有したもので
あれば本発明に好適に用いることができる。
【0020】回折パターンをコレステリック液晶フィル
ムに転写する際の諸条件は、コレステリック液晶フィル
ムの諸物性、回折素子基板の材質等によって異なるため
一概には言えないが、通常、温度40〜300℃、好ま
しくは70〜180℃、圧力0.05〜80MPa、好
ましくは0.1〜20MPaの加温および/または加圧
条件下で行うことができる。温度が40℃未満の場合、
室温で十分安定な配向状態を有するコレステリック液晶
フィルムにおいては回折パターンの転写が不十分となる
恐れがある。また300℃を越えるとコレステリック液
晶フィルムの分解や劣化が起こり恐れがある。また圧力
が0.05MPaより低い場合、回折パターンの転写が
不十分となる恐れがある。さらに80MPaより高い場
合には、コレステリック液晶フィルムや他の基材の破壊
等が起こる恐れがあり望ましくない。
【0021】また転写に要する時間は、コレステリック
液晶フィルムを形成しているフィルム材料の種類、フィ
ルム形態、回折パターン型や回折素子基板の材質等によ
り異なるため一概には言えないが、通常0.01秒以
上、好ましくは0.05秒〜1分である。処理時間が
0.01秒より短い場合、回折パターンの転写が不十分
となる恐れがある。また1分を越えるような処理時間は
生産性の観点から望ましいとは言えない。
【0022】回折パターンをコレステリック液晶フィル
ムに転写する具体的な方法としては、例えば上記諸条件
を満足する一般の圧縮成型機、圧延機、カレンダーロー
ラー、ヒートローラー、ラミネーター、ホットスタン
プ、電熱板、サーマルヘッド等を用い、コレステリック
液晶フィルムの液晶面と回折パターン面が接するように
した状態で成型機等に供することにより、回折素子基板
の回折パターンをコレステリック液晶フィルムに転写す
ることができる。また回折パターンの転写は、コレステ
リック液晶フィルムの片面のみに限られるものではな
く、例えば配向支持基板をコレステリック液晶フィルム
から除去し、当該基板を除去したコレステリック液晶フ
ィルムに対して上記と同様の方法によって、フィルム両
面に回折パターンを転写することもできる。
【0023】上記の如き方法および条件にてコレステリ
ック液晶フィルムに回折素子基板の回折パターンを転写
した後、当該回折素子基板はコレステリック液晶フィル
ムから除去される。
【0024】回折パターンが転写されたコレステリック
液晶フィルムは、その回折パターンが転写された当該フ
ィルム面に回折能を示す領域が形成される。ここで回折
能を示す領域とは、その領域を透過した光またはその領
域で反射された光が、幾何学的には影になる部分に回り
込むような効果を生じる領域を意味する。また回折能を
有する領域の有無は、例えばレーザー光等を前記領域に
入射し、直線的に透過または反射する光(0次光)以外
に、ある角度をもって出射する光(高次光)の有無によ
り確認することができる。また別法としては、原子間力
顕微鏡や透過型電子顕微鏡などで液晶層の表面形状や断
面形状を観察することにより回折能を示す領域が形成さ
れているか否か確認することができる。また回折能を示
す領域は、コレステリック液晶フィルムの複数領域、例
えばフィルム表裏面にそれぞれ形成することもできる。
また回折能を示す領域は、例えばフィルム面に均一な厚
さを持った層状態として形成されていることは必ずしも
必要とせず、フィルム面の少なくとも一部に回折能を示
す領域が形成されていれば偏光回折フィルムとしての効
果を発現することができる。また回折能を示す領域を、
所望の図形、絵文字、数字等の型を象るように形成する
こともできる。さらに回折能を示す領域を複数有する場
合、全ての当該領域が同じ回折能を示す必要性はなく、
それぞれの領域において異なった回折能を示すものであ
ってもよい。
【0025】また回折能を示す領域が層状態として形成
されている場合、回折能を示す層(領域)の厚みとして
は、コレステリック液晶フィルムの膜厚に対して通常5
0%以下、好ましくは30%以下、さらに好ましくは1
0%以下の厚みを有する層状態で形成されていることが
望ましい。回折能を示す層(領域)の厚さが50%を超
えると、コレステリック液晶相に起因する選択反射特
性、円偏光特性等の効果が低下し、本発明の効果を得る
ことができない恐れがある。
【0026】さらに本発明の第2工程において、回折素
子基板の回折パターンを転写されたコレステリック液晶
フィルムは、その回折パターンを転写されたフィルム面
における配向状態、すなわち回折能を示す領域の配向状
態は、コレステリック液晶相における螺旋軸方位が膜厚
方向に一様に平行ではないコレステリック配向、好まし
くは螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行でなく、かつ螺
旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔ではないコレステリ
ック配向を形成していることが望ましい。またそれ以外
の領域においては、通常のコレステリック配向と同様の
配向状態、すなわち螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行
で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔な螺旋構
造を形成していることが望ましい。
【0027】また本発明の製造方法によって得られる偏
光回折性コレステリック液晶フィルムにおいて、回折能
を示す領域が一方のフィルム面領域に有する際、そのフ
ィルムの表裏、すなわち回折能を示す領域を有するフィ
ルム面とその面とは反対のフィルム面とは多少異なった
光学効果、呈色効果等を示すものである。したがって本
発明の製造方法で得られる偏光回折性コレステリック液
晶フィルムを各種光学用途等に用いる場合には、その目
的とする機能、効果等に応じ、フィルム面の配置位置等
を選択することが望ましい。
【0028】本発明の第3工程では、第2工程で得られ
た回折パターン転写後のコレステリック液晶フィルムの
回折パターン転写面と再剥離性基板とを接着剤層を介し
て接着せしめた後、コレステリック液晶フィルムから第
1工程で用いた配向支持基板を剥離して、再剥離性基板
に転写する工程である。第3工程において用いられる再
剥離性基板とは、シート状物、フィルム状物、板状物等
の形状を有する自己支持性を具備し、かつ再剥離性を有
する基板であれば特に制限されるものではない。このよ
うな再剥離性基板としては、通常剥離性を有するプラス
チックフィルムが望ましく用いることができる。ここで
再剥離性とは、接着剤を介してコレステリック液晶フィ
ルムと再剥離性基板とを接着した状態において、接着剤
と再剥離性基板との界面で剥離できることをいい、好ま
しくは接着剤を介して再剥離性基板に転写されたコレス
テリック液晶フィルムの空気側面と、別に用意された基
板等を対向させて接着剤を介して張り合わせた後に、再
剥離性基板が直接接する接着剤との界面で剥離できるこ
とが望ましい。本発明の第3工程において用いられる上
記の如き再剥離性基板としては、接着剤(硬化後)との
界面での剥離強度(180゜剥離試験、剥離速度30c
m/分)の値として、通常0.5〜80gf/25m
m、好ましくは2〜50gf/25mmの剥離強度のも
のが望ましく用いられる。このような再剥離性基板とし
て好適なプラスチックフィルムとしては、具体的にはポ
リエチレン、ポリプロピレン、4−メチルペンテン−1
樹脂等のオレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテル
ケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルス
ルホン、ポリケトンサルファイド、ポリスルホン、ポリ
スチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリアリレート、ポリアセター
ル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロ
ース系プラスチックス等が挙げられる。これらのプラス
チックフィルムそれ自身を用いてもよいし、適度な再剥
離性を付与するためにこれらのプラスチックフィルムの
表面に、シリコーンコートをしたもの、有機薄膜または
無機薄膜を形成したもの、化学的処理や物理的処理を施
したものを用いることができる。本発明の第3工程に用
いられる再剥離性基板としては、ポリプロピレン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネートおよびこれらのフィルム表面をシ
リコーン処理したプラスチックフィルムが、接着剤と適
度な接着性および剥離性を兼ね備えていることから特に
望ましい。
【0029】またコレステリック液晶フィルムと再剥離
性基板との間に介される接着剤としては、特に制限され
るものではなく、従来公知の様々な粘・接着剤、例えば
光または電子線硬化型の反応性接着剤、ホットメルト型
接着剤等を適宜用いることができる。
【0030】反応性接着剤としては、光または電子線重
合性を有するプレポリマーおよび/またはモノマーに必
要に応じて他の単官能、多官能性モノマー、各種ポリマ
ー、安定剤、光重合開始剤、増感剤等を配合したものを
用いることができる。
【0031】光または電子線重合性を有するプレポリマ
ーとしては、具体的にはポリエステルアクリレート、ポ
リエステルメタクリレート、ポリウレタンアクリレー
ト、ポリウレタンメタクリレート、エポキシアクリレー
ト、エポキシメタクリレート、ポリオールアクリレー
ト、ポリオールメタクリレート等を例示することができ
る。また光または電子線重合性を有するモノマーとして
は、単官能アクリレート、単官能メタクリレート、2官
能アクリレート、2官能メタクリレート、3官能以上の
多官能アクリレート、多官能メタクリレート等が例示で
きる。またこれらは市販品を用いることもでき、例えば
アロニックス(アクリル系特殊モノマー、オリゴマー;
東亞合成社製)、ライトエステル(共栄社化学社製)、
ビスコート(大阪有機化学工業社製)等を用いることが
できる。
【0032】また光重合開始剤としては、例えばベンゾ
フェノン誘導体類、アセトフェノン誘導体類、ベンゾイ
ン誘導体類、チオキサントン類、ミヒラーケトン、ベン
ジル誘導体類、トリアジン誘導体類、アシルホスフィン
オキシド類、アゾ化合物等を用いることができる。
【0033】光または電子線硬化型の反応性接着剤の粘
度は、接着剤の加工温度等により適宜選択するものであ
り一概にはいえないが、通常25℃で10〜2000m
Pa・s、好ましくは50〜1000mPa・s、さらに
好ましくは100〜500mPa・sである。粘度が1
0mPa・sより低い場合、所望の厚さが得られ難くく
なる。また2000mPa・sより高い場合には、作業
性が低下する恐れがあり望ましくない。粘度が上記範囲
から外れている場合には、適宜、溶剤やモノマー割合を
調整し所望の粘度にすることが好ましい。
【0034】また光硬化型の反応性接着剤を用いた場
合、その接着剤の硬化方法としては公知の硬化手段、例
えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハ
ライドランプ、キセノンランプ等を使用することができ
る。また露光量は、用いる反応性接着剤の種類により異
なるため一概にはいえないが、通常50〜2000mJ
/cm2、好ましくは100〜1000mJ/cm2であ
る。
【0035】また電子線硬化型の反応性接着剤を用いた
場合、その接着剤の硬化方法としては、電子線の透過力
や硬化力により適宜選定されるものであり一概にはいえ
ないが、通常、加速電圧が50〜1000kV、好まし
くは100〜500kVの条件で照射して硬化すること
ができる。
【0036】また接着剤としてホットメルト型接着剤を
用いる場合、当該接着剤も特に制限はないが、ホットメ
ルトの作業温度が80〜200℃、好ましくは100〜
160℃程度のものが作業性等の観点から望ましく用い
られる。具体的には、例えばエチレン・酢酸ビニル共重
合体系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ゴム系、ポリアクリル
系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルブチ
ラール等のポリビニルアセタール系樹脂、石油系樹脂、
テルペン系樹脂、ロジン系樹脂等をベース樹脂として製
造されているものが挙げられる。
【0037】さらに接着剤として粘着剤を用いる場合も
特に制限されるものではなく、例えばゴム系、アクリル
系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系粘着剤などを
用いることができる。接着剤の厚さは、用いられる用途
やその作業性等により異なるため一概にはいえないが、
通常0.5〜50μm、好ましくは1〜10μmであ
る。
【0038】また接着剤の形成方法としては、特に限定
されるものではないが、例えばロールコート法、ダイコ
ート法、バーコート法、、カーテンコート法、エクスト
ルージョンコート法、グラビアロールコート法、スプレ
ーコート法、スピンコート法等の公知の方法を用いて再
剥離性基板またはコレステリック液晶フィルムの回折パ
ターンが転写されたフィルム面若しくは再剥離性基板お
よびコレステリック液晶フィルムの両方に形成すること
ができる。
【0039】コレステリック液晶フィルムの回折パター
ンが転写されたフィルム面と支持基板とを接着剤層を介
して積層する方法としては特に制限されるものではない
が、例えば前述の回折パターンの転写に使用することの
できる機器類として例示したものの中から適宜選定する
等の方法によって積層することができる。
【0040】上記の如き接着剤層を介してコレステリッ
ク液晶フィルムと再剥離性基板とを接着せしめた後、第
1工程で用いた配向支持基板をコレステリック液晶フィ
ルムから剥離し、コレステリック液晶フィルムを再剥離
性基板側に転写する。
【0041】配向支持基板の剥離する方法としては、例
えば配向支持基板のコーナー端部に粘着テープを貼り付
けて人為的に剥離する方法、ロール等を用いて機械的に
剥離する方法、構造材料全てに対する貧溶媒に浸漬した
後に機械的に剥離する方法、貧溶媒中で超音波をあてて
剥離する方法、配向支持基板とコレステリック液晶フィ
ルムとの熱膨張係数の差を利用して温度変化を与えて剥
離する方法、配向支持基板そのもの、または配向支持基
板上の配向膜を溶解除去する方法等を例示することがで
きる。剥離性については、コレステリック液晶フィルム
を形成しているフィルム材料の諸物性や配向支持基板と
の密着性によって異なるため、その系にもっとも適した
方法を採用すべきである。
【0042】上記の如くして再剥離性基板にコレステリ
ック液晶フィルムを転写した後、第4工程としてコレス
テリック液晶フィルムから再剥離性基板を剥離すること
により、本発明の偏光回折性コレステリック液晶フィル
ムを製造することができる。
【0043】コレステリック液晶フィルムから再剥離性
基板を剥離する方法は、第3工程において配向支持基板
を剥離する方法として説明した各方法を適宜採用するこ
とができる。またコレステリック液晶フィルムが自己支
持性に乏しい場合には、適度な自己支持性を有するシー
ト状、フィルム状、板状等の形状を有する第2の支持基
板と配向支持基板を剥離したコレステリック液晶フィル
ム面とを接着剤層を介して接着せしめた後に再剥離性基
板を上記の方法で剥離することもできる。
【0044】上記の如き第2の支持基板としては、例え
ばポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエ
ーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエー
テルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルス
ルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリフェニレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリ
スチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、ポリアリ
レート、セルロース系プラスチックス、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂等のシート、フィルムあるいは基板、ま
たは紙、合成紙等の紙類、金属箔、ガラス板等から適宜
選択して用いることができる。さらに支持基板として
は、その表面に凹凸が施されているものであってもよ
い。なお、必要によってはこれら基板は前述の配向支持
基板と同一であってもよい。
【0045】第2の支持基板とコレステリック液晶フィ
ルムとの接着に用いられる接着剤としては、第3工程に
おいて用いた光または電子線硬化型の反応性接着剤等を
好適に用いることができる。さらに上記の方法、すなわ
ち第2の支持基板を用い、再剥離性基板を剥離してコレ
ステリック液晶フィルムを製造する際には、上述した第
3工程における接着剤層に紫外線防止剤、ハードコート
剤等を配合しておくことにより、支持基板/接着剤層/
コレステリック液晶フィルム/保護層(接着剤硬化層)
の順に構成された偏光回折素子を得ることもできる。
【0046】本発明の製造方法によって得られる偏光回
折性コレステリック液晶フィルムは、回折光が円偏光性
を有するという、従来の光学フィルムには無い特異な効
果を有する。この効果により、例えばエリプソメーター
のような偏光を必要とする分光光学機器に用いることに
より、光の利用効率を極めて高くすることが可能とな
る。従来の偏光を必要とする分光光学機器では、光源よ
り発した光を回折格子やプリズム等の分光素子を用いて
波長ごとに分光した後に偏光子を透過させる、または偏
光子を透過させた後に分光する必要があり偏光子が必須
であった。この偏光子は、入射した光の約50%を吸収
してしまい、また界面での反射が生じるために光の利用
効率が極めて悪いといった問題があったが、本発明の製
造方法によって得られる偏光回折性コレステリック液晶
フィルムを用いることにより光の利用効率を極めて高
く、理論的には約100%利用することが可能となる。
また本発明の製造方法によって得られる当該フィルム
は、通常の偏光板を用いることによって容易に回折光の
透過および遮断をコントロールすることが可能である。
通常、偏光性を有していない回折光では、どのような偏
光板と組み合わせても完全に遮断することはできない。
すなわち本発明の製造方法によって得られる偏光回折素
子では、例えば右偏光性を有する回折光は、左円偏光板
を用いた時にのみ完全に遮断することができ、それ以外
の偏光板を用いても完全な遮断を実現することができな
いものである。このような効果を有することから、例え
ば観察者が偏光板越しに回折像を観察する環境におい
て、偏光板の状態を変化させることによって、回折像を
暗視野から突然浮かび上がらせたり、また突然消失させ
たりすることが可能となる。
【0047】以上のように本発明の製造方法によって得
られる偏光回折性コレステリック液晶フィルムは、新た
な回折機能素子として応用範囲は極めて広く、種々の光
学用素子や光エレクトロニクス素子、装飾用部材、偽造
防止用素子等として使用することができる。
【0048】具体的に光学用素子や光エレクトロニクス
素子としては、例えば透明かつ等方なフィルム、例えば
フジタック(富士写真フィルム社製)、コニカタック
(コニカ社製)などのトリアセチルセルロースフィル
ム、TPXフィルム(三井化学社製)、アートンフィル
ム(日本合成ゴム社製)、ゼオネックスフィルム(日本
ゼオン社製)、アクリプレンフィルム(三菱レーヨン社
製)等に当該フィルムを積層して偏光回折素子とするこ
とにより様々な光学用途への展開を図ることが可能であ
る。例えば当該偏光回折素子をTN(twisted
nematic)−LCD(Liquid Cryst
al Display)、STN(Super Twi
sted Nematic)−LCD、ECB(Ele
ctrically Controlled Bire
fringence)−LCD、OMI(Optica
l Mode Interference)−LCD、
OCB(Optically Compensated
Birefringence)−LCD、HAN(H
ybrid Aligned Nematic)−LC
D、IPS(In Plane Switching)
−LCD等の液晶ディスプレーに備えることによって色
補償および/または視野角改良された各種LCDを得る
ことができる。また当該偏光回折素子を上記したように
分光された偏光を必要とする分光光学機器、回折現象に
より特定の波長を得る偏光光学素子、光学フィルター、
円偏光板、光拡散板等として用いることも可能であり、
さらに1/4波長板と組み合わせることによって直線偏
光板を得ることもできる等、光学用素子や光エレクトロ
ニクス素子として従来にない光学効果を発現しうる様々
な光学部材を提供することができる。
【0049】装飾用部材としては、回折能による虹色呈
色効果とコレステリック液晶による色鮮やかな呈色効果
等を併せ持った新たな意匠性フィルムをはじめ様々な意
匠性成形材料を得ることができる。また薄膜化できるこ
とから既存製品等に添付する、一体化する等の方法によ
って、他の類似製品との差別化にも大きく貢献すること
が期待できる。例えば、意匠性のある回折パターンを組
み込んだ偏光回折性コレステリック液晶フィルムをガラ
ス窓等に張り付けることにより、外部からはその視角に
よって前記回折パターンを伴ったコレステリック液晶特
有の選択反射が異なった色に見え、ファッション性に優
れたものとなる。また明るい外部からは内部が見え難
く、それにもかかわらず内部からは外部の視認性がよい
窓とすることができる。
【0050】偽造防止用素子としては、回折素子および
コレステリック液晶のそれぞれの偽造防止効果を併せ持
った新たな偽造防止フィルム、シール、ラベル等として
用いることができる。例えば自動車運転免許証、身分証
明証、パスポート、クレジットカード、プリペイドカー
ド、各種金券、ギフトカード、有価証券等のカード基
板、台紙等と本発明の製造方法によって得られる偏光回
折性コレステリック液晶フィルムとを一体化するまたは
一部に設ける、具体的には貼り付ける、埋め込む、紙類
に織り込むことにより偽造防止フィルムとしての効果を
発現することができる。また本発明の製造方法によって
得られる偏光回折性コレステリック液晶フィルムは、回
折能を示す領域がコレステリック液晶フィルムに一体化
されたものであり、さらにコレステリック液晶の波長選
択反射性、円偏光選択反射性、色の視角依存性、コレス
テリックカラーの美しい色を呈する効果を併せ持ったも
のである。したがって本発明の製造方法によって得られ
る偏光回折性コレステリック液晶フィルムを偽造防止フ
ィルムとして用いた場合には、当該偏光回折性コレステ
リック液晶フィルムの偽造は極めて困難であるといえ
る。また偽造防止効果とあわせて、回折素子の虹色呈色
効果、コレステリック液晶の色鮮やかな呈色効果を有す
ることから意匠性にも優れたものである。これらのこと
から本発明の製造方法によって得られる偏光回折性コレ
ステリック液晶フィルムは、偽造防止用素子としても好
適に用いることができる。
【0051】これらの用途はほんの一例であり、本発明
の製造方法によって得られる偏光回折性コレステリック
液晶フィルムは、従来、回折素子単体、通常のコレステ
リック配向を固定化したコレステリック配向フィルム単
体が使用されている各種用途や、新たな光学的効果を発
現することが可能であること等から前記用途以外の様々
な用途にも応用展開が可能である。
【0052】
【実施例】以下に実施例について述べるが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。本発明で使用した各種
測定法を説明する。
【0053】(GPC測定法)東ソー製GPC(CP8
000、CO8000、UV8000)に、TSKG3
000HXL、G2000HXL、G1000HXLの
構成のカラムを接続し、25℃℃でテトラヒドロフラン
(THF)溶媒、流量0.7ml/分で測定を行った。
同条件で標準ポリスチレンを用いて検量線を別途作成
し、ポリスチレン換算の重量平均分子量Mw、数平均分
子量Mnおよび分子量分布Mw/Mnを求めた。 (ガラス転移温度(Tg)の測定)Du Pont製D
SC990にて測定した。 (液晶相から等方相への転移温度(Ti)の測定)ホッ
トステージを設置したオリンパス(株)製偏光顕微鏡B
X50にて測定を行った。
【0054】(実施例1)Mwが3000、Mw/Mn
2.0、対数粘度が0.124dl/g、Tgが80
℃、Tiが230℃の液晶性ポリエステル(R体光学活
性化合物を含有)をラビング処理したポリフェニレンス
ルフィドフィルム上にスピンコート法で製膜した。次い
で180℃5分間熱処理したところ、金色の鏡面反射を
呈するフィルムが得られた。得られたフィルムを日本分
光(株)製紫外可視近赤外分光光度計V−570にて透
過スペクトルを測定したところ、中心波長が約600n
m、選択反射波長帯域幅が約100nmの選択反射を示
すコレステリック配向が固定化されたコレステリック液
晶フィルムが得られていることが確認された。
【0055】次いでエドモンド・サイエンティフィック
・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/m
m)の回折面とコレステリック液晶フィルムの液晶面が
向き合うように重ね、東京ラミネックス社製ラミネータ
ーDX−350を用い、120℃、0.3MPa、ロー
ル接触時間0.5秒の条件で加熱加圧を行った。室温ま
で冷却後、回折格子フィルムを取り除いた。
【0056】回折格子フィルムが重ねられていたコレス
テリック液晶フィルム面を観察したところ、回折パター
ンに起因する虹色とコレステリック液晶に特有の選択反
射とが明瞭に認められた。また回折格子フィルムを取り
除いたコレステリック液晶フィルム面の配向状態を偏光
顕微鏡観察および液晶層断面の透過型電子顕微鏡観察を
したところ、コレステリック相における螺旋軸方位が膜
厚方向に一様に平行ではなく、かつ螺旋ピッチが膜厚方
向に一様に等間隔ではないコレステリック配向が液晶層
の表面領域に形成されていることが確認された。またそ
れ以外の領域においては、螺旋軸方位が膜厚方向に一様
に平行で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔な
コレステリック配向が形成していることが確認された。
この領域のコレステリック配向の螺旋巻き数は3であっ
た。
【0057】またコレステリック液晶フィルム面内に垂
直にHe−Neレーザー(波長632.8nm)を入射
したところ、0゜および約±35゜の出射角にレーザー
光が観察された。さらに偏光特性を確認するために、通
常の室内照明下に得られたフィルムをおき、右円偏光板
(右円偏光のみ透過)を介して観察したところ、虹色の
反射回折光が観察され、偏光板なしで観察した場合の明
るさとほぼ同じであった。これに対し左円偏光板(左円
偏光のみ透過)を介して観察したところ、暗視野とな
り、虹色の反射回折光は観察されなかった。
【0058】以上のことよりコレステリック液晶フィル
ムには、回折能を示す領域がフィルム表面領域に形成さ
れ、またその回折光が右円偏光であることが確認され
た。
【0059】コレステリック液晶フィルムの回折パター
ンが転写された面に、市販のアクリル系光硬化型接着剤
をバーコーターで厚さ5μmとなるように塗布し、その
上にシリコーン系離型層の形成されたポリエチレンテレ
フタレートフィルムをラミネーターで積層し、紫外線照
射して硬化させた後、配向支持基板として用いたポリフ
ェニレンスルフィドフィルムの端部を手で持ち、180
°方向にポリフェニレンスルフィドフィルムをポリフェ
ニレンスルフィドフィルムとコレステリック液晶層との
界面で剥離した。
【0060】ついで、露出したコレステリック液晶層上
に上述のアクリル系光硬化型接着剤を塗布し。トリアセ
チルセルロースフィルムを積層、紫外線照射して硬化さ
せた後シリコーン系離型層付きポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを剥離除去して偏光回折性コレステリック
液晶フィルムを得た。得られた偏光回折性コレステリッ
ク液晶フィルムの液晶層の配向状態は、上述の各種観察
と全く同一の結果を与えた。
【0061】(実施例2)Mwが7000、Mw/Mn
2.0、対数粘度が0.144dl/g、Tgが85
℃、Tiが230℃の液晶性ポリエステル(R体光学活
性化合物を含有)をラビング処理したポリフェニレンス
ルフィド上にスピンコート法で製膜した。次いで200
℃5分間熱処理したところ、金色の鏡面反射を呈するフ
ィルムが得られた。同フィルムを日本分光(株)製紫外
可視近赤外分光光度計V−570にて透過スペクトルを
測定したところ、中心波長が約600nm、選択反射波
長帯域幅が約100nmの選択反射を示すコレステリッ
ク配向が固定化されたフィルムが形成されていることが
確認された。このコレステリック液晶フィルムを使用す
る以外は実施例1と同様に行い、偏光回折性コレステリ
ック液晶フィルムを得た。得られた偏光回折性コレステ
リック液晶フィルムの液晶層の配向状態は、実施例1と
同様の結果を与えた。
【0062】(実施例3)Mwが7000、Mw/Mn
2.0、対数粘度が0.144dl/g、Tgが85
℃、Tiが230℃の液晶性ポリエステル(R体光学活
性化合物を含有)をラビング処理したポリフェニレンス
ルフィド上にスピンコート法で製膜した。次いで200
℃5分間熱処理したところ、金色の鏡面反射を呈するフ
ィルムが得られた。同フィルムを日本分光(株)製紫外
可視近赤外分光光度計V−570にて透過スペクトルを
測定したところ、中心波長が約600nm、選択反射波
長帯域幅が約100nmの選択反射を示すコレステリッ
ク配向が固定化されたフィルムが形成されていることが
確認された。
【0063】エドモンド・サイエンティフィック・ジャ
パン社製刻線式回折素子フィルム(900本/mm)の
回折面と前記で得られたコレステリック液晶フィルムの
液晶面が向き合うように重ね、東京ラミネックス社製ラ
ミネーターDX−350を用い、130℃、0.1MP
a、ロール接触時間0.5秒の条件で加熱加圧を行っ
た。室温まで冷却後、刻線式回折格子フィルムを取り除
いた。
【0064】回折格子フィルムが重ねられていたコレス
テリック液晶フィルム面を観察したところ、回折パター
ンに起因する虹色とコレステリック液晶に特有の選択反
射とが明瞭に認められた。また回折格子フィルムを取り
除いたコレステリック液晶フィルム面の配向状態を偏光
顕微鏡観察および液晶層断面の透過型電子顕微鏡観察を
したところ、コレステリック相における螺旋軸方位が膜
厚方向に一様に平行ではなく、かつ螺旋ピッチが膜厚方
向に一様に等間隔ではないコレステリック配向が液晶層
の表面領域に形成されていることが確認された。またそ
れ以外の領域においては、螺旋軸方位が膜厚方向に一様
に平行で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔な
コレステリック配向が形成していることが確認された。
この領域のコレステリック配向の螺旋巻き数は4であっ
た。
【0065】またコレステリック液晶フィルム面内に垂
直にHe−Neレーザー(波長632.8nm)を入射
したところ、0゜および約±35゜の出射角にレーザー
光が観察された。さらに偏光特性を確認するために、通
常の室内照明下に得られたフィルムをおき、右円偏光板
(右円偏光のみ透過)を介して観察したところ、虹色の
反射回折光が観察され、偏光板なしで観察した場合の明
るさとほぼ同じであった。これに対し左円偏光板(左円
偏光のみ透過)を介して観察したところ、暗視野とな
り、虹色の反射回折光は観察されなかった。
【0066】以上のことよりコレステリック液晶フィル
ムには、回折能を示す領域がフィルム表面領域に形成さ
れ、またその回折光が右円偏光であることが確認され
た。次いで得られたコレステリック液晶フィルムのコレ
ステリック液晶面に、バーコーターを使用して市販の光
硬化型アクリル系オリゴマーからなる接着剤を厚さ5μ
mとなるように塗布した。次に塗布面にシリコーン系離
型層付きポリエチレンテレフタレートフィルムを卓上ラ
ミネーターを用いて貼り合わせ、紫外線照射し、接着剤
を硬化させた後、配向支持基板として用いたポリフェニ
レンスルフィドフィルムの端部を手で持ち、180°方
向にポリフェニレンスルフィドフィルムをポリフェニレ
ンスルフィドフィルムとコレステリック液晶層との界面
で剥離した。さらに、露出した液晶面に前述の光硬化型
アクリル系オリゴマーからなる接着剤を厚さ5μmとな
るように塗布し、アートンフィルム(商品名、JSR
製)を積層し紫外線照射により硬化させ、シリコーン系
離型層付きポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離
除去して偏光回折性コレステリック液晶フィルムを得
た。得られた偏光回折性コレステリック液晶フィルムの
液晶層の配向状態は、上述の各種観察と全く同一の結果
を与えた。
【0067】(実施例4)Mwが20000、Mw/M
n2.2、対数粘度が0.344dl/g、Tgが10
2℃、Tiが250℃の液晶性ポリエステル(R体光学
活性化合物を含有)をラビング処理したポリフェニレン
スルフィド上にスピンコート法で製膜した。次いで22
0℃5分間熱処理したところ、金色の鏡面反射を呈する
フィルムが得られた。同フィルムを日本分光(株)製紫
外可視近赤外分光光度計V−570にて透過スペクトル
を測定したところ、中心波長が約600nm、選択反射
波長帯域幅が約100nmの選択反射を示すコレステリ
ック配向が固定化されたフィルムが形成されていること
が確認された。
【0068】エドモンド・サイエンティフィック・ジャ
パン社製刻線式回折格子フィルム(900本/mm)の
回折面と前記で得られたコレステリック液晶フィルムの
液晶面が向き合うように重ね、油圧プレスにて105
℃、15MPaで30秒間加熱加圧後水冷して室温まで
冷却後、刻線式回折格子フィルムを取り除いた。
【0069】回折格子フィルムが重ねられていたコレス
テリック液晶フィルム面を観察したところ、回折パター
ンに起因する虹色とコレステリック液晶に特有の選択反
射とが明瞭に認められた。また回折格子フィルムを取り
除いたコレステリック液晶フィルム面の配向状態を偏光
顕微鏡観察および液晶層断面の透過型電子顕微鏡観察を
したところ、コレステリック相における螺旋軸方位が膜
厚方向に一様に平行ではなく、かつ螺旋ピッチが膜厚方
向に一様に等間隔ではないコレステリック配向が液晶層
の表面領域に形成されていることが確認された。またそ
れ以外の領域においては、螺旋軸方位が膜厚方向に一様
に平行で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔な
コレステリック配向が形成していることが確認された。
この領域のコレステリック配向の螺旋巻き数は6であっ
た。
【0070】またコレステリック液晶フィルム面内に垂
直にHe−Neレーザー(波長632.8nm)を入射
したところ、0゜および約±35゜の出射角にレーザー
光が観察された。さらに偏光特性を確認するために、通
常の室内照明下に得られたフィルムをおき、右円偏光板
(右円偏光のみ透過)を介して観察したところ、虹色の
反射回折光が観察され、偏光板なしで観察した場合の明
るさとほぼ同じであった。これに対し左円偏光板(左円
偏光のみ透過)を介して観察したところ、暗視野とな
り、虹色の反射回折光は観察されなかった。
【0071】以上のことよりコレステリック液晶フィル
ムには、回折能を示す領域がフィルム表面領域に形成さ
れ、またその回折光が右円偏光であることが確認され
た。
【0072】このコレステリック液晶フィルムのコレス
テリック液晶面にバーコーターを使用して、リポキシS
P−1509(昭和高分子(株)製商品名)に微細シリ
カ(日本アエロジル(株)製、アエロジルR812(商
品名))5重量%、紫外線吸収剤CyasorbUV−
24(サイテック社製)5重量%および4重量%のルシ
リンTPO(BASF社商品名)を混合したイソプロピ
ルアルコールの20重量%溶液をバーコーターで厚さ5
μmとなるように塗布・乾燥し、塗布面にポリエチレン
テレフタレートフィルムを卓上ラミネーターを用いて貼
り合わせ、紫外線照射し、接着剤を硬化させた後、配向
支持基板として用いたポリフェニレンスルフィドフィル
ムの端部を手で持ち、180°方向にポリフェニレンス
ルフィドフィルムをポリフェニレンスルフィドフィルム
とコレステリック液晶層との界面で剥離させた。
【0073】次いでポリフェニレンスルフィドフィルム
が剥離されたコレステリック液晶層に紫外線硬化型の接
着剤を介してトリアセチルセルロースフィルムを卓上ラ
ミネーターを用いて貼り合わせ、紫外線を照射し、接着
剤を硬化させた後、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムを微細シリカおよび紫外線吸収剤を配合した接着剤層
との界面で剥離し、保護層(接着剤層(紫外線吸収剤お
よび微細シリカ含有))/コレステリック液晶フィルム
/接着剤層/トリアセチルセルロースフィルムからなる
偏光回折性コレステリック液晶フィルムを得た。得られ
た偏光回折性コレステリック液晶フィルムの液晶層の配
向状態は、上述の各種観察と全く同一の結果を与えた。
【0074】(比較例1)Mwが950、Mw/Mn
2、対数粘度が0.06dl/g、Tgが60℃、Ti
が220℃の液晶性ポリエステル(R体光学活性化合物
を含有)をラビング処理したポリフェニレンスルフィド
上にスピンコート法で製膜した。次いで180℃5分間
熱処理したところ、金色の鏡面反射を呈するフィルムが
得られた。同フィルムを日本分光(株)製紫外可視近赤
外分光光度計V−570にて透過スペクトルを測定した
ところ、中心波長が約600nm、選択反射波長帯域幅
が約100nmの選択反射を示すコレステリック配向が
固定化されたフィルムが形成されていることが確認され
た。
【0075】エドモンド・サイエンティフィック・ジャ
パン社製刻線式回折格子フィルム(900本/mm)の
回折面と上記で得られたコレステリック液晶フィルムの
液晶面が向き合うように重ね、東京ラミネックス社製ラ
ミネーターDX−350を用い、120℃、0.3MP
a、ロール接触時間0.5秒の条件で加熱加圧を行っ
た。次に室温まで冷却後、刻線式回折格子フィルムを取
り除いた。得られたフィルムは、フィルムの一部に割れ
が生じるとともに、コレステリック配向に乱れ配向ムラ
が発生していた。また回折パターンに起因する虹色も呈
していなかった。
【0076】(比較例2)Mw(重量平均分子量)が約
12万、Mw/Mnが4.0、対数粘度が2.0dl/
g、Tgが150℃、Tiが240℃の液晶性ポリエス
テル(R体光学活性化合物を含有)をラビング処理した
ポリフェニレンスルフィド上にスピンコート法で製膜
し、220℃20分間熱処理したところ、淡黄色系の弱
い選択反射を呈するフィルムが得られた。同フィルムを
日本分光(株)製紫外可視近赤外分光光度計V−570
にて透過スペクトルを測定したところ、中心波長が約5
50〜600nmで明確に特定できず、選択反射波長帯
域がブロードの弱い選択反射を示した。オリンパス
(株)製顕微鏡BX50で観察したところ、液晶層に多
数の配向欠陥が観察された。
【0077】次いでエドモンド・サイエンティフィック
・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/m
m)の回折面と上記で得られたフィルムの液晶面が向き
合うように重ね、東京ラミネックス社製ラミネーターD
X−350を用い、120℃、0.3MPa、ロール接
触時間0.5秒の条件で加熱加圧を行った。次に室温ま
で冷却後、刻線式回折格子フィルムを取り除いた。回折
格子フィルムを取り除いた液晶面は、さらに多くの配向
欠陥が発生し、また回折パターンに起因する虹色も全く
呈していなかった。
【0078】(比較例3)Mwが95000、Mw/M
nが6.0、対数粘度が1.5dl/g、Tgが145
℃、Tiが240℃の液晶性ポリエステル(R体光学活
性化合物を含有)をラビング処理したポリフェニレンス
ルフィド上にスピンコート法で製膜し、220℃20分
間熱処理したところ、淡黄色系の弱い選択反射を呈する
フィルムが得られた。同フィルムを日本分光(株)製紫
外可視近赤外分光光度計V−570にて透過スペクトル
を測定したところ、中心波長が約550〜600nmで
明確に特定できず、選択反射波長帯域がブロードの弱い
選択反射を示した。オリンパス(株)製顕微鏡BX50
で観察したところ、液晶層に多数の配向欠陥が観察され
た。
【0079】次いでエドモンド・サイエンティフィック
・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/m
m)の回折面と上記で得られたフィルムの液晶面が向き
合うように重ね、東京ラミネックス社製ラミネーターD
X−350を用い、120℃、0.3MPa、ロール接
触時間0.5秒の条件で加熱加圧を行った。次に室温ま
で冷却後、刻線式回折格子フィルムを取り除いた。回折
格子フィルムを取り除いた液晶面は、さらに多くの配向
欠陥が発生し、また回折パターンに起因する虹色も全く
呈していなかった。
【0080】(比較例4)Mwが98000、Mw/M
nが3.0、対数粘度が1.8dl/g、Tgが205
℃、Tiが250℃の液晶性ポリエステル(R体光学活
性化合物を含有)をラビング処理したポリフェニレンス
ルフィド上にスピンコート法で製膜し、230℃20分
間熱処理したところ、淡黄色系の弱い選択反射を呈する
フィルムが得られた。同フィルムを日本分光(株)製紫
外可視近赤外分光光度計V−570にて透過スペクトル
を測定したところ、中心波長が約550〜600nmで
明確に特定できず、選択反射波長帯域がブロードの弱い
選択反射を示した。またオリンパス(株)製顕微鏡BX
50で観察したところ、液晶層に多数の配向欠陥が観察
された。
【0081】次いでエドモンド・サイエンティフィック
・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/m
m)の回折面と上記で得られたフィルムの液晶面が向き
合うように重ね、東京ラミネックス社製ラミネーターD
X−350を用い、120℃、3MPa、ロール接触時
間0.5秒の条件で加熱加圧を行った。次に室温まで冷
却後、刻線式回折格子フィルムを取り除いた。回折格子
フィルムを取り除いた液晶面は、さらに多くの配向欠陥
が発生し、また回折パターンに起因する虹色も全く呈し
ていなかった。
【0082】(比較例5)Mw(重量平均分子量)が1
040、Mw/Mnが2.1、対数粘度が0.06dl
/g、Tgが15℃、Tiが36℃の液晶性ポリエステ
ル(R体光学活性化合物を含有)をラビング処理したポ
リフェニレンスルフィド上にスピンコート法で製膜し、
30℃5分間熱処理したところ、金色の鏡面反射を呈す
るフィルムが得られた。同フィルムを日本分光(株)製
紫外可視近赤外分光光度計V−570にて透過スペクト
ルを測定したところ、中心波長が約600nm、選択反
射波長帯域幅が約100nmの選択反射を示すコレステ
リック液晶層が形成されていることが確認された。
【0083】エドモンド・サイエンティフィック・ジャ
パン社製刻線式回折素子フィルム(900本/mm)の
回折面と上記で得られたコレステリック液晶フィルムの
液晶面が向き合うように重ね、東京ラミネックス社製ラ
ミネーターDX−350を用い、40℃、0.3MP
a、ロール接触時間0.5秒の条件で加熱加圧を行っ
た。次に室温まで冷却後、刻線式回折素子フィルムを取
り除いた。得られたフィルムは、コレステリック液晶相
の一部が等方相に転移するとともに、コレステリック配
向が乱れ、配向ムラが発生していた。また回折パターン
に起因する虹色も呈していなかった。
【0084】(比較例6)Mw(重量平均分子量)が1
030、Mw/Mnが2.2、対数粘度が0.046d
l/g、Tgが20℃、Tiが115℃の液晶性ポリエ
ステル(R体光学活性化合物を含有)をラビング処理し
たポリフェニレンスルフィド上にスピンコート法で製膜
し、100℃5分間熱処理したところ、金色の鏡面反射
を呈するフィルムが得られた。同フィルムを日本分光
(株)製紫外可視近赤外分光光度計V−570にて透過
スペクトルを測定したところ、中心波長が約600n
m、選択反射波長帯域幅が約100nmの選択反射を示
すコレステリック配向が固定化されたフィルムが形成さ
れていることが確認された。
【0085】エドモンド・サイエンティフィック・ジャ
パン社製刻線式回折素子フィルム(900本/mm)の
回折面と上記で得られたコレステリック液晶フィルムの
液晶面が向き合うように重ね、水圧プレス機にて、50
℃、90MPa、加圧時間30秒の条件で加熱加圧を行
った。次に室温まで冷却後、刻線式回折素子フィルムを
取り除いた。得られたフィルムは、フィルムの一部に割
れが生じるとともに、コレステリック配向に乱れ配向ム
ラが発生していた。また回折パターンに起因する虹色も
呈していなかった。
【0086】(比較例7)Mwが98900、Mw/M
nが4.0、対数粘度が2.5dl/g、Tgが148
℃、Tiが250℃の液晶性ポリエステル(R体光学活
性化合物を含有)をラビング処理したポリフェニレンス
ルフィド上にスピンコート法で製膜し、220℃20分
間熱処理したところ、淡黄色系の弱い選択反射を呈する
フィルムが得られた。同フィルムを日本分光(株)製紫
外可視近赤外分光光度計V−570にて透過スペクトル
を測定したところ、中心波長が約550〜600nmで
明確に特定できず、選択反射波長帯域がブロードの弱い
選択反射を示した。またオリンパス(株)製顕微鏡BX
50で観察したところ、液晶層に多数の配向欠陥が観察
され、均一なコレステリック配向は得られていなかっ
た。次いでエドモンド・サイエンティフィック・ジャパ
ン社製刻線式回折格子フィルム(900本/mm)の回
折面と上記で得られたフィルムの液晶面が向き合うよう
に重ね、東京ラミネックス社製ラミネーターDX−35
0を用い、120℃、0.3MPa、ロール接触時間
0.5秒の条件で加熱加圧を行った。次に室温まで冷却
後、刻線式回折格子フィルムを取り除いた。回折格子フ
ィルムを取り除いた液晶面は、さらに多くの配向欠陥が
発生し、また回折パターンに起因する虹色も全く呈して
いなかった。
【0087】
【発明の効果】本発明では、特定物性の高分子液晶をフ
ィルム材料として用いることにより、当該材料で得られ
たコレステリック配向フィルムの配向に容易に回折素子
基板の回折パターンを複雑な工程や処理等を行うことな
く転写することができ、その結果、従来の光学素子では
示さない回折光が円偏光性を示すといった特異な光学特
性を持った偏光回折性コレステリック液晶フィルムを製
造することができる。さらに支持用基板が無い形態での
偏光回折性コレステリック液晶フィルムの製造が可能で
あり、さらに回折能を示す領域を有するフィルム面とは
反対の面を支持基板側に接するように配置される液晶デ
ィスプレー等の光学素子、光エレクトロニクス素子、装
飾用材料、偽造防止用素子等の光学部材として軽量化、
薄膜化を達成することができ、しかも低コスト化等もで
きる等、優れた効果を奏するものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/30 G02B 5/30 G02F 1/13 505 G02F 1/13 505 Fターム(参考) 2H049 AA40 AA43 BA05 BA16 BA45 BB42 BB54 BC04 CA15 2H088 FA29 GA03 GA13 HA01 HA18 HA28 MA20 4F071 AA09B AA10A AA15B AA20B AA21B AA22B AA28A AA29A AA29B AA30A AA31A AA33 AA40B AA42A AA43 AA43A AA45B AA46B AA48 AA48B AA50 AA50B AA51B AA53A AA54A AA54B AA60 AA60B AA63B AA64B AA67 AA72A AA74A AA81 AA86 AA88 AH19 BA02 BA04 BB02 BC01 BC12 CA01 CB01 CC01 4F213 AH33 AH73 WA40 WA53 WA90 WB01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向支持基板上にGPC(ポリスチレ
    ン換算)で測定した重量平均分子量Mwが1000〜1
    0万、分子量分布(Mw/Mn;Mnは数平均分子量)
    が5以下、対数粘度が0.05〜2.0(フェノール/
    テトラクロロエタン(重量比60/40)混合溶媒にお
    いて濃度0.5g/dl(温度30℃))、ガラス転移
    温度(Tg)が200℃以下、かつ液晶相から等方相へ
    の転移温度(Ti)が40℃以上である高分子液晶を必
    須成分とするフィルム材料からなるコレステリック液晶
    フィルムを形成する第1工程、コレステリック液晶フィ
    ルム面に回折素子基板の回折パターンを転写し、フィル
    ムの一部に回折能を示す領域を形成する第2工程、回折
    パターンが転写されたコレステリック液晶フィルムのフ
    ィルム面と再剥離性基板とを接着剤層を介して接着せし
    めた後、コレステリック液晶フィルムから配向支持基板
    を剥離して、再剥離性基板に転写する第3工程、及びコ
    レステリック液晶フィルムから再剥離性基板を剥離する
    第4工程、を含む偏光回折性コレステリック液晶フィル
    ムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009040041A (ja) * 2007-07-17 2009-02-26 Kimoto & Co Ltd 基材レス機能性部材の製造方法
JP2009083469A (ja) * 2007-09-13 2009-04-23 Kimoto & Co Ltd 基材レス機能性部材の製造方法
JP2012511595A (ja) * 2008-12-11 2012-05-24 エフピーイノベイションズ パターンを組み込んだ虹色固体ナノ結晶セルロースフィルム及びその製造方法
JP2013189535A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Sumitomo Chemical Co Ltd 液晶ポリエステルフィルムの製造方法及び液晶ポリエステルフィルム

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