JP2000343935A - 摺動抵抗付与装置 - Google Patents

摺動抵抗付与装置

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JP2000343935A
JP2000343935A JP11368005A JP36800599A JP2000343935A JP 2000343935 A JP2000343935 A JP 2000343935A JP 11368005 A JP11368005 A JP 11368005A JP 36800599 A JP36800599 A JP 36800599A JP 2000343935 A JP2000343935 A JP 2000343935A
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彰 安積
Shigeru Yabutani
茂 藪谷
Shigenori Shibata
成徳 柴田
Kazumichi Shigeno
一道 重野
Hiroshi Kondo
浩史 近藤
Shoichi Yasue
章一 安江
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に適正な摺動抵抗を確保でき、耐久性に優
れた摺動抵抗付与装置を提供する。 【解決手段】 空調用風向変更装置31は、可動部材と
しての第1ボディ42,同第1ボディに連結された同じ
く可動部材としての第2ボディ43、固定部材としての
リング44および板ばね45から構成されている。リン
グ44は、両ボディ42とリング44との間の環状間隙
65に配置されている。そして、両ボディ42の回転に
追従して板ばね45も回転される。このとき、板ばね4
5はリング44の凸部63a〜63fとの各間に摺動抵
抗を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、車両、
船舶、飛行機等の乗り物の内部における空調用吹出口に
設けられる風向変更装置、前記乗り物に搭乗した搭乗者
が握って身体を支えるためのアシストグリップ、トラン
クケース、アタッシュケース等を搬送するために握られ
るグリップ等において具体化され、可動部材に対して摺
動抵抗を付与するようにした摺動抵抗付与装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】前述した風向変更装置においては、風向
変更のためのフィンを有する可動部材が操作されること
により、フィンの向きが変更されて風向が変更される。
そして、可動部材は軸により、前記乗り物室内の固定部
に対して回転可能に支持されている。さらに、可動部材
の動作を安定化するために、回転軸と固定部との間に抵
抗を付与するための抵抗付与手段が講じられている。こ
の抵抗付与手段は、例えば金属製の回転軸に対して樹脂
製のシムをしまり嵌めにすることにより構成されるのが
一般的である(第1の従来構成)。
【0003】また、前述したグリップにおいては、前記
不使用時には搭乗者の邪魔にならないように、あるいは
意匠性の向上のために格納状態に保持される。この状態
では、グリップは、乗り物あるいはケースの本体に対し
てほぼ平行状態となるように保持される。一方、使用時
においては、グリップが回転軸を中心に回動されて、本
体に対してほぼ垂直状態となるように引き起こされ、把
持状態とされる。この種のグリップには、把持状態にお
いて人手による把持が解除されると、そのグリップが自
動的に格納状態に復帰するようにねじりばね等の復帰手
段が装備されている。
【0004】そして、この種のグリップには、格納状態
と把持状態との切換時に、そのグリップが急激に引き起
こされたり、そのグリップが急激に格納状態に復帰して
本体に対して衝突したりしないように、回転軸とその固
定部との間に抵抗を付与するための抵抗付与手段が講じ
られている。この抵抗付与手段としては、例えばオイル
ダンパ等のダンパ部材を回転軸と固定部との間に装着す
る方法が一般的に採用されている(第2の従来構成)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記第1の
従来構成では、回転軸、シム等に変形や温度変化による
膨張度合いの変化が生じたりすることがある。このた
め、回転体の円滑な動きが阻害されたりすることがあっ
て、回転軸と支持部との間等にグリスを塗るという手間
がかかるという問題があった。また、繰り返しの回転に
より、回転軸、シム、あるいは回転軸を支持する支持部
が摩耗して抵抗付与ができなくなって、がたついたりす
ることがあるという問題があった。
【0006】また、第2の従来構成では、オイルダンパ
内に封入されたオイルの粘性が温度変化等によって変化
し、引き起こし時の抵抗及び復帰時におけるグリップの
回動速度が変化することがあった。このような抵抗及び
回動速度の変化は、搭乗者に違和感を与えることがある
という問題があった。
【0007】この発明は、上記のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、摺動抵抗の温度依存性を低減できて、常
に適正な摺動抵抗を確保しつつ、耐久性に優れた摺動抵
抗付与装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、固定部材と、少なくと
も一部がその固定部材に対向配置された可動部材と、そ
れらの固定部材と可動部材との間に介装される弾性部材
とを備え、その弾性部材を前記固定部材の少なくとも一
部及び前記可動部材の少なくとも一部の少なくとも一方
に弾性接触させて、その弾性部材が前記可動部材に対し
て摺動抵抗を付与するように構成されたことを要旨とし
ている。
【0009】このようにすれば、摺動抵抗を付与する弾
性部材の摩耗や変形を回避しつつ摺動抵抗の温度依存性
を抑制することができ、常に安定した摺動抵抗が付与さ
れる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、固定部材および可動部材が細長い間隙
を隔てるとともに、その可動部材が固定部材に対して間
隙の延びる方向に移動可能に対向配置され、板ばねから
なる前記弾性部材を可動部材または固定部材の一方に固
定するとともに、可動部材または固定部材の他方の一部
に弾性接触するように構成したことを要旨としている。
【0011】このようにすれば、摺動抵抗付与装置は、
板ばねが可動部材または固定部材に対して摺動抵抗を付
与するように構成されている。このため、板ばねと可動
部材との間に多少の隙間が形成されても、板ばねがその
拡大された隙間を埋めるように弾性変形する。これによ
り、弾性接触を維持した状態で、可動部材等の変形等が
充分に許容され、常に適正な摺動抵抗を確保できて、耐
久性に優れたものとなる。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記板ばねに余長を持たせることによ
り、板ばねが前記可動部材または固定部材の他方の一部
に弾性接触することを要旨としている。
【0013】このようにすれば、板ばねに余長を持たせ
ることにより、板ばねが可動部材または固定部材に弾性
接触するため、摺動抵抗を効率よく付与できる。請求項
4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の発
明において、前記固定部材および可動部材は、同心の円
形をなすとともに、間隙が環状をなし、可動部材がその
中心を中心として回転することを要旨としている。
【0014】このようにすれば、可動部材が回転動作す
る構成を採用した場合に好適であるとともに、コンパク
トな構成にすることができ、乗り物室内の風向変更装置
として好適である。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求
項4のうちいずれか一項に記載の発明において、前記板
ばねはその両端部において可動部材または固定部材の一
方に固定されたことを要旨としている。
【0016】このようにすれば、板ばねの端部を可動部
材または固定部材に対して引掛けたりして、可動部材の
動きが阻害されたり、可動部材が破損されたりする恐れ
はない。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求
項5のうちいずれか一項に記載の発明において、前記固
定部材は乗り物内部における空調用吹出口に支持され、
可動部材は風向変更部を備えたことを要旨としている。
【0018】このようにすれば、前記請求項2〜請求項
5に記載の発明の作用を有する乗り物空調用の風向変更
装置を実現できる。請求項7に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記可動部材は固定部材に穿設
された支持孔内に収容される回転軸を有し、その回転軸
と支持孔の内周面との間に板ばねからなる弾性部材が介
装されたことを要旨としている。
【0019】このようにすれば、板ばねの回転軸または
支持孔の内周面に対する押圧力により、回転軸に安定し
た摺動抵抗が付与される。請求項8に記載の発明は、請
求項7に記載の発明において、前記板ばねは、可動部材
の回転軸に外周面に弾性接触状態で摺接される軸受部
と、固定部材の支持孔の内周面に押圧状態で当接される
支持部とを備えたことを要旨としている。
【0020】このようにすれば、簡素な構成で前記請求
項7に記載の発明の作用を実現できる。請求項9に記載
の発明は、請求項7または請求項8に記載の発明におい
て、前記固定部材は乗り物内部における空調用吹出口の
内周壁を含み、可動部材には風向変更部を設けたことを
要旨としている。
【0021】このようにすれば、前記請求項7または請
求項8に記載の発明の作用を有するのりもの空調用の風
向変更装置を実現できる。請求項10に記載の発明は、
請求項1に記載の発明において、前記可動部材は、固定
部材の支持部に対して回動可能に挿通された回転軸と、
その回転軸に一体回転可能に止着されるとともに前記支
持部に対向配置された対向面部と含み、前記弾性部材
は、固定部材の支持部と可動部材の対向面部との間に介
装されたコイルばねからなることを要旨としている。
【0022】このようにすれば、固定部材の支持部と回
転軸の対向面部との間に介装されたコイルバネの押圧力
により、回転軸に常に安定した摺動抵抗が付与される。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明に
おいて、前記コイルばねと前記支持部及び対向面部の少
なくとも一方との間に摺動抵抗調節部材を介装したこと
を要旨としている。
【0023】このようにすれば、摺動抵抗付与装置を取
り付ける場所及びその用途に応じて、その摺動抵抗付与
装置の発生させる摺動抵抗を調節することができる。請
求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明にお
いて、前記摺動抵抗調節部材は、金属板と樹脂板とを交
互に接合してなることを要旨としている。
【0024】このようにすれば、簡単な構成で請求項1
1に記載の発明の作用を実現することができる。請求項
13に記載の発明は、請求項10〜請求項12のうちい
ずれか一項に記載の発明において、前記固定部材の支持
部は本体に対し固定される基体に設けられ、前記回転軸
には人手により把持され得るグリップがその回転軸を中
心として回動可能に取着されたことを要旨としている。
【0025】このようにすれば、前記請求項10〜請求
項12に記載の発明の作用を有するグリップを実現でき
る。
【0026】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、この発明
を車両の車室内空調等に使用される空調用吹出口に具体
化した第1実施形態について、図1〜図9に基づいて詳
細に説明する。
【0027】空調用風向変更装置31は、例えば、車室
内の空調用空気通路Dの出口において図6に示すように
取り付けられる。図1および図2に示すように、空調用
風向変更装置31は、円形の第1ボディ42,同第1ボ
ディ42に連結された同じ円形の第2ボディ43、リン
グ44およびステンレス鋼よりなる板ばね45から構成
されている。この実施形態においては、リング44によ
り固定部材が、第1及び第2ボディ42,43により可
動部材が構成されている。
【0028】第1ボディ42、第2ボディ43およびリ
ング44は、例えばポリプロピレン等の樹脂製で、第
1,第2ボディ42,43の円盤部42a,43aの外
側に、略半円筒形の風向変更部としての半円筒部42
b,43bが一体的に形成されている。そして、半円筒
部42b,43bの内側と円盤部42a,43aとの間
には、風向変更部としてのフィン46が放射状に複数形
成されている。
【0029】両ボディ42,43は、それらの円盤部4
2a,43aの間にリング44および板ばね45を挟ん
だ状態で互いに固定される。そして、両ボディ42,4
3とリング44とは相対回転されるとともに、板ばね4
5は両ボディ42,43と一体的に回転されるようにな
っている。
【0030】ここで、以下にこれらの構成について詳述
する。図2に示すように、第1ボディ42の円盤部42
aの内面には、環状突起47が形成され、その一部に切
除部48が形成されている。その環状突起47の内周面
にはほぼ等間隔をおいて係合突起49a〜49dが一体
形成され、その一端には壁部50が形成されるととも
に、各係合突起49a〜49dと円盤部42aの内面と
の間には隙間が形成されている。一つおきの係合突起4
9b,49dには嵌合凹部51が形成されている。
【0031】前記切除部48と対応するように、円盤部
42aの内面には保持突起52が形成され、そこには円
盤部42aの中心方向に向かって開口する保持凹部53
が形成されている。
【0032】図7に示すように、第2ボディ43の円盤
部43aの内面には環状突起54が形成されている。そ
の環状突起54は、前記第1ボディ42の環状突起47
と同心をなし、環状突起47よりも小径である。環状突
起54の外周面にはほぼ等間隔をおいて係合突起55a
〜55dが形成され、図8に示すように、その一端には
壁部56が形成されるとともに、係合突起55a〜55
dと円盤部43aの内面との間には隙間が形成されてい
る。前述した、一つおきの係合突起49b,49dと対
応するように、環状突起54には嵌合突起57が形成さ
れている。
【0033】図2および図7に示すように、第1ボディ
42の円盤部42aの中央部には環状をなす規制部58
が突出形成され、その一部には切欠部59が形成されて
いる。第2ボディ43の円盤部43aには規制ピン60
が突出形成されている。そして、両円盤部42a、43
aが所定の位置関係で対向したときに、規制部58の切
欠部59と規制ピン60とが対応して、両円盤部42
a、43aが組み付けのために近接することが許容され
る。
【0034】図8および図9に示すように、両円盤部4
2a、43aが所定の位置関係、すなわち、環状突起4
7および環状突起54の中心がほぼ同一軸線上に位置す
るとともに、第1ボディ42の係合突起49a〜49d
と第2ボディ43の係合突起55a〜55dとが対向し
ない位置関係になったときに、切欠部59と規制ピン6
0とが対向して、両円盤部42a、43aが近接重合さ
れる。この状態から、両ボディ42,43が一方向へ相
対回転されることにより、第2ボディ43の各係合突起
55a〜55dは、対応する第1ボディ42の各係合突
起49a〜49dの下部へ入り込み、第1ボディ42の
係合突起49a〜49dは第2ボディ43の係合突起5
5a〜55dの下部へ入り込む。このとき、前記嵌合突
起57と、嵌合凹部51とが嵌合される。これにより、
図9に示すように、両円盤部42a、43aが組み付け
固定される。なお、前記の相対回転がオーバーして、嵌
合突起57と嵌合凹部51とが外れても、壁部50と前
記係合突起55a〜55dとが当たり、それ以上の相対
回転が阻止される。なお、図9においては、前記半円筒
部42b,43b及びフィン46は省略されている。
【0035】図2に示すように、前記リング44は、両
円盤部42a、43aの外周部間において、その環状突
起47の外側の隙間に配置されており、リング44の中
心を中心として同心状に両円盤部42a、43aが回転
可能となる。リング44の外周には180度隔てて軸部
61a,61bが設けられ、図6に示すように、これら
の軸部61a,61bが車両インパネ62の空調吹出口
の両側に上下回動可能に支持されることにより、この風
向変更装置31が車両インパネ62に組み込まれる。従
って、この風向変更装置31は、軸部61a,61bを
中心に上下に回動されるとともに、両ボディ42,43
が左右に回転される。このため、前記二方向の回動及び
回転により、風向変更部としてのフィン46の向きが変
更され所望する風向を得ることができる。
【0036】図2及び図5に示すように、前記リング4
4と環状突起47との間には、両ボディ42,43の回
転方向に延びる環状間隙65が形成されている。リング
44の内周面には複数の凸部63a〜63fが形成さ
れ、それらの間には同じく複数の凹部64a〜64dが
形成されている。そして、前記凹部64a〜64dのう
ち、最も幅広の凹部64a内に前記第1ボディ42の保
持突起52が位置しており、この凹部64aの両側の凸
部63a、63bにより保持突起52の移動範囲が規制
され、両ボディ42,43とリング44との間の相対回
転角度が規制される。
【0037】前記板ばね45は、その両端において保持
突起52の保持凹部53内に保持され、残りの部分が環
状間隙65内に位置している。従って、板ばね45は、
両ボディ42,43とともに一体的に回転する。この板
ばね45は、余長を有していて、環状間隙65の周長よ
り長く形成されている。また、前記各凸部63a〜63
fと環状突起47との間の環状間隙65の幅は、板ばね
45の厚みよりわずかに広いだけであって、これらの各
凸部63a〜63fと環状突起47とにより板ばね45
に対して摺動抵抗が付与される。さらに、前記各凹部6
4a〜64dは、板ばね45の余長分のたるみを許容す
る。
【0038】以下、空調用風向変更装置31の動作につ
いて説明する。両ボディ42,43が、保持突起52を
凹部64aの中央に位置させた図3に示す中立位置から
図面向かって右方向に回転されると、図4に示すよう
に、保持突起52が凸部63aに当接することにより、
それ以上の回転を抑止される。同様に、両ボディ42,
43が、図3に示す中立位置から図面向かって左方向に
回転されると、図5に示すように、保持突起52が凸部
63bに当接することにより、それ以上の回転を抑止さ
れる。ここで、両ボディ42,43の回転に追従して板
ばね45も回転される。
【0039】このとき、前記各凸部63a,63bと環
状突起47との間の環状間隙65の幅が急激に狭くなっ
ている。このため、主に凹部64aで生じていた一方側
の板ばね45の撓みは、行き場を失い、前記環状突起4
7及び凸部63a(63b)と板ばね45との各間に摺
動抵抗を発生させる。この他、板ばね45はその撓みに
より他の凸部63c〜63fにも摺接しており、板ばね
45と他の凸部63c〜63fとの間でも摺動抵抗を発
生させる。
【0040】このとき、リング44の複数の凹部64a
〜64dは、両ボディ42,43の回転時に起こる板ば
ね45の様々な変形を許容する。以上のようにして、両
ボディ42,43に対して摺動抵抗が付与され、両ボデ
ィ42,43は外部操作を受けない限り、自身では回転
せず、操作された位置を維持する。
【0041】次に、本実施形態によって発揮される効果
について説明する。 (1) 本実施形態は、両ボディ42,43の回転に対
する抵抗付与の手段として、板ばね45とリング44の
各凸部63a〜63fあるいは第1ボディ42の環状突
起47との摺動抵抗を利用している。そのため、前述し
た従来の軸のしまり嵌め構成の場合と異なり、板ばね4
5と、凸部63a〜63fあるいは環状突起47との接
触面積を大きくとることができる。従って、凸部63a
〜63fや環状突起47の摩耗を抑制して耐久性を向上
させることができる。仮に、凸部63a〜63fや環状
突起47が摩耗したとしても、板ばね45は、その弾性
によって摩耗分を追従するように変形する。
【0042】すなわち、凸部63a〜63fや環状突起
47の摩耗による影響はほとんど表れず、常に適正な摺
動抵抗を得ることができる。また、両ボディ42,43
が温度により変形したとしても、板ばね45はその変形
分を許容し、吸収する。以上のように、この空調用風向
変更装置31においては、常に節度のある良好な摺動抵
抗を確保でき、グリスを塗るような手間を省くことがで
きる。
【0043】(2) 本実施形態では、板ばね45が余
長を有していて、環状間隙65の周長より長く形成され
ている。このため、板ばね45を凸部63a〜63fあ
るいは環状突起47に確実に弾性接触させることができ
る。従って、この空調用風向変更装置31においては、
常に節度のある良好な摺動抵抗がより確実に、効率よく
付与される。
【0044】(3) 本実施形態では、両ボディ42,
43がリング44に対して回転する構成で、板ばね45
を収容する隙間も環状をなしているため、全体をコンパ
クトにすることができる。
【0045】(4) 本実施形態では、板ばね45の両
端が保持突起52の保持凹部53内に止められている。
従って、板ばね45の端部がリング44に引掛かって、
両ボディ42,43の回転動作に支障をきたしたり、リ
ング44が破損したりすることを抑制できる。
【0046】(5) 本実施形態では、リング44の内
周側には、形状や大きさの異なる複数の凹部64a〜6
4dが形成されているため、両ボディ42,43の回転
に伴う板ばね45の様々な変形を吸収して、板ばね45
の複雑な変形を許容できる。従って、適切な摺動抵抗を
確保できるばかりでなく、板ばね45が自在に変形でき
るため、良好な操作性を得ることができる。
【0047】(第2実施形態)以下、前記第1実施形態
とは異なるタイプの空調用吹出口に具体化した第2実施
形態について、図10〜図13に基づいて詳細に説明す
る。
【0048】図10〜図12に示すように、空調用風向
変更装置(以下、「レジスタ」という)71は、固定部
材をなす車両インパネ62の前面において筒状に開口さ
れた空調用空気通路Dに取り付けられる。このレジスタ
71は、例えばポリプロピレン等の樹脂製で、略四角筒
状をなす可動部材としての本体ケース72を備えてい
る。その本体ケース72には、水平方向に延びる複数枚
の固定板73が一体的に設けられている。この本体ケー
ス72は、その両側から延びる回転軸74により前記車
両インパネ62に対して空調用空気通路Dの上下方向
(図10の矢印方向)に回動可能に支持されている。
【0049】本体ケース72内における固定板73の後
方には、上下方向に延びる複数枚(本実施形態では5
枚)の風向偏向板75が所定の間隔をおいて列設されて
いる。各風向偏向板75は、板状部76とその板状部7
6の上端及び下端から同一直線上に突設された軸部77
と、板状部76の後端下部に突設された連結軸部78と
を有している。本体ケース72の上下の壁板72a,7
2bの内側には、前記軸部77に対応する軸孔79がそ
れぞれ形成されている。そして、軸部77の先端が各軸
孔79にはめ込まれている。
【0050】前記連結軸部78には長尺状の連結ロッド
80が取り付けられおり、この連結ロッド80により各
風向偏向板75が連動可能に連結されている。また、中
央に位置する風向偏向板75には、操作レバー81が本
体ケース72の前面から突出するように取着されてい
る。そして、この操作レバー81を操作することによ
り、各風向偏向板75が連動して、各軸部77を中心に
回動されるようになっている。
【0051】ここで、前記軸孔79の内の1つの周囲に
は、環状の凸部82が形成されている。この凸部82
は、前記軸部77の先端が軸孔79にはめ込まれた状態
で、板状部76の端縁に当接して、前記風向偏向板75
を回動させる際の摺動抵抗を付与するようになってい
る。
【0052】図10、図11及び図13に示すように、
前記回転軸74は円柱状をなしている。また、前記車両
インパネ62の内壁部83には、平面四角形状をなす支
持孔84が穿設されている。そして、前記回転軸74
が、弾性部材としての金属製の板ばね85を介して支持
孔84内に収容されている。この板ばね85には、平面
略円形状をなし前記回転軸74の外周面に弾性接触状態
で摺接する軸受部86と、平板状をなし前記支持孔84
の内周面84aに押圧状態で接合する支持部87とを備
えている。これら軸受部86と支持部87とは、1枚の
金属板の折曲により一体形成されている。そして、この
板ばね85は、その支持部87同士が若干接近する方向
に圧縮された状態で装着されている。
【0053】これにより、板ばね85は、その軸受部8
6が回転軸74に弾性接触するとともに、支持部87が
支持孔84の内周面84aを押圧した状態で当接され
る。このため、本体ケース72の空調用空気通路Dの上
下方向への回動に伴って回転軸74が回動されると、板
ばね85の押圧力により回転軸74に対して摺動抵抗が
付与される。そして、本体ケース72の回動時におい
て、所定の荷重が付与されるようになっている。
【0054】次に、本実施形態によって発揮される効果
について説明する。 (6) 本実施形態では、本体ケース72の回転軸74
と車両インパネ62の内壁部83の支持孔84の内周面
84aとの間に金属製の板ばね85が介装されている。
そして、この板ばね85が回転軸74に弾性接触するこ
とで、回転軸74に摺動抵抗が付与されている。
【0055】このように、回転軸74への摺動抵抗の付
与は、専ら金属製の板ばね85の押圧力により支配され
ているため、周囲の温度変化等の影響をほとんど受ける
ことがない。また、仮に回転軸74に摩耗が生じたとし
ても、その摩耗に追従した板ばね85自身の弾性変形に
より回転軸74に対する弾性接触が確保される。これら
により、板ばね85は、回転軸74に対して常に安定し
た摺動抵抗を付与することができる。従って、空調用風
向変更装置71においては、常に節度のある良好な摺動
抵抗を確保できる。
【0056】(7) 本実施形態では、板ばね85が回
転軸74に外周面に弾性接触状態で摺接される軸受部8
6と、支持孔84の内周面84aに押圧状態で当接され
る支持部87とを備えている。
【0057】このような板ばね85の構成は極めて簡単
なものであり、簡素な構成で前記(6)に記載したよう
な優れた効果を得ることができる。 (第3実施形態)以下、前記各実施形態とは異なるタイ
プの空調用吹出口に具体化した第3実施形態について、
図14及び図15に基づいて詳細に説明する。
【0058】図14〜図15に示すように、この第3実
施形態のレジスタ91は、前記第2実施形態のレジスタ
71と同様の本体ケース72の両側に突設された回転軸
92が円筒状をなしている。一方、車両インパネ62の
支持孔93は、平面略円形状に形成されている。この支
持孔93の内周面93aには、所定のほぼ等角度間隔お
きに複数(本実施形態では4つ)の凸部94が支持孔9
3の中心に向かうように突設されている。そして、回転
軸92が支持孔93内に収容された状態で、回転軸92
と各凸部94との間に、回転軸92の回転方向に延びる
環状間隙95が形成されるようになっている。
【0059】前記回転軸92の先端部には、所定の間隔
をおいて第1係止溝96及び第2係止溝97が形成され
ている。この第1係止溝96は、第2係止溝97の2倍
の深さを有している。この両係止溝96,97には、前
記第1実施形態と同様の板ばね45の両端がそれぞれ係
止されている。ここで、板ばね45は、その両端の近傍
の一部が回転軸92の軸方向に平行にならぶように少し
ねじられた状態で装着されている。
【0060】また、この板ばね45は、余長を有してお
り、前記環状間隙95における対応部分の合計周長より
長く形成されている。ここで、回転軸92の外周面と前
記各凸部94との間の環状間隙95の幅は、板ばね45
の厚みよりわずかにわずかに広いだけであって、これら
の各凸部94、板ばね45及び回転軸92の間で摺動抵
抗が発生される。また、前記板ばね45の余長分のたる
みが、各凸部94間の凹部98により許容されるように
なっている。
【0061】このように構成しても、前記第1実施形態
に記載の(1)及び(2)とほぼ同様の効果を得ること
ができる。 (第4実施形態)以下、この発明を、車両用のアシスト
グリップの摺動抵抗付与装置に具体化した第4実施形態
について、図16〜図20に基づいて詳細に説明する。
【0062】図16、図18及び図19に示すように、
この第4実施形態のアシストグリップ(以下、単に「グ
リップ」という)101は、図示しない本体としての車
両の天井部に基体をなす2つの取付部材102を介して
取着されている。この取付部材102には、位置決めピ
ン103及びボルト孔104が形成されている。この位
置決めピン103が前記天井部に穿設された位置決め孔
にはめ込まれるとともに、図示しないボルトがボルト孔
104を通して天井部のネジ孔に螺合される。これによ
り、取付部材102が天井部に位置決め固定されてい
る。
【0063】取付部材102には、一対の軸支部105
が形成され、この軸支部105には回転軸106が挿通
されている。一方、グリップ101の両端部には、前記
取付部材102を収容可能な収容凹部107が形成さ
れ、その収容凹部107の両側壁に穿設された軸孔に前
記回転軸106が一体回動可能にはめ込まれている。こ
れにより、グリップ101が取付部材102に対して回
動可能に支持された状態となっている。
【0064】また、図19及び図20に示すように、回
転軸106には、前記両軸支部105の間の外周面上に
コイルばねからなる復帰ばね108が巻装されている。
この復帰ばね108の両端は、ほぼ直線状に延ばされて
おり、一端が取付部材102に、他端がグリップ101
の収容凹部107の内壁面に当接された状態となってい
る。
【0065】そして、常には、この復帰ばね108ねじ
り方向への付勢力によって図18に二点鎖線で示す天井
部に対してほぼ平行な格納状態に保持されるようになっ
ている。一方、使用時においては、グリップ101が復
帰ばね108の付勢力に抗して、図18に実線で示す天
井部に対してほぼ垂直な把持状態に回動されて把持され
る。この把持により、搭乗者の身体が支えられる。ま
た、この把持が解除されると、復帰ばね108の付勢力
によって、グリップ101は自動的に天井部側へ回動さ
れ、元の格納状態に保持される。
【0066】さて、図17に示すように、本実施形態に
おいては、前記軸支部105の内部に、摺動抵抗付与装
置109が装備されている。この摺動抵抗付与装置10
9は、支持部としての側壁110と対向面部としてのカ
ラー111と、弾性部材としての押しばね112とから
なっている。前記側壁110は、取付部材102に一体
形成されている。前記カラー111は、その側壁110
と対向するように配置されるとともに、回転軸106に
対して一体回動可能に挿嵌されている。前記押しばね1
12は、コイルばねからなり軸支部105の内部におい
て回転軸106に外周面上に巻装されている。
【0067】また、押しばね112とカラー111との
間には、複数枚(本実施形態では3枚ずつ)の円環状を
なす樹脂板113と金属板114とが交互に接合するよ
うに介装されている。この樹脂板113と金属板114
とは摺動抵抗調節部材を構成している。そして、前記押
しばね112は、前記側壁110及び側壁110側の樹
脂板113に圧縮状態で弾性接触するようになってい
る。
【0068】つまり、前記側壁110は押しばね112
を受ける役割を、押しばね112は樹脂板113及び金
属板114をカラー111に強く押し付ける役割を、そ
れぞれ担っている。この押し付けにより、これらのカラ
ー111、樹脂板113及び金属板114相互間の摩擦
力が高められる。これにより、グリップ101の回動に
伴って回転軸106が回動されると、所定の摺動抵抗が
発生される。
【0069】次に、本実施形態によって発揮される効果
について説明する。 (8) 本実施形態では、取付部材102の側壁110
と、回転軸106に一体回転可能に止着されカラー11
1との間に押しばね112が介装されている。そして、
この押しばね112の付勢力に基づいてカラー111、
樹脂板113及び金属板114相互間の摩擦力が高めら
れることにより、回転軸106の回動時における所定の
摺動抵抗が発生されるようになっている。
【0070】このため、前述した従来の軸のしまり嵌め
構成の場合と異なり、カラー111、樹脂板113及び
金属板114相互間における接触面積を大きくとること
ができる。従って、カラー111、樹脂板113及び金
属板114の摩耗を抑制して耐久性を向上させることが
できる。また、仮に、カラー111、樹脂板113及び
金属板114が摩耗したとしても、押しばね112は、
その弾性によって摩耗分を追従するように変形する。こ
のため、カラー111、樹脂板113及び金属板114
の摩耗による影響はほとんど表れず、常に適正な摺動抵
抗を得ることができる。
【0071】また、摺動抵抗の付与が、専らカラー11
1、樹脂板113及び金属板114相互間の摩擦力によ
り支配されているため、従来のオイルダンパを用いた場
合のように周囲の温度変化等の影響をほとんど受けるこ
とがない。以上のように、このグリップ101において
は、常に節度のある良好な摺動抵抗を確保することがで
きる。
【0072】(9) 本実施形態では、押しばね112
とカラー111との間に複数の樹脂板113と金属板1
14とが介装されている。このため、これらの樹脂板1
13及び金属板114の枚数及び厚みを変更することで
容易に回転軸106の回動時における摺動抵抗を容易に
調節することができる。
【0073】(変更例)なお、前記各実施形態を次のよ
うに変更して構成することもできる。 ・ 前記第1及び第3実施形態のリング44に設けられ
る複数の凹部64a〜64dは、その数や形状を問うも
のでない。
【0074】・ 前記第1及び第3実施形態では、固定
部材をなすリング44と可動部材をなす両ボディ42,
43とを同心の円形をなすとともに、両ボディ42,4
3がその中心を中心として回転する構成とした。これ
を、例えば、可動部材が直線上にある二つの固定部材間
を摺動する構成としてもよい。
【0075】・ 前記第1及び第3実施形態において、
板ばね45を固定部材をなすリング44または車両イン
パネ62の支持孔93の内周面93aに固定してもよ
い。 ・ 前記第2及び第3実施形態において、風向偏向板7
5の軸部77と本体ケース72の軸孔79との間に、板
ばね45,85を介装して摺動抵抗を付与するようにし
てもよい。
【0076】・ 前記第2実施形態において、支持孔8
4を平面円形状に形成するとともに、板ばね85をその
支持孔84に対応する形状に形成する。そして、板ばね
85が、その支持孔84の内周面84aに弾性接触する
ように構成してもよい。この場合、これら板ばね85の
支持部87が軸受部86を兼ねることになり、その支持
部87と支持孔84の内周面84aとの間で摺動抵抗が
発生することになる。また、この場合、板ばね85と回
転軸74とが、一体的に回動するような構成であっても
よい。
【0077】・ 前記第1〜第3実施形態では、本発明
を車両用の空調用風向変更装置31,71,91におい
て具体化したが、例えば船舶、航空機等の他の乗り物用
の空調用風向変更装置において具体化してもよい。
【0078】・ 前記第4実施形態において、樹脂板1
13及び金属板114の枚数を前記実施形態に記載した
ものとは異なるものとしてもよい。すなわち、1,2枚
あるいは4枚以上としてもよい。また、樹脂板113ま
たは金属板114のいずれかを省略してもよい。
【0079】・ 前記第4実施形態において、樹脂板1
13及び金属板114を、側壁110と押しばね112
との間に介装してもよい。また、樹脂板113及び金属
板114を、カラー111と押しばね112との間と側
壁110と押しばね112との間との両方に介装しても
よい。
【0080】・ 前記第4実施形態では、本発明を車両
用のグリップ101の摺動抵抗付与装置109に具体化
したが、例えば例えば船舶、航空機等の他の乗り物用の
グリップ等、あるいはトランクケース、アタッシュケー
ス等を搬送するために握られるグリップ等の摺動抵抗付
与装置に具体化してもよい。
【0081】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明によれば、摺動抵抗を付与する弾性部材の摩耗や変形
を回避しつつ摺動抵抗の温度依存性を抑制することがで
き、常に安定した摺動抵抗を付与することができる。
【0082】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、板ばねが可動部材に対し
て摺動抵抗を付与するように構成されている。そのた
め、常に適正な摺動抵抗を確保でき、耐久性に優れた摺
動抵抗付与装置となる。
【0083】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の効果に加えて、板ばねに余長を持たせる
ことにより、板ばねが可動部材または固定部材に弾性接
触するため、摺動抵抗を効率よく付与できる。
【0084】請求項4に記載の発明によれば、請求項2
または請求項3に記載の発明の効果に加えて、固定部材
および可動部材は同心の円形をなし、その中心を中心と
して回転するため、回転体に対する摺動抵抗付与装置を
提供できる。
【0085】請求項5に記載の発明によれば、請求項2
〜請求項4に記載の発明の効果に加えて、板ばねをその
両端部において可動部材または固定部材に固定するた
め、各部材は板ばねの固定部を兼用でき、摺動抵抗付与
装置の構成を簡素化できる。
【0086】請求項6に記載の発明によれば、請求項2
〜請求項5に記載の発明の効果に加えて、摺動抵抗付与
装置を乗り物内部における空調用吹出口として実用化で
きる。
【0087】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、板ばねの回転軸または支
持孔の内周面に対する押圧力を利用して、回転軸に安定
した摺動抵抗を付与することができる。
【0088】請求項8に記載の発明によれば、簡素な構
成で請求項7に記載の発明の効果を実現できる。請求項
9に記載の発明によれば、請求項7または請求項8に記
載の発明の効果に加えて、摺動抵抗付与装置を乗り物内
部における空調用吹出口として実用化できる。
【0089】請求項10に記載の発明によれば、請求項
1に記載の発明の効果に加えて、固定部材の支持部と回
転軸の対向面部との間に介装されたコイルバネの押圧力
により、回転軸に常に安定した摺動抵抗を付与すること
ができる。
【0090】請求項11に記載の発明によれば、請求項
10に記載の発明の効果に加えて、摺動抵抗付与装置の
発生させる摺動抵抗を、取り付ける場所及びその用途に
応じて調節することができる。
【0091】請求項12に記載の発明によれば、簡単な
構成で請求項11に記載の発明の効果を実現することが
できる。請求項13に記載の発明によれば、請求項10
〜請求項12に記載の発明の効果に加えて、摺動抵抗付
与装置をグリップとして実用化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の空調用風向変更装置を示す斜
視図。
【図2】 図1の空調用風向変更装置を分解して示す斜
視図。
【図3】 図1のボディ、リング、板ばねの配置関係を
示す図。
【図4】 図3の状態からボディが回転した状態を示す
図。
【図5】 ボディが図4と逆方向に回転した状態を示す
図。
【図6】 図1の空調用風向変更装置の設置状態を示す
図。
【図7】 図1の第2ボディの円盤部の内面を示す正面
図。
【図8】 図1の第1ボディと第2ボディとの接合関係
を示す図。
【図9】 図8の9−9線断面図。
【図10】 第2実施形態の空調用風向変更装置の要部
を示す分解斜視図。
【図11】 図10の11−11線断面図。
【図12】 図10の12−12線断面図。
【図13】 図11の13−13線断面図。
【図14】 第3実施形態の空調用風向変更装置の要部
の拡大分解斜視図。
【図15】 図14の回転軸、支持孔、板ばねの配置関
係を示す断面図。
【図16】 第4実施形態のグリップの取付部材を示す
斜視図。
【図17】 図16の軸支部の断面図。
【図18】 図16の取付部材を取着したグリップを示
す斜視図。
【図19】 グリップの収納状態における図16の取付
部材を示す斜視図。
【図20】 グリップの把持状態における図16の取付
部材を示す斜視図。
【符号の説明】
42…可動部材としての第1ボディ、42b,43b…
風向変更部としての半円筒部、43…可動部材としての
第2ボディ、44…固定部材としてのリング、45,8
5…弾性部材を構成する板ばね、46…風向変更部とし
てのフィン、62…固定部材をなす車両インパネ、63
a〜63f,94…固定部材の一部としての凸部、6
5,95…間隙としての環状間隙、72…可動部材とし
ての本体ケース、74,92,106…回転軸、75…
風向変更部としての風向偏向板、84,93…支持孔、
84a,93a…支持孔の内周面、86…軸受部、87
…支持部、101…可動部材としてのアシストグリッ
プ、102…固定部材及び基体としての取付部材、10
9…摺動抵抗付与装置、110…支持部を構成する側
壁、111…対向面部を構成するカラー、112…弾性
部材及びコイルばねとしての押しばね、113…摺動抵
抗調節部材を構成する樹脂板、114…摺動抵抗調節部
材を構成する金属板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藪谷 茂 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内 (72)発明者 柴田 成徳 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内 (72)発明者 重野 一道 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内 (72)発明者 近藤 浩史 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内 (72)発明者 安江 章一 愛知県名古屋市熱田区池内町2番2号 株 式会社東海スプリング製作所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部材と、少なくとも一部がその固定
    部材に対向配置された可動部材と、それらの固定部材と
    可動部材との間に介装される弾性部材とを備え、その弾
    性部材を前記固定部材の少なくとも一部及び前記可動部
    材の少なくとも一部の少なくとも一方に弾性接触させ
    て、その弾性部材が前記可動部材に対して摺動抵抗を付
    与するように構成された摺動抵抗付与装置。
  2. 【請求項2】 固定部材および可動部材が細長い間隙を
    隔てるとともに、その可動部材が固定部材に対して間隙
    の延びる方向に移動可能に対向配置され、板ばねからな
    る前記弾性部材を可動部材または固定部材の一方に固定
    するとともに、可動部材または固定部材の他方の一部に
    弾性接触するように構成した請求項1に記載の摺動抵抗
    付与装置。
  3. 【請求項3】 前記板ばねに余長を持たせることによ
    り、板ばねが前記可動部材または固定部材の他方の一部
    に弾性接触する請求項2に記載の摺動抵抗付与装置。
  4. 【請求項4】 前記固定部材および可動部材は、同心の
    円形をなすとともに、間隙が環状をなし、可動部材がそ
    の中心を中心として回転する請求項2または請求項3に
    記載の摺動抵抗付与装置。
  5. 【請求項5】 前記板ばねは、その両端部において可動
    部材または固定部材の一方に固定された請求項2〜請求
    項4のうちいずれか一項に記載の摺動抵抗付与装置。
  6. 【請求項6】 前記固定部材は乗り物内部における空調
    用吹出口に支持され、可動部材は風向変更部を備えた請
    求項2〜請求項5のうちいずれか一項に記載の摺動抵抗
    付与装置。
  7. 【請求項7】 前記可動部材は固定部材に穿設された支
    持孔内に収容される回転軸を有し、その回転軸と支持孔
    の内周面との間に板ばねからなる弾性部材が介装された
    請求項1に記載の摺動抵抗付与装置。
  8. 【請求項8】 前記板ばねは、可動部材の回転軸に外周
    面に弾性接触状態で摺接される軸受部と、固定部材の支
    持孔の内周面に押圧状態で当接される支持部とを備えた
    請求項7に記載の摺動抵抗付与装置。
  9. 【請求項9】 前記固定部材は乗り物内部における空調
    用吹出口の内周壁を含み、可動部材には風向変更部を設
    けた請求項7または請求項8に記載の摺動抵抗付与装
    置。
  10. 【請求項10】 前記可動部材は、固定部材の支持部に
    対して回動可能に挿通された回転軸と、その回転軸に一
    体回転可能に止着されるとともに前記支持部に対向配置
    された対向面部と含み、前記弾性部材は、固定部材の支
    持部と可動部材の対向面部との間に介装されたコイルば
    ねからなる請求項1に記載の摺動抵抗付与装置。
  11. 【請求項11】 前記コイルばねと前記支持部及び対向
    面部の少なくとも一方との間に摺動抵抗調節部材を介装
    した請求項10に記載の摺動抵抗付与装置。
  12. 【請求項12】 前記摺動抵抗調節部材は、金属板と樹
    脂板とを交互に接合してなる請求項11に記載の摺動抵
    抗付与装置。
  13. 【請求項13】 前記固定部材の支持部は本体に対し固
    定される基体に設けられ、前記回転軸には人手により把
    持され得るグリップがその回転軸を中心として回動可能
    に取着された請求項10〜請求項12のうち、いずれか
    一項に記載の摺動抵抗付与装置。
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