JP2000343590A - 二軸延伸ブロー成形容器の製造方法及びその装置 - Google Patents
二軸延伸ブロー成形容器の製造方法及びその装置Info
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Abstract
易い部分を集中的に冷却して、耐圧性や耐熱・耐圧性が
要求されるボトルでも底部にヒケや割れを発生させるこ
となく高速で製造する。 【解決手段】 二軸延伸ブロー成形後金型内に保持され
た状態にある容器Vの底部内面を、軸心に沿って冷却空
気供給路10が先端部まで形成され、且つ該延伸ロッド
先端部に前記冷却空気供給路に通じる第1冷却空気吹出
孔11が放射方向に形成されている延伸ロッド5を介し
て、ヒケや割れが発生し易い位置に直接冷却空気を吹き
付けて集中冷却する。
Description
形容器の製造方法及びその装置、特にコーラ、サイダー
等の炭酸飲料等を充填するPETボトル等のプラスチッ
クボトルの製造に最適な二軸延伸ブロー成形容器の製造
方法及びその装置に関する。
の軟質の合成樹脂からなる容器が、コーラ、サイダー等
の内圧を発生する内容液の充填用に採用されてきてお
り、これらの容器は内圧に対する耐圧性と外部からの衝
撃等に対する強度が要求され、特にこれらの負荷が強く
作用し易い底部には変形を防止するための耐圧性、耐衝
撃性が要求される。そのため、従来これらの飲料が充填
されるボトルは、底部を半球状とし、更にベースカップ
と呼ばれるカップ状の別体カバーを嵌装して、耐圧性
能、耐衝撃性能を確保していたが、最近はボトル底部を
ペタロイド形状にすることによって、別体のカバーを用
いなくても十分な耐圧性能、耐衝撃性能を確保できるよ
うにしたボトルが採用されてきている。
って製造されているが、二軸延伸ブロー成形後の容器の
底部は、厚肉の未延伸部或いは低延伸部となっているた
め、他の部分と比較して二軸延伸ブロー成形後の冷却効
率が悪い。従来、底部の冷却は、底型の冷却通路に冷却
水を循環させることによって行っているが、高速生産時
においては底型における冷却水の循環のみでは冷却効果
が十分でなく、二軸延伸ブロー成形後の収縮によって、
底部に歪が生じ易い。また、冷却効率を高める方法とし
て、延伸ロッドを下端閉塞パイプ状に形成してその軸方
向に多数の空気吹き出し孔を穿孔して、成形終了後に容
器内に冷却流体を吹き込んで容器内面を急冷することが
提案されている(特許第2632960号公報)。
等複雑な底部形状の容器の場合、底部全体としては未延
伸または低延伸の低延伸部であるが、底部形状が複雑で
部分的に延伸度が相違するため、均一に冷却するには厚
みに応じて冷却度合を調整する必要がある。上記提案さ
れている延伸ロッドより容器内に冷却流体を吹き込むこ
とは、容器の冷却効率を高めることはできるが、容器内
部が一様に冷却空気に接する構造となっているため、底
部の肉厚に応じて冷却度を調節することはできない。そ
のため、例えば底部がペタロイド形状の容器の場合、肉
厚に対応して十分に冷却をすることができず、部分的に
冷却ムラ・冷却不足が生じ、離型時に収縮・変形が生じ
易く、離型後に該部分に割れやヒケが生じるという問題
がある。特にペタロイド形状底部のボトルの場合、延伸
率の低い脚部に部分的にヒケや割れが発生してしまうと
いう問題点がある。そのため、該部分が冷えるまで十分
な冷却時間をとる必要があり、製造ラインの高速化を阻
害する要因となっている。
案されたものであって、底部がペタロイド形状等複雑な
形状であっても、底部を部分的な肉厚に応じて効果的に
且つ短時間に冷却することができ、耐圧性や耐熱・耐圧
性が要求されるボトルでも底部にヒケや割れを発生させ
ることなく高速で製造することができる二軸延伸容器の
製造方法及びその装置を提供することを目的とする。
成形容器の製造方法は、二軸延伸ブロー成形後金型内に
保持された状態にある容器の底部内面を、延伸ロッドを
介して底部形状に対応した底部内面所定位置に直接冷却
空気を吹き付けて、少なくとも部分的に集中冷却するこ
とによって、容器底部を肉厚に対応してムラなくに冷却
できるように冷却効率を高めたものである。前記容器の
底部形状がペタロイド形状である場合は、割れが発生し
易いペトロイド形状の花弁に相当する脚部内面に冷却空
気を集中的に吹き付けるようにするのが望ましい。
製造装置は、プリフォームを二軸延伸ブロー成形して容
器を製造する二軸延伸ブロー成形容器の製造装置におい
て、延伸ロッドに軸心に沿って冷却空気供給路が先端部
まで形成され、且つ該延伸ロッド先端部に前記冷却空気
供給路に通じる第1冷却空気吹出孔が放射方向に形成さ
れていることを特徴とする構成にすることによって、上
記目的を達成することができた。前記冷却空気供給路は
前記延伸ロッドの先端まで貫通して形成し、且つ前記第
1冷却空気吹出孔は前記延伸ロッド先端面に前記冷却空
気供給路に通じて容器底面側が解放した溝状に形成する
のが望ましい。
合は、前記延伸ロッドの前記冷却第1冷却空気吹出孔空
気吹出溝は、底部形状がペタロイド形状容器の底部脚部
内面に向けて冷却空気を吹き出すように配置することが
望ましい。また、前記延伸ロッドの第1冷却空気吹出孔
の上方に容器内面全体又は底部内面冷却用に第2冷却空
気吹出孔を設けることが望ましい。
説明する。本実施形態では、底部がペタロイド形状にな
っている二軸延伸ブロー成形容器製造する方法及び装置
について図1〜図5により説明する。ペタロイド形状底
部の容器V(図1参照)は、その底部平面が図5に模式
的に示されている形状をし、花弁状に外方に突出してい
る5個の脚部20があり、該脚部間に底面中央部21か
ら胴壁22に向けて溝状に凹んで伸びている谷部24が
あり、そして、脚部周囲が谷部及び胴壁に至るように傾
斜部25となっている。該容器を二軸延伸ブロー成形し
た場合、中心部21及びその近傍が未延伸又は低延伸と
なり、脚部20、谷部24及び傾斜部25が高延伸にな
っている。
の金型部の断面模式図であり、1はブロー成形金型、2
は底型、3は冷却水通路、4はノックアウトロッド、5
は延伸ロッドを示している。
を有すると共に、容器底部内面に冷却空気を吹き付ける
冷却空気供給管を兼ねており、特に本実施形態では、容
器底部がペタロイド形状になっている底面に対して、も
っともヒケを起こしやすい脚部内面に向けて集中的に冷
却空気を吹き付ける構造となっている。即ち、延伸ロッ
ドは5は、本実施形態では、図2及び図3に示すよう
に、延伸ロッド5の軸方向に冷却空気供給路10が先端
まで貫通して形成されており、その先端部に冷却空気供
給路10から放射状に5個の第1冷却空気吹出孔11が
形成されている。該第1冷却空気吹出孔11は、延伸ロ
ッド先端面に冷却空気供給路10に連通し且つ容器底面
側が解放した溝状に形成され、図4に模式的に矢印で示
すように、第1冷却空気吹出孔11から容器の脚部20
に向けて集中的に冷却空気を吹き出すように脚部20の
間隔に対応して等間隔に配置形成されている。
に、底部全体に冷却空気を吹き付けることができるよう
に、延伸ロッド先端から所定高さh(容器の大きさによ
って高さは相違するが、例えば500mlPETボトルの
場合は略5〜15mm)位置に、冷却空気通路から斜め
下方に傾斜して第2冷却空気吹出孔12が穿孔されてい
る。該第2冷却空気吹出孔12の数は特に限定されない
が、底部全体に略均一に冷却空気が当たるように、等間
隔に配置するのが良く、例えば、第1冷却空気吹出孔と
同位相或いは36°ずれた位置に5個形成するか、若し
くは同位相とその中間位置との両方の10個配置する
等、適宜の配置が採用できる。
冷却空気吹出孔11及び第2冷却空気吹出孔12を有す
先端部とその上方の本体部の2ピースに形成して、先端
ピース部8を延伸ロッド本体9に螺着して組立可能にし
ている。それにより、先端ピース部に形成されている第
1及び第2冷却空気吹出孔の位置を下型に対して容易に
調節することができる。
造装置は、以上のように構成され、ブロー金型1及び底
型2内で延伸ロッド5とノックアウトロッド4で挟持し
ながらプリフォームを軸方向に延伸すると共に、上部の
ブロー空気供給口6から供給されるブロー空気によって
径方向に延伸して、図1に示す状態に容器Vを2軸延伸
ブロー成形する。その後、底型2の冷却水通路3に冷却
水を循環させて底型2を冷却することによって、成形さ
れた容器Vの底部外面を冷却する。以上の工程は従来の
二軸延伸ブロー成形方法と同様である。
により、さらに二軸延伸終了直後に延伸ロッドに形成さ
れた冷却空気供給路10を介して供給される冷却空気が
第1冷却空気吹出孔11及び第2冷却空気吹出孔12か
ら容器底部内面に向けて冷却空気を吹き出し、底部内面
を冷却する。その際、図1に示すように、延伸ロッド5
の先端が容器Vの底部内面中央部と接触している状態に
あるが、本実施形態では延伸ロッド先端は開口してお
り、而も冷却空気供給路10は先端で容器底部の脚部
(5点)に向けて水平に放射条に形成された第1冷却空
気吹出孔11と連通しているので、延伸ロッドが容器底
部と接触している状態であっても、第1冷却空気吹出孔
11と容器底面とで冷却空気吹出通路を形成して、目標
とする容器底部の脚部に沿って直接冷却空気を吹き出す
ことができ、最も割れやヒケが生じ易い脚部20及び中
央部21を集中的に冷却することができる。
に底部に向けて傾斜状に設けられているため、該冷却空
気吹出孔から吹き出される冷却空気は、底部全体に広が
り底部全体を効果的に冷却する。以上のように、本実施
例では、成形された容器の割れやヒケが生じ易い脚部を
第1冷却空気吹出孔11から吹き出される冷却空気によ
って集中的に冷却すると共に、補助的に第2冷却空気吹
出孔12から吹き出される冷却空気によって容器底部全
体を冷却することができるので、短時間に容器底部を肉
厚に応じて効果的に冷却することができる。それによ
り、ペタロイド底型形状容器のブロー成形速度を従来よ
りも飛躍的に高速化することができた。
たが、本発明は上記実施形態に限るものでなく、その技
術的思想の範囲内において種々の設計変更が可能であ
る。例えば、第2冷却空気吹出孔12は、全く設けなく
ても良いし、逆に延伸ロッドの軸方向に沿って多段に設
けても良く、成形する容器に応じて適宜選択すれば良
い。また、本発明により製造される容器は、必ずしも底
面がペタロイド形状の容器に限らず、種々の二軸延伸ブ
ロー成形容器に適用できるが、特に底面形状が複雑で延
伸度が底面個所によって相違して冷却ムラが生じ易く高
速冷却が困難な容器の製造に効果的である。さらに、冷
却空気供給路及び第1冷却空気吹出孔の形状は、上記実
施形態のように構成するのが望ましいが、例えば図4に
示すように、冷却空気供給路の先端部を直接解放状態に
しなくて、冷却空気供給路15から放射状に第1冷却空
気吹出溝16を形成しても良い。
形容器の製造方法及びその装置よれば、底部がペタロイ
ド形状等複雑な形状の容器であっても、部分的な肉厚の
相違に応じて目標とする位置に直接冷却空気を吹き出し
て集中的に冷却することができるので、容器底部を効果
的に且つ短時間に冷却することができ、耐圧性や耐熱・
耐圧性が要求されるボトルでも底部にヒケや割れを発生
させることなく高速で製造することができ、従来と比較
して二軸延伸ブロー成形容器の品質を高めることができ
ると共にラインの高速化を図り、生産性を高めることが
できる。
装置の型部断面図である。
る。
る。
の断面図である。
る。
部 10 冷却空気供給路 11 第1冷却
空気吹出孔 12 第2冷却空気吹出孔 20 脚部
Claims (6)
- 【請求項1】 二軸延伸ブロー成形後金型内に保持され
た状態にある容器の底部内面を、延伸ロッドを介して底
部形状に対応した底部内面所定位置に直接冷却空気を吹
き付けて、少なくとも部分的に集中冷却することを特徴
とする二軸延伸ブロー成形容器の製造方法。 - 【請求項2】 前記容器の底部形状がペタロイド形状で
あり、冷却空気をペトロイド形状の花弁に相当する脚部
内面に集中的に吹き付けるようにしてなる請求項1記載
の二軸延伸ブロー成形容器の製造方法。 - 【請求項3】 プリフォームを二軸延伸ブロー成形して
容器を製造する二軸延伸ブロー成形容器の製造装置にお
いて、延伸ロッドに軸心に沿って冷却空気供給路が先端
部まで形成され、且つ該延伸ロッド先端部に前記冷却空
気供給路に通じる第1冷却空気吹出孔が放射方向に形成
されていることを特徴とする二軸延伸ブロー成形容器の
製造装置。 - 【請求項4】 前記冷却空気供給路は前記延伸ロッドの
先端まで貫通して形成され、且つ前記第1冷却空気吹出
孔は前記延伸ロッド先端面に前記冷却空気供給路に通じ
て容器底面側が解放した溝状に形成されている請求項3
記載の二軸延伸ブロー成形容器の製造装置。 - 【請求項5】 前記二軸延伸ブロー成形容器の製造装置
は、底部がペタロイド形状の容器の製造装置であって、
前記延伸ロッドの前記第1冷却空気吹出孔は、底部形状
がペタロイド形状容器の底部脚部内面に向けて冷却空気
を吹き出すように配置されている請求項3又は4記載の
二軸延伸ブロー成形容器の製造装置。 - 【請求項6】 前記延伸ロッドの第1冷却空気吹出孔の
上方に第2冷却空気吹出孔を設けた請求項3〜5何れか
記載の二軸延伸ブロー成形容器の製造装置。
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