JP2000342212A - 凍結・解凍耐性の高いクリーム類及びその製造方法 - Google Patents
凍結・解凍耐性の高いクリーム類及びその製造方法Info
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- JP2000342212A JP2000342212A JP11189450A JP18945099A JP2000342212A JP 2000342212 A JP2000342212 A JP 2000342212A JP 11189450 A JP11189450 A JP 11189450A JP 18945099 A JP18945099 A JP 18945099A JP 2000342212 A JP2000342212 A JP 2000342212A
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- cream
- creams
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 クリーム類を冷凍保存した後、解凍しても組
織の荒れ、ひび割れ等を起こしにくい凍結・解凍耐性の
高いクリーム類及びその製造方法の提供。 【解決手段】 クリーム類を起泡（ホイップ）させた
後、磁場処理を行い、次いで冷凍する。
織の荒れ、ひび割れ等を起こしにくい凍結・解凍耐性の
高いクリーム類及びその製造方法の提供。 【解決手段】 クリーム類を起泡（ホイップ）させた
後、磁場処理を行い、次いで冷凍する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品分野における
磁場（磁界）処理の利用に関するものであり、さらに詳
しくは、クリーム類を冷凍保存し、解凍してもひび割れ
等の組織の荒れを起こしにくい凍結・解凍耐性の高いク
リーム類及びその製造方法に関するものである。
磁場（磁界）処理の利用に関するものであり、さらに詳
しくは、クリーム類を冷凍保存し、解凍してもひび割れ
等の組織の荒れを起こしにくい凍結・解凍耐性の高いク
リーム類及びその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】電磁界とは静電界、静磁界および時間的
に変動する電磁界（電磁波）の総称であり、特に電磁波
のうち電力周波数（商用周波数；５０／６０Ｈｚ）の低
周波に代表されるものを交流電界、交流磁界と呼び、商
用周波数以上のものを電磁波と称されている。電磁波の
食品分野への利用は、電磁波のエネルギーを利用するも
のと電磁波の情報を利用するものとに大別される。前者
には、加熱、熟成、発酵、殺菌・滅菌などがあり、後者
には食品から発生している電磁波を検出して食品の計測
・分析に応用する受動型と、食品に電磁波を照射し、そ
の反射や吸収、透過などを検出する能動型とがあり、食
品分野で幅広く利用されている。
に変動する電磁界（電磁波）の総称であり、特に電磁波
のうち電力周波数（商用周波数；５０／６０Ｈｚ）の低
周波に代表されるものを交流電界、交流磁界と呼び、商
用周波数以上のものを電磁波と称されている。電磁波の
食品分野への利用は、電磁波のエネルギーを利用するも
のと電磁波の情報を利用するものとに大別される。前者
には、加熱、熟成、発酵、殺菌・滅菌などがあり、後者
には食品から発生している電磁波を検出して食品の計測
・分析に応用する受動型と、食品に電磁波を照射し、そ
の反射や吸収、透過などを検出する能動型とがあり、食
品分野で幅広く利用されている。
【０００３】一方、磁場（磁界）の食品分野への利用と
しては、食品を腐敗させる微生物に対する磁場（動的磁
界）による不活性化技術は食品の殺菌に利用でき、品質
を維持しつつ貯蔵寿命が延長されることが知られてお
り、牛乳、ヨーグルト、オレンジジュース及びブラウン
サーブ型パン等について検討されている程度であり、微
生物の不活性化の検討以外は、食品への磁場利用はほと
んど検討されていないのが現状である。
しては、食品を腐敗させる微生物に対する磁場（動的磁
界）による不活性化技術は食品の殺菌に利用でき、品質
を維持しつつ貯蔵寿命が延長されることが知られてお
り、牛乳、ヨーグルト、オレンジジュース及びブラウン
サーブ型パン等について検討されている程度であり、微
生物の不活性化の検討以外は、食品への磁場利用はほと
んど検討されていないのが現状である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、食品へ
の磁場利用に関して鋭意検討を行った結果、クリーム類
を冷凍保存し、解凍しても組織の荒れ、ひび割れ等を起
こしにくい凍結・解凍耐性の高いクリーム類及びその製
造方法に到達したものである。
の磁場利用に関して鋭意検討を行った結果、クリーム類
を冷凍保存し、解凍しても組織の荒れ、ひび割れ等を起
こしにくい凍結・解凍耐性の高いクリーム類及びその製
造方法に到達したものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、クリーム類を
磁場処理した後、冷凍するクリーム類及びクリーム類を
磁場処理した後、冷凍する凍結・解凍耐性の高いクリー
ム類の製造方法である。また、クリーム類を磁場強度が
１００ｍＴ〜１０Ｔの磁場で磁場処理した後、冷凍する
クリーム類の製造方法である。
磁場処理した後、冷凍するクリーム類及びクリーム類を
磁場処理した後、冷凍する凍結・解凍耐性の高いクリー
ム類の製造方法である。また、クリーム類を磁場強度が
１００ｍＴ〜１０Ｔの磁場で磁場処理した後、冷凍する
クリーム類の製造方法である。
【０００６】本発明におけるクリーム類とは、起泡性の
あるクリーム（ホイップクリーム）を起泡（ホイップ）
させたいわゆるホイップドクリームであり、クリームは
天然の乳に由来する生クリーム、脂肪源は乳脂肪のみで
あるが、その他添加物を配合したクリーム、乳脂肪と植
物油脂とを混合したコンパウンドクリーム及び植物油脂
のみの植物性クリームのいずれから調製したものであっ
てもよい。
あるクリーム（ホイップクリーム）を起泡（ホイップ）
させたいわゆるホイップドクリームであり、クリームは
天然の乳に由来する生クリーム、脂肪源は乳脂肪のみで
あるが、その他添加物を配合したクリーム、乳脂肪と植
物油脂とを混合したコンパウンドクリーム及び植物油脂
のみの植物性クリームのいずれから調製したものであっ
てもよい。
【０００７】クリーム類には各種の添加物、例えば、大
豆レシチン、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、ショ糖
脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びソ
ルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、リン酸のアルカリ
金属塩、クエン酸等の塩類、着色料、保存料、増粘剤、
安定剤、ゲル化剤、糊料、ｐＨ調整剤等を適宜含むこと
ができる。
豆レシチン、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、ショ糖
脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びソ
ルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、リン酸のアルカリ
金属塩、クエン酸等の塩類、着色料、保存料、増粘剤、
安定剤、ゲル化剤、糊料、ｐＨ調整剤等を適宜含むこと
ができる。
【０００８】本発明における磁場とは、直流磁場または
静磁場（永久磁石などが作り出す時間とともに磁場強度
が変化しない磁場）、交流磁場または変動磁場（電磁石
などが作り出す時間とともに磁場強度が変化する磁場）
である。具体的には、永久磁石、電磁石、超電導磁石及
び高温超電導磁石等のいずれかを用いた磁場であればよ
く、磁場の強度は１００ｍＴ（テスラ）〜１０Ｔ、望ま
しくは２００ｍＴ〜５Ｔ、さらに望ましくは４００ｍＴ
〜１Ｔとすることが好ましい。
静磁場（永久磁石などが作り出す時間とともに磁場強度
が変化しない磁場）、交流磁場または変動磁場（電磁石
などが作り出す時間とともに磁場強度が変化する磁場）
である。具体的には、永久磁石、電磁石、超電導磁石及
び高温超電導磁石等のいずれかを用いた磁場であればよ
く、磁場の強度は１００ｍＴ（テスラ）〜１０Ｔ、望ま
しくは２００ｍＴ〜５Ｔ、さらに望ましくは４００ｍＴ
〜１Ｔとすることが好ましい。
【０００９】水中油型乳化組成物であるクリーム類を、
磁場処理することにより、何らかの油脂結晶形の制御作
用が働き、クリーム類の凍結・解凍による構造破壊を抑
制し、クリーム類に凍結・解凍耐性を付与するものと考
えられる。
磁場処理することにより、何らかの油脂結晶形の制御作
用が働き、クリーム類の凍結・解凍による構造破壊を抑
制し、クリーム類に凍結・解凍耐性を付与するものと考
えられる。
【００１０】
【発明の実施の形態】本発明のクリーム類は、起泡性の
あるホイップクリームをミキサー又は連続ホップマシン
等を用いてホイップさせて所望のオーバーランに調製し
たホイップドクリームを、１００ｍＴ〜１０Ｔの磁場強
度で磁場処理を行い、次いで冷凍することによって得る
ことができる。
あるホイップクリームをミキサー又は連続ホップマシン
等を用いてホイップさせて所望のオーバーランに調製し
たホイップドクリームを、１００ｍＴ〜１０Ｔの磁場強
度で磁場処理を行い、次いで冷凍することによって得る
ことができる。
【００１１】
【実施例】磁場処理装置の作成 恒温下でクリーム類を静磁場処理するために図１に示し
た恒温静磁場処理装置を作成した。この装置の概要を下
記に示した。 ・永久磁石（ＮＥＯ−４５Ｆ，Ｗ１２０ｍｍ×Ｄ７２ｍ
ｍ×Ｈ１２０ｍｍ，間隙５０ｍｍ，間隙０．７４５Ｔ，
ＴＤＫ（株）） ・アクリル樹脂製試料容器（試料充填空間：Ｗ４０ｍｍ
×Ｄ４０ｍｍ×Ｈ１０ｍｍ） ・低温恒温器（ＬＴＩ−１００１ＳＤ型，東京理化器械
（株））
た恒温静磁場処理装置を作成した。この装置の概要を下
記に示した。 ・永久磁石（ＮＥＯ−４５Ｆ，Ｗ１２０ｍｍ×Ｄ７２ｍ
ｍ×Ｈ１２０ｍｍ，間隙５０ｍｍ，間隙０．７４５Ｔ，
ＴＤＫ（株）） ・アクリル樹脂製試料容器（試料充填空間：Ｗ４０ｍｍ
×Ｄ４０ｍｍ×Ｈ１０ｍｍ） ・低温恒温器（ＬＴＩ−１００１ＳＤ型，東京理化器械
（株））
【００１２】ホイップドクリームの調製 卓上型ミキサー（Ｎ−５０型，日本ホバート社製）を用
いてホイップクリーム１ｋｇとグラニュー糖１００ｇを
添加し、撹拌速度１，４２５ｒｐｍでホイップしてオー
バーラン（％）が１０２のホイップドクリーム（品温１
２℃）を調製した。なお、ホイップタイムは６分５２秒
であった。
いてホイップクリーム１ｋｇとグラニュー糖１００ｇを
添加し、撹拌速度１，４２５ｒｐｍでホイップしてオー
バーラン（％）が１０２のホイップドクリーム（品温１
２℃）を調製した。なお、ホイップタイムは６分５２秒
であった。
【００１３】実施例及び比較例 得られたホイップドクリームを気泡が混入しないように
アクリル樹肥製試料容器に充填し、試料容器をその幾何
学的中心点が永久磁石の間隙空間の幾何学的中心点と一
致するように静置し、１２．０℃で３０分間だけ磁場処
理を行った。比較例として、磁場処理しないホイップド
クリームは、上記と同様の容器に充填し、磁気遮断する
ために鉄製容器（Ｗ９４ｍｍ×Ｄ９４ｍｍ×Ｈ９２ｍ
ｍ）に入れ、恒温静磁場処理装置の下段に静置した。
アクリル樹肥製試料容器に充填し、試料容器をその幾何
学的中心点が永久磁石の間隙空間の幾何学的中心点と一
致するように静置し、１２．０℃で３０分間だけ磁場処
理を行った。比較例として、磁場処理しないホイップド
クリームは、上記と同様の容器に充填し、磁気遮断する
ために鉄製容器（Ｗ９４ｍｍ×Ｄ９４ｍｍ×Ｈ９２ｍ
ｍ）に入れ、恒温静磁場処理装置の下段に静置した。
【００１４】凍結・解凍処理 磁場処理したホイップドクリーム（Ａ）及び磁場処理し
ないホイツプドクリーム（Ｂ）とを低温恒温恒湿器（Ｐ
Ｌ−１ＳＰ，タバイエスペック（株））に静置し、温度
平衡（１２℃，４時間）を行った後、凍結（−２０℃，
−２℃／分）、貯蔵（−２０℃，１２時間）し、次いで
解凍（−２０℃，−２℃／分）を行った。解凍されたホ
イップドクリームの外観を観察したところ、磁場処理し
たＡには、表面にひび割れが起きているが、磁場処理し
ないＢは、Ａと比較して非常に大きなひび割れが起きて
いるところから、磁場処理により、ホイップドクリーム
に対しての凍結・解凍による構造破壊を抑制する効果が
認められた。
ないホイツプドクリーム（Ｂ）とを低温恒温恒湿器（Ｐ
Ｌ−１ＳＰ，タバイエスペック（株））に静置し、温度
平衡（１２℃，４時間）を行った後、凍結（−２０℃，
−２℃／分）、貯蔵（−２０℃，１２時間）し、次いで
解凍（−２０℃，−２℃／分）を行った。解凍されたホ
イップドクリームの外観を観察したところ、磁場処理し
たＡには、表面にひび割れが起きているが、磁場処理し
ないＢは、Ａと比較して非常に大きなひび割れが起きて
いるところから、磁場処理により、ホイップドクリーム
に対しての凍結・解凍による構造破壊を抑制する効果が
認められた。
【００１５】
【発明の効果】本発明により、冷凍保存した後、解凍し
ても組織の荒れ、ひび割れ等を起こしにくく、凍結・解
凍耐性が高いクリーム類を提供することができ、また、
冷凍ケーキの品質を改善することができる。
ても組織の荒れ、ひび割れ等を起こしにくく、凍結・解
凍耐性が高いクリーム類を提供することができ、また、
冷凍ケーキの品質を改善することができる。
【図１】恒温静磁場処理装置の正面図である。
１ 低温恒温器 ２ 恒温静磁場処理装置 ３ 永久磁石 ４ アクリル樹脂製試料容器 ５ 磁気遮断容器 ６ 試料台 ７ 架台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 靖 岩手県盛岡市上田３丁目18番８号 岩手大 学内 Ｆターム(参考） 4B001 AC15 AC16 AC40 BC02 BC07 BC99 EC04 4B025 LB22 LE03 LG13 LG14 LG24 LG25 LP10 LP12 LP20
Claims (3)
- 【請求項１】 クリーム類を磁場処理した後、冷凍する
ことを特徴とするクリーム類。 - 【請求項２】 クリーム類を磁場処理した後、冷凍する
ことを特徴とする凍結・解凍耐性の高いクリーム類の製
造方法。 - 【請求項３】 磁場処理の磁場強度が１００ｍＴ〜１０
Ｔである請求項２記載のクリーム類の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11189450A JP2000342212A (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 凍結・解凍耐性の高いクリーム類及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11189450A JP2000342212A (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 凍結・解凍耐性の高いクリーム類及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000342212A true JP2000342212A (ja) | 2000-12-12 |
Family
ID=16241464
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11189450A Pending JP2000342212A (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 凍結・解凍耐性の高いクリーム類及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000342212A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012176687A1 (ja) | 2011-06-22 | 2012-12-27 | ビタミン乳業株式会社 | 冷凍耐性クリーム及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-06-01 JP JP11189450A patent/JP2000342212A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012176687A1 (ja) | 2011-06-22 | 2012-12-27 | ビタミン乳業株式会社 | 冷凍耐性クリーム及びその製造方法 |
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